(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-26
(45)【発行日】2024-05-09
(54)【発明の名称】電動ポンプ
(51)【国際特許分類】
H02K 5/00 20060101AFI20240430BHJP
H02K 5/128 20060101ALI20240430BHJP
H02K 7/14 20060101ALI20240430BHJP
F04D 29/00 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
H02K5/00 B
H02K5/128
H02K7/14 B
F04D29/00 B
(21)【出願番号】P 2022578669
(86)(22)【出願日】2021-07-02
(86)【国際出願番号】 CN2021104131
(87)【国際公開番号】W WO2022002222
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】202010634847.0
(32)【優先日】2020-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フー、 ビンハオ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、 イン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、 ジュン
(72)【発明者】
【氏名】スン、 ヨンフェン
(72)【発明者】
【氏名】ツァイ、 ロンジ
【審査官】池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-092084(JP,A)
【文献】実開昭59-135087(JP,U)
【文献】特開2005-033947(JP,A)
【文献】特開平04-344150(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/00
H02K 5/128
H02K 7/14
F04D 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータコアと巻線とを有するステータユニットを含み、前記巻線は、本体セグメントと第1セグメントと第2セグメントとを含み、前記本体セグメントは、前記第1セグメントと前記第2セグメントとを接続し、前記第1セグメントは、前記第2セグメントの上方に位置し、前記ステータコアは、コア歯部とコアヨーク部とコア首部とを含み、前記コア首部は、前記コア歯部と前記コアヨーク部とを接続し、前記コアヨーク部は、前記コア歯部より前記ステータコアの中心軸線から遠く離れて前記巻線の外周に位置し、前記コア首部は、前記巻線の巻回に支持を提供可能である電動ポンプであって、
前記本体セグメントの上端は、前記コアヨーク部の本体部の上端に揃えられ、
前記本体セグメントの下端は、前記コアヨーク部の本体部の下端に揃えられ、
前記電動ポンプは、導電性金属材料のシールド部材をさらに含み、
前記シールド部材の少なくとも一部は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周に位置し、
前記シールド部材は、互いに接続されている筒部と蓋部とを含み、
前記筒部は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周を取り囲むように配置され、
前記第1セグメントの外周には前記シールド部材の少なくとも一部が設けられた場合、前記第1セグメントの外周に設けられる前記シールド部材を第1シールド部材、前記第1シールド部材の前記筒部を第1筒部、前記第1シールド部材の前記蓋部を第1蓋部に定義し、前記第1筒部は、前記第1セグメントの外周を取り囲むように配置され、
前記第1蓋部は、少なくとも前記第1セグメントの天井部を遮蔽し、
前記第2セグメントの外周には前記シールド部材の少なくとも一部が設けられた場合、前記第2セグメントの外周に設けられる前記シールド部材を第2シールド部材、前記第2シールド部材の前記筒部を第2筒部、前記第2シールド部材の前記蓋部を第2蓋部に定義し、前記第2筒部は、前記第2セグメントの外周を取り囲むように配置され、
前記第2蓋部は、少なくとも前記第2セグメントの底部を遮蔽しており、
前記ステータユニットは、絶縁フレームをさらに含み、前記絶縁フレームは、前記ステータコアの表面の少なくとも一部に被覆され、前記巻線と前記ステータコアとの間には、前記絶縁フレームの一部が介在されており、
前記絶縁フレームは、第1ストッパ部と第2ストッパ部と巻取部とを含み、
前記ステータコアの少なくとも一部は、前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部との間に位置し、
前記第1ストッパ部、前記ステータコア及び前記第2ストッパ部は、前記電動ポンプの軸方向に沿って分布され、
前記巻線は、前記巻取部に巻回されており、
前記第1ストッパ部は、前記巻取部の天井部の一端に接続され、
前記第2ストッパ部は、前記巻取部の底部の一端に接続され、
前記シールド部材の少なくとも一部は、前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部のうちの少なくとも一方の外周に位置し、
前記蓋部は、第1表面と第2表面とを含み、
前記第2表面は、前記第1表面より前記巻線に近接し、
前記電動ポンプは、第1弾性パッドをさらに含み、
前記第1弾性パッドの少なくとも一部は、前記第2表面と前記絶縁フレームとの間に位置し、
前記絶縁フレームと前記第2表面のうちの少なくとも一方は、前記第1弾性パッドの端面に当接され、
前記電動ポンプは、ロータユニットと仕切部とをさらに含み、
前記電動ポンプは、ポンプ内室を有し、
前記ポンプ内室は、前記仕切部の一側に位置する第1室と前記仕切部の他側に位置する第2室とを含み、
前記ロータユニットは、前記第1室に位置し、
前記ステータユニットは、前記第2室に位置し、
前記電動ポンプは、一端が前記第1表面に当接され、他端が前記仕切部に当接される第2弾性パッドをさらに含み、
前記仕切部が前記第2弾性パッドに作用した正の圧力によって前記第2弾性パッドは、前記電動ポンプの軸方向に沿って押圧されることが可能になることを特徴とする電動ポンプ。
【請求項2】
ステータコアと巻線とを有するステータユニットを含み、前記巻線は、本体セグメントと第1セグメントと第2セグメントとを含み、前記本体セグメントは、前記第1セグメントと前記第2セグメントとを接続し、前記第1セグメントは、前記第2セグメントの上方に位置し、前記ステータコアは、コア歯部とコアヨーク部とコア首部とを含み、前記コア首部は、前記コア歯部と前記コアヨーク部とを接続し、前記コアヨーク部は、前記コア歯部より前記ステータコアの中心軸線から遠く離れて前記巻線の外周に位置し、前記コア首部は、前記巻線の巻回に支持を提供可能である電動ポンプであって、
前記本体セグメントの上端は、前記コアヨーク部の本体部の上端に揃えられ、
前記本体セグメントの下端は、前記コアヨーク部の本体部の下端に揃えられ、
前記電動ポンプは、導電性金属材料のシールド部材をさらに含み、
