(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】分解洗浄可能な空調室内機
(51)【国際特許分類】
F24F 13/20 20060101AFI20240501BHJP
【FI】
F24F1/0007 401A
F24F1/0007 401B
F24F1/0007 401E
(21)【出願番号】P 2022565637
(86)(22)【出願日】2021-04-29
(86)【国際出願番号】 CN2021091220
(87)【国際公開番号】W WO2021219111
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】202010366435.3
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010368308.7
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020715167.7
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020719240.8
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020720119.7
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202020718831.3
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517383858
【氏名又は名称】海信(広東)空調有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hisense (Guangdong) Air Conditioning Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No 8 Hisense Road, Advanced Manufacturing Jiangsha Demonstration Park, Jiangmen City, Guangdong Province, PRC
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】チュー,ジェングオ
(72)【発明者】
【氏名】シャン,イ
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/007002(WO,A1)
【文献】実公昭48-028999(JP,Y1)
【文献】特開2018-165577(JP,A)
【文献】特開2009-156490(JP,A)
【文献】特開2010-249360(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分解洗浄可能な空調室内機であって、
ベース体と、
第1開口が設けられるカバーであって、前記ベース体に覆設されて第2開口を形成する、カバーと、
一端が前記第1開口の上縁部にヒンジされて前記第1開口を覆う上パネルと、
一端が前記第1開口の下縁部にヒンジされ、且つ前記第2開口を開閉可能な吹出組立体と、
前記カバーと前記ベース体とが形成する空間内に設けられ、且つ前記第2開口から取り出し可能な風路部材と、
を備え、
前記吹出組立体の側辺には、前記カバーの第2開口に近い縁と取り外し可能に係合する複数の第1係合部材が設けられ、前記第1係合部材は前記吹出組立体の表面から上方に延出し、前記第1係合部材の前記吹出組立体から離れた一端には第1突起が設けられ、前記カバーには前記第1係合部材を挿入して前記第1突起を係止するための凹溝が設けら
れ、
前記吹出組立体の前部には、前記風路部材と取り外し可能に係合する複数の第2係合部材、及び前記風路部材と取り外し可能に係合する複数の係止鉤が設けられる、
ことを特徴とする分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項2】
前記吹出組立体の一端には複数の係合爪が列を成して設けられ、前記カバーには前記係合爪に合わせる複数の係合軸が設けられ、各前記係合爪はそれぞれ各前記係合軸に回動可能に係合される、
ことを特徴とする請求項1に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項3】
前記係合爪は、第1弧状爪と第2弧状爪を含み、前記第1弧状爪と前記第2弧状爪は滑らかに繋ぎ合わせて、開口を有する円弧状係止溝を形成し、前記円弧状係止溝は前記係合軸と取り外し可能、回転可能に係合する、
ことを特徴とする請求項2に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項4】
前記吹出組立体にはベース体と係合するための第1ストッパブロックが設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項5】
前記吹出組立体の側辺には指掛け溝がさらに設けられ、前記指掛け溝は前記吹出組立体の側端縁に沿って吹出組立体の内側へ延びる、
ことを特徴とする請求項1に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項6】
前記吹出組立体の後部の角部にはカバーと係合するための第2ストッパブロックが設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項7】
前記第2ストッパブロックの上端面には肉抜溝が設けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項8】
前記上パネルの他端は前記カバーと取り外し可能に係合する、
ことを特徴とする請求項1に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項9】
前記吹出組立体には、前記風路部材と取り外し可能に係合する複数の第3係合部材が設けられる、
ことを特徴とする請求項
1に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項10】
