(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
H01H 9/02 20060101AFI20240501BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240501BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240501BHJP
【FI】
H01H9/02 E
F21S2/00 410
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2020171148
(22)【出願日】2020-10-09
【審査請求日】2023-06-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123102
【氏名又は名称】宗田 悟志
(72)【発明者】
【氏名】北角 由也
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 裕
【審査官】片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-078468(JP,A)
【文献】特開2009-026643(JP,A)
【文献】特開平11-306903(JP,A)
【文献】登録実用新案第3205170(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 9/02
F21S 2/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面パネルを有する本体と、
前記前面パネルから前側に向かって突出する回動軸と、
前記回動軸を前側から覆う筒形状の操作つまみカバーと、
前記操作つまみカバーが挿入されるとともに、前記操作つまみカバーの前側への移動を抑制する内側貫通孔を有し、かつ前記前面パネルを前側から覆うとともに前記本体に取り付けられる内部カバーと、
前記操作つまみカバーが挿入される外側貫通孔を有し、かつ前記内部カバーを前側から覆うとともに前記本体に取り付けられる化粧カバーとを備え、
前記本体の内側には光源が配置され、
前記前面パネルには、前記光源に対応した位置に第1貫通孔が配置され、
前記化粧カバーには、前記光源に対応した位置に第2貫通孔が配置され、
前記内部カバーには、前記第1貫通孔に挿入される第1突出部と、前記第2貫通孔に挿入される第2突出部とが配置され、
前記内部カバーは、前記光源から放射された光を前記第1突出部と前記第2突出部とを介して外部に導光
し、
前記内部カバーは、前記第2突出部の周囲に溝部を有する操作装置。
【請求項2】
前記前面パネルには、前側から押圧可能な釦領域が配置され、
前記内部カバーは、前記化粧カバーを前記本体から取り外した状態において前記釦領域を押圧可能にするための貫通領域を有し、
前記化粧カバーは、前記釦領域と前記貫通領域とを覆う請求項1に記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操作装置に関し、特に操作者に操作される操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
調光器は、照明器具の調光レベルを調整可能である。また、調光器に対して、調光レベルを変化させるとともに照明を点灯/消灯させることが求められる。そのため、回動式の可変抵抗器を有し、可変抵抗器の抵抗値に応じて照明の調光レベルを制御するとともに、スイッチパネルの押圧操作により切換スイッチがオン/オフされる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常は操作不可能であるが、必要に応じて操作可能となる釦を備える場合、調光器の表面は化粧カバーで覆われる。化粧カバーが取り付けられていれば釦の操作が不可能であるが、化粧カバーが取り外されれば釦の操作が可能である。このような調光器の操作性の向上が求められる。
【0005】
