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特許7480626画像表示方法、画像表示装置及び表示制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】画像表示方法、画像表示装置及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0485 20220101AFI20240501BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20240501BHJP
【FI】
G06F3/0485
G06F3/0488
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020130905
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2022027104
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-05-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(72)【発明者】
【氏名】山田 裕介
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-178002(JP,A)
【文献】特開2012-230570(JP,A)
【文献】特開2011-128734(JP,A)
【文献】特開2017-191510(JP,A)
【文献】特開2015-090581(JP,A)
【文献】特開2005-286608(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0485
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に第1画像及び第2画像を含む複数の画像を表示する画像表示方法であって、
前記第1画像のページ番号示す第1付与画像が付与される前記第1画像、及び前記第2画像のページ番号示す第2付与画像が付与される前記第2画像を第1軸に沿って静止状態で表示するとき、前記第1画像を前記第2画像よりも大きく表示し、前記第1付与画像前記第2付与画像よりも濃く表示する
画像表示方法。
【請求項2】
ユーザーに選択された画像を前記第1軸に沿って表示される画像の中で最も大きくさせて表示する、
請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
ユーザーに選択された画像のページ番号を示す付与画像を前記第1軸に沿って表示される他の画像のページ番号を示す付与画像のいずれよりも濃く表示する
請求項2に記載の画像表示方法。
【請求項4】
ユーザーに選択された画像を前記第1軸の中央に移動させて表示する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像表示方法。
【請求項5】
前記第2画像よりも小さく第3画像を表示したときに、前記第3画像のページ番号を示す付与画像は表示しない、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像表示方法。
【請求項6】
前記表示部は、前記第1画像及び前記第2画像が表示される第1表示領域と、前記第1軸と直交する第2軸で隣り合う第2表示領域とに分割された領域を含み、前記第1付与画像及び前記第2付与画像は、前記第1表示領域と前記第2表示領域との境界側に前記第1画像及び前記第2画像から離間して表示される、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像表示方法。
【請求項7】
前記第1画像及び前記第2画像は前記第1軸に沿ってスクロールされ、前記第1軸における前記第1画像及び前記第2画像の位置が変更されたとき、前記第1付与画像の濃度及前記第2付与画像の濃度を変更する、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像表示方法。
【請求項8】
前記第1画像及び前記第2画像にしおりとして機能するマーク画像が付与されたとき、前記第1画像に付与される第1マーク画像の濃度、及び前記第2画像に付与される第2マーク画像の濃度は同一である、
請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像表示方法。
【請求項9】
第1画像及び第2画像を表示する表示部と、
入力を受け付ける入力部と、
前記第1画像のページ番号示す第1付与画像が付与される前記第1画像、及び前記第2画像のページ番号示す第2付与画像が付与される前記第2画像を第1軸に沿って静止状態で表示するとき、前記第1画像を前記第2画像よりも大きく表示し、前記第1付与画像前記第2付与画像よりも濃く表示する表示制御部と、
を備える画像表示装置。
【請求項10】
表示部に第1画像及び第2画像を表示させるコンピューターで実行される表示制御プログラムであって、
前記第1画像のページ番号示す第1付与画像が付与される前記第1画像、及び前記第2画像のページ番号示す第2付与画像が付与される前記第2画像を第1軸に沿って静止状態で表示するとき、前記第1画像を前記第2画像よりも大きく表示し、前記第1付与画像前記第2付与画像よりも濃く表示する
表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像表示方法、画像表示装置及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイルの端末装置等では、複数の画像を画面に表示することが行われている。
【0003】
特許文献1に記載された表示プログラム等では、複数の画像を表示した状態でスクロール操作が受け付けられると、スクロール処理中に画像に識別子を重ねて表示することが行われている(特許文献1参照。)。
【0004】
特許文献2に記載された印刷設定装置等では、複数の画像を表示するとともに、各画像の上方にページ番号を表示することが行われている(特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2013-235618号公報
【文献】特開2008-293496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、タブレット型の端末装置等に用いられる表示面積の小さいディスプレイでは、表示される複数の画像のすべてにページ番号等の識別子が付与されると、画像の視認性が低下する。それを避ける方法の1つとしてスクロール処理中に画像に識別子を付与する方法があるが、スクロール処理中ではないときには画像の識別性の向上には寄与していない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために一態様は、表示部に第1画像及び第2画像を含む複数の画像を表示する画像表示方法であって、前記第1画像のページ番号示す第1付与画像が付与される前記第1画像、及び前記第2画像のページ番号示す第2付与画像が付与される前記第2画像を第1軸に沿って静止状態で表示するとき、前記第1画像を前記第2画像よりも大きく表示し、前記第1付与画像前記第2付与画像よりも濃く表示する、画像表示方法である。
【0008】
