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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】ネットワーク離脱方法、装置及び端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/38 20180101AFI20240501BHJP
   H04W 76/27 20180101ALI20240501BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20240501BHJP
【FI】
H04W76/38
H04W76/27
H04W36/14
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022573611
(86)(22)【出願日】2021-06-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-27
(86)【国際出願番号】 CN2021097639
(87)【国際公開番号】W WO2021244518
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-11-29
(31)【優先権主張番号】202010495944.6
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100102532
【弁理士】
【氏名又は名称】好宮 幹夫
(74)【代理人】
【識別番号】100194881
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 俊弘
(74)【代理人】
【識別番号】100215142
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 徹
(72)【発明者】
【氏名】劉 選兵
(72)【発明者】
【氏名】楊 曉東
(72)【発明者】
【氏名】鮑 ▲ウェイ▼
【審査官】米倉 明日香
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0187291(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0053324(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0235531(US,A1)
【文献】ZTE corporation, Sanechips, China Southern Power Grid Co., Ltd,Introduction of efficient transition out of RRC_CONNECTED by UE assistance in TS38.331,3GPP TSG RAN WG2 #107bis R2-1912674,2019年10月03日
【文献】Ericsson,MUSIM solutions for Key Issue 3,3GPP TSG SA WG2 #136AH S2-2000303,2020年01月07日
【文献】Samsung,Remaining issues on T302 Handling,3GPP TSG RAN WG2 #103b R2-1815128,2018年09月28日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に適用されるネットワーク離脱方法であって、
ネットワーク側へ離脱メッセージを送信し、且つ離脱待ちタイマーをスタートすることと、
第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行することと、を含み、
前記第1状況は、
前記離脱待ちタイマーが満了したことと、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含んでおり、
前記離脱待ちタイマーは、RRC離脱待ちタイマーを含み、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることは、前記端末のRRC層が前記離脱メッセージをRLC層に送信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすること、又は、前記端末のRRC層がNASの送信する前記離脱メッセージを受信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることを含む、ネットワーク離脱方法。
【請求項2】
前記目標メッセージは、
前記離脱メッセージの送信が成功したことを確認するための、前記端末の無線リンク制御RLC層のフィードバックする確認メッセージ、
ネットワーク側の送信する離脱応答メッセージ、及び
ネットワーク側の送信する第1無線リソース制御RRC解放メッセージの少なくとも一項を含み、
前記離脱応答メッセージは、
非アクセス層NASサービスアクセプトメッセージ、及び
第2RRC解放メッセージの少なくとも一項を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ネットワーク離脱操作は、
RRC接続の解放、
インアクティブ状態又はアイドル状態への遷移、
RRC接続のデータ送信の停止、及び
RRC接続のデータ受信の停止の少なくとも一項を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記離脱待ちタイマーは、
NAS離脱待ちタイマーをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることは、
前記端末のNASが前記離脱メッセージをRRC層に送信すると、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1状況は前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したことを含めば、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に前記目標メッセージを受信した場合に、前記離脱待ちタイマーを停止することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記離脱メッセージは、サービスサスペンドを要求したり、接続解放を要求したりするためのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記離脱メッセージは、
サービスリクエストメッセージ、
端末補助情報メッセージ、及び
RRC離脱メッセージの少なくとも一項を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記離脱待ちタイマーの時間の長さは、プロトコルにより規定されたり、
システムメッセージ、NASメッセージ又はRRCメッセージによって配置されたりする、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記端末は複数のUEに対応し、前記離脱メッセージは前記複数のUEのうちの第1UEにより送信され、前記離脱待ちタイマーの時間の長さは、
