(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】出庫制御のための方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20240501BHJP
【FI】
G06Q10/087
(21)【出願番号】P 2022562552
(86)(22)【出願日】2021-03-30
(86)【国際出願番号】 CN2021083735
(87)【国際公開番号】W WO2021208713
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2022-10-13
(31)【優先権主張番号】202010300721.X
(32)【優先日】2020-04-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520223893
【氏名又は名称】ベイジン・ジンドン・ゼンシ・インフォメーション・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ 国▲微▼
(72)【発明者】
【氏名】宋 白凡
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-501977(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0127732(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0150267(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御サーバにより実行される出庫制御のための方法であって、
荷主サーバからの監理金額を含む監理申請を受信し、前記監理金額を販売者の融資金額とするステップと、
在庫サーバから在庫物品リストを取得するステップと、
予め設定された実現価格リストと前記在庫物品リストに従って在庫総額の初期値を計算するステップと、
前記監理金額に予め設定された係数を掛けた数値を、在庫監理起点値の初期値として設定するステップと、
出庫要求を受信
するステップであって、前記出庫要求は、販売者の識別子、注文金額、及び
物品流通プラットフォームの識別子を含
み、
前記物品流通プラットフォームは、制限付きプラットフォームと無制限プラットフォームを含み、前記制限付きプラットフォームは、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値未満の場合に、流通している物品が出庫することができないプラットフォームであり、前記無制限プラットフォームは、流通している物品の出庫が制限されないプラットフォームである、ステップと、
前記販売者の識別子に従って販売者の情報を取得し、ここで、前記情報は、在庫監理の起点値と
現在の在庫総額を含むステップと、
前記
現在の在庫総額
から注文金額を
引いた差が前記
現在の在庫監理の起点値よりも小さい場合、前記
物品流通プラットフォームの識別子が無制限プラットフォームの識別子であるかどうかを決定するステップと、
無制限プラットフォームの識別子である場合、事前に生成された契約コードをウォレットサーバに送信して前記契約コードの有効性を照会するステップ
であって、前記契約コードは、注文サーバが注文を受信した時に注文サーバにより生成され、ウォレットサーバ及び制御サーバに送信され、前記ウォレットサーバは、購入者の口座残高が前記注文金額以上である場合、前記注文に対応する物品と前記契約コードとの間のマッピング関係を生成し記憶するように構成される、ステップと、
前記ウォレットサーバが送信した有効性確認メッセージを受信したことに応答して、前記注文金額に従って
返済金額を決定し、前記販売者の融資を自動的に返済して出庫命令を在庫サーバに送信するステップ
であって、前記有効性確認メッセージは、前記ウォレットサーバに前記契約コードと対応する物品との間のマッピング関係が存在することを示すものである、ステップと、
を含む
、出庫制御のための方法。
【請求項2】
前記出庫要求は、物品の識別子をさらに含み、
前記注文金額に従って自動的に返済することは、
前記物品の識別子と予め設定された実現価格リストに従って前記出庫要求に関連する
出庫物品の実現価値を計算するステップと、
前記ウォレットサーバに引き落とし要求を送信するステップと、
前記注文金額に従って、
現在の在庫監理の起点値
から前記注文金額を引いて、更新
された在庫監理の起点値を得るステップと、
在庫総額から前記実現価値
を引いて、更新された在庫総額を
得るステップと、を含む
、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記在庫総額
から注文金額
を引いた差が前記在庫監理の起点値以上である場合、出庫命令を在庫サーバに送信して、前記在庫総額を更新するステップをさらに含む
、
請求項1~2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
制限付きプラットフォームの識別子である場合、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するステップをさらに含む
、
請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ウォレットサーバが送信した有効性否認メッセージを受信したことに応答して、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するステップをさらに含
み、前記有効性否認メッセージは、前記ウォレットサーバに前記契約コードと対応する物品との間のマッピング関係が存在しないことを示すものである、
請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ウォレットサーバが送信した返済金額を含む返済要求を受信したことに応答して、前記返済金額に従って在庫監理の起点値を更新するステップをさらに含む
、
請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記
在庫監理起点値が所定の閾値よりも小さいことを検出したことに応答して、前記荷主サーバの監理をキャンセルし、前記荷主サーバは、出庫命令を在庫サーバに直接送信するステップをさらに含む
、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
出庫要求を受信する前に、荷主サーバからの監理金額を含む監理申請を受信し、前記監理金額を販売者の融資金額とし、在庫サーバから在庫物品リストを取得し、予め設定された実現価格リストと前記在庫物品リストに従って在庫総額の初期値を計算し、前記監理金額に予め設定された係数を掛けた数値を、在庫監理起点値の初期値として設定するようにさらに構成される制御ユニットと、
販売者の識別子、注文金額、及び
物品流通プラットフォームの識別子を含む出庫要求を受信するように構成される受信ユニットであって
