(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】画素ドライバの冗長スキーム
(51)【国際特許分類】
G09G 3/32 20160101AFI20240430BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20240430BHJP
G09G 3/3266 20160101ALI20240430BHJP
G09G 3/3275 20160101ALI20240430BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240430BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20240430BHJP
【FI】
G09G3/32 A
G09F9/33
G09G3/3266
G09G3/3275
G09G3/20 621J
G09G3/20 621M
G09G3/20 680G
G09G3/20 622B
G09G3/20 623B
G09G3/20 622Z
G09G3/20 623Z
G09G3/20 622G
G09G3/20 623R
H01L33/00 J
(21)【出願番号】P 2022548696
(86)(22)【出願日】2021-02-23
(86)【国際出願番号】 US2021019271
(87)【国際公開番号】W WO2021202015
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-08-10
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100121979
【氏名又は名称】岩崎 吉信
(72)【発明者】
【氏名】ハイテマ ヒャルマー エドザー アイコ
(72)【発明者】
【氏名】ベ ホピル
(72)【発明者】
【氏名】サカリヤ カピル ヴイ
(72)【発明者】
【氏名】バロウギ マハディ ファロク
(72)【発明者】
【氏名】ワン スタンリー ビー
(72)【発明者】
【氏名】ナウタ トーレ
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2002/0063533(US,A1)
【文献】国際公開第2019/217070(WO,A1)
【文献】米国特許第10417964(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/20-3/38
G09F 9/33
H01L 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイパネルであって、
対応するLEDマトリクスのアレイであって、前記LEDマトリクスのアレイは第1のLEDマトリクスを含む、対応するLEDマトリクスのアレイに接続された画素ドライバチップのアレイであって、前記画素ドライバチップのアレイは前記第1のLEDマトリクスに接続された第1の画素ドライバチップを含む、画素ドライバチップのアレイを備え、
前記第1のLEDマトリクスは、LEDの複数の第1の一次ストリングと、LEDの複数の第1の冗長ストリングと、を含み、
前記第1の画素ドライバチップは、LEDの前記複数の第1の一次ストリングと結合された対応する複数の第1の一次ドライバ端子と、LEDの前記複数の第1の冗長ストリングと結合された対応する複数の第1の冗長ドライバ端子と、を含み、
前記第1の画素ドライバチップは、
第1の出力ドライバの第1のグループと、
第1のドライバ端子スイッチの第1のグループと、
を含む画素
ドライバ回路の第1の部分を含み、
各第1の出力ドライバは、
第1の一次ドライバ端子と第1の冗長ドライバ端子との間の対応する第1のドライバ端子スイッチに接続されていて、前記第1の画素ドライバチップの
前記第1の一次ドライバ端子又は
前記第1の冗長ドライバ端子のいずれかを選択する、
ディスプレイパネル。
【請求項2】
各第1のドライバ端子スイッチが、トライステートスイッチである、請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
前記LEDマトリクスのアレイが、第2のLEDマトリクスを含み、前記第1の画素ドライバチップが、前記第2のLEDマトリクスに接続されていて、
前記第2のLEDマトリクスは、LEDの複数の第2の一次ストリングと、LEDの複数の第2の冗長ストリングと、を含み、
前記第1の画素ドライバチップが、LEDの前記複数の第2の一次ストリングと結合された対応する複数の第2の一次ドライバ端子と、LEDの前記複数の第2の冗長ストリングと結合された対応する複数の第2の冗長ドライバ端子と、を含む、
請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
前記第1の画素ドライバチップが、
第2の出力ドライバの第2のグループと、
第2のドライバ端子スイッチの第2のグループと、
を含む画素ドライバ回路の第2の部分を含み、
各第2の出力ドライバは、対応する第2のドライバ端子スイッチに接続されていて、前記第1の画素ドライバチップの第2の一次ドライバ端子又は第2の冗長ドライバ端子のいずれかを選択する、
請求項3に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
前記画素ドライバチップのアレイが、前記第1のLEDマトリクス及び第3のLEDマトリクスに接続された第2の画素ドライバチップを含み、
前記第3のLEDマトリクスは、LEDの複数の第3の一次ストリングと、LEDの複数の第3の冗長ストリングと、を含み、
前記第2の画素ドライバチップは、
第3の出力ドライバの第3のグループと、
前記第3のLEDマトリクス内のLEDの前記複数の第3の一次ストリングと結合された対応する複数の第3の一次ドライバ端子と、前記第3のLEDマトリクス内のLEDの前記複数の第3の冗長ストリングと結合された対応する複数の第3の冗長ドライバ端子と、
第4の出力ドライバの第4のグループと、
前記第1のLEDマトリクス内のLEDの前記複数の第1の一次ストリングと結合された対応する複数の第4の一次ドライバ端子と、前記第1のLEDマトリクス内のLEDの前記複数の第1の冗長ストリングと結合された対応する複数の第4の冗長ドライバ端子と、
を含み、
各第3の出力ドライバは、対応する第3のドライバ端子スイッチに接続されていて、前記第2の画素ドライバチップの第3の一次ドライバ端子又は第3の冗長ドライバ端子のいずれかを選択し、各第4の出力ドライバは、対応する第4のドライバ端子スイッチに接続されていて、前記第2の画素ドライバチップの第4の一次ドライバ端子又は第4の冗長ドライバ端子のいずれかを選択する、
請求項4に記載のディスプレイパネル。
【請求項6】
前記第1の画素ドライバチップの第1の複数の行端子と前記第2の画素ドライバチップの対応する第2の複数の行端子との間に接続された複数の行相互接続部を更に備え、前記複数の行相互接続部の各行相互接続部は、前記第1のLEDマトリクス内のLEDの前記複数の第1の冗長ストリング及びLEDの前記複数の第1の一次ストリングの両方に結合されている、請求項5に記載のディスプレイパネル。
【請求項7】
画素ドライバ回路の前記第1及び第2の部分が、制御及び画素ビットをそれぞれ独立して受信するための独立したロジックを含む、請求項4に記載のディスプレイパネル。
【請求項8】
前記第1のLEDマトリクス及び前記第2のLEDマトリクスが、前記画素ドライバチップのアレイ内の別の画素ドライバチップの出力ドライバに結合されていない、請求項4に記載のディスプレイパネル。
【請求項9】
前記第1の画素ドライバチップの第1の複数の行端子に接続された複数の行相互接続部を更に備え、前記複数の行相互接続部の各行相互接続部は、前記第1のLEDマトリクス内のLEDの前記複数の第1の冗長ストリング及びLEDの前記複数の第1の一次ストリングの両方に結合されている、請求項8に記載のディスプレイパネル。
【請求項10】
前記画素ドライバ回路の第1の部分と前記画素ドライバ回路の第2の部分との間に結合された冗長回路を更に備える、請求項4に記載のディスプレイパネル。
【請求項11】
前記冗長回路が、冗長出力ドライバを含む、請求項10に記載のディスプレイパネル。
【請求項12】
前記冗長出力ドライバと前記第1のドライバ端子スイッチとの間の第1の冗長回路選択スイッチと、
前記冗長出力ドライバと前記第2のドライバ端子スイッチとの間の第2の冗長回路選択スイッチと、
を更に備える、請求項11に記載のディスプレイパネル。
【請求項13】
