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特許7480353自己混合型センサを備えたヘッドマウント電子デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】自己混合型センサを備えたヘッドマウント電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/64 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
H04N5/64 511A
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022569526
(86)(22)【出願日】2021-05-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 US2021031853
(87)【国際公開番号】W WO2021163713
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-11-15
(31)【優先権主張番号】17/230,341
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/028,458
(32)【優先日】2020-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100122563
【弁理士】
【氏名又は名称】越柴 絵里
(72)【発明者】
【氏名】ムトル メフメト
(72)【発明者】
【氏名】イスクマン セルハン オー
(72)【発明者】
【氏名】グランガー ザカリー エイ
【審査官】三沢 岳志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0003919(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102016226294(DE,A1)
【文献】国際公開第2020/043472(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0129181(US,A1)
【文献】特表2020-523620(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドマウントハウジングと、
前記ヘッドマウントハウジング内の少なくとも1つの光学モジュールであって、前記光学モジュールが、ディスプレイを有し、かつ前記ディスプレイからアイボックスに画像を表示するように構成されたレンズを有する光学モジュールと、
前記ディスプレイから前記レンズの部分までの距離を測定するように構成された自己混合型光学センサと、
前記測定された距離に基づいて前記レンズを調整するように構成されたアクチュエータと、
を備える、ヘッドマウントデバイス。
【請求項2】
前記アクチュエータが、前記測定された距離に応じて前記レンズを移動させるように構成されている、請求項1に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項3】
前記レンズが平面部分を有し、前記自己混合型光学センサが、前記平面部分から反射して前記自己混合型光学センサに戻る光ビームを放出するように構成されている、請求項2に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項4】
前記光学モジュールが、前記レンズを支持するように構成されたレンズバレルを含み、前記自己混合型光学センサが、前記自己混合型光学センサと前記レンズバレルとの間の距離を測定することによって前記レンズまでの前記距離を測定するように構成されている、請求項2に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項5】
前記レンズが、レンズ面を有し、前記自己混合型光学センサが、前記レンズ面の表面から反射する光を放出し、前記反射される放出光を検出することによって前記レンズまでの前記距離を測定するように構成されている、請求項2に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項6】
前記自己混合型光学センサが、800~1100nmの波長を有する光を放出するように構成されたレーザダイオードを含む、請求項2に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項7】
前記自己混合型光学センサが、前記レンズの部分と前記ディスプレイとの間の距離を測定することとは独立して、前記自己混合型光学センサに対する前記レンズの横方向の動きを測定するように構成されている、請求項2に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項8】
ヘッドマウントハウジングと、
前記ヘッドマウントハウジング内に支持された複数の光学モジュールであって、各光学モジュールが、ディスプレイを有し、かつ前記ディスプレイから対応するアイボックスに画像を表示するように構成されたレンズを有する、複数の光学モジュールと、
前記ディスプレイから前記複数の光学モジュールの前記レンズの部分までの距離をそれぞれ測定するように構成された自己混合型光学センサであって、各光学モジュールにおいて、少なくとも第1、第2及び第3の光学自己混合光学センサを含む、自己混合型光学センサと、
アクチュエータであって、各アクチュエータが、前記光学モジュールのうちの個別の1つに関連付けられており、かつ前記レンズの測定値に基づいて、その光学モジュールの前記ディスプレイに対してその光学モジュールの前記レンズを移動させるように構成されている、アクチュエータと、
を備える、ヘッドマウントデバイス。
【請求項9】
各レンズが、レンズ面を有し、各光学モジュール内の前記第1、第2及び第3の自己混合型光学センサが、前記自己混合型光学センサと前記レンズ面との間の距離を測定することによって、その光学モジュール内の前記レンズ面の変形を測定する、請求項に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項10】
各自己混合型光学センサが、光を放出するレーザを有し、かつ検出器を有し、前記レンズの各々が、レンズ面を有し、前記自己混合型光学センサの前記検出器の各々が、その自己混合型光学センサからの放出光が前記レンズ面から反射されると、前記放出光を検出するように構成されている、請求項に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項11】
各光学モジュールの前記第1の自己混合型光学センサが、前記第1の自己混合型光学センサとその光学モジュール内の前記レンズとの間の距離を測定するように構成されている、請求項に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項12】
各光学モジュールの前記第2及び第3の自己混合型光学センサが、前記第2及び第3の自己混合型光学センサに対する前記レンズの横方向のシフトを測定するように構成されている、請求項11に記載のヘッドマウントデバイス。
【請求項13】
ヘッドマウント支持構造と、
前記ヘッドマウント支持構造によって支持されるカメラと、
前記ヘッドマウント支持構造によって支持されるディスプレイと、
前記ディスプレイから前記カメラの部分までの距離を測定するように構成された自己混合型光学センサと、
前記自己混合型光学センサからの情報に少なくとも部分的に基づいて、前記カメラを移動させるように構成されたアクチュエータと、
を備える、ヘッドマウントデバイス。
【請求項14】
前記カメラが表面を有し、前記自己混合型光学センサが、前記表面から反射する光を放出するように構成され、かつその放出光が前記表面から反射すると当該放出光を受け取るように構成されている、請求項13に記載のヘッドマウントデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2021年4月14日に出願された米国特許出願第17/230,341号、及び2020年5月21日に出願された米国仮特許出願第63/028,458号に対する優先権を主張するものであり、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本願は概して、電子デバイスに関し、より具体的には、光学部品を有するヘッドマウントデバイスなどの電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘッドマウントデバイスなどの電子デバイスは、画像を表示するためのディスプレイを有し得、他の光学部品を有し得る。
【発明の概要】
【0003】
ヘッドマウントデバイスは、ヘッドマウントハウジングを有し得る。光学部品は、ヘッドマウントハウジングによって支持され得る。光学部品は、フロントフェーシングカメラなどのカメラ及び/又は画像をアイボックスに表示するためのディスプレイを有する光学モジュールを含み得る。
【0004】
ヘッドマウントデバイス内に自己混合型光学センサを設けて、ヘッドマウントデバイスの部分間の位置の変化を検出することができる。これらの変化は、レンズ及びディスプレイなどの光学モジュール部品間の位置の変化を含み得る。これらの変化はまた、カメラなどの光学部品の動きを含み得る。
【0005】
自己混合型光学センサを使用して光学部品位置の変化(例えば、部品又は他の構造がその所望の位置から移動したことを示す変化)を検出することに応じて、デバイス内のアクチュエータは、光学部品を移動させるように調整され得、又は変化を補償するために他のアクションが取られ得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る、例示的なヘッドマウントデバイスの上面図である。
図2】一実施形態に係る、例示的なヘッドマウントデバイスの背面図である。
