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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】状態監視システム及びデータ分析装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 99/00 20110101AFI20240501BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
G01M99/00 Z
G05B23/02 V
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020163942
(22)【出願日】2020-09-29
(65)【公開番号】P2022056121
(43)【公開日】2022-04-08
【審査請求日】2023-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000102692
【氏名又は名称】NTN株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩永 博之
(72)【発明者】
【氏名】長谷場 隆
【審査官】福田 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-092310(JP,A)
【文献】特開平08-145854(JP,A)
【文献】特開2007-241572(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 99/00
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備の状態を監視する状態監視システムであって、
前記設備に取り付けられるセンサと、
前記センサの検出信号を受け、与えられる計測条件に従って前記検出信号から計測データを取得するデータ計測装置と、
前記データ計測装置から前記計測データを受け、前記計測データに対して分析処理を実行するデータ分析装置と、
前記分析処理により得られる分析結果に基づいて、前記設備の状態を診断する診断処理を実行する診断装置とを備え、
前記データ分析装置は、前記分析処理及び前記診断処理に要した時間に基づいて、前記計測条件、及び前記分析処理の分析条件を設定し、
前記データ分析装置は、前記データ計測装置における前記計測データの計測間隔と、前記分析処理及び前記診断処理に要した時間との関係を示す計測効率に基づいて、前記計測条件を設定する、状態監視システム。
【請求項2】
前記データ分析装置は、前記計測効率に基づいて前記分析条件を設定する、請求項1に記載の状態監視システム。
【請求項3】
前記データ分析装置は、前記計測効率及び前記診断処理の結果に基づいて前記分析条件を設定する、請求項2に記載の状態監視システム。
【請求項4】
前記データ分析装置は、前記計測効率に基づいて設定される前記計測条件が所定の調整範囲内に含まれない場合に、前記分析条件を設定する、請求項2又は請求項3に記載の状態監視システム。
【請求項5】
前記センサは、振動センサ、温度センサ、圧力センサ、ひずみセンサ、荷重センサの少なくとも一つを含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の状態監視システム。
【請求項6】
データ計測装置から受ける計測データに対して分析処理を実行するデータ分析装置であって、前記データ計測装置は、与えられる計測条件に従って、設備に取り付けられるセンサの検出信号から前記計測データを取得するように構成され、
前記計測データに対して分析処理を実行する計算部と、
前記分析処理、及び前記分析処理により得られる分析結果に基づいて前記設備の状態を診断する診断処理に要した時間に基づいて、前記計測条件、及び前記分析処理の分析条件を設定する計算制御部とを備え、
前記計算制御部は、前記データ計測装置における前記計測データの計測間隔と、前記分析処理及び前記診断処理に要した時間との関係を示す計測効率に基づいて、前記計測条件を設定する、データ分析装置。
【請求項7】
前記計算制御部は、前記計測効率に基づいて前記分析条件を設定する、請求項6に記載のデータ分析装置。
【請求項8】
前記計算制御部は、前記計測効率及び前記診断処理の結果に基づいて前記分析条件を設定する、請求項7に記載のデータ分析装置。
【請求項9】
前記計算制御部は、前記計測効率に基づいて設定される前記計測条件が所定の調整範囲内に含まれない場合に、前記分析条件を設定する、請求項7又は請求項8に記載のデータ分析装置。
【請求項10】
前記センサは、振動センサ、温度センサ、圧力センサ、ひずみセンサ、荷重センサの少なくとも一つを含む、請求項6から請求項9のいずれか1項に記載のデータ分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、状態監視システム及びデータ分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
