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特許7481316注文処理方法、装置、デバイス、システム及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】注文処理方法、装置、デバイス、システム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20240501BHJP
【FI】
B65G1/137 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021191838
(22)【出願日】2021-11-26
(62)【分割の表示】P 2021045460の分割
【原出願日】2021-03-19
(65)【公開番号】P2022050386
(43)【公開日】2022-03-30
【審査請求日】2021-11-26
(31)【優先権主張番号】202010976537.7
(32)【優先日】2020-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520167863
【氏名又は名称】ハイ ロボティクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAI ROBOTICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 201,301,401,Building B,Anluo Technology Industrial Park,Nanchang Community,Xixiang Street,Bao’an District,Shenzhen,Guangdong 518000, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユイ、ルンファン
(72)【発明者】
【氏名】アイ、シン
【審査官】寺川 ゆりか
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-527524(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御デバイスによって実行される注文処理方法であって、
複数の処理対象である元の注文を取得することと、
前記複数の処理対象である元の注文のうちの第1の元の注文を第1のターゲット注文に含ませることと、
前記複数の処理対象である元の注文のうちの第2の元の注文が前記第1の元の注文と注文組み合わせ制限条件を満たすかどうかを判断することと、
前記第2の元の注文が前記第1の元の注文と注文組み合わせ制限条件を満たすと、前記第2の元の注文を前記第1のターゲット注文に含ませることと、
前記第2の元の注文が前記第1の元の注文と注文組み合わせ制限条件を満たしないと、第2のターゲット注文を生成して、前記第2の元の注文を前記第2のターゲット注文に含ませることと、
注文組み合わせ制限条件を満たすかどうかに応じて、前記複数の処理対象である元の注文のうちの残りの元の注文をいずれかの生成されたターゲット注文に含ませるかどうかを順次判断し、元の注文がいずれかの生成されたターゲット注文に含められないと、新たなターゲット注文を生成し、すべての前記処理対象である元の注文を1つ又は複数のターゲット注文に含ませるまで行うことと、
前記ターゲット注文を作業台に送信することと、
前記ターゲット注文に対応する商品取りタスクをロボットに配分することと、を含み、
すべての前記処理対象である元の注文を1つ又は複数のターゲット注文に含ませることは、
ターゲット注文制限条件が満たされた上に、元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1つ又は複数のターゲット注文を生成することを含み、
前記ターゲット注文制限条件は、いずれか1つのターゲット注文に対応する商品総数がプリセット数閾値以下である条件、及び/又は、商品総占用スペースがプリセットスペース閾値以下である条件を含み、
前記ターゲット注文制限条件が満たされた上に、元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1つ又は複数のターゲット注文を生成することは、
前記処理対象である元の注文を複数のグループに分割することであって、グループあたりの各元の注文が注文組み合わせ制限条件を満たすこと、
グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、すべての可能な注文組み合わせ案を確定することであって、前記注文組み合わせ案が元の注文に対して注文組み合わせ処理を行った後に得られた1つ又は複数のターゲット注文を含むこと、
いずれか1つの注文組み合わせ案に対して、得られたターゲット注文の総数に対応する評点を計算する、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和に対応する評点を計算すること、及び
計算して得られた評点に応じて、最終的に選択される注文組み合わせ案を確定すること、を含み、
前記ターゲット注文は、前記ターゲット注文に含まれる1つ又は複数の元の注文を組み合わせ処理によって得られることを特徴とする注文処理方法。
【請求項2】
前記注文組み合わせ制限条件は、各元の注文の優先度が同じである条件、及び/又は、タイプが同じである条件を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
元の注文の出荷締め切り時間に応じて、前記元の注文の優先度を確定すること、及び/又は、
元の注文に対応する商品の数に応じて、前記元の注文のタイプを確定すること、をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文におけるターゲット注文ごとに、前記ターゲット注文に含まれた元の注文に対応する商品カテゴリに応じて、前記ターゲット注文の商品カテゴリ数を確定すること、及び
得られた各ターゲット注文の商品カテゴリ数を直接に加算して、前記商品カテゴリ数の和を得ること、をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記作業台で少なくとも1つのアイドルスロットが存在するとき、アイドルスロットごとに、未だにピッキングされていないターゲット注文から1つのターゲット注文を選択して前記アイドルスロットに配分することをさらに含むことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
注文処理装置であって、
複数の処理対象である元の注文を取得することに用いられる取得モジュールと、
前記複数の処理対象である元の注文のうちの第1の元の注文を第1のターゲット注文に含ませること、
前記複数の処理対象である元の注文のうちの第2の元の注文が前記第1の元の注文と注文組み合わせ制限条件を満たすかどうかを判断すること、
前記第2の元の注文が前記第1の元の注文と注文組み合わせ制限条件を満たすと、前記第2の元の注文を前記第1のターゲット注文に含ませること、
前記第2の元の注文が前記第1の元の注文と注文組み合わせ制限条件を満たしないと、第2のターゲット注文を生成して、前記第2の元の注文を前記第2のターゲット注文に含ませること、
注文組み合わせ制限条件を満たすかどうかに応じて、前記複数の処理対象である元の注文のうちの残りの元の注文をいずれかの生成されたターゲット注文に含ませるかどうかを順次判断し、元の注文がいずれかの生成されたターゲット注文に含められないと、新たなターゲット注文を生成し、すべての前記処理対象である元の注文を1つ又は複数のターゲット注文に含ませるまで行うこと、及び
ターゲット注文制限条件が満たされた上に、元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1つ又は複数のターゲット注文を生成することに用いられる判断及び注文組み合わせモジュールと、
前記ターゲット注文を作業台に送信することに用いられる送信モジュールと、
前記ターゲット注文に対応する商品取りタスクをロボットに配分することに用いられる配分モジュールを含み、
前記ターゲット注文制限条件は、いずれか1つのターゲット注文に対応する商品総数がプリセット数閾値以下である条件、及び/又は、商品総占用スペースがプリセットスペース閾値以下である条件を含み、
前記ターゲット注文制限条件が満たされた上に、元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1つ又は複数のターゲット注文を生成することは、