本開示はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、化粧カバーが取り付けられた構造における操作性を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の操作装置は、前面パネルを有する本体と、前面パネルから前側に向かって突出する回動軸と、回動軸を前側から覆う筒形状の操作つまみカバーと、操作つまみカバーが挿入されるとともに、操作つまみカバーの前側への移動を抑制する内側貫通孔を有し、かつ前面パネルを前側から覆うとともに本体に取り付けられる内部カバーと、操作つまみカバーが挿入される外側貫通孔を有し、かつ内部カバーを前側から覆うとともに本体に取り付けられる化粧カバーとを備える。本体の内側には光源が配置され、前面パネルには、光源に対応した位置に第1貫通孔が配置され、化粧カバーには、光源に対応した位置に第2貫通孔が配置され、内部カバーには、第1貫通孔に挿入される第1突出部と、第2貫通孔に挿入される第2突出部とが配置され、内部カバーは、光源から放射された光を第1突出部と第2突出部とを介して外部に導光し、内部カバーは、第2突出部の周囲に溝部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、化粧カバーが取り付けられた構造における操作性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1(a)-(c)は、実施例に係る操作装置の構造を示す分解斜視図である。
【
図2】
図2(a)-(c)は、
図1(a)-(c)の操作装置を前側から見た場合の構造を示す図である。
【
図3】
図3(a)-(c)は、
図1(a)-(c)の内部カバーの構造を示す図である。
【
図4】
図3(a)-(c)の内部カバーによる導光を示す図である。
【
図5】
図5(a)-(b)は、
図1(a)-(c)の操作装置の別の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施例を具体的に説明する前に、本実施例の概要を説明する。本実施例は、調光器等の操作装置に関する。操作装置は、回動可能な非絶縁性の操作つまみと、押圧可能な釦とを備える。操作つまみに対する絶縁性を確保するために、操作つまみは、絶縁性を有する操作つまみカバーで覆われる。また、操作つまみカバーが操作つまみから脱落すること、釦が通常時に押圧されることを防止するために、操作つまみカバーの脱落を防止しながら釦を覆う化粧カバーが取り付けられる。
【0010】
化粧カバーを取り外すと、釦への押圧が可能になる。しかしながら、その状態において操作つまみカバーが脱落しやすくなり、操作つまみが露出するおそれがある。本実施例に係る操作装置では、操作つまみカバーが操作つまみから脱落することを防止しながら、釦への押圧を可能にする内部カバーが取り付けられ、内部カバーを覆うように化粧カバーが取り付けられる。化粧カバーは釦を覆う。このような構造において、化粧カバーを取り外すと、釦への押圧が可能になるが、操作つまみカバーは脱落しない。
【0011】
操作装置における状態通知を可能にするために、操作装置に光源が設けられる。しかしながら、内部カバーと化粧カバーの2重構造とする場合、光源からの光が操作装置の外部に届きにくくなる。光源からの光を導光するために専用の導光板を設ければよいが、小型化が求められる操作装置に、専用の導光板を設けることは困難である。本実施例に係る操作装置では、化粧カバーに貫通孔を設けるとともに、透過性を有する材料により内部カバーが生成される。光源からの光は、内部カバーを透過して、化粧カバーの貫通孔から外部に出力される。以下の説明において、「平行」、「垂直」は、完全な平行、垂直だけではなく、誤差の範囲で平行、垂直からずれている場合も含む。また、「略」は、おおよその範囲で同一であるという意味である。
【0012】
図1(a)-(c)は、操作装置1000の構造を示す分解斜視図である。
図1(a)-(b)は、方向が互いに異なった分解斜視図であり、
図1(c)は、
図1(a)-(b)の本体100をさらに分解した分解斜視図である。
図2(a)-(c)は、操作装置1000を前側から見た場合の構造を示す。
図2(a)は、化粧カバー500を取り付けた操作装置1000の構造を示し、
図2(b)は、化粧カバー500を取り外して内部カバー400を取り付けた操作装置1000を示し、
図2(c)は、化粧カバー500と内部カバー400を取り外した操作装置1000を示す。
図3(a)-(c)は、内部カバー400の構造を示す。特に、
図3(a)は、内部カバー400の斜視図であり、
図3(b)は、内部カバー400を前側から見た場合の構造を示し、
図3(c)は、
