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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】静止誘導電器
(51)【国際特許分類】
   H01F 27/36 20060101AFI20240430BHJP
   H01F 27/26 20060101ALI20240430BHJP
   H01F 27/30 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
H01F27/36 158
H01F27/26 130C
H01F27/30 160
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020138575
(22)【出願日】2020-08-19
(65)【公開番号】P2022034736
(43)【公開日】2022-03-04
【審査請求日】2023-02-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 直樹
(72)【発明者】
【氏名】高野 啓
(72)【発明者】
【氏名】片山 洋子
【審査官】井上 健一
(56)【参考文献】
【文献】実開昭52-140022(JP,U)
【文献】特開2015-198208(JP,A)
【文献】特開昭58-039004(JP,A)
【文献】実開昭55-032074(JP,U)
【文献】実開昭59-180413(JP,U)
【文献】特開2019-121758(JP,A)
【文献】特開昭52-041823(JP,A)
【文献】特開2002-075752(JP,A)
【文献】実開昭56-002225(JP,U)
【文献】実開昭54-156725(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 27/36
H01F 27/30
H01F 27/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる1本の主脚と、
前記主脚から見て前記第1方向に交差する第2方向の両側で前記主脚を挟む位置に配置され、それぞれ前記第1方向に延びる2本の側脚と、
前記主脚及び前記側脚の一端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる第1ヨークと、
前記主脚及び前記側脚の他端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる第2ヨークと、を含む鉄心と、
前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に前記第1ヨーク及び前記第2ヨークを挟み込んで固定する複数の平板状構造材と、
前記平板状構造材から前記第3方向に延びる巻線支持板と、
前記巻線支持板に設置された磁気シールドと、
前記主脚に巻き回され、前記磁気シールドを介して前記巻線支持板に支持される巻線と、
を備え、
前記巻線支持板は、前記鉄心を挟んで前記第3方向の一側と他側に配置された第1巻線支持板と第2巻線支持板と、を含み、
前記第3方向に延び、前記第1巻線支持板と前記第2巻線支持板を固定する締結構造材を更に備え、
前記締結構造材と前記巻線支持板とを締め付ける締付部材を更に備え、
前記締付部材は、弾性部材を備える、
静止誘導電器。
【請求項2】
前記磁気シールドの前記第2方向の寸法は、前記巻線の前記第2方向の寸法以上である、
請求項1に記載の静止誘導電器。
【請求項3】
前記巻線支持板は、前記主脚及び前記側脚における前記第1方向の一側に配置された一側巻線支持板と、他側に配置された他側巻線支持板と、を含み、
前記静止誘導電器は、前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板の間に架け渡された棒状支持材を更に備え、
前記棒状支持材によって前記巻線支持板に作用する力で前記鉄心が固定されている、
請求項1または2に記載の静止誘導電器。
【請求項4】
第1方向に延びる、前記第1方向に交差する第2方向に離間して配置された複数の主脚と、
前記複数の主脚から見て前記第2方向の両側で前記複数の主脚を挟む位置に配置され、それぞれ前記第1方向に延びる2本の側脚と、
前記主脚及び前記側脚の一端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる第1ヨークと、
前記主脚及び前記側脚の他端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる第2ヨークと、を含む鉄心と、
前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に前記鉄心を挟み込んで前記鉄心を固定する複数の平板状構造材と、
前記平板状構造材から前記第3方向に延びる巻線支持板と、
前記巻線支持板に設置された磁気シールドと、
前記複数の主脚にそれぞれ巻き回され、前記磁気シールドを介して前記巻線支持板に支持される複数の巻線と、
を備え、
前記巻線支持板は、前記主脚の一端側に配置された一側巻線支持板と、他端側に配置された他側巻線支持板と、を含み、
前記磁気シールドは、前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板のそれぞれにおいて、前記第3方向に並んで設けられた外側磁気シールド及び内側磁気シールドを含み、
前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板のそれぞれにおいて、前記外側磁気シールドと前記内側磁気シールドの間に配置され、前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板の間に架け渡された棒状支持材を更に備える、
止誘導電器。
【請求項5】
第1方向に延びる、前記第1方向に交差する第2方向に等間隔で離間して配置された複数の主脚と、
前記第2方向に延びて前記主脚の一端側同士をそれぞれ繋ぐとともに、前記複数の主脚のうち、外側に配置された2つの前記主脚のそれぞれの両側端から前記第2方向の外側にさらに延びる第1ヨークと、
前記第2方向に延びて前記主脚の他端側同士をそれぞれ繋ぐとともに、前記複数の主脚のうち、外側に配置された2つの前記主脚のそれぞれの両側端から前記第2方向の外側にさらに延びる第2ヨークと、
を含む鉄心と、
前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に前記第1ヨーク及び前記第2ヨークを挟み込んで固定する複数の平板状構造材と、
前記平板状構造材から前記第3方向に延びる巻線支持板と、
前記巻線支持板に設置された磁気シールドと、
前記複数の主脚にそれぞれ巻き回され、前記磁気シールドを介して前記巻線支持板に支持される複数の巻線と、
を備え、
前記巻線支持板は、前記主脚の一端側に配置された一側巻線支持板と、他端側に配置された他側巻線支持板と、を含み、
前記磁気シールドは、前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板のそれぞれにおいて、前記第3方向に並んで設けられた外側磁気シールド及び内側磁気シールドを含み、