、前記物品流通プラットフォームは、制限付きプラットフォームと無制限プラットフォームを含み、前記制限付きプラットフォームは、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値未満の場合に、流通している物品が出庫することができないプラットフォームであり、前記無制限プラットフォームは、流通している物品の出庫が制限されないプラットフォームである、受信ユニットと、
前記販売者の識別子に従って販売者の在庫監理の起点値と
現在の在庫総額を含む情報を取得するように構成される取得ユニットと、
前記
現在の在庫総額
から注文金額を
引いた差が前記現在の在庫監理の起点値よりも小さい場合、前記
物品流通プラットフォームの識別子が無制限プラットフォームの識別子であるかどうかを決定するように構成される決定ユニットと、
無制限プラットフォームの識別子である場合、事前に生成された契約コードをウォレットサーバに送信して前記契約コードの有効性を照会するように構成される照会ユニットで
あって、前記契約コードは、注文サーバが注文を受信したときに注文サーバにより生成され、ウォレットサーバ及び制御サーバに送信され、前記ウォレットサーバは、購入者の口座残高が前記注文金額以上である場合、前記注文に対応する物品と前記契約コードとの間のマッピング関係を生成し記憶するように構成される、照会ユニットと、
を含み、
前記制御ユニットは、さらに、前記ウォレットサーバが送信した有効性確認メッセージを受信したことに応答して、前記注文金額に従って
返済金額を決定し、前記販売者の融資を自動的に返済して出庫命令を在庫サーバに送信するように構成され、
前記有効性確認メッセージは、前記ウォレットサーバに前記契約コードと対応する物品との間のマッピング関係が存在することを示すものである、
出庫制御のための装置。
【請求項9】
前記出庫要求は、物品の識別子をさらに含み、
前記制御ユニットは、
前記物品の識別子と予め設定された実現価格リストに従って前記出庫要求に関連する
出庫物品の実現価値を計算し、
前記ウォレットサーバに引き落とし要求を送信し、
前記注文金額に従って、
現在の在庫監理の起点値
から前記注文金額を引いて、更新され
た在庫監理の起点値を得、
在庫総額から前記実現価値
を引いて、更新された前記在庫総額を
得るようにさらに構成される
、
請求項
8に記載の装置。
【請求項10】
前記制御ユニットは、
前記在庫総額から注文金額を引いた差が前記在庫監理の起点値以上である場合、出庫命令を在庫サーバに送信して、前記在庫総額を更新するようにさらに構成される
、
請求項
8~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記制御ユニットは、
制限付きプラットフォームの識別子である場合、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するようにさらに構成される
、
請求項
8~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記制御ユニットは、
前記ウォレットサーバが送信した有効性否認メッセージを受信したことに応答して、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するようにさらに構成され、
前記有効性否認メッセージは、前記ウォレットサーバに前記契約コードと対応する物品との間のマッピング関係が存在しないことを示すものである、
請求項
8~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記制御ユニットは、
前記ウォレットサーバが送信した返済金額を含む返済要求を受信したことに応答して、前記返済金額に従って在庫監理の起点値を更新するようにさらに構成される
、
請求項
8~12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記制御ユニットは、
前記
在庫監理起点値が所定の閾値よりも小さいことを検出したことに応答して、前記荷主サーバの監理をキャンセルし、前記荷主サーバは、出庫命令を在庫サーバに直接送信するようにさらに構成される
、
請求項
8~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
注文サーバ、荷主サーバ、制御サーバ、在庫サーバ、及びウォレットサーバを含む出庫制御のためのシステムにおいて、
前記注文サーバは、購入者の識別子と注文金額を含む注文を受信したことに応答して、契約コードを生成し、前記ウォレットサーバに前記注文と前記契約コードを送信し、前記制御サーバに前記契約コードを送信するように構成され、
前記ウォレットサーバは、前記注文を受信したことに応答して、前記購入者の識別子に従って口座残高を取得し、前記口座残高が前記注文金額以上である場合、在庫と前記契約コードとの間のマッピング関係を生成するように構成され、
前記注文サーバは、前記荷主サーバに注文要求を送信するように構成され、ここで、前記注文要求は、前記注文金額、
物品流通プラットフォームの識別子、及び物品の識別子を含み、
前記荷主サーバは、前記制御サーバに販売者の識別子と前記注文要求を含む出庫要求を送信するように構成され、
前記制御サーバは、請求項
2に記載の方法を実行するように構成され、
前記ウォレットサーバは、前記契約コードの有効性を照会するメッセージを受信したことに応答して、在庫と前記契約コードとの間にマッピング関係がある場合、有効性確認メッセージを返し、そうでない場合、有効性否認メッセージを返し、引き落とし要求を受信したことに応答して、引き落としを完了するように構成され、
前記在庫サーバは、前記制御サーバが送信した出庫命令を受信したことに応答して、前記出庫要求によって示された物品を出庫するように構成される
、
出庫制御のためのシステム。
【請求項16】
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムが記憶された記憶装置と、を含み、
前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法を実現させる
、出庫制御のための電子機器。
【請求項17】
コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読
記憶媒体であって、
前記
コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、請求項1~
7のいずれか一項に記載の方法を実現する
、コンピュータ可読
記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本出願は、2020年4月16日に提出された、出願番号が202010300721.Xであり、発明の名称が「出庫制御のための方法、装置及びシステム」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、当該出願の全文を引用により本出願に組み込む。
【0002】