上記課題を解決するために一態様は、第1画像及び第2画像を表示する表示部と、入力を受け付ける入力部と、前記第1画像のページ番号示す第1付与画像が付与される前記第1画像、及び前記第2画像のページ番号示す第2付与画像が付与される前記第2画像を第1軸に沿って静止状態で表示するとき、前記第1画像を前記第2画像よりも大きく表示し、前記第1付与画像前記第2付与画像よりも濃く表示する表示制御部と、を備える画像表示装置である。
【0009】
上記課題を解決するために一態様は、表示部に第1画像及び第2画像を表示させるコンピューターで実行される表示制御プログラムであって、前記第1画像のページ番号示す第1付与画像が付与される前記第1画像、及び前記第2画像のページ番号示す第2付与画像が付与される前記第2画像を第1軸に沿って静止状態で表示するとき、前記第1画像を前記第2画像よりも大きく表示し、前記第1付与画像前記第2付与画像よりも濃く表示する、表示制御プログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】情報処理システムの概略的な構成例を示す図である。
図2】端末装置の機能ブロックの構成例を示す図である。
図3】1枚の画像のローカル座標系の一例を示す図である。
図4】サムネイル画像の表示の一例を示す図である。
図5】第1表示画面の一例を示す図である。
図6】第2表示画面の一例を示す図である。
図7】サムネイル画像の表示の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の概略的な構成例を示す図である。
情報処理システム1は、画像処理装置11と、モバイルの端末装置12と、を備える。
画像処理装置11と、端末装置12とは、無線により通信を行う。
【0013】
端末装置12は、タブレット型の端末装置またはスマートフォンなどであり、ユーザーによって持ち運ばれることが可能な携帯型の装置である。
端末装置12は、タッチ入力機能を有するタッチパネルである表示部112を備える。表示部112はディスプレイである。端末装置12は、ユーザーによって操作され、各種の情報を表示部112に表示する。
端末装置12は、画像処理装置11と通信することで、画像処理装置11によって行われる画像処理を制御する。
【0014】
画像処理装置11は、端末装置12から受信する指示などに基づいて制御され、制御内容にしたがって画像処理を実行する。
画像処理装置11は、スキャナー機能を有している。画像処理装置11は、スキャナー機能によって複数の画像を読み取り、読み取った複数の画像のデータを無線により端末装置12に送信する。画像処理装置11は、オートドキュメントフィーダー31を備えて、オートドキュメントフィーダー31に設置された複数枚の用紙を自動的に搬送して、それぞれの用紙に表された画像を読み取る。当該用紙は、A4あるいはA3などのサイズを有する用紙である。複数の用紙の枚数は、任意であってもよく、100枚などであってもよい。
【0015】
端末装置12は、画像処理装置11から受信された複数の画像のデータに基づいて、複数の画像を表示部112に表示する。
端末装置12は、表示部112に表示されている画像について、ユーザーによって行われる操作に応じた指示を入力し、入力した指示に応じた処理を実行する。
ユーザーは、端末装置12の表示部112に表示される画像を見ることで、画像処理装置11によって処理されている画像を、一覧して確認すること、あるいは、編集することなどが可能である。
【0016】
図2は、実施形態に係る端末装置12の機能ブロックの構成例を示す図である。
端末装置12は、入力部111と、表示部112と、記憶部113と、通信部114と、制御部115と、を備える。
制御部115は、表示制御部131を備える。
入力部111と表示部112は、タッチ入力機能を有する画面で構成されている。
【0017】
入力部111は、画面に対してユーザーによって行われるタッチ操作の内容を入力する。入力部111は、ユーザーの指、もしくはタッチペンの接触及び移動を検出して、その検出結果に応じた操作の内容を受け付ける。
表示部112は、各種の情報を画面に表示する。
記憶部113は、各種の情報を記憶する。当該情報は、表示対象となる原画像及び当該原画像に基づいて生成される関連画像などのデータを含む。
記憶部113は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備えるメモリーである。
通信部114は、画像処理装置11と無線により通信を行う。
通信部114は、通信回路、通信ポート、あるいは、通信インターフェイスと呼ばれてもよい。
【0018】
制御部115は、各種の処理及び制御を行う。制御部115は、CPU(Central Processing Unit)を備えるコントローラーである。
制御部115は、表示制御部131を含む。
表示制御部131は、各種の情報を表示部112に表示する処理を制御する。
【0019】
制御部115のCPUが、記憶部113に記憶された制御プログラムを実行することで、各種の処理及び制御を行う。
当該制御プログラムは、表示の制御を行う表示制御プログラムを含む。制御部115のCPUが、記憶部113に記憶された表示制御プログラムを実行することにより、表示制御部131の機能が実現される。
当該表示制御プログラムは、画像処理装置11に専用のアプリケーションのプログラムであってもよい。端末装置12は、当該表示制御プログラムを予め記憶部113に記憶していてもよく、あるいは、当該表示制御プログラムをダウンロードしてインストールしてもよい。
【0020】
ここで、端末装置12は、制御部115に表示制御部131を含む構成としたが、表示の制御を行う表示制御部131の機能が制御部115とは別に専用の機能部として構成されてもよい。
【0021】
以下、端末装置12で行われる表示制御について説明する。
通信部114は、画像処理装置11から複数の画像のデータを受信する。
表示制御部131は、画像処理装置11から送信された複数の画像のデータを取得する。これらの画像が原画像であるとして説明する。
これら複数の画像は、並び順にしたがって、連続番号であるページ番号と対応付けられる。当該ページ番号は、端末装置12で付与されてもよく、あるいは、画像処理装置11で付与されてもよい。
【0022】
表示制御部131は、これら複数の画像に対して、それぞれの3次元座標系を設定する。このような3次元座標系をローカル座標系と呼んで説明する。ローカル座標系は3次元直交座標系である。
【0023】
図3は、実施形態に係る1枚の画像211のローカル座標系の一例を示す図である。
画像211に対して、X1軸、Y1軸、及び、Z1軸からなるローカル座標系が設定されている。
複数の画像に、それぞれのローカル座標系が設定される。
それぞれの画像に対するローカル座標系の配置は任意であってもよい。
【0024】
表示制御部131は、複数の画像に、それぞれのローカル座標系を基準として、それぞれの画像の配置を調整する。
表示制御部131は、複数の画像に共通な3次元座標系に、これら複数の画像を配置する。このような共通な3次元座標系をグローバル座標系と呼んで説明する。グローバル座標系は3次元直交座標系である。
【0025】
表示制御部131は、グローバル座標系に複数の画像が配置された全体像を2次元座標系にマッピングし、マッピングされた結果を表示データとする。当該表示データは、ピクセルデータである。このような表示データの各画像をサムネイル画像と呼んで説明し、また、このような2次元座標系を表示座標系と呼んで説明する。表示座標系は2次元直交座標系である。当該表示データの表示領域は、ビューポートと呼ばれる。
