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特許7481798プロセス制御プラントにおいてマルチ言語ディスプレイビュー能力をサポートするためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】プロセス制御プラントにおいてマルチ言語ディスプレイビュー能力をサポートするためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20240502BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240502BHJP
【FI】
G05B23/02 301T
G06F3/0481
【請求項の数】 30
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018187551
(22)【出願日】2018-10-02
(65)【公開番号】P2019091427
(43)【公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-10-04
(31)【優先権主張番号】62/566,679
(32)【優先日】2017-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/131,694
(32)【優先日】2018-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512132022
【氏名又は名称】フィッシャー-ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン ケー. ナイドー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル アール. ストリンデン
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ビー. ハーフェコスト
(72)【発明者】
【氏名】ドリュー トーマス ノア
(72)【発明者】
【氏名】ロベルタ コフマン
【審査官】岩▲崎▼ 優
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-174129(JP,A)
【文献】特表2017-527869(JP,A)
【文献】特開2000-194472(JP,A)
【文献】米国特許第07716567(US,B1)
【文献】特開2016-110219(JP,A)
【文献】特表2009-527811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/00-23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の言語を利用するようにプロセスプラントの分散型プロセス制御システムのグラフィカルディスプレイビューを構成するための方法であって、
前記プロセスプラントの分散型プロセス制御システムの構成環境内でグラフィカル構成アプリケーションを実行するコンピューティングデバイスのユーザインターフェースを介して、前記グラフィカルディスプレイビューが、前記プロセスプラントの分散型プロセス制御システムの操作環境内での実行中に、ユーザインターフェースデバイスに提示することができる複数の言語のうち1つ又は複数の言語を示し、制御するようにマルチ言語インターフェースオブジェクトを構成することであって、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトは、前記複数の言語のうち、前記グラフィカルディスプレイビューのフィクスチャが提示されることになる第1の所望の言語を示すように前記操作環境において第1の言語パラメータ値が独立して変更可能である第1言語パラメータ、及び前記グラフィカルディスプレイビューのコンテンツが提示されることになる第2の所望の言語を示すように前記操作環境において第2の言語パラメータ値が独立して変更可能である第2言語パラメータを含む、構成することと、
前記グラフィカルディスプレイビューが、ランタイム実行中に前記ユーザインターフェースデバイスで、
(i)前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第1言語パラメータの、前記操作環境において現在選択された第1の現在の言語パラメータ値によって示される第1言語を用いて、前記グラフィカルディスプレイビューの前記フィクスチャを提示し、
(ii)前記グラフィカルディスプレイビューの前記フィクスチャを前記第1言語で提示することと共に、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第2言語パラメータの、前記操作環境において現在選択された第2の現在の言語パラメータ値によって示される第2言語を用いて、前記グラフィカルディスプレイビューの前記コンテンツを提示し、且つ
(iii)前記プロセスプラントでプロセスを制御するために前記操作環境内での実行中に1つ以上の制御要素によって生成される1つ以上のプロセス値のそれぞれの繰り返し更新される表示を提示するように、
前記構成環境の前記グラフィカル構成アプリケーションを介して、前記操作環境内での実行のために前記ユーザインターフェースデバイス内に、構成された前記マルチ言語イン
