(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】ノズル及びこれを備えた吐出容器
(51)【国際特許分類】
B65D 47/24 20060101AFI20240502BHJP
B65D 47/18 20060101ALI20240502BHJP
B65D 83/00 20060101ALI20240502BHJP
B65D 77/06 20060101ALI20240502BHJP
【FI】
B65D47/24 200
B65D47/18
B65D83/00 G
B65D77/06 L
(21)【出願番号】P 2020111652
(22)【出願日】2020-06-29
【審査請求日】2023-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000104674
【氏名又は名称】キョーラク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】室屋 洋輔
【審査官】森本 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-011067(JP,A)
【文献】特開2020-032329(JP,A)
【文献】特開2007-204141(JP,A)
【文献】特開2003-221052(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/24
B65D 47/18
B65D 83/00
B65D 77/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル本体と、栓部材
から構成され、吐出液を吐出させるためのノズルであって、
前記ノズル本体は、基端側筒部と、当該基端側筒部から先端側に向かって延びる吐出筒部とを備え、
前記基端側筒部の内周面には、基端側の縁部から前記先端側に向かって延びる溝が形成されており、
前記栓部材は、前記基端側筒部に
圧入嵌合されることで保持される基端部と、当該基端部から前記先端側に向かって延びる立壁とを備えるとともに、前記基端側筒部の内部に配置され、
前記立壁は、前記基端側筒部の内周面に当接しており、
前記立壁が前記基端側筒部の内周面から離反することで、前記吐出液が
前記溝を通って吐出可能となる、ノズル。
【請求項2】
請求項1に記載のノズルであって、
前記基端部は、中実に成形されるとともに、その基端側の端部に肉抜きが形成されている、ノズル。
【請求項3】
請求項
2に記載のノズルであって、
前記肉抜きが形成されている前記端部は前記立壁よりも肉厚に形成される、ノズル。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれかに記載のノズルであって、
前記基端部の上端は、前記溝の前記先端側の端部よりも、前記基端側に位置する、ノズル。
【請求項5】
請求項1~請求項4
のいずれかに記載のノズルであって、
前記栓部材は、前記立壁を周壁とし且つ前記先端側に開口する液溜まりを備える、ノズル。
【請求項6】
請求項5に記載のノズルであって、
前記吐出筒部は、細孔を有する底部を備えており、当該底部は、前記基端側筒部の内部であって且つ前記液溜まりの内部に位置付けられている、ノズル。
【請求項7】
内容液を収容する容器本体と、当該容器本体に装着された請求項1~請求項6のいずれかに記載のノズルとを備える吐出容器であって、
前記容器本体を押圧して当該容器本体の内圧を上昇させることで、前記立壁が前記内周面から離反して前記内容液が前記吐出液として吐出される、吐出容器。
【請求項8】
請求項7に記載の吐出容器であって、
前記容器本体は、外殻と内袋とを有し且つ前記内容液の減少に伴って前記内袋が収縮するよう構成される、吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆止弁構造を備えるノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器内部への外気の流入を防止するため、逆止弁構造を有するノズルを備えた吐出容器がある。例えば、特許文献1には、点眼薬等の内容液を少量ずつ吐出可能なノズルを備えた吐出容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のノズルは、逆止弁の弁体が吐出方向及び反吐出方向に移動することで逆止弁構造を実現しているため、少なくともノズル本体、逆止弁及び逆止弁の弁体を着座させる中栓部材の3部材が必要であり、構造が複雑になってしまう。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で逆止弁構造を実現可能なノズルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、ノズル本体と、栓部材とを備え、吐出液を吐出させるためのノズルであって、前記ノズル本体は、基端側筒部と、当該基端側筒部から先端側に向かって延びる吐出筒部とを備え、前記栓部材は、前記基端側筒部に保持される基端部と、当該基端部から前記先端側に向かって延びる立壁とを備えるとともに、前記基端側筒部の内部に配置され、前記立壁は、前記基端側筒部の内周面に当接しており、前記立壁が前記基端側筒部の内周面から離反することで、前記吐出液が吐出可能となる、ノズルが提供される。