前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板のそれぞれにおいて、前記外側磁気シールドと前記内側磁気シールドの間に配置され、前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板の間に架け渡された棒状支持材を更に備える、
静止誘導電器。
【請求項6】
前記磁気シールドの前記第2方向の寸法は、前記複数の巻線の前記第2方向の寸法以上である、
請求項またはに記載の静止誘導電器。
【請求項7】
前記巻線支持板は、前記主脚の一端側に配置された一側巻線支持板と、他端側に配置された他側巻線支持板と、を含み、
前記静止誘導電器は、前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板のそれぞれにおいて、前記磁気シールドよりも前記鉄心から遠い位置に配置され、前記一側巻線支持板と前記他側巻線支持板の間に架け渡された棒状支持材を更に備える、
請求項からのうちいずれか1項に記載の静止誘導電器。
【請求項8】
前記巻線支持板は、前記鉄心を挟んで前記第3方向の一側と他側に配置された第1巻線支持板と第2巻線支持板と、を含み、
前記静止誘導電器は、前記第3方向に延び、前記第1巻線支持板と前記第2巻線支持板を固定する締結構造材を更に備える、
請求項からのうちいずれか1項に記載の静止誘導電器。
【請求項9】
前記締結構造材と前記巻線支持板とを締め付ける締付部材を更に備え、
前記締付部材は、弾性部材を備える、
請求項に記載の静止誘導電器。
【請求項10】
第1方向に延びる、前記第1方向に交差する第2方向に離間して配置された複数の主脚と、
前記複数の主脚から見て前記第2方向の両側で前記複数の主脚を挟む位置に配置され、それぞれ前記第1方向に延びる2本の側脚と、
前記主脚及び前記側脚の一端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる第1ヨークと、
前記主脚及び前記側脚の他端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる第2ヨークと、を含む鉄心と、
前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に前記鉄心を挟み込んで前記鉄心を固定する複数の平板状構造材と、
前記平板状構造材から前記第3方向に延びる巻線支持板と、
前記巻線支持板に設置された磁気シールドと、
前記複数の主脚にそれぞれ巻き回され、前記磁気シールドを介して前記巻線支持板に支持される複数の巻線と、
を備え、
前記巻線支持板は、前記鉄心を挟んで前記第3方向の一側と他側に配置された第1巻線支持板と第2巻線支持板と、を含み、
前記第3方向に延び、前記第1巻線支持板と前記第2巻線支持板を固定する締結構造材と、
前記締結構造材と前記巻線支持板とを締め付ける締付部材を更に備え、
前記締付部材は、弾性部材を備える、
静止誘導電器。
【請求項11】
第1方向に延びる、前記第1方向に交差する第2方向に等間隔で離間して配置された複数の主脚と、
前記第2方向に延びて前記主脚の一端側同士をそれぞれ繋ぐとともに、前記複数の主脚のうち、外側に配置された2つの前記主脚のそれぞれの両側端から前記第2方向の外側にさらに延びる第1ヨークと
記第2方向に延びて前記主脚の他端側同士をそれぞれ繋ぐとともに、前記複数の主脚のうち、外側に配置された2つの前記主脚のそれぞれの両側端から前記第2方向の外側にさらに延びる第2ヨークと、
を含む鉄心と、
前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に前記第1ヨーク及び前記第2ヨークを挟み込んで固定する複数の平板状構造材と、
前記平板状構造材から前記第3方向に延びる巻線支持板と、
前記巻線支持板に設置された磁気シールドと、
前記複数の主脚にそれぞれ巻き回され、前記磁気シールドを介して前記巻線支持板に支持される複数の巻線と、
を備え、
前記巻線支持板は、前記鉄心を挟んで前記第3方向の一側と他側に配置された第1巻線支持板と第2巻線支持板と、を含み、
前記第3方向に延び、前記第1巻線支持板と前記第2巻線支持板を固定する締結構造材と、
前記締結構造材と前記巻線支持板とを締め付ける締付部材を更に備え、
前記締付部材は、弾性部材を備える、
静止誘導電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、静止誘導電器に関する。
【背景技術】
【0002】
変圧器、リアクトル等の高電圧大容量静止誘導電器は、輸送および据付スペースの制約により、小型軽量化を要求されることが多い。静止誘導電器の中身構造について、高さ方向の寸法を縮小すると、それに応じて巻線の高さも縮小する必要がある。巻線の高さを縮小すると漏れ磁束が増大する。静止誘導電器の周辺のタンク壁や支持鋼材に漏れ磁束が入射すると局部過熱の原因となる。このため、漏れ磁束の発生に対する対策を取ることが求められる。
【0003】
漏れ磁束対策静止誘導電器として、従来、巻線の周囲を覆うようにして漏れ磁束を吸収する磁気シールドを設ける技術がある。この技術では、例えば、磁気シールドを平板状構造材またはタンク壁に取り付けて支持している。しかし、磁気シールドを平板状構造材に取り付ける場合、静止誘導電器の構造が複雑化したり大形化したりする問題がある。一方、タンク壁に磁気シールドを取り付ける技術では、円形の断面を持つタンクに磁気シールドを取り付けることが困難であり、電磁シールド等取り付け可能な部材が限られていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第3566481号公報
【文献】特開平5-166652号公報
【文献】実公平6-031704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、簡素かつ小型の構造で磁気シールドを取り付けることができる静止誘導電器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の静止誘導電器は、主脚と、側脚と、1本の第1ヨークと、2本の第2ヨークと、を含む鉄心と、複数の平板状構造材と、巻線支持板と、磁気シールドと、巻線と、を持つ。主脚は、第1方向に延びる。側脚は、前記主脚から見て前記第1方向に交差する第2方向の両側で前記主脚を挟む位置に配置され、それぞれ前記第1方向に延びる。第1ヨークは、前記主脚及び前記側脚の一端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる。第2ヨークは、前記主脚及び前記側脚の他端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる。複数の平板状構造材は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に前記第1ヨーク及び前記第2ヨークを挟み込んで固定する。巻線支持板は、前記平板状構造材から前記第3方向に延びる。磁気シールドは、前記巻線支持板に設置される。巻線は、前記主脚に巻き回され、前記磁気シールドを介して前記巻線支持板に支持される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施形態の静止誘導電器1の三面図。
