(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】手用マッサージ器
(51)【国際特許分類】
A61H 7/00 20060101AFI20240502BHJP
【FI】
A61H7/00 322E
A61H7/00 322A
(21)【出願番号】P 2023211380
(22)【出願日】2023-12-14
(62)【分割の表示】P 2019204168の分割
【原出願日】2019-11-11
【審査請求日】2023-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】595084807
【氏名又は名称】株式会社アテックス
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】原島 徹
(72)【発明者】
【氏名】近本 健作
【審査官】村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3216090(JP,U)
【文献】登録実用新案第3221451(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2009/0048547(US,A1)
【文献】特開平02-098357(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
手指を含む手が挿入される挿入空間を画定し、前記挿入空間に挿入された前記手の手の甲と対向する第1主壁部と、前記挿入空間に挿入された前記手の手のひらと対向する第2主壁部とを備える、ハウジングと、
前記第1主壁部に配置された手の甲を押圧するための手の甲側用エアバッグと、
前記手の親指以外の指を押圧するた
めのその他指用エアバッグと、
前記ハウジングに内蔵され、前記手の甲側用エアバッグ及び前記その他指用エアバッグと流体的に接続され、前記手の甲側用エアバッグ及び前記その他指用エアバッグが膨張及び収縮するように前記手の甲側用エアバッグ及び前記その他指用エアバッグにエアを供給するエア供給源と、
前記第2主壁部に配置された揉み部材と、
前記ハウジング内に内蔵されて、前記揉み部材を運動させる駆動機構と、
を備え、
右手親指を押圧するための右手親指用エアバッグと、左手親指を押圧するための左手親指用エアバッグと、をさらに備える、手用マッサージ器。
【請求項2】
前記駆動機構は、前記揉み部材を手のひらの手首側の縁部に沿うように円弧状に往復運動させることを特徴とする請求項1に記載の手用マッサージ器。
【請求項3】
前記両親指用エアバッグ、前記その他指用エアバッグ、および、前記甲側用エアバッグへの前記エア供給源からのエアの供給を互いに独立させて行うことができるエア供給手段を備える請求項1又は請求項2に記載の手用マッサージ器。
【請求項4】
前記手の甲側用エアバッグは、前記手の手首を前記手の甲側から押圧するための甲側手首用エアバッグを有し、
前記第2主壁部の揉み部材よりも前記手の手首側の部位に、前記甲側手首用エアバッグと対向するように配置された、前記手の手首を前記手のひら側から押圧するためのひら側手首用エアバッグをさらに備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の手用マッサージ器。
【請求項5】
前記第2主壁部の揉み部材よりも前記指側の部位に配置された、前記指の付け根を前記手のひら側から押圧するためのひら側指の付け根用エアバッグをさらに備える請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の手用マッサージ器。
【請求項6】
前記手の甲側用エアバッグは、前記ひら側指の付け根用エアバッグに対向するように配置された、前記指の付け根を前記手の甲側から押圧するための甲側指の付け根用エアバッグを備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の手用マッサージ器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手用マッサージ器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されたマッサージ器は、手の甲用のエアバッグと、手のひら用のエアバッグと、手指用のエアバッグとを備える。これらのエアバッグの膨張収縮により、使用者の手の甲と、手のひらと、手指とがマッサージされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
手指を含む手のマッサージにおいて、手のひら、手の甲、及び、手指のそれぞれに適したマッサージ圧力(押圧力)が求められている。例えば、手のひらに適したマッサージ圧力は、手の甲に適したマッサージ圧力に比して高いことが知られている。しかしながら、特許文献1のマッサージ器では、手のひらと、手の甲と、手指とが、エアバッグの膨張によって押圧されるため、それぞれの部位に適したマッサージ圧力が得られにくい。
【0005】
本発明は、手の甲、手のひら、及び、手指のそれぞれに適したマッサージ圧力で、使用者の手指を含む手を、マッサージすることができるマッサージ器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、手指を含む手が挿入される挿入空間を画定し、前記挿入空間に挿入された前記手の手の甲と対向する第1主壁部と、前記挿入空間に挿入された前記手の手のひらと対向する第2主壁部とを備える、ハウジングと、前記第1主壁部に配置された手の甲を押圧するための手の甲側用エアバッグと、前記手の親指以外の指を押圧するためにそれぞれの前記指を取り囲む筒状に形成されたその他指用エアバッグと、前記ハウジングに内蔵され、前記手の甲側用エアバッグ及び前記その他指用エアバッグと流体的に接続され、前記手の甲側用エアバッグ及び前記その他指用エアバッグが膨張及び収縮するように前記手の甲用エアバッグ及び前記その他指用エアバッグにエアを供給するエア供給源と、前記第2主壁部に配置された揉み部材と、前記ハウジング内に内蔵されて、前記揉み部材を運動させる駆動機構と、を備える、手用マッサージ器を提供する。
【0007】
手の甲は、甲側用エアバッグの膨張によって押圧される一方、手のひらは、揉み部材によって押圧するので、手のひらには、手の甲よりも高いマッサージ圧力が作用する。手指は、その他指用エアバッグの膨張によって押圧される。これにより、手の甲、手のひら、及び、手指それぞれに適したマッサージ圧力で、使用者の手指を含む手をマッサージすることができる。
【0008】
その他指用エアバッグに親指以外の指を挿入することによって、手のひらの左右方向の位置が、手の甲側用エアバッグ、及び、揉み部材に対して適切な位置に配置される。これにより、手の甲及び手のひらに対するマッサージ効果を高めることができる。
【0009】
前記駆動機構は、前記揉み部材を手のひらの手首側の縁部に沿うように円弧状に往復運動させることを特徴とする。
【0010】
本構成によれば、揉み部材が、手のひらの縁部に沿って円弧状に往復運動するので、マッサージ効果の高い部位を効果的にマッサージすることができる。人の手によってマッサージを受けたような感覚が得られやすい。
【0011】
好ましくは、右手親指を押圧するための右手親指用エアバッグと、左手親指を押圧するための左手親指用エアバッグと、をさらに備える。
【0012】
例えば、親指をマッサージする場合、従来の親指用エアバッグを備えないマッサージ器では、その他指用エアバッグに親指を挿入させて親指をマッサージする必要があった。これに対して、本構成によれば、その他指用エアバッグに加えて親指用エアバッグを備えているので、指を差し替えることなく親指を含めた5本の指全てをマッサージすることができる。