前記処理対象である元の注文を複数のグループに分割することであって、グループあたりの各元の注文が注文組み合わせ制限条件を満たすこと、
グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、すべての可能な注文組み合わせ案を確定することであって、前記注文組み合わせ案が元の注文に対して注文組み合わせ処理を行った後に得られた1つ又は複数のターゲット注文を含むこと、
いずれか1つの注文組み合わせ案に対して、得られたターゲット注文の総数に対応する評点を計算する、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和に対応する評点を計算すること、及び
計算して得られた評点に応じて、最終的に選択される注文組み合わせ案を確定すること、を含み、
前記ターゲット注文は、前記ターゲット注文に含まれる1つ又は複数の元の注文を組み合わせ処理によって得られることを特徴とする注文処理装置。
【請求項7】
制御デバイスであって、
少なくとも1つのプロセッサ、および
前記少なくとも1つのプロセッサと通信するように接続されたメモリを含み、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令が記憶されており、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、前記制御デバイスが請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実行することを特徴とする制御デバイス。
【請求項8】
倉庫保管システムであって、請求項に記載の制御デバイス、作業台およびロボットを含み、
前記作業台が前記制御デバイスによって送信されたターゲット注文を取得してピッカーに表示することに用いられ、
前記ロボットは、前記制御デバイスが前記ターゲット注文に応じて送信した商品取りタスクを取得して、前記商品取りタスクに応じて倉庫から前記ターゲット注文に対応する商品を取り出し、前記ピッカーにより前記対応する商品を前記作業台のスロットに入れることに用いられることを特徴とする倉庫保管システム。
【請求項9】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ実行指令が記憶されており、プロセッサが、前記コンピュータ実行指令を実行するとき、請求項1~のいずれか1項に記載の方法を実現することを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、インテリジェント倉庫保管分野に関し、特に注文処理方法、装置、デバイス、システム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリジェント倉庫保管技術が絶えずに発展することにつれて、倉庫保管に対する社会からの需要も増加し続いている。商品の迅速な出荷をいかにして確保するかはホットな問題となっている。
【0003】
ユーザは、従来のインテリジェント倉庫保管システムにおいて、システムへ注文を送信することができ、注文に商品の情報が含まれ、システムは注文を作業台に送信することができ、作業台に複数のスロットが設置されており、スロットあたりに、注文に対応する商品を1つ置くことができ、これによりロボット及びピッカーはスロットに基づいて商品の処理を実現することができるようになる。1つのスロットに対応する注文ピッキングが完了された後に、該スロットが空くスロットとなり、システムはまた改めて1件の注文をこのスロットに送信することができる。このようにして、すべての注文が処理完了まで循環する。
【0004】
作業台のスロット数が限られているため、作業台あたりに、同時に処理される注文数が限られているから、出荷効率が低くなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施例は、出荷効率が低いという技術的問題を解決するための注文処理方法、装置、デバイス、システム及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、本開示の実施例は、注文処理方法を提供し、
処理対象である元の注文を取得するステップと、
未だにピッキングされていないターゲット注文を検索するステップであって、前記ターゲット注文が複数の元の注文に対して注文組み合わせ処理を行うことによって得られたものであるステップと、
検索された少なくとも一部のターゲット注文を元の注文に分解させるステップと、
分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成するステップと、を含む。
【0007】
一可能な設計では、前記未だにピッキングされていないターゲット注文が未だに作業台に送信されていないターゲット注文であるか、または、作業台に送信されたが未だに作業台のスロットを占用していないターゲット注文である。
【0008】
一可能な設計では、前記処理対象である元の注文の数が1つ又は複数であり、検索された少なくとも一部のターゲット注文を元の注文に分解させるステップは、
検索されたターゲット注文では、いずれか1件のターゲット注文に対応する元の注文と処理対象である少なくとも1件の元の注文とが注文組み合わせ制限条件を満たす場合、前記ターゲット注文がロールバック対象であるターゲット注文であると確定するステップと、
前記ロールバック対象であるターゲット注文を元の注文に分解させるステップと、を含む。
【0009】
一可能な設計では、前記注文組み合わせ制限条件は、各元の注文の優先度が同じである条件、及び/又は、タイプが同じである条件を含む。
【0010】
一可能な設計では、前記方法は、
元の注文の出荷締め切り時間に応じて、前記元の注文の優先度を確定するステップ、及び/又は、
元の注文に対応する商品の数に応じて、前記元の注文のタイプを確定するステップ、をさらに含む。
【0011】
一可能な設計では、分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成するステップは、
分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文を複数のグループに分割するステップであって、グループあたりの各元の注文が注文組み合わせ制限条件を満たすステップと、
グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成するテップと、を含む。
【0012】
一可能な設計では、前記ターゲット注文制限条件は、いずれか1件のターゲット注文に対応する商品総数がプリセット数閾値以下である条件、及び/又は、商品総占用スペースがプリセットスペース閾値以下である条件を含む。
【0013】
一可能な設計では、グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成するステップは、
グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文の総数、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和を評価することによって、最終的に生成される1件又は複数件のターゲット注文を確定するステップを含む。
【0014】
一可能な設計では、前記方法はさらに、
注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文におけるターゲット注文ごとに、前記ターゲット注文に含まれた元の注文に対応する商品カテゴリに応じて、前記ターゲット注文の商品カテゴリ数を確定するテップと、
得られた各ターゲット注文の商品カテゴリ数を直接に加算して、前記商品カテゴリ数の和を得るテップと、を含む。
【0015】
一可能な設計では、グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文の総数、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和を評価することによって、最終的に生成される1件又は複数件のターゲット注文を確定し、最終的に生成される1件又は複数件のターゲット注文を確定するステップは、
グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、すべての可能な注文組み合わせ案を確定するステップであって、前記注文組み合わせ案が前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行った後に得られた1件又は複数件のターゲット注文を含むステップと、