本開示の実施例は、コンピュータ技術分野に関し、特に、出庫制御のための方法、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
サプライチェーンと物流システムの出庫制御は、多くのビジネスアプリケーションシナリオで使用される場合があり、従来の出庫制御論理は、通常、外部システムの命令に従って、在庫の詳細を直接凍結し、凍結後に在庫の実質的な監理を実現し、出庫制御の安全性を確保することができる。
【0004】
従来の技術では、システムで監理された物品が出庫できず、荷主の在庫回転率に影響を与えるという非常に大きな欠点がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例は、出庫制御のための方法、装置及びシステムを提案する。
【0006】
第1の態様では、本開示の実施例は、出庫制御のための方法を提供し、当該方法は、出庫要求を受信し、ここで、出庫要求は、販売者の識別子、注文金額、及びプラットフォームの識別子を含むステップと、販売者の識別子に従って販売者の情報を取得し、ここで、情報は、在庫監理の起点値と在庫総額を含むステップと、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値よりも小さい場合、プラットフォームの識別子が無制限プラットフォームの識別子であるかどうかを決定するステップと、無制限プラットフォームの識別子である場合、事前に生成された契約コードをウォレットサーバに送信して契約コードの有効性を照会するステップと、ウォレットサーバが送信した有効性確認メッセージを受信したことに応答して、注文金額に従って自動的に返済して出庫命令を在庫サーバに送信するステップと、を含む。
【0007】
いくつかの実施例では、出庫要求は、物品の識別子をさらに含み、注文金額に従って自動的に返済することは、物品の識別子と予め設定された実現価格リストに従って在庫要求に関連する物品の実現価値を計算することと、ウォレットサーバに引き落とし要求を送信することと、注文金額に従って在庫監理の起点値を更新することと、実現価値に従って在庫総額を更新することと、を含む。
【0008】
いくつかの実施例では、当該方法は、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値以上である場合、出庫命令を在庫サーバに送信して、前記在庫総額を更新するステップをさらに含む。
【0009】
いくつかの実施例では、当該方法は、制限付きプラットフォームの識別子である場合、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するステップをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施例では、当該方法は、ウォレットサーバが送信した有効性否認メッセージを受信したことに応答して、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するステップをさらに含む。
【0011】
いくつかの実施例では、当該方法は、前記ウォレットサーバが送信した返済金額を含む返済要求を受信したことに応答して、前記返済金額に従って在庫監理の起点値を更新するステップをさらに含む。
【0012】
いくつかの実施例では、出庫要求を受信する前に、当該方法は、荷主サーバからの監理金額を含む監理申請を受信するステップと、在庫サーバから在庫物品リストを取得するステップと、予め設定された実現価格リストと前記在庫物品リストに従って在庫総額の初期値を計算するステップと、前記監理金額に従って在庫監理起点値の初期値を設定するステップと、をさらに含む。
【0013】
いくつかの実施例では、当該方法は、前記監理起点値が所定の閾値よりも小さいことを検出したことに応答して、前記荷主サーバの監理をキャンセルし、前記荷主サーバは、出庫命令を在庫サーバに直接送信するステップをさらに含む。
【0014】
第2の態様では、本開示の実施例は、出庫制御のための装置を提供し、当該装置は、販売者の識別子、注文金額、及びプラットフォームの識別子を含む出庫要求を受信するように構成される受信ユニットと、販売者の識別子に従って在庫監理の起点値と在庫総額を含む販売者の情報を取得するように構成される取得ユニットと、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値よりも小さい場合、プラットフォームの識別子が無制限プラットフォームの識別子であるかどうかを決定するように構成される決定ユニットと、無制限プラットフォームの識別子である場合、事前に生成された契約コードをウォレットサーバに送信して契約コードの有効性を照会するように構成される照会ユニットと、ウォレットサーバが送信した有効性確認メッセージを受信したことに応答して、注文金額に従って自動的に返済して出庫命令を在庫サーバに送信するように構成される制御ユニットと、を含む。
【0015】
いくつかの実施例では、出庫要求は、物品の識別子をさらに含み、制御ユニットは、物品の識別子と予め設定された実現価格リストに従って在庫要求に関連する物品の実現価値を計算し、ウォレットサーバに引き落とし要求を送信し、注文金額に従って在庫監理の起点値を更新し、実現価値に従って在庫総額を更新するようにさらに構成される。
【0016】
いくつかの実施例では、制御ユニットは、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値以上である場合、出庫命令を在庫サーバに送信して前記在庫総額を更新するようにさらに構成される。
【0017】
いくつかの実施例では、制御ユニットは、制限付きプラットフォームの識別子である場合、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するようにさらに構成される。
【0018】
いくつかの実施例では、制御ユニットは、ウォレットサーバが送信した有効性否認メッセージを受信したことに応答して、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するようにさらに構成される。
【0019】
いくつかの実施例では、制御ユニットは、前記ウォレットサーバが送信した返済金額を含む返済要求を受信したことに応答して、前記返済金額に従って在庫監理の起点値を更新するようにさらに構成される。
【0020】
いくつかの実施例では、制御ユニットは、出庫要求を受信する前に、荷主サーバからの監理金額を含む監理申請を受信し、在庫サーバから在庫物品リストを取得し、予め設定された実現価格リストと前記在庫物品リストに従って在庫総額の初期値を計算し、前記監理金額に従って在庫監理起点値の初期値を設定するようにさらに構成される。
【0021】
いくつかの実施例では、制御ユニットは、前記監理起点値が所定の閾値よりも小さいことを検出したことに応答して、前記荷主サーバの監理をキャンセルし、それにより、前記荷主サーバは、出庫命令を在庫サーバに直接送信するようにさらに構成される。
【0022】
