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特許7480039生検採取プロセス及び生検システムに関する情報を提供するための装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】生検採取プロセス及び生検システムに関する情報を提供するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20240430BHJP
   A61B 10/02 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
A61B8/14
A61B10/02 300Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020529304
(86)(22)【出願日】2018-11-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-15
(86)【国際出願番号】 EP2018082465
(87)【国際公開番号】W WO2019105866
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-10-15
【審判番号】
【審判請求日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】17204726.8
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】ファン デル ザーグ ピーター ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ステフェン トーマス
【合議体】
【審判長】樋口 宗彦
【審判官】伊藤 幸仙
【審判官】松本 隆彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-136494(JP,A)
【文献】特開2009-28538(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0220056(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3492018(EP,A1)
【文献】国際公開第2017/017556(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0338477(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A1B 8/00 - 8/15
A61B 1/00 - 1/32
A61B 10/02 -10/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検採取装置と連動して動作するように構成される生検採取プロセスに関する情報を提供する装置であって、前記生検採取プロセスに関する情報を提供する装置は、
-生検されているライブ解剖学的構造の画像フレームを取得する画像取得装置であって、前記画像取得装置は電子処理装置を有する画像取得装置と、
-トリガ要素と、
-前記画像取得装置の部分であるメモリと
を有し、
前記トリガ要素は、前記解剖学的構造における生検位置から生検サンプルを採取する前記生検採取装置をトリガし、前記画像取得装置をトリガするトリガイベントを生成するように構成され、
前記電子処理装置は、
-前記トリガイベントを検出し、
-前記トリガイベント後の時点で、前記画像取得装置によって取得される複数の画像フレームから単一のトリガ画像フレームを選択し、
-前記トリガ画像フレームを前記メモリに保存する
ように構成され、
前記時点は、前記画像取得装置のサンプリング周波数に相関される、
装置。
【請求項2】
前記時点は、前記トリガイベント後、5秒の期間以内で規定される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記トリガイベントは、前記生検採取装置及び前記画像取得装置を同時にトリガする、請求項1乃至2の何れか一項に記載の装置。
【請求項4】
前記装置は、
-遅延モジュール
を更に有し、
前記遅延モジュールは、前記トリガイベント後の時点の後の時点に前記画像取得装置をさらにトリガし、前記画像取得装置がさらなるトリガ画像フレームを取得する、
請求項1乃至3の何れか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記トリガ要素は、トリガイベントを繰り返し生成するように構成され、前記生検採取装置は、各トリガイベントで異なる生検位置で生検採取プロセスを実行する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の装置。
【請求項6】
生検システムであって、
-関心領域の生検サンプルを採取する生検採取装置と、
-請求項1乃至5の何れかに一項に記載の生検採取プロセスに関する情報を提供する装置と、
を有し、
前記生検採取プロセスに関する情報を提供する装置の前記トリガ要素は、前記生検採取装置及び前記画像取得装置に接続される、
生検システム。
【請求項7】
前記画像取得装置は超音波装置である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
生検採取装置と連動して動作するように構成される生検採取プロセスに関する情報を提供する装置の作動方法であって、前記装置は、画像取得装置、トリガ要素、及びメモリを有し、前記方法は、
a)前記画像取得装置が、生検されているライブ解剖学的構造の画像フレームを取得するステップであって、前記画像取得装置は電子処理装置を有する、ステップと、