【0013】
また、親指を親指用エアバッグに挿入することによって、指の差し込みすぎが抑制される。これにより、手の甲及び手のひらが、手の甲用エアバッグ及び揉み部材に対してマッサージに適した前後方向位置に配置される。その結果、手の甲及び手のひらに対するマッサージ効果を高めることができる。
【0014】
また、好ましくは、前記両親指用エアバッグ、前記その他指用エアバッグ、および、前記甲側用エアバッグへのエアの前記エア供給源からの供給を互いに独立させて行うことができるエア供給手段を備える。
【0015】
本構成によれば、両親指用エアバッグと、その他指用エアバッグと、甲用エアバッグとを、それぞれを独立して動作させることができるので、マッサージ動作を多様化させることが可能となり、手指を含む手に対するマッサージ効果がより高められ得る。
【0016】
また、好ましくは、前記手の甲側用エアバッグは、前記手の手首を前記手の甲側から押圧するための甲側手首用エアバッグを有し、前記第2主壁部の揉み部材よりも前記手の手首側の部位に、前記甲側手首用エアバッグと対向するように配置された、前記手の手首を前記手のひら側から押圧するためのひら側手首用エアバッグをさらに備えてもよい。
【0017】
本構成によれば、甲側手首用エアバッグと、ひら側手首用エアバッグとによって、手首が甲側及びひら側から挟持される。これにより、挿入された手が、揉み部材及び各エアバッグに対して、適切な位置に保持されて、マッサージ効果がより高められ得る。
【0018】
また、好ましくは、前記第2主壁部の揉み部材よりも前記指側の部位に配置された、前記指の付け根を前記手のひら側から押圧するためのひら側指の付け根用エアバッグをさらに備えてもよい。
【0019】
本構成によれば、手のひら側の指の付け根を押圧することができるので、マッサージ動作を多様化させることができる。
【0020】
また、好ましくは、前記手の甲側エアバッグは、前記ひら側指の付け根用エアバッグに対向するように配置された、前記指の付け根を前記手の甲側から押圧するための甲側指の付け根用エアバッグを備えていてもよい。
【0021】
本構成によれば、ひら側指の付け根用エアバッグと、甲側指の付け根用エアバッグとによって、指の付け根をマッサージすることができる。両指の付け根用エアバッグによって、指の付け根が手の甲側及びひら側から挟持されるので、挿入された手が保持される。これにより、揉み部材動作時において揉み部材に対して、手が適切な位置に配置されて、マッサージ効果がより高められ得る。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、手の甲、手のひら、及び、手指のそれぞれに適したマッサージ圧力で、使用者の手指を含む手をマッサージすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施形態に係るマッサージ器の斜視図。
【
図2】カバー及びエアバッグユニットを取り外した状態の
図1のマッサージ器の斜視図。
【
図3】
図2におけるIII-III線に沿った断面。
【
図6A】ベース部展開状態のエアバッグ本体の平面図。
【
図6B】ベース部展開状態のエアバッグ本体の底面図。
【
図7】本発明の実施形態におけるマッサージ器のブロック図。
【
図8A】手のひらを水平状に挿通して使用するときのマッサージ器の説明図。
【
図8B】左手親指を上方に位置させて左手を挿通したときのマッサージ器の説明図。
【
図9】マッサージ器の第1動作パターン時の各種要素の動作推移の一例を示すタイムチャート。
【
図10】マッサージ器の第2動作パターン時の各種要素の動作推移の一例を示すタイムチャート。
【
図11】本発明の第2実施形態におけるマッサージ器のブロック図。
【
図12】第2実施形態におけるマッサージ器の動作パターン時の各種要素の動作推移の一例を示すタイムチャート。
【
図13】エアバッグ本体の変形例の展開状態の底面図。
【
図14】本発明におけるハウジングの変形例の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、手用マッサージ器に関するものである。このマッサージ器の構成の説明に先立ち、
図1を参照しながら、使用時におけるマッサージ器と手指を含む手との関係について概略を説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施形態に係る手指を含む手用のマッサージ器1の外観斜視図である。
図1に示すマッサージ器1の第1設置状態では、右手または左手の手のひらを下に向けた状態で手指を含む手(以下、単に「手」ともいう)が、マッサージ器1の前端に設けられた手挿入口11から挿入される。
【0026】
以下の説明において、「前」、「後」、「右」、「左」、「上」、「下」等の方向を示す用語は、特段の説明がある場合を除いて、使用者の手の甲側を「上」、手のひら側を「下」、手首側を「前」、指先側を「後」、とした場合におけるマッサージ器1の各方向を指すものとする。
【0027】
図1に示すように、マッサージ器1に左手が挿入される場合、左手の親指がマッサージ器1の右側に設けられた左手親指挿入部2Cに挿入される。マッサージ器1に右手が挿入される場合、右手の親指がマッサージ器1の左側に設けられた右手親指挿入部2Dに挿入される。
【0028】
マッサージ器1に挿入された手の手の甲は、マッサージ器1の前側で、かつ、手の甲側に配置された、後述する手の甲用エアバッグ31,32,33,34(
図5参照)によってマッサージされる。マッサージ器1に挿入された手の手のひらは、マッサージ器1の前側で、かつ、手のひら側に配置された揉み部材60(
図2参照)によってマッサージされる。マッサージ器1に挿入された側の手の親指は、マッサージ器1の左または右手親指挿入穴2C,2D内に配置された、後述する左または右手親指用エアバッグ35,36(
図5参照)によってマッサージされる。マッサージ器1に挿入された手のその他の手指は、マッサージ器1の後側に配置された、後述するその他指用エアバッグ37,38,39,40(
図5参照)によってマッサージされる。
【0029】
マッサージ器1の上面には、操作部8が備えられている。使用者が、操作部8を操作することで、エアバッグ31~42と、揉み部材60とによって、使用者の手指を含む手のマッサージが実行される。
【0030】
上述のエアバッグ31~42、及び、揉み部材60は、例えば、布材等で成るカバー部材14によって覆われている。手指を含む手には、カバー部材14を介して、エアバッグ31~42及び揉み部材60からの押圧力が作用するようになっている。カバー部材14と、エアバッグ31~42及び揉み部材60との間には、例えば、ポリウレタン等の緩衝材を配置させてもよい。
【0031】
次に、本発明の実施形態に係るマッサージ器1の構成について説明する。
【0032】
図2は、本発明の実施形態に係る手指を含む手用のマッサージ器1のカバー部材14とエアバッグ31~40を取り除いた状態の外観斜視図である。
図3は、
図2のIII-III線に沿った断面図である。
図4は、
図2のIV-IV線に沿った断面図である。
図5は、
図2のV-V線に沿った断面図である。
図2~
図5に示すように、マッサージ器1は、ハウジング2と、エアバッグユニット3と、揉み玉ユニットとを備えている。
【0033】
図2に示すように、ハウジング2は、手指を含む手を挿入する前側開口部2Aを備えている。ハウジング2は、樹脂で作られている。ハウジング2は、上蓋部21と、下蓋部22と、上蓋部21と下蓋部22との間に配置されて内部に手を挿入する挿入空間S1を備えた本体部23と、を有している。