【0007】
本発明によれば、栓部材の立壁がノズル本体の基端側筒部の内周面に当接した状態と当該内周面から離反した状態とを取れるよう構成されており、栓部材とノズル本体の簡単な構成のみで、逆止弁構造を実現可能となっている。
【0008】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
【0009】
好ましくは、前記基端側筒部の内周面には、基端側の縁部から前記先端側に向かって延びる溝が形成されており、前記吐出液は当該溝を通って吐出される。
【0010】
好ましくは、前記栓部材は、前記基端側筒部に圧入嵌合される。
【0011】
好ましくは、前記立壁は筒状に形成されており、前記基端側筒部の内周面に周方向に亘って当接している。
【0012】
好ましくは、前記栓部材は、前記立壁を周壁とし且つ前記先端側に開口する液溜まりを備える。
【0013】
好ましくは、前記吐出筒部は、細孔を有する底部を備えており、当該底部は、前記基端側筒部の内部であって且つ前記液溜まりの内部に位置付けられている。
【0014】
また、本発明によれば、内容液を収容する容器本体と、当該容器本体に装着された上記ノズルとを備える吐出容器であって、前記容器本体を押圧して当該容器本体の内圧を上昇させることで、前記立壁が前記内周面から離反して前記内容液が前記吐出液として吐出される、吐出容器が提供される。
【0015】
好ましくは、前記容器本体は、外殻と内袋とを有し且つ前記内容液の減少に伴って前記内袋が収縮するよう構成される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るノズル1の分解斜視図である。
【
図2】
図1のノズル1を基端側から見たときの分解斜視図である。
【
図8】
図1のノズル1の要部を示す断面斜視図である。
【
図9】
図1のノズル1を基端側から見た斜視図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係るノズル1を備えた吐出容器100を示す分解斜視図である。
【
図13】本発明の第2実施形態に係るノズル1の、
図3に示すA-A線に対応する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。なお、以下の説明中においては、ノズル1の基端側を下側、ノズル1の先端側を上側とも称する。
【0018】
<1.第1実施形態>
1.1 ノズル
本発明の第1実施形態に係るノズル1は、
図1~
図3に示すように、ノズル本体10と、栓部材20とを備え、これらが一体となって構成される。ノズル1は、後述するように、容器本体101に装着されることによって、吐出容器100を構成する(
図10参照)。ノズル1は、容器本体101に収容された内容液を少量ずつ(1滴ずつ)吐出させるために用いられる。
【0019】
ノズル本体10は、
図1、
図2及び
図4に示すように、基端側筒部11と、基端側筒部11から先端側に向かって延びる吐出筒部12と、これらの間の位置に設けられるフランジ部13とを備える。ノズル本体10は、樹脂製とされ、例えば射出成形によって一体的に成形される。
【0020】
基端側筒部11は、基端側(下方)に向かって外径が小さくなる筒状に形成される。また、基端側筒部11の内周面11aには、
図2、
図5及び
図8に示すように、周方向において対向する位置に、基端側の縁部から先端側に向かって延びる溝11bが形成されている。後述するように、当該溝11bには、吐出液が流通する。本実施形態において、溝11bの断面形状はコの字形状であるが(
図3及び
図7A、
図7B参照)、栓部材20との間の空間を吐出液が流通可能であれば、任意の形状とすることができる。また、溝11bの数も、一対であることに限定されるわけではなく、1本であってもよく、3本以上であっても良い。
【0021】
吐出筒部12は、
図1等に示すように、基端側筒部11よりも径の小さい筒状に形成され、内側を吐出液が流通可能となっている。吐出筒部12の内周面12aは、
図5及び
図6に示すように、先端に向かうにつれてわずかに径が広がるよう形成される。また、吐出筒部12の基端側の端部は、
図8にもに示すように、基端側筒部11の内部まで延びており、基端側筒部11の内部に吐出筒部12の底部12bが位置付けられている。底部12bには、上下方向に貫通する細孔12cが形成されており、基端側筒部11の内部と吐出筒部12の内部とが連通するようになっている。なお、細孔12cの径は1mm以下とすることが好ましく、0.5mm以下とすることがより好ましい。
【0022】
加えて、吐出筒部12の先端には、先端側に向かって拡径する吐出口12dが形成されており、基端側筒部11の内部の吐出液は細孔12c及び吐出筒部12を通って吐出口12dから吐出されるようになっている。
【0023】
フランジ部13は、基端側筒部11の先端側の位置において、その外周面から径方向外側に向かって延びる。フランジ部13は、容器本体101の口部111と係合し、ノズル1が容器本体101の内部へ入ってしまうことを防止するものである(
図10参照)。本実施形態において、フランジ部13は、周方向に亘って形成される。
【0024】
栓部材20は、
図1及び
図2に示すように、基端部21と、立壁22とを備える。栓部材20は、例えばシリコーン樹脂から形成される。