ターフェースオブジェクト、および構成されたディスプレイビューオブジェクトにより定義され且つ前記構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第1言語パラメータ及び前記第2言語パラメータを参照する前記グラフィカルディスプレイビューの構成をダウンロードすることとを含む、方法。
【請求項2】
前記グラフィカル構成アプリケーションを実行する前記コンピューティングデバイスの前記ユーザインターフェースを介して、前記グラフィカルディスプレイビューに含まれる少なくとも1つのテキスト文字列に対するサポートを前記複数の言語のうちの1つ以上の言語で定義するようにマルチ言語文字列オブジェクトを構成することと、
構成されたマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスを前記ユーザインターフェースデバイス内にダウンロードすることとをさらに含み、
前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成は、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトおよび前記構成されたマルチ言語文字列オブジェクトの前記インスタンスを参照する前記グラフィカルディスプレイビューの発行された構成を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記構成されたマルチ言語文字列オブジェクトの前記インスタンスは、前記グラフィカルディスプレイビューの前記発行された構成に含まれる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記グラフィカルディスプレイビューに含まれる前記少なくとも1つのテキスト文字列に対するサポートを前記複数の言語のうちの前記1つ以上の言語で定義するように前記マルチ言語文字列オブジェクトを構成することは、前記グラフィカルディスプレイビューに含まれるグラフィカルディスプレイ要素上に表示されることになる特定のテキスト文字列に対するサポートを前記複数の言語のうちの前記1つ以上の言語で定義するように前記マルチ言語文字列オブジェクトを構成することを含む、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成は、前記複数の言語の各言語に対するサポートを含む前記グラフィカルディスプレイビューの発行された構成を含む、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザインターフェースデバイスで実行されるオペレータアプリケーションは、選択可能な言語ユーザコントロールを介した第3の所望の言語の選択に応答して、前記第2の現在の言語パラメータ値を前記第3の所望の言語を示すそれぞれの言語パラメータ値に更新するように構成された前記選択可能な言語ユーザコントロールを含む、請求項1から5の何れか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記グラフィカル構成アプリケーションを介して、前記ディスプレイビューオブジェクトを、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトを参照するように構成することをさらに含み
前記ダウンロードすることは、前記グラフィカルディスプレイビューが、ランタイム実行中に前記ユーザインターフェースデバイスで、かつ前記構成環境とのいかなる通信とも排他的に、前記選択可能な言語ユーザコントロールを介して示された選択に応答して前記グラフィカルディスプレイビューによって利用される前記それぞれの言語を更新するように、前記グラフィカル構成アプリケーションを介して、前記プロセスプラントの分散型プロセス制御システムの前記操作環境内での実行のために構成された前記ディスプレイビューオブジェクトを前記構成環境から前記ユーザインターフェースデバイス内にダウンロードすることとをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ディスプレイビューオブジェクトは、前記グラフィカルディスプレイビュー上に提示されることになるディスプレイ要素を定義し、
前記ディスプレイ要素は、前記1つ以上の制御要素に含まれるそれぞれの制御要素にリンクされ、
前記ディスプレイ要素は、それぞれのテキスト文字列を含み、前記それぞれのテキスト文字列は、更新された前記第2の現在の言語パラメータ値によって示される前記それぞれの言語で前記それぞれのテキスト文字列を提示するように前記構成環境内で構成可能なマルチ言語文字列オブジェクトにリンクされ、
前記それぞれのテキスト文字列は、(i)前記それぞれの制御要素によって生成される前記1つ以上のプロセス値、または(ii)前記ディスプレイ要素のそれぞれの記述、のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ディスプレイ要素は、前記それぞれの言語のテキスト文字列を取得するために、(i)前記操作環境内の前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第2言語パラメータと、(ii)前記参照された第2言語パラメータの言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語のマルチ言語文字列オブジェクトとを参照するように構成されている、