(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】リレー
(51)【国際特許分類】
H01H 50/54 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
H01H50/54 B
(21)【出願番号】P 2022573170
(86)(22)【出願日】2021-03-30
(86)【国際出願番号】 CN2021083922
(87)【国際公開番号】W WO2021238388
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-12-02
(31)【優先権主張番号】202020964230.0
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ、バオトン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、ルジァン
(72)【発明者】
【氏名】リュウ、シユアン
【審査官】関 信之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-022982(JP,A)
【文献】特表2015-510236(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 50/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リレーであって、
空洞が画定されるケースと、
前記ケースに間隔をあけて設けられ、且つ少なくとも一部が前記空洞内に位置する複数の静接点と、
駆動軸であって、前記ケースに対して前記駆動軸の軸方向に沿って移動可能であり、前記駆動軸の軸方向の一端に少なくとも一部が前記空洞内に伸びるブラケット部を有する駆動軸と、
前記ブラケット部とスライド構造によって嵌合されることで、前記ブラケット部に対して前記駆動軸の軸方向に沿って、前記静接点に接触する第1の位置と前記静接点から離れる第2の位置の間に移動可能であり、移動方向における側面に前記スライド構造が設けられる可動接点アセンブリと、
前記可動接点アセンブリと前記ブラケット部との間に設けられ、前記可動接点アセンブリに対して前記第1の位置に向かって移動する付勢力を付勢するようにする弾性部材と、を備
え、
前記リレーは、第1の磁気ヨークをさらに備え、前記可動接点アセンブリは可動接点と第2の磁気ヨークを含み、前記第1の磁気ヨークは前記可動接点の前記静接点に向かう一側に位置し、前記第2の磁気ヨークは前記可動接点の前記静接点から離れる一側に位置し、
前記第1の磁気ヨークは前記空洞内に設けられるとともに前記静接点に間隔をあけて設けられ、前記可動接点は前記第2の磁気ヨークに取り付けられ、前記第2の磁気ヨークは前記スライド構造によって前記ブラケット部に嵌合され、且つ前記弾性部材は前記第2の磁気ヨークと前記ブラケット部との間に当接される、ことを特徴とするリレー。
【請求項2】
前記スライド構造は、
前記ブラケット部と前記可動接点アセンブリのうちの一方に形成され、前記駆動軸の軸方向に沿って延び、且つ延び方向における両端はそれぞれ第1のストッパ壁と第2のストッパ壁であるスライド溝と、
前記ブラケット部と前記可動接点アセンブリのうちの他方に設けられ、前記スライド溝に嵌合され、前記駆動軸の軸方向に沿って前記第1のストッパ壁と第2のストッパ壁との間にスライドするようにするスライドブロックと、を備える、ことを特徴とする請求項1に記載のリレー。
【請求項3】
前記スライド溝は前記ブラケット部に形成され、前記スライドブロックは前記可動接点アセンブリに設けられ、前記弾性部材が前記スライドブロックを前記第1のストッパ壁に接触するように押す場合、前記可動接点が前記第1の位置に位置する、ことを特徴とする請求項2に記載のリレー。
【請求項4】
前記ブラケット部は2つの支持アームを有し、2つの前記支持アームが対向して設けられ、且つ各前記支持アームにそれぞれ前記スライド溝が形成され、前記可動接点アセンブリは2つの前記支持アームの間に位置し、且つ前記可動接点アセンブリの2つの前記支持アームに向かう両側にそれぞれ前記スライドブロックが設けられる、ことを特徴とする請求項3に記載のリレー。
【請求項5】
前記ブラケット部によって前記第1の磁気ヨークに向かって開放するスライド室が画定され、前記可動接点アセンブリは移動可能に前記スライド室に嵌合され、前記第1の磁気ヨークの前記可動接点アセンブリに向かう一端は前記静接点の前記可動接点アセンブリに向かう一端を超えなく、前記第1の磁気ヨークの前記可動接点アセンブリに向かう一端と前記静接点の前記可動接点アセンブリに向かう一端との前記駆動軸の軸方向における距離がLであり、前記Lは、0≦L≦1mmを満たす、ことを特徴とする請求項
1に記載のリレー。
【請求項6】
前記第2の磁気ヨークは底板部と2つの側板部を含み、2つの側板部は前記底板部の両側に対向して設けられ、且つ前記底板部との間に取付溝が画定され、前記可動接点は前記取付溝内に位置し、且つ前記可動接点の前記静接点に向かう一端と前記側板部の前記第1の磁気ヨークに向かう一端とが面一である、ことを特徴とする請求項
5に記載のリレー。
【請求項7】
前記可動接点に嵌合突起と嵌合凹溝のうちの一方が設けられ、前記底板部に前記嵌合突起と前記嵌合凹溝のうちの他方が設けられ、前記嵌合突起は前記嵌合凹溝に締まり嵌められる、ことを特徴とする請求項
6に記載のリレー。
【請求項8】
前記駆動軸は、