図3】一実施形態に係る、例示的なヘッドマウントデバイスの模式図である。
図4】一実施形態に係る、例示的な自己混合型センサの図である。
図5】一実施形態に係る、図4の自己混合型センサの動作を示すグラフを含む。
図6】一実施形態に係る、例示的なディスプレイシステムの側断面図である。
図7】一実施形態に係る、例示的なカメラシステムの側断面図である。
図8】実施形態に係る、自己混合型センサを備えた例示的な光学システムの側断面図である。
図9】実施形態に係る、自己混合型センサを備えた例示的な光学システムの側断面図である。
図10】実施形態に係る、自己混合型センサを備えた例示的な光学システムの側断面図である。
図11】実施形態に係る、自己混合型センサを備えた例示的な光学システムの側断面図である。
図12】実施形態に係る、自己混合型センサを備えた例示的な光学システムの側断面図である。
図13】実施形態に係る、自己混合型センサを備えた例示的な光学システムの側断面図である。
図14】実施形態に係る、自己混合型センサを備えた電子デバイスの動作に関連する例示的な動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
ヘッドマウントデバイスなどの電子デバイスは、光学部品を有し得る。光学部品は、ユーザの眼に画像を提供するために使用される光学モジュールを含み得る。ヘッドマウントデバイスはまた、カメラなどの他の光学部品を有し得る。デバイスが落下イベント又は他の高応力イベント中に応力にさらされた場合、ヘッドマウントデバイス内の部品は、不整列が起きる可能性がある。デバイスが十分に動作することを確実にするために、自己混合型光学センサを使用して、ヘッドマウントデバイス内の部品の位置を精確に測定することができる。次いで、アクチュエータは、光学部品を移動させて、位置の検出された変化を補償し、及び/又は他の補償アクションを取ることができる。
【0008】
例示的なヘッドマウントデバイスの上面図を図1に示す。図1に示すように、電子デバイス10などのヘッドマウントデバイスは、ハウジング12などのヘッドマウント支持構造を有し得る。ハウジング12は、デバイス10がユーザの頭部に装着されることを可能にするための部分(例えば、ヘッドマウント支持構造12T)を含み得る。支持構造12Tは、布、ポリマ、金属、及び/又は他の材料から形成され得る。支持構造12Tは、デバイス10をユーザの頭部上に支持するのを助けるためのストラップ又は他のヘッドマウント支持構造を形成し得る。ハウジング12の主支持構造(例えば、主ハウジング部分12Mなどのヘッドマウントハウジング)は、ディスプレイ14などの電子部品を支持することができる。
【0009】
主ハウジング部分12Mは、金属、ポリマ、ガラス、セラミック、及び/又は他の材料から形成されたハウジング構造を含み得る。例えば、ハウジング部分12Mは、剛性ポリマもしくは他の剛性支持構造から形成された前面F上のハウジング壁と、上側面、下側面、左側面、右側面上のハウジング壁とを有してもよく、これらの剛性壁は、任意選択的に、電気部品、布、皮革、もしくは他の軟質材料などで覆われてもよい。ハウジング部分12Mはまた、構造的支持を提供しながら、気流を制御して放熱するなどの複数の機能を果たすフレーム及び/又は構造などの内部支持構造を有してもよい。ハウジング部分12Mの壁は、デバイス10の内部領域34内の内部部品38を囲み得、内部領域34をデバイス10の周囲の環境(外部領域36)から分離し得る。内部部品38は、集積回路、アクチュエータ、バッテリ、センサ、及び/又はデバイス10用の他の回路及び構造を含み得る。ハウジング12は、ユーザの頭部に装着されるように構成され得、眼鏡、帽子、ヘルメット、ゴーグル、及び/又は他のヘッドマウントデバイスを形成し得る。ハウジング12がゴーグルを形成する構成は、例として本明細書で説明することがあり得る。
【0010】
ハウジング12の前面Fは、ユーザの頭部及び顔から外向きに面し得る。これに対向するハウジング12の背面Rは、ユーザに面し得る。背面R上のハウジング12の部分(例えば、主ハウジング12Mの部分)は、カバー12Cなどのカバーを形成し得る。背面R上のカバー12Cの存在は、内部ハウジング構造、内部部品38、及び内部領域34内の他の構造をユーザの視界から隠すのに役立ち得る。
【0011】
デバイス10は、図1のカメラ46などの1つ以上のカメラを有し得る。例えば、フォワードフェーシング(フロントフェーシング)カメラは、デバイス10がデバイス10を取り囲む環境に対するデバイス10の動きを監視することを可能にし得る(例えば、カメラは、視覚オドメトリシステム又は視覚慣性オドメトリシステムの一部を形成する際に使用され得る)。フォワードフェーシングカメラはまた、デバイス10のユーザに表示される環境の画像をキャプチャするために使用され得る。必要に応じて、ユーザのために、複数のフォワードフェーシングカメラからの画像を互いにマージしてもよく、及び/又はフォワードフェーシングカメラコンテンツをコンピュータ生成コンテンツとマージすることができる。
【0012】
デバイス10は、任意の好適な数のカメラ46を有し得る。例えば、デバイス10は、K個のカメラを有してもよく、Kの値は、少なくとも1、少なくとも2、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも12、20未満、14未満、12未満、10未満、4~10、又は他の好適な値とする。カメラ46は、赤外線波長に感度を持ち得(例えば、カメラ46は赤外線カメラであり得)、可視波長に感度を持ち得(例えば、カメラ46は可視光カメラであり得)、及び/又はカメラ46は他の波長に感度を持ち得る。必要に応じて、カメラ46は、可視波長と赤外線波長の両方に感度を持ち得る。
【0013】
前面Fに取り付けられ、かつ外向きに(デバイス10の前方に向かい、かつユーザから離れて)面するカメラ46は、本明細書では、フォワードフェーシングカメラ又はフロントフェーシングカメラと呼ばれることがある。カメラ46は、視覚オドメトリ情報、(例えば、仮想コンテンツを実世界オブジェクトに対して適切に見当合わせすることができるように)ユーザの視野内のオブジェクトを位置特定するために処理される画像情報、デバイス10のユーザに対してリアルタイムで表示される画像コンテンツ、及び/又は他の適切な画像データをキャプチャすることができる。
【0014】
デバイス10は、左、右の光学モジュール40を有し得る。光学モジュール40は、発光部品及びレンズなどの電気部品及び光学部品を支持し、したがって、光学アセンブリ、光学システム、光学部品支持構造、レンズ及びディスプレイ支持構造、電気部品支持構造、又はハウジング構造と呼ばれることがある。各光学モジュールは、それぞれのディスプレイ14、レンズ30、及び支持構造32などの支持構造を含み得る。レンズ支持構造、光学部品支持構造、光学モジュール支持構造、光学モジュール部分、又はレンズバレルと呼ばれることもある支持構造32は、ディスプレイ14及びレンズ30を収容するための開放端又は他の支持構造を備えた中空円筒構造を含み得る。支持構造32は、例えば、左ディスプレイ14及び左レンズ30を支持する左レンズバレル、及び右ディスプレイ14及び右レンズ30を支持する右レンズバレルを含み得る。
【0015】
ディスプレイ14は、画像を生成するためのピクセル又は他のディスプレイデバイスのアレイを含み得る。ディスプレイ14は、例えば、薄膜回路構成を備えた基板上に形成され、及び/又は半導体基板上に形成された有機発光ダイオードピクセルを含み得、結晶性半導体ダイ、液晶ディスプレイピクセル、走査ディスプレイデバイス、及び/又は画像を生成するための他のディスプレイデバイスから形成されたピクセルを含み得る。
【0016】
レンズ30は、ディスプレイ14からそれぞれのアイボックス13に画像光を提供するための1つ以上のレンズ素子を含み得る。レンズは、屈折ガラスレンズ素子を使用して、ミラーレンズ構造(反射屈折レンズ)を使用して、フレネルレンズを使用して、ホログラフィックレンズを使用して、及び/又は他のレンズシステムを使用して実装され得る。
【0017】
ユーザの眼がアイボックス13に位置するとき、ディスプレイ(ディスプレイパネル)14は連動してデバイス10のディスプレイを形成する(例えば、それぞれの左、右の光学モジュール40によって提供される画像は、ユーザに立体画像が作成されるように、アイボックス13内のユーザの眼によって見ることができる)。ディスプレイがユーザによって見られる間、左光学モジュールからの左画像は、右光学モジュールから右画像と融合する。
【0018】
ユーザの眼がアイボックス13に位置する間にユーザの眼を監視することが望ましい場合がある。例えば、ユーザ認証のために、ユーザの虹彩(又はユーザの眼の他の部分)の画像をカメラを使用してキャプチャすることが望ましい場合がある。また、ユーザの視線の方向を監視することが望ましい場合がある。視線追跡情報は、ユーザ入力の形態として使用され得、及び/又は画像内で、画像コンテンツの解像度が中心窩イメージングシステムにおいて局所的に強化されるべき位置を決定するために使用され得る。ユーザの眼がアイボックス13に位置している間、デバイス10が十分な眼画像をキャプチャすることができることを確実にするために、各光学モジュール40は、カメラ42のようなカメラ、及び発光ダイオード44のような1つ以上の光源、又はレーザ、ランプのような発光デバイスなどが設けられ得る。カメラ42及び発光ダイオード44は、任意の好適な波長(可視、赤外線、及び/又は紫外線)で動作し得る。一例として、ダイオード44は、ユーザに見えない(又はほぼ見えない)赤外光を放出し得る。これにより、ディスプレイ14上の画像を視認するユーザの能力を妨げることなく、眼監視動作を連続的に実行することが可能になる。
【0019】
