(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】機械状態条件を示す周囲照明
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240501BHJP
G06F 3/048 20130101ALI20240501BHJP
B41J 29/00 20060101ALI20240501BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G06F3/048
B41J29/00 T
B41J29/42 E
(21)【出願番号】P 2019219988
(22)【出願日】2019-12-05
【審査請求日】2022-12-01
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596170170
【氏名又は名称】ゼロックス コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ドナルド・エイ・ブラウン
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0366689(US,A1)
【文献】特開2018-154045(JP,A)
【文献】特開2006-251519(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0270365(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/048
B41J 29/00
B41J 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書処理デバイスであって、前記文書処理デバイスが載置される表面に隣接する、外部及び底部を有する文書処理デイスと、
前記外部に接続されたディスプレイデバイスであって、前記外部から離れる第1の方向に表示するように配置された画面を含む、ディスプレイデバイスと、
前記ディスプレイデバイスに接続されたディスプレイ光源であって、前記外部に向かう第2の方向に光を放出するように配置されている、ディスプレイ光源と、
前記底部に接続された底部光源であって、前記文書処理デバイスが載置される前記表面に向かう第3の方向に光を放出するように配置されている、底部光源と、
前記ディスプレイデバイス及び前記ディスプレイ光源に動作可能に接続されたプロセッサと、を備える、装置であって、
前記プロセッサが、前記ディスプレイ光源及び前記底部光源を制御して、前記画面上に現れるグラフィック項目の対応する照明を放出するように適合されている、装置。
【請求項2】
前記対応する照明は、前記外部、及び前記文書処理デバイスが載置される前記表面上に現れる、請求項
1に記載の装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記グラフィック項目及び前記対応する照明が同じ色であるように、前記ディスプレイ光源及び前記底部光源を制御するように適合されている、請求項
1に記載の装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記グラフィック項目及び前記対応する照明が連携して色を変化させるように、前記ディスプレイ光源及び前記底部光源を制御するように適合されている、請求項
3に記載の装置。
【請求項5】
前記グラフィック項目が、第1の変化パターンで変化し、前記対応する照明が、前記グラフィック項目の変化と連携して前記第1の変化パターンで変化する、請求項
1に記載の装置。
【請求項6】
前記ディスプレイ光源及び前記底部光源が、多色ディスプレイ光源を含む、請求項
1に記載の装置。
【請求項7】
前記グラフィック項目及び前記対応する照明の異なる色及びパターンが、エラー条件、警告条件、アクティブ処理条件、及び処理完了条件を含む前記文書処理デバイスの異なる状態条件を示す、請求項
1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書のシステム及び方法は、全般的に、文書処理デバイスに関し、より具体的には、機械状態条件を示す周囲照明を生成する文書処理デバイスに関する。
【0002】
絶えず存在する妨害は、残念なことにオフィス生産性を絶えず損なうものであるが、現代のオフィス設備では十分に対応できないことが多い。従業員は、通常、本来生産的な仕事日の間中ずっと他のオフィスの要求(電子メッセージ、電話通話などを含む)に割り込む絶え間ない妨害により遅延した又は時には破棄された(時には意図せず)タスクを始める。
【0003】
例えば、従業員は、多くの場合、スキャンジョブ、コピージョブ、印刷ジョブなどの文書処理ジョブを開始するが、文書処理デバイスが作成する出力を利用しないことがあり、これは、その出力が破棄されているか、又はその有用性が失効した後に回収されるからである。これは、多くの場合、中断によってオフィスの生活様式に加えられる望ましくない遅延及び妨害により生じる。
【0004】