第1のデジタル入力及
び第2のデジタル入力が、前記冗長回路内のマルチプレクサに接続されている、請求項11に記載のディスプレイパネル。
【請求項14】
前記画素ドライバ回路の第1の部分が、前記第1の画素ドライバチップのための第1の冗長電流源コンタクトパッドを含み、
前記画素ドライバ回路の第2の部分が、前記第1の画素ドライバチップのための第2の冗長電流源コンタクトパッドを含む、
請求項4に記載のディスプレイパネル。
【請求項15】
画素ドライバチップであって、
複数の第1の一次ドライバ端子及び対応する複数の第1の冗長ドライバ端子と、
画素
ドライバ回路の第1の部分であって、
第1の出力ドライバの第1のグループと、
第1のドライバ端子スイッチの第1のグループと、
を含む画素
ドライバ回路の第1の部分と、
を備え、
各第1の出力ドライバは、
第1の一次ドライバ端子と第1の冗長ドライバ端子との間の対応する第1のドライバ端子スイッチに接続されていて、
前記第1の一次ドライバ端子又は
前記第1の冗長ドライバ端子のいずれかを選択する、
画素ドライバチップ。
【請求項16】
複数の第2の一次ドライバ端子及び対応する複数の第2の冗長ドライバ端子と、
画素
ドライバ回路の第2の部分であって、
第2の出力ドライバの第2のグループと、
第2のドライバ端子スイッチの第2のグループと、
を含む
ドライバ回路の第2の部分と、
を更に備え、
各第2の出力ドライバは、対応する第2のドライバ端子スイッチに接続されていて、第2の一次ドライバ端子又は第2の冗長ドライバ端子のいずれかを選択する、
請求項15に記載の画素ドライバチップ。
【請求項17】
前記画素ドライバ回路の第1の部分と前記画素ドライバ回路の第2の部分との間に結合された冗長回路を更に備える、請求項16に記載の画素ドライバチップ。
【請求項18】
前記冗長回路が、冗長出力ドライバを含む、請求項1
7に記載の画素ドライバチップ。
【請求項19】
前記冗長出力ドライバと前記第1のドライバ端子スイッチとの間の第1の冗長回路選択スイッチと、
前記冗長出力ドライバと前記第2のドライバ端子スイッチとの間の第2の冗長回路選択スイッチと、
を更に備える、請求項18に記載の画素ドライバチップ。
【請求項20】
前記画素ドライバ回路の第1の部分が、第1のデータ入力を含み、
前記画素ドライバ回路の第2の部分が、第2のデータ入力を含み、
前記第1のデータ入力及び前記第2のデータ入力は、前記冗長回路のマルチプレクサに接続されている、
請求項18に記載の画素ドライバチップ。
【請求項21】
前記画素ドライバ回路の第1の部分が、複数の非冗長な第1の行端子を含み、
前記画素ドライバ回路の第2の部分が、複数の非冗長な第2の行端子を含む、
請求項16に記載の画素ドライバチップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で説明する実施形態は、ディスプレイシステム、より具体的には、ディスプレイ歩留まりを高める冗長スキームに関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイパネルは、広範囲の電子デバイスに利用されている。ディスプレイパネルの共通タイプには、各画素素子、例えば発光ダイオード(LED)が個別に駆動されてデータフレームを表示し得るアクティブマトリクスディスプレイパネルと、画素素子の行及び列がデータフレーム内で駆動され得るパッシブマトリクスディスプレイパネルと、が含まれる。フレームレートは、ディスプレイアーチファクトに結び付けることができ、ディスプレイアプリケーションに基づいて指定されたレベルに設定することができる。
【0003】
既存の有機発光ダイオード(organic light emitting diode、OLED)又は液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)技術は、薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)基板を特徴として備えている。より最近では、基板に接合された画素ドライバチップ(マイクロドライバチップ又はマイクロコントローラチップとも呼ばれる)のアレイでTFT基板を置き換え、マイクロLED(μLED)のアレイを画素ドライバチップのアレイと統合し、各画素ドライバチップは、対応する複数のマイクロLEDを切り替えて駆動することが提案されている。そのようなマイクロLEDディスプレイは、アクティブマトリクス又は受動マトリクスアドレス指定のために配置することができる。
【0004】
米国特許出願公開第2019/0347985号に記載されている1つの実装形態では、ローカルパッシブマトリクス(LPM)ディスプレイは、画素ドライバチップ及びLEDの配置を含み、各画素ドライバチップは、ディスプレイ行及び列に配置されたLEDのLPMグループと結合されている。動作中グローバルデータ信号は、画素ドライバチップに送信され、LPMグループ内のLEDの各ディスプレイ行は、画素ドライバチップによって一度に1つのディスプレイ行だけ駆動される。特に、画素ドライバチップは、欠陥の又は非アクティブな画素ドライバチップに冗長性を提供するために、別個のドライバ部分又はスライスを含むことができる。例示的な実装形態では、LEDのLPMグループは、一次画素ドライバチップに結合された一次LEDの配置、及び隣接する冗長画素ドライバチップに結合された冗長LEDの重複配置を含む。欠陥のある一次画素ドライバチップ又は一次LEDの場合、一次画素ドライバチップの接続スライスは、非アクティブ化され、冗長画素ドライバチップがアクティブ化されて、LPMグループ内の冗長LEDを駆動する。
【発明の概要】
【0005】
実施形態は、ディスプレイパネル内の特定の画素ドライバ冗長構成を達成するための様々な冗長ビルディングブロックを説明する。例えば、様々な冗長ビルディングブロックは、LEDの一次又は冗長ストリングを選択するためのドライバ端子スイッチ、選択的ビルディングブロック冗長性特徴、及び冗長画素ドライバ回路を含む。様々な組み合わせを利用して、製造歩留まりパーセンテージを高め、LEDマトリクスサイズを増加させ、ディスプレイパネルを動作させるために必要なシリコン又は画素ドライバチップの数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】ある実施形態による、ディスプレイシステムの概略上面図である。
【
図1B】ある実施形態による、ディスプレイパネルの一部の拡大概略側断面図である。
【
図2A】ある実施形態による、画素ドライバチップの隣接するペアによって駆動されているLEDの冗長ペアを含むLEDマトリクスの概略図である。
【
図2B】ある実施形態による、単一の画素ドライバチップによって駆動されるLEDの冗長ペアを含むLEDマトリクスの概略図である。
【
図3A】アップ/ダウン冗長スキームの概略上面図である。
【
図3B】ある実施形態による、バックアップ画素ドライバチップを備えた冗長スキームの概略上面図である。
【
図3C】ある実施形態による、単一の画素ドライバチップを有する冗長スキームの概略上面図である。
【
図4A】ある実施形態による、画素ドライバチップの入力/出力端子の概略図である。
【
図4B】ある実施形態による、画素ドライバチップの機能ブロック内の選択的冗長性の概略図である。
【
図5】ある実施形態による、ドライバ端子スイッチ及び任意選択の冗長画素ドライバ回路を有する画素ドライバチップの回路図である。
【
図6】ある実施形態による、冗長ビルディングブロックの組み合わせを含む画素ドライバチップの概略図である。
【
図7A】ある実施形態による、アップ/ダウン冗長スキームに配置されたドライバ端子スイッチを有する画素ドライバチップを含む冗長スキームの概略上面図である。
【
図7B】ある実施形態による、バックアップ画素ドライバチップを備えた冗長スキームに配置されたドライバ端子スイッチを有する画素ドライバチップを含む冗長スキームの概略上面図である。
【
図7Ca】ある実施形態による、単一の画素ドライバチップを有する冗長スキームに配置されたドライバ端子スイッチを有する画素ドライバチップを含む冗長スキームの概略上面図である。
【
図7Cb】ある実施形態による、単一の画素ドライバチップを有する冗長スキームに配置されたドライバ端子スイッチを有する画素ドライバチップを含む冗長スキームの概略上面図である。
【
図7Cc】ある実施形態による、ドライバ端子スイッチを有する画素ドライバチップと、単一の画素ドライバチップを有する冗長スキームに配置された冗長画素ドライバ回路とを含む冗長スキームの概略上面図である。
【
図8】ある実施形態による、携帯電話の等角投影図である。
