(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】収納什器用オプション部材、収納什器
(51)【国際特許分類】
A47B 96/02 20060101AFI20240501BHJP
A47B 97/00 20060101ALI20240501BHJP
A47B 81/00 20060101ALI20240501BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20240501BHJP
【FI】
A47B96/02 Z
A47B97/00 M
A47B81/00 Z
H02J50/10
(21)【出願番号】P 2020183913
(22)【出願日】2020-11-02
【審査請求日】2023-08-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】土山 和功
【審査官】村川 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-245313(JP,A)
【文献】特開2019-051226(JP,A)
【文献】特開2003-244828(JP,A)
【文献】特開2015-217197(JP,A)
【文献】特開2013-226248(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0374368(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 57/58
A47B 65/00
A47B 96/02
A47B 97/00
A47B 81/00
H02J 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる壁板を有し、収納空間を形成する什器本体と、前記什器本体に対して着脱可能に備えられ、前記収納空間を上下方向に仕切る棚板と、を有する収納什器に装着される収納什器用オプション部材であって、
前記棚板上に配置されるオプション部材本体と、
前記オプション部材本体に接続されるとともに、前記棚板の外周縁と前記壁板との間に挟み込まれた状態で、前記棚板に係合する係合部と、を備え
、
前記係合部は、
前記オプション部材本体から前記棚板と前記壁板との間を通って下方に延びる側部サポート部と、
前記側部サポート部の下端部から前記棚板の下面に沿って延びる下部サポート部と、を備える収納什器用オプション部材。
【請求項2】
前記係合部は、前記棚板の外周縁に沿って水平方向に延び、
前記係合部は、前記什器本体のうち前記棚板に対して前記水平方向の両側に位置する部分に突き当たることで、前記什器本体及び前記棚板に対する前記水平方向への移動を規制する端部を備えている
請求項
1に記載の収納什器用オプション部材。
【請求項3】
上下方向に延びる壁板を有し、収納空間を形成する什器本体と、前記什器本体に対して着脱可能に備えられ、前記収納空間を上下方向に仕切る棚板と、を有する収納什器に装着される収納什器用オプション部材であって、
前記棚板上に配置されるオプション部材本体と、
前記オプション部材本体に接続されるとともに、前記棚板の外周縁と前記壁板との間に挟み込まれた状態で、前記棚板に係合する係合部と、を備え、
前記係合部には、前記壁板と前記棚板との接続部材との干渉を逃げる逃げ部が形成されてい
る収納什器用オプション部材。
【請求項4】
上下方向に延びる壁板を有し、収納空間を形成する什器本体と、前記什器本体に対して着脱可能に備えられ、前記収納空間を上下方向に仕切る棚板と、を有する収納什器に装着される収納什器用オプション部材であって、
前記棚板上に配置されるオプション部材本体と、
前記オプション部材本体に接続されるとともに、前記棚板の外周縁と前記壁板との間に挟み込まれた状態で、前記棚板に係合する係合部と、を備え、
前記オプション部材本体は、上方を向く載置面を有した物品載置部を備えてい
る収納什器用オプション部材。
【請求項5】
前記物品載置部は、前記棚板の上面に対して上方に離間して配置され、
前記オプション部材本体は、前記棚板上に配置され、前記物品載置部を下方から支持する支持部を備えている
請求項
4に記載の収納什器用オプション部材。
【請求項6】
上下方向に延びる壁板を有し、収納空間を形成する什器本体と、前記什器本体に対して着脱可能に備えられ、前記収納空間を上下方向に仕切る棚板と、を有する収納什器に装着される収納什器用オプション部材であって、
