(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】電子デバイスおよび格納式アセンブリ
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240430BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
G09F9/00 351
G06F1/16 312Z
G09F9/00 350Z
(21)【出願番号】P 2022096202
(22)【出願日】2022-06-15
【審査請求日】2022-06-15
(31)【優先権主張番号】202111265541.3
(32)【優先日】2021-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504429600
【氏名又は名称】緯創資通股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】WISTRON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 梓杰
(72)【発明者】
【氏名】楊 ▲曜▼誠
(72)【発明者】
【氏名】陳 家讓
(72)【発明者】
【氏名】周 志宙
【審査官】村上 遼太
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0034748(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0220955(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0318592(US,A1)
【文献】特開2006-227510(JP,A)
【文献】特開2014-157352(JP,A)
【文献】特開2014-165917(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0116976(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0064166(US,A1)
【文献】特開2018-049046(JP,A)
【文献】特開平11-202778(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/133-1/1334
1/1339-1/1341
1/1347
G06F 1/00
1/16-1/18
G09F 9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、格納式アセンブリとを備えた電子デバイスであって、
前記格納式アセンブリが、
収納部分および前記収納部分に隣接した
、溝である複数の案内部分を有し、前記本体内に固定された固定フレームと、
少なくとも一部が前記収納部分内に位置する可動フレームと、
前記可動フレームに固定された機能的構成要素と、
前記複数の案内部分内に当該案内部分に沿って移動可能に配置された複数の第1のボールであって、当該複数の第1のボールを介して前記可動フレームが前記固定フレームに接続される、複数の第1のボールと、
を備え
、
前記複数の第1のボールは、前記複数の案内部分に沿う移動に伴って回転可能であ
り、
前記固定フレームが開口部分を有し、前記固定フレームが底板および2つの側板を備え、前記2つの側板が前記底板の互いに反対側の側縁にそれぞれ接続され、前記底板と前記2つの側板が協働して前記収納部分および前記開口部分を形成し、前記複数の案内部分が前記2つの側板にそれぞれ位置し、前記2つの側板のそれぞれは前記案内部分にそれぞれ接続された、溝である導入部分を有し、前記可動フレームを前記固定フレームに設置する過程において、前記複数の第1のボールが、対応する前記導入部分を通って前記案内部分へと送られる、
ことを特徴とする、電子デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の電子デバイスであって
、前記可動フレームが2つの側面および複数の第1のくぼみ部分を有し、前記2つの側面が互いに相手から離れる方を向き、前記複数の第1のくぼみ部分が前記2つの側面にそれぞれ位置し、前記複数の第1のボールの各々の一部分が前記複数の第1のくぼみ部分のうちの対応する1つの中に位置し、前記複数の第1のボールの各々の別の一部分が前記複数の案内部分のうちの対応する1つの中に位置し、前記複数の第1のボールは、前記複数の第1のくぼみ部分に対して回転可能であり、前記開口部分を通って前記固定フレーム外へ突き出るように前記可動フレームを前記固定フレームに対して動かすことができることを特徴とする電子デバイス。
