(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】リフレクション撮影補助具
(51)【国際特許分類】
G03B 17/56 20210101AFI20240501BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20240501BHJP
【FI】
G03B17/56 Z
G03B15/00 G
(21)【出願番号】P 2024012295
(22)【出願日】2024-01-30
【審査請求日】2024-01-31
(31)【優先権主張番号】P 2023218681
(32)【優先日】2023-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】323013424
【氏名又は名称】小野 武
(73)【特許権者】
【識別番号】323013480
【氏名又は名称】佐々木 勇
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【氏名又は名称】山田 強
(72)【発明者】
【氏名】小野 武
【審査官】門田 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-131331(JP,A)
【文献】特開2015-105995(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0062416(US,A1)
【文献】特開2015-040909(JP,A)
【文献】特開2014-178653(JP,A)
【文献】特開2004-101664(JP,A)
【文献】中国実用新案第212727123(CN,U)
【文献】Creator's Blog | プロカメラマンが撮影テクニックを紹介,インスタ映え!水いらずのリフレクション写真撮影,日本,2020年10月18日,URL:https://www.c2b-creatorblog.com/170/,検索日:令和6年3月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
G03B 11/00
G03B 15/00
G03B 17/12-14
H04N 5/222
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ本体と、前記カメラ本体の前方に突出した状態で設けられたレンズ鏡筒とを有するカメラに適用されるリフレクション撮影補助具であって、
被写体を反射させる反射面を有するミラーと、
前記レンズ鏡筒の前方において、前記ミラーを、前記レンズ鏡筒のレンズ面に重複する位置とし、かつ前記反射面が前記カメラ本体の幅方向及び前後方向に延びる向きで支持するミラー支持部材と、
を備え
、
前記ミラー支持部材は、
前記レンズ鏡筒を囲う状態で当該レンズ鏡筒に装着される装着部と、
前記装着部の前側において前記ミラーが取り付けられるミラー取付部と、
を有し、
前記装着部は、
前記レンズ鏡筒に対して左右両側から装着される一対の装着片と、
前記一対の装着片を保持する保持部と、を有し、
前記一対の装着片の前側に定められた所定位置に前記ミラー取付部により前記ミラーが取り付けられるようになっており、
前記各装着片は、前記レンズ面の上下方向中心位置を挟んで上側及び下側においてそれぞれ前記レンズ鏡筒に当接しかつカメラ上下方向に対する傾斜の向きが互いに逆となる当接面を有しており、
前記保持部において、前記一対の装着片の左右方向の相互間の距離が調整可能となっている、リフレクション撮影補助具。
【請求項2】
前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒の前端部に当接しかつ当該レンズ鏡筒の光軸に対して直交する向きで配置されるベースプレートを有し、
前記ベースプレートは、前記レンズ鏡筒の前方が開口部又は透明部となっており、
前記ベースプレートの前面側及び後面側のうちレンズ鏡筒側である後面側には前記装着部が固定され、反レンズ鏡筒側である前面側には前記ミラー取付部が固定されている、請求項
1に記載のリフレクション撮影補助具。
【請求項3】
前記装着部は、前記レンズ鏡筒の左右方向中心位置に対して前記一対の装着片を左右対称に連動させる連動機構を有している、請求項
2に記載のリフレクション撮影補助具。
【請求項4】
前記ミラー支持部材は、前記カメラ本体の底面に当接状態となり、当該ミラー支持部材により支持された前記ミラーの向きを規定する規定部を有する、請求項
1に記載のリフレクション撮影補助具。
【請求項5】
前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒の前方において前記レンズ面の上下方向中心位置に対して下方となる位置で前記ミラーを支持する、請求項1
~4のいずれか1項に記載のリフレクション撮影補助具。
【請求項6】
前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒の前方において、前記反射面の位置が、前記レンズ鏡筒のレンズ収容部の開口上下寸法を100とした場合に、前記レンズ収容部の最下部から上方に15~23の範囲内のいずれかとなるように前記ミラーを支持する、請求項
5に記載のリフレクション撮影補助具。
【請求項7】
前記ミラー支持部材は、前記ミラーの上下方向の位置を調整可能とする位置調整部を有する、請求項1
~4のいずれか1項に記載のリフレクション撮影補助具。
【請求項8】
前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒の光軸に対する前記ミラーの反射面の傾きを調整可能とする傾き調整部を有する、請求項1
~4のいずれか1項に記載のリフレクション撮影補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リフレクション撮影補助具、及びリフレクション撮影補助具として用いられるレンズフードに関する。
【背景技術】
【0002】
被写体を水面などに反射させた像を被写体とともに撮影したリフレクション写真が知られている。リフレクション写真の代表例としては、逆さ富士がある。ところで、被写体である富士山を反射させる水面が波打っているような場合には、美しいリフレクション写真が得られない。
【0003】
そこで、リフレクション写真を例えばカメラ付き携帯通信端末で撮影する場合に、水面のような自然の中にある反射面ではなく、人工的にミラーで撮影するリフレクション撮影補助具が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1のリフレクション撮影補助具では、カメラ付き携帯通信端末に設けられたカメラレンズの直下に、端末の背面に対して略垂直となるようにしてミラーを固定することにより、ミラーで被写体を反射させるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1には、リフレクション撮影補助具として、カメラ付き携帯通信端末に外付けミラーが取り付けられる構成について記載はあるものの、カメラ前面にレンズ鏡筒を有する一眼レフカメラ等を用いてリフレクション撮影を行う構成については記載がない。この点、一眼レフカメラ等に用いることを可能とするリフレクション撮影補助具についても検討が望まれる。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、レンズ鏡筒付きカメラを用いて適切にリフレクション撮影を行うことができるリフレクション撮影補助具及びレンズフードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、第1の発明におけるリフレクション撮影補助具は、