前記第1UEの状態、前記第1UEのサービス、前記複数のUEのうちの第2UEのリクエストサービスの少なくとも一項に関連する、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
端末に適用されるネットワーク離脱装置であって、
ネットワーク側へ離脱メッセージを送信し、且つ離脱待ちタイマーをスタートすることに用いられる第1モジュールと、
第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行することに用いられる第2モジュールと、を備え、前記第1状況は、
前記離脱待ちタイマーが満了したことと、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含んでおり、
前記離脱待ちタイマーは、RRC離脱待ちタイマーを含み、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることは、前記端末のRRC層が前記離脱メッセージをRLC層に送信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすること、又は、前記端末のRRC層がNASの送信する前記離脱メッセージを受信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることを含む、ネットワーク離脱装置。
【請求項12】
前記目標メッセージは、
前記離脱メッセージの送信が成功したことを確認するための、前記端末の無線リンク制御RLC層のフィードバックする確認メッセージ、
ネットワーク側の送信する離脱応答メッセージ、及び
ネットワーク側の送信する第1無線リソース制御RRC解放メッセージの少なくとも一項を含み、
前記離脱応答メッセージは、
非アクセス層NASサービスアクセプトメッセージ、及び
第2RRC解放メッセージの少なくとも一項を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ネットワーク離脱操作は、
RRC接続の解放、
インアクティブ状態又はアイドル状態への遷移、
RRC接続のデータ送信の停止、及び
RRC接続のデータ受信の停止の少なくとも一項を含む、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記離脱待ちタイマーは、
非アクセス層NAS離脱待ちタイマーをさらに含む、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
プログラム又はコマンドを記憶した可読記憶媒体であって、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、請求項1~10のいずれか一項に記載のネットワーク離脱方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2020年6月3日に中国に提出された、出願番号がNo.202010495944.6の中国特許の優先権を主張し、その内容の全てが引用によって本願に組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
本願は、通信技術分野に関し、特に、ネットワーク離脱方法、装置及び端末に関する。
【背景技術】
【0003】
いくつかの通信シーンにおいて、端末がネットワークから離脱する必要があり、例えば、マルチカード対応端末は、違うネットワークに切り替えられる時に、離脱通知を元のネットワークに送信する必要があり、これによって、端末とネットワークの状態が同期せず、ネットワーク統計エラーを引き起こし、後続のサービス処理に影響を及ぼすことを回避する。但し、端末がネットワークの送信する離脱応答メッセージを受信した後に限り、ネットワークから離脱すれば、ネットワーク側からの離脱応答メッセージ送信の時間遅延が大きく又はネットワーク側からの送信の失敗のために端末がネットワークから適時に離脱できない状況が発生し、更に端末のネットワーク離脱時間遅延を大きくする可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、端末のネットワーク離脱時間遅延が大きいという問題を解決できるネットワーク離脱方法、装置及び端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1側面において、本願は、端末に適用されるネットワーク離脱方法であって、
ネットワーク側へ離脱メッセージを送信し、且つ離脱待ちタイマーをスタートすることと、
第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行することと、を含み、前記第1状況は、
前記離脱待ちタイマーが満了したことと、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含む、ネットワーク離脱方法を提供する。
【0006】
第2側面において、本願は、端末に適用されるネットワーク離脱装置であって、
ネットワーク側へ離脱メッセージを送信し、且つ離脱待ちタイマーをスタートすることに用いられる第1モジュールと、
第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行することに用いられる第2モジュールと、を備え、前記第1状況は、
前記離脱待ちタイマーが満了したことと、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含む、ネットワーク離脱装置を提供する。
【0007】
第3側面において、本願は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサにおいて実行可能なプログラム又はコマンドとを含む端末であって、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、本願で提供されるネットワーク離脱方法のステップを実現することを特徴とする、端末を提供する。
【0008】
第4側面において、本願は、プログラム又はコマンドを記憶した可読記憶媒体であって、前記プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、本願で提供されるネットワーク離脱方法のステップを実現することを特徴とする、可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本願に係る実施例では、ネットワーク側へ離脱メッセージを送信し、且つ離脱待ちタイマーをスタートし、第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行し、前記第1状況は、前記離脱待ちタイマーが満了したことと、前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含む。このようにして、端末が適時にネットワーク離脱操作を実行することを実現でき、端末のネットワーク離脱時間遅延を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本願に係る実施例に適用可能なネットワークシステムの構成図である。