b)前記トリガ要素が、前記解剖学的構造の生検位置から生検サンプルを採取する前記生検採取装置及び前記画像取得装置をトリガすることによってトリガイベントを生成するステップと、
c)前記電子処理装置が、前記トリガイベントを検出し、前記トリガイベント後の時点で、前記画像取得装置によって取得される複数の画像フレームから単一のトリガ画像フレームを選択するステップと、
d)前記電子処理装置が、前記トリガ画像フレームを前記メモリに記憶するステップと
を有し、
前記時点は、前記画像取得装置のサンプリング周波数に相関される、
方法。
【請求項9】
ステップc)は、前記トリガイベント後、5秒の期間以内で実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記トリガイベントは、前記生検採取装置及び前記画像取得装置を同時にトリガする、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記装置は、さらに遅延モジュールを有し、
前記方法は、
e)前記遅延モジュールが、前記トリガイベント後の時点の後の時点に前記画像取得装置をさらにトリガして、前記画像取得装置がさらなるトリガ画像フレームを取得するステップ
を更に有する、
請求項8又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
f)異なる生検位置で少なくともステップb)乃至d)を繰り返すステップ
をさらに有する、請求項8乃至11の何れか一項に記載の方法。
【請求項13】
処理ユニットによって実行されるとき、請求項8乃至12の何れか一項に記載の方法ステップを実行するように適合される、請求項1乃至5の何れか一項に記載の装置又は請求項6乃至7の何れか一項に記載のシステムを制御するコンピュータプログラム要素。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラム要素を格納したコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生検採取プロセス及び生検システムに関する情報を提供するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
患者の腫瘍病変についての情報を得るために、生検サンプルがそれぞれの組織から採取されてもよい。生検サンプルは、2D生検スライスが検査される従来の病理ワークフローのために、又は3D(無傷)生検サンプル全体が分析(つまり、イメージング)無処置のアプローチで採取される。どちらの種類のサンプルでも、病理学的及び分子的分析、例えばMDxが可能である。
【0003】
WO 2017/017556 A1から、生検サンプルを採取すること、すなわち生検針を発射し、生検採取プロセスをカバーする一連の超音波画像フレームの取得をトリガすることが知られている。トリガは、チップアセンブリと一連の画像を提供するチップ位置のイメージングを同時に制御する。画像取得後、検索アルゴリズムは一連の画像フレームを分析して、発射した生検針の先端を最もよく捉えている画像をフレーム内で見つけ、その位置を特定する。この目的のために、シーケンスは、位置識別を提供するためにデータストレージとプロセッサとに転送される。
【0004】
さらに、US 2013/338477 A1は、針ガイド、針装置及び位置センサーを含む針アセンブリを記載している。針ガイドは、冷却システム、加温システム、針装置を解放するための機構、生検銃がいつ点火されるかを決定するための装置、及び温度測定装置からなる群から選択される特徴を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、生検採取プロセスに関する情報を提供する容易な方法を提供する必要があるかもしれない。
【0006】
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決される。さらなる実施形態は、従属請求項に組み込まれている。以下に説明する本発明の態様は、生検システム、方法、コンピュータプログラム要素、及びコンピュータ可読媒体にも適用されることに留意される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、生検採取装置と連動して動作するように構成される生検採取プロセスに関する情報を提供する装置であって、前記生検採取プロセスに関する情報を提供する装置は、生検されているライブ解剖学的構造の画像フレームを取得する画像取得装置であって、前記画像取得装置は電子処理装置を有する画像取得装置と、トリガ要素と、好ましくは前記画像取得装置の部分であるメモリとを有し、前記トリガ要素は、前記解剖学的構造における生検位置から生検サンプルを採取する前記生検採取装置をトリガし、前記画像取得装置をトリガするトリガイベントを生成するように構成され、前記電子処理装置は、前記トリガイベントを検出し、前記トリガイベントの検出時に、トリガイベント後の既定の時点で前記画像取得装置によって取得されるトリガ画像フレームを選択し、前記トリガ画像フレームをメモリに保存するように構成される、装置が提供される。
【0008】
生検位置を決定するための良好な品質を提供する任意のトリガ画像フレームが取得され得る特定の期間が存在することが見出される。トリガ要素は、例えば、画像取得装置及び生検採取装置を同時に、すなわち同時にトリガして、トリガイベントを形成してもよい。トリガは、画像取得装置が単一のトリガ画像フレームのみを取得できるように実行される。単一のトリガ画像フレームを取得することは、たとえば、カメラ又はビデオで単一のトリガ画像フレームを取得し、実行中のビデオから単一の画像フレームを選択し、又は実行中のビデオから単一の画像フレームにマーカーを置くすることを意味する。電子処理装置はトリガイベントを検出し、それからトリガイベント後の既定の時点で画像取得装置により取得されている画像からトリガ画像フレームを選択する。
