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特許7481191消込業務支援装置、消込業務支援方法および消込業務支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】消込業務支援装置、消込業務支援方法および消込業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20240501BHJP
【FI】
G06Q20/10 300
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020128942
(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公開番号】P2022025832
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 大介
(72)【発明者】
【氏名】清水 政岐
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-169904(JP,A)
【文献】特開2017-151673(JP,A)
【文献】特開2005-038135(JP,A)
【文献】特開2018-163619(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備え、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができる消込業務支援装置であって、
前記制御部は、
消込処理を実行するための消込実行画面に遷移する元となる画面であるメイン画面において、前記消込処理を前記請求情報の単位、前記伝票情報の単位および前記明細情報の単位のうちいずれの消込単位で行うかが前記ユーザによって選択されると、当該選択された消込単位を受付する消込単位受付手段と、
前記メイン画面において、前記消込実行画面に直接遷移する旨を指示するボタンが選択されると、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記請求情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記伝票情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記明細情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する直接消込候補表示手段と、
前記メイン画面において、前記消込実行画面に遷移する前に前記請求情報の一覧を表示する旨を指示するボタンが選択されると、前記請求情報の一覧を表示し、更に、当該表示された請求情報の一覧から所定の前記請求情報が選択されると、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記選択された請求情報を参照のみできる態様で前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記伝票情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記明細情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する間接消込候補表示手段と、
を備えること、
を特徴とする消込業務支援装置。
【請求項2】
前記直接消込候補表示手段又は前記間接消込候補表示手段は、
前記消込実行画面に表示された前記請求情報から所定の前記請求情報が選択されると、当該選択された請求情報が有する前記請求識別データを有する前記伝票情報を参照のみできる態様で表示し、前記消込実行画面に表示された前記伝票情報から所定の前記伝票情報が選択されると、当該選択された伝票情報が有する伝票識別データを有する前記明細情報を参照のみできる態様で表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の消込業務支援装置。
【請求項3】
前記直接消込候補表示手段又は前記間接消込候補表示手段は、
ユーザが指定した値を含む前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報のみを表示すること、
を特徴とする請求項1または2に記載の消込業務支援装置。
【請求項4】
前記直接消込候補表示手段又は前記間接消込候補表示手段は、
前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報が有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値が固定された態様で、前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報を表示すること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の消込業務支援装置。
【請求項5】
前記直接消込候補表示手段又は前記間接消込候補表示手段は、
前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報が有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値が表示されない態様で、前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報を表示すること、
を特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の消込業務支援装置。
【請求項6】
前記直接消込候補表示手段又は前記間接消込候補表示手段は、
前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報が有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値をユーザが選択した位置へと移動した態様で、前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報を表示すること、
を特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の消込業務支援装置。
【請求項7】
前記直接消込候補表示手段又は前記間接消込候補表示手段は、
前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報が有する項目のうちユーザが選択した項目に属する値をユーザ所望の順番で並び替えた態様で、前記請求情報、前記伝票情報又は前記明細情報を表示すること、
を特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の消込業務支援装置。
【請求項8】
制御部を備える情報処理装置で実行される、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができる消込業務支援方法であって、
前記制御部で実行される、
