(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】光回線端末、光ネットワークユニット、及び光通信システム
(51)【国際特許分類】
H04B 10/272 20130101AFI20240430BHJP
H04L 12/44 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
H04B10/272
H04L12/44 200
(21)【出願番号】P 2022544040
(86)(22)【出願日】2020-11-13
(86)【国際出願番号】 CN2020128729
(87)【国際公開番号】W WO2021169419
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-07-20
(31)【優先権主張番号】202010117620.9
(32)【優先日】2020-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】林 ▲華▼▲楓▼
(72)【発明者】
【氏名】凌 魏
(72)【発明者】
【氏名】曾 小▲飛▼
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0298806(US,A1)
【文献】特表2016-513901(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0302164(US,A1)
【文献】特開2018-157518(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 10/272
H04L 12/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光回線端末(OLT)であって、前記第1のOLTは、電気多重化モジュールと、第1の光変調器と、N2個のアップリンク光受信機と、他のN3個のアップリンク光受信機とを含み、N2は、1より大きい正の整数であり、
N3は、正の整数であり、N1=N2+N3であり、
前記電気多重化モジュールは、M1個のパスのダウンリンクデータフレームを受信し、前記M1個のパスの前記ダウンリンクデータフレームを多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにすることであって、M1が正の整数である、ことを行うように構成され、
前記第1の光変調器は、前記高速ダウンリンクビットストリームを物理電気信号に変換し、次いで、前記物理電気信号を変調して、波長がλ0であるダウンリンク光信号にするように構成され、
前記N2個のアップリンク光受信機のうちの各光受信機は、異なる波長のアップリンク光信号を別々に受信し、前記他のN3個のアップリンク光受信機が配置されるチャネルは、管理及びバックアップチャネルである、
第1の光回線端末(OLT)。
【請求項2】
前記M1個のパスの前記ダウンリンクデータフレームのレートは、全てDであり、前記高速ダウンリンクビットストリームのレートが、M1×Dである
請求項1に記載の第1のOLT。
【請求項3】
前記電気多重化モジュールは、ビットインタリーブ方式で、前記M1個のパスの前記ダウンリンクデータフレームを多重化して、1つの高速ダウンリンクビットストリームにするように特に構成され、前記高速ダウンリンクビットストリームは、1つ又は複数のM1ビットグループを含み、前記1つのM1ビットグループ、又は前記複数のM1ビットグループのうちのk番目のM1ビットグループは、前記M1個のパスの前記ダウンリンクデータフレーム内のk番目のビットを含む
請求項1に記載の第1のOLT。
【請求項4】
前記第1のOLTは、N1個のパスのプロトコルプロセッサをさらに含み、N1は、M1以上の正の整数であり、
前記N1個のパスの前記プロトコルプロセッサは、M1個のパスのダウンリンクデータパケットを受信し、前記M1個のパスの前記ダウンリンクデータパケットを別々に処理した後、前記M1個のパスの前記ダウンリンクデータフレームを出力するように構成され、
前記N1個のパスの前記プロトコルプロセッサは、N2個のパスのアップリンク電気信号を受信し、前記N2個のパスの前記アップリンク電気信号をN2個のパスのアップリンクデータフレームに復元し、次いで、前記N2個のパスの前記アップリンクデータフレームの解析及びプロトコル処理を完了して、前記N2個のパスのユーザデータパケットを取得するようにさらに構成される
請求項1に記載の第1のOLT。
【請求項5】
N1=M1である
請求項4に記載の第1のOLT。
【請求項6】
N1=N2である
請求項4に記載の第1のOLT。
【請求項7】
光通信システムであって、前記光通信システムは、第1のOLTと、複数の第1のONUと、前記第1のOLTと前記第1のONUを接続する光配信ネットワーク(ODN)とを含み、
前記第1のOLTは、電気多重化モジュールと、第1の光変調器と、N2個のアップリンク光受信機と、他のN3個のアップリンク光受信機とを含み、N2は、1より大きい正の整数であり、
N3は、正の整数であり、N1=N2+N3であり、前記電気多重化モジュールは、M1個のパスのダウンリンクデータフレームを受信し、前記M1個のパスの前記ダウンリンクデータフレームを多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにするように構成され、M1は、正の整数であり、前記第1の光変調器は、前記高速ダウンリンクビットストリームを物理電気信号に変換し、次いで、前記物理電気信号を変調して、波長がλ0であるダウンリンク光信号にするように構成され、前記N2個のアップリンク光受信機のうちの各光受信機は、異なる波長のアップリンク光信号を別々に受信し、前記他のN3個のアップリンク光受信機が配置されるチャネルは、管理及びバックアップチャネルであり、
前記第1のONUは、ダウンリンク光受信機と、電気逆多重化モジュールと、第2の光変調器とを含み、前記ダウンリンク光受信機は、波長がλ0であるダウンリンク光信号を受信し、前記ダウンリンク光信号をダウンリンク電気信号に変換するように構成され、前記電気逆多重化モジュールは、前記ダウンリンク電気信号を高速ダウンリンクビットストリームに復元し、次いで、前記高速ダウンリンクビットストリームから、前記電気逆多重化モジュールに属する1つの目標ダウンリンクビットストリームを抽出するように構成され、前記第2の光変調器は、アップリンクビットストリームを受信して、前記アップリンクビットストリームを物理電気信号に変換した後、前記物理電気信号を変調して、波長がλiであるアップリンク光信号にするように構成され、λiはλtと異なり、λtは、前記第1のONUに接続された第1の光回線端末(OLT)によって受信される他のアップリンク光信号の波長である、
光通信システム。
【請求項8】
前記光通信システムは、第2のOLTと、前記第1のOLTと前記第2のOLTを接続する共存マルチプレクサ/デマルチプレクサと、1つ又は複数の第2のONUとをさらに含み、
前記ODNは、前記第2のOLTと前記第2のONUとを接続するようにさらに構成され、前記第2のOLTは、ファイバトゥザホーム(FTTH)受動光ネットワーク(PON)システムにおけるOLTであり、前記第2のONUは、FTTHユーザに接続される
請求項
7に記載の光通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年2月25日に中国国家知識産権局に出願され、「OPTICAL LINE TERMINAL,OPTICAL NETWORK UNIT,AND OPTICAL COMMUNICATIONS SYSTEM」と題された中国特許出願第202010117620.9号の優先権を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、光通信技術の分野に関し、特に、光回線端末、光ネットワークユニット、及び光通信システムに関する。
【背景技術】
【0003】
受動光ネットワーク
(PON)は、ポイントトゥマルチポイント
(P2MP)構造を利用するシングルファイバ双方向光アクセスネットワークである。
図1に示されるように、PONは、ローカル側に光回線端末
(OLT)と、光配信ネットワーク