【0009】
その時点は、生検採取装置が生検位置にその位置を保持する生検採取プロセスの期間内であり、生検採取装置は、患者の身体に変換され得る鋭い先端を有する外側中空針を備える。内側中空針又はトロカールは、外側中空針に滑走するように配置され、内側中空針又はトロカールは、鋭い先端を有する。内側中空針又はトロカールは、外側中空針から発射され、その後、外側中空針内に引っ込められてもよい。内側中空針又はトロカールの発火により、生検サンプルが採取される。したがって、生検採取装置の内部の中空針又はトロカールのみが、生検サンプルを取り出すために動く。
【0010】
内部中空針又はトロカールが発射されるときの生検採取装置の外部中空針の先端の位置を示す単一の画像フレームは、メモリに格納され、したがって、生検採取装置が生検サンプルを採取する位置をカバーし、すなわち、生検採取プロセスに関する情報を提供する。
【0011】
したがって、生検採取装置の展開される内部中空針又はトロカールを示す画像を提供する必要がないことがわかった。生検採取装置の配備の瞬間、好ましくは直前又は瞬間の周りの生検採取装置の外側中空針の先端の位置を示す画像を提供することのみが必要であり、これは、例えば、生検採取装置は生検サンプルの採取プロセス中にその位置を変更しないため、生検採取装置の内部中空針の先端の発射を意味する。トリガイベント後の時点は、生検採取装置の位置が、生検が採取されている位置又は採取される予定の位置になるように選択される。したがって、その時点について、展開速度が10乃至25 mm / sの標準展開の場合、生検採取プロセスは開始されといるか、又は30 m / sまでの高速展開の場合、既に終了しているかは問題ではない。たとえば標準的な展開の場合、生検採取装置の内部中空針又はトロカールの長さが10乃至20 mmであると想定されている場合、内部中空針又はトロカールの完全な展開は約0.5乃至2秒を必要とする。高速展開では、内部の中空針又はトロカールは0.3乃至0.9 msを必要とする。生検の位置は、生検が行われる明確に定義される長さ、すなわち、生検針の展開の十分に決定される長さを考慮して決定される。したがって、生検の位置に関する情報を得るために、すなわち実際に先端の位置から取り出される生検の位置を導き出すために、外側中空針の先端又は端部を見つけることで十分である。
【0012】
したがって、本発明は、一連の画像フレームを取得することを避け、したがって一連の画像フレームを分析すること、又はその一連の画像フレームにおける生検サンプル取得の瞬間をカバーする画像フレームを探すこと、すなわち展開される内側中空針を示すことを避ける。これは、画像取得及び画像フレーム決定の加速をもたらし得る画像取得を単純化する。さらに、これにより、必要なハードウェアが削減される可能性があり、つまり、使用されるメモリが少なくなり、生検採取手順に関する情報を提供する一連の画像フレームを検索するアルゴリズムがないため、生検の位置に関する情報を提供するために必要なリソースが削減される。これにより、重量とコストを削減できる。
【0013】
画像取得装置は、例えば、分散型画像取得装置であり得る。例えば取得したトリガ画像フレームは、例えば画像アーカイブ及び通信システム(PACS)、又はサーバーにリモートで保存することができる。
【0014】
一例では、少なくとも1つの画像フレームを取得した後に画像取得を停止することができる。
【0015】
さらに、別の例では、電子処理装置はまた、トリガ要素によってトリガされてもよい。次に、電子処理装置は、生検採取プロセスが開始される場合にのみ選択を実行する。
【0016】
一例では、電子処理装置は、画像の画像取得の直後に表示する少なくとも1つの画像を提供するように構成され得る。この用語、即座には、例えば、既定の期間内、又は生検採取装置が画像内にあるかを決定するアルゴリズムを実行せずにを意味することがある。
【0017】
一例では、画像取得装置は、例えば、50 Hz、つまり20 msごとのような所定の周波数で画像フレームを取得するように構成されている。その例では、トリガ要素によるトリガは、電子処理装置による次の画像フレームの時点を選択して、少なくとも1つの画像フレームとして画像取得装置によって取得される。少なくとも1つの画像フレームは、第1の画像フレームと呼ぶことができる。
【0018】
別の例では、少なくとも1つの画像フレームの時点は、生検採取プロセス中に画像フレームを採取するために電子処理装置によって選択される唯一の時点である。
【0019】
一例によれば、既定の時点は、トリガイベント後の5秒以内、好ましくは2.5秒以内、さらに好ましくは1秒以内、より好ましくは500ミリ秒、又は最も好ましくは20ミリ秒に規定される。その時点は、例えば、画像取得装置のサンプリング周波数に相関され得る。時点はサンプリングの瞬間に設定できる。さらに、既定の時点は、いずれの場合も内部中空針が展開されるようなもの、すなわち、トリガイベント後の既定の時点は、内部中空針が完全に展開される時点の後と定義される 。
【0020】
別の例によれば、前記期間は事前定義され、メモリに格納され、電子処理装置は、前記既定期間内の既定の時点をランダムに選択するように構成される。さらに好ましい例では、前記期間は事前定義され、メモリに格納され、電子処理装置は、既定の期間内の特定の時点を選択するように構成される。
【0021】
別の例によれば、そのような期間は保存されないか、又は少なくともここでは使用されない。特定の時点はメモリ(すなわち、その固定値)に格納され、電子処理装置は、既定の時点の固定値をメモリから読み出すように構成される。
