(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】通信装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 36/18 20090101AFI20240501BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20240501BHJP
H04W 36/36 20090101ALI20240501BHJP
H04W 74/08 20240101ALI20240501BHJP
H04W 76/18 20180101ALI20240501BHJP
【FI】
H04W36/18
H04W16/14
H04W36/36
H04W74/08
H04W76/18
(21)【出願番号】P 2022570226
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(86)【国際出願番号】 CN2020090892
(87)【国際公開番号】W WO2021232201
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】リアン リン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-114728(JP,A)
【文献】特表2021-518726(JP,A)
【文献】vivo,Discussion on LBT Failure Detection and Recovery During HO with DAPS and CHO[online],3GPP TSG RAN WG2 #110-e R2-2004419,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_110-e/Docs/R2-2004419.zip>,2020年05月22日
【文献】Nokia, Intel Corporation (Rapporteurs),Corrections to Mobility Enhancements[online],3GPP TSG RAN WG2 #109bis-e R2-2003857,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_109bis-e/Docs/R2-2003857.zip>,2020年05月01日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置であって、
ハンドオーバー処理のために、ソースネットワーク装置からターゲットネットワーク装置への移動を指示するコマンドを、前記ソースネットワーク装置から受信し、
前記ハンドオーバー処理は、前記ターゲットネットワーク装置へ正常にランダムアクセスした後に、前記ソースネットワーク装置のセルをリリースするまで、前記ソースネットワーク装置との接続を維持する受信部と、
前記通信装置と前記ソースネットワーク装置の間のリンクに対して、listen-before-talk(LBT)を実行する処理部とを備え、
LBT failureの数が閾値を超える場合には、前記処理部は、
radio link failureが、前記ソースネットワーク装置で検出されたと判断し、
前記ソースネットワーク装置に関連する全てのData Radio Bearers(DRBs)の送信を一時停止し、
前記ソースネットワーク装置に関連するMedium Access Control(MAC)エンティティをリセットし、
前記通信装置と前記ソースネットワーク装置の間の前記リンクをリリースする
通信装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記通信装置と前記ターゲットネットワーク装置の間のリンクに対して、前記LBTを実行し、
LBT failureの数が閾値を超える場合には、前記処理部は、
radio link failureが、前記ターゲットネットワーク装置で検出されたと判断し、
前記通信装置と前記ターゲットネットワーク装置の間の前記リンクのリカバリーを開始する
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
通信装置の方法であって、
ハンドオーバー処理のために、ソースネットワーク装置からターゲットネットワーク装置への移動を指示するコマンドを、前記ソースネットワーク装置から受信し、
前記ハンドオーバー処理は、前記ターゲットネットワーク装置へ正常にランダムアクセスした後に、前記ソースネットワーク装置のセルをリリースするまで、前記ソースネットワーク装置との接続を維持し、
前記通信装置と前記ソースネットワーク装置の間のリンクに対して、listen-before-talk(LBT)を実行し、
LBT failureの数が閾値を超える場合には、
radio link failureが、前記ソースネットワーク装置で検出されたと判断し、
前記ソースネットワーク装置に関連する全てのData Radio Bearers (DRBs)の送信を一時停止し、
前記ソースネットワーク装置に関連するMedium Access Control (MAC)エンティティをリセットし、
前記通信装置と前記ソースネットワーク装置の間の前記リンクをリリースする
通信装置の方法。
【請求項4】
前記通信装置と前記ターゲットネットワーク装置の間のリンクに対して、前記LBTを実行し、
LBT failureの数が閾値を超える場合には、
radio link failureが、前記ターゲットネットワーク装置で検出されたと判断し、
前記通信装置と前記ターゲットネットワーク装置の間の前記リンクのリカバリーを開始する
請求項3に記載の通信装置の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として、電気通信の分野に関するものであり、特に通信のための方法、装置及びコンピュータ可読媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通信システムにおいて、ハンドオーバは、接続中のセルラー呼またはデータセッションが、セッションを切断せずに、1つのセルサイト(基地局)から別のセルサイトに転送される電気通信およびモバイル通信におけるプロセスである。ハンドオーバは、セルラーネットワークの企画とデプロイにおけるコア要素である。これにより、ユーザは移動中にデータセッションを作成したり、電話に接続したりすることができる。このプロセスは、ユーザがある1つのセルサイトから別のセルサイトに移動しても、呼およびデータセッションの接続を維持する。ハンドオーバ中に予期した中断が発生することがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