消込処理を実行するための消込実行画面に遷移する元となる画面であるメイン画面において、前記消込処理を前記請求情報の単位、前記伝票情報の単位および前記明細情報の単位のうちいずれの消込単位で行うかが前記ユーザによって選択されると、当該選択された消込単位を受付する消込単位受付ステップと、
前記メイン画面において、前記消込実行画面に直接遷移する旨を指示するボタンが選択されると、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記請求情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記伝票情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記明細情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する直接消込候補表示ステップと、
前記メイン画面において、前記消込実行画面に遷移する前に前記請求情報の一覧を表示する旨を指示するボタンが選択されると、前記請求情報の一覧を表示し、更に、当該表示された請求情報の一覧から所定の前記請求情報が選択されると、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記選択された請求情報を参照のみできる態様で前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記伝票情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記明細情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する間接消込候補表示ステップと、
を含み、
前記直接消込候補表示ステップおよび前記間接消込候補表示ステップは、前記制御部で任意の順で実行されること、
を特徴とする消込業務支援方法。
【請求項9】
制御部を備える情報処理装置に実行させるための、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができる消込業務支援プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
消込処理を実行するための消込実行画面に遷移する元となる画面であるメイン画面において、前記消込処理を前記請求情報の単位、前記伝票情報の単位および前記明細情報の単位のうちいずれの消込単位で行うかが前記ユーザによって選択されると、当該選択された消込単位を受付する消込単位受付ステップと、
前記メイン画面において、前記消込実行画面に直接遷移する旨を指示するボタンが選択されると、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記請求情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記伝票情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記明細情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する直接消込候補表示ステップと、
前記メイン画面において、前記消込実行画面に遷移する前に前記請求情報の一覧を表示する旨を指示するボタンが選択されると、前記請求情報の一覧を表示し、更に、当該表示された請求情報の一覧から所定の前記請求情報が選択されると、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記選択された請求情報を参照のみできる態様で前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記伝票情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記明細情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する間接消込候補表示ステップと、
を含み、
前記直接消込候補表示ステップおよび前記間接消込候補表示ステップを、前記制御部に任意の順で実行させることができること、
を特徴とする消込業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消込業務支援装置、消込業務支援方法および消込業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、入金日と支払期日を考慮に入れることにより入金に対応する債権の特定を効率的に行うことを支援する債権管理システム、債権管理方法、および債権管理プログラムが開示されている(特許文献1の0008段落参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-352911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、債権の消込を効率よく行うことを課題とする分野では、従来においては、ユーザが所望の消込単位(請求単位、伝票単位および明細単位)で債権の消込を行うためには、ユーザがシステム外で手動で債権を管理し消込を行う必要があり、業務効率の観点から改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができる消込業務支援装置、消込業務支援方法および消込業務支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る消込業務支援装置は、制御部を備え、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができる消込業務支援装置であって、前記制御部が、消込処理を実行するための消込実行画面に遷移する元となる画面であるメイン画面において、前記消込処理を前記請求情報の単位、前記伝票情報の単位および前記明細情報の単位のうちいずれの消込単位で行うかが前記ユーザによって選択されると、当該選択された消込単位を受付する消込単位受付手段と、前記メイン画面において、前記消込実行画面に直接遷移する旨を指示するボタンが選択されると、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記請求情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記伝票情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記明細情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する直接消込候補表示手段と、前記メイン画面において、前記消込実行画面に遷移する前に前記請求情報の一覧を表示する旨を指示するボタンが選択されると、前記請求情報の一覧を表示し、更に、当該表示された請求情報の一覧から所定の前記請求情報が選択されると、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記選択された請求情報を参照