図2】鉄心10の正面図。
図3】第2の実施形態の静止誘導電器2の三面図。
図4】第3の実施形態の静止誘導電器3の三面図。
図5】第4の実施形態の静止誘導電器4の三面図。
図6】弾性締付部材90の断面図。
図7】第5の実施形態の静止誘導電器5の三面図。
図8】第6の実施形態の静止誘導電器6の三面図。
図9】第7の実施形態の静止誘導電器7の三面図。
図10】第8の実施形態の静止誘導電器8の三面図。
図11】第9の実施形態の静止誘導電器9の三面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態の静止誘導電器を、図面を参照して説明する。本願において、直交座標系のZ方向、X方向、及びY方向が以下のように定義される。Z方向は鉛直方向、+Z方向は上方向と定義される。X方向は静止誘導電器の前後方向、+X方向は静止誘導電器の前方向と定義される。Y方向は、X方向に直交する方向、静止誘導電器の左右方向(幅方向)と定義される。なお、本明細書でいう「前方」などの用語は、説明の便宜上、静止誘導電器から見た1つの方向を基準とした視点で表現されたものである。Z方向は、第1方向の一例であり、X方向は、第2方向の一例であり、Y方向は、第3方向の一例である。第1方向、第2方向、及び第3方向は、それぞれ互いに直交するが、それぞれのなす角度が90°からわずかにずれる程度に交差していてもよい。以下の各実施形態において、共通する部材等については同一の番号を付して、その説明を省略することがある。なお、本出願の各三面図に示される軸は、正面図に対応している。また、実施形態の静止誘導電器は、例えば、鉄心主脚に一相の巻線が巻き回されて構成されるリアクトルであってもよいし、鉄心主脚に複数相の巻線が巻き回されて構成される変圧器であってもよいし、これらに類する他の装置であってもよい。
【0009】
(第1の実施形態)
第1の実施形態の静止誘導電器1について説明する。図1は、第1の実施形態の静止誘導電器1の三面図、図2は、鉄心10の正面図である。第1の実施形態の静止誘導電器1は、鉄心10と、巻線20と、平板状構造材30と、巻線支持板40と、磁気シールド50と、巻線支持絶縁物60と、締付ロッド70と、を備える。鉄心10は、中央に配置された1本の鉄心主脚11と、鉄心主脚11の両端に配された2本の鉄心側脚12と、第1鉄心ヨーク13と、第2鉄心ヨーク14と、を備える。鉄心10は、1本の鉄心主脚11と2本の鉄心側脚12の上側を第1鉄心ヨーク13で接続し、下側を第2鉄心ヨーク14で接続したいわゆる単相3脚鉄心である。
【0010】
鉄心主脚11は、例えば金属製であり、Z方向に延びる円柱体または直方体の形状をなす。鉄心主脚11は、主脚の一例である。2本の鉄心側脚12は、例えば、いずれも鉄心主脚11と同一の金属製であり、鉄心主脚11から見てX方向の両側で鉄心主脚11を挟む位置に配置されている。鉄心側脚12は、いずれもZ方向に延びる直方体の上下端部における鉄心主脚11側の部分が正断面直角三角形となる形状に切り欠かれている。
【0011】
鉄心側脚12における上端部は、鉄心主脚11側となるほど低くなる傾斜が付されており、鉄心側脚12における下端部は、鉄心主脚11側となるほど高くなる傾斜が付されている。2本の鉄心側脚12は、互いに同一形状をなし、鉄心主脚11を軸として線対称となる位置に配置されている。鉄心側脚12の最大高さは、鉄心主脚11の最大高さと略同一とされており、鉄心側脚12の上端高さ及び下端高さは、いずれも鉄心主脚11の上端高さ及び下端高さとそれぞれ略同一高さとされている。
【0012】
第1鉄心ヨーク13及び第2鉄心ヨーク14は、例えば、いずれも鉄心主脚11と同一の金属製である。第1鉄心ヨーク13及び第2鉄心ヨーク14は、互いに同一形状をなし、2本の鉄心側脚12のZ方向略中心を通る直線を軸として線対称となる位置に配置されている。
【0013】
第1鉄心ヨーク13は、鉄心主脚11及び鉄心側脚12の一端側、例えば上端側に配置されたX方向に延びる長尺材である。第1鉄心ヨーク13の両端部には、鉄心側脚12の上端に形成された傾斜に沿う傾斜が形成されている。第1鉄心ヨーク13のX方向の寸法長さは、2本の鉄心側脚12の離間長さと略同一であり、第1鉄心ヨーク13は、2本の鉄心側脚12の上方に架け渡されている。第1鉄心ヨーク13のX方向略中央位置には、鉄心主脚11の上端部が接続されている。第1鉄心ヨーク13は、鉄心主脚11及び鉄心側脚12の上端部同士をそれぞれ繋いている。第1鉄心ヨーク13は、第1ヨークの一例である。
【0014】
第2鉄心ヨーク14は、鉄心主脚11及び鉄心側脚12の他端側、例えば下端側に配置されたX方向に延びる長尺材である。第2鉄心ヨーク14の両端部には、鉄心側脚12の下端に形成された傾斜に沿う傾斜が形成されている。第2鉄心ヨーク14のX方向の長さは、2本の鉄心側脚12の離間長さと略同一であり、第2鉄心ヨーク14は、2本の鉄心側脚12の下方に架け渡されている。第2鉄心ヨーク14のX方向略中央位置には、鉄心主脚11の下端部が接続されている。第2鉄心ヨーク14は、鉄心主脚11及び鉄心側脚12の下端部同士をそれぞれ繋いている。第2鉄心ヨーク14は、第2ヨークの一例である。
【0015】
実施形態において、鉄心10における鉄心主脚11、鉄心側脚、第1鉄心ヨーク13、及び第2鉄心ヨーク14は、互いに異なる部材をボルトナットや図示していない外板による締付などの締結構造によって接合されている。鉄心主脚11、鉄心側脚、第1鉄心ヨーク13、及び第2鉄心ヨーク14を含む鉄心10の一部または全部が一体に形成されていてもよい。
【0016】
鉄心主脚11には巻線20が巻き回されている。Z方向に見て、鉄心主脚11に巻き回された巻線20は、鉄心主脚11の同心の円環形状をなしている。巻線20は、磁気シールド50を介して巻線支持板40に支持されている。巻線20は、単相の巻線であるが、2相または3相以上の複数相の巻線でもよい。
【0017】
鉄心10及び巻線20は、平板状構造材30によって支持されている。平板状構造材30は、4枚の平板材構造材である、第1平板状構造材31、第2平板状構造材32、第3平板状構造材33、及び第4平板状構造材34を備える。第1平板状構造材31~第4平板状構造材34は、いずれも第2方向に延びる長尺を有する。第1平板状構造材31~第4平板状構造材34は、いずれも、最も広い面がY方向を向いて配置されている。
【0018】
第1平板状構造材31~第4平板状構造材34を区別しない場合には、平板状構造材30という。静止誘導電器1は、4枚の平板状構造材を備えるが、静止誘導電器1は、5枚以上の平板状構造材を備えてもよく、例えば、上記の第1平板状構造材31~第4平板状構造材34をX方向に2つに分割した8枚の平板構造材を備えてもよい。
【0019】
第1平板状構造材31は、第1鉄心ヨーク13におけるY方向前方側に配置され、第2平板状構造材32は、第1鉄心ヨーク13におけるY方向後方側に配置される。第3平板状構造材33は、第2鉄心ヨーク14におけるY方向前方側に配置され、第4平板状構造材34は、第2鉄心ヨーク14におけるY方向後方側に配置される。