全体として、本開示の例示的な実施形態は、ハンドオーバについてのデータ非アクティブを処理するための解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1態様において、通信のための方法を提供する。本方法は、端末装置において、ソースネットワーク装置から、ソースネットワーク装置に関連付けられているデータ非アクティブタイマの設定を受信することを含む。この方法は、ソースネットワーク装置から、ソースネットワーク装置からターゲットネットワーク装置にハンドオーバする命令を受信することをさらに含み、端末装置は、ソースネットワーク装置との接続を維持したままターゲットネットワーク装置と接続することができる。この方法は、データ非アクティブタイマが満了したと決定したことに従って、端末装置を無線リソース制御(RRC)接続状態に維持することをさらに含む。
【0005】
第2態様において、通信のための方法を提供する。この方法は、ソースネットワーク装置において、端末装置に、ソースネットワーク装置に関連付けられているデータ非アクティブタイマの設定を送信することを含む。この方法は、端末装置ネットワーク装置に、ソースネットワーク装置からターゲットネットワーク装置にハンドオーバする命令を送信することをさらに含み、端末装置は、ソースネットワーク装置との接続を維持したままターゲットネットワーク装置と接続することができる。この方法は、データ非アクティブタイマが満了したと決定したことに従って、端末装置とソースネットワーク装置との間のリンクをリリースすることをさらに含む。
【0006】
第3態様において、端末装置を提供する。端末装置は、処理部と、該処理部に結合され指令が記憶されているメモリとを備え、該指令が処理部によって実行された場合、端末装置に、端末装置において、ソースネットワーク装置から、ソースネットワーク装置に関連付けられているデータ非アクティブタイマの設定を受信することと、ソースネットワーク装置から、ソースネットワーク装置からターゲットネットワーク装置にハンドオーバする命令を受信することであって、端末装置は、ソースネットワーク装置との接続を維持したままターゲットネットワーク装置と接続することができることと、データ非アクティブタイマが満了したと決定したことに従って、端末装置を無線リソース制御(RRC)接続状態に維持することと、を含む動作を実行させる。
【0007】
第4の態様において、ソースネットワーク装置を提供する。端末装置は、処理部と、該処理部に結合され指令が記憶されているメモリとを備え、該指令が該処理部により実行された場合、ソースネットワーク装置に、ソースネットワーク装置において、端末装置に、ソースネットワーク装置に関連付けられているデータ非アクティブタイマの設定を送信することと、端末装置ネットワーク装置に、ソースネットワーク装置からターゲットネットワーク装置にハンドオーバする命令を送信することであって、端末装置は、ソースネットワーク装置との接続を維持したままターゲットネットワーク装置と接続することができることと、データ非アクティブタイマが満了したと決定したことに従って、端末装置とソースネットワーク装置との間のリンクをリリースすることと、を含む動作を実行させる。
【0008】
第5態様において、指令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供し、前記指令が少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、該少なくとも1つのプロセッサに、第1態様、第2態様、又は第3態様のうちの何れか一つにかかる方法を実行させる。
【0009】
本開示の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面において本開示のいくつかの実施形態をさらに詳細に説明することで、本開示の上述の及びその他の目的、特徴及び利点を、さらに明らかにする。
【0011】
【
図1】本開示の実施例を実施可能な通信環境の模式図である。
【0012】
【
図2】本開示のいくつかの実施形態にかかる、データ非アクティブを処理するためのシグナリングフローを示す図である。
【0013】
【
図3】本開示のいくつかの実施形態にかかる、データ非アクティブを処理するためのシグナリングフローを示す図である。
【0014】
【
図4】本開示の実施形態にかかる、例示的な方法のフローチャートである。
【0015】
【
図5】本開示の実施形態にかかる、例示的な方法のフローチャートである。
【0016】
【
図6】本開示の実施形態を実装するのに適した装置の概略ブロック図である。
【0017】
図中、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、いくつかの例示的実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は、説明のためにのみ記載され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関するいかなる制限も示唆しないことが理解されるべきである。本文で説明される開示内容は、以下で説明される方法とはことなる様々な方法で実施することができる。
【0019】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されていない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。
【0020】
本文で使用される「ネットワーク装置」という用語は、端末装置が通信可能なセルまたはカバレッジを提供又はホストすることのできる装置を意味する。ネットワーク装置の例としては、ノードB(NodeBまたはNB)、進化型ノードB(eNodeBまたはeNB)、New RadioアクセスのノードB(gNB)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、フェムトノード、ピコノードなどの低電力ノード、星ネットワーク装置、航空機ネットワーク装置などを含むが、これらに限定されない。以下、論議のために、ネットワーク装置の例として、eNBを参照していくつかの例示的な実施例を説明する。
【0021】