図2】本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱方法のフローチャートである。
図3】本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱の模式図である。
図4】本願に係る実施例で提供される別のネットワーク離脱の模式図である。
図5】本願に係る実施例で提供される別のネットワーク離脱の模式図である。
図6】本願に係る実施例で提供される別のネットワーク離脱の模式図である。
図7】本願に係る実施例で提供される別のネットワーク離脱の模式図である。
図8】本願に係る実施例で提供される別のネットワーク離脱の模式図である。
図9】本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱装置の構成図である。
図10】本願に係る実施例で提供される端末の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下において、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0012】
本願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用されるデータは、本願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきであり、また、「第1」、「第2」で区別する対象は一般に一種類であり、対象の数を限定することがなく、例えば、第1対象は1つであってもよいし、複数であってもよい。また、明細書および特許請求の範囲において「および/または」は、接続している対象のうちの少なくとも1つを示し、符号の「/」は、一般的には前後の関連対象が「又は」という関係にあることを示す。
【0013】
指摘すべきことは、本願に係る実施例に記載の技術は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/LTEの発展型(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、更に、例えば符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)のような他の無線通信システム及び他のシステムに利用可能である点である。本願に係る実施例における「システム」と「ネットワーク」という用語は一般に相互に交換して使用することができ、記述される技術は上述したシステムと無線電信技術に用いてもよいし、他のシステムと無線電信技術に用いてもよい。但し、以下の記述では例示するためにニューラジオ(New Radio,NR)システムを記述し、且つ以下の大部分の記述においてNR用語を使用するが、これらの技術はNRシステム以外に適用可能であり、例えば第6世代(6th Generation,6G)通信システムにも適用可能である。
【0014】
図1は本願に係る実施例に適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11とネットワーク側機器12を備える。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、携帯電話、タブレットコンピュータ(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルディジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブル機器(Wearable Device)又は車載装置(VUE)、歩行者端末(PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブル機器は、ブレスレット、イヤホン、メガネ等を含む。本願に係る実施例では端末11の具体的な種類が限定されないことは説明すべきことである。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードB、発展型ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、発展型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用発展型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmitting Receiving Point,TRP)又は前記分野中の他のある適切な用語で称してもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されるものではなく、本願に係る実施例では、NRシステムにおける基地局のみを例とするが、基地局の具体的な種類が限定されないことは説明すべきことである。
【0015】
以下では図面を参照しながら、具体的な実施例及びそれを適用するシーンによって本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱方法について詳細に説明する。
【0016】
図2を参照すると、図2は本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱方法のフローチャートであり、当該方法は端末に適用され、図2に示すように、下記のステップ201及びステップ202を含む。
【0017】
ステップ201では、ネットワーク側へ離脱メッセージを送信し、且つ離脱待ちタイマーをスタートする。
【0018】
ここで、ネットワーク側へ離脱メッセージを送信することは、ネットワーク側機器へ離脱メッセージを送信することであってもよい。
【0019】
上記離脱メッセージは、ネットワーク側機器に対して端末を離脱させるように要求したり、ネットワーク側機器に上記端末がネットワークから離脱することを通知したりするためのものであってもよい。
【0020】
上記離脱待ちタイマー(Leaving wait Timer)の時間の長さは、端末がネットワークから離脱するまで待つ時間を表すことができる。且つ、当該離脱待ちタイマーは、ネットワーク側へ上記離脱メッセージを送信することでトリガーされてもよい。また、上記離脱待ちタイマーをスタートする時点は、上位層でトリガーされる離脱メッセージを受信した時であってもよく、即ち、上位層でトリガーされる離脱メッセージを受信すると、上記離脱待ちタイマーをスタートし、又は、上記離脱待ちタイマーをスタートする時点は、離脱メッセージを下位層に送信した時であってもよく、即ち、離脱メッセージを下位層に送信すると、上記離脱待ちタイマーをスタートする。
【0021】
ステップ202では、第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行し、前記第1状況は、
前記離脱待ちタイマーが満了したことと、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含む。
【0022】
上記ネットワーク離脱操作は、ネットワークから離脱するための操作であってもよい。
