(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】フライスルーカメラ配置のリアルタイム更新のための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 34/20 20160101AFI20240430BHJP
【FI】
A61B34/20
(21)【出願番号】P 2021546054
(86)(22)【出願日】2019-10-21
(86)【国際出願番号】 IB2019058938
(87)【国際公開番号】W WO2020084433
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2022-08-10
(32)【優先日】2018-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516389190
【氏名又は名称】アクラレント インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Acclarent, Inc.
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】パルシ・ジェットミア
(72)【発明者】
【氏名】サラザール・ヘンリー・エフ
(72)【発明者】
【氏名】トロット・ジョーダン・アール
(72)【発明者】
【氏名】レヴィ・モラン
(72)【発明者】
【氏名】バスタン・イタマル
(72)【発明者】
【氏名】ピンスキー・ヨアフ
(72)【発明者】
【氏名】ラケーリ・ノーム
(72)【発明者】
【氏名】パパダキス・アタナシオス
【審査官】神ノ田 奈央
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-522274(JP,A)
【文献】特開2018-047256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 34/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ディスプレイと、
(b)ユーザー入力と、
(c)患者に関連付けられた一組の術前画像と、
(d)前記ディスプレイを介してユーザーに仮想カメラ配置インターフェースを提供し、前記ユーザー入力を介して入力を受け取るように構成されたプロセッサであって、前記仮想カメラ配置インターフェースは、一組の術前画像ペインと仮想カメラビューとを含み、前記一組の術前画像ペインの各々は、前記一組の術前画像からの術前画像を含み、前記ユーザー入力は、前記一組の術前画像ペインの上でカーソルを移動させ、前記一組の術前画像ペインから選択を行うように動作可能であり、前記プロセッサは、
(i)前記ユーザー入力を介して受け取られた第1の選択に基づいて第1の点を定義することであって、前記第1の選択は前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある点を含む、ことと、
(ii)前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある前記カーソルのカーソル位置に基づいて第2の点を定義することと、
(iii)前記第1の点及び前記第2の点に基づいて前記仮想カメラビュー内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、
を行うように更に構成された、プロセッサと、
を含み、
前記第1の点は、仮想カメラの
位置に関連付けられ、前記第2の点は前記仮想カメラの
向きに関連付けられ、
前記仮想カメラビューは、前記第2の点としての定義された前記カーソルの位置に面するときに前記第1の点から視認可能である内部解剖学的ビューを示し、
前記プロセッサは、前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示するとき、
(i)前記第1の点と前記第2の点との間の空間的関係を決定することと、
(ii)前記空間的関係に基づいて前記一組の術前画像を通じた経路を作成することと、
(iii)前記経路に基づいて前記仮想カメラビュー内に一連のフライスルー画像を表示することと、
を行うように更に構成されていて、
前記一連のフライスルー画像は、複数の連続画像を含んでおり、前記複数の連続画像は、前記一組の術前画像から選択され、前記仮想カメラが前記経路を横断しながら観察される順序で配列されたものであり、
前記経路は、前記第1の点と前記第2の点との間に形成されたものであり、前記経路は、前記第2の点に基づいて決定される開始点と、前記第1の点に基づいて決定される終了点と、を含み、
前記仮想カメラ配置インターフェースは、一組のナビゲーションコントロールを含み、前記プロセッサは、前記一組のナビゲーションコントロールを介した入力に応答して、前記一連のフライスルー画像が表示される速度及び順序を調節するように更に構成されていて、
前記プロセッサは、前記一組のナビゲーションコントロールを介した入力に応答して、
(i)前記一連のフライスルー画像の表示を一時停止させることと、
(ii)前記経路によって提供された初期の観察位置及び向きからの前記観察位置及び向きの一方又は両方への変更を指示する入力に基づいて、前記一組の術前画像からの新しいリアルタイム仮想内視鏡プレビューを前記仮想カメラビュー内に表示することと、
(iii)前記新しいリアルタイム仮想内視鏡プレビューに基づいて前記第1の点及び前記第2の点の一方又は両方を変更することと、
を行うように更に構成され、
前記プロセッサは、前記新しいリアルタイム仮想内視鏡プレビューが表示されるとき、前記一組の術前画像からの新しい術前画像を含めるために前記術前画像ペインのうちの1つ以上を更新するように更に構成されており、各々に対する前記新しい術前画像は、更新された前記術前画像ペインに基づいて前記第1の点及び前記第2の点のうちの1つ以上を再定義する、システム。
【請求項2】
(a)ディスプレイと、
(b)ユーザー入力と、
(c)患者に関連付けられた一組の術前画像と、
(d)前記ディスプレイを介してユーザーに仮想カメラ配置インターフェースを提供し、前記ユーザー入力を介して入力を受け取るように構成されたプロセッサであって、前記仮想カメラ配置インターフェースは、一組の術前画像ペインと仮想カメラビューとを含み、前記一組の術前画像ペインの各々は、前記一組の術前画像からの術前画像を含み、前記ユーザー入力は、前記一組の術前画像ペインの上でカーソルを移動させ、前記一組の術前画像ペインから選択を行うように動作可能であり、前記プロセッサは、
(i)前記ユーザー入力を介して受け取られた第1の選択に基づいて第1の点を定義することであって、前記第1の選択は前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある点を含む、ことと、
(ii)前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある前記カーソルのカーソル位置に基づいて第2の点を定義することと、
(iii)前記第1の点及び前記第2の点に基づいて前記仮想カメラビュー内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、
を行うように更に構成された、プロセッサと、
を含み、
前記第1の点は、仮想カメラの
向きに関連付けられ、前記第2の点は前記仮想カメラの
位置に関連付けられ、
前記仮想カメラビューは、前記第1の点としての定義された前記カーソルの位置に面するときに前記第2の点から視認可能である内部解剖学的ビューを示し、
前記プロセッサは、前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示するとき、
(i)前記第1の点と前記第2の点との間の空間的関係を決定することと、
(ii)前記空間的関係に基づいて前記一組の術前画像を通じた経路を作成することと、
(iii)前記経路に基づいて前記仮想カメラビュー内に一連のフライスルー画像を表示することと、
を行うように更に構成されていて、
前記一連のフライスルー画像は、複数の連続画像を含んでおり、前記複数の連続画像は、前記一組の術前画像から選択され、前記仮想カメラが前記経路を横断しながら観察される順序で配列されたものであり、
前記経路は、前記第1の点と前記第2の点との間に形成されたものであり、前記経路は、前記第2の点に基づいて決定される開始点と、前記第1の点に基づいて決定される終了点と、を含み、
前記仮想カメラ配置インターフェースは、一組のナビゲーションコントロールを含み、前記プロセッサは、前記一組のナビゲーションコントロールを介した入力に応答して、前記一連のフライスルー画像が表示される速度及び順序を調節するように更に構成されている、
前記プロセッサは、前記一組のナビゲーションコントロールを介した入力に応答して、
(i)前記一連のフライスルー画像の表示を一時停止させることと、
(ii)前記経路によって提供された初期の観察位置及び向きからの前記観察位置及び向きの一方又は両方への変更を指示する入力に基づいて、前記一組の術前画像からの新しいリアルタイム仮想内視鏡プレビューを前記仮想カメラビュー内に表示することと、
(iii)前記新しいリアルタイム仮想内視鏡プレビューに基づいて前記第1の点及び前記第2の点の一方又は両方を変更することと、
を行うように更に構成され、
前記プロセッサは、前記新しいリアルタイム仮想内視鏡プレビューが表示されるとき、前記一組の術前画像からの新しい術前画像を含めるために前記術前画像ペインのうちの1つ以上を更新するように更に構成されており、各々に対する前記新しい術前画像は、更新された前記術前画像ペインに基づいて前記第1の点及び前記第2の点のうちの1つ以上を再定義する、
システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
(i)前記カーソルが移動し、前記カーソル位置が変化したときに、前記第2の点を変更することと、
(ii)前記第2の点が変更されたときに、前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを更新することと、
を行うように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、画像誘導手術ナビゲーションシステムであり、
前記プロセッサは、
(i)前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、前記ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、前記第2の選択は、前記第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、
(ii)前記第1の点及び前記選択済みの第2の点に基づいて前記仮想カメラを配置する位置および向きを定義する仮想カメラ定義を作成することであって、前記仮想カメラ定義は、外科手技の間に仮想内視鏡ビューによって提示されるビューポイントを定義するために、画像誘導手術ナビゲーションシステムによる利用が可能となるように構成されている、ことと、