前記シールド部材の少なくとも一部は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周に位置し、
前記シールド部材は、互いに接続されている筒部と蓋部とを含み、
前記筒部は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周を取り囲むように配置され、
前記第1セグメントの外周には前記シールド部材の少なくとも一部が設けられた場合、前記第1セグメントの外周に設けられる前記シールド部材を第1シールド部材、前記第1シールド部材の前記筒部を第1筒部、前記第1シールド部材の前記蓋部を第1蓋部に定義し、前記第1筒部は、前記第1セグメントの外周を取り囲むように配置され、
前記第1蓋部は、少なくとも前記第1セグメントの天井部を遮蔽し、
前記第2セグメントの外周には前記シールド部材の少なくとも一部が設けられた場合、前記第2セグメントの外周に設けられる前記シールド部材を第2シールド部材、前記第2シールド部材の前記筒部を第2筒部、前記第2シールド部材の前記蓋部を第2蓋部に定義し、前記第2筒部は、前記第2セグメントの外周を取り囲むように配置され、
前記第2蓋部は、少なくとも前記第2セグメントの底部を遮蔽しており、
前記ステータユニットは、絶縁フレームをさらに含み、前記絶縁フレームは、前記ステータコアの表面の少なくとも一部に被覆され、前記巻線と前記ステータコアとの間には、前記絶縁フレームの一部が介在されており、
前記絶縁フレームは、第1ストッパ部と第2ストッパ部と巻取部とを含み、
前記ステータコアの少なくとも一部は、前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部との間に位置し、
前記第1ストッパ部、前記ステータコア及び前記第2ストッパ部は、前記電動ポンプの軸方向に沿って分布され、
前記巻線は、前記巻取部に巻回されており、
前記第1ストッパ部は、前記巻取部の天井部の一端に接続され、
前記第2ストッパ部は、前記巻取部の底部の一端に接続され、
前記シールド部材の少なくとも一部は、前記第1ストッパ部と前記第2ストッパ部のうちの少なくとも一方の外周に位置し、
前記蓋部は、第1表面と第2表面とを含み、
前記第2表面は、前記第1表面より前記巻線に近接し、
前記電動ポンプは、第1弾性パッドをさらに含み、
前記第1弾性パッドの少なくとも一部は、前記第2表面と前記絶縁フレームとの間に位置し、
前記絶縁フレームと前記第2表面のうちの少なくとも一方は、前記第1弾性パッドの端面に当接され、
前記電動ポンプは、収容室を有する第1ハウジングを含み、
前記ステータユニットの少なくとも一部は、前記収容室に位置し、
前記電動ポンプは、一端が前記第1表面に当接され、他端が前記第1ハウジングに当接されて配置される第2弾性パッドをさらに含み、
前記第1ハウジングが前記第2弾性パッドに作用した正の圧力によって前記第2弾性パッドは、電動ポンプの軸方向に沿って押圧されることが可能になることを特徴とする電動ポンプ。
【請求項3】
前記蓋部は、前記蓋部の上下面を貫通する複数の第1貫通孔を含み、
前記第1弾性パッド及び前記第2弾性パッドは、少なくとも前記シールド部材をインサートとして射出成形され、前記第1弾性パッドと前記第2弾性パッドとは接続部によって接続され、
前記接続部の少なくとも一部は、前記第1貫通孔内に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項4】
前記コアヨーク部は、前記ステータコアの径方向に沿って前記ステータコアの本体部の外周面から突起するように配置される凸部をさらに含み、
前記筒部は、前記シールド部材の径方向に沿って前記筒部の外周面及び内周面を貫通する切欠部を含み、
前記切欠部の開口方向は、前記シールド部材の軸方向に沿って前記ステータコアに向かっており、
前記凸部の少なくとも一部は、前記切欠部の切欠に位置し、前記切欠部の側面と前記凸部の側面との間には隙間を有していることを特徴とする請求項1~請求項3の何れか1項に記載の電動ポンプ。
【請求項5】
ステータコアと巻線とを有するステータユニットを含み、前記巻線は、本体セグメントと第1セグメントと第2セグメントとを含み、前記本体セグメントは、前記第1セグメントと前記第2セグメントとを接続し、前記第1セグメントは、前記第2セグメントの上方に位置し、前記ステータコアは、コア歯部とコアヨーク部とコア首部とを含み、前記コア首部は、前記コア歯部と前記コアヨーク部とを接続し、前記コアヨーク部は、前記コア歯部より前記ステータコアの中心軸線から遠く離れて前記巻線の外周に位置し、前記コア首部は、前記巻線の巻回に支持を提供可能である電動ポンプであって、
前記本体セグメントの上端は、前記コアヨーク部の本体部の上端に揃えられ、
前記本体セグメントの下端は、前記コアヨーク部の本体部の下端に揃えられ、
前記電動ポンプは、導電性金属材料のシールド部材をさらに含み、
前記シールド部材の少なくとも一部は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周に位置し、
前記電動ポンプは、収容部を有する第1ハウジングを含み、
前記ステータユニットの少なくとも一部は、前記収容部の室内に位置し、
前記第1ハウジングは、少なくとも前記シールド部材をインサートとして射出成形され、
前記シールド部材は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周を取り囲むように配置される筒部を含み、
前記筒部は、前記第1セグメントの外周を取り囲むように配置され、
前記収容部の側壁は、第1側壁と第2側壁とを含み、
前記第1側壁は、前記第2側壁の上方に位置し、
前記第1側壁の直径は、前記第2側壁の直径より大きく、
前記第1ハウジングは、前記第1ハウジングの周方向に沿って分布される少なくとも2つの突起リブを含み、
前記突起リブの一部は、前記第1ハウジングの径方向に沿って前記収容部の側壁の一部から前記第1ハウジングの中心軸線に近接する方向へ突起するように配置され、
前記筒部は、前記筒部の径方向に沿って貫通する少なくとも2つの孔部を含み、
前記突起リブは、前記第1ハウジングの軸方向に沿って延在して第1根元部と第2根元部とを含み、
前記第1根元部は、前記第1側壁に位置し、
前記第2根元部は、一部が前記第2側壁に位置し、別の一部が前記筒部の内壁に当接され、
前記第1根元部は、前記孔部に対応するように形状嵌合されて配置され、
前記突起リブにおける前記第1根元部から突起する部位の少なくとも一部は、前記孔部に位置することを特徴とする電動ポンプ。
【請求項6】
前記シールド部材は、前記筒部に接続されるフランジ部を含み、
前記筒部の外周面は、前記フランジ部の外周面より前記シールド部材の中心軸線に近接し、
前記フランジ部は、凹部を含み、
前記凹部は、前記シールド部材の径方向に沿って前記フランジ部の外周面から前記シールド部材の中心軸線に近接する方向へ凹むように配置されて前記シールド部材の軸方向に沿って前記フランジ部の上下面を貫通することを特徴とする請求項5に記載の電動ポンプ。
【請求項7】
