(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】無線リンク回復のための方法
(51)【国際特許分類】
H04W 76/19 20180101AFI20240501BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240501BHJP
H04W 72/0457 20230101ALI20240501BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20240501BHJP
【FI】
H04W76/19
H04W16/28
H04W72/0457 110
H04W72/21
(21)【出願番号】P 2021576599
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2019093810
(87)【国際公開番号】W WO2020258278
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2022-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, ボ
(72)【発明者】
【氏名】ルー, ジャオファ
(72)【発明者】
【氏名】リー, ユー ゴー
(72)【発明者】
【氏名】ドン, フェイ
(72)【発明者】
【氏名】ハン, シャンフイ
【審査官】田畑 利幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/032882(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/119399(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/022561(WO,A1)
【文献】特開2018-050086(JP,A)
【文献】特表2021-507627(JP,A)
【文献】特表2020-528707(JP,A)
【文献】MediaTek Inc.,"Discussion on beam recovery mechanism",3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #88bis R1-1704465,[online],2017年03月25日,pages 1-5,[retrieved on 2023-07-18], Retrieved from <https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1704465.zip>
【文献】Qualcomm Incorporated,"Beam Recovery Procedures",3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #88 R1-1702606,[online],2017年02月07日,pages 1-8,[retrieved on 2023-07-18], Retrieved from <https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88/Docs/R1-1702606.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線リンク回復方法であって、前記無線リンク回復方法は、
無線通信デバイスが、無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することと、
前記無線通信デバイスが、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソース上でリソース要求(RQ)メッセージを第2のセルを介して前記無線通信ノードに伝送することと
を含み、
前記RQメッセージは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースの配分を要求し、前記RQメッセージは、ビーム回復構成のパラメータに関連付けられている第1のスケジューリング要求(SR)メッセージを備え、
前記第1のSRメッセージは、ビーム回復のために使用されない第2のSRメッセージと比較して、より高い伝送優先度を有する、無線リンク回復方法。
【請求項2】
前記無線リンク回復方法は、
RQ伝送カウンタがRQ伝送の最大数に到達していないことを決定することと、
前記RQ伝送カウンタを増加させ、前記RQメッセージの伝送を許可することと
をさらに含み、
RQ伝送がトリガされ、かつ、同じRQ構成に対応するいかなる他の保留RQメッセージも存在しないとき、前記RQ伝送カウンタは、リセットされる、請求項1に記載の無線リンク回復方法。
【請求項3】
無線リンク回復方法であって、前記無線リンク回復方法は、
無線通信デバイスが、無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することと、
前記無線通信デバイスが、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースがビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であるかどうかを決定することと、
前記無線通信デバイスが、前記PUSCHリソースが前記ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であることを決定することに応答して、前記PUSCHリソース上で前記ビーム回復要求メッセージを前記無線通信ノードに伝送することであって、前記ビーム回復要求メッセージは、前記第1のセルのインデックスを備えている、ことと、
前記無線通信デバイスが、前記PUSCHリソースが前記ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ではないことを決定することに応答して、アップリンク制御チャネル上でリソース要求(RQ)メッセージを第2のセルを介して前記無線通信ノードに伝送することと
を含み、
前記RQメッセージは、前記PUSCHリソースの配分を要求し、前記RQメッセージは、ビーム回復構成のパラメータに関連付けられている第1のスケジューリング要求(SR)メッセージを備え、
前記第1のSRメッセージは、ビーム回復のために使用されない第2のSRメッセージと比較して、より高い伝送優先度を有する、無線リンク回復方法。
【請求項4】
前記ビーム回復要求メッセージは、媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE)メッセージを備え、前記第1のセルに関する候補基準信号のインデックス、または、いかなる候補基準信号も前記第1のセルに関して識別されていないという指示を含む、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項5】
前記無線リンク回復方法は、
前記第2のセルを使用して、前記PUSCHリソース上で前記ビーム回復要求メッセージを伝送することをさらに含む、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項6】
前記ビーム回復要求メッセージは、回復構成に関連付けられている複数のセルに対応する、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項7】
前記第1のセルに関する前記ビーム失敗イベントを決定することは、
前記1つ以上の基準信号リソースのチャネル品質を表す1つ以上の値が品質閾値によって決定される許容可能範囲外であることを決定することと、
ビーム失敗カウンタを増加させることと、
前記ビーム失敗カウンタがビーム失敗イベントを決定するためのビーム失敗カウンタ閾値以上であることを決定することと
を含む、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項8】
前記無線リンク回復方法は、
前記RQメッセージに関するPUCCHリソースが測定ギャップと重複していないという条件と、
前記RQメッセージに関するPUCCHリソースが前記PUSCHリソースと重複していないという条件と
が満たされると、
前記RQメッセージを伝送することをさらに含む、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項9】
前記無線リンク回復方法は、
前記無線通信デバイスが、前記ビーム回復要求メッセージを含むプロトコルデータユニット(PDU)メッセージを伝送すること、または、
前記第1のセルを非アクティブにすること
に応答して、
伝送されるべき保留RQメッセージをキャンセルすることをさらに含む、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項10】
前記RQメッセージを伝送することは、
前記RQメッセージに関して割り当てられたPUCCHがある時間単位において非周期的サウンディング基準信号(SRS)と重複しているとき、前記SRSよりも高い伝送優先度を伴う前記RQメッセージを伝送すること
をさらに含む、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項11】
前記無線リンク回復方法は、
RQ禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであることを決定することと、
前記RQ禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のどちらかであるとき、前記RQメッセージの伝送を許可し、前記RQ禁止タイマを再開することと
をさらに含む、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項12】
前記無線リンク回復方法は、
RQ伝送カウンタがRQ伝送の最大数に到達していないことを決定することと、
前記RQ伝送カウンタを増加させ、前記RQメッセージの伝送を許可することと
をさらに含む、請求項3に記載の無線リンク回復方法。
【請求項13】
RQ伝送がトリガされ、かつ、同じRQ構成に対応するいかなる他の保留RQメッセージも存在しないとき、前記RQ伝送カウンタは、リセットされる、請求項12に記載の無線リンク回復方法。
【請求項14】
プロセッサとメモリとを備える無線通信デバイスであって、
前記メモリには、コンピュータコードが記憶されており、
前記プロセッサは、前記メモリから
前記コンピュータコードを読み取
り、前記コンピュータコードを実行することにより、方法を実行するように構成されており、
前記方法は、
無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することと、
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースがビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であるかどうかを決定することと、
前記PUSCHリソースが前記ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であることを決定することに応答して、前記PUSCHリソース上で前記ビーム回復要求メッセージを
前記無線通信デバイスから前記無線通信ノードに伝送することであって、前記ビーム回復要求メッセージは、前記第1のセルのインデックスを備えている、ことと、
前記PUSCHリソースが前記ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ではないことを決定することに応答して、アップリンク制御チャネル上でリソース要求(RQ)メッセージを
前記無線通信デバイスから第2のセルを介して前記無線通信ノードに伝送することと
を含
み、
前記RQメッセージは、前記PUSCHリソースの配分を要求し、前記RQメッセージは、ビーム回復構成のパラメータに関連付けられている第1のスケジューリング要求(SR)メッセージを備え、
前記第1のSRメッセージは、ビーム回復のために使用されない第2のSRメッセージと比較して、より高い伝送優先度を有する、無線通信デバイス。
【請求項15】
前記ビーム回復要求メッセージは、回復構成に関連付けられている複数のセルに対応する、請求項14に記載の無線通信デバイス。
【請求項16】
前記方法は、
RQ伝送カウンタがRQ伝送の最大数に到達していないことを決定することと、
前記RQ伝送カウンタを増加させ、前記RQメッセージの伝送を許可することと
RQ伝送がトリガされ、かつ、同じRQ構成に対応するいかなる他の保留RQメッセージも存在しないとき、前記RQ伝送カウンタをリセットすることと
を
さらに含む、請求項14に記載の無線通信デバイス。
【請求項17】
前記方法は、
前記RQメッセージに関するPUCCHリソースが測定ギャップと重複していないという条件と、
前記RQメッセージに関するPUCCHリソースが前記PUSCHリソースと重複していないという条件と
が満たされると、
前記RQメッセージを伝送することを
さらに含む
、請求項14に記載の無線通信デバイス。
【請求項18】
前記方法は、
前記ビーム回復要求メッセージを含むプロトコルデータユニット(PDU)メッセージを伝送すること、または、
前記第1のセルを非アクティブにすること
に応答して、
伝送されるべき保留RQメッセージをキャンセルすることを
さらに含む
、請求項14に記載の無線通信デバイス。
【請求項19】
無線リンク回復
のための装置であって、前記装置は、プロセッサとメモリとを備え、
前記メモリには、コンピュータコードが記憶されており、前記プロセッサは、前記メモリから
前記コンピュータコードを読み取
り、前記コンピュータコードを実行することにより、請求項1または請求項2のいずれかに記載の無線リンク回復方法を
実行するように構成されている、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、無線通信を対象とし、具体的に、無線リンク回復プロシージャを対象とする。
【背景技術】
【0002】
無線通信技術は、世界をネットワークコネクティビティの急速な拡大に向かわせている。高速かつ待ち時間の少ない無線通信は、ユーザ無線通信デバイスと無線通信ノード(限定ではないが、無線基地局を含む)との間の効率的なネットワークリソース管理および配分に依拠する。従来的な回路交換ネットワークと異なり、効率的な無線アクセスネットワークは、専用ユーザチャネルに依拠しないこともある。代わりに、無線通信デバイスと無線通信ノードとの間で音声または他のタイプのデータを伝送するための無線ネットワークリソース(搬送周波数、伝送ビーム、および伝送タイムスロット等)が、配分され、伝送条件もしくは構成が変化するにつれて変更され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一実施形態では、無線リンク回復方法は、無線通信デバイスによって、無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することを含む。無線通信デバイスは、次いで、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースがビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であることを決定する。方法はまた、無線通信デバイスによって無線通信ノードに、PUSCHリソース上でビーム回復要求メッセージを伝送することを含み、ビーム回復要求メッセージは、第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループのインデックスを備えている。
【0004】