軸体部と、
前記ブラケット部と前記軸体部との間に接続される絶縁部材と、をさらに含む、ことを特徴とする請求項1-
7のいずれか1項に記載のリレー。
【請求項9】
前記ブラケット部に取付貫通穴が設けられ、前記絶縁部材は前記取付貫通穴に嵌合され、前記絶縁部材の前記軸体部から離れる一端に前記弾性部材を位置決めするための位置決め部材が設けられる、ことを特徴とする請求項
8に記載のリレー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は電気設備技術分野に関し、特にリレーに関する。
【背景技術】
【0002】
リレーは高圧、大電力の電源の開閉装置であり、可動接点が静接点に接触すると、高圧がオンにされ、一般的にリレーのケース内に消弧ガスを充填して消弧を実現し、しかしながら、関連技術において、リレー構造上の制限により、消弧ガスの還流効果が悪く、消弧効果が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、従来の技術に存在している技術的問題の一つを少なくとも解決することを主旨とする。このため、本願は、スライド構造を可動接点アセンブリの移動方向における側面に設けることによって、可動接点アセンブリの静接点に向かう側の空間を空けることができ、消弧気流の流れを順調にすることができるリレーを提出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例のリレーは、空洞が画定されるケースと、前記ケースに間隔をあけて設けられ、且つ少なくとも一部が前記空洞内に位置する複数の静接点と、駆動軸であって、前記ケースに対して前記駆動軸の軸方向に沿って移動可能であり、前記駆動軸の軸方向の一端に少なくとも一部が前記空洞内に伸びるブラケット部を有する駆動軸と、前記ブラケット部とスライド構造によって嵌合されることで、前記ブラケット部に対して前記駆動軸の軸方向に沿って、前記静接点に接触する第1の位置と前記静接点から離れる第2の位置の間に移動可能であり、移動方向における側面に前記スライド構造が設けられる可動接点アセンブリと、前記可動接点アセンブリと前記ブラケット部との間に設けられ、前記可動接点アセンブリに対して前記第1の位置に向かって移動する付勢力を付勢するようにする弾性部材と、を備える。
【0005】
本願の実施例のリレーによれば、スライド構造を可動接点アセンブリの移動方向における側面に設けるとともに、弾性部材を可動接点アセンブリとブラケット部との間に設けることによって、可動接点アセンブリの静接点に向かう側の空間を空けることができ、消弧気流の流れを順調にすることができ、同時に、リレーがオンにされると、可動接点アセンブリと静接点との間に接触力を大きく保持することができる。
【0006】
本願のいくつかの実施例において、前記スライド構造は、前記ブラケット部と前記可動接点アセンブリのうちの一方に形成され、前記駆動軸の軸方向に沿って延び、且つ延び方向における両端はそれぞれ第1のストッパ壁と第2のストッパ壁であるスライド溝と、前記ブラケット部と前記可動接点アセンブリのうちの他方に設けられ、前記スライド溝に嵌合され、前記駆動軸の軸方向に沿って前記第1のストッパ壁と第2のストッパ壁との間にスライドするようにするスライドブロックと、を備える。
【0007】
本願のいくつかの実施例において、前記スライド溝は前記ブラケット部に形成され、前記スライドブロックは前記可動接点アセンブリに設けられ、前記弾性部材が前記スライドブロックを前記第1のストッパ壁に接触するように押す場合、前記可動接点が前記第1の位置に位置する。
【0008】
本願のいくつかの実施例において、前記ブラケット部は2つの支持アームを有し、2つの前記支持アームが対向して設けられ、且つ各前記支持アームにそれぞれ前記スライド溝が形成され、前記可動接点アセンブリは2つの前記支持アームの間に位置し、且つ前記可動接点アセンブリの2つの前記支持アームに向かう両側にそれぞれ前記スライドブロックが設けられる。
【0009】
本願のいくつかの実施例において、リレーは、第1の磁気ヨークを備え、前記可動接点アセンブリは可動接点と第2の磁気ヨークを含み、前記第1の磁気ヨークは前記可動接点の前記静接点に向かう一側に位置し、前記第2の磁気ヨークは前記可動接点の前記静接点から離れる一側に位置する。
【0010】
本願のいくつかの実施例において、前記第1の磁気ヨークは前記空洞内に設けられるとともに前記静接点に間隔をあけて設けられ、前記可動接点は前記第2の磁気ヨークに取り付けられ、前記第2の磁気ヨークは前記スライド構造によって前記ブラケット部に嵌合され、且つ前記弾性部材止は前記第2の磁気ヨークと前記ブラケット部との間に当接される。
【0011】
本願のいくつかの実施例において、前記ブラケット部によって前記第1の磁気ヨークに向かって開放するスライド室が画定され、前記可動接点アセンブリは移動可能に前記スライド室に嵌合され、前記第1の磁気ヨークの前記可動接点アセンブリに向かう一端は前記静接点の前記可動接点アセンブリに向かう一端を超えなく、前記第1の磁気ヨークの前記可動接点アセンブリに向かう一端と前記静接点の前記可動接点アセンブリに向かう一端との前記駆動軸の軸方向における距離がLであり、前記Lは、0≦L≦1mmを満たす。
【0012】
本願のいくつかの実施例において、前記第2の磁気ヨークは底板部と2つの側板部を含み、2つの側板部は前記底板部の両側に対向して設けられ、且つ前記底板部との間に取付溝が画定され、前記可動接点は前記取付溝内に位置し、前記第1の磁気ヨークの前記可動接点アセンブリに向かう一端と前記静接点の前記可動接点アセンブリに向かう一端との前記駆動軸の長手方向における距離がLであり、前記Lは、0≦L≦1mmを満たす。
