(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】注文データの処理方法及び処理装置並びにコンピュータ読み取り可能な媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 16/907 20190101AFI20240501BHJP
G06Q 10/08 20240101ALI20240501BHJP
【FI】
G06F16/907
G06Q10/08
(21)【出願番号】P 2022570663
(86)(22)【出願日】2021-05-11
(86)【国際出願番号】 CN2021092999
(87)【国際公開番号】W WO2021244233
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-11-18
(31)【優先権主張番号】202010505474.7
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520223893
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・ゼンシ・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, ヤオフェイ
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-159245(JP,A)
【文献】特開2002-082982(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109886618(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0137991(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文データの処理方法であって、
前記処理方法はプロセッサを備えるコンピュータにより実行され、前記処理方法は、
端末でアップロードされた複数の注文識別子を受信し、各々の前記注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報を取得し、注文マスターテーブルに記憶するステップと、
前記注文マスターテーブルから配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文識別子をスクリーニングするステップと、
住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップ
であって、
該更新するステップは、
各前記被解析注文識別子に対して、前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報に基づいて、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係から前記被解析注文識別子に対応する詳細住所情報をマッチングし、
マッチングされた詳細住所情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新し、
マッチングの結果がNULLであった場合、予め設定された住所書き込みルールに基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報を解析し、
解析結果に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新し、
前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むステップを含み、
前記不足情報には棟番号、入口番号、階数及び部屋番号のうちの少なくとも1つが含まれる、更新するステップと、
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行い、最適化結果を前記端末に送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップはさらに
、
前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むステップと、
を含むことを特徴とする請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップはさらに、
解析に失敗した場合、前記端末でアップロードされた前記被解析注文識別子及びそれに対応する住所編集情報を受信するステップと、
前記住所編集情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップと、
前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むステップと、
を含む請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行うことは、
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいて、前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文を昇順配列し、配達待ち行列を生成すること、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行うことはさらに、
前記注文マスターテーブル上の配送住所情報に不足情報が存在する注文を前記配達待ち行列の最後に配置すること、
を含むことを特徴とする請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
注文データの処理装置であって、
少なくとも一つのプロセッサを備え、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
端末でアップロードされた複数の注文識別子を受信し、各々の前記注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報を取得し、注文マスターテーブルに記憶するステップと、
前記注文マスターテーブルから配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文識別子をスクリーニングするステップと、
住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新する