を行うように更に構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項5】
前記ユーザー入力はポインティングデバイスを含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
(i)前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、前記ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、前記第2の選択は、前記第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、
(ii)前記ユーザー入力を介して受け取られた交換選択に基づいて、前記第1の点と前記選択済みの第2の点とを交換することと、
(iii)前記交換された前記第1の点及び前記選択済みの第2の点に基づいて、前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを前記仮想カメラビュー内に表示することと、
を行うように更に構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサは、
(i)前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、前記ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、前記第2の選択は、前記第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、
(ii)前記ユーザー入力を介して受け取られた修正選択に基づいて、前記第1の点又は前記選択済みの第2の点の一方を破棄することと、
(iii)前記カーソル位置に基づいて修正点を定義することであって、前記修正点は破棄された点である、ことと、
(iv)維持された点及び前記修正点に基づいて前記仮想カメラビュー内に前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することであって、前記維持された点は破棄されなかった点である、ことと、
を行うように更に構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記第1の選択が前記ユーザー入力を介して受け取られるのに先立って、
(i)前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上の前記カーソル位置に基づいて前記第1の点を定義することであって、前記術前画像ペインは、前記一組の術前画像のうちのある術前画像と関連付けられ、前記術前画像は、前記術前画像が観察される向きを指示する視点を含む、ことと、
(ii)前記術前画像の前記視点に基づいて前記第2の点を定義することと、
(iii)前記第1の点及び前記第2の点に基づいて前記仮想カメラビュー内に前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、
を行うように更に構成されている、請求項1または2に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権)
本出願は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2018年10月22日に出願され「Method for Real Time Update of Fly-Through Camera Placement」と題された米国仮特許出願第62/748,571号に対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0002】
画像誘導手術(IGS)は、コンピュータを用いて、患者の身体内に挿入された器具の位置の、術前に得られた画像(例えば、CTスキャン又はMRIスキャン、3Dマップなど)のセットに対するリアルタイムの相関を得ることで、コンピュータシステムが器具の現在の位置を術前に得られた画像に重ねる技術である。IGS処置で使用できる電磁IGSナビゲーションシステムの例は、Biosense-Webster,Inc.(Irvine,California)によるCARTO(登録商標)3 Systemである。いくつかのIGS手技では、術野のデジタルトモグラフィスキャン(例えば、CT又はMRI、3Dマップなど)を外科手術の前に得る。次に、特別にプログラムされたコンピュータを用いて、デジタルトモグラフィスキャンデータをデジタルマップに変換する。外科手術中、センサ(例えば、電磁界を発生させる及び/又は外部で発生した電磁界に反応する電磁コイル)を有する特別な器具を用いて処置を実行し、同時に、センサがコンピュータに各手術用器具の現在位置を示すデータを送る。コンピュータは、センサから受信したデータを、術前トモグラフィスキャンから作成されたデジタルマップと相関付ける。トモグラフィスキャン画像は、スキャン画像内に示される解剖学的構造に対する各手術用器具のリアルタイム位置を示す指標(例えば、クロスヘア又は照明ドットなど)と共にビデオモニタ上に表示される。したがって、外科医が器具自体を体内のその現在の位置において直接視覚化することができない場合であっても、ビデオモニタを見ることによって、各センサ搭載器具の正確な位置を知ることができる。
【0003】
上述の仮想内視鏡ビューを提供するために、IGSナビゲーションシステムは、仮想内視鏡ビューによって提示されるビューポイントを定義するための仮想「カメラ」の「配置」を必要とし得る。このような配置は、観察者の点(すなわち、仮想内視鏡ビューの観察者が位置する3D空間内のx軸、y軸、及びz軸に沿った点)及び観察者の向き(すなわち、観察者が向いている3D空間内の方向を定義するオイラー角)を定義する構成又は入力を必要とする場合がある。3D対応インターフェース及びツールの代わりに、従来の2Dインターフェース及びツールを使用する場合、仮想3D空間内の位置及び向きを定義することは困難となり得る。
【0004】
潜在的な困難を説明する例として、6自由度を有する3次元の仮想環境の室内スケールの運動及び視認が可能である仮想現実ヘッドマウントディスプレイなどの3Dインターフェース及びツールを使用する場合、仮想カメラの配置は、周囲を歩くか又はコントローラを使用して仮想3D空間内で移動し(すなわち、x軸、y軸、及びz軸に沿って移動し)、次いで所望の方向を見る(すなわち、ヨー、ピッチ、及びロールを回転させる)かのように単純となり得る。
【0005】
コンピュータディスプレイ及びマウスなどの2Dインターフェースを使用するとき、観察者の点及び向きを定義するために同じ3D仮想環境をナビゲート及び観察することは、直感的ではなく、より困難となり得る。従来の2Dインターフェースは、ユーザーが、キーボード及びマウスを使用してデジタルマップの多数の個々の画像を閲覧し、次いで、観察者の位置又は向きのいずれかとして第1の画像上の点を手動で選択し、次いで残りの点として第2の画像上の点を選択することを必要とし得る。第1の画像及び第2の画像は、Z軸(すなわち、第3の次元)における同じ点に該当せず、2D観察者としてそれらの関係を互いに判断することが困難となる場合がある。結果として、IGSナビゲーション中に仮想内視鏡ビューを構成するプロセスは不正確となることがあり(例えば、ユーザーは、第1の点及び第2の点を選択し、次いで、仮想内視鏡ビューがレンダリングされた後に、その仮想内視鏡ビューが所望されるものでないと判定する場合がある)、また非効率的となることがある(例えば、ユーザーは、所望の視点を獲得するために、第1の点及び第2の点を複数回、再定義する必要があり得る)。
【0006】
このような不正確性及び非効率性は、内視鏡ビューを通して利用可能なビューポイントの品質又は利用可能性を低下させること、及び手技を完了するために必要とされる全体的な時間を増加させることを含めて、外科手技の結果に悪影響を及ぼし得る。したがって、仮想内視鏡ビュー内のビューポイント及び視点を定義するための改善された特徴を有するIGSナビゲーションシステムを提供することが有利となり得る。
【0007】
外科処置において、いくつかのシステム及び方法が製造及び使用されてきたが、本発明者ら以前に、添付の特許請求の範囲に記載される発明を製造又は使用した者はいないと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書は、本発明を具体的に示し、明確にその権利を請求する特許請求の範囲をもって結論とするものであるが、本発明は以下の特定の実施例の説明を添付図面と併せ読むことでより深い理解が得られるものと考えられる。図中、同様の参照番号は同様の要素を示す。
【
図1】例示的な医療処置チェアに着座した患者に使用される例示的な手術ナビゲーションシステムの概略図を示す。
【
図2】仮想カメラを配置するために
図1の手術ナビゲーションシステムによって、あるいはそれを用いて実施され得る、例示的な一組の高レベル工程を示す。
【
図3】仮想カメラの配置中にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを提供するために、手術ナビゲーションシステムによって、あるいはそれを用いて実施され得る例示的な一組の工程を示す。
【
図4】仮想カメラの配置を検討、修正、及び確認するために手術ナビゲーションシステムによって、あるいはそれを用いて実施され得る例示的な一組の工程を示す。
【
図5】例示的な配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【
図6】第1のプレビューを提供する
図5の配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【
図7】第2のプレビューを提供する
図5の配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【
図8】第3のプレビューを提供する
図5の配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【
図9】第4のプレビューを提供する
図5の配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【
図10】第1のプレビューを提供する代替の例示的な配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【
図11】第2のプレビューを提供する
図10の代替の配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【
図12】第3のプレビューを提供する
図10の代替の配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【
図13】第4のプレビューを提供する
図10の代替の配置インターフェースの模擬スクリーンショットを示す。
【0009】