【0013】
本願のいくつかの実施例において、前記可動接点に嵌合突起と嵌合凹溝のうちの一方が設けられ、前記底板部に前記嵌合突起と前記嵌合凹溝のうちの他方が設けられ、前記嵌合突起は前記嵌合凹溝に締まり嵌められる。
【0014】
本願のいくつかの実施例において、前記駆動軸は、軸体部と絶縁部材をさらに含み、前記絶縁部材は前記ブラケット部と前記軸体部との間に接続される。
【0015】
本願のいくつかの実施例において、前記ブラケット部に取付貫通穴が設けられ、前記絶縁部材は前記取付貫通穴に嵌合され、前記絶縁部材の前記軸体部から離れる一端に前記弾性部材を位置決めするための位置決め部材が設けられる。
【0016】
本願の付加的な態様と利点について、以下の説明に部分的に示され、部分的に以下の説明から明らかにするか、本願の実践を通じて了解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本願の一実施例によるリレーの正面断面図である。
【
図2】本願の一実施例によるリレーの側面断面図である。
【
図3】本願の一実施例によるリレーの部分構造の斜視模式図である。
【
図5】本願の一実施例によるリレーの部分構造の正面模式図である。
【
図7】本願の一実施例による第1の磁気ヨークと第2の磁気ヨークの吸引力原理図であり、第1の磁気ヨークと第2の磁気ヨークとの間の隙間Mは零ではない。
【
図8】本願の他の実施例による第1の磁気ヨークと第2の磁気ヨークの吸引力原理図であり、第1の磁気ヨークと第2の磁気ヨークとの間の隙間は零である。
【
図9】本願の一実施例によるリレーの部分構造模式図であり、リレーはオン状態にある。
【
図10】本願の一実施例によるリレーの部分構造模式図であり、リレーはオフ状態にある。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本願の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例は図面に示され、図面全体では同様または類似の符号は同様または類似の素子または同様または類似の機能を備える素子を示す。以下、図面を参照して説明する実施例は例だけであり、本願を解釈するために使用されることを意図し、本願を限定するものとして理解されることができない。
【0019】
以下の開示では数多くの異なる実施例又は例は本願の異なる構造を実現するために提供される。本願の開示を簡素化するために、以下、特定の例の部材と設置を説明する。勿論、それらは、例に過ぎず、本願を制限することを意図しない。なお、本願は異なる例では数字及び/又は英字を繰り返して参照することができる。このような繰り返しはこの繰り返しは、簡略化及び明確化を目的としており、それ自体は、議論されたさまざまな実施例及び/又は設置との間の関係を示さない。なお、本願ではさまざまな特定のプロセスと材料の例を提供したが、当業者は、他のプロセスの適用性及び/又は他の材料の使用を認識することができる。
【0020】
図1-
図3に示すように、本願の実施例によるリレー100は、ケース1、静接点12、第1の磁気ヨーク13、駆動軸2、可動接点アセンブリ3、スライド構造4、弾性部材5、磁性部材6、リミット部材7、緩衝ばね8及びコイル9を備える。
【0021】
図1に示すように、ケース1内に空洞11が画定され、空洞11内に水素等の消弧ガスが充填され、複数の静接点12はケース1に間隔をあけて設けられ、且つ少なくとも一部が空洞11内に位置し、換言すれば、静接点12の一部が空洞11内に位置してもよいが、静接点12全体が空洞11内に位置してもよい。例えば、ケース1はセラミックケースであってもよく、セラミックケースが高圧絶縁の役割を果たすことができ、これにより、リレー100内の静接点12等の素子はケース1内の高圧影響を受けて破損したり破壊することを回避し、これにより、リレー100の安全性と信頼性を向上させる。
【0022】
図3に示すように、駆動軸2はケース1に対して駆動軸2の軸方向に沿って移動可能であり、駆動軸2の軸方向の一端に少なくとも一部が空洞11内に伸びるブラケット部21を有し、可動接点アセンブリ3はブラケット部21にスライド構造4によって嵌合され、可動接点アセンブリ3がブラケット部21に対して駆動軸2の軸方向に沿って、静接点12に接触する第1の位置(
図5の可動接点アセンブリ3が位置する位置を参照)と静接点12から離れる第2の位置(
図7の可動接点アセンブリ3が位置する位置を参照)との間に移動可能にするようにし、スライド構造4は可動接点アセンブリ3の移動方向における側面に設けられ、弾性部材5は可動接点アセンブリ3とブラケット部21との間に設けられ、可動接点アセンブリ3に対して第1の位置に向かって移動する付勢力を付勢するようにする。例えば、
図1に示すように、弾性部材5はバネであり、弾性部材5は常に可動接点アセンブリ3に上向きの作用力を付勢する。
【0023】
具体的に、
図7及び
図9に示すように、駆動軸2は可動接点アセンブリ3を静接点12に接触する方向に向かって移動して静接点12に接触するように連動すると、可動接点31と静接点12との間に電気的に導通し、リレー100がオンにし、このとき、可動接点アセンブリ3と静接点12との間の接触により受力するため、可動接点アセンブリ3は第2の位置に移動し、弾性部材5がさらに圧縮され、これにより、オーバーストロークを実現し、可動接点アセンブリ3と静接点12との間に大きな接触力を保つのに役に立ち、駆動軸2は可動接点アセンブリ3を静接点12から離れる方向に向かって移動して静接点12から脱離するように連動すると、