本文で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を意味する。端末装置の例としては、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、セルラーホン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブル装置、モノのインターネット(IoT)装置、あらゆるモノのインターネット(IoE)装置、マシンタイプ通信(MTC)装置、V2X通信のための車載装置などを含むが、これらに限定されない、V2Xの「X」は歩行者、車両又はインフラ/ネットワーク、あるいはデジタルカメラなどの画像取得装置、ゲーム装置、音楽保存及び再生装置、あるいは無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧を可能とするインターネット家電などを表す。以下の説明では、用語「端末装置」、「通信装置」、「端末」、「ユーザ機器」及び「UE」は、互換的に使用することができる。
【0022】
本明細書で説明される通信は、新規無線アクセス(NR)、New Radioアクセス(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Evolution、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)、符号分割多元接続(CDMA)、cdma2000、及びモバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)などを含むがこれらに限定されない、任意の適切な規格に準拠することができる。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行することができる。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.85G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。本文で説明される技術は、上述の無線ネットワーク及び無線技術、並びに他の無線ネットワーク及び無線技術に使用することができる。
【0023】
本文で使用される単数形「1つ」、及び「前記」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含まれる。用語「含む」及びその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープンエンド用語として理解されるべきである。「に基づく」という用語は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「一実施形態」及び「実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」と理解されるべきである。「もう1つの実施形態」という用語は、「少なくとも1つの他の実施形態」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なる又は同一の対象を指すことができる。その他の明示的及び暗黙的な定義は以下に含まれることがある。
【0024】
いくつかの例において、値、プロシージャ、または機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと呼ばれる。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの点でより好ましい必要はないことは、理解されるべきである。
【0025】
ハンドオーバ中断を低減するために、デュアルアクティブプロトコルスタック(DAPS)ハンドオーバが導入された。DAPSハンドオーバは、ハンドオーバのためのRRCメッセージを受信した後に、且つ、ターゲットgNBへ正常にランダムアクセスした後にソースセルがリリースされるまで、ソースgNB接続を維持するハンドオーバプロシージャである。
【0026】
DAPSハンドオーバ命令を受信した後、端末装置は、ターゲットネットワーク装置のための媒体アクセス制御(MAC)エンティティを作成し、DAPSが設定された各データ無線ベアラのための無線リンク制御(RLC)エンティティ及び関連付けられている論理チャネルを確立することができる。DAPが設定されたデータ無線ベアラ(DRB)の場合、端末装置は、ソースネットワーク装置及びターゲットネットワーク装置のために、単独のセキュリティ及びロバストヘッダ圧縮(ROHC)機能を用いて、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)エンティティを再設定することができる。端末装置はまた、PDCPエンティティを、ソースネットワーク装置及びターゲットネットワーク装置によって設定されたRLCエンティティにそれぞれ関連付けることができる。端末装置は、ソースネットワーク装置との接続がリリースされるまで、ソースネットワーク装置の残りの設定を維持することができる。
【0027】
さらに、ロングタームエボリューション(LTE)及びNew Radio(NR)通信システムには、無線リソース制御(RCC)状態不整合問題を解決するために、データ非アクティブタイマが導入されている。レガシーハンドオーバでは、MACエンティティはリセットされ、データ非アクティブタイマは停止される。そして、第1アップリンクパケットがターゲットネットワーク装置に送信されるまで、データ非アクティブタイマは再開されないことがある。このため、レガシーハンドオーバ中に、データ非アクティブタイマの満了は発生しない。
【0028】
DAPSハンドオーバの場合、ソースネットワーク装置に関連付けられているMACエンティティがリセットされないので、ターゲットネットワーク装置に関連付けられている新しいMACエンティティが確立される。ソースネットワーク装置のMACエンティティのデータ非アクティブタイマは、継続して動作することができる。このため、DAPSハンドオーバ中に、ソースネットワーク装置のデータ非アクティブタイマが満了する可能性がある。
【0029】
データ非アクティブタイマ設定はソースネットワーク装置に対してまだ有効なので、ソースネットワーク装置のための該データ非アクティブタイマをどのように処理するのかは不明である。また、ターゲットネットワーク装置のために、別のデータ非アクティブタイマを設定することもできるが、これは、DAPSハンドオーバ中に2つのMACエンティティのために動作する2つのデータ非アクティブタイマという結果を招く。
【0030】
さらに、ソースネットワーク装置に関連付けられているMACエンティティにおいて、LBT(listen-before-talk)監視が引き続き実行される可能性があるので、ソースネットワーク装置に関連付けられているMACエンティティ及びソースネットワーク装置に関連付けられているMACエンティティについて、継続的なLBT故障が発生する可能性があり、ソースネットワーク装置についての継続的なLBT故障は、無線リンク故障を引き起こしてはならない。