前記棚板上に配置されるオプション部材本体と、
前記オプション部材本体に接続されるとともに、前記棚板の外周縁と前記壁板との間に挟み込まれた状態で、前記棚板に係合する係合部と、を備え、
前記オプション部材本体は、上方に向かって起立する縦板部を備え
る収納什器用オプション部材。
【請求項7】
上下方向に延びる壁板を有し、収納空間を形成する什器本体と、前記什器本体に対して着脱可能に備えられ、前記収納空間を上下方向に仕切る棚板と、を有する収納什器に装着される収納什器用オプション部材であって、
前記棚板上に配置されるオプション部材本体と、
前記オプション部材本体に接続されるとともに、前記棚板の外周縁と前記壁板との間に挟み込まれた状態で、前記棚板に係合する係合部と、を備え、
前記オプション部材本体は、電子機器に電力を供給する給電部を備え
る収納什器用オプション部材。
【請求項8】
上下方向に延びる壁板を有し、収納空間を形成する什器本体と、
前記什器本体に対して着脱可能に備えられ、前記収納空間を上下方向に仕切る棚板と、
前記棚板に装着された、請求項1から
7の何れか一項に記載の収納什器用オプション部材と、
を備える収納什器。
【請求項9】
前記棚板は、前記什器本体に対して上下方向に設置高さが調整可能とされている請求項
8に記載の収納什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納什器用オプション部材、収納什器に関する。
【背景技術】
【0002】
棚板を備えた収納什器の収納空間内を有効活用するため、様々なオプション部材が提案されている。例えば、特許文献1には、収納什器(収納庫)に、収納空間を仕切るためのオプション部材(収納庫用仕切り部材)が開示されている。このオプション部材は、上方に立ち上がり、互いに間隔をあけて対向配置された一対の側板部と、一対の側板部同士を接続する天板部と、を備えている。オプション部材は、天板部の下方に物品を収容するとともに、天板部上にも物品を載置できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された構成では、オプション部材は、収納什器の側板に嵌合する嵌合爪(嵌合部)を有している。オプション部材は、嵌合爪を収納什器の側板に形成されたスリットに嵌め込まれることで、収納庫内で固定されている。このため、組立に際しては、オプション部材の嵌合爪をスリットに嵌め込む作業が必要であり、手間が掛かる。また、収納什器の組み立て後は、嵌合爪がスリットに嵌合しているため、利用者の好み等に応じてオプション部材を取り外すことが困難である。また、オプション部材を設置するために収納什器側にスリットを形成する必要があり、スリットを有していない既存の収納什器に、オプション部材を後付けすることは困難である。
本発明は、収納什器へのオプション部材の着脱を容易に行うことができる収納什器用オプション部材、収納什器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材は、上下方向に延びる壁板を有し、収納空間を形成する什器本体と、前記什器本体に対して着脱可能に備えられ、前記収納空間を上下方向に仕切る棚板と、を有する収納什器に装着される収納什器用オプション部材であって、前記棚板上に配置されるオプション部材本体と、前記オプション部材本体に接続されるとともに、前記棚板の外周縁と前記壁板との間に挟み込まれた状態で、前記棚板に係合する係合部と、を備える。
【0006】
このような構成によれば、係合部を棚板に係合させるのみで、収納什器用オプション部材を収納什器の棚板に取り付けることができる。係合部は、棚板の外周縁と壁板との間に挟み込まれているので、壁板に交差する方向への移動が拘束される。棚板が什器本体に対して着脱可能である什器本体において、棚板を取り外せば、収納什器用オプション部材の棚板に対する着脱を容易に行うことができる。
【0007】
本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材において、前記係合部は、前記オプション部材本体から前記棚板と前記壁板との間を通って下方に延びる側部サポート部と、前記側部サポート部の下端部から前記棚板の下面に沿って延びる下部サポート部と、を備えるようにしてもよい。