別の実施形態では、別の無線リンク回復方法は、無線通信デバイスによって、無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することを含む。方法はまた、無線通信デバイスによって、第2のセルを介して無線通信ノードに、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソース上でリソース要求(RQ)メッセージを伝送することを含み、RQメッセージは、PUSCHリソースの配分を要求する。
【0005】
別の実施形態では、別の無線リンク回復方法は、無線通信デバイスによって、無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することを含む。無線通信デバイスは、次いで、PUSCHリソースがビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であるかどうかを決定する。PUSCHリソースが、ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であるとき、無線通信デバイスは、無線通信ノードに、PUSCHリソース上でビーム回復要求メッセージを伝送し、ビーム回復要求メッセージは、第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループのインデックスを備えている。しかしながら、PUSCHリソースが、ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ではないとき、無線通信デバイスは、第2のセルを介して無線通信ノードに、アップリンク制御チャネル上でリソース要求(RQ)メッセージを伝送し、RQメッセージは、PUSCHリソースの配分を要求する。
【0006】
上記の実施形態および他の側面ならびにそれらの実装の代替が、下記の図面、説明、および請求項により詳細に説明される。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
無線リンク回復方法であって、前記方法は、
無線通信デバイスによって、無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することと、
無線通信デバイスによって、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースがビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であることを決定することと、
前記無線通信デバイスによって前記無線通信ノードに、前記PUSCHリソース上で前記ビーム回復要求メッセージを伝送することと
を含み、
前記ビーム回復要求メッセージは、前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループのインデックスを備えている、方法。
(項目2)
前記ビーム失敗イベントを決定した後、回復プロシージャに関する回復タイマを確立することをさらに含む、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目3)
前記回復タイマの終了時、
前記ビーム回復要求メッセージの伝送を妨げること、
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を初期化すること、
無線リンク失敗プロシージャを初期化すること、
前記回復プロシージャが失敗して完了させられたイベントを決定すること、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループを非アクティブにすること、または、
別のセルまたは別のセルグループを非アクティブにすることであって、前記他のセルまたは他のセルグループは、回復構成に関連付けられているか、または、前記回復タイマに関連付けられている、こと
のうちの少なくとも1つを実施することをさらに含む、項目2に記載の無線リンク回復方法。
(項目4)
前記回復プロシージャの成功した完了時、前記回復タイマをキャンセルすることをさらに含む、項目2に記載の無線リンク回復方法。
(項目5)
前記ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであるかどうかを決定することと、
前記ビーム回復要求メッセージに関する前記禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであるとき、前記ビーム回復要求メッセージの伝送を許可し、前記ビーム回復要求メッセージに関する前記禁止タイマを再開することと
をさらに含む、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目6)
前記ビーム回復要求メッセージに関する前記禁止タイマは、前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループに特有である、項目5に記載の無線リンク回復方法。
(項目7)
前記ビーム回復要求メッセージに関する前記禁止タイマは、ビーム回復構成で構成された複数のセルに関して適用される、項目5に記載の無線リンク回復方法。
(項目8)
前記PUSCHリソースが前記ビーム回復要求メッセージを収容することができること、または、
保留ビーム回復要求メッセージが発生させられたこと
のうちの少なくとも1つが満たされると、前記ビーム回復要求メッセージに関する前記禁止タイマを再開することをさらに含む、項目5に記載の無線リンク回復方法。
(項目9)
前記ビーム回復要求メッセージに関する無線リソース制御(RRC)構成パラメータが、再構成されたこと、
ビーム失敗検出に関する基準信号または新しい候補ビーム検出に関する基準信号が再構成または再決定されたこと、
回復プロシージャの成功した完了、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループがアクティブまたは非アクティブにされたこと、
別のセルまたは別のセルグループがアクティブまたは非アクティブにされたことであって、前記他のセルまたは前記他のセルグループは、回復構成に関連付けられているか、または、前記ビーム回復要求メッセージに関する前記禁止タイマに関連付けられている、こと、または、
新しいビーム失敗イベントが別のセルに関して決定されたこと、
のうちの少なくとも1つが満たされると、前記ビーム回復要求メッセージに関する前記禁止タイマを停止させることをさらに含む、項目5に記載の無線リンク回復方法。
(項目10)
再構成された前記ビーム回復要求メッセージに関する前記RRC構成パラメータは、前記ビーム回復要求メッセージに関する前記禁止タイマのRRC構成である、項目9に記載の無線リンク回復方法。
(項目11)
前記ビーム回復要求メッセージは、前記第1のセルに関する候補基準信号のインデックス、または、いかなる候補基準信号も前記第1のセルに関して識別されていないという指示をさらに含む、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目12)
前記ビーム回復要求メッセージは、媒体アクセス制御制御要素(MAC-CE)メッセージを備えている、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目13)
第2のセルを使用して、前記PUSCHリソース上で前記ビーム回復要求メッセージを伝送することをさらに含む、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目14)
前記ビーム回復要求メッセージは、単一の失敗したセルに対応し、
2つ以上のビーム回復要求メッセージの伝送に関する優先度は、前記2つ以上のビーム回復要求メッセージに対応するそれぞれの失敗したセルのインデックスに基づく、
項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目15)
前記ビーム回復要求メッセージは、複数の失敗したセルの情報および前記複数の失敗したセルの数に対応する、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目16)
前記ビーム回復要求メッセージは、回復構成に関連付けられた複数のセルに対応する、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目17)
前記ビーム回復要求メッセージは、各個々のセルが失敗したかどうかを示すために、前記セルの各々に関する失敗フラグをさらに含む、項目16に記載の無線リンク回復方法。
(項目18)
前記第1のセルに関する前記ビーム失敗イベントを決定することは、
前記1つ以上の基準信号リソースのチャネル品質を表す1つ以上の値が品質閾値によって決定される許容可能範囲外であることを決定することと、
ビーム失敗カウンタを増加させることと、
前記ビーム失敗カウンタがビーム失敗イベントを決定するためのビーム失敗カウンタ閾値以上であることを決定することと
をさらに含む、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目19)
前記第1のセルは、セルグループの一部であり、前記セルグループの前記第1のセルに関する前記ビーム失敗イベントを決定することは、前記セルグループの任意のセルに関するビーム失敗イベントを独立して決定することを含む、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目20)
前記第1のセルは、セルグループの一部であり、前記第1のセルに関する前記ビーム失敗イベントを決定することは、前記セルグループ内の前記セルの全てに関する前記ビーム失敗イベントを決定することをさらに含む、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目21)
前記無線通信デバイスによって、第2のセルを介して前記無線通信ノードに、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソース上でリソース要求(RQ)メッセージを伝送することをさらに含み、前記RQメッセージは、前記PUSCHリソースの配分を要求する、項目1に記載の無線リンク回復方法。
(項目22)
いかなるPUSCHリソースも、前記ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ではないこと、
前記RQメッセージに関する前記PUCCHリソースが測定ギャップまたはBWPスイッチングギャップと重複していないこと、または、
前記RQメッセージに関する前記PUCCHリソースが前記PUSCHリソースと重複していないこと
のうちの少なくとも1つが満たされると、前記RQメッセージを伝送することをさらに含む、項目21に記載の無線リンク回復方法。
(項目23)
前記RQメッセージは、スケジューリング要求(SR)メッセージを備え、前記SRメッセージは、伝送優先度のパラメータ、使用のパラメータで構成されていること、またはビーム回復構成のパラメータに関連付けられていることができる、項目21に記載の無線リンク回復方法。
(項目24)
前記無線通信デバイスによって、前記PUSCHリソース上で前記ビーム回復要求メッセージを伝送すること、
前記無線通信デバイスによって、前記ビーム回復要求メッセージを含むプロトコルデータユニット(PDU)メッセージを伝送すること、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループを非アクティブにすること、または、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループをアクティブにすること
のうちの少なくとも1つに応答して、伝送されるべき保留RQメッセージをキャンセルすることをさらに含む、項目21に記載の無線リンク回復方法。
(項目25)
前記保留RQメッセージは、前記PDUメッセージの組立に先立ってトリガされる、項目24に記載の無線リンク回復方法。
(項目26)
RQ禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであることを決定することと、
前記RQ禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであるとき、前記RQメッセージの伝送を許可し、前記RQ禁止タイマを再開することと
をさらに含む、項目21に記載の無線リンク回復方法。
(項目27)
RQ伝送カウンタがRQ伝送の最大数を超えていないことを決定することと、
前記RQ伝送カウンタが前記RQ伝送の前記最大数を超えていないとき、前記RQ伝送カウンタを増加させ、前記RQメッセージの伝送を許可することと
をさらに含む、項目21に記載の無線リンク回復方法。
(項目28)
無線リンク回復方法であって、前記方法は、
無線通信デバイスによって、無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することと、
前記無線通信デバイスによって、第2のセルを介して前記無線通信ノードに、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソース上でリソース要求(RQ)メッセージを伝送することと
を含み、
前記RQメッセージは、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースの配分を要求する、無線リンク回復方法。
(項目29)
前記無線通信デバイスによって、いかなるPUSCHリソースも、前記ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ではないことを決定することをさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目30)
前記RQメッセージに関する前記PUCCHリソースが測定ギャップまたはBWPスイッチングギャップと重複していないこと、または、
前記RQメッセージに関する前記PUCCHリソースが前記PUSCHリソースと重複していないこと
のうちの少なくとも1つが満たされると、前記RQメッセージを伝送することをさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目31)
前記RQメッセージは、スケジューリング要求(SR)メッセージを備え、前記SRメッセージは、伝送優先度のパラメータ、使用のパラメータで構成されていること、またはビーム回復構成のパラメータに関連付けられていることができる、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目32)
前記伝送優先度は、前記SRメッセージに関する構成インデックスに従って決定される、項目31に記載の無線リンク回復方法。
(項目33)
前記RQメッセージは、第1のスケジューリング要求(SR)メッセージであり、前記第1のSRメッセージは、より高い優先度のパラメータまたはビーム回復に関する使用のパラメータで構成されること、または、ビーム回復構成のパラメータに関連付けられていることができる、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目34)
前記RQメッセージは、前記第1のスケジューリング要求(SR)メッセージとして割り当てられる、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目35)
前記第1のSRメッセージは、第2のSRメッセージと比較して、より高い伝送優先度を有する、項目33または34に記載の無線リンク回復方法。
(項目36)
前記第1のSRメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースがある時間単位において第2のSRメッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複しているとき、前記第1のSRメッセージの情報を伝送することをさらに含む、項目33または34に記載の無線リンク回復方法。
