(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/3065 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
H01L21/302 101B
(21)【出願番号】P 2022175274
(22)【出願日】2022-11-01
【審査請求日】2022-11-01
(31)【優先権主張番号】10-2021-0148457
(32)【優先日】2021-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジ フン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヒョン ジョン
【審査官】小▲高▼ 孔頌
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-016044(JP,A)
【文献】特開2019-054234(JP,A)
【文献】国際公開第2012/105109(WO,A1)
【文献】特開2002-113355(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0313458(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0080888(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
基板を処理する処理空間を提供するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間内に供給された工程ガスからプラズマを発生させるプラズマソースと、
前記ハウジングに連結され、前記処理空間の雰囲気を排気する排気ラインと、
前記支持ユニットと前記排気ラインとの間に位置し、前記排気ラインから排気される排気圧を調節する圧力調節ユニットと、を含み、
前記圧力調節ユニットは、
前記排気ラインを開閉する開閉部材と、
前記開閉部材を上下方向に移動させる昇降部材と、
前記昇降部材に復元力を提供する弾性部材と、を含
み、
前記開閉部材は、
上部から見る時、前記排気ラインを覆うように形成されるベースプレートと、
前記ベースプレートの下端に延長され、前記排気ラインの直径と同一であるか、或いは小さい直径を有する栓部材と、を含み
前記弾性部材は、
前記支持ユニットの下端と前記ベースプレートの上端を連結する、
基板処理装置。
【請求項2】
前記弾性部材は、複数に提供され、
前記複数の弾性部材は、前記ベースプレートの中心を基準に等間隔に配置される請求項
1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
基板を処理する装置において、
基板を処理する処理空間を提供するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間内に供給された工程ガスからプラズマを発生させるプラズマソースと、
前記ハウジングに連結され、前記処理空間の雰囲気を排気する排気ラインと、
前記支持ユニットと前記排気ラインとの間に位置し、前記排気ラインから排気される排気圧を調節する圧力調節ユニットと、を含み、
前記圧力調節ユニットは、
前記排気ラインを開閉する開閉部材と、
前記開閉部材を上下方向に移動させる昇降部材と、
前記昇降部材に復元力を提供する弾性部材と、を含み、
前記昇降部材は、
前記支持ユニットの下端に結合されて内部空間を有し、前記内部空間に流体が貯蔵されるボディーと、
一端が前記開閉部材に結合され、前記内部空間で流体によって上下移動する昇降ロードと、
前記内部空間に前記流体を供給する流体供給部と、を含
む基板処理装置。
【請求項4】
前記装置は、前記昇降部材を制御する制御器をさらに含み、
前記制御器は、
前記内部空間に供給される流体の供給量を調節して前記開閉部材と前記排気ラインの上端との間の相対的高さが変更されるように前記昇降部材を制御する請求項
3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記制御器は、
前記開閉部材が下方向に移動する時、前記内部空間に流体を供給するように前記昇降部材を制御し、
前記開閉部材が上方向に移動する時、前記内部空間に流体の供給を中断して前記弾性部材が前記昇降部材に復元力を提供するように前記昇降部材を制御する請求項
4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記圧力調節ユニットは、
前記支持ユニットの下端に設置され、前記支持ユニットの下端から前記開閉部材の上端までの高さを測定して前記開閉部材の位置情報を測定する位置センサーをさらに含み、
前記制御器は、
前記位置センサーから測定された前記開閉部材の前記高さに基づいて、前記排気ラインの開放率を算出し、前記開放率に基づいて、前記開閉部材の下端と前記排気ラインの上端との間の相対的高さが変更されるように前記昇降部材を制御する請求項
5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記昇降部材は、
前記開閉部材の中央に設置される請求項1乃至請求項
6のいずれかの一項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
基板を処理する装置において、
基板を処理する処理空間を提供するハウジングと、
前記処理空間で基板を支持する支持ユニットと、
前記処理空間に工程ガスを供給するガス供給ユニットと、
前記工程ガスからプラズマを励起させるプラズマソースと、
前記ハウジングの下端に連結され、前記処理空間の雰囲気を排気する排気ラインと、
前記支持ユニットと前記排気ラインとの間に位置し、前記排気ラインから排気される排気圧を調節する圧力調節ユニットと、を含み、
前記圧力調節ユニットは、
前記排気ラインを開閉する開閉部材と、
前記開閉部材を上下方向に移動させる昇降部材と、
前記昇降部材に復元力を提供する弾性部材と、を含み、
前記開閉部材は、
上部から見る時、前記排気ラインを覆うように形成されるベースプレートと、
前記ベースプレートの下端に延長され、前記排気ラインの直径と同一であるか、或いは小さい直径を有する栓部材と、を含み、
前記弾性部材は、
前記支持ユニットの下端と前記ベースプレートの上端を連結する基板処理装置。
【請求項9】
前記弾性部材は、
複数に提供されて前記ベースプレートの中心を基準に等間隔に配置される請求項
8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記昇降部材は、
前記支持ユニットの下端に結合されて内部空間を有し、前記内部空間に流体が貯蔵されるボディーと、
一端が前記開閉部材に結合され、前記内部空間で流体によって上下移動する昇降ロードと、
前記内部空間に前記流体を供給する流体供給部と、を含む請求項
9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記装置は、前記昇降部材を制御する制御器をさらに含み、
前記圧力調節ユニットは、
前記支持ユニットの下端に設置され、前記支持ユニットの下端から前記開閉部材の上端までの高さを測定して前記開閉部材の位置情報を測定する位置センサーをさらに含み、
前記制御器は、
前記位置センサーから測定された前記開閉部材の前記高さに基づいて、前記排気ラインの開放率を算出し、前記開放率に基づいて、前記開閉部材の下端と前記排気ラインの上端との間の相対的高さが変更されるように前記昇降部材を制御する請求項
10に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記制御器は、
前記開閉部材が下方向に移動する時、前記内部空間に流体を供給するように前記昇降部材を制御し、
前記開閉部材が上方向に移動する時、前記内部空間に流体の供給を中断して前記弾性部材が前記昇降部材に復元力を提供するように前記昇降部材を制御する請求項
11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
基板を処理する方法において、