設備に設置されるセンサを用いて収集される計測データに対して、実効値の算出や周波数解析等の分析処理を実行し、分析処理の結果に基づいて設備の状態を監視する状態監視システムが知られている。
【0003】
例えば、特開2019-173706号公報(特許文献1)には、風力発電所の監視システムが記載されている。この監視システムでは、複数の風力発電装置の各々は、自号機において収集される計測データ(第1のデータ)、及び通信装置を通じて他号機から取得される計測データ(第2のデータ)を用いて、自号機の状態を監視する状態監視装置を備えている。状態監視装置は、他号機の運転条件が自号機の運転条件と一致する場合に、他号機から第1のデータと同期する第2のデータを取得し、第1のデータ及び第2のデータを含む集合データのばらつき度合いに基づいて、自号機の状態を監視する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-173706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
設備の状態を監視する状態監視システムに対して、状態監視のリアルタイム性が求められる場合がある。例えば、生産現場等において、設備の計測データ(振動データ等)に対して周波数解析等の分析処理を行ない、分析処理の結果に基づいて設備の診断を行なう場合に、診断結果に即応性がないと、設備の異常検知及び異常に対する対応が遅れてしまう。このような場合に、計測データの分析処理、及び分析結果に基づく診断処理のリアルタイム性が求められる。特許文献1では、処理のリアルタイム性については、特に検討されていない。
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、設備の状態を監視する状態監視システムにおいて、処理のリアルタイム性を確保することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に従う状態監視システムは、設備の状態を監視する状態監視システムであって、設備に取り付けられるセンサと、データ計測装置と、データ分析装置と、診断装置とを備える。データ計測装置は、センサの検出信号を受け、与えられる計測条件に従ってセンサの検出信号から計測データを取得する。データ分析装置は、データ計測装置から計測データを受け、計測データに対して分析処理を実行する。診断装置は、分析処理により得られる分析結果に基づいて、設備の状態を診断する診断処理を実行する。データ分析装置は、分析処理及び診断処理に要した時間に基づいて、計測条件、及び分析処理の分析条件を設定する。
【0008】
また、本発明に従うデータ分析装置は、データ計測装置から受ける計測データに対して分析処理を実行するデータ分析装置である。データ計測装置は、与えられる計測条件に従って、設備に取り付けられるセンサの検出信号から計測データを取得するように構成される。データ分析装置は、計算部と、計算制御部とを備える。計算部は、計測データに対して分析処理を実行する。計算制御部は、分析処理、及び分析処理により得られる分析結果に基づいて設備の状態を診断する診断処理に要した時間に基づいて、計測条件、及び分析処理の分析条件を設定する。
【0009】
上記の状態監視システム及びデータ分析装置では、計測データに対する分析処理、及び分析処理の結果に基づく診断処理に要した時間に基づいて、データ計測装置の計測条件及び分析処理の分析条件が設定される。これにより、分析処理及び診断処理に要する時間が計測データの計測間隔を超えないように、上記計測条件及び分析条件を設定し得る。したがって、この状態監視システム及びデータ分析装置によれば、処理のリアルタイム性を確保することが可能となる。
【0010】
好ましくは、データ分析装置(計算制御部)は、データ計測装置における計測データの計測間隔と、分析処理及び診断処理に要した時間との関係を示す計測効率に基づいて、計測条件を設定する。
【0011】
さらに好ましくは、データ分析装置(計算制御部)は、データ計測装置における計測データの計測間隔と、分析処理及び診断処理に要した時間並びに通信時間との関係を示す計測効率に基づいて、計測条件を設定する。
【0012】
さらに好ましくは、データ分析装置(計算制御部)は、計測効率に基づいて分析条件を設定する。
【0013】
さらに好ましくは、データ分析装置(計算制御部)は、計測効率及び診断処理の結果に基づいて分析条件を設定する。
【0014】
好ましくは、データ分析装置(計算制御部)は、計測効率に基づいて設定される計測条件が所定の調整範囲内に含まれない場合に、分析条件を設定する。
【0015】
好ましくは、センサは、振動センサ、温度センサ、圧力センサ、ひずみセンサ、荷重センサの少なくとも一つを含む。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、設備の状態を監視する状態監視システムにおいて、処理のリアルタイム性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態に従う状態監視システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。