前記第3係合部材にはアーチ溝が設けられ、前記風路部材には前記アーチ溝に挿着するアーチ体が設けられる、
ことを特徴とする請求項
9に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項11】
前記第2係合部材は前記吹出組立体の表面からまず吹出組立体に直交する方向に延び、そして後方に傾斜して延出し、前記第2係合部材の前記吹出組立体から離れた端部は、前方に延出する第2突起を有し、前記風路部材の前部にはスロットが設けられ、前記第2係合部材は前記スロット内に挿入され、前記第2突起は前記スロットの外壁と係止される、
ことを特徴とする請求項
1に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項12】
前記吹出組立体は、吹出口が設けられた下パネルと、前記吹出口を開閉するように前記吹出口に回動可能に配置された導風板とを含む、
ことを特徴とする請求項
1に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【請求項13】
前記ベース体の一側には第3駆動機構が設けられ、前記第3駆動機構は前記導風板と取り外し可能に接続し、前記導風板は第1横方向導風板と第2横方向導風板を含み、前記第3駆動機構は第1横方向駆動モータと第2横方向駆動モータを含み、前記第1横方向駆動モータは前記第1横方向導風板の一端と取り外し可能に接続され、前記第2横方向駆動モータは前記第2横方向導風板の一端と取り外し可能に接続される、
ことを特徴とする請求項
12に記載の分解洗浄可能な空調室内機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年04月30日に中国特許局に出願された出願番号が202010366435.3であり、発明の名称が「分解洗浄可能な空調室内機」である中国特許出願を基礎とする優先権と、
2020年04月30日に出願された出願番号202010368308.7であり、発明の名称が「分解洗浄可能な空調室内機」である中国特許出願を基礎とする優先権と、
2020年04月30日に出願された出願番号202020715167.7であり、発明の名称が「分解洗浄可能な空調室内機」である中国特許出願を基礎とする優先権と、
2020年04月30日に出願された出願番号202020719240.8であり、発明の名称が「分解洗浄可能な空調室内機」である中国特許出願を基礎とする優先権と、
2020年04月30日に出願された出願番号202020720119.7であり、発明の名称が「分解洗浄可能な空調室内機」である中国特許出願を基礎とする優先権と、
2020年04月30日に出願された出願番号202020718831.3であり、発明の名称が「分解洗浄可能な空調室内機」である中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、
その開示内容の全ては参照により本開示に組み込まれる。
【0002】
本開示は、空調技術分野に関し、特に分解洗浄可能な空調室内機に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、空調室内機の吹出口組立体は、一般的にパネルと、パネルに取付けられた縦方向導風板とを含み、パネルは空調室内機のカバーに接続される必要がある。従来技術において、パネルとカバーとは一体に成形されて固定されるか、又はボルトにより取り外し可能に接続されるのが一般的である。パネルとカバーとが一体に成形される場合、パネルの取り外しが困難である。ボルトにより接続される場合、パネルの取り外し工程が複雑であり、且つ空調室内機のファンアセンブリ及び風路部材の定期的な取り外しや洗浄の必要があるため、パネルを複数回取り外す必要があり、ボルトの複数回の着脱は、ボルトの接続安定性の低下を招きやすく、ボルトのネジ山の潰れ又は脱落現象が発生し、その結果、吹出口組立体とカバーとの連結が不安定となる。
【発明の概要】
【0004】
本開示実施例に係る分解洗浄な空調室内機は、
ベース体と、
第1開口が設けられるカバーであって、前記ベース体に覆設されて第2開口を形成する、カバーと、
一端が前記第1開口の上縁部にヒンジされて前記第1開口を覆う上パネルと、
一端が前記第1開口の下縁部にヒンジされ、且つ前記第2開口を開閉可能な吹出組立体と、備え、
前記吹出組立体の側辺には前記第2開口の側辺のカバーと取り外し可能に係合する複数の第1係合部材が設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本開示の幾つかの実施例に係る構造概略図である。
【0006】
【
図2】本開示の幾つかの実施例に係る分解図である。
【0007】
【
図3】本開示の幾つかの実施例に係る上パネルを取り外した構造概略図である。
【0008】
【
図4】本開示の幾つかの実施例に係る吹出組立体の構造概略図である。
【0009】
【
図5】本開示の幾つかの実施例に係る壁掛け板とベース体を取り外した構造概略図である。
【0010】
【0011】
【
図7】本開示の幾つかの実施例に係る風路部材の構造概略図である。
【0012】
【
図8】本開示の幾つかの実施例に係る風路部材とファンとの組付けの構造概略図である。
【0013】
【
図9】本開示の幾つかの実施例に係る風路部材の別の角度からの構造概略図である。
【0014】
【0015】
【
図11】本開示の幾つかの実施例に係る風路部材とベース体との組付けの構造概略図である。
【0016】
【
図12】本開示の幾つかの実施例に係る風路部材とベース体との組付けの部分構造概略図である。
【0017】
【
図13】本開示の幾つかの実施例に係るベース体の構造概略図である。
【0018】
【
図14】本開示の幾つかの実施例に係る第2リンクと導風ブレードとの組付けの構造概略図である。
【0019】
【
図15】本開示の幾つかの実施例に係る第1リンクと第3駆動機構との連結の構造概略図である。
【0020】
【
図16】本開示の幾つかの実施例に係るロック部材の構造概略図である。
【0021】
【
図17】本開示の幾つかの実施例に係るベース体の他の角度からの部分構造概略図である。