すべてのユーザが同じ瞳孔間距離(InterPupillary Distance、IPD)を有するわけではない。横方向寸法Xに沿ってモジュール40間の瞳孔間間隔を調整し、それによって、異なるユーザの瞳孔間距離に合わせるように、アイボックス13間の間隔IPDを調整する能力をデバイス10に備えさせるために、デバイス10には、ハウジング12内の光学モジュール位置決めシステムが設けられ得る。位置決めシステムは、光学モジュール40を互いに対して位置決めするために使用されるガイド部材及びアクチュエータ43を有し得る。
【0020】
アクチュエータ43は、支持構造(レンズバレル)32を互いに対して移動させる、手動で制御されるアクチュエータ及び/又はコンピュータ制御されるアクチュエータ(例えば、コンピュータ制御モータ)であり得る。ユーザの眼の位置に関する情報は、例えば、カメラ42を使用して収集され得る。次に、アイボックス13の位置を適宜調整することができる。
【0021】
図2のデバイス10の背面図に示すように、カバー12Cは、背面Rを覆うと同時に、光学モジュール40のレンズ30を覆わないようにすることができる(例えば、カバー12Cは、モジュール40と整列された開口部を有し、モジュール40を収容し得る)。モジュール40が、異なるユーザの異なる瞳孔間距離に合わせるために寸法Xに沿って互いに対して移動される際に、モジュール40は、主部分12Mの壁などの固定ハウジング構造に対して移動し、互いに対して移動する。
【0022】
ヘッドマウントデバイス又は他のウェアラブルデバイスなどの例示的な電子デバイスの模式図を図3に示す。図3のデバイス10は、スタンドアロンデバイスとして動作されてもよく、及び/又はデバイス10のリソースは、外部電子機器と通信するために使用されてもよい。一例として、デバイス10内の通信回路構成を使用して、ユーザ入力情報、センサ情報、及び/又は他の情報を外部電子デバイスに(例えば、無線又は有線接続を介して)送信することができる。これらの外部デバイスの各々は、図3のデバイス10によって示されるタイプの部品を含み得る。
【0023】
図3に示すように、デバイス10のようなヘッドマウントデバイスは、制御回路構成20を含むことができる。制御回路構成20は、デバイス10の動作をサポートするための記憶及び処理回路構成を含み得る。記憶及び処理回路構成は、非揮発性メモリ(例えば、フラッシュメモリ又はソリッドステートドライブを形成するように構成された他の電気的にプログラム可能な読み取り専用メモリ)、揮発性メモリ(例えば、スタティック又はダイナミックランダムアクセスメモリ)などのような記憶装置を含み得る。制御回路構成20内の処理回路構成は、センサ及び他の入力デバイスからの入力を収集するために使用され得、出力デバイスを制御するためにも使用され得る。処理回路構成は、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタルシグナルプロセッサ、ベースバンドプロセッサ及び他の無線通信回路、電力管理ユニット、オーディオチップ、特定用途向け集積回路などに基づき得る。動作中に、制御回路構成20は、ユーザに視覚的出力及び他の出力を提供する際に、ディスプレイ(単数又は複数)14及び他の出力デバイスを使用し得る。
【0024】
デバイス10と外部機器との間の通信をサポートするために、制御回路構成20は、通信回路構成22を使用して通信することができる。回路構成22は、アンテナ、高周波トランシーバ回路構成、他の無線通信回路構成及び/又は有線通信回路構成を含み得る。制御回路構成及び/又は制御及び通信回路構成と呼ばれることがある回路構成22は、無線リンクを介して、デバイス10と外部機器(例えば、コンピュータ、セルラ電話、又は他の電子デバイスなどのコンパニオンデバイス、ポイントデバイス、コンピュータスタイラスなどのアクセサリ、又は他の入力デバイス、スピーカ又は他の出力デバイスなど)との間の双方向無線通信をサポートすることができる。例えば、回路構成22は、無線LANリンクを介した通信をサポートするように構成された無線LANトランシーバ回路構成、近距離通信リンクを介した通信をサポートするように構成された近距離通信トランシーバ回路構成、セルラ電話リンクを介した通信をサポートするように構成されたセルラ電話トランシーバ回路構成、又は他の任意の適切な有線もしくは無線通信リンクを介した通信をサポートするように構成されたトランシーバ回路構成などの、高周波トランシーバ回路構成を含み得る。無線通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)リンク、WiFi(登録商標)リンク、10GHz~400GHzの周波数で動作する無線リンク、60GHzリンク、又は他のミリ波リンク、携帯電話リンク、又は他の無線通信リンクを介してサポートされてもよい。デバイス10は、必要に応じて、有線及び/又は無線電力を送信及び/又は受信するための電力回路を含んでもよく、バッテリ又は他のエネルギー貯蔵デバイスを含んでもよい。例えば、デバイス10は、デバイス10内の回路構成に設けられた無線電力を受信するためのコイル及び整流器を含み得る。
【0025】
デバイス10は、デバイス24などの入出力デバイスを含むことができる。入出力デバイス24は、ユーザ入力を収集する際、ユーザを取り囲む環境の情報を収集する際、及び/又はユーザに出力を提供する際に使用されてもよい。デバイス24は、ディスプレイ(単数又は複数)14などの1つ以上のディスプレイを含むことができる。ディスプレイ(単数又は複数)14は、有機発光ダイオードディスプレイパネル(ピクセル制御回路構成を含むポリマ基板又はシリコン基板上に形成された有機発光ダイオードピクセルを備えたパネル)、液晶ディスプレイパネル、マイクロ電気機械システムディスプレイ(例えば、2次元ミラーアレイ又は走査ミラーディスプレイデバイス)などの1つ以上のディスプレイデバイス、結晶性半導体発光ダイオードダイ(マイクロLEDと呼ばれることもある)から形成されたピクセルアレイを備えたディスプレイパネル、及び/又は他のディスプレイデバイスを含むことができる。
【0026】
入出力デバイス24内のセンサ16は、(例えば、歪みゲージ、容量式力センサ、抵抗式力センサなど)力センサ、マイクロフォンなどの音声センサ、ボタン、トラックパッド、もしくは他の入力デバイスを形成するタッチセンサなどの容量式センサなどのタッチセンサ及び/又は近接センサ、ならびに他のセンサを含み得る。必要に応じて、センサ16は、光を放出して検出する光学式センサなどの光学式センサ、超音波センサ、光学式タッチセンサ、光学式近接センサ、及び/又は他のタッチセンサ及び/又は近接センサ、単色及びカラーの環境光センサ、画像センサ(例えば、カメラ)、指紋センサ、虹彩走査型センサ、網膜走査型センサ、及び他のバイオメトリックセンサ、温度センサ、3次元非接触ジェスチャ(「エアジェスチャ」)測定用センサ、圧力センサ、位置、配向、及び/又は動き検出用センサ(例えば、加速度計、コンパスセンサなどの磁気式センサ、ジャイロスコープ、及び/又はこれらのセンサの一部もしくはすべてを含む慣性測定ユニット)、血中酸素濃度センサ、心拍センサ、血流センサなどの健康センサ、及び/又は他の健康センサ、高周波センサ、深度センサ(例えば、3次元画像をキャプチャするステレオ撮像装置に基づく構造化光センサ及び/又は深度センサ)及び/又は自己混合型センサや飛行時間測定値を収集する光検出測距(lidar)センサ(例えば、飛行時間カメラ)などの光学式センサなどの3次元カメラシステム、湿度センサ、水分センサ、視線追跡センサ、筋肉活性化を感知する筋電センサ、顔センサ、干渉計型センサ、飛行時間型センサ、磁気式センサ、抵抗式センサ、距離センサ、角度センサ、及び/又は他のセンサを含むことができる。いくつかの構成では、デバイス10は、センサ16及び/又は他の入出力デバイスを使用して、ユーザ入力を収集することができる。例えば、ボタンは、ボタン押圧入力を収集するために使用することができ、ディスプレイと重なるタッチセンサは、ユーザタッチスクリーン入力を収集するために使用することができ、タッチパッドは、タッチ入力を収集するために使用することができ、マイクロフォンは、オーディオ入力(例えば、音声コマンド)を収集するために使用することができ、加速度計は、指が入力面に接触するときの監視に使用することができ、したがって、指押圧入力などを収集するために使用することなどができる。
【0027】
必要に応じて、電子デバイス10は、追加の部品(例えば、入出力デバイス24内の他のデバイス18を参照)を含んでもよい。追加の部品は、触覚出力デバイス、移動可能なハウジング構造移動用のアクチュエータ、スピーカなどのオーディオ出力デバイス、ステータスインジケータ用の発光ダイオード、ハウジング及び/もしくはディスプレイ構造の部分を照明する発光ダイオードなどの光源、他の光学出力デバイス、及び/又は入力を収集し及び/又は出力を提供するための他の回路構成を含んでもよい。デバイス10はまた、バッテリ又は他のエネルギー貯蔵デバイス、補助装置との有線通信をサポートし、有線電力を受信するためのコネクタポート、及び他の回路構成を含んでもよい。
【0028】
デバイス10の光学部品は、デバイス10の動作中に十分な整列を維持することが望ましい。デバイス10に応力を与える落下イベント又は他のイベントのために、デバイス10内のディスプレイ、レンズ、カメラ、他の光学部品、及び/又は他の構造の位置がそれらの初期位置に対して移動してしまうというリスクがある。大量の応力にさらされても、デバイス10がきちんと動作することを確実にするために、デバイス10は、センサを使用して部品位置を測定することができる。部品位置の変化を測定することに応じて、デバイス10(例えば、制御回路構成20)は、補償アクション(例えば、アクチュエータを使用して部品の位置を調整することによって、部品がきちんと位置決めされていることを確実にすること、カメラ又はディスプレイに関連付けられた画像データをワープさせることなど)を取ることができる。本明細書で一例として記載され得る例示的な構成では、デバイス10が落下イベント及び他の高応力イベントにさらされたときでも、光学部品がその所望の位置に留まるように、1つ以上のアクチュエータを使用して、移動した光学部品を復位させることができる。アクチュエータが、レンズ、ディスプレイ、及び/又は他の部品を移動させて、フォーカスを調整し、及び/又はさもなければ光学部品の動作を調整する際に、測定された位置情報を使用する構成もまた、本明細書で一例として記載され得る。