【0034】
上蓋部21は、
図3に示すように、前後方向及び左右方向の中央部が上方向に凸な緩やかな曲線形状に形成された上面部21aを有する。上蓋部21は、上面部21aの両側部から下方に向かって延びる右側壁部21b及び左側壁部21cを有する。
【0035】
上面部21aは、
図4に示すように、前縁部21d側が後縁部21e側よりも上方に位置するように形成されている。上面部21aの前縁部21d及び後縁部21eの上下方向位置は、両側壁部21b,21cの下縁部21f,21fよりも上方に位置している。上面部21aには、マッサージ器1を動作させるための操作部8としての複数のスイッチ81,82,83が前後方向に並べて配置されている。なお、操作部8は、タッチパネルで構成してもよい。また、操作部8として、全機能を停止(OFF)するための全停止ボタンを設けてもよい。
【0036】
右側壁部21bの前後方向における中間部には、下縁部21fから上方に向かって半円状に切り欠かれた切欠き部21gが形成されている。左側壁部21cの前後方向における中間部には、下縁部21fから上方に向かって半円状に切り欠かれた切欠き部21hが形成されている。
【0037】
下蓋部22は、前後方向に水平状に延びる底面部22aを有する。底面部22aの両側部から上方に向かって延びる右側壁部22b及び左側壁部22cとを有する。下蓋部22は、底面部22aの前端部から前側上方向かって延びる緩やかな曲線状に形成された前壁部22dを有する。下蓋部22は、底面部22aの後端部から後側上方向かって延びる緩やかな曲線状に形成された後壁部22eを有する。下蓋部22の左右方向の寸法は、上蓋部21の左右方向の寸法と一致するように形成されている。
【0038】
前壁部22dには、下方に凹む前側凹部22fが形成されている。前壁部22dは、右側壁部22bの前端部、及び、左側壁部22cの前端部と連続して形成されている。後壁部22eには、下方に凹む後ろ側凹部22gが形成されている。後壁部22eは、右側壁部22bの後端部、及び、左側壁部22cの後端部と連続して形成されている。
【0039】
右側壁部22bの前後方向における略中間部には、上縁部22hから下方に向かって切り欠かれた半円状の切欠き部22iが形成されている。左側壁部22cの前後方向における略中間部には、上縁部22hから下方に向かって切り欠かれた半円状の切欠き部22jが形成されている。
【0040】
上蓋部21と下蓋部22との右側壁面21b,22bにそれぞれ設けられた切欠き部21g,22iとは、前後方向位置が一致するように設けられている。上蓋部21と下蓋部22との左側壁部21c,22cにそれぞれ設けられた切欠き部21h,22jとは、前後方向位置が一致するように設けられている。
【0041】
上蓋部21の後縁部21eと、下蓋部22の後ろ端部との前後方向位置を略一致させるとともに、上蓋部21の両側壁部21b,21cの下縁部21f,21fと、下蓋部22の両側壁部22b,22cの上縁部22h,22hとを当接させた状態で、上蓋部21と下蓋部22が結合されている。このとき、下蓋部22の前端部は、上蓋部21の前縁部21dよりも前後方向の前側にオフセットした位置に配置される。上蓋部21及び下蓋部22は、例えば、それぞれに設けられた複数の係合部21j…21j、22k…22k(
図5参照)によって係合されている。
【0042】
上蓋部21と下蓋部22とが結合されると、ハウジング2の前端部には、手を挿入するための前側開口部2Aが形成される。ハウジング2の後端部には、その他の指を臨む後側開口部2Bが形成される。ハウジング2の右側壁部には、切欠き部21g,22iによって右側壁部を貫通する左手親指貫通孔2Cが形成されている。ハウジング2の左側壁部には、切欠き部21h,22jによって、ハウジング2の左側壁部を貫通する右手親指貫通孔2Dが形成されている。
【0043】
本体部23は、手指を含む手が挿入される挿入空間S1を画定する扁平な筒状で形成されている。本体部23は、使用状態において、手の甲に対向する第1主壁部24と、手のひらに対向する第2主壁部25と、第1主壁部24と、第2主壁部25とを連結する右側連結部26と、左側連結部27とを備えている。
【0044】
本体部23の左側連結部26の前後方向における中間部(左手親指が配置される部位)には、右外側に突出する右側ボス部28が設けられている。右側ボス部28は、右側連結部26を左右方向に貫通するように形成されている。右側ボス部28の外径は、左手親指貫通孔2Cの内径よりも小さく形成されている。
【0045】
本体部23の右側連結部27の前後方向における中間部(右手親指が配置される部位)には、左外側に突出する左側ボス部29が設けられている。左側ボス部29は、左側連結部27を左右方向に貫通するように形成されている。左側ボス部29の外径は、右手親指貫通孔2Dの内径よりも小さく形成されている。
【0046】
本体部23は、ハウジング2の上蓋部21と下蓋部22との間に配置されている。右側ボス部28は、左手親指貫通孔2Cの内側に配置されている。左側ボス部29は、右手親指貫通孔2Dの内側に配置されている。
【0047】
第1主壁部24は、
図4に示すように、前側から後側に向けて低くなるように傾斜して形成されている。第1主壁部24の中間部には、第1主壁部24を上下に貫通する第1開口部24aが形成されている。第1開口部24aよりも前側かつ右側に第2開口部24bが形成され、第1開口部24aよりも前側かつ左側に第3開口部24cが形成され、ている。言い換えると、第1開口部24aは、手指の付け根の部位(指尖球)が配置される部位に設けられている。第2及び第3開口部24b,24cは、親指の付け根から手首にかけての部位(母指球)と小指の付け根から手首にかけての部位(小指球)が配置される部位に設けられている。
【0048】
第1主壁部24の前端部には、上方に延びる係合部24eが設けられている。係合部24eは、上蓋部21の前部に設けられた被係合部21iに係合されている。これにより、本体部23と、上蓋部21とが結合されている。
【0049】
第2主壁部25は、マッサージ器1の前後方向における中間部(手のひらの中央部が配置される部位)が前端部および後端部に比して高くなる緩やかなアーチ状に形成されている。第2主壁部25の前端部は、第1主壁面24の前端部よりも前側に位置するように形成されている。
【0050】
第2主壁部25の前側の部位(手のひらの手首側の部位が配置される部位)には、第2主壁部25を上下に貫通する揉み玉用開口部25aが形成されている。第2主壁部25において右側のボス部28に対応した部位(左手親指が配置される部位)には、第2主壁部25を上下に貫通する第4開口部25bが形成されている。また、第2主壁部25において左側のボス部29に対応した部位(右手親指が配置される部位)には、第2主壁部25を上下に貫通する第5開口部25cが形成されている。第2主壁部25の後側の部位(各手指が配置される部位)には、第2主壁部25を上下に貫通する第6,7,8,9開口部25d,25e,25f,25gが、左右に略均等に並べて設けられている。第2主壁部25のもみ玉用開口部25aよりも手前側の部位には、第2主壁部25を上下に貫通する第10開口部25hが形成されている。
【0051】
図3に示すように、本体部23の第1主壁部24と上蓋部21との間には後述するエア供給手段50を収納するエア供給手段収納空間S2が形成されている。本体部23の第2主壁部25と下蓋部22の底面部22aとの間には、後述する駆動機構70を収納する駆動機構収納空間S3が形成されている。
【0052】
エアバッグユニット3は、エアバッグ本体30と、エアバッグ本体30と流体的に接続されて該エアバッグ本体30にエアを供給するエア供給手段50とを有する。エアバッグ本体30は、ハウジング2の本体部23の挿入空間S1内に配置されている。