であって、
該更新するステップは、
各前記被解析注文識別子に対して、前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報に基づいて、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係から前記被解析注文識別子に対応する詳細住所情報をマッチングし、
マッチングされた詳細住所情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新し、
マッチングの結果がNULLであった場合、予め設定された住所書き込みルールに基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報を解析し、
解析結果に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新し、
前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むステップを含み、
前記不足情報には棟番号、入口番号、階数及び部屋番号のうちの少なくとも1つが含まれる、更新するステップと、
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行い、最適化結果を前記端末に送信するステップと、
を実行するように構成される装置。
【請求項7】
プロセッサ
を備えるコンピュータにより実行される時、請求項1-
5のいずれかに記載の方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は2020年6月5日に提出された中国出願番号202010505474.7、発明名称“注文データの処理方法及び装置”に基づく優先権を主張し、その全ての記載内容を援用するものである。
本開示は物流配送の技術分野に関し、特に、注文データの処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
配達員が建物の上の階に荷物を届ける時、荷物が多いと、通常、荷物を一つのカートに入れ、その後、一軒ずつ荷物を届けるが、荷物が多いと、最適な配達ルートを見つけにくい場合があり、通常は記憶力に頼って配送する。
本開示を実施する過程において、発明者は従来技術には少なくとも以下の問題があることを発見した:
配達員がどの階か又はどの世帯かを記憶できていない場合、どの階に荷物を届けるのかを確認できるまで再び荷物を1つ1つ調べる必要があり、配送する荷物がやや多い場合は配送効率に大いに影響を与える。
ユーザが記入した配送住所があまり詳細ではない又は情報が不足していると、配達員は具体な部屋番号を正しく見つけられず、荷物を速やかに部屋まで届けることができず、ユーザに確認の電話をかける必要が生じ、このような場合も配送効率に大いに影響を与える。
【発明の概要】
【0003】
このような状況に鑑み、本開示の実施例は、配送効率が低いという技術課題を解決できるよう、注文データの処理方法及び装置を提供する。
上記目的を実現するために、本開示の実施例の一つの態様に基づき、以下の注文データの処理方法を提供する:
端末でアップロードされた複数の注文識別子を受信し、各々の前記注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報を取得し、注文マスターテーブルに記憶するステップと、
前記注文マスターテーブルから配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文識別子をスクリーニングするステップと、
住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップと、
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行い、最適化結果を前記端末に送信するステップと、
を含む注文データの処理方法。
【0004】
任意選択的に、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップは、
各前記被解析注文識別子に対して、前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報に基づいて、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係から前記被解析注文識別子に対応する詳細住所情報をマッチングするステップと、
マッチングされた詳細住所情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップと、
を含む注文データの処理方法。
【0005】
任意選択的に、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップはさらに、
マッチングの結果がNULLであった場合、予め設定された住所書き込みルールに基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報を解析するステップと、
解析結果に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップと、
前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むステップと、
を含む注文データの処理方法。
【0006】
任意選択的に、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップはさらに、
解析に失敗した場合、前記端末でアップロードされた前記被解析注文識別子及びそれに対応する住所編集情報を受信するステップと、
前記住所編集情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップと、
前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むステップと、
を含む注文データの処理方法。
【0007】
任意選択的に、更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行うことは、
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいて、前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文を昇順配列し、配達待ち行列を生成すること、