基板を処理空間に搬入し、前記処理空間の雰囲気を排気して前記処理空間の内部圧力を調節し、基板に対してプラズマ処理を遂行する工程段階と、
前記工程段階が完了され、基板を前記処理空間から搬出する搬出段階と、
前記処理空間の雰囲気を排気する排気段階と、を含み、
前記工程段階では、
前記処理空間の雰囲気が排気される排気ラインの開放率を調節して前記処理空間の内部圧力を調節し、
前記排気段階では、
前記排気ラインを閉鎖して前記処理空間の雰囲気を排気
し、
前記処理空間の雰囲気調節は、圧力調節ユニットによって遂行され、
前記圧力調節ユニットは、
前記排気ラインの開放率を調節する開閉部材と、
流体によって前記開閉部材を上下方向に移動させる昇降部材と、
前記昇降部材に復元力を提供する弾性部材と、を含む基板処理方法。
【請求項14】
前記工程段階では、
前記昇降部材に供給される流体の供給量を調節して前記開閉部材と前記排気ラインの上端との間の相対的高さを変更させる請求項
13に記載の基板処理方法。
【請求項15】
前記工程段階では、
前記開閉部材が現在位置された高さを測定し、前記高
さに基づいて前記排気ラインの開放率を算出し、前記開放率に基づいて前記開閉部材の下端と前記排気ラインの上端との間の相対的高さを変更させる請求項
13に記載の基板処理方法。
【請求項16】
前記工程段階では、
前記処理空間の内部圧力を増加させる時、前記昇降部材に流体を供給して前記開閉部材を下方向に移動させ、
前記処理空間の内部圧力を減少させる時、前記昇降部材に流体の供給量を調節して前記弾性部材が前記昇降部材に復元力を提供して前記開閉部材を上方向に移動させる請求項
13に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記排気段階では、
前記昇降部材に流体の供給を中断し、前記弾性部材が前記昇降部材に復元力を提供して前記開閉部材を上方向に移動させて前記排気ラインを完全開放する請求項
13に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板を処理する装置に関し、さらに詳細には基板にプラズマを処理する基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマはイオンやラジカル、及び電子等から成されたイオン化されたガス状態を言う。プラズマは非常に高い温度、強い電界、又は高周波電磁界(RF Electromagnetic Fields)によって生成される。半導体素子製造工程はプラズマを利用してウエハ等の基板上に形成された薄膜を除去するエッチング工程(Etching Process)を含むことができる。エッチング工程はプラズマのイオン及び/又はラジカルが基板の上の薄膜と衝突するか、又は薄膜と反応して遂行される。
【0003】
工程チャンバーの内部でプラズマを利用して基板を処理する場合、工程チャンバーの内部圧力を適切に調節しなければならない。工程チャンバーの内部圧力は排気ラインを通じて工程チャンバーの内部雰囲気を排気して調節される。工程チャンバーの内部雰囲気を精密に調節するためには排気ラインの開放率を適切に調節することが必須的であり、このためには排気ラインを開閉する開閉部材を移動させる複数の駆動部材が要求される。これは基板処理装置の構造的複雑性をもたらす。また、排気ラインの内部に設置されて、排気ラインの内部を遮断するか、又は排気ラインの内部で排気ラインの内部開放率を調節する開閉部材は排気ラインの内部で流動するパーティクルや工程副産物によって頻繁なメンテナンス作業が伴われる。これは基板処理効率が低下される問題につながる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際特許公開第WO2014049915A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は効率的に処理空間の内部圧力を調節することができる基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的は処理空間を流動する工程副産物を効率的に排気することができる基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0007】
また、本発明の目的は構造的複雑性を最小化することができる基板処理装置及び方法を提供することにある。
【0008】
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から通常の技術者が明確に理解理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は基板を処理する処理空間を提供するハウジング、前記処理空間で基板を支持する支持ユニット、前記処理空間内に供給された工程ガスからプラズマを発生させるプラズマソース、前記ハウジングに連結され、前記処理空間の雰囲気を排気する排気ライン、及び前記支持ユニットと前記排気ラインとの間に位置し、前記排気ラインから排気される排気圧を調節する圧力調節ユニットを含み、前記圧力調節ユニットは前記排気ラインを開閉する開閉部材、前記開閉部材を上下方向に移動させる昇降部材、及び前記昇降部材に復元力を提供する弾性部材を含むことができる。
【0010】
一実施形態によれば、前記開閉部材は上部から見る時、前記排気ラインを覆うように形成されるベースプレート及び前記ベースプレートの下端に延長され、前記排気ラインの直径と同一であるか、或いは小さい直径を有する栓部材を含むことができる。
【0011】
一実施形態によれば、前記弾性部材は前記支持ユニットの下端と前記ベースプレートの上端を連結することができる。
【0012】
一実施形態によれば、前記弾性部材は複数に提供され、前記複数の弾性部材は前記ベースプレートの中心を基準に等間隔に配置されることができる。
【0013】
一実施形態によれば、前記昇降部材は前記支持ユニットの下端に結合されて内部空間を有し、前記内部空間に流体が貯蔵されるボディー、一端が前記開閉部材に結合され、前記内部空間で流体によって上下移動する昇降ロード、及び前記内部空間に前記流体を供給する流体供給部を含むことができる。
【0014】
一実施形態によれば、前記装置は前記昇降部材を制御する制御器をさらに含み、前記制御器は前記内部空間に供給される流体の供給量を調節して前記開閉部材と前記排気ラインの上端との間の相対的高さが変更されるように前記昇降部材を制御することができる。
【0015】
一実施形態によれば、前記制御器は前記開閉部材が下方向に移動する時、前記内部空間に流体を供給するように前記昇降部材を制御し、前記開閉部材が上方向に移動する時、前記内部空間に流体の供給を中断して前記弾性部材が前記昇降部材に復元力を提供するように前記昇降部材を制御することができる。
【0016】
一実施形態によれば、前記圧力調節ユニットは前記支持ユニットの下端に設置され、前記支持ユニットの下端から前記開閉部材の上端までの高さを測定して前記開閉部材の位置情報を測定する位置センサーをさらに含み、前記制御器は前記位置センサーから測定された前記開閉部材の前記高さに基づいて、前記排気ラインの開放率を算出し、前記開放率に基づいて、前記開閉部材の下端と前記排気ラインの上端との間の相対的高さが変更されるように前記昇降部材を制御することができる。
【0017】
一実施形態によれば、前記昇降部材は前記開閉部材の中央に設置されることができる。
【0018】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。基板を処理する装置は基板を処理する処理空間を提供するハウジング、前記処理空間で基板を支持する支持ユニット、前記処理空間に工程ガスを供給するガス供給ユニット、前記工程ガスからプラズマを励起させるプラズマソース、前記ハウジングの下端に連結され、前記処理空間の雰囲気を排気する排気ライン、及び前記支持ユニットと前記排気ラインとの間に位置し、前記排気ラインから排気される排気圧を調節する圧力調節ユニットを含み、前記圧力調節ユニットは前記排気ラインを開閉する開閉部材、前記開閉部材を上下方向に移動させる昇降部材、及び前記昇降部材に復元力を提供する弾性部材を含み、前記開閉部材は上部から見る時、前記排気ラインを覆うように形成されるベースプレート及び前記ベースプレートの下端に延長され、前記排気ラインの直径と同一であるか、或いは小さい直径を有する栓部材を含み、前記弾性部材は前記支持ユニットの下端と前記ベースプレートの上端を連結することができる。