(項目37)
前記RQメッセージは、専用回復特有リソース要求(RS-RQ)メッセージを備えている、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目38)
前記RS-RQメッセージは、スケジューリング要求(SR)メッセージまたはハイブリッド自動リピート要求-肯定応答(HARQ-ACK)メッセージと比較して、より高い伝送優先度を有する、項目37に記載の無線リンク回復方法。
(項目39)
前記無線通信デバイスによって、前記PUSCHリソース上でビーム回復要求メッセージを伝送すること、
前記無線通信デバイスによって、前記ビーム回復要求メッセージを含むプロトコルデータユニット(PDU)メッセージを伝送すること、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループを非アクティブにすること、または、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループをアクティブにすること
のうちの少なくとも1つに応答して、伝送されるべき保留RQメッセージをキャンセルすることをさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目40)
前記保留RQメッセージは、前記PDUメッセージの組立に先立ってトリガされる、項目39に記載の無線リンク回復方法。
(項目41)
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースは、ある時間単位においてハイブリッド自動リピート要求-肯定応答(HARQ-ACK)メッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複し、前記RQメッセージを伝送することは、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースまたは第3のPUCCHリソース上で、前記HARQ-ACKメッセージと多重化された前記RQメッセージの情報を伝送すること、または、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースまたは前記第3のPUCCHリソース上で、前記HARQ-ACKメッセージの情報を伝送すること
のうちの少なくとも1つをさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目42)
前記HARQ-ACKメッセージがPUCCHフォーマット0を割り当てられたとき、前記HARQ-ACKメッセージと多重化された前記RQメッセージの情報を伝送することをさらに含む、項目41に記載の無線リンク回復方法。
(項目43)
前記第3のPUCCHリソースは、無線リソース制御(RRC)パラメータに従って構成されるか、または、前記HARQ-ACKメッセージおよび前記RQメッセージに関する前記PUCCHリソースの構成パラメータによって導出される、項目41に記載の無線リンク回復方法。
(項目44)
前記RQメッセージは、第1のスケジューリング要求(SR)メッセージをさらに備え、第2のSRメッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースがある時間単位においてハイブリッド自動リピート要求-肯定応答(HARQ-ACK)メッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複し、前記方法は、
前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソース上で前記HARQ-ACKメッセージと多重化された前記第2のSRメッセージの情報を伝送すること、または、
前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソース上で前記HARQ-ACKメッセージの情報を伝送すること
をさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目45)
前記HARQ-ACKメッセージがPUCCHフォーマット1を割り当てられたとき、前記HARQ-ACKメッセージの情報を伝送することをさらに含む、項目41または44に記載の無線リンク回復方法。
(項目46)
前記HARQ-ACKメッセージがPUCCHフォーマット0を割り当てられたとき、前記HARQ-ACKメッセージと多重化された前記第2のSRメッセージの情報を伝送することをさらに含む、項目44に記載の無線リンク回復方法。
(項目47)
前記RQメッセージは、第1のスケジューリング要求(SR)メッセージを備え、前記RQメッセージを伝送することは、
前記第1のSRメッセージを備えている前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースがある時間単位においてハイブリッド自動リピート要求-肯定応答(HARQ-ACK)メッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複していることを決定することと、
HARQ-ACK値および前記RQメッセージに依存する前記HARQ-ACKメッセージのシーケンス巡回シフト値を選択することによって、前記HARQ-ACK値を前記RQメッセージと多重化することと
をさらに含み、
前記シーケンス巡回シフト値は、第2のSRメッセージを伝送するために使用されるものと異なる、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目48)
前記RQメッセージを伝送することは、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースがある時間単位においてハイブリッド自動リピート要求-肯定応答(HARQ-ACK)メッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複していることを決定することと、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソース上で前記RQメッセージを伝送することと
をさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目49)
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースまたは前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースのうちの少なくとも1つがフォーマット0であること、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースが前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースと異なるフォーマットを有すること、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースのフォーマットがフォーマット1であり、前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースのフォーマットがフォーマット0であること、または、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースに関するフォーマットがフォーマット0であり、前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソースに関するフォーマットがフォーマット1であること
のうちの少なくとも1つの条件が、満たされる、項目48に記載の無線リンク回復方法。
(項目50)
前記RQメッセージを伝送することは、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHがある時間単位においてハイブリッド自動リピート要求-肯定応答(HARQ-ACK)メッセージに関して割り当てられたPUCCHと重複していることを決定することと、
前記HARQ-ACKメッセージがPUCCHフォーマット2、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4のうちの少なくとも1つを割り当てられたとき、前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソース上で前記RQメッセージに続いて前記HARQ-ACKメッセージを伝送することと
をさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目51)
前記RQメッセージが正であるか、負であるかから独立して、前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソース上で前記RQメッセージに続いて前記HARQ-ACKメッセージを伝送することをさらに含む、項目50に記載の無線リンク回復方法。
(項目52)
前記RQメッセージは、第1のスケジューリング要求(SR)メッセージを備え、第2のSRメッセージを伝送することは、
前記第2のSRメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHがある時間単位においてハイブリッド自動リピート要求-肯定応答(HARQ-ACK)メッセージに関して割り当てられたPUCCHと重複していることを決定することと、
前記HARQ-ACKメッセージがPUCCHフォーマット2、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4のうちの少なくとも1つを割り当てられたとき、前記HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHリソース上で前記HARQ-ACKメッセージに続いて前記第2のSRメッセージを伝送することと
をさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目53)
前記RQメッセージを伝送することは、
前記RQメッセージに関して割り当てられた前記PUCCHがある時間単位においてSRSと重複しているとき、前記非周期的サウンディング基準信号(SRS)よりも高い伝送優先度を伴う前記RQメッセージを伝送することをさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目54)
前記RQメッセージは、スケジューリング要求(SR)メッセージを備え、
前記SRメッセージは、ビーム失敗回復に関して割り当てられた使用を有するか、または、
前記SRメッセージは、変調コーディングスキームセル無線ネットワーク一時的識別子(MCS-C-RNTI)によってスクランブルされる、項目53に記載の無線リンク回復方法。
(項目55)
前記RQメッセージは、第1のスケジューリング要求(SR)メッセージをさらに備えている、項目41、42、43、48、49、50、51、または53のいずれかに記載の無線リンク回復方法。
(項目56)
前記第1のセルに関する前記ビーム失敗イベントを決定した後、回復プロシージャに関する回復タイマを確立することをさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目57)
前記回復タイマの終了時、
ビーム回復要求メッセージの伝送を妨げること、
前記RQメッセージの伝送を妨げること、
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を初期化すること、
無線リンク失敗プロシージャを初期化すること、
前記回復プロシージャが失敗して完了させられたイベントを決定すること、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループを非アクティブにすること、または、
別のセルまたは別のセルグループを非アクティブにすることであって、前記他のセルまたは他のセルグループは、回復構成に関連付けられているか、または、前記回復タイマに関連付けられている、こと
のうちの少なくとも1つを実施することをさらに含む、項目56に記載の無線リンク回復方法。
(項目58)
前記第1のセルに関する前記回復プロシージャの成功した完了時、前記回復タイマをキャンセルすることをさらに含む、項目56に記載の無線リンク回復方法。
(項目59)
RQ禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであることを決定することと、
前記RQ禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであるとき、前記RQメッセージの伝送を許可し、前記RQ禁止タイマを再開することと
をさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目60)
前記RQ禁止タイマは、前記第1のセルまたはRQ構成に関連付けられている、項目59に記載の無線リンク回復方法。
(項目61)
RQ伝送カウンタがRQ伝送の最大数を超えていないことを決定することと、
前記RQ伝送カウンタが前記RQ伝送の前記最大数を超えていないとき、前記RQ伝送カウンタを増加させ、前記RQメッセージの伝送を許可することと
をさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目62)
前記RQ伝送カウンタは、
RQ伝送がトリガされ、同じRQ構成に対応するいかなる他の保留RQメッセージも存在しないこと、
回復プロシージャの成功した完了が決定さたこと、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループがアクティブまたは非アクティブにされたこと、
別のセルまたは別のセルグループがアクティブまたは非アクティブにされたことであって、前記他のセルまたは前記他のセルグループは、回復構成に関連付けられているか、または、前記RQ伝送カウンタに関連付けられている、こと、または、
ビーム回復構成のパラメータが再構成されたこと
のうちの少なくとも1つが満たされると、リセットされる、項目61に記載の無線リンク回復方法。
(項目63)
前記RQ伝送カウンタが前記RQ伝送の最大数を超えたとき、
任意の構成されたダウンリンク割り当てまたはアップリンクグラントをクリアすること、
半持続的チャネル状態情報(CSI)報告に関する任意のPUSCHリソースをクリアすること、
ランダムアクセスプロシージャを開始すること、
前記セルに関する全ての保留RQメッセージをキャンセルすること、または、
前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループを非アクティブにすること
のうちの少なくとも1つを実施することをさらに含む、項目61に記載の無線リンク回復方法。
(項目64)
前記第1のセルに関する前記ビーム失敗イベントを決定することは、
前記1つ以上の基準信号リソースのチャネル品質を表す1つ以上の値が品質閾値によって決定される許容可能範囲外であることを決定することと、
ビーム失敗カウンタを増加させることと、
前記ビーム失敗カウンタがビーム失敗イベントを決定するためのビーム失敗カウンタ閾値以上であることを決定することと
をさらに含む、項目28に記載の無線リンク回復方法。
(項目65)
無線リンク回復方法であって、前記方法は、
無線通信デバイスによって、無線通信ノードによって伝送される1つ以上の基準信号リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することと、
無線通信デバイスによって、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースがビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であるかどうかを決定することと、