ここでは、グローバル座標系に複数の画像が配置されて表示される場合を示したが、グローバル座標系に1枚の画像が配置されて表示されてもよい。
サムネイル画像は、原画像が縮小された画像である。
【0026】
第1実施形態について説明する。
図4は、実施形態に係るサムネイル画像331の表示の一例を示す図である。
図4には、X軸及びY軸からなる表示座標系を示している。
ここで、端末装置12の表示部112の画面を正面から見た視点で、X軸の正方向が右方向であり、X軸の負方向が左方向であり、Y軸の正方向が上方向であり、Y軸の負方向が下方向である。画面に対する表示座標系の配置は任意であってもよい。
【0027】
図4では、表示領域である第1領域311に、複数のサムネイル画像331が第1軸321に沿って並んで表示されている。第1領域311内で、これら複数のサムネイル画像331は、X軸の負側から正側に向かって、ページ番号の昇順に配置されている。
ここで、第1軸321は、仮想的な軸であり、実際には表示されないが、他の構成例として、表示されてもよい。
図4では、第1軸321は、X軸に平行であり、Y軸に平行な方向に対して第1領域311の中点を通る。
第1領域311は、表示部112の画面の全体の領域であってもよく、あるいは、表示部112の画面の一部の領域であってもよい。
【0028】
図4では、複数のサムネイル画像331のうち、任意の第iページのサムネイル画像を第iサムネイル画像331-iとして示している。ここで、iは1以上のP以下の整数であって、最大値Pが複数のサムネイル画像の枚数である。ページに関わらないサムネイル画像を、サムネイル画像331と表す。
図4では、第1領域311はX軸に平行な辺とY軸に平行な辺で示される矩形の領域である。
第1領域311は、Y軸に平行な辺の幅よりもX軸に平行な辺の幅の方が大きいが、これに限られない。
図4では、サムネイル画像331は、矩形の画像である。
複数のサムネイル画像331は、それぞれ、X軸に平行な辺の幅よりもY軸に平行な辺の幅の方が大きく配置されてもよく、あるいは、他の向きで配置されてもよく、配置の向きが変更されてもよい。
【0029】
表示制御部131は、第1領域311内で、第1軸321に沿った方向に対して、中央に近い第kページのサムネイル画像である第kサムネイル画像331-kは、原画像の面と表示面との角度の差が小さく、中央に近い第kサムネイル画像331-kから所定の枚数m離れた第k+mサムネイル画像331-(k+m)、もしくは第k-mサムネイル画像331-(k-m)は、中央から離れると、原画像の面と表示面との角度の差が大きくなる。ここで、kはP以下の整数であり、mはkよりも小さい整数である。表示制御部131は、第1領域311内で、第1軸321に沿った方向に対して、中央から当該所定の枚数mよりも離れたところでは、サムネイル画像331のそれぞれが等間隔で表示される。図4では、k=8であり、m=3の場合を示している。
第1領域311の、第1軸321に沿った中央から最も離れた部分を第1表示領域411のエッジと呼んで説明する。当該エッジは、第1領域311の左右の辺に相当する。
【0030】
第iサムネイル画像331-iは、それぞれに対応するページ番号の画像が付与画像として付与されて表示されている。
図4には、第iサムネイル画像331-iのページ番号の画像を、第iページ番号画像341-iとして示している。ページに関わらないページ番号画像を以後、ページ番号341と表す。
【0031】
図4では、X軸に平行な方向に対して、第1領域311の中央付近に、k=8である第8ページの第8サムネイル画像331-8及び第8ページ番号画像341-8が表示されている。X軸に平行な方向に対して、第1領域311の中央付近よりもX軸の正方向に向かって、第8ページよりもページ番号が大きい第k+1ページの第9サムネイル画像331-9及び第k+2ページの第10サムネイル画像331-10が、ページ番号の昇順に表示されている。同様に、X軸に平行な方向に対して、第1領域311の中央付近よりもX軸の負方向に向かって、第8ページよりもページ番号が小さい第k-1ページの第7サムネイル画像331-7及び第k-2ページの第6サムネイル画像331-6が、ページ番号の降順に表示されている。
図4では、図示を簡易化して、複数の第iサムネイル画像331-i及び第iページ番号画像341-iのうち一部について符号を付してある。
【0032】
表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iのローカル座標系で、第iサムネイル画像331-iの配置に応じて、第iページ番号画像341-iの配置を調整する。表示制御部131は、第iサムネイル画像331-iと第iページ番号画像341-iも含めて、表示座標系に表示データを生成する。
【0033】
表示制御部131は、第iページの第iサムネイル画像331-iに対して、Y軸の正側に、第iページ番号画像341-iを配置して表示する。
表示制御部131は、第iページ番号画像341-iを第1領域311内に収めて配置し、表示する。表示制御部131は、第iページ番号画像341-iを第1領域311のY軸の正側の境界線から外部に飛び出させないで、第1領域311内に表示する。図4では、当該境界線は、X軸に平行な線である。
他の構成例として、表示制御部131は、一部または全部の第iページ番号画像341-iを第1領域311の外側に飛び出させる態様で表示してもよい。
【0034】
表示制御部131は、それぞれのページごとに、第iページ番号画像341-iを表示する濃度を調整する。
ここで、濃度を調整することは、透明度を調整することによって実現されてもよく、透明度が低いと濃度が高く、透明度が高いと濃度が低い。
【0035】
表示制御部131は、第1領域311内で、第1軸321に沿った方向に対して、中央に近い第kサムネイル画像331-kの第kページ番号画像341-kは、濃度が高く、逆に、中央から所定の枚数m離れた第k+mサムネイル画像331-(k+m)の第k+mページ番号画像341-(k+m)、もしくは第k-mサムネイル画像331-(k-m)の第k-mページ番号画像341-(k-m)までは、濃度が低くなるように、調整する。表示制御部131は、第1領域311内で、第1軸321に沿った方向に対して、中央から当該所定の枚数よりも離れたところでは、サムネイル画像331のページ番号画像341の濃度を0%とする。
【0036】
表示制御部131は、第1領域311内で、第1軸321に沿った方向に対して、最も中央に近い第kサムネイル画像331-kの第kページ番号画像341-kの濃度を100%に設定し、中央から当該所定の枚数m離れたページである第k+mページ番号画像341-(k+m)の濃度、及び第k-mページ番号画像341-(k-m)の濃度を50%に設定し、第kページと第k+mページの間、及び第kページと第k-mページの間のページのページ番号画像341の濃度を所定の態様で変化させて設定する。このような濃度の変化の態様としては、それぞれの隣り合うサムネイル画像331の間で等間隔の濃度差でページ番号画像341の濃度を変化させる態様が用いられてもよく、あるいは、それぞれのサムネイル画像の傾きに応じて段階的にページ番号画像341の濃度を変化させる態様が用いられてもよい。当該傾きは、ローカル座標系における傾きであってもよく、あるいは、表示座標系における傾きであってもよい。