第3の態様では、本開示の実施例は、出庫制御のためのシステムを提供し、当該システムは、注文サーバ、荷主サーバ、制御サーバ、在庫サーバ、及びウォレットサーバを含み、ここで、注文サーバは、購入者の識別子と注文金額を含む注文を受信したことに応答して、契約コードを生成し、ウォレットサーバに注文と契約コードを送信し、制御サーバに契約コードを送信するように構成され、ウォレットサーバは、注文を受信したことに応答して、購入者の識別子に従って口座残高を取得し、口座残高が注文金額以上である場合、在庫と前記契約コードとの間のマッピング関係を生成するように構成され、注文サーバは、荷主サーバに注文要求を送信するように構成され、ここで、出庫要求は、注文金額、プラットフォームの識別子、及び物品の識別子を含み、荷主サーバは、制御サーバに販売者の識別子と前記注文要求を含む出庫要求を送信するように構成され、制御サーバは、第1の態様のうちの1つの方法を実行するように構成され、ウォレットサーバは、契約コードの有効性を照会するメッセージを受信したことに応答して、在庫と前記契約コードとの間にマッピング関係がある場合、有効性確認メッセージを返し、そうでない場合、有効性否認メッセージを返し、引き落とし要求を受信したことに応答して、引き落としを完了するように構成され、在庫サーバは、制御サーバが送信した出庫命令を受信したことに応答して、出庫要求によって示された物品を出庫するように構成される。
【0023】
第4の態様では、本開示の実施例は、出庫制御のための電子機器を提供し、当該電子機器は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムが記憶された記憶装置と、を含み、1つ又は複数のプログラムが1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、1つ又は複数のプロセッサは、第1の態様のいずれかの方法を実現する。
【0024】
第5の態様では、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読媒体を提供し、ここで、プログラムがプロセッサによって実行されると、第1の態様のいずれかの方法を実現する。
【0025】
本出願の実施例が提供する出庫制御のための方法、装置及びシステムは、在庫物品の仮想価値、注文出庫及びウォレット契約命令を通じて、無制限プラットフォームからの物品の正常な出庫を実現し、すなわち、無制限プラットフォームで流通している物品は、監理されていない。在庫物品の仮想価値、注文出庫及びウォレット契約命令を通じて、制限付きプラットフォームによる物品の出庫阻止、すなわち、制限付きプラットフォームによる監理を実現する。それにより、在庫の安全性を確保及び監理できるだけでなく、物品の流通に影響を与えないという目的を全体的に実現することができる。
【0026】
本開示の他の特徴、目的及び利点は、以下の図面を読んで参照して行った非限定的な実施例の詳細な説明により、より明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本開示による出庫制御のためのシステムのアーキテクチャ図である。
【
図2】本開示による出庫制御のための方法の一実施例のフローチャートである。
【
図3】本開示による出庫制御のためのシステムの一適用シナリオの概略図である。
【
図4】本開示による出庫制御のための装置の一実施例の構成概略図である。
【
図5】本開示における実施例を実現するために使用されるのに適した電子機器のコンピュータシステムの構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面と実施例を参照して、本開示をさらに詳細に説明する。本明細書に記載された特定の実施例は、関連する発明を説明するためにのみ使用され、本発明を限定するものではないことが理解され得る。なお、説明の便宜上、図面には、関連発明に関連する部分のみが示されている。
【0029】
なお、本開示の実施例及び実施例の特徴は、矛盾がない場合、互いに組み合わせることができる。以下、図面を参照し、実施例と併せて本開示を詳細に説明する。
【0030】
図1は、本出願の出庫制御を適用できるシステムのアーキテクチャ
図100を示す。
【0031】
図1に示すように、出庫制御のためのシステムは、端末装置101、注文サーバ102、制御サーバ103、荷主サーバ 104、ウォレットサーバ105、及び在庫サーバ106を含み得る。端末装置101、注文サーバ102、制御サーバ103、荷主サーバ104、ウォレットサーバ105、在庫サーバ106は、有線又は無線のネットワークを介して接続されている。
【0032】
ユーザは、端末装置101を使用してネットワークを介して注文サーバ102と対話して、メッセージなどを受信又は送信することができる。端末装置101には、ウェブブラウザアプリケーション、ショッピングアプリケーション、検索アプリケーション、インスタントメッセージングツール、電子メールクライアント、ソーシャルプラットフォームソフトウェアなどの様々な通信クライアントアプリケーションがインストールされてもよい。
【0033】
端末装置101は、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェアであってもよい。端末装置101がハードウェアである場合、スマートフォン、タブレットコンピュータ、電子書籍リーダー、MP3プレーヤ(Moving Picture Experts Group Audio Layer III、ムービングピクチャーエキスパートグループオーディオレイヤー3)、MP4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV、ムービングピクチャーエキスパートグループオーディオレイヤー4)プレーヤ、ラップトップ及びデスクトップなどを含むが、これらに限定されないオンラインショッピング機能をサポートする様々な電子機器であってもよい。端末装置101は、ソフトウェアである場合、上記に挙げた電子機器にインストールすることができる。これは、複数のソフトウェア又はソフトウェアモジュール(例えば、分散サービスを提供するために使用される)として実現されてもよいし、単一のソフトウェア又はソフトウェアモジュールとして実現されてもよい。ここでは特に限定はない。
【0034】
注文サーバ102は、端末装置101が送信した注文を受信し、注文は、購入者の識別子、物品の識別子、物品の数、注文金額、及びプラットフォームの識別子などの情報を含み得る。プラットフォームの識別子とは、物品流通プラットフォームの識別子を指し、同じ商人(荷主)の物品は、異なる物品流通プラットフォームで流通することができる。異なるプラットフォームで識別される物品の監理方法は、異なる。プラットフォームは、制限付きプラットフォームと無制限プラットフォームに分けられる。制限付きプラットフォームで流通している物品は、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値以上である場合は、正常に出庫することができ、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値未満の場合は、出庫することができず、無制限プラットフォームで流通している物品は、在庫金額に関係なく、正常に出庫することができ、それは、プロトコルウォレットとの引き落としコラボレーションロジックに依存している。