図面は、いかなる方式でも限定することを意図しておらず、本発明の様々な実施形態は、図面に必ずしも描写されていないものを含め、他の様々な方式で実施し得ることが企図される。本明細書に組み込まれ、その一部をなす添付図面は、本発明のいくつかの態様を図示したものであり、本説明文と共に本発明の原理を説明する役割を果たすものである。しかし、本発明が、示される正確な配置に限定されない点は理解される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の特定の実施例の以下の説明文は、本発明の範囲を限定する目的で用いられるべきではない。本発明の他の実施例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、本発明を実施するために想到される最良の形態の1つを実例として示す以下の説明文により、当業者には明らかとなろう。理解されるように、本発明は、いずれも本発明から逸脱することなく、他の異なるかつ明白な態様が可能である。したがって、図面及び説明は、限定的な性質のものではなく、例示的な性質のものとして見なされるべきである。
【0011】
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書では、ハンドピースアセンブリを把持している臨床医に対して使用されることが理解されるであろう。すなわち、エンドエフェクタは、より近位のハンドピースアセンブリに対して遠位側にある。便宜上及び明確さのために、「上部」及び「下部」などの空間用語もまた、本明細書において、ハンドピースアセンブリを把持している臨床医を基準にして使用されていることが更に理解されよう。しかしながら、手術用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的かつ絶対的なものであることを意図するものではない。
【0012】
本明細書に記載の教示、表現、変形、実施例などのうちのいずれか1つ以上を、本明細書に記載の他の教示、表現、変形、実施例などのうちのいずれか1つ以上と組み合わせることができる点も更に理解される。したがって、以下に記載されている教示、表現、変形例、実施例などは、互いに独立して考慮されるべきではない。本明細書の教示に照らして、本明細書の教示を組み合わせることができる様々な好適な方式が、当業者には容易に明らかとなろう。このような修正及び変形は、「特許請求の範囲」内に含まれるものとする。
【0013】
I.例示的な画像誘導手術ナビゲーションシステム
図1は、画像誘導を使用してENT手技の実施を可能にする例示的なIGSナビゲーションシステム(100)を示す。本明細書に記載されている構成要素及び動作性を有することに加えて、あるいはそれに代わって、IGSナビゲーションシステム(100)は、以下の文献の教示の少なくとも一部に従って構成され、動作可能となり得る。すなわち、米国特許第7,720,521号、発明の名称「Methods and Devices for Performing Procedures within the Ear,Nose,Throat and Paranasal Sinuses」(2014年5月18日発行)(開示内容は参照により本明細書に組み込まれている)、米国特許出願公開第2014/0364725号、発明の名称「Systems and Methods for Performing Image Guided Procedures within the Ear,Nose,Throat and Paranasal Sinuses」(2014年12月11日公開)(開示内容は参照により本明細書に組み込まれている)。
【0014】
本実施例のIGSナビゲーションシステム(100)は、馬蹄形フレーム(204)に一体化された一式の磁界発生器(206)を含む磁界発生器アセンブリ(200)を含む。磁界発生器(206)は、患者(P)の頭部(H)の周りに異なる周波数の交流磁界を発生させるように動作可能である。ナビゲーションガイドワイヤ(130)は、独立型装置であってもよく、又は外科用切断器具若しくは拡張器具などの医療器具のエンドエフェクタ又は他の位置に配置されてもよい。本実施例では、フレーム(204)が椅子(300)に装着され、フレーム(204)が患者(P)の頭部(H)に隣接して配置されるように患者(P)は椅子(300)に着座する。ほんの一例として、椅子(300)及び/又は磁界発生器アセンブリ(200)は、米国特許出願第15/933,737号、発明の名称「Apparatus to Secure Field Generating Device to Chair」(2018年3月23日出願)(開示内容は参照により本明細書に組み込まれている)の少なくとも一部の教示に従って構成され、動作可能であり得る。
【0015】
本実施例のIGSナビゲーションシステム(100)は、IGSナビゲーションシステム(100)の磁界発生器(206)及び他の要素を制御するプロセッサ(110)を更に含む。例えば、プロセッサ(110)は、磁界発生器(206)を駆動して交流電磁界を生成し、ナビゲーションガイドワイヤ(130)からの信号を処理して患者(P)の頭部(H)内におけるナビゲーションガイドワイヤ(130)内のセンサの場所を判定するように動作可能である。プロセッサ(110)は、1つ以上のメモリと通信する処理ユニットを含む。本実施例のプロセッサ(110)は、キーパッド及び/又はマウス若しくはトラックボールなどのポインティング装置を含む動作制御部(112)を含むコンソール(116)内に装着されている。医師は、外科的処置を行いながら、プロセッサ(110)と相互作用する動作制御部(112)を使用する。
【0016】
ナビゲーションガイドワイヤ(130)は、磁界発生器(206)によって発生された交流電磁界内の位置決めに応答するセンサ(図示せず)を含む。連結ユニット(132)はナビゲーションガイドワイヤ(130)の近位端に固定され、コンソール(116)とナビゲーションガイドワイヤ(130)との間のデータ及び他の信号の通信を提供するように構成されている。本例では、ナビゲーションガイドワイヤ(130)のセンサは、ナビゲーションガイドワイヤ(130)の遠位端部に少なくとも1つのコイルを含む。かかるコイルが磁界発生器(206)によって生成された交流電磁界の中に配置されると、交流磁界がコイルの中に電流を生成し、この電流は、ナビゲーションガイドワイヤ(130)内の導電路(単数又は複数)に沿って、連結ユニット(132)を介してプロセッサ(110)に更に伝送され得る。この現象により、IGSナビゲーションシステム(100)は、3次元空間内(すなわち、患者(P)の頭部(H)内)におけるナビゲーションガイドワイヤ(130)又は他の医療器具(拡張器具、外科用切断器具など)の遠位端の場所を判定することができる。これを達成するため、プロセッサ(110)は、ナビゲーションガイドワイヤ(130)の遠位端の位置座標を、ナビゲーションガイドワイヤ(130)内のコイル(複数可)の位置関連信号から計算するアルゴリズムを実行する。
【0017】
プロセッサ(110)は、プロセッサ(110)のメモリに格納されたソフトウェアを使用して、IGSナビゲーションシステム(100)を較正及び操作する。このような動作は、磁界発生器(206)を駆動することと、ナビゲーションガイドワイヤ(130)からのデータを処理することと、動作制御部(112)からのデータを処理することと、ディスプレイスクリーン(114)を駆動することと、を含む。いくつかの実装形態では、動作はまた、IGSナビゲーションシステム(100)の1つ若しくは2つ以上の安全機構又は機能の監視及び施行も含み得る。プロセッサ(110)は、患者の頭部(H)のビデオカメラ画像、患者の頭部(H)のCTスキャン画像、及び/又は患者の鼻腔内及び患者の鼻腔に隣接する解剖学的構造のコンピュータ生成3次元モデルに関してナビゲーションガイドワイヤ(130)の遠位端の位置を示すディスプレイスクリーン(114)を介して、リアルタイムでビデオを提供するように更に動作可能である。ディスプレイスクリーン(114)は、外科手技中にこのような画像を同時に及び/又は互いに重ねて表示することができる。このように表示される画像は、ナビゲーションガイドワイヤ(130)などの患者の頭部(H)に挿入される器具のグラフィック表示も含んでもよく、こうして、操作者は、その実際の位置で、リアルタイムで器具の仮想レンダリングを見ることができる。単に一例として、ディスプレイスクリーン(114)は、米国特許出願公開第2016/0008083号、発明の名称「Guidewire Navigation for Sinuplasty」(2016年1月14日公開)(開示内容は参照により本明細書に組み込まれている)の教示の少なくとも一部に従って画像を提供してもよい。操作者が内視鏡も使用している場合には、内視鏡画像をディスプレイスクリーン(114)に表示することもできる。ディスプレイスクリーン(114)によって提供される画像は、操作者が患者の頭部(H)内で器具を操縦すること及び他の方法で操作することを支援し得る。
【0018】
II.リアルタイムカメラの配置のための例示的なインターフェース及び方法
仮想カメラを配置する際にユーザーの付加的な制御及び視覚的コンテキストを可能にする、改善されたインターフェース及び方法を提供することが有利となり得る。このようなインターフェース及び方法を使用する臨床医又は他のユーザーは、外科手技の前及び外科手技の間に、仮想カメラの視野をより迅速かつ正確に配置及び修正することが可能となり得るが、これにより、交換又は調節の必要性が低減され、全体的な処置時間が短縮され、患者の結果が改善され、その他の利益が提供され得る。そのような方法の例として、
図2は、仮想カメラを配置するためにIGSナビゲーションシステム(100)によって、あるいはそれを用いて実施され得る、例示的な一組の高レベル工程(407)を示す。
【0019】
IGSナビゲーションシステム(100)は、そのような画像データがキャプチャされた後に記憶され得る病院情報システム又は手技情報システムなどの1つ以上のソースから、術前画像データを受信してもよい(ブロック400)。説明されてきたように、術前画像データは、ディスプレイ(114)などの装置を介して仮想カメラビューを提供するように配置された仮想カメラを含めて、外科手技中にIGS機能を提供するために、IGSナビゲーションシステム(100)と共に使用されてもよい。IGSナビゲーションシステム(100)は、操作制御部(112)などの入力装置を介して仮想カメラの位置及び向きを定義する入力を提供するために臨床医が使用し得るディスプレイ(114)を介して、配置インターフェースを提供してもよい(ブロック402)。配置入力が臨床医から受け取られると(ブロック404)、IGSナビゲーションシステム(100)は、手技に先立って付加的な配置入力をプレビュー及び提示するために臨床医によって使用され得る仮想内視鏡ビュー又はプレビューを提供する(ブロック406)ために、外科手技の実施中に配置を修正するために、あるいはそれら両方のために、配置インターフェースをリアルタイムで更新する。
【0020】