いずれか1つの注文組み合わせ案に対して、得られたターゲット注文の総数に対応する評点を計算するステップ、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和に対応する評点を計算するステップと、
計算して得られた評点に応じて、最終的に選択される注文組み合わせ案を確定するステップと、を含む。
【0016】
一可能な設計では、前記方法はさらに、
未だにピッキングされていないターゲット注文が存在しない、または、未だにピッキングされていないターゲット注文ではロールバック対象であるターゲット注文が存在しない場合、処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成するステップを含む。
【0017】
一可能な設計では、前記方法はさらに、
作業台で少なくとも1つのアイドルスロットが存在するとき、アイドルスロットごとに、未だにピッキングされていないターゲット注文から1件のターゲット注文を選択して前記アイドルスロットに配分するステップを含む。
【0018】
第2の態様では、本開示の実施例は、注文処理装置を提供し、
処理対象である元の注文を取得することに用いられる取得モジュールと、
未だにピッキングされていないターゲット注文を検索することに用いられる検索モジュールであって、前記ターゲット注文が複数の元の注文に対して注文組み合わせ処理を行うことによって得られたものである検索モジュールと、
検索された少なくとも一部のターゲット注文を元の注文に分解させることに用いられる分解モジュールと、
分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成することに用いられる注文組み合わせモジュールと、を含む。
【0019】
第3の態様では、本開示の実施例は、制御デバイスを提供し、
少なくとも1つのプロセッサ、および
前記少なくとも1つのプロセッサと通信するように接続されたメモリを含み、
前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な指令が記憶されており、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、前記制御デバイスが第1の態様のいずれか1項に記載の方法を実行する。
【0020】
第4の態様では、本開示の実施例は、倉庫保管システムを提供し、第3の態様に記載の制御デバイス、作業台およびロボットを含み、
前記作業台が前記制御デバイスによって送信されたターゲット注文を取得してピッカーに表示することに用いられ、
前記ロボットは、前記制御デバイスが前記ターゲット注文に応じて送信した商品取りタスクを取得して、前記商品取りタスクに応じて倉庫から前記ターゲット注文に対応する商品を取り出し、前記ピッカーにより前記対応する商品を前記作業台のスロットに入れることに用いられる。
【0021】
第5の態様では、本開示の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ実行指令が記憶されており、プロセッサが前記コンピュータ実行指令を実行するとき、第1の態様のいずれか1項に記載の方法を実現する。
【発明の効果】
【0022】
本開示の実施例に係る注文処理方法、装置、デバイス、システム及び記憶媒体により、処理対象である元の注文を取得し、未だにピッキングされていないターゲット注文を検索し、前記ターゲット注文が複数の元の注文に対して注文組み合わせ処理を行うことによって得られたものであり、検索された少なくとも一部のターゲット注文を元の注文に分解させ、分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成することができ、動的ロールバック注文組み合わせを実現することが可能となり、これにより新たに到着した元の注文が現在未だにピッキングされていないターゲット注文と注文組み合わせ処理を行われるようになり、出荷効率が効果的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本開示の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するため、以下に実施例又は従来技術の記述には使用する必要がある図面を簡単に説明するが、当然ながら、以下に記載する図面は本開示のいくつかの実施例であり、当業者にとって、創造的な労力なしにこれらの図面に基づいて他の図面を取得することもできる。
図1】本開示の実施例に係る1つの応用シナリオ概略図である。
図2】本開示の実施例に係る1つの注文処理方法のフローチャートである。
図3】本開示の実施例に係る他の注文処理方法のフローチャートである。
図4】本開示の実施例に係る1つの注文組み合わせ処理の原理概略図である。
図5】本開示の実施例に係る別の注文処理方法のフローチャートである。
図6】本開示の実施例に係る1つの注文処理装置の構造概略図である。
図7】本開示の実施例に係る1つの制御デバイスの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明瞭にするために、以下、本開示の実施例に係る図面を参照しながら、本開示の実施例における技術的解決手段を明瞭で、且つ完全に説明し、当然ながら、記載される実施例は本開示の実施例の一部にすぎず、すべての実施例ではない。当業者が本開示における実施例に基づいて創造的な労働なしに取得されたその他のすべての実施例は、いずれも本開示の保護範囲に属する。
【0025】
図1は、本開示の実施例に係る1つの応用シナリオ概略図である。図1に示すように、出荷効率を向上させるために、倉庫保管システムにおいて、作業台1及びロボット2を設置することができる。作業台1及びロボット2の数がいずれも1つ又は複数でありえる。作業台1あたりに、商品5を置くことに用いられる複数のスロット10を含み得る。ロボット2には、商品5を携行して移動することを可能にさせるバックバスケット等を設置しえる。
【0026】
ロボット2、作業台1は、いずれも制御デバイス3と通信することができ、前記制御デバイス3は、サーバ、端末デバイス等でありえる。制御デバイス3は、ユーザから送信された注文を取得した後に、作業台1のスロット10に注文を配分して、注文に必要な商品5を倉庫商品棚から作業台1付近に搬送するようロボット2に知らせることができ、ピッカー4により、ロボット2によって搬送された商品5を作業台1のスロット10に置く。図中の点線は、商品5がロボット2の身から相応のスロット10に移動されることを示す。スロット10内の商品5が揃ったら、商品5を二次仕分け又は梱包に送られる。制御デバイス3は、1つのスロット10が空くスロットとなったら、1件の注文を改めてこのスロット10に配分することができる。このようにして、すべての注文が発注されて且つピッキングが完了されるまで循環する。
【0027】
作業台1のスロット10の数が限られているため、ユーザから送信された注文あたりに1つのスロット10を占用する場合に、作業台1が同時に処理できる注文数は、作業台1におけるスロット10の数以下である。そこで、ロボット2が搬送できる商品5のカテゴリが限られているようになり、ロボット2が足りている場合、アイドルになるロボット2が必ずあり、このようになると、ロボット2が十分に利用できず、最終的にシステム全体の出荷効率が低くなるようになる。
【0028】
本開示の実施例は、この問題を解決するために、取得された複数の元の注文に対して注文組み合わせを行い、1件又は複数件のターゲット注文を得て、ターゲット注文を作業台1に送信して処理し、作業台1のスロット10あたりに、1件のターゲット注文を処理することができ、これにより複数の元の注文に対してバッチで処理し、出荷効率を向上させることができる。
【0029】
さらに、元の注文を一組新たに取得した後に、作業台1で未だに処理されていないターゲット注文を検索して、検索された少なくとも一部のターゲット注文を分散させ、新たに取得された元の注文と注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成することができ、これにより新たに取得された一組の元の注文がこの前のターゲット注文と注文組み合わせ処理を行われ、出荷効率をさらに向上させる。
【0030】
以下、本開示のいくつかの実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。各実施例に衝突がない場合に、下記した実施例及び実施例における特徴を相互に組み合わせることができる。
【0031】
図2は、本開示の実施例に係る1つの注文処理方法のフローチャートである。本実施例における方法の実行主体は、制御デバイスでありえる。図2に示すように、本実施例における注文処理方法は、以下のステップを含みえる。
【0032】