【0053】
図6A及び
図6Bに示すように、エアバッグ本体30は、手の甲側用エアバッグ31,32,33,34と、左手親指用エアバッグ35と、右手親指用エアバッグ36と、親指以外のその他指用のエアバッグ37,38,39,40と、手のひら側用エアバッグ41,42と、手の甲側用エアバッグ31~34が一体となるように結合されるベース部43と、を備えている。エアバッグ本体30は、手のひら側用エアバッグ41,42と、手の甲側用エアバッグ31~34とが対面状となるように折り曲げられて配設される。エアバッグ本体30のベース部43は、ハウジング2の本体部23の第1主壁部24に沿って固定されている。両親指用エアバッグ35,36、その他指用エアバッグ37~40、及び、手のひら側用エアバッグ42は、第2主壁部25に沿って固定されている。なお、その他指用とは、言い換えると、人差し指、中指、薬指、小指の4本指用である。
【0054】
手の甲側用エアバッグ31,32,33,34は、第1甲側用エアバッグ(手の甲側指の付け根用エアバッグ)31と、第2甲側用(右側用)エアバッグ32と、第3甲用(左側用)エアバッグ33と、第4甲側用(手の甲側手首用)エアバッグ34とを有する。第1甲側用エアバッグ31は、手指の付け根の部位に対向するように配置されている。第2甲側用エアバッグ32は、手の甲の左手親指(または右手小指)の付け根の部位(左母指球または右小指球)と、手の甲の左右中間部とにまたがる領域に対向するように配置されている。第3甲側用エアバッグ33は、手の甲の右手親指(または左手小指)の付け根の部位(右母指球または左小指球)と、手の甲の左右中間部とにまたがる領域に対向するように配置されている。第4甲側用エアバッグ34は、手の甲側の手首に対向するように配置されている。言い換えると第4甲側用エアバッグ34は、手の甲側の手首側の部位から手首の手の甲側を押圧するように設けられている。
【0055】
第1甲側用エアバッグ31は、手の甲に対向する側に設けられた対向面部31aと、反対向面部側に設けられてベース部43に固定される被固定面部(図示せず)とを備えている。対向面部31aと、被固定面部は、例えば、周縁部が互いに熱圧着されることで一体化されて、袋状のエアバッグが形成されている。第2甲側用エアバッグ32、第3甲側用エアバッグ33、第4甲側用エアバッグ34も、第1甲側用エアバッグ31同様に、対向面部32a,33a,34aと、被固定面部(図示せず)を備えている。
【0056】
手のひら側用エアバッグ41,42は、第1ひら側用エアバッグ(手のひら側指の付け根用エアバッグ)41と、第2ひら側用(手のひら側手首用)エアバッグ42とを有する。第1ひら側用エアバッグ42は、手指の付け根の部位に対向するように配置されている。第1ひら側用エアバッグ42と、第1甲側用エアバッグ31とは、対向配置されている。第2ひら側用エアバッグ42は、手のひらの手首側の部位(手の付け根に対応する部位)に対向するように配置されている。言い換えると、第2ひら側用エアバッグ42は、手のひら側の手首を押圧するように設けられている。第2ひら側用エアバッグ42と、第4甲側用エアバッグ34とは、対向配置されている。第1ひら側用エアバッグ41は、後述する揉み部材60よりも指側に配置されており、第2ひら側用エアバッグ42は、もみ部材60よりも手首側に配置されている。言い換えると、第1ひら側用エアバッグ41と第2ひら側用エアバッグ42とは、後述する揉み部材60を挟んで前後方向に離間して配置されている。
【0057】
第1ひら側用エアバッグ41及び第2ひら側用エアバッグ42は、第1甲側用エアバッグ31同様に、手のひらに対向する側に設けられた対向面部41a、42aと、被固定面部(図示せず)を備えている。本実施形態においては、第1甲側用エアバッグ31と、第1ひら側用エアバッグ41とは、一体的に形成されている。具体的には、第1甲側用エアバッグ31の対向面部31aと第1ひら側用エアバッグ41の対向面部41aとは、連続する帯状に形成されている。第1甲側用エアバッグ31と、第1ひら側用エアバッグ41とは、ハウジング2内に収納される際に、断面C字状に折り曲げられて配置される。
【0058】
エアバッグ本体30は、第1、2、3、4甲側用エアバッグ及び第1、第2ひら側用エアバッグ31,32,33,34,41,42にエアを供給するための第1、2、3、4エア供給部31b,32b,33b,42bを有する。第1、2、3、4エア供給部31b,32b,33b,42bは、第1、2、3甲側用エアバッグ31~33及び第2ひら側用エアバッグ42に対応する位置に配置されている。本実施形態においては、第1甲側用エアバッグ31は、第4甲側用エアバッグ34及び第1ひら側用エアバッグ41と連通している。これにより、第1エア供給部31bによって、第1、第4甲側用エアバッグ31,34及び第1ひら側用エアバッグ41にエアが供給される。第1甲側用エアバッグ31と第4甲側用エアバッグ34を連通させる流路部は図示省略している。
【0059】
第1、2、3エア供給部31b,32b,33bは、エアバッグ本体30をハウジング2の本体部23に固定するための固定部としての機能を備える。具体的には、第1、2、3エア供給部31b,32b,33bを、ハウジング2の本体部23の第1、2、3開口部24a,24b,24cにそれぞれ挿入する。第1、2、3エア供給部31b,32b,33bの本体部23の第1主壁部24の上面に突出した部位かつ内部流路非形成部に、例えば、抜け止め用の固定ピンを挿通する。これにより、エアバッグ本体30がハウジング2の本体部23の第1主壁部24に固定されて、エアバッグ本体30が、第1主壁部24から脱落することが防止されている。
【0060】
第4エア供給部42bは、第2ひら側用エアバッグ42をハウジング2の本体部23に固定するための固定部としての機能を備える。具体的には、第4エア供給部42bを、ハウジング2の本体部23の第10開口部25hに挿入する。第4エア供給部42bの本体部23の第2主壁部25の下面に突出した部位かつ内部流路非形成部に、例えば、抜け止め用の固定ピンを挿通する。これにより、第2ひら側用エアバッグ42がハウジング2の本体部23の第2主壁部25に固定されて、エアバッグ本体30が、第2主壁部25に位置決めされる。
【0061】
左手親指用エアバッグ35、右手親指用エアバッグ36、および、その他指用エアバッグとしての第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40は、それぞれの指を取り囲む筒状に形成されている。これらの第1~第4指用エアバッグ37~40は、一体的に形成されている。
【0062】
両親指用エアバッグ35,36、及び、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40において、第2主壁部25に対面する側の部位には、エアを取り入れるための第5、6、7、8、9、10エア供給部35b,36b,37b,38b,39b,40bが設けられている。
【0063】
第5、6、7、8、9、10エア供給部35b,36b,37b,38b,39b,40bは、両親指用エアバッグ35,36、及び、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40をハウジング2の本体部23に位置決めするための固定部としての機能を備える。具体的には、第5、6、7、8、9、10エア供給部35b,36b,37b,38b,39b,40bを、ハウジング2の本体部23の第2主壁部25の第4、5、6、7、8、9開口部25b,25c,25d,25e,25f,25gにそれぞれ挿入する。第5、6、7、8、9、10エア供給部35b,36b,37b,38b,39b,40bの本体部23の第2主壁部25の下面から突出した部位かつ内部流路非形成部に、例えば、抜け止め用の固定ピンを挿通する。これにより、第5、6、7、8、9、10エア供給部35b,36b,37b,38b,39b,40bが、第2主壁部25に位置決めされている。