ステータコアと巻線とを有するステータユニットを含み、前記巻線は、本体セグメントと第1セグメントと第2セグメントとを含み、前記本体セグメントは、前記第1セグメントと前記第2セグメントとを接続し、前記第1セグメントは、前記第2セグメントの上方に位置し、前記ステータコアは、コア歯部とコアヨーク部とコア首部とを含み、前記コア首部は、前記コア歯部と前記コアヨーク部とを接続し、前記コアヨーク部は、前記コア歯部より前記ステータコアの中心軸線から遠く離れて前記巻線の外周に位置し、前記コア首部は、前記巻線の巻回に支持を提供可能である電動ポンプであって、
前記本体セグメントの上端は、前記コアヨーク部の本体部の上端に揃えられ、
前記本体セグメントの下端は、前記コアヨーク部の本体部の下端に揃えられ、
前記電動ポンプは、導電性金属材料のシールド部材をさらに含み、
前記シールド部材の少なくとも一部は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周に位置し、
前記電動ポンプは、収容部を有する第1ハウジングを含み、
前記ステータユニットの少なくとも一部は、前記収容部の室内に位置し、
前記第1ハウジングは、少なくとも前記シールド部材をインサートとして射出成形され、
前記シールド部材は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周を取り囲むように配置される筒部を含み、
前記筒部は、前記第2セグメントの外周を取り囲むように配置され、
前記収容部の側壁は、第1側壁と第2側壁とを含み、
前記第1側壁は、前記第2側壁の上方に位置し、
前記第1側壁の直径は、前記第2側壁の直径より小さく、
前記第1ハウジングは、前記第1ハウジングの周方向に沿って分布される少なくとも2つの突起リブを含み、
前記突起リブの一部は、前記第1ハウジングの径方向に沿って前記収容部の側壁の一部から前記第1ハウジングの中心軸線に近接する方向へ突起するように配置され、
前記筒部は、前記筒部の径方向に沿って貫通する少なくとも2つの孔部を含み、
前記突起リブは、前記第1ハウジングの軸方向に沿って延在して第1根元部と第2根元部と第3根元部とを含み、
前記第1根元部は、一部が前記第1側壁に位置し、別の一部が前記筒部の内壁の一部に当接され、
前記第3根元部は、前記筒部の内壁の一部に当接され、
前記第2根元部は、前記第2側壁に位置して前記孔部に対応するように形状嵌合されて配置され、
前記突起リブにおける前記第2根元部から突起する部分の少なくとも一部は、前記孔部に位置することを特徴とする電動ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年07月03日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202010634847.0であり、発明名称が「電動ポンプ」である中国特許出願の優先権を主張して、その全ての内容は、本出願に援用される。
【0002】
本出願は、流体ポンプに関して、具体的に電動ポンプに関している。
【背景技術】
【0003】
一般的に、電動ポンプは、ステータユニットを含み、この電動ポンプは、使用過程で、ステータユニットにおける巻線に通電し、この場合、ステータユニットにおける巻線は、電磁波を生成する。
このような電磁波は、外部の他の素子に干渉して、さらに、外部の他の素子の性能に影響する恐れがあるため、電動ポンプの、外部に対する干渉を如何に低減させるかということは、考える必要がある技術問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させるための電動ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明の1つの実施形態は、以下の電動ポンプであって、ステータコアと巻線とを有するステータユニットを含み、前記巻線は、本体セグメントと第1セグメントと第2セグメントとを含み、前記本体セグメントは、前記第1セグメントと前記第2セグメントとを接続し、前記第1セグメントは、前記第2セグメントの上方に位置し、前記ステータコアは、コア歯部とコアヨーク部とコア首部とを含み、前記コア首部は、前記コア歯部と前記コアヨーク部とを接続し、前記コアヨーク部は、前記コア歯部より、前記ステータコアの中心軸線から遠く離れており、前記巻線の外周に位置し、前記コア首部は、前記巻線の巻回に支持を提供可能であり、前記本体セグメントの上端は、前記コアヨーク部の本体部の上端に揃えられ、前記本体セグメントの下端は、前記コアヨーク部の本体部の下端に揃えられ、前記電動ポンプは、導電性金属材料のシールド部材をさらに含み、前記シールド部材の少なくとも一部は、前記第1セグメントと前記第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周に位置する。
【0006】
本発明において、電動ポンプは、導電性金属材料のシールド部材をさらに含み、シールド部材の少なくとも一部は、第1セグメントと第2セグメントのうちの少なくとも一方の外周に位置し、上記方式によって、電動ポンプの使用過程で、シールド部材は、巻線から生成された電磁波を吸収して反射することができる。
このように、巻線の第1セグメント及び/又は第2セグメントから外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の第1実施形態である電動ポンプを示す断面図である。
【
図3】
図1におけるステータユニット、シールド部材、第1弾性パッド及び第2弾性パッドを組み合わせた斜視図である。
【
図4】
図1におけるステータユニットの斜視図である。
【
図5】
図1におけるステータユニットの斜視図である。
【
図7】
図4又は
図5における絶縁フレームの別の方向からみた斜視図である。
【
図8】
図1又は
図3におけるシールド部材、第1弾性パッド及び第2弾性パッドを組み合わせた斜視図である。
【
図9】
図1又は
図3におけるシールド部材、第1弾性パッド及び第2弾性パッドを組み合わせた構成を別の方向からみた斜視図である。
【
図10】
図8又は
図9におけるシールド部材、第1弾性パッド及び第2弾性パッドを組み合わせた構成を示す正面図である。
【
図11】
図10におけるシールド部材、第1弾性パッド及び第2弾性パッドを組み合わせた構成を示す、A―A断面に沿う断面図である。
【
図14】
図8又は
図9におけるシールド部材を別の方向からみた斜視図である。
【
図15】本発明の第2実施形態である電動ポンプの断面図である。
【
図17】
図15におけるステータユニット、シールド部材、第1弾性パッド及び第2弾性パッドを組み合わせた斜視図である。
【
図18】
図15におけるシールド部材、第1弾性パッド及び第2弾性パッドを組み合わせた斜視図である。
【
図19】
図15におけるシールド部材、第1弾性パッド及び第2弾性パッドを組み合わせた構成を別の方向からみた斜視図である。
【
図22】本発明の第3実施形態である電動ポンプの断面図である。
【
図24】
図22における第1シールド部材、第2シールド部材及びステータユニットを組み合わせた斜視図である。
【
図25】本発明の第4実施形態である電動ポンプの断面図である。
【
図27】
図25における第1ハウジングとシールド部材を組み合わせた斜視図である。
【
図30b】
図29における一部の第1ハウジングの構成を示す斜視図である。