ステップ201において、処理対象である元の注文を取得する。
【0033】
前記処理対象である元の注文は、ユーザによって送信されたものでありえるが、制御デバイスによって自動的に生成されたものでありえる。例えば、一定の時間を置いて、出荷に用いられる元の注文を生成する。前記処理対象である元の注文の数が1つ又は複数でありえる。
【0034】
ステップ202において、未だにピッキングされていないターゲット注文を検索し、前記ターゲット注文が複数の元の注文に対して注文組み合わせ処理を行うことによって得られたものである。
【0035】
本ステップでの前記ターゲット注文はステップ201の前に生成されたものでありえる。前記ターゲット注文は、元の注文に対して注文組み合わせ処理を行った後に得られた注文である。本開示の実施例において、注文組み合わせは、複数の元の注文を一定の方策にしたがって組み合わせて、1件又は複数件のターゲット注文を得ることを意味しえる。一般的に、ターゲット注文ごとに、複数の元の注文を含むが、極端な場合に、元の注文を1つしか含まないターゲット注文も存在する場合があることが除外できない。
【0036】
1件又は複数件のターゲット注文を得た後に、1件又は複数件のターゲット注文を作業台に送信して処理することができ、作業台のスロットあたりに、1件のターゲット注文を配分することができる。ステップ201で、一組の処理対象である元の注文を新たに取得したとき、未だにピッキングされていないターゲット注文を検索することができる。前記未だにピッキングされていないターゲット注文は、未だに作業台のスロットを占用していないターゲット注文でありえる。
【0037】
一選択的な実現形態において、制御デバイスは、作業台にアイドルスロットがあるときにこそ、前記作業台へターゲット注文を送信し、ターゲット注文がアイドルのスロットを占用した後に、ロボット及びピッカーが前記ターゲット注文を処理し、協力してターゲット注文に必要な商品を前記スロットに置く。このような場合に、前記未だにピッキングされていないターゲット注文が未だに作業台に送信されていないターゲット注文でありえる。該案は、シンプルな論理を有しており、間違いを犯すことが困難である。説明の便宜上、本開示の各実施例において、このような処理方式を例として説明する。
【0038】
他の選択的な実現形態において、制御デバイスは、ターゲット注文を生成した後に、作業台へ前記ターゲット注文を送信することができ、前記作業台に現在アイドルスロットが存在しない場合、前記ターゲット注文が前記作業台にキャッシュされ、アイドルスロットが出たときに、また前記ターゲット注文をアイドルスロットに配分する。このような場合に、前記未だにピッキングされていないターゲット注文は、作業台に送信されたが未だに作業台のスロットを占用していないターゲット注文でありえる。作業台は、ターゲット注文が現在スロットを占用したかどうかを制御デバイスへフィードバックすることができる。作業台は、該案により、処理対象であるターゲット注文を即時に取得してアイドルスロットがあったときに前記ターゲット注文を処理するよう手配することができるようになり、スロットがアイドルであるときに、スロットにターゲット注文を配分する効率を向上させる。
【0039】
ステップ203において、検索された少なくとも一部のターゲット注文を元の注文に分解させる。
【0040】
選択的に、検索されたターゲット注文で、一定条件に適合するターゲット注文を選出して元の注文に分解させてもよい。前記条件が限定されない。
【0041】
選択的に、選出されたターゲット注文は、その中に含まれた元の注文が処理対象である元の注文と組み合わせられるターゲット注文でありえる。これにより分解された後に得られた元の注文が処理対象である元の注文と組み合わせられるようになる。処理対象である元の注文と組み合わせられる元の注文をいずれか含有しないターゲット注文の場合、分解操作を行わなくてもよい。
【0042】
ステップ204において、分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成する。
【0043】
具体的に、分解して得られた元の注文及び処理対象である元の注文は、一組の新たな注文組み合わせ対象全体の元の注文として、ターゲット注文を生成するこの前の方策にしたがってこれらの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、この前に分解されたターゲット注文の代わりに、ターゲット注文を再生成する。再生成されたターゲット注文の数と分解されたターゲット注文の数とが同じであってもよいが、異なってもよい。
【0044】
例を挙げると、初期に、元の注文が100件取得され、これらの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、15件のターゲット注文を得て、作業台にはスロットが9個含まれており、スロットあたりに、1件のターゲット注文を処理すると仮定すると、その中からターゲット注文を9件選択して作業台に送信することができる。
【0045】
作業台処理過程では、ユーザによって送信された一組の新たな元の注文を受信する場合がある。新たな元の注文が20件あるが、現在未だにピッキングされていないターゲット注文が15-9=6件で、この6件ターゲット注文では、新たに到着した一組の元の注文と注文組み合わせ処理を行われるのが2件しかないと仮定すると、この2件のターゲット注文を元の注文に分解させることができる。分解して元の注文が10件得られ、次に分解して得られた10件の元の注文を新たに到着した20件の元の注文と注文組み合わせ処理を行い、新たなターゲット注文を得ると仮定すると、新たなターゲット注文の数が2件以上である可能性があるが、分解されたターゲット注文の数より少ない場合がほとんどない。
【0046】
得られた新たなターゲット注文の数が5件であると仮定し、この5件の新たに得られたターゲット注文とこの前にピッキングされていないが、分解されていない4件のターゲット注文とが合計して9件のターゲット注文は、現在ピッキングされていないターゲット注文とされえる。
【0047】
選択的に、前記作業台に少なくとも1つのアイドルスロットが存在するとき、アイドルスロットごとに、未だにピッキングされていないターゲット注文から1件のターゲット注文を選択して前記アイドルスロットに配分することができる。ターゲット注文をアイドルスロットに配分した後に、前記スロットが占用され、前記スロットが非アイドル状態に入り、ロボット及びピッカーがターゲット注文に必要な商品を前記アイドルスロット内に置き、ターゲット注文の仕分けを完了させる。
【0048】
1件のターゲット注文を作業台に送信して処理した後に、ピッキングされていないターゲット注文が8件となる。もう一組の新たな元の注文が到着したとき、現在8件のピッキングされていないターゲット注文と一組の新たな元の注文とに応じて、前述ステップを繰り返して実行し、これにより注文を高効率で、秩序よく処理するようになる。
【0049】
ターゲット注文に必要な商品がスロットに揃った後に、商品を取り出して二次仕分けに送ることができ、二次仕分けにより、揃った商品から元の注文あたりに必要な商品をピックアップして、そして梱包出荷に送ることができる。
【0050】
本実施例に係る注文処理方法により、処理対象である元の注文を取得し、未だにピッキングされていないターゲット注文を検索し、前記ターゲット注文が複数の元の注文に対して注文組み合わせ処理を行うことによって得られたものであり、検索された少なくとも一部のターゲット注文を元の注文に分解させ、分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成することができ、動的ロールバック注文組み合わせを実現することが可能となり、これにより新たに到着した元の注文が現在未だにピッキングされていないターゲット注文と注文組み合わせ処理を行われるようになり、出荷効率が効果的に向上する。
【0051】
図3は、本開示の実施例に係る他の注文処理方法のフローチャートである。本実施例では、前述実施例に係る技術的解決手段の上に、いくつかの制限条件をもって注文組み合わせ処理を実現している。図3に示すように、前記方法は、以下のステップを含む。
【0052】
ステップ301において、処理対象である元の注文を取得する。
【0053】
ステップ302において、未だにピッキングされていないターゲット注文を検索し、前記ターゲット注文が複数の元の注文に対して注文組み合わせ処理を行うことによって得られたものである。
【0054】
本実施例において、ステップ301乃至ステップ302の具体的な実現形態は前述実施例を参照することができ、ここで繰り返して説明しないようにする。
【0055】