【0022】
これにより、生検位置の情報提供がさらに簡素化される。上記のように、生検採取装置は、生検採取プロセス中、動かないので、外側中空針の先端を配置することで十分である。生検採取プロセス中、すなわち生検採取装置が、展開が行われる位置にあるときの何れの時点も、生検位置及び生検採取装置の画像フレームを取得するために選択することができる。さらに、前述のように、展開されていない状態と展開される状態との間の内側中空針の先端の距離は構造によって既知であり、必要に応じて生検取り出しの正確な位置とすることができる。
【0023】
一例によれば、装置はさらに、遅延モジュールを有し、前記遅延モジュールはトリガイベントの後のさらなる既定の期間の後に画像取得装置をトリガして、さらなるトリガ画像フレームを選択するように構成され、さらなる既定の期間は、好ましくは1秒乃至3秒、さらに好ましくは1.5秒乃至2.5秒の範囲、又はさらに好ましくは2秒である。
【0024】
さらなるトリガ画像は、展開状態の生検採取装置を示し得る。展開状態では、生検採取装置の内部中空針又はトロカールが展開されてもよい。すなわち、内部中空針の先端は、完全に引き出される位置にあるさらなる画像フレームに示されてもよい。
【0025】
更なるトリガ画像の取得は、内部の中空針を自動的に後退させない生検採取システムにおいて、さらなる考慮なしに適用されてもよい。生検採取システムが内部中空針を自動的に後退させる場合、遅延は内部中空針の展開の期間に正確に適合されなければならない。
【0026】
一例では、電子処理装置は、表示する生検位置のさらなるトリガ画像フレームを提供するように構成される。
【0027】
さらなるトリガ画像フレームは、第2の画像フレームと呼ばれることもある。さらなる画像フレームを用いて、生検の位置は、ほぼ完全に展開される生検採取装置で完全にイメージングされてもよい。したがって、生検位置は、生検採取プロセス中又はその前後の2つの時点間で比較できる。遅延モジュールは、トリガ要素上に配置又は統合されることができる。
【0028】
一例によれば、トリガ要素は、トリガイベントを繰り返し生成するように構成され、各トリガイベントにおいて、生検採取装置は、異なる生検位置で生検採取プロセスを実行する。
【0029】
これにより、検索アルゴリズムが生検位置の画像を提供するのを待たずに、1つのセッションで異なる位置で複数の生検を行うことができる。生検採取装置は、2つのトリガイベントの間に、1つの生検位置から別の生検位置に移動することができる。生検採取装置はまた、患者の外側に動かされ、トリガイベントの間に再び内側に動かされてもよい。したがって、各トリガするステップが生検サンプルの採取及び生検位置のトリガ画像フレームの取得をトリガするので、複数の生検が採取されるプロセスは加速され得る。
【0030】
遅延モジュールは、繰り返されるトリガパルスのタイミングを保存し、繰り返されるトリガイベントごとに、さらなるトリガ画像フレームのためのトリガを提供することができる。
【0031】
本発明によれば、生検システムも提供される。生検システムは、関心領域の生検サンプルを採取する生検採取装置と、生検採取プロセスに関する情報を提供する装置とを有し、前記生検採取プロセスに関する情報を提供する装置の前記トリガ要素は、前記生検採取装置及び前記画像取得装置に接続される。
【0032】
一例では、システムは、コントローラから画像を受信し、受信される画像を表示するように構成される表示要素をさらに含む。
【0033】
一例によれば、画像取得装置は超音波装置である。特定の例示的な場合では、X線システム又はMRIシステムなどの他のイメージングシステムも考えられ得る。
【0034】
本発明によれば、生検位置を決定する方法も提供される。この方法は、a)電子処理装置を有する画像取得装置によって生検されているライブ解剖学的構造の画像フレームを取得するステップと、b)前記解剖学的構造の生検位置から生検サンプルを採取する生検採取装置及びトリガ要素を備える前記画像取得装置をトリガすることによってトリガイベントを生成するステップと、c)電子処理装置で前記トリガイベント後の既定の時点で取得されるトリガフレームを選択するステップと、d)前記トリガ画像フレームをメモリに記憶するステップとを有する。
【0035】
一例では、方法は、生検位置を決定するための画像の画像取得の直後に表示するために生検位置のトリガ画像フレームを提供するさらなるステップを含み得る。
【0036】
一例によれば、ステップc)は、前記トリガイベント後、5秒の期間以内、好ましくは2.5秒以内、さらに好ましくは1秒以内、より好ましくは500ミリ秒、又は最も好ましくは20ミリ秒で実行される。
【0037】
さらなる例によれば、トリガイベントは、生検採取装置及び画像取得装置を同時にトリガする。
【0038】
一例によれば、この方法は、e)前記トリガイベントの後のさらなる既定の期間の後に前記画像取得装置をトリガして、さらなるトリガ画像フレームを選択するステップを更に有し、前記さらなる既定の期間は、好ましくは1秒乃至3秒、さらに好ましくは1.5秒乃至2.5秒の範囲にあり、又はさらに好ましくは2秒である。
【0039】
さらなる例では、方法は、表示するために電子処理装置によって生検位置のさらなるトリガ画像フレームを提供するステップを有することができる。
【0040】
一例によれば、この方法は、f)異なる生検位置で少なくともステップb)乃至d)を繰り返すステップをさらに含む。
【0041】
本発明によれば、処理ユニットによって実行されるとき、上記の説明による方法ステップを実行するように適合される、上記の説明による装置を制御するためのコンピュータプログラム要素も提供される。