(ODN)とを含み、ユーザ側に光ネットワークユニット
(ONU)を含む。PONアクセスは、十分なアクセス帯域幅を提供することができ、低展開コスト、及び、シンプルな運用及びメンテナンスなどの利点を有するため、PONアクセスは、現在のファイバトゥザホーム
(FTTH)の主要なソリューションになっている。
【0004】
現在、FTTHサービスの全展開に伴って、現在のネットワークのODNリソースは、豊富である。従って、オペレータは、1つのODNを介して全サービスアクセスを実施するために、新たなサービスを急速に拡大し、展開するのにFTTH ODNを再利用することを見込んでいる。しかし、FTTHサービスシナリオのために設計された時分割多重化(TDM)-PONについては、TDM-PONは、時分割多重化、帯域幅アグリゲーション及びコンバージェンス(1:Nコンバージェンス)、並びにパワースプリッタ(power splitter)ベースのポイントトゥマルチポイント(P2MP)ODNトポロジなどの典型的な特徴を有し、FTTHサービスシナリオにおいて利用されるときに明白な利点を有する。しかし、TMD-PONが、レイテンシ及び信頼性を要求する他の新たなサービスシナリオにおいて利用されるとき、アップリンク及びダウンリンクが、時分割多重化を利用するため、レイテンシ及びジッタは、大きい。
【0005】
従って、新たなサービスを拡大し、展開するためにFTTH ODNを再利用するときにレイテンシ及びジッタをどのようにして低減するかが、現在、解決されるべき緊急の問題である。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施形態が、オペレータが、新たなサービスを急速に拡大し、展開するためにFTTH ODNを現在、再利用するときにレイテンシ及びジッタが大きくなる問題を解決するための、光回線端末、光ネットワークユニット、及び光通信システムを提供する。
【0007】
前述の目的を実現するために、以下の技術的ソリューションが、本出願の実施形態において利用される。
【0008】
第1の態様によれば、第1の光回線端末OLTが提供される。第1のOLTは、電気多重化モジュールと、第1の光変調器と、N2個のアップリンク光受信機とを含み、N2が1を超える正の整数である。電気多重化モジュールは、M1個のパスのダウンリンクデータフレームを受信し、M1個のパスのダウンリンクデータフレームを多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにすることであって、M1が正の整数である、ことを行うように構成される。第1の光変調器は、高速ダウンリンクビットストリームを物理電気信号に変換し、次いで、物理電気信号を変調して、波長がλ0であるダウンリンク光信号にするように構成される。N2個のアップリンク光受信機のうちの各光受信機は、異なる波長のアップリンク光信号を別々に受信する。本出願の実施形態において提供される第1のOLTが、新たなサービスを拡大し、展開するためにFTTH ODNを再利用するとき、アップリンク方向では、異なるアップリンク光受信機が、異なる波長のアップリンク光信号を別々に受信し、従って、各ユーザが、専用チャネルを介してポイントトゥポイントデータ送信を実行することと等価である。ダウンリンク方向では、第1のOLTが、M1個のパスのダウンリンクデータフレームをダウンリンク時分割ブロードキャスト方式で多重化して、1つの高速ダウンリンクビットストリームにするため、第1のONUは、高速ダウンリンクビットストリームから第1のONUに属する1つの目標ダウンリンクビットストリームを抽出することができる。従って、第1のONU側で受信することは、可変フィルタを必要とせず、波長リソース及びコストを大幅に低減する。さらに、ユーザの視点からは、各ユーザは、ダウンリンクデータパケットを継続的に受信することができ、各ユーザが、専用チャネルを介してダウンリンクデータを受信することと等価である。言い換えると、第1のOLTを含む光通信システムに基づいて送信されるデータの送信は、専用チャネル上の送信と等価である。従って、従来の技術と比べて、本出願におけるソリューションは、アップリンク及びダウンリンクの両方で時分割多重化が利用されるためにレイテンシ及びジッタが大きいという問題を回避することができる。さらに、不正なONUのリスクに起因してシステム信頼性が影響を受けるという問題を回避するために、異なる波長が、異なるアップリンク光信号のために設計され、それにより、システム信頼性を改善する。結論として、本出願の実施形態において提供される第1のOLTに基づいて、レイテンシ及びジッタが低減でき、システム信頼性が改善できる。さらに、オペレータが、高信頼性かつ低レイテンシのサービスなど、新たなサービスを急速に拡大し、展開するために、FTTH ODNを利用することをサポートでき、それにより、アクセスネットワーク上で全サービスアクセスを実現する。
【0009】
第1の態様に関し、可能な実装において、M1個のパスのダウンリンクデータフレームのレートは、全てDであり、高速ダウンリンクビットストリームのレートは、M1×Dである。このソリューションは、設計を簡略化することができる。
【0010】
第1の態様に関し、可能な実装において、電気多重化モジュールは、M1個のパスのダウンリンクデータフレームをビットインタリーブ方式で多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにするように特に構成され、高速ダウンリンクビットストリームが、1つ又は複数のM1ビットグループを含み、1つのM1ビットグループ、又は複数のM1ビットグループのうちのk番目のM1ビットグループが、M1個のパスのダウンリンクデータフレーム内のk番目のビットを含む。このソリューションに基づいて、M1個のパスのダウンリンクデータフレームは、多重化されて1つの高速ダウンリンクビットストリームにされてよい。
【0011】
第1の態様に関し、可能な実装において、第1のOLTが、N1個のパスのプロトコルプロセッサをさらに含み、N1がM1以上の正の整数である。N1個のパスのプロトコルプロセッサは、M1個のパスのダウンリンクデータパケットを受信し、M1個のパスのダウンリンクデータパケットを別々に処理した後にM1個のパスのダウンリンクデータフレームを出力するように構成される。N1個のパスのプロトコルプロセッサは、N2個のパスのアップリンク電気信号を受信し、N2個のパスのアップリンク電気信号をN2個のパスのアップリンクデータフレームに復元し、次いで、N2個のパスのアップリンクデータフレームの解析及びプロトコル処理を完了して、N2個のパスのユーザデータパケットを取得するようにさらに構成される。このソリューションに基づいて、ダウンリンク方向で、M1個のパスのダウンリンクデータフレームが取得できる。アップリンク方向では、N2個のパスのユーザデータパケットが復元できる。
【0012】
第1の態様に関し、可能な実装において、N1=M1であり、従って、N1個のパスのプロトコルプロセッサが最大限に利用できる。
【0013】
第1の態様に関し、可能な実装において、N1=N2であり、従って、N1個のパスのプロトコルプロセッサが最大限に利用できる。
【0014】
第1の態様に関し、可能な実装において、第1のOLTが、N2個のアップリンク光受信機に加えて、他のN3個のアップリンク光受信機をさらに含み、N3が正の整数であり、N1=N2+N3であり、他のN3個のアップリンク光受信機が配置されるチャネルは、管理及びバックアップチャネルである。このようにして、第1のOLTが配置される光通信システムの信頼性及び堅牢性が改善され、サービス品質及びセキュリティを保証できる。
【0015】
第1の態様に関し、可能な実装において、λ0=1370+/-10nmである。異なる波長のアップリンク光信号の波長は、1530から1540nmまで(1530nm及び1540nmを含む)である。
【0016】