【0031】
現在、データ非アクティブタイマが満了した場合、端末装置はRRCアイドル状態になる可能性がある。しかしながら、これはDAPSハンドオーバには適していない。ソースネットワーク装置のデータ非アクティブタイマが満了すると、端末装置はRRCアイドル状態に入ることができる。しかしながら、ターゲットネットワーク装置は、依然としてUEとの接続を確立することを望んでいるので、UEがIDLEモードに入ることは望ましくない。
【0032】
上記の問題の少なくとも一部を解決するためには、ハンドオーバのためのデータ非アクティブ化に対処するための新たな技術が必要である。本開示の実施形態によれば、ハンドオーバ中にデータ非アクティブタイマの満了が発生した場合、端末装置はRRC接続状態を保つ。端末装置は、ソースネットワーク装置とのリンクをリリースする。また、端末装置は、ハンドオーバ中にデータ非アクティブタイマの満了を無視することができる。このようにして、ソースネットワーク装置のデータ非アクティブ化の影響に適切に対処することができる。さらに、ターゲットネットワーク装置のために、端末装置がRRCアイドル状態になることを回避する。
【0033】
図1は本開示の実施例を実施可能な通信システムの模式図である。通信ネットワークの一部である通信システム100は、まとめて「端末装置110」と称することができる端末装置110-1と、端末装置110-2と、…、端末装置110-Nとを備える。数Nは任意の適切な整数とすることができる。
【0034】
通信システム100はさらに、まとめて「ネットワーク装置120」と称することができるネットワーク装置120-1と、ネットワーク装置120-2と、…、ネットワーク装置120-Mとを備える。数Mは任意の適切な整数とすることができる。通信システム100において、ネットワーク装置120と端末装置110とが互いにデータ及び制御情報を通信することが可能である。説明のためのみに、ネットワーク装置120-1は、ソースネットワーク装置と見なすことができ、ネットワーク装置120-2は、ターゲットネットワーク装置と見なすことができる。
図1に示される端末装置及びネットワーク装置の数は、説明のためのみに示されており、いかなる制限も示唆していない。
【0035】
通信システム100における通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)及び第5世代(5G)などのセルラー通信プロトコル、米国電気電子学会(IEEE:Institute for Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線ローカルエリアネットワーク通信プロトコル、及び/又は現在知られている、又は将来開発される任意の他のプロトコルを含むが、これらに限定されない任意の適切な通信プロトコルに従って実現することができる。さらに、通信は、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割デュプレクサ(FDD)、時分割デュプレクサ(TDD)、マルチ入力マルチ出力(MIMO)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、および/または現在知られている、又は将来開発される任意の他の技術を含むが、これらに限定されない任意の適切な無線通信技術を利用することができる。
【0036】
以下に、本開示の実施形態について詳細に説明する。最初に、本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかるネットワーク装置間のプロセス200を示すシグナリング図を示す
図2を参照する。説明のためのみに、
図1を参照してプロセス200を説明する。プロセス200には、
図1の端末装置110-1及びネットワーク装置120-1が関与してもよい。
【0037】
ソースネットワーク装置120-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマの設定を端末装置110-1に送信(2005)する。例えば、端末装置110-1がRRC_CONNECTED状態にある場合、端末装置110-1は、RRCによりデータ非アクティブ監視機能を有するように設定されてもよい。データ非アクティブタイマを設定することにより、データ非アクティブオペレーションを制御することができる。端末装置110-1がソースネットワーク装置120-1との間でデータの受信及び/又は送信を行った後、データ非アクティブタイマを再開することができる。
【0038】
ソースネットワーク装置120-1は、ソースネットワーク装置120-1からターゲットネットワーク装置120-2にハンドオーバする命令を送信(2010)する。端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1との接続を維持したまま、ターゲットネットワーク装置120-2と接続することができる。言い換えれば、ハンドオーバはDAPSハンドオーバとすることができる。
【0039】
データ非アクティブタイマが満了すると、端末装置110-1は、RRC接続状態を維持(2015)する。いくつかの実施形態において、データ非アクティブタイマが満了した場合、下位層(例えば、MAC層)は、例えば満了指示を送信することによって、データ非アクティブタイマの満了をRRC層に通知することができる。端末装置110-1は、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2に既にアクセスしたか否かを決定することができる。例えば、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2にまだアクセスしていない場合、端末装置110-1はデータ非アクティブタイマの満了を無視(2020)して、自身をRRC接続状態に維持することができる。
【0040】
代替として又は追加として、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクをリリース(2025)することができる。例えば、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1との間の全てのDRBの送信を一時停止することができる。さらに、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているMACエンティティをリセットすることができる。いくつかの実施形態において、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2にアクセスしない場合、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1のRRC設定を維持してもよい。代替として又は追加として、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンク上の通信を停止(2030)することができる。