【0029】
部品を所望の位置に維持することができるように、部品位置の比較的小さな変化を測定することが望ましい場合がある。例えば、レンズ又は他の部品の位置を、(例として)30ミクロン未満、20ミクロン未満、7ミクロン未満、又は3ミクロン未満の許容範囲内でその元の位置に維持することが望ましい場合がある。デバイス10内の光学部品の厳密な許容範囲を維持するに際しては、対応する精確な位置測定を行うことが望ましい場合がある。本明細書で一例として説明される例示的な構成では、自己混合型光学センサなどの光学式位置センサが、これらの厳密な許容範囲内で(例えば、10ミクロン以上、2ミクロン以上、又は1ミクロン以上、又は他の適切な精度で)部品位置を測定するために使用される。サブミクロン位置測定精度又は他の満足のいく測定精度により、レンズ、ディスプレイ、カメラ、及び/又は他の光学部品が、有意な不整列エラーを発生させることなく所望の位置に配置されることを可能にする。
【0030】
例示的な自己混合型光学センサを図4に示す。光学式自己混合型位置センサ又は自己混合型配向センサと呼ばれることがある自己混合型センサ70は、距離を測定し、したがって、センサとターゲット構造との間の相対位置を判定するために使用され得る。いくつかの構成では、角度配向は、1つ以上の自己混合型センサを使用して測定され得る。例えば、角度傾斜は、2つ以上の距離を測定することによって測定され得る。1つの軸に関する傾斜は、一例として、部品上の異なるそれぞれの位置で行われる一対の距離測定を使用して測定され得、一方、2つの軸に関する傾斜は、3つのそのような距離測定を使用して測定され得る。自己混合型センサが、距離、変位、又は位置の測定の際に触れられる配置は、本明細書では一例として記載され得る。一般に、位置、角度配向、位置及び/又は配向の変化、及び/又は他の自己混合型センサ測定値は、直接収集され得、及び/又は自己混合型センサからの距離測定値から導出され得る。
【0031】
図4の例では、センサ70とターゲット82との間の間隔(距離D)の測定に、自己混合型センサ70が使用される。図4のターゲット82などのデバイス10内のターゲット構造は、レンズ(例えば、図1のレンズ30)の部分、支持構造(例えば、レンズバレル又はレンズ及び/もしくは他の光学モジュール部品用の他の支持構造32)の部分、ディスプレイ構造(例えば、ディスプレイ14)、カメラ(例えば、カメラ46及び/又はカメラ42)の部分、及び/又はデバイス10内の他の構造(例えば、部分12M内のハウジング構造)の部分であり得る。センサ70などの自己混合型センサは、ハウジング構造(例えば、部分12M内の構造)上に、又はそれに隣接して取り付けられてもよく、及び/又はセンサ70は、レンズ(例えば、図1のレンズ30)、支持構造(例えば、レンズバレル32)の部分、ディスプレイ構造(例えば、ディスプレイ14)、カメラの部分、及び/又はデバイス10内の他の構造(例えば、部分12M内のハウジング構造)上に、又はそれに隣接して取り付けられてもよい。このようにして、距離Dは、レンズの整列に関する情報を現すディスプレイ対レンズの測定値又はハウジング対レンズの測定値に対応し得、及び/又はさもなければ、距離Dは、レンズ、カメラ、ディスプレイ、ハウジング構造などの間の距離を測定する際に使用され得る。1つ以上のセンサ70を用いた測定値が、部品がその所望の位置に対して不整列になっていることを現している場合には、補償アクションを取ることができる。例えば、制御回路構成20は、アクチュエータを使用して、デバイス10内のレンズ、ディスプレイ、カメラ、又は他の部品を移動させて、部品位置の測定された変化を補償することができる。一例として、レンズ30がディスプレイ14から30ミクロン離れすぎている場合、レンズ30は、ディスプレイ14に向かって30ミクロンに移動され得る。
【0032】
図4の例示的な構成に示すように、自己混合型センサ74は、垂直共振器型面発光レーザ80などのレーザを含み得る(例えば、自己混合型近接センサ70が、ダイオードレーザ又は他のコヒーレント又は部分的にコヒーレントな光源を有する自己混合型光コヒーレントセンサであり得る)。レーザ80は、薄膜干渉フィルタミラー74(ブラッグリフレクタと呼ばれることもある)を有し得る。薄膜干渉フィルタミラーの各々は、交互屈折率の薄膜層のスタックから形成される。アクティブ領域76は、ミラー74間に形成され得る。レーザ80の下部ミラーは、レーザ80の光の一部が重なったフォトダイオード72に到達することを可能にするために100%未満の公称反射率を有してもよく、又は、フォトダイオード72がセンサ70の他の位置に位置する構成(例えば、レーザ80に横方向に隣接する)では、下部ミラーは100%の公称反射率を有してもよい。レーザ80の上部ミラーは、レーザ80が、ターゲット82に向かって光84を放出するように、わずかに低い反射率を有してもよい。レーザ80は、制御回路構成20(例えば、回路構成20内の駆動回路)を使用して、端子86に駆動信号を印加することによって制御され得る。感知回路構成(例えば、フォトダイオード72及び/又は回路構成20内の関連する感知回路構成)は、(一例として)レーザ80の光出力を測定することができる。
【0033】
放出光46は、850~1200nm、800nm~1100nm、920~960nm、少なくとも800nm、少なくとも900nm、少なくとも1000nm、1200nm未満、1100nm未満、1000nm未満、又は900nm未満の赤外線波長、又は他の好適な波長(例えば、可視波長、紫外線波長、赤外線波長、近赤外線波長など)を有し得る。放出された光84がターゲット82を照明するとき、放出光84の一部は、反射光86(例えば、ターゲット82から鏡面反射され、及び/又はターゲット82のマット面から後方散乱される光)としてセンサ70に向かって照り返される。
【0034】
図4のセンサ70は、感光素子(例えば、フォトダイオード72などの光検出器)を含む。図4の例のフォトダイオード72は、レーザ80の下に位置するが、必要に応じて、フォトダイオード72がレーザ80に隣接している構成、レーザ80とは別個の基板上に位置している構成、アクティブ領域76の上方に位置している構成、及び/又は他の構成を使用することができる。フォトダイオード72の端子は、制御回路構成20内の感知回路構成に結合され得る。この回路構成は、反射光86などの反射光(放出光84の鏡面反射及び/又は後方散乱部分)の受信に応じて生成されるフォトダイオード出力信号を収集する。フォトダイオードを使用することに加えて、(例えば、レーザが一定のバイアス電流で駆動される場合)レーザ接合電圧測定値、又は(例えば、レーザが一定の電圧で駆動される場合)レーザバイアス電流を使用して、自己混合を検出することができる。
【0035】
ターゲット82は、近接センサ70から距離Dに位置する。反射光86としてターゲット82から反射又は後方散乱される光84の一部は、レーザ80のレーザキャビティに戻り(すなわち、このフィードバックされた光は、レーザキャビティ内の光と混合され)、電界をコヒーレントに摂動させ、レーザ80内のキャリア密度に摂動を引き起こす。レーザ80におけるこれらの摂動は、放出光84の電力及びレーザ接合電圧及び/又はレーザバイアス電流などのレーザ80の関連する動作特性におけるコヒーレント自己混合変動を引き起こす。これらの変動は監視され得る。例えば、光86の電力における変動は、フォトダイオード72を使用して監視され得る。図4の例では、フォトダイオード72は、レーザ80の下に形成される一体型モノリシックフォトダイオードであるが、必要に応じて、他の構成を使用することができる。
【0036】
制御回路構成20は、レーザ80に駆動電流を供給するように構成され、フォトダイオード72の応答を感知するための回路構成を含む。感知されたフォトダイオード出力は、ダイオード電流及び/又は電圧の測定値を含み得る。波長変調を誘導する目的でレーザ80を駆動することに変調スキームを使用し得る。そして、制御回路構成20が自己混合干渉法の原理に従ってセンサ70とターゲット82との間の距離Dを決定することを可能にするために、測定された出力電力における自己混合変動を処理する際に、(フォトダイオード電流、接合電圧、バイアス電流などの測定を使用する)フォトダイオード出力処理スキームを使用し得る。
【0037】
レーザ80を駆動するための変調スキームは、例えば、三角波駆動信号を使用することができる。この三角波駆動信号は、出力波長がレーザ80の駆動電流に依存しているため、三角波の各半周期中に、第1の波長WL1と第2の波長WL2との間の光84の波長を連続的に変化させる。光84の波長変動は、レーザ80の自己混合干渉信号にリップルを表させる。必要に応じて、レーザ80を駆動するために他の変調スキーム(例えば、正弦波駆動スキームなど)を使用することができる。
【0038】
フォトダイオード信号で使用される処理スキームは、周波数抽出変換を使用してリップルの周期を抽出し、そこから距離Dが計算され得る。距離Dは、例えば、50ミクロン以上、20ミクロン以上、10ミクロン以上、5ミクロン以上、2ミクロン以上の精度、1ミクロン以上の精度、又は他の好適な精度で決定され得る。この高い精度により、レンズ又は他の光学部品がデバイス10内における位置の測定値は、アクチュエータがレンズ及び/又は他の光学部品を移動させて、望ましくない落下によって誘発された動きを補償するか、又は他の適切な補償アクションを取ることができるように、十分な精度で決定され得る。周波数抽出変換は、時間分解能を持つか(例えば、ウェーブレット変換)、又は持たなくてもよい(例えば、フーリエ変換)。
【0039】
センサ70の例示的な信号処理アプローチを図5に示す。
【0040】