図2図1に示す状態監視システムの構成をより詳細に示した図である。
図3】計算条件ファイルに含まれる計測条件設定表の一例を示す図である。
図4】計算条件ファイルに含まれる分析レベル設定表の一例を示す図である。
図5】計算条件ファイルに含まれる分析処理設定表の一例を示す図である。
図6】状態監視システムにおいて実行される処理の手順の一例を示す第1のフローチャートである。
図7】状態監視システムにおいて実行される処理の手順の一例を示す第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に従う状態監視システムの全体構成を概略的に示すブロック図である。図1を参照して、この状態監視システム100は、センサ部10と、データ計測装置20と、データ分析装置30と、診断装置40と、表示装置50とを備える。
【0020】
センサ部10は、設備に取り付けられる各種センサを含む。例えば、状態監視システム100によって風力発電設備の状態を監視する場合に、センサ部10は、主軸受の振動を検出する振動センサを含む。なお、センサ部10に含まれるセンサは、振動センサに限定されず、温度センサや圧力センサ、ひずみセンサ、荷重センサ等であってもよい。以下では、センサ部10は、振動センサを含むものとして説明する。
【0021】
データ計測装置20は、センサ部10からセンサの検出信号(アナログ信号)を受ける。データ計測装置20は、例えば、データロガーやPLC(Programmable Logic Controller)等である。データ計測装置20は、データ分析装置30により設定される計測条件に従って、センサの検出信号から計測データを取得する。計測条件とは、例えば、計測データの計測間隔、計測時間、及びサンプリング周波数である。
【0022】
より詳しくは、計測間隔は、データ計測装置20からデータ分析装置30への計測データの送信間隔に相当し、データ分析装置30では、計測間隔毎の一纏まりの計測データに対して分析処理が実行され、診断装置40では、その分析処理の結果を用いて診断処理が実行される。計測時間は、データ計測装置20において計測間隔内で実際に計測が行なわれた時間であり、計測間隔=計測時間の場合もある。サンプリング周波数は、センサ部10からの検出信号(アナログ信号)をサンプリングする周波数である。
【0023】
データ分析装置30は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含んで構成される(いずれも図示せず)。CPUは、ROMに格納されているプログラムをRAM等に展開して実行する。ROMに格納されるプログラムは、データ分析装置30の処理手順が記されたプログラムである。データ分析装置30は、例えば、オンプレミス又はクラウド上に構成される。
【0024】
データ分析装置30は、データ計測装置20において計測条件に従って取得された計測データをデータ計測装置20から受ける。そして、データ分析装置30は、計測データに対して分析処理を実行する。分析処理とは、例えば、計測データの実効値(RMS(Root Mean Square))を計算する処理、計測データに対して高速フーリエ変換(FFT(Fast Fourier Transform))を実行することにより周波数分析を行なう処理、計測データの波高率(CF(Crest Factor))を計算する処理等を含む。そして、データ分析装置30は、分析処理の結果(以下「分析結果」と称する場合がある。)を診断装置40へ送信する。
【0025】
診断装置40も、CPU、ROM、RAM等を含んで構成される(いずれも図示せず)。ROMに格納されるプログラムは、診断装置40の処理手順が記されたプログラムである。診断装置40も、例えば、オンプレミス又はクラウド上に構成され、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信システム、或いは外部システムを通じて、データ分析装置30と通信可能に構成される。
【0026】
診断装置40は、データ分析装置30から計測データの分析結果を受ける。そして、診断装置40は、その分析結果に基づいて、センサ部10によりデータを収集した設備の状態を診断する診断処理を実行する。例えば、振動センサにより軸受の振動データが収集される場合に、診断処理は、分析結果(振動データのRMSやFFTスペクトル、CF等)を所定のしきい値と比較することによって軸受の損傷レベルを診断する処理を含む。そして、診断装置40は、診断処理の結果(以下「診断結果」と称する場合がある。)をデータ分析装置30へ送信する。また、診断装置40は、診断処理に要した時間(診断処理時間)を併せてデータ分析装置30へ送信する。
【0027】
