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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-30
(45)【発行日】2024-05-10
(54)【発明の名称】フォトフレーム
(51)【国際特許分類】
   A47G 1/14 20060101AFI20240501BHJP
【FI】
A47G1/14 B
A47G1/14 D
A47G1/14 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023169991
(22)【出願日】2023-09-29
【審査請求日】2023-10-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509350446
【氏名又は名称】田中 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】110002675
【氏名又は名称】弁理士法人ドライト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 佳子
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3160701(JP,U)
【文献】特開平10-023954(JP,A)
【文献】登録実用新案第3078500(JP,U)
【文献】特開2002-225467(JP,A)
【文献】実公平1-33080(JP,Y2)
【文献】登録実用新案第3051028(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
香気成分を含有する長尺の紙片と、
表面または裏面に写真全面を受け止める第1平面を規定し、裏面に前記紙片を受け止める第2平面を規定する板材と、
前記板材に取り付けられて、前記第1平面に倣って前記写真を保持する第1保持体と、
前記板材に着脱自在に取り付けられて、前記第2平面に倣って前記紙片を保持する第2保持体と
前記第1平面に倣って前記写真を配置する空間から、前記第2平面に倣って前記紙片を配置する空間を分離する非通気体と
を備えることを特徴とするフォトフレーム。
【請求項2】
請求項1に記載のフォトフレームにおいて、前記板材は、前記裏面に前記第1平面および前記第2平面を規定し、少なくとも前記写真の画像を覆う透明域を有する樹脂板であることを特徴とするフォトフレーム。
【請求項3】
請求項2に記載のフォトフレームにおいて、前記第2保持体は、前記第2平面の両側で平行に線形に延びる1対のレールに案内されて、前記第2平面に倣って前記紙片を保持する第1位置、および、前記第2平面から離脱する第2位置の間で変位するスライダーであることを特徴とするフォトフレーム。
【請求項4】
請求項3に記載のフォトフレームにおいて、前記板材は透明体で構成され、前記板材の前記表面には、少なくとも前記写真の縁を覆い隠す不透明膜が形成されることを特徴とするフォトフレーム。
【請求項5】
請求項4に記載のフォトフレームにおいて、前記第1保持体は、前記第1平面の両側で平行に延びる1対のレールに案内されて、前記第1平面に倣って前記写真を保持する第1位置、および、前記第1平面から離脱する第2位置の間で変位するスライダーであることを特徴とするフォトフレーム。
【請求項6】
請求項1に記載のフォトフレームにおいて、前記板材は、前記表面に前記第1平面を規定し、前記裏面に前記第2平面を規定し、前記第1保持体は、前記板材の前記表面に重ねられて前記板材との間に前記写真を挟み保持し、前記第2保持体は、前記板材の前記裏面に重ねられて前記板材との間に前記紙片を挟み保持することを特徴とするフォトフレーム。
【請求項7】
請求項6に記載のフォトフレームにおいて、前記紙片は、前記板材の表面に直交する方向に前記裏面に投影される前記写真の輪郭の内側に配置されることを特徴とするフォトフレーム。
【請求項8】
請求項1に記載のフォトフレームにおいて、前記板材は四角形の輪郭に形成されることを特徴とするフォトフレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真を受け止める平面を規定する板材と、板材に取り付けられて、平面に倣って写真を保持する保持体とを備えるフォトフレームに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1や特許文献2に開示されるように、フォトフレームに飾られる写真に香りを関連づける構造は提案される。特許文献1では芳香剤が容器に収容される。容器は、額縁の裏板に穿たれた窓孔に組み付けられる。容器の小孔から芳香剤の香気成分は放散する。特許文献2では額縁に薄板の芳香体が差し込まれる。芳香体は、厚紙に挟まれた香り成分の薄板吸収材を有する。厚紙の表面は塩ビフィルムの遮断膜で覆われる。香り成分の補充にあたって芳香体は額縁から取り外される。芳香体は香り成分の溶液に浸される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平3-114413号公報
【文献】特開2001-54452号公報
【文献】登録実用新案第3161407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そのときそのときの気分に応じて違った香りが選ばれることができれば、写真は観察者にさらに楽しみを与えてくれる。芳香剤の取り替えにあたって特許文献1では額縁は蝶番回りで開放される。開放後に裏板から容器は外される。容器の開閉に応じて芳香剤は取り替えられることができる。香りの切り替えといった些細な楽しみの割に面倒な作業が要求される。特許文献2では香りの切り替えにあたって芳香体(=吸収材+厚紙+塩ビフィルム)全体が交換される。新しい芳香体は違った香り成分の溶液に浸される。香りの切り替えといった些細な楽しみの割に面倒な作業が要求される。
【0005】
本発明は、香りを放散するフォトフレームであって手軽に香りを切り替えることができるフォトフレームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1形態によれば、香気成分を含有する長尺の紙片と、表面または裏面に写真を受け止める第1平面を規定し、裏面に前記紙片を受け止める第2平面を規定する板材と、前記板材に取り付けられて、前記第1平面に倣って前記写真を保持する第1保持体と、前記板材に着脱自在に取り付けられて、前記第2平面に倣って前記紙片を保持する第2保持体とを備えるフォトフレームは提供される。
【0007】
板材から第2保持体が取り外されると、紙片は板材から単体で引き離されることができる。紙片は香気成分の吸収体そのものなので、香気成分は紙片に染み込めば済む。例えば香水のように香気成分は紙片に吹き付けられれば済む。香気成分は短時間に手間いらずで補充されることができる。そして、紙片単体の交換に応じて香りは他の香りに簡単に切り替えられることができる。香水のように違った香気成分は新しい紙片に吹き付けられれば済む。しかも、写真と紙片とは第1平面と第2平面とに個別に保持されることから、紙片は写真から離れて配置される。写真と紙片との接触は良好に回避されることができる。紙片から写真に香気成分が染み込むことは防止されることができる。
【0008】
前記板材は、前記裏面に前記第1平面および前記第2平面を規定し、少なくとも前記写真の画像を覆う透明域を有する樹脂板であればよい。観察者は透明域から写真の画像を観察することができる。板材は画像の視認性を確保しながら写真の画像を保護することができる。ここでは、第2保持体の取り外しにあたって第1保持体は板材上に維持されることができる。紙片の交換時に写真はそのまま板材上に保持され続けることができる。紙片の交換時に写真の位置ずれは回避されることができる。
【0009】
前記第2保持体は、前記第2平面の両側で平行に線形に延びる1対のレールに案内されて、前記第2平面に倣って前記紙片を保持する第1位置、および、前記第2平面から離脱する第2位置の間で変位するスライダーであればよい。レールは板材の裏面に配置されることから、板材の表面は平滑面に維持されることができる。画像の視認性は良好に維持されることができる。第2保持体の変位に応じて紙片は板材から取り外されることができる。ここでは、第2保持体には、レールに面一の外向き面が形成されることができる。こうして板材では裏面の形状は整えられることができる。
【0010】
前記板材は透明体で構成されればよく、前記板材の前記表面には、少なくとも前記写真の縁を覆い隠す不透明膜が形成されればよい。板材は単一の透明材料から成形されることができる。板材は単純な工程で成形されることができる。安価な成形は実現されることができる。その一方で、写真の縁は不透明膜で隠されることから、画像は良好に強調されることができる。
【0011】
前記第1保持体は、前記第1平面の両側で平行に延びる1対のレールに案内されて、前記第1平面に倣って前記写真を保持する第1位置、および、前記第1平面から離脱する第2位置の間で変位するスライダーであればよい。レールは板材の裏面に配置されることから、板材の表面は平滑面に維持されることができる。画像の視認性は良好に維持されることができる。第1保持体の変位に応じて写真は板材から取り外されることができる。ここでは、第1保持体には、レールに面一の外向き面が形成されることができる。こうして板材では裏面の形状は整えられることができる。
【0012】
前記板材は、前記表面に前記第1平面を規定し、前記裏面に前記第2平面を規定してもよく、前記第1保持体は、前記板材の前記表面に重ねられて前記板材との間に前記写真を挟み保持してもよく、前記第2保持体は、前記板材の前記裏面に重ねられて前記板材との間に前記紙片を挟み保持してもよい。写真と紙片とは板材で物理的に隔てられる。写真と紙片との接触は良好に回避されることができる。紙片から写真に香気成分が染み込むことは防止されることができる。しかも、気化した香気成分の通り道から写真は遠ざけられることができる。紙片から写真に香気成分が乗り移ることも良好に防止されることができる。
【0013】
前記紙片は、前記板材の表面に直交する方向に前記裏面に投影される前記写真の輪郭の内側に配置されてもよい。紙片が写真の背後に配置されるので、第1保持体および板材がいずれも単一の透明材料から成形されたとしても、表側から紙片は写真で隠されることができる。写真の画像は良好に際立つことができる。