【0020】
平板状構造材30のX方向の寸法(第1平板状構造材31~第4平板状構造材34のそれぞれのX方向の寸法)は、2本の鉄心側脚12におけるそれぞれのX方向外側を結ぶ寸法と略同一である。第1平板状構造材31及び第2平板状構造材32は、鉄心主脚11及び鉄心側脚12のZ方向上側(第1方向の一側)に配置され、第3平板状構造材33及び第4平板状構造材34は、鉄心主脚11及び鉄心側脚12のZ方向下側(第1方向の他側)に配置されている。平板状構造材30は、Y方向に鉄心10を挟み込んで鉄心10を固定する。
【0021】
平板状構造材30には、巻線支持板40が取り付けられている。巻線支持板40は、第1巻線支持板41、第2巻線支持板42、第3巻線支持板43、及び第4巻線支持板44を備える。第1巻線支持板41~第4巻線支持板44は、いずれも板状をなしており、いずれも最も広い面がZ方向を向いて、第1平板状構造材31~第4平板状構造材34と並行方向に配置されている。第1巻線支持板41~第4巻線支持板44を区別しない場合には、巻線支持板40という。静止誘導電器1は、4枚の巻線支持板40を備えるが、静止誘導電器1は、5枚以上の巻線支持板を備えてもよく、例えば、第1巻線支持板41~第4巻線支持板44をX方向に2つにそれぞれ分割した8枚の巻線支持板を備えてもよい。
【0022】
第1巻線支持板41は、第1平板状構造材31におけるY方向前側に取り付けられ、第2巻線支持板42は、第2平板状構造材32におけるY方向後側に取り付けられている。第3巻線支持板43は、第3平板状構造材33におけるY方向前側に取り付けられ、第4巻線支持板44は、第4平板状構造材34におけるY方向後側に取り付けられている。第1巻線支持板41及び第2巻線支持板42は、鉄心10を挟んでY方向の前側と後側(第3方向の一側と他側)に配置されている。第1巻線支持板41及び第2巻線支持板42は、一側巻線支持板の一例であり、第3巻線支持板43及び第4巻線支持板44は、他側巻線支持板の一例である。
【0023】
第1巻線支持板41~第4巻線支持板44は、例えば溶接によって第1平板状構造材31~第4平板状構造材34にそれぞれ取り付けられている。第1巻線支持板41~第4巻線支持板44は、他の方法、例えばボルトナットなどの締結構造で第1平板状構造材31~第4平板状構造材34に取り付けられていてもよい。第1巻線支持板41~第4巻線支持板44は、例えば第1平板状構造材31~第4平板状構造材34とそれぞれ一体的に形成されていてもよい。
【0024】
巻線支持板40には、磁気シールド50が設置されている。磁気シールド50は、第1磁気シールド51、第2磁気シールド52、第3磁気シールド53、及び第4磁気シールド54を備える。巻線支持板40は、磁気シールド50を介して巻線20を支持する。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、Y方向(前後)に2つに分割された板状をなしており、最も広い面がZ方向を向いて第1巻線支持板41~第4巻線支持板44に設置されている。
【0025】
磁気シールド50のX方向の寸法は、巻線20のX方向の寸法以上である。巻線20のX方向の寸法は、例えば巻線20の径に相当し、磁気シールド50のX方向の寸法は、鉄心主脚11に巻き回された巻線20の径以上と(巻線20の径と同一または巻線20の径よりも長く)されている。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54を区別しない場合には、磁気シールド50という。
【0026】
第1磁気シールド51は、第1巻線支持板41におけるZ方向下側に設置されている。第2磁気シールド52は、第2巻線支持板42におけるZ方向下側に設置されている。第3磁気シールド53は、第3巻線支持板43におけるZ方向上側に設置されている。第4磁気シールド54は、第4巻線支持板44におけるZ方向上側に設置されている。
【0027】
第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、それぞれ短辺方向に分割され、第1外磁気シールド51A~第4外磁気シールド54Aと、第1内磁気シールド51B~第4内磁気シールド54Bとされている。第1外磁気シールド51A及び第3外磁気シールド53Aは、鉄心10から見て、それぞれ第1内磁気シールド51B及び第3内磁気シールド53Bよりも外側(Y方向前側)に配置されている。第2外磁気シールド52A及び第4外磁気シールド54Aは、鉄心10から見て、それぞれ第2内磁気シールド52B及び第4内磁気シールド54Bよりも外側(Y方向後側)に配置されている。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、いずれも分割されていなくてもよいし、3以上に分割されていてもよい。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54の相互において、異なる分割数で分割されていたり分割されていなかったりしてもよい。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、短辺方向以外の方向、例えば長辺方向に分割されていてもよい。第1外磁気シールド51A~第4外磁気シールド54Aは、外側磁気シールドの一例であり、第1内磁気シールド51B~第4内磁気シールド54Bは、内側磁気シールドの一例である。
【0028】
磁気シールド50の巻線20に対向する面側の表面には、巻線支持絶縁物60が設置されている。巻線支持絶縁物60は、第1巻線支持絶縁物61、第2巻線支持絶縁物62、第3巻線支持絶縁物63、及び第4巻線支持絶縁物64を備える。第1巻線支持絶縁物61は、第1左巻線支持絶縁物61Aと、第1右巻線支持絶縁物61Bを備える。同様に、第2巻線支持絶縁物62~第4巻線支持絶縁物64は、それぞれ第2左巻線支持絶縁物62A~第4左巻線支持絶縁物64Aと、第2右巻線支持絶縁物62B~第4右巻線支持絶縁物64Bを備える。第1巻線支持絶縁物61~第4巻線支持絶縁物64、並びに第1左巻線支持絶縁物61A~第4左巻線支持絶縁物64A及び第1右巻線支持絶縁物61B~第4右巻線支持絶縁物64Bを区別しない場合には、巻線支持絶縁物60という。
【0029】
第1巻線支持絶縁物61は、第1磁気シールド51と巻線20の間に介在される。第2巻線支持絶縁物62は、第2磁気シールド52と巻線20の間に介在される。第3巻線支持絶縁物63は、第3磁気シールド53と巻線20の間に介在される。第4巻線支持絶縁物64は、第4磁気シールド54と巻線20の間に介在される。平板状構造材30は、巻線支持板40、磁気シールド50、及び巻線支持絶縁物60を介して巻線20を懸架締付している。
【0030】
第1の実施形態の静止誘導電器1は、磁気シールド50を有する漏れ磁束対策構造を備える。第1の実施形態の静止誘導電器1では、磁気シールド50が平板状構造材30に入射する漏れ磁束を誘引し、第1鉄心ヨーク13及び第2鉄心ヨーク14の広範囲にわたって均等に還流する。このため、平板状構造材30及び静止誘導電器1の近傍に設けられるタンク(不図示)等の鉄心10に近接した金属製製造材の局所加熱を防止することができる。