【
図9】ある実施形態による、タブレットコンピューティングデバイスの等角投影図である。
【
図10】ある実施形態による、ウェアラブルデバイスの等角投影図である。
【
図11】ある実施形態による、ラップトップコンピュータの等角投影図である。
【
図12】ある実施形態による、ポータブル電子デバイスのシステム図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施形態は、ディスプレイ歩留まりを高め、したがってLEDマトリクスサイズを拡張し、ディスプレイコストを低減することができる、様々な画素ドライバチップ冗長スキームを説明する。特に、一般に欠陥百万分率(defective parts per million、DPPM)で特徴付けられる画素ドライバチップ欠陥は、ディスプレイの最小製造歩留まりパーセンテージに影響を及ぼすことが観察されている。例えば、画素ドライバチップは、数十~数百マイクロメートルのx-y寸法を有して、数十個のコンタクト/端子パッドを含み得る。コンタクト/端子パッドのサイズ制限により、従来のプロービング技術を使用して、ウェハスケールで個々の画素ドライバチップを試験することは困難であり得る。これにより、欠陥のある画素ドライバチップがディスプレイパネルに移送され、統合される可能性がある。
【0008】
実施形態による例示的な統合シーケンスは、ウェハスケールで画素ドライバチップを製造することと、1つ以上のドナー基板からディスプレイ基板に複数の画素ドライバチップを移送することと、を含み得る。次いで、画素ドライバチップとの間の電気ルーティング及びLEDドライバパッドの形成のために、再分配層(redistribution layer、RDL)が形成される。試験は、任意選択的に、RDLを使用して実行されて、移送された画素ドライバチップの動作性を判定し、続いて、LEDのアレイをディスプレイ基板に移送し、ドライバパッドに接合することができる。実施形態による様々な画素ドライバチップ冗長スキームは、完全に又は部分的に欠陥のある画素ドライバチップをディスプレイパネルに統合するリスクを軽減し、したがって製造歩留まりを高めることができる。
【0009】
ある実施形態では、ディスプレイパネルは、LEDマトリクスの対応するアレイに接続された画素ドライバチップのアレイを含む。例えば、各LEDマトリクスは、隣接する画素ドライバチップ又は画素ドライバチップの対によって局所的に操作されるLEDのローカルパッシブマトリクス(LPM)であり得る。繰り返しパターンとして、LEDマトリクスのアレイは、第1のLEDマトリクス及び第2のLEDマトリクスを含むことができ、画素ドライバチップのアレイは、第1のLEDマトリクス及び第2のLEDマトリクスに接続された第1の画素ドライバチップを含む。したがって、画素ドライバチップは、両方のLEDマトリクスの少なくとも一部を動作させることができる。画素ドライバチップはまた、各マトリクス内のLEDのストリングの一次/冗長ペアを動作させるように構成され得る。ある実施形態では、第1のLEDマトリクスは、LEDの複数の第1の一次ストリング及びLEDの複数の第1の冗長ストリングを含み、第2のLEDマトリクスは、LEDの複数の第2の一次ストリング及びLEDの複数の冗長ストリングを含む。ある実施形態では、画素ドライバチップは、第1のLEDマトリクス内のLEDの複数の第1の一次ストリングを駆動する第1のグループの第1の出力ドライバと、第2のLEDマトリクス内のLEDの複数の第2の冗長ストリングを駆動する第2のグループの出力ドライバとを含む。そのような実施形態では、各第1の出力ドライバは、トライステートスイッチなどの対応する第1のドライバ端子スイッチに接続されていて、第1の一次ドライバ端子又は第1の冗長ドライバ端子のいずれかを選択することができる。各第2の出力ドライバは、トライステートスイッチなどの第2のドライバ端子スイッチに接続されていて、第2の一次ドライバ端子又は第2の冗長ドライバ端子のいずれかを選択することができる。
【0010】
一態様では、許容可能な製造歩留まりパーセンテージ及びLEDマトリクスサイズ(例えば、LPMサイズ)の増加を維持しながら、画素ドライバチップの許容可能なDPPM数を増加させることができる、様々な画素ドライバ冗長スキームが記載されている。いくつかの実施形態によれば、LEDマトリクス内のLEDの一次ストリング及び冗長ストリングの両方を、2つの隣接する画素ドライバチップの端子に接続している場合がある。各画素ドライバチップは、LEDの一次ストリング又はLEDの冗長ストリングのいずれかを選択するためのスイッチング回路を含み得る。そのような冗長構成は、画素ドライバチップのDPPM数の増加に対応し得る。いくつかの実施形態では、画素ドライバチップは、共有画素ドライバ回路冗長性を提供するために、第1の画素ドライバ回路と第2の画素ドライバ回路との間に結合された追加の冗長回路を含むことができる。
【0011】
別の態様では、許容可能な製造歩留まりパーセンテージ及びLEDマトリクスサイズ(例えば、LPMサイズ)の増加を維持しながら、総シリコン量、つまり画素ドライバチップの数を抑えることによってディスプレイコストを押し下げることができる、様々な画素ドライバ冗長スキームが記載されている。そのような冗長構成は、画素ドライバチップ内のスイッチング回路及び/又は共有画素ドライバ回路冗長性が提供される追加の冗長構成を活用することができる。いくつかの実施形態によれば、LEDマトリクス内のLEDの一次ストリング及び冗長ストリングの両方が、単一の画素ドライバチップのドライバ端子に接続している場合がある。DPPM許容値が維持される場合、そのような配置は、画素ドライバチップの数を減らすのを容易にすることができる。
【0012】
実施形態によるLPMディスプレイは、大面積のディスプレイ、及び高画素密度を有する高解像度ディスプレイの両方で実装されてもよい。更に、LED及び画素ドライバチップサイズは、マクロサイズからマイクロサイズまでスケーラブルである。ある実施形態では、画素ドライバチップは、最大寸法が、400μm未満又は更には200μm未満の長さであってもよく、LED最大寸法が、100μm未満又は更には20μm未満、例えば、10μm未満、又は更には高解像度及び高画素密度のディスプレイの場合5μm未満であってもよい。
【0013】
様々な実施形態では、図を参照して説明する。しかしながら、ある実施形態は、これらの特定の詳細うちの1つ以上を用いることなく、また、他の既知の方法及び構成と組み合わせることで実施することができる。以下の説明では、実施形態の徹底的な理解を提供するために、特定の構成、寸法、及びプロセスなど、多数の特定の詳細について述べる。他の場合、実施形態を不必要に曖昧にしないように、よく知られている半導体プロセス及び製造技法について特に詳細には説明しない。本明細書全体にわたって、「一実施形態」への参照は、その実施形態に関連して記載する特定の特徴、構造体、構成、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたって様々な場所における「一実施形態では」という語句への言及は、必ずしも同じ実施形態を参照しているとは限らない。更に、特定の特徴、構造、構成又は特性は、1つ以上の実施形態において任意に好適に組み合わせてもよい。
【0014】
本明細書で使用される用語「の上部に」、「の上方に」、「への」、「間の」、及び「上に」は、他の層に対するある層の相対位置について、言及する場合がある。ある層が別の層に「の上部に」、「の上方に」若しくは「上に」あること、又は別の層「へと」若しくは「接触して」接合することは、別の層と直接接触することであってもよく、又は1つ以上の介在層を有してもよい。層と層の「間」に位置する1つの層は、それらの層に直接接触する場合も、又は1つ以上の介在層を有する場合もある。
【0015】
図1Aを参照すると、ある実施形態による、ディスプレイシステム100の側断面図が示されている。
図1Aに示すように、ディスプレイシステムは、画素ドライバチップ110の行を含む。各画素ドライバチップ110は、画素ドライバチップ110の上方及び下方のLEDマトリクス115の動作用の2つの部分つまりスライス0、1を含んでもよい。スライス0、1は、一次/冗長構成、又はマスタ/スレーブ構成に分離されてもよい。各LEDマトリクス115は、複数のLED104及び複数の画素106を含んでもよい。いくつかの構成では、画素ドライバチップ110の行は、一次画素ドライバチップの行(例えば、行1、3など)、又は冗長画素ドライバチップの行(例えば行2、4など)である行に、一行おきに配置される。ディスプレイ領域内の画素ドライバチップ110の数及びサイズは、必ずしも縮尺どおりに描かれておらず、例示目的のために拡大されていることを理解されたい。