【0022】
【
図18】本開示の幾つかの実施例に係る風路部材とファンとの組付けの他の角度からの構造概略図である。
【0023】
【0024】
【
図20】本開示の幾つかの好ましい実施例に係るファンと第1駆動機構との組付けの構造概略図である。
【0025】
【0026】
【
図22】本開示の幾つかの好ましい実施例に係る第3駆動機構の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面と実施例を参照して本開示の実施例をさらに詳しく説明する。以下の実施例は、本開示を説明するためのものであるが、本開示の範囲を限定するものではない。
【0028】
本開示の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語によって示された方位又は位置関係は、いずれも製品の使用状態及び図面に示す方位又は位置関係に基づき、本開示の説明の便宜又は説明の簡略化を図るためのものに過ぎなく、言及された装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成又は操作される必要があることを指示又は暗示するものではないと理解されるべきである。従って本開示を限定するものと理解されるべきでない。具体的には、本実施例において、空調室内機が室内壁体に取り付けられた状態で、ユーザに向く側が前側/前面/前端とし、ユーザに背く側が後側/後面/後端とする。
【0029】
「第1」、「第2」という用語は説明の目的のみに用いられ、相対的な重要性を指示又は暗示している、若しくは指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すと理解されるべきでない。従って、「第1」、「第2」で限定されている特徴は、1つ又は複数の当該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本開示の説明では、特に説明がない限り、「複数」の意味は2つ以上である。
【0030】
なお、本開示の説明では、特に明確な規定又は限定がない限り、「取付」、「連結」及び「接続」という用語は、広義で理解されるべきである。例えば、固定接続されてもよいし、取り外し可能に接続されてもよいし、また、一体的に接続されてもよい;機械的接続でもよいし、電気的接続でもよい;直接的に接続されてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されてもよいし、または2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者にとって、上記用語の本開示における具体的な意味は具体的な状況に応じて理解され得る。
【0031】
図1は本開示の幾つかの実施例に係る構造概略図である。
図2は本開示の幾つかの実施例に係る分解図である。
【0032】
図3は本開示の幾つかの実施例に係る上パネルを取り外した構造概略図である。
図1-3に示すように、本開示の実施例に係る分解洗浄可能が空調室内機は、ベース体1、カバー2、上パネル8、ファン4、吹出組立体5、蒸着部材6、及び風路部材3を含む。
【0033】
ここで、ベース体1の一側には電気制御駆動部材7が設けられる。電気制御駆動部材7は電気制御箱74、第1駆動機構71、第2駆動機構72、及び第3駆動機構73を含む。ファン4は第1駆動機構71と取り外し可能に接続され、電気制御箱74は各部材の動作を制御するための室内機の電気制御中枢である。
【0034】
カバー2には第1開口21と吸込口が設けられ、カバー2はベース体1に覆設されて第2開口22を形成する。具体的には、本開示におけるカバー2は直方体、柱状、又は立方体構造であってもよい。
【0035】
上パネル8は、一端が第1開口21の上縁部にヒンジされて第1開口21を覆う。上パネル8を開けると蒸着部材6に対する掃除などの操作を実施できるように、上パネル8は一般的に蒸着部材6に対向して設けられる。上パネル8は、一側がシャフトを介してカバー2に接続されることにより、このシャフトを介して開閉することができる。
【0036】
吹出組立体5は、一端が第1開口21の下縁部にヒンジされ、且つ第2開口22を開閉することができる。
図4-
図6に示すように、吹出組立体5の側辺には、カバー2の第2開口22に近い縁と取り外し可能に係合する複数の第1係合部材511が設けられる。
【0037】
風路部材3は、カバー2とベース体1とが形成する空間内に設けられ、且つ第2開口22から取り出し可能である。具体的には、
図13に示すように、本実施例におけるベース体1はベース底板11とベース側板12を含み、風路部材3はベース底板11と取り外し可能に接続され、ファン4は風路部材3内に設けられる。
【0038】
蒸着部材6はベース体1に接続されてカバー2内に位置し、蒸着部材6はファン4の上部に覆設される。空気は吸込口から風路内に流れ、ファン4及び蒸着部材6を介して熱交換された後に、吹出組立体5から吹き出される。
【0039】
なお、カバー2の後部には壁掛け板9が設けられ、室内機は壁掛け板9を介して壁に固定取り付けられる。
【0040】
上記の分解可能な空調室内機に基づき、電気制御駆動部材7全体はベース体1に設けられ、対応して、電気制御駆動部材7に接続される電源線、各電機負荷部材の電線及び接続信号線などはいずれもベース体1に設けられる。また、風路部材3はベース体1から取り外し可能であり、ファン4は第1駆動機構71から取り外し可能であり、下パネル51はカバー2から取り外し可能である。このように、分解洗浄の作業時に、吹出組立体5、風路部材3、及びファン4を第2開口22から取り出して洗浄することができ、電気制御駆動部材7などの帯電部材は、いずれもベース体1に残しておくことができるため、帯電部材を取外洗浄される部材と一緒に取り出すことが回避され、取り外し過程の安全性が保証される。また、取り外された吹出組立体5、風路部材3及びファン4の中には、帯電部材がないため、ユーザーは洗浄時に直接水洗いなどの方法で徹底的に洗浄することができ、その操作は比較的に便利であり、また、ユーザーは自分で洗浄することができ、業者に取外と取付を依頼する必要はない。
【0041】