【0014】
前記板材は四角形の輪郭に形成されてもよい。板材は、互いに向き合って平行に広がる壁面に挟まれて保持されることができる。フォトフレームは、他部材に組み合わせられてフォトスタンドとして機能するだけでなく、他形態の品物に組み付けられてその品物に写真の鑑賞の楽しみを追加することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように本発明によれば、香りを放散するフォトフレームであって手軽に香りを切り替えることができるフォトフレームは提供されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態に係るフォトスタンドを概略的に示す斜視図である。
図2図1の2-2線に沿ってフォトフレームの断面を示す図である。
図3図1の3-3線に沿ってフォトフレームの拡大部分断面を示す図である。
図4図2に対応するフォトフレームの拡大部分断面図である。
図5図2に対応し、変形例に係るフォトフレームの断面を示す図である。
図6図3に対応し、変形例に係るフォトスタンドの拡大部分断面を示す図である。
図7図3に対応し、他の変形例に係るフォトスタンドの拡大部分断面を示す図である。
図8図3に対応し、さらに他の変形例に係るフォトスタンドの拡大部分断面を示す図である。
図9】本発明の第2実施形態に係るフォトスタンドを概略的に示す(A)正面図、および(B)背面図である。
図10図9の10-10線に沿ってフォトフレームの拡大部分断面を示す図である。
図11図2に対応し、本発明の第3実施形態に係るフォトフレームを概略的に示す断面図である。
図12】本発明の一実施形態に係る商品包装ユニットの外観を概略的に示す斜視図である。
図13】下外箱に収容された内箱を概略的に示す斜視図である。
図14】本発明の一実施形態に係る内箱の外観を示す斜視図である。
図15】上箱体が開放された際に内箱の構造を概略的に示す斜視図である。
図16】ヒンジの構成を概略的に示す拡大斜視図である。
図17図14の17-17線に沿った垂直断面図である。
図18図15の18-18線に沿った垂直断面図である。
図19】第1具体例に係る光照射回路の回路図である。
図20】音声再生ユニットの構成を概略的に示すブロック図である。
図21図18に対応し、録音スイッチおよび防護体の関係を示す図である。
図22図14の22-22線に沿った拡大部分垂直断面図に相当する図である
図23図22に対応し、変形例に係る板材の構造を概略的に示す図である。
図24】第2具体例に係る光照射回路の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0018】
図1は本発明の第1実施形態に係るフォトスタンドを概略的に示す。フォトスタンド101は、透明板102ごしに写真PCの画像を提示しながら香りを放散するフォトフレーム103と、水平面PL上で起立姿勢にフォトフレーム103を保持する補助部材104とを備える。写真PCには、用紙に印刷された写真プリントや画像の周囲に白色の余白を含むインスタントフィルムその他が用いられることができる。ここでは、補助部材104は、フォトフレーム103を受け止める平板105と、平板105の下縁に接続されて水平面PLに重ねられる脚板106とを備える。平板105および脚板106は例えば1枚の金属板(例えばステンレス鋼板)から折り曲げ成形されることができる。したがって、脚板106は前端で平板105の下端から連続する。平板105は少なくとも磁性体であればよい。脚板106の前端は平板105およびフォトフレーム103の重心よりも前方に位置し、脚板106の後端は平板105およびフォトフレーム103の重心よりも後方に位置することから、脚板106は水平面PL上に起立姿勢に平板105を支持することができる。ここでは、平板105は下端回りに特定の角度で後方に傾く。
【0019】
図2に示されるように、フォトフレーム103は、裏面に、写真PCを受け止める第1平面107と、紙片108を受け止める第2平面109とを規定する板材111を備える。第2平面109は第1平面107に重ならずに配置される。第2平面109は第1平面107から分離される。板材111は例えば全体として透明体で構成されることができる。透明体は例えば硬質なアクリル樹脂で成型されることができる。板材111は通気を遮断する材質(非通気性の材質)で形成される。ここでは、板材111の表面に、少なくとも写真PCの縁を覆い隠す不透明膜112が形成される。不透明膜112は、例えば、写真PCの画像を披露する窓113を囲みながら、全周にわたって板材111の外縁まで広がる。したがって、板材111は、窓113に対応して、少なくとも写真PCの画像を覆う透明域(透明板102)を形成する。観察者は透明域から写真PCの画像を観察することができる。不透明膜112は例えば着色された塗装膜で構成されることができる。
【0020】
フォトフレーム103は、板材111に取り付けられて、第1平面107に倣って写真PCを保持する第1保持体114を備える。第1保持体114は、第1平面107の両側で平行に延びる1対の第1レール116に案内されて、第1平面107に倣って写真PCを保持する第1位置、および、第1平面107から離脱する第2位置の間で変位するスライダーである。したがって、第1保持体114は板材111に着脱自在に取り付けられる。
【0021】
第1レール116は水平に線形に延びる。第1レール116同士の間で板材111の裏面には第1平滑面117が規定される。第1レール116は第1平滑面117に接する案内路を区画する。案内路の区画にあたって第1レール116は第1平滑面117との間に第1保持体114を受け入れる規制縁116aを形成する。規制縁116aは案内路に沿って第1保持体114の水平移動を許容しつつ水平移動以外で第1平面107から第1保持体114の離脱を規制する。ここでは、第1平面107は、第1平滑面117に穿たれる窪み118の内面に規定される。窪み118は、第1位置で第1平滑面117に重なる第1保持体114に塞がれ、第1保持体114と第1平面107との間に写真PCを収容する写真室を区画する。窪み118の輪郭は写真PCの輪郭に合わせ込まれればよい。
【0022】
第1保持体(スライダー)114は第1位置で案内路全体を塞ぐ平板に形成される。平板の上縁は上側の第1レール116の規制縁116aに係り合う。平板の下縁は下側の第1レール116の規制縁116aに係り合う。第1保持体(スライダー)114は例えば硬質なアクリル樹脂で成型されることができる。第1保持体114は通気を遮断する材質(非通気性の材質)で形成される。
【0023】
フォトフレーム103は、板材111に取り付けられて、第2平面109に倣って紙片108を保持する第2保持体115を備える。第2保持体115は、第2平面109の両側で平行に延びる1対の第2レール121に案内されて、第2平面109に倣って紙片108を保持する第1位置、および、第2平面109から離脱する第2位置の間で変位するスライダーである。したがって、第2保持体115は板材111に着脱自在に取り付けられる。
【0024】
第2レール121は水平に線形に延びる。第2レール121同士の間で板材111の裏面には第2平滑面122が規定される。第2レール121は第2平滑面122に接する案内路を区画する。案内路の区画にあたって第2レール121は第2平滑面122との間に第2保持体115を受け入れる規制縁121aを形成する。規制縁121aは案内路に沿って第2保持体115の水平移動を許容しつつ水平移動以外で第2平面109から第2保持体115の離脱を規制する。ここでは、第2平面109は、第2平滑面122に穿たれる窪み123の内面に規定される。窪み123は、第1位置で第2平滑面122に重なる第2保持体115に塞がれ、第2保持体115と第2平面109との間に紙片108を収容する紙片室を区画する。
【0025】
第2保持体(スライダー)115は第1位置で案内路全体を塞ぐ平板に形成される。平板の上縁は上側の第2レール121の規制縁121aに係り合う。平板の下縁は下側の第2レール121の規制縁121aに係り合う。第2保持体(スライダー)115は例えば硬質なアクリル樹脂で成型されることができる。第2保持体115は通気を遮断する材質(非通気性の材質)で形成される。
【0026】
紙片108は香気成分を含有する。紙片108は水平方向に長尺に形成される。窪み123の輪郭は紙片108の輪郭に合わせて設定されればよい。紙片108は香気成分の溶媒を保持する吸収力を有する。紙片108には例えば香水が染み込むことができる。紙片108には例えば香気成分の吸収に応じて変色する紙材料が用いられてもよい。例えばリトマス紙は香気成分の吸収に応じて変化するpHに応じて変色することができる。
【0027】
図3に示されるように、板材111の裏面には、第1レール116や第2レール121で区画される案内路からずれた位置で磁石124が固定される。フォトフレーム103が補助部材104の平板105に受け止められる際に磁石124は平板105の表面に面接触する。磁力の働きでフォトフレーム103は平板105上に保持される。磁石124は決められた高さで板材111の裏面を含む1平面から突出する。磁石124は第2保持体115と補助部材104の平板105との間に間隔Hsを形成する。間隔Hsは板材111の外周で大気に開放される。
【0028】
図4に示されるように、第2保持体115は、外空間に紙片室を接続する貫通孔125を有する。紙片108の香気成分は貫通孔125から外空間に放散されることができる。第2保持体115および平板105の間隔Hsは大気に貫通孔125を接続する。その他、貫通孔は板材111に穿たれて外空間に紙片室を接続してもよい。
【0029】