カメラ本体と、前記カメラ本体の前方に突出した状態で設けられたレンズ鏡筒とを有するカメラに適用されるリフレクション撮影補助具であって、
被写体を反射させる反射面を有するミラーと、
前記レンズ鏡筒の前方において、前記ミラーを、前記レンズ鏡筒のレンズ面に重複する位置とし、かつ前記反射面が前記カメラ本体の幅方向及び前後方向に延びる向きで支持するミラー支持部材と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記構成のリフレクション撮影補助具では、ミラー支持部材により、ミラーが、レンズ鏡筒のレンズ面に重複する位置に、反射面がカメラ本体の幅方向及び前後方向に延びる向きで支持される。これにより、カメラのレンズ鏡筒に対し、リフレクション撮影を行う上で望ましい位置にミラーを配置でき、被写体の実像とミラーの反射像とによるリフレクション撮影が可能となる。その結果、レンズ鏡筒付きカメラを用いて適切にリフレクション撮影を行うことができる。
【0010】
第2の発明では、前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒の前方において前記レンズ面の上下方向中心位置に対して下方となる位置で前記ミラーを支持する。これにより、リフレクション写真において被写体の実像と反射像とを境界点(すなわちミラーの先端側縁部)を境に単純に反転させるのではなく、実像と反射像とに差を持たせたリフレクション写真を撮影することができる。
【0011】
第3の発明では、前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒の前方において、前記反射面の位置が、前記レンズ鏡筒のレンズ収容部の開口上下寸法を100とした場合に、前記レンズ収容部の最下部から上方に15~23の範囲内のいずれかとなるように前記ミラーを支持する。
【0012】
発明者によれば、レンズ鏡筒の前方においてミラー反射面の高さ位置を上記範囲内(レンズ収容部の開口上下寸法に対して最下部から上方に15~23%の範囲内)とすることで、適正なリフレクション写真を撮影できることが確認された。つまり、ミラー反射面の高さ位置が高すぎると、ミラー手前側の端面の写り込みが懸念され、他方でミラー反射面の高さ位置が低すぎると、リフレクション写真において実像画像に対して反射像画像が小さくなりすぎてしまう。この点、ミラー反射面の高さ位置を上記範囲内とすることで、ミラー端面の写り込みを抑制しつつ適正なバランスでリフレクション写真を撮影できる。
【0013】
第4の発明では、前記ミラー支持部材は、前記ミラーの上下方向の位置を調整可能とする位置調整部を有する。ミラーの上下方向の位置を調整することにより、多様なリフレクション写真を撮影することができる。
【0014】
第5の発明では、前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒の光軸に対する前記ミラーの反射面の傾きを調整可能とする傾き調整部を有する。レンズ鏡筒の光軸に対するミラーの反射面の傾きを調整することにより、多様なリフレクション写真を撮影することができる。
【0015】
第6の発明では、前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒を囲う状態で当該レンズ鏡筒に装着される装着部と、前記装着部の前側において前記ミラーが取り付けられるミラー取付部と、を有する。
【0016】
レンズ鏡筒に対して、レンズ鏡筒を囲う状態で装着部が装着されるとともに、装着部の前側のミラー取付部にミラーが取り付けられる構成とした。この場合、カメラのレンズ鏡筒に対して直接的にミラーが装着されることで、レンズ鏡筒に対するミラー取付位置のばらつきが抑制され、ひいてはカメラレンズに対するミラーの位置ずれを抑制することができる。
【0017】
第7の発明では、前記装着部は、前記レンズ鏡筒に対して左右両側から装着される一対の装着片と、前記一対の装着片を保持する保持部と、を有し、前記一対の装着片の前側に定められた所定位置に前記ミラー取付部により前記ミラーが取り付けられるようになっている。前記各装着片は、前記レンズ面の上下方向中心位置を挟んで上側及び下側においてそれぞれ前記レンズ鏡筒に当接しかつカメラ上下方向に対する傾斜の向きが互いに逆となる当接面を有しており、前記保持部において、前記一対の装着片の左右方向の相互間の距離が調整可能となっている。
【0018】
装着部である左右一対の装着片が、レンズ鏡筒に対して左右両側から装着される構成とした。また、一対の装着片は、レンズ面の上下方向中心位置を挟んで上側及び下側となり、カメラ上下方向(鉛直方向)に対する傾斜の向きが互いに逆となる当接面を有し、その当接面がそれぞれレンズ鏡筒に当接することで、各装着片の左右方向の相間距離が調整可能となっている。この構成によれば、レンズ鏡筒の外径寸法が機種等に応じて異なっていても、レンズ鏡筒に対する装着部の装着が可能になっている。
【0019】
また、各装着片の上側及び下側の当接面がレンズ鏡筒に当接した状態では、レンズ鏡筒の外径寸法にかかわらずレンズ鏡筒の上下方向中心位置に対する各装着片の相対位置が一定となる。そのため、レンズ鏡筒の外径寸法が異なっていても、各装着片における上下方向のミラー取付位置を適正位置とすることができる。
【0020】
第8の発明では、前記ミラー支持部材は、前記レンズ鏡筒の前端部に当接しかつ当該レンズ鏡筒の光軸に対して直交する向きで配置されるベースプレートを有する。前記ベースプレートは、前記レンズ鏡筒の前方が開口部又は透明部となっており、前記ベースプレートの前面側及び後面側のうちレンズ鏡筒側である後面側には前記装着部が固定され、反レンズ鏡筒側である前面側には前記ミラー取付部が固定されている。
【0021】
リフレクション撮影補助具において、ミラー支持部材のベースプレートを、レンズ鏡筒の前端部に当接しかつ当該レンズ鏡筒の光軸に対して直交する向きで配置する構成とした。また、ベースプレートの後面側(レンズ鏡筒側)に装着部を設けるとともに、ベースプレートの前面側(反レンズ鏡筒側)にミラー取付部を設ける構成とした。この場合、レンズ鏡筒の光軸に対してベースプレートが垂直となり、そのベースプレートに対して後面側及び前面側に装着部とミラー取付部とがそれぞれ固定されるため、リフレクション撮影補助具をレンズ鏡筒に対して適正な向きで取り付けることができる。これにより、適正なリフレクション撮影が可能になっている。また、レンズ鏡筒にリフレクション撮影補助具を装着した状態では、ベースプレートの開口部又は透明部を介して、被写体の撮影が可能になっている。
【0022】
第9の発明では、前記装着部は、前記レンズ鏡筒の左右方向中心位置に対して前記一対の装着片を左右対称に連動させる連動機構を有している。
【0023】
上記構成によれば、一対の装着片は、レンズ鏡筒の前端部に当接状態となるベースプレートの後面側に設けられており、連動機構によりレンズ鏡筒の左右方向中心位置に対して左右対称に連動する。この場合、レンズ鏡筒の外径寸法に合わせて一対の装着片の相対位置が調整される際において、ベースプレートの左右方向中心位置と一対の装着片の左右方向中心位置とのずれが生じない。そのため、リフレクション撮影時には、ベースプレートの開口部又は透明部を介して適切に被写体を撮影できる。
【0024】