【0064】
各エア供給部31b~33b,35b~40b,42bには、後述のエア供給手段50から供給されるエアを取り入れるためのエア供給管56…56がそれぞれ接続されている。上述したエアバッグ本体30は、エア供給手段50により吸排気され、膨張・収縮する。
【0065】
エア供給手段50は、エアバッグに供給する空気を吸出または注入するためのエア供給源としてのエアポンプ51と、エアポンプ51に接続されてエアポンプ51から供給されるエアの流止を制御する複数の電磁弁52,53,54,55と、複数の電磁弁52,53,54,55との複数のエアバッグのエア供給部31b~33b,35b~40b,42bとを接続する複数のエア供給管56…56とを有する。
【0066】
図7に示すように、第1電磁弁52は、エア供給管56を介して第1甲側用エアバッグ31と、第2甲側用エアバッグ32と、第3甲側用エアバッグ33と、第4甲側用エアバッグ34と、第1ひら側用エアバッグ41とに接続されている。第2電磁弁53は、エア供給管56を介して第2ひら側用エアバッグ42に接続されている。第3電磁弁54は、エア供給管56…56を介して左手親指用エアバッグ35と、右手親指用エアバッグ36に接続されている。第4電磁弁55は、エア供給管56を介して第1、2、3、4のその他指用エアバッグ37,38,39,40に接続されている。
【0067】
第1、2、3、4電磁弁52,53,54,55は、開閉することにより、第1、2、3、4電磁弁52,53,54,55にそれぞれ接続されている各エアバッグの膨張・収縮のタイミングを調整することができる。なお、第1、2、3、4電磁弁52,53,54,55は、全閉を含む開度が調整可能とするのが好ましい。第1、2、3、4電磁弁の開度を調整することにより、第1、2、3、4電磁弁にそれぞれ接続されている各エアバッグの膨張・収縮のタイミング、及び、膨張量を調整することができる。
【0068】
揉み玉ユニットは、
図3~
図5に示すように、手のひらをマッサージするための揉み部材60としての揉み玉本体60と、揉み玉本体60を回動させる駆動機構70とを有する。揉み玉本体60は、ハウジング2の本体部23の第2主壁部25に上方突出状に配置されている。駆動機構70は、第2主壁部25と下蓋部22との間に配置されている。
【0069】
揉み玉本体60は、円盤状の回転台部61と、回転台部61から上方に突出する略半球形状の大径部62、および、大径部62より径の小さな略半球形状の小径部63とを有する。回転台部61は、ハウジング2の本体部23の第2主壁部25に同一面上に(連続するように)設けられている。回転台部61は、第2主壁部25の前側の傾斜に沿って前側から後ろ側に向けて高くなるように傾斜している(
図4参照)。揉み玉本体(揉み部材)60は、軟質樹脂製又は硬質樹脂製、或いは、ゴム製とするのが望ましい。
【0070】
大径部62と小径部63とは、
図5に示すように、前後方向に並べて配置されている。大径部62と、小径部63とは、回転台部61上において、前後方向に延びるそれぞれの中心軸の左右位置を一致させて配置されている。本実施形態においては、大径部62と小径部63とは、連続するように形成されている。大径部62と小径部63とは、平面視において大径部62の後側の部位と、小径部63の前側の部位とがオーバラップして一体的に(平面視瓢箪状に)形成されている。
【0071】
大径部62は、手のひらの手首側の部位に対応する位置に配置されている。大径部62は、第4甲用エアバッグ34に対向する位置に配置されている。
【0072】
大径部62と小径部63との中央部(回転台部61の中心)には、
図4に示すように、下側に突出するボス部61aが設けられている。ボス部61aには、後述するモータ71の回転を揉み玉本体60に伝達するためのギヤ機構72の出力軸72eが圧入されている。
【0073】
駆動機構70は、揉み玉本体60を回動動作させるためのモータ71と、ギヤ機構72と、これらを収納するケース73と、を備えている。
【0074】
ケース73は、上ケース73aと下ケース73bとを有する。上ケース73aには、駆動機構70をハウジング2の本体部23の第2主壁部25に固定するための固定部(図示せず)が備えられている。下ケース73bには、駆動機構70をハウジング2の下蓋部22に固定するための固定部(図示せず)が備えられている。
【0075】
モータ71は、
図3に示すように、モータ71の軸が左右に延びるように配置されている。モータ71は、モータ本体部71aから右側に出力軸71bが突出するように配置されている。モータ71の出力軸71bには、例えば、ウォームギヤが形成されている。
【0076】
ウォームギヤの近傍にはケースの内底面から突設された第1回転軸72aに第1二段歯車72bが軸支されている。第1二段歯車72bは下段の径の大きいはすば歯車(ウォームホイール)と上段の径の小さい小歯車が形成されており、はすば歯車がウォームギヤと噛合っている。
【0077】
第1二段歯車72bの近傍には、第1回転軸72aの近傍に突設した第2回転軸72cによって第2二段歯車72dが軸支されている。第2二段歯車72dは下段の径の大きい平歯車と上段の径の小さい小歯車が形成されており、第2二段歯車72dの平歯車が第1二段歯車72bの小歯車と噛合っている。
【0078】
第2二段歯車72dの近傍には、第2回転軸72cの近傍に突設したギヤ機構72の出力軸としての第3回転軸72eによって軸支された平歯車72fが噛合っている。第3回転軸72eの上端には、前述の回転台部61が中心位置に載置して固定されている。具体的には、第3回転軸72eの上端部には、揉み玉本体60のボス部61aが係合されている。第3回転軸72eの上部側には、例えば、ボルト用の溝が形成されている。ボス部61aと溝部とにボルトを挿通させて螺合することで、第3回転軸72eと揉み玉本体60とが結合されてもよい。
【0079】
本実施形態においては、駆動機構70のギヤ機構72は、第1回転軸72a、第2回転軸72c、第3回転軸72e、第1二段歯車72b、第2二段歯車72d、平歯車72fを含んで構成されている。上述のギヤ機構72によって、モータ71の駆動による回転が回転台部61に減速されて伝達される。
【0080】
マッサージ器1の設置状態は、上述の第1設置状態(
図8A参照)と、
図8Bに示される第2設置状態と、第3設置状態とを備えている。
【0081】
図8Aに示すように、第1設置状態では、右または左手のひらを下側、手の甲を上側に位置させる水平な状態で、右または左手をマッサージ器1に挿入する。このとき、マッサージ器1の下蓋部22の底面部22aが、手を水平状に挿通可能にするための底面側設置部(第1設置部)とされる。なお、底面側設置部(第1設置部)は、下方突出状の凸部や脚部の下面としてもよい。
【0082】
図8Bに示すように、第2設置状態では、左手の手のひらを水平な状態に対して立てた状態(左手略鉛直面状状態)となるように、左手親指を上方位置させて、マッサージ器1に挿入する。このとき、マッサージ器1の上蓋部21の左側壁面21c及び下蓋部22の左側側壁面22cが、左手親指を上方位置させて左手を挿通可能にするための左側設置部(第2設置部)とされる。
【0083】