図3(b)のA-A’線における断面図である。操作装置1000は、照明負荷を点灯状態または消灯状態または調光状態に制御するための調光器である。操作装置1000は、調光器に限定されず、換気扇負荷を制御するスイッチであってもよい。
【0013】
図1(a)-(c)に示すように、x軸、y軸、z軸からなる直交座標系が規定される。x軸、y軸は互いに直交する。z軸は、x軸およびy軸に垂直であり、操作装置1000の高さ方向に延びる。また、x軸、y軸、z軸のそれぞれの正の方向は、
図1(a)-(c)における矢印の方向に規定され、負の方向は、矢印と逆向きの方向に規定される。z軸の正方向を「上方」、「上側」ということもあり、z軸の負方向を「下方」、「下側」ということもある。x軸の正方向を「前方」、「前側」ということもあり、x軸の負方向を「後方」、「後側」ということもある。y軸の正方向を「右方」、「右側」ということもあり、y軸の負方向を「左方」、「左側」ということもある。そのため、z軸は上下方向に延びる軸であり、x軸は前後方向に延びる軸であり、y軸は左右方向に延びる軸である。
【0014】
操作装置1000は、本体100、回動軸200、操作つまみカバー300、内部カバー400、化粧カバー500を含む。本体100は、前側に配置される前側本体110と、後側に配置される後側本体112とが組み合わされた箱形形状を有する。本体100の内部の構造は後述し、本体100の前側には矩形状の前面パネル120がy-z平面に広がる。前面パネル120の外周縁部は、上側壁部140、左側壁部142、下側壁部144、右側壁部146により囲まれる。上側壁部140、左側壁部142、下側壁部144、右側壁部146は、いずれも前面パネル120から前側に向かって突出し、壁部と総称されることもある。上側壁部140は、前面パネル120の上側部分に配置されて左右方向に延び、左側壁部142は、前面パネル120の左側部分に配置されて上下方向に延びる。下側壁部144は、前面パネル120の下側部分に配置されて左右方向に延び、右側壁部146は、前面パネル120の右側部分に配置されて上下方向に延びる。
【0015】
前面パネル120の中央部分には、前側に向かって突出する棒形状の回動軸200が配置される。回動軸200は、y-z平面内において回転可能な軸であり、非絶縁部材、例えば黄銅により形成される。回動軸200を回転させることによって、例えば照明負荷の調光制御がなされる。回動軸200は、操作つまみカバー300により前側から覆われる。操作つまみカバー300は、後側に向かって広がる筒形状であって、かつ前側が閉じた筒形状を有する。操作つまみカバー300は、絶縁部材、例えば樹脂により形成される。ユーザは、操作つまみカバー300をつまんで回転させることによって、回動軸200も回転する。
【0016】
内部カバー400は、y-z平面に広がる板形状を有し、前面パネル120を前側から覆うとともに、本体100の前側本体110に取り付けられる。内部カバー400の前側本体110への取付については後述する。内部カバー400の中央部分には、円形状に開口する内側貫通孔410が配置される。内側貫通孔410には、回動軸200に取り付けられた操作つまみカバー300が挿入される。また、内側貫通孔410の開口の半径は、操作つまみカバー300の後側端の半径よりも小さくされるので、操作つまみカバー300の前側への移動が抑制される。つまり、内部カバー400が本体100に取り付けられていれば、操作つまみカバー300が回動軸200から外れる状況の発生は抑制される。
【0017】
化粧カバー500は、y-z平面に広がる板形状を有し、内部カバー400を前側から覆うとともに、本体100の前側本体110に取り付けられる。化粧カバー500の前側本体110への取付については後述するが、化粧カバー500は、内部カバー400を挟みながら本体100に取り付けられる。化粧カバー500の中央部分には、円形状に開口する外側貫通孔510が配置される。外側貫通孔510には、回動軸200に取り付けられた操作つまみカバー300が挿入される。
【0018】