【0031】
ここで、磁気シールド50は、平板状構造材30からY方向に延びる巻線支持板40に設置されている。このため、磁気シールド50を設けるに際して、専用の構造物を用意する必要がなくなる。したがって、簡素かつ小型の構造で磁気シールドを取り付けることができる。
【0032】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の静止誘導電器2について説明する。第2の実施形態以降の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分については同一の符号を付し、説明を省略することがある。図3は、第2の実施形態の静止誘導電器2の三面図である。第2の実施形態の静止誘導電器2は、巻線支持板40(第1巻線支持板41~第4巻線支持板44)に締付ロッド70が架け渡されている点で、第1の実施形態と異なるため、この相違点を中心に説明する。
【0033】
第2の実施形態の静止誘導電器2は、締付ロッド70を備える。締付ロッド70は、第1巻線支持板41と第3巻線支持板43の間に架け渡されている第1締付ロッド71及び第2締付ロッド72とともに、第2巻線支持板42と第4巻線支持板44の間に架け渡される第3締付ロッド73及び第4締付ロッド74を備えている。第1締付ロッド71~第4締付ロッド74を区別しない場合には、締付ロッド70という。締付ロッド70は、棒状支持材の一例である。鉄心10は、締付ロッド70によって巻線支持板40に作用する力で固定されており、鉄心10の位置は、巻線支持板40及び平板状構造材30を介して一意に固定されている。
【0034】
第1締付ロッド71は、第1磁気シールド51及び第3磁気シールド53の長手方向外側(左側)に配置されている。第2締付ロッド72は、第1磁気シールド51及び第3磁気シールド53の長手方向外側(右側)に配置されている。第3締付ロッド73は、第2磁気シールド52及び第4磁気シールド54の左側に配置されている。第4締付ロッド74は、第2磁気シールド52及び第4磁気シールド54の右側に配置されている。
【0035】
第1締付ロッド71~第4締付ロッド74の上端には、第1上ナット75U~第4上ナット78Uが締め付けられている。第1締付ロッド71~第4締付ロッド74の上端は、第1上ナット75U~第4上ナット78Uが締め付けられることで第1巻線支持板41に固定されている。第1締付ロッド71~第4締付ロッド74の下端には、第1下ナット75L~第4下ナット78Lが締め付けられている。第1締付ロッド71~第4締付ロッド74の下端は、第1下ナット75L~第4下ナット78Lが締め付けられることで、第3巻線支持板43に固定される。
【0036】
第2の実施形態の静止誘導電器2は、締付ロッド70によって、Z方向に離れた第1平板状構造材31と第2平板状構造材32、及び第3平板状構造材33と第4平板状構造材34を備える平板状構造材30を締結している。このため、巻線20を安定した状態で固定することができる。
【0037】
さらに、締付ロッド70による締付及び締結に必要な補助部材として、巻線支持板40を使用している。このため、追加部品を用意することなく締付ロッド70によって平板状構造材30を締結することができる。したがって、第2の実施形態の静止誘導電器2は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、各構成要素を含めた静止誘導電器2の高さ寸法の長尺化を抑制しながら、鉄心10及び巻線20の締付構造を得ることができる。
【0038】
締付ロッド70は、磁気シールド50の長手方向外側に配置されているが、他の位置に配位置されていてもよい。例えば、後の実施形態に置いて説明するように、磁気シールド50がそれぞれ端辺方向に分割されて、その間に配置されてもよい。あるいは、磁気シールド50の短辺方向の外側に配置されていてもよい。
【0039】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の静止誘導電器3について説明する。図4は、第3の実施形態の静止誘導電器3の三面図である。第3の実施形態の静止誘導電器3は、平板状構造材30に第1締結用構造材81及び第2締結用構造材82が設けられている点で第2の実施形態と異なるため、この相違点を中心に説明する。
【0040】
第1締結用構造材81は、鉄心主脚11の直上位置において、第1平板状構造材31及び第2平板状構造材32の上側(第3方向の一側)に配置され、Y方向に延びる。第1締結用構造材81は、締結構造材の一例である。第1締結用構造材81は、Z-Y断面(X軸に直交する断面)で見た場合に、下方に向けて開口する上側凹部83と、上側凹部83の下端縁からY方向前方に延びる上側前方鍔部84と、上側凹部83の下端縁から後方に延びる上側後方鍔部85を備える。上側凹部83は、第1平板状構造材31及び第2平板状構造材32をY方向に挟んで配置されている。
【0041】
上側前方鍔部84は、第1巻線支持板41上で第1巻線支持板41に対して平行に配置される。上側前方鍔部84は、例えば、ボルトナットなどの締結部材(不図示)によって第1巻線支持板41に締結されて固定されている。上側後方鍔部85は、第2巻線支持板42上で第2巻線支持板42に対して平行に配置される。上側後方鍔部85は、例えば、ボルトナットなどの締結部材(不図示)によって第2巻線支持板42に締結される。上側前方鍔部84が第1巻線支持板41に締結され、上側後方鍔部85が第2巻線支持板42に締結されることにより、第1締結用構造材81は、第1巻線支持板41及び第2巻線支持板42を介して、第1平板状構造材31、第2平板状構造材32、及び鉄心10を締結する。
【0042】
第2締結用構造材82は、鉄心主脚11の直下位置において、第3平板状構造材33及び第4平板状構造材34の下側(第3方向の他側)に配置され、Y方向に延びる。第2締結用構造材82は、Z-Y断面(X軸に直交する断面)で見た場合に、上方に向けて開口する下側凹部86と、下側凹部86の上端縁からY方向前方に延びる下側前方鍔部87と、下側凹部86の上端縁から後方に延びる下側後方鍔部88を備える。下側凹部86は、第3平板状構造材33及び第4平板状構造材34をY方向に挟んで配置されている。
【0043】
下側前方鍔部87は、第3巻線支持板43の下で第3巻線支持板43に対して平行に配置される。下側前方鍔部87は、例えば、ボルトナットなどの締結部材(不図示)によって第3巻線支持板43に締結されて固定されている。第1締結用構造材81は、第1巻線支持板41と第2巻線支持板42にそれぞれ固定されている。
【0044】
下側後方鍔部88は、第4巻線支持板44の下で第4巻線支持板44に対して平行に配置される。下側後方鍔部88は、例えば、ボルトナットなどの締結部材(不図示)によって第4巻線支持板44に締結される。下側前方鍔部87が第3巻線支持板43に締結され、下側後方鍔部88が第4巻線支持板44に締結されることにより、第2締結用構造材82は、第3巻線支持板43及び第4巻線支持板44を介して、第3平板状構造材33、第4平板状構造材34、及び鉄心10を締結する。