第2の態様によれば、第1の光ネットワークユニットONUが提供される。第1のONUは、ダウンリンク光受信機と、電気逆多重化モジュールと、第2の光変調器とを含む。ダウンリンク光受信機は、波長がλ0であるダウンリンク光信号を受信し、ダウンリンク光信号をダウンリンク電気信号に変換するように構成される。電気逆多重化モジュールは、ダウンリンク電気信号を高速ダウンリンクビットストリームに復元し、高速ダウンリンクビットストリームから、電気逆多重化モジュールに属する1つの目標ダウンリンクビットストリームを抽出するように構成される。第2の光変調器は、アップリンクビットストリームを受信し、アップリンクビットストリームを物理電気信号に変換し、物理電気信号を変調して、波長がλiであるアップリンク光信号にするように構成され、λiがλtとは異なり、λtが、第1のONUに接続された第1のOLTによって受信される他のアップリンク光信号の波長である。本出願の実施形態において提供される第1のONUが、新たなサービスを拡大し、展開するためにFTTH ODNを再利用するとき、第1のONUに接続された第1のOLTが、異なるアップリンク光受信機を利用することによって異なる波長のアップリンク光信号を別々に受信することができることを保証するように、異なるアップリンク光信号がアップリンク方向で設計され、それは、各ユーザが専用チャネルを介してポイントトゥポイントデータ送信を実行することと等価である。ダウンリンク方向では、第1のOLTが、M1個のパスのダウンリンクデータフレームをダウンリンク時分割ブロードキャスト方式で多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにするため、第1のONUは、高速ダウンリンクビットストリームから第1のONUに属する1つの目標ダウンリンクビットストリームを抽出することができる。従って、第1のONU側で受信することは、可変フィルタを必要とせず、波長リソース及びコストを大幅に低減する。さらに、ユーザの視点からは、各ユーザは、ダウンリンクデータパケットを継続的に受信することができ、各ユーザが、専用チャネルを介してダウンリンクデータを受信することと等価である。言い換えると、第1のONUを含む光通信システムに基づいて送信されるデータの送信は、専用チャネル上の送信と等価である。従って、従来の技術と比べて、本出願におけるソリューションは、アップリンクとダウンリンクの両方で時分割多重化が利用されるためにレイテンシ及びジッタが大きいという問題を回避することができる。さらに、不正なONUのリスクに起因してシステム信頼性が影響を受けるという問題を回避するように、異なる波長が、異なるアップリンク光信号のために設計され、それにより、システム信頼性を改善する。結論として、本出願の実施形態において提供される第1のONUに基づいて、レイテンシ及びジッタが低減でき、システム信頼性が改善できる。さらに、オペレータが、高信頼性かつ低レイテンシのサービスなど、新たなサービスを急速に拡大し、展開するために、FTTH ODNを利用することをサポートでき、それにより、アクセスネットワーク上で全サービスアクセスを実現する。
【0017】
第2の態様に関し、可能な実装において、高速ダウンリンクビットストリームが、1つ又は複数のM1ビットグループを含み、1つのM1ビットグループ、又は複数のM1ビットグループのうちのk番目のM1ビットグループが、M1個のパスのダウンリンクデータフレーム内のk番目のビットを含む。電気逆多重化モジュールは、高速ダウンリンクビットストリームから、電気逆多重化モジュールに属する1つの目標ダウンリンクビットストリームをビットデインタリーブ方式で抽出するように特に構成され、目標ダウンリンクビットストリームが、1つのM1ビットグループ内の、又は複数のM1ビットグループのうちの各ビットグループ内の、対応するビットを含む。このソリューションに基づいて、電気逆多重化モジュールに属する目標ダウンリンクビットストリームが、高速ダウンリンクビットストリームから抽出できる。
【0018】
第2の態様に関し、可能な実装において、λiが、第1のOLTによってダウンリンク方向に送信される構成命令に従って構成される。
【0019】
第2の態様に関し、可能な実装において、λ0=1370+/-10nmである。λiとλtの両方は、1530から1540nmまでである。
【0020】
第3の態様によれば、光通信システムが提供される。光通信システムは、第1の態様による第1のOLTと、第2の態様による複数の第1のONUと、第1のOLTと第1のONUを接続するODNとを含む。第3の態様の技術的効果に関しては、第1の態様又は第2の態様を参照されたい。詳細が、ここで再び説明されない。
【0021】
可能な実装において、光通信システムが、第2のOLTと、第1のOLTと第2のOLTを接続する共存マルチプレクサ/デマルチプレクサと、1つ又は複数の第2のONUとをさらに含み、ODNが、第2のOLTと第2のONUを接続するようにさらに構成され、第2のOLTが、ファイバトゥザホームFTTH受動光ネットワークPONシステムにおけるOLTであり、第2のONUが、FTTHユーザに接続される。このソリューションに基づいて、本出願の実施形態において提供される低レイテンシ高信頼性サービスのために設計されたPONシステムと、FTTHサービスシナリオのために現在設計されているTDM-PONシステムの共存が実装できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】既存のPONアーキテクチャの概略図である。
【
図2A】本出願の実施形態による光通信システムの構造の概略図である。
【
図2B】本出願の実施形態による光通信システムの構造の概略図である。
【
図2C】本出願の実施形態による光通信システムの構造の概略図である。
【
図3a】本出願の実施形態による第1の光変調器の構造の概略図である。
【
図3b】本出願の実施形態による第2の光変調器の構造の概略図である。
【
図4】本出願の実施形態による光受信機の構造の概略図である。
【
図5A】本出願の実施形態による光通信システムの第1の例である。
【
図5B】本出願の実施形態による光通信システムの第1の例である。
【
図5C】本出願の実施形態による光通信システムの第1の例である。
【
図6A】本出願の実施形態による光通信システムの第2の例である。
【
図6B】本出願の実施形態による光通信システムの第2の例である。
【
図6C】本出願の実施形態による光通信システムの第2の例である。
【
図7A】本出願の実施形態による光通信システムの第3の例である。
【
図7B】本出願の実施形態による光通信システムの第3の例である。
【
図7C】本出願の実施形態による光通信システムの第3の例である。
【
図8A】本出願の実施形態による光通信システムの第4の例である。
【
図8B】本出願の実施形態による光通信システムの第4の例である。
【
図8C】本出願の実施形態による光通信システムの第4の例である。
【
図9A】本出願の実施形態による他の光通信システムの構造の概略図である。
【
図9B】本出願の実施形態による他の光通信システムの構造の概略図である。
【
図9C】本出願の実施形態による他の光通信システムの構造の概略図である。
【
図10A】本出願の実施形態による光通信システムの第5の例である。
【
図10B】本出願の実施形態による光通信システムの第5の例である。
【
図10C】本出願の実施形態による光通信システムの第5の例である。
【
図11A】本出願の実施形態による光通信システムの第6の例である。
【
図11B】本出願の実施形態による光通信システムの第6の例である。
【
図11C】本出願の実施形態による光通信システムの第6の例である。
【
図12A】本出願の実施形態による光通信システムの第7の例である。
【
図12B】本出願の実施形態による光通信システムの第7の例である。
【
図12C】本出願の実施形態による光通信システムの第7の例である。
【
図13A】本出願の実施形態による光通信システムの第8の例である。
【
図13B】本出願の実施形態による光通信システムの第8の例である。
【