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、それぞれの選択可能な言語ユーザコントロールのそれぞれの選択に応答して前記第1の言語パラメータ値および前記第2の言語パラメータ値を独立して選択することをさらに含む、請求項1から9の何れか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記オペレータアプリケーションは、前記操作環境内で、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第1の言語パラメータの第1の現在の言語パラメータ値を参照し、前記オペレータアプリケーションに含まれるフィクスチャを前記第1の言語パラメータの前記第1の現在の言語パラメータ値に対応する前記それぞれの言語を使用して提示するように、前記第1の言語パラメータの前記第1の現在の言語パラメータ値に対応する前記それぞれの言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記ダウンロードされた構成にアクセスするように構成され、
前記グラフィカルディスプレイビューは、前記操作環境内で、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第2の言語パラメータの第2の現在の言語パラメータ値を参照し、前記グラフィカルディスプレイビューの前記コンテンツを前記第2の言語パラメータの前記第2の現在の言語パラメータ値に対応する前記それぞれの言語を使用して提示するように、前記第2の言語パラメータの前記第2の現在の言語パラメータ値に対応する前記それぞれの言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記ダウンロードされた構成にアクセスするように構成されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記グラフィカル構成アプリケーションを介して、前記複数の言語のうちの1つ以上の言語のマルチ言語文字列オブジェクトへの翻訳を修正することまたは追加することの少なくとも一方のための1つ以上のユーザコントロールを提供することをさらに含む、請求項1から11の何れか一項に記載の方法。
【請求項13】
翻訳を修正することまたは追加することの少なくとも一方のための前記1つ以上のユーザコントロールを介して、前記グラフィカルディスプレイビューに特有の翻訳の修正または追加の翻訳の少なくとも一方を取得することと、
前記修正された翻訳または前記追加の翻訳の前記少なくとも一方を前記マルチ言語文字列オブジェクト内に記憶することとをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
複数の言語をプロセスプラントの分散型プロセス制御システムのグラフィカルディスプレイビューに提示するための方法であって、
前記プロセスプラントの分散型プロセス制御システムの操作環境内に含まれるユーザインターフェースデバイスにおいて、前記グラフィカルディスプレイビュー上に提示するこ
とができる複数の言語を示すマルチ言語インターフェースオブジェクトのダウンロードを受信することであって、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトは、複数の言語パラメータ値の各言語パラメータ値に独立して設定されるように構成された第1の言語パラメータ及び第2の言語パラメータを含み、前記各言語パラメータ値は、前記複数の言語のそれぞれの言語を示す、受信することと、
前記ユーザインターフェースデバイスにおいて前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記ダウンロードと共に前記グラフィカルディスプレイビューの構成のダウンロードを受信することであって、前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成は、構成されたディスプレイビューオブジェクトにより定義され且つダウンロードされたマルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第1の言語パラメータ及び前記第2の言語パラメータを参照する、受信することと、
前記ユーザインターフェースデバイスにおいて前記プロセスプラントのランタイム中に前記グラフィカルディスプレイビューを実行することであって、
前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第1の言語パラメータの、前記操作環境において現在選択された第1の現在の言語パラメータ値を参照すること、
前記第1の現在の言語パラメータ値によって示される前記複数の言語のそれぞれの言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成にアクセスすること、
前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第2の言語パラメータの、前記操作環境において現在選択された第2の現在の言語パラメータ値を参照すること、
前記第2の現在の言語パラメータ値によって示される、前記複数の言語のそれぞれの言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成にアクセスすること、ならびに