【0019】
一実施形態によれば、前記弾性部材は複数に提供されて前記ベースプレートの中心を基準に等間隔に配置されることができる。
【0020】
一実施形態によれば、前記昇降部材は前記支持ユニットの下端に結合されて内部空間を有し、前記内部空間に流体が貯蔵されるボディー、一端が前記開閉部材に結合され、前記内部空間で流体によって上下移動する昇降ロード、及び前記内部空間に前記流体を供給する流体供給部を含むことができる。
【0021】
一実施形態によれば、前記装置は前記昇降部材を制御する制御器をさらに含み、前記圧力調節ユニットは前記支持ユニットの下端に設置され、前記支持ユニットの下端から前記開閉部材の上端までの高さを測定して前記開閉部材の位置情報を測定する位置センサーをさらに含み、前記制御器は前記位置センサーから測定された前記開閉部材の前記高さに基づいて、前記排気ラインの開放率を算出し、前記開放率に基づいて、前記開閉部材の下端と前記排気ラインの上端との間の相対的高さが変更されるように前記昇降部材を制御することができる。
【0022】
一実施形態によれば、前記制御器は前記開閉部材が下方向に移動する時、前記内部空間に流体を供給するように前記昇降部材を制御し、前記開閉部材が上方向に移動する時、前記内部空間に流体の供給を中断して前記弾性部材が前記昇降部材に復元力を提供するように前記昇降部材を制御することができる。
【0023】
また、本発明は基板を処理する方法を提供する。基板を処理する方法は基板を処理空間に搬入し、前記処理空間の雰囲気を排気して前記処理空間の内部圧力を調節し、基板に対してプラズマ処理を遂行する工程段階、前記工程段階が完了され、基板を前記処理空間から搬出する搬出段階、及び前記処理空間の雰囲気を排気する排気段階を含み、前記工程段階では前記処理空間の雰囲気が排気される排気ラインの開放率を調節して前記処理空間の内部圧力を調節し、前記排気段階では前記排気ラインを閉鎖して前記処理空間の雰囲気を排気することができる。
【0024】
一実施形態によれば、前記処理空間の雰囲気調節は圧力調節ユニットによって遂行され、前記圧力調節ユニットは前記排気ラインの開放率を調節する開閉部材、流体によって前記開閉部材を上下方向に移動させる昇降部材、及び前記昇降部材に復元力を提供する弾性部材を含むことができる。
【0025】
一実施形態によれば、前記工程段階では前記昇降部材に供給される流体の供給量を調節して前記開閉部材と前記排気ラインの上端との間の相対的高さを変更させることができる。
【0026】
一実施形態によれば、前記工程段階では前記開閉部材が現在位置された高さを測定し、前記高さ情報に基づいて前記排気ラインの開放率を算出し、前記開放率に基づいて前記開閉部材の下端と前記排気ラインの上端との間の相対的高さを変更させることができる。
【0027】
一実施形態によれば、前記工程段階では前記処理空間の内部圧力を増加させる時、前記昇降部材に流体を供給して前記開閉部材を下方向に移動させ、前記処理空間の内部圧力を減少させる時、前記昇降部材に流体の供給量を調節して前記弾性部材が前記昇降部材に復元力を提供して前記開閉部材を上方向に移動させることができる。
【0028】
一実施形態によれば、前記排気段階では前記昇降部材に流体の供給を中断し、前記弾性部材が前記昇降部材に復元力を提供して前記開閉部材を上方向に移動させて前記排気ラインを完全開放することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の一実施形態によれば、本発明は効率的に処理空間の内部圧力を調節することができる。
【0030】
また、本発明の一実施形態によれば、処理空間を流動する工程副産物を効率的に排気することができる。
【0031】
また、本発明の一実施形態によれば、装置の構造的複雑性を最小化してメンテナンス作業を効率的に遂行することができる。
【0032】
本発明の効果が上述した効果によって限定されることではなく、言及されない効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す断面図である。
【
図2】一実施形態による工程チャンバーを概略的に示す断面図である。
【
図3】一実施形態による圧力調節ユニットを上部から見た形状を概略的に示す断面図である。
【
図4】工程チャンバーに対する他の実施形態を概略的に示す図面である。
【
図5】工程チャンバーに対する他の実施形態を概略的に示す図面である。
【
図6】本発明の一実施形態による基板処理方法の順序図である。
【
図7】一実施形態による基板搬入段階を概略的に示す図面である。
【
図8】一実施形態による工程段階で工程チャンバーの内部圧力を調節する形状を概略的に示す図面である。
【
図9】一実施形態による工程段階で工程チャンバーの内部圧力を調節する形状を概略的に示す図面である。
【
図10】一実施形態による基板搬出段階を概略的に示す図面である。
【
図11】一実施形態による排気段階を概略的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は々な形態に変形されることができ、本発明の範囲が下で説明する実施形態によって限定されないことと解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での構成要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されたものである。
【0035】
図1は本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す断面図である。
図1を参照すれば、本発明の一実施形態による基板処理装置1はロードポート10、ロードロックチャンバー40、工程チャンバー50、そして制御器60を含むことができる。
【0036】
ロードポート10は後述する搬送フレーム220の一側に配置されることができる。ロードポート10は1つ又は複数が提供されることができる。ロードポート10の数は工程効率及びフットプリント条件等に応じて増加するか、又は減少することができる。ロードポート10は一列に配置されることができる。以下では、ロードポート10が配置された方向を第2方向4と定義し、上部から見る時、第2方向4と垂直になる方向を第1方向2と定義する。また、第1方向2及び第2方向4を全て含む平面に垂直になる方向を第3方向6と定義する。
【0037】
本発明の一実施形態による容器Fはロードポート10に置かれることがきる。容器Fは天井移送装置(Overhead Transfer Apparatus、OHT)、オーバーヘッドコンベア(Overhead Conveyor)、又は自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート10にローディングされるか、或いはロードポート10でアンローディングされることができる。容器Fは収納される物品の種類に応じて多様な種類の容器を含むことができる。容器Fとしては前面開放一体型ポッド(Front Opening Unifed Pod;FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。
【0038】
搬送フレーム220はロードポート10と後述するロードロックチャンバー40との間に提供されることができる。即ち、搬送フレーム220にはロードポート10が接続されることができる。搬送フレーム220は内部が常圧に提供されることができる。搬送フレーム220は内部が大気圧雰囲気に維持されることができる。
【0039】
搬送フレーム220には第1搬送ロボット240が提供されることができる。第1搬送ロボット240はロードポート10に安着された容器Fと後述するロードロックチャンバー40との間で基板Wを選択的に搬送することができる。第1搬送ロボット240は垂直方向に移動することができる。第1搬送ロボット240は水平面上で前進、後進、又は回転する第1搬送ハンド242を有することができる。第1搬送ロボット240の第1搬送ハンド242は1つ又は複数に提供されることができる。第1搬送ハンド242上に基板Wが置かれることがきる。