この状態監視システム100は、例えば風力発電設備の状態を監視するものであるところ、このような状態監視システム100に対しては、状態監視のリアルタイム性が求められる。すなわち、計測間隔毎の計測データに対して、上記の分析処理及び診断処理が計測間隔内に完了することが求められる。分析処理及び診断処理が計測間隔内に完了しない場合、処理待ちのデータが溜まり、その結果、データの欠落や診断の中断等の対応が必要となり得る。このような対応が行なわれている間は、処理のリアルタイム性が損なわれ、リアルタイムな診断を行なうことができない。そのため、設備の異常検知及び異常に対する対応が遅れてしまう。
【0028】
近年、より幅広く設備の状態を監視して信頼性の高い診断を行なうために、分析処理及び診断処理の演算負荷が増加してきており、処理のリアルタイム性の確保が課題となってきている。この課題に対して、高性能なハードウェアを導入することは一案であるけれども、高性能なハードウェアの導入には多大なコストがかかり得るため、低コストでのリアルタイム性の確保が望まれている。
【0029】
そこで、本実施の形態に従う状態監視システム100では、データ分析装置30は、分析処理に要した時間(以下「分析処理時間」と称する場合もある。)、及び診断装置40において診断処理に要した時間(以下「診断処理時間」と称する場合もある。)に基づいて、データ計測装置20の計測条件、及び分析処理の分析条件を設定する。分析処理の分析条件とは、分析処理の内容を規定する条件であり、本実施の形態では、RMS、FFTスペクトル、CFのいずれの分析計算を行なうか、また、計測データに対するフィルタ処理の通過帯域等が規定される。なお、分析処理は、RMS、FFTスペクトル、CFに限定されるものではない。
【0030】
分析処理時間及び診断処理時間に基づいて、データ計測装置20の計測条件、及び分析処理の分析条件を設定することにより、分析処理及び診断処理に要する時間が計測データの計測間隔を超えないように計測条件及び分析条件を設定し得る。したがって、この状態監視システム100によれば、処理のリアルタイム性を確保することができる。
【0031】
表示装置50は、データ分析装置30から各種の表示用データを受け、その受けた表示用データを画面に表示する。表示装置50は、例えば、データ計測装置20により取得された計測データ、データ分析装置30の分析処理の結果(分析結果)、診断装置40の診断処理の結果(診断結果)、データ分析装置30により設定された計測条件及び分析処理の分析条件を含む各種設定情報等を、表示用データとして受けて画面に表示する。
【0032】
図2は、図1に示した状態監視システム100の構成をより詳細に示した図である。図2を参照して、データ分析装置30は、計算条件ファイル32と、計算部34と、計算制御部36とを含む。
【0033】
計算部34は、データ計測装置20において計測条件に従って収集された計測データをデータ計測装置20から受ける。また、計算部34は、計算制御部36により設定される分析処理の分析条件を計算制御部36から受ける。そして、計算部34は、その分析条件に従って、データ計測装置20から受ける計測データに対して分析処理を実行する。分析条件及び分析処理の詳細については、後ほど説明する。
【0034】
計算部34は、分析処理の結果を診断装置40へ送信する。この例では、データ分析装置30と診断装置40とは、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信システム60を通じて接続されており、通信システム60を通じて診断装置40へ分析結果が送信される。
【0035】
さらに、計算部34は、分析処理に要した時間(分析処理時間)を計時する。そして、計算部34は、計時された分析処理時間を計算制御部36へ出力する。
【0036】
計算制御部36は、計測条件及び分析条件を設定するための計算条件ファイル32を取得する。計算条件ファイル32については、後ほど詳しく説明する。また、計算制御部36は、計算部34において計時された分析処理時間を計算部34から受ける。さらに、計算制御部36は、計算部34による分析処理の結果(分析結果)に基づく診断装置40での診断処理の結果(診断結果)、及びその診断処理に要した時間(診断処理時間)を、通信システム60を通じて診断装置40から受ける。
【0037】
そして、計算制御部36は、計算条件ファイル32を参照して、計算部34から受ける分析処理時間、及び診断装置40から受ける診断処理時間に基づいて、データ計測装置20の計測条件、及び計算部34において実行される分析処理の分析条件を設定する。以下、計測条件及び分析条件の設定方法について詳しく説明する。
【0038】
計算制御部36は、計測条件及び分析条件の設定を行なうにあたり、分析処理及び診断処理を含む処理全体のターンアラウンドタイムを算出する。例えば、計算制御部36は、計算部34から受ける分析処理時間と、診断装置40から受ける診断処理時間との合計時間をターンアラウンドタイムとして算出する。
【0039】
なお、ターンアラウンドタイムの算出方法は、これに限定されるものではない。例えば、ターンアラウンドタイムは、データ分析装置30において、データ計測装置20からの計測データを取得した時刻と、診断装置40からの診断結果を取得した時刻との差であってもよい。なお、この場合も、ターンアラウンドタイムは、分析処理時間と診断処理時間とを含むものである。