【請求項3】
請求項2に記載の電子デバイスであって、前記格納式アセンブリが少なくとも1つの第2のボールおよび案内アセンブリをさらに備え、前記可動フレームが底面および少なくとも1つの第2のくぼみ部分を有し、前記底面が前記固定フレームの前記底板に対面し、前記少なくとも1つの第2のくぼみ部分が前記底面に位置し、前記少なくとも1つの第2のボールが前記少なくとも1つの第2のくぼみ部分の中に位置し、前記少なくとも1つの第2のボールは、前記少なくとも1つの第2のくぼみ部分に対して回転可能であり、前記案内アセンブリがピニオンおよびラックを備え、前記ピニオンが前記固定フレームの前記底板上に回転可能に配置され、前記ラックが前記可動フレーム上に配置され、前記ラックが前記ピニオンに係合され、前記案内アセンブリが前記固定フレームに対して動くように前記可動フレームを案内するように構成されることを特徴とする電子デバイス。
【請求項4】
収納部分および前記収納部分に隣接した
、溝である複数の案内部分を有する固定フレームと、
少なくとも一部が前記収納部分内に位置する可動フレームと、
前記複数の案内部分内に当該案内部分に沿って移動可能に配置された複数の第1のボールであって、当該複数の第1のボールを介して前記可動フレームが前記固定フレームに接続される、複数の第1のボールと、
を備え
、
前記複数の第1のボールは、前記複数の案内部分に沿う移動に伴って回転可能であ
り、
前記固定フレームが開口部分を有し、前記固定フレームが底板および2つの側板を備え、前記2つの側板が前記底板の互いに反対側の側縁にそれぞれ接続され、前記底板と前記2つの側板が協働して前記収納部分および前記開口部分を形成し、前記複数の案内部分が前記2つの側板にそれぞれ位置し、前記2つの側板のそれぞれは前記案内部分にそれぞれ接続された、溝である導入部分を有し、前記可動フレームを前記固定フレームに設置する過程において、前記複数の第1のボールが、対応する前記導入部分を通って前記案内部分へと送られる、
ことを特徴とする、格納式アセンブリ。
【請求項5】
請求項4に記載の格納式アセンブリであって
、前記可動フレームが2つの側面および複数の第1のくぼみ部分を有し、前記2つの側面が互いに相手から離れる方を向き、前記複数の第1のくぼみ部分が前記2つの側面にそれぞれ位置し、前記複数の第1のボールの各々の一部分が前記複数の第1のくぼみ部分のうちの対応する1つの中に位置し、前記複数の第1のボールの各々の別の一部分が、前記複数の案内部分のうちの対応する1つの中に位置し、前記複数の第1のボールは、前記複数の第1のくぼみ部分に対して回転可能であり、前記開口部分を通って前記固定フレーム外へ突き出るように、前記可動フレームを前記固定フレームに対して動かすことができることを特徴とする格納式アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子デバイスおよび格納式アセンブリに関し、より詳細には、ボールを有する電子デバイスおよび格納式アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
LCDモニタまたはLCDテレビジョンなどの画像表示デバイスは、日常生活においてますます普及している。ビデオ通話を行うとき、使用者は、ウェブカメラなどの外部画像捕捉ユニットを画像表示デバイスの上に設置する必要があることがある。しかし、画像表示デバイスの上のウェブカメラは常に使用されるわけではなく、使用者は、ビデオを見ているとき、ウェブカメラによって視覚的に干渉されることがある。加えて、画像表示デバイスの外観にとっても好ましくない。
【0003】
さらに、このパンデミックによって、ビデオ通話またはオンライン講座に対する需要は増大してきている。消費者にとって拡張デバイスの簡単な接続のため、製造者は、画像表示デバイスの前面にType-CおよびHDMIコネクタなどの電気コネクタを配置することができる。しかし、画像表示デバイスの前面に電気コネクタが位置する結果、使用者に対して視覚的な干渉が生じることがあり、これは画像表示デバイスの外観にとっても好ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、格納式アセンブリの動作性能および寿命を増大させ、電子デバイスの美的な外観を提供することが可能な電子デバイスおよび格納式アセンブリを提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態は、固定フレーム、可動フレーム、および複数の第1のボールを含む格納式アセンブリを提供する。固定フレームは、収納部分および複数の案内部分を有する。案内部分は、収納部分に隣接している。可動フレームは、少なくとも一部が収納部分内に位置する。第1のボールは、案内部分内に移動可能に配置され、可動フレームは、第1のボールを介して固定フレームに接続される。