この構成によれば、棚板の外周縁は、棚板上に配置されたオプション部材本体と下部サポート部とで、上下から挟み込まれる。側部サポート部は棚板の外周縁に突き当たる。このようにして、オプション部材本体と、側部サポート部と、下部サポート部とで、棚板の外周縁に対し、収納什器用オプション部材を棚板に強固に固定することができる。
【0008】
本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材において、前記係合部は、前記棚板の外周縁に沿って水平方向に延び、前記係合部は、前記什器本体のうち前記棚板に対して前記水平方向の両側に位置する部分に突き当たることで、前記什器本体及び前記棚板に対する前記水平方向への移動を規制する端部を備えているようにしてもよい。
この構成によれば、係合部の端部が、什器本体のうち棚板に対して水平方向の両側に位置する部分に突き当たることによって、収納什器用オプション部材が、外周縁に沿った水平方向に移動するのを抑えることができる。
【0009】
本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材において、前記係合部には、前記壁板と前記棚板との接続部材との干渉を逃げる逃げ部が形成されているようにしてもよい。
この構成によれば、棚板の外周縁と壁板との間に挟み込まれる係合部が、接続部材に干渉するのを避けることができる。
【0010】
本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材において、前記オプション部材本体は、上方を向く載置面を有した物品載置部を備えているようにしてもよい。
この構成によれば、棚板に装着した収納什器用オプション部材の物品載置部の載置面上に、物品を載置することができる。これにより、収納什器内の収納空間を有効利用することができる。
【0011】
本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材において、前記物品載置部は、前記棚板の上面に対して上方に離間して配置され、前記オプション部材本体は、前記棚板上に配置され、前記物品載置部を下方から支持する支持部を備えているようにしてもよい。
この構成によれば、物品載置部の下方に、オプション部材本体の付属部品やその他の物品を収容することができる。
【0012】
本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材において、前記オプション部材本体は、上方に向かって起立する縦板部を備えるようにしてもよい。
この構成によれば、収納什器内の収納空間を、縦板部によって区画することができる。また、物品載置部に載置する物品を縦板部に立て掛けることができる。これにより、収納什器内の収納空間を有効利用することができる。
【0013】
本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材において、前記オプション部材本体は、電子機器に電力を供給する給電部を備えるようにしてもよい。
この構成によれば、収納什器内に収納した電子機器に電力を供給することができる。これにより、収納什器内の収納中に、電子機器を充電することができる。また、収納什器内で作動させる電子機器の電力を確保することもできる。
【0014】
この発明に係る収納什器は、上下方向に延びる壁板を有し、収納空間を形成する什器本体と、前記什器本体に対して着脱可能に備えられ、前記収納空間を上下方向に仕切る棚板と、前記棚板に装着された、上記したような収納什器用オプション部材と、を備える。
【0015】
この構成によれば、オプション部材の着脱を容易に行うことができる収納什器を提供することが可能となる。
【0016】
本発明の一態様に係る収納什器用オプション部材において、前記棚板は、前記什器本体に対して上下方向に設置高さが調整可能とされているようにしてもよい。
この構成によれば、什器本体には、収納什器用オプション部材の設置高さを調整するための構成を備えることなく、収納什器用オプション部材の設置高さを棚板とともに任意に調整することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様によれば、収納什器へのオプション部材の着脱を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態に係る収納什器の全体構成を示す斜視図である。
【