【0042】
本発明によれば、上記の説明によるプログラム要素を格納したコンピュータ可読媒体も提供される。
【0043】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に説明される実施形態を参照して明らかになり、解明されるであろう。
【0044】
本発明の例示的な実施形態を、以下の図面を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】生検位置を決定するための装置を含むシステムの概略図を示す。
図2】画像サンプリング中のトリガの概略タイムラインを示す。
図3】方法の概略フローチャートを示している。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1は、生検位置9での生検採取プロセスに関する情報を提供するための装置1、及び生検採取装置7を備える生検システム5を示す。さらに、システム5は、画像取得装置6によって取得されている画像フレームを表示するためのディスプレイ(図示せず)を備える。
【0047】
生検採取装置7は、患者の体内の生検位置9に導入される。生検採取装置7がトリガされると、生検位置9の生検サンプルが関心領域から取り出され、すなわち、生検採取プロセスが実行される。 生検採取装置7は、例えば、内側中空針を有する生検銃、又は針の先端が外側中空針に配置されるトロカールであってもよい。生検採取装置7のトリガは、内部中空針の先端が生検位置9に入り、生検サンプルを取り出すように、内部中空針の先端を展開する。
【0048】
生検採取装置の内部中空針の先端の移動距離及び展開速度に依存して、取り出しは、内部中空針の先端が患者の内部の生検位置で完全に展開されるときに行われる。展開速度が10 mm / sで移動距離が10 mmの場合、生検サンプルの取り出しには約2秒、つまり内部中空針の先端が生検採取装置7から完全な距離を移動するまで1秒かかり、内側中空針の先端が生検採取装置7に完全に引き込まれるまで1秒かかる。
【0049】
装置1は、電子処理装置3、トリガ要素2、メモリ8、及び遅延モジュール4を備える画像取得装置6を備える。
【0050】
関心領域を含む生検位置9は、画像取得装置6の取得エリアによってカバーされる。画像取得装置6は、50Hzのフレームレートを有する超音波装置であってもよい。
【0051】
トリガ要素2は、画像取得装置6及び生検採取装置7に接続することができる。接続は、トリガ信号がトリガ要素2によって画像取得装置6及び生検採取装置7に提供され、トリガイベントを生成し得るようなものである。
【0052】
一実施形態では、トリガは、生検採取装置7及び画像取得装置6を同時にトリガしてもよい。別の実施形態では、トリガ要素2は、生検採取装置7及び画像取得装置7のための2つのトリガ信号を提供してもよく、2つのトリガ信号は、その間に所定の遅延期間を有することができる。所定の遅延期間は、例えば、20ミリ秒乃至100ミリ秒の間であり得る。
【0053】
トリガ信号は、電子処理装置3によって受信され得る。図2に示される実施形態では、トリガ要素は、装置1に配置される。代替の実施形態(図示せず)では、トリガ要素2は、生検採取装置7の銃、例えばトリガボタン(図示せず)として構成される。代替の実施形態では、トリガ要素2は、他のどこかに、例えば、インターベンショナル生検採取手順を実行する臨床医の観点から便利な位置に配置されてもよい。
【0054】
生検採取装置7のトリガは、生検採取プロセスを開始する。さらに、画像取得装置6は、生検位置9のトリガ画像フレーム及びトリガイベント後の時点で電子処理装置3によって選択される生検位置9に配置されている生検採取装置7の一部のトリガ画像フレームを取得するようにトリガされる。このトリガ画像フレームは、最初の画像フレームと呼ばれることがある。
【0055】
トリガイベント後の時点は、5秒、好ましくは2.5秒以内、さらに好ましくは1秒以内、より好ましくは500ミリ秒、又は最も好ましくは20ミリ秒であり得る生検採取プロセスの期間内にあるようなものである。既定の期間は、生検採取装置7の展開速度及び生検採取装置7の内部中空針又はトロカールの移動距離に応じて短くなる可能性がある。更に、生検採取装置7が生検採取プロセスの終了後に所定の位置に留まる期間が分かっている場合、この所定の期間はより長くてもよい。
【0056】
第1の実施形態では、特定の時点で、又は生検採取プロセスの期間よりも短いか若しくは等しいトリガイベント後の特定の既定の期間内に、電子処理装置3はトリガフレームを選択し得る。特定の期間は、画像取得装置のサンプリング時間に相関されることができ、又はトリガイベント後のサンプリング時点における画像フレームの番号とすることができ、例えばトリガイベントの後の画像フレーム番号1、つまり次の画像フレーム、又はトリガイベント後の画像フレーム番号10等とすることができる。
【0057】
第2の実施形態では、電子処理装置3は、画像取得装置6で画像フレームを取得するためのトリガ画像フレームをランダムに選択することができ、トリガ画像フレームは、トリガイベント後の既定の期間内の時点にある。
【0058】
トリガ画像フレームは、さらなる処理及び/又は生検システム5の操作者による使用のためにメモリ8に格納されてもよい。
【0059】
一実施形態では、メモリ8は、画像取得システム6に統合されてもよい。
【0060】
代替の実施形態では、メモリ8は、外部及び/又はリモートストレージ、例えば、PACSシステム又はサーバーのようなリモートストレージのコンポーネントであってもよい。
【0061】