【0023】
上記第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行することは、離脱待ちタイマーが満了したことと、前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれかの条件が満たされた時に、ネットワーク離脱操作を実行するようになってもよい。例えば、前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信した場合に、ネットワーク離脱操作を実行し、更に例えば、離脱待ちタイマーが満了した場合に、ネットワーク離脱操作を実行する。離脱待ちタイマーが満了した場合に、ネットワーク離脱操作を実行することは、タイマーが満了する前に上記目標メッセージを受信していない場合に、タイマーが満了した時、ネットワーク離脱操作を実行するようになってもよい。
【0024】
なお、本願に係る実施例では、上記第1状況は離脱条件(Leaving Condition)と呼ばれてもよい。
【0025】
本願に係る実施例では、上記ステップによれば、離脱待ちタイマーが満了した場合又は前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信した場合に、ネットワーク離脱操作を実行することを実現でき、このようにして、端末が適時にネットワーク離脱操作を実行することを実現でき、端末のネットワーク離脱時間遅延を低減し、例えば、ネットワーク側の目標メッセージ送信遅延が大き過ぎたり、ネットワーク側の目標メッセージ送信が失敗したりすることを回避する。
【0026】
選択可能な一実施形態として、上記目標メッセージは、
前記離脱メッセージの送信が成功したことを確認するための、前記端末の無線リンク制御(radio link control,RLC)層のフィードバックする確認メッセージ、
ネットワーク側の送信する離脱応答メッセージ、及び
ネットワーク側の送信する第1無線リソース制御(radio resource control,RRC)解放メッセージの少なくとも一項を含む。
【0027】
上記確認メッセージは、RLC層がネットワーク側へ上記離脱メッセージを送信することが成功した場合にRRC層へフィードバックする確認メッセージであってもよい。例えば、RRC層が確認モード(Acknowledged Mode,AM)で前記離脱メッセージをネットワークに送信し、RLC層の確認メッセージを受信すると、ネットワーク離脱操作を実行する。
【0028】
上記離脱応答メッセージ(Leaving Response Message)は、ネットワーク側の前記離脱メッセージに対する応答を表すことができ、例えば、上記離脱応答メッセージは、ネットワーク側が上記離脱メッセージに応じて送信する応答メッセージであってもよい。且つ、当該離脱応答メッセージは、NAS又はRRCシグナリングメッセージである。
【0029】
選択可能に、上記離脱応答メッセージは、
非アクセス層(Non-Access-Stratum,NAS)サービスアクセプトメッセージ(Service Accept)、及び
第2RRC解放メッセージの少なくとも一項を含む。
【0030】
当然ながら、上記離脱応答メッセージは、その他の特定のメッセージであってもよい。
【0031】
上記第1RRC解放メッセージは、ネットワーク側が自発的に送信するRRC解放メッセージであってもよく、例えば、ネットワーク側が上記離脱メッセージを受信していない場合に送信するRRC解放メッセージであってもよい。
【0032】
当該実施形態では、離脱待ちタイマーが満了する前に、RLCが前記離脱メッセージを送信することが成功した確認メッセージを受信すると、ネットワークから離脱し、又は、離脱待ちタイマーが満了する前に、ネットワークの離脱応答メッセージを受信すると、ネットワークから離脱し、又は、離脱待ちタイマーが満了する前に、RRC解放メッセージを受信すると、ネットワークから離脱することを実現できる。
【0033】
選択可能な一実施形態として、前記ネットワーク離脱操作は、
RRC接続のローカル解放(Local Release)、
インアクティブ状態(Inactive状態)又はアイドル状態(Idle状態)への遷移、
RRC接続のデータ送信の停止、及び
RRC接続のデータ受信の停止の少なくとも一項を含む。
【0034】
ここで、上記のインアクティブ状態又はアイドル状態への遷移は、ネットワーク側の送信するRRC解放メッセージに応じて、RRC接続を解放し、且つインアクティブ状態又はアイドル状態へ遷移させることであってもよい。
【0035】
上記のRRC接続のデータ送信の停止は、現在RRC接続におけるデータ送信を停止することであってもよく、上記のRRC接続のデータ受信の停止は、現在RRC接続におけるデータ受信を停止することであってもよい。
【0036】
選択可能な一実施形態として、上記離脱待ちタイマーは、
NAS離脱待ちタイマー又はRRC離脱待ちタイマーを含む。
【0037】
ここで、上述した前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることは、
前記端末のRRC層が前記離脱メッセージをRLC層に送信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすること、又は、
前記端末のRRC層がNASの送信する前記離脱メッセージを受信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることを含んでもよい。
【0038】
当該実施形態では、RRC層がNAS離脱メッセージを受信すると、RRC離脱待ちタイマーをスタートすることを実現できる。更に、RRC層が前記離脱メッセージをRLC層へ送信すると、RRC離脱待ちタイマーをスタートすることを実現でき、例えば、RRC層がAMモードで前記離脱メッセージをネットワークに送信し、メッセージを送信したことをRLC層が確認するのを待つと同時に、離脱待ちタイマーをスタートする。
【0039】
選択可能に、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることは、
前記端末のNASが前記離脱メッセージをRRC層に送信すると、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることを含む。
【0040】
当該実施形態は、NASが前記離脱メッセージをRRCに送信すると、NAS離脱待ちタイマーをスタートすることを実現できる。例えば、NAS層が前記離脱メッセージをネットワークへ送信し、NAS応答メッセージを待つと同時に、離脱待ちタイマーをスタートする。当然ながら、本願に係る実施例では、NASが前記離脱メッセージをRRC層に送信すると、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることに限定されることはなく、例えば、NASが離脱メッセージを取得(例えば、生成)すると、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートしてもよい。
【0041】