【0040】
そして、計算制御部36は、計測データの計測間隔と、分析処理及び診断処理を含む処理全体のターンアラウンドタイムとの関係を示す「計測効率」を算出する。本実施の形態では、計測効率は、次式に示すように、計測間隔とターンアラウンドタイムとの比によって示される。
【0041】
計測効率=ターンアラウンドタイム/計測間隔 …(1)
好ましくは、通信システム60が、データ分析装置30と診断装置40との間の通信時間を計時する。或いは、計算部34が、分析処理終了時刻を計算制御部36へ出力し、診断装置40が、診断処理開始時刻及び診断処理終了時刻を、通信システム60を通じて計算制御部36へ出力し、計算制御部36が、分析処理終了時刻と診断処理開始時刻との差と、診断処理終了時刻と診断結果を受け取った時刻との差を合計して、通信システム60の通信(双方向)に要した時間(通信時間)を計時する。そして、計算制御部36は、分析処理及び診断処理並びに通信システム60の通信時間を含む処理全体のターンアラウンドタイムを算出し、その算出されたターンアラウンドタイムと計測データの計測間隔とから計測効率を算出する。
【0042】
なお、計測効率の表し方はこれに限定されるものではなく、例えば、計測間隔とターンアラウンドタイムとの差によって計測効率を表してもよい。
【0043】
式(1)で示される計測効率が0に近いほど、計測間隔に対して分析処理及び診断処理に要した処理時間が短い。他方、計測効率が1に近いほど、分析処理及び診断処理に要した処理時間が計測間隔に近くなり、次の計測開始までの待ち時間が少なくなる。そして、計測効率が1を超えると、分析処理及び診断処理が計測間隔内で終了せず、処理のリアルタイム性が損なわれる。
【0044】
計算制御部36は、計測間隔毎にこの計測効率を算出する。そして、計算制御部36は、算出された計測効率に基づいてデータ計測装置20の計測条件を設定し、その設定内容をデータ計測装置20へ出力する。例えば、計算制御部36は、計測効率が1よりも低いときは、計測間隔を短くするとともにサンプリング周波数を高めるように各計測項目を調整し、計測効率が1以上であるときは、計測間隔を長くするとともにサンプリング周波数を低下させるように各計測項目を調整する。
【0045】
また、計算制御部36は、算出された計測効率に基づいて分析処理の分析条件を設定し、その設定内容を計算部34へ出力する。例えば、計算制御部36は、計測効率が低いときは、処理に余裕があるため、分析処理において、RMSの計算に加えて、周波数分析を行なうためのFFT計算やCFの計算等をさらに行なうように、分析条件を設定する。他方、計算制御部36は、計測効率が高いときは、処理に余裕がないため、分析処理において実行する計算を一部に限定するように(例えば、RMS及びFFT計算のみ、或いはRMSのみ等)、分析条件を設定する。
【0046】
なお、計測条件の設定(調整)と分析条件の設定とは、互いに独立して行なってもよいが、本実施の形態では、計測条件の調整が所定の調整範囲(後述)に含まれない場合に、分析条件の設定が行なわれる。上記のように、分析条件の変更により分析項目が限定され得るところ、幅広い状態監視をできるだけ維持するために、分析条件の変更よりも計測条件の調整を優先的に行ない、計測条件の調整によっては処理のリアルタイム性が確保できないような場合に、分析条件の設定(変更)が行なわれる。
【0047】
図3は、計算条件ファイル32に含まれる計測条件設定表の一例を示す図である。図3を参照して、計測項目は、計測条件の設定項目であり、計測間隔、計測時間、サンプリング周波数等を含む。初期設定値は、計算制御部36により各計測項目が調整される前の各計測項目の初期値である。
【0048】
設定値(最悪条件)、設定値(希望条件)、及び設定値(最良条件)は、各計測項目の調整範囲を規定するものである。設定値(最悪条件)は、各計測項目の最悪値を示し、計測間隔及び計測時間の各設定値は、相対的に大きく、サンプリング周波数の設定値は、相対的に低い。設定値(希望条件)は、各計測項目の希望値を示す。設定値(最良条件)は、各計測項目の最良値を示し、計測間隔及び計測時間の各設定値は、相対的に小さく、サンプリング周波数の設定値は、相対的に高い。
【0049】
上述のように、計算制御部36は、計測効率に基づいて計測条件を設定する。具体的には、計算制御部36は、計測効率が1よりも低いときは、各計測項目の設定値を「設定値(最良条件)」の方向に調整する。他方、計測効率が1以上であるときは、計算制御部36は、各計測項目の設定値を「設定値(最悪条件)」の方向に調整する。具体的な調整方法については、一例として、各計測項目に優先順位を付与し、優先順位の高い計測項目から計測効率に基づいて設定値が調整される。
【0050】