【0016】
一般に、ディスプレイシステム100は、LED104の画素106を有するディスプレイ領域を含むディスプレイパネル103、任意選択の列ドライバ、任意選択の行ドライバ、並びに、ディスプレイパネル103に取り付けられてディスプレイパネル103に様々な制御信号、ビデオ信号、及び電源電圧を供給する外部制御回路105を含むことができる。
【0017】
図1Bは、実施形態による、ディスプレイパネルの一部の拡大概略側断面図である。製造方法は、画素ドライバチップ110のアレイをディスプレイ基板200に移送することを含み得る。例えば、ディスプレイ基板200は、ガラス、ポリイミドなどの剛性又は可撓性基板であってもよい。接着層202は、任意選択的に、ディスプレイ基板200上に、画素ドライバチップ110を受容するように形成されてもよい。移送は、ピックアンドプレースツールを使用して達成され得る。ある実施形態では、裏側(非官能化)側が接着層202上に配置され、前面側(コンタクトパッド112を含むアクティブ側)が正面上に配置される。コンタクト(端子)パッド112は、移送前又は移送後に形成され得る。図示されるように、パッシベーション層204は、例えば、画素ドライバチップ110をディスプレイ基板200に固定し、追加のルーティングのためのステップカバレッジを提供するために、画素ドライバチップ110の周りに形成され得る。パッシベーション層204に好適な材料としては、ポリマー、スピンオンガラス、酸化物などが挙げられる。ある実施形態では、パッシベーション層は、アクリル、エポキシ、ベンゾシクロブテン(BCB)などの熱硬化性材料である。
【0018】
次いで、再分配層(redistribution layer、RDL)210を、画素ドライバチップ110のアレイ上に形成することができる。RDLは、例えば、コンタクト(端子)パッド112からファンアウトされ得、更に、制御回路105との間のルーティングを含み得る。RDL210は、1つ以上の再分配ライン208及び誘電体層206を含み得る。例えば、再分配ライン208は、金属ライン(例えば、Cu、Alなど)であり得、誘電体層206は、酸化物(例えば、SiOx)、窒化物、ポリマーなどを含む好適な絶縁材料で形成され得る。実施形態によれば、RDL210は、複数のグローバル信号ライン及び電力ライン(例えば、データ信号350、行同期信号334、フレーム同期信号336、及び垂直同期トークン(VST)340など、
図4Aを参照されたい)のうちの1つ以上を含む。更に
図1Bを参照すると、RDL210は、LED用のドライバパッド211を追加的に含む。いくつかの実施形態によれば、LEDのストリングは、対応する相互接続部(例えば、ストリング、又はライン)に接続されている場合がある。
【0019】
製造プロセスにおけるこの段階では、部分的に製造されたディスプレイパネル103を試験して、画素ドライバチップ110の動作性を判定することができる。例えば、これは、RDL210内に形成されたドライバパッド211又は他の試験回路をプロービングすることによって行うことができる。例えば、RDL210は、画素ドライバチップ110の機能性を試験するためにプロービングすることができるディスプレイパネル103の縁部に試験パッドを有する試験回路を含むことができる。この試験は、LED104の移送の前又は後に実行することができる。ある実施形態では、試験回路は、試験後にディスプレイパネル103の縁部から除去することができる。いくつかの実施形態では、画素ドライバチップ110は、試験結果に基づいて全体的又は部分的にアクティブ化又は非アクティブ化され得る。例えば、画素ドライバチップ全体は、非アクティブ化され得るか、又は特定のスライスのみであり得る。更に、特定のドライバ端子スイッチは、一次又は冗長ドライバ端子のいずれかを選択するようにプログラムされ得る。したがって、冗長性及び選択性は、スライスレベルよりも微細な粒度であり得る。しかしながら、この段階で画素ドライバチップをプログラムする必要はないことを理解されたい。
【0020】
ここで、ディスプレイパネルは、マイクロLED及びOLEDの両方の後続の処理に適したものとなり得る。OLED製造プロセスでは、これは、有機発光層、及び画素画定層の堆積を含み得る。
図1Bに示されるマイクロLED製造プロセスでは、追加の誘電体層及びルーティング層が、任意選択的に形成されてもよく、続いて、マイクロLED104のスタックアップへの移送及び接合が行われる。ある実施形態では、マイクロLED104は、バンク層220内のバンク構造開口部230内に任意選択で接合される。バンク構造開口部230は、任意選択で反射性であり得、任意選択で、マイクロLED104の接合後に充填され得る。バンク層220は、(例えば、負の)電圧電源ライン114、又はカソードなどのルーティング層を露出させるために開口部240を作成するように更にパターン化され得る。次いで、上部透明又は半透明導電層(複数可)260を堆積させて、マイクロLED104の上面から電圧電源ライン又はカソードへの電気接続を提供することができる。好適な材料としては、透明導電性酸化物(TCO)、導電性ポリマー、薄い透明金属層などが挙げられる。次いで、カプセル化、偏光子などのためにさらなる処理が行われ得る。
【0021】
ここで
図2Aを参照すると、画素ドライバチップ110の隣接するペアによって駆動されることができるLEDの冗長ペアを含むLEDマトリクスの概略図が提供される。特に、
図2Aは、LEDマトリクス115に両方とも接続された、下部スライス1を有する上部画素ドライバチップ110、及び上部スライス0を有する下部画素ドライバチップ110の図である。スライス0、1は、例えば、一次/冗長構成、又はマスタ/スレーブ構成に分離されてもよい。用語「スライス」の使用は、簡略化されたものであり、画素ドライバチップ110内の回路の幾何学的分割を決して示唆するものではなく、その代わりに、図示の上部及び下部の接続部への単純な参照であることを理解されたい。
【0022】
図示された実施形態では、LED104の列は、RGB画素配置内の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)などのLEDの異なる発光色に対応する。LED104の各列はまた、LEDのストリング107であり得る。代替的な画素配置も、使用され得る。LEDマトリクス内のLEDの行及び列の図示された数は例示的であり、実施形態はそのように限定されない。例えば、第4の列の赤色(R)LED104と画素を共有するために、LEDの追加の列が含まれる。
【0023】
図示の実施形態では、下部画素ドライバチップ110のスライス1、及び上部画素ドライバチップ110のスライス0の両方の部分は、(例えば、駆動側)相互接続部212でLEDの同じストリング107に結合されたドライバ端子120(例えば、
図1Bのコンタクトパッド112)を含む。逆に、隣接する画素ドライバチップ110は、行相互接続部262を有する冗長なLED行と結合された行端子122(例えば、
図1Bのコンタクトパッド112)を含む。行相互接続部262は、LED104のストリング107を行端子122に接続する、上部透明又は半透明導電層(複数可)260と(負)電圧電源ライン114(例えば、カソード)との組み合わせであり得る。
【0024】
行端子122は、画素ドライバチップ110内の対応する行ラインスイッチ及びレベルシフタと結合されている場合があり、ドライバ端子120は、画素ドライバチップ110の出力ドライバ140及びドライバ端子スイッチ130と結合されている場合がある。行相互接続部262は、LED104の行の電極(例えば、カソード)を対応する行ラインスイッチ及びレベルシフタに接続してもよく、一方で、相互接続部212は、LED104の列の電極(例えば、アノード)を対応する出力ドライバ140に接続してもよく、又はその逆であってもよい。
【0025】
具体的には、冗長ドライバ端子120Rは、冗長LED104のストリング107又は列に対応する冗長相互接続部212Rに結合されている場合があり、一方、一次ドライバ端子120Pは、一次LED104のストリング107又は列に対応する一次相互接続部212Pに結合されている場合がある。更に、上部画素ドライバチップ110のスライス1及び下部画素ドライバチップ110のスライス0の行端子122は、各々、一次相互接続ライン212P及び冗長相互接続ライン212Rの列にも結合された一次及び冗長LED104の行に対応する行相互接続部262に結合されている場合がある。このようにして、上部画素ドライバチップ110のスライス1及び下部画素ドライバチップ110のスライス0は、同じマトリクス115と関連付けられた同じタイミングを共有する。