図5に示すように、可動接点31と静接点12が導通しなく、弾性部材5が第1の位置に戻り、リレー100がオフにする。
【0024】
説明する必要がある点として、関連技術において、可動接点の静接点に向かう一側に可動接点が静接点に向かって移動するのを制限するリミット部が設けられ、リミット部は可動接点の静接点に向かい一側の空間を占有するとともに、消弧気流の中間に阻止され、消弧効果に影響を及ぼし、側方アーク吹き方式しか採用できなく、側方アーク吹き方式で消弧しても、リミット部の阻止のため、アーク吹きガスの還流効果がよくない。
【0025】
本願において、スライド構造4を可動接点アセンブリ3の移動方向における側面に設けることによって、可動接点アセンブリ3の静接点12に向かう一側の空間を空けることができ、消弧気流の流れを順調にすることができる。
【0026】
これを鑑みて、本願の実施例によるリレー100は、スライド構造4を可動接点アセンブリ3の移動方向における側面に設けるとともに、弾性部材5を可動接点アセンブリ3とブラケット部21との間に設けることによって、可動接点アセンブリ3の静接点12に向かう一側の空間を空けることができ、消弧気流の流れを順調にすることができ、同時に、リレー100がオンにすると、オーバーストロークを実現でき、可動接点アセンブリ3と静接点12との間に接触力を大きく保つのに役に立つ。
【0027】
本願のいくつかの実施例において、
図3と
図4に示すように、スライド構造4はスライド溝41とスライドブロック42を含み、スライド溝41はブラケット部21と可動接点アセンブリ3のうちの一方に形成され、スライド溝41が駆動軸2の軸方向に沿って伸び、且つスライド溝41の延び方向における両端はそれぞれ第1のストッパ壁411と第2のストッパ壁412(
図6参照)であり、スライドブロック42はブラケット部21と可動接点アセンブリ3のうちの他方に設けられ、スライドブロック42はスライド溝41に嵌合され、駆動軸2の軸方向に沿って第1のストッパ壁411と第2のストッパ壁412との間にスライドするようにする。これにより、可動接点アセンブリ3がブラケット部21に対して駆動軸2の軸方向に沿って第1の位置と第2の位置との間に移動する信頼性を確保するのに役に立ち、且つ構造が簡単であり、生産コストが低い。
【0028】
本願のいくつかの選択可能な実施例において、
図3及び
図6に示すように、スライド溝41はブラケット部21に形成され、スライドブロック42は可動接点アセンブリ3に設けられ、弾性部材5はスライドブロック42を第1のストッパ壁411に接触するように押すと(
図6参照)、可動接点31が第1の位置に位置する。これにより、第1のストッパ壁411は可動接点アセンブリ3を静接点12に向かって移動し続けるのを制限することができ、リレー100の動作の信頼性を確保するのに役に立ち、なお、従来のリレー100と比べて、スライドブロック42と第1のストッパ壁411との間の接触面積が小さいため、リレー100がオフにすると、ブラケットとスライドブロック42との間で発生する衝撃音を低減することができ、ユーザの使用体験を向上させるのに役に立つ。
【0029】
例えば、スライドブロック42は第1の位置から第2のストッパ壁412に向かって近づいて一定の距離だけ移動すると、可動接点アセンブリ3が第2の位置(
図7参照)に到着し、第2の位置で、スライドブロック42は第1のストッパ壁411と第2のストッパ壁412との間に位置して且つそれぞれ第1のストッパ壁411と第2のストッパ壁412に離間し、これにより、リレー100がオフ状態からオン状態に変更する場合、可動接点アセンブリ3と静接点12に対する弾性部材5の衝撃の緩衝効果を確保し、可動接点アセンブリ3と静接点12との間の摩耗や変形を低減させることができ、リレー100の耐用年数の延長に役に立つ。
【0030】
本願のいくつかの選択可能な実施例において、
図4及び
図5に示すように、ブラケット部21は2つの支持アーム211を有し、2つの支持アーム211は対向して設けられ、且つ各支持アーム211にそれぞれスライド溝41が形成され、可動接点アセンブリ3は2つの支持アーム211の間に位置し、且つ可動接点アセンブリ3の2つの支持アーム211に向かう両側にそれぞれスライドブロック42が設けられる。理解できる点として、2つのスライド溝41と2つのスライドブロック42を一々対応して嵌合することによって、可動接点アセンブリ3がブラケット部21に対して駆動軸2の軸方向に沿って第1の位置と第2の位置との間に移動する信頼性をさらに確保するのに役に立ち、且つブラケット部21の構造をさらに簡素化し、コストの削減に役に立つ。
【0031】