一部の文書処理機械は、文書処理デバイスからの出力が使用可能になったときにユーザに通知する比較的大きなユーザインターフェース画面及び他のディスプレイを含むが、従業員は、多くの場合、他の責務によってユーザインターフェース画面のすぐ近くから離れている。作業者が適時に戻らなければ、文書処理デバイスの出力は、破棄されるか、又は時間遅延により回収される前に無用となり得る。
【0005】
本明細書の装置は、本体シェル(外部)を有する文書処理デバイスを含み、文書処理デバイスの底部は、文書処理デバイスが載置される表面に隣接する外部の部分である。また、ディスプレイデバイスは、文書処理デバイスの外部の前面に接続されている(文書処理デバイスの背面は前面の反対側にある)。ディスプレイデバイスは、文書処理デバイスの外部から離れる第1の方向に表示するように配置された画面を含む。
【0006】
加えて、ディスプレイ光源は、文書処理デバイスの外部に対向する画面の反対側にあるディスプレイデバイスの表面(ディスプレイデバイスの背面)に接続されている。したがって、ディスプレイ光源は、文書処理デバイスの外部に向かう第2の方向に光を放出するように配置されている。
【0007】
また、底部光源は、文書処理デバイスの底部に接続され、背面光源は、文書処理デバイスの背面に接続されている。底部光源は、文書処理デバイスが載置される表面に向かう第3の方向に光を放出するように配置され、背面光源は、文書処理デバイスの背面に隣接する表面に向かう第4の方向に光を放出するように配置されている。ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源は、発光ダイオード(light emitting diodes、LED)などの多色ディスプレイ光源を含む。
【0008】
加えて、プロセッサは、ディスプレイデバイス及びディスプレイ光源、底部光源、並びに背面光源に動作可能に接続されている。プロセッサは、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源を制御して、画面上に現れるグラフィック項目の対応する照明を放出するように適合されている。対応する照明は、文書処理デバイスの外部、文書処理デバイスが載置される表面、及び文書処理デバイスの背面に隣接する表面上に現れる。プロセッサは、グラフィック項目及び対応する照明が同じ色になるように、グラフィック項目及び対応する照明が連携して色を変化させるように、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源を制御するように適合されている。
【0009】
グラフィック項目は、第1の変化パターンで変化し、対応する照明は、グラフィック項目の変化と連携して同じ第1の変化パターンで変化する。グラフィック項目及び対応する照明の異なる色及びパターンは、エラー条件、警告条件、アクティブ処理条件、及び処理完了条件を含む文書処理デバイスの異なる状態条件を示す。
【0010】
本明細書の方法は、プロセッサを使用して、ディスプレイデバイスの画面上に現れるグラフィック項目の状態を判定する。これらの方法では、プロセッサは、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源を制御して、文書処理デバイスの外部、文書処理デバイスが載置される表面、及び文書処理デバイスの背面に隣接する表面に向かう(表面上の)第2の方向に、グラフィック項目の対応する照明を放出する。
【0011】
更に、プロセッサは、グラフィック項目及び対応する照明が同じ色になるように、グラフィック項目及び対応する照明が連携して色を変化させるように、かつ対応する照明がグラフィック項目の変化と連携して同じパターンで変化するように、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源を制御する。したがって、プロセッサは、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源を制御して、グラフィック項目及び対応する照明の異なる色及びパターンを放出して、エラー条件、警告条件、アクティブ処理条件、及び処理完了条件を含む文書処理デバイスの異なる状態条件を示す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1A】本明細書のデバイスを示す斜視概略図である。
【
図1B】本明細書のデバイスを示す斜視概略図である。
【
図1C】本明細書のデバイスを示す斜視概略図である。
【
図1D】本明細書のデバイスを示す斜視概略図である。
【
図2】本明細書のデバイスを示す平面概略図である。
【
図3】本明細書のデバイスを示す平面概略図である。
【
図4】本明細書のデバイスを示す平面概略図である。
【
図5】本明細書における様々な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