【0037】
図4では、X軸に平行な方向に対して、第1領域311の中央付近に表示された第8ページの第8ページ番号画像341-8が100%の濃度で表示されている。
第1領域311内で、第9ページの第9ページ番号画像341-9が100%未満の濃度で表示されており、X軸の正側にいくにしたがって、ページ番号画像341の濃度は、隣り合うページ番号の大きいページ番号画像341の濃度より高い濃度で表示されている。また、第1領域311におけるX軸の正側の端の付近で、サムネイル画像331が等間隔で表示されているところでは、ページ番号画像341の濃度は0%であり、第Pページ番号画像341-Pは表示されない。
同様に、第1領域311内で、第7ページの第7ページ番号画像341-7が100%未満の濃度で表示されており、X軸の負側にいくにしたがって、ページ番号画像341の濃度は、隣り合うページ番号の小さいページ番号画像341の濃度より高い濃度で表示されている。また、第1領域311におけるX軸の負側の端の付近で、サムネイル画像331が等間隔で表示されているところでは、ページ番号画像341の濃度は0%であり、第1ページ番号画像341-1は表示されない。
図4では、図示の都合上、このような第iページ番号画像341-iの濃度を模式的に示してあり、必ずしも実際の濃度を示してはいない。
【0038】
このように、表示制御部131は、それぞれの第iサムネイル画像331-iの表示態様に応じて、それぞれの第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iの形状、サイズ、姿勢、濃度、配置位置、表示色などの1以上の表示態様を変化させてもよい。
表示制御部131は、X軸に平行な方向に対して、第1領域311の中央付近に表示される第kサムネイル画像331-kに対応する第kページ番号画像341-kの色を目立つ色とし、中央付近から離れた第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iの色を目立たない色としてもよい。
【0039】
表示制御部131は、それぞれの第iサムネイル画像331-iの傾きと、隣のページとの間隔に応じて、それぞれの第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iの傾きを調整してもよい。これらの傾き及び間隔は、ローカル座標系における傾き及び間隔であってもよく、あるいは、表示座標系における傾き及び間隔であってもよい。
【0040】
図4では、表示制御部131は、それぞれの第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iを、それぞれの第iサムネイル画像331-iに対してY軸の正側に配置したが、これに限られない。表示制御部131は、それぞれの第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iを、それぞれの第iサムネイル画像331-iに対して、Y軸の負側、X軸の正側、あるいは、X軸の負側に配置してもよい。
図4では、表示制御部131は、それぞれの第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iを、それぞれの第iサムネイル画像331-iの外部に配置したが、これに限られない。表示制御部131は、それぞれの第iサムネイル画像331-iに対応する第iページ番号画像341-iを、それぞれの第iサムネイル画像331-iの内部に配置してもよい。
【0041】
表示制御部131がそれぞれの第iページ番号画像341-iの表示態様を決定する方法としては、任意の方法が用いられてもよい。
表示制御部131は、それぞれのサムネイル画像331に他のサムネイル画像331が上から重ねられていない部分の面積、あるいは、それぞれのサムネイル画像331の全体の面積における他のサムネイル画像331が上から重ねられていない部分の面積の割合などに基づいて、それぞれのサムネイル画像331に対応するページ番号画像341の表示態様を決定してもよい。
表示制御部131は、複数のサムネイル画像331に重なりがある場合に、それぞれのサムネイル画像331の視認領域に基づいて、それぞれのサムネイル画像331に対応するページ番号画像341の表示態様を決定してもよい。視認領域は、ユーザーによって視認することが可能な領域である。
【0042】
図4では、第1領域311に表示される複数のサムネイル画像331の原画像のサイズが同一である場合を示したが、これらの原画像は異なるサイズの原画像を含んでもよい。この場合、表示制御部131は、例えば、それぞれの原画像のサイズに応じて異なるサイズのサムネイル画像331を第1領域311に表示してもよく、あるいは、X軸に平行な方向とY軸に平行な方向との一方または両方についてすべてのサムネイル画像331の幅を揃えるなどの処理を行ってもよい。
【0043】
第1軸321は、直線であるが、他の構成例として、直線以外の線であってもよい。
第1軸321は、X軸に平行な方向に対して、第1領域311の中央位置からX軸の正側にいくとY軸の正側に曲がるとともに、第1領域311の中央位置からX軸の負側にいくとY軸の正側に曲がるような線が用いられてもよい。第1軸321は、X軸に平行な方向に対して、第1領域311の中央位置からX軸の正側と負側とについて対称的な線であってもよい。
【0044】
第1領域311に表示される複数のサムネイル画像331の表示が静止状態である場合のページ番号画像341の表示態様について示した。他の構成例として、第1領域311に表示される複数のサムネイル画像331の表示が変化するように動いている状態である場合のページ番号画像341の表示態様についても、静止状態と同様な表示態様の制御が適用されてもよい。
表示制御部131は、ユーザーからの指示に基づいて複数のサムネイル画像331が第1軸321に沿って移動するとき、それぞれのサムネイル画像331ごとに、対応するページ番号画像341の表示様態を調整してもよい。これにより、複数のサムネイル画像331のなかで、ページ番号画像341の表示様態が異なるサムネイル画像331が発生する。
ここで、サムネイル画像331の表示位置の移動は、ユーザーによって選択されたページを変更する操作が行われたときなどに行われる。また、サムネイル画像331の表示位置の移動は、スクロールにより実現されてもよい。
【0045】
図4を用いて説明したように、端末装置12では、複数のサムネイル画像331及びそれぞれのサムネイル画像331を識別するページ番号画像341を第1軸321に沿って静止状態で表示するとき、複数のページ番号画像341のうちの1以上の表示様態を異ならせる。
【0046】
端末装置12は、第iページ番号画像341-iが表示されているページに関して、第iサムネイル画像331-iの表示位置が隣り合う他のサムネイル画像331の表示位置よりも第1軸321での表示部112のエッジに近いほど、第iページ番号画像341-iの濃度を隣り合う他のサムネイル画像331のページ番号画像の濃度よりも低く設定する。
端末装置12は、第iページ番号画像341-iが表示されているページに関して、第iサムネイル画像331-iの表示面積が隣り合う他のサムネイル画像331の表示面積よりも大きいとき、第iページ番号画像341-iの濃度を隣り合う他のサムネイル画像331のページ番号画像341の濃度よりも高く設定する。