その他、図5に示されるように、第1平面107および第2平面109は板材111の裏面に面一に形成されてもよい。ここでは、第1平滑面117内に第1平面107は含まれる。第1平面107に重なる位置で第1保持体114には窪み118が穿たれる。第1保持体114の第1位置で第1平滑面117(第1平面107)は窪み118を塞ぐ。こうして第1保持体114と第1平面107との間に写真PCを収容する写真室が区画される。同様に、第2平滑面122内に第2平面109は含まれる。第2平面109に重なる位置で第2保持体115には窪み123が穿たれる。第2保持体115の第1位置で第2平滑面122(第2平面109)は窪み123を塞ぐ。こうして第2保持体115と第2平面109との間に紙片108を収容する紙片室が区画される。同様に、第2保持体115は、外空間に紙片室を接続する貫通孔125を有する。紙片108の香気成分は貫通孔125から外空間に放散されることができる。第2保持体115および平板105の間隔Hsは大気に貫通孔125を接続する。
【0030】
図6に示されるように、補助部材104は、平板105と脚板106との間に配置されて、フォトフレーム103の下縁を受け止める位置決め片126をさらに備えてもよい。位置決め片126にフォトフレーム103の下縁が当てられると、フォトフレーム103の下縁は水平に配置されることができる。磁力に基づく固定に先立ってフォトフレーム103の位置は設定されることができる。位置決め片126は平板105の表面から前方に突出すればよい。平板105および脚板106が1枚の金属板から成形される場合には、位置決め片126は平板105および脚板106の間に折り曲げ加工で確立されることができる。脚板106の前端は平板105およびフォトフレーム103の重心よりも前方に位置し、脚板106の後端は平板105およびフォトフレーム103の重心よりも後方に位置することから、脚板106は水平面PL上に起立姿勢に平板105を支持することができる。
【0031】
次に第1実施形態に係るフォトスタンド101の作用を説明する。フォトスタンド101はデスクや棚その他家具の水平面PLに設置される。補助部材104の脚板106は水平面PLに重ねられる。平板105は水平面PL上に起立姿勢に配置される。平板105にはフォトフレーム103が固定される。磁石124は平板105にフォトフレーム103を結合する。写真PCの画像は透明板102ごしに前方に披露される。観察者は画像の鑑賞を楽しむことができる。フォトフレーム103は磁力で補助部材104に結合されることから、フォトフレーム103は手軽に補助部材104から取り外されることができる。
【0032】
紙片108から香気成分は放散する。香気成分は貫通孔125から紙片室の外空間に流出する。香気成分は第2保持体115および平板105の間隔Hsを通ってフォトフレーム103の外周から大気に拡散する。こうして観察者は画像を鑑賞しながら香りを楽しむことができる。視覚の感受性は嗅覚の感受性で強化されることができる。観察者の記憶の中で過去の視覚的情報が香りに紐付けられると、観察者は蘇る臨場感に浸ることができる。
【0033】
写真PCの交換にあたってフォトフレーム103は補助部材104から取り外される。フォトフレーム103では板材111から第1保持体114は取り外される。第1保持体114は第1位置から第2位置へ案内路に沿って駆動される。写真室は開放される。窪み118から写真PCは取り出される。こうして写真PCは単体で板材111から引き離されることができる。
【0034】
新しい写真PCは窪み118にセットされる。写真PCは第1平面107に重ねられる。写真PCの画像は透明板102に位置合わせされる。板材111に第1保持体114は取り付けられる。第1保持体114は第2位置から第1位置へ案内路に沿って駆動される。第1保持体114は写真室を塞ぐ。こうして写真PCは入れ替えられることができる。
【0035】
フォトスタンド101の利用者は紙片108に香気成分を補充することができる。香気成分の補充にあたってフォトフレーム103は補助部材104から取り外される。フォトフレーム103では板材111から第2保持体115は取り外される。第2保持体115は第1位置から第2位置へ案内路に沿って駆動される。紙片室は開放される。窪み123から紙片108は取り出される。こうして紙片108は単体で板材111から引き離されることができる。香気成分の補充にあたって、利用者は、香気成分を含有する液体に紙片108を浸してもよく、紙片108に香気成分を含有する液体(例えば香水)を吹き付けてもよい。
【0036】
紙片108は窪み123にセットされる。紙片108は第2平面109に重ねられる。板材111に第2保持体115は取り付けられる。第2保持体115は第2位置から第1位置へ案内路に沿って駆動される。第2保持体115は紙片室を塞ぐ。こうして紙片108に香気成分は補充されることができる。いちど香りが消失しても、補充に応じて利用者は改めて香りを楽しむことができる。香りが弱まっても、補充に応じて香りは強められることができる。
【0037】
板材111から第2保持体115が取り外されると、紙片108は板材111から単体で引き離されることができる。紙片108は香気成分の吸収体そのものなので、香気成分は紙片108に染み込めば済む。例えば香水のように香気成分は紙片に吹き付けられれば済む。香気成分は短時間に手間いらずで補充されることができる。そして、紙片108単体の交換に応じて香りは他の香りに簡単に切り替えられることができる。香水のように違った香気成分は新しい紙片108に吹き付けられれば済む。
【0038】
しかも、写真PCと紙片108とは第1平面107と第2平面109とに個別に保持されることから、紙片108は写真PCから離れて配置される。写真PCと紙片108との接触は良好に回避されることができる。紙片108から写真PCに香気成分が染み込むことは防止されることができる。
【0039】
本実施形態の板材111は、裏面に第1平面107および第2平面109を規定し、写真PCの画像を覆う透明域を有する樹脂板である。観察者は透明域から写真PCの画像を鑑賞することができる。板材111は画像の視認性を確保しながら写真PCの画像を保護することができる。ここでは、第2保持体115の取り外しにあたって第1保持体114は板材111上に維持されることができる。紙片108の交換時に写真PCはそのまま板材111上に保持され続けることができる。紙片108の交換時に写真PCの位置ずれは回避されることができる。
【0040】
本実施形態では第2保持体115は、第2平面109の両側で平行に線形に延びる1対の第2レール121に案内されて、第2平面109に倣って紙片108を保持する第1位置、および、第2平面109から離脱する第2位置の間で変位するスライダーである。第2レール121は板材111の裏面に配置されることから、板材111の表面は平滑面に維持されることができる。画像の視認性は良好に維持されることができる。第2保持体115の変位に応じて紙片108は板材111から取り外されることができる。ここでは、第2保持体115には、第2レール121に面一の外向き面が形成されることができる。こうして板材111では裏面の形状は整えられることができる。
【0041】
前述のように、板材111は透明体で構成される。板材111の表面には、写真PCの縁を覆い隠す不透明膜112が形成される。板材111は単一の透明材料から成形されることができる。板材111は単純な工程で成形されることができる。安価な成形は実現されることができる。その一方で、写真PCの縁は不透明膜112で隠されることから、画像は良好に強調されることができる。
【0042】
第1保持体114は、第1平面107の両側で平行に延びる1対の第1レール116に案内されて、第1平面107に倣って写真PCを保持する第1位置、および、第1平面107から離脱する第2位置の間で変位するスライダーである。第1レール116は板材111の裏面に配置されることから、板材111の表面は平滑面に維持されることができる。画像の視認性は良好に維持されることができる。第1保持体114の変位に応じて写真PCは板材111から取り外されることができる。ここでは、第1保持体114には、第1レール116に面一の外向き面が形成されることができる。こうして板材111では裏面の形状は整えられることができる。
【0043】
図7に示されるように、前述の補助部材104に代えて、補助部材131は、板材111に取り付けられて板材111の裏面から後方に延びる軸体132であってもよい。軸体132は、例えば、板材111の裏面に直交する軸心を有するねじ軸133を有する。軸体132は例えばねじ軸133に同軸の円柱体に形成されればよい。ねじ軸133は板材111の裏面にねじ込まれる。こうしてねじの結合に応じて軸体132は板材111に着脱自在に固定されることができる。軸体132は例えばアルミニウムといった金属材料から成形されることができる。
【0044】
軸体132によれば、フォトフレーム103は板材111の後下端で水平面PLに支持されるとともに軸体132は後端で水平面PLに支持される。板材111の後下端はフォトフレーム103の重心よりも前方に位置し、軸体132の後端はフォトフレーム103の重心よりも後方に位置することから、軸体132は水平面PL上に起立姿勢にフォトフレーム103を支持することができる。ここでは、フォトフレーム103は後下端回りに特定の角度で後方に傾く。
【0045】
図8に示されるように、前述の補助部材104、131に代えて、補助部材134は、水平面PLに設置される重量物135であってもよい。重量物135は、例えば、ステンレス鋼その他比重7以上の金属の塊で直方体に成形されればよい。重量物135の上面には水平に延びる線形の溝136が形成される。溝136には例えば上方からフォトフレーム103の下端が差し込まれることができる。このとき、重量物135およびフォトフレーム103の重心は重量物135と水平面PLとの接触域内に配置される。その結果、重量物135は水平面PL上に起立姿勢にフォトフレーム103を保持することができる。
【0046】
図9は第2実施形態に係るフォトスタンドを概略的に示す。フォトスタンド141は、透明板142ごしに写真PCの画像を提示しながら香りを放散するフォトフレーム143と、水平面PL上で起立姿勢にフォトフレーム143を保持する補助部材144とを備える。写真PCには、用紙に印刷された写真プリントや画像の周囲に白色の余白を含むインスタントフィルムその他が用いられることができる。透明板142は例えばガラス板で構成されることができる。透明板142の裏面に写真PCは重ねられる。透明板142の表面には、写真PCの画像を披露する窓145を区画する枠体146が重ねられる。枠体146は、不透明な硬質樹脂材料や木材から成形されることができる。枠体146は、透明板142の全周にわたって透明板142の縁を覆い隠す。観察者は透明板142ごしに写真PCの画像を観察することができる。