前記無線通信デバイスによって前記無線通信ノードに、前記PUSCHリソースが前記ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であることを決定することに応答して、前記PUSCHリソース上で前記ビーム回復要求メッセージを伝送することであって、前記ビーム回復要求メッセージは、前記第1のセルまたは前記第1のセルを含むセルグループのインデックスを備えている、ことと、
前記無線通信デバイスによって、第2のセルを介して前記無線通信ノードに、前記PUSCHリソースが前記ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ではないことを決定することに応答して、アップリンク制御チャネル上でリソース要求(RQ)メッセージを伝送することと
を含み、
前記RQメッセージは、前記PUSCHリソースの配分を要求する、無線リンク回復方法。
(項目66)
プロセッサとメモリとを備えている無線通信デバイスであって、前記プロセッサは、前記メモリからコンピュータコードを読み取り、項目1-65のいずれか1項に記載の方法を実装するように構成されている、無線通信デバイス。
(項目67)
非一過性コンピュータ読み取り可能なプログラム媒体を備えているコンピュータプログラム製品であって、コンピュータコードが、前記媒体上に記憶されており、前記コンピュータコードは、プロセッサによって実行されると、項目1-65のいずれか1項に記載の方法を前記プロセッサに実装させる、コンピュータプログラム製品。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、種々の実施形態による、無線通信デバイスと、無線通信ノードとを含む例示的システム図を示す。
【
図2】
図2は、従来技術の無線リンク回復プロシージャの例を示す。
【
図3】
図3は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の例を示す。
【
図4】
図4は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の別の例を示す。
【
図5】
図5は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の別の例を示す。
【
図6】
図6は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の別の例を示す。
【
図7】
図7は、種々の実施形態による、ビーム失敗イベントを決定するためのプロシージャの例を示す。
【
図8】
図8は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の追加の詳細の例を示す。
【
図9】
図9は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の追加の詳細の別の例を示す。
【
図10】
図10は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の追加の詳細の別の例を示す。
【
図11】
図11は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の追加の詳細の別の例を示す。
【
図12】
図12は、種々の実施形態による、保留RQメッセージを発生させ、キャンセルするためのプロセスの例を示す。
【
図13】
図13は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の追加の詳細の別の例を示す。
【
図14】
図14は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の追加の詳細の別の例を示す。
【
図15】
図15は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の追加の詳細の別の例を示す。
【
図16】
図16は、種々の実施形態による、無線リンク回復のための方法の追加の詳細の別の例を示す。
【
図17】
図17は、種々の実施形態による、例示的ビーム回復要求メッセージフォーマットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
5Gの新しい無線(NR)規格では、アナログおよびデジタルビーム形成概念が、高周波数通信(例えば、6GHzを上回る)のロバスト性を改良するために導入される。しかしながら、アナログビーム形成の指向性伝送は、マルチパスダイバーシティを限定し、6GHzを上回る通信をチャネル変動に対して脆弱にする。例えば、そのようなチャネル変動は、人体、車両、建物、景観等に起因する通信遮断を含み得る。
【0009】
ビーム回復プロシージャとも称される、無線リンク回復プロシージャが、ユーザ機器(UE)等の無線通信デバイスが、次世代ノードB(gNB)等の無線通信ノードへのビーム失敗のイベント駆動報告を初期化し、後続データ伝送に関するビームを識別することを可能にするために、5G NRのために以前から採用されている。5G NR Release 15では、リンク回復プロシージャは、以下の4つのステップ、すなわち、a)ビーム失敗検出、b)新しい候補ビーム識別、c)UEから次世代ノードB(gNB)へのリンク/ビーム回復要求、およびd)回復に関するUEへのgNB応答を含む。現在、本プロシージャは、プライマリセル(Pcell)またはプライマリ第2セル(PScell)のためにのみ構成されることができる。これらのセルタイプは両方とも、例えば、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)上でリンク回復要求を搬送するためのアップリンク(UL)チャネルを用いて構成される。
【0010】
しかしながら、一般的な第2のセル(Scell)は、多くの場合、ダウンリンク(DL)のためにのみ構成されることができる。例えば、一構成では、無線通信デバイスは、DL能力およびUL能力(例えば、6GHzを下回る)を伴うPcellを含み得るが、また、DL能力(例えば、6GHzを上回る)のみを伴う1つまたはいくつかのScellを含み得る。そのような構成では、リンク回復要求は、UL能力の欠如に起因して、Scellによって搬送され、gNBに伝送されることができない。故に、そのような欠点に対処する種々の実施形態が、本明細書に開示される。また、以下の実施形態は、Scellに関して上記に識別される欠点に対処するが、以下の実施形態は、PcellまたはPScellもしくはUL能力を含む他のセルタイプを含む任意のセルタイプを用いて実装され得る。
【0011】
上記に言及されるように、以前の5G NR仕様バージョンは、ビーム形成概念を含む。広域または超広域スペクトルの犠牲として、例えば、6GHzを上回る高周波数伝搬によって誘発される相当な伝搬損失が、顕著な課題になる。これを解決するために、大規模MIMO、例えば、1つのノードに対して最大1,024個のアンテナ要素を使用するアンテナアレイおよびビーム形成訓練技術が、ビーム整合を達成し、十分に高いアンテナ利得を取得するために採用され得る。依然としてアンテナアレイおよび関連付けられるアンテナ利得から利益を享受しながら、実装費用を低く保つために、アナログ位相シフタが、ミリメータ波ビーム形成を実装するために使用され得、これは、制御されるべき位相の数が、有限であり、定モジュラス制約が、これらのアンテナ要素に課されることを意味する。事前規定されたビームパターンを前提として、可変位相シフトベースのビーム形成訓練は、概して、後続データ伝送に関する最良のパターンを識別することを標的とする。
【0012】
ロバスト性を改良するために、UEは、
図2に示されるように、PcellまたはPScellにおける1つのリンク回復プロシージャを初期化することができ、リンク回復要求伝送は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)に基づく。PcellまたはPScellでは、無競合ベースのリンク回復のための詳細なプロシージャは、以下のように要約される。
【0013】
a)ビーム失敗検出(202):1つ以上のダウンリンク基準信号(DL RS)が、ビーム失敗検出に関して構成され、または暗示的に導出され、対応するブロックエラー率(BLER)結果(ビーム失敗検出に関するメトリックとして)は、1つ以上のDL RSを測定することを通して決定される。DL RSの全てまたは一部のBLERが、構成されたウィンドウ内で所定の閾値よりも悪くないとき、MAC-CE層は、ビーム失敗インスタンスの指示またはビーム失敗インスタンス指示とも称され得る、リンク失敗インスタンスの指示を通知される。MAC-CE層では、リンク失敗インスタンスの指示が、PHY層から受信される場合、UEは、1だけビーム失敗インスタンスまたは指示に関するカウンタ、すなわち、BFI_COUNTERを増加させるものとし、BFI_COUNTERが、事前構成された閾値未満ではないとき、ビーム失敗イベントが、宣言される。
【0014】
b)新しい候補ビーム識別(204):1つ以上のDL RSが、新しい候補ビームに関する候補RSとして構成される。DL RSに関連付けられる基準信号受信電力(L1-RSRP)結果(新しいビームに関するメトリックとして)が、所定の閾値よりも悪くない場合、DL RSは、新しい候補ビーム(すなわち、q_new)として仮定されることができる。
【0015】
c)リンク回復要求(206):ビーム失敗イベントが、宣言される、および/または少なくとも1つの新しい候補ビームが、見出されるとき、UEは、ステップbから選択されたRS q_newに関連付けられるPRACH伝送を初期化するものとし(回復に関する候補ビームとしての任意のDL RSのチャネル品質が全て、閾値よりも悪いとき、DL RSのうちのいずれか1つが、ランダムに選択されることができ)、新しいビームに関する各DL RSは、1つ以上のPRACHオケージョンに関連付けられる。例えば、
図1Bでは、SS/PBCHブロックとも呼ばれる、N個のSSブロックが、それぞれ、N個のPRACHオケージョンに関連付けられる。
【0016】
d)回復に関するgNB応答(208):リンク回復要求に関するPRACH伝送を伝送した後、UEは、DL RS q_newに関連付けられる疑似コロケーション(QCL)パラメータに従って、リンク回復に関する専用制御リソースセット(CORESET)または専用探索空間内の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を監視する。gNB応答が、検出されると、UEは、回復に関するgNB応答が、成功して受信されたと仮定するはずであり、対応するUE挙動、例えば、1つ以上のCORESETに関するQCL仮定およびPUCCHリソースの空間フィルタを更新することが、実施される。
【0017】
しかしながら、上記に言及されるように、前述のプロシージャは、全ての状況または構成の必要性に対処するわけではない。故に、そのような欠点に対処する種々の実施形態が、本明細書に開示される。
【0018】
無線アクセスネットワークは、無線通信デバイス(例えば、モバイルデバイス)と情報またはデータネットワーク(音声通信ネットワークもしくはインターネット等)との間のネットワークコネクティビティを提供する。例示的無線アクセスネットワークは、セルラー技術に基づいてもよく、これはさらに、例えば、4G、ロングタームエボリューション(LTE)、5G、および/または新しい無線(NR)技術ならびに/もしくはフォーマットに基づき得る。
図1は、種々の実施形態による、無線通信デバイス102と、無線通信ノード104とを含む例示的システム図を示す。無線通信デバイス102は、ユーザ機器(UE)を備えてもよく、これはさらに、限定ではないが、モバイル電話、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、またはネットワークを経由して無線で通信することが可能である他のモバイルデバイスを含み得る。無線通信デバイス102は、無線通信ノード104との無線通信をもたらすために、アンテナ108に結合される、送受信機回路106を含み得る。送受信機回路106はまた、プロセッサ110に結合され得、これはまた、メモリ112または他の記憶デバイスに結合され得る。メモリ112は、プロセッサ110によって読み取られ、実行されると、プロセッサ110に、本明細書に説明される方法のうちの種々のものを実装させる命令またはコードをその中に記憶し得る。
【0019】
同様に、無線通信ノード104は、1つまたは多くの移動局とネットワークを経由して無線で通信することが可能な基地局もしくは他の無線ネットワークアクセスポイントを備え得る。例えば、無線通信ノード104は、種々の実施形態では、4G LTE基地局、5G NR基地局、5G中央ユニット基地局、5G分散ユニット基地局、次世代ノードB(gNB)、拡張ノードB(eNB)、または他の基地局を備え得る。無線通信ノード104は、無線通信デバイス102との無線通信をもたらすために、種々のアプローチでは、アンテナ塔118を含み得るアンテナ116に結合される送受信機回路114を含み得る。送受信機回路114はまた、1つ以上のプロセッサ120に結合され得、これはまた、メモリ122または他の記憶デバイスに結合され得る。メモリ122は、プロセッサ120によって読み取られ、実行されると、プロセッサ120に、本明細書に説明される方法のうちの種々のものを実装させる命令またはコードをその中に記憶し得る。
【0020】
無線通信ノード104と無線通信デバイス102との間の無線リンクが、失敗すると、そのリンクを使用する通信は、停止する。無線リンク回復プロシージャが、通信を再確立するために要求される。
【0021】
(新しい無線リンク回復プロシージャの概説)
種々の実施形態によると、開示される無線リンク回復プロシージャまたは方法は、無線通信デバイス102によって実施され、2つの異なるサブプロシージャを含む。概して、310においてセルが失敗すると決定することに応じて(例えば、そのビーム失敗イベントが、306および308において検出される第1のセル302から最大n番目のセル304)、2つのサブプロシージャのうちの1つが、トリガされ得る。1つのアプローチでは、第1のサブプロシージャ(「ステップ1」)318は、無線通信ノード104へのリソース要求(RQ)メッセージの伝送322を含み、これに、ビーム失敗イベントが生じたことを通知し、その上でビーム回復要求メッセージを伝送するためのPUSCHリソースを同時に要求する。RQメッセージの伝送は、種々の衝突および多重化ルール326によって統御され得る。
【0022】
第2のサブプロシージャ(「ステップ2」)314は、PUSCHリソース上の無線通信ノード104へのビーム回復要求メッセージ(例えば、回復報告メッセージ)の伝送を伴う。伝送は、多重化および/またはメッセージ組立プロシージャ320を含み得、優先度ルール324に従い得る。種々のアプローチでは、第2のサブプロシージャ(「ステップ2」)314は、セルが失敗するときは常にトリガされ得る。しかしながら、いかなるPUSCHリソースも、利用可能ではない(316)場合、ビーム回復要求メッセージは、伝送されることができず、新しいPUSCHリソースが、代わりに、第1のサブプロシージャ(「ステップ1」)318を介して要求され得る。
【0023】
したがって、ある実施形態では、第1のサブプロシージャ(「ステップ1」)318は、316に示されるように、ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ないかなる利用可能なPUSCHリソースも、存在しないため、第2のサブプロシージャ(「ステップ2」)314が、実施されることができないときにトリガされ得る。代替として、第1のサブプロシージャ(「ステップ1」)318は、ある実施形態では、セルが失敗するときは常にトリガされ得る。これらの種々のプロシージャおよび方法はそれぞれ、下記にさらに詳細に議論される。