図2】上記什器の棚板に装着された収納什器用オプション部材を示す斜視図である。
【
図3】上記棚板に装着された収納什器用オプション部材を示す図であり、
図2のI-I矢視断面図である。
【
図4】上記収納什器用オプション部材を、
図2とは異なる方向から見た斜視図である。
【
図5】上記収納什器用オプション部材を示す平面図である。
【
図6】上記収納什器用オプション部材の棚板に対する係合状態を示す断面図である。
【
図7】上記収納什器用オプション部材の変形例を示す斜視図である。
【
図8】上記収納什器用オプション部材の他の変形例を示す斜視図である。
【
図9】上記収納什器用オプション部材のさらに他の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明による収納什器用オプション部材、収納什器を実施するための形態を説明する。しかし、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る収納什器1の全体構成を示す斜視図である。
図1に示すように、収納什器1は、什器本体10と、棚板20と、収納什器用オプション部材30と、を備えている。
【0021】
什器本体10は、底板11と、一対の側板(壁板)12と、天板13と、背板14と、仕切板(壁板)15と、を備えている。底板11は、平面視長方形状で、床面F上から起立する複数本の支脚11f上に支持されている。以下の説明において、底板11の長辺方向を幅方向Dw、底板11の短辺方向を前後方向Dfr、幅方向Dw及び前後方向Dfrに直交する方向を上下方向Dvと称する。
【0022】
一対の側板12は、底板11の幅方向Dwの両端部からそれぞれ上方に向けて立設されている。一対の側板12は、幅方向Dwに直交する鉛直面に沿って、互いに平行に設けられている。各側板12は、幅方向Dwから視た側面視で、上下方向Dvに長い矩形状に形成されている。
天板13は、平面視矩形で、一対の側板12の上端部間に架設されている。
背板14は、底板11、側板12及び天板13の後端部間に架設されている。
【0023】
仕切板15は、一対の側板12の間に、複数枚配置されている。仕切板15は、側板12と平行に、幅方向Dwに間隔を空けて配置されている。各仕切板15は、幅方向Dwから視た側面視で、上下方向Dvに長い矩形状に形成されている。仕切板15は、什器本体10の内部を、幅方向Dwに区画している。
【0024】
側板12、仕切板15のそれぞれには、前後方向Dfrの両端部に前部支柱16、後部支柱17が設けられている。前部支柱16は、側板12、仕切板15の前端部に配置されている。後部支柱17は、側板12、仕切板15の後端部に配置されている。各前部支柱16、後部支柱17は、平面視矩形の筒状で、上下方向Dvに延びている。
【0025】
このような什器本体10内には、底板11、一対の側板12、仕切板15、天板13及び背板14により、前方に開口する前面開口Kを有した収納空間Sが画成されている。本実施形態では、什器本体10内に、複数の収納空間Sが画成されている。各収納空間Sは、幅方向Dwで隣り合う側板12と仕切板15との間、又は、幅方向Dwで隣り合う仕切板15同士の間に形成されている。
【0026】
什器本体10には、扉18が設けられている。扉18は、各収納空間Sの前面開口Kを開閉可能に構成されている。本実施形態では、扉18は、側板12の前端に蝶番(不図示)を介して鉛直軸周りに回動可能に取り付けられている。
【0027】
棚板20は、什器本体10内の各収納空間Sに配置されている。棚板20は、上下方向Dvに間隔を空けて1段以上、配置されている。本実施形態では、例えば、2段の棚板20が配置されている。なお、棚板20は、1段以上の任意の段数に設定可能である。
【0028】
棚板20は、什器本体10内の収納空間Sを上下方向Dvに仕切る。棚板20は、上下方向Dvに直交する水平面に沿って配置されている。棚板20の上面20tは、平面状で、各種の物品が載置可能とされている。
【0029】
図2は、上記什器10の棚板20に装着された収納什器用オプション部材30を示す斜視図である。
図3は、上記棚板20に装着された収納什器用オプション部材30を示す図であり、
図2のI-I矢視断面図である。
図2、