【
図31】本発明の第5実施形態である電動ポンプの断面図である。
【
図33】
図31における第1ハウジングとシールド部材を組み合わせた斜視図である。
【
図36】
図35における第1ハウジングのA―A断面に沿う斜視図である。
【
図39】本発明の第6実施形態である電動ポンプの断面図である。
【
図40】
図39における第1シールド部材、第2シールド部材及び第1ハウジングを組み合わせた斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面及び実施例により、本発明をさらに説明する。
【0009】
以下、図面により、本発明の実施形態を詳しく説明する。
ここで、本明細書に言及又は言及可能な上、下、左、右、前、後、内側、外側、頂、底、高、低などの方位用語は、対応する図面に示される構造に対して定義され、相対的な概念であるため、位置する異なる位置、異なる使用状態に応じて相応的に変更する可能性がある。
従って、これら又は他の方位用語を、限定的な用語として解釈するわけではない。
【0010】
以下の実施例における流体駆動装置は、自動車熱管理システムの動作媒体に流動力を提供することができ、動作媒体は、水又は水溶液、例えば、50%エチレングリコールを含有する水溶液であってもよく、他の物質であってもよい。
【0011】
図1に示すように、電動ポンプ100は、ポンプハウジング、ロータユニット1、ステータユニット2、ポンプ軸3及び仕切部4を含み、ロータユニット1は、ポンプ軸3の外周に外嵌される。
電動ポンプ100は、ポンプ内室を含み、仕切部4は、ポンプ内室を第1室80及び第2室90に仕切って、第1室80には動作媒体が流れることができ、第2室90は、動作媒体と直接的に接触していなく、ロータユニット1は、第1室80に位置し、ステータユニット2は、第2室90に位置している。
図1及び
図3に示すように、ステータユニット2は、ステータコア21、絶縁フレーム23及び巻線22を含み、絶縁フレーム23は、ステータコア21の表面の少なくとも一部に被覆され、巻線22とステータコア21との間には、絶縁フレーム23の一部が介在される。
そして、この巻線22とステータコア21との間に絶縁フレーム23を配置することで、ステータコア21と巻線22との間の導電を防止することができ、電動ポンプ100が動作すると、ステータユニット2の巻線22を通過する電流を制御することで、ステータユニット2から生成された励起磁場を制御し、励起磁場の作用で、ロータユニット1は、ポンプ軸3の周り、又は、ポンプ軸3とともに回動する。
【0012】
図1に示すように、巻線22は、本体セグメント221と第1セグメント222と第2セグメント223とを含む。
本体セグメント221は、第1セグメント222と第2セグメント223を接続し、第1セグメント222は、第2セグメント223の上方に位置する。
図1及び
図4に示すように、ステータコア21は、コア歯部212と、コアヨーク部213と、コア首部214とを含む。
そして、このコア首部214は、コア歯部212とコアヨーク部213を接続し、ステータコア21の径方向に沿って、コア歯部212より、コアヨーク部213は、ステータコア21の中心軸線から遠く離れて巻線22の外周に位置し、コア歯部212の軸方向の中心軸線L1及びコア首部214の軸方向の中心軸線L2と重なるように第1基準面を定義し、第1基準面に沿ってステータユニットに対して断面を作って、本体セグメント221の断面の上端は、コアヨーク部213の本体部の断面の上端に揃えられ、本体セグメント221の断面の下端は、コアヨーク部213の本体部の断面の下端に揃えられる。
このように配置すると、コアヨーク部213は、本体セグメント221の巻線からコアヨーク部213へ放射された電磁波を吸収して反射することができ、本体セグメント221の巻線から外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
以上のコアヨーク部213の本体部について、以下の紹介を参照すればよい。
ここで、記載を便利にするために、巻線22を以上の3つのセグメントに分けるが、実際、巻線22は、少なくとも1本のエナメル線から巻回されることで形成される。
【0013】
図6及び
図7に示すように、絶縁フレーム23は、第1ストッパ部231、第2ストッパ部232及び巻取部235を含む。
そして、第1ストッパ部231、ステータコア21及び第2ストッパ部232は、電動ポンプ100の軸方向に沿って分布され、巻取部235は、巻線22の巻回に支持を提供でき、第1ストッパ部231、第2ストッパ部232より、巻取部235は、ステータユニット2の中心軸線に近接し、第1ストッパ部231の上端面は、巻取部235の天井部より高く、第2ストッパ部232の下端面は、巻取部235の底部より低い。
このように、巻線を巻回する場合、巻線が、第1ストッパ部231及び第2ストッパ部232が位置する側から、巻取部235から離脱することを防止することができる。
本実施例において、ステータコア21は、第1ストッパ部231と第2ストッパ部232との間に位置し、第1ストッパ部231は、ステータコア21の一側に位置し、第2ストッパ部232はステータコア21の一側に位置し、第1ストッパ部231が位置する側と、第2ストッパ部232が位置する側とは、ステータコア21の異なる側である。
図3~
図5に示すように、ステータコア21の外周面全体は、露出の状態を呈し、無論、第1ストッパ部231及び第2ストッパ部232の一部は、ステータコア21の外周面に被覆されてもよい。
この場合、ステータコア21の外周面の一部のみは露出状態を呈し、又は、ステータコア21の外周面全体は、第1ストッパ部231及び/又は第2ストッパ部232によって被覆される。
図6及び
図7に示すように、絶縁フレーム23は、第3ストッパ部233と第4ストッパ部234とをさらに含む。
そして、巻取部235の天井部は、第1ストッパ部231と第3ストッパ部233を接続し、その底部は、第2ストッパ部232と第4ストッパ部234を接続し、第3ストッパ部233が位置する側と、第1ストッパ部231が位置する側とは同一側であり、第4ストッパ部234が位置する側と、第2ストッパ部232が位置する側とは、同一側であり、巻取部235より、第3ストッパ部233及び第4ストッパ部234は、ステータユニット2の中心軸線に近接し、
図6を基準として、第3ストッパ部233の上端面は、巻取部235の天井部より高く、第4ストッパ部234の下端面は、巻取部235の底部より低い。
このように、巻線を巻回する場合、巻線が、第3ストッパ部233及び第4ストッパ部234が位置する側から、巻取部235から離脱することを防止することができる。
【0014】
図1及び
図2は、本発明の第1実施形態である電動ポンプの構成を示す図である。
以下、第1実施形態である電動ポンプを詳しく紹介する。
【0015】
図1~
図7に示す電動ポンプ100は、導電性金属材料のシールド部材5をさらに含む。
そして、本実施例におけるシールド部材5は、環状を呈しており、その少なくとも一部は、巻線22の第1セグメント222の外周に位置し、上記方式によって、電動ポンプの使用過程で、第1セグメント222の外周に位置するシールド部材5は、第1セグメント222の巻線から生成された電磁波を吸収して反射できる。