前記アクセスすることに応答して、ランタイム実行中に前記ユーザインターフェースデバイスで、(i)前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第1の言語パラメータの前記第1の現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの第1言語を用いて、前記グラフィカルディスプレイビューのフィクスチャを提示し、(ii)前記グラフィカルディスプレイビューの前記フィクスチャを前記第1言語で提示することと共に、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第2の言語パラメータの、前記操作環境において現在選択された第2の現在の言語パラメータ値によって示される第2のそれぞれの言語を用いて、前記グラフィカルディスプレイビューのコンテンツを提示し、且つ(iii)前記プロセスプラントでプロセスを制御するために前記操作環境内での実行中に1つ以上の制御要素によって生成される1つ以上のプロセス値のそれぞれの繰り返し更新される表示を提示することを含む、実行することとを含む、方法。
【請求項15】
前記ユーザインターフェースデバイスにおいて、前記グラフィカルディスプレイビューに含まれる少なくとも1つのテキスト文字列に対するサポートを前記複数の言語のうちの1つ以上の言語で定義するマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスのダウンロードを受信することをさらに含み、
前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成は、前記マルチ言語インターフェースオブジェクトおよび前記マルチ言語文字列オブジェクトの前記インスタンスを参照する前記グラフィカルディスプレイビューの発行された構成を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記マルチ言語文字列オブジェクトの前記インスタンスは、前記グラフィカルディスプレイビューの前記発行された構成に含まれる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記マルチ言語文字列オブジェクトは、前記グラフィカルディスプレイビューに含まれるグラフィカルディスプレイ要素上に表示されることになる特定のテキスト文字列に対するサポートを前記複数の言語のうちの前記1つ以上の言語でさらに定義する、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成は、前記複数の言語の各言語に対するサポートを含む前記グラフィカルディスプレイビューの発行された構成を含む、請求項14から17の何れか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記ユーザインターフェースデバイスで実行されるオペレータアプリケーションは、第3の所望の言語の選択に応答して、前記第1の現在の言語パラメータ値又は前記第2の現在の言語パラメータ値を選択された第3の所望の言語を示す言語パラメータ値に更新するように構成された選択可能な言語ユーザコントロールを含み、
前記ユーザインターフェースデバイスにおいて前記グラフィカルディスプレイビューを提示することは、前記更新に応答して前記選択された第3の所望の言語を使用して前記グラフィカルディスプレイビューを提示することを含む、請求項14から18の何れか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記第3の所望の言語の前記選択は、デフォルト言語からの変更を示し、前記選択された第3の所望の言語を使用して前記グラフィカルディスプレイビューを提示することは、前記デフォルト言語を使用して提示することから前記選択された第3の所望の言語を使用して提示することに前記グラフィカルディスプレイビューを変更することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の現在の言語パラメータ値又は第2の現在の言語パラメータ値に対する前記更新に応答して、前記デフォルト言語を使用して提示することから前記選択された第3の所望の言語を使用して提示することに前記グラフィカルディスプレイビューを変更することは、前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成を利用することによって排他的に前記操作環境内で、かつ前記ユーザインターフェースデバイスと前記マルチ言語インターフェースオブジェクトおよび前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成がそこからダウンロードされた前記プロセスプラントの分散型プロセス制御システムの構成環境との間のいかなる追加の通信もなく遂行される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記デフォルト言語は、前記第2のそれぞれの言語であり、且つ
前記選択された第3の所望の言語を使用して前記グラフィカルディスプレイビューを提示することは、前記選択された第3の所望の言語を利用して前記グラフィカルディスプレイビュー上に1つ以上のディスプレイ要素を、(i)前記1つ以上のディスプレイ要素に対応するそれぞれの制御要素によって生成されるそれぞれのプロセス値、または(ii)前記1つ以上のディスプレイ要素の記述のうちの少なくとも一方を表示するように、提示することを含む、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の言語パラメータの前記第1の現在の言語パラメータ値および前記第2の言語パラメータの前記第2の現在の言語パラメータ値は、それぞれの選択可能な言語ユーザコントロールによって独立して更新可能である、請求項14から22の何れか一項に記載の方法。