【0045】
第3の実施形態の静止誘導電器3では、第1締結用構造材81及び第2締結用構造材82によって巻線支持板40を介して平板状構造材30及び鉄心10を締結する。このため、第3の実施形態の静止誘導電器3は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、締付ロッド70の上端を、第1平板状構造材31、第2平板状構造材32、及び鉄心10の各上端よりも低い位置に配置することができる。同様に、締付ロッド70の下端を、第3平板状構造材33、第4平板状構造材34、及び鉄心10の各下端よりも高い位置に配置することができる。さらには、平板状構造材30を締結する締結部材の高さも低いものとすることができる。
【0046】
(第4の実施形態)
第4の実施形態の静止誘導電器4について説明する。図5は、第4の実施形態の静止誘導電器4の三面図である。第4の実施形態の静止誘導電器4は、弾性締付部材90が設けられている点で第3実施形態と異なるため、この相違点を中心に説明する。図5に示すように、弾性締付部材90は、第1締結用構造材81における上側前方鍔部84及び上側後方鍔部85のそれぞれの上面において、X方向に離れて2つ設けられている。上側前方鍔部84に設けられた弾性締付部材90と上側後方鍔部85に設けられた弾性締付部材90は、互いに鉄心10を挟んで対称となる位置に配置されている。
【0047】
図6は、弾性締付部材90の断面図である。弾性締付部材90は、締付具91と、皿バネ92と、締結ボルト93とを備える。締付具91は、X-Z断面で見た場合に、半円形をなす半球体であり、平面部分が上側前方鍔部84の上面と平行に配置されている。締付具91と上側前方鍔部84の間に皿バネ92が介在されている。弾性締付部材90は。締付部材の一例であり、皿バネ92は、弾性部材の一例である。
【0048】
締付具91は、上側前方鍔部84が設けられている方向(下方向)から締結ボルト93が締め付けられている。締結ボルト93は、第1巻線支持板41及び上側前方鍔部84を貫通して、締付具91に締め付けられている。締結ボルト93が締付具91に締め付けられることにより、皿バネ92は、締付具91の下面と上側前方鍔部84の上面の間で挟み込まれている。弾性締付部材90は、例えば、第1締結用構造材81と第1巻線支持板41、及び第1締結用構造材81と第2巻線支持板42とを締め付けて固定している。
【0049】
第4の実施形態の静止誘導電器4では、第1締結用構造材81及び第2締結用構造材82によって平板状構造材30及び鉄心10が締結されている。このとき、第1締結用構造材81の上側前方鍔部84及び上側後方鍔部85は、それぞれ弾性締付部材90を用いて第1巻線支持板41及び第2巻線支持板42に締結される。第2締結用構造材82の下側前方鍔部87及び下側後方鍔部88は、それぞれ弾性締付部材90を用いて第3巻線支持板43及び第4巻線支持板44に締結される弾性締付部材90は、締付具91と締結ボルト93を持って第1締結用構造材81と第1巻線支持板41及び第2巻線支持板42を締め付けて固定する。
【0050】
ここで、締付具91と締結ボルト93の間に皿バネ92が設けられていることから、巻線20が発生する振動を吸収することができ、熱などによって巻線支持絶縁物60の寸法が変化した場合でも、締付具91及び締結ボルト93による締付力を安定させることができる。したがって、第4の実施形態の静止誘導電器4は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、高さ寸法を大きくすることなく、弾性締付部材90により締付力を安定させることができる。弾性部材は、皿バネ92以外の弾性体でもよく、例えば、皿バネ以外の他のスプリングやゴムなどでもよい。また、弾性締付部材90は、第1締結用構造材81に用いられているが、第2締結用構造材82に用いられてもよい。この場合、第2締結用構造材82と第3巻線支持板43、及び第2締結用構造材82と第4巻線支持板44を締め付けて固定する。
【0051】
(第5の実施形態)
第5の実施形態の静止誘導電器5について説明する。図7は、第5の実施形態の静止誘導電器5の三面図である。静止誘導電器5は、1つの鉄心主脚11と2つの鉄心側脚12を備える単相3脚鉄心であるが、第5の実施形態の静止誘導電器5は、3つの鉄心主脚11と、3つの鉄心主脚11を挟む2つの鉄心側脚12を備える三相5脚鉄心である。
【0052】
第5の実施形態の静止誘導電器5における鉄心主脚11及び鉄心側脚12の構造は、第1の実施形態の静止誘導電器5における鉄心主脚11及び鉄心側脚12の構造と共通する。第5の実施形態の静止誘導電器5では、2本の鉄心側脚12と、その間における3本の鉄心主脚11の上端及び下端をそれぞれ接続する第1鉄心ヨーク13及び第2鉄心ヨーク14が設けられる。3本の鉄心主脚11は、X方向に見て互いに等間隔に配置されている。3本の鉄心主脚11は、等間隔以外の間隔で配置されていてもよいし、静止誘導電器5を備える鉄心主脚11は、3本以外の複数本でもよい。
【0053】
3本の鉄心主脚11には、それぞれ巻線20が巻き回されている。鉄心10及び巻線20は、平板状構造材30によって支持されている。平板状構造材30のX方向の寸法(第1平板状構造材31~第4平板状構造材34のそれぞれのX方向の寸法)は、2本の鉄心側脚12におけるそれぞれのX方向外側を結ぶ寸法と略同一である。3つの巻線20の位相は、例えば、互いに120°または240°異なる。
【0054】
平板状構造材30(第1平板状構造材31~第4平板状構造材34)には、巻線支持板40(第1巻線支持板41~第4巻線支持板44)が取り付けられている。巻線支持板40の寸法は、3つの巻線20が占めるX方向の最大寸法以上であり、その寸法と同一または3つの巻線20が占めるX方向の寸法よりも長くされている。
【0055】
巻線支持板40(第1巻線支持板41~第4巻線支持板44)における巻線20と対向する面の上には、磁気シールド50(第1磁気シールド51~第4磁気シールド54)が設置されている。磁気シールド50の寸法は、3つの巻線20が占めるX方向の寸法以上であり、その寸法と同一または3つの巻線20が占めるX方向の寸法よりも長くされている。
【0056】
第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、第1外磁気シールド51A~第4外磁気シールド54A~第4内磁気シールド54Bにそれぞれ短辺方向に分割されている。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、いずれも分割されていなくてもよいし、3以上に分割されておらず、一体となっていてもよい。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54の相互において、異なる分割数で分割されていたり分割されていなかったりしてもよい。
【0057】