図5の第1の(最上部)トレースは、レーザ80のレーザ駆動電流Idが、三角波などの交流(Alternating-Current、AC)信号を使用してどのように変調され得るかを示す。これは、レーザ80の温度を変調し、したがって、光84の出力波長を変調する。例えば、光84の波長は、(駆動信号Idが最小であるときの)第1の値WL1と(駆動信号Idが最大になったときの)波長WL2との間で変化し得る。自己混合干渉法の原理によれば、光84の波長の変調により、自己混合型近接センサが、距離Dを変化させることなくターゲット距離Dを測定することが可能になる。
【0041】
図5の第2の(最上部の次の)トレースは、フォトダイオード72から結果として得られた出力信号PDoutが自己混合干渉リップル60をどのように含むかを示す。レーザ電流又はレーザ電圧が測定される構成では、自己混合干渉リップルは、測定された電流又は電圧に現れる。
【0042】
制御回路構成20(例えば、演算増幅器回路又は他の感知回路構成に基づくセンス回路)は、信号PDout(又はレーザ80の測定された電流もしくは電圧)を微分するように構成され得る。結果として、制御回路構成20(例えば、回路構成20のセンス回路)は、図5の第3の(最上部から3番目の)トレースに示すように、出力信号Vsigを生成し得る。信号Vsigは理想的には、リップル60が乗せられた方形波である。その後の信号処理(例えば、周波数抽出変換を行う処理)を容易にするために、高期間64中の信号Vsigの平均は、高期間64の間に信号Vsigから(デジタル的に、又は制御回路構成20内のアナログ回路構成を使用して)差し引かれ、それにより、図5の第4の(最下部の)トレースの信号Vによって示されるように、期間62及び64内の直流(Direct-Current、DC)成分を均等化することができる。
【0043】
高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)又は他の周波数抽出変換(例えば、ヒルベルト変換、連続ウェーブレット変換又は離散ウェーブレット変換など)のような周波数抽出変換を信号Vに適用して、リップル60の周波数を決定することができる。1つの例示的なアプローチでは、リップル周波数は、FFT振幅曲線内のピークに関連する周波数を識別することによって決定することができる。FFT出力においてより低いピークを持つ周波数は、ノイズと関連していると仮定することができ、無視することができる。より精確な周波数評価は、曲線のピークに曲線をフィットさせることによって行うことができる(例えば、FFTアルゴリズムの出力周波数の各々でFFTアルゴリズムの出力振幅を処理して、リップル周波数を識別する)。例えば、ガウス曲線などの曲線を、FFTプロセスの出力の周波数ピークにフィットして、リップル周波数fpを精確に識別することができる。次いで、周波数fpは、ターゲット距離Dを計算する際に使用され得る。いくつかの例示的な構成では、他のタイプの復調を使用して、距離Dを決定することができる。例えば、IQ復調は、レーザ80が正弦波的に変調されるシナリオで使用され得る。必要に応じて、別個の位相変調器(例えば、ニオブ酸リチウム電気光学変調器などの別個の電気光学変調器)が、光84を変調する際に使用され得る。これらの自己混合変調及び信号処理配置及び/又は他の配置は、距離Dなどの距離をデバイス10で測定することを可能にし得、その結果、この距離情報は、デバイス10内の部品を調整する際に使用され得る。
【0044】
センサ70を使用して生成され得るタイプの精確な距離測定は、デバイス10内の光学部品位置に関するリアルタイムフィードバックを提供する際に使用され得る。例えば、レンズ、ディスプレイ、画像センサ、及び/又は他の光学部品及び/又はそのような部品を支持する際に使用されるハウジング構造の位置は、センサ70などのセンサを使用して測定され得、その結果、制御回路構成20は、アクチュエータを調整してそのような部品を復位させ、及び/又は他の適切なアクションを取ることができる。
【0045】
一例として、図6のシナリオを考える。図6の例では、光学モジュール40内のディスプレイ14(例えば、ピクセルアレイ)に対するレンズ30の位置を測定するのに、複数のセンサ70が使用される。第1のセンサ70は、ディスプレイ14とレンズ30との間の距離D1を(例えば、レンズ30の右側縁に沿って)測定することができ、第2のセンサ70は、ディスプレイ14とレンズ30との間の距離D2を(例えば、レンズ30の左側縁に沿って)測定することができる。第3のセンサ70は、必要に応じて、(例えば、すべての寸法におけるレンズ30の角度配向が決定され得るように)レンズ30とディスプレイ14との間の間隔を測定することができる。
【0046】
センサ70を使用することにより、ディスプレイ14からのレンズ30の間隔及びディスプレイ14に対するレンズ30の配向を測定することができる。このタイプの配置を使用して、ディスプレイ14に対するレンズ30の望ましくない動き、ハウジングシャーシ又はハウジング部分12M内の他の構造部材に対するレンズ30の望ましくない動き、レンズ30及び/又はハウジング部分12Mに対するディスプレイ14の望ましくない動き、及び/又はデバイス10内の光学モジュール40の部分の他の望ましくない動きを検出することができる。
【0047】
必要に応じて、センサ70はまた、ユーザがアイボックス13からディスプレイ14上のコンテンツを見ているときに、仮想画像の距離を変化させるようになされているレンズ位置調整中のレンズ30の位置を能動的に監視するために使用され得る。そのようなレンズ位置調整は、例えば、モジュール40の焦点を調整し、それによって、ユーザがディスプレイ14上の画像を見るために必要な調節量を調整するために行われ得る。制御回路構成20は、一例として、左、右の光学モジュール40の左、右の画像に関連付けられた3次元コンテンツがユーザに表示されているとき、輻輳焦点不整合を最小化又は解消するように、レンズ焦点を調整することができる。
【0048】
図7の例示的な構成では、センサ70は、カメラ46が実世界オブジェクト90の画像を撮影しているときに、カメラ(図7の例のカメラ46)内のカメラレンズ30’とカメラ画像センサ46Iとの間の相対位置を監視するために使用される。例えば、第1のセンサ70は距離D1を測定し、一方、第2のセンサは距離D2を測定する。必要に応じて、追加のセンサ(単数又は複数)70を使用してもよい。このようにして、レンズ30’、画像センサ46I、及び/又は関連するハウジング構造の位置は、適切なアクション(例えば、レンズ30’、画像センサ46Iなどの補償など)を取ることができるように、デバイス10の動作中に測定することができる。
【0049】
図8は、センサ70を備えた例示的な光学モジュールの一部分の側断面図を示す。図8の例では、光学モジュール40は、レンズ30(例えば、反射屈折レンズ又は他のレンズ)及びディスプレイ14(例えば、有機発光ダイオードのアレイを備えたディスプレイ)を含む。レンズ30は、光学モジュール支持構造32(例えば、レンズバレル)内に支持され得る。自己混合型センサ70及びディスプレイ14はそれぞれ、支持構造92及び94によって支持され得る。ディスプレイ14及び支持構造94は、支持構造32に結合され得(例えば、支持構造94は、レンズバレル構造の一部であり得る)、又は図8に示すように、構造94は、支持構造32から分離された構造(例えば、ハウジング部分12M内の支持構造、ディスプレイ14に付随するディスプレイパネル用のディスプレイ基板)で、任意選択的に支持構造32に結合されている構造であり得る。
【0050】
動作中、制御回路構成20は、センサ70を使用してレンズ30の位置を測定することができる。例えば、センサ70は、図8の光学モジュール40の支持構造32と分離されている支持構造92などの支持構造(例えば、シャーシ又はハウジング部分12M内の他のハウジング構造)に直接取り付けられ、したがって、レンズ30の位置を測定するための基準としての固定基準フレームを確立する役割を果たし得る。ディスプレイ14及び支持体94が支持体92に取り付けられている配置では、図8の感知配置は、センサ70がレンズ30とディスプレイ14との間の相対位置を測定することを可能にし得る。
【0051】
センサ(単数又は複数)70によって収集されたレンズ30の位置に関する情報に応じて、制御回路構成20は、アクチュエータ96を使用してレンズ30の位置(例えば、支持構造92及びディスプレイ14に対するレンズ30の位置)を調整することができる。アクチュエータ96は、必要に応じて、(固定基準フレームとして機能する)支持構造92とレンズ30との間に取り付けられ得る。アクチュエータ96は、圧電アクチュエータ、電磁アクチュエータ(例えば、モータ)、及び/又は他のコンピュータ制御位置決め装置であり得る。2つ以上、3つ以上、又は他の好適な数のアクチュエータ96を使用して、レンズ30を位置決めすることができる。例えば、レンズ30の周囲の周りで互いに120°離間した3つのアクチュエータ96を使用して、レンズ30の配向を調整することができる。アクチュエータ96は、ディスプレイ14とレンズ30との間の軸Zに沿った間隔を調整することができ、及び/又はレンズ30を横方向に(例えば、寸法X及び/又は寸法Yに沿って)シフトさせるように構成され得る。
【0052】
支持構造32にレンズ30を取り付けるのに、接着剤が使用され得る。このタイプの配置では、接着剤収縮がレンズ30と支持構造32との間の相対位置に影響を及ぼす可能性が存在し得る。これは、図8の配置が直接レンズ位置測定ではなく、間接レンズ位置測定(レンズバレル位置を測定し、測定されたレンズバレル位置からレンズ位置を推測することによってレンズ位置が決定される測定)を含むため、レンズ30の位置の測定に影響を及ぼす可能性がある。
【0053】
必要に応じて、レンズ30の位置は、(図8に示すように、支持構造32を介して間接的に測定するのではなく)直接的に測定され得る。図9は、(例えば、光84がレンズ30の内向き面から直接反射するため)構造92に対するレンズ30の位置が直接測定される、例示的な光学モジュールの側断面図である。