端末装置12は、第iページ番号画像341-iが表示されるページに関して、複数のサムネイル画像331を重ねて表示するときに、第iサムネイル画像331-iの視認領域が隣り合う他のサムネイル画像331の視認領域よりも大きいとき、第iページ番号画像341-iの濃度を隣り合う他のサムネイル画像331のページ番号画像341の濃度よりも高く設定する。
【0047】
端末装置12は、2枚以上のサムネイル画像331が第1軸321に沿ってスクロールされ、これらのサムネイル画像331の位置が変更されたとき、これらのサムネイル画像331に対応するページ番号画像341の濃度をサムネイル画像331の位置に応じて変更する。
端末装置12は、ユーザーからの指示に基づいて2枚以上のサムネイル画像331が第1軸321に沿って移動するとき、これらのサムネイル画像331に対応するページ番号画像341の表示様態をサムネイル画像331の位置に応じて異ならせる。
【0048】
図5は、実施形態に係る第1表示画面401の一例を示す図である。
図5は、図4に示されるのと同様な表示座標を示している。
【0049】
第1表示画面401は、端末装置12の表示部112により行われる表示画面の一例である。
第1表示画面401の表示領域は、第1表示領域411と、第2表示領域412と、第3表示領域451と、を有する。当該表示領域のうち、第3表示領域451以外の領域は、第1表示領域411と、第2表示領域412と、に分割されている。
【0050】
表示制御部131は、第3表示領域451に、無線通信の電波状況、及び、ユーザーによって操作されることが可能な「キャンセル」などの文字情報を表示する。
表示制御部131は、第3表示領域451の表示を行わなくてもよい。
【0051】
第1表示領域411と第2表示領域412は、それぞれ、X軸に平行な辺とY軸に平行な辺で示される矩形の領域である。
第1表示領域411及び第2表示領域412は、Y軸に平行な辺の幅よりもX軸に平行な辺の幅の方が大きく示されているが、これに限られない。
Y軸に平行な方向に対して、第1表示領域411はY軸の負側に配置されており、第2表示領域412はY軸の正側に配置されている。また、X軸に平行な方向に対して、第1表示領域411の辺の幅と第2表示領域412の辺の幅とは同じである。また、第1表示領域411のY軸の正側の辺と第2表示領域412のY軸の負側の辺とを重ねて配置されている。これにより、第1表示領域411と第2表示領域412との全体で、矩形の表示領域が構成されている。
図5には、第1表示領域411と第2表示領域412との境界線を境界軸413として示している。境界軸413は、表示されなくてもよい。
【0052】
第1表示領域411に表示される内容は、概略的に、図4に示される第1領域311に表示される内容と同様である。このため、図5では、図4に示される第iサムネイル画像331-i及び第iページ番号画像341-iを、同じ符号を用いて、示している。図5に示される境界軸413は、図4に示される第1領域311のY軸の正側の境界線に相当する。
図5に示される第1表示領域411の第1仮想軸421は、図4に示される第1軸321と同様な仮想的な軸であり、実際には表示されない。
【0053】
図5に示される第1表示領域411の表示内容では、図4と比べて、さらに、マーク画像を示してある。図5では、それぞれのマーク画像は、それぞれに対応する第iサムネイル画像331-iに付与された付箋を表す画像である。付箋は、しおりの一例である。
第1マーク画像511-1は第1ページの第1サムネイル画像331-1に付与されており、第2マーク画像511-2は第8ページの第8サムネイル画像331-8に付与されており、第3マーク画像511-3は第9ページの第9サムネイル画像331-9に付与されている。
【0054】
第1マーク画像511-1、第2マーク画像511-2、及び、第3マーク画像511-3の濃度は、それぞれが付与されたサムネイル画像331が第1表示領域411に表示される位置などにかかわらず、一定の濃度を有する。当該一定の濃度は、100%あるいは80%など、0%よりも高い任意の値であってもよい。
それぞれのマーク画像は、それぞれのマーク画像が付与されるサムネイル画像331の内側に収められて配置されてもよく、あるいは、それぞれのマーク画像の一部または全部が、それぞれのマーク画像が付与されるサムネイル画像331から外側にはみ出してもよい。
【0055】
表示制御部131は、第2表示領域412に、第1表示領域411に表示された複数のサムネイル画像331のうち1枚のサムネイル画像331に対応する画像を表示する。このような画像を中間画像と呼んで説明する。図5では、第2表示領域412に、第8サムネイル画像331-8に対応する第1中間画像431が表示されている。
中間画像は、当該中間画像に対応するサムネイル画像331よりも拡大された画像である。中間画像は、原画像と比べて、縮小されていてもよく、同じサイズであってもよく、あるいは、拡大されていてもよい。
【0056】
中間画像が表示される1枚のサムネイル画像331は、第1表示領域411で選択された状態となっているサムネイル画像331であり、X軸に平行な方向に対して、第1表示領域411の中央付近に配置されている第kサムネイル画像331-kである。この選択は、第1表示領域411あるいは第2表示領域412に対するユーザーによる操作によって行われる。
【0057】
表示制御部131は、第2表示領域412に表示される中間画像に対応するサムネイル画像331にマーク画像が付与されている場合、当該マーク画像に対応する画像を当該中間画像に付与して表示してもよく、あるいは、当該中間画像については当該マーク画像に対応する画像を表示しなくてもよい。
図5では、表示制御部131は、第1中間画像431に第2マーク画像511-2に対応する画像を表示していない場合を示してある。
【0058】
表示制御部131は、ユーザーが端末装置12に対して所定の操作を行ったことを検出すると、第2表示領域412に表示する画像を変更する。
表示制御部131は、ユーザーが第2表示領域412に表示された第1中間画像431をスワイプする操作を行ったことを検出した場合、第1中間画像431の隣のページの中間画像を第2表示領域412に表示する。
表示制御部131は、当該操作がX軸の正側から負側に指などを移動させる操作である場合にはページ数が1つ増加したページの中間画像を表示し、当該操作がX軸の負側から正側に指などを移動させる操作である場合にはページ数が1つ減少したページの中間画像を表示する。
【0059】
表示制御部131は、ユーザーが第1表示領域411に表示された複数のサムネイル画像331のうち現在選択されているサムネイル画像331以外のサムネイル画像331をタッチする操作を行ったことを検出した場合、タッチされたサムネイル画像331を現在選択されている状態へ変更し、タッチされたサムネイル画像331に対応する中間画像を第2表示領域412に表示する。
【0060】
図5では、表示制御部131は、第2表示領域412に、所定のアイコン群471を表示している。ユーザーの指またはタッチペンによって当該アイコン群471のうちの1つのアイコンがタップ等される操作が行われた場合に、表示制御部131は、当該操作に応じた指示を受け付ける。表示制御部131は、第1表示領域411と第2表示領域412との一方または両方に、任意のアイコンを表示してもよい。