【0047】
図10に示されるように、フォトフレーム143は、表面に、写真PCを受け止める第1平面151を規定し、裏面に、香気成分を含有する長尺の紙片108を受け止める第2平面152を規定する板材153を備える。第2平面152は第1平面151から分離される。板材153は例えば全体として不透明体で構成されることができる。板材153は例えば不透明な硬質樹脂材料や木材から成形されることができる。板材153は通気を遮断する材質(非通気性の材質)で形成される。裏から枠体146に板材153がはめ込まれると、第1平面151は透明板142の裏面に写真PCを押し当てる。こうして第1平面151に倣って写真PCは保持される。枠体146および透明板142は、協働で、本発明に係る第1保持体を構成する。
【0048】
枠体146には、枠体146にはめ込まれた板材153を保持する留め具154が取り付けられる。留め具154は、はめ込まれた板材153の裏面に後方から係り合う第1位置と、回転軸線155回りで第1位置から回転して板材153から離脱する第2位置との間で変位する。全ての留め具154が第2位置で板材153から離脱すると、板材153は枠体146から取り外されることができる。板材153の取り外しに応じて写真PCは交換されることができる。
【0049】
フォトフレーム143は、板材153に着脱自在に取り付けられて、第2平面152に倣って紙片108を保持する第2保持体156をさらに備える。第2保持体156は、第2平面152の両側で平行に延びる1対のスライドレール157に案内されて、第2平面152に倣って紙片108を保持する第1位置、および、第2平面152から離脱する第2位置の間で変位するスライダーである。スライドレール157は水平に線形に延びる。スライドレール157同士の間で板材153の裏面には平滑面158が規定される。スライドレール157は平滑面158に接する案内路を区画する。案内路の区画にあたってスライドレール157は平滑面158との間に第2保持体156を受け入れる規制縁157aを形成する。規制縁157aは案内路に沿って第2保持体156の水平移動を許容しつつ水平移動以外で第2平面152から第2保持体156の離脱を規制する。このとき、枠体146には、案内路から連続して枠体146の周縁で開放される誘導路159が区画される。第2保持体156は水平方向の変位にあたって誘導路159を通過する。
【0050】
ここでは、第2平面152は、平滑面158に穿たれる窪み161の内面に規定される。窪み161は、第1位置で平滑面158に重なる第2保持体156に塞がれ、第2保持体156と第2平面152との間に紙片108を収容する紙片室を区画する。第2保持体(スライダー)156は第1位置で案内路全体を塞ぐ平板に形成される。平板の上縁は上側のスライドレール157の規制縁157aに係り合う。平板の下縁は下側のスライドレール157の規制縁157aに係り合う。
【0051】
第2保持体(スライダー)156は例えば硬質なアクリル樹脂で成型されることができる。第2保持体156は通気を遮断する材質(非通気性の材質)で形成される。第2保持体156は、外空間に紙片室を接続する貫通孔162を有する。紙片108の香気成分は貫通孔162から外空間に放散されることができる。
【0052】
補助部材144は、板材153に取り付けられて、板材153に重なる第1位置、および、回転軸線163回りに第1位置から回転して回転軸線163回りに決められた角度で板材153から離れる第2位置の間で変位する支持脚164を備える。支持脚164は例えば板材153に重なる多角形平板で形成されることができる。支持脚164は、回転軸線163から離れた位置で枠体146の下端に平行に線形に延びる第1縁164aと、回転軸線163から離れた位置で枠体146の側端に平行に線形に延びる第2縁164bとを区画する。
【0053】
一般のフォトスタンドと同様に、枠体146の下端が水平面PLに支持されながら第2位置の支持脚164が第1縁164aで水平面PLに支持されると、支持脚164は水平面PL上に縦置きの起立姿勢にフォトフレーム143を保持することができる。このとき、枠体146は下端回りに特定の角度で後方に傾く。枠体146の下端はフォトフレーム143の重心よりも前方に位置し、支持脚164の第1縁164aはフォトフレーム143の重心よりも後方に位置する。枠体146の側端が水平面PLに支持されながら第2位置の支持脚164が第2縁164bで水平面PLに支持されると、支持脚164は水平面PL上に横置きの起立姿勢にフォトフレーム143を保持することができる。このとき、枠体146は側端回りに特定の角度で後方に傾く。枠体146の側端はフォトフレーム143の重心よりも前方に位置し、支持脚164の第2縁164bはフォトフレーム143の重心よりも後方に位置する。
【0054】
一般のフォトスタンドと同様に、フォトフレーム143は壁掛け用の第1鍵穴部材166および第2鍵穴部材167を備えてもよい。第1鍵穴部材166および第2鍵穴部材167は枠体146に取り付けられる。その他、第1鍵穴部材166および第2鍵穴部材167は板材153の裏面に取り付けられてもよい。第1鍵穴部材166は、縦向きの枠体146に対して垂直方向に延びる長孔166aと、重力方向に長孔166aの下端に連続する拡大された径の進入孔166bとを有する。同様に、第2鍵穴部材167は、横向きの枠体146に対して垂直方向に延びる長孔167aと、重力方向に長孔167aの下端に連続する拡大された径の進入孔167bとを有する。壁の金具(図示されず)は、壁から垂直に水平方向に延びて、長孔166a、167aに沿って案内される軸体と、軸体の先端に結合されて、進入孔166b、167bに対して出入りが許容されながら長孔166a、167aから抜けが防止される拡大頭とを備えればよい。
【0055】
次に第2実施形態に係るフォトスタンド141の作用を説明する。フォトスタンド141はデスクや棚その他家具の水平面PLに設置される。例えばポートレートの写真PCでは枠体146の下端および支持脚164の第1縁164aは水平面PLに支持される。こうした設置時に、支持脚164は回転軸線163回りに第2位置に規制される。枠体146は水平面PL上に起立姿勢に配置される。写真PCの画像は透明板142ごしに前方に披露される。観察者は画像の鑑賞を楽しむことができる。ランドスケープの写真PCであれば、枠体146の側端および支持脚164の第2縁164bは水平面PLに支持される。
【0056】
紙片108から香気成分は放散する。香気成分は貫通孔162から紙片室の外空間に流出する。香気成分は大気に拡散する。こうして観察者は画像を鑑賞しながら香りを楽しむことができる。視覚の感受性は嗅覚の感受性で強化されることができる。観察者の記憶の中で過去の視覚的情報が香りに紐付けられると、観察者は蘇る臨場感に浸ることができる。
【0057】
写真PCの交換にあたって板材153は枠体146から取り外される。取り外しにあたって留め具154は回転軸線155回りに第1位置から第2位置へ駆動される。取り外しに応じて板材153は写真PCから引き離される。板材153上に第2保持体156は維持される。透明板142の裏面から写真PCは剥がされる。透明板142は枠体146上に留まることができる。
【0058】
新しい写真PCは後方から枠体146にセットされる。写真PCは透明板142に重ねられる。写真PCの画像は枠体146の窓145に位置合わせされる。枠体146に板材153は取り付けられる。取り付けにあたって留め具154は回転軸線155回りに第2位置から第1位置へ駆動される。こうして写真PCは入れ替えられることができる。
【0059】
フォトスタンド141の利用者は紙片108に香気成分を補充することができる。香気成分の補充にあたって板材153と枠体146との結合は維持されることができる。板材153から第2保持体156は取り外される。第2保持体156は第1位置から第2位置へ案内路に沿って駆動される。紙片室は開放される。窪み161から紙片108は取り出される。こうして紙片108は単体で板材153から引き離されることができる。香気成分の補充にあたって、利用者は、香気成分を含有する液体に紙片108を浸してもよく、紙片108に香気成分を含有する液体(例えば香水)を吹き付けてもよい。
【0060】
紙片108は窪み161にセットされる。紙片108は第2平面152に重ねられる。板材153に第2保持体156は取り付けられる。第2保持体156は第2位置から第1位置へ案内路に沿って駆動される。第2保持体156は紙片室を塞ぐ。こうして紙片108に香気成分は補充されることができる。いちど香りが消失しても、補充に応じて利用者は改めて香りを楽しむことができる。香りが弱まっても、補充に応じて香りは強められることができる。
【0061】
板材153から第2保持体156が取り外されると、紙片108は板材153から単体で引き離されることができる。紙片108は香気成分の吸収体そのものなので、香気成分は紙片108に染み込めば済む。例えば香水のように香気成分は紙片に吹き付けられれば済む。香気成分は短時間に手間いらずで補充されることができる。そして、紙片108単体の交換に応じて香りは他の香りに簡単に切り替えられることができる。香水のように違った香気成分は新しい紙片108に吹き付けられれば済む。
【0062】
本実施形態の板材153は、表面に第1平面151を規定し、裏面に第2平面152を規定する。第1保持体の透明板142は、板材153の表面に重ねられて板材153との間に写真PCを挟み保持する。第2保持体156は、板材153の裏面に重ねられて板材153との間に紙片108を挟み保持する。写真PCと紙片108とは板材153で物理的に隔てられる。写真PCと紙片108との接触は良好に回避されることができる。紙片108から写真PCに香気成分が染み込むことは防止されることができる。しかも、気化した香気成分の通り道から写真PCは遠ざけられることができる。紙片108から写真PCに香気成分が乗り移ることも良好に防止されることができる。
【0063】