化粧カバー500の外周縁部には、上側突出片540、左側突出片542、下側突出片544、右側突出片546が配置される。上側突出片540、左側突出片542、下側突出片544、右側突出片546は、いずれも後側に向かって突出し、突出片と総称されることもある。上側突出片540は、化粧カバー500の上側部分に配置されて左右方向に延び、左側突出片542は、化粧カバー500の左側部分に配置されて上下方向に延びる。下側突出片544は、化粧カバー500の下側部分に配置されて左右方向に延び、右側突出片546は、化粧カバー500の右側部分に配置されて上下方向に延びる。化粧カバー500が本体100に取り付けられた状態において、上側突出片540は上側壁部140を覆い、左側突出片542は左側壁部142を覆い、下側突出片544は下側壁部144を覆い、右側突出片546は右側壁部146を覆う。
【0019】
本体100の内側には、電子回路基板210と総称される第1電子回路基板210a、第2電子回路基板210bが含まれ、第1電子回路基板210aが第2電子回路基板210bの上側に配置される。第1電子回路基板210aと第2電子回路基板210bは、x-y平面に広がる板形状を有し、前面パネル120から後側に向かう方向に沿って配置される。第1電子回路基板210aと第2電子回路基板210bは、回動軸200を挟みながら接続する。
【0020】
回動軸200は、固定部材202により前側本体110に固定される。固定部材202は、ナットであり、前面パネル120と内部カバー400との間に配置される。固定部材202は、回動軸200を回転させたときの応力を受けるので、当該応力は、電子回路基板210に伝達されない。その結果、電子回路基板210をy-z平面に広がる向きに配置しなくても、回動軸200と電子回路基板210との接続は維持される。
【0021】
第2電子回路基板210bには設定釦220が配置される。設定釦220の前には、前面パネル120の釦領域130が配置される。釦領域130は、前側から押圧可能な領域であり、設定釦220に対するカバーといえる。内部カバー400は、釦領域130に対応した位置に貫通領域420を有する。貫通領域420は、例えば、切り欠きであるが、貫通孔であってもよい。化粧カバー500を本体100から取り外した状態において、ユーザは、貫通領域420を介して釦領域130を押圧可能である。また、化粧カバー500は、本体100に取り付けられた場合、釦領域130と貫通領域420とを覆う。
【0022】
本体100の内側において、第1電子回路基板210aには光源230が配置される。光源230は、例えば、LED(Light Emitting Diode)である。前面パネル120には、光源230に対応した位置に第1貫通孔170が配置され、化粧カバー500には、光源230に対応した位置に第2貫通孔570が配置される。また、内部カバー400には、光源230に対応した位置に第1突出部470と第2突出部472が配置される。第1突出部470は、棒形状を有して後側に向かって延び、第2突出部472は、棒形状を有して前側に延びる。内部カバー400と化粧カバー500とを本体100に取り付けた場合に、第1突出部470は第1貫通孔170に挿入され、第2突出部472は第2貫通孔570に挿入される。
【0023】
ここで、内部カバー400は、透過性を有する材料により形成されているので、内部カバー400は、光源230から放射された光を第1突出部470と第2突出部472とを介して外部に導光する。さらに、内部カバー400は、第2突出部472の周囲に溝部474を有する。
図4は、内部カバー400による導光を示す。図示のごとく、光源230から放射された光は、第1突出部470と第2突出部472により前側に導光される。溝部474は、第1突出部470から入射された光が、第2突出部472以外の方向に拡散されることを抑制する。
【0024】
図5(a)-(b)は、操作装置1000の別の構造を示す。
図5(a)は、内部カバー400と化粧カバー500とを本体100に取り付けた場合の断面図である。
図3(a)に示すように、内部カバー400は、後側に向かって延びる第1取付爪480、第2取付爪(図示せず)、第3取付爪484を含む。また、
図2(c)に示されるように、前面パネル120は、第1取付孔180、第2取付孔182、第3取付孔184を含む。ここで、第1取付爪480と第1取付孔180、第2取付爪と第2取付孔182、第3取付爪484と第3取付孔184とは、互いに対応する位置に配置される。
図5(a)に示されるように、第3取付爪484は第3取付孔184に挿入される。また、第2取付爪は第2取付孔182に挿入され、第3取付爪484は第3取付孔184に挿入される。これにより、内部カバー400は本体100に取り付けられる。
【0025】