【0040】
トランスファーチャンバー320は後述するロードロックチャンバー40と後述する工程チャンバー50との間に配置されることができる。トランスファーチャンバー320は内部雰囲気が真空圧雰囲気に維持されることができる。トランスファーチャンバー320には第2搬送ロボット340が提供されることができる。一例として、第2搬送ロボット340はトランスファーチャンバー320の中央部に位置されることができる。第2搬送ロボット340はロードロックチャンバー40と工程チャンバー50との間に基板Wを搬送することができる。選択的に、第2搬送ロボット340は工程チャンバー50の間に基板Wを搬送することができる。第2搬送ロボット340は水平、垂直方向に移動することができる。第2搬送ロボット340は水平面上で前進、後進、又は回転をする第2搬送ハンド342を有することができる。第2搬送ロボット340の第2搬送ハンド342は少なくとも1つ以上で提供されることができる。
【0041】
トランスファーチャンバー320には少なくとも1つ以上の後述する工程チャンバー50が接続されることができる。トランスファーチャンバー320は多角形の形状に提供されることができる。トランスファーチャンバー320の周辺にはロードロックチャンバー40と工程チャンバー50が配置されることができる。トランスファーチャンバー320の形状及び工程チャンバー50の数はユーザの必要によって、多様に変形されて提供されることができる。
【0042】
ロードロックチャンバー40は搬送フレーム220とトランスファーチャンバー320との間に配置されることができる。ロードロックチャンバー40は搬送フレーム220とトランスファーチャンバー320との間に基板Wが交換されるバッファ空間を提供する。
【0043】
上述したように、搬送フレーム220は内部雰囲気が大気圧雰囲気に維持されることができ、トランスファーチャンバー320は内部雰囲気が真空圧雰囲気に維持されることができる。ロードロックチャンバー40は搬送フレーム220とトランスファーチャンバー320との間に配置されて、その内部雰囲気が大気圧雰囲気と真空圧雰囲気との間で転換されることができる。
【0044】
制御器60は以下では説明する基板処理方法を遂行できるように基板処理装置1を制御することができる。制御器60は基板処理装置1の制御を実行するマイクロプロセッサー(コンピュータ)で成されるプロセスコントローラと、オペレータが基板処理装置1を管理するためにコマンド入力操作等を行うキーボードや、基板処理装置1の稼動状況を可視化して表示するディスプレー等で成されるユーザインターフェイスと、基板処理装置1で実行される処理をプロセスコントローラの制御で実行するための制御プログラムや、各種データ及び処理条件に応じて各構成部で処理を実行させるためのプログラム、即ち処理レシピが格納された格納部を具備することができる。また、ユーザインターフェイス及び格納部はプロセスコントローラに接続されていることができる。処理レシピは格納部の中で記憶媒体に記憶されていることができ、記憶媒体は、ハードディスクであってもよく、CD-ROM、DVD等の可搬性ディスクや、フラッシュメモリ等の半導体メモリであってもよい。
【0045】
工程チャンバー50は複数に提供されることができる。工程チャンバー50は基板Wに対して工程を遂行するチャンバーであり得る。工程チャンバー50はプラズマを利用して基板Wを処理するプラズマチャンバーであり得る。例えば、工程チャンバー50はプラズマを利用して基板W上の薄膜を除去するエッチング(Etching)工程、フォトレジスト膜を除去するアッシング(Ashing)工程、基板W上に薄膜を形成する蒸着工程、又はドライクリーニング工程を遂行するチャンバーであり得る。但し、これに限定されななく、工程チャンバー50で遂行するプラズマ処理工程は公知されたプラズマ処理工程で多様に変形されることができる。
【0046】
図2は
図1の工程チャンバーに対する一実施形態を概略的に示す図面である。
図2を参照すれば、工程チャンバー50はプラズマを利用して基板Wを処理することができる。工程チャンバー50はハウジング510、支持ユニット520、ガス供給ユニット530、プラズマソース、そして圧力調節ユニット570を含むことができる。
【0047】
ハウジング510は内部に基板Wの処理が遂行される処理空間を提供する。ハウジング510は密閉された形状に提供されることができる。ハウジング510は金属材質で提供されることができる。一例として、ハウジング510はアルミニウム材質で提供されることができる。ハウジング510は接地されることができる。ハウジング510の一側には基板Wが搬入又は搬出される搬入口512が形成されることができる。搬入口512はゲートバルブ514によって選択的に開閉されることができる。ハウジング510の底面には排気ホールが形成されることができる。排気ホールには後述する排気ライン560が連結されることができる。
【0048】
ハウジング510の壁にはヒーター518が提供されることができる。ヒーター518はハウジング510の壁を加熱する。ヒーター518は加熱電源(図示せず)と電気的に連結される。ヒーター518は加熱電源(図示せず)で印加された電流に抵抗することによって熱を発生させる。ヒーター518で発生された熱は処理空間に伝達されて処理空間を所定の温度に維持させる。ヒーター518はコイル形状の熱線で提供されることができる。ヒーター518はハウジング510の壁に複数が提供されることができる。
【0049】
支持ユニット520はハウジング510の内部に位置する。支持ユニット520はハウジング510の底面で上部に離隔されて提供されることができる。支持ユニット520は基板Wを支持する。支持ユニット520は静電気力(Electrostatic force)を利用して基板Wを吸着する静電チャックを含む。これと異なりに、支持ユニット520は真空吸着方式又は機械的クランピングのような様々な方式に基板Wを支持することができる。以下では、静電チャックを含む支持ユニット520に対して説明する。
【0050】
支持ユニット520は静電チャック、絶縁板523、そして下部ボディー524を含むことができる。静電チャックは上部に基板Wが安着され、高周波電力が印加されることができる。静電チャックは誘電板521と電極板522を含むことができる。
【0051】
誘電板521は支持ユニット520の上端部に位置する。誘電板521は大体に円板形状の誘電体(Dielectric substance)で提供されることができる。誘電板521の上面には基板Wが安着される。上部から見る時、誘電板521の上面直径は基板Wより小さい直径を有する。基板Wが誘電板521の上面に置かれる時、基板Wの縁領域は誘電板521の外側に位置する。誘電板521内には電極525とヒーター526が配置される。
【0052】
電極525はヒーター526より上部に位置することができる。電極525は第1電源525aと電気的に連結される。第1電源525aは直流電源で提供されることができる。電極525と第1電源525aとの間には第1スイッチ525bが設置される。電極525は第1電源525aと電気的に連結される。電極525は第1スイッチ525bのオン/オフによって第1電源525aと電気的に連結されることができる。第1スイッチ525bがオン(ON)されれば、電極525には直流電流が印加される。電極525に印加された電流によって電極525と基板Wとの間に静電気力が作用する。したがって、基板Wは誘電板521に吸着される。
【0053】
ヒーター526は第2電源526aと電気的に連結される。ヒーター526と第2電源526aとの間には第2スイッチ526bが設置されることができる。ヒーター526は第2スイッチ526bのオン/オフによって第2電源526aと電気的に連結されることができる。ヒーター526は第2電源526aで印加された電流に抵抗することによって熱を発生させる。発生された熱は誘電板521を通じて基板Wに伝達される。ヒーター526で発生された熱によって基板Wは所定の温度に維持されることができる。ヒーター526は螺旋形状のコイルを含むことができる。ヒーター526は複数が提供される。ヒーター526は誘電板521の互いに異なる領域に各々提供されることができる。例えば、誘電板521の中央領域を加熱するヒーターと誘電板521の縁領域を加熱するヒーターが各々提供されることができ、これらのヒーターは相互間に独立的に制御されることができる。