リレー100は、第1の磁気ヨーク13をさらに備え、可動接点アセンブリ3は可動接点31と第2の磁気ヨーク32を含み、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32はそれぞれ可動接点31の両側に位置し、可動接点アセンブリ3が第1の位置にあると、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間に磁気吸引力が発生する。具体的に、第1の磁気ヨーク13は可動接点31の静接点12に向かう一側に位置し、第2の磁気ヨーク32は可動接点31の静接点12から離れる一側に位置し、可動接点アセンブリ3が第1の位置にあると、可動接点31が少なくとも2つの静接点12に接触して対応する静接点12を導通し、電流が可動接点31を流れて可動接点31の周囲に磁界が発生し、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32は磁化され、且つ第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32の磁性が異なり、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間に磁気吸引力が発生し、第2の磁気ヨーク32は可動接点31を静接点12に向かって押して可動接点31と静接点12との接触導通時に発生する反発力に抗して、可動接点31と静接点12との間の接触圧力を高め、可動接点31と静接点12との接触安定性が向上され、リレー100の動作の安定性を確保する。
【0032】
本願のいくつかの実施例において、
図1と
図5に示すように、第1の磁気ヨーク13は空洞11内に設けられ且つ静接点12に間隔をあけて設けられ、可動接点31は第2の磁気ヨーク32に取り付けられ、第2の磁気ヨーク32はスライド構造4によってブラケット部21に嵌合され、且つ弾性部材5は第2の磁気ヨーク32とブラケット部21との間に当接される。例えば、
図1に示すように、ケース1の頂部に間隔をあけて設けられる2つの静接点12が設けられ、第1の磁気ヨーク13は空洞11内に設けられ且つ2つの静接点12間に位置する。
【0033】
理解できる点として、リレー100がオン状態にあると、可動接点31と静接点12が電気的に導通され、例えば、
図7に示すように、可動接点31に前記平面に垂直な外向きの電流を流れ、これにより、可動接点31の周囲に反時計回りの磁界が発生し、可動接点31は第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間に位置し、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32が磁化され、且つ第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32が互いに吸引し、第1の磁気ヨーク13はケース1に固定されるため、第2の磁気ヨーク32が第1の磁気ヨーク13の磁気吸引力によって静接点12に近づく方向に向かって可動接点31を押すことで、第2の磁気ヨーク32は可動接点31のために第1の磁気ヨーク13に向かう圧力を提供し、可動接点31と静接点12との間の感電反発力を効果的に相殺し、可動接点31と静接点12との間の接触圧力を増加することで、可動接点31と静接点12がより安定的に接触する。
【0034】
一実施例において、いくつかの例では、ケース1はセラミックケースであり、第1の磁気ヨーク13はケース1に溶接接続され、第1の磁気ヨーク13とケース1との間の溶接力は可動接点31と静接点12との間の電磁力よりはるかに大きく、第1の磁気ヨーク13がケース1に対して固定される。理解できる点として、関連技術における第1の磁気ヨークを可動接点アセンブリに設ける場合と比べて、可動接点アセンブリ3の重量を減少し、リレー100の動作電圧を低下し、動作効率を向上させ、同時に、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32の体積を大きくすることができ、リレー100がオン状態にあると、可動接点31と静接点12との間の更なる安定な接触に役に立ち、同時に、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32の放熱能力の向上に役に立つ。
【0035】
本願のいくつかの選択可能な実施例において、
図7に示すように、ブラケット部21によって第1の磁気ヨーク13に向かって開放するスライド室212が画定され、可動接点アセンブリ3は移動可能にスライド室212に嵌合され、
図10に示すように、第1の磁気ヨーク13の可動接点アセンブリ3に向かう一端は静接点12の可動接点アセンブリ3に向かう一端を超えなく、第1の磁気ヨーク13の可動接点アセンブリ3に向かう一端と静接点12の可動接点アセンブリ3に向かう一端との駆動軸2の軸方向における距離はLであり、Lは0≦L≦1mmを満たす。例えば、Lは0.02mm、0.04mm、0.06mm、0.08mm、0.1mm、0.12mm、0.14mm、0.16mm、0.18mm、0.2mm、0.25mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm等であってもよい。
【0036】
これにより、可動接点31と静接点12とが電気的に導通(
図9参照)する場合、第1の磁気ヨーク13と可動接点31との間の干渉を回避する一方で、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間の隙間M(
図7参照)を小さい値にすることができ、可動接点31と静接点12との間の接触圧力を確保するのに役に立ち、可動接点31と静接点12が安定的に接触するようにする。
【0037】
本願のいくつかの選択可能な実施例において、