【0054】
必要に応じて、他のレンズ位置直接感知配置を使用することができる。図10の例では、異なる方向における変位を測定するための複数のセンサ70(例えば、3つのセンサ70-1、70-2、及び70-3の1つ以上のセット)がある。この例示的な構成では、各センサ70-1は、X-Z平面に伝播する光84を放出することができ、したがって、この第1の方向に沿ってレンズ位置を測定し、各センサ70-2は、Y-Z平面に伝播する光84を放出することができ、したがって、第1の方向とは異なるこの第2の方向に沿ってレンズ位置を測定し、各センサ70-3は、Z方向(例えば、第1の方向及び第2の方向とは異なる方向)に伝播する光84を放出することができる。この構成では、センサ70-1及び70-2は、レンズ30の横方向の動き(例えば、図10のX及びY軸に沿った動き)を検出することができる。(この例では)各センサ70-3は、寸法Zのみに沿った距離を測定し、それによって、センサ70-1及び70-2を使用して行われた横方向位置測定値からこれらのZ軸測定値を分離する。
【0055】
図11の例では、自己混合型センサ70のアレイ(例えば、少なくとも10個、少なくとも100個、1000個未満、50個未満、又は他の好適な数の稠密なアレイ)がデバイス10に設けられている。センサ70は、レンズ30の内向き面(例えば、レンズ面98)に面し得る。動作中、センサ70は、表面98の位置を感知し、それによって、表面98の形状に対する変形を測定することができる。この情報は、(例えば、表面98の形状を変形させ及び/又はレンズ30を移動させることによってレンズ30を調整し、14を調整し、及び/又はアクチュエータを使用してデバイス10内の他の構造を調整し、レンズ歪みを打ち消すためにディスプレイ14上の画像をワーク表示するなどによって画像データを調整するなどのために)制御回路構成20によって動的に使用され得る。必要に応じて、図11のセンサ70のアレイは、ディスプレイ14の後ろに位置することができる(例えば、ディスプレイ14は、センサ70からの光がディスプレイ14を通過することができるように部分的に透明であり得る)。
【0056】
例示的な配置を図12に示す。図12の構成に示すように、1つ以上のセンサ70が、支持構造94(例えば、ハウジング支持構造、ディスプレイ14用のディスプレイパネル基板、及び/又はディスプレイ14の一部を形成する、及び/又はディスプレイ14に直接取り付けられている他の構造、及び/又はディスプレイ14を支持する他の構造)に取り付けられ得る。
【0057】
図13は、レンズ30に、レンズ30の内側光学面98からそれている表面98P又は他の表面などの平面状の表面を備えさせ得る方法を示す。平面98Pは、レンズ30の表面からセンサ70に向かって反射されるセンサ70からの放出光の量を増加させることによって、センサ70への光学フィードバックを増強するのに役立ち得る。光84をセンサ70に戻すように配向された表面98Pなどの表面が存在しない場合、光84は、センサ70とよく整列していない方向に反射する傾向があり得る。
【0058】
センサ70を使用して、光学モジュール40及び/又は他のレンズ(例えば、カメラレンズ)内のレンズ30の位置を測定することができる。例えば、1つ以上のセンサ70を使用して、左光学モジュール内の左レンズの位置を測定し、1つ以上のセンサ70を使用して、右光学モジュールの右レンズの位置を測定することができる。制御回路構成20は、左、右の光学モジュール40に対してレンズ位置を別々に測定することができ、個別に調整可能なアクチュエータ96を使用して、左、右の光学モジュールに対してレンズ位置を別々に調整することができる。左、右のレンズからディスプレイまでの間隔を別々に制御する能力は、左、右の眼の異なる視力を有する(眼鏡を処方された)ユーザなどの視力障害を持っているユーザを支援し得、それによって、ユーザ固有の補正レンズをモジュール40に設ける必要性を低減又は解消することができる。
【0059】
必要に応じて、アクチュエータ96を使用して、レンズ(例えば、レンズ30)を振盪(例えば、振動)させて、レンズの表面からダスト及び/又は他の破片を取り除くことができる。このアクチュエータベースのクリーニング配置は、レンズ30の表面98などの内向きレンズ面にユーザが容易にアクセスできない可能性があるため、これらの表面をクリーニングするのに特に役立ち得る。光学モジュール40内のレンズ30などに対する振動によるレンズのクリーニングは、デバイス10に電源が投入されるたびに、及び/又は他の好適な時間に、レンズに適用され得る。
【0060】
デバイス10の使用に関連する例示的な動作を図14に示す。
【0061】
適切な時間で(例えば、電源投入時に、デバイス10内の慣性測定ユニット及び/又は他のセンサを用いた落下イベントの検出に応じて、ユーザコマンドに応じて、スケジュールに従ってなど)、位置の測定は、制御回路構成20によって行われ得る(ブロック110)。
【0062】
ブロック110の動作中、センサ70は、センサ70と、デバイス10内、センサ70と隣接している構造との間の距離Dを測定することができる。距離Dは、センサ70と、レンズ30用のレンズ面及び/又はレンズバレル、ディスプレイ14(例えば、ディスプレイ基板及び/又は他のディスプレイ構造)、カメラ、レンズ30及び/又はディスプレイ14などの光学モジュール40の部分を支持するためのデバイス10内の支持構造、及び/又は他の光学部品を支持するためのデバイス10内の支持構造、及び/又は他の構造との間の距離に対応し得る。センサ70は、レンズ30、ディスプレイ14、レンズバレル(支持構造32)、ディスプレイ支持構造、カメラを支持するための構造などのハウジング構造、カメラ、及び/又はデバイス10内の他の構造に結合され得る。このようにして、これらの構造の相対的及び/又は絶対的な位置に関する情報、したがって、これらの構造の並進整列及び/又は角度整列及び配向に関連する情報(例えば、レンズ整列、ディスプレイ整列、光学モジュール整列、レンズ面形状、カメラ整列、ハウジング構造整列に関する情報、及び/又はデバイス10内の構造がそれらの所望の位置に対してどのように不整列になっているかに関する他の情報などのこれらの構造の所望の整列に対する不整列に関する情報)が、収集され得る。可変焦点を備えるシステム(例えば、輻輳焦点不整合の低減を助けるために、コンピュータ生成コンテンツが、様々な異なる仮想画像距離でディスプレイ14上に配置されるように焦点を調整するよう、レンズ30と光学モジュール40内のディスプレイ14との間の距離が調整されるシステム)では、情報は、レンズ30の位置とそれらの所望の調整後の位置との間の偏差から生じる不整列に関してセンサ70によって収集され得る。
【0063】
ブロック112の動作中、制御回路構成20は、センサ70からの測定値に基づいて、デバイス10内の調整可能な部品を調整することができる。例えば、デバイス10内のアクチュエータは、レンズ30、ディスプレイ14、光学モジュール40、支持構造32、カメラ46、ハウジング部分14M内の支持構造、及び/又はデバイス10内の他の構造を復位させるように調整され得る。このようにして、部品の位置における検出された不整列(例えば、デバイス10のレンズ、ディスプレイ、支持構造、レンズの変形につながるレンズ部分、画像センサ、カメラレンズ、カメラ46の他の部分、及び/又は他の部品及び/もしくは構造の互いに対する不整列)を補正することができる。例示的な構成では、レンズ30が現在所望の位置にないことを検出したことに応じて、アクチュエータ96は、レンズを所望の位置に移動させることができる(例えば、レンズ30は、寸法X及び/又は寸法Yにおいて横方向に、寸法Zにおいて垂直に、X軸、Y軸に関して傾斜に、及び/又はZ軸に関して傾斜に移動され得る)。必要に応じて、レンズ30の形状は、(例えば、レンズ30を変形させる力を加えることによって)アクチュエータを使用して変更され得る。これにより、望ましくないレンズ形状を補正することができる。
【0064】
自己混合型センサ70を使用して収集されたデータに応じて、光学モジュール40内のすべて又は一部の部品、デバイス10内のカメラ、及び/又はデバイス10内の他の光学部品及び/又はハウジング構造を移動させるか、又はさもなければ他の方法で物理的に調整することの代わりに、制御回路構成20は、デバイス10によって処理される画像データ及び/又は他のデータを調整することができる。例えば、センサ70からの測定値が、ディスプレイ14がその所望の位置から左にシフトしたことを示す場合、制御回路構成20は、ディスプレイ14によって表示される画像のデータをワープ(シフト、回転、及び/又は切り出)させて、画像を対応する量だけ右にシフトさせることができる。このようにして、検出された光学部品の不整列は、デジタル的に(例えば、カメラ46からのキャプチャされた画像データを処理することによって、及び/又はディスプレイ14に供給される画像データを処理して、測定された不整列に対して画像を調整することによって)補正することができる。
【0065】
線114によって示されるように、ブロック110及びブロック112の動作は、(例えば、スケジュールに従って、ユーザ入力に応じて、落下イベントの検出に応じて)連続的に実行され得る。このようにして、デバイス10内の光学部品は、これらのデバイスの位置が落下イベント又は他の高応力条件によって影響を受ける場合でも、満足のいく整列に維持され得る。
【0066】
上記のように、本技術の一態様は、入出力デバイスからの情報などの情報の収集及び使用である。本開示は、いくつかの事例において、具体的な人を一意に識別する個人情報データ、又は具体的な人と連絡をとるもしくは具体的な人の所在を示すために使用され得る個人情報データを含むデータが収集され得ることを企図する。このような個人情報データは、人口統計データ、場所ベースのデータ、電話番号、電子メールアドレス、Twitter ID、自宅住所、ユーザの健康もしくはフィットネスレベル(例えば、バイタルサイン測定値、服薬情報、運動情報)に関するデータもしくは記録、誕生日、ユーザ名、パスワード、生体情報、又は任意の他の識別情報もしくは個人情報を含むことができる。
