(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】カード挿入部およびカードリーダ
(51)【国際特許分類】
G06K 13/06 20060101AFI20240430BHJP
G06K 7/00 20060101ALI20240430BHJP
G06K 7/08 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
G06K13/06 A
G06K7/00 004
G06K7/00 056
G06K7/08 040
(21)【出願番号】P 2020112499
(22)【出願日】2020-06-30
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【氏名又は名称】小平 晋
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】相吉 寛之
(72)【発明者】
【氏名】藤本 将也
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-232822(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0132437(US,A1)
【文献】実開平02-112647(JP,U)
【文献】実開平03-097757(JP,U)
【文献】再公表特許第02/042990(JP,A1)
【文献】特開2019-046516(JP,A)
【文献】特開2001-176317(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 13/06
G06K 7/00
G06K 7/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードが挿入されるカード挿入口が設けられたカード挿入部において、
前記カードの挿入方向から見たときに、前記挿入方向とは反対方向に光出射部を向けて前記カード挿入口の周囲を囲むように配置され、各々が多色発光することが可能な複数の光源と、
前記カード挿入口が設けられるとともに、前記複数の光源に前記挿入方向とは反対方向から重なる透光性のカバー部材と、
前記複数の光源と前記カード挿入口との間に配置され、前記複数の光源から前記カード挿入口に向けて進行しようとする光を反射する反射部材と、
を備えることを特徴とするカード挿入部。
【請求項2】
請求項1に記載のカード挿入部において、
前記カバー部材には、前記反射部材の前記挿入方向とは反対の端部が前記挿入方向とは反対の方向から挿入された溝部が設けられていることを特徴とするカード挿入部。
【請求項3】
請求項1または2に記載のカード挿入部において、
前記光源が前記挿入方向とは反対側の面に実装された基板を備え、
前記カバー部材は、前記基板の前記挿入方向とは反対側の面に重なっていることを特徴とするカード挿入部。
【請求項4】
請求項3に記載のカード挿入部において、
前記基板の前記挿入方向とは反対側の面には、反射層が設けられていることを特徴とするカード挿入部。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一項に記載のカード挿入部において、
前記複数の光源は各々、赤色光を出射するLED、緑色光を出射するLED、および青色光を出射するLEDを含むことを特徴とするカード挿入部。
【請求項6】
請求項5に記載のカード挿入部において、
前記複数の光源から出射する色を変化させるように前記複数の光源を制御するLED制御部を備えることを特徴とするカード挿入部。
【請求項7】
請求項1から6の何れか一項に記載のカード挿入部と、前記カード挿入部が固定されるカードリーダ本体と、を有することを特徴とするカードリーダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード挿入部、および、このカード挿入部を備えるカードリーダに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のカードリーダは、カード挿入口が形成されたカード挿入部と、カード挿入口から挿入されたカードに対して情報の読み取りや書込みなどの処理を行うカードリーダ本体を備える。カード挿入部は、透光性樹脂で形成されるとともにカード挿入口が設けられたカバー部材と、カバー部材の裏側に配置された複数の光源と、カバー部材と光源との間に配置された導光部材とを備え、カード挿入口の周囲が発光するように構成している。導光部材が、各光源が発した光を均一にするため、カード挿入口の周辺は均一に発光する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