上述のように、一部の文書処理機械は、文書処理デバイスからの出力が使用可能になったときにユーザに通知する比較的大きなユーザインターフェース画面及び他のディスプレイを含むが、従業員は、多くの場合、他の責務によってユーザインターフェース画面のすぐ近くから引き離されている。ゆえに、ユーザインターフェース画面が大きく、かつ容易に読み取り可能である場合であっても、作業者が画面を適時に閲覧することができる場所に戻らなければ、文書処理デバイスの出力は、破棄されるか、又は出力の回収までの時間遅延により又は無用となり得る。
【0014】
本明細書の方法及び処理デバイスは、機械の前面上、床上、壁上などに機械状態条件を示す周囲照明を生成することによってこのような問題に対処し、これにより、従業員がユーザインターフェース画面を直接見ることができない場合であっても、ユーザが出力の準備ができていることを認識することが可能になる。更に、このような周囲照明は、従業員が機械の前に直接存在せず、ユーザインターフェース画面を直接閲覧することができない場合であっても、注意を必要とし得る様々な機械条件を従業員に通知することができる。
【0015】
例えば、ユーザが文書処理デバイス本体のユーザインターフェース画面から、又はリモートで文書処理動作(スキャン、コピー、印刷など)を開始する場合、ユーザは、その工程が開始したことを覚えていない場合がある(現代の生活の妨害又は他の作業責務のために)。これにより、文書処理機械の出力が破棄される(回収されない)、又は、その有用性を失った後にのみ回収されることになり得る。しかしながら、本明細書の方法及び装置によって提供される周囲照明は、文書処理デバイスの前面、文書処理デバイスを取り囲む床、文書処理デバイスの後ろの壁などの上に投影されるため、ユーザは、開始した機械動作を思い出すことができる(文書処理機械から物理的に遠く離れていてユーザインターフェースを読むことができない場合であっても)。したがって、本明細書における周囲照明は、ユーザが出力を回収する可能性を高め、これによって、機械出力の破棄/不使用が減少し、無駄が削減される。
【0016】
更に、機械の必要性(紙詰まり、低供給、構成要素交換の必要性、内部故障など)は、文書処理デバイスのユーザインターフェース画面上に表示されることが多い。しかしながら、一時的なユーザは、このようなメッセージを無視する可能性がある(機械メンテナンスがそのユーザの責任ではないため、又は一般的な曖昧性のため)。ゆえに、機械メンテナンスの責任を負う個人にメンテナンスの必要性が知らされない場合、これによって、機械の必要性が対処されず、最終的には機械ダウンタイムが非適時になり、これにより再びオフィス生産性に悪影響が及ぼされ得る。この場合も、方法及び装置の周囲照明は、機械前面、床、壁などの上に提供され、機械のメンテナンスの責任を負う者に機械の必要性を認識させる可能性を高める。これにより、不測かつ非適時の機械ダウンタイムの可能性が低くなり、オフィス生産性が増加する。
【0017】
より詳細には、
図1Aの概念斜視図に示すように、本明細書の装置は、識別番号204A~204Cを使用して、様々な部分が
図1Aでラベル付けされた本体シェル(外部)を有する、任意の形態の文書処理デバイス204であり得る。具体的には、識別番号204Aは、外部の前面を識別し、204Bは外部の底部を識別し、204Cは外部の背面を識別する。したがって、文書処理デバイス204の背面204Cは、前面204Aの反対側にある。
図1Aでは、床(文書処理デバイス204が載置される表面252)は破線の下方にあり、文書処理デバイス204の背面204Cの後ろにあり得る例示的壁254は、破線の上方にある。当業者であれば、文書処理デバイス204を他の場所に配置して、床252及び壁254以外のものが本明細書で説明する周囲照明によって照らされてもよいことを理解するであろう。
【0018】
図1Aにも示すように、ディスプレイデバイス212は、文書処理デバイス204の外部の前面204Aに接続されている。ディスプレイデバイス212は、文書処理デバイス204の前面204Aから離れる第1の方向(前方向)にジョブ情報(コピー枚数、紙の種類など)を表示する位置に、ディスプレイデバイス212の前面に配置された画面216を含む。言い換えると、画面216(及び機械前面204A)は、文書処理デバイス204の前面204Aに対向して存在するときにユーザによって閲覧可能である。
【0019】
図1Aでは、ディスプレイデバイス212の背面212Aは、画面216の反対側にあり、文書処理デバイス204の前面204Aに対向している。
図2を簡潔に参照すると、この図は、ディスプレイデバイス212の背面212Aを示し、ディスプレイデバイス212の背面212Aが、ディスプレイデバイス212の背面212Aに接続されるか、又はそれと一体型であるディスプレイ光源260を含むことを示す。
図2に示すように、ディスプレイデバイス212の背面212Aは、ディスプレイデバイス212を文書処理デバイス204の外部に接続するために使用することができるマウント構造体262も含み得る。したがって、
図1Aを再び参照すると、ディスプレイ光源260は、文書処理デバイス204の前面204Aに向かう第2の方向に光を放出するように配置されている。