【0035】
制御サーバ103は、荷主の監理申請を受信し、在庫監理の起点値及び在庫総額を計算し、監理のために在庫の貨物を凍結し、荷主に融資することができる。荷主の資本が支払不能になった場合、無制限プラットフォームで流通し、且つ引き落としが成功した場合、荷主が貨物を販売して融資を返済することができる。ウォレットからの引き落としが成功すると、融資は自動的に返済される。
【0036】
荷主サーバ104は、制御サーバ103に監理を申請することができる。注文を受信した場合、直接出庫することができず、制御サーバ103は資本が支払不能であるかどうかを確認する必要がある。制御サーバ103が確認後に出庫命令を送信する場合にのみ、注文に関連する物品を出庫させるように在庫サーバ106に通知することができる。
【0037】
ウォレットサーバ105は、購入者が引き落としに成功できるかどうかを決定するために使用される。荷主の資本が支払不能になった場合、制御サーバ103は、無制限プラットフォームで流通し、且つ引き落としが成功した場合、荷主が貨物を販売して融資を返済することができる。制御サーバ103は、ウォレットサーバ105に引き落とし要求を送信する。ウォレットからの引き落としが成功すると、制御サーバ103が自動的に返済する。
【0038】
在庫サーバ106は、制御サーバ103により制御され、制御サーバ103が送信した出庫命令を受信した後にのみ出庫することができ、荷主サーバは、出庫命令を送信する権利を有しない。
【0039】
なお、本出願の実施例が提供する出庫制御のための方法は、通常、制御サーバ103により実行され、それに応じて、出庫制御のための装置は、通常、制御サーバ103に設置される。
【0040】
図1の端末装置、注文サーバ、制御サーバ、荷主サーバ、ウォレットサーバ、及び在庫サーバの数は、単なる例示的であることが理解されるべきである。実現のニーズに応じて、任意の数の端末装置、注文サーバ、制御サーバ、荷主サーバ、ウォレットサーバ、在庫サーバを有することができる。
【0041】
図2を参照し続けると、
図2は、本出願による出庫制御のための方法の一実施例のフロー200を示す。当該出庫制御のための方法は、以下のステップを含む。
【0042】
ステップ201:出庫要求を受信する。
【0043】
本実施例では、出庫制御のための方法の実行本体(例えば、
図1に示されている制御サーバ)は、有線接続方法又は無線接続方法で荷主サーバから出庫要求を受信することができ、ここで、出庫要求は、販売者の識別子、注文金額、及びプラットフォームの識別子を含む。販売者の識別子は、荷主サーバを識別するために使用される。注文金額とは、注文に関連する物品の支払うべき総金額を指す。プラットフォームの識別子は、物品流通プラットフォームの識別子を指す。荷主サーバが制御サーバに出庫要求を送信する前提は、荷主サーバが融資のために監理申請を制御サーバに送信したことである。監理申請には、申請された監理金額が含まれる。次に、制御サーバは、在庫サーバから監理を申請した荷主の在庫物品リストを取得する。そして、予め設定された実現価格リストに従って、監理する在庫物品を仮想実現して、在庫総額の初期値を得る。次に、監理金額に従って在庫監理起点値の初期値を設定する。監理金額は、在庫監理起点値の初期値として直接設定することもでき、余裕を残すこともでき、例えば、監理金額の1.1倍を在庫監理起点値の初期値として設定することができる。
【0044】
ステップ202:販売者の識別子に従って販売者の情報を取得する。
【0045】
本実施例では、販売者の情報は、在庫監理の起点値と在庫総額を含み得る。荷主が監理した後、在庫監理の起点値と在庫総額の初期値を計算する。荷主が返済した後、在庫監理の起点値と在庫総額を更新する。
【0046】
ステップ203:在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値よりも小さい場合、プラットフォームの識別子が無制限プラットフォームの識別子であるかどうかを決定する。
【0047】
本実施例では、在庫総額と注文金額との差は、物品が販売された後に残っている在庫総額である。在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値よりも小さい場合、荷主の資本が支払不能であることを意味する。この場合、荷主に品物を直接販売させることができず、荷主は返済能力があるかどうかをさらに決定する必要がある。まず、現在の注文のプラットフォームの識別子が無制限プラットフォームの識別子であるかどうかを判断する必要がある。無制限プラットフォームの識別子リストを事前に設定し、リスト内のプラットフォームは、高品質のプラットフォームであると見なすことができ、物品が監理されている場合に当該プラットフォームの注文を販売することができる。
【0048】
ステップ204:無制限プラットフォームの識別子の場合は、事前に生成された契約コードをウォレットサーバに送信して契約コードの有効性を照会する。
【0049】
本実施例では、契約コードは、注文サーバにより生成され、ウォレットサーバと制御サーバに送信されるが、在庫サーバに送信されない。ウォレットサーバが契約コードを受信すると、契約コードと在庫との間のマッピング関係を生成する。制御サーバは、注文と契約コードを受信し、ウォレットを照会して、契約コードと在庫との間にマッピング関係があるかどうかを決定する。
【0050】
ステップ205:ウォレットサーバが送信した有効性確認メッセージを受信したことに応答して、注文金額に従って自動的に返済し、出庫命令を在庫サーバに送信する。
【0051】
本実施例では、ウォレットサーバに契約コードと在庫との間のマッピング関係がある場合、有効性確認メッセージを制御サーバに送信する。制御サーバは、ウォレットサーバが引き落とすように通知し、引き落とし金額は、注文金額であり、引き落としが成功すると、ウォレットサーバは、制御サーバにフィードバックする。次に、制御サーバは、在庫サーバが出庫するように通知する。出庫が成功すると、制御サーバは、注文金額に従って自動的に返済する。注文金額の全額で返済することもでき、一定の割合で返済することもできる。在庫監理の起点値は、返済後に更新することができ、例えば、元の在庫監理の起点値から注文金額を引いた値は、新しい在庫監理の起点値として使用される。在庫総額は、出庫後に更新することができ、例えば、在庫総額から注文金額を引いた値は、新しい在庫総額として使用される。
【0052】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、物品の価格が変化するため、注文金額で在庫総額を直接更新することができないが、最新の実現価格リストで在庫物品の価格を在庫総額として再計算する必要がある。実現価格リストは、荷主と貸付先が協議することができる。