図7に示すように、第2の磁気ヨーク32は底板部321と2つの側板部322を含み、2つの側板部322は底板部321の両側に対向して設けられ、且つ2つの側板部322と底板部321との間に取付溝323が画定され、可動接点31は取付溝323内に位置し、且つ可動接点31の静接点12に向かう一端は側板部322の第1の磁気ヨーク13に向かう一端に面一である。これにより、可動接点31と静接点12が電気的に導通すると、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間の透磁断面利用率を増加するのに役に立ち、同時に、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32のゼロギャップ接触を容易にし、可動接点31と静接点12との間の接触圧力をさらに増加し、可動接点31と静接点12がより安定的に接触するようにする。
【0038】
勿論、本願はこれに制限されず、可動接点31の静接点12に向かう一端と側板部322の第1の磁気ヨーク13に向かう一端とが面一でなくてもよく、換言すれば、可動接点31の静接点12に向かう一端は側板部322の第1の磁気ヨーク13に向かう一端よりも高いか又は低くしてもよく、可動接点31と静接点12が電気的に導通すると、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間の隙間Mを0-1mmにすればよい。
【0039】
一実施例において、
図8に示すように、可動接点31と静接点12が電気的に導通すると、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間の隙間Mは零であるため、第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間の透磁断面利用率をさらに増加するのに役に立ち、可動接点31と静接点12がより安定的に接触する。
【0040】
いくつかの例では、
図8に示すように、各側板部322は底板部321に垂直であり、第2の磁気ヨーク32は可動接点31の底面と2つの反対の側壁を包み、勿論、本願はこれに制限されず、2つの側板部322は可動接点31の中心に近づく方向に向かって傾斜してもよく、これにより、第2の磁気ヨーク32と可動接点31との間の接続の信頼性の向上に役に立つ。
【0041】
一実施例において、
図3に示すように、可動接点31は板状に形成され、可動接点31の長手方向の両端はそれぞれ取付溝323から伸びだし、リレー100がオン状態にあると、可動接点31の長手方向の両端はそれぞれ2つの静接点12に接触する。
【0042】
理解できる点として、本願の第1の磁気ヨーク13と第2の磁気ヨーク32との間にゼロギャップが可能であるため、理論上推定した結果、可動接点31が5000Aの電流を流すと、可動接点31と静接点12との間の別途に増加する圧力が20Nにすることができ、短絡過程における可動接点31と静接点12との間の反発力に抗することができ、短絡時にリレー100の可動接点31と静接点12が発火アークを弾くことによる製品の失効を防止する。同時に、リレー100に定格電流が流れると、増加した接触子圧が1Nを超えなく、リレー100の正常なブレークに影響を及ぼさない。
【0043】
本願のいくつかの実施例において、
図4に示すように、可動接点31に嵌合突起311と嵌合凹溝のうちの1つが設けられ、底板部321に嵌合突起311と嵌合凹溝(図示せず)のうちの他方が設けられ、嵌合突起311は嵌合凹溝に締まり嵌められる。これにより、可動接点31と静接点12との間の接続の信頼性の向上に役に立ち、且つ構造が簡単であり、組み立てやすい。例えば、可動接点31に嵌合突起311が設けられ、底板部321に嵌合凹溝が設けられ、嵌合突起311と嵌合凹溝がリベットで接続される。
【0044】
本願のいくつかの実施例において、
図4に示すように、駆動軸2は、軸体部22と絶縁部材23をさらに含み、絶縁部材23はブラケット部21と軸体部22との間に接続される。これにより、絶縁部材23を設けることによって、ブラケットと軸体部22との間を高低圧で絶縁することができる。例えば、成形後のブラケット部21と軸体部22を射出成形により接続、固定し、これにより、ブラケット部21と軸体部22との間の接続強度を向上させる。
【0045】
本願のいくつかの実施例において、
図4に示すように、ブラケット部21に取付貫通穴213が設けられ、絶縁部材23は取付貫通穴213に嵌合され、絶縁部材23の軸体部22から離れる一端に弾性部材5を位置決めするための位置決め部材231が設けられる。理解できる点として、絶縁部材23に位置決め部材231を設けることによって、弾性部材5を位置決めし、弾性部材5が押圧中にオフセットするのを防止し、リレー100の動作の信頼性を確保する。
【0046】
例えば、
図3及び
図4に示すように、弾性部材5と可動接点アセンブリ3を組み立てる場合、まず、弾性部材5をブラケット部21に取り付け、次に、リベットで接続された可動接点31と第2の磁気ヨーク32をブラケット部21に係合してスライドブロック42とスライド溝を嵌合し、続いて、弾性部材5の軸方向の両端をそれぞれ第2の磁気ヨーク32上の位置決め穴と絶縁部材23上の位置決め部材231に係合し、このとき、弾性部材5が圧縮状態にあり、弾性部材5の作用で、スライドブロック42と第1のストッパ壁411が当接して嵌合される。
【0047】
なお、いくつかの例では、
図1に示すように、駆動軸2の他端に磁性部材6とリミット部材7が設けられ、磁性部材6とリミット部材7との間に緩衝ばね8が設けられ、緩衝ばね8の両端はそれぞれ磁性部材6とリミット部材7に突き当てる。これにより、磁性部材6とリミット部材7との間に緩衝ばね8を設けることによって、磁性部材6が駆動軸2の移動を駆動すると、緩衝ばね8の付勢力に抗して、緩衝ばね8に弾性変形を発生させる。可動接点アセンブリ3と静接点12との間の電気的接続をオフにすると、第3の弾性部材5が弾性復元力の作用で、磁性部材6を押して駆動軸2を連動して静接点12から離れる方向に向かって移動させ、操作しやすく、動作が安定である。