ステップ303において、検索されたターゲット注文では、いずれか1件のターゲット注文に対応する元の注文と処理対象である少なくとも1件の元の注文とが注文組み合わせ制限条件を満す場合、前記ターゲット注文がロールバック対象であるターゲット注文であると確定する。
【0056】
具体的に、注文組み合わせ制限条件が満たされた場合のみに組み合わせができる複数の元の注文を任意に設定することができる。注文組み合わせ制限条件を満たさない複数の元の注文は、同件のターゲット注文で現れることがない。
【0057】
前記注文組み合わせ制限条件は、各元の注文の優先度が同じである条件、及び/又は、タイプが同じである条件を含みえる。例えば、3件の元の注文の優先度がいずれも同じであると、この3件の元の注文が注文組み合わせ制限条件を満たす。3件の元の注文では、そのうちの1件の優先度が高く、その他の2件の優先度が低いと、優先度が高い1件の元の注文とその他の2件が注文組み合わせ制限条件を満たさないから、組み合わせることができないが、優先度が低い2件の元の注文が注文組み合わせ制限条件を満たすから、組み合わせることができる。
【0058】
選択的に、元の注文の出荷締め切り時間に応じて、前記元の注文の優先度を確定するか、及び/又は、元の注文に対応する商品の数に応じて、前記元の注文のタイプを確定することができる。
【0059】
出荷締め切り時間が同じ又は近い元の注文は、対応する優先度が同じであってもよい。出荷締め切り時間が早いほど、対応する優先度が高くなってもよいから、これにより出荷締め切り時間に接近する元の注文が優先されて処理されることができ、保留注文の出現を回避するようになる。
【0060】
元の注文のタイプは、複数商品注文と単一商品注文とを含み、複数商品注文とは、注文に必要な商品が1つより多いことを意味し、単一商品注文とは、注文に必要な商品が1つしかないことを意味する。単一商品注文と複数商品注文とを分けて組み合わせ、二次仕分けの効率を効果的に向上することができる。
【0061】
さらに、複数商品注文のみに対して注文組み合わせ処理を行ってもよい。単一商品注文の場合、ロボットが商品を取ってくるとき、ピッカーは直接に単一商品注文に必要な商品を取っていき、梱包に送ることができるため、単一商品注文がスロットを占用しなくてもよく、注文組み合わせ処理を行う必要がなく、単一商品注文の処理効率が向上する。
【0062】
このほか、また他の方式で元の注文の優先度とタイプとを確定してもよい。例えば、優先度はユーザによって設定されるか、または注文で商品の重要さに応じて確定されてもよい。また、例えば、タイプは、複数商品注文及び単一商品注文のほか、また割れやすい商品注文及び割れやすくない商品注文等を含みえる。前記注文組み合わせ制限条件は優先度及びタイプのみに限定されず、実際の必要に応じて他の制限条件まで拡大されてもよい。例えば、注文には異なる出荷点が存在する可能性があり、注文組み合わせ制限条件に出荷点が同じであることが含まれるよう設置してもよく、出荷効率をさらに向上させる。出荷点は、商品を出荷する場所を示す。
【0063】
ターゲット注文を構成するたびに、上記注文組み合わせ制限条件をいずれも考慮してもよいため、ターゲット注文ごとにおける複数の元の注文間は注文組み合わせ制限条件に適合すべきである。本ステップで、いずれか1件のターゲット注文に対応する元の注文と処理対象である少なくとも1件の元の注文とが注文組み合わせ制限条件を満たすかどうかを判断するとき、前記ターゲット注文における1件の元の注文と処理対象である1件又は数件の元の注文とが注文組み合わせ制限条件を満たすかどうかのみを判断してもよい。そうである場合、前記ターゲット注文におけるすべての元の注文とこの1件又は数件の元の注文とがいずれも注文組み合わせ制限条件を満たすと確定することができる。注文組み合わせ制限条件が満たされた場合、前記ターゲット注文が、ロールバック対象であるターゲット注文であると確定する。
【0064】
例を挙げると、現在ピッキングされていないターゲット注文が2件あり、新たに取得された処理対象である元の注文が3件あり、それぞれa、b、cであり、a、bが注文組み合わせ制限条件を満たし、cとa又はbがいずれも注文組み合わせ制限条件を満たさない。
【0065】
第1件のターゲット注文におけるいずれか1件の元の注文とa、bとが注文組み合わせ制限条件を満す場合、第1件のターゲット注文が、ロールバック対象であるターゲット注文である。第2件のターゲット注文におけるいずれか1件の元の注文とcとが注文組み合わせ制限条件を満す場合、第2件のターゲット注文も、ロールバック対象であるターゲット注文である。
【0066】
ステップ304において、前記ロールバック対象であるターゲット注文を元の注文に分解させる。
【0067】
本実施例において、ステップ303乃至ステップ304によって、検索された少なくとも一部のターゲット注文を元の注文に分解させることを実現することができる。
【0068】
ステップ305において、分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成する。
【0069】
注文組み合わせ処理を行うとき、注文組み合わせ制限条件を満たす元の注文のみが組み合わせられる。
【0070】
図4は、本開示の実施例に係る1つの注文組み合わせ処理の原理概略図である。図4に示すように、未だにピッキングされていないターゲット注文が3件あり、ターゲット注文1が3件の元の注文を含み、ターゲット注文2と3にはいずれも2件の元の注文が含まれ、ターゲット注文における小さなブロックがターゲット注文に含まれた元の注文を代表し、同一影付きのパターンの元の注文は注文組み合わせ制限条件が満たされた元の注文に属し、1件のターゲット注文におけるすべての元の注文がいずれも注文組み合わせ制限条件を満たすべきである。
【0071】
元の注文を一組新たに取得し、総計5件であると仮定し、そのうちの1件がターゲット注文1における元の注文と注文組み合わせを行われ、1件がターゲット注文2における元の注文と注文組み合わせを行われ、その他の3件が現在いずれか1件のターゲット注文における元の注文と注文組み合わせを行われない。
【0072】
そこで、ターゲット注文1とターゲット注文2とを注文組み合わせる前の5件の元の注文に分解させて、分解された後の5件の元の注文を新たに到着した5件の元の注文と改めて注文組み合わせを行い、ターゲット注文4、ターゲット注文5およびターゲット注文6を得て、次にこの前のターゲット注文3と一同に現在ピッキングされていないターゲット注文にして、作業台にアイドルスロットが存在した場合、その中からターゲット注文を選択して作業台に送信して処理する。
【0073】
上記した動的ロールバック注文組み合わせメカニズムがない場合、5件の元の注文を新たに取得したとき、この5件の元の注文のみに対して注文組み合わせ処理を行われ、3件のターゲット注文を得て、このようになるとピッキングされていないターゲット注文の数が6件に達した。本開示の実施例に係る案を採用すると、新たに取得された元の注文をこの前のすでに注文組み合わせられた元の注文と改めて注文組み合わせ処理を行い、4件のターゲット注文を得て、スロット占用を効果的に減少させ、出荷効率を向上させることができる。
【0074】
選択的に、分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成するステップは、分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文を複数のグループに分割するステップであって、グループあたりの各元の注文が注文組み合わせ制限条件を満たすステップと、グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成するステップと、を含みえる。
【0075】
具体的に、分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文は元の注文プールに入れることができ、そして、元の注文プールにおける元の注文を複数のグループに分割する。グループごとに、該グループにおけるすべての元の注文が注文組み合わせ制限条件を満たす。
【0076】
そして、グループごとに、該グループにおけるすべての元の注文を組み合わせて、組み合わせるとき、ターゲット注文制限条件が満たされる必要があり、組み合わせられた後に1件又は複数件のターゲット注文が形成される。
【0077】
選択的に、前記ターゲット注文制限条件は、いずれか1件のターゲット注文に対応する商品総数がプリセット数閾値以下である条件、及び/又は、商品総占用スペースがプリセットスペース閾値以下である条件を含みえる。前記プリセット数閾値は作業台の1つのスロットに収容できる商品の数であってもよく、前記プリセットスペース閾値は1つのスロットの収容スペースであってもよく、これにより生成されたターゲット注文がスロットに適応できることを確保し、注文が通常通りに処理されるよう確保する。