そして、計測効率が1よりも低い場合に、各計測項目の設定値が「設定値(希望条件)」と「設定値(最良条件)」との間に調整されると、計算制御部36は、設定処理を終了する。なお、計測効率が1以上である場合は、各計測項目の設定値が「設定値(最悪条件)」と「設定値(最良条件)」との間に調整されると、計算制御部36は、設定処理を終了し、分析レベル及び分析条件の設定を行なう。
【0051】
なお、表中のIDは、各計測項目に対して付与される番号である。後述の図4図5に示される表においても、項目毎にIDが付与されているが、IDは、各表中において項目を区別するための番号であって、表の間でIDによる項目の関連付けはない。
【0052】
図4は、計算条件ファイル32に含まれる分析レベル設定表の一例を示す図である。図4を参照して、この分析レベル設定表を用いて設定される分析レベルに応じて、計算部34において実行される分析処理の内容が規定される。後ほど図5で詳しく説明するが、本実施の形態では、分析レベルが低いほど、分析処理における分析計算の種別が限定され(例えばRMSの計算のみ)、分析レベルが高いほど、分析計算の種別が多くなる(例えば、RMSに加えてFFTやCFの計算等)。
【0053】
分析レベルは、計測効率に基づいて決定される。本実施の形態では、計測効率Rが0以上0.5未満であるときは、処理に余裕があるため、分析レベルは3に設定される。計測効率Rが0.5以上0.8未満であるときは、分析レベルは2に設定される。そして、計測効率Rが0.8以上であるときは、処理に余裕がないため、分析レベルは1に設定される。
【0054】
図5は、計算条件ファイル32に含まれる分析処理設定表の一例を示す図である。図5を参照して、計算種別は、分析処理において実行可能な分析計算の種別を示し、この例では、RMSの計算、周波数分析を行なうためのFFT計算、CFの計算を含む。計算パラメータは、データ計測装置20から受ける計測データに対する前処理としてのバンドバスフィルタ(BPF(Band Pass Filter))の通過帯域を示す。
【0055】
診断レベルは、分析処理の結果に基づく診断装置40での診断結果のレベルを示す。例えば、振動センサを含むセンサ部10により軸受の振動データが収集される場合に、分析結果(振動データのRMSやFFTスペクトル、CF等)を所定のしきい値と比較することによって軸受の損傷レベルが診断され、診断レベルとして示される。分析レベルは、図4に示した分析レベル設定表を用いて、計測効率に基づいて決定される。
【0056】
図示のように、本実施の形態では、計測効率に基づき決定される分析レベルに応じて、分析処理の計算種別が設定される。この例では、分析レベルが1のときは(計測効率R≧0.8)、分析処理においてRMSの計算のみが実行される。分析レベルが2のときは(0.5≦計測効率R<0.8)、分析処理において、RMSに加えて、周波数分析を行なうためのFFT計算が実行される。分析レベルが3のときは(0≦計測効率R<0.5)、分析処理において、RMS及びFFTの計算に加えて、さらにCFの計算が実行される。
【0057】
また、本実施の形態では、診断装置40による診断の診断レベルに応じて、計算パラメータが設定される。この例では、診断装置40による診断レベルが0である場合、計算種別がRMSであるときは、計算パラメータ(計測データに対するBPFの通過帯域)がf01~f02kHzに設定され、計算種別がFFTであるときは、計算パラメータがf11~f12kHzに設定され、計算種別がCFであるときは、計算パラメータがf21~f22kHzに設定される。
【0058】
また、診断装置40による診断レベルが1である場合、計算種別がRMSであるときは、計算パラメータがf31~f32kHzに設定され、計算種別がFFTであるときは、計算パラメータがf41~f42kHzに設定され、計算種別がCFであるときは、計算パラメータがf51~f52kHzに設定される。さらに、診断装置40による診断レベルが2である場合、計算種別がRMSであるときは、計算パラメータがf61~f62kHzに設定され、計算種別がFFTであるときは、計算パラメータがf71~f72kHzに設定され、計算種別がCFであるときは、計算パラメータがf81~f82kHzに設定される。
【0059】
このように、本実施の形態では、分析処理及び診断処理に要した時間に基づいて計測効率が算出され、計測効率に基づいて設定される分析レベルに応じて、分析処理の内容(計算種別)が設定される。また、診断装置40による診断処理の結果(診断レベル)に基づいて、分析処理の内容(計算パラメータ)が設定される。
【0060】
なお、図3から図5の各設定表を含む計算条件ファイル32は、ハードディスクドライブ(HDD(Hard Disk Drive))やソリッドステートドライブ(SSD(Solid State Drive))等の記憶装置(図示せず)に格納されている。
【0061】
再び図2を参照して、計算制御部36は、計測効率に基づいて設定(調整)された計測条件をデータ計測装置20へ出力する。そして、データ計測装置20は、データ分析装置30(計算制御部36)から受ける計測条件に従ってデータの計測を行なう。
【0062】