第10の発明では、前記ミラー支持部材は、前記カメラ本体の底面に当接状態となり、当該ミラー支持部材により支持された前記ミラーの向きを規定する規定部を有する。
【0025】
リフレクション撮影補助具をカメラに装着する場合には、カメラに対して適正な向きでミラーが取り付けられていることが重要となる。この点、カメラ本体の底面に対して、ミラー支持部材の規定部を当接状態にする構成とした。これにより、カメラに対して左右方向に傾いた状態でミラーが取り付けられるといった不都合を抑制できる。
【0026】
第11の発明は、
カメラ本体と、前記カメラ本体の前方に突出した状態で設けられたレンズ鏡筒とを有するカメラに適用され、前記レンズ鏡筒の先端部に装着されるレンズフードであって、
前記レンズ鏡筒に固定される環状固定部と、
前記環状固定部から突出するフード部と、を有し、
前記フード部に、ミラーを用いたリフレクション撮影時において前記レンズ鏡筒に対する前記ミラーの高さ位置を合わせるための位置合わせ部が設けられている。
【0027】
上記構成のレンズフードでは、ミラーを用いてリフレクション撮影を行う場合において、フード部の位置合わせ部により、レンズ鏡筒に対するミラーの高さ位置が調整される。これにより、カメラのレンズ鏡筒に対し、リフレクション撮影を行う上で望ましい位置にミラーを配置でき、被写体の実像とミラーの反射像とによるリフレクション撮影が可能となる。その結果、レンズ鏡筒付きカメラを用いて適切にリフレクション撮影を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】カメラにリフレクション撮影補助具を装着した状態を模式的に示す斜視図。
【
図2】リフレクション撮影補助具の具体的な構成を示す図。
【
図3】一対の装着片の連動機構の構成を説明するための図。
【
図4】装着片に対するミラー載置部の取付け構造を示す図。
【
図6】ミラーの上下方向位置を調整する構成例を示す図。
【
図7】レンズ鏡筒に対するミラー支持部材の取り付け状態を示す図。
【
図9】第2実施形態のリフレクション撮影補助具の構成を示す図。
【
図10】レンズ鏡筒の前端部とベースプレートの開口部との関係を示す図。
【
図12】レール部材による一対の装着片の保持構造を示す図。
【
図14】ベースプレートに対してミラー取付部を組み付けた状態を示す図。
【
図15】別例においてミラー支持部材を模式的に示す構成図。
【
図16】別例においてミラー支持部材を模式的に示す構成図。
【
図17】サポート部材により載置プレートを支えた状態を示す図。
【
図18】三脚装置の一部としてリフレクション撮影補助具を設けた構成を示す図。
【
図19】三脚装置に対してリフレクション撮影補助具を取り付けた構成を示す図。
【
図21】ミラーを位置合わせした状態のレンズフードを示す図。
【
図22】レンズフードを装着したカメラによりリフレクション撮影を行う状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
<第1実施形態>
以下に、本発明を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、カメラによりリフレクション撮影を行う場合にそのリフレクション撮影を補助するリフレクション撮影補助具について説明する。リフレクション撮影補助具は、カメラのレンズ鏡筒の前方にミラーを配置する構成を有するものであり、カメラとしては、一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラの適用が可能である。なお、以下の説明では、カメラにおいてレンズ鏡筒側を前、その背面側を後とし、かつカメラのレンズ鏡筒側からの正面視において上下方向及び左右方向を規定するものとしている。
【0030】
図1は、カメラ10にリフレクション撮影補助具20を装着した状態を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、カメラ10は、カメラ本体11と、カメラ本体11の前方に突出した状態で設けられたレンズ鏡筒12とを有している。周知のとおりカメラ本体11には、シャッタースイッチ13や不図示の表示パネル等が設けられている。レンズ鏡筒12は、少なくとも1つのレンズを含む光学系と、光学系を収容する円筒部とを有する。
【0031】
リフレクション撮影補助具20は、平板状のミラー21と、レンズ鏡筒12に装着された状態でミラー21を支持するミラー支持部材22とを有している。ミラー支持部材22は、ミラー21を、レンズ鏡筒12の前方においてカメラ本体11の左右方向(幅方向)及び前後方向に延びる向きで支持するものとなっている。ミラー支持部材22は、レンズ鏡筒12に装着される装着部23と、装着部23に一体に設けられたミラー載置部24とを有している。装着部23は、レンズ鏡筒12を囲むようにしてレンズ鏡筒12の先端部に装着されている。なお、
図1では装着部23を簡易に示すが、具体的な構成については
図2以降で説明する。
【0032】
ミラー載置部24は、装着部23からレンズ鏡筒12の前方に突出するようにして設けられている。ミラー21は、ミラー反射面21aを上向きとして、ミラー載置部24の上に載置された状態で設けられている。ミラー21は、平面視で長方形状又は正方形状をなす板状ミラーである。ミラー21は、例えば一辺の長さ寸法が100~300mm程度の大きさを有している。
【0033】
図2には、リフレクション撮影補助具20の具体的な構成を示しており、
図2(a)は、カメラ10に装着した状態のリフレクション撮影補助具20の正面図であり、
図2(b)は、カメラ10に装着した状態のリフレクション撮影補助具20の側面図である。
【0034】
リフレクション撮影補助具20において、装着部23は、左右一対の装着片31と、それら各装着片31を一体的に結合した状態で保持する保持部32,33とを有している。各装着片31は、正面視で略L字状に屈曲している部材であり、レンズ鏡筒12側をL字屈曲の内側として、レンズ鏡筒12を挟んで左右対称(左右線対称)に配置されている。各装着片31は、レンズ鏡筒12のレンズ面15の上下方向中心位置を挟んで上側及び下側においてそれぞれレンズ鏡筒12に当接し、かつカメラ上下方向(鉛直方向)に対する傾斜の向きが互いに逆となる当接面31a,31bを有している。
【0035】
保持部32,33は、各装着片31の上端側及び下端側にそれぞれ設けられている。上側保持部32により、各装着片31の上端部が互いに離れた状態で保持されている。また、下側保持部33により、各装着片31の下端部が互いに離れた状態で保持されている。なお、上下の各保持部32,33は、レンズ鏡筒12を囲む状態で環状に連結されていてもよい。
【0036】
本実施形態では、上下の各保持部32,33が、左右一対の装着片31を連動させる連動機構を具備しており、その連動機構によれば、各装着片31が互いに左右対称となる相対位置で保持されたまま相互間の距離が可変に調整されるようになっている。連動機構の構成を
図3を用いて説明する。
【0037】
図3に示すように、上側保持部32には、左右一対の装着片31の上端部を左右方向に案内する案内部として案内溝34が設けられている。また、下側保持部33には、左右一対の装着片31を左右方向に対称移動させる連動ギア機構が設けられている。下側保持部33は、連動ギア機構として、各装着片31の下端部に設けられそれぞれ左右方向に延びるラック35,36と、それら各ラック35,36に噛み合うピニオン37とを有している。ピニオン37の軸は、下側保持部33の左右方向中間位置に固定されている。左右一対の装着片31は、ピニオン37の回転に伴う各ラック35,36の連動により、互いに近づく向き又は互いに遠ざかる向きに平行移動する。これにより、左右一対の装着片31は、左右対称の状態を保持したまま相互間の距離が調整される。