【0041】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2へのアクセスに成功した後に、データ非アクティブタイマが満了してもよい。この場合、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンク上の通信を停止(2025)することもできる。端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクをリリース(2030)することができる。また、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1のRRC設定をリリースすることができる。例えば、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているMACエンティティ及びソースネットワーク装置120-1に関連するMAC設定をリセットすることができる。各DAPSベアラについて、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているRLCエンティティをリリースし、PDCPエンティティを再設定してDAPSをリリースすることができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2へのアクセスに成功した後にデータ非アクティブタイマが満了した場合、端末装置110-1はデータ非アクティブタイマの満了を無視して、自身をRRC接続状態に維持することができる。
【0043】
他の実施形態において、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマをリリースすることができる。例えば、ソースネットワーク装置120-1は、端末装置110-1に指示を送信することができる。DAPSハンドオーバの設定に先立って、RRCメッセージを介して指示を送信することができる。この指示は、データ非アクティブタイマをリリースするために使用することができる。端末装置110-1は、この指示に基づいて、データ非アクティブタイマをリリース(2040)することができる。代替として、暗黙的な指示時に、データ非アクティブタイマをリリースすることができる。例えば、ハンドオーバのRRCメッセージが受信された場合、端末装置110-1は、データ非アクティブタイマをリリース(2040)することができる。
【0044】
代替として、ソースネットワーク装置120-1は、データ非アクティブタイマの別の設定を端末装置110-1に送信することができる。該別の設定は、データ非アクティブタイマの更新された持続時間を示すことができる。端末装置110-1は、該別の設定に基づいて、データ非アクティブタイマの持続時間を延長(2050)することができる。例えば、延長された持続時間は、T304より長くてもよい。
【0045】
代替として、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-1へ正常にランダムアクセスした後に、ターゲットネットワーク装置120-2の別のデータ非アクティブタイマが満了してもよい。本開示のいくつかの例示的な実施形態にかかるネットワーク装置間のプロセス300を示すシグナリング図を示す
図3を参照する。説明のためのみに、
図1を参照してプロセス300を説明する。プロセス300には、
図1の端末装置110-1及びネットワーク装置120-1が関与してもよい。
【0046】
ソースネットワーク装置120-1は、ソースネットワーク装置120-1からターゲットネットワーク装置120-2にハンドオーバする命令を送信(3005)することができる。端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1との接続を維持したまま、ターゲットネットワーク装置120-2と接続することができる。言い換えれば、ハンドオーバはDAPSハンドオーバとすることができる。
【0047】
端末装置110-1は、ターゲットネットワーク装置120-2に関連付けられている別のデータ非アクティブタイマを有効化(3010)することができる。いくつかの実施形態において、該別のデータ非アクティブタイマが満了した場合、下位層(例えば、MAC層)は、例えば満了指示を送信することによって、該別のデータ非アクティブタイマの満了をRRC層に通知することができる。端末装置110-1は、該別のデータ非アクティブタイマが満了した後に、RRCアイドル状態に入る(3035)ことができる。
【0048】
代替として、該別のデータ非アクティブタイマが満了した場合、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクが維持されているか否かを決定(3020)することができる。いくつかの実施形態において、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクが維持されている場合、端末装置110-1は、該別のデータ非アクティブタイマの満了を無視(3025)することができる。該別のデータ非アクティブタイマは、端末装置110-1のMAC層においてリセット(3030)されてもよい。代替として、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクが既にリリースされた場合、端末装置110-1はRRCアイドル状態に入る(3035)ことができる。
【0049】
他の実施形態において、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマがリリースされる前に、ターゲットネットワーク装置120-2に関連付けられている該別のデータ非アクティブタイマは設定されなくてもよい。例えば、ソースネットワーク装置120-1から送信(3005)される命令は、該別のデータ非アクティブタイマの設定を除外することができる。
【0050】
本開示の実施形態によれば、ハンドオーバ中にソースネットワーク装置に関連付けられているデータ非アクティブタイマの満了が発生した場合、端末装置はRRC接続状態を保つ。このようにして、ソースネットワーク装置のデータ非アクティブ化の影響に適切に対処することができる。さらに、ターゲットネットワーク装置のために、端末装置がRRCアイドル状態になることを回避する。なお、ターゲットネットワーク装置のデータ非アクティブ化の影響にも適切に対処する。