また、計算制御部36は、設定された分析条件(分析処理の計算種別や計算パラメータ等)を計算部34へ出力する。そして、計算部34は、計算制御部36から受ける分析条件に従って、データ計測装置20から受ける計測データに対して分析処理を実行する。
【0063】
診断装置40は、診断条件ファイル42と、診断部44とを含む。診断条件ファイル42は、診断部44において実行される診断処理の診断条件を含む。例えば、診断条件ファイル42は、診断部44において、データ分析装置30による分析結果に対する診断結果のレベル(診断レベル)を判定するための判定しきい値を含む。
【0064】
診断部44は、データ分析装置30の計算部34から、計算制御部36により設定される分析条件に従って計算部34により実行される分析処理の結果を受ける。そして、診断部44は、診断条件ファイル42を参照して、データ分析装置30から受ける分析結果に基づいて診断処理を実行する。診断部44は、診断処理による診断結果をデータ分析装置30(計算制御部36)へ送信する。
【0065】
さらに、診断部44は、診断処理に要した時間(診断処理時間)を計時する。そして、診断部44は、診断結果とともに、計時された診断処理時間をデータ分析装置30(計算制御部36)へ出力する。
【0066】
図6及び図7は、本実施の形態に従う状態監視システム100において実行される処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、所定の条件が成立する毎に実行される。例えば、このフローチャートの処理は、定期的に実行されるものとしてもよいし、診断装置40による診断結果に変化が生じた場合に実行されるものとしてもよい。
【0067】
図6を参照して、まず、データ分析装置30において、計算条件ファイル32を参照して、計測条件及び分析条件の初期設定が行なわれる(ステップS10)。具体的には、計測条件については、計測間隔、計測時間、及びサンプリング周波数の各々が、図3に示した計測条件設定表の初期設定値に設定される。データ分析装置30は、これらの初期設定値を計測条件としてデータ計測装置20へ送信する。データ計測装置20は、データ分析装置30から受ける計測条件の初期設定に従って、データの計測を開始する。
【0068】
分析条件については、分析レベルが最も高いレベル(この例では分析レベル3)に初期設定され、診断レベルが最も低いレベル(この例では診断レベル0)に初期設定される。そして、図5に示した分析処理設定表を参照して、分析レベル及び診断レベルの上記初期設定値に基づいて、分析処理における計算種別の初期設定として、RMS、FFT、及びCFの各計算が設定される。
【0069】
計測条件及び分析条件の初期設定が行なわれると、データ分析装置30は、データ計測装置20からの計測データの読込を開始する(ステップS20)。そして、データ分析装置30は、設定された分析条件に従って、データ計測装置20から受ける計測データに対して分析処理を実行する(ステップS30)。上記のように、初期設定では、RMS、FFT、及びCFの各計算が、読み込まれた計測データに対して実行される。なお、データ分析装置30は、分析処理の実行に要した時間(分析処理時間)を算出する。そして、データ分析装置30は、分析処理の実行結果(分析結果)を診断装置40へ送信する。
【0070】
データ分析装置30において分析処理が実行されると、診断装置40は、その分析結果に対して診断処理を実行する(ステップS40)。この実施の形態では、診断装置40は、診断条件ファイル42を参照して、データ分析装置30から受ける分析結果に対する診断レベルを判定する。また、診断装置40は、診断処理の実行に要した時間(診断処理時間)を算出する。そして、診断装置40は、診断処理の結果(診断レベル)及び診断処理時間をデータ分析装置30へ送信する。
【0071】
データ分析装置30は、診断装置40から診断結果及び診断処理時間を受けると、分析処理及び診断処理を含む処理全体のターンアラウンドタイムを算出する(ステップS50)。この例では、分析処理の実行時に算出された分析処理時間と、診断装置40から受ける診断処理時間との合計時間がターンアラウンドタイムとして算出される。
【0072】
そして、データ分析装置30は、計測条件として設定されている計測間隔と、算出されたターンアラウンドタイムとから、上記の式(1)によって計測効率を算出する(ステップS60)。
【0073】
図7を参照して、データ分析装置30は、算出された計測効率及び計測条件が指定条件内であるか否かを判定する(ステップS70)。具体的には、計測効率が1よりも低い場合は、計測条件の各計測項目(図3)の設定値が「設定値(希望条件)」と「設定値(最良条件)」との間にあるときに、計測効率及び計測条件は指定条件内であると判定される。但し、分析レベルが1である場合は、各計測項目の設定値が「設定値(最悪条件)」と「設定値(最良条件)」との間にあるときに、計測効率及び計測条件は指定条件内であると判定される。
【0074】
ステップS70において計測効率及び計測条件が指定条件内であると判定されると(ステップS70においてYES)、リアルタイムの診断処理が実行されたと判断され、処理はエンドへ移行される。