を含む注文データの処理方法。
【0008】
任意選択的に、更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行うことはさらに、
前記注文マスターテーブル上の配送住所情報に不足情報が存在する注文を前記配達待ち行列の最後に配置することを含む注文データの処理方法。
【0009】
任意選択的に、前記不足情報には棟番号、入口番号、階数及び部屋番号のうちの少なくとも1つが含まれる注文データの処理方法。
【0010】
この他、本開示の実施例のもう一つの態様に基づき、以下の注文データの処理装置を提供する:
端末でアップロードされた複数の注文識別子を受信し、各々の前記注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報を取得し、注文マスターテーブルに記憶するための記憶モジュールと、
前記注文マスターテーブルから配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文識別子をスクリーニングするためのスクリーニングモジュールと、
住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するための補完モジュールと、
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行い、最適化結果を前記端末に送信するための最適化モジュールと、
を備える注文データの処理装置。
【0011】
本開示の実施例のもう一つの態様に基づき、さらに、電子機器を提供する:
一つの又は複数のプロセッサと、
一つの又は複数のプログラムを記憶するための記憶装置と、
を備え、
前記一つの又は複数のプログラムが前記一つの又は複数のプロセッサにより実行される時、前記一つの又は複数のプロセッサが上記のいずれかの実施例に記載の方法を実現する電子機器。
【0012】
本開示の実施例のもう一つの態様に基づき、さらに、プロセッサにより実行される時、上記いずれかの実施例に記載の方法を実現するコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。
【0013】
上記公開における一つの実施例は以下の利点又は有益な效果を有する:
住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完し、補完後の配送住所情報に対してルート最適化を行う技術手段を採用するため、従来技術における配送効率が低いという技術課題を克服できる。本開示の実施例は住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係により配送住所情報のうちの不足情報を補完し、配達員がユーザと詳細住所を確認するステップを省いているため、配達員の配送効率を向上させることができる。さらに棟番号、入口番号、階数及び部屋番号などの情報に対してルート最適化を行うことで、配達員の配送効率をより一層向上させることができる。
【0014】
上記の非慣用的な選択可能な方式が有する更なる效果は以下に発明を実施するための形態と合わせて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図面は本開示をより一層理解できるようにするためのものであって、本開示を不当に限定するものではない。
【
図1】
図1は本開示の実施例に基づく注文データの処理方法の主なフロー概略図である。
【
図2】
図2は本開示の実施例に基づく解析に失敗した注文表の概略図である。
【
図3】
図3は本開示の実施例に基づく住所編集詳細ページの概略図である。
【
図4】
図4は本開示の実施例に基づくバッチスケジュールページの概略図である。
【
図5】
図5は本開示の実施例に基づく配送ナビゲーションページの概略図である。
【
図6】
図6は本開示の一つの参考可能な実施例に基づく注文データの処理方法の主なフロー概略図である。
【
図7】
図7は本開示の実施例に基づく注文データの処理装置の主なモジュールの概略図である。
【
図8】
図8は本開示の実施例が応用される例示的なシステムアーキテクチャである。
【
図9】
図9は本開示の実施例の端末装置又はサーバを実現するのに適したコンピュータシステムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に図面と合わせて本開示の例示的な実施例について説明する。その中には理解に役立つよう本開示の実施例の各詳細を含むが、これらはあくまでも例示的なものである。よって、当業者は、本開示の範囲と思想を逸脱しない限りにおいて、ここに説明される実施例に対して様々な変更や修正を行うことができると理解されるべきである。同様に、明瞭かつ簡潔にするために、以下の説明において公知の機能及び構造の説明は省略される。
【0017】
現在、配達員が建物の上の階に荷物を届ける宅配サービスを提供する時は、自分で事前に配送順を考えなければならず、最適化された階ルート案がないため、ある階を抜かしたり、ある階には何度も行ったりして、配送効率が低下する。また、一つのバッチの荷物を配送した後、どの小包が届けられ、どの小包が届けられていないのかを確認することができず、データ集計し難い。住所が不完全なユーザに対しては、配送住所をすぐに修正しないと、配達員は毎回、電話またはショートメッセージ等によりユーザに詳細住所を確認しなければならず、作業が非常に面倒となり、配送効率が低下する。
【0018】
図1は本開示の実施例に基づく注文データの処理方法の主なフロー概略図である。本開示の一つの実施例として、
図1に示されるように、前記注文データの処理方法は以下のステップを含むことができる:
ステップ101 端末でアップロードされた複数の注文識別子を受信し、各々の前記注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報を取得し、注文マスターテーブルに記憶する。
【0019】
配達員が居住区まで来たら、ある一つの棟または幾つかの棟の注文をスキャンし(もちろん、居住区全体の荷物が多くない場合は、棟毎にスキャンせずに全部スキャンしてもよい)、或いは、ランダムに幾つかの注文をスキャンしてもよく、配達員は一回で幾つの小包を配達できるか決めることができ、この幾つかの小包伝票を一つのバッチと呼ぶ。配達員は携帯している配送端末でスキャンを行い、携帯電話でスキャンしても、他の端末でスキャンしてもよく、その後、端末はスキャンしたこの幾つかの小包の注文識別子をサーバにアップロードする。