【0025】
基端部21は、円柱状をなし、その外径がノズル本体10の基端側筒部11の内径よりもわずかに大きくなるよう形成され、栓部材20を基端側筒部11の内部に挿入した際、基端側筒部11に保持されるようになっている。基端部21の基端側の端部には、
図2、
図5及び
図6に示すように、肉抜き21aが形成されている。
【0026】
立壁22は、
図5及び
図6に示すように、基端部21の上端21bの外縁部から上側(先端側)に向かって延びており、基端部21と外径が略同一の円筒状に形成されている。
【0027】
また、栓部材20は、
図8にも示すように、先端側に向かって開口する液溜まり23を備える。本実施形態において、液溜まり23は、基端部21の上端21bを底壁とし、立壁22を周壁とすることで形成される。
【0028】
上記構成のノズル本体10と栓部材20とは、
図2及び
図9に示すように、栓部材20の基端部21がノズル本体10の基端側筒部11の内部に圧入嵌合されることで一体化される。栓部材20が基端側筒部11の内部に保持されると、
図5及び
図6に示すように、ノズル本体10の基端側筒部11と液溜まり23との間に、内部空間Rが形成される。そして、
図7B及び
図8にも示すように、この状態において、吐出筒部12の底部12bを含む基端側の一部は、液溜まり23内に位置付けられる。また、この状態において、円筒状の立壁22の先端は、溝11bの先端よりも先端側まで延びており、ノズル本体10の基端側筒部11の内周面11aに、周方向に亘って当接している。
【0029】
1.2 吐出容器100
次に、
図10及び
図11を用いて、本発明の第1実施形態に係る吐出容器100について説明する。
【0030】
本実施形態の吐出容器100は、
図10に示すように、容器本体101と、上述したノズル1とを備えて構成される。容器本体101は、樹脂で構成され、内容液を収容する収容部110と、収容部110から内容液を吐出する口部111とを備える。
図11に示すように、容器本体101は、収容部110及び口部111において、外殻102と内袋103とを備えた積層剥離容器として構成される。
【0031】
外殻102は、使用者が押圧したときに収縮し、その後、収縮した状態から復元するように構成される。内袋103は、内容液の減少に伴って外殻102から剥離することによって収縮し、外殻102から離間する。外殻102は、復元性が高くなるように、内袋103よりも肉厚に形成される。
【0032】
外殻102には、収容部110の肩部110aにおいて、外殻102と内袋103の間の中間空間Mと、容器本体101の外部空間とを連通する外気導入孔102aが形成されている。外気導入孔102aには、中間空間Mへの空気の出入りを調整するための弁部材120が装着される。弁部材120を設けることで、内容液を吐出させる際には中間空間Mと外部とを非連通状態として内袋103を適切に加圧することができ、また、内容液が減少して内袋103が収縮しても外殻102を変形させず、容器本体101の形状を維持することができる。ただし、外気導入孔102a及び弁部材120を設ける代わりに、外殻102と内袋103の間に隙間を設けて外気を導入するようにしてもよい。
【0033】
本実施形態の吐出容器100は、
図10に示すように、上述した容器本体101の口部111にノズル1が装着されて構成される。本実施形態において、ノズル1の容器本体101への装着方法は打栓式とされるが、ねじ式であってもよい。
【0034】
なお、本実施形態の容器本体101では、
図11の拡大図に示すように、口部111の先端(上端)において内袋103が外殻102に覆い被さる構成となっている。すなわち、口部111を真上から見ると、外殻102は見えず、内袋103のみが見えるようになっている。このような構成により、口部111にノズル1を装着する際に、内袋103が口部111において剥離しにくくなっている。
【0035】
また、口部111の外周面には、雄ねじ部111aが螺旋状に形成されており、図示しないオーバーキャップを螺合することでノズル1を保護するよう構成されている。
【0036】
1.3 ノズル1の吐出動作
次に、
図12A及び
図12Bを用いて、上記構成の吐出容器100のノズル1による吐出動作を説明する。
【0037】
使用者が容器本体101(
図10参照)の先端側(ノズル1側)を下向きにすると、容器本体101の収容部110内に収容された内容液は、ノズル1の基端側筒部11に形成された溝11bに流入する。ただし、この段階では、ノズル本体10の基端側筒部11の内周面11aと栓部材20の立壁22とが当接していることから、溝11bは先端側で閉じられており、内容液は流通しない。
【0038】
この状態で容器本体101の収容部110を押圧すると、収容部110の内圧が上昇し、これに伴って栓部材20の立壁22が一対の溝11bに対向する位置において押圧される(
図12Aの矢印参照)。すると、
図12Bに示すように、立壁22が内側に向かってわずかに倒れ、立壁22が基端側筒部11の内周面11aから離反し、溝11bと内部空間Rとが連通する。ここで、内部空間Rは液溜まり23に面しており、液溜まり23内と吐出筒部12とは、細孔12cを介して連通している。したがって、収容部110内に収容された内容液は、溝11b、内部空間R、液溜まり23、細孔12c及び吐出筒部12を通って、吐出口12dから吐出液として吐出される。