【0075】
ステップS70において計測効率及び計測条件は指定条件内にないと判定されると(ステップS70においてNO)、データ分析装置30は、計測条件の調整回数が上限値を超えているか否かを判定する(ステップS80)。計測条件の調整については、ステップS90において説明する。なお、上限値は、通常であれば計測効率及び計測条件が指定条件内に調整されるのに十分な回数に適宜設定される。
【0076】
計測条件の調整回数が上限値を超えていると判定されると(ステップS80においてYES)、この場合はリアルタイム処理を実現できないと判断され、処理がエンドへ移行される。なお、特に図示しないが、この場合については、計測条件の調整回数が上限値を超えたことを表示装置50に表示するようにしてもよい。
【0077】
他方、ステップS80において計測条件の調整回数はまだ上限値以下であると判定されると(ステップS80においてNO)、データ分析装置30は、計測条件の調整を行なう(ステップS90)。具体的には、データ分析装置30は、計測効率が1よりも低いときは、各計測項目の設定値を「設定値(最良条件)」(図3)の方向に調整し、計測効率が1以上であるときは、各計測項目の設定値を「設定値(最悪条件)」の方向に調整する。その際、各計測項目に優先順位を付与し、優先順位の高い計測項目から計測効率に基づいて設定値を調整することができる。
【0078】
なお、計測条件の調整方法は、このような方法に限定されるものではなく、種々の方法を採用可能である。例えば、各計測項目の設定値を設計変数とし、正規化された最良条件又は希望条件の設定値とその時点の各計測項目の設定値との差を目的変数として、最急降下法等の最適化手法を用いて、目的変数が0に近づくように設計変数を調整してもよい。
【0079】
次いで、データ分析装置30は、調整された計測条件の設定値が所定の調整範囲内に含まれているか否かを判定する(ステップS100)。所定の調整範囲は、例えば、図3に示した「設定値(最悪条件)」から「設定値(最良条件)」の範囲である。計測条件の設定値が所定の調整範囲内に含まれていると判定されると(ステップS100においてYES)、データ分析装置30は、ステップS90において調整された計測条件をデータ計測装置20に設定する(ステップS140)。なお、計測条件が設定されると、図6のステップS30へ処理が戻され、調整された計測データに基づく分析処理が実行される。
【0080】
ステップS100において計測条件の設定値が所定の調整範囲内に含まれていないと判定されると(ステップS100においてNO)、データ分析装置30は、分析条件の設定を行なう。すなわち、データ分析装置30は、計算条件ファイル32に含まれる分析レベル設定表(図4)を参照して、ステップS60(図6)において算出された計測効率に基づいて分析レベルを設定する(ステップS110)。
【0081】
次いで、データ分析装置30は、診断装置40の診断結果(診断レベル)を取得する(ステップS120)。そして、データ分析装置30は、計算条件ファイル32に含まれる分析処理設定表(図5)を参照して、ステップS110において設定された分析レベル、及びステップS120において取得された診断レベルに基づいて、分析処理の分析条件を設定する(ステップS130)。具体的には、分析処理設定表(図5)を参照して、分析レベル及び診断レベルに従って、分析処理の計算種別(RMS、FFT計算、CF計算等)、及び計算パラメータ(計測データに対するBPFの通過帯域)が設定される。その後、ステップS140へ処理が移行され、ステップS90において調整された計測条件が設定される。
【0082】
以上のように、この実施の形態では、分析処理及び診断処理に要した時間に応じて定まる計測効率に基づいて、計測条件(各計測項目)が設定される。また、計測効率に基づいて設定される分析レベルに従って、分析条件(分析計算の種別)が設定される。これにより、分析処理及び診断処理に要する時間が計測データの計測間隔を超えないように、計測条件及び分析条件を設定し得る。したがって、この実施の形態によれば、処理のリアルタイム性を確保することが可能となる。
【0083】
また、この実施の形態においては、計測条件が所定の調整範囲内(例えば、設定値(最悪条件)から設定値(最良条件)の範囲(図3))に含まれない場合に、計測効率に応じた分析レベルに従って分析条件(計算種別)が設定される。したがって、この実施の形態によれば、計測条件が調整範囲内に含まれている限りは、分析条件(計算種別)が不必要に変更されることはない。
【0084】
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0085】
10 センサ群、20 データ計測装置、30 データ分析装置、32 計算条件ファイル、34 計算部、36 計算制御部、40 診断装置、42 診断条件ファイル、44 診断部、50 表示装置、60 通信システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7