【0020】
サーバは端末でアップロードされた一つのバッチの注文識別子を受信した後、注文システムを呼び出して各々の注文識別子に対応するユーザ識別子(例えばユーザPIN)及び配送住所情報を調べ、その後、注文識別子及びそれに対応するユーザ識別子、配送住所情報を注文マスターテーブルに記憶し、このとき各々の注文の状態はstate=0であり、注文は解析されていないことを表す。本開示の実施例において、注文システムは配送システムの基幹システムの一つであり、一つの注文プールに相当し、全ての注文情報を記憶している。
【0021】
任意選択的に、前記注文マスターテーブルは以下のフィールドを含むことができる:ユーザPIN(pin)、注文番号(order_no)、配送住所(address)、棟番号(building_no)、入口番号(unit)、部屋番号(room_no)及び状態(state)。なお、注文システムから取得した配送住所情報はユーザが記入したものであり、例えば階数や部屋番号等の情報が記入されていないなど、情報が不足している可能性があり、これら不足フィールドには情報を記入せず、その後のステップでこれら不足情報を対応するフィールドに補充する。一般的に、部屋番号には階数が含まれる。任意選択的に、階数のフィールドを追加してもよく、本開示の実施例はこの点について限定しない。
【0022】
なお、配達員が居住区まで来たことは、既に各々の注文の居住区情報を確定したことに相当するため、本開示の実施例はより詳細な棟番号、入口番号、階数、部屋番号等に対して情報補完とルート最適化を行い、配達員の当該居住区内における配送効率を向上させる。
【0023】
ステップ102 前記注文マスターテーブルから配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文識別子をスクリーニングする。
【0024】
配送住所情報を注文マスターテーブルに記憶した後、注文マスターテーブル上の各々の配送住所情報に対して非同期解析(ステップ102)と補完(ステップ103)を始める。任意選択的に、注文マスターテーブル上の各々のフィールドを調べることにより、配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文識別子をスクリーニングすることができる。任意選択的に、前記不足情報には棟番号、入口番号、階数及び部屋番号のうちの少なくとも1つが含まれる。例えばスクリーニングされた被解析注文識別子の配送住所情報に部屋番号が不足している、入口番号及び部屋番号の両方が不足している、または、棟番号、入口番号及び部屋番号の全てが不足している。
【0025】
ステップ103 住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新する。
【0026】
本開示の実施例において、住所ライブラリテーブルに各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報、棟番号、入口番号、部屋番号等の対応関係を記憶する。任意選択的に、前記住所ライブラリテーブルは以下のフィールドを含むことができる:ユーザPIN(pin)、注文番号(order_no)、詳細住所情報(address)、棟番号(building_no)、入口番号(unit)及び部屋番号(room_no)。
【0027】
任意選択的に、ステップ103は以下を含むことができる:各前記被解析注文識別子に対して、前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報に基づいて、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係から前記被解析注文識別子に対応する詳細住所情報をマッチングするステップと、マッチングされた詳細住所情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップ。住所ライブラリテーブルには詳細住所情報が記憶されるため、被解析注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報により、住所ライブラリテーブルから前記被解析注文識別子に対応する詳細住所情報をマッチングすることができ、その後、詳細住所情報に対応する棟番号(building_no)、入口番号(unit)及び部屋番号(room_no)等の情報に基づいて被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完する。
【0028】
例えば、被解析注文識別子に対応する配送住所情報が「北京市大興区南海家園二里」であり、情報不足が存在しており、ユーザPIN及び「北京市大興区南海家園二里」により住所ライブラリテーブルからマッチングされた結果は「北京市大興区南海家園二里1棟2入口301号室」となる。この場合、当該結果に対応する棟番号(building_no)、入口番号(unit)及び部屋番号(room_no)等のフィールドをそれぞれ1、2及び301とし、その後、これらフィールドの数字をそれぞれ注文マスターテーブル上の対応するフィールドに記入し、不足情報に対する補完を完了させる。こうすれば、仮にユーザが記入した配送住所に不足情報が存在していても、サーバは住所ライブラリテーブルの詳細住所に基づいて不足している情報を補完でき、ユーザが居る棟番号、入口番号、部屋番号等の情報を正確に位置決めでき、配達員がユーザと詳細住所を確認するステップを省いているため、配達員の配送効率を向上させることができる。
【0029】
なお、本開示の実施例は配送住所情報に不足しているフィールドを補完しているだけであり、例えば、配送住所情報において不足フィールドが部屋番号である場合、部屋番号だけを補完すればよい。一般的に、詳細住所情報は配送住所情報よりも詳細であるため、ユーザ識別子及び配送住所情報に基づいて住所ライブラリテーブルにおける詳細住所情報を調べることができる。
【0030】
任意選択的に、ステップ103はさらに、マッチングの結果がNULLであった場合、予め設定された住所書き込みルールに基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報を解析するステップと、解析結果に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップと、前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むステップとを含む。