さらに、トリガ要素2は、トリガ信号を遅延モジュール4に提供することができる。遅延モジュール4は、トリガ信号を受信する時点を記憶することができる。特定の期間の後、遅延モジュール4は、画像取得装置6にさらなるトリガ信号を提供し、すなわち、さらなるトリガフレームを選択するためのさらなるトリガイベントを生成する。さらなるトリガ信号は、画像取得装置6をトリガして、生検位置9のさらなるトリガ画像フレームを取得する。さらなる画像フレームは、第2の画像フレームと呼ばれ得る。
【0062】
遅延モジュール4によって提供される遅延は、2秒であり得る。これは、更なる画像フレームがトリガイベントの2秒後に生検位置9に関する情報を提供することを意味する。標準的な展開の場合、これらの2秒後、生検採取装置7の内部中空針又はトロカールが生検位置9に到達してるので、さらなるトリガ画像フレームが生検採取プロセス中の生検位置9を示す。
【0063】
これにより、画像取得装置6は、第1及び第2の画像フレームを電子処理装置に提供することができる。電子処理装置は、トリガ画像フレームをメモリ8及び/又はシステム5の表示装置に送信することができる。表示装置は、トリガ画像フレームをユーザーに表示することができる。
【0064】
トリガ要素2は、単一の生検採取セッション中に生検採取装置7及び画像取得装置6を繰り返しトリガするように構成されてもよく、生検採取装置7は、異なる生検位置9でいくつかの生検採取プロセスを実行する。これは、 複数の生検が、単一の生検セッションで患者から採取されることを意味する。複数の生検のそれぞれについて、画像取得装置6は画像フレームを取得し、電子処理装置はトリガイベント後のある時点でトリガ画像フレームを選択することができ、トリガ画像フレームは生検位置9を示し、装置7は生検サンプルを採取する。
【0065】
図2は、画像取得プロセスをさらに説明するために、画像取得装置6のサンプリング時間13、14、15、16を有するタイムラインを示す。この例示的な実施形態は、50Hzのフレームレート、すなわちサンプリング周波数を有する超音波装置を含み、2つのサンプリング時間の間の期間tは、20msであり得る。時点aにおいて、トリガ信号がトリガ要素2によって提供され得、すなわち、トリガイベントが生成される。トリガ信号は、サンプリング時間13とサンプリング時間14との間に提供される。この実施形態では、電子処理装置3は、画像取得装置6によってトリガ画像フレームとして取得できる次の画像フレームを選択するように構成される。したがって、トリガ信号を受信すると、画像取得装置6は、サンプリング時間14で画像フレーム、すなわちトリガ後の画像フレーム番号1を取得することができ、生検取得装置7を示す生検位置の画像としてその画像フレームを提供する。したがって、トリガ信号がトリガ要素2によってトリガ画像フレームとして提供された後、電子処理装置3は第1の画像フレームを取得する。既定の時点は、トリガイベント後のサンプリング時間になる。
【0066】
遅延モジュール4が時点bで画像取得装置6に更なる、すなわち第2のトリガ信号を提供するとき、更なる画像フレームは、遅延時間dの後に画像取得装置6によって取得されてもよい。高速展開を使用する場合、この時点で生検採取プロセスは終了しており、第2のトリガ信号によってトリガされるさらなるトリガ画像フレームは、生検採取手順後の生検位置に関する情報を提供する。標準的な展開を使用する場合、生検採取装置7の内部中空針又はトロカールは完全に展開され、さらなるトリガ画像は生検採取プロセスに関するさらなる情報を提供し得る。
【0067】
別の代替実施形態では、画像取得装置6はカメラであってもよい。次に、電子処理装置3は、カメラが生検位置の画像を撮る時点を選択する。
【0068】
生検位置を決定するための方法100は、概略的なフローチャート図として図3に示されている。方法100は、生検位置9での生検採取プロセスに関する情報を提供するための装置1と、生検採取装置7とを備える生検システム5を用いて実行され得る。さらに、システム5は、画像取得装置6により取得されている画像フレームを表示するためのディスプレイ(図示せず)を備える。
【0069】
生検採取装置7は、患者の体内の生検位置9に導入される。生検採取装置7がトリガされると、関心領域から取り出される生検位置9の生検サンプル、すなわち生検採取プロセスが実行される。生検採取装置7は、例えば、内側中空針を有する生検銃、又は針の先端が外側中空針に配置されるトロカールであってもよい。生検採取装置7のトリガは、内部中空針の先端が生検位置9に入り、生検サンプルを取り出すように、内部中空針の先端を展開する。
【0070】
生検採取装置の内部中空針の先端の移動距離と展開速度とに応じて、生検採取装置の内部中空針の先端が患者の内部の生検位置に完全に展開されるときに取り出しが行われる。展開速度が10 mm / sで移動距離が10 mmの場合、生検サンプルの取り出しには約2秒、つまり内部中空針の先端が生検採取装置7から完全な距離を移動するまで1秒かかり、内側中空針の先端が生検採取装置7に完全に引き込まれるまで1秒かかる。
【0071】
装置1は、電子処理装置3、トリガ要素2、メモリ8、及び遅延モジュール4を備える画像取得装置6を備える。
【0072】
関心領域を含む生検位置9は、画像取得装置6の取得エリアによって覆われている。画像取得装置6は、50Hzのフレームレートを有する超音波装置であってもよい。画像取得装置6は、ステップa)に従って生検されている人の解剖学的構造の画像フレーム101を取得する。
【0073】
トリガ要素2は、画像取得装置6及び生検採取装置7に接続することができる。接続は、トリガ信号がトリガ要素2によって画像取得装置6及び生検採取装置7に提供され得、トリガイベントを生成するものである。
【0074】
方法100のステップb)によれば、生検採取装置及び画像取得装置がトリガされる(102)。
【0075】