図示は省略するが、第3設置状態では、右手の手のひらを水平な状態に対して立てた状態(右手略鉛直面状状態)となるように、右手親指を上方位置させて、マッサージ器1に挿入する。このとき、マッサージ器1の上蓋部21の右側壁面21b及び下蓋部22の右側側壁面22bが、右手親指を上方位置させて右手を挿通可能にするための右側設置部(第3設置部)となる。
【0084】
マッサージ器1の第1、2、3設置状態によって、使用者は、マッサージ器に挿入される手の手のひらが、水平状となる状態と、左右親指をそれぞれ上方位置させる状態(例えば、水平状に対して垂直になるように立てた状態)とを選択することができる。これにより、使用者の好みの姿勢で手のマッサージを行うことができるので、リラックス効果を高めることができる。
【0085】
マッサージ器1は、
図7に示すように、エアバッグ本体30へのエアの供給と、揉み玉本体60の回動動作とを制御するための制御部9を有する。
【0086】
制御部9には、マッサージ器1の制御に用いられる操作部8からの信号が入力される。操作部8には、マッサージ器1の電源を入れるための電源スイッチ81と、マッサージ器1の動作を停止するためのオフスイッチ82と、マッサージ器1の動作モードを選択するモード選択スイッチ83とが備えられている。これらのスイッチ81,82,83の状態が制御部9へ入力信号として入力される。
【0087】
制御部9は、各種入力信号に基づき、エア供給手段50としてのエアポンプ51と、第1~第4電磁弁52,53,54,55と、駆動機構70を構成するモータ71に制御信号を出力して、エアバッグ本体30、及び、揉み玉本体60を制御する。
【0088】
制御部9は、エアポンプ51によるエアの供給および排出と、各電磁弁52,53,54,55の開閉、及び、開弁度を独立して制御することができるように構成されている。したがって、各電磁弁52,53,54,55から各エアバッグ31~42へのエアの供排と、供給されるエアの流量とが独立して制御される。すなわち、制御部9は、各エアバッグ31~42の膨張タイミングと、膨張量とを制御することができる。
【0089】
制御部9は、モータ71を制御することによって、揉み玉本体60の回転方向や揉み玉本体60の動作を制御する。制御部9は、回転台部61の中心の出力軸72eを回転軸とした、揉み玉本体60の回転運動、及び、円弧運動を制御することができる。
【0090】
以上の構成により、マッサージ器1は、エアバッグ本体30の動作と、揉み玉本体60の動作とを組み合わせた複数のマッサージパターンで手指を含む手のマッサージをすることができる。マッサージパターンは、予め割り当てられた複数の動作モードのうち、操作部8のモード選択スイッチによって選択された動作モードによって、エアバッグ本体30、及び、揉み玉本体60を動作させることができるように構成されている。
【0091】
図9に示すタイムチャートは、本実施形態に係るマッサージ器の第1動作パターン時の各種要素の立ち上がり時の動作推移の一例を示している。
【0092】
マッサージ器1を使用する場合、使用者は、電源スイッチ81を押下し、マッサージ器1を起動する。使用者によって電源スイッチ81がオン状態にされたときにモード選択スイッチ83が操作されない場合は、第1動作パターンが選択されたものとみなされる。以下に、第1動作パターンについて説明する。
【0093】
時点t0において、使用者によって電源スイッチ81がオン状態とされると、第3電磁弁54及び第4電磁弁55が開状態とされる。第3電磁弁54及び第4電磁弁55にそれぞれ接続されている左手親指エアバッグと35、右手親指エアバッグ36と、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40と、に所定流量のエアが供給されて、これらのエアバッグが膨張する。これにより、使用者の右または左手の親指と、その他の指とにマッサージ圧力が作用する。
【0094】
電源スイッチ81がオン状態にされた時点t0から所定時間Δt1経過した時点t1において、モータ71がオン状態とされて、揉み玉本体60が所定の回動動作を開始する。揉み玉本体60の所定の回動動作として、揉み玉本体60は、回転軸(出力軸72e)を中心に円弧状に回動が実行される。揉み玉本体60の大径部62は、手のひらの手首側の縁部に沿って円弧状に往復運動する(
図5の矢印X参照)。これにより、マッサージ効果の高い部位を効果的にマッサージすることができる。人によるマッサージを受けたような感覚が得られる。
【0095】
モータ71がオン状態とされた時点t1から所定時間Δt2経過した時点t2において、第1電磁弁52と、第2電磁弁53とが開状態とされる。第1電磁弁52及び第2電磁弁53にそれぞれ接続されている第1、2、3、4甲用エアバッグ31,32,33,34及び第1、2ひら用エアバッグ41,42に所定の流量のエアが供給される。これにより、マッサージ器1に挿入された手の甲が第1、2、3、4甲側用エアバッグ31,32,33,34の膨張によって押圧され、手のひら側は第1、2ひら側用エアバッグ41,42の膨張、及び、揉み玉本体60によって押圧される。
【0096】
このように、手の甲は、第1、2、3、4甲側用エアバッグ31,32,33,34の膨張によって、押圧される一方、手のひらは、第1、2ひら側用エアバッグ41,42に加え、揉み部材によって押圧されるので、手のひらには、手の甲よりも高い押圧力が作用する。これにより、手の甲及び手のひらそれぞれに適したマッサージ圧力で、使用者の手をマッサージすることができる。
【0097】
また、第1、2、3、4甲側用エアバッグ31,32,33,34に供給するエアの流量を調整することによって、手の甲及び手のひらに対するエアバッグ、及び、揉み部材の押圧力を無段階に調整するのが好ましい。これにより、使用者の好みに応じた押圧力によるマッサージを提供することができる。また、甲用エアバッグに供給するエアの流量を調整するだけで、手のひらを揉み玉によって押圧することができるので、マッサージ器1の構造を簡素化することができる。
【0098】
挿入された側の手の親指、及び、親指以外の指を、親指用エアバッグ35,36、及び、その他指用エアバッグ37,38,39,40に挿入することによって、指の差し込みすぎが抑制される。これにより、手のひらを、揉み部材60(揉み玉)に対してマッサージに適した位置に配置することができ、手のひらに対するマッサージ効果を高めることができる。
【0099】
特に、上述の第1動作パターンのように、マッサージ器1の立ち上がり動作の最初に、親指用エアバッグ35,36、及び、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40によって各指が挟持された状態とすると、揉み部材60(揉み玉)及びエアバッグに対する手のひら及び手の甲の前後左右方向の位置をマッサージに適した位置に位置決めすることができる。したがって、手のひらのマッサージ効果が得られやすい部位において揉み部材60(揉み玉)を動作させることができる。
【0100】
第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40と、両親指用エアバッグ35,36とを備えているので、指を差し替えることなく親指を含めた5本の指全てを同時にマッサージすることができる。
【0101】
第1、2、3、4甲側用エアバッグ31,32,33,34、及び、第1ひら側用エアバッグ41と、両親指用エアバッグ35,36と、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40と、第2ひら側用エアバッグ42とを、それぞれを独立して動作させることができる。これにより、マッサージ動作を多様化させることが可能となり、マッサージ効果がより高められ得る。
【0102】