【0054】
上述した例では誘電板521内にヒーター526が提供されることと説明したが、これに限定されななく、誘電板521内にヒーター526が提供されなくともよい。
【0055】
電極板522は誘電板521の下部に位置する。電極板522は上部から見る時、大体に円板形状に提供されることができる。電極板522は導電性材質で提供されることができる。一例として、電極板522はアルミニウム材質で提供されることができる。電極板522の上部中心領域は誘電板521の底面と相応する面積を有することができる。
【0056】
電極板522は金属板を含むことができる。一例によれば、電極板522の全領域が金属板で提供されることができる。電極板522は第3電源522aと電気的に連結されることができる。第3電源522aは高周波電力を発生させる高周波電源で提供されることができる。高周波電源はRF電源で提供されることができる。RF電源はハイバイアスパワーRF(High Bias Power RF)電源で提供されることができる。電極板522は第3電源522aから高周波電力が印加される。これによって、電極板522は電極として機能することができる。一例として、電極板522は下部電極として機能することができる。また、電極板522は接地されることができる。
【0057】
電極板522の内部には上部流路527と下部流路528が提供されることができる。上部流路527は熱伝達媒体が循環する通路として提供される。上部流路527は電極板522の内部で螺旋形状に形成されることができる。上部流路527は第1流体供給ライン527cを通じて第1流体供給源527aと連結される。第1流体供給源527aには熱伝達媒体が格納される。熱伝達媒体は不活性ガスを含むことができる。一例として、熱伝達媒体はヘリウム(He)ガスで提供されることができる。ヘリウムガスは第1流体供給ライン527cを通じて上部流路527に供給される。ヘリウムガスは上部流路527を通じて基板Wの底面に供給される。ヘリウムガスはプラズマで基板Wに伝達された熱が誘電板521と後述するリング部材Rに伝達される媒介体役割をすることができる。
【0058】
下部流路528は熱伝達媒体が循環する通路として提供される。下部流路528は電極板522の内部で螺旋形状に形成されることができる。下部流路528は第2流体供給ライン528cを通じて第2流体供給源528aと連結される。第2流体供給源528aには熱伝達媒体が格納される。熱伝達媒体は冷却流体で提供されることができる。一例として、冷却流体は冷却水で提供されることができる。冷却水は第2流体供給ライン528cを通じて下部流路528に供給される。冷却水は下部流路528を流動し、電極板522を冷却することができる。
【0059】
静電チャックの下部には絶縁板523が提供される。より具体的に、電極板522の下部には絶縁板523が提供される。絶縁板523は絶縁材質で提供され、電極板522と後述する下部ボディー524を電気的に絶縁させる。絶縁板523は上部から見る時、大体に円形の板形状に提供されることができる。絶縁板523は電極板522と相応する面積に提供されることができる。
【0060】
下部ボディー524は電極板522の下部に提供される。下部ボディー524は絶縁板523の下部に提供されることができる。下部ボディー524は大体に上面が開放された円筒形状を有することができる。下部ボディー524は上部から見る時、リング形状に提供されることができる。
【0061】
下部ボディー524は連結部材524aを有する。連結部材524aは下部ボディー524の外側面とハウジング510の内側壁を連結する。連結部材524aは下部ボディー524の外側面に一定の間隔に複数が提供されることができる。連結部材524aは支持ユニット520をハウジング510の内部で支持する。連結部材524aは支持ユニット520がハウジング510の底面から一定距離離隔されるように支持することができる。
【0062】
また、連結部材524aはハウジング510の内側壁と接続されることによって、下部ボディー524が電気的に接地(Grounding)されるようにする。第1電源525aと連結される第1電源ライン525c、第2電源526aと連結される第2電源ライン526c、上部流路527と連結される第1流体供給ライン527c、そして下部流路528と連結される第2流体供給ライン528c等は連結部材524aの内部空間を通じてハウジング510の外部に延長される。
【0063】
下部ボディー524の内部空間には基板Wを昇下降させる基板昇降モジュール(図示せず)が位置することができる。基板昇降モジュール(図示せず)によって基板Wは工程位置と搬送位置との間に垂直方向に移動することができる。
【0064】
リング部材Rは支持ユニット520の縁領域に配置される。リング部材Rは上部から見る時、リング形状を有することができる。リング部材Rは内側上面の高さが外側上面の高さよりさらに低い形状を有することができる。リング部材Rの内側上面には基板Wの縁領域の下面が置かれることがきる。また、リング部材Rは内側上面と外側上面との間に基板Wの中心で基板Wの外側に向かう方向に上向傾いた傾斜面を有することができる。したがって、基板Wがリング部材Rの内側上面に置かれる時、置かれる位置が若干不正確であっても、基板Wがリング部材Rの傾斜面に沿ってスライディングされてリング部材Rの内側上面に適切に置かれることがきる。上述した例と異なりに、本発明の一実施形態によるリング部材Rは様々な形状に変形されて提供されることができる。
【0065】
ガス供給ユニット530はハウジング510の処理空間に工程ガスを供給する。ガス供給ユニット530はガス供給ノズル532、ガス供給ライン534、そしてガス貯蔵部536を含むことができる。ガス供給ノズル532はハウジング510の上面中央部に設置されることができる。ガス供給ノズル532の底面には噴射口が形成される。噴射口はハウジング510の内部に工程ガスを供給する。ガス供給ライン534はガス供給ノズル532とガス貯蔵部536を連結する。ガス供給ライン534はガス貯蔵部536に貯蔵された工程ガスをガス供給ノズル532に供給する。ガス供給ライン534にはバルブ538が設置される。バルブ538はガス供給ライン534を開閉して、ガス供給ライン534を通じて供給される工程ガスの流量を調節することができる。
【0066】
プラズマソースはハウジング510内の工程ガスをプラズマ状態に励起させる。本発明の実施形態では、プラズマソースとして容量結合型プラズマ(Capacitively Coupled Plasma、CCP)が使用される。但し、これに限定されななく、誘導結合型プラズマ(Inductively Coupled Plasma、ICP)又はマイクロ波プラズマ(Microwave Plasma)を使用してハウジング510内の工程ガスをプラズマ状態に励起させることができる。以下では、本発明の一実施形態によるプラズマソースとして容量結合型プラズマ(CCP)が使用される場合を例として説明する。
【0067】
容量結合型プラズマソースはハウジング510の内部に上部電極及び下部電極を含むことができる。上部電極及び下部電極はハウジング510の内部で互いに平行に上下に配置されることができる。両電極の中でいずれか1つの電極は高周波電力を印加し、他の電極は接地されることができる。これと異なりに、両電極の全て高周波電力が印加されることができる。両電極が互いに組み合わせて形成される間の空間には電磁気場が形成され、この空間に供給される工程ガスはプラズマ状態に励起されることができる。プラズマを利用して基板処理工程が遂行される。
【0068】
一例によれば、上部電極は後述するシャワーヘッドユニット590で提供され、下部電極は上述した電極板522で提供されることができる。上部電極と下部電極に各々高周波電力が印加されることができる。これと異なりに、下部電極には高周波電力が印加され、上部電極は接地されることができる。これによって、上部電極と下部電極との間に電磁気場が発生される。発生された電磁気場はハウジング510の内部に提供された工程ガスをプラズマ状態に励起させる。
【0069】