【0031】
マッチングの結果がNULLであった場合、または唯一の詳細住所情報をマッチングできない場合、マッチングに失敗したことを表し、予め設定された住所書き込みルールに基づいて不足情報が存在する配送住所情報を解析し、その後、解析結果に基づいて不足情報を補完し、最後に被解析注文識別子と補完後の配送住所情報の対応関係を住所ライブラリテーブルに書き込み、こうして次に配送する時に住所ライブラリテーブルからマッチング結果が得られるようになる。
【0032】
本開示の実施例において、幾つかの一般的な住所書き込みルール、例えば***号棟****入口****または***#棟***入口***等の書き込みルールにより、有効な住所情報を解析している。具体的に、ビッグデータ解析等の方法により、ユーザがよく使用する書き込みルールを統計することで、解析成功率を高めてもよい。
【0033】
情報補完を完了させた後、注文状態stateが1と表示されれば、注文が既に解析され、且つ情報が完全であることを示す。
【0034】
任意選択的に、ステップ103はさらに、解析に失敗した場合、前記端末でアップロードされた前記被解析注文識別子及びそれに対応する住所編集情報を受信するステップと、前記住所編集情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップと、前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むステップと、を含む。
【0035】
上記2つの方法でも不足情報の補完を実現できなかった場合は、手動介入段階に入る。具体的に、配達員は端末により住所編集ページに入り、正しく解析されていない住所の注文(state=0)を見ることができる。
図2を参照されたい。配達員はランダムに一つの注文書を選び、「編集」をクリックし、住所編集詳細ページに入る。
図3を参照されたい。配達員はオフラインでユーザに連絡して正しい詳細住所情報を得て、当該ページを登録し、サーバにアップロードすることができる。サーバは端末でアップロードされた被解析注文識別子及びそれに対応する住所編集情報(即ち配達員が入力した詳細住所情報)を受信し、その後、住所編集情報を注文マスターテーブルに補完し、ユーザ識別子と補完後の詳細住所情報の対応関係を住所ライブラリテーブルに書き込む。こうすることで次回、当該ユーザが発注すると正しいマッチングがなされるようになるため、当該ステップは面倒そうに見えるが、実際は非常に実用的であり、幾つかのバッチのメンテナンスを経て、基本的に一つの配達員が担当する配送範囲が完全にカバーされるようになる。本開示の実施例は住所ライブラリテーブルをメンテナンスすることにより、仮にユーザの配送住所情報がずっと修正されていなくても、次回の配送でユーザの詳細住所情報を容易に取得することができる。
【0036】
ステップ104 更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行い、最適化結果を前記端末に送信する。
【0037】
情報補完を完了させた後、サーバは更新後の前記注文マスターテーブル上の配送されていない注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行い、その後、最適化結果を前記端末に送信する。任意選択的に、ステップ104はさらに、更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいて、前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文を昇順配列し、配達待ち行列を生成することを含むことができる。
【0038】
任意選択的に、ステップ104はさらに、前記注文マスターテーブル上の配送住所情報に不足情報が存在する注文を前記配達待ち行列の最後に配置するステップを含むことができる。ステップ103が行われた後、依然として情報が不足している注文が残っている可能性があり、これら不足情報が存在する注文を配達待ち行列の最後に配置し、これら注文がバッチ全体の配送効率に影響することを回避する。
【0039】
なお、ステップ103において、手動介入段階に入った後、配達員がメンテナンスしたくない、または暇な時間にメンテナンスする予定であることがあってもよく、サーバはルート最適化時にこのような手動の最適化に入った注文を配達待ち行列の最後に配置する。
【0040】
配達員が一つの配送バッチの小包をスキャンし終えると、バッチスケジュールのインターフェースに入ることができる。
図4を参照されたい。「配送開始」をクリックした後、サーバはルート最適化を行い、当該バッチの住所マッチングが完了していない注文に対して最後一回の住所ライブラリテーブル方式による解析を行うと同時に、当該バッチ注文は棟番号、入口番号、階数、部屋番号に従って昇順配列される。このようにして一つの比較的最適化された配送ルートが実現され、配達員は1階から配送を始めることができ、配達員が高層階に行くほどカート内の荷物は少なくなり、また、配達員は
図5に示されるガイドに沿って配送すればよく、こうして次の配送位置を確認する時間を短縮することができる。最適化された後の配送案は棟番号に従って昇順配列され、同じ棟番号は入口番号に従って昇順配列され、同じ入口番号は階数に従って昇順配列され、同じ階は部屋番号に従って昇順配列される。
【0041】
配達員が一つの配送バッチに入り、「配送開始後」をクリックすると、ページは「配送ナビゲーションのインターフェース」にジャンプする。
図5を参照されたい。配達員は端末の配送ナビゲーションのインターフェースの通知に従って操作するだけでよく、次の注文書をクリックすると最寄りの一つの配送待ちユーザの住所を確認して配送することができる。
【0042】
以上に記載の各実施例から分かるように、本開示の実施例は、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完し、補完後の配送住所情報に対してルート最適化を行う技術手段によって、従来技術における配送効率が低いという技術課題を解決することができる。本開示の実施例は住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係により配送住所情報のうちの不足情報を補完し、配達員がユーザと詳細住所を確認するステップを省いているため、配達員の配送効率を向上させることができる。さらに棟番号、入口番号、階数及び部屋番号などの情報に対してルート最適化を行うことで、配達員の配送効率をより一層向上させることができる。