【0051】
図4は本開示の実施形態による例示的な方法400のフローチャートである。説明のためのみに、方法400は、
図1に示すような端末装置110-1において実装することができる。
【0052】
ブロック410において、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1から、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマの設定を受信する。例えば、端末装置110-1がRRC_CONNECTED状態にある場合、端末装置110-1は、RRCによりデータ非アクティブ監視機能を有するように設定されてもよい。データ非アクティブタイマを設定することにより、データ非アクティブオペレーションを制御することができる。端末装置110-1がソースネットワーク装置120-1との間でデータの受信及び/又は送信を行った後、データ非アクティブタイマを再開することができる。
【0053】
ブロック420において、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1からターゲットネットワーク装置120-2にハンドオーバする命令を受信する。端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1との接続を維持したまま、ターゲットネットワーク装置120-2と接続することができる。言い換えれば、ハンドオーバはDAPSハンドオーバとすることができる。
【0054】
ブロック430において、データ非アクティブタイマが満了した場合、端末装置110-1はRRC接続状態を維持する。いくつかの実施形態において、データ非アクティブタイマが満了した場合、下位層(例えば、MAC層)は、例えば満了指示を送信することによって、データ非アクティブタイマの満了をRRC層に通知することができる。端末装置110-1は、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2にアクセスできる否かを決定することができる。例えば、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2にアクセスしない場合、端末装置110-1はデータ非アクティブタイマの満了を無視して、自身をRRC接続状態に維持することができる。代替として又は追加として、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンク上の通信を停止することができる。
【0055】
いくつかの実施形態において、データ非アクティブタイマが満了した場合、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクをリリースする。例えば、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1との間の全てのDRBの送信を一時停止することができる。さらに、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているMACエンティティをリセットすることができる。いくつかの実施形態において、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2にアクセスしない場合、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1のRRC設定を維持してもよい。
【0056】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2へのアクセスに成功した後に、データ非アクティブタイマが満了してもよい。この場合、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンク上の通信を停止(2025)することもできる。端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクをリリースすることができる。また、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1のRRC設定をリリースすることができる。例えば、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているMACエンティティ及びソースネットワーク装置120-1に関連するMAC設定をリセットすることができる。各DAPSベアラについて、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているRLCエンティティをリリースし、PDCPエンティティを再設定してDAPSをリリースすることができる。
【0057】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2へのアクセスに成功した後にデータ非アクティブタイマが満了した場合、端末装置110-1はデータ非アクティブタイマの満了を無視して、自身をRRC接続状態に維持することができる。
【0058】
他の実施形態において、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマをリリースすることができる。例えば、ソースネットワーク装置120-1は、端末装置110-1に指示を送信することができる。DAPSハンドオーバの設定に先立って、RRCメッセージを介して指示を送信することができる。この指示は、データ非アクティブタイマをリリースするために使用することができる。端末装置110-1は、この指示に基づいて、データ非アクティブタイマをリリースすることができる。代替として、暗黙的な指示時に、データ非アクティブタイマをリリースすることができる。例えば、ハンドオーバのRRCメッセージが受信された場合、端末装置110-1は、データ非アクティブタイマをリリースすることができる。
【0059】
代替として、ソースネットワーク装置120-1は、データ非アクティブタイマの別の設定を端末装置110-1に送信することができる。該別の設定は、データ非アクティブタイマの更新された持続時間を示すことができる。端末装置110-1は、該別の設定に基づいて、データ非アクティブタイマの持続時間を延長することができる。例えば、延長された持続時間は、T304より長くてもよい。
【0060】