【0078】
本開示の実施例に係る注文処理方法により、検索されたターゲット注文では、ターゲット注文に対応する元の注文と処理対象である少なくとも1件の元の注文とが注文組み合わせ制限条件を満たすかどうかを判断し、さらに、ターゲット注文を元の注文に分解させる必要があるかどうかを確定してこの後の注文組み合わせ処理に関与し、処理対象である元の注文と注文組み合わせできるターゲット注文を分解させ、処理することが可能となり、すべてのターゲット注文を分解させる必要がなくなり、注文処理の効率を効果的に向上させる。
【0079】
また、一組の新たな処理対象である元の注文を取得したとき、未だにピッキングされていないターゲット注文が存在しない、または、未だにピッキングされていないターゲット注文ではロールバック対象であるターゲット注文が存在しない場合、処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成することができ、これにより新たに取得された一組の元の注文がこの前の元の注文と注文組み合わせられない場合に、新たに取得された元の注文に対して独自の注文組み合わせを行うようにさせ、新たに取得された元の注文が即時に処理されるよう確保する。
【0080】
上記各実施例に係る技術的解決手段の上に、本開示の実施例はまた、選択的な注文組み合わせ方策を提供する。グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成するステップは、グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文の総数、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和を評価することによって、最終的に生成される1件又は複数件のターゲット注文を確定するステップを含みえる。
【0081】
具体的に、元の注文に対して注文組み合わせるターゲットは、構成されるターゲット注文が少ないほどよく、ターゲット注文ごとに、1つのスロットを占用するため、構成されるターゲット注文が少ないほど、必要とされるスロットが少なくなり、これは、同時刻に作業台がより多くの必要を処理できることを意味するが、構成されるターゲット注文に必要な商品総カテゴリ数の和が小さいほどよく、商品カテゴリ数の和が小さいほど、ロボットが搬送する必要のなる商品カテゴリが少なくなることを意味するため、商品カテゴリの重複取得率を減少することができる。
【0082】
本開示の実施例において、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和は、各ターゲット注文の商品カテゴリ数を直接に加算して得られた結果でありえる。商品は、SKU(StockKeeping Unit、在庫保管単位)で示されてもよく、SKUが在庫出入り計量の単位であり、商品カテゴリがSKUカテゴリのことを意味してもよく、異なるSKUが異なるカテゴリに対応する。
【0083】
具体的に、注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文におけるターゲット注文ごとに、前記ターゲット注文に含まれた元の注文に対応する商品カテゴリに応じて、前記ターゲット注文の商品カテゴリ数を確定することができ、得られた各ターゲット注文の商品カテゴリ数を直接に加算して、前記商品カテゴリ数の和を得ることができる。
【0084】
例を挙げると、番号1のターゲット注文には2件の元の注文が含まれ、そのうちの1件の元の注文には商品AとBが含まれ、他の1件の元の注文には商品BとCが含まれるため、番号1のターゲット注文に含まれた商品カテゴリがA、B、Cを含み、そこで、番号1のターゲット注文の商品カテゴリ数が3である。
【0085】
番号2のターゲット注文の商品カテゴリ数も3で、商品A、C、Dを含有する。そこで番号1のターゲット注文と番号2のターゲット注文との商品カテゴリ数の和は3+3=6である。注文組み合わせの前に、すべての元の注文の商品カテゴリがA、B、C、Dを含み、商品の総カテゴリ数が4であるため、ターゲット注文の商品カテゴリ数の和は必ずしも注文組み合わせの前のすべての元の注文の商品カテゴリ数に等しくない。
【0086】
実際応用には、ロボットがターゲット注文にしたがって商品を搬送し、異なるターゲット注文間に同様な商品カテゴリが存在しても、商品の総カテゴリ数が増加したと見なされる。このような評価方式で、ターゲット注文の商品カテゴリ数の和をできるだけ小さくさせることができるが、同一カテゴリの商品が一般的に倉庫に集まって保管されているため、商品カテゴリ数の和が小さいほど、ロボットが商品を取ることにかかる時間が全体的に少なくなる。
【0087】
選択的に、グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文の総数、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和を評価することによって、最終的に生成される1件又は複数件のターゲット注文を確定するステップは、グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、すべての可能な注文組み合わせ案を確定するステップであって、前記注文組み合わせ案が前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行った後に得られた1件又は複数件のターゲット注文を含むステップと、いずれか1件の注文組み合わせ案に対して、得られたターゲット注文の総数に対応する評点を計算するステップ、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和に対応する評点を計算するステップと、計算して得られた評点に応じて、最終的に選択される注文組み合わせ案を確定するステップと、を含みえる。
【0088】
具体的に、任意の1つのグループの元の注文に対して、該グループの元の注文について、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、すべての可能な注文組み合わせ案を探し出し、そして、評点の方式ですべての可能な注文組み合わせ案から最適案を選択する。
【0089】
注文組み合わせ案あたりに、ターゲット注文の総数が少ないほど、対応する評点が高く、ターゲット注文の商品カテゴリ数の和が小さいほど、対応する評点が高い。総数に対応する評点のみ、または、商品カテゴリ数の和に対応する評点のみに応じて最適案を選択することができる。または、総数に対応する評点と商品カテゴリ数の和に対応する評点とを加重して合計し、総評点を得て、総評点が最も高い案を最終的に選択される注文組み合わせ案として選択してもよく、これにより複数の注文組み合わせ案から最適案を正確的に選択し、出荷効果を確保することができる。
【0090】
また、他の注文組み合わせ方策で注文組み合わせ処理を実現してもよい。例えば、順に配分する方式で、元の注文あたりに帰属するターゲット注文を確定してもよい。
【0091】
具体的に、まず、第1件の元の注文を第1件のターゲット注文に帰属させ、そして、第2件の元の注文と第1件の元の注文とに同じ商品カテゴリが含まれるかどうかを判断し、そうである場合、第2件の元の注文を第1件のターゲット注文に帰属させ、逆である場合、1つのターゲット注文を新たに増加させ、第2件の元の注文を新たに増加したターゲット注文に帰属させる。これによってすべての注文が処理完了されるまで類推する。当然ながら、処理過程で、ターゲット注文制限条件等を考慮してもよい。
【0092】
以上、元の注文を新たに取得したときの注文組み合わせ方策を提供しており、選択的に、元の注文を初めて取得したとき、即ち、この前にターゲット注文が存在しないとき、類似の方法にしたがって初めて取得された元の注文に対して注文組み合わせ操作を行ってもよい。
【0093】
図5は、本開示の実施例に係る他の注文処理方法のフローチャートである。本実施例は、上記各実施例に係る技術的解決手段の上に、第1組で取得された元の注文から処理を開始させるフローを提供する。図5に示すように、前記注文処理方法は、以下のステップを含みえる。
【0094】
ステップ501において、ユーザによって送信された一組の元の注文を取得する。
【0095】
ステップ502において、取得されたすべての元の注文を注文組み合わせ制限条件にしたがって複数のグループに分ける。
【0096】
例えば、優先度のみが同じである及び/又はタイプのみが同じである元の注文こそが1つのグループに分けられる。