このように、第1セグメント222の巻線から外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させ、以下、シールド部材を詳しく紹介する。
【0016】
図13~
図14に示すように、本実施例におけるシールド部材5は、互いに接続されている筒部51と蓋部52とを含む。
そして、本実施例における筒部51と蓋部52とは、一体構成として加工され、筒部51と蓋部52とは、別体構成であってもよい。
つまり、筒部51と蓋部52とは、別々に加工されてから、溶接或いは取り外し可能な接続、又は、位置制限接続の方式で接続され、
図1~
図14に示すように、本実施例における筒部51は、第1セグメント222の外周を取り囲むように配置され、具体的には、筒部51は、第1ストッパ部231の外周を取り囲むように配置され、この筒部51は、第1ストッパ部231に嵌め込まれてもよい。
上記方式によって、筒部51は、この筒部51へ放射された電磁波を吸収して反射することができ、さらに、筒部51の外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
具体的には、
図1~
図7に示すように、本実施例における筒部51の高さは、第1ストッパ部231の高さより大きく、筒部51の底面5101は、ステータコアの上端面2110より低く、第1ストッパ部231及び第1セグメント222の巻線は、この筒部51に位置する。
このように、絶縁フレーム23の軸方向に沿って、筒部51は、第1ストッパ部231及び巻線の第1セグメント222を囲むことができる。
さらに、筒部51は、第1ストッパ部231の内周の巻線から筒部51へ放射された電磁波をより多く吸収して反射することができる。
【0017】
図1~
図6に示すように、本実施例における蓋部52は、巻線22の第1セグメント222の天井部2221、及び、第1ストッパ部231の端面2311を遮蔽することで、蓋部52は、巻線22から蓋部52側へ放射された電磁波を吸収して反射でき、巻線22から生成された電磁波の、上端への放射を減らし、さらに、この巻線22から外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
【0018】
図13及び
図14に示すように、蓋部52は、第1表面521と第2表面522とを含み、この第1表面521より、第2表面522は、巻線22に近接し、第1表面521と第2表面522とは平行に配置される。
ここで、「平行」は、理論上の平行であり、実際、加工及び/又は組立過程で、加工及び/又は組立誤差が存在する可能性があり、加工及び/又は組立による全ての平行度誤差は、何れも本発明の保護範囲内に該当する。
図1~
図3、
図13及び
図14に示すように、電動ポンプ100は、第2表面522と第1ストッパ部231の端面との間に位置する第1弾性パッド6をさらに含む。
そして、この第1弾性パッド6の下端は、第1ストッパ部231の端面に当接されて配置され、その上端は、第2表面522に当接されて配置される。
ここで、「当接」は、直接的な当接であってもよいし、間接的な当接であってもよく、本実施例において、直接的な当接であり、両者の間に第三者を配置し、第三者によって間接的な当接を実現してもよく、シールド部材5の蓋部52が第1弾性パッド6に作用した正の圧力によって、この第1弾性パッド6は、電動ポンプの軸方向に沿って押圧される。
このように、電動ポンプが振動すると、第1弾性パッド6の弾性によって、ステータユニット2とシールド部材5との間に生じた振動を緩衝し、さらに、振動による騒音を低減させる。
また、本実施例における第2表面522は、第1弾性パッド6の上端に当接され、第1ストッパ部231は、第1弾性パッド6に当接され、第2表面522と第1ストッパ部231のうちの少なくとも一方は、第1弾性パッド6の端面に当接されてもよい。
【0019】
図1~
図3に示すように、電動ポンプ100は、第2弾性パッド7をさらに含む。
そして、この第2弾性パッド7の下端は、第1表面521に当接されて配置され、その上端は、仕切部4に締め付けられるように当接されて配置され、この仕切部4が第2弾性パッド7に作用した正の圧力によって、第2弾性パッド7は、電動ポンプの軸方向に沿って押圧される。
このように、シールド部材5が電動ポンプの軸方向に沿って運動することを防止することができる一方、電動ポンプが振動すると、第2弾性パッド7の弾性によって、シールド部材5と仕切部4との間に生じた振動を緩衝し、さらに、この振動による騒音を低減させる。
また、以上に記載の「当接」は、直接的な当接であってもよいし、間接的な当接であってもよく、本実施例において、直接的な当接であり、無論、両者の間に第三者を配置し、第三者によって間接的な当接を実現してもよい。
【0020】
図13及び
図14に示すように、蓋部52は、この蓋部52の軸方向に沿って貫通するとともに、この蓋部52の円周方向に沿って均一に分布される複数の第1貫通孔523をさらに含む。
本実施例における第1弾性パッド6及び第2弾性パッド7は、少なくともシールド部材5をインサートとして射出成形され、第1弾性パッド6及び第2弾性パッド7は、接続部9によって接続され、この接続部9は、第1貫通孔523内に位置する。
本実施例における接続部9全体は、第1貫通孔523内に位置し、接続部の一部のみが第1貫通孔523内に位置してもよい。
以上の方式によって、第1弾性パッド6及び第2弾性パッド7の軸方向の位置制限及び径方向の位置制限に寄与する一方、上記第1弾性パッド6及び第2弾性パッド7の位置制限方式の構成が簡単であり、コストも相対に低い。
【0021】
図13及び
図14に示すように、蓋部52は、この蓋部52の軸方向に沿って、蓋部52の上下面を貫通する第2貫通孔524をさらに含み、
図3を結合し、第3ストッパ部233の一部は、第2貫通孔524に位置する。
これによって、蓋部52が第3ストッパ部233の構成に干渉することを防止することができ、この蓋部52は、第3ストッパ部233を遮蔽してもよい。
この場合、第2貫通孔524の径方向サイズは、相応的に小さくなり、且つ、第2貫通孔524の径方向サイズは、
図1の仕切部4と構成干渉を形成しないことを満たすだけでよい。
【0022】
図4及び
図5に示すように、コアヨーク部213は、本体部2131と凸部2132とを含み、ステータコア21の径方向に沿って、凸部2132は、本体部2131の外周面から突起するように配置され、
図1に示すように、本実施例における凸部2132は、第1ハウジング8の内壁にしっかりと係合する。
このように、凸部2123を配置することで、ステータコア21と第1ハウジング8との間の当接面積を低減させ、さらに、ステータユニットの組立に寄与する一方、対応するように、第1ハウジング8の内周の側壁に凹部を配置し、凹部と凸部2132とは対応するように配置される。
これによって、ステータユニットが周方向に沿って回動することを防止することができる。
図3、
図5、
図13及び
図14に示すように、筒部51は、シールド部材5の径方向に沿って貫通する切欠部511を含む。