【0053】
ステップ206:在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値以上の場合、出庫命令を在庫サーバに送信し、在庫総額を更新する。
【0054】
本実施例では、支払不能な状況がない場合、出庫命令を在庫サーバに直接送信することができる。ウォレットサーバは、正常に引き落とす。出庫後は、在庫物品の数が少なくなるため、在庫総額が小さくなり、出庫要求の物品の識別子と予め設定された実現価格リストに従って在庫要求に関連する物品の実現価値を計算する必要があり、次に、元の在庫総額から実現価値を引いて、更新された在庫総額を得る。
【0055】
ステップ207:制限付きプラットフォームは、ウォレットサーバが送信した有効性否認メッセージを識別又は受信した場合、出庫失敗情報を荷主サーバに送信する。
【0056】
本実施例では、資本が支払不能になり、注文が制限付きプラットフォームからのものである場合、出庫は、許可されず、制御サーバは、出庫失敗情報を荷主サーバに送信する。資本が支払不能になった場合、契約コードがウォレットサーバに送信されるが、ウォレットサーバが送信した有効性否認メッセージを受信すると、出庫失敗情報を荷主サーバに送信する。当該注文の取引が失敗したため、出庫は、許可されていない。フォローアップ注文システムは、注文をキャンセルするように端末装置に通知する。
【0057】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、当該方法は、ウォレットサーバが送信した返済金額を含む返済要求を受信したことに応答して、返済金額に従って在庫監理の起点値を更新することをさらに含む。物品の流通による返済に加えて、荷主は、他のチャンネルを介して自発的に返済することもできる。この方法は、在庫に影響を与えないため、在庫総額を更新する必要はないが、在庫監理の起点値を更新する必要がある。元の在庫監理の起点値から返済金額を引いた値は、更新された在庫監理の起点値となる。
【0058】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、当該方法は、監理起点値が所定の閾値よりも小さいことを検出したことに応答して、荷主サーバの監理をキャンセルし、荷主サーバが出庫命令を在庫サーバに直接送信することをさらに含む。所定の閾値は、0であってもよく、すなわち、借金が完済され、所定の閾値はまた、少額であってもよく、すなわち、荷主が信用で当座貸越することができる。監理緩和後、荷主は、制御サーバを介すことなく、自分で在庫サーバを制御することができる。
【0059】
図3を参照し続けると、
図3は、本実施例による出庫制御のための方法の適用シナリオの一概略図である。
図3の適用シナリオでは、荷主は、荷主サーバを介して監理申請を制御サーバに送信し、80万元の融資又は他の同等の物品と引き換えるために在庫物品の監理を要求する。制御サーバは、在庫サーバから当該荷主の在庫情報を照会し、物品の実現価格に基づいて、当該荷主の在庫物品の在庫総額を100万元と計算し、在庫監理の起点値を80万元と計算する。
【0060】
購入者Aは、端末装置を介して注文システムに注文xを送信し、10万元相当の物品を購入する準備が整う。注文システムは、契約コードmを生成し、制御サーバとウォレットサーバに送信する。ウォレットサーバは、当該10万元相当の物品を当該契約コードmとバインドして、マッピング関係を生成する。注文サーバは、注文xを荷主サーバに送信し、監理があるため、荷主サーバは、物品を直接出庫することができないため、制御サーバに出庫要求を送信する必要がある。注文金額10万元に対して、制御サーバは、出庫後の在庫総額を100~10=90万元と計算し、在庫監理の起点値である80万元を上回っている。したがって、制御サーバは、出庫に同意し、在庫命令を在庫サーバに送信し、在庫総額を90万元に更新する。
【0061】
B購入者は、端末装置を介して注文システムに注文yを送信し、15万元相当の物品を購入する準備が整う。注文システムは、契約コードnを生成し、それを制御サーバとウォレットサーバに送信する。ウォレットサーバは、当該15万元相当の物品を当該契約コードnとバインドしてマッピング関係を生成する。注文サーバは、注文yを荷主サーバに送信し、監理があるため、荷主サーバが直接出庫できないため、制御サーバに出庫要求を送信する必要がある。15万元の注文金額によると、制御サーバは、出庫後の在庫総額を90~15=75万元と計算し、これは、在庫監理の起点値である80万元を上回っている。したがって、制御サーバは、注文yのプラットフォームが無制限プラットフォームであるかどうかを判断し、無制限プラットフォームである場合、契約コードnをウォレットサーバに送信する。契約コードnを受信した後、ウォレットサーバは、契約コードnと物品との間にマッピング関係があるかどうかを照会する。存在している場合、ウォレットサーバは、有効性確認メッセージを制御サーバに送信し、それにより、制御サーバは、出庫に同意し、ウォレットサーバが引き落とすように要求する。引き落とし成功メッセージを受信した後、制御サーバは、在庫サーバに、注文に関連する物品を出庫できることを通知する。次に、制御サーバは、自動返済を実行し、在庫監理の起点値と在庫総額を更新する。存在していない場合、ウォレットサーバは、有効性否認メッセージを制御サーバに送信する。したがって、制御サーバは、荷主サーバに出庫できないことを通知し、取引が失敗する。注文yが制限付きプラットフォームからのものである場合、制御サーバは、ウォレットサーバを介す必要がなく、荷主サーバに出庫できないことを直接通知し、取引が失敗する。
【0062】
本出願の上記実施例が提供する方法では、在庫物品の仮想価値、注文出庫及びウォレット契約命令を通じて、無制限プラットフォームからの物品の正常な出庫を実現し、すなわち、無制限プラットフォームで流通している物品は、監理されていない。在庫物品の仮想価値、注文出庫及びウォレット契約命令を通じて、制限付きプラットフォームによる物品の出庫阻止、すなわち、制限付きプラットフォームによる監理を実現する。それにより、在庫の安全性を確保及び監理できるだけでなく、物品の流通に影響を与えないという目的を全体的に実現することができる。
【0063】
さらに
図4を参照すると、上記各図に示されている方法の実現として、本出願は、出庫制御のための装置の一実施例を提供し、当該装置の実施例は、
図2に示されている方法の実施例に対応し、当該装置は、具体的には、様々な電子機器に適用することができる。
【0064】