【請求項24】
複数の言語をグラフィカルディスプレイビューに提示するように構成されたプロセスプラントの分散型プロセス制御システムの操作環境内に含まれるユーザインターフェースであって、
1つ以上のプロセッサと、
前記プロセッサに連結されたディスプレイと、
前記プロセッサに連結された1つ以上のメモリであって、
(i)前記分散型プロセス制御システムの構成環境からダウンロードされ、且つ前記グラフィカルディスプレイビュー上に提示することができる複数の言語を示すように構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクトであって、前記マルチ言語インターフェ
ースオブジェクトは、複数の言語パラメータ値の各言語パラメータ値に設定されるように構成された第1の言語パラメータ及び第2の言語パラメータを含み、前記各言語パラメータ値は、前記複数の言語のそれぞれの言語を示す、マルチ言語インターフェースオブジェクト、
(ii)前記グラフィカルディスプレイビューの構成であって、前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成は、前記構成環境からダウンロードされ、構成され且つ前記マルチ言語インターフェースオブジェクトを参照するディスプレイビューオブジェクトによって定義される、構成、および
(iii)コンピュータ実行可能命令であって、前記プロセスプラントのランタイム中に前記プロセッサによって実行されると、前記グラフィカルディスプレイビューに、
前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第1の言語パラメータの第1の現在の言語パラメータ値を参照させ、
前記1つ以上のメモリから、前記第1の現在の言語パラメータ値によって示される前記複数の言語の第1のそれぞれの言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成にアクセスさせ、
前記マルチ言語インターフェースオブジェクトの前記第2の言語パラメータの第2の現在の言語パラメータ値を参照させ、
前記1つ以上のメモリから、前記第2の現在の言語パラメータ値によって示される前記複数の言語の第2のそれぞれの言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成にアクセスさせ、
前記ディスプレイに前記グラフィカルディスプレイビューの前記アクセスされた構成に基づいて、前記第1のそれぞれの言語を利用して前記グラフィカルディスプレイビューのフィクスチャを提示させると共に、前記第2のそれぞれの言語を利用して前記グラフィカルディスプレイビューのコンテンツを提示させ、
前記グラフィカルディスプレイビューで、前記プロセスプラントのプロセスを制御するために前記プロセスプラントの前記ランタイム中に1つ以上の制御要素によって生成される1つ以上のプロセス値のそれぞれの表示を提示させ、繰り返し更新させる、
コンピュータ実行可能命令、を記憶する、1つ以上のメモリとを備える、ユーザインターフェース。
【請求項25】
前記マルチ言語インターフェースオブジェクトは、前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成と共に前記プロセスプラントの分散型プロセス制御システムの構成環境から前記プロセスプラントの分散型プロセス制御システムの前記操作環境内にダウンロードされる、請求項24に記載のユーザインターフェース。
【請求項26】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセスプラントの前記ランタイム中に前記プロセッサによって実行されると、オペレータアプリケーションに、別のデバイスと通信することなく、選択可能な言語ユーザコントロールであって、
前記選択可能な言語ユーザコントロールを介して所望の言語の選択を受信し、
前記言語パラメータの前記第1の又は第2の現在の言語パラメータ値を前記選択された所望の言語を示す言語パラメータ値に更新し、
前記1つ以上のメモリに記憶された前記選択された所望の言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成にアクセスし、
前記選択された所望の言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記アクセスされた構成に基づいて、前記選択された所望の言語を使用して前記グラフィカルディスプレイビューの前記フィクスチャ又は前記コンテンツを提示するように構成された、選択可能な言語ユーザコントロール、をさらに提供させる、請求項24又は25に記載のユーザインターフェース。
【請求項27】
前記所望の言語の前記選択は、前記グラフィカルディスプレイビューによって利用され
るデフォルト言語からの変更を示す、請求項26に記載のユーザインターフェース。
【請求項28】