排気バッフル550は処理空間で流動するプラズマを領域別に均一に排気させる。排気バッフル550は処理空間に位置する。排気バッフル550はハウジング510と支持ユニット520との間に位置する。一例として、排気バッフル550は処理空間でハウジング510の内側壁と支持ユニット520の外側面との間に位置することができる。排気バッフル550は排気ホールの上部に位置して処理空間に対する排気がより均一に行われるようにする。
【0070】
排気バッフル550は上部から見る時、大体にリング形状を有することができる。排気バッフル550には少なくとも1つ以上のホールが形成される。一例として、排気バッフル550には複数のホールが形成されることができる。バッフル550に形成されたホールはバッフル550の上端から下端まで延長されて貫通することができる。バッフル550に形成されたホールはバッフル550の円周方向に沿って互いに離隔されるように配列されることができる。
【0071】
排気ライン560は処理空間の雰囲気を排気することができる。排気ライン560は処理空間に供給された工程ガス、又は工程副産物等をハウジング510の外部に排気することができる。処理空間に供給された工程ガス、又は工程副産物等は排気ライン560を通じて処理空間から強制排気されることができる。排気ライン560はハウジング510の底面に形成された排気ホールと連結される。排気ライン560には開閉バルブ(図示せず)、そして減圧部材562が設置されることができる。開閉バルブ(図示せず)は排気方向を基準に、減圧部材562より排気ライン560の上流に位置することができる。減圧部材562は処理空間に陰圧を提供することができる。減圧部材562は公知された陰圧を提供する様々な装置で提供されることができる。
【0072】
図3は
図2の圧力調節ユニットを上部から見た形状を概略的に示す図面である。
図2と
図3を参照すれば、圧力調節ユニット570は排気ライン560から排気される排気圧を調節する。圧力調節ユニット570は排気ライン560の上端に位置する排気ホールを開閉して排気ライン560から排気される排気圧を調節することができる。例えば、圧力調節ユニット570は排気ライン560の上端と後述する開閉部材572、573の下端との間の相対的高さを変更して排気圧を調節することができる。
【0073】
圧力調節ユニット570はハウジング510の内部に配置されることができる。一例として、圧力調節ユニット570は支持ユニット520と排気ライン560との間に位置することができる。本発明の一例によれば、圧力調節ユニット570は支持ユニット520の下端に固定設置されることができる。例えば、後述する昇降部材575、576、577のボディー575は下部ボディー524の下面に固定設置されることができる。
【0074】
圧力調節ユニット570は開閉部材572、573、昇降部材575、576、577、そして弾性部材578を含むことができる。開閉部材572、573は排気ライン560を開閉することができる。開閉部材572、573はベースプレート572と栓部材573を含むことができる。
【0075】
ベースプレート572は上部から見る時、大体に円形に提供されることができる。ベースプレート572は大体に円板形状に形成されることができる。ベースプレート572は上部から見る時、排気ライン560を覆うことができる。後述する昇降部材575、576、577によってベースプレート572が排気ライン560を完全閉鎖する閉鎖位置に位置する場合、ベースプレート572の下面はハウジング510の底面と面接することができる。ベースプレート572は昇降部材575、576、577と連結されることができる。ベースプレート572は昇降部材575、576、577によって支持ユニット520の下端と排気ライン560の上端との間の空間で上下方向移動することができる。例えば、ベースプレート572の上面には後述する昇降ロード576が設置され、昇降ロード576によって上下方向に移動することができる。
【0076】
栓部材573はベースプレート572下端から下方向に延長されるように形成される。栓部材573は円筒形状に形成されることができる。栓部材573の直径は排気ライン560の直径より小さいことができる。選択的に、栓部材573の直径は排気ライン560の直径と同一であり得る。栓部材573の高さは支持ユニット520の下端からハウジング510の底面までの高さより小さいことができる。例えば、ベースプレート572の上端から栓部材573の下端までの垂直方向高さは支持ユニット520の下端からハウジング510の底面までの垂直高さより小さいことができる。ベースプレート572と栓部材573は一体に形成されることができる。
【0077】
昇降部材575、576、577は開閉部材572、573を上下方向に移動させる。一例として、昇降部材575、576、577はアクチュエータであり得る。昇降部材575、576、577はボディー575、昇降ロード576、そして流体供給部577を含むことができる。
【0078】
ボディー575は流体が貯蔵される内部空間を有する。ボディー575の内部空間には流体が貯蔵されることができる。ボディー575の内部空間には後述する流体供給部577で供給される流体が貯蔵されることができる。ボディー575は円筒形状に形成されることができる。ボディー575は支持ユニット520の下端に固定設置されることができる。一例として、ボディー575は下部ボディー524の中央に設置されることができる。ボディー575の上面には流体供給部577の流体供給ライン577bが連結される供給ポート(図示せず)が形成されることができる。
【0079】
昇降ロード576はボディー575の内部空間に配置される。昇降ロード576はピストンであり得る。昇降ロード576の長さ方向は大体にベースプレート572の上面と垂直に提供されることができる。昇降ロード576は内部空間で上下移動することができる。昇降ロード576の下端は開閉部材572、573と結合することができる。一例として、昇降ロード576の下端は開閉部材572、573の上端の中央に結合することができる。昇降ロード576は内部空間に供給される流体の量に応じて上下移動することによって、開閉部材572、573を昇降させることができる。
【0080】
流体供給部577はボディー575の内部空間に流体を供給することができる。流体供給部577は流体貯蔵部577a、流体供給ライン577b、そして昇降バルブ577cを含むことができる。流体貯蔵部577aは流体を貯蔵することができる。本発明の一実施形態による流体は多様な種類の液体又は気体が使用されることができる。例えば、流体貯蔵部577aに貯蔵された流体はCDA(Compressed Dry Air、圧縮乾燥空気)であり得る。
【0081】
流体供給ライン577bは流体貯蔵部577aとボディー575の内部空間を連結する。一例として、流体供給ライン577bは流体貯蔵部577aとボディー575の上端に形成された供給ポート(図示せず)を連結することができる。流体供給ライン577bを通じて流体貯蔵部577aからボディー575の内部空間に流体が流動することができる。流体供給ライン577bは連結部材524aの内部空間を通じてハウジング510の外部に延長される。
【0082】
昇降バルブ577cは流体供給ライン577bに設置されることができる。昇降バルブ577cは流体供給ライン577bを開閉する開閉バルブで提供されることができる。但し、これに限定されることではなく、昇降バルブ577cは流量調節バルブで提供されてもよい。昇降バルブ577cが流体供給ライン577bを開放すれば、ボディー575の内部空間に流体が供給される。内部空間に供給された流体が昇降ロード576を下方向に下降させ、したがって開閉部材572、573は下降する。昇降バルブ577cが流体供給ライン577bを閉鎖すれば、ボディー575の内部空間に流体の供給が遮断される。内部空間に流体の供給を中断することによって、後述する弾性部材578の弾性力によって昇降ロード576が上方向に移動し、したがって開閉部材572、573は上昇する。
【0083】