代替として、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2へ正常にランダムアクセスした後に、ターゲットネットワーク装置120-2の別のデータ非アクティブタイマが満了してもよい。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、ターゲットネットワーク装置120-2に関連付けられている別のデータ非アクティブタイマを有効化することができる。いくつかの実施形態において、該別のデータ非アクティブタイマが満了した場合、下位層(例えば、MAC層)は、例えば満了指示を送信することによって、該別のデータ非アクティブタイマの満了をRRC層に通知することができる。端末装置110-1は、該別のデータ非アクティブタイマが満了した後に、RRCアイドル状態に入る(3035)ことができる。
【0061】
代替として、該別のデータ非アクティブタイマが満了した場合、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクが維持されているか否かを決定することができる。いくつかの実施形態において、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクが維持されている場合、端末装置110-1は、該別のデータ非アクティブタイマの満了を無視することができる。該別のデータ非アクティブタイマは、端末装置110-1のMAC層においてリセットされてもよい。代替として、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクが既にリリースされた場合、端末装置110-1はRRCアイドル状態に入ることができる。
【0062】
他の実施形態において、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマがリリースされる前に、ターゲットネットワーク装置120-2に関連付けられている該別のデータ非アクティブタイマは設定されなくてもよい。例えば、ソースネットワーク装置120-1から送信(3005)される命令は、該別のデータ非アクティブタイマの設定を除外することができる。
【0063】
いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、端末装置110-1とソースネットワーク装置120-1との間のリンクでLBT(listen-before-talk)を実行することができる。LBT故障の回数が閾値数を超えた場合、端末装置110-1がターゲットネットワーク装置120-2にまだアクセスしていなければ、端末装置110-1は、該リンクで無線リンク故障が発生していると決定することができる。言い換えれば、継続的なLBT故障の指示がソースネットワーク装置120-1のMACエンティティから来るものである場合、端末装置110-1は、無線リンク故障を検出したと見なすことができる。端末装置110-1は、RRC接続状態に残ることができる。代替として又は追加として、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンク上の通信を停止することができる。端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1と端末装置110-1との間のリンクをリリースすることができる。例えば、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1との間の全てのDRBの送信を一時停止することができる。さらに、端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているMACエンティティをリセットすることができる。
【0064】
代替として、端末装置110-1は、端末装置110-1とソースネットワーク装置120-2との間の別のリンクでLBTを実行してもよい。LBT故障の回数が別の閾値数を超えた場合、端末装置110-1は、該別のリンクで無線リンク故障が発生していると決定することができる。言い換えれば、継続的なLBT故障の指示がターゲットネットワーク装置120-2のMACエンティティから来るものである場合、端末装置110-1は、無線リンク故障を検出したと見なすことができる。いくつかの実施形態において、端末装置110-1は、リンクを回復するためにリンク回復を開始することができる。
【0065】
図5は本開示の実施形態による例示的な方法500のフローチャートである。説明のためのみに、方法500は、
図1に示すようなソースネットワーク装置120-1において実装することができる。
【0066】
ブロック510において、ソースネットワーク装置120-1は、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマの設定を端末装置110-1に送信する。例えば、端末装置110-1がRRC_CONNECTED状態にある場合、端末装置110-1は、RRCによりデータ非アクティブ監視機能を有するように設定されてもよい。データ非アクティブタイマを設定することにより、データ非アクティブオペレーションを制御することができる。端末装置110-1がソースネットワーク装置120-1との間でデータの受信及び/又は送信を行った後、データ非アクティブタイマを再開することができる。
【0067】
ブロック520において、ソースネットワーク装置120-1は、ソースネットワーク装置120-1からターゲットネットワーク装置120-2にハンドオーバする命令を送信する。端末装置110-1は、ソースネットワーク装置120-1との接続を維持したまま、ターゲットネットワーク装置120-2と接続することができる。言い換えれば、ハンドオーバはDAPSハンドオーバとすることができる。
【0068】
他の実施形態において、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマがリリースされる前に、ターゲットネットワーク装置120-2に関連付けられている該別のデータ非アクティブタイマは設定されなくてもよい。例えば、ソースネットワーク装置120-1から送信される命令は、該別のデータ非アクティブタイマの設定を除外することができる。
【0069】
他の実施形態において、ソースネットワーク装置120-1に関連付けられているデータ非アクティブタイマをリリースすることができる。例えば、ソースネットワーク装置120-1は、端末装置110-1に指示を送信(2035)することができる。DAPSハンドオーバの設定に先立って、RRCメッセージを介して指示を送信することができる。この指示は、データ非アクティブタイマをリリースするために使用することができる。代替として、暗黙的な指示時に、データ非アクティブタイマをリリースすることができる。