上側突出片540は、上側壁部140側の面に上側爪部550を有し、下側突出片544は、下側壁部144側の面に下側爪部554を有する。上側壁部140は、上側突出片540側の面に、上側爪部550を取り付け可能な上側孔部150を有し、下側壁部144は、下側突出片544側の面に、下側爪部554を取り付け可能な下側孔部154を有する。上側爪部550が上側孔部150に嵌め込まれ、下側爪部554が下側孔部154に嵌め込まれることによって、化粧カバー500が本体100に取り付けられる。このような状況では、化粧カバー500を前側に引っぱっても、化粧カバー500は本体100から取り外されない。
【0026】
図5(b)は、操作装置1000を枠体600に取り付けている場合の構造を示す。化粧カバー500の右側突出片546には、取り外し溝560が配置される。取り外し溝560は、上下方向に長い開口である。取り外し溝560は工具650を挿入可能であり、取り外し溝560に工具650を挿入してから、工具650を右回りに回転させると、
図5(a)の上側突出片540が上向きに変形し、下側突出片544が下向きに変形することによって、上側爪部550が上側孔部150から外れ、下側爪部554が下側孔部154から外れる。この状態で化粧カバー500が前側に移動すると、化粧カバー500が本体100から取り外される。
【0027】
本開示の実施例によれば、化粧カバー500を取り外しても内部カバー400が配置されるので、操作つまみカバー300が外れることを防止できる。また、化粧カバー500を取り外した場合に、内部カバー400の貫通領域420により釦領域130が露出するので、釦領域130を押圧できる。また、化粧カバー500を取り外すと、貫通領域420を有する内部カバー400が配置されるので、操作つまみカバー300が外れることを防止しながら、釦領域130を押圧できる。また、操作つまみカバー300が外れることが防止されながら、釦領域130が押圧可能であるので、化粧カバー500が取り付けられた構造における操作性を向上できる。
【0028】
また、非絶縁部材の回動軸200を絶縁部材の操作つまみカバー300が覆うので、非絶縁部材に触れられることを防止できる。また、操作つまみカバー300に対する外部からの回転応力、押込応力、引張応力を回動軸200で受けるので、本体100内部での電子回路基板210の強固な固定を不要にできる。また、電子回路基板210は、前面パネル120から後側に向かう方向に沿って配置されるので、本体100のサイズに対して、電子回路基板210の面積を拡大できる。また、電子回路基板210の面積が拡大するので、多くの電子部品を実装できる。
【0029】
また、化粧カバー500を指で外からつかんでも爪部が外れないので、化粧カバーを指で外すことを防止できる。また、化粧カバーを指で外すことが防止されるので、釦領域130へのいたずら操作を防止できる。また、工具650を挿入可能な取り外し溝560が配置されるので、指で挟んで外すことのできない化粧カバー500を下から持ち上げる力により外すことができる。
【0030】
また、透明な内部カバー400に第1突出部470と第2突出部472が備えられるので、光源230から放射された光を外部に導光できる。また、化粧カバー500と内部カバー400とに覆われていても光が外部に導光されるので、化粧カバー500が取り付けられた構造における操作性を向上できる。内部カバー400が導光機能を有するので、小さいスペースに部品を配置でき省スペース化を実現できる。内部カバー400は、第2突出部472の周囲に溝部474を有するので、光を効率的に導光できる。
【0031】
本開示の一態様の概要は、次の通りである。本開示のある態様の操作装置(1000)は、前面パネル(120)を有する本体(100)と、前面パネル(120)から前側に向かって突出する回動軸(200)と、回動軸(200)を前側から覆う筒形状の操作つまみカバー(300)と、操作つまみカバー(300)が挿入されるとともに、操作つまみカバー(300)の前側への移動を抑制する内側貫通孔(410)を有し、かつ前面パネル(120)を前側から覆うとともに本体(100)に取り付けられる内部カバー(400)と、操作つまみカバー(300)が挿入される外側貫通孔(510)を有し、かつ内部カバー(400)を前側から覆うとともに本体(100)に取り付けられる化粧カバー(500)とを備える。前面パネル(120)には、前側から押圧可能な釦領域(130)が配置され、内部カバー(400)は、化粧カバー(500)を本体(100)から取り外した状態において釦領域(130)を押圧可能にするための貫通領域(420)を有する。化粧カバー(500)は、釦領域(130)と貫通領域(420)とを覆う。