【0043】
図6は本開示の一つの参考可能な実施例に基づく注文データの処理方法の主なフロー概略図である。本開示のもう一つの実施例として、
図6に示されるように、前記注文データの処理方法における住所解析フローは以下のステップを含むことができる:
配達員が居住区まで来たら、携帯している配送端末である一つの棟または幾つかの棟の注文をスキャンし、その後、スキャンした幾つかの注文番号をサーバにアップロードする。
サーバは端末でアップロードされた注文番号を受信し、注文システムを呼び出して各々の注文番号に対応するユーザpin及び配送住所情報を調べ、その後、注文番号、ユーザpin及び配送住所情報等の情報を注文マスターテーブルに記憶する。
サーバは前記注文マスターテーブルから配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文番号をスクリーニングする。
【0044】
サーバは被解析注文番号に対応するユーザpin及び配送住所情報に基づいて、住所ライブラリテーブルにユーザpin、配送住所情報にマッチングする詳細住所情報が存在するか否かを判断し、もし存在する場合、マッチングされた詳細住所情報に基づいて、被解析注文番号に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完し、注文マスターテーブルを更新する。もし存在しない場合は、予め設定された住所書き込みルールに基づいて、被解析注文番号に対応する配送住所情報を解析する。
【0045】
解析に成功した場合、解析結果に基づいて、被解析注文番号に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完し、注文マスターテーブルを更新し、その後、被解析注文番号に対応するユーザpinと補完後の配送住所情報の対応関係を住所ライブラリテーブルに書き込む。
【0046】
解析に失敗した場合、手動処理に入る。配達員はオフラインでユーザに連絡して正しい詳細住所情報を得て、住所編集情報として、サーバにアップロードする。
【0047】
サーバは端末でアップロードされた被解析注文番号及びそれに対応する住所編集情報を受信した後、住所編集情報に基づいて被解析注文番号に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完し、注文マスターテーブルを更新し、その後、被解析注文番号に対応するユーザpinと補完後の配送住所情報の対応関係を住所ライブラリテーブルに書き込む。
【0048】
この他、本開示の一つの参考可能な実施例における注文データの処理方法の具体的な実施内容については、上記の前記注文データの処理方法の中で既に詳細に説明したので、重複する内容については説明しない。
【0049】
図7は本開示の実施例に基づく注文データの処理装置の主なモジュールの概略図である、
図7に示されるように、前記注文データの処理装置700は記憶モジュール701、スクリーニングモジュール702、補完モジュール703及び最適化モジュール704を備える。そのうち、記憶モジュール701は端末でアップロードされた複数の注文識別子を受信し、各々の前記注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報を取得し、注文マスターテーブルに記憶するためのものであり、スクリーニングモジュール702は前記注文マスターテーブルから配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文識別子をスクリーニングするためのものであり、補完モジュール703は住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するためのものであり、最適化モジュール704は更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行い、最適化結果を前記端末に送信するためのものである。
【0050】
任意選択的に、前記補完モジュール703はさらに、
各前記被解析注文識別子に対して、前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報に基づいて、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係から前記被解析注文識別子に対応する詳細住所情報をマッチングし、
マッチングされた詳細住所情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するためのものである。
【0051】
任意選択的に、前記補完モジュール703はさらに、
マッチングの結果がNULLであった場合、予め設定された住所書き込みルールに基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報を解析し、
解析結果に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新し、
前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むためのものである。
【0052】
任意選択的に、前記補完モジュール703はさらに、
解析に失敗した場合、前記端末でアップロードされた前記被解析注文識別子及びそれに対応する住所編集情報を受信し、
前記住所編集情報に基づいて、前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新し、
前記被解析注文識別子に対応するユーザ識別子と補完後の前記配送住所情報の対応関係を前記住所ライブラリテーブルに書き込むためのものである。
【0053】
任意選択的に、前記最適化モジュール704はさらに、
更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいて、前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文を昇順配列し、配達待ち行列を生成するためのものである。
【0054】
任意選択的に、前記最適化モジュール704はさらに、
前記注文マスターテーブル上の配送住所情報に不足情報が存在する注文を前記配達待ち行列の最後に配置するためのものである。
【0055】