図13C】本出願の実施形態による光通信システムの第8の例である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、本出願の実施形態における添付の図面を参照して、本出願の実施形態におけるOLT、ONU、及び光通信システムについて説明する。本出願の説明において、「/」は、別途指定しない限り、関連付けられたオブジェクトの間の「又は」の関係を示す。例えば、A/Bは、A又はBを表してよい。本出願において、「及び/又は」は、関連付けられたオブジェクトを記述するための関連付け関係についてのみ説明し、3つの関係が存在しうることを表す。例えば、A及び/又はBは、以下の3つのケース、即ち、Aだけが存在すること、AとBの両方が存在すること、及びBだけが存在することを表しうる。3つのケースにおいて、A及びBは、単数又は複数であってよい。さらに、本出願の説明において、別途指定しない限り、「複数の」は、2つ以上を意味する。「以下のアイテム(部材)のうちの少なくとも1つ」又はそれに類似した表現は、単数のアイテム(部材)又は複数のアイテム(部材)の任意の組合せを含む、これらのアイテムの任意の組合せを意味する。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、aとb、aとc、bとc、又は、aとbとcを示してよく、a、b、及びcは単数又は複数であってよい。さらに、本出願の実施形態における技術的ソリューションについて明確に説明するのを容易にするため、本出願の実施形態において、「第1の」及び「第2の」などの用語が、機能及び目的が基本的に同一である同一のアイテム又は類似したアイテムを区別するために利用される。「第1の」及び「第2の」などの用語は、数量及び実行シークエンスを限定せず、「第1の」及び「第2の」などの用語は、決定的な違いを示さないと当業者は理解しうる。さらに、本出願の実施形態において、「例」又は「例えば」などの用語は、例、例示、又は説明を与えることを表すために利用される。本出願の実施形態において「例」又は「例えば」として説明される任意の実施形態又は設計スキームは、他の実施形態又は他の設計スキームと比べてより好ましい、又はより多くの利点を有するものとして解釈されるべきではない。正確には、「例」、「例えば」などの用語の利用は、理解を容易にするための特定の様式で相対的な概念を提示することを意図する。
【0024】
図2Aから
図2Cに示されるように、光通信システム20が、本出願の実施形態において提供される。光通信システム20は、第1のOLT(
図2Aから
図2CにおけるOLT201)と、複数の第1のONU(
図2Aから
図2CにおけるONU202、ONU203など)と、第1のOLTと第1のONUを接続するODNとを含む。ODNは、光スプリッタ、光ファイバ、及びコネクタ(図示せず)などの受動コンポーネントを含む。第1のOLTは、電気多重化モジュールと、第1の光変調器と、N2個のアップリンク光受信機とを含む。N2は、1を超える正の整数である。第1のONUは、電気逆多重化モジュールと、第2の光変調器と、ダウンリンク光受信機とを含む。
【0025】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるOLT201が、電気多重化モジュール201bと、光変調器201cと、N2個のアップリンク光受信機201e(例えば、
図2Aから
図2Cにおけるアップリンク光受信機1、アップリンク光受信機2、...、及びアップリンク光受信機N2)とを含む。
【0026】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるONU202が、電気逆多重化モジュール202bと、光変調器202cと、ダウンリンク光受信機202eとを含む。
【0027】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるONU203が、電気逆多重化モジュール203bと、光変調器203cと、ダウンリンク光受信機203eとを含む。
【0028】
本出願のこの実施形態において、電気多重化モジュールは、M1個のパスのダウンリンクデータフレームを受信し、M1個のパスのダウンリンクデータフレームを多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにするように構成され、M1が正の整数である。第1の光変調器は、高速ダウンリンクビットストリームを物理電気信号に変換し、次いで、物理電気信号を変調して、波長がλ0であるダウンリンク光信号にするように構成される。N2個のアップリンク光受信機のうちの各光受信機は、異なる波長のアップリンク光信号を別々に受信する。
【0029】
可能な実装において、電気多重化モジュールが、M1個のパスのダウンリンクデータフレームを多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにするように特に構成されることは、電気多重化モジュールが、M1個のパスのダウンリンクデータフレームをビットインタリーブ方式で多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにするように構成されることを含み、高速ダウンリンクビットストリームが、1つ又は複数のM1ビットグループを含み、1つのM1ビットグループ、又は複数のM1ビットグループのうちのk番目のM1ビットグループが、M1個のパスのダウンリンクデータフレーム内のk番目のビットを含む。
【0030】
本出願のこの実施形態において、ダウンリンク光受信機は、波長がλ0であるダウンリンク光信号を受信し、ダウンリンク光信号をダウンリンク電気信号に変換するように構成される。電気逆多重化モジュールは、ダウンリンク電気信号を高速ダウンリンクビットストリームに復元し、次いで、高速ダウンリンクビットストリームから、電気逆多重化モジュールに属する1つの目標ダウンリンクビットストリームを抽出するように構成される。第2の光変調器は、アップリンクビットストリームを受信し、アップリンクビットストリームを物理電気信号に変換した後、物理電気信号を変調して、波長がλiであるアップリンク光信号にするように構成され、λiがλtとは異なり、λtが、第1のONUに接続された第1のOLTによって受信される他のアップリンク光信号の波長である。
【0031】
可能な実装において、電気逆多重化モジュールは、高速ダウンリンクビットストリームから、電気逆多重化モジュールに属する1つの目標ダウンリンクビットストリームをビットデインタリーブ方式で抽出するように特に構成され、目標ダウンリンクビットストリームが、1つのM1ビットグループ内の、又は複数のM1ビットグループのうちの各ビットグループ内の、対応するビットを含む。
【0032】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、第1のOLTは、N1個のパスのプロトコルプロセッサをさらに含んでよい。N1は、M1以上の正の整数である。第1のONUは、単一のパスのプロトコルプロセッサをさらに含んでよい。
【0033】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるOLT201が、N1個のパスのプロトコルプロセッサ201aをさらに含んでよい。
【0034】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるONU202が、単一のパスのプロトコルプロセッサ202aをさらに含んでよい。
【0035】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるONU203が、単一のパスのプロトコルプロセッサ203aをさらに含んでよい。
【0036】
本出願のこの実施形態において、ダウンリンク方向では、N1個のパスのプロトコルプロセッサは、M1個のパスのダウンリンクデータパケットを受信し、M1個のパスのダウンリンクデータパケットを別々に処理した後にM1個のパスのダウンリンクデータフレームを出力するように構成される。アップリンク方向では、N1個のパスのプロトコルプロセッサは、N2個のパスのアップリンク電気信号を受信し、N2個のパスのアップリンク電気信号をN2個のパスのアップリンクデータフレームに復元し、次いで、N2個のパスのアップリンクデータフレームの解析及びプロトコル処理を完了して、N2個のパスのユーザデータパケットを取得するようにさらに構成される。
【0037】
本出願のこの実施形態において、ダウンリンク方向では、単一のパスのプロトコルプロセッサが、目標ダウンリンクビットストリームを目標ダウンリンクデータフレームに復元した後、目標ダウンリンクデータフレームの解析及びプロトコル処理を完了して、目標ユーザデータパケットを取得するように構成される。アップリンク方向では、単一のパスのプロトコルプロセッサは、アップリンクデータパケットを受信し、アップリンクデータパケットを処理した後、単一のパスのアップリンクビットストリームを出力するように構成される。