【0048】
一実施例において、
図1及び
図2に示すように、磁性部材6の外側にコイル9を取り囲むことができる。説明する必要がある点として、リレー100は電磁駆動を利用して、駆動軸2の他端に磁性部材6を設けるとともに、磁性部材6の外側にコイル9を取り囲むことによって、電磁駆動を利用して駆動軸2とケース1との間に相対移動を生じさせ、可動接点アセンブリ3が静接点12に連通するように駆動する。しかも、リミット部材7を設けることによって、駆動軸2の移動ストロークを制限することができ、駆動軸2の移動距離が過大になることを防止し、リレー100内の部材の破損を回避し、リレー100の動作の安定性及び信頼性を向上させることができる。
【0049】
一実施例において、リミット部材7と磁性部材6の少なくとも1つにリミット穴71が形成され、緩衝ばね8がリミット穴71内に位置する。つまり、リミット部材7にリミット穴71を設け、緩衝ばね8はリミット穴71内に位置することができる。磁性部材6にリミット穴71を設け、緩衝ばね8がリミット穴71内に位置してもよい。これにより、緩衝ばね8の固定組立に便利であり、緩衝ばね8が押圧される場合にオフセットすることを防止し、リレー100の動作の安定性を向上させる。
【0050】
本願の実施例によるリレー100の他の構成及び操作は、当業者にとって知られているものであるため、ここで詳細に説明しない。
【0051】
本願の説明では、理解する必要があることとして、「中央」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚み」、「上」、「下」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」及び「周方向」等という用語で指示する方位または位置関係は図面に示される方位または位置関係であり、本願を容易に説明し、説明を簡素化するためだけのものであり、言われる装置または素子は特定の方位を有し、特定の方位で構造と操作される必要があることを指示したり暗示したりするのではなく、したがって、本願を限制するものとして理解されるべきではない。
【0052】
なお、「第1」、「第2」という用語は、説明目的でのみ使用され、相対的な重要性を示したり暗示したり、示された技術的機能の数を暗黙的に示したりするものとして理解することはできない。それにより、「第1」、「第2」で定義された特徴には、1つまたは複数のこの特徴が明示的または暗黙的に含まれる場合がある。本願の説明では、「複数」は、特に明記しない限り、2つ又は2つ以上を意味する。
【0053】
本発明において、特に明確に規定及び限定する場合を除き、用語「取付」、「繋がり」、「接続」、「固定」等は広義に理解されるべきであり、例えば、固接するでもよく、取り外し可能に連結する又は一体に連結するでもよく、機械的に接続するでもよく、電気的に接続する又は互に通信するでもよく、直に連結するでもよく、中間の媒体を介して間接的に連結するでもよく、2つの素子内部の連通又は2つの素子の相互作用関係でもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて、本発明における上記の用語の具体的な概要を理解できる。
【0054】
本願では、特に明確に指定および制限されていない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」または「下」に位置するのは、第1及び第2の特徴の直接接触であってもよいし、第1及び第2の特徴の中間媒体による間接接触であってもよい。また、第1の特徴が第2の特徴「の上」、「上方」及び「上面」に位置するのは、第1の特徴が第2の特徴の真上または斜め上に位置することができることであってもよく、第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことのみを示す。第1の特徴が第2の特徴「の下」、「下方」及び「下面」に位置するのは、第1の特徴が第2の特徴の真下または斜め下に位置することができることであってもよく、第1の特徴の水平高さが第2の特徴より小さいことのみを示す。
【0055】
本明細書の説明において、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、又は「いくつかの例」という参照用語などの説明は、該実施例又は例を組み合わせて説明した具体的な特徴、構造、材料又は特点が本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれる。本明細書において、上記の用語の例示的な叙述は必ずしも同じ実施例又は例を指す必要がない。さらに、説明される具体的な特徴、構造、材料又は特点は任意の1つ又は複数の実施例又は例において適切な方式で結合することができる。なお、矛盾がない場合、当業者は、本明細書に記載されている異なる実施例又は例及び異なる実施例又は例の特徴を結合及び組み合わせることができる。
【0056】
本願の実施例を以上で示し、説明したが、当業者が理解できる点として、本願の原理と主旨から逸脱することなくこれらの実施例に対して様々な変化、修正、置換及び変形を行うことができ、本願の範囲は請求項及びその等価物によって限定される。
【0057】
(関連出願の相互参照)