図4は本開示の幾つかの実施例に係る吹出組立体の構造概略図である。
図3と
図4に示すように、さらに、吹出組立体5の一端には複数の係合爪512が列を成して設けられ、係合爪512は具体的に三つであってもい。係合爪512の各々は円弧状係止溝512aを有し、カバー2の頂部には複数の係合軸513が設けられ、各係合軸513は円弧状係止溝512a内に係止され、円弧状係止溝512aは係合軸513の軸線を中心に回転可能である。具体的に着脱する時、作業員は、吹出組立体5が第2開口22を開閉するように、係合軸513を中心に吹出組立体5を回転させ、上パネル8を回動させて開いた後、係合爪512を係合軸513から離脱させることができ、これにより、吹出組立体5を取り外す。
【0042】
具体的に、本開示の係合爪512は第1弧状爪512bと第2弧状爪512cを含み、第1弧状爪512bと第2弧状爪512cは滑らかに繋ぎ合わせて、開口を有する円弧状係止溝512aを形成し、円弧状係止溝512aは係合軸513と取り外し可能、回転可能に係合する。本開示の実施例において、第1弧状爪512bと第2弧状爪512cは一体に加工成形される。
【0043】
本開示の幾つかの実施例では、吹出組立体5の前部とカバー2の前部とはヒンジなどの他の回動接続構造を介することができ、ヒンジは、吹出組立体5とカバー2と取り外し可能に接続され、これにより、吹出組立体5をカバー2と回動可能に接続する目的を実現することができる。
【0044】
図5は本開示の幾つかの実施例に係る壁掛け板とベース体を取り外した構造概略図である。
図6は
図5のA部における拡大図である。
図4-6に示すように、本開示の実施例では、第1係合部材511は具体的に二つであってもよい。第1係合部材511は吹出組立体5から上方に延出し、第1係合部材511の吹出組立体5から離れた一端には第1突起511aが一体に接続され、カバー2は第1係合部材511に係合する凹溝23を有し、即ち、凹溝23は第1係合部材511を挿入し、第1突起511aを係止するためのものである。具体的には、吹出組立体5の対向する両側の各々には第1係合部材511が設けられ、カバー2の対向する両側の各々には凹溝23が設けられる。第1係合部材511は吹出組立体5の側面をカバー2に固定接続して、吹出組立体5の側面の緩みを回避する。
【0045】
さらに、吹出組立体5の前部には風路部材3と取り外し可能に係合する複数の係止鉤514が設けられ、係止鉤514と風路部材3との連結により、吹出組立体5と風路部材3との相対変位が制限される。また、吹出組立体5の前部には風路部材3と取り外し可能に係合する複数の第2係合部材515がさらに設けられ、吹出組立体5の前部は、吹出組立体5における第2係合部材515が風路部材3に係合することで、風路部材3に位置固定される。
【0046】
図7は本開示の幾つかの実施例に係る風路部材の構造概略図である。
図4と
図7に示すように、係止鉤514は具体的にプレート状である。係止鉤514の端部の幅は係止鉤514の他端の幅よりも小さい。係止鉤514の端部には係止鉤溝514aが形成され、風路部材3には係止鉤溝514aに適合して係止するための係止ブロック31が設けられ、係止ブロック31は係止鉤溝514aに対応する。第2開口22が閉じられる場合、係止鉤514は風路部材3の係止ブロック31と係止し、ひいては、吹出組立体5と風路部材3をロックする。
【0047】
本開示の幾つかの実施例では、第2係合部材515は具体的に二つであってもよい。第2係合部材515は吹出組立体5の表面からまず吹出組立体5に直交する方向に延び、そして後方に傾斜して延出する。第2係合部材515の吹出組立体5から離れた端部には前方に延出する第2突起515aが一体に接続される。ここで、風路部材3の前部にはスロット32が設けられ、第2係合部材515がスロット32内に挿入されるとともに、第2突起515aがスロットの外壁に係止することで、第2係合部材515がスロット内に係合される。これにより、吹出組立体5の前部の変位を制限する。
【0048】
さらに、吹出組立体5の後部には風路部材3と取り外し可能に係合する複数の第3係合部材516が設けられ、第3係合部材516の数量は具体的に二つであってもよい。第3係合部材516は吹出組立体5の後部の中部位置に配置され、吹出組立体5の後部を風路部材3に固定し、これにより、吹出組立体5の後部の移動又は揺れを回避する。
【0049】
ここで、第3係合部材516にはアーチ溝516aが設けられ、風路部材3にはアーチ溝516aに挿着するアーチ体33が設けられる。具体的に、取り付ける時、アーチ体33をアーチ溝516a内に合わせて挿入することにより、吹出組立体5の位置決めをする。
【0050】
上記した第1係合部材511、第2係合部材515、及び第3係合部材516により、吹出組立体とカバー2との位置、及び吹出組立体と風路部材3との位置が制限され、上記した連結により吹出組立体5からカバー2及び風路部材3を取り外し可能にする目的が実現され、吹出組立体5の脱落が回避される。従来の技術では吹出組立体5がボルトによりカバー2及び風路部材3に接続されるのに対して、本開示では吹出組立体5は着脱が容易であり、吹出組立体が滑りにくく、連結が確実であるという利点を有する。
【0051】
ここで、吹出組立体5を位置決めして正確に取り付けるために、吹出組立体5の後部には、さらに第1ストッパブロック517が設けられ、第1ストッパブロック517の数量は二つであってもよい。吹出組立体5が第2開口22に覆設されると、吹出組立体5は第1ストッパブロック517を介してベース体1に係合し、こうして吹出組立体5はカバー2及び風路部材3に固定接続されるとともに、さらに吹出組立体5とベース体1の位置が決められる。
【0052】
さらに、
図4と
図6に示すように、吹出組立体5の後部における二つの角部の各々にはカバー2に係合するための第2ストッパブロック518が設けられ、吹出組立体5が第2開口22に覆設される時、第2ストッパブロック518は吹出組立体5とカバー2との固定接続をさらに容易にする。具体的には、第2ストッパブロック518の上パネル8から離れた端部には肉抜溝が設けられる。これにより、吹出組立体5の全体的な重量の低減に有利であり、着脱が容易であるとともに、原材料の投入コストを低減する。