なお、支持脚164や鍵穴部材166、167は磁性体の平板に取り付けられてもよい。例えばフォトフレーム103は磁石124の磁力に応じて平板に固定されることができる。例えばポートレートの写真PCでは平板の下端および支持脚164の第1縁164aは水平面PLに支持されればよい。こうした設置時に、支持脚164は回転軸線163回りに第2位置に規制される。枠体146は水平面PL上に起立姿勢に配置される。写真PCの画像は透明板102ごしに前方に披露される。観察者は画像の鑑賞を楽しむことができる。ランドスケープの写真PCであれば、平板の側端および支持脚164の第2縁164bは水平面PLに支持されればよい。
【0064】
図11は第3実施形態に係るフォトスタンドに利用されるフォトフレームを概略的に示す。本実施形態のフォトフレーム173は前述の補助部材104に組み合わせられてフォトスタンド101を形成することができる。フォトフレーム173は、表面に、写真PCを受け止める第1平面174を規定し、裏面に、紙片108を受け止める第2平面175を規定する板材176を備える。第2平面175は第1平面174から分離される。板材176は例えば全体として透明体で構成されることができる。透明体は例えば硬質なアクリル樹脂で成型されることができる。その他、板材176は不透明材から形成されてもよい。板材176は通気を遮断する材質(非通気性の材質)で形成される。
【0065】
フォトフレーム173は、板材176に着脱自在に取り付けられて、第1平面174に倣って写真PCを保持する第1保持体177と、板材176に着脱自在に取り付けられて、第2平面175に倣って紙片108を保持する第2保持体178とをさらに備える。第1保持体177は板材176の表面に重ねられて板材176との間に写真PCを挟み保持する。第1保持体177は例えば全体として透明体で構成されることができる。透明体は例えば硬質なアクリル樹脂で成型されることができる。観察者は第1保持体177ごしに写真PCの画像を観察することができる。ここでは、第1保持体177の輪郭は板材176の輪郭に重ねられる。したがって、第1保持体177および板材176は1つの直方体として認識されることができる。
【0066】
第1保持体177の取り付けにあたって板材176の表面には第1平面174(写真PC)からずれた位置で第1磁性体181が固定される。第1保持体177の裏面には個々に第1磁性体181に作用する磁力を発揮する第1磁石182が固定される。第1磁石182は第1保持体177の裏面に埋め込まれる。第1保持体177が板材176の表面に受け止められる際に第1磁性体181は第1磁石182に面接触する。第1磁性体181は、第1保持体177が板材176に重ねられる際に第1磁石182に重なる輪郭を有すればよい。磁力の働きで板材176に第1保持体177は固定される。重ねられる板材176および第1保持体177の間に写真PCは挟み込まれる。第1磁性体181および第1磁石182は透明な材質で形成されてもよい。第1磁性体181は板材176の表面に埋め込まれてもよい。
【0067】
第2保持体178は板材176の裏面に重ねられて板材176との間に紙片108を挟み保持する。紙片108は、板材176の表面に直交する方向に板材176の裏面に投影される写真PCの輪郭の内側に配置される。第2保持体178は例えば全体として透明体で構成されることができる。透明体は例えば硬質なアクリル樹脂で成型されることができる。第2保持体178は通気を遮断する材質(非通気性の材質)で形成される。ここでは、第2保持体178の輪郭は第1保持体177および板材176の輪郭に重ねられる。したがって、第1保持体177、板材176および第2保持体178は1つの直方体として認識されることができる。その他、第2保持体178は不透明材から形成されてもよい。
【0068】
第2保持体178の取り付けにあたって板材176の裏面には第2磁石183が固定される。第2磁石183は、板材176の表面に直交する方向に投影される第1磁性体181の輪郭の内側に配置される。第2保持体178の表面には第2磁石183から作用する磁力に基づき対応の第2磁石183に結合される第2磁性体184が固定される。第2磁石183は板材176の裏面に埋め込まれる。第2保持体178が板材176の裏面に受け止められる際に第2磁性体184は第2磁石183に面接触する。第2磁性体184は、第2保持体178が板材176に重ねられる際に第2磁石183に重なる輪郭を有すればよい。磁力の働きで板材176に第2保持体178は固定される。重ねられる板材176および第2保持体178の間に紙片108は挟み込まれる。第2磁性体184および第2磁石183は透明な材質で形成されてもよい。紙片108の厚みや第2磁性体184の厚みに基づき板材176の裏面と第2保持体178の表面との間には間隔が形成される。間隔が確保される限り、第2磁性体184は第2保持体178の表面に埋め込まれてもよい。
【0069】
第2保持体178の裏面には第3磁石185が固定される。第3磁石185は、第2保持体178の表面に直交する方向に投影される第2磁性体184の輪郭の内側に配置される。第3磁石185は第2保持体178の裏面に埋め込まれる。フォトフレーム173が補助部材104の平板105に受け止められる際に第3磁石185は平板105の表面に面接触する。磁力の働きでフォトフレーム173は平板105上に保持される。ここでは、第2保持体178は板材176と同様に構成されることができる。板材176および第2保持体178が共通化されると、製造コストは低減されることができる。
【0070】
次に第3実施形態に係るフォトフレーム173の作用を説明する。フォトフレーム173は、前述のフォトフレーム103に代えてフォトスタンド101の補助部材104に連結されることができる。フォトスタンド101はデスクや棚その他家具の水平面PLに設置される。補助部材104の脚板106は水平面PLに重ねられる。平板105は水平面PL上に起立姿勢に配置される。平板105にはフォトフレーム173が固定される。磁石185は平板105にフォトフレーム173を結合する。写真PCの画像は第1保持体177ごしに前方に披露される。観察者は画像の鑑賞を楽しむことができる。フォトフレーム173は磁力で補助部材104に結合されることから、フォトフレーム173は手軽に補助部材104から取り外されることができる。
【0071】
紙片108から香気成分は放散する。香気成分は板材176および第2保持体178の間隔を通ってフォトフレーム173の外周から大気に拡散する。観察者は画像を鑑賞しながら香りを楽しむことができる。視覚の感受性は嗅覚の感受性で強化されることができる。観察者の記憶の中で過去の視覚的情報が香りに紐付けられると、観察者は蘇る臨場感に浸ることができる。
【0072】
写真PCの交換にあたってフォトフレーム173は補助部材104から取り外される。フォトフレーム173では板材176から第1保持体177は取り外される。第1保持体177は第1磁石182の磁力で板材176に結合されることから、第1保持体177は簡単に板材176から取り外されることができる。第1平面174から写真PCは外される。写真PCは単体で板材176から引き離されることができる。
【0073】
新しい写真PCは板材176の第1平面174に重ねられる。写真PCの画像は位置合わせされる。板材176に第1保持体177は取り付けられる。第1保持体177は板材176の表面に重ねられる。第1保持体177は写真PCを覆う。第1保持体177は第1磁石182の磁力に応じて板材176に固定される。こうして写真PCは入れ替えられることができる。
【0074】
フォトスタンド101の利用者は紙片108に香気成分を補充することができる。香気成分の補充にあたってフォトフレーム173は補助部材104から取り外される。フォトフレーム173では板材176から第2保持体178は取り外される。第2保持体178は第2磁石183の磁力で板材176に結合されることから、第2保持体178は簡単に板材176から取り外されることができる。第2平面175から紙片108は外される。紙片108は単体で板材176から引き離されることができる。香気成分の補充にあたって、利用者は、香気成分を含有する液体に紙片108を浸してもよく、紙片108に香気成分を含有する液体(例えば香水)を吹き付けてもよい。
【0075】
紙片108は板材176の第2平面175に重ねられる。紙片108は位置合わせされる。板材176に第2保持体178は取り付けられる。第2保持体178は板材176の裏面に重ねられる。第2保持体178は紙片108を覆う。第2保持体178は第2磁石183の磁力に応じて板材176に固定される。こうして紙片108に香気成分は補充されることができる。いちど香りが消失しても、補充に応じて利用者は改めて香りを楽しむことができる。香りが弱まっても、補充に応じて香りは強められることができる。
【0076】
板材176から第2保持体178が取り外されると、紙片108は板材176から単体で引き離されることができる。紙片108は香気成分の吸収体そのものなので、香気成分は紙片108に染み込めば済む。例えば香水のように香気成分は紙片に吹き付けられれば済む。香気成分は短時間に手間いらずで補充されることができる。そして、紙片108単体の交換に応じて香りは他の香りに簡単に切り替えられることができる。香水のように違った香気成分は新しい紙片108に吹き付けられれば済む。
【0077】
本実施形態の板材176は、表面に第1平面174を規定し、裏面に第2平面175を規定する。第1保持体177は、板材176の表面に重ねられて板材176との間に写真PCを挟み保持する。第2保持体178は、板材176の裏面に重ねられて板材176との間に紙片108を挟み保持する。写真PCと紙片108とは板材176で物理的に隔てられる。写真PCと紙片108との接触は良好に回避されることができる。紙片108から写真PCに香気成分が染み込むことは防止されることができる。しかも、気化した香気成分の通り道から写真PCは遠ざけられることができる。紙片108から写真PCに香気成分が乗り移ることも良好に防止されることができる。
【0078】
本実施形態では、紙片108は、板材176の表面に直交する方向に板材176の裏面に投影される写真PCの輪郭の内側に配置される。紙片108が写真PCの背後に配置されるので、第1保持体177および板材176がいずれも単一の透明材料から成形されたとしても、表側から紙片108は写真PCで隠されることができる。写真PCの画像は良好に際立つことができる。
【0079】