【0038】
本出願のこの実施形態において、N1個のパスのプロトコルプロセッサ及び/又は単一のパスのプロトコルプロセッサは、置換モジュールが対応する機能を有する限り、他のモジュールによって置き換えられてよいことに留意すべきである。このことは、本明細書において一律に説明される。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0039】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、第1のOLTは、第1のマルチプレクサ/デマルチプレクサをさらに含んでよい。第1のONUは、第2のマルチプレクサ/デマルチプレクサをさらに含んでよい。
【0040】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるOLT201が、マルチプレクサ/デマルチプレクサ201dをさらに含んでよい。
【0041】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるONU202が、マルチプレクサ/デマルチプレクサ202dをさらに含んでよい。
【0042】
例えば、
図2Aから
図2CにおけるONU203が、マルチプレクサ/デマルチプレクサ203dをさらに含んでよい。
【0043】
本出願のこの実施形態において、ダウンリンク方向では、第1のマルチプレクサ/デマルチプレクサは、波長がλ0であるダウンリンク光信号をODNにおけるメイン光ファイバに結合するように構成される。ダウンリンク方向では、第1のマルチプレクサ/デマルチプレクサは、メイン光ファイバから異なる波長のN2個のアップリンク光信号を受信し、N2個のアップリンク光受信機のうちの異なるアップリンク光受信機に、異なる波長のN2個のアップリンク光信号をそれぞれ出力するように構成される。
【0044】
本出願のこの実施形態において、ダウンリンク方向では、第2のマルチプレクサ/デマルチプレクサは、メイン光ファイバから波長がλ0であるダウンリンク光信号を受信し、波長がλ0であるダウンリンク光信号を出力するように構成される。アップリンク方向では、第2のマルチプレクサ/デマルチプレクサは、波長がλiであるアップリンク光信号をODNにおけるメイン光ファイバに結合するように構成される。
【0045】
本出願のこの実施形態において、第1のマルチプレクサ/デマルチプレクサ及び/又は第2のマルチプレクサ/デマルチプレクサは、置換モジュールが対応する機能を有する限り、他のモジュールによって置き換えられてよいことに留意すべきである。このことは、本明細書において一律に説明される。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0046】
図2Aから
図2Cは、例として2つの第1のONUだけを掲示していることに留意すべきである。光通信システム20が、2つを超える第1のONUを含む場合、他の第1のONUの構造については、
図2Aから
図2Cに示されるONU202又はONU203を参照されたい。詳細が、ここで再び説明されない。
【0047】
以下では、
図2Aから
図2Cに示される光通信システム20を参照して、第1のOLTと第1のONUの動作原理について別々に説明する。
【0048】
ダウンリンクデータ方向において:
【0049】
N1個のパスのプロトコルプロセッサ201aが、M1個のパスのダウンリンクデータパケットを受信し、M1個のパスのダウンリンクデータパケットを別々に処理した後にM1個のパスのダウンリンクデータフレームを出力するように構成され、M1がN1以下の正の整数である。
【0050】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、ダウンリンクデータパケット上で、N1個のパスのプロトコルプロセッサ201aによって実行される処理は、それに限定されないが、プロトコル処理及びフレームカプセル化を含む。このことは、本明細書において一律に説明され、以下で再び説明されない。
【0051】
図2Aから
図2Cに示されるように、
図2Aから
図2CにおけるN1個のパスのプロトコルプロセッサ201aと電気多重化モジュール201bとの間に、チャネル1(略してCH1)とチャネルN1(略してCH N1)との間のN1個のチャネルが存在する。M1個のパスのダウンリンクデータフレームが、N1個のチャネルのうちのM1個のチャネル上で送信される。
【0052】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、M1=N1であり、従って、N1個のパスのプロトコルプロセッサ201aが最大限に利用できる。
【0053】
電気多重化モジュール201bは、N1個のパスのプロトコルプロセッサ201aからM1個のパスのダウンリンクデータフレームを受信し、M1個のパスのダウンリンクデータフレームを多重化して高速ダウンリンクビットストリームにした後に高速ダウンリンクビットストリームを出力するように構成される。
【0054】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、電気多重化モジュール201bは、M1個のパスのダウンリンクデータフレームをビットインタリーブ(bit interleaving)方式で多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにしてよい。高速ダウンリンクビットストリームは、1つ又は複数のM1ビットグループを含み、1つのM1ビットグループ、又は複数のM1ビットグループのうちのk番目のM1ビットグループが、M1個のパスのダウンリンクデータフレーム内のk番目のビットを含む。
【0055】
本出願のこの実施形態において、ビットインタリーブは、コード要素が、時分割多重化方式で時間的に分離され、ビットインタリーブの間の時間が、他のコードワードのコード要素によって埋められてよいことを意味する。例えば、いくつかの4ビットメッセージグループについて、第1のビットが、4つのメッセージグループから別々に抽出されて、第1のフレームと呼ばれる新たな4ビットグループを形成する。第2のビットが、4つのメッセージグループから別々に抽出されて、第2のフレームと呼ばれる新たな4ビットグループを形成する。第3のビットが、4つのメッセージグループから別々に抽出されて、第3のフレームと呼ばれる新たな4ビットグループを形成する。第4のビットが、4つのメッセージグループから別々に抽出されて、第4のフレームと呼ばれる新たな4ビットグループを形成する。
【0056】
本出願のこの実施形態において、高速ダウンリンクビットストリームのレートは、M1個のパスのダウンリンクデータフレームにおける全てのダウンリンクデータフレームのレートの合計に等しい。例えば、M1個のパスのダウンリンクデータフレームのレートが、それぞれ、D1、D2、...、及びDM1であると仮定すると、高速ダウンリンクビットストリームのレート=D1+D2+...+DM1である。
【0057】
本出願のこの実施形態における可能な実装において、M1個のパスのダウンリンクデータフレームのレートは、全てDであり、高速ダウンリンクビットストリームのレートは、M1×Dである。
【0058】
光変調器201cは、電気多重化モジュール201bから高速ダウンリンクビットストリームを受信し、高速ダウンリンクビットストリームを変調して、波長がλ0であるダウンリンク光信号にした後、ダウンリンク光信号を出力するように構成される。
【0059】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、光変調器201cは、まず、高速ダウンリンクビットストリームを物理電気信号に変換し、次いで、物理電気信号を変調して、波長がλ0であるダウンリンク光信号にしうる。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0060】
可能な実装において、
図3aに示されるように、本出願のこの実施形態における光変調器201cは、レーザダイオードドライバ
(LDD)と、固定波長レーザダイオード