【0053】
本実施例では、吹出組立体5を取り外した後に風路部材3を第2開口22から取り出することを容易にするために、吹出組立体5の側辺には吹出組立体5の内側へ延びる指掛け溝519がさらに設けられる。他の実施例では、作業員が吹出組立体5を操作して、第2開口を開くことが容易になるように、フック又は指掛け用ボスなどを配置してもよい。
【0054】
さらに、吹出組立体5の強度及び美観性を向上させるために、吹出組立体5における係合爪512、第1係合部材511、第2係合部材515、第3係合部材516、係止鉤514、第1ストッパブロック517、及び第2ストッパブロック518はいずれも吹出組立体5と一体に加工成形されている。
【0055】
さらに、
図2-4に示すように、本実施例における吹出組立体5は下パネル51、導風板52、及びリンク機構53を含む。上パネル8の一側は回動軸を介してカバー2に接続され、これにより、上パネル8は回動軸を介して開閉することができる。上パネル8と、下パネル51と、カバー2との三者の連結安定性を確保するために、上パネル8の他端には係止構造が設けられ、この係止構造は下パネル51の上端における逃げ溝を通過してカバー2における係止孔構造に係合して固定することにより、上パネル8の着脱を容易にする。
【0056】
ここで、下パネル51には吹出口520が設けられ、この吹出口520には、当該吹出口520を開閉するために導風板52が回動可能に設けられている。
【0057】
図11は本開示の幾つかの実施例に係る風路部材とベース体との組付けの構造概略図である。
図12は本開示の幾つかの実施例に係る風路部材とベース体との組付けの部分構造概略図である。
図13は本開示の幾つかの実施例に係るベース体の構造概略図である。
図11-13に示すように、ベース体1には風路部材3を取り外すための取り外し通路が設けられ、ベース側板12の外側面には第3駆動機構73が設けられ、第3駆動機構73の出力軸はベース側板12を貫通して導風板52と取り外し可能に接続され、且つ第3駆動機構73の出力軸の末端が取り外し通路の外縁に位置している。風路部材3の取り外し通路がベース体1に位置し、第3駆動機構73がベース側板12の外側面に位置し、且つ導風板52と取り外し可能に接続される第3駆動機構73の出力軸の末端が取り外し通路の外縁に位置するため、風路部材3が取り外し通路を介して取り外される際に、第3駆動機構73を取り外す必要がなく、第3駆動機構73と導風板52との連結のみを解除すれば、風路部材3を取り外すことができる。これにより、複数回の着脱により第3駆動機構73の取付部位が緩んだり変形したりすることによる安全面の懸念を回避することができ、且つ風路部材3の着脱がより容易となる。
【0058】
さらに、ベース側板12の外側面にはモータ取付具13が設けられ、モータ取付具13の取付位置は完全に風路部材3の取り外し通路を避け、モータ取付具13には、第3駆動機構73の収容キャビティが設けられ、第3駆動機構73は収容キャビティ内に取り付けられる。モータ取付具13が取付キャビティ15と取り外し通路を避けるため、第3駆動機構73は取り外し通路を避ける。
【0059】
具体的には、モータ取付具13はモータ取付板131とモータ取付板の縁部に設けられる囲み板132を含み、モータ取付板131はベース体1の端部に固定接続され、モータ取付板131と囲み板132は収容キャビティを形成する。ここで、モータ取付板131と囲み板132は一体に成形されてもよく、貼り付け又はボルトで固定接続されてもよい。本実施例では、モータ取付板131は囲み板132と直交して固定され、且つ一体に成形される。
【0060】
本開示の幾つかの実施例では、ベース体1の使用要求に応じて、ベース体1の両端の各々には一つのベース側板12が設けられてよく、それぞれは第1ベース側板12aと第2ベース側板12bである。ベース底板11は第1ベース側板12a及び第2ベース側板12bと一体成形され又はボルトにより固定成形されてもよい。ベース底板11、第1ベース側板12a、及び第2ベース側板12bにより風路部材3の取付キャビティ15が形成され、取り外し通路はそのベース体1の前部に位置し、モータ取付板131は一方のベース側板12の前部側辺に設けられる。
【0061】
さらに、ベース側板12は具体的に三角形板であってもよい。モータ取付板131は三角形板の取り外し通路から離れた一側に接続され、且つその方向に延出して配置され、具体的には、ベース側板12はベース底板11に直交し、モータ取付板131はベース側板12と面一である。本開示の実施例では、モータ取付板131はベース側板12と一体に射出成形することにより、モータ取付板131とベースとの連結強度を増加させ、緩みを回避する。
【0062】
ここで、異なるサイズの第3駆動機構73の収納に適応するように、モータ取付板131の幅は、前方から後方にかけて順次増加した後に減少し、これにより、収容キャビティの幅は、前方から後方にかけて増加した後に減少する。
【0063】
収容キャビティ内のモータ取付板131には第3駆動機構73の出力軸が貫通するための貫通孔131aが設けられ、出力軸はモータ取付板131を貫通した後に導風板52と取り外し可能に接続され、且つ第3駆動機構73の出力軸の末端は取り外し通路の外側に位置し、第3駆動機構73の出力軸と導風板52との連結を解除すると、第3駆動機構73を取り外す必要なく、風路部材3を取り外すことができる。
【0064】
モータ取付板131には、モータ取付板131の強度を増加するために、網状に交差配置する複数の補強リブ131bが一体に成形されるとともに、補強リブ131bの交差箇所にはボス131cが設けられる。ボス131cには第1取付孔131dが設けられ、第1取付孔131dは締結具を介して第3駆動機構73に接続される。
【0065】
図13に示すように、ベース底板11の前端は下方に延出して接続部111が形成され、ベース底板11と接続部111との間には配管空間112が形成される。従来の技術では風路部材3を取り出すために配管アセンブリを一定の角度に直接折り曲げて退避させるのに対して、このように、室内機の配管アセンブリを直接にこの配管空間112に配置し、且つベース底板11を介して風路部材3と分離させることができる。これにより、風路部材3の着脱過程において、接続配管の風路部材3への障碍を効果的に回避し、また、着脱過程において、風路部材3による接続配管への損傷を回避し、風路部材3の取り外しの円滑性を確保する。