のみできる態様で前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記伝票情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記明細情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する間接消込候補表示手段と、を備えること、を特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る消込業務支援装置は、前記消込候補表示手段が、前記消込実行画面に表示された前記請求情報から所定の前記請求情報が選択されると、当該選択された請求情報が有する前記請求識別データを有する前記伝票情報を参照のみできる態様で表示し、前記消込実行画面に表示された前記伝票情報から所定の前記伝票情報が選択されると、当該選択された伝票情報が有する伝票識別データを有する前記明細情報を参照のみできる態様で表示すること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る消込業務支援装置は、前記消込候補表示手段が、ユーザが指定した値を含む前記情報のみを表示すること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る消込業務支援装置は、前記消込候補表示手段が、前記情報が有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値が固定された態様で、前記情報を表示すること、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る消込業務支援装置は、前記消込候補表示手段が、前記情報が有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値が表示されない態様で、前記情報を表示すること、を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る消込業務支援装置は、前記消込候補表示手段が、前記情報が有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値をユーザが選択した位置へと移動した態様で、前記情報を表示すること、を特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る消込業務支援装置は、前記消込候補表示手段が、前記情報が有する項目のうちユーザが選択した項目に属する値をユーザ所望の順番で並び替えた態様で、前記情報を表示すること、を特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る消込業務支援方法は、制御部を備える情報処理装置で実行される、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができる消込業務支援方法であって、前記制御部で実行される、消込処理を実行するための消込実行画面に遷移する元となる画面であるメイン画面において、前記消込処理を前記請求情報の単位、前記伝票情報の単位および前記明細情報の単位のうちいずれの消込単位で行うかが前記ユーザによって選択されると、当該選択された消込単位を受付する消込単位受付ステップと、前記メイン画面において、前記消込実行画面に直接遷移する旨を指示するボタンが選択されると、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記請求情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記伝票情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記明細情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する直接消込候補表示ステップと、前記メイン画面において、前記消込実行画面に遷移する前に前記請求情報の一覧を表示する旨を指示するボタンが選択されると、前記請求情報の一覧を表示し、更に、当該表示された請求情報の一覧から所定の前記請求情報が選択されると、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記選択された請求情報を参照のみできる態様で前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記伝票情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記明細情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する間接消込候補表示ステップと、を含み、前記直接消込候補表示ステップおよび前記間接消込候補表示ステップは、前記制御部で任意の順で実行されること、を特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る消込業務支援プログラムは、制御部を備える情報処理装置に実行させるための、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができる消込業務支援プログラムであって、前記制御部に実行させるための、消込処理を実行するための消込実行画面に遷移する元となる画面であるメイン画面において、前記消込処理を前記請求情報の単位、前記伝票情報の単位および前記明細情報の単位のうちいずれの消込単位で行うかが前記ユーザによって選択されると、当該選択された消込単位を受付する消込単位受付ステップと、前記メイン画面において、前記消込実行画面に直接遷移する旨を指示するボタンが選択されると、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記請求情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記伝票情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記明細情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する直接消込候補表示ステップと、前記メイン画面において、前記消込実行画面に遷移する前に前記請求情報の一覧を表示する旨を指示するボタンが選択されると、前記請求情報の一覧を表示し、更に、当該表示された請求情報の一覧から所定の前記請求情報が選択されると、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記選択された請求情報を参照のみできる態様で前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記伝票情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付ステップで受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記明細情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する間接消込候補表示ステップと、を含み、前記直接消込候補表示ステップおよび前記間接消込候補表示ステップを、前記制御部に任意の順で実行させることができること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、消込業務支援装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、請求単位での消込が可能な取引のイメージの一例を示す図である。