選択可能な一実施形態として、前記第1状況は前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したことを含めば、前記方法は、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に前記目標メッセージを受信した場合に、前記離脱待ちタイマーを停止することを更に含む。
【0042】
当該実施形態では、離脱待ちタイマーを適時に停止して、端末の電力消費を節約することができる。例えば、
RLCが前記離脱メッセージを送信することが成功した確認情報を受信すると、離脱待ちタイマーを停止し、又は、ネットワークの離脱応答メッセージを受信すると、離脱待ちタイマーを停止し、又は、RRC解放メッセージを受信すると、離脱待ちタイマーを停止する。
【0043】
選択可能な一実施形態として、上記離脱メッセージは、サービスサスペンドを要求したり、接続解放を要求したりするためのものである。
【0044】
ここで、当該離脱メッセージは、端末がサービスを所定期間サスペンドしたり、現在の接続を解放したりすることを要求するのを表すことができる。更に、離脱メッセージは、NAS又はRRCシグナリングメッセージであってもよい。
【0045】
選択可能に、前記離脱メッセージは、
サービスリクエストメッセージ(Service Request)、
端末補助情報メッセージ(UE Assistance Information)、及び
RRC離脱メッセージ(Leaving Message)の少なくとも一項を含む。
【0046】
当然ながら、上記離脱メッセージは、その他の特定のメッセージであってもよい。
【0047】
更に、上記離脱メッセージに離脱指示(Leaving Indication)又は解放指示(Release Indication)等の内容を含めてもよい。
【0048】
選択可能な一実施形態として、前記離脱待ちタイマーの時間の長さは、プロトコルにより規定されたり、
システムメッセージ、NASメッセージ又はRRCメッセージによって配置されたりする。
【0049】
当該実施形態では、離脱待ちタイマーの時間の長さをプロトコルにより規定したり、システムメッセージにより配置したり、NASメッセージにより配置したり、RRCメッセージにより配置したりすることを実現できる。例えば、100ms、500ms、1second等にする。
【0050】
選択可能な一実施形態として、前記端末は複数のUEに対応し、前記離脱メッセージは前記複数のUEのうちの第1UEにより送信され、前記離脱待ちタイマーの時間の長さは、
前記第1UEの状態、前記第1UEのサービス、前記複数のUEのうちの第2UEのリクエストサービスの少なくとも一項に関連する。
【0051】
ここで、上記の端末が複数のUEに対応することは、端末がマルチカード(例えば、SIMカード)に対応し、UE毎に1枚のカードに対応することを意味してもよい。且つ、上記方法は上記第1UEによって実行してもよい。
【0052】
上記第1UEの状態は、接続状態、接続状態の不連続受信(Connected Discontinuous Reception,CDRX)間隔(即ち、CDRX gap)状態又はシグナリングプロセス状態であってもよい。例えば、異なる接続状態、異なるCDRX gap又は異なるシグナリングプロセスは、異なる時間の長さに対応する。具体的にサービス需要又はシーン需要に応じて設置可能である。
【0053】
上記第1UEのサービスは、第1UEのサービスシーンであってもよく、例えば、データサービス(Data service)、シグナリングsignaling又は音声(例えば、IMS Voice call)に応じて異なる時間の長さを配置して、サービス需要を満たす。
【0054】
第2UEのリクエストサービスは、第2UEのサービスリクエスト種類であってもよく、例えば、音声(Voice Call)、データ(Data Call)及びその他のサービス等であってもよい。このようにして、第2UEのリクエストサービスに応じて異なる時間の長さを配置でき、第2UEのリクエストサービスが時間遅延を高く求めれば、待ちタイマーの時間を予め設定された閾値よりも小さく配置し、第2UEのリクエストサービスが時間遅延を低く求めれば、待ちタイマーの時間を予め設定された閾値よりも大きく配置し、第2UEのサービス需要を満たす。
【0055】
本願に係る実施例では、UEが離脱メッセージをネットワークに送信し、UEが離脱待ちタイマーをスタートし、離脱待ち条件が満たされた後UEがネットワークから離脱することを実現できる。ここで、ここに記載の離脱待ち条件は、離脱待ちタイマーが満了したこと、又は、離脱待ちタイマーが満了する前に上記目標メッセージを受信したことである。且つ、当該UEはマルチカード端末におけるいずれかのUEであってもよく、当然ながら、単一カードのみ対応端末であってもよく、つまり、本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱方法は、マルチカード端末におけるいずれかのUEに適用してもよいし、単一カードのみ対応端末に適用してもよい。
【0056】
本願に係る実施例では、ネットワーク側へ離脱メッセージを送信し、且つ離脱待ちタイマーをスタートし、第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行し、前記第1状況は、前記離脱待ちタイマーが満了したことと、前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含む。このようにして、端末が適時にネットワーク離脱操作を実行することを実現でき、端末のネットワーク離脱時間遅延を低減する。
【0057】
以下では、複数の実施例によって本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱方法について例を挙げて説明する。
(実施例1)
【0058】
当該実施例では、NAS離脱メッセージの送信が成功すると、ネットワークから離脱することを例にし、図3に示すように、下記のステップを含む。
1、UEがNAS離脱メッセージを送信する。一般性を失うことなく、前記NAS離脱メッセージは、サービスリクエスト(Service Request)メッセージであってもよく、当該メッセージには離脱指示(Leaving Indication)又は解放指示(Release Indication)が含まれている。
2、UEが離脱待ちタイマーをスタートする。前記離脱待ちタイマーはNAS又はRRCタイマーである。
ここで、離脱待ちタイマーをスタートすることは、下記の実現方式を含んでもよい。
一、NAS離脱待ちタイマー:NASが離脱メッセージをRRC層に送信すると、NASが離脱待ちタイマーをスタートする。
二、RRC離脱待ちタイマー:RRC層がNAS離脱メッセージを受信し、又はRRC層が離脱メッセージをRLC層に送信すると、RRC層が離脱待ちタイマーをスタートする。
3、UE RRC層がAMモード(Acknowledged Mode)で離脱メッセージをRLC層に送信する。
4、UE RLC層がネットワーク側へ前記離脱メッセージを送信する。
5、UE RLC層が前記離脱メッセージを送信することが成功した後に、RRC層へ確認(ACK)メッセージを送信する。