【0066】
さらに、第3駆動機構73の出力軸が貫通孔131aを貫通する部分には、静電気防止軸が設けられる。
【0067】
図14は本開示の幾つかの実施例に係る第2リンクと導風ブレードとの組付けの構造概略図である。
図3、
図13-15に示すように、リンク機構53は、吹出口520に設けられて吹出口520の吹出方向を案内する。リンク機構53は取り外し可能に連結される第1リンク531と第2リンク532を含み、第1リンク531には複数の導風ブレード533が間隔をあけて設けられ、ベース体1の一端には第2駆動機構72が設けられる。第2リンク532は風路部材3の外側に延出して第2駆動機構72の出力軸と回動可能に接続される。
図8~
図10に示すように、風路部材3には第2リンク532が通過するための開口溝34が設けられる。
【0068】
具体的には、第1リンク531は吹出口520の下パネル51に水平に設けられ、第2駆動機構72は第2リンク532を介して第1リンク531を回動させるように連動し、これにより、導風ブレード533を揺動させて吹出口520の吹出方向を調整する。また、下パネル51は開口溝34に覆設され、開口溝34は角形溝又は弧状溝である。風路部材3を洗浄のために取り外す場合、下パネル51を開けて、第1リンク531と第2リンク532との連結を解除し、そして第2リンク532を回動させて第2リンク532を開口溝34内から繰り出して、風路部材3の外側まで回動させることにより、風路部材3を取り外すことができ、しかも、第2駆動機構72を取り外す必要はない。これにより、複数回の着脱により第2駆動機構72の取付部位が緩んだり変形したりすることによる安全面の懸念を回避し、且つ風路部材3の着脱を容易にすることができる。
【0069】
本実施例に係る分解洗浄可能な空調室内機の分解過程では、下パネル51が風路部材3に合わせて貼り付けるように上下配置されるため、開口溝34の配置は風路部材3において第2リンク532を逃がすことに有利であり、第2リンク532が下パネル51と風路部材3との間の隙間を増加させることを回避し、開口溝34を利用して下パネル51と風路部材3との取付のコンパクト性をさらに向上させる。
【0070】
具体的には、
図14-15に示すように、第1リンクの端部には弾性止め具531aが設けられ、第2リンク532の端部には弾性止め具531aが取り外し可能に掛止するための掛止溝532aが設けられる。弾性止め具531aは具体的にゴム製の弾性フックであり、且つ弾性フックは第1リンク531と一体に成形されてもよい。掛止溝532aは入口532bが設けられた止めブロックと、上下に延びる通し溝532cを有する掛止ブロックとを含む。止めブロック、掛止ブロック、及び第2リンク532は一体に成形され、且つ入口532bは通し溝532cと連通し、弾性フックは第1リンク531と第2リンク532を接続するように、入口532bから挿入した後に通し溝532c内に係入することができる。取り外す必要がある場合、弾性フックを圧縮して弾性フックの体積を低減し、弾性フックを、通し溝532cと入口532bから順次に取り外すことにより、第1リンク531と第2リンク532を分離する。
【0071】
さらに、
図15に示すように、第2リンク532は順次に配置される第1リンク部532d、第2リンク部532e、及び第3リンク部532fを含む。第1リンク部532dは第3リンク部532fに並行配置され、第2リンク部532eは第1リンク部532dと第3リンク部532fとに直交して固定される。掛止溝532aは第1リンク部532dの第2リンク部532eから離れた端部に設けられ、第1リンク部532dの寸法は開口溝34に合わせる。本開示の他の実施例では、第2リンクの形状は、第2駆動機構72がベース体1の適切な位置に容易に取り付けられて連結するように、他の形であってもよい。
【0072】
具体的には、第2駆動機構72はリンク駆動モータ721とクランク構造722とを含む。リンク駆動モータ721の出力端はクランク構造722の一端に接続され、クランク構造の他端は第2リンク532の第2端に回動可能に接続され、リンク駆動モータ721がクランク構造722を回動駆動することにより、リンク機構53は導風ブレード533を連れて揺動させることを実現する。また、第1リンク531と第2リンク532との連結が解除されると、第2リンク532は、クランク構造722の回りに回動することができ、これにより、その第1端を風路部材3の外に回動させて、風路部材3の取り外し通路への干渉を回避することができる。
【0073】
さらに、
図2に示すように、本実施例における導風板52は第1横方向導風板521と第2横方向導風板522を含む。第3駆動機構73は第1横方向駆動モータ731と第2横方向駆動モータ732を含む。第1横方向駆動モータ731は第1横方向導風板521の一端と取り外し可能に接続され、第2横方向駆動モータ732は第2横方向導風板522の一端と取り外し可能に接続される。具体的には、第1横方向導風板521と第2横方向導風板522はいずれも一端が下パネル51に回動可能に接続され、他端に第2ブッシュが設けられる。第1横方向駆動モータ731と第2横方向駆動モータ732はいずれも第2ブッシュにそれぞれ挿着する第2モータシャフトを有し、第1横方向導風板521は第1横方向駆動モータ731に、第2横方向導風板522は第2横方向駆動モータ732に、第2ブッシュを介して挿着する。本実施例では、第1横方向導風板521と第2横方向導風板522はそれぞれ異なる駆動モータによってそれらを揺動駆動して吹出口520の吹出方向を変更することで、二つの横方向導風板の独立運行を実現し、異なるユーザのニーズを満足する。
【0074】
図9は本開示の幾つかの実施例に係る風路部材の他の視点からの構造概略図である。
図10は
図9のB部における拡大図である。
図15は本開示の幾つかの実施例に係る第1リンクと第3駆動機構との連結の構概略造図である。
図16は本開示の幾つかの実施例に係るロック部材の構造概略図である。