図3図3は、請求単位での消込管理において必要な請求情報の一例を示す図である。
図4図4は、伝票単位での消込が可能な取引のイメージの一例を示す図である。
図5図5は、伝票単位での消込管理において必要な伝票情報の一例を示す図である。
図6図6は、明細単位での消込が可能な取引のイメージの一例を示す図である。
図7図7は、明細ごとの検収イメージの一例を示す図である。
図8図8は、明細単位での消込管理において必要な明細情報の一例を示す図である。
図9図9は、入力メイン画面および消込サブ画面の一例を示す図である。
図10図10は、画面操作(オペレーション)の流れの一例を示す図である。
図11図11は、項目値の絞込みによるフィルタビュー機能を設定する場合における、設定画面内における設定箇所の一例を示す図である。
図12図12は、列の固定によるフィルタビュー機能を設定する場合における、設定画面内における設定箇所の一例を示す図である。
図13図13は、列の表示・非表示によるフィルタビュー機能を設定する場合における、設定画面内における設定箇所の一例を示す図である。
図14図14は、列の移動によるフィルタビュー機能を設定する場合における、設定前の列の並びおよび設定後の列の並び一例を示す図である。
図15図15は、昇順・降順の切り替えによるフィルタビュー機能を設定する場合における、設定前の降順での情報および設定後の昇順での情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係る消込業務支援装置、消込業務支援方法および消込業務支援プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0018】
[1.概要]
複合業態で多様な取引先および取引品目をかかえる企業においては、入金の消込時の消込の粒度が異なり、消込時の確認したい項目が異なることがある。この場合において、色々な角度で消込ができないとシステム外での確認が増えてしまい、消込に時間がかかるという問題があった。また、取引が細かく違算が多く発生する場合において、システム外で管理する必要があったため、消込業務に時間がかかり、決算の遅れや回収遅延等が生じるという問題もあった。
【0019】
そこで、本実施形態においては、例えば、業種、業界および取引品目に関わらず、消込業務を、請求単位、伝票単位および明細単位のうち任意の粒度で行える画面を構築した。また、各消込画面での補足情報の閲覧とフィルター検索を可能とすることにより、絞込の利便性を向上した。
【0020】
これにより、本実施形態においては、例えば、消込業務の効率化による決算早期化を可能とし、また、厳密な消込が求められる企業においては、細かな明細単位での消込を可能とすることで回収遅延リスクを未然に防止することができる。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0021】
[2.構成]
本実施形態に係る消込業務支援装置100の構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、消込業務支援装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0022】
消込業務支援装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、消込業務支援装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0023】
消込業務支援装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。消込業務支援装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0024】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、消込業務支援装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、消込業務支援装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する各種マスタ等のデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0025】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0026】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0027】
記憶部106は、例えば、請求情報106aと、伝票情報106bと、明細情報106cと、フィルタービュー設定情報106dと、を備えている。
【0028】
請求情報106aの例を、図9の「消込サブ画面-請求単位」に示す。図9の「消込サブ画面-請求単位」においては、「請求番号S001で特定される請求情報106a」および「請求番号S002で特定される請求情報106a」の2つの請求情報106aが例示されている。請求情報106aは、図9の「消込サブ画面-請求単位」に示すように、例えば、請求番号、請求日、請求金額、入金済額および残高等を含む。前記請求番号が、本発明の「請求識別データ」に相当する。
【0029】
伝票情報106bの例を、図9の「消込サブ画面-伝票単位」に示す。図9の「消込サブ画面-伝票単位」においては、「請求番号S001かつ売上番号U001で特定される伝票情報106b」、「請求番号S002かつ売上番号U002で特定される伝票情報106b」および「請求番号S002かつ売上番号U003で特定される伝票情報106b」の3つの伝票情報106bが例示されている。伝票情報106bは、図9の「消込サブ画面-伝票単位」に示すように、例えば、請求番号、売上番号、出荷日、着荷日、営業担当、売上金額、入金済額および残高等を含む。前記請求番号および前記売上番号の組合せが、本発明の「伝票識別データ」に相当する。
【0030】
明細情報106cの例を、図9の「消込サブ画面-明細単位」に示す。図9の「消込サブ画面-明細単位」においては、「請求番号S001、売上番号U001かつ行番号1で特定される明細情報106c」、「請求番号S002、売上番号U002かつ行番号1で特定される明細情報106c」、「請求番号S002、売上番号U003かつ行番号1で特定される明細情報106c」および「請求番号S002、売上番号U003かつ行番号2で特定される明細情報106c」の4つの明細情報106cが例示されている。明細情報106cは、図9の「消込サブ画面-明細単位」に示すように、例えば、請求番号、売上番号、行番号、商品、契約番号、摘要、売上金額、入金済額および残高等を含む。前記請求番号、前記売上番号および前記行番号の組合せが、本発明の「明細識別データ」に相当する。