カードリーダの市場では、カード挿入口の周辺に異なる色を発光する光源を配置し、カード挿入部の装飾性を高めるニーズがある。しかしながら、導光部材を備えたカード挿入部では、異なる色の光同士が混色するため、カード挿入部全体において見映えが悪くなる。また、同様に、カード挿入口に漏れてきた光が、カード挿入口においても異なる色の光同士が混色するため、カード挿入口においても見栄えが悪くなる。このため、カード挿入口の周辺に異なる色を発光する光源を配置するができず、装飾性を高めることができないという問題があった。
【0005】
本発明の課題は、カード挿入口の周辺に異なる色を発光する光源を配置しても、異なる色の光同士が混色することを防止したカード挿入部、および、このカード挿入部を備えるカードリーダを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、カードが挿入されるカード挿入口が設けられたカード挿入部において、前記カードの挿入方向から見たときに、前記挿入方向とは反対方向に光出射部を向けて前記カード挿入口の周囲を囲むように配置され、各々が多色発光することが可能な複数の光源と、前記カード挿入口が設けられるとともに、前記複数の光源に前記挿入方向とは反対方向から重なる透光性のカバー部材と、前記複数の光源と前記カード挿入口との間に配置され、前記複数の光源から前記カード挿入口に向けて進行しようとする光を反射する反射部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明では、透光性のカバー部材の内側には多色発光することが可能な複数の光源が配置される。すなわち、本発明では、導光部材を使用しないため、多色発光する複数の光源を用いた場合であっても、カード挿入口に周りで異なる色の光同士が混色することを防止することができる。また、本発明では、複数の光源とカード挿入口との間に配置され、複数の光源からカード挿入口に向けて進行しようとする光を反射する反射部材を備えるため、カード挿入口の内側に光が漏れず、反射した光はカバー部材の前側に導かれる。したがって、カード挿入口の内部においても異なる色の光同士が混色することを防止することができるとともに、カード挿入口の周辺を明るく光らせることができる。この結果、本発明
では、カード挿入口の周辺に異なる色を発光する光源を配置することができるため、カード挿入部の装飾性を高めることができる。
【0008】
本発明において、前記カバー部材には、前記反射部材の前記挿入方向とは反対の端部が前記挿入方向とは反対の方向から挿入された溝部が設けられていることが好ましい。このように構成すれば、反射部材の挿入方向とは反対の端部がカバー部材の溝部に挿入されるため、複数の光源とカード挿入口との間に反射部材を容易に配置することができる。
【0009】
本発明において、前記光源が前記挿入方向とは反対側の面に実装された基板を備え、前記カバー部材は、前記基板の前記挿入方向とは反対側の面に重なっていることが好ましい。このように構成すれば、カードの挿入方向において、カード挿入部を小型化することができる。
【0010】
本発明において、前記基板の前記挿入方向とは反対側の面には、反射層が設けられていることが好ましい。このように構成すれば、反射層によって反射した光がカバー部材に導かれるため、カード挿入口の周辺を明るく光らせることができる。
【0011】
本発明において、前記複数の光源は各々、赤色光を出射するLED、緑色光を出射するLED、および青色光を出射するLEDを含むことを採用することができる。この場合、本発明において、前記複数の光源から出射する色を変化させるように前記複数の光源を制御するLED制御部を備えることが好ましい。このように構成すれば、複数の光源を多色発光させるとともに、複数の光源を多彩な発光パターンで発光させることが可能である。
【0012】
本発明は、カード挿入部と、前記カード挿入部が固定されるカードリーダ本体と、を有することを特徴とする。このようなカードリーダは、カード挿入口の周辺を異なる色で発光させても、異なる色の光同士が混色しないため、カード挿入部の装飾性を高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、カード挿入口の周辺に異なる色を発光する光源を配置しても、異なる色の光同士が混色することを防止することができるため、カード挿入部の装飾性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明を適用したカードリーダの分解斜視図である。
【
図4】光源を制御するための制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0016】
図1は、本発明を適用したカードリーダ1の分解斜視図である。
図2は、
図1に示すカード挿入部3の正面図である。
図3は、
図2のA-A断面図である。本明細書において、XYZの3方向は互いに直交する方向である。X方向はカードリーダ1の前後方向である。X1方向はカード挿入方向である。すなわち、カード100はカードリーダ1に対してX1方向に挿入され、カードリーダ1からX2方向に取り出される。Y方向はカードリーダ1の幅方向であり、Y方向の一方をY1方向、他方をY2方向とする。Z方向はカードリーダ1の高さ(厚さ)方向であり、Z方向の一方をZ1方向、他方をZ2方向とする。