図12は本発明の一実施形態に係る商品包装ユニットを概略的に示す。商品包装ユニット191は外箱192を備える。外箱192は、下外箱193と、上方から下外箱193に被さる上外箱194とで形成される。図13に示されるように、下外箱193は、四角い輪郭の底板193a、および、底板193aの4辺から垂直に立ち上がる4つの側板193bから構成される。下外箱193の内側には直方体の収容空間が区画される。収容空間には内箱(商品包装箱)11が収容される。底板193aおよび側板193bは個々に平たい紙板で形成される。底板193aおよび側板193b並びに側板193b同士は稜線で相互に結合される。下外箱193は稜線で継ぎ目なく連続する外観を有する。
【0080】
上外箱194は、四角い輪郭の天板194a、および、天板194aの4辺から垂直に下降する4つの側板194bから構成される。天板194aは下外箱193の側板193bの上端に支えられて側板193bで囲まれる下外箱193の開口195を塞ぐ。上外箱194の側板194bは下外箱193の側板193bを取り囲む。天板194aおよび側板194bは個々に平たい紙板で形成される。天板194aおよび側板194b並びに側板194b同士は稜線で相互に結合される。上外箱194の上面には例えば販売者や製造者のロゴがプリントされることができる。上外箱194は稜線で継ぎ目なく連続する外観を有する。上外箱194は全体に不透明である。その他、天板194aには透明な樹脂材が用いられてもよい。
【0081】
図14に示されるように、内箱11は、下箱体12と、下箱体12に重なって下箱体12とともに直方体を形成する上箱体13とを備える。下箱体12は、四角い輪郭の底板14a、および、底板14aの4辺から垂直に立ち上がる4つの側壁14bを有する硬質の樹脂成形体と、樹脂成形体の外面に貼り付けられて、樹脂成形体に装飾を施す貼り紙15とを有する。上箱体13は、四角い輪郭の窪み61でフォトフレーム103を受け入れる天板16a、および、天板16aの4辺から下降し下端で下箱体12の側壁14bの上端に合わさって内箱11の側壁を形成する側壁16bを有する硬質の樹脂成形体と、樹脂成形体の外面に貼り付けられて、樹脂成形体に装飾を施す貼り紙17とを有する。貼り紙15、17には例えばスエード調や布模様の樹脂シートが用いられればよい。貼り紙17は窪み61の内面に覆い被さる。窪み61の内面は貼り紙17でキレイに整えられる。上箱体13は、少なくとも窪み61を仕切る範囲で、通気を遮断する材質(非通気性の材質)で形成される。
【0082】
フォトフレーム103は、窪み61の輪郭に合わせこまれて窪み61内に固定される。板材111は窪み61にはめ込まれる。はめ込みにあたって板材111は例えば平面視の上縁および下縁で窪み61の内壁面に接触する。平面視の上縁および下縁(あるいはいずれか一方)は平面視の上下方向に板材111を位置決めする。板材111の表面は平坦面63を区画する。平坦面63上の空間は囲み64で囲まれる。囲み64は、窪み61の輪郭に合わせて平坦面63を含む水平面から起立する壁面64aを有する。輪郭の辺ごとに壁面64aは1鉛直面内で窪み61の内壁面から連続する。壁面64aは鉛直方向に板材111の下降を案内することができる。こうして板材111および囲み64は上箱体13の上面に協働でトレイを形成する。板材111はトレイの底板全体を構成する。ここでは、窪み61は、板材111の外周に隣接し平坦面63を含む水平面で開口する空間65を区画する。空間65は平面視の左縁および右縁の外側に配置される。空間65は左縁または右縁のいずれかに配置されてもよい。空間65は、トレイとして利用される際に想定される小物の落下を防ぐ寸法で開口する。
【0083】
図15に示されるように、下箱体12には側壁14bで囲まれた直方体の空間に緩衝材18が嵌め込まれる。緩衝材18は、例えば、スポンジと、スポンジを包み込む布材18aとで形成される。緩衝材18にはスリット19が形成される。スリット19には例えば指輪(ジュエリー)21が差し込まれる。緩衝材18の弾性力の働きで指輪21はスリット19内に保持される。
【0084】
指輪21は、例えば指の太さに応じた径を有するプラチナ製の環部材22と、環部材22の台座に固定されるダイヤモンド粒23とを備える。ダイヤモンド粒23は1つであっても複数であってもよい。ダイヤモンド粒23はストロング以上の青色蛍光性(ストロングブルーまたはベリーストロングブルー)を有する。ダイヤモンド粒23は、可視光(例えば自然光や電灯の光)の下で透明な輝きを放つ一方で、紫外線の下では青色に輝く。こうしてダイヤモンド粒23は下箱体12に支持される。複数のダイヤモンド粒23が配置される場合には、全ての(あるいはデザイン上でまとまりある群ごとに)ダイヤモンド粒23の青色蛍光性はストロングブルーまたはベリーストロングブルーに統一されるとよい。
【0085】
上箱体13には側壁16bで囲まれた直方体の空間内に内張材24が嵌め込まれる。内張材24は、内箱11の天井面を形成する四角い輪郭の化粧天板24aと、化粧天板24aの4辺からそれぞれ連続して、4つの側壁16bに内側から重ねられる4枚の内張板24bとを備える。ここでは、4枚の内張板24bは側壁16bの内面に接着されず、内張材24は上箱体13に対して着脱自在に収容される。
【0086】
図16に示されるように、上箱体13は下箱体12にヒンジ26で開閉自在に連結される。ヒンジ26は、上箱体13の1側壁16bに内側から重ねられて固定され、複数の管体27aを有する第1羽根27と、下箱体12の側壁14bに内側から重ねられて固定され、第1羽根27の管体27aに互い違いに直列に配置される複数の管体28aを有する第2羽根28と、第1羽根27の管体27aおよび第2羽根28の管体28aに共通に挿入される1本のヒンジピン29とを備える。第1羽根27および第2羽根28はヒンジピン29回りで相対回転する。ヒンジピン29の中心軸は開閉時に上箱体13の回転軸線に相当する。
【0087】
ヒンジ26には板ばね31が接続される。図17に示されるように、板ばね31は、ヒンジピン29の軸心に平行に母線を維持する湾曲体に形成される。板ばね31の両端はヒンジピン29から離れた位置で第1羽根27および第2羽根28にそれぞれ結合される。上箱体13の下端が下箱体12の上端に合わさる閉じ位置では、第1羽根27および第2羽根28は1つの面に沿って並んで配置され、板ばね31の中間域はヒンジピン29から内側に最も遠ざかる。上箱体13が閉じ位置から開き位置にヒンジピン29回りで変位するにつれて、第1羽根27および第2羽根28の間で外側の角度は狭まっていき、板ばね31の中間域はヒンジピン29に接近する。図18に示されるように、板ばね31の中間域がヒンジピン29に接触すると、下箱体12に対してヒンジピン29回りに上箱体13の変位は規制され、上箱体13の開き位置が規定される。ヒンジピン29回りで規定の中間開度よりも開度が小さいと、板ばね31は閉じ位置に向かって上箱体13に駆動力を作用する。開度が規定の中間開度より大きいと、板ばね31は開き位置に向かって上箱体13に駆動力を作用する。ヒンジ26および板ばね31はヒンジカバー32で覆われる。ヒンジカバー32は例えば緩衝材18の布材18aと同等な素材から形成される。
【0088】
上箱体13の化粧天板24aには予め決められた指向性Dvに則って紫外線を放出するLEDランプ(光源)33が埋め込まれる。LEDランプ33は、例えば長波長UV-A(最適には395nm~405nmの波長)の光線を放出する。望ましくは、LEDランプ33は可視光線以外の光線のみを放出する。望ましくは、LEDランプ33は狭い指向性Dvを有する。LEDランプ33は、照射域全域で下箱体12によって遮られる指向性Dvを有する。
【0089】
LEDランプ33には電池35が接続される。電池35は、樹脂成形体の天板16aと化粧天板24aとの間に区画される電池室34に収容される。電池35には例えば薄型のボタン電池が用いられればよい。ここでは、例えば複数のボタン電池が直列に接続される。LEDランプ33には電池35から電流が供給される。
【0090】
ヒンジ26および板ばね31には、LEDランプ33に対して電流の供給および切断を制御するスイッチ36が組み込まれる。板ばね31の中間域には、板ばね31から電気的に絶縁されながら第1接点37が固着される。ヒンジ26は、第1接点37と協働してスイッチ36を構成する第2接点として機能する。したがって、ヒンジ26は導電材から形成される。第1接点37は例えば銅といった導電材から形成される。第1接点37および板ばね31の間には例えば絶縁体が挟まれる。第1接点37は、板ばね31でヒンジピン29に向き合う面に配置される。第1接点37は、上箱体13の開き位置でヒンジ26に接触し、開き位置以外ではヒンジ26から離隔する。
【0091】
フォトフレーム103の固定にあたって上箱体13には磁性体66が組み込まれることができる。磁性体66は例えば窪み61の底面を形成する薄板で構成される。薄板は例えばステンレス鋼板であればよい。フォトフレーム103の磁石124は磁性体66の表面に面接触する。磁石124の磁力は磁性体66にフォトフレーム103を結合する。磁石124の働きでフォトフレーム103は窪み61に固定される。フォトフレーム103は上箱体13の開閉に拘わらず窪み61内に良好に保持されることができる。
【0092】
図19に示されるように、内箱11では、LEDランプ33、電池35およびスイッチ36を含む第1具体例に係る光照射回路38が構築される。光照射回路38では電池35に直列にLEDランプ33のLED素子が接続される。LEDランプ33には直列にタイマー限時ノーマリーオープン接点(以下「タイマー接点」)39が接続される。LEDランプ33およびタイマー接点39には並列にスイッチ36およびタイマー41が接続される。スイッチ36が導通すると、タイマー41が動作し、予め決められた時間(以下「第1時間」という)の経過後にタイマー接点39が閉じる。その結果、LEDランプ33は通電する。スイッチ36が開くと、タイマー41は復帰し、タイマー接点39が開放される。その結果、LEDランプ33は消える。
【0093】
図20に示されるように、内箱11には録音された音声を再生する音声再生ユニット45が組み込まれる。音声再生ユニット45は、マイクロホン46から音声信号を取得し、スピーカー47に音声信号を供給する音声回路48を備える。音声回路48には電池35が接続される。音声回路48は電池35の電圧を受けて動作する。