任意選択的に、前記不足情報には棟番号、入口番号、階数及び部屋番号のうちの少なくとも1つが含まれる。
【0056】
以上に記載の各実施例から分かるように、本開示の実施例は、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完し、補完後の配送住所情報に対してルート最適化を行う技術手段によって、従来技術における配送効率が低いという技術課題を解決することができる。本開示の実施例は住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係により配送住所情報のうちの不足情報を補完し、配達員がユーザと詳細住所を確認するステップを省いているため、配達員の配送効率を向上させることができる。さらに棟番号、入口番号、階数及び部屋番号などの情報に対してルート最適化を行うことで、配達員の配送効率をより一層向上させることができる。
【0057】
なお、本開示の前記注文データの処理装置の具体的な実施内容については、上記の前記注文データの処理方法の中で既に詳細に説明したので、重複する内容については説明しない。
【0058】
図8は本開示の実施例が応用される注文データの処理方法又は注文データの処理装置の例示的なシステムアーキテクチャ800である。
【0059】
図8に示されるように、システムアーキテクチャ800は端末装置801、802、803、ネットワーク804及びサーバ805を含むことができる。ネットワーク804は端末装置801、802、803及びサーバ805の間で通信リンクを提供する媒体として使用される。ネットワーク804は、例えば、有線、無線通信リンクまたは光ファイバケーブル等の様々な接続タイプを含むことができる。
【0060】
ユーザは端末装置801、802、803を使用してネットワーク804を介してサーバ805とインタラクティブし、情報等を受信又は送信できる。端末装置801、802、803には各種通信顧客端末アプリケーション、例えば、ショッピング系アプリケーション、ウェブブラウザアプリケーション、検索系アプリケーション、インスタントメッセージツール、メールボックス顧客端末、ソーシャルプラットフォームソフトウエア等をインストールできる(一例として)。
【0061】
端末装置801、802、803はディスプレイを備え、且つ、ウェブブラウジングをサポートする各種電子機器とすることができ、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ及びデスクトップコンピュータ等を含むが、これらに限られない。
【0062】
サーバ805は各種サービスを提供するサーバとすることができ、例えば、ユーザが端末装置801、802、803を用いてブラウズしたショッピングサイトのサポートを行うバックグラウンド管理サーバとすることができる(一例として)。バックグラウンド管理サーバは受信した物品情報の問い合わせ要求などのデータを分析等の処理を行い、処理結果(例えば目標プッシュ情報、物品情報。一例として)を端末装置にフィードバックすることができる。
【0063】
なお、本開示の実施例が提供する注文データの処理方法は一般的にサーバ805により実行され、これに対応して、前記注文データの処理装置は一般的にサーバ805に設けられる。
【0064】
また、
図8における端末装置、ネットワーク及びサーバの数はあくまでも概略的なものである。実現要求に応じて、任意の数の端末装置、ネットワーク及びサーバを有することができると理解されるべきである。
【0065】
以下、
図9を参照されたい。これは本開示の実施例の端末装置又はサーバを実現するのに適したコンピュータシステム900の構造概略図である。
図9が示す端末装置はあくまでも一例であり、本開示の実施例の機能及び使用範囲を限定するものではない。
【0066】
図9に示されるように、コンピュータシステム900は中央処理ユニット(CPU)901を含み、これは、リードオンリーメモリ(ROM)902に記憶されたプログラム、又は記憶部分908からランダムアクセスメモリ(RAM)903にロードされたプログラムに基づき、各種適切な動作及び処理を実行することができる。RAM 903には、さらに、システム900の操作に必要な各種プログラム及びデータが記憶される。CPU 901、ROM 902およびRAM 903はバス904を介して互いに接続される。入力/出力(I/O)インターフェース905もバス904に接続される。
【0067】
以下の部材がI/Oインターフェース905に接続される:キーボード、マウス等の入力部分906と、陰極線管(CRT)や液晶ディスプレイ(LCD)等、及びスピーカ等を含む出力部分907と、ハードディスク等を含む記憶部分908と、LANカードやモデム等のネットワークインターフェースカードを含む通信部分909。通信部分909はインターネットなどのネットワークを介して通信処理を実行する。ドライブ910も必要に応じてI/Oインターフェース905に接続される。例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等のリムーバルメディア911は、そこから読み出されたコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部分908にインストールされるように、必要に応じてドライブ910にインストールされる。
【0068】
特に、本開示で公開される実施例に基づき、上記においてフローチャートを参照して記載したプロセスは、コンピュータソフトウエアプログラムとして実現することができる。例えば、本開示の実施例には、コンピュータ読み取り可能な媒体に格納された、フローチャートに示される方法を実行するためのプログラムコードを含むコンピュータプログラムが含まれる。このような実施例において、当該コンピュータプログラムは通信部分909を介してネットワークからダウンロード及びインストールされてもよく、及び/又はリムーバルメディア911からインストールされてもよい。当該コンピュータプログラムは中央処理ユニット(CPU)901により実行される時、本開示のシステムで限定される上記機能が実行される。
【0069】