他の構成例として、表示制御部131は、ユーザーの指またはタッチペンによって表示部112の所定箇所がタップ等される操作が行われた場合に、表示部112に所定のメニューを表示してもよい。ユーザーの指またはタッチペンによって当該メニューのうちの所定箇所がタップ等される操作が行われた場合に、表示制御部131は、当該操作に応じた指示を受け付ける。
【0061】
図6は、実施形態に係る第2表示画面601の一例を示す図である。
図6は、図4に示されるのと同様な表示座標を示している。
【0062】
図6では、図5で、ユーザーの操作によって第9ページの第9サムネイル画像331-9が選択されたことで、表示制御部131が、X軸に平行な方向に対して第1表示領域411に第9サムネイル画像331-9を中央付近に表示した場合の表示画面を示している。
表示制御部131は、第2表示領域412に、第9サムネイル画像331-9に対応する第2中間画像432を表示する。
図6では、表示制御部131が、第2中間画像432に第3マーク画像511-3に対応する画像を表示していない場合を示しているが、当該画像を付与して表示してもよい。
【0063】
図5及び図6を用いて説明したように、端末装置12では、表示部112は、第iサムネイル画像331-iが表示される第1表示領域411と、第1仮想軸421と直交する第2軸で隣り合う第2表示領域412とに分割された領域を含み、第iページ番号画像341-iは、第1表示領域411と第2表示領域412との境界側に表示される。図5及び図6では、第2軸は、Y軸に平行な軸であり、Y軸であってもよい。
また、端末装置12は、2枚以上のサムネイル画像331にしおりとして機能するマーク画像が付与されたとき、これらのマーク画像は同一である。すべてのマーク画像が同一である場合を示したが、複数の種類のマーク画像が用いられてもよく、それぞれの種類ごとにマーク画像の形状、サイズ、色などが異なってもよい。
【0064】
第2実施形態について説明する。
図7は、実施形態に係るサムネイル画像の表示の他の例を示す図である。
図7は、図4に示されるのと同様な表示座標系を示している。
図7に示される第2領域711の第2仮想軸721は、図4に示される第1軸321と同様な仮想的な軸であり、実際には表示されない。
第2領域711は、表示部112の画面の全体の領域であってもよく、あるいは、表示部112の画面の一部の領域であってもよい。
【0065】
図7では、表示制御部131は、第2領域711に、複数のサムネイル画像731を表示している。複数のサムネイル画像731をページ順に第jサムネイル画像731-jとして表示している。ここで、jは1以上の任意の整数であって、最大値P2が複数のサムネイル画像731の枚数である。ページに関わらないサムネイル画像を、サムネイル画像731と表す。
また、表示制御部131は、第2領域711に、第jサムネイル画像731-jのそれぞれに対応するページ番号の画像である第jページ番号画像732-jを表示している。
【0066】
図7では、図4図6と比べて、表示制御部131は、すべての第jサムネイル画像731-jを、それぞれの原画像の面と表示面とが平行に配置を行う点で相違している。図7では、表示サイズを無視すると、すべての第jサムネイル画像731-jが、それぞれの原画像を正面から見た視点で、表示されている。
【0067】
図7では、図4図6と比べて、表示制御部131は、複数のサムネイル画像731のうちの一部のサムネイル画像731を、隣り合うサムネイル画像731を重ねない態様で、第2仮想軸721に沿って、並べて表示している点で相違している。
図7では、表示制御部131は、第6ページの第6サムネイル画像731-6~第10ページの第10サムネイル画像731-10の5枚のサムネイル画像731を表示している。
図7に示される第jサムネイル画像731-jの表示において、図4図6のように、第2領域711に、最大枚数であるP2枚のサムネイル画像731を表示してもよい。このとき、サムネイル画像731の枚数に応じて、サムネイル画像731を縮小して表示してもよい。サムネイル画像の縮小に応じて、対応するページ番号画像732も縮小して表示してもよい。ページに関わらないページ番号画像を、ページ番号画像732と表す。
図4と同様に、複数のページ番号画像732は、対応するサムネイル画像731のそれぞれの表示位置に応じて表示様態を異ならせる。図7では、第2領域711の略中央に配置した第8サムネイル画像731-8に対応する第8ページ番号画像732-8の濃度を100%とし、第8サムネイル画像731-8と隣り合う第7サムネイル画像731-7に対応する第7ページ番号画像732-7、及び第9サムネイル画像731-9に対応する第9ページ番号画像732-9の濃度は、第8ページ番号画像732-8の濃度よりも低い。これにより、第2領域711中の表示画像を過多にすることなく、視認性を向上させることができる。
【0068】
図7では、表示される複数のサムネイル画像731は重なり部分を持たないが、他の例として、表示制御部131は、複数のサムネイル画像731のうちの一部または全部のサムネイル画像731について、サムネイル画像731の一部または全部を他のサムネイル画像731に重ねた態様で、表示を行ってもよい。
【0069】
以上のように、情報処理システム1の端末装置12は、表示部112に複数のサムネイル画像331、731を表示させるときに、表示様態の異なるページ番号等の付与画像を付与することにより、表示画像の情報量を過多にすることなく視認性を向上させることができる。
【0070】
端末装置12で、100枚などの多数のサムネイル画像を表示する場合に、すべてのページのサムネイル画像331の上部にページ番号画像341を表示すると、これら多数のページ番号画像341のうちの一部または全部が重なり合って表示されてしまい、ページ番号画像341の視認性が著しく低下する場合が考えられる。
これに対して、端末装置12は、ページ番号画像341の表示を一部のページのサムネイル画像331に対して行い、表示領域中の表示画像の情報量を制限することにより、静止状態で複数のサムネイル画像331を表示させたときにページ番号画像341の視認性及び識別性を向上させることが可能となる。
【0071】
端末装置12は、それぞれのサムネイル画像331の上部にページ番号画像341を表示する表示態様を調整することで、2以上のページのサムネイル画像331が第1軸321に対して斜めに配置されて重ねられるような場合において、これらのページ番号画像341が重ならないように表示させることが可能である。
端末装置12は、中央付近のサムネイル画像331に対応するページ番号画像341を完全不透明にし、左右のエッジに近い等間隔で配置されるサムネイル画像331に対応するページ番号画像341を完全透明にすることで、ユーザーにとって、ページ数が増えても雑然とせずに、必要な部分のページ番号画像341を視認することを可能とすることができる。
【0072】
また、端末装置12は、付箋などのマーク画像を、表示箇所などによらずに不透明に同一の濃度で表示する。これにより、端末装置12は、濃度が可変な付与画像と、濃度が不変なマーク画像とを使い分けることができる。
通常、付箋は個別のページごとに付与されるため、透明になると、役目を果たさない。一方、ページ番号は、一部のページについて透明になっても、前または後のページのページ番号から推測が可能である。
【0073】
以上の実施形態では、画像処理装置11のスキャナー機能について説明したが、画像処理装置11は他の機能を有してもよい。画像処理装置11は印刷の機能を有してもよく、端末装置12は、画像処理装置11により行われる印刷を制御し、当該印刷の対象となる画像に関するデータを受信して、当該画像に関するデータを表示部112により表示する。