【0097】
ステップ503において、各グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を得る。
【0098】
注文組み合わせには、例えば構成されるターゲット注文の商品の数が必ず1つの閾値より小さい等、ターゲット注文制限条件が満たされる必要がある。所定のターゲット注文制限条件で、注文組み合わせられたターゲットは、注文組み合わせ後に得られたターゲット注文の総数が少ないほどよく、および得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和が少ないほどよい。
【0099】
ステップ504において、作業台のアイドルスロット数に基づいてターゲット注文を選出して作業台に送信する。
【0100】
選出された方策が限定されない。選択的に、優先度が高い方策を先に作業台に送信してもよい。
【0101】
ステップ505において、ロボットのために対応する商品取りタスクを配分する。
【0102】
商品取りタスクは、商品識別、保管位置等、作業台に送信されたターゲット注文に含まれる商品の情報を含みえる。ロボットは、商品取りタスクを取得した後に、商品を倉庫商品棚から取り出して対応する作業台に送り、ピッカーによりピッキングを完了させることができる。
【0103】
ステップ506において、一組の新たな元の注文を取得したとき、該組の元の注文を注文組み合わせ制限条件にしたがって組分けし、グループあたりの元の注文に対して、未だに作業台に送信されていないターゲット注文に、注文組み合わせられる元の注文が存在するかどうかを検索し、存在しない場合、該グループの元の注文に対して独自の注文組み合わせを行い、1件又は複数件のターゲット注文を得るが、存在する場合、対応するターゲット注文を注文組み合わせ前の元の注文に分解させてから該グループの元の注文と注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を得る。そして、再びステップ504に戻る。
【0104】
本実施例において各ステップの具体的な実現原理は前述実施例を参照することができ、ここで繰り返して説明しないようにする。
【0105】
本実施例に係る注文処理方法により、第1組の元の注文を取得したとき、元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を得ることができ、この後に、一組の新たな元の注文を取得するたびに、要件が満たされたターゲット注文が存在する場合、ターゲット注文を分解させて、分解された後の元の注文と一組の新たな元の注文とに対して注文組み合わせ処理を行い、要件が満たされたターゲット注文が存在しない場合、一組の新たな元の注文が自ら注文組み合わせ処理を行うことができ、どんな場合での注文組み合わせ処理であっても、類似の方法を利用することができ、これにより元の注文を絶えずに取得する過程で、生成されたターゲット注文の原則が終始一致しており、商品出荷プロセスが平穏で、秩序よく行われるようになる。
【0106】
図6は、本開示の実施例に係る1つの注文処理装置の構造概略図である。図6に示すように、前記装置は、
処理対象である元の注文を取得することに用いられる取得モジュール601と、
未だにピッキングされていないターゲット注文を検索することに用いられる検索モジュール602であって、前記ターゲット注文が複数の元の注文に対して注文組み合わせ処理を行うことによって得られたものである検索モジュール602と、
検索された少なくとも一部のターゲット注文を元の注文に分解させることに用いられる分解モジュール603と、
分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を再生成することに用いられる注文組み合わせモジュール604と、を含みえる。
【0107】
一選択的な実施形態において、前記未だにピッキングされていないターゲット注文が未だに作業台に送信されていないターゲット注文であるか、または、作業台に送信されたが未だに作業台のスロットを占用していないターゲット注文である。
【0108】
一選択的な実施形態において、前記処理対象である元の注文の数が1つ又は複数であり、前記検索モジュール602は、具体的に、
検索されたターゲット注文では、いずれか1件のターゲット注文に対応する元の注文と処理対象である少なくとも1件の元の注文とが注文組み合わせ制限条件を満す場合、前記ターゲット注文が、ロールバック対象であるターゲット注文であると確定すること、及び
前記ロールバック対象であるターゲット注文を元の注文に分解させること、に用いられる。
【0109】
一選択的な実施形態において、前記注文組み合わせ制限条件は、各元の注文の優先度が同じである条件、及び/又は、タイプが同じである条件を含む。
【0110】
一選択的な実施形態において、前記検索モジュール602はさらに、
元の注文の出荷締め切り時間に応じて、前記元の注文の優先度を確定すること、及び/又は、
元の注文に対応する商品の数に応じて、前記元の注文のタイプを確定すること、に用いられる。
【0111】
一選択的な実施形態において、前記注文組み合わせモジュール604は、具体的に、
分解して得られた元の注文および前記処理対象である元の注文を複数のグループに分割し、グループあたりの各元の注文が注文組み合わせ制限条件を満たし、
グループあたりの元の注文に対して、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成することに用いられる。
【0112】
一選択的な実施形態において、前記ターゲット注文制限条件は、いずれか1件のターゲット注文に対応する商品総数がプリセット数閾値以下である条件、及び/又は、商品総占用スペースがプリセットスペース閾値以下である条件を含む。
【0113】
一選択的な実施形態において、前記注文組み合わせモジュール604は、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成するとき、具体的に、
ターゲット注文制限条件が満たされた上に、注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文の総数、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和を評価することによって、最終的に生成される1件又は複数件のターゲット注文を確定することに用いられる。
【0114】
一選択的な実施形態において、前記注文組み合わせモジュール604はさらに、
注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文におけるターゲット注文ごとに、前記ターゲット注文に含まれた元の注文に対応する商品カテゴリに応じて、前記ターゲット注文の商品カテゴリ数を確定すること、及び
得られた各ターゲット注文の商品カテゴリ数を直接に加算して、前記商品カテゴリ数の和を得ること、に用いられる。
【0115】
一選択的な実施形態において、前記注文組み合わせモジュール604は、ターゲット注文制限条件が満たされた上に、注文組み合わせ処理後に得られたターゲット注文の総数、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和を評価することによって、最終的に生成される1件又は複数件のターゲット注文を確定し、最終的に生成される1件又は複数件のターゲット注文を確定するとき、具体的に、
ターゲット注文制限条件が満たされた上に、すべての可能な注文組み合わせ案を確定し、前記注文組み合わせ案が前記グループの元の注文に対して注文組み合わせ処理を行った後に得られた1件又は複数件のターゲット注文を含むこと、
いずれか1つの注文組み合わせ案に対して、得られたターゲット注文の総数に対応する評点を計算する、及び/又は、得られたターゲット注文の商品カテゴリ数の和に対応する評点を計算すること、及び
計算して得られた評点に応じて、最終的に選択される注文組み合わせ案を確定すること、に用いられる。
【0116】
一選択的な実施形態において、前記注文組み合わせモジュール604はさらに、
未だにピッキングされていないターゲット注文が存在しない、または、未だにピッキングされていないターゲット注文ではロールバック対象であるターゲット注文が存在しない場合、処理対象である元の注文に対して注文組み合わせ処理を行い、1件又は複数件のターゲット注文を生成することに用いられる。
【0117】
一選択的な実施形態において、前記注文組み合わせモジュール604はさらに、
作業台で少なくとも1つのアイドルスロットが存在するとき、アイドルスロットごとに、未だにピッキングされていないターゲット注文から1件のターゲット注文を選択して前記アイドルスロットに配分することに用いられる。