【0032】
回動軸(200)は、非絶縁部材であり、操作つまみカバー(300)は、絶縁部材であってもよい。
【0033】
回動軸(200)と本体(100)とを固定する固定部材(202)をさらに備えてもよい。固定部材(202)は、前面パネル(120)と内部カバー(400)との間に配置されてもよい。
【0034】
本体(100)の内側に配置される電子回路基板(210)をさらに備えてもよい。電子回路基板(210)は、回動軸(200)に接続され、電子回路基板(210)は、前面パネル(120)から後側に向かう方向に沿って配置されてもよい。
【0035】
前面パネル(120)の外周縁部には、前側に向かって突出する壁部(140、144)が配置され、化粧カバー(500)の外周縁部には、後側に向かって突出するとともに、壁部(140、144)を覆う突出片(540、544)が配置され、突出片(540、544)の壁部(140、144)側の面には、爪部(550、554)が配置され、壁部(140、144)の突出片(540、544)側の面には、爪部(550、554)を取付可能な孔部(150、154)が配置されてもよい。
【0036】
突出片(540、544)を第1突出片(540、544)と呼ぶ場合、化粧カバー(500)の外周縁部には、後側に向かって突出し、かつ第1突出片(540、544)とは別の第2突出片(546)が配置され、第2突出片(546)には、工具(650)を挿入可能な取り外し溝(560)が配置されてもよい。
【0037】
本開示の別の態様もまた操作装置(1000)である。この装置は、前面パネル(120)を有する本体(100)と、前面パネル(120)から前側に向かって突出する回動軸(200)と、回動軸(200)を前側から覆う筒形状の操作つまみカバー(300)と、操作つまみカバー(300)が挿入されるとともに、操作つまみカバー(300)の前側への移動を抑制する内側貫通孔(410)を有し、かつ前面パネル(120)を前側から覆うとともに本体(100)に取り付けられる内部カバー(400)と、操作つまみカバー(300)が挿入される外側貫通孔(510)を有し、かつ内部カバー(400)を前側から覆うとともに本体(100)に取り付けられる化粧カバー(500)とを備える。本体(100)の内側には光源(230)が配置され、前面パネル(120)には、光源(230)に対応した位置に第1貫通孔(170)が配置され、化粧カバー(500)には、光源(230)に対応した位置に第2貫通孔(570)が配置され、内部カバー(400)には、第1貫通孔(170)に挿入される第1突出部(470)と、第2貫通孔(570)に挿入される第2突出部(472)とが配置され、内部カバー(400)は、光源(230)から放射された光を第1突出部(470)と第2突出部(472)とを介して外部に導光する。
【0038】
内部カバー(400)は、第2突出部(472)の周囲に溝部(474)を有してもよい。
【0039】
以上、本開示を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本開示の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0040】
100 本体、 110 前側本体、 112 後側本体、 120 前面パネル、 130 釦領域、 140 上側壁部、 142 左側壁部、 144 下側壁部、 146 右側壁部、 150 上側孔部、 154 下側孔部、 170 第1貫通孔、 180 第1取付孔、 182 第2取付孔、 184 第3取付孔、 200 回動軸、 202 固定部材、 210 電子回路基板、 220 設定釦、 230 光源、 300 操作つまみカバー、 400 内部カバー、 410 内側貫通孔、 420 貫通領域、 470 第1突出部、 472 第2突出部、 474 溝部、 480 第1取付爪、 484 第3取付爪、 500 化粧カバー、 510 外側貫通孔、 540 上側突出片、 542 左側突出片、 544 下側突出片、 546 右側突出片、 550 上側爪部、 554 下側爪部、 560 取り外し溝、 570 第2貫通孔、 600 枠体、 650 工具、 1000 操作装置。