【0026】
図2Aに示される特定の実施形態では、LEDマトリクス115は、2つの隣接する画素ドライバチップ110に接続されている。そのような実施形態では、相互接続部262の複数の行は、第1の画素ドライバチップの第1の複数の行端子122(例えば、スライス1)と、第2の画素ドライバチップの対応する第2の複数の行端子122(例えば、スライス0)との間に接続されており、複数の行相互接続部の各行相互接続部262は、LEDマトリクス内で、LEDの複数の第1の冗長ストリング(冗長相互接続ライン212Rに接続されている)及びLEDの複数の第1の一次ストリング(一次相互接続ライン212Pに接続されている)の両方に結合されている。示されるように、冗長性は、行端子122では必要ではない。
【0027】
バックアップ画素ドライバチップを含むいくつかの実施形態では、各画素ドライバチップのマスタ部分又はスライス0が、各画素ドライバチップに対してデフォルトアクティブであり、各画素ドライバチップのスレーブ部分又はスライス1が、デフォルト非アクティブである。したがって、隣接する画素ドライバチップからのマスタ若しくは一次部分が欠陥のある、又は非アクティブである場合、スレーブ又は冗長部分のみがアクティブになる。いくつかの実施形態では、一次画素ドライバチップの一部分又はスライス0、1の両方が、デフォルトアクティブであり、一方で冗長画素ドライバチップの対応する部分又はスライス0、1が、デフォルト非アクティブである。したがって、隣接する一次画素ドライバチップ部分が欠陥のある又は非アクティブである場合、冗長画素ドライバチップの一部分又は全体がアクティブになる。あるいは、特定のドライバ端子及びLEDのストリングは、スライスレベルよりも細かい粒度で任意の好適な構成でアクティブ化することができる。したがって、スライス全体は、完全にアクティブ又は非アクティブである必要はない。
【0028】
図2Bは、ある実施形態による、単一の画素ドライバチップによって駆動されるLEDの冗長ペアを含むLEDマトリクスの概略図である。図示されるように、複数の行相互接続部262は、単一の画素ドライバチップのみの第1の複数の行端子122(例えば、スライス1)に接続されており、複数の行相互接続部の各行相互接続部262は、LEDマトリクス内で、LEDの複数の第1の冗長ストリング(冗長相互接続ライン212Rに接続されている)及びLEDの複数の第1の一次ストリング(一次相互接続ライン212Pに接続されている)の両方に結合されている。示されるように、冗長性は、行端子122では必要ではない。
【0029】
ここで
図3A~
図3Cを参照すると、
図1Aの画素ドライバチップ110及びLEDマトリクス115の配置のものに類似し得る様々な冗長構成が例示されている。
図3Aは、アップ/ダウン冗長スキームの概略上面図である。示されるように、各画素ドライバチップ110は、画素ドライバ回路150-0の第1の部分(スライス0)及び画素ドライバ回路150-1の第2の部分(スライス1)を含み、画素ドライバ回路の第1及び第2の部分は、任意選択的に、(例えば、制御ビット及び画素ビットを受信及び記憶するために)独立したロジックを含む。
図3Aに示される実装形態では、画素ドライバ回路150-0、150-1の各部分は、複数の出力ドライバ140を含み、各出力ドライバは、相互接続部212(一次相互接続部212P、冗長相互接続部212R)を介してLEDの対応するストリング107(一次ストリング107P、冗長ストリング107R)に接続されている。この構成では、対応するLEDマトリクス115は、上部画素ドライバチップ110の画素ドライバ回路150-0の第1の部分(スライス0)によって、又は下部画素ドライバチップ110の画素ドライバ回路150-1の第2の部分(スライス1)によって駆動され得る。
【0030】
図3Bは、ある実施形態による、バックアップ画素ドライバチップを備えた冗長スキームの概略上面図である。特に、
図3Bは、
図2Aに関して前述したような同じ冗長構成を表し、隣接する画素駆動チップ110の両方に接続されている相互接続部212、及び、などの、
図3Aのものと比較して追加的な冗長構成を含み、各画素ドライバチップ110は、接続された一次相互接続部212P(及びLEDの対応する一次ストリング107P)又は冗長相互接続部212R(及びLEDの対応する冗長ストリング107R)のいずれかを選択するためのドライバスイッチ130を含む。
【0031】
ある実施形態では、ディスプレイパネル103は、LEDマトリクス115の対応するアレイに接続された画素ドライバチップ110のアレイを含み、LEDマトリクスのアレイは、第1のLEDマトリクス115A及び第2のLEDマトリクス115Bを含み、画素ドライバチップ110のアレイは、第1のLEDマトリクス115A及び第2のLEDマトリクス115Bに接続された第1の画素ドライバチップ(図示の中央の画素ドライバチップ)を含む。図示の実施形態では、第1のLEDマトリクスは、LEDの複数の第1の一次ストリング107P及びLEDの複数の第1の冗長ストリング107Rを含み、第2のLEDマトリクスは、LEDの複数の第2の一次ストリング107P及びLEDの複数の第2の冗長ストリング170Rを含む。
【0032】
第1の画素ドライバチップ110は、画素ドライバ回路150-0の第1の部分(スライス0)及び画素ドライバ回路150-1の第2の部分(スライス1)を含み、各部分は、任意選択的に、(例えば、制御及び画素ビットを受信するために)独立したロジックを含む。画素ドライバ回路150-0の第1の部分は、第1のLEDマトリクス115A内のLEDの複数の第1の一次ストリング107Pを駆動するための第1の出力ドライバ140-0の第1のグループを含む。画素ドライバ回路150-1の第2の部分は、第2のLEDマトリクス115B内のLEDの複数の第2の冗長ストリング107Rを駆動するための第2の出力ドライバ140-1の第2のグループを含む。示されるように、各第1の出力ドライバ140-0は、第1の画素ドライバチップ110の第1の一次ドライバ端子120P又は第1の冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択するために対応する第1のドライバ端子スイッチ130に接続されており、各第2の出力ドライバ140-1は、第1の画素ドライバチップ110の第2の一次ドライバ端子120P又は第2の冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択するために対応する第2のドライバ端子スイッチ130に接続されている。例えば、ドライバ端子スイッチは、トライステートスイッチであり得る。
図3Bの冗長構成を更に参照すると、LEDの各第1の冗長ストリング107Rは、対応する第1の冗長ドライバ端子120Rに接続されており、LEDの各第2の一次ストリング107Pは、対応する第2の一次ドライバ端子120Pに接続されている。
【0033】
示されるように、第2の画素ドライバチップ110(上部画素ドライバチップ)は、第1のLEDマトリクス115A及び第3のLEDマトリクス115Cに接続されている場合があり、第3のLEDマトリクス115Cは、LEDの複数の第3の一次ストリング107PとLEDの複数の第3の冗長ストリング107Rとを同様に含む。同様に、第2の画素ドライバチップ110(上部画素ドライバチップ)は、第3のLEDマトリクス115C内のLED107Pの複数の第3の一次ストリングを駆動する第3の出力ドライバ140-0の第3のグループと、第1のLEDマトリクス115A内のLED107Rの複数の第1の冗長ストリングを駆動する第4の出力ドライバ140-1の第4のグループを含み得る。各第3の出力ドライバ140-0は、第3の一次ドライバ端子120P又は第2の画素ドライバチップ110の第3の冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択するために対応する第3のドライバ端子スイッチ130に接続されており、各第4の出力ドライバ140-1は、第4の一次ドライバ端子120P又は第2の画素ドライバチップの第4の冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択するために対応する第4のドライバ端子スイッチ130に接続されている。
【0034】
示されるように、