画像処理装置11は、スキャナー機能及び印刷機能など、複数の機能を有してもよく、複合機であってもよい。
【0074】
以上の実施形態では、端末装置12は、モバイルの端末装置である場合を示したが、端末装置12は、設置型の装置であってもよく、ディスプレイなどの画面を有する様々な装置であってもよい。
端末装置12は、ビューワーなどと呼ばれてもよい。
【0075】
画像処理装置11は、データベースなどに記憶された画像のデータを端末装置12に提供するサーバー装置などであってもよい。
当該画像のデータは、電子書籍のデータであってもよい。
【0076】
端末装置12の表示部112の表示領域は、1つの表示領域を用いてもよく、あるいは、第1表示領域411及び第2表示領域412のように2つの表示領域を区別して用いてもよく、あるいは、3つ以上の表示領域を区別して用いてもよい。
端末装置12に複数の表示領域を用いる場合に、複数の表示領域の配置は任意であり、端末装置12を正面から見る視点で、複数の表示領域は、左右に配置されてもよく、上下に配置されてもよく、あるいは、他の配置を用いてもよい。
端末装置12に、第1表示領域411の位置と第2表示領域412の位置とが逆に配置されてもよい。
【0077】
端末装置12が、第2表示領域412に1つの第1中間画像431を表示する場合を示したが、第2表示領域412に2つ以上の第1中間画像431を表示する場合があってもよい。
【0078】
端末装置12の表示制御部131が様々な表示の制御を行う場合を示したが、これと同様な表示の制御が画像処理装置11で行われてもよい。画像処理装置11は、画像処理装置11に備えられて表示を行うコントロールパネル、外付けのディスプレイ、または、遠隔のディスプレイなどに対して、表示の制御を行う。
【0079】
表示制御部131は、ローカル座標系、グローバル座標系、及び、表示座標系を用いて表示データを生成する場合について説明したが、これに限られず、任意の方法で表示データを生成してもよい。
【0080】
以上の実施形態に関する構成例を示す。
実施形態に係る情報処理システム1における端末装置12では、次のような画像表示方法を実行する。
画像表示方法は、表示部112に第1画像及び第2画像を表示する画像表示方法であって、第1画像を識別する第1付与画像が付与される第1画像、及び第2画像を識別する第2付与画像が付与される第2画像を第1軸321に沿って静止状態で表示するとき、第1画像に付与される第1付与画像と第2画像に付与される第2付与画像とで表示様態を異ならせる。
【0081】
図4では、第8ページの第8サムネイル画像331-8及び第8ページ番号画像341-8が第1画像及び第1付与画像の一例であり、第9ページの第9サムネイル画像331-9及び第9ページ番号画像341-9が第2画像及び第2付与画像の一例である。同様に、図4では、ページ番号画像341の表示態様が異なる2つのサムネイル画像331及びページ番号画像341が、第1画像及び第1付与画像と第2画像及び第2付与画像の一例となる。また、図4では、第1軸321が示されている。
図7では、第jサムネイル画像731-j及び第jページ番号画像732-jが、それぞれ、図4における第iサムネイル画像331-i及び第iページ番号画像341-iに対応する。また、図7では、第2仮想軸721が示されている。
【0082】
画像表示方法は、第2画像の表示位置が第1画像の表示位置よりも第1軸321での表示部112のエッジに近いとき、第2付与画像の濃度は、第1付与画像の濃度よりも低い。
図4では、第9サムネイル画像331-9の表示位置は、第8サムネイル画像331-8の表示位置よりも、第1軸321での表示部112のエッジに近い。そして、第9ページ番号画像341-9の濃度は、第8ページ番号画像341-8の濃度よりも低い。
図7においても、図4の例と同様である。
濃度の代わりに、他の表示態様を異ならせる構成が用いられてもよい。一例として、それぞれのページ番号画像341の色を変えて視認性を変えてもよい。表示領域の略中央のページ番号画像341の色は、黒や赤等の視認性の高い色とし、表示部112のエッジに近いページ番号画像は黄色等の視認性の低い色に変更する。他の例としてはページ番号画像341の大きさを変えてもよい。表示領域の略中央のページ番号画像341の大きさを隣り合うページ番号画像341の大きさよりも大きくする。
【0083】
画像表示方法は、第3画像を識別する第3付与画像が付与される第3画像を第2画像よりも第1軸321での表示部112のエッジに近い表示位置に表示するとき、第3付与画像の濃度は、第2付与画像の濃度よりも低い。
図4では、第8ページの第8サムネイル画像331-8及び第8ページ番号画像341-8が第1画像及び第1付与画像の一例であり、第9ページの第9サムネイル画像331-9及び第9ページ番号画像341-9が第2画像及び第2付与画像の一例であり、第10ページの第10サムネイル画像331-10及び第10ページ番号画像341-10が第3画像及び第3付与画像の一例である。
図7においても、図4の例と同様である。
濃度の代わりに、他の表示態様を異ならせる構成が用いられてもよい。
【0084】
画像表示方法は、第1画像の表示面積が、第2画像の表示面積よりも大きいとき、第1付与画像の濃度は、第2付与画像の濃度よりも高い。
図4では、第8サムネイル画像331-8の表示面積は、第9サムネイル画像331-9の表示面積よりも、大きい。そして、第8ページ番号画像341-8の濃度は、第9ページ番号画像341-9の濃度よりも高い。
画像の表示面積の代わりに、画像に関する他の特徴が用いられてもよい。
濃度の代わりに、他の表示態様を異ならせる構成が用いられてもよい。
【0085】
画像表示方法は、第1画像と第2画像とを重ねて表示したときに、第1画像の視認領域が第2画像の視認領域よりも大きい場合、第1付与画像の濃度は、第2付与画像の濃度よりも高い。
図4では、第7サムネイル画像331-7と第6サムネイル画像331-6とが重ねて表示されており、第7サムネイル画像331-7の視認領域は、第6サムネイル画像331-6の視認領域よりも、大きい。そして、第7ページ番号画像341-7の濃度は、第6ページ番号画像341-6の濃度よりも高い。
画像の視認領域の代わりに、画像に関する他の特徴が用いられてもよい。
濃度の代わりに、他の表示態様を異ならせる構成が用いられてもよい。
【0086】
画像表示方法は、表示部112は、第1画像及び第2画像が表示される第1表示領域と、第1軸と直交する第2軸で隣り合う第2表示領域とに分割された領域を含み、第1付与画像及び第2付与画像は、第1表示領域と第2表示領域との境界側に表示される。
図5及び図6では、第1表示領域411、第2表示領域412、第1仮想軸、境界軸413が示されている。図5及び図6では、第2軸は、Y軸に平行な軸である。
表示領域の構成としては、他の構成が用いられてもよい。
【0087】
画像表示方法は、第1画像及び第2画像は第1軸に沿ってスクロールされ、第1軸における第1画像及び第2画像の位置が変更されたとき、第1付与画像の濃度及び第2付与画像の濃度を変更する。
図4図6では、複数のサムネイル画像331が第1軸321あるいは第1仮想軸421に沿ってスクロールされる。そして、サムネイル画像331の位置が変更されたとき、ページ番号画像341の濃度が変更される。