前述のように、第4甲側用エアバッグ(甲側手首用エアバッグ)34と、第2ひら側用エアバッグ(ひら側手首用エアバッグ)42とによって、手首が甲側及びひら側から挟持されるので、挿入された手首が保持される。これにより、揉み部材60及び各エアバッグ31~42に対して、手が適切な位置に配置されて、マッサージ効果がより高められ得る。
【0103】
前述のように、第1ひら側エアバッグ(ひら側指の付け根用エアバッグ)41によって、手のひら側の指の付け根を押圧することができるので、マッサージ動作を多様化させることができる。
【0104】
前述のように、第1ひら側用エアバッグ(ひら側指の付け根用エアバッグ)41と、第1甲側用エアバッグ(甲側指の付け根用エアバッグ)31とによって、指の付け根をマッサージすることができる。両指の付け根用エアバッグ31,41によって、指の付け根が甲側及びひら側から挟持される。これにより、揉み部材60動作時において揉み部材60に対して、手が適切なに保持されて、マッサージ効果がより高められ得る。
【0105】
揉み玉本体60の回動動作は、回転運動でもよく、この場合、大径部62と小径部63とによって、一回転の動作中において手のひらの揉み玉本体60が当接する部位に対する押圧力を変化させることができる。
【0106】
マッサージ器1は、流量を調整用のスイッチを備えていてもよく、これにより、使用者にとって所望のマッサージ圧力となるように、エアバッグに供給されるエアの流量を調整することができる。
【0107】
第1、2、3、4甲側用エアバッグ31,32,33,34と、両親指用エアバッグ35,36と、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40と、第1、2ひら側用エアバッグ41,42とに供給されるエアの流量は、徐々に増加するように制御されてもよい。
【0108】
第1、2、3、4甲側用エアバッグ31,32,33,34と、両親指用エアバッグ35,36と、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40と、第1、2ひら側用エアバッグ41,42とに供給されるエアは、間欠的に給排を繰り返すように制御されてもよい。
【0109】
マッサージ器1の各エアバッグ及び揉み玉の動作の順番は、マッサージの目的に応じて適宜変更することができる。
【0110】
図10に示すタイムチャートは、本実施形態に係るマッサージ器の第2動作パターン時の各種要素の動作推移の一例を示している。
【0111】
時点t10において、使用者によって電源スイッチ81がオン状態とされるとともに、モード選択スイッチ83が押下されると、第1電磁弁52と、第2電磁弁53とが開状態とされる。第1電磁弁52及び第2電磁弁53にそれぞれ接続されている第1、2、3、4甲側用エアバッグ31,32,33,34、及び、第1、2ひら側用エアバッグ41,42に所定の流量のエアが供給される。これにより、マッサージ器1に挿入された手の甲が第1、2、3、4エアバッグ31,32,33,34の膨張によって押圧され、手のひら側は、第1、2ひら側用エアバッグ41,42に加え、揉み玉本体60により押圧される。
【0112】
電源スイッチ81がオン状態にされた時点t10から所定時間Δt11経過した時点t11において、第3電磁弁54及び第4電磁弁55が開状態とされる。第3電磁弁54及び第4電磁弁55にそれぞれ接続されている左手親指エアバッグと35、右手親指エアバッグ36と、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40と、に所定流量のエアが供給されてこれらのエアバッグが膨張する。これにより、使用者の右または左手の親指と、その他の指とにマッサージ圧力が作用する。
【0113】
第3、4電磁弁54、55が開状態とされた時点t11から所定時間Δt12経過した時点t12において、モータ71がオン状態とされて、揉み玉本体60が所定の回動動作を開始する。揉み玉本体60の所定の回動動作として、第1動作パターン同様に、揉み玉本体60は、回転軸(出力軸72e)を中心に円弧状に回動する。揉み玉本体60の大径部62は、手のひらの手首側の縁部に沿って円弧状に往復運動する。
【0114】
このように、使用者の好みによって、第1動作パターンとは異なる第2動作パターンで手指を含む手をマッサージすることができる。
【0115】
次に、
図11を参照しながら、第2実施形態に係るマッサージ器100について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成について
図11において同一の符号を用いるとともに、説明を省略する。
【0116】
第2実施形態に係るマッサージ器100は、エア供給手段150の構成が、第1実施形態の構成と異なる。なお、その他の部分は、第1実施形態と同様の構成であり、第1実施形態同様の効果が得られる。
【0117】
図11に示すように、マッサージ器100は、第1実施形態と同様の構成に加えて、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40それぞれに接続される第4、5、6、7電磁弁155,156,157,158を備える。これにより、第1、2、3、4指用エアバッグ37,38,39,40の膨縮のタイミング、及び、膨張量を独立して制御することができるようになっている。
【0118】
マッサージ器100は、第1実施形態同様に、予め割り当てられた複数の動作モードのうち、操作部8のモード選択スイッチによって選択された動作モードによって、エアバッグ本体30、及び、揉み玉本体60を動作させることができるように構成されている。
【0119】
図12に示すタイムチャートは、第2実施形態に係るマッサージ器100の動作パターンの各種要素の動作推移の一例を示している。
【0120】
時点t20において、使用者によって電源スイッチ81がオン状態とされると、第1電磁弁52、第2電磁弁53、第3電磁弁54、及び、第4電磁弁55が開状態とされる。これらの電磁弁52,53,54,155にそれぞれ接続されている第1、2、3、4甲側用エアバッグ31,32,33,34と、第1、2ひら側用エアバッグ41,42と、左手親指エアバッグと35と、右手親指エアバッグ36と、第1指用エアバッグ37と、に所定流量のエアが供給されて、これらのエアバッグが膨張する。これにより、使用者の手の甲と、右または左手の親指と、第1指用エアバッグ37に挿入された指とにマッサージ圧力が作用する。
【0121】
電源スイッチ81がオン状態にされた時点t20から所定時間Δt21経過した時点t21において、モータ71がオン状態とされて、揉み玉本体60が所定の回動動作を開始する。揉み玉本体60の所定の回動動作として、揉み玉本体60は、回転軸(出力軸72e)を中心に円弧状に回動が実行される。揉み玉本体60の大径部62は、手のひらの手首側の縁部に沿って円弧状に往復運動する(
図5の矢印X参照)。これにより、マッサージ効果の高い部位を効果的にマッサージすることができる。人によってマッサージを受けたような感覚が得られる。
【0122】
モータ71がオン状態とされた時点t21から所定時間Δt22経過した時点t22において、第4電磁弁155が閉状態とされるとともに、第7電磁弁158が開状態とされる。第4電磁弁155に接続されている第1指用エアバッグ37のエアが排出され、第7電磁弁158に接続されている第4指用エアバッグ40に所定の流量のエアが供給される。これにより、使用者の手の甲と、右または左手の親指と、第4指用エアバッグ40に挿入された指とにマッサージ圧力が作用する。
【0123】
このように、指1本ずつをマッサージすることができるので、マッサージパターンを多様化させることができる。
【0124】