【0031】
フィルタービュー設定情報106dは、後述するフィルタビュー機能の設定をユーザごとに記憶する。これにより、同一ユーザは、次回消込時においても、前回と同じ設定のフィルタビュー機能を用いて消込を行うことが可能となる。
【0032】
制御部102は、消込業務支援装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0033】
制御部102は、機能概念的に、例えば、(1)消込処理を実行するための消込実行画面に遷移する元となる画面であるメイン画面において、前記消込処理を前記請求情報の単位、前記伝票情報の単位および前記明細情報の単位のうちいずれの消込単位で行うかが前記ユーザによって選択されると、当該選択された消込単位を受付する消込単位受付手段としての消込単位受付部102aと、(2)前記メイン画面において、前記消込実行画面に直接遷移する旨を指示するボタンが選択されると、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記請求情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記伝票情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記明細情報の一覧を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する直接消込候補表示手段としての直接消込候補表示部102bと、(3)前記メイン画面において、前記消込実行画面に遷移する前に前記請求情報の一覧を表示する旨を指示するボタンが選択されると、前記請求情報の一覧を表示し、更に、当該表示された請求情報の一覧から所定の前記請求情報が選択されると、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記請求情報の単位である場合、前記選択された請求情報を参照のみできる態様で前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記伝票情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記伝票情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示し、前記消込単位受付手段で受付した前記消込単位が前記明細情報の単位である場合、前記選択された請求情報が有する請求識別データを有する前記明細情報を前記消込候補として前記消込実行画面に表示する間接消込候補表示手段としての間接消込候補表示部102cと、を備えている。各部の処理の内容については、以下の[4.処理の具体例]で詳細に説明する。
【0034】
[3.本発明の前提]
本項目では、本発明の前提として、請求単位での消込、伝票単位での消込および明細単位での消込の概要について、図2図8を用いて説明する。なお、図2図4および図6において、「自社」は、例えば本実施形態に係る消込業務支援装置100の使用者である。
【0035】
[3-1.請求単位での消込]
まず、請求単位での消込の概要について説明をする。請求単位での消込が可能な取引のイメージを、図2に示す。取引の際には、基本的には、請求書通りに入金がされる(請求金額=入金金額)。この場合に、請求単位での消込が行われる。請求単位での消込においては、月末の締めの関係で金額のずれが発生する場合があるが請求書単位での金額差異がわかればよい。
【0036】
請求単位での消込管理において必要な請求情報106aの例を、図3に示す。図3において、請求番号S001の請求情報106aは、請求書通りに入金が行われた場合の請求情報であり、請求番号S002の請求情報106aは、請求書通りに入金が行われなかった場合の請求情報であり、請求番号S003の請求情報106aは、次月の請求情報である。消込管理に必要な請求情報106aは、後述する消込サブ画面または回収予定照会画面で閲覧することができる。
【0037】
[3-2.伝票単位での消込]
次に、伝票単位での消込の概要について説明をする。伝票単位での消込が可能な取引のイメージを、図4に示す。基本的に出荷したものは入金がされるが、自社と得意先の計上基準(出荷基準か着荷基準かの違い)により請求書通りに入金されないことがある(請求金額≠入金金額)。この場合に、伝票単位での消込が行われる。伝票単位での消込においては、差異がでた場合は、日付情報や営業担当者の情報から「どの伝票が翌月にずれるか」を管理および追跡できる必要がある。
【0038】
伝票単位での消込管理において必要な伝票情報106bの例を、図5に示す。消込管理に必要な伝票情報106bは、後述する消込サブ画面または回収予定照会画面で閲覧することができる。伝票情報106b中の項目としては、図5の伝票情報106b中に示す項目の他に、例えば、契約時の番号、得意先からの注文番号および計上時の注意事項(摘要項目)等の項目も閲覧できる必要があるが、どの項目を閲覧可能とするかは、取引先や取扱品目等により異なる。
【0039】
[3-3.明細単位での消込]
最後に、明細単位での消込の概要について説明をする。明細単位での消込が可能な取引のイメージを、図6に示す。また、明細ごとの検収イメージを、図7に示す。請求書通りに入金されるわけではなく、得意先側での検収および検品の結果をもとに、支払される「明細情報」が支払通知書として送付されてくることがある。この場合に、明細単位での消込が行われる。検収は、明細単位で行われることが多く、請求書と支払通知書とで金額に差異がある場合には、明細単位での消込においては、「得意先の支払通知書に記載の明細情報」から、自社で管理しているどの明細が消込可能かを管理および追跡できる必要がある。
【0040】
明細単位での消込管理において必要な明細情報106cの例を、図8に示す。消込管理に必要な明細情報106cは、後述する消込サブ画面または回収予定照会画面で閲覧することができる。明細情報106c中において必要な項目は、取引先や取扱品等により大きく異なる。
【0041】
[4.処理の具体例]
本項目では、本実施形態に係る処理の具体例を説明する。まず、[4-1]において、消込候補の表示について説明し、次に、[4-2]において、フィルタビュー機能について説明する。
【0042】
[4-1.消込候補の表示]
(1)消込単位受付処理
消込単位受付部102aは、消込処理を実行するための消込実行画面(消込サブ画面)に遷移する元となる画面であるメイン画面(入力メイン画面)において、前記消込処理を請求情報106aの単位、伝票情報106bの単位および明細情報106cの単位のうちいずれの消込単位で行うかがユーザによって選択されると、当該選択された消込単位を受付する。
【0043】