図1Aでは、放出された光は、破線円内の文書処理デバイス204の前面204A上に部分的に透明なマーキングを使用して示されている。
【0020】
図1Bを参照すると、この場合も、文書処理デバイス204の底部204Bは、文書処理デバイス204が載置される表面252に隣接する外部の部分である。
図3を簡潔に参照すると、この図は、文書処理デバイス204の底部204Bを示す。
図3に示すように、底部204Bは、車輪268又は床面252(
図1)上に文書処理デバイス204を支持する他の類似の構造を含む。
【0021】
図3は、底部光源266が文書処理デバイス204の底部204Bに接続されるか、又はそれと一体型であることも示す。再び
図1Bを参照すると、底部光源266は、文書処理デバイス204が載置される表面252に向かう(例えば、床に向かう)第3の方向に光を放出するように配置されている。同様に、
図1Bでは、放出された光は、破線円内の床面252上の部分的に透明なマーキングを使用して示されている。
【0022】
図1Cを参照すると、この場合も、文書処理デバイス204の背面204Cは、
図1A~
図1Dに示す使用例において、壁254に隣接する外部の一部である。
図4を簡潔に参照すると、この図は、文書処理デバイス204の背面204Cを示す。
図4に示すように、背面204Cは、背面204Cに接続されるか、又は背面204Cと一体型であり、かつ文書処理デバイス204の背面204Cに隣接する任意の表面(例えば、この例では壁254)に向かう第4の方向に光を放出するように配置されている背面光源270を含む。
【0023】
前述のディスプレイ光源260、底部光源266、及び背面光源270は、多色発光ダイオード(LED)などの多色ディスプレイ光源260であり得る。また、
図1A~
図1Cの各々は、一度に光を放出する一組の光源のうちの1つのみを示すが、本明細書の様々な実施形態では、このような光源の一部又は全ては、
図1Dに示すように、同時に光を放出し得る。
【0024】
加えて、プロセッサ224は、文書処理デバイス内に含まれる(例えば、後述する
図6を参照)。このようなプロセッサ224は、ディスプレイデバイス212及びディスプレイ光源260、底部光源266、並びに背面光源270に動作可能に接続されている。プロセッサ224は、ディスプレイ光源260、底部光源266、及び背面光源270を制御して、画面216上に現れるグラフィック項目240の対応する照明を放出するように適合されている。これにより、対応する照明が、文書処理デバイス204Aの前面、文書処理デバイス204が載置される表面252、及び文書処理デバイス204の背面204Cに隣接する表面(例えば、壁254)上に現れる。
【0025】
プロセッサ224は、グラフィック項目240及び対応する照明が同じ色であるように、連携して色を変化させるなどのように、ディスプレイ光源260、底部光源266、及び背面光源270を制御するように適合されている。例えば、グラフィック項目240は、第1の変化パターンで色、明るさなどを変化させてもよく、対応する照明は、グラフィック項目240の変化と連携して同じ第1の変化パターンで同じように変化するように、プロセッサ224によって制御される。
【0026】
グラフィック項目240及び対応する照明の異なる色及びパターンは、エラー条件、警告条件、アクティブ処理条件、及び処理完了条件を含む文書処理デバイス204の異なる状態条件を示す。
【0027】
したがって、1つの非限定的な例では、グラフィック項目240並びにディスプレイ光源260、底部光源266、及び背面光源270のうちの1つ以上からの周囲照明は、デバイスが命令を開始/受信する準備ができているとき、又は文書処理動作(「ジョブ」)が画面216に直接入力されているか、若しくは遠隔で入力されているときに、特定の色(例えば、黄色など)であってもよい。次いで、グラフィック項目240及び周囲照明260、266、270は、ジョブの処理中に異なる色(例えば、青色など)に変化し、ジョブの完了時に更に別の色(例えば、緑色など)に変化してもよく、出力が準備される。これらの色は、機械前面204A、床252、及び/又は壁254上に一斉配信されるため、ユーザは、画面216を閲覧することができる位置にいない場合であっても、これらのジョブの状態を継続的に認識させられる。
【0028】
他の例では、メンテナンス条件が、ジョブ中に存在又は発生する場合、他の警告又はアラート色(例えば、オレンジ色、赤色など)がグラフィック項目240上に、周囲照明260、266、270を介して提供され、ユーザ又は機械メンテナンスに責任を負う者に、機械問題に対処する必要があることを通知してもよい。
【0029】
更に、グラフィック項目240及び周囲照明260、266、270の照明パターンは、条件の重度に応じて変化してもよい。一例では、重要ではないメンテナンス項目が発生する場合、光強度は比較的低くてもよく、又はゆっくり点滅若しくは振動などするようにしてもよい。しかしながら、メンテナンス項目が重大である(機械のシャットダウンを引き起こす)場合、光強度は、比較的高くてもよく、光は、急速に点滅又は振動してもよく、交互の色を迅速に表示してもよい。