【0017】
(全体構成)
図1に示す本形態のカードリーダ1は、カード100に記録されたデータの読取やカード100へのデータの記録を行うための装置である。例えば、カードリーダ1は、カジノやゲームセンター等に配置されるゲーム機等に搭載されることによって使用される。
【0018】
カード100は、例えば、厚さが0.7~0.8mm程度の略長方形状の塩化ビニール製のカードである。カード100の裏面には、磁気データが記録される磁気ストライプ(図示省略)が形成されている。また、カード100には、ICチップが内蔵されており、カード100の表面には、ICチップの外部接続端子(図示省略)が形成されている。なお、カード100には、磁気ストライプまたは外部接続端子のいずれか一方のみが形成されても良い。また、カード100は、厚さが0.18~0.36mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)カードであっても良いし、所定の厚さの紙カード等であっても良い。
【0019】
図1に示すように、カードリーダ1は、カード100が挿入されるカード挿入口2が形成されたカード挿入部3と、カード挿入口2と連通するカード通路9が形成された本体部4とを備える。本体部4は、カード通路9へ挿入されたカード100の磁気ストライプに記録された磁気データの読取りや磁気データの書込みを行う磁気ヘッドや、カード100のICチップの外部接続端子に接触してカード100とデータの通信を行うIC接点ブロック等を備えている。本体部4のZ2方向の端部には、制御基板5が取り付けられている。制御基板5には、カードリーダ1を制御するCPU等が実装されている。カード挿入部3は、本体部4のX2方向の端部に取り付けられる。
【0020】
(カード挿入部)
カード挿入部3は、複数の光源10と、光源10が実装されたリジッド基板7と、リジッド基板7が固定されるベースプレート8とを備える。リジッド基板7とベースプレート8との間には、絶縁部材12が配置される。カード挿入部3は、カード挿入口2が形成されたカバー部材6と、光源10からカード挿入口2に向けて進行しようとする光を反射する反射部材11とを備える。
【0021】
ベースプレート8は、Y方向を長辺方向とする略長方形の平板状である。ベースプレート8は、金属製の板からなる。ベースプレート8は、本体部4のフレーム40の対角位置に設けられたボス部41、42にX2方向から当接する。ボス部41は、フレーム40におけるZ1方向とY1方向の間の角部に設けられ、ボス部42は、フレーム40におけるZ2方向とY2方向の間の角部に設けられている。ベースプレート8は、X方向から見てボス部41、42と重なる位置に形成されたネジ孔8b、8cを備える。ボス部41、42に対してX1方向から挿入した金属製のネジ43、44の先端をネジ孔8b、8cにネジ止めすることによって、ベースプレート8がフレーム40に対して固定される。ベースプレート8の中心には、カード100が通過する開口8aが形成されている。開口8aは、Y方向を長手方向とする長円形状に形成されている。
【0022】
絶縁部材12は、Y方向を長辺方向とする略長方形のシート状であり、樹脂部材である。絶縁部材12の中心には、カード100が通過する開口12aが形成されている。リジッド基板7は、Y方向を長辺方向とする略長方形の平板状である。リジッド基板7の中心には、カード100が通過する開口7aが形成されている。開口7a、開口8a、および開口12aは、同じ大きさの形状であり、カード挿入口2とX方向で重なる。開口7a、開口8a、および開口12aは、カード100が通過する搬送路を構成する。
【0023】
リジッド基板7のX2方向の側の表面71には、白色の反射層13が設けられている。反射層13は、光源10からX1方向に向かって発せられた光をX2方向に向かって反射
する。なお、反射層13は光を反射する反射面であればよく、反射層13の色は、白色以外の色であっても良い。例えば、反射層13は、銀色であってもよい。
【0024】
光源10は、X2方向に光出射部を向けて、リジッド基板7の表面71に実装されている。より具体的には、
図2に示すように、複数の光源10は、X方向から見たときに、カード挿入口2および搬送路の周囲を囲むように、リジッド基板7の表面71に配置されている。本形態では、光源10は、開口7aのZ1方向の側に3つ配置され、開口7aのZ2方向の側に3つ配置され、合計6つである。開口7aのZ1方向の側に配置された3つの光源10は、Y方向に等間隔に並んでいる。開口7aのZ2方向の側に配置された3つの光源10は、Y方向に等間隔に並んでいる。また、開口7aのZ1方向の側に配置された3つの光源10および開口7aのZ2方向の側に配置された3つの光源10は、各々、Z方向に並んでいる。
【0025】