【0039】
そして、その後収容部110の押圧をやめると、外殻102が元の形状に復元することで収容部110の内部の圧力が低下し、立壁22は再び基端側筒部11の内周面11aと当接して、内容液の流通が遮断される。以上のように、本実施形態のノズル1の栓部材20の立壁22は、容器本体101側の押圧の有無によって内容液の流通及び流通の規制を切り替える逆止弁として機能する。
【0040】
1.4 作用効果
以上のように、本実施形態のノズル1は、栓部材20の立壁22がノズル本体10の基端側筒部11の内周面11aに当接した状態と当該内周面11aから離反した状態とを取れるよう構成されている。このような構成により、本実施形態のノズル1は、ノズル本体10と栓部材20の2部材のみという簡単な構成で、逆止弁構造を実現可能となっている。
【0041】
また、本実施形態のノズル1は、吐出容器100の保管時、つまり内容液を吐出しない時には、液溜まり23に内容液が溜まった状態となる。つまり、吐出筒部12の底部12bに形成された細孔12cは、液溜まり23に溜まった内容液に浸かった状態となっている。したがって、本実施形態のノズル1は、立壁22と内周面12aによって形成される逆止弁機構に加え、液溜まり23を介して溝11b(つまり、容器本体101の収容部110の内部)と吐出筒部12とが隔離されている。このような構成により、本実施形態のノズル1は、収容部110の内部への空気や雑菌等の侵入をより強力に防ぐことが可能となっている。
【0042】
<2.第2実施形態>
次に、
図13及び
図14を参照して本実施形態の第2実施形態に係るノズル1について説明する。
【0043】
本実施形態のノズル1は、第1実施形態のノズル1と類似しており、ノズル本体10の基端側筒部11の内周面11aの形状及び栓部材20の形状のみが異なっている。以下、第1実施形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付してその説明を省略し、相違点のみを説明する。
【0044】
本実施形態のノズル本体10は、その基端側筒部11の内周面11aの先端側が先端に向かうにつれて内径が小さくなっており、傾斜面11cが形成されている。
【0045】
一方、栓部材20は、その基端部21の外周面に周方向に亘って形成される2組の突出部21cを備えている。本実施形態では、当該突出部21cの外径が基端側筒部11の内径よりもわずかに大きくなるよう形成されることで、栓部材20を基端側筒部11に挿入した際、基端側筒部11に保持されるようになっている。
【0046】
また、栓部材20の立壁22は、その先端部22aが外周面側のみ傾斜している。すなわち、先端部22aは、その内径が上下方向に亘って一定である一方、その外径が先端側に向かうにつれて小さくなっている。そして、栓部材20をノズル本体10に圧入嵌合した際、立壁22の当該先端部22aと、ノズル本体10の傾斜面11cとが当接するようになっている。
【0047】
このような構成であっても、栓部材20の先端部22aが、ノズル本体10の傾斜面11cに当接した状態と、当該傾斜面11cから離反した状態とを取れるようになっている。したがって、本実施形態のノズル1も、ノズル本体10と栓部材20の2部材という簡単な構成のみで、逆止弁構造を実現可能となっている。
【0048】
<3.変形例>
なお、本発明は、以下の態様でも実施可能である。
・上述した実施形態において、立壁22は円筒状に形成されていたが、立壁22は周方向に亘って設けられていなくても良い。つまり、立壁22は、ノズル本体10の基端側筒部11の溝11bに対応する位置に存在していれば良く、このような構成であっても、逆止弁構造を実現することが可能である。また、このような構成によっても逆止弁構造が実現可能であることから、液溜まり23を備えない構成とすることも可能である。
・上述した実施形態において、ノズル本体10の吐出筒部12の底部12bは液溜まり23の内部に位置付けられていたが、液溜まり23まで達していなくても良い。
・上述した実施形態では、栓部材20の立壁22は円筒状に形成されていたが、立壁22を角筒状にすることも可能である。この場合、これに対応して基端側筒部11の形状も角筒状とすることになる。
・上述した実施形態では、ノズル1の栓部材20はノズル本体10に対して圧入嵌合されていた。しかしながら、栓部材20をノズル本体10の基端側筒部11の内部に保持する方法は、突起による係合(スナップフィット)や接着部材により接着する等、他の方法であっても良い。
・上述した実施形態において、吐出容器100の容器本体101は積層剥離容器として構成されていたが、剥離しない容器であっても良い。
【符号の説明】
【0049】
1 :ノズル
10 :ノズル本体
11 :基端側筒部
11a :内周面
11b :溝
11c :傾斜面
12 :吐出筒部
12a :内周面
12b :底部
12c :細孔
12d :吐出口
13 :フランジ部
20 :栓部材
21 :基端部
21a :肉抜き
21b :上端
21c :突出部
22 :立壁
22a :先端部
23 :液溜まり
100 :吐出容器
101 :容器本体
102 :外殻
102a :外気導入孔
103 :内袋
110 :収容部
110a :肩部
111 :口部
111a :雄ねじ部
120 :弁部材
M :中間空間
R :内部空間