【0070】
代替として、ソースネットワーク装置120-1は、データ非アクティブタイマの別の設定を端末装置110-1に送信することができる。該別の設定は、データ非アクティブタイマの更新された持続時間を示すことができる。
【0071】
図6は本開示の実施形態を実装するのに適した装置600の概略ブロック図である。装置600は、
図1に示す端末装置110及びネットワーク装置120の別の例示的な実施態様として考えられる。したがって、装置600は、端末装置110又はネットワーク装置120において、或いはそれらの少なくとも一部として実現することができる。
【0072】
図示されるように、装置600は、プロセッサ610と、プロセッサ610に結合されたメモリ620と、プロセッサ610に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)640と、TX/RX 640に結合された通信インターフェースとを備える。メモリ620は、プログラム630の少なくとも一部を記憶する。TX/RX 640は双方向通信用である。TX/RX 640は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有することができる。通信インターフェースは、eNB間の双方向通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、又はeNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表すことができる。
【0073】
プログラム630は、
図2から
図4を参照して本文で説明したように、関連付けられているプロセッサ610により実行された場合、装置600が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム命令を含むと仮定する。本文の実施形態は、装置600のプロセッサ610によって実行可能なコンピュータソフトウェアによって、又はハードウェアによって、又はソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実現できる。プロセッサ610は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定することができる。さらに、プロセッサ610とメモリ620との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適した処理手段650を形成することができる。
【0074】
メモリ620は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現することができる。装置600内には1つのメモリ620のみが示されているが、装置600内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ610は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含むことができる。装置600は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有することができる。
【0075】
全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組み合わせで実現することができる。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置によって実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの絵画的表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、装置、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装できることを理解されたい。
【0076】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、
図4から
図10の何れか一つを参照して上述したプロセスまたは方法を実行するために、対象の実プロセッサまたは仮想プロセッサ上の装置内で実行される、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能な命令を含む。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割することができる。プログラムモジュールの機械実行可能命令は、ローカル又は分散型装置内で実行することができる。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体両方内に配置されていてもよい。
【0077】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラにより実行された場合、プログラムコードで、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行することができる。
【0078】
上述のプログラムコードは、機械可読媒体上で実装することができ、機械可読媒体は、命令実行システム、機器、又は装置によって使用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。機械可読媒体は、機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体とすることができる。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、機器、又は装置、あるいは上記の任意の適切な組合せを含むことができるが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組合せを含むことができる。
【0079】
また、特定の順序で動作が記述されているが、これは、所望の結果を得るために、示された特定の順序又は連続した順序で動作を実行すること、又は示された全ての動作を実行することが要求されていると理解すべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施形態において組み合わされて実装されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブ組合せで実装されてもよい。
【0080】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。