前記第2の現在の言語パラメータ値は、前記選択された所望の言語を示す言語パラメータ値に更新され、前記グラフィカルディスプレイビューは、1つ以上のディスプレイ要素を含み、前記選択された所望の言語を使用した前記グラフィカルディスプレイビューの前記提示は、(i)前記1つ以上のディスプレイ要素に対応するそれぞれの制御要素によって生成されるそれぞれのプロセス値、または(ii)前記1つ以上のディスプレイ要素の記述のうちの少なくとも一方を表示するように前記選択された所望の言語を利用して前記1つ以上のディスプレイ要素を提示することを含む、請求項26又は27に記載のユーザインターフェース。
【請求項29】
前記選択可能な言語ユーザコントロールは、第1の選択可能なユーザコントロールであり、
前記第1の言語パラメータの前記第2の現在の言語パラメータ値は、前記第1の選択可能なユーザコントロールを介して受信される入力に応答して変化し、
前記オペレータアプリケーションは、第2の選択可能なユーザコントロールを提供し、
前記第1の言語パラメータの前記第1の現在の言語パラメータ値は、前記オペレータアプリケーションによって提供される前記第2の選択可能なユーザコントロールを介して受信される入力に応答して変化する、
請求項26から28の何れか一項に記載のユーザインターフェース。
【請求項30】
前記第1の選択可能なユーザコントロールおよび前記第2の選択可能なユーザコントロールは、独立して選択可能である、請求項29に記載のユーザインターフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月2日に出願された「Systems And Methods For Graphical Display Configuration and Usage in Process Control Plants」と題された米国仮特許出願第62/566,679号の優先権および出願日の利益を主張し、この全体の開示は、本明細書での参照によって本明細書に明確に組み込まれる。
【0002】
本開示は、概して、プロセス制御システム、より具体的には、オンラインの工業プロセスプラントのオペレーション内のリアルタイムの状況を閲覧し、かつそれに応答するためにオペレータによって利用されるグラフィックスを構成するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
分散型プロセス制御システムは、1つ以上の工業プロセスを制御して、それによって原材料および/または他のタイプの原料から1つ以上の物理的製品を生成または生産するために、化学、製薬、石油、油およびガス、金属および採鉱、パルプおよび紙、または他のタイプの工業プロセスプラント内で使用される。このように、分散型プロセス制御システムは、典型的には、1つ以上のプロセスコントローラと、アナログバス、デジタルバスもしくは混合アナログ/デジタルバスを介して、または無線通信リンクもしくはネットワークを介して、少なくとも1つのホストまたはオペレータインターフェースデバイス、および1つ以上のフィールドデバイスに通信可能に連結された入力/出力(I/O)デバイスを含む。例えば、バルブ、バルブポジショナ、スイッチ、および送信器(例えば、温度、圧力、レベル、および流速センサ)であり得るフィールドデバイスは、プロセス環境内に配置され、概して、バルブの開放もしくは閉鎖、またはプロセスパラメータの測定等の物理的機能またはプロセス制御機能を遂行して、プロセスプラントまたはシステム内で実行中の1つ以上の工業プロセスを制御する。周知のFieldbusプロトコルに準拠するフィールドデバイス等のスマートフィールドデバイスは、制御計算、アラーム機能、およびコントローラ内で一般に実装される他の制御機能も遂行し得る。プロセスコントローラも典型的にはプラント環境内に配置され、このプロセスコントローラは、センサもしくはフィールドデバイスによって行われるプロセス測定を示す信号および/またはフィールドデバイスに関する他の情報を受信し、例えば、プロセス制御判断を行い、受信された情報に基づき制御信号を生成し、HART(登録商標)、Wireless HART(登録商標)、およびFOUNDATION(登録商標)Fieldbusフィールドデバイス等のフィールドデバイスで遂行される制御モジュールまたはブロックと連携する、異なる制御モジュールを動かすコントローラアプリケーションを実行する。コントローラの制御モジュールは、通信線またはリンクを通じて、制御信号をフィールドデバイスに送信し、それによって、プロセスプラントまたはシステムの少なくとも一部の動作を制御する。
【0004】
フィールドデバイスおよびコントローラからの情報は、制御室もしくはより厳しいプラント環境から離れた他の場所に典型的に、ただし常にではないが、配置される、オペレータインターフェース、パーソナルコンピュータもしくはコンピューティングデバイス、データヒストリアン、レポートジェネレータ、集中データベース、または他の集中管理コンピューティングデバイス等の1つ以上の他のハードウェアデバイスに対して、通常、データハイウェイを通じて利用可能にされる。これらのハードウェアデバイスの各々は、典型的に、ただし常にではないが、プロセスプラントにわたって、またはプロセスプラントの
一部分にわたって集中化される。これらのハードウェアデバイスは、例えば、オペレータが、プラント内で動いているプロセスの現在の状態およびオペレーションを閲覧し、プロセス制御ルーチンの設定の変更、コントローラもしくはフィールドデバイス内の制御モジュールのオペレーションの修正、フィールドデバイスおよびコントローラによって生成されたアラームの閲覧、担当者の訓練もしくはプロセス制御ソフトウェアの試験を目的としたプロセスのオペレーションのシミュレーション、構成データベースの保守および更新等の、プロセスの制御および/またはプロセスプラントのオペレーションに関する機能を遂行することを可能にし得るアプリケーションを動かす。ハードウェアデバイス、コントローラおよびフィールドデバイスにより利用されるデータハイウェイは、有線通信パス、無線通信パス、または有線および無線通信パスの組み合わせを含み得る。