そして、このシールド部材5の軸方向に沿って、切欠部511の開口方向は、ステータコア21に向かっており、切欠部511の幅は、凸部2132の幅より大きく、凸部2132の一部は、切欠部511の切欠内に位置し、切欠部511の側面と凸部2132の側面との間は、隙間を有し、このように、切欠部511を配置することで、筒部51がステータコア21の凸部2132の構成に干渉することを防止することができる。
また、本実施例において、凸部2132の一部のみが切欠部511の切欠内に位置し、筒部51の高さを伸ばすことで、切欠部511の高さが長くなり、さらに、凸部2132全体を切欠部511の切欠内に位置させることができる。
【0023】
また、
図1に示すように、本実施例における仕切部4の材料は、プラスチックであり、その材質は、金属であってもよく、金属仕切部も巻線から放射された電磁波を吸収して反射でき、このように、巻線から外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
【0024】
図15~
図16は、本発明の第2実施形態である電動ポンプの構成を示す図である。
以下、第2実施形態である電動ポンプを詳しく紹介する。
【0025】
図15~
図17に示すように、本実施例におけるシールド部材5の少なくとも一部は、巻線22の第2セグメント223の外周に位置する。
上記方式によって、電動ポンプ100aの使用過程で、巻線22の第2セグメント223の外周に位置するシールド部材5aは、この巻線から生成された電磁波を吸収して反射することができ、このように、外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
具体的には、
図15~
図20に示すように、本実施例におけるシールド部材5aは、互いに接続されている筒部51aと蓋部52aとを含む。
そして、筒部51aは、第2ストッパ部232の外周を取り囲むように配置され、筒部51aは、第2ストッパ部232に嵌め込まれてもよい。
これによって、筒部51aは、この筒部51a側へ放射された電磁波を吸収して反射することができ、さらに、外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
具体的には、
図15及び
図16に示すように、本実施例における筒部51aの高さは、第2ストッパ部232の高さより大きく、筒部51aの天井面5102は、ステータコアの下端面2111より高く、第2ストッパ部232及び巻線の第2セグメント223は、筒部51a内に位置する。
このように、絶縁フレーム23の軸方向に沿って、筒部51aは、第2ストッパ部232及び巻線の第2セグメント223を囲むことができ、さらに、筒部51aは、第2ストッパ部232の内周の巻線から筒部51aへ放射された電磁波をより多く吸収して反射できる。
【0026】
図15~
図17に示すように、蓋部52aは、少なくとも巻線22の第2セグメント223の底部2231及び第2ストッパ部232の端面を遮蔽する。
これによって、蓋部52aは、この蓋部52aへ放射された電磁波を吸収して反射でき、巻線から生成された電磁波の、下端への放射を減少させ、電動ポンプの外部に対する干渉を低減させる。
【0027】
図20及び
図21に示すように、蓋部52aは、第1表面521aと第2表面522aとを含む。
そして、この第1表面521aより、第2表面522aは、巻線22に近接し、第1表面521aと第2表面522aとは、平行に配置される。
ここで、「平行」は、理論上の平行であり、実際、加工及び/又は組立過程で、加工及び/又は組立の誤差が存在する可能性があり、加工及び/又は組立による全ての平行度誤差は、何れも本出願の保護範囲内に該当する。
図20及び
図21に示すように、本実施例における蓋部52aは、シールド部材5aの軸方向に沿って貫通する第3貫通孔525aをさらに含み、この第3貫通孔525aを配置することで、巻線におけるエナメル線は、第3貫通孔52から突き抜けることができ、さらに、巻線22は、電気制御板ユニットに電気接続されることができる。
【0028】
図15~
図19に示すように、電動ポンプ100aは、第2表面522aと第2ストッパ部232の端面との間に位置する第1弾性パッド6をさらに含む。
そして、この第1弾性パッド6の上端は、第2ストッパ部232の端面に当接されて配置され、その下端は、第2表面522aに当接されて配置され、シールド部材5aの蓋部52aが第1弾性パッド6に作用した正の圧力によって、第1弾性パッド6は、電動ポンプの軸方向に沿って押圧されることができる。
このように、電動ポンプが振動すると、第1弾性パッド6の弾性によって、ステータユニットとシールド部材5aとの間に生じた振動を緩衝し、振動による騒音を低減させる。
【0029】
図15に示すように、電動ポンプ100aは、収容部800を有する第1ハウジング8をさらに含み、ステータユニット2の少なくとも一部は、収容部800の室内に位置し、収容部800の室は、第2室であり、この収容室800の室は、第2室の一部であってもよい。
図15~
図20に示すように、電動ポンプ100aは、上端が第1表面521aに当接されて配置され、下端が第1ハウジング8に締め付けられるように当接されて配置される第2弾性パッド7をさらに含み、第1ハウジング8が第2弾性パッド7に作用した作用力によって、第2弾性パッド7は、電動ポンプの軸方向に沿って押圧されることができる。
このように、電動ポンプが振動すると、第2弾性パッド7の弾性によって、シールド部材5aと第1ハウジング8との間に生じた振動を緩衝し、振動による騒音を低減させることができる。
【0030】
第1実施形態の電動ポンプに比べると、本実施例におけるシールド部材5aの筒部51aは、巻線22の第2セグメント223の外周に設けられる。
具体的には、シールド部材5aの筒部51aは、第2ストッパ部232の外周に設けられる。
これによって、シールド部材5aの筒部51aは、第2セグメントの巻線から筒部51aへ放射された電磁波を吸収して反射でき、本実施例におけるシールド部材5aの他の構成特徴について、第1実施形態における電動ポンプのシールド部材5aの構成特徴を参照すればよく、ここで、一々贅言していない。
【0031】
図22~
図23は、本発明の第1実施形態である電動ポンプの構成を示す図である。
以下、第3実施形態の電動ポンプを詳しく紹介する。
【0032】
図22~
図24に示すように、本実施例の電動ポンプ100bは、2つのシールド部材を含み、その一方のシールド部材を第1シールド部材53bと定義し、他方のシールド部材を第2シールド部材54bと定義し、第1シールド部材53bの少なくとも一部は巻線の第1セグメント222の外周に位置し、第2シールド部材54bの少なくとも一部は、巻線の第2セグメント223の外周に位置し、第1シールド部材53bの少なくとも一部は、第1ストッパ部231の外周に設けられ、第2シールド部材54bの少なくとも一部は第2ストッパ部232の外周に設けられる。
これによって、電動ポンプの使用過程で、第1シールド部材53bは、巻線の第1セグメント222から生成された電磁波を吸収して反射でき、第2シールド部材54bは、巻線の第2セグメント223から生成された電磁波を吸収して反射することができる。
このように、外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