【0030】
同様に、ジョブの出力が失効によって第1の時間周期に回収されない場合、機械出力が準備されていることを示す照明(例えば、前述の例では緑色)が、点滅又は振動するようにしてもよい。更に、追加の時間周期が失効するとき、光強度又は光の点滅若しくは振動の速度が増加してもよい。加えて、更なる時間周期が失効し、かつジョブがまだ回収されていないとき、光は異なる色に変化して、期限の切れた出力が準備されていることを更に示してもよい。
【0031】
図5は、本明細書における例示的方法を示すフローチャートである。項目100では、これらの方法は、プロセッサを使用して、ディスプレイデバイスの画面上に現れるグラフィック項目の状態を判定する。項目102では、プロセッサを使用して、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源を制御し、文書処理デバイスの外部、文書処理デバイスが載置される表面、及び文書処理デバイスの背面に隣接する表面に向かう(表面上の)第2の方向に、グラフィック項目の対応する照明を放出する。
【0032】
更に、項目104では、これらの方法において、プロセッサは、グラフィック項目及び対応する照明が同じ色であるように、グラフィック項目及び対応する照明が連携して色を変化させるように、かつ対応する照明がグラフィック項目の変化と連携して同じパターンで変化するように、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源を制御する。したがって、項目104では、プロセッサは、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源を制御して、グラフィック項目及び対応する照明の異なる色及びパターンを放出して、エラー条件、警告条件、アクティブ処理条件、及び処理完了条件を含む文書処理デバイスの異なる状態条件を示す。
【0033】
図6は、例えば、プリンタ、コピー機、多機能機械、多機能デバイス(multi-function device、MFD)などを含み得る、本明細書のプリンタ構造体204の多くの構成要素を示す。印刷デバイス204は、制御部/有形プロセッサ224と、有形プロセッサ224に動作可能に接続された通信ポート(入力/出力)214と、印刷デバイス204の外部のコンピュータ化されたネットワークとを含む。また、印刷デバイス204は、グラフィカルユーザインターフェース(graphical user interface、GUI)アセンブリ212などの少なくとも1つのアクセサリ機能構成要素を含み得る。ユーザは、グラフィカルユーザインターフェース又は制御パネル212をからメッセージ、命令、及びメニューオプションを受信し、グラフィカルユーザインターフェース又は制御パネル212を介して命令を入力してもよい。
【0034】
入力/出力デバイス214は、印刷デバイス204への通信及び印刷デバイス204からの通信に使用され、有線デバイス又は無線デバイス(現在知られているか又は将来開発されているかにかかわらず、任意の形態)を備える。有形プロセッサ224は、印刷デバイス204の様々な動作を制御する。非一時的、有形、コンピュータ記憶媒体デバイス210(光学、磁気、コンデンサベースなどであってもよく、一時的信号とは異なる)は、有形プロセッサ224によって読み取り可能であり、有形プロセッサ224が実行して、本明細書に記載のものなどの様々な機能をコンピュータ化されたデバイスに行わせることを可能にする命令を記憶する。したがって、
図6に示すように、本体ハウジングは、電源218によって交流(alternating current、AC)源220から供給される電力で動作する1つ以上の機能構成要素を有する。電源218は、共通電力変換ユニット、電力貯蔵素子(例えば、電池など)などを含み得る。
【0035】
印刷デバイス204は、マーキング材料を使用し、かつ特殊画像プロセッサ224(画像データの処理に特殊であるため汎用コンピュータとは異なる)に動作可能に接続されている少なくとも1つのマーキングデバイス(印刷エンジン)242と、連続した媒体又は媒体のシートをシート供給部230からマーキングデバイス242などに供給するように配置された媒体経路236とを含む。印刷エンジン242から様々なマーキングを受信した後、媒体のシートは、任意選択で、様々な印刷されたシートの折り畳み、ホチキス、ソートなどを行うことができるフィニッシャ234に渡る。また、印刷デバイス204は、外部電源220から供給される(電源218を介する)電力でも動作する、少なくとも1つのアクセサリ機能構成要素(スキャナ/文書ハンドラ232(自動文書フィーダ(automatic document feeder、ADF))など)を含み得る。
【0036】