【0094】
マイクロホン46は音声に基づく空気の振動を検出し音声信号(電気信号)に変換する。生成された音声信号は例えばメモリー49に記録される。メモリー49には例えばEEPROMが用いられることができる。メモリー49は、一度だけ音声信号の書き込みを許容するメモリーであるとよい。マイクロホン46は上箱体13または下箱体12に支持される。ここでは、例えば天板16aと化粧天板24aとの間に区画される空間にマイクロホン46は収容される。天板16aや化粧天板24aには、マイクロホン46の位置に対応して配置されマイクロホン46に外気を接続する通孔が形成されてもよい。
【0095】
スピーカー47は音声信号に基づき空気の振動を生成し対応する音声を再生する。再生された音声は観察者の聴覚を刺激する。こうして観察者は音声を聞き取ることができる。スピーカー47は上箱体13または下箱体12に支持される。ここでは、例えば天板16aと化粧天板24aとの間に区画される空間にスピーカー47は収容される。天板16aや化粧天板24aには、スピーカー47の位置に対応して配置されスピーカー47に外気を接続する通孔が形成されてもよい。
【0096】
音声再生ユニット45には、紫外線の照射の開始から予め決められた時間(以下「第2時間」という)が経過するまで音声の再生を保留する保留回路51が接続される。保留回路51は音声回路48にスイッチ36を接続する。音声回路48と光照射回路38とで電池35およびスイッチ36は共通化される。保留回路51はスイッチ36の導通から(第1時間+第2時間)を計時する。ここでは、紫外線の照射が開始されてから予め決められた第2時間が経過すると、音声回路48は音声信号をメモリー49から取り出しスピーカー47に供給する。
【0097】
音声回路48には録音スイッチ52が接続される。録音スイッチ52が導通すると、音声回路48はマイクロホン46から音声信号を取得しメモリー49にその音声信号を格納する。図21に示されるように、録音スイッチ52のボタンは上箱体13の内壁面に設置されることができる。ここでは、ボタンが押され続ける限り、録音スイッチ52は導通する。ボタンが押し操作から解放されると、録音スイッチ52は切断される。ボタンが上箱体13の内側に配置されることで、上箱体13が閉じ位置に位置するだけで録音スイッチ52は誤操作から保護されることができる。上箱体13は、内箱11の構成体以外の物体から録音スイッチ52を保護する防護体として機能する。こうして、意図しない音声の録音(上書きに基づく音声の消去)は防止されることができる。その他、録音スイッチ52はスイッチ36の導通と連動してもよい。その結果、上箱体13が開き位置に達した状態で録音スイッチ52が操作されると、音声はメモリー49に録音されることができる。
【0098】
LEDランプ33、タイマー接点39、タイマー41、音声回路48、メモリー49および保留回路51は例えば共通のプリント基板上に実装されてもよい。スイッチ36の第1接点37やヒンジ26の第1羽根27または第2羽根28、電池35、マイクロホン46、スピーカー47などは例えばビニル被膜線といった電線でプリント基板上の配線パターンに電気的に接続されればよい。プリント基板は例えば電池室34に収容されればよい。
【0099】
次に内箱11の作用を説明する。図14に示されるように、上箱体13が閉じ位置に位置すると、上箱体13の下縁は下箱体12の上縁に合わさる。上箱体13は指輪21に覆い被さってダイヤモンド粒23を隠す。内箱11の観察者は閉じた内箱11の外観を視認する。ダイヤモンド粒23は観察者の視界から外れる。
【0100】
このとき、図17に示されるように、板ばね31の中間域はヒンジピン29から最も遠ざかる。したがって、スイッチ36の第1接点37はヒンジ26すなわち第2接点から離れる。スイッチ36は切断される。LEDランプ33は消灯状態に維持される。音声回路48の動作は停止状態に維持される。
【0101】
観察者が板ばね31の弾性力に抗してヒンジピン29回りで開き位置に向かって上箱体13を動かすと、上箱体13の下端は下箱体12の上端から離れていく。上箱体13および下箱体12の隙間からダイヤモンド粒23に向かって可視光線は差し込む。ダイヤモンド粒23は徐々に露出していく。ダイヤモンド粒23は可視光線の照射に曝される。したがって、ダイヤモンド粒23は透明な輝きを放つ。
【0102】
上箱体13の開度が規定の中間開度よりも増大すると、板ばね31は開き位置に向かって上箱体13を駆動する。その結果、上箱体13は最大開度の開き位置に到達する。板ばね31の弾性力に応じて上箱体13は最大開度の開き位置に保持される。上箱体13の平坦面63は回転軸線から遠ざかるほど高い位置に位置する。図15に示されるように、上箱体13に遮られずに観察者はダイヤモンド粒23を視認することができる。ダイヤモンド粒23は可視光(自然光や電灯の光)の下で透明な輝きを放つ。
【0103】
上箱体13が開き位置に到達すると、図18に示されるように、板ばね31の弾性力を受けて板ばね31の中間域はヒンジピン29に押し当てられる。こうして第1接点37はヒンジ26すなわち第2接点に接触する。スイッチ36は導通する。スイッチ36の導通(オン動作)から第1時間が経過すると、LEDランプ33は点灯する。LEDランプ33はダイヤモンド粒23に紫外線を照射し始める。ダイヤモンド粒23は青色に輝く。
【0104】
上箱体13の開放後しばし透明に輝くダイヤモンド粒23が観察された後に、ダイヤモンド粒23は透明から青色に変色する。こうして上箱体13の開放動作に応じて光の演出効果は作り出される。板ばね31は、開き位置に上箱体13を位置させる駆動力を発揮するので、閉じ位置および開き位置の中間位置でダイヤモンド粒23が変色し始めることは防止され、観察者は確実にダイヤモンド粒23の変色を目撃することができる。
【0105】
紫外線の照射開始から第2時間が経過すると、音声回路48は録音された音声を再生する。例えばプレゼントであれば、観察者には贈り主の音声(例えば「結婚してください」とか「これからいっしょにいよう」とか)が届けられることができる。音声の再生はダイヤモンド粒23の視覚効果から遅延することから、ダイヤモンド粒23の視覚効果および音声の演出効果は順番に観察者に作用する。観察者はダイヤモンド粒23の視覚効果を意識した後に音声の聴覚効果(言語処理を含む)を意識することができる。音声の演出効果は視覚効果に上積みされる。本発明者の気づきによれば、ひとは同時に複数の感覚を意識することができないことから、音声の演出効果が視覚効果と同時に進行する場合に比べて、音声の再生が視覚効果からずれることで視覚および音声の相乗効果は強められることができる。この演出効果で内箱11の観察者は他では味わえない感動を体験することができる。
【0106】
スイッチ36が切断されると、LEDランプ33は消える。音声回路48は音声信号の供給を終了する。音声の再生は終了する。
【0107】
プレゼントに先立って贈り主の音声は予め内箱11に録音される。録音にあたって上箱体13は開き位置に位置づけられる。贈り主は録音スイッチ52を押しながらマイクロホン46に向かって音声(例えば「結婚してください」とか「これからいっしょにいよう」とか)を発する。録音スイッチ52の導通に応じて音声回路48は動作する。音声はマイクロホン46で音声信号に変換される。音声信号はメモリー49に格納される。録音スイッチ52のボタンから指が離れると、音声の録音は終了する。
【0108】
ここでは、緩衝材18の布材18aは黒色や濃紺色といった色に着色されるとよい。こうした着色によれば、LEDランプ33の光線に紫外線域に隣接する可視光線が微妙に混入しても布材18aに照らされる可視光線は目立たない。LEDランプ33の光線は観察者の視覚から除外されることができる。
【0109】
例えば男性と女性とがジュエリーの購入にあたってジュエリーショップを訪れる場面を想定する。ジュエリーショップの店内はそのジュエリーショップやブランドに固有の香りで満たされる。ここでは、フォトフレーム103の紙片108は店内の香りを感じさせる香気成分を含有することができる。こうしてジュエリーショップの店内の香りは内箱11に関連づけられる。ジュエリーショップで指輪21が購入されると、購入の場面は香りに紐付けられることができる。香りは男性および女性の記憶に強く残る。
【0110】
内箱11が外箱192から取り出されると、内箱11の周囲にはジュエリーショップの香りが漂う。図22に示されるように、紙片108の香気成分は貫通孔125から空間65に漏れ出る。漏れ出た香気成分は空間65から上箱体13の上方に向かって放散される。女性は内箱11を取り出すたびに香りを楽しむことができる。女性がプレゼントとして指輪21を受け取ったのであれば、女性は、自宅で内箱11に近づくたびに、プレゼントを受け取った際の喜びを思い出す。内箱11はプレゼントを受け取った際の喜びを思い出すきっかけを作り出すことができる。男性の印象は女性に強く植え付けられることができる。
【0111】
内箱11は香りの放出源として室内に飾られることができる。女性は室内で頻繁に内箱11を目にすることができる。こうして頻繁に女性はプレゼントを受け取った際の喜びを思い出すことができる。男性の印象は強く女性に刷り込まれることができる。
【0112】
囲み64の働きで上箱体13の上面にはトレイが形成されることができる。板材111上に指輪21やキーホルダーなどの小物は置かれることができる。囲み64の働きで小物は板材111上に保持されることができる。こうしたトレイは日常的に利用されることから、女性は頻繁に内箱11を目にすることができる。プレゼントを受け取った際の感情は女性の記憶に強く刷り込まれることができる。内箱11の観察者には指輪21やブランド、購入時のジュエリーショップの印象が強く植え付けられることができる。
【0113】
磁石124の磁力で板材111は磁性体66に固着される。空間65から板材111の外周にアクセスは許容されることができる。板材111の外周に外力を作用させることで板材111は簡単に窪み61から引き上げられることができる。フォトフレーム103は簡単に上箱体13から取り外されることができる。前述のように、紙片108はフォトフレーム103から取り出されることができるので、紙片108には香気成分が補充されることができる。あるいは、紙片108は十分に香気成分を含有するものに交換されてもよい。こうして女性はいつまでも内箱11から香りを楽しむことができる。空間65は板材111の左縁や右縁に沿って細く延びて例えば指輪21の差し込みを受け入れる大きさに形成されることができる。この場合には、フォトフレーム103の取り外しにあたって空間65には硬質体の工具が差し込まれればよい。