6、UEが離脱待ちタイマーを停止する。
一、NAS離脱待ちタイマー:前記離脱メッセージを送信したことをRRC層がNASに対して確認した後に、NASが離脱待ちタイマーを停止する。
二、RRC離脱待ちタイマー:RRC層が離脱待ちタイマーを停止する。
7、UE RRC層をローカル解放し、ネットワークから離脱する。
(実施例2)
【0059】
当該実施例では、RRC離脱メッセージの送信が成功した後に、ネットワークから離脱することを例にし、図4に示すように、下記のステップを含む。
1、UEがRRC離脱メッセージを作成する。一般性を失うことなく、前記RRC離脱メッセージは、端末補助情報メッセージ(UE Assistance Informationメッセージ)であり、解放指示(Release Indication)又は離脱指示(Leaving Indication)を含んでいる。
2、UE RRCが離脱待ちタイマーをスタートする。
ここで、離脱待ちタイマーをスタートすることは、下記の実現方式があってもよい。
RRCが離脱トリガーイベントを受信すると、RRCが離脱待ちタイマーをスタートする。
ここで、前記離脱トリガーイベントは上位層メッセージ又は第2UEのメッセージであってもよい。例えば、RRCが離脱メッセージをRLCに送信すると、RRCが離脱待ちタイマーをスタートする。
3、RRC層がAMモード(Acknowledged Mode)で離脱メッセージをRLC層に送信する。
4、RLC層がネットワークへ前記離脱メッセージを送信し、RLC再送を含む。
5、RLC層が前記離脱メッセージを送信することが成功した後に、RRC層へ確認(ACK)メッセージを送信する。
6、UE RRC層が離脱待ちタイマーを停止する。
7、UE RRC層をローカル解放し、ネットワークから離脱する。
(実施例3)
【0060】
当該実施例では、NAS離脱応答メッセージの受信が成功した後に、ネットワークから離脱することを例にし、図5に示すように、下記のステップを含む。
1、UEがNAS離脱メッセージを送信する。一般性を失うことなく、前記NAS離脱メッセージは、サービスリクエスト(Service Request)メッセージであってもよく、当該メッセージには離脱指示(Leaving Indication)又は解放指示(Release Indication)が含まれている。
2、UE NASが離脱待ちタイマーをスタートする。
NASが離脱メッセージをRRC層に送信すると、NASが離脱待ちタイマーをスタートする。
3、UE RRC層がAMモード(Acknowledged Mode)で離脱メッセージをRLCに送信する。
4、UE RLC層がネットワークへ前記離脱メッセージを送信する。
5、UE RLC層が前記離脱メッセージを送信することが成功した後に、RRCへ確認(ACK)を送信する。
6、UEがNAS離脱応答メッセージを受信した。一般性を失うことなく、前記NAS離脱応答メッセージはService Acceptメッセージである。
7、UE NASが離脱待ちタイマーを停止する。
8、UE RRC層をローカル解放し、ネットワークから離脱する。
(実施例4)
【0061】
当該実施例では、RRC離脱応答メッセージの受信が成功した後に、ネットワークから離脱することを例にし、図6に示すように、下記のステップを含む。
RRC離脱応答メッセージを成功的に受信する離脱過程は、ステップが以下の通りである。
1、UEがRRC離脱メッセージを作成する。一般性を失うことなく、前記RRC離脱メッセージは、端末補助情報メッセージ(UE Assistance Informationメッセージ)であり、解放指示(Release Indication)又は離脱指示(Leaving Indication)を含んでいる。
2、UE RRCが離脱待ちタイマーをスタートする。
ここで、離脱待ちタイマーをスタートすることは、下記の実現方式があってもよい。
RRCが離脱トリガーイベントを受信すると、RRCが離脱待ちタイマーをスタートし、ここで、前記離脱トリガーイベントは上位層メッセージ又は第2UEのメッセージであってもよい。
RRCが離脱メッセージをRLCに送信すると、RRCが離脱待ちタイマーをスタートする。
3、RRC層がAMモード(Acknowledged Mode)で離脱メッセージをRLC層に送信する。
4、RLC層がネットワークへ前記離脱メッセージを送信し、RLC再送を含む。
5、RLC層が前記離脱メッセージを送信することが成功した後に、RRC層へ確認(ACK)メッセージを送信する。
6.UEがRRC離脱応答メッセージを受信した。一般性を失うことなく、前記RRC離脱応答メッセージは、RRC Releaseメッセージである。
7.UE RRCが離脱待ちタイマーを停止する。
8.UE RRC層の接続を解放し、ネットワークから離脱する。
(実施例5)
【0062】
当該実施例では、RRC解放メッセージを受信した後に、ネットワークから離脱することを例にして説明し、図7に示すように、下記のステップを含む。
1、UEがNAS離脱メッセージを送信する。一般性を失うことなく、前記NAS離脱メッセージは、サービスリクエスト(Service Request)メッセージであってもよく、当該メッセージには離脱指示(Leaving Indication)又は解放指示(Release Indication)が含まれている。
2、UEが離脱待ちタイマーをスタートする。前記離脱待ちタイマーはNAS又はRRCタイマーである。
ここで、離脱待ちタイマーをスタートすることは、下記の実現方式を含んでもよい。
一、NAS離脱待ちタイマー:NASが離脱メッセージをRRC層に送信すると、NASが離脱待ちタイマーをスタートする。
二、RRC離脱待ちタイマー:RRC層がNAS離脱メッセージを受信し、又はRRC層が離脱メッセージをRLC層に送信すると、RRC層が離脱待ちタイマーをスタートする。
3、UE RRC層がAMモード(Acknowledged Mode)で離脱メッセージをRLC層に送信する。
4、UE RLC層がネットワーク側へ前記離脱メッセージを送信する。
5、UE RLC層が前記離脱メッセージを送信することが成功した後に、RRC層へ確認(ACK)メッセージを送信する。
6.選択可能に、UEがNAS離脱応答メッセージを受信した。一般性を失うことなく、前記NAS離脱応答メッセージは、サービスアクセプト(Service Accept)メッセージである。
7.UEがRRC解放メッセージ(RRC Release)を受信した。
8.UEが離脱待ちタイマーを停止する。
9.UE RRC層の接続を解放し、ネットワークから離脱する。
(実施例6)
【0063】
当該実施例では、離脱待ちタイマーが満了すると、ネットワークから離脱することを例にして説明し、図8に示すように、下記のステップを含む。
1、UE NAS又はRRCが離脱メッセージを作成する。前記離脱メッセージはNAS又はRRC離脱メッセージである。
2、UEが離脱待ちタイマーをスタートする。前記離脱待ちタイマーはNAS又はRRC離脱待ちタイマーである。
ここで、離脱待ちタイマーをスタートすることは、下記の実現方式があってもよい。
一、NAS離脱待ちタイマー:NASが離脱メッセージをRRCに送信すると、NASが離脱待ちタイマーをスタートする。