【0038】
なお、連動ギア機構は、各装着片31のラック35,36が上下方向に対向配置され、かつピニオン37の軸の向きがカメラ前後方向となる構成であってもよいし、各装着片31のラック35,36がカメラ前後方向に対向配置され、かつピニオン37の軸の向きが上下方向となる構成であってもよい。また、上下の各保持部32,33に、ラック及びピニオンからなる連結ギア機構を設けることも可能である。
【0039】
図2の説明に戻る。左右一対の装着片31の前側には、これら各装着片31に架け渡された状態でミラー載置部24が取り付けられている。ミラー載置部24は、各装着片31から前方に突出する状態で設けられており、各装着片31をレンズ鏡筒12に装着した状態において、レンズ中心線である光軸Jに平行に延びる向きで設けられている。これにより、ミラー載置部24にミラー21を載せた状態ではミラー反射面21aと光軸Jとが平行となる。
【0040】
図4は、装着片31に対するミラー載置部24の取り付け構造の一例を示す図である。
図4に示すように、各装着片31の前側には、カメラ前後方向に延びる凹部41が設けられるとともに、凹部41の直下となる位置にカメラ前方に延びる凸部42が設けられている。凹部41は、レンズ鏡筒12のレンズ中心線(光軸J)よりも下方となる位置に設けられている。
【0041】
ミラー載置部24は平板状をなしている。装着片31の凹部41の上下方向の開口寸法はミラー載置部24の板厚を基準に定められており、ミラー載置部24は凹部41に対して嵌合状態で取り付けられるようになっている。なお、ミラー載置部24は、左右一対の装着片31の相互間距離が定められた後に、装着片31の凹部41に取り付けられるとよい。又は、ミラー載置部24が装着片31の凹部41に取り付けられた後に、ミラー載置部24に対して各装着片31がスライドされて各装着片31の相互間距離が調整されるようになっていてもよい。装着片31からのミラー載置部24の脱落を抑制すべく、ネジ等の固定具によりミラー載置部24が装着片31に対して固定されるようになっていてもよい。ただし、各装着片31に対するミラー載置部24の取り付け構造は任意に変更可能である。ミラー載置部24には、ミラー21の幅方向両側を挟持する挟持部24aが設けられている。
【0042】
図2に示すように、ミラー21は、レンズ鏡筒12の前方においてレンズ面15に重複する位置に配置され、ミラー反射面21aがカメラ本体11の幅方向に延びる向きで支持されている。本実施形態では、ミラー21は、レンズ面15(レンズ鏡筒12)の上下方向中心位置に対して下方となる位置でミラー支持部材22により支持されている。レンズ面15の上下方向中心位置とミラー反射面21aとの間の離間距離D1は、例えば15mmである。
【0043】
ここで、
図5は、レンズ鏡筒12を正面から見た模式図である。
図5では、レンズ鏡筒12の外径寸法をΦ1、レンズ鏡筒12においてレンズを収容するレンズ収容部16の内径寸法(すなわちレンズ開口部の径寸法)をΦ2としている。ミラー反射面21aの位置は、レンズ前面の上下方向中心位置から離間距離D1だけ下方となる位置である。一例として、レンズ鏡筒12の外径寸法Φ1は80mm、レンズ収容部16の内径寸法Φ2は49mm、離間距離D1は15mmである。レンズの焦点距離は28~70mmである。
【0044】
この場合、レンズ収容部16の開口上下寸法(すなわち内径寸法Φ2)を100(%)とすると、ミラー反射面21aの上下方向位置は、レンズ収容部16の最下部から約19(%)となる位置である。つまり、レンズ鏡筒12の上下方向においてレンズ収容部16の最下部から上方に約19%の位置にミラー反射面21aが配置されるようになっている。
【0045】
ただし、レンズ鏡筒12の前方におけるミラー反射面21aの高さ位置は上記以外であってもよく、レンズ鏡筒12の上下方向においてレンズ収容部16の最下部から17~21%のうちいずれかの位置であるとよい。この場合、離間距離D1は約14~16mmのいずれかであるとよい。又は、ミラー反射面21aの高さ位置は、レンズ鏡筒12の上下方向においてレンズ収容部16の最下部から15~23%のうちいずれかの位置であるとよい。この場合、離間距離D1は約13~17mmのいずれかであるとよい。
【0046】
ミラー支持部材22では、ミラー21の上下方向位置が調整可能になっていてもよい。
図6は、ミラー21の上下方向位置を調整する構成例を示す図である。
図6では、装着片31において凹部41の上下方向の開口寸法D2がミラー載置部24の板厚寸法よりも大きくなっており、板状のスペーサ43を重ねた様態で凹部41にミラー載置部24が挿入される構成となっている。この場合、
図6(a)ではミラー載置部24の下側にスペーサ43が重ねられ、
図6(b)ではミラー載置部24の上側にスペーサ43が重ねられている。これにより、装着部23(装着片31)におけるミラー載置部24の取り付け位置が変わり、ひいては、ミラー21の上下方向位置が調整可能になっている。装着片31の凹部41及びスペーサ43を含む構成が位置調整部に相当する。なお、位置調整部の構成は上記以外であってもよい。例えば、各装着片31において、上下方向の異なる位置に複数の凹部41を設けておき、その複数の凹部41によりミラー載置部24の固定位置を変更可能するとよい。
【0047】
ミラー21の上下方向位置の調整範囲は、上述したミラー反射面21aの高さ位置の範囲内であるとよい。例えば、ミラー21の上下方向位置の調整範囲は、ミラー反射面21aの高さ位置がレンズ収容部16の最下部から17~21%の位置になる範囲であるとよい。又は、ミラー21の上下方向位置の調整範囲は、ミラー反射面21aの高さ位置がレンズ収容部16の最下部から15~23%の位置になる範囲であるとよい。
【0048】
また、
図2に示すように、装着部23の下側保持部33には、カメラ本体11の下方に延び、カメラ本体11の底面に当接する板状の底当て部44が一体的に設けられている。底当て部44は、ミラー支持部材22の左右方向の向き、換言すればミラー載置部24上に載置されたミラー21のミラー反射面21aの左右方向の向きを規定する規定部である。底当て部44によれば、ミラー反射面21aの向きがカメラ本体11の底面と平行となる向きに規定される。
【0049】
図7には、外径寸法が相違する2つのレンズ鏡筒12に対するミラー支持部材22の装着状態を示す。
図7(a),(b)ではレンズ鏡筒12の外径寸法が相違しているが、装着部23において、連動機構により左右一対の装着片31の相互間距離が調整されることで、いずれのレンズ鏡筒12に対してもミラー支持部材22の装着が可能となっている。
【0050】
また、左右一対の装着片31はレンズ鏡筒12側を屈曲内側として屈曲しており、
図7(a),(b)のいずれにおいても、レンズ鏡筒12への装着状態において各装着片31の折れ曲がり頂部の位置(すなわち、当接面31a,31bの間の入隅頂点の位置)がレンズ面15の上下方向中心位置と一致する。つまり、レンズ鏡筒12の外径寸法が相違しても、ミラー載置部24の上下方向の位置が不変となっている。これにより、レンズ鏡筒12の外径寸法に依らず、レンズ鏡筒12の前方において上下方向中心位置の下方である所定位置にミラー21を配置することが可能となっている。
【0051】
なお、