図3Bの追加の冗長スキームは、LEDマトリクス内のLEDの一次ストリング107P、冗長ストリング107Rの両方を、2つの隣接する画素ドライバチップ110の一次及び冗長ドライバ端子120(120P、120R)に接続する。各画素ドライバチップは、LEDの一次ストリング又はLEDの冗長ストリングのいずれかを選択するためのドライバ端子スイッチ130を更に含み得る。そのような冗長構成は、各画素ドライバチップ内に追加の冗長性を提供することによって、画素ドライバチップのDPPMの数の増加に対応し得る。したがって、製造歩留まりを改善することができ、及び/又はLPMサイズを増加させることができる。
図3Bに示される実施形態は、機能ブロック内の選択的冗長性及び共有画素ドライバ回路冗長性など、本明細書に記載の他の冗長構成と更に組み合わされ得ることを理解されたい。
【0035】
ここで
図3Cを参照すると、ある実施形態による単一の画素ドライバチップを有する冗長スキームの概略上面図である。
図3Cは、
図2Bに関して前述したのと同じ冗長構成を表す。示されるように、各LEDマトリクス115は、単一の画素ドライバチップ110によって駆動され、LEDマトリクス115は、画素ドライバチップのアレイ内の別の画素ドライバチップ110の出力ドライバに結合されていない。
図3Cの画素ドライバチップは、
図3Bに関して前述したものと同様であり得る。この場合、画素ドライバチップ110の数を低減することができ、したがって、シリコンコストを下げることによってディスプレイコストを下げることができる。しかしながら、画素ドライバチップの冗長性の欠如は、DPPM許容値を低下させる可能性があり、ディスプレイパネルの歩留まりは低下する可能性がある。これは、LEDの冗長ストリング107P、107R及びドライバ端子スイッチ130に起因するDPPM許容値を維持しながら、LPMサイズ、したがってLEDマトリクス115サイズを減少させることによってバランスを取ることができる。
【0036】
図3A~
図3Cに示される特定の構成では、画素ドライバ回路150-0の第1の部分(スライス0)及び画素ドライバ回路150-1の第2の部分(スライス1)は、別個のスライス(スライス0、1)として示されている。
図3A~
図3Bに示される例示的な実装形態では、そのようなスライス冗長性は、画素ドライバチップの冗長性を容易にすることができ、隣接する画素ドライバチップ110は、対応するLEDマトリクス115に対して互いにバックアップすることができる。このようにして、隣接する画素ドライバチップ110のスライス0/1は、同じマトリクス115と関連付けられた同じタイミングを共有することができる。更に、同じ画素ドライバチップ110内のスライス0/1は、制御ビット及び画素ビットを独立して受信及び記憶するための独立したロジックを含むことができる。
図3Cに示される特定の実施形態では、隣接する画素ドライバチップ110は、対応するLEDマトリクス115に対して互いにバックアップしない。そのような実施形態では、別個のスライスのための画素ドライバ回路150-0、150-1の部分は、任意選択的に、制御ビット及び画素ビットを独立して受信及び記憶するための独立したロジックを含み得る。それにもかかわらず、画素ドライバ回路150-0、1、..nの2つ以上の部分への分割は、機能グループ(ドライバ端子のグループなどを含む)を試験するために利用することができ、制御及び画素ビットを独立して受信及び記憶するために独立したロジックを必要としないようにできる。したがって、各個々の画素ドライバパッドを試験する必要がないようにできる。更に、そのようなグループ化は、さらなる機能ブロック冗長性の実装に利用され得る。
【0037】
ここで
図4を参照すると、データ負荷の視点からのある実施形態による、画素ドライバチップ110の入力/出力端子の高レベル概略図が提供される。データ走査は、垂直データ信号350(列ドライバから発信される)及び、水平データクロック信号330、342(行ドライバ又はハイブリッド画素ドライバ/行ドライバチップから発信される)を使用するラスタ走査に基づく。更に
図4に示されるのは、LED行相互接続部262に出力するための行端子122、及び、
図2A~
図2Bに関して先に説明したように、画素ドライバチップ110の両方の部分(例えば、スライス0,1)のLED列相互接続部212(一次相互接続部212P、冗長相互接続部212R)のドライバ端子120(一次ドライバ端子120P、冗長ドライバ端子120R)である。
【0038】
各スライス1/0は、データクロック330、342、構成クロック332、344、発光クロック338、346の別個の入力をそれぞれ受信することができる。加えて、各スライスは、別個のLED色(例えば、R、G、B)のための複数の発光クロック入力338、346を含み得る。画素ドライバチップ110は、行同期信号334、フレーム同期信号336、及び垂直同期トークン(VST)340などのグローバル信号の入力を更に含み得る。
【0039】
いくつかの実施形態によれば、各画素ドライバチップ110の第1の部分(例えば、スライス1)及び第2の部分(例えば、スライス0)は、任意選択的に、対応するデータレジスタ335、345(
図4Bを参照)に記憶されるように、制御ビット及び画素ビットを独立して受信(例えば、捕捉)することができる。動作中、構成クロック信号332、344は、データ信号350からの制御(構成)ビット又は画素ビットが更新されるかどうかを宣言するために、画素ドライバチップ110のスライスに送信される。画素ドライバチップ110のスライスの制御(構成)ビット又は画素ビットは、構成クロック信号332、344がハイ側になり、対応するスライス1/0のデータクロック330、342と重複するときに更新される。
【0040】
実施形態によれば、画素ドライバチップ110は、代替的又は追加的に選択的冗長性特徴を含み得る。
図4Bは、画素ドライバチップ110内に見られる様々な機能ブロックの概略図である。示されるように、選択的冗長性400は、様々な機能ブロック内に含めることができ、例えば、電流ソースブロック内に追加の電流源/スイッチを提供し、又はメモリブロック内にメモリ/スイッチを提供し、これらのすべてが対応する冗長コンタクトパッド/端子402を有し得る(
図6を参照)。そのような冗長なコンタクトパッド/端子402はまた、
図1Bのコンタクトパッド112の一部であり得る。更に、冗長コンタクトパッド/端子402は、行同期信号334、フレーム同期信号336、及び垂直同期トークン(VST)340、並びに様々な電源などのグローバル信号I/Oのために作られ得る。
【0041】
ここで
図5を参照すると、ある実施形態による、ドライバ端子スイッチ130及び任意選択の冗長画素ドライバ回路を備えた画素ドライバチップの部分回路図が提供されている。一般に、
図5は、画素ドライバ回路150-0の第1の部分(スライス0に対応する)と画素ドライバ回路150-1の第2の部分(スライス1に対応する)との間に結合された冗長回路150-R(例えば、冗長スライス)を含む、スライス冗長性の高レベルルーティングを示す。示されるように、それぞれの画素ドライバ回路は、デジタルブロック152及びアナログブロック154を有することができる。図示された特定の実施形態では、データ(例えば、デジタル)は、デジタルスライス152-0に、例えばデータレジスタ335から入力することができる。データ(例えば、デジタル)は、デジタルスライス152-1に、例えばデータレジスタ345から入力することができる。デジタルブロック152-0、152-1は、それぞれ任意選択のアナログブロック154-0、154-1に入力することができ、これらはそれぞれ、出力ドライバ140-0、140-1に入力される。例えば、アナログブロックは、電流源を提供することができる。様々な信号156、158は、様々なデジタルブロック152及びアナログブロック154に入力される。例えば、これらは、発光クロック、VSTなどを含み得る。前述の説明と同様に、ドライバ端子スイッチ130は、一次ドライバ端子120P又は冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択するために、出力ドライバ140の出力に接続されている。
【0042】
ある実施形態では、例えば、データレジスタ335、345からのデータ(デジタル)入力は、冗長回路150-Rのマルチプレクサ151に入力される。マルチプレクサ151は、冗長デジタルブロック152-Rへの出力を有し、それが、スライス0/1のデジタルブロック及びアナログブロックと同様に動作し得る任意選択の冗長アナログブロック154-Rに出力される。冗長アナログブロック154-Rは、電流源を冗長出力ドライバ140-Rに出力することができる。図示される実施形態では、第1の冗長回路選択スイッチ170-0Rは、冗長出力ドライバ140-Rと(スライス0のための)第1のドライバ端子スイッチ130との間に位置する。第2の冗長選択回路スイッチ170-1Rは、冗長出力ドライバ140-Rと(スライス1のための)第1のドライバ端子スイッチ130との間に位置する。同様に、選択回路スイッチ170-0及び170-1は、出力ドライバ140-0、140-1とそれらのそれぞれのドライバ端子スイッチ130との間に提供され得る。