具体的には、消込単位受付部102aは、図9の入力メイン画面の入金ヘッダ情報の箇所において、「請求」がユーザによって選択されると、前記消込単位として請求情報106aの単位を受付し、「伝票」がユーザによって選択されると、前記消込単位として伝票情報106bの単位を受付し、「明細」がユーザによって選択されると、前記消込単位として明細情報106cの単位を受付する。
【0044】
以下、(2)において直接消込候補表示処理について、(3)において間接消込候補表示処理について、図10の操作の流れに沿って説明をする。なお、直接消込候補表示処理および間接消込候補表示処理は、並列的に行うことが可能な処理であるため、以下の説明は、これら2つの処理をこの順序で順番に行うことを意図するものではない。
【0045】
(2)直接消込候補表示処理
直接消込候補表示部102bは、前記入力メイン画面において、前記消込サブ画面に直接遷移する旨を指示するボタン(図9の「消込」)が選択されると(図10のステップSA1)、消込単位受付部102aで受付した前記消込単位に応じて情報を表示する(図10のステップSA2)。
【0046】
(2-1)消込単位が、請求情報の単位である場合
直接消込候補表示部102bは、消込単位受付部102aで受付した前記消込単位が請求情報106aの単位である場合、請求情報106aの一覧を、前記消込候補として「消込サブ画面-請求単位」に表示する。
【0047】
具体的には、(1)において前記消込単位として「請求」が選択されていた場合、図9の入力メイン画面において「消込」のボタンが選択されると、直接消込候補表示部102bは、2つの請求情報106aを図9の「消込サブ画面-請求単位」に表示する。そして、図9の「消込サブ画面-請求単位」における請求情報106aの左の四角枠にチェックを入れた上で、画面右下の「実行」ボタンを選択すると、選択した請求情報106aの消込処理を実行することができる(図10のステップSC1)。
【0048】
ここで、「消込サブ画面-請求単位」に表示された請求情報106aから所定の請求情報106aが選択されると(図10のステップSC2)、直接消込候補表示部102bは、当該選択された請求情報106aが有する請求識別データを有する伝票情報106bを参照のみできる態様で表示する(図10のステップSC3)。
【0049】
具体的には、図9の「消込サブ画面-請求単位」に示す請求番号S002の請求情報106aがダブルクリックされると(図10のステップSC2)、直接消込候補表示部102bは、当該ダブルクリックされた請求情報106aが有する請求番号S002を有する伝票情報106b(売上番号U002の伝票情報106bおよび売上番号U003の伝票情報106b)を、参照のみできる態様で「消込サブ画面-伝票単位」に表示する(図10のステップSC3)。
【0050】
更に、「消込サブ画面-伝票単位」に表示された伝票情報106bから所定の伝票情報106bが選択されると(図10のステップSD2)、直接消込候補表示部102bは、当該選択された伝票情報106bが有する伝票識別データを有する明細情報106cを参照のみできる態様で表示する(図10のステップSD3)。
【0051】
具体的には、図9の「消込サブ画面-伝票単位」に示す売上番号U002の伝票情報106bがダブルクリックされると(図10のステップSD2)、直接消込候補表示部102bは、当該ダブルクリックされた伝票情報106bが有する売上番号U002を有する明細情報106c(売上番号U002かつ行番号1の明細情報106c)を、参照のみできる態様で「消込サブ画面-明細単位」に表示する(図10のステップSD3)。
【0052】
(2-2)消込単位が、伝票情報の単位である場合
直接消込候補表示部102bは、消込単位受付部102aで受付した前記消込単位が伝票情報106bの単位である場合、伝票情報106bの一覧を、前記消込候補として「消込サブ画面-伝票単位」に表示する。
【0053】
具体的には、(1)において前記消込単位として「伝票」が選択されていた場合、図9の入力メイン画面において「消込」のボタンが選択されると、直接消込候補表示部102bは、3つの伝票情報106bを図9の「消込サブ画面-伝票単位」に表示する。そして、図9の「消込サブ画面-伝票単位」における伝票情報106bの左の四角枠にチェックを入れた上で、画面右下の「実行」ボタンを選択すると、選択した伝票情報106bの消込処理を実行することができる(図10のステップSD1)。
【0054】
ここで、「消込サブ画面-伝票単位」に表示された伝票情報106bから所定の伝票情報106bが選択されると(図10のステップSD2)、直接消込候補表示部102bは、当該選択された伝票情報106bが有する伝票識別データを有する明細情報106cを参照のみできる態様で表示する(図10のステップSD3)。
【0055】
具体的には、図9の「消込サブ画面-伝票単位」に示す売上番号U002の伝票情報106bがダブルクリックされると(図10のステップSD2)、直接消込候補表示部102bは、当該ダブルクリックされた伝票情報106bが有する売上番号U002を有する明細情報106c(売上番号U002かつ行番号1の明細情報106c)を、参照のみできる態様で図9の「消込サブ画面-明細単位」に表示する(図10のステップSD3)。
【0056】
(2-3)消込単位が、明細情報の単位である場合
直接消込候補表示部102bは、消込単位受付部102aで受付した前記消込単位が明細情報106cの単位である場合、明細情報106cの一覧を、前記消込候補として「消込サブ画面-明細単位」に表示する。
【0057】
具体的には、(1)において前記消込単位として「明細」が選択されていた場合、図9の入力メイン画面において「消込」のボタンが選択されると、直接消込候補表示部102bは、4つの明細情報106cを図9の「消込サブ画面-明細単位」に表示する。そして、図9の「消込サブ画面-明細単位」における明細情報106cの左の四角枠にチェックを入れた上で、画面右下の「実行」ボタンを選択すると、選択した明細情報106cの消込処理を実行することができる(図10のステップSE1)。
【0058】
(3)間接消込候補表示処理
間接消込候補表示部102cは、前記入力メイン画面において、前記消込サブ画面に遷移する前に請求情報106aの一覧を表示する旨を指示するボタン(図9の「候補表示」)が選択されると(図10のステップSB1)、請求情報106aの一覧を表示し、更に、当該表示された請求情報106aから所定の請求情報106aが選択されると(図10のステップSB2)、消込単位受付部102aで受付した前記消込単位に応じて情報を表示する(図10のステップSB3)。
【0059】
(3-1)消込単位が、請求情報の単位である場合
間接消込候補表示部102cは、消込単位受付部102aで受付した前記消込単位が請求情報106aの単位である場合、請求情報106aの一覧を、参照のみできる態様で「消込サブ画面-請求単位」に表示する。
【0060】
具体的には、(1)において前記消込単位として「請求」が選択されていた場合、図9の入力メイン画面において、請求番号S002の請求情報106aが選択されると、間接消込候補表示部102cは、請求番号S002の請求情報106aのみを、参照のみできる態様で「消込サブ画面-請求単位」に表示する。なお、「参照のみできる」とは、「消込サブ画面-請求単位」から、消込処理を実行することはできないという意味である。つまり、(2-1)で説明した入力メイン画面中の「消込」から「消込サブ画面-請求単位」へと直接遷移する場合においては、「消込サブ画面-請求単位」中で消込処理を実行することができるのに対して、本項目(3-1)で説明した入力メイン画面中の「候補表示」から請求情報106aの選択を介して「消込サブ画面-請求単位」へと遷移する場合においては、「消込サブ画面-請求単位」中で消込処理を実行することができない。