(LD)とを含んでよい。LDDは、高速ダウンリンクビットストリームを物理電気信号に変換するために利用され、固定波長LDは、物理電気信号を変調して、波長がλ0であるダウンリンク光信号にするために利用される。もちろん、本出願のこの実施形態における光変調器201cの構造は、代替として、他の構造であってよい。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0061】
このケースにおいて、N1個のパスのプロトコルプロセッサ201aから入力されたデジタル信号が、光信号に変換される。
【0062】
さらに、マルチプレクサ/デマルチプレクサ201dが、光変調器201cからダウンリンク光信号を受信し、ダウンリンク光信号をODNにおけるメイン光ファイバに結合するように構成される。
【0063】
メイン光ファイバを介して送信されたダウンリンク光信号が、
図2Aから
図2Cに示されるODNにおける光スプリッタに入り、光スプリッタによる分割の後、ダウンリンク光信号は、M1個のパスのダウンリンクデータパケットに対応するM1個の第1のONUに別々に入力される。以下では、説明のために、第1のONUが
図2Aから
図2CにおけるONU202である例を利用する。
【0064】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ202dは、メイン光ファイバから波長がλ0であるダウンリンク光信号を受信し、波長がλ0であるダウンリンク光信号を分離した後、波長がλ0であるダウンリンク光信号を出力するように構成される。
【0065】
ダウンリンク光受信機202eは、マルチプレクサ/デマルチプレクサ202dから、ダウンリンク光信号を受信し、ダウンリンク光信号をダウンリンク電気信号に変換した後にダウンリンク電気信号を出力するように構成される。任意選択で、ダウンリンク光受信機202eは、さらに、ダウンリンク光信号を変換することによって取得されたダウンリンク電気信号を増幅して、増幅されたダウンリンク電気信号を出力してよい。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0066】
可能な実装において、
図4に示されるように、本出願のこの実施形態におけるダウンリンク光受信機202eは、アバランシェフォトダイオード
(APD)と、トランスインピーダンス増幅器
(TIA)/ライン増幅器
(LA)とを含んでよい。APDは、ダウンリンク光信号をダウンリンク電気信号に変換するために利用され、TIA/LAは、ダウンリンク電気信号を増幅するために利用される。TIA/LAは、ダウンリンク光受信機202eにおける光モジュールであり、ダウンリンク光受信機202eに配置されるのではなく、ダウンリンク光受信機202eと電気逆多重化モジュール202bの間に配置されてよい。代替として、ONU202は、TIA/LAを含まなくてよい(即ち、ダウンリンク光信号を変換することによって取得されたダウンリンク電気信号は、増幅される必要がない)。このことは、本明細書において一律に説明され、以下で再び説明されない。もちろん、本出願のこの実施形態におけるダウンリンク光受信機202eの構造は、代替として、他の構造であってよい。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0067】
このケースにおいて、光信号は、電気信号に変換される。
【0068】
電気逆多重化モジュール202bは、ダウンリンク光受信機202eからダウンリンク電気信号を受信し、ダウンリンク電気信号を高速ダウンリンクビットストリームに復元し、高速ダウンリンクビットストリームから、電気逆多重化モジュール202bに属する目標ダウンリンクビットストリームを抽出し、目標ダウンリンクビットストリームを出力するように構成される。
【0069】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、電気逆多重化モジュール202bは、高速ダウンリンクビットストリームから、電気逆多重化モジュール202bに属する目標ダウンリンクビットストリームをビットデインタリーブ方式で抽出してよい。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0070】
本出願のこの実施形態において、ビットデインタリーブは、固定の間隔に基づいて1つのビットを周期的に抽出することを指す。
【0071】
本出願のこの実施形態において、ONU202における目標ダウンリンクビットストリームのレートは、ONU202に対応し、M1個のパスのダウンリンクデータフレーム内にある1つのダウンリンクデータフレームのレートと同一である。言い換えると、電気逆多重化モジュール202bは、目標ユーザに対応する1つの目標ダウンリンクビットストリームを復元してよい。
【0072】
このケースにおいて、電気信号は、デジタル信号に変換される。
【0073】
単一のパスのプロトコルプロセッサ202aは、電気逆多重化モジュール202bから目標ダウンリンクビットストリームを受信し、目標ダウンリンクビットストリームを目標ダウンリンクデータフレームに復元した後、目標ダウンリンクデータフレームの解析及びプロトコル処理を完了して、目標ユーザデータパケットを取得するように構成される。
【0074】
前述の実施形態において、第1のONUが
図2Aから
図2CにおけるONU202である例が、説明のために利用されていることに留意すべきである。第1のONUが、
図2Aから
図2CにおけるONU203、又はM1個のパスのダウンリンクデータパケットに対応する他のONUである場合、他のONUの動作原理は、ONU202の動作原理と同様である。詳細が、ここで再び説明されない。
【0075】
アップリンクデータ方向において:
【0076】
第1のONUが
図2Aから
図2CにおけるONU202である例が、説明のために利用される。
【0077】
単一のパスのプロトコルプロセッサ202aが、アップリンクデータパケットを受信し、アップリンクデータパケットを処理した後に単一のパスのアップリンクビットストリームを出力するように構成される。
【0078】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、アップリンクデータパケット上で単一のパスのプロトコルプロセッサ202aによって実行される処理は、それに限定されないが、プロトコル処理、フレームカプセル化、及びフレームからビットストリームへの変換を含む。このことは、本明細書において一律に説明され、以下で再び説明されない。
【0079】
光変調器202cが、単一のパスのプロトコルプロセッサ202aからアップリンクビットストリームを受信して、アップリンクビットストリームを、波長がλ1であるアップリンク光信号に変調した後にアップリンク光信号を出力するように構成される。
【0080】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、光変調器202cは、まず、アップリンクビットストリームを物理電気信号に変換し、次いで、物理電気信号を変調して、波長がλ1であるアップリンク光信号にしうる。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0081】
可能な実装において、
図3bに示されるように、本出願のこの実施形態における光変調器202cは、LDDと、波長可変LDとを含んでよい。LDDは、アップリンクビットストリームを物理電気信号に変換するために利用され、波長可変LDは、物理電気信号を変調して、波長がλ1であるアップリンク光信号にするために利用される。もちろん、本出願のこの実施形態における光変調器202cの構造は、代替として、他の構造であってよい。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。
【0082】
このケースにおいて、単一のパスのプロトコルプロセッサ202aから入力されたデジタル信号が、光信号に変換される。
【0083】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ202dが、光変調器202cからアップリンク光信号を受信し、アップリンク光信号をODNにおけるメイン光ファイバに結合するように構成される。