図7(a),(b)において、各装着片31の折れ曲がり頂部の位置がレンズ面15の上下方向中心位置から同一距離だけ上方又は下方に離れた構成であってもよく、かかる構成であっても、レンズ鏡筒12の外径寸法に依らず、レンズ鏡筒12の前方において上下方向の所定位置にミラー21を配置することが可能となっている。
【0052】
また、ミラー支持部材22は、底当て部44がカメラ本体11の底面に当接する状態でカメラ10に取り付けられる。そのため、ミラー21は、カメラ本体11の底面と平行となる向きで保持される。なお、カメラ10によっては、レンズ鏡筒12の上下方向中心位置からカメラ本体11の底面までの寸法が相違することが考えられる。そのため、下側保持部33と底当て部44との間を繋ぐ繋ぎ部分において上下方向の長さ寸法が調整可能になっているとよい。
【0053】
次に、リフレクション撮影補助具20によるリフレクション撮影の手順を説明する。
【0054】
リフレクション撮影時には、カメラ10のレンズ鏡筒12にミラー支持部材22が装着される。このとき、装着部23における左右一対の装着片31の間にレンズ鏡筒12が配置され、連動機構によって各装着片31の相互間距離が調整されつつレンズ鏡筒12に一対の装着片31が組み付けられる。また、底当て部44がカメラ本体11の底面に当接した状態となる。なお、装着部23には、距離調整後の各装着片31の位置を固定するロック機構が設けられているとよい。
【0055】
装着部23がレンズ鏡筒12に装着される際には、各装着片31における上側及び下側の当接面31a,31bとレンズ鏡筒12の外周面との当接によって、レンズ鏡筒12の上下方向中心位置に対する各装着片31の取り付け位置が自ら調整される。また、底当て部44により左右一対の装着片31の上下方向の位置ずれが抑制された状態で、装着部23にミラー載置部24が固定され、さらにミラー載置部24にミラー21が取り付けられる。これにより、ミラー載置部24の左右方向が水平化される。なお、ミラー載置部24とミラー21とを先に一体化した後に、その一体物を装着部23に取り付けることも可能である。以上により、リフレクション撮影の準備が完了する。そして、例えばカメラ10を手持ちとした状態でリフレクション撮影が行われる。
【0056】
リフレクション撮影ではない通常撮影が撮影者により行われる場合には、ミラー支持部材22において、装着部23からミラー21と共にミラー載置部24が一体で取り外される。これにより、リフレクション撮影補助具20がカメラ10の画角に入ることが回避でき、通常通りの写真撮影が可能となる。
【0057】
図8は、リフレクション撮影補助具20を用いて撮影されたリフレクション写真の一例を示す図である。
図8では、リフレクション写真において、被写体が直接撮影された実像画像をX1、ミラー21による反射像画像をX2としている。また、
図8(a),(b)では、レンズ面15の上下方向中心位置とミラー反射面21aとの間の離間距離D1を相違させており、(a)は、離間距離D1を適正距離である15mmとした時のリフレクション写真であり、(b)は、離間距離D1を適正距離よりも大きい18mmとした時のリフレクション写真である。
【0058】
本実施形態では、ミラー反射面21aの高さ位置を、レンズ中央よりも下方としているため、リフレクション写真の実像画像X1には、画像X1,X2の境界付近にミラー21に反射していない実像が含まれる。これにより、リフレクション写真において被写体の実像と反射像とを境界点(すなわちミラー21の先端側縁部)を境に単純に反転させるのではなく、実像と反射像とに差を持たせたリフレクション写真を撮影することができる。
【0059】
ここで、ミラー反射面21aの高さ位置が高すぎると(すなわち離間距離D1が小さすぎると)、ミラー21の手前側端面がリフレクション写真に写り込むことが懸念される。また、ミラー反射面21aの高さ位置が低すぎると(すなわち離間距離D1が大きすぎると)、
図8(b)に示すように、リフレクション写真の実像画像X1においてミラー21に反射していない実像の領域が過剰に大きくなるとともに、反射像画像X2において、撮影対象(被写体)となる山等の被写体画像が小さくなりすぎてしまう。
【0060】
これに対して、
図8(a)では、ミラー反射面21aの高さ位置を適正化することで、ミラー21の手前側端面の写り込みを抑制しつつ適正なバランスでリフレクション写真を撮影できる。
【0061】
以上詳述した本実施形態の構成によれば、以下の優れた効果が得られる。
【0062】
上記構成のリフレクション撮影補助具20では、ミラー21は、ミラー支持部材22により、レンズ鏡筒12の前方においてレンズ面15に重複する位置に、ミラー反射面21aがカメラ本体11の幅方向及び前後方向に延びる向きで支持される。これにより、カメラ10のレンズ鏡筒12に対し、リフレクション撮影を行う上で望ましい位置にミラー21を配置でき、被写体とミラー21の反射像とによるリフレクション撮影が可能となる。その結果、レンズ鏡筒付きカメラを用いて適切にリフレクション撮影を行うことができる。
【0063】
ミラー21を、レンズ鏡筒12の前方においてレンズ面15の上下方向中心位置に対して下方となる位置でミラー支持部材22により支持する構成とした。これにより、リフレクション写真において被写体の実像と反射像とを境界点(すなわちミラー21の先端側縁部)を境に単純に反転させるのではなく、実像と反射像とに差を持たせたリフレクション写真を撮影することができる。
【0064】
レンズ鏡筒12の前方において、ミラー反射面21aの高さ位置(レンズ収容部16の最下部からの高さ位置、又はレンズ面の上下方向中心位置からミラー反射面21aまでの離間距離D1)として適正範囲を定める構成とした。これにより、ミラー21の手前側端面の写り込みを抑制しつつ、適正なバランスでリフレクション写真を撮影できる。
【0065】
ミラー支持部材22の装着部23が、ミラー21の上下方向の位置を調整可能とする位置調整部を有する構成とした。これにより、多様なリフレクション写真を撮影することができる。
【0066】
レンズ鏡筒12に対して、レンズ鏡筒12を囲う状態で装着部23が装着されるとともに、装着部23の前側のミラー載置部24(ミラー取付部)にミラー21が取り付けられる構成とした。この場合、カメラ10のレンズ鏡筒12に対して直接的にミラー21が装着されることで、レンズ鏡筒12に対するミラー取付位置のばらつきが抑制され、ひいてはカメラレンズに対するミラー21の位置ずれを抑制することができる。
【0067】
装着部23である左右一対の装着片31が、レンズ鏡筒12に対して左右両側から装着される構成とした。また、一対の装着片31は、レンズ面15の上下方向中心位置を挟んで上側及び下側となり、カメラ上下方向に対する傾斜の向きが互いに逆となる当接面31a,31bを有し、その当接面31a,31bがそれぞれレンズ鏡筒12に当接することで、各装着片31の左右方向の相間距離が調整可能となっている。この構成によれば、レンズ鏡筒12の外径寸法が機種等に応じて異なっていても、レンズ鏡筒12に対する装着部23の装着が可能になっている。
【0068】
また、各装着片31の上側及び下側の当接面31a,31bがレンズ鏡筒12に当接した状態では、レンズ鏡筒12の外径寸法にかかわらずレンズ鏡筒12の上下方向中心位置に対する各装着片31の相対位置が一定となる。そのため、レンズ鏡筒12の外径寸法が異なっていても、各装着片31における上下方向のミラー取付位置を適正位置とすることができる。
【0069】