図17は本開示の幾つかの実施例に係るベース体の他の視点からの部分構造概略図である。
図9-10、
図13-17に示すように、風路部材3内には風路が形成され、風路部材3の両側にはロック部材35が移動可能に設けられ、ベース体1にはロック部材35に対応するロック溝14が設けられる。ロック部材35は、回動してロック溝14にロックされることにより、風路部材3をベース体1にロックすることができる。また、ロック部材35は、ロック溝14から離脱することにより、風路部材3をベース体1からロック解除することができる。風路部材3がベース体1における取付キャビティ15の目標位置に取り付けられた後、風路部材3におけるロック部材35とベース体1におけるロック溝14によって、両者間のロック又はロック解除が実現され、その操作は簡単である。本実施例では、ロック溝14はベース底板11に設けられ、ロック部材35は下方に回動してロック溝14とロックし、又は上方に回動してロック溝14から離脱してロック解除することができ、これにより、上下方向において風路部材3をロックする。第1ベース側板12aと第2ベース側板12bは風路部材3に対して左右方向において取付位置を制限することができる。風路部材3の取付安定性を確保するために、ベース体1の接続部111には係止溝111aがさらに設けられ、風路部材3の下端には係止溝111aに対応して係合する複数の係止具36が設けられ、前後方向において風路部材3に対するロックを実現する。これにより、風路部材3をベース体1にさらにロックし、両者間の離脱を回避することができる。具体的には、
図7に示すように、風路部材3の両側にはそれぞれ第2取付孔310が設けられ、
図16に示すように、ロック部材35はロック溝14に部分的に挿入可能な本体351を含み、本体351の一端には第2取付孔310に組付けるための連結軸352が設けられ、本体351の他端にはトグル部353が設けられる。具体的には、トグル部353で連結軸352を連れて回動させることにより、本体351の一部を下方のベース底板11におけるロック溝14に挿入し、これにより、風路部材3をベース体1にロックする。
【0075】
さらに、風路部材3の取付過程の安定性を確保するために、
図13に示すように、第1ベース側板12aの内側と第2ベース側板12bの内側にはそれぞれ第1位置規制構造121と第2位置規制構造122が設けられ、風路部材3の後端には第1位置規制構造121に合わせる第1合わせ部と第2位置規制構造122に合わせる第2合わせ部37とがそれぞれ対応して設けられ(
図7に示すように)、第1位置規制構造121と第2位置規制構造122を介して風路部材3の組付け位置の正確性を確保し、さらに組付けの品質を確保する。一般的には、第1位置規制構造121の下端と第2位置規制構造122の下端にそれぞれガイド面が設けられるため、風路部材3を取り付ける際に、風路部材3の前端はこのガイド面に沿ってガイドされ、取付の品質を確保することができる。
【0076】
具体的には、
図17に示すように、第2位置規制構造122は上下方向に延びる第2ガイド面122aを有し、第2合わせ部37は上下方向に延出する第3ガイド面371を有し、第2ガイド面122aは第3ガイド面371に合わせて摺動し、風路部材3とベース体1の着脱過程において、第2ガイド面122aは、第3ガイド面371を案内して摺動させて、風路部材3の着脱過程において、直接着脱に対応して風路部材3の移動を案内し、作業員が左右方向の距離を見積もって位置決めをする必要がなく、取り外しが容易であり、且つ何度も試行錯誤と調整をする必要がなく、容易に位置決めをして取り付けることができ、着脱の効率を向上させる。
【0077】
図18は本開示の幾つかの実施例に係る風路部材とファンとの組付けの他の視点からの構造概略図である。
図19は
図18のC部における拡大図である。
図20は本開示の幾つかの実施例に係るファンと第1駆動機構との組付けの構造概略図である。
図21は
図20のD部における拡大図である。
図22は本開示の幾つかの実施例に係る第3駆動機構の構造概略図である。
図1、
図18-
図22に示すように、本実施例における第1駆動機構71はファンモータ711を含み、ファンモータ711は第1モータシャフト712を有し、ファン4の一端は軸受座組立体320(
図8に示すように)を介して風路部材3の一側に接続され、ファン4の他端には第1モータシャフト712に移動可能に挿入される第1ブッシュ41が設けられる。第1モータシャフト712にはストッパー713が設けられ、第1ブッシュ41には第1モータシャフト712をロックするためのロックねじ42が設けられ、ロックねじ42はその径方向に沿って配置される。こうして、ロックねじ42を取り外した後、ファン4をその軸方向に沿って軸受座組立体320へ一定の距離を退避させて、第1ブッシュ41を第1モータシャフト712から離脱させると、ファン4をファンモータ711から取り外すことができる。そして、組付ける際に、直接にファン4の第1ブッシュ41を第1モータシャフト712に挿入し、ストッパー713が第1ブッシュ41の端部に当接する時に、ロックねじ42を引き締めればよい。ストッパー713とロックねじ42によってファン4に対する軸方向と径方向の位置限定を実現して、ファン4の運行過程の安定性を確保する。ロックねじ42が第1モータシャフト712にロックされることにより第1モータシャフト712の表面に局部的な突起が生じて、組付けに影響を与えることを回避するために、本実施例において、第1モータシャフト712に環状溝712aを設ける。ロックねじ42がロックされる時、ロックねじ42の下端面が環状溝712aに当接して第1モータシャフト712に局部的な突起が生じることを回避する。選択的には、第1モータシャフト712を段階軸として配置し、第1ブッシュ41を対応する段階孔として配置してもよい。第1ブッシュ41と第1モータシャフト712を組付ける時、第1モータシャフト712の小径部は第1ブッシュ41の段階孔の大径部と嵌合して隙間を形成し、ロックねじ42がロックされる時、ロックねじ42の下端面がその隙間に直接に当接することで、同様に局部的な突起の形成を回避する効果も出る。
【0078】