上記実施形態では、手の甲側用エアバッグが、4つに分割されたものを例に説明したが、必要に応じて分割数を増減させてもよく、それぞれに電磁弁を設けてもよい。複数の手の甲用エアバッグを独立して制御することで、マッサージをさらに多様化させることができる。
【0125】
上記実施形態では、第1甲側用エアバッグ31と、第4甲側用エアバッグ34と、第1ひら側用エアバッグ41とが連通する構成のものを例に説明したが、これらのエアバッグ31、34、41は、独立して形成されていてもよく、それぞれに電磁弁を設けてもよい。第1甲側用エアバッグ31と、第4甲側用エアバッグ34と、第1ひら側用エアバッグ41とを独立して制御することで、マッサージをさらに多様化させることができる。
【0126】
上記実施形態では、親指用エアバッグ、及び、その他指用エアバッグは、各指を取り囲むように筒状に形成されたものを例に説明したが、これらの指用エアバッグは、上下に分割されていてもよいし、左右に分割されていてもよい。
【0127】
エアバッグ本体30は、
図5に仮想線で示すように、手の甲用エアバッグには、親指の軸線と人差し指の軸線とが交わる人差し指側の部位(合谷部対応部位)に対応する部位に、中空膨出状又は中実膨出状のマッサージ片91,91を備えてもよい。例えば、第2、3甲用エアバッグ32,33の親指エアバッグ側の部位に、マッサージ片91,91として弾性変形を許容する部材を設けてもよい。エアバッグの膨張収縮によって、マッサージ片91,91が手の甲の合谷部対応部位にマッサージ圧力を作用させることができ、より効果的なマッサージを実現することができる。
【0128】
マッサージ器1は、手のひらを温めるためのヒータ機能を有するヒータユニットを備えていてもよい。この場合、マッサージ器1は、ヒータ本体92と、ヒータ機能をオンオフするためのヒータスイッチとを備える。ヒータ本体92は、例えば、
図5の仮想線で示すように、本体部23の手のひら側の指の付け根の部分が位置する部位に設けられてもよい。ヒータスイッチからの入力信号は、制御部9に入力されて、入力信号に基づいてヒータ本体92を作動させる。ヒータユニットによって、手を温めながらマッサージをすることができるので、マッサージ効果をより高めることができる。なお、ヒータ本体92は、ヒータスイッチからの入力信号により、ヒータ本体92のオンオフを適宜切り替えるものについて説明したが、予め記憶された動作パターンでヒータ本体92のオンオフを制御してもよい。なお、ヒータ機能は、揉み部材60内に内蔵されていてもよい。
【0129】
上記実施形態では、手の甲側用エアバッグ31~34と、両親指用エアバッグ35,36と、その他指用エアバッグ37~40と、手のひら側用エアバッグ41,42とが別体とされたものを例に説明したが、
図13に示す変形例のように、エアバッグ本体130は、手の甲側用エアバッグ131~134と、両親指用エアバッグ135,136と、その他指用エアバッグ137~140と、手のひら側用エアバッグ141,142とが、一体となるようにベース部143に結合されていてもよい。例えば、これらのエアバッグ131~142は、ベース部143に熱溶着によって固定されている。エアバッグ本体130は、断面C字状に(手のひら側用エアバッグ141,142が配設されるひら側ベース部と手の甲側用エアバッグ131~134が配設される甲側ベース部とが対面状となるように)折り曲げられて、ハウジング2内に配設される。
【0130】
ベース部143は、第1~第4甲側用エアバッグ131~134及び第1、第2ひら側用エアバッグ141,142にエアを供給するための第1~第5エア供給部131b~133b、141b、142bを有する。第1~第3エア供給部131b~133bは、第1~第3甲側用エアバッグ131~133に対応する位置に配置されている。なお、本変形例においては、第1エアバッグ131と第4甲側用エアバッグ134とは連通するように形成されているので、第1エア供給部131bによって、第1及び第4甲側用エアバッグ131、134にエアが供給される。第4及び第5エア供給部141b,142bは、第1及び第2ひら側用エアバッグ141,142に対応する位置に配置されている。
【0131】
両親指用エアバッグ135,136及びその他指用エアバッグ137~140の反ベース部143側の部位には、上述の実施形態同様に、それぞれエア供給部135b~140bが設けられている。これらのエア供給部131b~133b,135b~142bは、上述の実施形態同様に、エアバッグ本体130をハウジング2の本体部23に位置決めするための固定部としての機能を備える。
【0132】
エアバッグ本体130は、ベース部143の手のひら側の部位に、逃がし部144が形成されている。逃がし部144は、第1ひら側用エアバッグ141と、第2ひら側用エアバッグ142との間で、揉み玉本体60に対応する領域に設けられている。これにより、揉み玉本体60が、ベース部143の逃がし部144を貫通するようになっている。逃がし部144は、図示のような孔形状に限らず、U字状の切欠き状でもよいし、孔型の逃がし部144に代えて膨出型の逃がし部(膨出部)44を設けてもよい。
【0133】
マッサージ器1のハウジング2の形状は、
図14に示す変形例のように、楕円筒状であってもよい。
図14に示すマッサージ器101の構成は、ハウジング102の形状と、操作部108の形状とが上述の実施形態と異なる。その他の部分は、上述の実施形態と同様の構造を有するとともに、同様の効果が得られる。
【0134】
図14に示すマッサージ器101では、右手または左手の手のひらを下に向けた状態で手指を含む手が、マッサージ器101の前端に設けられた手挿入口111から挿入される。
【0135】
マッサージ器101に左手が挿入される場合、左手の親指がマッサージ器101の右側に設けられた左手親指挿入部102Cに挿入される。マッサージ器101に右手が挿入される場合、右手の親指がマッサージ器1の左側に設けられた右手親指挿入部102Dに挿入される。
【0136】
マッサージ器101に挿入された手の手の甲は、前述の手の甲側用エアバッグ31~34(
図5参照)によってマッサージされる。マッサージ器101に挿入された手の手のひらは、揉み部材60(
図2参照)によってマッサージされる。マッサージ器101に挿入された側の手の親指は、左または右手親指用エアバッグ35,36(
図5参照)によってマッサージされる。マッサージ器101に挿入された手のその他の手指は、その他指用エアバッグ37,38,39,40(
図5参照)によってマッサージされる。
【0137】
マッサージ器101の上面には、操作部108が備えられている。操作部108は、例えば、タッチパネル式で構成されている。使用者が、操作部8を操作することで、エアバッグ31~40と、揉み部材60とによって、使用者の手指を含む手のマッサージが実行される。
【0138】
なお、本発明は、上記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0139】
1 手用マッサージ器
2 ハウジング
21b,22b 右側設置部
21c,22c 左側設置部
22a 底面部(底面側設置部)
24 第1主壁部
25 第2主壁部
31,32,33,34 第1、2、3、4甲側用エアバッグ(手の甲側用エアバッグ)
35 左手親指用エアバッグ
36 右手親指用エアバッグ
37,38,39,40 第1、2、3、4指用エアバッグ(その他指用エアバッグ)
41 第1ひら側用エアバッグ(手のひら側用エアバッグ、ひら側指の付け根用エアバッグ)
42 第2ひら側用エアバッグ(手のひら側用エアバッグ、ひら側手首用エアバッグ)
50 エア供給手段
51 エアポンプ(エア供給源)
60 揉み玉本体(揉み部材)
71 駆動機構
S1 挿入空間