1つ以上の印刷エンジン242は、マーキング材料(トナー、インク、プラスチック、有機材料など)を連続媒体、媒体のシート、固定プラットフォームなどに、現在知られているか又は将来開発されているかにかかわらず、2次元又は3次元印刷工程において適用する任意のマーキングデバイスを示すことを意図している。印刷エンジン242は、例えば、静電トナープリンタ、インクジェット印刷ヘッド、印刷ヘッド、3次元プリンタなどを使用するデバイスを含み得る。1つ以上の印刷エンジン242は、例えば、印刷媒体(例えば、インクジェットプリンタ、リボンベースの接触プリンタなど)に直接印刷する、感光体ベルト又は中間転写ベルト若しくはデバイスを使用するデバイスを含み得る。
【0037】
上述のように、プロセッサ224は、ディスプレイデバイス204の画面216上に現れるグラフィック項目240の状態を自動的に判定するように適合されている。プロセッサ224はまた、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源260、266、270を自動的に制御して、文書処理デバイス204の前面204A、文書処理デバイス204が載置される表面252、及び文書処理デバイス204の背面に隣接する表面254に向かう(表面上の)第2の方向に、グラフィック項目240の対応する照明を放出するように適合されている。
【0038】
更に、プロセッサ224は、グラフィック項目240及び対応する照明が同じ色であるように、グラフィック項目240及び対応する照明260、266、270が連携して色を変化させるように、かつ対応する照明がグラフィック項目240の変化と連携して同じパターンで変化するように、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源260、266、270を自動的に制御するように適合されている。したがって、プロセッサ224は、ディスプレイ光源、底部光源、及び背面光源260、266、270を自動的に制御して、グラフィック項目240及び対応する照明の異なる色及びパターンを放出して、エラー条件、警告条件、アクティブ処理条件、及び処理完了条件を含む文書処理デバイス204の異なる状態条件を示すように適合されている。
【0039】
いくつかの例示的構造が添付の図面に示されているが、当業者であれば、図面が簡略化された概略図であること、並びに以下に提示される特許請求の範囲が、図示されていないが、このようなデバイス及びシステムと共に一般的に利用されるより多くの特徴(又は潜在的により少ない特徴)を包含することを理解するであろう。ゆえに、出願人は、以下に提示される特許請求の範囲が添付の図面によって限定されることを意図せず、代わりに添付の図面は、特許請求される特徴を実装することができるいくつかの方式を示すために単に提供されている。
【0040】
多くのコンピュータ化されたデバイスが上述されている。マイクロチップを用いた中央処理装置(central processing unit、CPU)、入力/出力デバイス(グラフィックユーザインターフェース(GUI)、メモリ、コンパレータ、有形プロセッサなどを含む)を含むコンピュータ化されたデバイスは、周知であり、かつ容易に入手可能である。このようなコンピュータ化されたデバイスは、一般に、入力/出力デバイス、電源、有形プロセッサ、電子記憶メモリ、配線などを含むが、これらの詳細は、本明細書では省略され、本明細書に記載のシステム及び方法の主要な態様に読者が着目することを可能にする。
【0041】
本明細書で使用するとき、用語のプリンタ又は印刷デバイスは、任意の目的のために印刷出力機能を行うデジタルコピー機、造本機械、ファクシミリ機械、多機能機械などの任意の装置を包含する。プリンタ、印刷エンジンなどの詳細は、周知であり、本開示が提示の主要な特徴に着目されるように本明細書に詳細に記載されていない。本明細書のシステム及び方法は、カラー、モノクロに印刷する、又はカラー若しくはモノクロの画像データを扱うシステム及び方法を包含し得る。前述のシステム及び方法は全て、静電複写式及び/又は乾式複写式機械及び/又は工程に具体的に適用可能である。
【0042】
加えて、本明細書で使用する「右」、「左」、「垂直」、「水平」、「上部」、「底部」、「上側」、「下側」、「~の下」、「下方」、「下層」、「上方」、「上層」、「平行」、「直角」などの用語は、図面において配向及び図示されるときに相対的位置であるように理解される(別途指示のない限り)。「接する」、「~の上」、「直接接触する」、「当接する」、「直接隣接する」などの用語は、少なくとも1つの要素が別の要素に物理的に接触する(記載の両要素を分離する他の要素がない)ことを意味する。更に、用語の自動化又は自動的は、工程が開始されると(機械又はユーザによって)、1つ以上の機械が、任意のユーザが更に入力することなく工程を行うことを意味する。加えて、「~するように適合されている」などの用語は、デバイスが、本明細書に記載の処理における特定の点で特定の動作又は機能を自動的に行う特殊な内部又は外部構成要素を有するように特殊に設計されていることを意味し、このような特殊な構成要素は、本明細書に示す処理点で特殊な動作/機能を実行するように(操作者入力又は作用を全く行わない可能性がある)成形及び物理的に配置されている。本明細書の図面では、同じ識別番号は、同じ又は類似の項目を識別する。