従来技術では、ファン4の羽根において抜け目を設けることにより、取り外し工具を入れてファン4におけるロックねじ42を取り外すことを容易にする。本実施例では、ファン4におけるロックねじ42の取り外しを容易にするように、
図19に示すように、風路部材3の前端に取り外し孔39を設ける。ロックねじ42が第1モータシャフト712にロックされる時、取り外し孔39はロックねじ42と径方向に対向する。ユーザーがファン4を取り外す場合、まず吹出組立体5を取り外し、ファン4を回動して、ロックねじ42を取り外し孔39に露出させ、そして風路部材3の取り外し孔39から取り外し工具を入れると、ロックねじ42を取り外すことができる。ファン4の羽根から取り外すことに比べて、本実施例では、取り外し孔39が風路部材3の前端に設けられるため、その空間がより大きく、操作がより容易である。
【0079】
具体的な取り外し過程では、まず、上パネル8をカバー2から取り外し、上パネルの下端が下パネル51の回動による第2開口22の開放への邪魔を回避する。次に第1横方向導風板521と第2横方向導風板522をそれぞれ第1横方向駆動モータ731と第2横方向駆動モータ732からロック解除し、そして第1リンク531と第2リンク532との間の弾性止め具531aをロック解除し、且つ下パネル51の第2ストッパブロック518、第3係合部材516、及び第1ストッパー517をいずれも緩んだ後、下パネル51を持ち上げて係合爪512の開口を係合軸513と面一にし、そして係合爪512をその開口を介して係合軸513から離脱させると、下パネル51をカバー2から取り外し、第2リンク532を回動させてその第1端を開口溝34を通過して風路部材3の外側に回動させる。そして、工具を使用して取り外し孔39を介して第1モータシャフト712にロックされたロックねじ42を取り外し、ファン4をその軸方向に沿って軸受座組立体320へ一定の距離を退避させることにより、第1ブッシュ41を第1モータシャフト712から離脱させると、ファン4をファンモータ711から取り外すことができ、取り外した後のファン4を風路部材3内に残し、最後、上方へロック部材35を回動させてロック溝14から離脱させ、風路部材3をファン4と一緒にベース体1の取付キャビティ15から抽出すればよい。
【0080】
本開示の幾つかの実施例に係る分解洗浄可能な空調室内機では、電気制御駆動部材7全体がベース体1に設けられ、風路部材3がベース体1から取り外し可能であり、ファン4が第1駆動機構71から取り外し可能であり、下パネル51がカバー2から取り外し可能であり、且つ第1リンク531が第2リンク532から取り外し可能であり、第2リンク532の第1端が開口溝34を介して風路部材3の外側に回動することができ、これにより、第1リンク531を第2駆動機構72から取り外し、且つ同時に風路部材3の取り外し通路を回避することができ、また、下パネル51がカバー2から取り外し可能である。このように、分解洗浄作業をする時、吹出組立体5、風路部材3、及びファン4を第2開口22から取り出して洗浄することができ、電気制御駆動部材7などの帯電部材はいずれもベース体1に残し、これにより、帯電部材を分解洗浄部材と一緒に取り外すことを回避し、取り外し過程の安全性を確保するとともに、取り外された吹出組立体5、風路部材3、及びファン4が帯電部材を持たないため、ユーザーは洗浄時に直接水洗いなどの方式で徹底的に洗浄することができ、その操作は比較的に便利であり、またユーザーは自分で洗浄することができ、業者に着脱を依頼する必要はない。
【0081】
本明細書は添付図面を参照しながら本開示を開示し、任意の装置またはシステムの製造および使用、適切な材料の使用、ならびに任意の組み合わせを使用する方法を含めて、当業者が本出願を実施することを可能にする。本開示の範囲は、特許請求の範囲に係る技術案によって規定され、当業者が想到する他の例も含むものである。そのような他の例が、特許請求の範囲に係る技術案の文言と異ならない構造的要素を含む限り、又はそのような他の例が、特許請求の範囲に係る技術案の文言と実質的な区別がない均等な構造的要素を含む限り、そのような他の例は、特許請求の範囲に規定される本発明の保護範囲内にあると見なされるべきである。
【符号の説明】
【0082】
1、ベース体、11、ベース底板、111、接続部、111a、係止溝、112、配管空間、12、ベース側板、12a、第1ベース側板、12b、第2ベース側板、121、第1位置規制構造、122、第2位置規制構造、122a、第2ガイド面、13、モータ取付具、131、モータ取付板、131a、貫通孔、131b、補強リブ、131c、ボス、131d、第1取付孔、132、囲み板、14、ロック溝、15、取付キャビティ;
2、カバー、21、第1開口、22、第2開口、23、凹溝;
3、風路部材、31、係止ブロック、32、スロット、33、アーチ体、34、開口溝、35、ロック部材、351、本体、352、連結軸、353、トグル部、36、係止具、37、第2合わせ部、371、第3ガイド面、39、取り外し孔、310、第2取付孔、320、軸受座組立体;
4、ファン、41、第1ブッシュ、42、ロックねじ;
5、吹出組立体、51、下パネル、511、第1係合部材、511a、第1突起、512、係合爪、512a、円弧状係止溝、512b、第1弧状爪、512c、第2弧状爪、513、係合軸、514、係止鉤、514a、係止鉤溝、515、第2係合部材、515a、第2突起、516、第3係合部材、516a、アーチ溝、517、第1ストッパブロック、518、第2ストッパブロック、519、指掛け溝、520、吹出口、52、導風板、521、第1横方向導風板、522、第2横方向導風板、53、リンク機構、531、第1リンク、531a、弾性止め具、532、第2リンク、532a、掛止溝、532b、入口、532c、通し溝、532d、第1リンク部、532e、第2リンク部ストラット、532f、第3リンク部、533、導風ブレード;
6、蒸着部材;
7、電気制御駆動部材、71、第1駆動機構、711、ファンモータ、712、第1モータシャフト、712a、環状溝、713、ストッパー、72、第2駆動機構、721、リンク駆動モータ、722、クランク構造、73、第3駆動機構、731、第1横方向駆動モータ、732、第2横方向駆動モータ、74、電気制御箱;
8、上パネル;
9、壁掛け板。