【0067】
本開示は、本技術におけるこのような個人情報の使用が、ユーザの利益のために使用され得ることを認識する。例えば、個人情報データは、ユーザにとってより興味深いターゲットコンテンツを配信するために使用されてもよい。したがって、このような個人情報データの使用は、配信されるコンテンツの演算コントロールをユーザに可能にする。更に、ユーザに利益をもたらす個人情報データに関する他の使用も本開示によって意図されている。例えば、健康データ及びフィットネスデータは、ユーザの全般的なウェルネスについての洞察を提供するために使用することができ、又は、ウェルネスの目標を追求する技術を使用している個人への、積極的なフィードバックとして使用することもできる。
【0068】
本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、伝送、記憶、又は他の使用に関与するエンティティが、確固たるプライバシーポリシー及び/又はプライバシー慣行を遵守するものとなることを想到する。具体的には、そのようなエンティティは、個人情報データを秘密として厳重に保守するための、業界又は政府の要件を満たしているか又は上回るものとして一般に認識されている、プライバシーのポリシー及び慣行を実施し、一貫して使用するべきである。そのようなポリシーは、ユーザによって容易にアクセス可能とするべきであり、データの収集及び/又は使用が変化するにつれて更新されるべきである。ユーザからの個人情報は、そのエンティティの合法的かつ正当な使用のために収集されるべきであり、それらの合法的使用を除いては、共有又は販売されるべきではない。更には、そのような収集/共有は、ユーザに告知して同意を得た後に実施されるべきである。その上、そのようなエンティティは、そのような個人情報データへのアクセスを保護及び安全化し、個人情報データへのアクセス権を有する他者が、それらのプライバシーポリシー及び手順を忠実に守ることを保証するための、あらゆる必要な措置を講じることを考慮するべきである。更に、そのようなエンティティは、広く受け入れられているプライバシーポリシー及び慣行に対する自身の遵守を証明するために、サードパーティによる評価を自らが受けることができる。更には、ポリシー及び慣行は、収集及び/又はアクセスされる具体的な個人情報データのタイプに適合されるべきであり、また、管轄権固有の考慮事項を含めた、適用可能な法令及び規格に適合されるべきである。例えば、米国においては、ある健康データの収集又は該データへのアクセスは、医療保険の携行性と責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act、HIPAA)などの連邦法及び/又は州法によって支配され得、他の国における健康データは、他の規制及びポリシーの対象であり得、これに従って処理されるべきである。それゆえ、各国において、異なる個人データのタイプに関して異なるプライバシー慣行が保たれるべきである。
【0069】
前述のことがらにも関わらず、本開示はまた、個人情報データの使用又は個人情報データへのアクセスを、ユーザが選択的に阻止する実施形態も想到する。すなわち、本開示は、そのような個人情報データへのアクセスを防止又は阻止するために、ハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素が提供され得ることを意図している。例えば、本技術は、ユーザが、サービスのための登録中に又はその後のいつでも、個人情報データの収集への参加の「オプトイン」又は「オプトアウト」を選択することを可能にするように構成され得る。別の例では、ユーザは、あるタイプのユーザデータを提供しないことを選択することができる。更に別の例では、ユーザは、ユーザ特有のデータが維持される時間の長さを制限することを選択することができる。「オプトイン」及び「オプトアウト」の選択肢を提供することに加えて、本開示は、個人情報のアクセス又は使用に関する通知を提供することを意図している。例えば、ユーザは、ユーザの個人情報データがアクセスされるアプリケーション(「アプリ」)のダウンロード際に通知されてもよく、次いで、個人情報データがアプリによってアクセスされる直前に、再び注意されてもよい。
【0070】
更には、本開示の意図は、個人情報データを、非意図的もしくは無許可アクセス又は使用の危険性を最小限に抑える方法で、管理及び処理するべきであるという点である。データの収集を制限し、データがもはや必要とされなくなると削除することにより、リスクを最小化することができる。加えて、かつ、特定の健康関連アプリケーションにおいて適用可能な場合、ユーザのプライバシーを保護するために、データの匿名化を使用することができる。匿名化は、必要に応じて、特定の識別子(例えば、生年月日等)を削除すること、記憶されたデータの量又は特異性を制御すること(例えば、位置データを、住所レベルではなく都市レベルで収集する)、データがどのように記憶されるかを制御すること(例えば、ユーザ間でデータを集約する)、及び/又は他の方法によって、容易にすることができる。
【0071】
したがって、本開示は、1つ以上の様々な開示された実施形態を実装するために、個人情報データを含み得る情報を使用することを広範に含むが、本開示はまた、様々な実施形態がまた、個人情報データにアクセスすることを必要とせずに実装され得ることを企図する。すなわち、本技術の様々な実施形態は、そのような個人情報データのすべて又は一部分が欠如することにより、動作不可能にされるものではない。
【0072】
物理的環境:物理的環境とは、人々が電子システムの助け無しに、感知及び/又は相互作用することができる物理的世界を指す。物理的な公園などの物理的環境には、物理的な木々、物理的な建物、及び物理的な人々などの物理的物品が挙げられる。人々は、視覚、触覚、聴覚、味覚、及び臭覚などを介して、物理的環境を直接感知し、及び/又はそれと相互作用することができる。
【0073】
コンピュータ生成現実:対照的に、コンピュータ生成現実(Computer-Generated Reality、CGR)環境とは、人々が電子システムを介して感知及び/又は相互作用する、全体的又は部分的に模倣された環境を指す。CGRでは、人の身体運動のサブセット又はその表現が追跡され、それに応じて、CGR環境内でシミュレートされた1つ以上の仮想オブジェクトの1つ以上の特性が、少なくとも1つの物理学の法則でふるまうように調整される。例えば、CGRシステムは、人の頭部の回転を検出し、それに応じて、そのようなビュー及び音が物理的環境において変化し得るのと同様に、人に提示されるグラフィカルコンテンツ及び音場を調整することができる。状況によっては(例えば、アクセス性の理由から)、CGR環境における仮想オブジェクト(単数又は複数)の特性(単数又は複数)に対する調節は、身体運動の表現(例えば、音声コマンド)に応じて行われてもよい。人は、視覚、聴覚、触覚、味覚及び嗅覚を含むこれらの感覚のうちのいずれか1つを使用して、CGRオブジェクトを感知し、かつ/又はCGRオブジェクトと相互作用してもよい。例えば、人は、3D空間において点音源の知覚を提供する、3D又は空間的広がりを有するオーディオ環境を作り出す音声オブジェクトを感知し、かつ/又はそれと相互作用することができる。別の例では、オーディオオブジェクトによって、コンピュータ生成オーディオを含めて、又は含めずに、物理的環境から周囲音を選択的に組み込むオーディオ透過性が可能になり得る。いくつかのCGR環境では、人は、音声オブジェクトのみを感知し、かつ/又はそれと相互作用してもよい。CGRの例としては、仮想現実及び複合現実が挙げられる。
【0074】
仮想現実:仮想現実(Virtual Reality、VR)環境とは、1つ以上の感覚について、コンピュータ生成感覚入力に全面的に基づくように設計された模倣環境を指す。VR環境は、人が感知かつ/又は相互作用することができる複数の仮想オブジェクトを含む。例えば、木、建物、及び人々を表すアバターのコンピュータ生成画像は、仮想オブジェクトの例である。人は、コンピュータ生成環境内に人が存在することのシミュレーションを通じて、かつ/又はコンピュータ生成環境内での人の身体運動のサブセットのシミュレーションを通じて、VR環境における仮想オブジェクトを感知し、かつ/又はそれと相互作用することができる。
【0075】