図3は、仮想カメラの配置(ブロック404)中にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを提供する(ブロック406)ために、IGSナビゲーションシステム(100)などの手術ナビゲーションシステムによって、あるいはそれを用いて実施され得る例示的な一組の工程(408)を示す。このリアルタイム仮想内視鏡プレビューは、
図5~
図9に示されるような配置インターフェースを介して提供されてもよい。これらの図は、
図2~
図4に示されるような工程を実施するシステムによって提供され得る例示的な配置インターフェース(500)の模擬スクリーンショットを示す。
図5の配置インターフェース(500)は、一組の術前画像を通じてナビゲートし、仮想カメラビュー(516)を調節するように動作可能な一組のナビゲーションコントロール(502)、前面画像(504)と、前面レンダリング(514)と、側面画像(510)と、トップダウン画像(512)と、を含んだいくつかの術前画像ペインを示す。配置インターフェース(500)はまた、術前画像が視認されている視点を示す、各術前画像ペインのための視点インジケータ(506)と、選択又は配置インターフェース(500)との他の相互作用を行うためにユーザーが操作制御部(112)を介して対話し得るカーソル(508)と、を含む。様々な実現形態が、一組の術前画像ペイン内に異なる数の術前画像ペインを有してもよい(例えば、一組の術前画像ペインが1つ以上の術前画像ペインを含んでもよい)。
【0021】
図3の工程における仮想カメラの配置は、一組の術前画像内の第1の点及び第2の点を定義するために使用され得る、ユーザーからの一組の2つの入力を受信することによって達成される。一組の術前画像は3D仮想空間をレンダリングするためにIGSナビゲーションシステム(100)によって使用され得るので、第1の点及び第2の点はまた、3D空間内の離散点として存在すると解釈され得る。このようにして、第1の点及び第2の点は、仮想カメラの位置(例えば、仮想カメラビューの観察者が位置する3D空間内のx軸、y軸、及びz軸に沿った点を定義するために1つの点が使用され得る)、及び仮想カメラの向き(例えば、第1の点に定置された仮想カメラが面している3D空間内の点を定義するために他の点が使用され得る)を定義するために使用され得る。特定の実現形態に応じて、第1の点は、仮想カメラの位置(例えば、観測者がそこから観察する点)であっても、仮想カメラの向き(例えば、観測者が観察している点)であってもよいことを理解されたい。第1の点が仮想カメラの向きである実現形態では、第2の点が仮想カメラの位置であってもよく、逆もまた同様である。いくつかの実現形態は、ユーザーが所望の順序で各点を選択することを選び得るなど、複数の選択モデルをサポートし得る。
【0022】
図3に戻るが、ユーザーが配置インターフェース(500)と対話するとき、上記の機能性を提供するために、IGSナビゲーションシステム(100)は、カーソル(508)の位置を判定することができ(ブロック410)、第1の点が定義されていない場合(ブロック412)、仮想カメラビュー(516)内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを、術前画像のうちの1つの上のカーソルの位置に基づいてレンダリングしてもよい(ブロック414)。リアルタイム仮想内視鏡プレビューは、(例えば、術前撮像から構築及びレンダリングされ得る)患者の解剖学的構造の3Dモデルの描写を含んでもよく、画像スライス及び他のタイプの術前撮像(例えば、CT画像スライス、MRI画像スライス、超音波画像スライス)、又はその両方を含んでもよい。
図5では、仮想カメラビュー(516)がブランクであることが分かる。仮想カメラビューはブランクであってもよく、あるいは、第1の点が定義されておらず(ブロック412)、カーソル(508)が術前画像ペインのうちの1つの中に配置されていない任意の画像データを示してもよい。
図5から分かるように、カーソル(508)は、術前画像ペインと一組のナビゲーションコントロール(502)との間の任意の場所に配置される。その結果、IGSナビゲーションシステム(100)がカーソル(508)の位置に基づいてプレビューをレンダリングしようと試みるとき(ブロック414)、示すべきプレビュー画像が存在しない場合があり、あるいは任意のプレビュー画像が存在する場合もある。
【0023】
図6は、第1の点を定義する(ブロック412)前の、第1のプレビュー中の配置インターフェース(500)を示す。ここで、仮想カメラビュー(516)は、患者の顔の外部の仮想レンダリング画像(518)を示すことが分かる。これは、カーソル(508)がここでは前頭画像(504)の上に位置付けられているためである。第1の点が定義されておらず(ブロック412)、カーソル(508)が現在、前頭画像上に配置されていると、IGSナビゲーションシステム(100)が判定した場合(ブロック410)、IGSナビゲーションシステムは、カーソル(508)の位置に基づいてリアルタイム仮想内視鏡プレビューをレンダリングし得る(ブロック414)。カーソル(508)は前頭画像(504)の上に位置付けられているので、仮想カメラビュー(516)は、前頭画像(504)と同じ位置及び向きを有するレンダリング画像(518)を示す(ブロック414)。したがって、カーソル(508)が、側面画像(510)又はトップダウン画像(512)上の位置に位置付けられた場合、仮想カメラビュー(516)はそれに代わって、患者の顔又は頭部の外側のレンダリング画像をそれぞれ側方から若しくは上方から示すことになる。このようにして、IGSナビゲーションシステム(100)は、術前画像ペイン上のカーソル(508)の位置を3D空間内の第1の点として、前頭画像(504)の視点(すなわち、視点インジケータ(506)によって示される)を3D空間内の第2の点として効果的に処理し、次いで、その第1の点及び第2の点を使用して仮想カメラからユーザーが有することになる視点の仮想カメラビュー(516)を介してユーザーにプレビューを提供している。
【0024】
図7は、カーソル(508)の位置のユーザー選択を受信した後の(ブロック416)、第2のプレビュー中の配置インターフェース(500)を示す。ユーザーがカーソル(508)を使用して(カーソル(508)に関連付けられたマウス、キーボード、又は他の入力デバイスをクリックすることによって)ある位置を選択すると(ブロック416)、その位置は第1の点として(例えば、仮想カメラの向き又は位置のいずれか)として定義され得る(ブロック418)。第1の点が定義されると(ブロック412)、IGSナビゲーションシステム(100)は次いで、定義された(ブロック418)第1の点及び判定された(ブロック410)カーソル(508)の位置に基づいて、仮想カメラビュー(516)内にリレーショナルプレビューをレンダリングしてもよい(ブロック420)。
図6のような外部ビュー(518)、又は前頭画像(504)の視点に依存する別のビューをレンダリングするのではなく、IGSナビゲーションシステム(100)は代わりに、リアルタイム仮想内視鏡プレビューを提供するとき、定義された(ブロック418)第1の点を3D空間内の第1の点として使用し、定義された(ブロック410)カーソル位置を3D空間内の第2の点として使用してもよい。
【0025】
この例として、
図7では、カーソル(508)が定義された第1の点(509)の位置から移動していることが分かる。IGSナビゲーションシステムは、新しいカーソル位置を判定することができ(ブロック410)、また、第1の点(509)が定義されているので(ブロック412)、第1の点(509)に基づいて、定義された(ブロック410)カーソル(508)の位置を第2の点として使用して、リレーショナルプレビューをレンダリングしてもよい(ブロック420)。結果として、仮想カメラビュー(516)は、第2の点としての定義された(ブロック410)カーソル(508)の位置に面するときに第1の点(509)から視認可能である内部解剖学的ビュー(520)を示す。説明されてきたように、第1の点(509)が向きである実現態様では、仮想カメラビュー(516)は、判定された(ブロック410)カーソル位置に位置付けられ、第1の点(509)に向けられた仮想カメラから視認可能である内部解剖学的ビュー(520)を示す。記載された例は、同じ平面上にある第1の点(509)と第2の点(すなわち、両方が、固定された視点から単一平面を描写する前頭画像から選択又は決定されている)を示しているが、第1の点及び第2の点は、術前画像ペインのうちの任意の1つ以上に配置されているカーソル(508)から選択又は判定され得ることを理解されたい。例えば、カーソル(508)は側面画像(510)の上に配置されたが、第1の点(509)は前頭画像(504)の上に留まっている場合、仮想カメラビュー(516)は、患者の異なる内部解剖学的構造をプレビューすることになる。
【0026】
上述のように、レンダリングされた(ブロック420)リレーショナルプレビューは、3D空間内の第1の点と第2の点の関係に依存するビューを示す。このリレーショナルプレビューはまた、第1の点と第2の点との関係の更なる視覚的及び空間的状況を提供するために動的にレンダリングされてもよい。いくつかの実現態様では、仮想カメラビュー(516)は、3D空間内の第1の点と第2の点との間に形成されたライン又は経路に沿って、あるいはフライスルーして移動してもよい。この効果は、仮想カメラビュー(516)が内部解剖学的ビュー(520)を、続いて第1の漸進的内部解剖学的ビュー(522)を、続いて第2の漸進的内部解剖学的ビュー(524)などを順次、レンダリングすることが分かるように、
図7~9において仮想カメラビュー(516)でシミュレートされる。このような連続的なレンダリングは、介在する術前画像、又は介在する術前画像のサブセットを含んでもよく、また、望まれ得るように、様々な速度及びフレームレートでレンダリングされてよい。このフライスルー効果により、仮想カメラビュー(516)の観察者は、3D空間及び第1の点と第2の点との間の線又は経路を取り囲む解剖学的構造を仮想的に移動し、観察することが可能になる。
図7~
図9において、これは第1の点(509)で開始していると認識され、その後、第2の点に向かって徐々に移動して(すなわち、
図7~
図9の場合には、判定された(ブロック410)カーソル位置)、内部解剖学的ビュー(520)に示される解剖学的構造は、徐々により接近しかつより視認しやすくなり、場合によっては、第2の点が他の側に位置していても、内部解剖学的ビュー(520)に示される構造を通過することになる。
【0027】
特徴及び配置インターフェース(500)は、仮想カメラビュー(516)(例えば、内部解剖学的構造図(520))で患者の解剖学的構造の3Dレンダリングモデルを表示するものとして上述されているが、同じ又は類似の特徴及びインターフェースが、IGSナビゲーションシステム(100)に登録され得る他の種類の画像を表示してもよいことを理解されたい。これには、例えば、CT画像スライス、MRI画像スライス、及び超音波画像スライスが含まれ得る。一例が