第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、短辺方向以外の方向、例えば長辺方向に分割されていてもよい。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54をその長辺方向で分割する場合は、ラップ接合またはギャップを設けずに配置する。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54の分割点には、ギャップを設けないようにすることが好適である。
【0058】
磁気シールド50の巻線20に対向する面側の表面には、巻線支持絶縁物60が設置されている。巻線支持絶縁物60は、3つの巻線20に対応して、各巻線20の上方及び下方にそれぞれ設けられる。平板状構造材30は、巻線支持板40、磁気シールド50、及び巻線支持絶縁物60を介して巻線20を懸架締付している。
【0059】
第5の実施形態の静止誘導電器5では、磁気シールド50が巻線20から漏れ出す巻線漏れ磁束を吸収し、位相が120°または240°異なる他相の巻線漏れ磁束を用いて打ち消している。このため、第5の実施形態の静止誘導電器5は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、平板状構造材30及び静止誘導電器1の近傍に設けられるタンク(不図示)等の鉄心10に近接した金属製構造材への巻線漏れ磁束の入射量を低減し金属製構造材の局所加熱を防止することができる。
【0060】
さらに、第5の実施形態の静止誘導電器5では、巻線支持板40の上に磁気シールド50が設置されている。このため、磁気シールド50を設けるに際して、専用の構造物を用意する必要がなくなる。したがって、簡素かつ小型の構造で磁気シールドを取り付けることができる。
【0061】
第5の実施形態の静止誘導電器5は、3つの鉄心主脚11と、3つの鉄心主脚11を挟む2つの鉄心側脚12を備える三相5脚鉄心であるが、三相5脚鉄心に代えて、鉄心側脚12を廃した三相3脚鉄心としてもよい。この場合、第1鉄心ヨーク13は、X方向に延びて3つの鉄心主脚11の上端部同士をそれぞれ繋ぐとともに、3本の鉄心主脚11のうち、外側に配置された2本の鉄心主脚11のそれぞれの両側端からX方向の外側にさらに延びるようにされていればよい。同様に、第2鉄心ヨーク14は、X方向に延びて3つの鉄心主脚11の下端部同士をそれぞれ繋ぐとともに、3本の鉄心主脚11のうち、外側に配置された2本の鉄心主脚11のそれぞれの両側端からX方向の外側にさらに延びるようにされていればよい。
【0062】
(第6の実施形態)
第6の実施形態の静止誘導電器6について説明する。図8は、第6の実施形態の静止誘導電器の三面図である。第6の実施形態の静止誘導電器6は、巻線支持板40に締付ロッド70が架け渡されている点で、第5の実施形態と異なるため、この相違点を中心に説明する。第6の実施形態において、締付ロッド70は、第1締付ロッド71~第4締付ロッド74を備えている。第1締付ロッド71及び第2締付ロッド72は、第1巻線支持板41と第3巻線支持板43の端部同士の間に架け渡されており、第3締付ロッド73及び第4締付ロッド74は、第2巻線支持板42と第4巻線支持板44の端部同士の間に架け渡されている。
【0063】
第1締付ロッド71と第2締付ロッド72の間及び第3締付ロッド73と第4締付ロッド74の間には、それぞれ2本の中間締付ロッド79が配置されている。第1巻線支持板41と第3巻線支持板43の間には、第1締付ロッド71、2本の中間締付ロッド79、及び第2締付ロッド72がこの順で配置される。第1締付ロッド71、2本の中間締付ロッド79、及び第2締付ロッド72は、Z方向に見て、互いに等間隔で配置されている。第2巻線支持板42と第4巻線支持板44の間には、第3締付ロッド73、2本の中間締付ロッド79、及び第4締付ロッド74がこの順で配置される。第3締付ロッド73、2本の中間締付ロッド79、及び第4締付ロッド74は、Z方向に見て、互いに等間隔で配置されている。
【0064】
第1締付ロッド71~第4締付ロッド74の上端部及び下端部には、それぞれ第1上ナット75U~第4上ナット78U及び第1下ナット75L~第4下ナット78Lが締め付けられている。4本の中間締付ロッド79の上端部及び下端部にも、それぞれ同様の上ナット及び下ナットが締め付けられている。8本の締付ロッドに上ナット及び下ナットが締め付けられることにより、締付ロッド70が巻線支持板40に固定される。
【0065】
第1巻線支持板41~第4巻線支持板44において、第1外磁気シールド51A~第4外磁気シールド54A及び第1内磁気シールド51B~第4内磁気シールド54Bは、それぞれ短辺方向(Y方向)に離れて設置されている。第1締付ロッド71、2本の中間締付ロッド79、及び第2締付ロッド72の上端部は、第1外磁気シールド51Aと第1内磁気シールド51Bの中間に配置されている。下端部は、第3外磁気シールド53Aと第3内磁気シールド53Bの中間に配置されている。第3締付ロッド73、2本の中間締付ロッド79、及び第4締付ロッド74の上端部は、第2外磁気シールド52Aと第2内磁気シールド52Bの中間に配置されている。下端部は、第4外磁気シールド54Aと第4内磁気シールド54Bの中間に配置されている。
【0066】
第6の実施形態の静止誘導電器6では、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、一相静止誘導電器と同様に、三相静止誘導電器においても、巻線20を安定した状態で固定することができる。さらに、締付ロッド70による締付及び締結に必要な補助部材として、巻線支持板40を使用している。このため、追加部品を用意することなく締付ロッド70によって平板状構造材30を締結することができる。したがって、各構成要素を含めた静止誘導電器2の高さ寸法の長尺化を抑制しながら、鉄心10及び巻線20の締付構造を得ることができる。
【0067】
(第7の実施形態)
第7の実施形態の静止誘導電器7について説明する。図9は、第7の実施形態の静止誘導電器7の三面図である。第7の実施形態の静止誘導電器7は、磁気シールド50の設置位置及び締付ロッド70の架け渡し位置が第6の実施形態と異なるため、この相違点を中心に説明する。第7の実施形態の静止誘導電器7は、磁気シールド50を構成する第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、いずれも短辺方向に2分割されている。第1外磁気シールド51A及び第1内磁気シールド51Bは、近接して配置されている。同様に、第2外磁気シールド52A及び第2内磁気シールド52B、第3外磁気シールド53A及び第3内磁気シールド53B、第4外磁気シールド54A及び第4内磁気シールド54Bは、それぞれ近接して配置されている。第1磁気シールド51~第4磁気シールド54は、それぞれ一体となって分割されていなくてもよい。
【0068】