リフレクション撮影補助具20をカメラ10に装着する場合には、カメラ10に対して適正な向きでミラー21が取り付けられていることが重要となる。この点、装着部23に設けられた底当て部44が、カメラ本体11の底面に当接する構成とした。これにより、カメラ10に対して左右方向に傾いた状態でミラー21が取り付けられるといった不都合を抑制できる。
【0070】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態のリフレクション撮影補助具100について説明する。
図9は、本実施形態におけるリフレクション撮影補助具100の具体的な構成を示す図であり、
図9(a)は、カメラ10に装着した状態のリフレクション撮影補助具100の正面図、
図9(b)は、カメラ10に装着した状態のリフレクション撮影補助具100の側面図である。
【0071】
リフレクション撮影補助具100は、平板状のミラー21と、カメラ10のレンズ鏡筒12に装着された状態でミラー21を支持するミラー支持部材101とを有している。ミラー支持部材101は、ミラー21を、レンズ鏡筒12の前方においてカメラ本体11の左右方向(幅方向)及び前後方向に延びる向きで支持するものとなっている。ミラー21は、既述のとおり平面視で長方形状又は正方形状をなす板状ミラーである。
【0072】
ミラー支持部材101は、レンズ鏡筒12の前端部に当接した状態で配置されるベースプレート102と、レンズ鏡筒12の外周に装着される装着部103と、ミラー21が取り付けられるミラー取付部104とを有している。ベースプレート102は、例えば合成樹脂材料よりなる樹脂プレートである。装着部103は、ベースプレート102の後面側すなわちレンズ鏡筒側に固定され、ミラー取付部104は、ベースプレート102の前面側すなわち反レンズ鏡筒側に固定されている。
【0073】
ベースプレート102は、レンズ鏡筒12の前端部に当接し、かつレンズ鏡筒12の光軸に対して直交する向きで配置されるものとなっている。具体的には、ベースプレート102は、レンズ鏡筒12の前端部に対して全周に亘って当接した状態で配置されるとよい。この場合、一般にレンズ鏡筒12では前端部(円環状の前側縁部)がレンズ鏡筒12の光軸に対して垂直になっていることを前提とすれば、ベースプレート102をレンズ鏡筒12の前端部の全周に当接させることにより、ベースプレート102がレンズ鏡筒12の光軸に対して垂直となる向きで配置される。
【0074】
また、ベースプレート102には、レンズ鏡筒12の前方となる位置に開口部102aが設けられている。開口部102aは、ベースプレート102の前後における視認を可能とする視認窓である。開口部102aは、レンズ鏡筒12のレンズ収容部16(
図5参照)よりも大きいとよい。ベースプレート102は、レンズ鏡筒12の前方が視認可能になるものであればよく、開口部102aの部分を透明部とすることも可能である。例えばベースプレート102を透明体としたり、開口部102aに透明板を組み入れたりしてもよい。
【0075】
なお、ベースプレート102は、レンズ鏡筒12の前端部に対して全周又は周方向の複数箇所で当接した状態で配置されるものであればよい。
図10は、レンズ鏡筒12の前端部と、ベースプレート102の開口部102aとの関係を示す図である。
図10(a)では、ベースプレート102が、レンズ鏡筒12の前端部に対して全周で当接した状態で配置される構成となっている。また、
図10(b)、(c)では、ベースプレート102が、レンズ鏡筒12の前端部に対して周方向の複数箇所(2カ所又は4箇所)で当接した状態で配置される構成となっている。
【0076】
図11は、ミラー支持部材101の装着部103の構成を示す図である。
図11には、ミラー支持部材101を背面側(すなわちカメラ側)から見た構成が示されている。同図には、レンズ鏡筒12の左右方向中心位置に相当する位置をラインL1で示している。
【0077】
図11に示すように、装着部103は、左右一対の装着片111を有し、それら各装着片111は、連結部材112により互いに連結された状態で保持されている。具体的には、各装着片111には、それぞれ上端部及び下端部に左右方向に延びる貫通孔115が形成されており、その貫通孔115に、棒状体よりなる連結部材112が挿通されている。連結部材112は、左右の装着片111の間となる部位において固定部113によりベースプレート102に対して固定されている。この場合、連結部材112は、左右方向に移動不可の状態で固定されている。各装着片111は、連結部材112に沿って図の左右方向に移動可能になっており、各装着片111の左右方向の移動により、左右の装着片111間の距離が調整可能となっている。本実施形態では、連結部材112が「保持部」に相当する。
【0078】
各装着片111は、上述した
図2等と同様に、正面視で略L字状となりレンズ鏡筒12の外周面に当接する当接面111a,111bを有している。当接面111a,111bは、レンズ鏡筒12のレンズ面15の上下方向中心位置を挟んで上側及び下側においてそれぞれレンズ鏡筒12に当接し、かつカメラ上下方向に対する傾斜の向きが互いに逆となっている。
【0079】
一対の装着片111は、レール部材により左右方向にスライド可能に保持されているとよい。その構成を
図12に示す。
図12では、ベースプレート102の上端部及び下端部にそれぞれ左右方向に延びるガイドレール116が設けられており、そのガイドレール116に、一対の装着片111がスライド可能な状態で保持されている。ガイドレール116は、例えばアルミニウムよりなり、各装着片111との接触部にはアルマイト処理等の表面処理が施されているとよい。ただし、ガイドレール116は合成樹脂製であってもよい。
【0080】
なお、一対の装着片111を移動可能な状態で保持する構成として、各装着片111を連結部材112により互いに連結する構成を無くし、ガイドレール116により一対の装着片111を保持する構成のみを採用することも可能である。
【0081】
装着部103は、レンズ鏡筒12の左右方向中心位置に対して左右一対の装着片111を左右対称に連動させる連動機構を有しているとよい。具体的には、
図11において、連結部材112は、ねじの向きが互いに異なる2つのねじ部を有する両ねじボルトにより構成されている。また、左右一対の装着片111には、連結部材112(両ねじボルト)の各ねじ部に螺合されるナット117がそれぞれ取り付けられている。この場合、連結部材112(両ねじボルト)が回転されると、各装着片111に取り付けられたナット117が互いに向きに移動することで、左右の各装着片111の相対位置が調整される。つまり、上記連動機構によれば、各装着片111が互いに左右対称となる相対位置で保持されたまま相互間の距離が可変に調整される。
【0082】
また、上記
図11の構成では、連結部材112は、ベースプレート102に対して固定部113により固定されており、連結部材112自体の左右方向の移動が規制された状態で回転する。そのため、レンズ鏡筒12の外径寸法に合わせて一対の装着片111の相対位置が調整されても、ベースプレート102の左右方向中心位置と一対の装着片111の左右方向中心位置とのずれが生じることが抑制されるようになっている。
【0083】
連結部材112には、一対の装着片111の相対距離を調整すべく、ユーザにより連結部材112を回転させる調整摘まみ部118が設けられているとよい。ユーザが調整摘まみ部118を回転操作することにより、レンズ鏡筒12に対する装着部103の脱着や、外径寸法の異なるレンズ鏡筒12に対するサイズ調整を好適に行わせることができる。