【0006】
本開示の一実施形態は、本体および格納式アセンブリを含む電子デバイスを提供する。格納式アセンブリは、固定フレーム、可動フレーム、および複数の第1のボールを含む。固定フレームは、収納部分および複数の案内部分を有する。案内部分は、収納部分に隣接している。可動フレームは、少なくとも一部が収納部分内に位置する。第1のボールは、案内部分内に移動可能にに配置され、可動フレームは、第1のボールを介して固定フレームに接続される。
【0007】
上述した電子デバイスおよび格納式アセンブリによれば、可動フレームはボールのみを介して固定フレームに接続されるため、可動フレームと固定フレームとの間の摩擦が小さく、したがって格納式アセンブリの寿命および動作性能を増大させることができる。
【0008】
さらに、機能的構成要素は本体外へ突き出たり本体内に引っ込んだりすることができ、したがって必要なときはこの機能的構成要素を容易に利用することができ、または使用されていないときは、電子デバイスの美的な外観を実現するために隠すことができる。
【0009】
本開示は、以下に記載の詳細な説明および添付の図面からより完全に理解され、これらの図面は、例示のみを目的として与えられており、したがって本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の第1の実施形態による電子デバイスの本体外へ突き出た機能的構成要素の平面図である。
【
図4】
図3の線4-4に沿って切り取った格納式アセンブリの部分断面図である。
【
図5】
図3の線5-5に沿って切り取った格納式アセンブリの部分断面図である。
【
図6】
図3の線6-6に沿って切り取った格納式アセンブリの部分断面図である。
【
図7】
図2の格納式アセンブリの固定フレーム内に引っ込んだ機能的構成要素の平面図である。
【
図9】
図1の電子デバイスの本体内へ後退させられた機能的構成要素の平面図である。
【
図10】本開示の第2の実施形態による表示デバイスのデバイス本体外へ突き出た画像捕捉ユニットの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の態様および利点は、添付の図面とともに以下の詳細な説明から明らかになる。説明の目的で、本発明の徹底的な理解を提供するために、1つ以上の特有の実施形態が与えられており、当業者であれば記載の実施形態を実施することが可能になるように、十分に詳細に説明されている。以下の説明は、これらの実施形態を1つの特有の実施形態に限定することを意図したものではないことを理解されたい。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義される記載の実施形態の精神および範囲内に含むことができる代替例、変形例、および均等物を包含することが意図される。
【0012】
図1~
図6を参照されたい。
図1は、本開示の第1の実施形態による電子デバイス1の本体10外へ突き出た機能的構成要素300の平面図であり、
図2は、
図1の格納式アセンブリ20の平面図であり、
図3は、
図1の格納式アセンブリ20の斜視図であり、
図4は、
図3の線4-4に沿って切り取った格納式アセンブリ20の部分断面図であり、
図5は、
図3の線5-5に沿って切り取った格納式アセンブリ20の部分断面図であり、
図6は、
図3の線6-6に沿って切り取った格納式アセンブリ20の部分断面図である。
【0013】
図1に示すように、この実施形態では、電子デバイス1は、本体10および格納式アセンブリ20を含む。電子デバイス1は、たとえばモニタであるが、本開示はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、電子デバイスは、スマートフォン、ノートブックコンピュータ、またはタブレットコンピュータとすることができる。格納式アセンブリ20は、固定フレーム100、可動フレーム200、機能的構成要素300、および複数の第1のボール400を含む。
【0014】
図2および
図3に示すように、固定フレーム100は、本体10内に固定されており、収納部分101および開口部分102を有する。詳細には、固定フレーム100は、底板110および2つの側板120を含む。2つの側板120は、底板110の互いに反対側の側縁にそれぞれ接続されており、底板110と側板120は協働して、収納部分101および開口部分102を形成する。開口部分102は、収納部分101に隣接している。
【0015】