【0084】
第1のONUが
図2Aから
図2CにおけるONU203である例が、説明のために利用される場合、ONU203の動作原理は、ONU202の動作原理と同様であり、違いは、例えば、本出願のこの実施形態において、光変調器202cが、アップリンクビットストリームを変調して、波長がλ1であるアップリンク光信号にするように構成される一方で、光変調器203cは、アップリンクビットストリームを変調して、波長がλ2であるアップリンク光信号にするように構成されることであり、λ1は、λ2と等しくなく、即ち、ONU202及びONU203における光信号の波長は異なる。
【0085】
もちろん、第1のONUが同一の構造を有する他のONUである場合、第1のONUの動作原理は、光変調器によって変調されるアップリンク光信号の波長が異なることを除いて、ONU202又はONU203のものと同様である。詳細については、ここで再び説明されない。
【0086】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、λ0=1370+/-10nmである。異なる波長のN2個のアップリンク光信号の波長は、1530から1540nmまでであり、N2は、N1以下の正の整数である。
【0087】
さらに、異なる波長のN2個のアップリンク光信号(波長がλ1であり、かつONU202によって出力されるアップリンク光信号と、波長がλ2であり、かつONU203によって出力されるアップリンク光信号とが含まれると仮定する)が、
図2Aから
図2Cに示されるODNにおける光スプリッタによって分割された後に、メイン光ファイバに入る。
【0088】
マルチプレクサ/デマルチプレクサ201dが、メイン光ファイバから異なる波長のN2個のアップリンク光信号を受信し、異なる波長のN2個のアップリンク光信号を、N2個のアップリンク光受信機201eの異なるアップリンク光受信機にそれぞれ出力するように構成され、N2個の異なる波長がλ0と等しくない。
【0089】
例えば、波長がλ1であり、かつONU202によって出力されるアップリンク光信号が、
図2Aから
図2Cにおけるアップリンク光受信機1に出力されてよく、波長がλ2であり、かつONU203によって出力されるアップリンク光信号が、
図2Aから
図2Cにおけるアップリンク光受信機2に出力されるなどであってよい。
【0090】
N2個のアップリンク光受信機の各アップリンク光受信機201eが、入力されたアップリンク光信号をアップリンク電気信号に変換し、アップリンク電気信号を出力するように別々に構成される。任意選択で、アップリンク光受信機201eは、さらに、アップリンク光信号を変換することによって取得されたアップリンク電気信号を増幅して、増幅されたアップリンク電気信号を出力してよい。このことは、本出願のこの実施形態において特に限定されない。アップリンク光受信機201eの構造については、ダウンリンク光受信機202eの構造を参照されたい。詳細については、ここで再び説明されない。
【0091】
このケースにおいて、光信号は、電気信号に変換される。
【0092】
図2Aから
図2Cに示されるように、N2個のアップリンク光受信機201eのそれぞれとN1個のパスのプロトコルプロセッサ201aとの間に1つのチャネルが存在する。例えば、チャネル1(略してCH1)が、アップリンク光受信機1とN1個のパスのプロトコルプロセッサ201aの間に存在し、チャネル2(略してCH2)が、アップリンク光受信機2とN1個のパスのプロトコルプロセッサ201aとの間に存在し、...、及びチャネルN2(略してCH N2)が、アップリンク光受信機N2とN1個のパスのプロトコルプロセッサ201aの間に存在する。N2個のアップリンク光受信機201eのそれぞれによって処理されたアップリンク電気信号が、対応するN2のチャネルを介してN1個のパスのプロトコルプロセッサ201aにそれぞれ入力される。
【0093】
N1個のパスのプロトコルプロセッサ201aは、N2個のアップリンク光受信機からN2個のパスのアップリンク電気信号を受信し、N2個のパスのアップリンク電気信号をN2個のパスのアップリンクデータフレームに復元した後、N2個のパスのアップリンクデータフレームの解析及びプロトコル処理を完了して、N2個のパスのユーザデータパケットを取得するようにさらに構成される。
【0094】
このケースにおいて、電気信号は、デジタル信号に変換される。
【0095】
ダウンリンクデータ方向及びアップリンクデータ方向における第1のOLT及び第1のONUの前述の動作原理から、本出願のこの実施形態における光通信システム20が、デジタル信号から光信号、電気信号、デジタル信号への変換を実施してよいことを学ぶことができる。
【0096】
本出願のこの実施形態において提供される光通信システムが、新たなサービスを拡大し、展開するためにFTTH ODNを再利用するとき、第1のONUに接続された第1のOLTが、異なるアップリンク光受信機を利用することによって異なる波長のアップリンク光信号を別々に受信することができることを保証するように、異なるアップリンク光信号がアップリンク方向で設計され、それは、各ユーザが専用チャネルを介してポイントトゥポイント
(P2P)データ送信を実行することと等価である。ダウンリンク方向では、第1のOLTがM1個のパスのダウンリンクデータフレームをダウンリンク時分割ブロードキャスト方式で多重化して1つの高速ダウンリンクビットストリームにするため、第1のONUは、高速ダウンリンクビットストリームから第1のONUに属する1つの目標ダウンリンクビットストリームを抽出することができる。従って、第1のONU側で受信することは、可変フィルタを必要とせず、波長リソース及びコストを大幅に低減する。さらに、ユーザの視点からは、各ユーザは、ダウンリンクデータパケットを継続的に受信することができ、各ユーザが、専用チャネルを介してダウンリンクデータを受信することと等価である。言い換えると、
図2Aから
図2Cに示される光通信システム20は、時分割及び波長分割多重化光アクセスシステム
(TWDM OAS)(即ち、ダウンリンク時分割及びアップリンク波長分割)である。光通信システムに基づいて送信されるデータの送信は、専用チャネル上の送信と等価である。従って、従来の技術と比べて、本出願におけるソリューションは、アップリンクとダウンリンクの両方で時分割多重化が利用されるためにレイテンシ及びジッタが大きいという問題を回避することができる。さらに、不正なONUのリスクに起因してシステム信頼性が影響を受けるという問題を回避するために、異なる波長が、異なるアップリンク光信号のために設計され、それにより、システム信頼性を改善する。結論として、本出願のこの実施形態において提供される通信システムに基づいて、レイテンシ及びジッタが低減でき、システム信頼性が改善できる。さらに、オペレータが、高信頼性かつ低レイテンシのサービスなど、新たなサービスを急速に拡大し、展開するために、FTTH ODNを利用することをサポートでき、それにより、アクセスネットワーク上で全サービスアクセスを実現する。
【0097】
図2Aから
図2Cに示される光通信システムに基づいて、本出願のこの実施形態における可能な実装において、N1=N2である。
【0098】
例えば、
図5Aから
図5Cに示される光通信システム50において、N1=N2=M1=10である。10個のパスのダウンリンクデータフレームのレートが1.25Gであると仮定すると、高速ダウンリンクビットストリームのレートは、10×1.25G=12.5Gである。さらに、
図5Aから
図5Cに示される光通信システム50において、各ユーザに対応するダウンリンクデータフレームのレートがアップリンクデータフレームのレートと同一である例が、説明のために利用され、即ち、各ユーザに対応するアップリンクデータフレームのレートも、1.25Gである。
【0099】
代替として、例えば、
図6Aから
図6Cに示される光通信システム60において、N1=N2=M1=10である。10個のパスのダウンリンクデータフレームのレートが2.48Gであると仮定すると、高速ダウンリンクビットストリームのレートは、10×2.48G=24.8Gである。さらに、
図5Aから
図5Cに示される光通信システム50において、各ユーザに対応するダウンリンクデータフレームのレートがアップリンクデータフレームのレートとは異なる例が、説明のために利用される。例えば、各ユーザに対応するアップリンクデータフレームのレートは、1.24Gである。