図3に示すように、各棚板20は、側板12又は仕切板15に対し、接続部材22を介して接続されている。接続部材22は、各棚板20の幅方向Dwの両側に、それぞれ前後方向Dfrに間隔をあけて複数(例えば二つ)配置されている。各接続部材22は、側板12又は仕切板15に形成された係止孔(不図示)に係止される係止部(不図示)と、棚板20の下面を下方から支持する棚板支持片22bと、を有している。各棚板20は、棚板支持片22b上に載置されている。各棚板20は、接続部材22に対して上下方向Dvに接離させることによって、什器本体10に対して着脱可能に構成されている。また、側板12、仕切板15には、接続部材22を係止するための係止孔(不図示)が、上下方向Dvに間隔をあけて複数形成されている。これにより、側板12、仕切板15に対する接続部材22の取付位置が、上下方向Dvで複数段階に選択可能となっている。これにより、棚板20は、什器本体10に対し、上下方向Dvの設置高さが調整可能とされている。
【0030】
図4は、上記収納什器用オプション部材30を、
図2とは異なる方向から見た斜視図である。
図5は、上記収納什器用オプション部材30を示す平面図である。
図6は、上記収納什器用オプション部材30の棚板20に対する係合状態を示す断面図である。
図3に示すように、納什器用オプション部材30は、棚板20において幅方向Dwの一方側に配置されている。
図2~
図6に示すように、収納什器用オプション部材30は、オプション部材本体31と、係合部32と、を一体に備えている。
【0031】
オプション部材本体31は、物品載置部33と、下方延出部36と、支持部34と、縦板部35と、を備えている。
物品載置部33は、棚板20の上面20tに対して上方に離間して配置されている。物品載置部33は、上下方向Dvに直交する面に沿った板状をなしている。物品載置部33は、上方を向く載置面33tを有している。載置面33tは、上方から見て前後方向Dfrに長い長方形状とされている。物品載置部33の前後方向Dfrの長さは、棚板20の前後方向Dfrの長さよりも短い。
【0032】
下方延出部36は、物品載置部33において、収納空間Sの幅方向Dw外側の端部から下方に延びている。下方延出部36は、幅方向Dwに直交する面に沿った板状をなしている。下方延出部36の前後方向Dfrの長さは、物品載置部33の前後方向Dfrの長さと同等とされている。
【0033】
支持部34は、物品載置部33の下側に配置されている。支持部34は、棚板20の上面20tに配置され、物品載置部33を下方から支持する。本実施形態において、支持部34として、直方体のボックス37が配置されている。ボックス37の側面は、下方延出部36に沿うように配置されている。ボックス37には、給電部40として、電子機器に電力を供給するためのコンセントユニットが組み込まれている。
【0034】
縦板部35は、物品載置部33において、収納空間Sの幅方向Dw中央部側の端部から上方に向かって起立している。縦板部35は、幅方向Dwに直交する面に沿って形成された板状をなしている。
物品載置部33の載置面33tの上側には、縦板部35と、側板12又は仕切板15との間に、前後方向Dfrに連続する上部収容空間30tが形成されている。縦板部35は、載置面33t上に、例えばノートブック型のパーソナルコンピュータ、タブレット型端末、書類等の物品を載置した場合に、物品が、幅方向Dw他方の側(収納空間Sの幅方向Dw内側)に倒れないように保持する。
【0035】
係合部32は、オプション部材本体31に接続されている。係合部32は、側部サポート部38と、下部サポート部39と、を備えている。
図3、
図6に示すように、側部サポート部38は、下方延出部36から連続して下方に向かって延びている。側部サポート38は、下方延出部36と同一平面内に形成されている。側部サポート部38は、幅方向Dwに直交する面に沿って形成されている。側部サポート部38は、棚板20の外周縁20sと側板12との間を通って下方に延びている。
下部サポート部39は、側部サポート部38の下端部から、収納空間Sの幅方向Dw内側に延びている。下部サポート部39は、棚板20の外周縁20sの下面に沿って延びている。
【0036】
図2、
図3に示すように、係合部32には、接続部材22との干渉を逃げる逃げ部32nが形成されている。逃げ部32nは、接続部材22と干渉する部分を逃げるように、側部サポート部38及び下部サポート部39の一部を切り欠くことで形成されている。
【0037】