図10~13に示されており、これらの図は、3Dレンダリングされた解剖学的モデル以外の画像を表示するために示される代替の配置インターフェース(600)を示す。
図10の配置インターフェース(600)は、
図7との関連で説明されているものと同様の特徴及び機能を有する、一組のナビゲーションコントロール(502)、前頭画像(504)、視点インジケータ(506)、側面画像(510)、トップダウン画像(512)、前頭レンダリング(514)、及び仮想カメラビュー(516)など、
図7に示される配置インターフェース(500)の特徴の多くを含んでいる。
【0028】
図10に示されるように、第1の点が定義される前に(ブロック418)、カーソル(602)が前頭画像(504)の上に位置付けられる。仮想カメラビュー(516)は、画像スライス(604)(例えば、CT画像スライス、MRI画像スライス、超音波画像スライス、又は他の画像)を表示しているが、これは、例えば、システムのユーザーによって選択されてもよく、あるいは他の因子(例えば、追跡される器具の位置、カーソル(602)の位置)に基づいて自動的に選択されてもよい。
【0029】
図11では、カーソル(602)は、第1の点の定義(ブロック418)の後に新しい位置に移動しており、定義された(ブロック418)第1の点を示すマーカー(606)が前頭画像(504)の上にレンダリングされている。仮想カメラビュー(516)は、ここで、定義された(418)第1の点及びカーソル(602)の現在位置に基づいて、複数の画像スライスから決定及び選択された画像スライスの部分(608)を表示する。この例では、マーカー(606)及びカーソル(602)のそれぞれが単一の画像スライス(例えば、前頭画像(504))上に存在するため、部分(608)は、前頭画像(504)と水平方向に交差する画像スライスから選択され、カーソル(602)と、部分(608)が選択された画像スライスに描写されている骨、組織、又は他の特性との間の距離に基づいて様々な縮尺で描写されている。
【0030】
図12では、カーソル(602)は、前頭画像(504)のy軸に沿って後続の新しい位置に移動している(例えば、カーソル(602)は、同じ水平位置を維持しながら垂直上方に移動している)。
図11に表示された部分(608)は依然として視認可能であるが、ここでは、マーカー(606)に対するカーソルの新しい位置(602)に基づいて、画像スライスから選択された新しい部分(610)の下位構成要素となっている。カーソル(602)はマーカー(606)から垂直に離れるように移動されているため、部分(608)は、ここでより小さい縮尺で描写されているが、ここでは、更なる骨及び組織が部分(610)に認められ得る。
【0031】
図13では、カーソル(602)は、前頭画像(504)のx軸に沿って後続の新しい位置に移動している(例えば、同じ垂直位置を維持しながら水平方向に移動している)。部分(608)は依然として大部分が視認可能であるが、マーカー(606)に対するカーソルの新しい位置(602)に基づいて画像スライスから選択された新しい部分(612)の下位構成要素として視認可能である。カーソル(602)が前頭画像(504)に沿って垂直に移動しなかったため、部分(612)のスケールは変更されていない。説明されてきたように、第1の点を定義した後の(ブロック418)、カーソル(602)の移動中の任意の時点で、仮想内視鏡構成を確定するために、第2の点がシステムによって選択及び定義され得る。1つ以上の画像スライスのフライスルービューを表示することによって、仮想内視鏡の配置を支援するために、フライスルービューが構成中に提供されてもよい。これは、単一の画像スライスの各部分を表示し、カーソル(602)の移動に基づいてそれらの縮尺を変更することを含んでもよく、可変縮尺を提供するために画像スライスを順にステップスルーすることを含んでもよく、あるいはそれらの両方を含んでもよい。
【0032】
いくつかの実現形態では、仮想カメラビュー(516)は、ユーザーが3Dモデル化された解剖学的構造と画像スライスとの間で切り替えることを可能にするように構成されてもよく、あるいは両方を同時に表示してもよい。仮想カメラビュー(516)が3Dモデル化された解剖学的構造を表示するか又は画像スライスを表示するかにかかわらず、第1の点と第2の点との間の線を取り囲む3D空間のフライスルービューによって提供される追加のコンテキストは、仮想カメラの潜在的位置及び向きが結果として、手術部位の重要な領域の視認性を非標的の解剖学的構造が阻害すること、重要な領域が実際には第1の点及び第2の点によって形成された線の間若しくはその周囲に位置しないこと、又は手術部位の重要な領域が、例えば、異なる第1の点からより良好に視認され得ることが明らかにされ得るため、仮想カメラを構成する臨床医に有益な視覚的コンテキストを提供し得る。この場合、リアルタイムでIGSナビゲーションシステム(100)によって新しいカーソル(508)の位置を決定し(ブロック410)、その新しい位置に基づいて更新済みのリレーショナルプレビューをレンダリングするために(ブロック420)、臨床医は、術前画像ペイン内の別の位置にカーソル(508)を移動させてもよい。
図3の説明は、ユーザーが第1の点を選択するのに先立ってプレビューをレンダリングし(ブロック414)、ユーザーが第2の点を選択するのに先立ってリレーショニングをレンダリングする(ブロック420)ことを表しているが、説明されたインターフェース及び方法の様々な実現形態が一方又は両方のプレビューを含み得ることを理解されたい。例えば、いくつかの実現形態は、仮想カメラビュー(ブロック416)がブランクであるか、あるいは第1の点が定義される(ブロック412)前の任意の画像又は他の画像データを示している状態で、リレーショナルプレビューのみをレンダリングしてもよい(ブロック420)。
【0033】
臨床医が、第1の点(509)にある仮想カメラの現在の配置、及び内部解剖学的ビューのフライスループレビューに基づいた、カーソル(508)の現在位置に向かう仮想カメラの向きに満足した場合、IGSナビゲーションシステム(100)は、第2のユーザー選択を受信し(522)、それに基づいて第2の点を定義し得る(ブロック424)。第1の点が定義され(ブロック412)、第2の点が定義された状態で(ブロック422)、仮想カメラビュー(516)は、最近にレンダリングされた(ブロック420)リレーショナルプレビュー又は他の画像を引き続き示して、臨床医が、外科手術中にIGSナビゲーションシステム(100)によって使用され得る仮想カメラ定義を確定及び生成する前に、仮想カメラの配置及び向きを検討(ブロック426)及び確認することが可能となるようにしてもよい。
【0034】
図4は、仮想カメラの配置を検討、修正、及び確認するためにIGSナビゲーションシステム(100)などの手術ナビゲーションシステムによって、あるいはそれを用いて実施され得る例示的な一組の工程(427)を示す。仮想カメラの配置及び向きを確認するのに先立って(ブロック428)、臨床医が例えば、検討を容易にするために様々な点でフライスルーの速度を制御すること又はフライスルーを一時停止させることを望む場合には、一組のナビゲーションコントロール(502)又は他の使用入力と相互作用して、レンダリングされる(ブロック420)リレーショナルプレビューを制御するために、カーソル(508)又は他のユーザー入力が使用されてもよい。ユーザー入力に基づいて、フライスルーを取り囲む領域は、経路に沿ってカメラを再配置することによって、あるいは経路に沿ってカメラの向きを変更することによってナビゲートされ得る(ブロック436)。例えば、臨床医は、フライスルーにおいて懸念される何かを目にすることがあり、また、プレビューを一時停止し、仮想カメラを、X軸、Y軸、及びZ軸のうちの1つ以上に沿った別個の点まで、フライスルー経路から離れて3D空間を通じて移動させ、次いで、フライスルー経路の上方及び側方の何かを観察するために、カメラの向きを上向きに回転させてもよい。
【0035】
このようなナビゲーション(ブロック436)中のユーザー選択は、第1の点又は第2の点のうちの1つ以上を新しい位置に再定義することになり得る。例えば、仮想カメラビュー(516)の位置のユーザー選択は、第1のポイント及び第2のポイントのうちの1つ以上を再定義させることになり得る。別の例として、仮想カメラビュー(516)が現在、配置されているかあるいは向けられている3D空間に関連付けられる特定の術前画像を表示するために、術前画像ペインのうちの1つ以上がそのようなナビゲーション(ブロック436)の間にリアルタイムで更新されてもよく、それにより、新たに更新された術前画像ペインの後続の選択又はカーソル(508)ナビゲーションが、それに基づいて第1の点及び第2の点のうちの1つ以上を再定義することになり得る。
【0036】
仮想カメラの配置及び向きを確認する(ブロック428)前にユーザーに利用可能となり得る他の機能には、第1の点又は第2の点を破棄及び再定義すること(ブロック432)と、第1の点と第2の点とを交換すること(ブロック434)と、が含まれ得る。場合によっては、リレーショナルフライスルーを観察した後、臨床医は、選択された点のいずれかが手術部位の所望の仮想内視鏡ビューを提供しないと判定してもよい。そのような場合、一方又は両方の定義済みの点が破棄されて、適切な配置インターフェース(500)の状態及び
図3の工程に臨床医を戻すことができる。
【0037】
第1の点と第2の点とを交換する(ブロック434)(すなわち、第2の点を仮想カメラの位置として使用し、第1の点を仮想カメラの向きとして使用する)ことは、1つ以上のユーザー入力に基づいて臨床医によって始動されてもよい。そのような機能性を1回のクリックで提供して、臨床医が、最初にレンダリングされたリレーショナルプレビューを観察し、それらの点を交換し(ブロック434)、プレビューを逆順で観察して、より望ましいビューが提供されているか否かを判断し、次いで、そのようなビューが提供されていない場合に再び点を元に交換し得る(ブロック434)ようにすることが有利となり得る。
【0038】
配置インターフェース(500)などのインターフェースの使いやすさ及び簡潔性を改善することは、多くの利点をユーザーに提供する。開示されたインターフェース及び方法は、3D手術画像空間内への仮想カメラ配置を少数回のマウスクリック、キーボード押下、又は他の入力へと低減し得る。例えば、いくつかのシナリオでは、臨床医又は他のユーザーは、わずか2つの選択入力(例えば、第1の点を定義する(ブロック418)ための第1の選択(ブロック416)又はマウスクリック、第2の点を定義する(ブロック424)ための第2の選択(ブロック422)又はマウスクリック)と1つのナビゲーション入力(例えば、術前画像上の場所にカーソルを配置する)によって、仮想カメラを配置及び配向することが可能となり得る。自動化されたリアルタイムフライスループレビューは、追加的な選択入力(例えば、一組のナビゲーションコントロール(502)のボタン上でマウスをクリックして、仮想カメラの場所及び向きを配置、検討、及び確認することによって、同様の経路に沿って手動でナビゲートする)の必要性を排除する。これは、いずれもが仮想カメラを構成するために必要な時間を短縮すること、また、臨床医がインターフェース及び操作制御部(112)との間で行う相互作用(例えば、マウス、キーボード、又は他の入力選択)の数と複雑性の両方が低減されることから有利となり得るが、相互作用の数と複雑性の両方の低減は、他の利点に加えて、滅菌環境を維持するのに有益となり得る。