【0024】
図4を参照すると、無線リンク回復のための方法が、種々の実施形態に従って開示される。特に、
図4の方法は、
図3に議論される第1のサブプロセス(「ステップ1」)318に対応する。402において、無線通信デバイス102は、無線通信ノード404によって伝送される1つ以上の基準信号(RS)リソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定する。ビーム失敗イベントは、単一の第1のセルまたは第1のセルが属するセルグループに適用され得る。種々の実施形態では、第1のセルは、Scellであるが、第1のセルは、他のアプローチでは、PcellまたはPScellであり得る。
【0025】
随意に、404において、無線通信デバイス102は、いかなるPUSCHリソースも、ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ではないと決定する(
図3のステップ316に対応する)。これは、第1のサブプロセス(「ステップ1」)318、より具体的に、以下のステップを実施するためのトリガ条件であり得る。応答して、406において、無線通信デバイス102は、無線通信ノード104に、第2のセルを介して物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソース上でリソース要求(RQ)メッセージを伝送する。RQメッセージは、無線通信ノード104にビーム失敗イベントを通知し、ビーム失敗イベントに対応するビーム回復要求メッセージを伝送するために、PUSCHリソースの配分を同時に要求する。
【0026】
RQメッセージは、異なるメッセージタイプを含む、または備え得る。いくつかの例では、RQメッセージは、例えば、専用RS-RQ構成またはシーケンスならびに/もしくは専用PUCCHリソースを含む、専用回復特有リソース要求(RS-RQ)メッセージである。
【0027】
他の例では、RQメッセージは、(ビーム失敗イベントに関連付けられない通常のSRメッセージと対照的に)これがビーム失敗イベントに対応することを示す、専用SRメッセージタイプであり得る、スケジューリング要求(SR)メッセージである。例えば、SRメッセージは、ビーム回復に関する使用のパラメータを用いて構成される、またはビーム回復構成のパラメータに関連付けられ得る。また他の例では、RQメッセージは、ビーム失敗イベントに関連付けられない通常のSRメッセージよりも高い優先度のパラメータを用いて構成される、SRメッセージである。
【0028】
RQメッセージが、上記に説明される様式のうちの1つにおいて構成されるとき、無線通信ノード104は、通常のSRメッセージ(または別のメッセージ)から区別されるようなビーム失敗イベントの情報を受信することができ、無線通信デバイス102からビーム回復要求メッセージを受信し、時間内に無線リンクを回復しようと試みるために、迅速に、優先度を伴ってUL-SCHリソースを応答的にスケジューリングまたは配分することができる。しかしながら、RQメッセージ(例えば、RS-RQメッセージまたは専用/優先度付けされたSRメッセージ)の上記の構成が、利用可能ではない、もしくは利用されない、ある例または構成では、RQメッセージは、単純に、通常のSRメッセージであり得る。
【0029】
図5を参照すると、無線リンク回復のための別の方法が、種々の実施形態に従って開示される。特に、
図5の方法は、
図3に議論される第2のサブプロセス(「ステップ2」)314に対応する。502(
図4のステップ402に類似する)において、無線通信デバイス102は、無線通信ノード404によって伝送される1つ以上のRSリソースに対応するチャネル品質に従って、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定する。
【0030】
504において、無線通信デバイス102は、PUSCHリソースがビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であることを決定する。応答して、無線通信デバイス102は、無線通信ノード104に、PUSCHリソース上でビーム回復要求メッセージを伝送する。本実施形態では、ビーム回復要求メッセージは、第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループのインデックス(例えば、識別)を備えている。
【0031】
ビーム回復要求メッセージはまた、回復情報報告メッセージと呼ばれ得る。ある実施形態では、ビーム回復要求メッセージは、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(MAC-CE)メッセージである。ある実施形態では、ビーム回復要求メッセージは、失敗したセルのインデックスと、見出される場合、失敗したセルに関する新しい候補ビームインデックスとを含む。失敗したセルに関するいかなる新しい候補ビームも、見出されない場合、いかなる候補ビームまたは候補基準信号も、セルに関して識別されていないという指示が、ビーム回復要求メッセージにおいて配信されることができる。
【0032】
図6を参照すると、無線リンク回復のためのまた別の方法が、種々の実施形態に従って開示される。特に、
図5の方法は、
図3および上記に議論される第1のサブプロセス(「ステップ1」)318および第2のサブプロセス(「ステップ2」)314の両方を組み込む。602(ステップ402および502に類似する)において、無線通信デバイス102は、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定する。604において、無線通信デバイス102は、PUSCHリソースが、ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能であるかどうかを決定する。無線通信デバイス102が、PUSCHリソースが利用可能であることを決定する場合、無線通信デバイス102は、606において、無線通信ノード104に、PUSCHリソース上で第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループのインデックスを含む、ビーム回復要求メッセージを応答的に伝送する。しかしながら、無線通信デバイス102が、PUSCHリソースが利用可能ではないと決定する場合、無線通信デバイス102は、608において、第2のセルを介して無線通信ノード104に、PUCCHリソース上でRQメッセージを伝送する。
【0033】
これらの種々の実施形態によると、無線通信デバイス102は、第2のセルまたは別の異なるセルを使用して、PUSCHリソース上でビーム回復要求メッセージを伝送し得る。例えば、第1のセルが、UL能力を有していないScellである場合、無線通信デバイス102は、PUSCHリソース上でビーム回復要求メッセージを伝送するために、PcellまたはPScell(もしくは異なるScell)のUL能力を使用し得る。加えて、Scellが、ここではUL能力を有する場合であっても、異なるセル(Pcell、PScell、またはScell)が、ビーム回復要求メッセージを伝送するために使用され得る。しかしながら、他の実施形態では、無線通信デバイス102は、同一の第1のセルを使用して、PUSCHリソース上でビーム回復要求メッセージを伝送し得る。異なる変形例も、可能である。
【0034】
(ビーム失敗検出プロシージャ)
1つ以上のセル(例えば、Scell)が、リンク回復プロシージャを用いて構成されるとき、ビーム失敗インスタンスに関する独立したカウンタを含むビーム失敗検出プロシージャが、それに応じて実施される。カウンタが、ある閾値を超えると、対応するセルに関するビーム失敗イベントが、リンク回復プロシージャの初期化を開始するように主張される。
【0035】
図7を参照すると、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定するためのプロシージャはさらに、702において、無線通信デバイス102が、1つ以上のRSリソースのチャネル品質を表す1つ以上の値が品質閾値によって決定される許容可能範囲外であることを決定する(それによって、1つ以上のRSリソースが不良な品質を有することを示す)ステップを含む。例えば、ブロックエラー率(BLER)が、ビーム失敗を示すためのチャネル品質に関するメトリックとして使用され得、BLERの値が、ある閾値に到達する、および/またはそれを超える場合、それは、特定のRSリソースが不良な品質を有することを示す。他のチャネル品質メトリックが、使用され得る。無線通信デバイス102が、チャネル品質を表す値が、1つ以上のRSリソースが不良な品質を有することを示すと決定する場合、704において、無線通信デバイス102は、(306および308において
図3に示される)ビーム失敗カウンタを増加させるであろう。同様に、706において、無線通信デバイス102は、ビーム失敗カウンタがビーム失敗カウンタ閾値以上であることを決定し、ビーム失敗イベントが第1のセルまたは第1のセルを含むセルのグループに関して生じたと応答的に決定する。
【0036】
ビーム失敗カウンタは、個々のセルまたは多くのセルを含むセルグループに適用されることができる。したがって、2つの代替ソリューションが、これらの複数のセルに関して失敗をカウントし、取り扱うために提示される。
【0037】
第1のアプローチでは、ビーム失敗イベントが、セルに関して主張され、ビーム失敗検出カウンタおよびビーム失敗検出タイマは、各個々のセル毎に構成され、ビーム失敗イベントは、回復プロシージャを用いて構成されるセル毎に独立して決定される。例えば、第1のセルは、セルグループの一部であり得、セルグループの第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することは、セルグループの任意のセルに関するビーム失敗イベントを独立して決定することを含む。
【0038】
本第1のアプローチでは、物理層は、対応するセルのビーム失敗検出のために使用される基準信号(RS)からの周期的チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)および/または同期信号(SS)ブロックのうちの最も短い周期性の間の最大値によって決定される周期性を伴うビーム失敗イベントを上位層に知らせることができる。
【0039】
第2のアプローチでは、ビーム失敗イベントが、セルグループからの少なくとも1つのセルが、失敗するとき、セルグループに関して主張される。例えば、第1のセルは、セルグループの一部であり得、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定することは、セルグループ内のセルの全てまたはいくつかに関するビーム失敗イベントを決定することを含む。
【0040】
本第2のアプローチでは、物理層は、ビーム回復プロシージャを用いて構成される任意のセルのビーム失敗検出のために使用される基準信号(RS)からの周期的CSI-RSおよび/またはSSブロックのうちの最も短い周期性の間の最大値によって決定される周期性を伴うビーム失敗イベントを上位層に知らせることができる。
【0041】
さらに、セルのビーム失敗検出に関するカウンタまたはタイマは、セルに対応するビーム回復プロシージャが、成功して完了される場合、停止もしくはリセットされ得る。
【0042】
(ビーム失敗回復タイマ)
ULリソースオーバーヘッドを節約し、ビーム回復プロセスに関連する種々のUL信号の高頻度の再伝送を禁止するために、RQメッセージおよび/またはビーム回復要求メッセージを伝送するための種々の最大再伝送数(例えば、カウンタ)もしくは再伝送周期性(例えば、タイマ)が、構成されることができる。
【0043】
そのようなタイマの一例は、回復タイマであり、これは、セルに関する通信リンクを回復しようと試みるために、ビーム失敗イベントを決定した後に最大持続時間を設定することができる。例えば、
図8を参照すると、無線通信デバイス102は、802において、第1のセルに関するビーム失敗イベントを決定した後、回復プロシージャに関する回復タイマを確立することができる。同様に、第1のセルに関する回復プロシージャの成功した完了時、無線通信デバイス102は、804において、回復タイマをキャンセルすることができる。しかしながら、806における回復タイマの終了時、無線通信デバイス102は、以下のプロセス、すなわち、
-ビーム回復要求メッセージの伝送を妨げること(808)、
-PUCCH上でのRQメッセージの伝送を妨げること(810)、
-物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)(例えば、競合ベースのRACHに関して)を初期化すること(812)、
-無線リンク失敗プロシージャを初期化すること(814)、
-回復プロシージャが失敗して完了させられたイベントを決定すること(816)、
-第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループを非アクティブにすること(818)、ならびに/もしくは、
-別のセルまたは別のセルグループを非アクティブにすることであって、他のセルまたは他のセルグループは、回復構成に関連付けられているか、または、回復タイマに関連付けられている、こと(820)、
のうちの少なくとも1つを実施することができる。
【0044】
(RQメッセージ伝送に関する構成パラメータ)
上記に議論されるビーム失敗回復タイマに類似する様式で、種々のタイマおよび/またはカウンタが、同様にRQメッセージの伝送のために構成され得る。1つのアプローチでは、RQメッセージに関する構成は、RQ禁止タイマを含む。RQメッセージは、RQ禁止タイマが起動している、または終了させられていないとき、伝送されることができない。逆に、RQメッセージは、RQ禁止タイマが、停止させられる、または終了させられると、伝送されることができる。種々の実施形態による、無線リンク回復の方法の追加の詳細を図示する、
図9を参照すると、無線通信デバイス102は、902において、RQ禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであることを決定し得る。また、無線通信デバイス102は、RQ禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであるとき、904において、RQメッセージの伝送を許可し、906において、RQ禁止タイマを再開し得る。さらに、これらの条件は、RQ禁止タイマが、第1のセルまたはRQ構成に関連付けられるときに生じ得る。
【0045】
加えて、RQ禁止タイマは、
-RQ伝送カウンタ(下記に議論される)が、伝送の最大数に関する閾値を下回る、またはそれに等しい、
-RQメッセージが、有効なPUCCHリソース上で伝送される、
-RQメッセージ構成(例えば、または関連付けられるSR構成)における1つ以上の無線リソース制御(RRC)パラメータが、再構成される、ならびに/もしくは、
-ビーム失敗検出に関するRSおよび/または新しい候補ビーム決定に関するRSが、再構成もしくは再決定される、
場合、再開され得る。
【0046】
なおも同様に、RQメッセージ伝送に関する構成はまた、RQ伝送カウンタに従ってもよい。種々の実施形態における無線リンク回復の方法の追加の詳細を図示する、
図10を参照すると、無線通信デバイス102は、1002において、RQ伝送カウンタが、RQ伝送の最大数を超えていない、またはそれに到達していないことを決定し得る。また、無線通信デバイス102は、RQ伝送カウンタが、RQ伝送の最大数を超えていないとき、1004において、RQ伝送カウンタを増加させ、RQメッセージの伝送を許可し得る。しかしながら、RQ伝送カウンタが、1006において、RQ伝送の最大数以上であるとき、無線通信デバイス102は、以下のプロシージャ、すなわち、