弾性部材578は昇降部材575、576、577に復元力を提供する。一実施形態において、弾性部材578はボディー575の内部空間に流体の供給量が減少するか、或いは流体の供給を中断する時、昇降ロード576が上方向に移動するように昇降部材575、576、577に復元力を提供することができる。一例として、弾性部材578はベローズで提供されることができる。弾性部材578は複数の薄い金属板が連結されて提供されることができる。弾性部材578は昇降部材575、576、577による開閉部材572、573の昇下降に応じて膨張及び収縮することができる。
【0084】
弾性部材578は支持ユニット520と開閉部材572、573との間に配置されることができる。一例として、弾性部材578の一端は支持ユニット520の下端に設置されることができる。また、弾性部材578の他端はベースプレート572の上端に設置されることができる。したがって、弾性部材578は支持ユニット520と開閉部材572、573を互いに連結することができる。
【0085】
弾性部材578は少なくとも1つ以上に提供されることができる。一例として、弾性部材578は複数が提供されることができる。複数の弾性部材578はベースプレート572の中心軸を基準に、等間隔に配置されることができる。例えば、
図3のように、弾性部材578は3つが提供されることができ、複数の弾性部材578は互いに同一直径を有し、ベースプレート572の中心軸を基準に120°間隔に配置されることができる。但し、これに限定されることではなく、弾性部材578の配置及び間隔は必要によって多様に変形されることができる。複数の弾性部材578が等間隔に配置されることによって、支持ユニット520と開閉部材572、573を互いに安定的に連結することができる。したがって、開閉部材572、573が上下移動する時、水平を安定的に維持することができる。
【0086】
シャワーヘッドユニット590はシャワーヘッド592、ガス噴射板594、そして支持部596を含むことができる。シャワーヘッド592はハウジング510の上面から下部に一定距離離隔されて位置することができる。ガス噴射板594とハウジング510の上面との間に一定の空間が形成されることができる。シャワーヘッド592は厚さが一定の板形状に提供されることができる。シャワーヘッド592の底面はプラズマによるアーク(arc)発生を防止するためにその表面が陽極化処理されることができる。シャワーヘッド592の断面は支持ユニット520と同一な形状と断面積を有するように提供されることができる。シャワーヘッド592は複数の貫通ホール593を含む。貫通ホール593はシャワーヘッド592の上面と下面を垂直方向に貫通する。シャワーヘッド592は金属材質を含むことができる。シャワーヘッド592は第4電源592aと電気的に連結されることができる。第4電源592aは高周波電源で提供されることができる。これと異なりに、シャワーヘッド592は電気的に接地されることができる。一例として、シャワーヘッド592は上部電極として機能することができる。
【0087】
ガス噴射板594はシャワーヘッド592の上面に位置することができる。ガス噴射板594はハウジング510の上面で一定距離離隔されて位置することができる。ガス噴射板594は厚さが一定の板形状に提供されることができる。ガス噴射板594には噴射ホール595が提供される。噴射ホール595はガス噴射板594の上面と下面を垂直方向に貫通する。噴射ホール595はシャワーヘッド592の貫通ホール593と対向されるように位置する。ガス噴射板594は金属材質を含むことができる。
【0088】
支持部596はシャワーヘッド592とガス噴射板594の側部を支持する。支持部596の上端はハウジング510の上面と連結され、下端はシャワーヘッド592とガス噴射板594の側部と連結される。支持部596は非金属材質を含むことができる。
【0089】
上述した本発明の一実施形態によれば、上部から見る時、排気ライン560を覆うベースプレート572と排気ライン560の直径より小さいか、或いは同一直径に提供されてベースプレート572の下端に延長されて排気ライン560の内部に引入される栓部材573を含む開閉部材572、573がポペット(Poppet)形式で構成される。したがって、ベースプレート572によって排気ライン560を完全閉鎖することができ、栓部材573によって排気ライン560で排気される処理空間の内部圧力を細密に調節することができる。
【0090】
上述した本発明の実施形態によれば、昇降部材575、576、577が支持ユニット520の下端に固定設置され、単一の昇降部材575、576、577が提供されることによって、基板処理装置1の構造的複雑性を解消することができる。
【0091】
また、本発明の一実施形態によれば、弾性部材578は開閉部材572、573が上下移動する場合にも支持ユニット520と開閉部材572、573を互いに連結することによって、安定的に開閉部材572、573の水平位置を維持するようにする。開閉部材572、573の安定性を確保することができる。したがって、排気ライン560を通じて排気される処理空間の内部圧力を精密に調節することができる。また、昇降部材575、576、577に流体が供給されないか、又は昇降部材575、576、577に流体の供給量が減少する場合に、弾性部材578の弾性力によって開閉部材572、573が上昇することができる。
【0092】
以下では説明する工程チャンバー50に対する説明の中で追加的に説明する場合をを除く、
図2乃至
図3を参照して前述した工程チャンバー50に対する説明と類似に提供されることと、重複される内容に対しては説明の便宜のために省略する。
図4と
図5は
図2の工程チャンバーに対する他の実施形態を概略的に示す図面である。
図4と
図5を参照して本発明の他の実施形態による圧力調節ユニット570に対して詳細に説明する。
【0093】
図4を参照すれば、圧力調節ユニット570は開閉部材572、573、昇降部材575、576、577、そして弾性部材578を含むことができる。本発明の一実施形態による昇降部材575、576、577は開閉部材572、573を上下方向に移動させる。一例として、昇降部材575、576、577は昇降ロード576と駆動部579を含むことができる。昇降ロード576は駆動部579と結合されて開閉部材572、573を上下方向に移動させることができる。昇降ロード576の一端は駆動部579と結合され、昇降ロード576の他端はベースプレート572と結合されることができる。昇降ロード576はベースプレート572の上面に対して垂直に形成されることができる。駆動部579は昇降ロード576と結合してベースプレート572を上下方向に昇降させることができる。駆動部579はモーターで提供されることができる。例えば、駆動部579はBLDCモーター(Brushed Less DCモーター)で提供されることができる。
【0094】
図5を参照すれば、圧力調節ユニット570は開閉部材572、573、昇降部材575、576、577、弾性部材578、そして位置センサー580を含むことができる。位置センサー580は開閉部材572、573の位置情報を測定する。一例として、位置センサー580はレーザーセンサーで提供されることができる。但し、これに限定されることではなく、特定部材の距離情報を測定することができる様々なセンサーで提供されることができる。
【0095】
位置センサー580は支持ユニット520の下端に設置されることができる。位置センサー580は下部ボディー524の下端に設置されることができる。位置センサー580は支持ユニット520の下端から開閉部材572、573の上端までの高さ距離を測定することができる。例えば、位置センサー580は下部ボディー524の下端からベースプレート572の上端までの鉛直距離を測定することができる。測定された鉛直距離データは後述する制御器60に伝送される。制御器60は鉛直距離データから開閉プレート572の現在高さを算出することができる。したがって、開閉プレート572の現在位置された高さから排気ライン560の上端開口の開放程度を算出することができる。
【0096】
以下では本発明の一実施形態による基板処理方法に対して詳細に説明する。以下では説明する基板処理方法は上述した工程チャンバー50が遂行することができる。また、制御器60は以下では説明する基板処理方法を工程チャンバー50が遂行できるように工程チャンバー50が有する構成を制御することができる。例えば、制御器60は以下では説明する基板処理方法を圧力調節ユニット570が有する構成が遂行できるように昇降部材578をなす構成の中で少なくともいずれか1つを制御する制御信号を発生させることができる。