図6に示すように、上記の側部サポート部38と下部サポート部39とからなる係合部32は、前方から視て断面L字状をなしている。係合部32は、棚板20の外周縁20sに沿った水平方向である前後方向Dfrに連続して延びている。
図5に示すように、係合部32は、物品載置部33よりも前方に突出して延びている。係合部32の前後方向Dfrの長さは、棚板20の前後方向Dfrの長さと同等とされている。
【0038】
係合部32の前後方向Dfrの両端部32a、32bは、什器本体10のうち棚板20に対して水平方向の両側に位置する部分である、前部支柱16の後面16rと、後部支柱17の前面17fに対向して配置されている。ここで、係合部32の前方の端部32aと前部支柱16の後面16r、係合部32の後方の端部32bと後部支柱17の前面17fは、それぞれ、互いに突き当たっていてもよいし、前後方向Dfrに間隔をあけた状態で対向していてもよい。係合部32の端部32a、32bが前部支柱16の後面16r、後部支柱17の前面17fに突き当たることで、係合部32を含む収納什器用オプション部材30が、什器本体10及び棚板20に対して前後方向Dfrに移動することが規制されている。
【0039】
上記したような収納什器用オプション部材30は、棚板20を什器本体10から取り外した状態で、係合部32を棚板20の外周縁20sに側方から嵌め込むことで棚板20に装着される。収納什器用オプション部材30が装着された棚板20を、什器本体10に取り付けることで、収納什器用オプション部材30が什器本体10に装着される。
また、棚板20に装着された収納什器用オプション部材30を取り外すには、収納什器用オプション部材30が装着された棚板20を、什器本体10から取り外す。その後、収納什器用オプション部材30を棚板20の外周縁20sから側方に引き抜いて取り外す。
【0040】
このように、本実施形態では、収納什器用オプション部材30は、棚板20の外周縁20sと側板12、仕切板15との間に挟み込まれた状態で、棚板20に係合する係合部32と、を備える。
このような構成によれば、係合部32を棚板20に係合させるのみで、収納什器用オプション部材30を収納什器1の棚板20に取り付けることができる。係合部32は、棚板20の外周縁20sと側板12、仕切板15との間に挟み込まれているので、幅方向Dwへの移動が拘束される。棚板20が什器本体10に対して着脱可能である什器本体10において、棚板20を取り外すことによって、棚板20に対する収納什器用オプション部材30の着脱を容易に行うことができる。したがって、収納什器1へのオプション部材の着脱を容易に行うことが可能となる。
【0041】
本実施形態では、係合部32は、オプション部材本体31から棚板20と側板12、仕切板15との間を通って下方に延びる側部サポート部38と、側部サポート部38の下端部から棚板20の下面に沿って延びる下部サポート部39と、を備える構成とした。
このような構成によれば、棚板20の外周縁20sは、棚板20上に配置されたオプション部材本体31の支持部34と下部サポート部39とで、上下から挟み込まれる。側部サポート部38は棚板20の外周縁20sに突き当たる。このようにして、オプション部材本体31と、側部サポート部38と、下部サポート部39とで、棚板20の外周縁20sを強固に固定することができる。
【0042】
本実施形態では、係合部32の前後方向Dfrの両端部32a、32bが、什器本体10のうち棚板20に対して水平方向の両側に位置する部分(前部支柱16の後面16r、後部支柱17の前面17f)に突き当たることで、什器本体10及び棚板20に対する前後方向Dfrへの移動が規制される構成とした。
このような構成によれば、収納什器用オプション部材30が、外周縁20sに沿った前後方向Dfrに移動するのを抑えることができる。
【0043】
本実施形態では、係合部32には、逃げ部32nが形成されている構成とした。
このような構成によれば、棚板20の外周縁20sと側板12、仕切板15との間に挟み込まれる係合部32が、接続部材22に干渉するのを避けることができる。
【0044】
本実施形態では、オプション部材本体31は、上方を向く載置面33tを有した物品載置部33を備えている構成とした。
このような構成によれば、物品載置部33の載置面33t上に、物品を載置することができる。これにより、収納什器1内の収納空間Sを有効利用することができる。
【0045】
本実施形態では、物品載置部33は、棚板20の上面20tに対して上方に離間して配置され、オプション部材本体31は、棚板20の上面20tに支持され、物品載置部33を下方から支持する支持部34を備えている構成とした。