固定フレーム100の側板120の各々が、複数の案内部分121および複数の導入部分122を有する。案内部分121は、収納部分101を挟んで互いに反対側に位置し、収納部分101に隣接している。各案内部分121の延伸方向E1は、収納部分101に面する底板110の表面の法線Nに実質的に直交する。導入部分122は、案内部分121にそれぞれ接続され、各導入部分122の延伸方向E2は、収納部分101に面する底板110の表面の法線Nに実質的に平行である。この実施形態では、案内部分121および導入部分122は、たとえば溝であるが、本開示はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、案内部分および導入部分をレールとすることができる。
【0016】
図1および
図3~
図6に示すように、可動フレーム200は、開口部分102から収納部分101外へ突き出るように、または開口部分102から収納部分101内に引っ込むように、少なくとも一部が、摺動方向S1およびS2に沿って収納部分101内に位置する。可動フレーム200は、2つの側面210および複数の第1のくぼみ部分220を有する。2つの側面210は、互いに相手から離れる方を向いており、それぞれ固定フレーム100の2つの側板120と対面する。複数の第1のくぼみ部分220は、2つの側面210にそれぞれ位置する。
【0017】
機能的構成要素300は、可動フレーム200に固定され、機能的構成要素300は、それだけに限定されるものではないが、Type-CコネクタまたはHDMIコネクタなどの電気コネクタである。他の実施形態では、機能的構成要素は、カメラまたは別の機能を有するデバイスとすることができる。
【0018】
第1のボール400は、案内部分121内に移動可能に配置され、可動フレーム200は、第1のボール400を介して固定フレーム100に接続される。特に、各第1のボール400の一部分が、対応する第1のくぼみ部分220の中に位置し、各第1のボール400の別の一部分が、対応する案内部分121の中に位置する。すなわち、各々の第1のボール400のいくらかの体積は、第1のくぼみ部分220のうちの対応する1つの中に位置し、第1のボール400のいくらかの他の体積は、案内部分121のうちの対応する1つの中に位置する。
【0019】
この実施形態では、各第1のくぼみ部分220の深さTは、各第1のボール400の直径Dの二分の1より大きく、かつ直径D以下である。加えて、第1のくぼみ部分220には潤滑油が提供される。ボールのサイズおよび重量は小さく、ボールの重量は、潤滑油の毛管力より小さく、したがって潤滑油の毛管力によって第1のボール400を第1のくぼみ部分220内に事前に設置しておくことができる。
【0020】
加えて、固定フレーム100上へ可動フレーム200を設置する過程において、第1のくぼみ部分220内に事前に設置された第1のボール400は、可動フレーム200の少なくとも一部を固定フレーム100の収納部分101内へ効率的に設置するように、導入部分122から案内部分121内へ摺動することができる。
【0021】
この実施形態では、側板120の案内部分121は、たとえば押圧加工工程によって形成され、各側板120は、案内部分121の縁部に丸面取り構造(またはR面取り構造)123を有する。第1のボール400は、丸面取り構造123に接触する。その結果、可動フレーム200が動いているとき、丸面取り構造123は、ボールの摩耗を低減させることができる。丸面取り構造123は任意選択であり、必要に応じて改変することができることに留意されたい。他の実施形態では、側板は、案内部分の縁部に丸面取り構造を有していないこともある。
【0022】
この実施形態では、可動フレーム200は、固定フレーム100の底板110から離れて配置されている。この実施形態では、格納式アセンブリ20は、2つの第2のボール500をさらに含むことができる。可動フレーム200は、底面240および2つの第2のくぼみ部分250を有する。底面240は、固定フレーム100の底板110に対面しており、第2のくぼみ部分250は、底面240に位置する。第1のボールを第1のくぼみ部分220内に配置する方法と同様に、第2のくぼみ部分250に潤滑油を提供することができ、したがって潤滑油の毛管力によって第2のボールを第2のくぼみ部分250内に事前に設置しておくことができる。
【0023】