【0097】
図6は本発明の一実施形態による基板処理方法の順序図である。
図7は
図6の基板搬入段階を概略的に示す図面である。
図8と
図9は
図6の工程段階で工程チャンバーの内部圧力を調節する形状を概略的に示す図面である。
図10は
図6の基板搬出段階を概略的に示す図面である。
図11は
図6の排気段階を概略的に示す図面である。
【0098】
図6乃至
図11を参照すれば、本発明の一例による基板処理方法は基板搬入段階(S100)、工程段階(S200)、基板搬出段階(S300)、そして排気段階(S400)を含むことができる。
【0099】
図7を参照すれば、基板搬入段階(S100)は工程チャンバー50の内部の処理空間に基板Wが搬入される段階である。基板搬入段階(S100)ではゲートバルブ514によって工程チャンバー50の一側壁に形成された搬入口512が開放される。基板搬入段階(S100)で基板Wは第2搬送ロボット340によって搬入口512を通過して工程チャンバー50の内部に搬入される。工程チャンバー50の内部に搬入された基板Wは支持ユニット520に置かれる。一例として、工程チャンバー50の内部に搬入された基板Wは誘電板521の上面に安着されることができる。基板Wが支持ユニット520に安着されれば、工程段階(S200)を遂行する。
【0100】
図7を参照すれば、工程段階(S200)は基板Wに対して所定の処理を遂行する段階である。一例として、工程段階(S200)では基板Wに対してプラズマ処理を遂行することができる。工程段階(S200)で処理空間の雰囲気は大体に真空に形成されることができる。但し、これに限定されることではなく、工程段階(S200)では基板Wの処理条件に応じて処理空間の雰囲気を多様に調節することができる。
【0101】
工程段階(S200)ではゲートバルブ514が工程チャンバー50の一側壁に形成された搬入口512を閉鎖して、処理空間を密閉する。工程段階(S200)では処理空間の雰囲気を排気することができる。処理空間の雰囲気は排気ライン560を通じて排気される。工程段階(S200)は処理空間の内部圧力を調節しながら、基板Wに対するプラズマ処理を遂行することができる。処理空間の内部圧力は昇降部材575、576、577によって調節される。本発明の一実施形態によれば、昇降部材575、576、577に供給される流体の供給量を調節してベースプレート572の下端と排気ライン560の上端との間の相対的高さを調節して、排気ライン560を通じて排気される処理空間の内部雰囲気を調節することができる。
【0102】
工程段階(S200)では位置センサー580によって測定された開閉部材572、573の現在高さデータに基づいて排気ライン560の開放程度を算出することができる。工程チャンバー50の処理空間の内部圧力は排気ライン560の開放程度に基づいて決定されることができる。基板Wの処理に要求される工程チャンバー50の処理空間の内部圧力にしたがって、昇降部材575、576、577を昇下降させる。昇降部材575、576、577が昇下降することによって開閉部材572、573が昇下降し、排気ライン560の開放率が決定される。
【0103】
一例として、
図8のように、工程チャンバー50の処理空間の内部圧力を減少させる必要がある場合、昇降バルブ577cを開放し、ボディー575の内部空間に供給される流体の供給量を相対的に減少させる。したがって、昇降ロード576が弾性部材578の弾性力によって上方向に移動して開閉部材572、573が上昇する。したがって、排気ライン560に流動する処理空間の内部雰囲気が相対的に増加し、処理空間の内部圧力は減少する。
【0104】
一例として、
図9のように、工程チャンバー50の処理空間の内部圧力を上昇させる時には昇降バルブ577cを開放し、ボディー575の内部空間に供給される流体の供給量を相対的に増加させ、したがって昇降ロード576が下方向に移動して開閉部材572、573が下降する。開閉部材572、573が下降することによって、栓部材573が排気ライン560で排気空間を提供する内側通路を狭く形成する。したがって、排気ライン560に流動する処理空間の内部雰囲気が相対的に減少し、処理空間の内部圧力は上昇する。
【0105】
図10を参照すれば、基板搬出段階(S300)は工程段階(S200)が完了された後、基板Wを工程チャンバー50から搬出する段階である。基板搬出段階(S300)ではゲートバルブ514によって工程チャンバー50の一側壁に形成された搬入口512を開放する。基板搬出段階(S300)で基板Wは第2搬送ロボット340によって搬入口512を通過して工程チャンバー50の外部に搬出される。
【0106】
図11を参照すれば、排気段階(S400)は処理空間の雰囲気を排気する。排気段階(S400)では工程段階(S200)で発生された各種の副産物、パーティクル等を排気ライン560を通じて排気する段階である。排気段階(S400)では工程チャンバー50の一側壁に形成された搬入口512を閉鎖する。排気段階(S400)では昇降バルブ577cを閉鎖してボディー575の内部空間に供給される流体の供給を遮断する。流体の供給が遮断によって、そして弾性部材578の復元力によって昇降部材575、576、577は上方向に上昇することができる。したがって、開閉部材572、573もまた上方向に昇降する。開閉部材572、573が排気ライン560の上端から上方向に離隔されるように上昇することによって、排気ライン560は完全開放される。したがって、排気ライン560を通じて工程チャンバー50の処理空間の内部雰囲気が排気され、したがって処理空間で流動する各種の副産物又はパーティクル等が排気ライン560を通じて排気される。
【0107】
上述した本発明の一実施形態によれば、上部から見る時、排気ライン560を覆うベースプレート572と排気ライン560の直径より小さいか、或いは同一直径に提供されてベースプレート572の下端に延長されて排気ライン560の内部に引入される栓部材573を含む開閉部材572、573がポペット(Poppet)形式で構成される。したがって、ベースプレート572によって排気ライン560を完全閉鎖することができ、栓部材573によって排気ライン560の排気通路を狭く形成して排気ライン560で排気される処理空間の内部圧力を細密に調節することができる。
【0108】
上述した本発明の実施形態によれば、昇降部材575、576、577が支持ユニット520の下端に固定設置され、単一の昇降部材575、576、577が提供されることによって、基板処理装置1の構造的複雑性を解消することができる。
【0109】
また、本発明の一実施形態によれば、弾性部材578は開閉部材572、573が上下移動する場合にも支持ユニット520と開閉部材572、573を互いに連結することによって、安定的に開閉部材572、573の水平位置を維持するようにする。開閉部材572、573の安定性を確保することができる。したがって、排気ライン560を通じて排気される処理空間の内部圧力を精密に調節することができる。また、昇降部材575、576、577に流体が供給されないか、又は昇降部材575、576、577に流体の供給量が減少する場合に、弾性部材578の弾性力によって開閉部材572、573が上昇することができる。
【0110】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲、及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される様々な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むことと解析されなければならない。
【符号の説明】
【0111】
10 ロードポート
40 ロードロックチャンバー
50 工程チャンバー
60 制御器
510 ハウジング
520 支持ユニット
530 ガス供給ユニット
550 排気バッフル
560 排気ライン
570 圧力調節ユニット
572、573 開閉部材
575、576、577 昇降部材
578 弾性部材
579 位置センサー