図4に示すように、本実施例の出庫制御のための装置400は、受信ユニット401、取得ユニット402、決定ユニット403、照会ユニット404、及び制御ユニット405を含む。ここで、受信ユニット401は、出庫要求を受信するように構成され、ここで、出庫要求は、販売者の識別子、注文金額、及びプラットフォームの識別子を含み、取得ユニット402は、販売者の識別子に従って販売者の情報を取得するように構成され、ここで、情報は、在庫監理の起点値と在庫総額を含み、決定ユニット403は、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値よりも小さい場合、プラットフォームの識別子が無制限プラットフォームの識別子であるかどうかを決定するように構成され、照会ユニット404は、無制限プラットフォームの識別子である場合、事前に生成された契約コードをウォレットサーバに送信して契約コードの有効性を照会するように構成され、制御ユニット405は、ウォレットサーバが送信した有効性確認メッセージを受信したことに応答して、注文金額に従って自動的に返済し、出庫命令を在庫サーバに送信するように構成される。
【0065】
本実施例では、出庫制御のための装置600の受信ユニット401、取得ユニット402、決定ユニット403、照会ユニット404、及び制御ユニット405の特定の処理については、
図2に対応する実施例におけるステップ201、ステップ202、ステップ203、ステップ204、及びステップ205を参照することができる。
【0066】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、出庫要求は、物品の識別子をさらに含み、制御ユニット405は、物品の識別子と予め設定された実現価格リストに従って在庫要求に関連する物品の実現価値を計算し、ウォレットサーバに引き落とし要求を送信し、注文金額に従って在庫監理の起点値を更新し、実現価値に従って在庫総額を更新するようにさらに構成される。
【0067】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、制御ユニット405は、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値以上である場合、出庫命令を在庫サーバに送信し、在庫総額を更新するようにさらに構成される。
【0068】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、制御ユニット405は、制限付きプラットフォームの識別子である場合、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するようにさらに構成される。
【0069】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、制御ユニット405は、ウォレットサーバが送信した有効性否認メッセージを受信したことに応答して、出庫失敗情報を荷主サーバに送信するようにさらに構成される。
【0070】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、制御ユニット405は、前記ウォレットサーバが送信した返済金額を含む返済要求を受信したことに応答して、前記返済金額に従って在庫監理の起点値を更新するようにさらに構成される。
【0071】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、制御ユニット405は、出庫要求を受信する前に、荷主サーバからの監理金額を含む監理申請を受信し、在庫サーバから在庫物品リストを取得し、予め設定された実現価格リストと在庫物品リストに従って在庫総額の初期値を計算し、監理金額に従って在庫監理起点値の初期値を設定するように構成される。
【0072】
本実施例のいくつかのオプションの実現方法では、制御ユニット405は、前記監理起点値が所定の閾値よりも小さいことを検出したことに応答して、前記荷主サーバの監理をキャンセルし、前記荷主サーバは、出庫命令を在庫サーバに直接送信するようにさらに構成される。
【0073】
以下、
図5を参照すると、
図5は、本開示の実施例を実現するために使用されるのに適した電子機器(例えば、
図1の制御サーバ)500の構成概略図を示す。
図5に示されている制御サーバは、単なる一例であり、本開示における実施例の機能及び使用範囲に任意の制限をもたらすべきではない。
【0074】
図5に示すように、電子機器500は、処理装置(例えば、中央処理装置、グラフィックプロセッサなど)501を含み得、当該処理装置は、読み取り専用メモリ(ROM)502に記憶されたプログラム又は記憶装置508からランダムアクセスメモリ(RAM)503にロードされたプログラムに従って、様々な適切な動作と処理を実行することができる。RAM503には、電子機器500の動作に必要な様々なプログラムとデータも記憶される。処理装置501、ROM502及びRAM503は、バス504を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インターフェース505もバス504に接続されている。
【0075】
一般に、タッチスクリーン、タッチパッド、キーボード、マウス、カメラ、マイクロフォン、加速度計、ジャイロスコープなどを含む入力装置506、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカ、バイブレータなどを含む出力装置507、磁気テープやハードディスクなどを含む記憶装置508、及び通信装置509は、I/Oインターフェース505に接続することができる。通信装置509は、データを交換するために、電子機器500が他のデバイスと無線又は有線通信することを可能することができる。
図5は、様々な装置を有する電子機器500を示しているが、図示したすべての装置を実施又は備えることが要求されていないことが理解されるべきである。代替的に、より多く又はより少ない装置を実施又は備えることができる。
図5に示されている各ブロックは、1つの装置を表してもよく、必要に応じて複数の装置を表してもよい。
【0076】
特に、本開示の実施例によれば、フローチャートを参照して上述したプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。例えば、本開示の実施例は、フローチャートに示された方法を実行するためのプログラムコードを含む、コンピュータ可読媒体上に担持されたコンピュータプログラムを含む、コンピュータプログラム製品を含む。このような実施例では、当該コンピュータプログラムは、通信装置509を介してネットワークからダウンロード及びインストールされたり、記憶装置508からインストールされたり、ROM502からインストールされたりすることができる。当該コンピュータプログラムが処理装置501によって実行されると、本開示の実施例の方法に限定された上記機能が実行される。なお、本開示の実施例で説明したコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体又はこれらの任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気的、磁気的、光学的、電磁気的、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又はこれらの任意の組み合わせであってもよいが、これらに限られない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数の導線を有する電気的接続、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯型コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD~ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記の任意の適切な組み合わせを含み得るが、これらに限られない。