【0061】
ここで、間接消込候補表示部102cは、請求情報106aのダブルクリック(図10のステップSC2)からの伝票情報106bの表示(図10のステップSC3)および伝票情報106bのダブルクリック(図10のステップSD2)からの明細情報106cの表示(図10のステップSD3)を行うことができるが、処理内容は(2-1)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0062】
(3-2)消込単位が、伝票情報の単位である場合
間接消込候補表示部102cは、消込単位受付部102aで受付した前記消込単位が伝票情報106bの単位である場合、前記選択された請求情報106aが有する請求識別データを有する伝票情報106bを前記消込候補として「消込サブ画面-伝票単位」に表示する。
【0063】
具体的には、(1)において前記消込単位として「伝票」が選択されていた場合、図9の入力メイン画面において、請求番号S002の請求情報106aが選択されると、間接消込候補表示部102cは、請求情報106aが有する請求番号S002を有する伝票情報106b(「請求番号S002かつ売上番号U002の伝票情報106b」および「請求番号S002かつ売上番号U003の伝票情報106b」)を、前記消込候補として「消込サブ画面-伝票単位」に表示する。
【0064】
ここで、「消込サブ画面-伝票単位」からは、伝票情報106bの消込処理を実行することができるが(図10のステップSD1)、その実行の仕方は(2-2)と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、間接消込候補表示部102cは、伝票情報106bのダブルクリック(図10のステップSD2)からの明細情報106cの表示(図10のステップSD3)を行うことができるが、処理内容は(2-2)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0065】
(3-3)消込単位が、明細情報の単位である場合
間接消込候補表示部102cは、消込単位受付部102aで受付した前記消込単位が明細情報106cの単位である場合、前記選択された請求情報106aが有する請求識別データを有する明細情報106cを前記消込候補として「消込サブ画面-明細単位」に表示する。
【0066】
具体的には、(1)において前記消込単位として「明細」が選択されていた場合、図9の入力メイン画面において、請求番号S002の請求情報106aが選択されると、間接消込候補表示部102cは、請求情報106aが有する請求番号S002を有する明細情報106c(「請求番号S002、売上番号U002かつ行番号1の明細情報106c」、「請求番号S002、売上番号U003かつ行番号1の明細情報106c」および「請求番号S002、売上番号U003かつ行番号2の明細情報106c」)を、前記消込候補として「消込サブ画面-明細単位」に表示する。
【0067】
ここで、「消込サブ画面-明細単位」からは、明細情報106cの消込処理を実行することができるが(図10のステップSE1)、その実行の仕方は(2-3)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0068】
(4)まとめ
以上、本項目[4-1]で説明してきたように、本実施形態においては、消込画面遷移パターン・ドリルパターンにおいて、業種、業界および取引品目に関わらず、前記消込サブ画面から消込業務を行うことができる。本実施形態においては、消込処理を消込サブ画面においてのみできるようにしている。本実施形態において消込を行うことが可能なパターンを、以下に示す。
・(2-1)で説明した、直接、請求単位の消込
・(2-2)で説明した、直接、伝票単位の消込
・(2-3)で説明した、直接、明細単位の消込
・(3-2)で説明した、請求情報106aの特定からのドリルタウンによる伝票単位の消込
・(3-3)で説明した、請求情報106aの特定からのドリルタウンによる明細単位の消込
【0069】
また、前記入力メイン画面における「合計情報エリア」には、前記消込サブ画面において消込処理を実行した請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cの消込額の合計額が、「今回消込額」として表示される。そして、ユーザは、表示された「今回消込額」を確認して問題ないと判断した場合、前記入力メイン画面における画面右下の「登録」ボタンを選択することで、実行した消込処理の内容をシステム上に正式に登録することができる。
【0070】
[4-2.フィルタビュー機能]
フィルタビュー機能とは、前記消込サブ画面において、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cを、絞込みや表示の工夫を施した上で表示する機能である。フィルタビュー機能としては、本項目で説明する機能に限定されないが、例えば、以下の5つの機能が挙げられる。
【0071】
(1)項目値の絞込みによるフィルタビュー機能
直接消込候補表示部102bおよび間接消込候補表示部102cは、ユーザが指定した値を含む請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cのみを表示する。
【0072】
具体的には、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cの項目を右クリックすることで、項目値の絞込みができる。図11は、項目を右クリックすることで表示される画面であるが、当該画面において太枠で囲んで示す箇所が、項目値の絞込みに関係する箇所である。図11に示すように、ユーザが絞りたい値を入力し、絞り方として、「=(~と等しい)」、「Like(~が含まれる)」、「start(~で始まる)」または「end(~で終わる)」を選択することで、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cの絞込みをすることができる。
【0073】
なお、図11の「この列のフィルターを解除する」を選択すると、一度絞ったフィルターを解除することができる(該当項目のみ)。また、図11の「全てのフィルターを解除する」を選択すると、一度絞ったフィルターを解除することができる(複数項目でフィルターの絞りこみをしている場合全ての項目に対して解除を行う)。
【0074】
(2)列の固定によるフィルタビュー機能
直接消込候補表示部102bおよび間接消込候補表示部102cは、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cが有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値が固定された態様で、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cを表示する。