二、RRC離脱待ちタイマー:RRCがNAS離脱メッセージを受信し、又はRRCが離脱メッセージをRLCに送信すると、RRCが離脱待ちタイマーをスタートする。
3、UEが離脱メッセージをネットワークに送信する。
4、前記離脱条件が満たされるよりも前に、離脱待ちタイマーが満了した。
5、UEがネットワークから離脱する。
【0064】
本願に係る実施例では、下記のように実現できる。
【0065】
UEが離脱メッセージをネットワークに送信すると、UEが離脱待ちタイマーをスタートする。タイマーが満了したら、UEがネットワークから離脱する。
【0066】
ここで、RRC離脱待ちタイマーでは、タイマーをスタートする実現方式は、下記のことを含む。
RRCが上位層NAS離脱メッセージを受信した後タイマーをスタートし、又は
RRCが前記離脱メッセージをRLCに送信した後スタートする。
【0067】
NAS離脱待ちタイマーでは、タイマーをスタートする実現方式は、下記のことを含む。
NASが前記離脱メッセージをRRCに送信した後スタートする。
【0068】
ここで、タイマーを停止する実現方法は、下記のことを含む。
RLC層が前記離脱メッセージを送信することが成功した確認情報を受信した後に、離脱待ちタイマーを停止し、又は、
ネットワークの離脱応答メッセージを受信した後に、離脱待ちタイマーを停止し、又は、
RRC Releaseメッセージを受信した後に、離脱待ちタイマーを停止する。
【0069】
本願に係る実施例では、UEがNAS又はRRC離脱メッセージを送信すると、離脱待ちタイマーをスタートし、RLC確認又は応答メッセージを受信したり、タイマーが満了したりした後に、ネットワークから離脱するので、長くなる可能性があるネットワーク切り替え遅延時間を回避して、ユーザ体験を向上させる。
【0070】
図9を参照すると、図9は本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱装置の構成図であり、当該装置は端末に適用され、図9に示すように、ネットワーク離脱装置900は、
ネットワーク側へ離脱メッセージを送信し、且つ離脱待ちタイマーをスタートすることに用いられる第1モジュール901と、
第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行することに用いられる第2モジュール902と、を備え、前記第1状況は、
前記離脱待ちタイマーが満了したことと、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含む。
【0071】
選択可能に、前記目標メッセージは、
前記離脱メッセージの送信が成功したことを確認するための、前記端末の無線リンク制御RLC層のフィードバックする確認メッセージ、
ネットワーク側の送信する離脱応答メッセージ、及び
ネットワーク側の送信する第1無線リソース制御RRC解放メッセージの少なくとも一項を含む。
【0072】
選択可能に、前記離脱応答メッセージは、
非アクセス層NASサービスアクセプトメッセージ、及び
第2RRC解放メッセージの少なくとも一項を含む。
【0073】
選択可能に、前記ネットワーク離脱操作は、
RRC接続のローカル解放、
インアクティブ状態又はアイドル状態への遷移、
RRC接続のデータ送信の停止、及び
RRC接続のデータ受信の停止の少なくとも一項を含む。
【0074】
選択可能に、前記離脱待ちタイマーは、
NAS離脱待ちタイマー又はRRC離脱待ちタイマーを含む。
【0075】
選択可能に、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることは、
前記端末のRRC層が前記離脱メッセージをRLC層に送信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすること、又は、
前記端末のRRC層がNASの送信する前記離脱メッセージを受信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることを含む。
【0076】
選択可能に、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることは、
前記端末のNASが前記離脱メッセージをRRC層に送信すると、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることを含む。
【0077】
選択可能に、前記第1状況は前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したことを含めば、前記方法は、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に前記目標メッセージを受信した場合に、前記離脱待ちタイマーを停止することを更に含む。
【0078】
選択可能に、前記離脱メッセージは、サービスサスペンドを要求したり、接続解放を要求したりするためのものである。
【0079】
選択可能に、前記離脱メッセージは、
サービスリクエストメッセージ、
端末補助情報メッセージ、及び
RRC離脱メッセージの少なくとも一項を含む。
【0080】
選択可能に、前記離脱待ちタイマーの時間の長さは、プロトコルにより規定されたり、
システムメッセージ、NASメッセージ又はRRCメッセージによって配置されたりする。
【0081】
選択可能に、前記端末は複数のUEに対応し、前記離脱メッセージは前記複数のUEのうちの第1UEにより送信され、前記離脱待ちタイマーの時間の長さは、
前記第1UEの状態、前記第1UEのサービス、前記複数のUEのうちの第2UEのリクエストサービスの少なくとも一項に関連する。
【0082】
本願に係る実施例で提供されるネットワーク離脱装置は、図2の方法実施例における各工程を実現でき、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略し、且つ端末のネットワーク離脱時間遅延を低減できる。
【0083】
本願に係る実施例におけるネットワーク離脱装置は、装置であってもよいし、端末における部材、集積回路又はチップであってもよいことを説明する必要がある。
【0084】
10は本願に係る実施例を実現するための端末のハードウェア構成模式図である。
【0085】
当該端末1000は、高周波ユニット1001、ネットワークモジュール1002、オーディオ出力ユニット1003、入力ユニット1004、センサ1005、表示ユニット1006、ユーザ入力ユニット1007、インタフェースユニット1008、メモリ1009及びプロセッサ1010等の部材を含むが、それらに限定されない。
【0086】
端末1000は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1010に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現できることが当業者に理解される。図10に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここで詳細な説明を省略する。
【0087】
ここで、高周波ユニット1001は、ネットワーク側へ離脱メッセージを送信することに用いられ、