【0084】
なお、
図11の構成では、上側の連結部材112に連動機構が設けられているが、これを変更し、下側の連結部材112に連動機構が設けられていてもよい。また、上下の各連結部材112にそれぞれ連動機構が設けられていてもよい。
【0085】
次に、ミラー取付部104について説明する。
図13は、ミラー取付部104の構成を説明するための図であり、
図13(a)は、ミラー取付部104をベースプレート102から分離させた状態を示す正面図、
図13(b)は、ミラー取付部104をベースプレート102から分離させた状態を示す側面図である。
【0086】
図13に示すように、ベースプレート102には、開口部102aを挟んで左右両側に、上下方向に延びる一対のガイドレール105が設けられている。
【0087】
ミラー取付部104は、ベースプレート102に重ねて配置されるスライド板121と、スライド板121から前方に延びるミラー載置部122と、ミラー載置部122を支えるサポート部123とを有する。スライド板121は、左右両側に長尺状のアーム部121aを有しており、アーム部121aがベースプレート102のガイドレール105に組み入れられるようになっている。
【0088】
なお、ミラー取付部104において、スライド板121とミラー載置部122とサポート部123とがそれぞれ分離可能になっているとよい。例えばスライド板121とミラー載置部122とサポート部123とを個別に設けるとともに、これら各部材にそれぞれ凹凸等による嵌合部を設けておき、その嵌合部における嵌合やビス締め等により、ミラー取付部104を
図13に示す状態に組み立てるようにしてもよい。これにより、リフレクション撮影補助具100を、リフレクション撮影を行わない非使用時において収納や運搬等に好都合な構成とすることができる。
【0089】
図14は、ベースプレート102に対してミラー取付部104を組み付けた状態を示す図であり、
図14(a)は正面図、
図14(b)は側面図である。
【0090】
ミラー取付部104は、スライド板121のアーム部121aがガイドレール105に案内された状態でベースプレート102に組み付けられている。この状態では、ベースプレート102の前方にミラー載置部122が突出し、そのミラー載置部122上にミラー21の載置が可能となっている。ミラー載置部122上にミラー21を載置した状態が
図9(a),(b)に示す状態である。この場合、ミラー21は、レンズ鏡筒12の上下方向中心位置に対して下方となる位置でミラー支持部材101により支持される。上記第1実施形態と同様に、レンズ鏡筒12の上下方向中心位置とミラー反射面21aとの間の離間距離D1は、例えば15mmである。
【0091】
ミラー支持部材101では、ミラー取付部104におけるミラー載置部122の上下方向の位置、すなわちミラー21の上下方向位置が調整可能になっていてもよい。ミラー21の上下方向位置の調整範囲は、上述したとおりミラー反射面21aの高さ位置がレンズ収容部16の最下部から17~21%の位置になる範囲であるとよい。又は、ミラー21の上下方向位置の調整範囲は、ミラー反射面21aの高さ位置がレンズ収容部16の最下部から15~23%の位置になる範囲であるとよい。
【0092】
ガイドレール105には、ミラー載置部122の上下方向位置を示すマーキングM1,M2が付けられているとよい。例えば、マーキングM1は、レンズ鏡筒12の上下方向中心位置(光軸の高さ位置)を示す目印であり、マーキングM2は、ミラー21の支持高さ位置を示す目印である。
【0093】
また、
図9(b)に示すように、ベースプレート102の下端部には、カメラ本体11の下方に延び、カメラ本体11の底面に当接する板状の底当て部131が一体的に設けられている。底当て部131は、ミラー支持部材101の左右方向の向き、換言すればミラー載置部122上に載置されたミラー21のミラー反射面21aの左右方向の向きを規定する規定部である。底当て部131によれば、ミラー反射面21aの向きがカメラ本体11の底面と平行となる向きに規定される。なお、底当て部131も分離可能な組み立て式になっているとよい。
【0094】
底当て部131には、カメラ本体11の背面側となる位置に、カメラ本体11に対して背面側から当接する当接部132が設けられているとよい。当接部132は、カメラ前後方向に移動可能である。当接部132をカメラ本体11の背面部に当接させることにより、がたつき等を生じさせることなくカメラ10に対してリフレクション撮影補助具100を適正に装着できるものとなっている。
【0095】
以上本実施形態によれば、第1実施形態で説明した効果に加えて以下の効果を奏する。
【0096】
リフレクション撮影補助具100において、ミラー支持部材101のベースプレート102を、レンズ鏡筒12の前端部に当接しかつレンズ鏡筒12の光軸に対して直交する向きで配置する構成とした。また、ベースプレート102の後面側(レンズ鏡筒側)に装着部103を設けるとともに、ベースプレート102の前面側(反レンズ鏡筒側)にミラー取付部104を設ける構成とした。この場合、レンズ鏡筒12の光軸に対してベースプレート102が垂直となり、そのベースプレート102に対して後面側及び前面側に装着部103とミラー取付部104とがそれぞれ固定されるため、リフレクション撮影補助具100をレンズ鏡筒12に対して適正な向きで取り付けることができる。これにより、適正なリフレクション撮影が可能になっている。
【0097】
一対の装着片111を、レンズ鏡筒12の前端部に当接状態となるベースプレート102の後面側に設けるとともに、連動機構によりレンズ鏡筒12の左右方向中心位置に対して左右対称に連動させる構成とした。この場合、レンズ鏡筒12の外径寸法に合わせて一対の装着片111の相対位置が調整される際において、ベースプレート102の左右方向中心位置と一対の装着片111の左右方向中心位置とのずれが生じない。そのため、リフレクション撮影時には、ベースプレート102の開口部102aを介して適切に被写体を撮影できる。
【0098】
<他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限らず、例えば次のように実施されてもよい。
【0099】
・第1実施形態におけるリフレクション撮影補助具20において、ミラー支持部材22の装着部23を
図15に示す構成としてもよい。
図15において(a)はリフレクション撮影補助具20の正面図、(b)はカメラ装着状態のリフレクション撮影補助具20の側面図である。
図15に示す構成では、装着部23が円環状をなしており、レンズ鏡筒12の外周側に装着部23が嵌め込まれるようになっている。装着部23の前側にはミラー載置部24が設けられている。また、装着部23の下方には、カメラ本体11の底面に当接する底当て部44が取り付けられている。この場合、カメラ本体11の底面に底当て部44を当接させることで、装着部23の円周方向の位置合わせが行われ、ミラー載置部24の向きが適正化される。なお、外径寸法の異なるレンズ鏡筒12に対応させるには、径寸法の異なる複数の装着部23が用意されているとよい。装着部23は、円環状である以外に、角形状であってもよい。
【0100】
・ミラー支持部材22を、
図16に示す構成としてもよい。
図16のミラー支持部材22では、レンズ鏡筒12に装着される装着部23の前面側に、ミラー載置部24を支持する支持部51が設けられ、その支持部51に、ミラー載置部24が支持されるようになっている。詳しくは、支持部51には、図の左右方向に延び上方に開口する長孔状の挿通孔52が設けられている。一方、ミラー載置部24は、ミラー21が載置される載置プレート53と、支持部51の挿通孔52に差し込まれる差し込み部54とを有し、載置プレート53と差し込み部54とは軸部55により相互に回動可能となっている。