【0039】
仮想カメラの配置及び向きの確認を受信した後(ブロック428)、IGSナビゲーションシステム(100)は、
図2~
図4の各工程の間に生成された第1の点及び第2の点並びに他の関連するデータを仮想カメラの定義又は他の構成セットへと保存することによって配置を確定し得るが、それにより、仮想カメラは、関連する外科手技の間に所望の仮想内視鏡ビューを提供する(ブロック430)ために、将来に自動的に再配置され得る。
【0040】
上述のシステム、方法、及びインターフェースの変形形態が存在し、本開示を考慮することで当業者には明らかとなろう。例えば、上記の議論のいくつかは、第1の点を仮想カメラの位置であるとして説明しているが、いくつかの実現形態において、第1の点は仮想カメラの向きであってもよいことを理解されたい。これは、臨床医が、選択を行う前にリアルタイム仮想内視鏡プレビュー及びリレーショナルフライスルーを用いて、対象となる手術領域内の位置を決定しており、その位置を向きの点(すなわち、第2の点)として選択し、次いで多数のカメラ位置(例えば、第1の点)をプレビューすることを望む場合に有利となり得る。仮想カメラの位置を第1の点として選定することは、臨床医が仮想カメラの最良の位置を最初に決定するために自身の経験を使用することができ、次いで、リアルタイム仮想内視鏡プレビュー及びリレーショナルフライスルーを使用して、仮想カメラの焦点を合わせたい手術領域の点を選定し得る場合に有利となり得る。
【0041】
III.例示的な組み合わせ
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせるか又は適用することができる、様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願における又は本出願の後の出願におけるどの時点でも提示され得る、いずれの請求項の適用範囲をも限定することを目的としたものではないと理解されよう。一切の棄権を意図するものではない。以下の実施例は、単なる例示の目的で与えられるものにすぎない。本明細書の様々な教示は、他の多くの方法で構成及び適用が可能であると考えられる。また、いくつかの変形では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略してよいことも考えられる。したがって、本発明者又は本発明者の利益の継承者により、後日、そうである旨が明示的に示されない限り、以下に言及される態様又は特徴のいずれも重要なものとして見なされるべきではない。以下に言及される特徴以外の更なる特徴を含む請求項が本出願において、又は本出願に関連する後の出願において示される場合、それらの更なる特徴は、特許性に関連するいかなる理由によっても追加されたものとして仮定されるべきではない。
【実施例1】
【0042】
(a)ディスプレイと、(b)ユーザー入力と、(c)一組の術前画像と、(d)ディスプレイを介してユーザーに仮想カメラ配置インターフェースを提供し、ユーザー入力を介して入力を受け取るように構成されたプロセッサであって、仮想カメラ配置インターフェースは、一組の術前画像ペインと仮想カメラビューとを含み、一組の術前画像ペインの各々は、一組の術前画像からの術前画像を含み、ユーザー入力は、一組の術前画像ペインの上でカーソルを移動させ、一組の術前画像ペインから選択を行うように動作可能であり、プロセッサは、(i)ユーザー入力を介して受け取られた第1の選択に基づいて第1の点を定義することであって、第1の選択は一組の術前画像ペインのうちの1つの上に点を含む、ことと、(ii)一組の術前画像ペインのうちの1つの上にあるカーソルのカーソル位置に基づいて第2の点を定義することと、(iii)第1の点及び第2の点に基づいて仮想カメラビュー内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、を行うように更に構成された、プロセッサと、を含むシステム。
【実施例2】
【0043】
プロセッサは、(i)カーソルが移動し、カーソル位置が変化したときに、第2の点の値を変更することと、(ii)第2の点が変更されたときに、リアルタイム仮想内視鏡プレビューを更新することと、を行うように更に構成されている、実施例1に記載のシステム。
【実施例3】
【0044】
プロセッサは、(i)リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、第2の選択は、第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、(ii)第1の点及び選択済みの第2の点に基づいて仮想カメラ定義を作成することであって、仮想カメラ定義は、外科手技の間に仮想内視鏡ビューを生成するために画像誘導手術ナビゲーションシステムによる利用が可能となるように構成されている、ことと、を行うように更に構成されている、実施例1又は2に記載のシステム。
【実施例4】
【0045】
システムは画像誘導手術ナビゲーションシステムを含み、ユーザー入力はポインティングデバイスを含む、実施例3に記載のシステム。
【実施例5】
【0046】
プロセッサは、リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示するとき、(i)第1の点と第2の点との間の空間的関係を決定することと、(ii)その空間的関係に基づいて一組の術前画像を通じた経路を作成することと、(iii)その経路に基づいて仮想カメラビュー内に一連のフライスルー画像を表示することと、を行うように更に構成されている、実施例1~4のいずれか1つ以上に記載のシステム。
【実施例6】
【0047】
一連のフライスルー画像は、複数の連続画像を含んでおり、それらの複数の連続画像は、一組の術前画像から選択され、経路を横断しながら観察される順序で配列されたものである、実施例5に記載のシステム。
【実施例7】
【0048】
仮想カメラ配置インターフェースは、一組のナビゲーションコントロールを含み、プロセッサは、その一組のナビゲーションコントロールを介した入力に応答して、一連のフライスルー画像が表示される速度及び順序を調節するように更に構成されている、実施例5又は6に記載のシステム。
【実施例8】
【0049】
プロセッサは、一組のナビゲーションコントロールを介した入力に応答して、(i)一連のフライスルー画像を一時停止させることと、(ii)経路によって提供された初期の観察位置及び向きからの観察位置及び向きの一方又は両方への変更を指示する入力に基づいて、一組の術前画像からの新しい画像を仮想カメラビュー内に表示することと、(iii)その新しい画像に基づいて第1の点及び第2の点の一方又は両方の値を変更することと、を行うように更に構成されている、実施例7に記載のシステム。
【実施例9】
【0050】
プロセッサは、新しい画像が表示されるとき、一組の術前画像からの新しい術前画像を含めるために術前画像ペインのうちの1つ以上を更新するように更に構成されており、各々に対する新しい術前画像は、新しい画像との近接性及び関係に基づいて決定される、実施例8に記載のシステム。
【実施例10】
【0051】
第1の点は、仮想カメラの位置に関連付けられ、第2の点は仮想カメラの向きに関連付けられ、経路は、第1の点に基づいて決定される開始点と、第2の点に基づいて決定される終了点と、を含む、実施例5~9のいずれか1つ以上に記載のシステム。
【実施例11】
【0052】
第2の点は、仮想カメラの位置に関連付けられ、第1の点は仮想カメラの向きに関連付けられ、経路は、第2の点に基づいて決定される開始点と、第1の点に基づいて決定される終了点と、を含む、実施例5~10のいずれか1つ以上に記載のシステム。
【実施例12】
【0053】
プロセッサは、(i)リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、第2の選択は、第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、(ii)ユーザー入力を介して受け取られた交換選択に基づいて、第1の点の値と選択済みの第2の点の値とを交換することと、(iii)第1の点及び選択済みの第2の点の変更された値に基づいて、リアルタイム仮想内視鏡プレビューを仮想カメラビュー内に表示することと、を行うように更に構成されている、実施例1~11のいずれか1つ以上に記載のシステム。
【実施例13】
【0054】
プロセッサは、(i)リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、第2の選択は、第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、(ii)ユーザー入力を介して受け取られた修正選択に基づいて、第1の点又は選択済みの第2の点の一方の選択済みの値を破棄することと、(iii)カーソル位置に基づいて修正点を定義することであって、修正点はその値が破棄された点である、ことと、(iv)維持された点及び修正点に基づいて仮想カメラビュー内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することであって、維持された点はその値が破棄されなかった点である、ことと、を行うように更に構成されている、実施例1~12のいずれか1つ以上に記載のシステム。
【実施例14】
【0055】
プロセッサは、第1の選択がユーザー入力を介して受け取られるのに先立って、(i)一組の術前画像ペインのうちの1つの上のカーソル位置に基づいて第1の点を定義することであって、その術前画像ペインは、一組の術前画像のうちのある術前画像と関連付けられ、その術前画像は、その術前画像が観察される向きを指示する視点を含む、ことと、(ii)術前画像の視点に基づいて第2の点を定義することと、(iii)第1の点及び第2の点に基づいて仮想カメラビュー内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、を行うように更に構成されている、実施例1~14のいずれか1つ以上に記載のシステム。
【実施例15】
【0056】
仮想カメラ配置インターフェースを用いて3D空間内の仮想カメラを構成するための方法であって、(a)仮想カメラ配置インターフェースを介して一組の術前画像ペインを表示する工程であって、その一組の術前画像ペインの各々が、患者に関連付けられた一組の術前画像からの術前画像を含む、工程と、(b)仮想カメラ配置インターフェースを介してユーザーから第1の選択を受け取ることに基づいて、第1の点を定義する工程であって、第1の選択は、一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある点を含む、工程と、(c)一組の術前画像ペインのうちの1つの上にあるカーソルのカーソル位置に基づいて第2の点を定義する工程と、(d)第1の点及び第2の点に基づいて、仮想カメラ配置インターフェースを介してリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示する工程と、(e)カーソルがユーザーによって移動され、カーソル位置が変化したときに、第2の点の値を変更する工程と、を含む、方法。