本願は、比亜迪股▲ふん▼有限公司が2020年5月29日に提出した、出願名称が「リレー」で、中国特許出願番号が「202020964230.0」の優先権を主張する。
【0058】
(付記)
(付記1)
リレーであって、
空洞が画定されるケースと、
前記ケースに間隔をあけて設けられ、且つ少なくとも一部が前記空洞内に位置する複数の静接点と、
駆動軸であって、前記ケースに対して前記駆動軸の軸方向に沿って移動可能であり、前記駆動軸の軸方向の一端に少なくとも一部が前記空洞内に伸びるブラケット部を有する駆動軸と、
前記ブラケット部とスライド構造によって嵌合されることで、前記ブラケット部に対して前記駆動軸の軸方向に沿って、前記静接点に接触する第1の位置と前記静接点から離れる第2の位置の間に移動可能であり、移動方向における側面に前記スライド構造が設けられる可動接点アセンブリと、
前記可動接点アセンブリと前記ブラケット部との間に設けられ、前記可動接点アセンブリに対して前記第1の位置に向かって移動する付勢力を付勢するようにする弾性部材と、を備える、ことを特徴とするリレー。
【0059】
(付記2)
前記スライド構造は、
前記ブラケット部と前記可動接点アセンブリのうちの一方に形成され、前記駆動軸の軸方向に沿って延び、且つ延び方向における両端はそれぞれ第1のストッパ壁と第2のストッパ壁であるスライド溝と、
前記ブラケット部と前記可動接点アセンブリのうちの他方に設けられ、前記スライド溝に嵌合され、前記駆動軸の軸方向に沿って前記第1のストッパ壁と第2のストッパ壁との間にスライドするようにするスライドブロックと、を備える、ことを特徴とする付記1に記載のリレー。
【0060】
(付記3)
前記スライド溝は前記ブラケット部に形成され、前記スライドブロックは前記可動接点アセンブリに設けられ、前記弾性部材が前記スライドブロックを前記第1のストッパ壁に接触するように押す場合、前記可動接点が前記第1の位置に位置する、ことを特徴とする付記2に記載のリレー。
【0061】
(付記4)
前記ブラケット部は2つの支持アームを有し、2つの前記支持アームが対向して設けられ、且つ各前記支持アームにそれぞれ前記スライド溝が形成され、前記可動接点アセンブリは2つの前記支持アームの間に位置し、且つ前記可動接点アセンブリの2つの前記支持アームに向かう両側にそれぞれ前記スライドブロックが設けられる、ことを特徴とする付記3に記載のリレー。
【0062】
(付記5)
前記リレーは、第1の磁気ヨークをさらに備え、前記可動接点アセンブリは可動接点と第2の磁気ヨークを含み、前記第1の磁気ヨークは前記可動接点の前記静接点に向かう一側に位置し、前記第2の磁気ヨークは前記可動接点の前記静接点から離れる一側に位置する、ことを特徴とする付記1-4のいずれか1つに記載のリレー。
【0063】
(付記6)
前記第1の磁気ヨークは前記空洞内に設けられるとともに前記静接点に間隔をあけて設けられ、前記可動接点は前記第2の磁気ヨークに取り付けられ、前記第2の磁気ヨークは前記スライド構造によって前記ブラケット部に嵌合され、且つ前記弾性部材は前記第2の磁気ヨークと前記ブラケット部との間に当接される、ことを特徴とする付記5に記載のリレー。
【0064】
(付記7)
前記ブラケット部によって前記第1の磁気ヨークに向かって開放するスライド室が画定され、前記可動接点アセンブリは移動可能に前記スライド室に嵌合され、前記第1の磁気ヨークの前記可動接点アセンブリに向かう一端は前記静接点の前記可動接点アセンブリに向かう一端を超えなく、前記第1の磁気ヨークの前記可動接点アセンブリに向かう一端と前記静接点の前記可動接点アセンブリに向かう一端との前記駆動軸の軸方向における距離がLであり、前記Lは、0≦L≦1mmを満たす、ことを特徴とする付記6に記載のリレー。
【0065】
(付記8)
前記第2の磁気ヨークは底板部と2つの側板部を含み、2つの側板部は前記底板部の両側に対向して設けられ、且つ前記底板部との間に取付溝が画定され、前記可動接点は前記取付溝内に位置し、且つ前記可動接点の前記静接点に向かう一端と前記側板部の前記第1の磁気ヨークに向かう一端とが面一である、ことを特徴とする付記7に記載のリレー。
【0066】
(付記9)
前記可動接点に嵌合突起と嵌合凹溝のうちの一方が設けられ、前記底板部に前記嵌合突起と前記嵌合凹溝のうちの他方が設けられ、前記嵌合突起は前記嵌合凹溝に締まり嵌められる、ことを特徴とする付記8に記載のリレー。
【0067】
(付記10)
前記駆動軸は、
軸体部と、
前記ブラケット部と前記軸体部との間に接続される絶縁部材と、をさらに含む、ことを特徴とする付記1-9のいずれか1つに記載のリレー。
【0068】
(付記11)
前記ブラケット部に取付貫通穴が設けられ、前記絶縁部材は前記取付貫通穴に嵌合され、前記絶縁部材の前記軸体部から離れる一端に前記弾性部材を位置決めするための位置決め部材が設けられる、ことを特徴とする付記10に記載のリレー。
【符号の説明】
【0069】
100 リレー
1 ケース
11 空洞
12 静接点
13 第1の磁気ヨーク
2 駆動軸
21 ブラケット部
211 支持アーム
212 スライド室
213 取付貫通穴
22 軸体部
23 絶縁部材
231 位置決め部材
3 可動接点アセンブリ
31 可動接点
311 嵌合突起
32 第2の磁気ヨーク
321 底板部
322 側板部
323 取付溝
4 スライド構造
41 スライド溝
411 第1のストッパ壁
412 第2のストッパ壁
42 スライドブロック
5 弾性部材
6 磁性部材
7 リミット部材
71 リミット穴
8 緩衝ばね
9 コイル