-全てのサービングセルに関するPUCCHを解放するようにRRCに通知すること、
-全てのサービングセルに関するサウンディング基準信号(SRS)を解放するようにRRCに通知すること、
-任意の構成されたダウンリンク割り当てまたはアップリンクグラントをクリアすること、
-半持続的チャネル状態情報(CSI)報告に関する任意のPUSCHリソースをクリアすること、
-ランダムアクセスプロシージャを開始すること、
-第1のセルに関する全ての保留RQメッセージをキャンセルすること、および/または、
-第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループを非アクティブにすること
のうちの少なくとも1つを実施し得る。
【0047】
加えて、RQメッセージが、トリガされ、いかなる他のRQメッセージ保留も、存在しない場合、RQ伝送カウンタは、特に、同一のRQ構成に対応するいかなる他のRQメッセージ保留も、存在しないとき、0にリセットされる。
【0048】
加えて、1008において、無線通信デバイス102は、以下の条件、すなわち、
-RQ伝送カウンタが、伝送の閾値最大数を下回る、またはそれに等しい、
-RQメッセージが、1つの有効なPUCCHリソース上で伝送される、
-RQ伝送がトリガされ、同じRQ構成に対応するいかなる他の保留RQメッセージも存在しないこと、
-回復プロシージャの成功した完了が決定さたこと、
-第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループがアクティブまたは非アクティブにされたこと、
-別のセルまたは別のセルグループがアクティブまたは非アクティブにされたことであって、他のセルまたは他のセルグループは、回復構成に関連付けられているか、または、RQ伝送カウンタに関連付けられている、こと、または、
-ビーム回復構成(例えば、RQメッセージ構成)のパラメータが、再構成される、
-ビーム失敗検出に関するRSおよび/または新しい候補ビーム決定に関するRSが、再構成される、
のうちの少なくとも1つが満たされると、RQ伝送カウンタをリセットすることができる。
【0049】
加えて、無線通信デバイス102のRQメッセージに関する伝送リソースはさらに、RQメッセージの伝送に関する周期性パラメータを確立する、RQメッセージの伝送に関するオフセットパラメータを確立する、および/またはPUCCHリソースプールから選択される、PUCCHリソースインデックスを確立することによって構成され得る。
【0050】
加えて、セルでは、ビーム失敗回復構成は、例えば、回復に関する専用SRメッセージ構成であり得る、RQ構成に関連付けられていることができ、RQ情報は、専用SRリソースによって配信される。さらに、専用SRメッセージ構成は、以下のパラメータ、すなわち、
-禁止タイマであって、禁止タイマに関するパラメータは、タイミングの長さを説明することである、禁止タイマ、
-伝送の最大数に関する閾値、
-SR構成の使用であって、例えば、SR構成のパラメータは、「通常のSR」、「論理チャネルに関するSR」、「URLLC」、または「ビーム失敗回復」であり得る、SR構成の使用、
-優先度レベルであって、例えば、優先度レベルのパラメータは、高または低であり得る、優先度レベル、
-例えば、PeriodicityAndOffsetと呼ばれ得る、SR伝送に関する周期性およびオフセット、
-PUCCHリソースであって、具体的に、PUCCHリソースは、PUCCHリソースのプールから選択されることができる、PUCCHリソース、
のうちの少なくとも1つを備えていることができる。
【0051】
加えて、いくつかの実施形態では、RQメッセージ構成、例えば、専用SR構成は、MAC-CellGroupConfigのRRC構成パラメータにおいて構成される、またはRRC構成パラメータBeamFailureRecoveryConfigにおいて構成されることができる。
【0052】
加えて、ある実施形態では、RQメッセージ構成は、Pcellにおいて構成されることができる。例えば、複数のScellが、ビーム回復プロシージャを用いて構成されることができ(または複数のScellが、ビーム回復構成に関連付けられていることができ)、一意のRQメッセージ構成が、複数のScellに関連付けられるとき、RQメッセージ構成は、Pcellにおいて構成されることができる。しかしながら、これはまた、他の実施形態では、Scellにおいて構成されることができる。
【0053】
(ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマ)
上記に議論されるビーム失敗回復タイマに類似する様式で、種々のタイマおよび/またはカウンタが、同様にビーム回復要求メッセージの伝送のために構成され得る。ビーム回復要求メッセージを介する回復報告が、回復報告に関する非常に高頻度の伝送を防止するために使用される、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマに従って実施される。ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマに関するパラメータ、例えば、タイマ終了に関するパラメータは、構成可能であり得る。
【0054】
1つのアプローチでは、ビーム回復要求メッセージは、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマが、起動している、または終了させられていない場合、トリガならびに/もしくは伝送されることができない。逆に、ビーム回復要求メッセージは、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマが、停止させられる、または終了させられる場合、トリガならびに/もしくは伝送されることができる。種々の実施形態における無線リンク回復の方法の追加の詳細を図示する、
図11を参照すると、無線通信デバイス102は、1102において、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであるかどうかを決定し得る。1104において、無線通信デバイス102は、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマが停止させられた状態または終了させられた状態のうちの少なくとも1つであるとき、応答的に、ビーム回復要求メッセージの伝送を許可してもよく、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマを再開し得る。
【0055】
加えて、1106において、無線通信デバイス102は、以下の条件、すなわち、
-PUSCHリソースが、ビーム回復要求メッセージを収容することができる、および/または、
-保留ビーム回復要求メッセージが発生させられたこと、
のうちの少なくとも1つが満たされると、(例えば、その構成される初期値において)ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマを再開し得る。
【0056】
同様に、1108において、無線通信デバイス102は、以下の条件、すなわち、
-ビーム回復要求メッセージに関する無線リソース制御(RRC)構成パラメータが、再構成される(例えば、RRCパラメータの再構成またはビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマの構成)、
-ビーム失敗検出に関する基準信号または新しい候補ビーム検出に関する基準信号が再構成または再決定される(例えば、PDCCHまたは制御リソースセット(CORESET)のTCI状態が、再構成されるとき)、
-ビーム失敗回復プロシージャの成功した完了(例えば、ビーム失敗回復プロシージャが、第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループに対応するとき)、
-第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループがアクティブまたは非アクティブにされたこと、
-別のセルまたは別のセルグループがアクティブまたは非アクティブにされたことであって、他のセルまたは他のセルグループが、回復構成に関連付けられているか、または、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマに関連付けられている、こと、および/または、
-新しいビーム失敗イベントが別のセルに関して決定されたこと、
のうちの少なくとも1つが満たされると、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマを停止し得る。
【0057】
加えて、いくつかのアプローチでは、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマは、第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループに特有である。他のアプローチでは、ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマは、ビーム回復構成を用いて構成される複数のセル(またはその全て)に関して適用され得る。そのようなアプローチでは、新しいセルビーム失敗イベントが、主張されると、禁止タイマは、再開されることができる。
【0058】
(RQメッセージに関するUE挙動)
ビーム失敗イベントが、決定されると、無線通信デバイス102は、RQメッセージを伝送することに先立って、種々の考慮事項を精査する。種々の実施形態では、以下の条件、すなわち、
-少なくとも1つのセルに関するビーム失敗インスタンスの数が、第1の閾値に等しい、またはそれを上回る(例えば、ビーム失敗イベントが、決定された)、
-いかなるPUSCHリソースも、ビーム回復要求メッセージを伝送するために利用可能ではないこと、またはビーム回復要求メッセージを伝送するステップを適応させることができない、
-RQメッセージに関するPUCCHリソースが測定ギャップまたはBWPスイッチングギャップと重複していないこと、ならびに/もしくは、
-RQメッセージに関するPUCCHリソースが、ビーム回復要求メッセージを伝送するために使用され得るPUSCHリソースと重複しない、
-無線通信デバイス102(例えば、MAC-CEエンティティ)が、(専用RS-RQメッセージであり得る)RQメッセージに関する有効なPUCCHリソース上にRQ伝送オケージョンを有する、しかしながら、一実施形態では、無線通信デバイス102が、SRに関する有効なPUCCHリソース上でSR伝送オケージョンを有する場合、SRメッセージが、代わりに伝送され得る。しかしながら、上記の挙動は、RQメッセージに関する第1のPUCCHリソースが、伝送されるとき、省略されることができる。
-RQ禁止タイマが、RQメッセージ伝送オケージョンの時間に起動していない、
-RQ伝送カウンタが、最大RQ伝送に関する閾値を下回る、またはそれに等しい、ならびに/もしくは、
-少なくとも1つのSRが、RS-RQ構成に関して保留されている、
のうちの少なくとも1つが、満たされる場合、保留RQメッセージ(例えば、ビーム回復に関する保留SRメッセージとも呼ばれ得る)が、発生および/または伝送される。
【0059】
上記に記載されるように、RQメッセージは、専用回復特有リソース要求(RS-RQ)メッセージまたはSRメッセージのタイプ(例えば、ビーム回復目的に関して)もしくは優先度レベル(例えば、高/低)を示すステップに対して構成されるSRメッセージであり得る。しかしながら、専用RS-RQ構成、回復構成に関連付けられるSR構成、またはSRメッセージのタイプもしくは優先度レベルを示すステップを適応させるSR構成が、存在しない場合、無線通信デバイス102は、少なくとも、SR構成(例えば、論理チャネルに関するSR構成)に対応する保留SRメッセージを発生させることができる。
【0060】
加えて、
図12に示されるように、保留RQメッセージを発生させ、キャンセルするためのプロセスが、開示される。1202において、ビーム失敗回復プロシージャが、セルが失敗するときにトリガされる。ビーム回復要求メッセージを送信するためのPUSCHリソースが、利用可能である場合、これは、1204において、PUSCHリソース上で伝送される。しかしながら、PUSCHリソースが、利用可能ではない場合、RQメッセージは、1206において、発生またはトリガされる。RQメッセージは、保留RQメッセージ1208のプールに入れられる。PUCCHリソースが、利用可能である場合、保留RQメッセージ1208のプールからの(または直接発生ステップ1206からの)RQメッセージが、1210において、伝送されることができる。
【0061】
プール1208内に対応する保留RQメッセージが、存在する間、ビーム回復要求メッセージが、PUSCHリソース上で伝送される(1204において)場合、その保留RQメッセージは、キャンセルされることができる。加えて、プール1208内の保留RQメッセージが、第1のセルまたは第1のセルを含むセルグループを非アクティブ化もしくはアクティブにすることに応答して、キャンセルされることができる場合、それは、保留RQメッセージに対応する。
【0062】
同様に、ビーム回復要求メッセージ(例えば、MAC-CEベースの回復報告)を含むMACプロトコルデータユニット(PDU)メッセージが、伝送される場合、失敗したセルに関するビーム回復要求メッセージにも対応する、MAC PDUメッセージの組立に先立ってトリガされたプール1208内の保留RQメッセージの全ては、キャンセルされることができる。同様に、各それぞれのRQ禁止タイマまたはRQ伝送カウンタは、MAC PDUが、伝送され、本PDUが、MAC PDUメッセージの組立に先立ってビーム回復プロシージャをトリガした最後のビーム失敗イベントまでの失敗したセルのインデックスを含む、ビーム回復要求メッセージを含むとき、停止またはリセットされるものとする。
【0063】
(RQメッセージに関する伝送優先度)
十分な優先度を伴うRQメッセージを伝送するために、通常のSR、ハイブリッド自動リピート要求-肯定応答(HARQ-ACK)、CSI、またはSRS等のRQメッセージ伝送および他のULシグナリングに関する優先度ルールが、UE挙動に関して規定されるべきである。上記に言及されるように、種々の実施形態によると、RQメッセージは、専用RS-RQメッセージ、専用SRメッセージタイプ(例えば、ビーム回復に関する使用のパラメータを用いて構成される、またはビーム回復構成のパラメータに関連付けられる)、もしくはより高い優先度を伴うSRメッセージであり得る。
【0064】
一例では、RQメッセージは、SRメッセージ(例えば、第1のSRメッセージ)を備え、SRメッセージは、伝送優先度のパラメータ(例えば、高/低)、(例えば、ビーム回復に関する)使用のパラメータを用いて構成される、またはビーム回復構成のパラメータに関連付けられていることができる。さらに、RQメッセージは、第1のSRメッセージとして割り当てられることができる。加えて、ある例では、第1のSRメッセージは、ビーム回復のために使用されない第2のSRメッセージ(例えば、通常のSRメッセージ)と比較して、より高い伝送優先度を有し得る。
【0065】
異なる優先度ルールオプションが、通常のSRメッセージおよびRQメッセージ(例えば、第1のSRメッセージまたは専用RS-RQメッセージ)が、同一の時間単位において衝突する場合に関して、または通常のSRおよびRQメッセージに関する異なるPUCCHリソースが、重複されるとき、開示される。
【0066】