【実施例16】
【0057】
(a)リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、仮想カメラ配置インターフェースを介してユーザーから第2の選択を受け取る工程であって、第2の選択は、第2の点に基づいた選択済みの第3の点を含む、工程と、(b)第1の点及び選択済みの第3の点に基づいて仮想カメラ定義を作成する工程であって、仮想カメラ定義は、外科手技の間に仮想内視鏡ビューを生成するために画像誘導手術ナビゲーションシステムによる利用が可能となるように構成されている、工程と、を更に含む、実施例15に記載の方法。
【実施例17】
【0058】
第1の選択は、リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示するのに先立ってユーザーから受け取られた唯一の選択入力であり、第2の選択は、第1の選択を受け取った後に、仮想カメラ定義を作成するのに先立ってユーザーから受け取られた唯一の選択入力である、実施例16に記載の方法。
【実施例18】
【0059】
(a)第1の点と第2の点との間の空間的関係を決定する工程と、(b)その空間的関係に基づいて一組の術前画像を通じた経路を作成する工程と、(c)その経路に基づいて、仮想カメラ配置インターフェースを介して一連のフライスルー画像を表示する工程と、を更に含む、実施例15~17のいずれか1つ以上に記載の方法。
【実施例19】
【0060】
一連のフライスルー画像は、複数の連続画像を含んでおり、それらの連続画像は、一組の術前画像から選択され、経路を横断しながら観察される順序で配列されたものである、実施例18に記載の方法。
【実施例20】
【0061】
(a)ディスプレイと、(b)ユーザー入力と、(c)一組の術前画像と、(d)ディスプレイを介してユーザーに仮想カメラ配置インターフェースを提供し、ユーザー入力を介して入力を受け取るように構成されたプロセッサであって、仮想カメラ配置インターフェースは、一組の術前画像ペインと仮想カメラビューとを含み、一組の術前画像ペインの各々は、一組の術前画像からの術前画像を含み、ユーザー入力は、一組の術前画像ペインの上でカーソルを移動させ、一組の術前画像ペインから選択を行うように動作可能であり、プロセッサは、(i)ユーザー入力を介して受け取られた第1の選択に基づいて静的な点を定義することであって、第1の選択は一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある点を含む、ことと、(ii)一組の術前画像ペインのうちの1つの上にあるカーソルのカーソル位置に基づいて動的な点を定義することと、(iii)静的な点及び動的な点に基づいて仮想カメラビュー内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、(iv)リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後、ユーザー入力を介して第2の選択を受け取り、第2の選択に基づいて第2の静的な点を定義することであって、第2の選択は動的な点を含む、ことと、(v)静的な点及び第2の静的な点に基づいて仮想カメラ定義を作成することであって、仮想カメラ定義は、外科手技の間に仮想内視鏡ビューを生成するために画像誘導手術ナビゲーションシステムによる利用が可能となるように構成されている、ことと、を行うように更に構成されている、プロセッサと、を含む、システム。
【0062】
IV.その他
本明細書に記載されている実施例のうちのいずれも、上述のものに加えて又はそれに代えて、様々な他の特徴を含み得ることが理解されるべきである。単に一例として、本明細書に記載されている実施例のうちのいずれも、参照により本明細書に組み込まれる様々な参考文献のいずれかに開示されている様々な特徴のうちの1つ又は2つ以上を含むこともできる。
【0063】
本明細書に記載の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上を、本明細書に記載の他の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができる点が理解されるべきである。したがって、上記の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに対して独立して考慮されるべきではない。本明細書の教示に照らして、本明細書の教示を組み合わせることができる様々な好適な方式が、当業者には容易に明らかとなろう。このような修正及び変形は、「特許請求の範囲」内に含まれるものとする。
【0064】
本明細書に参照により組み込まれると言及されるいかなる特許、公報、又はその他の開示内容も、全体的に又は部分的に、組み込まれる内容が現行の定義、見解、又は本開示に記載されるその他の開示内容とあくまで矛盾しない範囲でのみ本明細書に組み込まれると理解されるべきである。それ自体、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参照により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。参照により本明細書に組み込まれると言及されているが、現行の定義、見解、又は本明細書に記載される他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は、組み込まれた内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、組み込まれるものとする。
【0065】
本明細書に開示される装置の変形形態は、1回の使用後に処分されるように設計するか又は複数回使用されるように設計することができる。変形形態は、いずれか又は両方の場合においても、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整は、デバイスの分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、及びその後の再組み立て工程の、任意の組み合わせを含み得る。特に、装置の変形形態は、分解することができ、かつ、装置の任意の数の特定の部品若しくは部分を、任意の組み合わせにおいて選択的に交換又は取り外してもよい。特定の部分を洗浄時及び/又は交換時に、装置の変形形態は、再調整用の施設において、又は外科手技の直前に外科チームによってのどちらかで、その後の使用のために再組み立てすることができる。当業者であれば、デバイスの再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を利用することができることを理解するであろう。かかる技術の使用、及び結果として得られる再調整されたデバイスは、全て本発明の範囲内にある。
【0066】
単に一例として、本明細書に記載の変形形態は、手術前に処理することができる。まず、新品又は使用済みの器具を入手し、必要に応じて洗浄することができる。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され密封された容器に入れられる。次いで、容器及び器具を、γ線、X線、又は高エネルギー電子などの容器を透過し得る放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。この後、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、手術設備で開封されるまで器具を滅菌状態に保つことができる。β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野で既知のその他の任意の技術を用いて、デバイスを滅菌してもよい。
【0067】
本発明の種々の変形形態について図示し説明したが、本明細書で説明した方法及びシステムの更なる応用が、当業者による適切な改変形態により、本発明の範囲から逸脱することなく実現可能である。そのような可能な改変のうちのいくつかについて述べたが、他の改変も当業者には明らかになるであろう。例えば、上述の実施例、変形形態、幾何形状、材料、寸法、比率、工程などは例示的なものであって、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲の観点から考慮されるべきものであり、本明細書及び図面に示され記載された構造及び動作の細部に限定されないものとして理解される。
【0068】
〔実施の態様〕
(1) (a)ディスプレイと、
(b)ユーザー入力と、
(c)患者に関連付けられた一組の術前画像と、
(d)前記ディスプレイを介してユーザーに仮想カメラ配置インターフェースを提供し、前記ユーザー入力を介して入力を受け取るように構成されたプロセッサであって、前記仮想カメラ配置インターフェースは、一組の術前画像ペインと仮想カメラビューとを含み、前記一組の術前画像ペインの各々は、前記一組の術前画像からの術前画像を含み、前記ユーザー入力は、前記一組の術前画像ペインの上でカーソルを移動させ、前記一組の術前画像ペインから選択を行うように動作可能であり、前記プロセッサは、
(i)前記ユーザー入力を介して受け取られた第1の選択に基づいて第1の点を定義することであって、前記第1の選択は前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある点を含む、ことと、
(ii)前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある前記カーソルのカーソル位置に基づいて第2の点を定義することと、
(iii)前記第1の点及び前記第2の点に基づいて前記仮想カメラビュー内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、
を行うように更に構成された、プロセッサと、
を含む、システム。
(2) 前記プロセッサは、
(i)前記カーソルが移動し、前記カーソル位置が変化したときに、前記第2の点の値を変更することと、
(ii)前記第2の点が変更されたときに、前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを更新することと、
を行うように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記プロセッサは、
(i)前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、前記ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、前記第2の選択は、前記第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、