高周波ユニット1001又はプロセッサ1010は、離脱待ちタイマーをスタートすることに用いられ、
プロセッサ1010は、第1状況で、ネットワーク離脱操作を実行することに用いられ、前記第1状況は、
前記離脱待ちタイマーが満了したことと、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したこととのいずれか一項を含む。
【0088】
ここで、高周波ユニット1001又はプロセッサ1010は、高周波ユニット1001がネットワーク側へ離脱メッセージを送信すると、離脱待ちタイマーをスタートする。
【0089】
選択可能に、前記目標メッセージは、
前記離脱メッセージの送信が成功したことを確認するための、前記端末の無線リンク制御RLC層のフィードバックする確認メッセージ、
ネットワーク側の送信する離脱応答メッセージ、及び
ネットワーク側の送信する第1無線リソース制御RRC解放メッセージの少なくとも一項を含む。
【0090】
選択可能に、前記離脱応答メッセージは、
非アクセス層NASサービスアクセプトメッセージ、及び
第2RRC解放メッセージの少なくとも一項を含む。
【0091】
選択可能に、前記ネットワーク離脱操作は、
RRC接続のローカル解放、
インアクティブ状態又はアイドル状態への遷移、
RRC接続のデータ送信の停止、及び
RRC接続のデータ受信の停止の少なくとも一項を含む。
【0092】
選択可能に、前記離脱待ちタイマーは、
NAS離脱待ちタイマー又はRRC離脱待ちタイマーを含む。
【0093】
選択可能に、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることは、
前記端末のRRC層が前記離脱メッセージをRLC層に送信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすること、又は、
前記端末のRRC層がNASの送信する前記離脱メッセージを受信すると、前記RRC離脱待ちタイマーをスタートすることを含む。
【0094】
選択可能に、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることは、
前記端末のNASが前記離脱メッセージをRRC層に送信すると、前記NAS離脱待ちタイマーをスタートすることを含む。
【0095】
選択可能に、前記第1状況は前記離脱待ちタイマーが満了する前に目標メッセージを受信したことを含めば、前記方法は、
前記離脱待ちタイマーが満了する前に前記目標メッセージを受信した場合に、前記離脱待ちタイマーを停止することを更に含む。
【0096】
選択可能に、前記離脱メッセージは、サービスサスペンドを要求したり、接続解放を要求したりするためのものである。
【0097】
選択可能に、前記離脱メッセージは、
サービスリクエストメッセージ、
端末補助情報メッセージ、及び
RRC離脱メッセージの少なくとも一項を含む。
【0098】
選択可能に、前記離脱待ちタイマーの時間の長さは、プロトコルにより規定されたり、
システムメッセージ、NASメッセージ又はRRCメッセージによって配置されたりする。
【0099】
選択可能に、前記端末は複数のUEに対応し、前記離脱メッセージは前記複数のUEのうちの第1UEにより送信され、前記離脱待ちタイマーの時間の長さは、
前記第1UEの状態、前記第1UEのサービス、前記複数のUEのうちの第2UEのリクエストサービスの少なくとも一項に関連する。
【0100】
上記端末は端末のネットワーク離脱時間遅延を低減することができる。
【0101】
選択可能に、本願に係る実施例は、プロセッサ1010と、メモリ1009と、メモリ1009に記憶され且つ前記プロセッサ1010において実行可能なプログラム又はコマンドとを含む端末であって、当該プログラム又はコマンドがプロセッサ1010により実行されると、上記ネットワーク離脱方法の実施例の各工程を実現する端末を更に提供し、且つ同じ技術効果を達成でき、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0102】
本願に係る実施例は、プログラム又はコマンドを記憶した可読記憶媒体であって、当該プログラム又はコマンドがプロセッサにより実行されると、上記ネットワーク離脱方法の実施例の各工程を実現する可読記憶媒体を更に提供し、且つ同じ技術効果を達成でき、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0103】
ここで、前記プロセッサは上記実施例に記載の端末又はネットワーク機器におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、例えば、コンピュータ読み出し専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0104】
本願に係る実施例は、プロセッサと通信インタフェースを含むチップであって、前記通信インタフェースが前記プロセッサに接続され、前記プロセッサがプログラム又は命令を実行して、上記ネットワーク離脱方法の実施例の各工程を実現するためのものであるチップを更に提供し、且つ同じ技術効果を達成でき、繰り返して説明しないように、ここで詳細な説明を省略する。
【0105】
本願に係る実施例に記載チップは、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼んでもよいことを理解すべきである。
【0106】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含むようになる点である。特に断らない限り、語句「一つの…を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。なお、指摘すべきことは、本願の実施形態における方法と装置の範囲は示されたり、検討された順序で機能を実行するように限定されることがなく、関わる機能に応じて基本的に同時な方式又は反対の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば、記述された順序と異なる順序で記述された方法を実行することができ、更に各種のステップの追加、省略又は組合せも可能である点である。なお、一部の例を参照して記述された特徴は他の例に組み合わせることができる。
【0107】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0108】
以上、図面を参照しながら本願の実施例を説明したが、本願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本願の示唆をもとに、当業者が本願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
図1
図2
図3
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図5
図6
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図8
図9
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