なお、本開示に示されるコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な信号媒体またはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体、または上記両者の任意の組み合わせとすることができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイスを含むことができるが、これらに限られず、又は、以上の任意の組み合わせとすることができる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例としては、一つの又は複数の導線を有する電気接続、ポータブルコンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、書き換え可能なリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクト磁気ディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は、上記の任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限られない。本開示において、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、プログラムを含む又は記憶する如何なる有形媒体とすることができ、当該プログラムはコマンド実行システム、装置またはデバイスにより使用される、又はそれらと組み合わせて使用することができる。また、本開示において、コンピュータ読み取り可能な信号媒体はベースバンドに含まれる、又は搬送波の一部分として伝播するデータ信号とされてもよく、その中にコンピュータ読み取り可能なプログラムコードが格納される。このような伝播するデータ信号は様々な形式を採用することができ、電磁気信号、光信号、又は、上記の任意の適切な組み合わせを含むことができるが、これらに限られない。コンピュータ読み取り可能な信号媒体はさらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体以外の如何なるコンピュータ読み取り可能な媒体とすることができ、当該コンピュータ読み取り可能な媒体は、コマンド実行システム、装置またはデバイスにより使用される、又はそれらと組み合わせて使用するプログラムを送信、伝播または伝送することができる。コンピュータ読み取り可能な媒体に含まれるプログラムコードは適切な如何なる媒体で伝送してもよく、無線、電線、光ケーブル、RF等を含むことができるが、これらに限られず、又は、上記の任意の適切な組み合わせとすることができる。
【0070】
図面におけるフローチャート及びブロック図は、本開示の各実施例のシステム、方法及びコンピュータプログラム製品に基づき実現可能なアーキテクチャ、機能及び操作を示す。この点において、フローチャート又はブロック図中の各ブロックは一つのモジュール、プログラムセクション、又はコードの一部分を表すことができ、上記モジュール、プログラムセクション、又はコードの一部分は所定のロジック機能を実現するための実行可能な一つの又は複数のコマンドを含む。なお、一部の代替的な実現において、ブロックに注記される機能は図面の注記と異なる順序で発生してもよい。例えば、2つの連続して表示されるブロックは実際には、基本的に並行して実行してもよく、場合によっては反対の順序で実行してもよく、これは関連する機能に基づいて定めることができる。なお、ブロック図又はフローチャート中の各ブロック、及びブロック図又はフローチャート中のブロックの組み合わせは、所定の機能又は操作を実行するための専用の、ハードウエアに基づくシステムにより実現しても、専用ハードウエアとコンピュータコマンドの組み合わせにより実現してもよいことに注意されたい。
【0071】
本発明の実施例に記載された関連のモジュールは、ソフトウエア方式で実現しても、ハードウエア方式で実現してもよい。記載したモジュールはプロセッサに設けてもよく、例えば、記憶モジュール、スクリーニングモジュール、補完モジュール及び最適化モジュールを備えるプロセッサ、と記載してもよい。そのうち、これらモジュールの名称はある場合において、当該モジュール自身に対する限定にはならない。
【0072】
別の態様として、本開示はさらに、コンピュータ読み取り可能な媒体を提供する。当該コンピュータ読み取り可能な媒体は、上記実施例において記載された機器に含まれても、単独で存在してもよいが、当該機器に組付けられてはいない。上記コンピュータ読み取り可能な媒体には、一つのまたは複数のプログラムが格納され、上記一つのまたは複数のプログラムが一つの当該機器により実行される時、当該機器は、端末でアップロードされた複数の注文識別子を受信し、各々の前記注文識別子に対応するユーザ識別子及び配送住所情報を取得し、注文マスターテーブルに記憶するステップと、前記注文マスターテーブルから配送住所情報に不足情報が存在する被解析注文識別子をスクリーニングするステップと、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の前記被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完することにより、前記注文マスターテーブルを更新するステップと、更新後の前記注文マスターテーブルのうちの各々の注文の配送住所情報に基づいてルート最適化を行い、最適化結果を前記端末に送信するステップと、を含む方法を実現する。
【0073】
本開示の実施例の技術方案によれば、住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係に基づいて、各々の被解析注文識別子に対応する配送住所情報のうちの不足情報を補完し、補完後の配送住所情報に対してルート最適化を行うという技術手段を採用するため、従来技術における配送効率が低いという技術課題を克服できる。本開示の実施例は住所ライブラリテーブルに記憶された各々のユーザ識別子と各々の詳細住所情報の対応関係により配送住所情報のうちの不足情報を補完し、配達員がユーザと詳細住所を確認するステップを省いているため、配達員の配送効率を向上させることができる。さらに、棟番号、入口番号、階数及び部屋番号などの情報に対してルート最適化を行うことで、配達員の配送効率をより一層向上させることができる。
【0074】
上記発明を実施するための形態は本開示の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計要求及び他の要素に応じて、各種の様々な修正、コンビネーション、サブコンビネーション及び替代案が生まれてもよいことは自明である。本開示の思想及び原則の範囲内で行われる修正、均等の差し替え、改良などもすべて本開示の保護範囲内に含まれると理解されるべきである。