【0043】
図4Bに関して説明したように、選択的冗長性特徴は、追加のメモリ(例えば、データレジスタ335、345)、電流源(例えば、アナログブロック154)、画素データ及び制御データラッチなどに関連付けられたグローバル信号などの、特定の機能ブロックに対して含まれ得る。
図5に示す特定の実施形態では、冗長性は、画素ドライバチップ110の構成ブロックについては必要ではない。
【0044】
ここまでのところ、様々な冗長構成のためのビルディングブロックを、別個か、又は特定の組み合わせで説明してきた。しかしながら、様々なビルディングブロックを組み合わせて、指定された冗長性を達成することができることを理解されたい。
図6は、様々な実施形態で使用することができる冗長ビルディングブロックの組み合わせを含む、画素ドライバチップ110の概略図である。特に、
図6は、画素ドライバ回路150-0の第1の部分(スライス0に対応する)、画素ドライバ回路150-1の第2の部分(スライス1に対応する)、並びに冗長回路150-Rを示す。また、一次ドライバ端子120Pと冗長ドライバ端子120Rとの間の複数のドライバ端子スイッチ130も示されている。更に、示されているのは、選択的冗長性特徴に対応する冗長コンタクトパッド/端子402である。これらの様々なビルディングブロックは、様々な好適な配置で組み合わされて、最小DPPM及びLPMサイズのために必要なだけの冗長性を有する画素ドライバチップを製造することができる。
【0045】
図7Aは、アップ/ダウン冗長スキームに配置されたドライバ端子スイッチ140を有する画素ドライバチップを含む冗長スキームの概略上面図である。示されるように、
図7Aは、ドライバ端子スイッチ130、冗長回路150-R、又は追加の端子402を有する選択的冗長性特徴の冗長ビルディングブロックを実装していない。
【0046】
図7Bは、ある実施形態による、バックアップ画素ドライバチップを備えた冗長スキームに配置されたドライバ端子スイッチを有する画素ドライバチップを含む冗長スキームの概略上面図である。示されるように、
図7Bは、ドライバ端子スイッチ130の冗長ビルディングブロックを実装している。このようにして、各画素ドライバチップ110の各スライス0/1は、隣接する画素ドライバチップ110のためのスライスに冗長性を提供することができる。例示的な動作方法は、スライスがデフォルトとして一次又は冗長のいずれかとして割り当てられ、リプログラミングが欠陥の場合にのみ必要である、マスタ/スレーブ配置を含む。別の動作方法では、列内の他の画素ドライバチップごとに、アクティブ又は非アクティブ(すなわち、バックアップ)である。代替的に、ドライバ端子スイッチ130は、一次ドライバ端子120P及び冗長ドライバ端子120Rのアクティブな組み合わせに対して任意の好適な様式で選択することができる。
【0047】
図7Ca~7Cbは、ある実施形態による、単一の画素ドライバチップを有する冗長スキームに配置されたドライバ端子スイッチを有する画素ドライバチップを含む冗長スキームの概略上面図である。
図7Ca~
図7Cbは両方とも、ドライバ端子スイッチ130の冗長ビルディングブロックを実装している。そのような単一の画素ドライバチップ配置では、各LEDマトリクス115は、単一の画素ドライバチップ110のみに接続されている。
図7Cbに示される実施形態は、選択的冗長性特徴に対応する冗長コンタクトパッド/端子402を更に含む。
【0048】
図7Ccは、ある実施形態による、ドライバ端子スイッチを有する画素ドライバチップと、単一の画素ドライバチップを有する冗長スキームに配置された冗長画素ドライバ回路とを含む冗長スキームの概略上面図である。
図7Ccに示される特定の実施形態は、冗長回路150-Rの追加をした
図7Cbのものと同様である。実施形態は、
図7A~
図7Ccに具体的に例示される特定の組み合わせに限定されず、本明細書に記載の様々な冗長ビルディングブロックは、任意の好適な方法で組み合わされ得ることを理解されたい。例えば、
図7b~7cの実装形態は、画素ドライバ回路150-0、150-1、150-R、...150-nの別個の部分無しで実行され得る。
【0049】
図8~11は、様々な実施形態が実装され得る様々なポータブル電子システムを示す。
図8は、ハウジング802内にパッケージングされたディスプレイスクリーン101を含んだディスプレイパネル103を含む、例示的な携帯電話800の図である。
図9は、ハウジング902内にパッケージングされたディスプレイスクリーン101を含んだディスプレイパネル103を含む、例示的なタブレットコンピューティングデバイス900を示す。
図10は、ハウジング1002内にパッケージングされたディスプレイスクリーン101を含んだディスプレイパネル103を含む、例示的なウェアラブルデバイス1000を示す。
図11は、ハウジング1102内にパッケージングされたディスプレイスクリーン101を含んだディスプレイパネル103を含む、例示的なラップトップコンピュータ1100を示す。
【0050】
図12は、本明細書に記載のディスプレイパネル103を含むポータブル電子デバイス1200の実施形態のシステム図を示す。ポータブル電子デバイス1200は、システムを管理し命令を実行するためのプロセッサ1220及びメモリ1240を含む。このメモリには、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリが含まれ、更にスタティック又はダイナミックランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性メモリが含まれ得る。メモリ1240は、ファームウェア及び構成ユーティリティを記憶する、読取り専用メモリ(ROM)専用の部分を更に含むことができる。
【0051】
このシステムはまた、電力モジュール1280(例えば、可撓性電池、有線又は無線の充電回路、など)、周辺インタフェース1208、及び1つ以上の外部ポート1290(例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)、HDMI(登録商標)、ディスプレイポート、及び/又はその他)をもまた、含んでいる。一実施形態では、ポータブル電子デバイス1200は、1つ以上の外部ポート1290とインタフェースするように構成された通信モジュール1212を含んでいる。例えば、通信モジュール1212は、1つ以上の送受信機を含むことができ、これらの送受信機は、IEEE(登録商標)規格、3GPP(登録商標)規格、又は他の通信規格、4G、5Gなどに準拠して機能し、1つ以上の外部ポート1290を介してデータを送受信するように構成されている。通信モジュール1212は、1つ以上の携帯電話基地局又は基地局を含む広域ネットワークと通信するように構成された1つ以上のWWAN送受信機を追加的に含んで、ポータブル電子デバイス1200を追加のデバイス又は構成要素に通信可能に接続することができる。更に、通信モジュール1212は、ポータブル電子デバイス1200をローカルエリアネットワーク及び/又はパーソナルエリアネットワーク(Bluetoothネットワーク等)に接続するように構成された、1つ以上のWLAN及び/又はWPANの送受信機を含むことができる。
【0052】
ディスプレイシステム1200は、更に、例えば、近接センサ、周辺光センサ、又は赤外トランシーバなどの1つ以上のセンサからの入力を管理するセンサコントローラ1270を含むことができる。一実施形態では、本システムは、音声出力用の1つ以上のスピーカ1234、及び音声を受け取るための1つ以上のマイクロフォン1232を含む音声モジュール1231を含んでいる。実施形態では、スピーカ1234及びマイクロフォン1232は、圧電構成要素とすることができる。ポータブル電子デバイス1200は、入力/出力(I/O)コントローラ1222、ディスプレイスクリーン101、及び追加の入出力構成要素1218(例えば、キー、ボタン、光源、LED、カーソル制御デバイス、触覚デバイス、及びその他)を更に含む。ディスプレイスクリーン101及び追加のI/O構成要素1218は、ユーザインタフェース(例えば、ユーザに情報を提示すること、及び/又はユーザから入力を受け取ること、に関連するポータブル電子デバイス1200の一部)の部分を形成すると考えることができる。