光源10は、赤色光を出射するLED(Light Emitting Diode)、緑色を出射するLED、および、青色を出射するLEDが並べられたLEDアレイである。光源10が実装されたリジッド基板7は、ケーブル等を介して、制御基板5と電気的に接続されている。制御基板5に実装されたLED制御部により、赤色、緑色、青色の3つLEDの発光強度が制御されることにより、光源10は多色発光する。
【0026】
カバー部材6は、樹脂材料で形成されている。また、カバー部材6は、透光性を有する。本形態では、カバー部材6は、乳白色の透光性材料で形成されている。なお、カバー部材6は、灰色等の乳白色以外の色の、半透明の透光性材料で形成されても良い。
【0027】
カバー部材6は、平板状かつ略長方形の枠状に形成される基部61と、基部61からX2方向に向かって突出する突起部62とから構成されている。突起部62は、X方向を軸方向とするとともにY方向に細長い略四角筒状であり、突起部62の内周壁68によりカード挿入口2が形成されている。基部61の前面63は、突起部62の全周を囲む略長方形の枠状に形成されている。
【0028】
カバー部材6に対してX2方向から挿入したネジ31、32の先端をネジ8d、8eにネジ止めすることによって、カバー部材6は、リジッド基板7および絶縁部材12と一緒にベースプレート8に対して固定される。カバー部材6は、光源10およびリジッド基板7をX2方向から覆っている。
【0029】
本形態では、基部61の前面63が、カードリーダ1に搭載されるゲーム機への取付面となっている。ゲーム機にカードリーダ1が取り付けられた状態では、ゲーム機の前面パネルにおいて突起部62のみが露出している。ゲーム機にカードリーダ1が取り付けられた状態では、基部61の前面63は、遮光性の部材によって覆われている。
【0030】
図3に示すように、基部61は、リジッド基板7の表面71がX2方向から重なる第1面部64を備える。基部61には、光源10が収容される凹部65が設けられている。凹部65の底面66は、光源10とX方向で対向する。基部61には、反射部材11のX2方向の端部11aが挿入される溝部67が形成されている。溝部67は、Y方向を長手方向とする長円形状の環状溝である。溝部67は、開口7a、開口8a、および開口12aより僅かに小さい形状である。
【0031】
図2に示すように、突起部62のZ方向の幅は、X方向から見たときに、光源10がZ方向に配置される幅より広い。すなわち、光源10は、X方向からみたときに、突起部62と重なる位置に配置されている。
【0032】
図1および
図2に示すように、反射部材11は、X方向から見たときに、Y方向に長い長円形状であり、X方向に幅がある形状である。反射部材11は、開口7a、開口8a、および開口12aより僅かに小さい長円形状である。
図3に示すように、反射部材11は、Z軸方向において、光源10とカード挿入口2との間に配置され、反射部材11のX2方向の端部11aは、カバー部材6に覆われている。反射部材11のX2方向の端部11aは、溝部67に挿入されており、反射部材11のX1方向の端部11bは、開口7a、開口8a、および開口12aに挿入されている。
【0033】
反射部材11は、金属や樹脂からなり、光源10からカード挿入口2および搬送路に向けて進行しようとする光を反射する。すなわち、光源10からカード挿入口2および搬送路に向けて進行しようとする光は、反射部材11により遮光されるため、光源10からカード挿入口2および搬送路に向けて進行しようとする光は、カード挿入口2および搬送路を通過しない。本形態では、反射部材11は、白色である。なお、反射部材11は光を反射する部材であればよく、反射部材11の色は、白色以外の色であっても良い。例えば、反射部材11は、銀色であってもよい。
【0034】
本形態のカードリーダ1は、カジノやゲームセンター等に設置されるゲーム機に搭載されるものであり、カードリーダ1にカード100が差し込まれたままの状態でカードリーダ1が使用される。また、カードリーダ1にカード100が差し込まれているときは、光源10はカバー部材6に向かって光を照射しており、カード挿入部3のカード挿入口2の周辺部分は光っている。カード挿入部3のカード挿入口2の周辺部分が光っている際、光源10からカード挿入口2および搬送路に向けて進行しようとする光は、反射部材11により反射しているため、カード挿入口2および搬送路の内部は暗くなっている。
【0035】
(光源の制御)
次に光源10の制御について説明する。
図4は、光源10を制御するための制御ブロック図である。
図4に示すように、制御基板5には、カードリーダ1を制御するCPU21と、光源10を制御するLED制御部としてのLED制御回路22とが実装されている。光源10は、赤色を発光するLED10R、緑色を発光するLED10Gおよび青色を発光するLED10Bを備えたLEDアレイである。LED制御回路22は、LED10R、LED10GおよびLED10Bと、各々、接続している。LED制御回路22は、CPU21の指令に基づいて、各光源10のLED10R、LED10GおよびLED10Bの発光強度を制御する。光源10はLED制御回路22により発光強度が制御されることにより、光源10は多色発光する。