第2のボール500は、第2のくぼみ部分250の中に位置しており、可動フレーム200は、第2のボール500を介して固定フレーム100の底板110に接続される。したがって、第2のボール500が固定フレーム100の底板110に接続されたとき、第2のボール500は、Z方向における可動フレーム200のための支持体として働くことができる。たとえば、第1のボール400がまだ擦り減っていないとき、またはわずかに擦り減っているとき、第2のボール500は、固定フレーム100の底板110にまだ接続されていない。第1のボール400が特定の程度まで摩耗したとき、第2のボール500は固定フレーム100の底板110に接続される。
【0024】
図2に示すように、この実施形態では、2つの第2のボール500間の接続線Lは、摺動方向S1に対して平行ではない。すなわち、可動フレーム200に対して、2つの第2のボール500は対角線上に配置されているが、本開示はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、2つの第2のボール間の接続線を摺動方向S1に対して平行にすることもできる。
【0025】
この実施形態では、固定フレーム100は、第1のボール400および第2のボール500のみを介して可動フレーム200に接続されており、したがって固定フレーム100に対する可動フレーム200の動きをより平滑にすることができる。さらに、可動フレーム200が動いているときのボールの摩耗が穏やかであるため、格納式アセンブリ20の寿命および動作性能を改善することができる。さらに、ボールは低コストであるため、格納式アセンブリ20の市場競争力を増大させることができる。
【0026】
本開示では、第2のボール500の数は制限されておらず、必要に応じて改変することができることに留意されたい。他の実施形態では、第2のボールの数を1つまたは4つ以上にすることもできる。別の実施形態では、格納式アセンブリは、第2のボールを含まないことがあり、他の好適な配置または構造によって、可動フレームを底板の上に懸架することもできる。
【0027】
この実施形態では、格納式アセンブリ20は、プッシュプッシュ機構600をさらに含むことができる。プッシュプッシュ機構600は、固定フレーム100の底板110に固定される。可動フレーム200は、係合部分230を有する。使用者は、係合部分230をプッシュプッシュ機構600に係合させるように、または係合部分230をプッシュプッシュ機構600から切り離すように、可動フレーム200を押し込むことができる。本開示では、格納式アセンブリ20はプッシュプッシュ機構600を含むことに制限されないことに留意されたい。他の実施形態では、格納式アセンブリは、プッシュプッシュ機構600を含まないことがあり、可動フレームは、他の好適な手段によって固定フレームに対して定位置で維持される。
【0028】
この実施形態では、格納式アセンブリ20は、案内アセンブリ700をさらに含むことができる。案内アセンブリ700は、ピニオン710およびラック720を含む。ピニオン710は、固定フレーム100の底板110上に回転可能に配置され、ラック720は、可動フレーム200上に配置される。ラック720は、ピニオン710に係合され、案内アセンブリ700は、固定フレーム100に対して動くように可動フレーム200を案内するように構成される。
【0029】
格納式アセンブリ20の案内アセンブリ700は任意選択であり、別の実施形態では案内アセンブリ700を省略することもできることに留意されたい。
【0030】
この実施形態では、格納式アセンブリ20は、2つの弾性構成要素800をさらに含むことができる。弾性構成要素800は、たとえば引張りばねであり、各弾性構成要素800の両端部が、固定フレーム100と可動フレーム200にそれぞれ接続され、したがって係合部分230がプッシュプッシュ機構600から切り離されたとき、弾性構成要素800は、開口部分102を通して可動フレーム200を固定フレーム100外へ突び出させる。
【0031】
この実施形態では、弾性構成要素800の数は2つであるが、本開示はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、弾性構成要素の数を1つとすることができ、または弾性構成要素を省略することもできる。
【0032】
図1~
図3および
図7~
図9を参照されたい。
図7は、
図2の格納式アセンブリ20の固定フレーム100内に引っ込んだ機能的構成要素300の平面図であり、
図8は、
図7の格納式アセンブリ20の斜視図であり、
図9は、
図1の電子デバイス1の本体10内に引っ込んだ機能的構成要素300の平面図である。
【0033】
図1~
図3に示すように、使用者が機能的構成要素300を使用したいと考えるとき、使用者は、可動フレーム200の係合部分230をプッシュプッシュ機構600から切り離すように、本体10の底部で可動フレーム200を押し込むことができ、したがって弾性構成要素800の弾性力が、可動フレーム200および機能的構成要素300を摺動方向S1に沿って本体10外へ突き出させる。そうすることによって、使用者は、本体10の前で機能的構成要素300にケーブルを直接接続することができる。