一実施形態では、トリガは、生検採取装置7及び画像取得装置6を同時にトリガしてもよい。別の実施形態では、トリガ要素2は、生検採取装置7のためのものと画像取得装置7のためのものとの2つのトリガ信号を提供してもよく 、2つのトリガ信号は、その間に所定の遅延期間を有することができる。
【0076】
トリガ信号は、電子処理装置3によって受信され得る。図2に示される実施形態では、トリガ要素は、装置1に配置される。代替の実施形態(図示せず)では、トリガ要素2は、生検採取装置7の銃、例えばトリガボタン(図示せず)として構成される。
【0077】
生検採取装置7のトリガは、生検採取プロセスを開始する。さらに、画像取得装置6は、生検位置9のトリガ画像フレーム及びトリガイベント後の時点で電子処理装置3によって選択される生検位置9に配置されている生検採取装置7の一部のトリガ画像フレームを取得するようにトリガされる。このトリガ画像フレームは、第一の画像フレームと呼ばれることがある。
【0078】
トリガイベント後の時点は、5秒、好ましくは2.5秒以内、さらに好ましくは1秒以内、より好ましくは500ミリ秒、又は最も好ましくは20ミリ秒であり得る生検採取プロセスの期間内にある。 既定の期間は、生検採取装置7の展開速度及び生検採取装置7の内部中空針又はトロカールの移動距離に応じて短くなる可能性がある。更に、生検採取装置7が生検採取プロセスの終了後に所定の位置に留まる期間が分かっている場合、この所定の期間はより長くてもよい。
【0079】
第1の実施形態では、特定の時点で、又は生検採取プロセスの期間よりも短いか若しくは等しいトリガイベント後の特定の既定の期間内に、電子処理装置3はトリガフレームを選択し得る。特定の期間は、画像取得装置のサンプリング時間に相関されることができ、又はトリガイベント後のサンプリング時点における画像フレームの番号とすることができ、例えばトリガイベントの後の画像フレーム番号1、つまり次の画像フレーム、又はトリガイベント後の画像フレーム番号10等とすることができる。
【0080】
第2の実施形態では、電子処理装置3は、画像取得装置6で画像フレームを取得するためのトリガ画像フレームをランダムに選択することができ、トリガ画像フレームは、トリガイベント後の既定の期間内の時点にある。画像取得装置6のトリガ102は、ステップc)による生検位置のトリガ画像フレームの選択103をもたらす。
【0081】
さらなるステップによれば、画像取得装置6は、画像取得の直後にトリガ画像フレームを電子処理装置3に提供することができる。電子処理装置3は、システム5の表示装置に表示するためのトリガ画像フレームを用意してもよい。さらに、電子処理装置3は、用意されるトリガ画像フレームを表示装置に提供してもよい。表示装置は、用意されるトリガ画像フレームをユーザーに表示してもよい。
【0082】
ステップd)による生検システム5の操作者によるさらなる処理及び/又は使用のために、トリガ画像フレームをメモリ8に記憶(104)することができる。
【0083】
一実施形態では、メモリ8は、画像取得システム6に統合されてもよい。
【0084】
代替の実施形態では、メモリ8は、外部及び/又はリモートストレージ、例えば、PACSシステム又はサーバーのようなリモートストレージのコンポーネントであってもよい。
【0085】
さらに、トリガ要素2は、トリガ信号を遅延モジュール4に提供してもよい。遅延モジュール4は、トリガ信号を受信する時点を記憶する。特定の期間の後、遅延モジュール4は、画像取得装置6にさらなるトリガ信号を提供し、すなわち、さらなるトリガフレームを選択するためのさらなるトリガイベントを生成する。さらなるトリガ信号は、ステップe)に従って生検位置9のさらなるトリガ画像フレームを取得する(105)ように画像取得装置6をトリガする。さらなる画像フレームは、第2の画像フレームと呼ばれることがある。
【0086】
遅延モジュール4によって提供される遅延は、2秒であり得る。これは、トリガイベントの後に、更なる画像フレームが生検位置9に関する情報を提供することを意味する。標準的な展開の場合、これらの2秒後、生検採取装置7の内部中空針又はトロカールが生検位置9に到達しているので、さらなるトリガ画像フレームが生検採取プロセス中の生検位置9を示す。
【0087】
これにより、画像取得装置6は、第1及び第2の画像フレームを電子処理装置3に提供することができる。電子処理装置3は、トリガ画像フレームをメモリ8及び/又はシステム5の表示装置に送信することができる。表示装置は、トリガ画像フレームをユーザーに表示することができる。
【0088】
トリガ要素2は、単一の生検採取セッション中に生検採取装置7及び画像取得装置6を繰り返しトリガするように構成されてもよく、生検採取装置は、異なる生検位置9でいくつかの生検採取プロセスを実行する。 これは、 複数の生検が、単一の生検セッションで患者から採取されることを意味する。複数の生検のそれぞれについて、画像取得装置6は画像フレームを取得し、電子処理装置3は、トリガイベント後の時点でトリガ画像フレームを選択することができ、生検採取装置7が生検サンプルを採取する間、トリガ画像フレームは生検位置9を示す。ステップf)によれば、これは、方法100が繰り返されること(106)を意味する。
【0089】