【0118】
本実施例に係る装置は、図1乃至図5に示すような方法の実施例の技術的解決手段を実現することに用いられ、その実現原理及び技術的効果が類似しており、本実施例において、ここで繰り返して説明しないようにする。
【0119】
図7は、本開示の実施例に係る1つの制御デバイスの構造概略図である。図7に示すように、本実施例の制御デバイスは、
少なくとも1つのプロセッサ701、および
前記少なくとも1つのプロセッサと通信するように接続されたメモリ702を含みえて、
前記メモリ702には前記少なくとも1つのプロセッサ701によって実行可能な指令が記憶されており、前記指令が前記少なくとも1つのプロセッサ701によって実行されることにより、前記制御デバイスが上記いずれか1つの実施例に記載の方法を実行するようになる。
【0120】
選択的に、メモリ702は独立したものであってもよいが、プロセッサ701と集積されたものであってもよい。
【0121】
本実施例に係る制御デバイスの実現原理及び技術的効果は前述各実施例を参照することができ、ここで繰り返して説明しないようにする。
【0122】
本開示の実施例はさらに、倉庫保管システムを提供し、前述いずれか1つの実施例に記載の制御デバイスおよび作業台、ロボットを含む。
【0123】
前記作業台が前記制御デバイスによって送信されたターゲット注文を取得してピッカーに表示することに用いられ、例えば、スロット1の注文が、A商品5点で、B商品10点であることを表示することができる。
【0124】
前記ロボットは、前記制御デバイスが前記ターゲット注文に応じて送信した商品取りタスクを取得して、前記商品取りタスクに応じて倉庫から前記ターゲット注文に対応する商品を取り出して、前記ピッカーにより前記対応する商品を前記作業台のスロットに入れることに用いられる。
【0125】
本開示の実施例に係る倉庫保管システムにおいて、制御デバイス、作業台及びロボットの具体的な作動原理、プロセス及び有益な効果は前述実施例を参照することができ、ここで繰り返して説明しないようにする。
【0126】
本開示の実施例はさらに、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記コンピュータ可読記憶媒体には、コンピュータ実行指令が記憶されており、プロセッサが前記コンピュータ実行指令を実行するとき、前述いずれか1つの実施例に記載の方法を実現する。
【0127】
本開示に係るいくつかの実施例において、披露したデバイス及び方法は、他の形態で実現できると理解すべきである。例えば、以上、説明したデバイスの実施例は概略的なものにすぎず、例えば、前記モジュールの分割は、ロジック機能上の分割にすぎず、実際に実施する際に別の形態で分割してもよく、例えば、複数のモジュールを別のシステムに組み合わせもしくは集積させたり、又は一部の特徴を反映させず、実行しなかったりしてもよい。また、表示又は検討した互いの結合又は直接的な結合又は通信接続を、いくつかのインタフェース、装置又はモジュールを介した間接的結合又は通信接続としてもよく、電気的形態、機械的形態又はその他の形態としてもよい。
【0128】
前記の分離される部品として説明されるモジュールは、物理的に分離されるものでもよければ、分離されないものであってもよい。モジュールとして示される部品は、物理的なユニットであってもよいが、物理的なユニットでなくてもよい。即ち、同一の場所に設けられるものであってもよいが、複数のネットワークユニットに配置されるものであってもよい。実際のニーズに応じて、その一部のモジュール、又はすべてのモジュールを選択して本実施例の解決手段を達成することができる。
【0129】
なお、本開示の各実施例における各機能モジュールが1つの処理ユニットに集積されてもよいが、各モジュールが単独で物理的な部品として存在するか、又は2つ以上のモジュールが1つのユニットに集積されてもよい。上記モジュールで構成されたユニットが、ハードウェアの形を採用して実現されてもよいが、ハードウェアとソフトウェア機能ユニットの形を採用して実現されてもよい。
【0130】
上記のソフトウェア機能モジュールの形で実現される集積のモジュールは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることができる。上記ソフトウェア機能モジュールが記憶媒体に記憶され、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなどであってもよい)又はプロセッサが本開示の各実施例に記載の方法のステップの一部を実行するようにさせることに用いられるいくつかの指令を含む。
【0131】
理解すべきものとして、上記プロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPUと略称)であってもよく、その他の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor、DSPと略称)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASICと略称)などであってもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、または該プロセッサは、従来の任意のプロセッサなどであってもよい。発明に開示された方法に合わせたステップは、直接にハードウェアプロセッサによって実行完了されると具現化されるか、またはプロセッサにおけるハードウェアとソフトウェアとの組み合わせをもって実行完了してもよい。
【0132】
メモリは高速RAMメモリを含む可能性があれば、少なくとも1つの磁気メモリ、USBフラッシュディスク、モバイルハードディスク、読み取り専用メモリ、磁気ディスク又はコンパクトディスク等、不揮発性ストレージNVMを含む可能性もある。
【0133】
バスは、業界標準のアーキテクチャ(Industry Standard Architecture、ISAと略称)バス、外部デバイス相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCIと略称)バス、または拡張業界標準のアーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISAと略称)バス等でありえる。バスは、アドレスバス、データバス、制御バス等に分けられる。表現の便宜上、本開示の図面におけるバスは1つのバス又は1種のバスのみに限定されない。
【0134】
上記記憶媒体は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又はコンパクトディスク等、任意のタイプの揮発性記憶デバイスもしくは不揮発性記憶デバイス、又はそれらの組み合わせによって実現される。
【0135】
一例示的な記憶媒体は、プロセッサに結合され、その結果、プロセッサは、該記憶媒体から情報を読み取り、該記憶媒体に情報を書き込むことができる。当然ながら、記憶媒体はまた、プロセッサの構成部分でありえる。プロセッサと記憶媒体は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuits、ASICと略称)に配置できる。当然ながら、プロセッサと記憶媒体は、個別のコンポーネントとして電子デバイス又はメイン制御デバイスに存在してもよい。
【0136】
当業者であれば、上記方法の各実施例のステップのすべて又は一部は、プログラム指令に関連するハードウェアによって完了されえると理解することができる。前記したプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されえる。該プログラムが実行されるとき、上記方法の各実施例を含むステップを実行するが、前記した記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク又はコンパクトディスク等の様々なプログラムコードを記憶できる媒体を含む。
【0137】
最後に説明するべきものとして、以上の各実施例は、本開示の技術的解決手段を説明するためのものだけであり、これを制限するものではなく、前述各実施例を参照しながら本開示を詳細に説明したが、当業者であれば、依然として前述各実施例に記載の技術的解決手段を修正するか、又はそのうちの一部又はすべての技術的特徴に対して等価置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本開示の各実施例の技術的解決手段の主旨から逸脱しないと理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7