第1のオプションとして、RQメッセージは、RQメッセージおよび通常のSRメッセージが、同一の時間ドメイン単位または同一の伝送オケージョン内で伝送もしくはトリガされるとき、通常のSRメッセージの代わりに伝送されるものとする。換言すると、無線通信デバイス102は、第1のSRメッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースがある時間単位において第2のSRメッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複しているとき、(通常のSRメッセージである第2のSRメッセージと対照的に)第1のSRメッセージの情報を伝送する。同様に、RQメッセージが、専用RS-RQメッセージを備えているとき、上記の状況では、RS-RQメッセージは、通常のSRメッセージまたはHARQ-ACKメッセージと比較して、より高い伝送優先度を有し、通常のSRメッセージもしくはHARQ-ACKメッセージの代わりに伝送されるであろう。
【0067】
第2のオプションとして、新しいPUCCHリソースが、伝送されることができる。新しいPUCCHリソースは、通常のSRメッセージおよびRQメッセージが、同一の時間単位において衝突する場合に関して、または通常のSRおよびRQメッセージに関する異なるPUCCHリソースが、重複するときに構成されるRRCであり得る。一方、新しいPUCCHリソースは、通常のSRメッセージおよびRQメッセージに関するPUCCHのリソースに従って、無線通信デバイス102によって導出されることができる。例えば、新しいPUCCHに関する初期巡回シフト値は、Xを法とする通常のSRおよびRQメッセージのそれぞれのPUCCHリソースの初期巡回シフト値の合計であり、Xは、正の整数、例えば、13である。
【0068】
第3のオプションとして、RQメッセージに関する優先度ルールが、SRメッセージに関する構成インデックスに従って決定されることができる。より具体的に、より低いSRインデックスを伴うSRメッセージは、より高い優先度を有するであろう。
【0069】
加えて、具体的実施形態では、PUCCHフォーマット0に関して、RQメッセージ(すなわち、ビーム回復に関して)は、リソースブロック(RB)インデックス/場所および/またはシーケンスインデックス、例えば、メッセージ内の巡回シフトオフセットによって示されることができる。例えば、Mcsのシーケンスインデックス=6は、RQメッセージ(例えば、ビーム回復に関するSRメッセージ、より高い優先度を伴うSRメッセージ、または専用RS-RQメッセージ)を表すために使用されることができる一方、Mcsのシーケンスインデックス=0は、より低い優先度を伴う通常のSRメッセージを表すために使用されることができる。他のシーケンスインデックスも、同様に可能である。メッセージがRQメッセージ(すなわち、ビーム回復に関連する)であるかどうかを示すために、シーケンスインデックスまたはRBインデックス/場所を変動させることによって、無線通信ノード104は、要求がビーム回復に関連することを認識し、ビーム回復要求メッセージに関するULリソースを迅速に割り当てることができる。
【0070】
RQメッセージと非周期的サウンディング基準信号(SRS)との間の衝突に関連する追加の優先度ルールも、開示される。種々の実施形態では、無線通信デバイス102は、RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHがある時間単位においてSRSと重複しているとき、非周期的SRSよりも高い伝送優先度を伴うRQメッセージを伝送する。上記の優先度ルールはまた、RQメッセージが、SRメッセージを備えているとき、およびSRメッセージが、ビーム失敗回復に関して割り当てられた使用を有する、またはSRメッセージが、変調コーディングスキームセル無線ネットワーク一時的識別子(MCS-C-RNTI)によってスクランブルされるときに適用される。さらに、RQメッセージは、RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHがある時間単位においてSRSと重複するときに伝送される。
【0071】
(RQメッセージを他のメッセージと多重化するための優先度ルール)
種々の優先度ルールがまた、PUCCHにおいてRQメッセージを他のメッセージ、例えば、HARQ-ACKメッセージと多重化するために提供される。上記に言及されるように、種々の実施形態によると、RQメッセージは、ビーム回復に関し、専用RS-RQメッセージ、専用SRメッセージタイプ(例えば、ビーム回復に関する使用のパラメータを用いて構成される、またはビーム回復構成のパラメータに関連付けられる)、もしくはより高い優先度を伴うSRメッセージであり得る。以下の優先度ルールは、別様に記載されない限り、上記に言及される任意のタイプのRQメッセージに適用されることができる。
【0072】
第1の例示的実施形態では、PUCCHフォーマット0が、HARQ-ACKメッセージに関して使用されるとき、およびRQメッセージまたは通常のSRメッセージが、HARQ-ACKメッセージと多重化されるとき、以下のアプローチが、提供される。
【0073】
第1のアプローチによると、多重化情報を配信するPUCCHフォーマットに関するシーケンス巡回シフト値が、正のRQメッセージまたは正の通常のSRメッセージに従って決定される。例えば、PUCCHフォーマット0に関する1つのHARQ-ACK情報ビットおよび正のRQメッセージに関する値のマッピングが、下記の表1に図示される。
【表1】
しかしながら、本同一の例では、PUCCHフォーマット0に関する1つのHARQ-ACK情報ビットおよび正の通常のSRメッセージに関する値のマッピングが、下記の表2に図示される。
【表2】
【0074】
シーケンス巡回シフト値は、変動されることができる。しかしながら、2つの上記の表に取り込まれる4つの値は、種々の実施形態では、異なるままであり得る。
【0075】
第2のアプローチによると、多重化情報を配信するPUCCHリソースは、いずれかが、HARQ-ACKメッセージと多重化されるとき、RQメッセージまたは通常のSRメッセージに従って決定される。より具体的に、正のRQメッセージが、伝送されるとき、RQメッセージに対応するPUCCHリソースは、RQメッセージおよびHARQ-ACKメッセージを多重化する情報を配信するために使用される。しかしながら、正の通常のSRが、伝送されるとき、HARQ-ACKメッセージに対応するPUCCHリソースは、通常のSRメッセージおよびHARQ-ACKメッセージを多重化する情報を配信するために使用される。
【0076】
第2の例示的実施形態では、PUCCHフォーマット0が、RQメッセージに関して使用され、PUCCHフォーマット1が、HARQ-ACKメッセージに関して使用されるとき、およびRQメッセージまたは通常のSRメッセージが、HARQ-ACKメッセージと多重化されるとき、以下のアプローチが、提供される。RQメッセージが、正である場合、正のRQを伴うPUCCHフォーマット0リソースのみが、(例えば、RQメッセージに関連付けられるPUCCHフォーマット0リソースを使用して)伝送される。しかしながら、通常のSRメッセージが、正である場合、HARQ-ACKを伴うPUCCHフォーマット1リソースのみが、伝送される。加えて、PUCCHフォーマット1メッセージが、1ビットHARQ-ACK情報とともに伝送される場合、メッセージ内の他のビットは、RQメッセージの情報を搬送するために使用され得ることに留意されたい。
【0077】
第3の例示的実施形態では、PUCCHフォーマット1が、RQメッセージおよびHARQ-ACKメッセージの両方のために使用されるとき、ならびにRQメッセージまたは通常のSRメッセージが、HARQ-ACKメッセージと多重化されるとき、以下のアプローチが、提供される。
【0078】
RQメッセージまたは通常のSRメッセージのいずれかが、正である場合、正のRQメッセージまたは正の通常のSRメッセージに対応するPUCCHリソースは、HARQ-ACKメッセージを配信するために使用される。逆に、RQメッセージまたは通常のSRメッセージのいずれかが、負である場合、HARQ-ACKメッセージに対応するPUCCHリソースは、HARQ-ACKメッセージを配信するために使用される。
【0079】
第4の例示的実施形態では、PUCCHフォーマット2、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4が、RQメッセージ(例えば、専用SRメッセージもしくはより高い優先度を伴うSRメッセージ)を配信するために使用されるとき、最初に、SRメッセージビット、次いで、HARQ-ACKメッセージビットおよび/またはCSIビット(存在する場合)が、PUCCHにおけるコーディングのために組み合わせられる。換言すると、RQメッセージとHARQ-ACKメッセージとの間の衝突が、存在するとき、無線通信デバイス102は、HARQ-ACKメッセージがPUCCHフォーマット2、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4のうちの少なくとも1つを割り当てられたとき、HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソース上でRQメッセージに続いてHARQ-ACKメッセージを伝送することができる。
【0080】
しかしながら、PUCCHフォーマット2またはPUCCHフォーマット3もしくはPUCCHフォーマット4が、通常のSRメッセージを配信するために使用されるとき、最初に、HARQ-ACKビット、次いで、SRメッセージビットおよび/またCSIビット(存在する場合)が、PUCCHにおけるコーディングのために組み合わせられる。換言すると、第2のSRメッセージ(通常のSRメッセージ)とHARQ-ACKメッセージとの間の衝突が、存在するとき、無線通信デバイス102は、HARQ-ACKメッセージがPUCCHフォーマット2、PUCCHフォーマット3、またはPUCCHフォーマット4のうちの少なくとも1つを割り当てられたとき、HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソース上でHARQ-ACKメッセージに続いて第2のSRメッセージを伝送することができる。
【0081】
さらに、第4の例示的実施形態における上記の2つのアプローチは、RQメッセージまたは通常のSRメッセージが正もしくは負であるかどうかにかかわらず行われることができる。
【0082】
多重化に関する上記に開示される例示的優先度ルールに従って、以下の例示的方法が、提供される。
【0083】
無線リンク回復方法の追加の詳細を開示する、
図13を参照すると、1302に示されるように、RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースがある時間単位においてHARQ-ACKメッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複しているとき、RQメッセージを伝送するステップはさらに、以下の技法のうちの少なくとも1つを利用する。第1のアプローチでは、1304において、無線通信デバイス102は、RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソース上または第3のPUCCHリソース上でHARQ-ACKメッセージと多重化されたRQメッセージの情報を伝送する。換言すると、RQメッセージに対応するPUCCHリソースは、正のRQメッセージが、伝送されるとき、RQメッセージおよびHARQ-ACKメッセージを多重化することからの情報を配信するために使用される。種々の例では、本第1のアプローチ1304は、1306に示されるように、HARQ-ACKメッセージが、PUCCHフォーマット0を割り当てられるときに実施され得る。第2のアプローチでは、1308において、無線通信デバイス102は、RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソース上または第3のPUCCHリソース上でHARQ-ACKメッセージの情報を伝送する。
【0084】
ある例では、第3のPUCCHリソースは、HARQ-ACKメッセージおよびRQメッセージが、同一の時間単位において衝突する場合に関して、またはHARQ-ACKメッセージおよびRQメッセージに関する異なるPUCCHリソースが、重複するとき、RRCパラメータに従って構成され得る。一方、新しいPUCCHリソースは、HARQ-ACKメッセージおよびRQメッセージに関するPUCCHリソースの構成パラメータによって導出されることができる。例えば、新しいPUCCHに関する初期巡回シフト値は、Xを法とするHARQ-ACKメッセージおよびRQメッセージのそれぞれのPUCCHリソースの初期巡回シフト値の合計であり、Xは、正の整数、例えば、13である。
【0085】
無線リンク回復方法の追加の詳細を開示する、
図14を参照すると、1402に示されるように、第2のSRメッセージ(例えば、特に、RQメッセージが、ビーム回復に関する第1のSRメッセージであるとき、通常のSRメッセージ)に関して割り当てられるPUCCHリソースがある時間単位においてHARQ-ACKメッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複しているとき、第2のSRメッセージを伝送するステップはさらに、以下の技法のうちの少なくとも1つを利用する。第1のアプローチでは、1304において、無線通信デバイス102は、HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソース上でHARQ-ACKメッセージと多重化された第2のSRメッセージの情報を伝送する。種々の例では、この第1のアプローチ1404は、1406に示されるように、HARQ-ACKメッセージが、PUCCHフォーマット0を割り当てられるときに実施され得る。第2のアプローチでは、1408において、無線通信デバイス102は、HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソース上でHARQ-ACKメッセージの情報を伝送する。種々の例では、本第2のアプローチ1408は、1410に示されるように、HARQ-ACKメッセージが、PUCCHフォーマット1を割り当てられるときに実施され得る。
【0086】
図15は、種々の実施形態による、無線リンク回復方法の追加の詳細を開示する。1502において、無線通信デバイス102は、RQメッセージ(例えば、第1のSRメッセージ)に関して割り当てられるPUCCHリソースがある時間単位においてHARQ-ACKメッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複していることを決定する。1504において、無線通信デバイス102は、次いで、HARQ-ACK値およびRQメッセージ(例えば、正のメッセージ)に依存するHARQ-ACKメッセージのシーケンス巡回シフト値を選択することによって、HARQ-ACK値(例えば、1または0)をRQメッセージと多重化してもよく、シーケンス巡回シフト値は、第2のSRメッセージ(例えば、通常のSRメッセージ)を伝送するために使用されるものと異なる。シーケンス巡回シフト値に関する例示的値が、上記の表1および2に提供される。
【0087】
図16は、種々の実施形態による、無線リンク回復方法の追加の詳細を開示する。1602において、無線通信デバイス102は、RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースがある時間単位においてHARQ-ACKメッセージに関して割り当てられたPUCCHリソースと重複していることを決定する。1604において、無線通信デバイス102は、次いで、RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソース上でRQメッセージを伝送し得る。種々の例では、ステップ1604は、以下の条件、すなわち、
-RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースまたはHARQ-ACKメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースのうちの少なくとも1つが、フォーマット0である(1606)、
-RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースが、HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースと異なるフォーマットを有する(1608)、
-RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースのフォーマットが、フォーマット1であり、HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースのフォーマットが、フォーマット0である(1610)、および/または、
-RQメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースに関するフォーマットが、フォーマット0であり、HARQ-ACKメッセージに関して割り当てられるPUCCHリソースに関するフォーマットが、フォーマット1である(1612)、
のうちの少なくとも1つが、満たされるときに実施され得る。
【0088】
(ビーム回復要求メッセージ構成)
ビーム回復要求メッセージならびにこれを伝送するための条件は、異なるルールに従ってもよい。種々の例では、以下の条件、すなわち、
-少なくとも1つのビーム失敗イベントが、主張される、すなわち、ビーム失敗インスタンスの数が、閾値よりも多い、またはそれに等しい、
-ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマが、終了させられる、または停止させられる、ならびに/もしくは、
-ビーム失敗イベントが、変化する、または新しいセルビーム失敗イベントが、主張される(例えば、q_oldが、q_newに等しくなく、q_oldは、最後のビーム失敗報告をトリガするときのScell_Indexセットであり、q_newは、リアルタイムScell_Indexセットである。)、
のうちの少なくとも1つが満たされると、ビーム回復要求メッセージは、トリガされることができる。
【0089】
種々の例では、ビーム回復要求メッセージは、少なくとも1つのビーム回復要求メッセージが、トリガされる、および/または配分されたULリソース(例えば、PUSCHリソース)が、ビーム回復要求メッセージを伝送するステップを適応させることができるときに伝送されることができる。代替として、全体を通して議論されたように、ビーム回復要求メッセージを伝送することを適応させ得るいかなる配分されたULリソース(例えば、いかなるPUSCHリソース)も、利用可能ではない場合、RQ要求プロシージャが、トリガされる(例えば、「ステップ1」)。
【0090】
種々の実施形態によると、以下のプロシージャ、すなわち、
-失敗したセルのインデックスの値が、取得される、
-失敗したセルによる新しい候補ビームのCSI-RSまたはSSBインデックスの値もしくは少なくとも1つの失敗したセルに関する候補ビームを識別しない状態が、取得される、
-ビーム回復要求メッセージを発生させ、伝送するための多重化および/または組立プロシージャが、開始される、
-ビーム回復要求メッセージに関する禁止タイマが、再開される、および/または、
-ビーム回復要求メッセージをトリガするステップが、キャンセルされる、
のうちの1つ以上のものが、ビーム回復要求メッセージの伝送と協調して実施され得る。
【0091】
ビーム回復要求メッセージのフォーマットは、種々の実施形態による、異なるオプションを含み得る。
図17は、種々の実施形態による、例示的ビーム回復要求メッセージフォーマットを示す。第1の実施形態では、ビーム回復要求メッセージは、1702に示されるように、単一の失敗したセルに対応する。そのようなアプローチでは、2つ以上のビーム回復要求メッセージの伝送に関する優先度は、2つ以上のビーム回復要求メッセージに対応するそれぞれの失敗したセルのインデックスに基づくことができる。例えば、それぞれの失敗したセルのより低い(またはより高い)インデックスに対応するビーム回復要求メッセージは、より高い優先度で送信されることができる。
【0092】
第2の実施形態では、ビーム回復要求メッセージは、1704および1706に示されるように、複数の失敗したセルの情報ならびに複数の失敗したセルの数に対応する。同様に、ビーム回復要求メッセージは、回復構成に関連付けられた複数のセルに対応し得る。これらの例では、ビーム回復要求メッセージの長さは、失敗したセルの数または回復プロシージャを用いて構成されるセルの数に従って決定される。1704に示される例示的ビーム回復要求メッセージフォーマットでは、失敗したセルに関連する情報のみが、提供される。失敗したセルの数を示すための1つのフィールドも、提供され得る。失敗したセルの数が、最初に提供され得、これは、ビーム回復要求メッセージをデコードする、またはその長さを決定するために使用されることができる。続けて、失敗したセル毎に、失敗したセルに関するインデックスおよび対応する新しい候補ビームインデックス(例えば、RSインデックス)または識別されない候補ビーム状態の指示が、提供されることができる。
【0093】
1706に示される例示的ビーム回復要求メッセージフォーマットでは、回復構成に関連付けられた複数のセル(またはその全て)が、メッセージ1706内に含まれる。本例では、全てのセルに関する情報が、セルが失敗したかどうかにかかわらず提供される。失敗フラグフィールドが、各個々のセルが失敗したかどうかを示すために、セル毎に提供される。回復構成に関連付けられるセル毎に、1つの失敗フラグおよび新しい候補ビームのインデックス(例えば、RSインデックス)または少なくとも1つの失敗したセルに関する候補ビームを識別しない状態の指示を含む、回復に関する情報が、提供される。上記の例のそれぞれでは、フォーマットは、構成可能であり得る。上記の例は、非限定的であり、さらに改変され得る。
【0094】
(ビーム失敗からの成功した回復)
ビーム失敗回復成功イベント、回復プロシージャの成功した完了、またはビーム失敗回復が成功して完了される状態は、無線通信デバイス102が、無線通信ノード104から以下の応答、すなわち、
-回復専用のRNTIを伴うPDCCHまたはDCIが、受信される、
-回復に関するCORESETまたは探索空間内のPDCCHもしくはDCIが、受信される、
-リンク回復に関連付けられるDCIコードポイントが、受信される、
-リンク回復要求メッセージを確認するMACコマンドが、受信される、
-ビーム回復要求メッセージを搬送するPUSCHに関する新しいデータに関する指示が、受信される。加えて、新しいデータに関する指示が、同一のHARQプロセス番号に関連付けられる、および/または、
-PDCCHまたはCORESETに関連付けられるTCIの再構成もしくはアクティブ化が、受信される、
のうちの少なくとも1つを受信するとき、決定される。
【0095】
さらに、ビーム失敗回復成功イベント、回復プロシージャの成功した完了、またはビーム失敗回復が成功して完了される状態が、決定されると、セルまたはセルグループに関する全てのPDCCHに関するQCL仮定が、新しい識別されたRSに従って決定される。さらに、上記のアプローチは、UE能力次第である、または上記のアプローチは、新しい候補ビームインデックス(例えば、RSインデックス)が、ビーム回復要求メッセージにおいて報告されるときに実施される。さらに、セルまたはセルグループは、ビーム回復構成に関連付けられる。
【0096】
種々の実施形態では、
図1に図示されるように、無線通信デバイス102は、プロセッサ110と、メモリ112とを含み、プロセッサ110は、メモリ112からコンピュータコードを読み取り、無線通信デバイス102の動作に関連する上記に開示される方法および実施形態のうちのいずれかを実装するように構成される。同様に、無線通信ノード104は、プロセッサ120と、メモリ122とを含み、プロセッサ120は、メモリ122からコンピュータコードを読み取り、無線通信ノード104の動作に関連する上記に開示される方法および実施形態のうちのいずれかを実装するように構成される。また、種々の実施形態では、コンピュータプログラム製品が、コンピュータコードがその上に記憶される、非一過性コンピュータ読み取り可能なプログラム媒体(例えば、メモリ112または122)を含む。コンピュータコードは、プロセッサ(例えば、プロセッサ110または120)によって実行されると、プロセッサに、上記に開示される実施形態のうちのいずれかに対応する方法を実装させる。
【0097】
本書では、「ビーム」が、基準信号(RS)、空間フィルタ、またはプリコーディングと同等であり得ることに留意されたい。具体的に、「Txビーム」は、DLまたはUL基準信号(チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)、同期信号ブロック(SSB)(SS/PBCHとも呼ばれる)、復調基準信号(DMRS)、サウンディング基準信号(SRS)等)、Tx空間フィルタ、またはTxプリコーディングと同等であり得る(「Tx」は、「~を伝送する」または「送信機」を指す)。「Rxビーム」は、空間フィルタ、Rx空間フィルタ、またはRxプリコーディングと同等であり得る(「Rx」は、「~を受信する」または「受信機」を指す)。「ビームID」は、基準信号インデックス、空間フィルタインデックス、またはプリコーディングインデックスと同等であり得る。具体的に、空間フィルタは、UE側またはgNB側のいずれかにあり得、空間フィルタは、空間ドメインフィルタと呼ばれる。
【0098】
本書では、「空間関係情報」が、1つ以上の基準RSを含み、これは、標的化「RSまたはチャネル」と1つ以上の基準RSとの間の「空間関係」を表すために使用され、「空間関係」は、同一のビーム、同一の空間パラメータ、または同一の空間ドメインフィルタを意味することに留意されたい。
【0099】
本書では、「QCL状態」が、1つ以上の基準RSおよびそれらの対応するQCLタイプパラメータを含み得、QCLタイプパラメータは、以下、すなわち、[1]ドップラ拡がり、[2]ドップラシフト、[3]遅延拡がり、[4]平均遅延、[5]平均利得、および[6]空間パラメータのうちの少なくとも1つまたは組み合わせを含むことに留意されたい。本特許文書では、「QCL状態」は、伝送構成インジケータ(TCI)状態と同等であり得る。
【0100】
本書では、いかなる特別な説明も、存在しない場合、「Pcell」が、プライマリセルまたは対応するセルグループ内のプライマリセル、例えば、PScellと同等であり得ることに留意されたい。
【0101】
本書では、リンク回復が、ビーム回復と同等であり得ることに留意されたい。
【0102】
本書では、「時間単位」が、サブシンボル、シンボル、スロット、サブフレーム、フレーム、または伝送オケージョンであり得ることに留意されたい。
【0103】
本書では、PUSCHが、アップリンク共有チャネル(UL-SCH)と同等であり得ることに留意されたい。
【0104】
本書では、「いかなるPUSCHリソースも、メッセージを伝送するために利用可能ではない」は、「いかなるPUSCHリソースも、メッセージを伝送するための要件を満たさない」と同等であり得ることに留意されたい。
【0105】
本書では、PUSCHリソースが、PUSCHオケージョンと同等であり得ることに留意されたい。
【0106】
本書では、PUCCHリソースが、PUCCHオケージョンと同等であり得ることに留意されたい。
【0107】
節見出しは、読み取り可能な性を改良するためにのみ本書に使用され、各節における開示される実施形態および技法の範囲をその節のみに限定しない。
【0108】
上記の説明および付随の図面は、具体的な例示的実施形態ならびに実装を提供する。しかしながら、説明される主題は、種々の異なる形態において具現化され得、したがって、網羅または請求される主題は、本明細書に記載される任意の例示的実施形態に限定されないように解釈されることを意図している。請求または網羅される主題に関する合理的に広範な範囲が、意図される。とりわけ、例えば、主題は、方法、デバイス、コンポーネント、システム、またはコンピュータコードを記憶するための非一過性コンピュータ読み取り可能な媒体として具現化され得る。故に、実施形態は、例えば、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、記憶媒体、またはそれらの任意の組み合わせの形態をとってもよい。例えば、上記に説明される方法実施形態は、メモリ内に記憶されるコンピュータコードを実行することによって、メモリおよびプロセッサを含む、コンポーネント、デバイス、またはシステムによって実装され得る。
【0109】
本明細書および請求項全体を通して、用語は、明示的に記載される意味以外にも文脈において示唆または含意される微妙な意味を有し得る。同様に、本明細書に使用されるような語句「一実施形態/実装では(in one embodiment/implementation)」は、必ずしも同一の実施形態を指すわけではなく、本明細書に使用されるような語句「別の実施形態/実装では(in another embodiment/implementation)」は、必ずしも異なる実施形態を指すわけではない。例えば、請求される主題が、全体的または部分的に、例示的実施形態の組み合わせを含むことを意図している。
【0110】
一般に、専門用語は、少なくとも部分的に、文脈における使用から理解され得る。例えば、本明細書に使用されるような「および」、「または」、もしくは「および/または」等の用語は、少なくとも部分的に、そのような用語が使用される文脈に依存し得る、種々の意味を含み得る。典型的に、「または」は、A、B、またはC等のリストを関連付けるために使用される場合、ここでは包括的な意味で使用されるA、B、およびC、ならびに、ここでは排他的な意味で使用されるA、B、またはCを意味することを意図している。加えて、本明細書に使用されるような用語「1つ以上の」は、少なくとも部分的に、文脈に応じて、単数形の意味で任意の特徴、構造、または特性を説明するために使用され得る、もしくは複数形の意味で特徴、構造、または特性の組み合わせを説明するために使用され得る。同様に、「a」、「an」、または「the」等の用語は、少なくとも部分的に、文脈に応じて、単数形の使用を伝えるように、または複数形の使用を伝えるように理解され得る。加えて、用語「~に基づく」は、必ずしも、因子の排他的セットを伝えることを意図しないように理解され得、代わりに、再び、少なくとも部分的に、文脈に応じて、必ずしも明確に説明されない追加の因子の存在を可能にし得る。
【0111】
本明細書全体を通した特徴、利点、または類似する言語の言及は、本ソリューションを用いて実現され得る特徴および利点の全てが、その任意の単一の実装に含まれるべきである、もしくは含まれることを含意しない。むしろ、特徴および利点に言及する言語は、実施形態に関連して説明される具体的特徴、利点、または特性が、本ソリューションの少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するように理解される。したがって、本明細書全体を通した特徴および利点ならびに類似する言語の議論は、必ずしもそうではないが、同一の実施形態を指し得る。
【0112】
さらに、本ソリューションの説明される特徴、利点、および特性は、1つ以上の実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられ得る。当業者は、本明細書の説明に照らして、本ソリューションが、特定の実施形態の具体的特徴もしくは利点のうちの1つ以上のものを伴わずに実践され得ることを認識するであろう。他の事例では、本ソリューションの全ての実施形態に存在しないこともある、追加の特徴および利点が、ある実施形態において認識され得る。