スクロールが行われない構成が用いられてもよい。
濃度の代わりに、他の表示態様を変更する構成が用いられてもよい。
【0088】
画像表示方法は、第1付与画像及び第2付与画像は、番号である。
図4図6では、付与画像は、ページの番号である。
図7においても、図4図6と同様である。
付与画像としては、番号以外の情報が用いられてもよい。一例とし、サムネイル画像331のタイトル等のテキスト情報、原画像の作成日の数値等が挙げられる。
【0089】
画像表示方法は、第1画像及び第2画像にしおりとして機能するマーク画像が付与されたとき、第1画像に付与される第1マーク画像の濃度、及び第2画像に付与される第2マーク画像の濃度は同一である。
図5及び図6では、第1マーク画像511-1、第2マーク画像511-2、及び第3マーク画像511-3は、同一の形状を有し、同一の濃度である。
画像に付与されるマーク画像は、当該画像内に収められてもよく、あるいは、当該マーク画像の一部が当該画像からはみ出してもよい。
マーク画像は、必ずしも用いられなくてもよい。
第1マーク画像と第2マーク画像とが異なっている構成が用いられてもよい。
【0090】
画像表示方法は、ユーザーからの指示に基づいて第1画像及び第2画像が第1軸に沿って移動するとき、第1画像に付与される第1付与画像と第2画像に付与される第2付与画像とで表示様態を異ならせる。
図4図6では、第iサムネイル画像331-iが静止状態ばかりでなく、第1軸321あるいは第1仮想軸421に沿って移動するときに、ページ番号画像341の表示態様がページごとに異なり得る。
図7においても、図4図6と同様である。
第1画像及び第2画像が第1軸321に沿って移動するときには第1付与画像と第2付与画像とで表示様態を異ならせない構成が用いられてもよい。
【0091】
画像表示方法に対応する画像表示装置が提供されてもよい。
画像表示装置は、第1画像及び第2画像を表示する表示部112と、入力を受け付ける入力部111と、第1画像を識別する第1付与画像が付与される第1画像、及び第2画像を識別する第2付与画像が付与される第2画像を第1軸321に沿って静止状態で表示するとき、第1画像に付与される第1付与画像と第2画像に付与される第2付与画像とで表示様態を異ならせる表示制御部131と、を備える。
図2では、端末装置12は画像表示装置である。そして、端末装置12は、表示部112、入力部111、及び表示制御部131を備える。
【0092】
画像表示方法に対応する表示制御プログラムが提供されてもよい。
表示部112に第1画像及び第2画像を表示させるコンピューターで実行される表示制御プログラムであって、第1画像を識別する第1付与画像が付与される第1画像、及び第2画像を識別する第2付与画像が付与される第2画像を第1軸321に沿って静止状態で表示するとき、第1画像に付与される第1付与画像と第2画像に付与される第2付与画像とで表示様態を異ならせる、表示制御プログラムである。
図2では、端末装置12を構成するコンピューターが表示制御プログラムを実行する。
【0093】
以上に説明した端末装置12、画像処理装置11などの任意の装置における任意の構成部の機能を実現するための表示制御プログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。ここでいう「コンピューターシステム」は、オペレーティングシステムあるいは周辺機器等のハードウェアを含むものとする。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disc)-ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。「コンピューター読み取り可能な記録媒体」は、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーあるいはクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。当該揮発性メモリーは、RAMであってもよい。記録媒体は、非一時的記録媒体であってもよい。
【0094】
上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイルであってもよい。差分ファイルは、差分プログラムと呼ばれてもよい。
【0095】
以上に説明した端末装置12、画像処理装置11などの任意の装置における任意の構成部の機能は、プロセッサーにより実現されてもよい。実施形態における各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサーと、プログラム等の情報を記憶するコンピューター読み取り可能な記録媒体により実現されてもよい。プロセッサーは、各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよく、あるいは、各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。プロセッサーはハードウェアを含み、当該ハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路のうちの少なくとも一方を含んでもよい。プロセッサーは、回路基板に実装された1または複数の回路装置、あるいは、1または複数の回路素子のうちの一方または両方を用いて、構成されてもよい。回路装置としてはIC(Integrated Circuit)などが用いられてもよく、回路素子としては抵抗あるいはキャパシターなどが用いられてもよい。
【0096】
プロセッサーは、CPUであってもよい。ただし、プロセッサーは、CPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)等のような、各種のプロセッサーが用いられてもよい。プロセッサーは、ASICによるハードウェア回路であってもよい。プロセッサーは、複数のCPUにより構成されていてもよく、あるいは、複数のASICによるハードウェア回路により構成されていてもよい。プロセッサーは、複数のCPUと、複数のASICによるハードウェア回路と、の組み合わせにより構成されていてもよい。プロセッサーは、アナログ信号を処理するアンプ回路あるいはフィルター回路等のうちの1以上を含んでもよい。
【0097】
以上、実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0098】
1…情報処理システム、11…画像処理装置、12…端末装置、31…オートドキュメントフィーダー、111…入力部、112…表示部、113…記憶部、114…通信部、115…制御部、131…表示制御部、211…画像、311…第1領域、321…第1軸、331…サムネイル画像、331-i…第iサムネイル画像、341…ページ番号画像、341-i…第iページ番号画像、401…第1表示画面、411…第1表示領域、412…第2表示領域、413…境界軸、421…第1仮想軸、431…第1中間画像、432…第2中間画像、451…第3表示領域、471…アイコン群、511-1…第1マーク画像、511-2…第2マーク画像、511-3…第3マーク画像、601…第2表示画面、711…第2領域、721…第2仮想軸、731…サムネイル画像、731-j…第jサムネイル画像、732…ページ番号画像、732-j…第jページ番号画像
図1
図2
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