【0114】
例えばジュエリーショップでは購入の場面がインスタントカメラで撮像されることができる。インスタントフィルム(写真PC)には購入の場面がその場で現像されることができる。板材111は窪み61内にインスタントフィルムを保持する役割を果たす。こうして写真PCは簡単に内箱11に取り付けられることができる。観察者は透明板102を透かしてインスタントフィルムの画像を楽しむことができる。画像は、プレゼントを受け取った際の感情をさらに強める役割を果たすことができる。
【0115】
本実施形態に係る内箱11は、透明から青色蛍光にダイヤモンド粒23の変色を演出する。指輪21の所有者はダイヤモンド粒23の変色を楽しむ際に内箱11を利用する。こうして内箱11は指輪21といっしょに所有され続ける。内箱11が取り出される機会は増加する。インスタントフィルムの画像を目にする機会は増加する。一般の商品では、その商品が利用され始めるとしばしば包装箱は捨てられてしまう。
【0116】
同様に、本実施形態に係る内箱11は、録音された音声を再生する。こうして音声の演出効果は実現されることから、指輪21の所有者は内箱11を捨てずに保持し音声の演出効果を楽しむ。こうして内箱11は指輪21といっしょに所有され続ける。内箱11が取り出される機会はさらに増加する。インスタントフィルムの画像を目にする機会はさらに増加する。
【0117】
本実施形態ではフォトフレーム103の板材111は四角形の輪郭に形成される。板材111は、窪み61内で互いに向き合って平行に広がる壁面に挟まれて保持されることができる。フォトフレーム103は、補助部材104に組み合わせられてフォトスタンド101として機能するだけでなく、商品包装ユニット191の内箱11に組み付けられて商品包装ユニット191に写真PCの鑑賞の楽しみを追加することができる。商品包装ユニット191の内箱11にはフォトフレーム103に代えてフォトフレーム173が用いられることができる。
【0118】
図23に示されるように、フォトフレーム103の組み込みにあたって、板材111には、紙片室から延びて板材111の表面に開口する貫通口137が形成されてもよい。貫通口137の下端は紙片108の輪郭よりも内側で紙片108に重なる。紙片108の香気成分は貫通口137から板材111の上方に向かって放散されることができる。内箱11の周囲には香りが漂う。ここでは、磁石124は板材111の裏面に埋め込まれることができる。板材111の裏面は面一に整えられることができる。
【0119】
図24は第2具体例に係る光照射回路の構成を概略的に示す。光照射回路43は、電池35に接続されるNPNトランジスターTR1を備える。電池35のプラス端子とNPNトランジスターTR1のコレクターCとの間にLEDランプ33のLED素子は接続される。電池35のプラス端子とNPNトランジスターTR1のベースBとの間にはスイッチ36および第1抵抗R1が直列に接続される。NPNトランジスターTR1のベースBと電池35のマイナス端子との間にはキャパシターC1が接続される。第1抵抗R1およびキャパシターC1と並列に第2抵抗R2は接続される。NPNトランジスターTR1のエミッターEは電池35のマイナス端子に接続される。この光照射回路43では、スイッチ36が導通すると、時定数回路R1、C1の働きでNPNトランジスターTR1のベースBに印加される電圧は徐々に上昇する。電圧の上昇中にNPNトランジスターTR1のベースBで電圧が規定値に達すると、コレクターCに電流は流入する。その後、規定の時間が経過すると、NPNトランジスターTR1のベースBに印加される電圧は一定に維持される。スイッチ36が切断されると、キャパシターC1の電荷は第2抵抗R2を通じて放電される。
【0120】
音声再生ユニット45の保留回路51は、紫外線が最大光量に達した後に予め決められた時間(以下「第3時間」という)が経過するまで音声の再生を保留する。音声回路48と光照射回路43とで電池35およびスイッチ36は共通化される。保留回路51は、スイッチ36の導通から紫外線が最大光量に達する時間(以下「漸増時間」という)、および、第3時間を計時する。漸増時間は光照射回路43の電圧特性で特定されることができる。漸増時間は、スイッチ36の導通から、NPNトランジスターTR1のベースBに印加される電圧が最大値で維持され始める時間に相当する。ここでは、紫外線が最大光量に達した時点から予め決められた第3時間が経過すると、音声回路48は音声信号をメモリー49から取り出しスピーカー47に供給する。
【0121】
LEDランプ33、NPNトランジスターTR1、キャパシターC1、第1および第2抵抗R1、R2、音声回路48、メモリー49および保留回路51は例えば共通のプリント基板上に実装されてもよい。スイッチ36の第1接点37やヒンジ26の第1羽根27または第2羽根28、電池35、マイクロホン46、スピーカー47などは例えばビニル被膜線といった電線でプリント基板上の配線パターンに電気的に接続されればよい。プリント基板は例えば電池室34に収容されればよい。
【0122】
第2具体例に係る光照射回路43では、上箱体13が開き位置に到達してスイッチ36が導通してから、スイッチ36の導通(オン動作)後、第1時間の経過を待って電池35からNPNトランジスターTR1のベースBに規定値の電圧が印加される。NPNトランジスターTR1のコレクターCに電流が流入し、LEDランプ33は点灯し始める。したがって、内箱11の観察者は、上箱体13の開放後しばし透明に輝くダイヤモンド粒23を観察することができる。
【0123】
時定数回路R1、C1の働きでNPNトランジスターTR1のベースBに印加される電圧は徐々に上昇する。LEDランプ33に流通する電流量は徐々に増加していく。LEDランプ33からダイヤモンド粒23に照射される紫外線の光量は増加していく。ダイヤモンド粒23は徐々に透明から青色に変色していく。こうして上箱体13の開放動作に応じて光の演出効果は作り出される。板ばね31は、開き位置に上箱体13を位置させる駆動力を発揮するので、閉じ位置および開き位置の中間位置でダイヤモンド粒23が変色し始めることは防止され、観察者は確実にダイヤモンド粒23の変色を目撃することができる。
【0124】
紫外線の照射開始から第2時間が経過すると、すなわち、ダイヤモンド粒23が最大限に青く輝き始めてから第3時間が経過すると、音声回路48は録音された音声を再生する。例えばプレゼントであれば、観察者には贈り主の音声(例えば「結婚してください」とか「これからいっしょにいよう」とか)が届けられることができる。音声の再生はダイヤモンド粒23の視覚効果から遅延することから、ダイヤモンド粒23の視覚効果および音声の演出効果は順番に観察者に作用する。観察者はダイヤモンド粒23の視覚効果を意識した後に音声の聴覚効果(言語処理を含む)を意識することができる。音声の演出効果は視覚効果に上積みされる。本発明者の気づきによれば、ひとは同時に複数の感覚を意識することができないことから、音声の演出効果が視覚効果と同時に進行する場合に比べて、音声の再生が視覚効果からずれることで視覚および音声の相乗効果は強められることができる。この演出効果で内箱11の観察者は他では味わえない感動を体験することができる。
【0125】
スイッチ36が切断されると、LEDランプ33は消える。音声回路48は音声信号の供給を終了する。音声の再生は終了する。キャパシターC1の電荷は第2抵抗R2を通じて放電される。
【0126】
なお、LEDランプ33は上箱体13に代わって下箱体12に支持されてもよい。その他、ダイヤモンド粒23は、ネックレスのチェーンを形成する複数の台座に搭載されてもよい。台座は例えばプラチナや金といった金属材から成形される。個々の台座には1個のダイヤモンド粒23が固定されてもよく複数のダイヤモンド粒23が固定されてもよい。その他、ダイヤモンド粒23は、ペンダントやブレスレット、ピアス、リング、アンクレット上にあしらわれてもよい。ダイヤモンド粒は均一な大きさでもよく大小混ぜ込まれてもよい。
【0127】
前述の内箱11では、スイッチ36に、上箱体13が開き位置に達すると上箱体13によって押し下げられるプランジャーを有するタクトスイッチが用いられてもよい。第1具体例に係る光照射回路38や第2具体例に係る光照射回路43は前述と同様な機能を実現する限り他の構成の電子回路に置き換えられてもよい。また、スイッチ36の動作は、前述のように開き位置に位置する上箱体13に連動するだけでなく、閉じ位置に位置する上箱体13に連動してもよい。その他、光照射回路38、43や音声回路48、保留回路51の機能はマイクロプロセッサー(MPU)で実行されるソフトウェアで実現されてもよい。
【符号の説明】
【0128】
102…透明域(透明板)、103…フォトフレーム、107…第1平面、108…紙片、109…第2平面、111…板材、112…不透明膜、114…第1保持体、115…第2保持体、116…第1レール、121…第2レール、142…第1保持体の構成要素(透明板)、143…フォトフレーム、146…第1保持体の構成要素(枠体)、151…第1平面、152…第2平面、153…板材、156…第2保持体、157…レール(スライドレール)、173…フォトフレーム、174…第1平面、175…第2平面、176…板材、177…第1保持体、178…第2保持体、PC…写真。
【要約】
【課題】香りを放散するフォトフレームであって手軽に香りを切り替えることができるフォトフレームを提供する。
【解決手段】フォトフレーム103は、香気成分を含有する長尺の紙片108と、表面または裏面に写真PCを受け止める第1平面107を規定し、裏面に紙片108を受け止める第2平面109を規定する板材111と、板材111に取り付けられて、第1平面107に倣って写真PCを保持する第1保持体114と、板材111に着脱自在に取り付けられて、第2平面109に倣って紙片108を保持する第2保持体115とを備える。
【選択図】図2
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