【0100】
図5Aから
図5C、又は
図6Aから
図6Cに示される光通信システムは、エンタープライズリースドライン及びワイヤレスベアラなどのサービスを進めるために、低レイテンシ及び排他的帯域幅を有する10個のパスのP2Pギガビットイーサネット
(GE)チャネルを提供してよい。
図5Aから
図5Cに示される光通信システム50とは異なり、
図6Aから
図6Cに示される光通信システム60において、各パスのダウンリンクデータフレームのレートが改善するため、第1のOLTの光変調器と第1のONUのダウンリンク光受信機の両方が、より高い帯域幅を有する光電チップを利用する必要がある。
【0101】
図5Aから
図5C、及び
図6Aから
図6Cにおいて、プロトコルプロセッサの数N1、多重化されるチャネルの数M1、各パスのダウンリンクデータフレームのレート、及び、アップリンク及びダウンリンクデータのレートが対称的であるかどうかは、本出願のこの実施形態において提供される光通信システムのアーキテクチャ及び動作原理について説明するために利用される例に過ぎないことに留意すべきである。従って、これは、本発明のこの実施形態において提供される光通信システムにおいてプロトコルプロセッサの数N1、多重化されるチャネルの数M1、各パスのダウンリンクデータフレームのレート、及び、アップリンク及びダウンリンクデータのレートが対称的であるかどうかを限定するものではない。例えば、各ユーザに対応するダウンリンクデータフレームのレート又はアップリンクデータフレームのレートは、異なるユーザのサービス要件に従って決定されてもよい。このことは、本明細書において一律に説明され、以下で再び説明されない。
【0102】
光通信システムの信頼性及び堅牢性をさらに改善し、サービス品質及びセキュリティを保証するために、本出願のこの実施形態における他の可能な実装において、N2<N1である。それに対応して、第1のOLTは、N2個のアップリンク光受信機に加えて、他のN3個のアップリンク光受信機をさらに含み、N3が正の整数であり、N1=N2+N3である。他のN3個のアップリンク光受信機が配置されるチャネルは、管理及びバックアップチャネルである。任意選択で、管理及びバックアップチャネルは、以下の2つの機能を主に有する。一方において、管理及びバックアップチャネルは、第1のONUが電源オンにされた後の初期登録、認証、及びオンラインのために利用される。登録及びオンラインが完了した後、新たなオンラインの第1のONUが、スケジューリング管理により第1のONUの専用チャネルに割り当てられる(第1のONUは、ダウンリンク方向では、電気逆多重化モジュールを利用することによって選択されるチャネルの数を調整し、アップリンク方向では、光変調器を利用することによってアップリンク光信号の波長を調整する)。他方において、第1のONU上のアップリンク光信号の波長が不適合であり、データチャネルの正常な動作を妨げるとき、管理及びバックアップチャネルは、バックアップチャネルとして利用される。
【0103】
例えば、
図7Aから
図7Cに示されるように、
図7Aから
図7Cに示される光通信システム70は、
図5Aから
図5Cに示される光通信システムと同様である。違いは、例えば、
図7Aから
図7Cに示される光通信システム70において、N1=10であり、N2=9であり、N3=1であり、即ち、N+1リスクバックアップ設計が利用されることにあり、それにより、光通信システムの信頼性及び堅牢性が改善する。
【0104】
代替として、例えば、
図8Aから
図8Cに示されるように、
図8Aから
図8Cに示される光通信システム80は、
図6Aから
図6Cに示される光通信システムと同様である。違いは、例えば、
図8Aから
図8Cに示される光通信システム80において、N1=10であり、N2=9であり、N3=1であり、即ち、N+1のリスクバックアップ設計が利用されることにあり、それにより、光通信システムの信頼性及び堅牢性が改善する。
【0105】
さらに、FTTHサービスシナリオのために現在設計されているTDM-PONシステムと共存するために、
図9Aから
図9Cに示されるように、本出願のこの実施形態において提供される光通信システム90は、
図2Aから
図2Cに示される第1のOLTと、複数の第1のONUと、第1のOLTと第1のONUを接続するODNとを含み、第2のOLT(
図9Aから
図9CにおけるOLT901)、第1のOLTと第2のOLTを接続する共存マルチプレクサ/デマルチプレクサ902と、1つ又は複数の第2のONU(
図9Aから
図9CにおけるONU903及びONU904)とをさらに含んでよい。ODNは、第2のOLTと第2のONUとを接続するようにさらに構成され、第2のOLTは、TDM-PONシステムにおけるOLTであり、第2のONUは、FTTHユーザに接続される。第2のOLT(
図9Aから
図9CにおけるOLT901)及び第2のONU(
図9Aから
図9CにおけるONU903又はONU904)の関連する構造及び動作原理については、既存のTDM-PONシステムを参照されたい。詳細については、ここで再び説明されない。共存マルチプレクサ/デマルチプレクサ902は、本出願のこの実施形態において提供される低レイテンシ及び高信頼性サービスのために設計されたPONシステム(TWDM OASシステムと呼ばれることがある)とFTTHサービスシナリオのために現在設計されているTDM-PONシステムの間の共存を実施してよい。
【0106】
例えば、
図10Aから
図10Cに示される光通信システム100は、
図5Aから
図5Cに示される光通信システム50における第1のOLT、複数の第1のONU、及び第1のOLTと第1のONUとを接続するODNを含み、第2のOLT(例えば、OLT901)、第1のOLTと第2のOLTとを接続する共存マルチプレクサ/デマルチプレクサ902、及び1つ又は複数の第2のONU(例えば、ONU903及びONU904)をさらに含んでよい。
【0107】
代替として、例えば、
図11Aから
図11Cに示される光通信システム110は、
図6Aから
図6Cに示される光通信システム60における第1のOLT、複数の第1のONU、及び第1のOLTと第1のONUとを接続するODNを含み、第2のOLT(例えば、OLT901)、第1のOLTと第2のOLTとを接続する共存マルチプレクサ/デマルチプレクサ902、及び1つ又は複数の第2のONU(例えば、ONU903及びONU904)をさらに含んでよい。
【0108】
代替として、例えば、
図12Aから
図12Cに示される光通信システム120は、
図7Aから
図7Cに示される光通信システム70における第1のOLT、複数の第1のONU、及び第1のOLTと第1のONUとを接続するODNを含み、第2のOLT(例えば、OLT901)、第1のOLTと第2のOLTとを接続する共存マルチプレクサ/デマルチプレクサ902、及び1つ又は複数の第2のONU(例えば、ONU903及びONU904)をさらに含んでよい。
【0109】
代替として、例えば、
図13Aから
図13Cに示される光通信システム130は、
図8Aから
図8Cに示される光通信システム80における第1のOLT、複数の第1のONU、及び第1のOLTと第1のONUとを接続するODNを含み、第2のOLT(例えば、OLT901)、第1のOLTと第2のOLTとを接続する共存マルチプレクサ/デマルチプレクサ902、及び1つ又は複数の第2のONU(例えば、ONU903及びONU904)をさらに含んでよい。
【0110】
本出願は、その具体的な特徴及び実施形態に関連して説明されるけれども、本出願の思想及び範囲を逸脱することなく、それらに対して様々な変形及び組合せがなされてよいことは明らかである。それに対応して、本明細書及び添付の図面は、添付の特許請求の範囲によって規定される本出願の例示的な説明に過ぎず、本出願の範囲をカバーする修正、変形、組合せ、又は均等物のいずれか又は全てとみなされる。明らかに、当業者は本出願の思想及び範囲を逸脱することなく、本出願に様々な修正及び変形をすることができる。このようにして、本出願は、それらが本出願の特許請求の範囲及びその等価技術の範囲に収まる限り、これらの修正及び変形をカバーすることを意図している。