本開示の実施例では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって使用されることもそれらに結合して使用されることも可能なプログラムを含む又は記憶する任意の有形の媒体であってもよい。本開示の実施例では、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンドにおいて又はキャリアの一部として伝播された、コンピュータ可読プログラムコードを搬送しているデータ信号を含み得る。このような伝播されたデータ信号は、電磁信号、光信号、又はこれらの任意の適切な組み合せを含むが、これらに限定されないさまざまな形態を採用することができる。コンピュータ可読信号媒体はさらに、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、当該コンピュータ可読信号媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって使用されることもそれらに結合して使用されることも可能なプログラムを送信、伝播又は伝送することができる。コンピュータ可読媒体に含まれているプログラムコードは、電線、光ケーブル、RF(無線周波数)など、又はこれらの任意の適切な組合せを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体で伝送することができる。
【0077】
上記コンピュータ可読媒体は、上記電子機器に含まれるものであってもよく、個別に存在しており、当該電子機器に組み込まれていないものであってもよい。上記コンピュータ可読媒体には、1つ又は複数のプログラムが記憶されており、上記1つ又は複数のプログラムが当該電子機器によって実行されると、当該電子機器は、出庫要求を受信し、ここで、出庫要求は、販売者の識別子、注文金額、及びプラットフォームの識別子を含むステップと、販売者の識別子に従って販売者の情報を取得し、ここで、情報は、在庫監理の起点値、及び在庫総額を含むステップと、在庫総額と注文金額との差が在庫監理の起点値よりも小さい場合、プラットフォームの識別子が無制限プラットフォームの識別子であるかどうかを決定するステップと、無制限プラットフォームの識別子である場合、事前に生成された契約コードをウォレットサーバに送信して契約コードの有効性を照会するステップと、ウォレットサーバが送信した有効性確認メッセージを受信したことに応答して、注文金額に従って自動的に返済して出庫命令を在庫サーバに送信するステップと、を実行する。
【0078】
本開示の実施例の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語、又はそれらの組み合せで書くことができ、プログラミング言語は、Java、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語や、「C」言語又は類似するプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語を含む。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で実行されることも、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されることも、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されることも、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されながら部分的にリモートコンピュータ上で実行されることも、又は完全にリモートコンピュータ又はサーバ上で実行されることも可能である。リモートコンピュータの場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されることができ、又は、外部のコンピュータに接続されることができる(例えば、インターネットサービスプロバイダーによるインターネット経由で接続される)。
【0079】
図面におけるフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な実施例に係るシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の実現可能なアーキテクチャ、機能、及び動作を示している。この点に関して、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を表すことができ、当該モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部は、指定された論理機能を実現するための1つ又は複数の実行可能な命令を含む。いくつかの代替的な実現では、ブロックに記載されている機能は、図面に示されているものとは異なる順序で発生する場合があることにも留意すべきである。例えば、連続して表されている2つのブロックは、実際にほぼ並行して実行されてもよく、時には逆の順序で実行されてもよく、これは関連する機能によって決まる。また、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合せは、指定された機能又は動作を実行する専用のハードウェアベースのシステムで実現することも、又は専用のハードウェアとコンピュータの命令の組み合せで実現することも可能であることにも留意すべきである。
【0080】
本開示の実施例において説明されたユニットは、ソフトウェア又はハードウェアによって実現され得る。説明されたユニットは、プロセッサに設置されてもよく、例えば、「受信ユニットと、取得ユニットと、決定ユニットと、照会ユニットと、制御ユニットと、を含むプロセッサ」と説明することができる。ここで、これらのユニットの名称は、場合によっては当該ユニット自体を限定するものではなく、例えば、受信ユニットは、「出庫要求を受信するユニット」と説明することもできる。
【0081】
上記の説明は、あくまでも本開示の好ましい実施例及び応用技術原理の説明にすぎない。当業者は、本開示に係る発明の範囲が、上記技術的特徴の特定の組み合わせによって形成された技術的解決手段に限定されず、同時に前記発明の構想から逸脱することなく、上記技術的特徴又はその同等の技術的特徴の任意の組み合せによって形成された他の技術的解決手段、例えば、上記特徴と本開示に開示された同様の機能を有する技術的特徴(それだけに限定されない)とが相互に代替することによって形成された技術的解決手段もカバーしているものとすることを理解すべきである。