図24に示すように、第1シールド部材53bの筒部を第1筒部531bと定義し、第1シールド部材53bの蓋部を第1蓋部532bと定義し、第1筒部531bは、巻線の第1セグメント222の外周を取り囲むように配置され、第1蓋部532bは、少なくとも巻線の第1セグメント222の天井部2221を遮蔽する。
これによって、第1蓋部532bは、この第1蓋部532bへ放射された電磁波を吸収して反射することができ、巻線から生成された電磁波の、上端への放射を減らし、外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させ、第2シールド部材54bの筒部を第2筒部541bと定義し、この第2シールド部材54bの蓋部を第2蓋部542bと定義し、第2筒部541bは、巻線の第2セグメント223の外周を取り囲むように配置され、第2蓋部542bは、少なくとも巻線の第2セグメント223の底部2231を遮蔽する。
これによって、第2蓋部542bは、第2蓋部542bへ放射された電磁波を吸収して反射でき、巻線から生成された電磁波の、下端への放射を減らし、外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
【0033】
第1実施形態の電動ポンプに比べると、本実施例の電動ポンプは、2つのシールド部材を含み、その一方シールド部材の筒部は、巻線の第1セグメント222の外周に設けられ、他方のシールド部材の筒部は、巻線の第2セグメント223の外周に設けられる。
具体的には、一方のシールド部材の筒部は、第1ストッパ部231の外周に設けられ、他方のシールド部材の筒部は、第2ストッパ部232の外周に設けられる。
これによって、巻線から、第1ストッパ部231が位置する側及び第2ストッパ部232が位置する側へ放射された電磁波は、何れも筒部によって吸収されて反射されることができる。
また、本実施例における第1シールド部材53bの他の構成特徴について、第1実施形態における電動ポンプのシールド部材の構成特徴を参照すればよく、第2シールド部材54bの他の構成特徴について、第2実施形態における電動ポンプのシールド部材の構成特徴を参照すればよく、ここで、一々贅言していない。
【0034】
図25~
図26は、本発明の第4実施形態である電動ポンプの構成を示す図である。
以下、第1実施形態である電動ポンプを詳しく紹介する。
【0035】
図25~
図28に示すように、本実施例における第1ハウジング8cは、少なくともシールド部材5cをインサートとして射出成形され、シールド部材5cは、互いに接続されている筒部51cとフランジ部55cとを含む。
そして、このフランジ部55cの外周面に対して、筒部51cの外周面は、シールド部材5cの中心軸線に近接し、筒部51cは、巻線22の第1セグメント222の外周を取り囲むように配置される。
具体的には、本実施例における筒部51cは、第1ストッパ部231の外周を取り囲むように配置され、筒部51cの軸方向の高さは、第1ストッパ部231の軸方向の高さより大きく、筒部51cの底面511cは、ステータコア21の上端面211の下方より低く、フランジ部55cの端面551cは、巻線の第1セグメント222の天井部2221に揃えられ、フランジ部55cの端面551cは、巻線の第1セグメント222の天井部2221より高くされてもよい。
これによって、筒部51cは、巻線の第2セグメント223を囲むことができる。
さらに、筒部51aは、第1セグメント221の巻線から筒部51cへ放射された電磁波をより多く吸収して反射することができ、
図25~
図28に示すように、筒部51cの内周面の一部は、露出状態を呈する。
このように、射出過程で、筒部51cの、露出した内周面を金型の位置決め基準面とする。
【0036】
図28に示すように、筒部51cは、筒部51cの径方向に沿って貫通する少なくとも2つの孔部512cを含み、本実施例における孔部512cは、筒部51cの周方向に沿って均一に分布される。
図29~
図30bに示すように、本実施例における第1ハウジング8cの収容部800cの側壁は、第1側壁801cと第2側壁802cとを含み、第1側壁801cの直径は、第2側壁802cの直径より大きく、第1側壁801cは、第2側壁802cの上方に位置し、第1側壁801cと第2側壁802cとは、階段面803cによって接続され、第1ハウジング8cは、少なくとも2つの突起リブ81cを含み、この突起リブ81cは、第1ハウジング8cの周方向に沿って均一に分布されており、第1ハウジング8cの内周に位置し、突起リブ81cは、第1ハウジング8cの径方向に沿って、第1ハウジング8cの内周面の一部から、第1ハウジング8cの中心軸線に近接する方向へ突起するように配置されており、第1ハウジング8cの軸方向に沿って延在する。
図29~
図30bに示すように、突起リブ81cの一部は、第1ハウジング8cの収容部800cの側壁に接続され、具体的には、突起リブ81cは、第1根元部811cと第2根元部812cとを含む。
ここで、記載を便利にするために、
図30bに示すように、第1根元部811c及び第2根元部812cは、破線で示され、第1根元部811cは、第1側壁801cに位置し、第2根元部812cの一部は、第2側壁802cに位置し、他の一部は、筒部51cの内壁に接触する。
図26、29、30bに示すように、第1根元部811cと第2根元部812cとは、接続部813cによって接続され、接続部813cは、階段面803cの上方に位置し、シールド部材5cの筒部51cの下端面は、階段面803cに接触し、シールド部材5cの筒部51cにおいて、筒部51cの下端面と孔部512cとの間の対応する部位は、階段面803cと接続部813との間に位置し、筒部51cの、孔部512cの以上に位置する部位は、突起リブ81cの上方に位置し、第1根元部811cと孔部512cとは、対応するように形状嵌合されて配置される。
具体的には、本実施例において、突起リブ81cにおける第1根元部811cから突起する部分は、孔部512cに位置し、突起リブ81cにおける、第1根元部811cから突起する部分が対応する本体断面と、孔部512cの断面とは、形状嵌合されて配置され、以上に記載の「形状嵌合配置」は、断面形状が同じである第1根元部811cと孔部512cとは対応するように配置されることを指す。
このように、上記の配置方式は、シールド部材5cの軸方向及び周方向に対する位置制限に寄与し、また、本実施例において、第1根元部811cの位置と孔部512cの位置とは、一々対応するように配置される。
【0037】
図28に示すように、フランジ部55cは、凹部551cを含み、シールド部材5cの径方向に沿って、凹部551cは、フランジ部55cの外周面から、シールド部材5cの中心軸線に近接する方向へ凹むように配置されており、フランジ部55cの軸方向に沿って貫通し、フランジ部55cに凹部551cを配置することで、第1ハウジング8cを射出成形する場合、シールド部材5cを金型に置く時、凹部551cをミス防止のための特徴認識点とし、シールド部材5cの配置方向に参照を提供し、射出際、第1根元部811cの位置と孔部512cの位置とは、対応するように配置されることができる。
【0038】