(ii)前記第1の点及び前記選択済みの第2の点に基づいて仮想カメラ定義を作成することであって、前記仮想カメラ定義は、外科手技の間に仮想内視鏡ビューを生成するために画像誘導手術ナビゲーションシステムによる利用が可能となるように構成されている、ことと、
を行うように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記システムは、前記画像誘導手術ナビゲーションシステムを含み、前記ユーザー入力はポインティングデバイスを含む、実施態様3に記載のシステム。
(5) 前記プロセッサは、前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示するとき、
(i)前記第1の点と前記第2の点との間の空間的関係を決定することと、
(ii)前記空間的関係に基づいて前記一組の術前画像を通じた経路を作成することと、
(iii)前記経路に基づいて前記仮想カメラビュー内に一連のフライスルー画像を表示することと、
を行うように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0069】
(6) 前記一連のフライスルー画像は、複数の連続画像を含んでおり、前記複数の連続画像は、前記一組の術前画像から選択され、前記経路を横断しながら観察される順序で配列されたものである、実施態様5に記載のシステム。
(7) 前記仮想カメラ配置インターフェースは、一組のナビゲーションコントロールを含み、前記プロセッサは、前記一組のナビゲーションコントロールを介した入力に応答して、前記一連のフライスルー画像が表示される速度及び順序を調節するように更に構成されている、実施態様5に記載のシステム。
(8) 前記プロセッサは、前記一組のナビゲーションコントロールを介した入力に応答して、
(i)前記一連のフライスルー画像の表示を一時停止させることと、
(ii)前記経路によって提供された初期の観察位置及び向きからの前記観察位置及び向きの一方又は両方への変更を指示する入力に基づいて、前記一組の術前画像からの新しい画像を前記仮想カメラビュー内に表示することと、
(iii)前記新しい画像に基づいて前記第1の点及び前記第2の点の一方又は両方の値を変更することと、
を行うように更に構成されている、実施態様7に記載のシステム。
(9) 前記プロセッサは、前記新しい画像が表示されるとき、前記一組の術前画像からの新しい術前画像を含めるために前記術前画像ペインのうちの1つ以上を更新するように更に構成されており、各々に対する前記新しい術前画像は、前記新しい画像との近接性及び関係に基づいて決定される、実施態様8に記載のシステム。
(10) 前記第1の点は、仮想カメラの位置に関連付けられ、前記第2の点は前記仮想カメラの向きに関連付けられ、前記経路は、前記第1の点に基づいて決定される開始点と、前記第2の点に基づいて決定される終了点と、を含む、実施態様5に記載のシステム。
【0070】
(11) 前記第2の点は、仮想カメラの位置に関連付けられ、前記第1の点は前記仮想カメラの向きに関連付けられ、前記経路は、前記第2の点に基づいて決定される開始点と、前記第1の点に基づいて決定される終了点と、を含む、実施態様5に記載のシステム。
(12) 前記プロセッサは、
(i)前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、前記ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、前記第2の選択は、前記第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、
(ii)前記ユーザー入力を介して受け取られた交換選択に基づいて、前記第1の点の値と前記選択済みの第2の点の値とを交換することと、
(iii)前記第1の点及び前記選択済みの第2の点の前記変更された値に基づいて、前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを前記仮想カメラビュー内に表示することと、
を行うように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(13) 前記プロセッサは、
(i)前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、前記ユーザー入力を介して第2の選択を受け取ることであって、前記第2の選択は、前記第2の点に基づいて決定された選択済みの第2の点を含む、ことと、
(ii)前記ユーザー入力を介して受け取られた修正選択に基づいて、前記第1の点又は前記選択済みの第2の点の一方の前記選択済みの値を破棄することと、
(iii)前記カーソル位置に基づいて修正点を定義することであって、前記修正点はその値が破棄された点である、ことと、
(iv)維持された点及び前記修正点に基づいて前記仮想カメラビュー内に前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することであって、前記維持された点はその値が破棄されなかった点である、ことと、
を行うように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(14) 前記プロセッサは、前記第1の選択が前記ユーザー入力を介して受け取られるのに先立って、
(i)前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上の前記カーソル位置に基づいて前記第1の点を定義することであって、前記術前画像ペインは、前記一組の術前画像のうちのある術前画像と関連付けられ、前記術前画像は、前記術前画像が観察される向きを指示する視点を含む、ことと、
(ii)前記術前画像の前記視点に基づいて前記第2の点を定義することと、
(iii)前記第1の点及び前記第2の点に基づいて前記仮想カメラビュー内に前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、
を行うように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(15) 仮想カメラ配置インターフェースを用いて3D空間内の仮想カメラを構成するための方法であって、
(a)前記仮想カメラ配置インターフェースを介して一組の術前画像ペインを表示する工程であって、前記一組の術前画像ペインの各々が、患者に関連付けられた一組の術前画像からの術前画像を含む、工程と、
(b)前記仮想カメラ配置インターフェースを介してユーザーから第1の選択を受け取ることに基づいて、第1の点を定義する工程であって、前記第1の選択は、前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある点を含む、工程と、
(c)前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にあるカーソルのカーソル位置に基づいて第2の点を定義する工程と、
(d)前記第1の点及び前記第2の点に基づいて、前記仮想カメラ配置インターフェースを介してリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示する工程と、
(e)前記カーソルが前記ユーザーによって移動され、前記カーソル位置が変化したときに、前記第2の点の値を変更する工程と、
を含む、方法。
【0071】
(16) (a)前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後に、前記仮想カメラ配置インターフェースを介して前記ユーザーから第2の選択を受け取る工程であって、前記第2の選択は、前記第2の点に基づいた選択済みの第3の点を含む、工程と、
(b)前記第1の点及び前記選択済みの第3の点に基づいて仮想カメラ定義を作成する工程であって、前記仮想カメラ定義は、外科手技の間に仮想内視鏡ビューを生成するために画像誘導手術ナビゲーションシステムによる利用が可能となるように構成されている、工程と、
を更に含む、実施態様15に記載の方法。
(17) 前記第1の選択は、前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示するのに先立って前記ユーザーから受け取られた唯一の選択入力であり、前記第2の選択は、前記第1の選択を受け取った後に、前記仮想カメラ定義を作成するのに先立って前記ユーザーから受け取られた唯一の選択入力である、実施態様16に記載の方法。
(18) (a)前記第1の点と前記第2の点との間の空間的関係を決定する工程と、
(b)前記空間的関係に基づいて前記一組の術前画像を通じた経路を作成する工程と、
(c)前記経路に基づいて、前記仮想カメラ配置インターフェースを介して一連のフライスルー画像を表示する工程と、
を更に含む、実施態様15に記載の方法。
(19) 前記一連のフライスルー画像は、複数の連続画像を含んでおり、前記連続画像は、前記一組の術前画像から選択され、前記経路を横断しながら観察される順序で配列されたものである、実施態様18に記載の方法。
(20) (a)ディスプレイと、
(b)ユーザー入力と、
(c)一組の術前画像と、
(d)前記ディスプレイを介してユーザーに仮想カメラ配置インターフェースを提供し、前記ユーザー入力を介して入力を受け取るように構成されたプロセッサであって、前記仮想カメラ配置インターフェースは、一組の術前画像ペインと仮想カメラビューとを含み、前記一組の術前画像ペインの各々は、前記一組の術前画像からの術前画像を含み、前記ユーザー入力は、前記一組の術前画像ペインの上でカーソルを移動させ、前記一組の術前画像ペインから選択を行うように動作可能であり、前記プロセッサは、
(i)前記ユーザー入力を介して受け取られた第1の選択に基づいて静的な点を定義することであって、前記第1の選択は前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある点を含む、ことと、
(ii)前記一組の術前画像ペインのうちの1つの上にある前記カーソルのカーソル位置に基づいて動的な点を定義することと、
(iii)前記静的な点及び前記動的な点に基づいて前記仮想カメラビュー内にリアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示することと、
(iv)前記リアルタイム仮想内視鏡プレビューを表示した後、前記ユーザー入力を介して第2の選択を受け取り、前記第2の選択に基づいて第2の静的な点を定義することであって、前記第2の選択は前記動的な点を含む、ことと、
(v)前記静的な点及び前記第2の静的な点に基づいて仮想カメラ定義を作成することであって、前記仮想カメラ定義は、外科手技の間に仮想内視鏡ビューを生成するために画像誘導手術ナビゲーションシステムによる利用が可能となるように構成されている、ことと、を行うように更に構成されている、プロセッサと、
を含む、システム。