図2は、画像取得プロセスをさらに説明するために、画像取得装置6のサンプリング時間13、14、15、16を有するタイムラインを示す。この例示的な実施形態は、50Hzのフレームレート、すなわちサンプリング周波数を有する超音波装置を含み、2つのサンプリング時間の間の期間tは、20msであり得る。時点aにおいて、トリガ信号がトリガ要素2によって提供されることができ、すなわち、トリガイベントが生成される。トリガ信号は、サンプリング時間13とサンプリング時間14との間に提供される。この実施形態では、電子処理装置3は、画像取得装置6によってトリガ画像フレームとして取得できる次の画像フレームを選択するように構成される。したがって、トリガ信号を受信すると、画像取得装置6は、サンプリング時間14で画像フレーム、すなわちトリガ後の画像フレーム番号1を取得することができ、その画像フレームを、生検採取装置7を示す生検位置の画像として提供する。したがって、電子処理装置3は、トリガ信号がトリガ要素2によってトリガ画像フレームとして提供された後、第1の画像フレームをトリガ画像フレームとして取得する。 既定の時点は、それからトリガイベント後のサンプリング時間になる。
【0090】
更なる画像フレームは、遅延モジュール4が時点bで画像取得装置6に更なる、すなわち第2のトリガ信号を提供するとき、遅延時間dの後に画像取得装置6によって取得されてもよい。高速展開を使用する場合、この時点で生検採取プロセスは終了しており、第2のトリガ信号によってトリガされるさらなるトリガ画像フレームは、生検採取手順後の生検位置に関する情報を提供する。標準的な展開を使用する場合、生検採取装置7の内部中空針又はトロカールは完全に展開され、さらなるトリガ画像は生検採取プロセスに関するさらなる情報を提供し得る。
【0091】
別の代替実施形態では、画像取得装置6はカメラであってもよい。次に、電子処理装置3は、カメラが生検位置の画像を撮る時点を選択する。
【0092】
本発明の別の例示的な実施形態では、前述の実施形態の1つによる方法100の方法ステップを適切なシステムで実行するように適合されていることを特徴とするコンピュータプログラム11又はコンピュータプログラム要素11が提供される。
【0093】
したがって、コンピュータプログラム要素11は、本発明の実施形態の一部でもあり得るコンピュータユニットに格納され得る。この計算ユニットは、上述の方法のステップの実行を実施又は誘起するように適合され得る。さらに、それは、上記の装置の構成要素を動作させるように適合され得る。計算ユニットは、ユーザーの命令を自動的に動作するように、及び/又は実行するように適合させることができる。コンピュータプログラムは、データプロセッサ12のワーキングメモリにロードされ得る。したがって、データプロセッサ12は、本発明の方法を実行するように装備され得る。
【0094】
本発明のこの例示的な実施形態は、最初から本発明を使用するコンピュータプログラムと、更新によって既存のプログラムを本発明を使用するプログラムに変えるコンピュータプログラムの両方をカバーする。
【0095】
さらに、コンピュータプログラム要素11は、上記の方法の例示的な実施形態の手順を実行するために必要なすべてのステップを提供できる可能性がある。
【0096】
本発明のさらなる例示的な実施形態によれば、CD-ROMなどのコンピュータ可読媒体10が提示され、このコンピュータ可読媒体には、前のセクションで説明されているコンピュータプログラム要素11が格納されている。 コンピュータプログラムは、他のハードウェアと一緒に又はその一部として供給される光学記憶媒体又は固体媒体などの適切な媒体に格納及び/又は配布されてもよいが、例えば、インターネット又は他の有線又は無線通信システムを介して他の形態で配布されてもよい。
【0097】
しかしながら、コンピュータプログラムはまた、ワールドワイドウェブのようなネットワークを介して提示されてもよく、そのようなネットワークからデータプロセッサのワーキングメモリにダウンロードされ得る。本発明のさらなる例示的な実施形態によれば、ダウンロードのために利用可能なコンピュータプログラム要素を作成するための媒体が提供され、そのコンピュータプログラム要素は、本発明の前述の実施形態の1つによる方法を実行するように構成される。
【0098】
本発明の実施形態は、異なる主題を参照して説明されることに留意される。特に、いくつかの実施形態は、方法タイプのクレームを参照して説明されているが、他の実施形態は、装置タイプのクレームを参照して説明されている。しかしながら、当業者は、上記及び以下の説明から、特に断りのない限り、1種類の主題に属する機能の任意の組み合わせに加えて、異なる主題に関する機能間の任意の組み合わせもこの出願で開示されるとみなされることを理解するであろう。しかしながら、すべての機能を組み合わせて、機能の単純な合計以上の相乗効果を提供できる。例えば、当業者は、図1に記載されるコンポーネントのいくつかがシステム内で異なって分散され得ることを容易に導き出すであろう。例えば、装置1はまた、画像取得装置6、メモリ8、及び特定の画像フレームを示すためのディスプレイを含み得る。実際には、メモリ8及びディスプレイは、画像取得装置6の一部であり得る。本発明は、図面及び前述の説明において例示され、詳細に説明されるが、そのような例示及び説明は、例示的又は例示的であり、限定的ではないと見なされるべきである。 本発明は、開示される実施形態に限定されない。開示される実施形態に対する他の変形は、図面、開示、及び従属請求項の研究から、請求される発明を実施する際に当業者によって理解及び達成され得る。
【0099】
特許請求の範囲において、「含む」という用語は他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、特許請求の範囲に記載されているいくつかのアイテムの機能を果たすことができる。特定の措置が相互に異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの措置の組み合わせが有利に使用できないことを示しているわけではない。請求項の参照符号は、範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
図1
図2
図3