【0101】
また、
図16のミラー支持部材22は、レンズ鏡筒12の光軸Jに対するミラー反射面21aの傾きを調整可能とする構成を具備している。その構成の一例として、支持部51には、載置プレート53を下方から支えるサポート部材56が設けられている。また、載置プレート53の下面には、サポート部材56の先端部に係合可能な複数の係合凸部57が設けられている。複数の係合凸部57は、載置プレート53において軸部55からの距離か異なる箇所にそれぞれ設けられている。
【0102】
図17(a),(b)に示すように、サポート部材56の先端部がいずれかの係合凸部57に係合した状態で、サポート部材56により載置プレート53の荷重が支えられる。また、サポート部材56の先端部がいずれの係合凸部57に係合するかに応じて、載置プレート53の傾きが変更可能となっている。なお、支持部51側のサポート部材56と載置プレート53の複数の係合凸部57とが傾き調整部に相当する。係合凸部57の数は3つ以上であってもよく、各係合凸部57の位置は、載置プレート53において想定される傾きの角度に応じて定められているとよい。
【0103】
図16(b)には、ミラー支持部材22によりミラー21が支持された状態を示す。この場合、ミラー21は、レンズ鏡筒12の前方において前側となるにつれてレンズ鏡筒12の光軸Jに近づくように設置されるとよい。図示の構成では、ミラー21の先端部においてミラー反射面21aと光軸Jとが交差している。ただし、ミラー21の先端部においてミラー反射面21aと光軸Jとが交差していなくてもよい。上記構成では、レンズ鏡筒12の光軸に対するミラー反射面21aの傾きを調整することにより、多様なリフレクション写真を撮影することが可能となっている。
【0104】
・上記実施形態では、リフレクション撮影補助具20をカメラ10のレンズ鏡筒12に対して装着する構成としたが、この構成を変更してもよい。例えば、
図18に示すように、カメラ10を支持するカメラ支持装置である三脚装置60の一部として、リフレクション撮影補助具を設ける構成としてもよい。三脚装置60は、カメラ10を載置状態で支持するカメラ支持部61と、カメラ支持部61の下方に設けられた脚部としての三脚部62とを有している。カメラ支持部61には、カメラ10の前方に延びる延出部63が一体に設けられ、延出部63の先端側には上下方向に延びる起立部64が設けられている。起立部64がミラー支持部材である。ミラー21は、起立部64により、レンズ鏡筒12の前方においてレンズ面15に重複する位置に、ミラー反射面21aがカメラ本体11の幅方向及び前後方向に延びる向きで支持される。
【0105】
起立部64は、正面視において、例えば
図15に示すように円環状をなし、その前側にミラー載置部65が設けられているとよい。ミラー21は、ミラー載置部65の上に載置された状態で固定されているとよい。三脚装置60では、起立部64とミラー21とによりリフレクション撮影補助具が構成されている。
【0106】
又は、
図19に示すように、三脚装置60に対して、リフレクション撮影補助具70が取り付けられる構成としてもよい。リフレクション撮影補助具70は、三脚装置60のカメラ支持部61に固定されかつその固定状態でカメラ10の前方に延びるベース部71と、ベース部71から上方に延びる起立部72とを有している。起立部72がミラー支持部材に相当する。
【0107】
・ミラー反射面21aの上に、花びらや、紅葉等の落ち葉を載せ、その状態でリフレクション撮影を行うようにしてもよい。これにより、リフレクション写真の実像画像と反射像画像とに、景色と共に花びらや紅葉等を写り込ませることができる。
【0108】
・ミラー21として、一般的なガラス板のミラーに代えて、液体ガラス加工が施されたミラーを用いることも可能である。
【0109】
・カメラ10においてレンズ鏡筒12の先端部に装着されるレンズフードをリフレクション撮影補助具として用いる構成であってもよい。
図20は、リフレクション撮影補助具として使用可されるレンズフード80を示す斜視図である。
【0110】
レンズフード80は、円筒状をなしており、レンズ鏡筒12に固定される環状固定部81と、環状固定部81から突出するフード部82とを有する。フード部82には、リフレクション撮影時においてカメラ前方に配置されるミラー21の位置合わせを行うミラー位置合わせ部83が設けられている。ミラー位置合わせ部83は左右2カ所に設けられている。ミラー位置合わせ部83は、ミラー21の下面を当接させる下面当接部83aと、ミラー21の手前側端面を当接させる端面当接部83bとを有している。ミラー位置合わせ部83の下面当接部83aにより、カメラ10のレンズ鏡筒12に対するミラー21の高さ位置が規定される。なお、ミラー位置合わせ部83には、ミラー21の上面(ミラー反射面)に上方から押さえるミラー押さえ部(上面当接部)が設けられていてもよい。ミラー位置合わせ部83により、ミラー21を前側から挿入する挿入凹部が形成されている。
【0111】
図20では、レンズフード80として丸形レンズフードを示すが、これ以外に角形レンズフードなどであってもよい。また、花形レンズフードにおいて上下及び左右の前方延出部のうち、左右の前方延出部に切欠部を設けて、その切欠部をミラー位置合わせ部とすることも可能である。
【0112】
図21には、ミラー21を位置合わせした状態のレンズフード80を示す。
図21では、ミラー位置合わせ部83での位置合わせにより、ミラー21がカメラ前方に水平に延びるように位置合わせされている。
【0113】
レンズフード80のミラー位置合わせ部83は、レンズ鏡筒12の前方においてレンズ面の上下方向中心位置に対して下方となる位置でミラー21の位置合わせを行うものであるとよい。また、ミラー位置合わせ部83による位置合わせの位置は、レンズ面の上下方向中心位置からミラー反射面21aまでの離間距離が、レンズ鏡筒12のレンズ収容部16の開口上下寸法を100とした場合に、レンズ収容部16の最下部から上方に15~23%の範囲内のいずれかの位置であるとよい。
【0114】
図22は、レンズフード80を装着したカメラ10によりリフレクション撮影を行う状態を示す図である。
図22では、ミラー21として比較的大型のミラー21を用いており、ミラー21自体が三脚等の台座により支持されている。ミラー21は、例えば1辺が1~6m程度の矩形状ミラーであり、複数の台座により水平に支持されているとよい。そして、ミラー21に対して、カメラ10に装着されたレンズフード80による位置合わせが行われ、その位置合わせされた状態でリフレクション撮影が行われる。
【符号の説明】
【0115】
10…カメラ、11…カメラ本体、12…レンズ鏡筒、20,100…リフレクション撮影補助具、21…ミラー、22,101…ミラー支持部材。
【要約】
【課題】レンズ鏡筒付きカメラを用いて適切にリフレクション撮影を行う。
【解決手段】カメラ10は、カメラ本体11と、カメラ本体11の前方に突出した状態で設けられたレンズ鏡筒12とを有する。リフレクション撮影補助具20は、被写体を反射させる反射面を有するミラー21と、レンズ鏡筒12の前方において、ミラー21を、レンズ鏡筒12のレンズ面15に重複する位置とし、かつミラー反射面21aがカメラ本体11の幅方向及び前後方向に延びる向きで支持するミラー支持部材22と、を備える。
【選択図】
図1