【0034】
可動フレーム200はボールのみを介して固定フレーム100に接続されるため、可動フレーム200と固定フレーム100との間の摩擦が小さく、したがって格納式アセンブリ20の寿命および動作性能を増大させることができる。
【0035】
図7~
図9に示すように、機能的構成要素300が使用されていないとき、使用者は、可動フレーム200および機能的構成要素300を摺動方向S2に沿って本体10内へ押し戻すように、可動フレーム200の係合部分230がプッシュプッシュ機構600に係合されるまで、本体10の底部で可動フレーム200を再び押し込むことができる。そうすることによって、電子デバイス1の美的な外観を提供するために、可動フレーム200および機能的構成要素300が本体10内に締結されて隠される。
【0036】
図3および
図10を参照されたい。
図10は、本開示の第2の実施形態による表示デバイス1aのデバイス本体10a外へ突出する画像捕捉ユニット300aの平面図である。
【0037】
この実施形態では、表示デバイス1aは、デバイス本体10aおよびウェブカメラ20aを含む。デバイス本体10aは、たとえばデスクトップコンピュータのモニタである。ウェブカメラ20aは、たとえば、デバイス本体10aの中央上部に配置される。ウェブカメラ20aは、固定フレーム100a、可動フレーム200a、画像捕捉ユニット300a、および複数の第1のボール(たとえば、
図3の第1のボール400)を含む。固定フレーム100aは、デバイス本体10a内に固定されており、収納部分(たとえば、
図3の収納部分101)および複数の案内部分(たとえば、
図3の案内部分121)を有する。案内部分(たとえば、
図3の案内部分121)は、収納部分(たとえば、
図3の収納部分101)に隣接している。可動フレーム200aは、少なくとも一部が収納部分内に位置する。画像捕捉ユニット300aは、可動フレーム200aに固定されており、写真を撮影しまたは画像を記録するように構成される。第1のボール(たとえば、
図3の第1のボール400)は、案内部分(たとえば、
図3の案内部分121)内に移動可能に配置されており、可動フレーム200aは、第1のボール(たとえば、第1のボール400)を介して固定フレーム100aに接続される。すなわち、可動フレーム200aは、摺動方向S1およびS2に沿って画像捕捉ユニット300aを動かすことができ、したがって画像捕捉ユニット300aは、固定フレーム100a外へ突き出たり固定フレーム100a内に引っ込んだりすることができる。
【0038】
上述した電子デバイスおよび格納式アセンブリによれば、可動フレームはボールのみを介して固定フレームに接続されるため、可動フレームと固定フレームとの間の摩擦が小さく、したがって格納式アセンブリの寿命および動作性能を増大させることができる。
【0039】
さらに、ウェブカメラまたは電気コネクタなどの機能的構成要素は、本体外へ突き出たり本体内に引っ込んだりすることができ、したがって必要なときはこの機能的構成要素を容易に利用することができ、または使用されていないときは、電子デバイスの美的な外観を実現するために隠すことができる。
【0040】
これらの実施形態は、本開示の原理およびその実際的な応用例について最善に説明し、それによって当業者であれば本開示および企図される特定の用途に適している様々な変形例を伴う様々な実施形態を最善に利用することが可能になるように選択および記載されている。本開示の範囲は、以下の特許請求の範囲およびその均等物によって定義されることが意図される。
【符号の説明】
【0041】
1 電子デバイス、 1a 表示デバイス、 10 本体、 10a デバイス本体、 20 格納式アセンブリ、 20a ウェブカメラ、 100 固定フレーム、 100a 固定フレーム、 101 収納部分、 102 開口部分、 110 底板、 120 2つの側板、 121 案内部分、 122 導入部分、 123 丸面取り構造、 200 可動フレーム、 200a 可動フレーム、 210 側面、 220 第1のくぼみ部分、 230 係合部分、 240 底面、 250 第2のくぼみ部分、 300 機能的構成要素、 300a 画像捕捉ユニット、 400 複数の第1のボール、 500 第2のボール、 600 プッシュプッシュ機構、 700 案内アセンブリ、 710 ピニオン、 720 ラック、 800 弾性構成要素、 D 直径、 E1 延長方向、 E2 延長方向、 L 接続線、 N 法線、 S1 摺動方向、 S2 摺動方向、 T 深さ。