【0075】
具体的には、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cの項目を右クリックすることで、列の固定の設定ができる。図12は、項目を右クリックすることで表示される画面であるが、当該画面において太枠で囲んで示す箇所が、)列の固定に関係する箇所である。図12の「この列を固定する」を選択すると、列が多くスクロールが必要な場合に、固定化するとその列を常に表示した状態でスクロールができるようになる。また、図12の「列の固定を解除する」を選択すると、固定化した状態を解除することができる。なお、列の固定の設定は、一度設定するとユーザごとに記憶され、次回使用時も同じ設定のままとなる(初期化をすると元に戻る)。
【0076】
(3)列の表示・非表示によるフィルタビュー機能
直接消込候補表示部102bおよび間接消込候補表示部102cは、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cが有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値が表示されない態様で、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cを表示する。
【0077】
具体的には、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cの項目を右クリックし、図13に太枠で囲んで示すように、「列の表示・非表示」を選択することで、表示されている列の中から画面に表示するもの非表示にするものを設定できる。なお、列の表示・非表示の設定は、一度設定するとユーザごとに記憶され、次回使用時も同じ設定のままとなる(初期化をすると元に戻る)。
【0078】
(4)列の移動によるフィルタビュー機能
直接消込候補表示部102bおよび間接消込候補表示部102cは、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cが有する項目のうちユーザが選択した項目および当該項目に属する値をユーザが選択した位置へと移動した態様で、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cを表示する。
【0079】
具体的には、図14に示すように、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cの項目をドラッグアンドドロップすることで、列の移動ができる。なお、移動後の列の設定は、一度設定するとユーザごとに記憶され、次回使用時も同じ設定のままとなる(初期化をすると元に戻る)。
【0080】
(5)昇順・降順の切り替えによるフィルタビュー機能
直接消込候補表示部102bおよび間接消込候補表示部102cは、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cが有する項目のうちユーザが選択した項目に属する値をユーザ所望の順番で並び替えた態様で、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cを表示する。
【0081】
具体的には、請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cの項目を右クリックすることで、表示されている請求情報106a、伝票情報106bおよび明細情報106cの昇順・降順の切り替えができる。なお、昇順・降順の切り替えの設定は、一度設定するとユーザごとに記憶され、次回使用時も同じ設定のままとなる(初期化をすると元に戻る)。
【0082】
[5.本実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係る消込業務支援装置100によれば、請求情報の単位、伝票情報の単位および明細情報の単位のうちユーザ所望の単位での消込候補の表示をすることでユーザの消込業務を支援することができる。
【0083】
また、本実施形態に係る消込業務支援装置100によれば、例えば、フィルタビュー機能(例えば、項目値の絞込み、列の固定、列の表示・非表示、列の移動および昇順・降順の切り替え等)を設定することで、消込業務をより効率よく行うことが可能である。
【0084】
[6.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0085】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0086】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0087】
また、消込業務支援装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0088】
例えば、消込業務支援装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて消込業務支援装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0089】
また、このコンピュータプログラムは、消込業務支援装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0090】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0091】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0092】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0093】
また、消込業務支援装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、消込業務支援装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0094】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、あらゆる業界および業種において有用であるが、特に、商社業界や鉄鋼業界のように取引が細かく、違算が発生する可能性が高い業界においては極めて有用である。
【符号の説明】
【0096】
100 消込業務支援装置
102 制御部
102a 消込単位受付部
102b 直接消込候補表示部
102c 間接消込候補表示部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 請求情報
106b 伝票情報
106c 明細情報
106d フィルタービュー設定情報
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
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