【0036】
本形態では、LED制御回路22は、光源10を、緑色、水色、青色、紫色、赤色、黄色の6色で発光させるように制御することが可能である。したがって、例えば、LED制御回路22は、6つの光源10のうち、2つの光源10を赤色に発光させ、2つの光源10を緑色に発光させ、2つの光源10を青色に発光させるように制御することが可能であることが可能である。また、LED制御回路22は、6つの光源10のうち、3つの光源10を赤色に発光させ、3つの光源10を緑色に発光させるように制御することが可能である。
【0037】
また、LED制御回路22は、6つの光源10を全て別々の色に発光させておき、緑色、水色、青色、紫色、赤色、黄色と順次発光を切り替えることにより、各光源10の色を変化させるに制御することが可能である。すなわち、LED制御回路22が各光源10の発光を制御することにより、光源10を多彩な発光パターンで発光させることが可能である。したがって、本形態のカードリーダ1は、カード挿入部3のカード挿入口2の周辺部分を多彩な発光パターンで発光させることができるため、カード挿入部3の装飾性を高めることができる。
【0038】
(本形態の効果)
本形態では、X1方向から見たときに、X2方向に光出射部を向けてカード挿入口2の周囲を囲むように配置され、各々が多色発光することが可能な複数の光源10と、カード挿入口2が設けられるとともに、複数の光源10にX2方向から重なる透光性のカバー部材6と、複数の光源10とカード挿入口2との間に配置され、複数の光源10からカード挿入口2に向けて進行しようとする光を反射する反射部材11と、を備える。したがって、導光部材を使用しないため、多色発光する光源10を用いた場合であっても、カード挿入口2に周りで異なる色の光同士が混色することを防止することができる。また、本発明では、複数の光源10とカード挿入口2との間に配置され、複数の光源10からカード挿入口2に向けて進行しようとする光を反射する反射部材11を備えるため、カード挿入口2の内側に光が漏れず、反射した光はカバー部材6の前側に導かれる。したがって、カード挿入口2の内部においても異なる色の光同士が混色することを防止することができるとともに、カード挿入口2の周辺を明るく光らせることができる。この結果、本形態では、カード挿入口2の周辺に異なる色を発光する光源10を配置することができるため、カード挿入部3の装飾性を高めることができる。
【0039】
本形態において、カバー部材6には、反射部材11のX2方向の端部11aがX2方向から挿入された溝部67が設けられている。したがって、反射部材11のX2方向の端部11aがカバー部材6の溝部67に挿入されるため、複数の光源10とカード挿入口2との間に反射部材11を容易に配置することができる。
【0040】
本形態において、光源10がX2方向の表面71に実装されたリジッド基板7を備え、カバー部材6は、リジッド基板7の表面71に重なっている。したがって、カードの挿入方向において、カード挿入部3を小型化することができる。
【0041】
本形態において、リジッド基板7の表面71には、反射層13が設けられている。したがって、反射層13によって反射した光がカバー部材6に導かれるため、カード挿入口2の周辺を明るく光らせることができる。
【0042】
本形態では、複数の光源10は各々、赤色光を出射するLED10R、緑色光を出射するLED10G、および青色光を出射するLED10Bを含む。本形態では、複数の光源10から出射する色を変化させるように複数の光源10を制御するLED制御回路22を備える。したがって、光源10を多色発光させるとともに、光源10を多彩な発光パターンで発光させることが可能である。
【0043】
(変形例)
上記の実施形態では、反射部材11のX2方向の端部11aは、溝部67に挿入されていたが、この構成に限定されない。例えば、反射部材11を接着剤等により内周壁68に取り付ける構成であってもよい。このように構成しても、光源10からカード挿入口2に向けて進行しようとする光は、反射部材11により反射する。したがって、カード挿入口2において異なる色の光同士が混色することを防止することができるとともに、カード挿入口2の周辺を明るく光らせることができる。
【符号の説明】
【0044】
1…カードリーダ、2…カード挿入口、3…カード挿入部、4…本体部、5…制御基板、6…カバー部材、7…リジッド基板、7a…開口、8…ベースプレート、8a…開口、8b…ネジ孔、9…カード通路、10…光源、10R,10G,10B…LED、11…反射部材、11a,11b…端部、12…絶縁部材、12a…開口、13…反射層、21…CPU、22…LED制御回路、31,32…ネジ、40…フレーム、41,42…ボス
部、43,44…ネジ、61…基部、62…突起部、63…前面、64…面部、65…凹部、66…底面、67…溝部、68…内周壁、71…表面、100…カード