複合現実:複合現実(Mixed Reality、MR)環境とは、コンピュータ生成感覚入力に全面的に基づくように設計されたVR環境とは対照的に、コンピュータ生成感覚入力(例えば、仮想オブジェクト)を含むことに加えて、物理的環境からの感覚入力又はその表現を組み込むように設計された模倣環境を指す。仮想の連続体上では、複合現実環境は、一方の端部における完全な物理的環境と、他方の端部における仮想現実環境との間であるがこれらを含まない、任意の場所である。いくつかのMR環境では、コンピュータ生成感覚入力は、物理的環境からの感覚入力の変更に応じ得る。また、MR環境を提示するためのいくつかの電子システムは、仮想オブジェクトが現実のオブジェクト(すなわち、物理的環境からの物理的物品又はその表現)と相互作用することを可能にするために、物理的環境に対する位置及び/又は配向を追跡してもよい。例えば、システムは、仮想の木が物理的な地面に対して静止して見えるように、動きを考慮することができる。複合現実の例としては、拡張現実及び拡張仮想が挙げられる。拡張現実:拡張現実(Augmented Reality、AR)環境とは、1つ以上の仮想オブジェクトが物理的環境上又はその表現上に重ねられた模倣環境を指す。例えば、AR環境を提示するための電子システムは、人が物理的環境を直接見ることができる透明又は半透明のディスプレイを有してもよい。システムは、透明又は半透明のディスプレイに仮想オブジェクトを提示するように構成されていてもよく、それによって、人はシステムを使用して、物理的環境の上に重ね合わされた仮想オブジェクトを知覚する。あるいは、システムは、不透明ディスプレイと、物理的環境の表現である、物理的環境の画像又は動画をキャプチャする1つ以上の撮像センサとを有してもよい。システムは、画像又は動画を仮想オブジェクトと合成し、その合成物を不透明ディスプレイ上に提示する。人はこのシステムを使用して、物理的環境を、物理的環境の画像又は動画によって間接的に見て、物理的環境に重ね合わされた仮想オブジェクトを知覚する。本明細書で使用するとき、不透明ディスプレイ上に示される物理的環境の動画は、「パススルービデオ」と呼ばれ、システムが、1つ以上の画像センサ(単数又は複数)を使用して、物理的環境の画像をキャプチャし、不透明ディスプレイ上にAR環境を提示する際にそれらの画像を使用することを意味する。更に代替的に、システムが仮想オブジェクトを、例えば、ホログラムとして物理的環境の中に、又は物理的表面に投影するプロジェクションシステムを有してもよく、それによって、人はシステムを使用して、物理的環境に重ね合わされた仮想オブジェクトを知覚する。拡張現実環境はまた、物理的環境の表現がコンピュータ生成感覚情報によって変換されるシミュレーション環境を指す。例えば、パススルービデオを提供する際に、システムは、1つ以上のセンサ画像を、イメージセンサがキャプチャした透視図とは別の選択された透視図(例えば、視点)を面付けするように変換してもよい。別の例として、物理的環境の表現を、その一部分をグラフィカルに変更(例えば、拡大)することによって変換してもよく、それにより、変更された部分を、元のキャプチャ画像を表すが非写実的な、改変版にすることもできる。更なる例として、物理的環境の表現は、その一部分をグラフィカルに除去又は不明瞭化することによって変換されてもよい。拡張仮想:拡張仮想(Augmented Virtuality、AV)環境とは、仮想環境又はコンピュータ生成環境が物理的環境から1つ以上の感覚入力を組み込んだ模倣環境を指す。感覚入力は、物理的環境の1つ以上の特性の表現であり得る。例えば、AVの公園には仮想の木及び仮想の建物があり得るが、顔がある人々は、物理的な人々が撮られた画像から写実的に再現される。別の例として、仮想オブジェクトは、1つ以上の撮像センサによって撮像された物理的物品の形状又は色を採用してもよい。更なる例として、仮想オブジェクトは、物理的環境における太陽の位置と一致する影を採用することができる。
【0076】
ハードウェア:人が様々なCGR環境を感知し、及び/又はそれと相互作用することを可能にする、多くの異なるタイプの電子システムが存在する。例としては、ヘッドマウントシステム、プロジェクションベースシステム、ヘッドアップディスプレイ(Heads-Up Display、HUD)、統合表示機能を有する車両ウィンドシールド、統合表示機能を有する窓、(例えば、コンタクトレンズと同様に)人の眼の上に配置されるように設計されたレンズとして形成されたディスプレイ、ヘッドホン/イヤフォン、スピーカアレイ、入力システム(例えば、触覚フィードバックを備える又は備えていない、装着型コントローラ又はハンドヘルドコントローラ)、スマートフォン、タブレット、及びデスクトップ/ラップトップコンピュータ、が挙げられる。ヘッドマウントシステムは、1つ以上のスピーカ(単数又は複数)及び一体型不透明ディスプレイを有してもよい。あるいは、ヘッドマウントシステムは、外部の不透明ディスプレイ(例えば、スマートフォン)を受容するように構成されていてもよい。ヘッドマウントシステムは、物理的環境の画像もしくは動画をキャプチャするための1つ以上の撮像センサ、及び/又は物理的環境のオーディオをキャプチャするための1つ以上のマイクロフォンを組み込んでいてもよい。ヘッドマウントシステムは、不透明ディスプレイではなく、透明又は半透明のディスプレイを有してもよい。透明又は半透明のディスプレイは、画像を表す光が人の眼に向けられる媒体を有してもよい。ディスプレイは、デジタル光投影、OLED、LED、uLED、液晶オンシリコン、レーザスキャン光源、又はこれらの技術の任意の組み合わせを利用することができる。媒体は、光導波路、ホログラム媒体、光結合器、光反射器、又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。一実施形態では、透明又は半透明のディスプレイは、選択的に不透明になるように構成されていてもよい。プロジェクションベースシステムは、グラフィカル画像を人の網膜上に投影する網膜投影技術を採用することができる。プロジェクションシステムはまた、例えば、ホログラムとして、又は物理的表面上に、仮想オブジェクトを物理的環境内に投影するように構成されていてもよい。
【0077】
一実施形態によれば、ヘッドマウントハウジングと、ヘッドマウントハウジング内の少なくとも1つの光学モジュールであって、光学モジュールが、ディスプレイを有し、かつディスプレイからアイボックスに画像を表示するように構成されたレンズを有する光学モジュールと、レンズまでの距離を測定するように構成された自己混合型光学センサと、測定された距離に基づいてレンズを調整するように構成されたアクチュエータと、を含むヘッドマウントデバイスが提供される。
【0078】
別の実施形態によれば、アクチュエータは、測定された距離に応じてレンズを移動させるように構成される。
【0079】
別の実施形態によれば、レンズは平面部分を有し、自己混合型光学センサは、平面部分から反射して自己混合型光学センサに戻る光ビームを放出するように構成される。
【0080】
別の実施形態によれば、光学モジュールは、レンズを支持するように構成されたレンズバレルを含み、自己混合型光学センサは、自己混合型センサとレンズバレルとの間の距離を測定することによってレンズまでの距離を測定するように構成される。
【0081】
別の実施形態によれば、レンズは、レンズ面を有し、自己混合型光学センサは、表面から反射する光を放出し、反射される放出光を検出することによってレンズまでの距離を測定するように構成される。
【0082】
別の実施形態によれば、自己混合型センサは、800~1100nmの波長を有する光を放出するように構成されたレーザダイオードを含む。
【0083】
別の実施形態によれば、自己混合型光学センサによって測定される距離は、レンズとディスプレイとの間の間隔である。
【0084】
別の実施形態によれば、自己混合型光学センサは、レンズとディスプレイとの間の間隔を測定することとは独立して、自己混合型光学センサに対するレンズの横方向の動きを測定するように構成される。
【0085】
一実施形態によれば、ヘッドマウントハウジングと、ヘッドマウントハウジング内に支持された光学モジュールであって、各光学モジュールが、ディスプレイを有し、かつディスプレイから対応するアイボックスに画像を表示するように構成されたレンズを有する光学モジュールと、可動光学モジュールのレンズを測定するように構成された自己混合型光学センサと、アクチュエータであって、各アクチュエータが、光学モジュールのうちの個別の1つに関連付けられ、かつレンズ測定値に基づいて、その光学モジュールのディスプレイに対してその光学モジュールのレンズを移動させるように構成されたアクチュエータと、を含むヘッドマウントデバイスが提供される。
【0086】
別の実施形態によれば、レンズの各々は少なくとも2つの自己混合型光学センサがある。
【0087】
別の実施形態によれば、各光学モジュールは、自己混合型光学センサのアレイを有する。
【0088】
別の実施形態によれば、各レンズは、レンズ面を有し、各光学モジュール内の自己混合型光学センサのアレイは、アレイの自己混合型光学センサとレンズ面との間の距離を測定することによって、その光学モジュール内のレンズ面の変形を測定する。
【0089】
別の実施形態によれば、各自己混合型光学センサは、光を放出するレーザを有し、かつ検出器を有し、レンズの各々は、レンズ面を有し、自己混合型光学センサの検出器の各々は、その自己混合型光学センサからの放出光がレンズ面から反射されると、その放出光を検出するように構成される。
【0090】
別の実施形態によれば、自己混合型光学センサは、各光学モジュール内において少なくとも第1、第2、及び第3の自己混合型光学センサを含む。
【0091】
別の実施形態によれば、各光学モジュールの第1の自己混合型光学センサは、第1の自己混合型光学センサとその光学モジュール内のレンズとの間の距離を測定するように構成される。
【0092】
別の実施形態によれば、各光学モジュールの第2及び第3の自己混合型光学センサは、第2及び第3の自己混合型光学センサに対するレンズの横方向のシフトを測定するように構成される。
【0093】
一実施形態によれば、ヘッドマウント支持構造と、ヘッドマウント支持構造によって支持される光学部品と、光学部品までの距離を測定するように構成された自己混合型光学センサと、自己混合型光学センサからの情報に少なくとも部分的に基づいて、光学部品を移動させるように構成されたアクチュエータと、を含む、ヘッドマウントデバイスが提供される。
【0094】
他の実施形態によれば、光学部品は、レンズを含む。
【0095】
他の実施形態によれば、光学部品は、カメラを含む。
【0096】
別の実施形態によれば、光学部品は表面を有し、自己混合型光学センサは、その表面から反射する光を放出するように構成され、かつ放出光が表面から反射すると放出光を受け取るように構成される。
【0097】
上記は、単に例示に過ぎず、様々な修正を記載の実施形態に行ってもよい。上記の実施形態は、個々に又は任意の組み合わせで実装されてもよい。
図1
図2
図3
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図5
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図10
図11
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