締付ロッド70は、第1巻線支持板41と第3巻線支持板43の間、及び第2巻線支持板42と第4巻線支持板44の間に架け渡されている。第1締付ロッド71、第2締付ロッド72、及び第1締付ロッド71と第2締付ロッド72の間に配置される2本の中間締付ロッドの上端部は、第1巻線支持板41における磁気シールド50よりも鉄心10から遠い位置、例えば第1外磁気シールド51Aの外側に配置されている。第1締付ロッド71、第2締付ロッド72、及び第1締付ロッド71と第2締付ロッド72の間に配置される2本の中間締付ロッドの下端部は、第3巻線支持板43における第3外磁気シールド53Aの外側に配置されている。第3締付ロッド73、第4締付ロッド74、及び第3締付ロッド73と第4締付ロッド74の間に配置される2本の中間締付ロッドの上端部は、第2巻線支持板42における第2外磁気シールド52Aの外側に配置され、下端部は、第4巻線支持板44における第4外磁気シールド54Aの外側に配置されている。
【0069】
第7の実施形態の静止誘導電器7では、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、第6の実施形態の静止誘導電器6と同様に、巻線20を安定した状態で固定することができる。第7の実施形態の静止誘導電器7では、第1磁気シールド51~第4磁気シールド54を短辺方向に2分割した場合でも、巻線支持板40(第1巻線支持板41~第4巻線支持板44)の表面において特に漏れ磁束の大きな、巻線対向面とその近傍の広い範囲を磁気シールド50で覆うことができるので、漏れ磁束の吸収性能を向上させることができる。さらに、第1磁気シールド51~第4磁気シールド54を分割しない場合には、巻線対向面とその近傍のより広い範囲を磁気シールド50で覆うことができ、漏れ磁束の吸収性能を向上させることができる。
【0070】
(第8の実施形態)
第8の実施形態の静止誘導電器8について説明する。図10は、第8の実施形態の静止誘導電器8の三面図である。第8の実施形態の静止誘導電器8は、平板状構造材30に第1締結用構造材81及び第2締結用構造材82が設けられている点で第7の実施形態と異なるため、この相違点を中心に説明する。
【0071】
第8の実施形態の静止誘導電器8は、3つの第1締結用構造材81及び第2締結用構造材82を備える。3つの第1締結用構造材81は、3つの鉄心主脚11の直上位置にそれぞれ設けられ、3つの第2締結用構造材82は、3つの鉄心主脚11の直下位置にそれぞれ設けられる。第1締結用構造材81及び3つの第2締結用構造材82の構造は、第3の実施形態(図4参照)で説明した構造と共通である。
【0072】
第8の実施形態の静止誘導電器8では、3つの鉄心主脚11の直上及び直下において、それぞれ第1締結用構造材81及び第2締結用構造材82によって巻線支持板40を介して平板状構造材30及び鉄心10を締結する。このため、第8の実施形態の静止誘導電器8は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、締付ロッド70の上端を、第1平板状構造材31、第2平板状構造材32、及び鉄心10の各上端よりも低い位置に配置することができる。同様に、締付ロッド70の下端を、第3平板状構造材33、第4平板状構造材34、及び鉄心10の各下端よりも高い位置に配置することができる。さらには、平板状構造材30を締結する締結部材の高さも低いものとすることができる。
【0073】
第8の実施形態の静止誘導電器8では、締付ロッド70による締付及び締結に必要な補助部材として、巻線支持板40を使用している。このため、追加部品を用意することなく締付ロッド70によって平板状構造材30を締結することができる。したがって、各構成要素を含めた静止誘導電器2の高さ寸法の長尺化を抑制しながら、鉄心10及び巻線20の締付構造を得ることができる。
【0074】
(第9の実施形態)
第9の実施形態の静止誘導電器9について説明する。図11は、第9の実施形態の静止誘導電器9の三面図である。第9の実施形態の静止誘導電器9は、弾性締付部材90が設けられている点で第8実施形態と異なるため、この相違点を中心に説明する。
【0075】
第9の実施形態において、3つの第1締結用構造材81は、いずれも4つの弾性締付部材90によって第1巻線支持板41及び第2巻線支持板42に固定されている。3つの第2締結用構造材82は、いずれも4つの弾性締付部材90によって第3巻線支持板43及び第4巻線支持板44に固定されている。弾性締付部材90の構造は、第4の実施形態(図5及び図6参照)において説明した構造と共通である。
【0076】
第9の実施形態の静止誘導電器9では、3つの第1締結用構造材81及び第2締結用構造材82によって平板状構造材30及び鉄心10を締結するにあたり、弾性締付部材90を用いて第1締結用構造材81と第1巻線支持板41及び第2巻線支持板42、第2締結用構造材82と第3巻線支持板43及び第4巻線支持板44を締結する。弾性締付部材90では、締付具91と締結ボルト93の間に皿バネ92が設けられていることから、巻線20が発生する振動を吸収することができ、熱などによって巻線支持絶縁物60の寸法が変化した場合でも、締付具91及び締結ボルト93による締付力を安定させることができる。したがって、第9の実施形態の静止誘導電器9は、第1の実施形態と同様の効果を奏するのに加えて、高さ寸法を大きくすることなく、弾性締付部材90により、三相分の鉄心10及び巻線20の締付力を一定に保つための構造を得ることができる。
【0077】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、第1方向に延びる1本の主脚と、前記主脚から見て前記第1方向に交差する第2方向の両側で前記主脚を挟む位置に配置され、それぞれ前記第1方向に延びる2本の側脚と、前記主脚及び前記側脚の一端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる第1ヨークと、前記主脚及び前記側脚の他端側同士をそれぞれ繋ぎ、前記第2方向に延びる第2ヨークと、を含む鉄心と、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向に前記第1ヨーク及び前記第2ヨークを挟み込んで固定する複数の平板状構造材と、前記平板状構造材から前記第3方向に延びる巻線支持板と、前記巻線支持板に設置された磁気シールドと、前記主脚に巻き回され、前記磁気シールドを介して前記巻線支持板に支持される巻線と、持つことにより、簡素かつ小型の構造で磁気シールドを取り付けることができる。
【0078】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0079】
1~9…静止誘導電器、10…鉄心、11…鉄心主脚、12…鉄心側脚、13…第1鉄心ヨーク、14…第2鉄心ヨーク、20…巻線、30(31~34)…平板状構造材、40(41~44)…巻線支持板、50(51~54)…磁気シールド、51A~54A…外磁気シールド、51B~54B…内磁気シールド、60(61~64)…巻線支持絶縁物、61A~64A…左巻線支持絶縁物、61B~64B…右巻線支持絶縁物、70(71~74)…締付ロッド、81…第1締結用構造材、82…第2締結用構造材、83…上側凹部、84…上側前方鍔部、85…上側後方鍔部、86…下側凹部、87…下側前方鍔部、88…下側後方鍔部、90…弾性締付部材、91…締付具、92…皿バネ、93…締結ボルト
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11