このような構成によれば、物品載置部33の下方に、給電部40を収容することができる。これにより、収納什器1内の収納空間Sをさらに有効利用することができる。
【0046】
本実施形態では、オプション部材本体31は、上方に向かって起立する縦板部35を備える構成とした。
このような構成によれば、収納什器1内の収納空間Sを、縦板部35によって区画することができる。また、物品を縦板部35に立て掛けることができる。これにより、収納什器1内の収納空間Sを有効利用することができる。
【0047】
本実施形態では、オプション部材本体31は、給電部40を備える構成とした。
このような構成によれば、収納什器1内に収納した電子機器に電力を供給することができる。これにより、収納什器1内の収納中に、電子機器を充電することができる。また、収納什器1内で作動させる電子機器の電力を確保することもできる。
【0048】
本実施形態では、収納什器1は、棚板20に装着された、収納什器用オプション部材30と、を備える。
このような構成によれば、収納什器用オプション部材30の着脱を容易に行うことができる収納什器1を提供することが可能となる。
【0049】
本実施形態では、棚板20は、什器本体10に対して上下方向Dvに設置高さが調整可能とされている構成とした。
このような構成によれば、什器本体10には、収納什器用オプション部材30の設置高さを調整するための構成(例えば、支柱に上下方向に間隔をあけて形成される係止孔等)を備えることなく、収納什器用オプション部材30の設置高さを棚板20とともに任意に調整することができる。
【0050】
(実施形態の変形例)
上述した実施形態では、オプション部材本体31として、物品載置部33、縦板部35、支持部34を兼ねる給電部40を備える構成としたが、これに限られない。オプション部材本体31は、棚板20上に配置されるのであれば、様々な構成、用途のものを採用可能である。
【0051】
例えば、
図7に示すように、収納什器用オプション部材30Bは、オプション部材本体31Bとして、棚板20の上面20tに沿って配置される物品載置部33Bと、物品載置部33Bから上方に向かって起立する縦板部35Bとを有している。
【0052】
また、
図8に示すように、収納什器用オプション部材30Cは、オプション部材本体31Cとして、棚板20の上面20tに沿って配置される給電部40Cを備えている。給電部40Cは、スマートフォン等の各種の電子機器200に対し、無線給電を行う無線給電装置である。
【0053】
また、
図9に示すように、収納什器用オプション部材30Dは、オプション部材本体31Dとして、棚板20の上面20tから上方に向かって起立する壁状部50を備えている。壁状部50には、様々な、物品201を係止可能な係止孔51が複数形成されている。
【0054】
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、係合部32の側部サポート部38を、棚板20と、側板12又は仕切板15とで挟み込むようにしたが、これに限られない。係合部32の側部サポート部38は、棚板20の後端部と、壁板としての背板14との間に挟み込むようにしてもよい。
【0055】
上述した実施形態では、係合部32の端部32a、32bは、什器本体10の前部支柱16の後面16rと、後部支柱17の前面17fに突き当たることで、前後方向Dfrへの移動が規制される構成としたが、これに限られない。什器本体10において棚板20に対して水平方向の両側に位置する部分であれば、適宜他の部分で、係合部32の前後方向Dfrへの移動を規制するようにしてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1…収納什器
10…什器本体
12…側板(壁板)
14…背板(壁板)
20…棚板
20s…外周縁
20t…上面
22…接続部材
30、30B、30C、30D…収納什器用オプション部材
31、31B、31C、31D…オプション部材本体
32…係合部
32a、32b…端部
32n…逃げ部
33、33B…物品載置部
33t…載置面
34…支持部
35、35B…縦板部
38…側部サポート部
39…下部サポート部
40、40C…給電部
200…電子機器
201…物品
Dfr…前後方向(水平方向)
Dv…上下方向
S…収納空間