【0053】
本明細書に記載の様々な実施形態は、特定の冗長性を達成するために様々な好適な方法で組み合わされ得る。ある実施形態では、ディスプレイパネル103は、LEDマトリクス115の対応するアレイに接続された画素ドライバチップ110のアレイを含み、LEDマトリクスのアレイは、第1のLEDマトリクス115-Aを含み、画素ドライバチップのアレイは、第1のLEDマトリクス115-Aに接続された第1の画素ドライバチップ110(例えば、
図3A~
図3Cの中央の画素ドライバチップを参照)を含む。
【0054】
第1のLEDマトリクス115-Aは、LEDの複数の第1の一次ストリング107Pと、LEDの複数の冗長ストリング107Rとを含み得る。示されるように、第1の画素ドライバチップは、LEDの複数の第1の一次ストリング107Pと結合された対応する複数の第1の一次ドライバ端子120Pと、LEDの複数の第1の冗長ストリング107Rと結合された対応する複数の第1の冗長ドライバ端子120Rとを含む。第1の画素ドライバチップ110は、出力ドライバ140-0の第1のグループ及びドライバ端子スイッチ130の第1のグループを含む画素ドライバ回路150-0の第1の部分を更に含むことができ、各第1の出力ドライバ140-0は、第1の一次ドライバ端子120P又は第1の画素ドライバチップ110の第1の冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択するための対応する第1のドライバ端子スイッチ130に接続されている。実施形態によるドライバ端子スイッチは、トライステートスイッチであり得る。
【0055】
実施形態によるLEDマトリクスのアレイは、第1の画素ドライバチップ110が接続されている第2のLEDマトリクス115-Bを更に含むことができる。同様に、第2のLEDマトリクス115-Bは、LEDの複数の第2の一次ストリング107Pと、LEDの複数の第2の冗長ストリング107Rとを含む。第1の画素ドライバチップ110(中央)は、LEDの複数の第2の一次ストリング107Pと結合された対応する複数の第2の一次ドライバ端子120Pと、LEDの複数の第2の冗長ストリング107Rと結合された対応する複数の第2の冗長ドライバ端子120Rとを含む。示されるように、第1の画素ドライバチップ110はまた、出力ドライバ140-1の第2のグループ及び第2のドライバ端子スイッチ130の第2のグループを含む画素ドライバ回路150-1の第2の部分を含むことができ、各第2の出力ドライバ140-1は、第1の画素ドライバチップ110(中央)の、第2の一次ドライバ端子120P又は第2の冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択するために、対応する第2のドライバ端子スイッチ130に接続されている。
【0056】
画素ドライバチップのアレ
イは、第1のLEDマトリクス115-A及び第3のLEDマトリクス115-Cに接続された第2の画素ドライバチップ110(例えば、
図3Bに示される上部画素ドライバチップ110)を含み得る。同様に、第3のLEDマトリクス115-Cは、LEDの複数の第3の一次ストリング107Pと、LEDの複数の第3の冗長ストリング107Rとを含むことができる。第2の画素ドライバチップ110は、第3の出力ドライバ140-0の第3のグループと、第3のLEDマトリクス115-C内のLEDの複数の第3の一次ストリング107Pと結合された対応する複数の第3の一次ドライバ端子120Pと、第3のLEDマトリクス115-C内のLEDの複数の第3の冗長ストリング107Rと結合された対応する複数の第3の冗長ドライバ端子120Rと、を含むことができる。示されるように、第2の画素ドライバチップ110は、出力ドライバ140-1の第4のグループ、及び第1のLEDマトリクス115-A内のLEDの第1の一次ストリング107Pと結合された対応する複数の第4の一次ドライバ端子120P、及び第1のLEDマトリクス115-A内のLEDの複数の第1の冗長ストリング107Rと結合された対応する複数の第4の冗長ドライバ端子120Rを含むことができる。各第3の出力ドライバ140-0は、対応する第3のドライバ端子スイッチ130に接続されていて、第2の画素ドライバチップの第3の一次ドライバ端子120P又は(例えば、第3のLEDマトリクス115-Cに接続されている)第3の冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択することができ、各第4の出力ドライバ140-1は、対応する第4のドライバ端子スイッチに接続されていて、第2の画素ドライバチップの第4の一次ドライバ端子120P又は(例えば、第1のLEDマトリクス115-Aに接続されている)第4の冗長ドライバ端子120Rのいずれかを選択することができる。
図2Aに示すように、複数の行相互接続部262は、第1の画素ドライバチップの第1の複数の行端子122(スライス0)と、第2の画素ドライバチップの対応する第2の複数の行端子122(スライス1)との間に接続されている場合がある。更に、各行相互接続部262は、LEDの複数の第1の冗長ストリング107R及び第1のLEDマトリクス115-AのLEDの複数の第1の一次ストリング107Pの両方における一次及び冗長LEDの行に結合している場合がある。画素ドライバ回路の第1及び第2の部分150-0、150-1の各々は、制御及び画素ビットをそれぞれ独立して受信するための独立したロジックを含むことができる。
【0057】
ある実施形態では、第1のLEDマトリクス115-A及び第2のLEDマトリクス115-Bは、画素ドライバチップのアレイ内の別の画素ドライバチップの出力ドライバに結合されておらず、例えば、
図3Cを参照されたい。複数の行相互接続部262は、第1の画素ドライバチップ110の第1の複数の行端子122(例えば、
図3Cの中央のチップ)に接続されている場合があり、各行相互接続部262は、LEDの複数の第1の冗長ストリング107R及び第1のLEDマトリクス115-AのLEDの複数の第1の一次ストリング107Pの両方の一次及び冗長LEDの行に結合されている。
図2Bに示すように、画素ドライバチップ110は、同様に、LEDの複数の第1の冗長ストリング107Rと、第2のLEDマトリクス115-BのLEDの複数の第1の一次トリング107Pの両方において、一次及び冗長LEDの行に結合されている場合がある。両方の場合において、行相互接続部262は、
図2Aに示すように隣接する画素ドライバチップ110に接合されない場合がある。
【0058】
実施形態による画素ドライバチップ110は、追加の冗長性特徴を含み得る。ある実施形態では、冗長回路150-R(例えば、
図5を参照)は、画素ドライバ回路150-0の第1の部分と画素ドライバ回路150-1の第2の部分との間に結合している場合がある。第1の冗長回路選択スイッチ170-Rは、冗長出力ドライバ140-Rと第1のドライバ端子スイッチ130との間(画素ドライバ回路150-0の第2の部分内)に接続している場合があり、第2の冗長回路選択スイッチ170-1Rは、冗長出力ドライバ140-Rと第2のドライバ端子スイッチ130との間(画素ドライバ回路150-1の第2の部分内)に接続している場合がある。更に、第1のデジタル入力335及び第2のデジタル入力345は、冗長回路150-R内のマルチプレクサ151に接続している場合がある。追加の冗長回路構成が企図され、実施形態はそのように限定されないことを理解されたい。冗長性は、画素ドライバ回路内の様々な機能ブロックに含まれ得る。例えば、冗長電流源が含まれ得る。ある実施形態では、画素ドライバ回路の第1の部分は、第1の冗長電流源コンタクトパッド(例えば、
図1Bのコンタクトパッド122)を含み、画素ドライバ回路の第2の部分は、第2の冗長電流源コンタクトパッド(例えば、
図1Bのコンタクトパッド122)を含む。多様な冗長コンタクトパッドが、冗長な機能ブロックと共に含まれ得る。
【0059】
本実施形態の種々の態様の利用において、ディスプレイパネル冗長スキームを形成するために、上記実施形態の組み合わせ又は変形が可能であることが、当業者には明らかとなるであろう。実施形態について、構造上の特徴及び/又は方法論的な作業に特定の言語で説明したが、添付の特許請求の範囲は、必ずしも上述した特定の特徴又は作業に限定されないことを理解されたい。開示した特定の特徴及び行為は、むしろ、説明上有用な特許請求の範囲の実施形態として理解されたい。