図25に示すように、本実施例における仕切部4cの材料は、金属であり、仕切部4cの一部は、巻線22の上方をカバーすることで、この巻線22の上方をカバーする仕切部4cは巻線から生成された電磁波を吸収して反射でき、巻線から生成された電磁波の、上端への放射を減らし、巻線から外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
【0039】
第1実施形態の電動ポンプに比べると、本実施形態における第1ハウジング8cは、少なくともシールド部材5cをインサートとして射出成形され、つまり、第1ハウジング8c及びシールド部材5cは、射出成形されることで、固定されて接続される。
図26に示すように、射出材料は、孔部512c内に流入して第1根元部811cを形成し、このように、構成が簡単であり、組立が便利である。
【0040】
図31~
図32は、本発明の第5実施形態である電動ポンプの構成を示す図である。
以下、第5実施形態である電動ポンプを詳しく紹介する。
【0041】
図31~
図37に示すように、本実施例における第1ハウジング8dは、少なくともシールド部材5dをインサートとして射出成形され、シールド部材5dは、筒状を呈しており、巻線の第2セグメント223の外周を取り囲むように配置される筒部51dを含む。
具体的には、本実施例における筒部51dは、第2ストッパ部232の外周を取り囲むように配置され、その軸方向の高さは、第2ストッパ部232の軸方向の高さより大きく、その内周面の一部は、露出状態を呈する。
このように、射出過程で、筒部51dにおける露出した内周面を金型の位置決め基準面とすることができる。
【0042】
図37に示すように、筒部51dは、筒部51dの径方向に沿って貫通する少なくとも2つの孔部512dを含む。
図34~
図38に示すように、第1ハウジング8dは、第1ハウジング8dの周方向に沿って均一に分布される少なくとも2つの突起リブ81dを含み、この突起リブ81dは、第1ハウジング8dの径方向に沿って第1ハウジング8dの内周面の一部から、第1ハウジング8cの中心軸線に近接する方向へ突起するように配置されており第1ハウジング8dの軸方向に沿って延在する。
本実施例における第1ハウジング8dの収容部800dの側壁は、第1側壁801dと第2側壁802dとを含む。
第1側壁801dの直径は、第2側壁802dの直径より小さく、第1側壁801dは、第2側壁802dの上方に位置し、第1側壁801dと第2側壁802dとは、階段面803dによって接続される。
図31~
図37に示すように、筒部51dの上端面は、階段面803dに接触し、その下端面は、第1ハウジング8dの収容部800dの底壁8001dに当接され、巻線の第2セグメント223の底部2231は、第1ハウジング8dの収容部800dの底壁8001dに当接されず、これによって、筒部51dは、巻線の第2セグメント223を囲むことができる。
さらに、この筒部51aは、第1セグメント221の巻線から筒部51cへ放射された電磁波をより多く吸収して反射できる。
【0043】
図33~
図38に示すように、突起リブ81dの一部は、第1ハウジング的8dの収容部800dの側壁に接続される。
具体的には、突起リブ81dは、第1根元部811d、第2根元部812d及び第3根元部813dを含む。
ここで、記載を便利にするために、
図37に示すように、第1根元部811d、第2根元部812d及び第3根元部813dは、それぞれ破線で示される。
図33~
図38に示すように、第1根元部811dは、第2根元部812dの上方に位置し、第3根元部813dは、第2根元部812dの下方に位置し、第1根元部811dの一部は、第1側壁801dに位置し、他の一部は、筒部51dの内壁に接触し、第3根元部813dは、筒部51dの内壁に接触し、第2根元部812dは、第2側壁802dに位置しており、孔部512dに対応するように形状嵌合されて配置される。
具体的には、本実施例において突起リブ81dにおける第2根元部812dから突起する部分は、孔部512dに位置し、且つ、突起リブ81dにおける、第2根元部812dから突起する部分が対応する本体断面と、孔部512dの断面とは、形状嵌合されて配置される。
ここで、「形状嵌合配置」は、断面形状が同じである第2根元部812dと孔部512dとが対応するように配置されることを指す。
具体的には、シールド部材5dをインサートとして第1ハウジング8dを加工する場合、射出材料は、孔部512d内に流入して第2根元部812dを形成し、上記配置方式は、シールド部材5dの軸方向及び周方向に対する位置制限に寄与する。
【0044】
図31に示すように、本実施例における仕切部4dの材料は、金属であり、仕切部4dの一部は巻線の上方をカバーすることで、巻線の上方をカバーする仕切部4cは、巻線から生成された電磁波を吸収して反射することができる。
これによって、巻線から生成された電磁波の、上端への放射を減らし、巻線から外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させる。
【0045】
第5実施形態の電動ポンプに比べると、本実施形態における第1ハウジング8dは、少なくともシールド部材5dをインサートとして射出成形され、筒部51dは、巻線の第2セグメント223の外周を取り囲むように配置される。
【0046】
図39~
図40は、本発明の第6実施形態である電動ポンプの構成図である。
以下、第6実施形態である電動ポンプを詳しく紹介する。
【0047】
図39~
図40に示すように、本実施例の電動ポンプ100eは、2つのシールド部材を含み、その一方のシールド部材を第1シールド部材53eと定義し、他方のシールド部材を第2シールド部材54eと定義し、第1シールド部材53eの少なくとも一部は巻線の第1セグメント222の外周に設けられ、第2シールド部材54eの少なくとも一部は巻線の第2セグメント223の外周に設けられる。
具体的には、第1シールド部材53eの少なくとも一部は、第1ストッパ部231の外周に設けられ、第2シールド部材54eの少なくとも一部は、第2ストッパ部232の外周に設けられる。
このように、電動ポンプの使用過程で、第1シールド部材53eは、巻線の第1セグメント222から生成された電磁波を吸収して反射することができ、第2シールド部材54bは、巻線の第2セグメント223から生成された電磁波を吸収して反射することができる。
これによって、外部へ放射された電磁波を減少させ、電動ポンプの、外部に対する干渉を低減させ、本実施例における第1ハウジング8eは、少なくとも第1シールド部材53e及び第2シールド部材54eをインサートとして射出成形される。
【0048】
また、本実施例における第1シールド部材53eの他の構成特徴について、第5実施形態における電動ポンプのシールド部材の構成特徴を参照すればよく、第2シールド部材54eの他の構成特徴について、第6実施形態における電動ポンプのシールド部材の構成特徴を参照すればよく、ここで、一々贅言していない。
【0049】
ここで、以上の実施例は、本発明を限定していなく、本発明を説明するためのものであり、本明細書は、上記実施例を参照して本発明を詳しく説明したが、当業者であれば理解できるように、本発明に対して補正及び等価置換を行うことができ、本発明の精神及び範囲から逸脱しない全ての改良は、何れも本発明の請求項範囲内に該当する。