【0005】
例として、Emersonによって販売されている、DeltaV(商標)制御システムは、プロセスプラント内、およびいくつかの事例において、プロセスプラントから遠隔の多様な場所に配置された異なるユーザインターフェースデバイス内に記憶され、それらの異なるデバイスによって実行される複数のアプリケーションを含む。これらのアプリケーションの各々は、ユーザインターフェース(UI)を提供して、ユーザが(例えば、構成エンジニア、オペレータ、保守技師等)がプロセスプラントオペレーションの態様および構成を閲覧および/または修正することを可能にする。本明細書全体を通して、「ユーザインターフェース」または「UI」の語句は、ユーザがプロセスプラントの構成、オペレーション、またはステータスを閲覧または修正することを可能にするアプリケーションまたは画面を意味するように使用される。同様に、「ユーザインターフェースデバイス」または「UIデバイス」の語句は、ユーザインターフェースが動作しているデバイスを意味するように本明細書で使用され、デバイスが固定的(例えば、ワークステーション、壁掛ディスプレイ、プロセス制御デバイスディスプレイ等)であるかまたは可動的(例えば、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン等)であるかは問わない。
【0006】
プロセスプラントの構成環境内に含められた1つ以上のユーザワークステーションまたはコンピューティングデバイス内に存在する構成アプリケーションは、構成エンジニアおよび/または他のタイプのユーザが、プロセス制御モジュールを作成または変更し、かつデータハイウェイを介してこれらのプロセス制御モジュールを、プロセスプラントの操作環境(本明細書ではプロセスプラントの「オペレーション環境」としても互換的に呼ばれる)内で動作する専用の分散型コントローラにダウンロードして、ランタイムまたはリアルタイムオペレーション中に1つ以上のプロセスを制御することを可能にする。典型的には、これらの制御モジュールは、通信可能に相互接続された機能ブロックで構成され、これらの機能ブロックは、それに対する入力に基づき制御スキーム内で機能を遂行し、出力を制御スキーム内の他の機能ブロックに提供する。各専用コントローラ、および一部の場合においては、1つ以上のフィールドデバイスは、実際のプロセス制御機能を実装するために、それらに割り当てられてダウンロードされた制御モジュールを実行するそれぞれのコントローラアプリケーションを記憶および実行する。
【0007】
構成アプリケーションはまた、構成エンジニアおよび/または他のユーザが、オペレータマンマシンインターフェース(Human-Machine Interface、HMI)またはディスプレイビューを作成または変更することを可能にし、オペレータマンマシンインターフェース(HMI)またはディスプレイビューは、オペレータ閲覧アプリケーションによってデータ(例えば、データがプロセスプラントのランタイムオペレーション中にリアルタイムで生成される際)をオペレータに表示し、かつオペレータがランタイムオペレーション中にプロセス制御ルーチン内の、設定点等の様々な設定を変更することを可能にするために使用される。オペレータHMIまたはディスプレイビューを提供するオペレータ閲覧アプリケーションは、プロセスプラントのオペレーション環境内(また
はオペレータワークステーションおよびデータハイウェイと通信可能に接続している1つ以上のコンピューティングデバイス上)に含められた1つ以上のユーザインターフェースデバイス(例えば、オペレータワークステーション、オペレータタブレット、オペレータモバイルデバイス等)上で実行される。オペレータHMIまたはディスプレイビューは、データハイウェイを介してコントローラアプリケーションからデータを受信し、このデータをユーザインターフェースデバイスでUIを使用してオペレータまたは他のユーザに表示する。同様に、オペレータHMIまたはディスプレイビューはまた、コントローラ、プロセスコントローラ、フィールドデバイス、I/Oカードまたはデバイス、他のタイプのハードウェアデバイス、ユニット、エリア等の制御モジュール以外のプロセスプラントの操作環境内に含められる他の制御構成要素または要素からデータ(例えば、リアルタイムデータ)も受信し得る。データヒストリアンアプリケーションは、典型的には、データハイウェイにわたって提供されたデータの一部または全部を収集および記憶するデータヒストリアンデバイス内に記憶され、かつそれによって実行されるが、一方で構成データベースアプリケーションは、データハイウェイに取り付けられたさらに別のコンピュータ内で動いて、現在のプロセス制御ルーチン構成、現在のオペレータディスプレイ構成、およびそれらと関連付けられたデータを記憶し得る。代替的に、構成データベースは、構成アプリケーションと同じワークステーションに位置付けられてよい。
【0008】
上記のように、オペレータ閲覧アプリケーションは、典型的には、オペレータユーザインターフェースデバイスのうちの1つ以上内で実行し、例えば、プラントがリアルタイムまたはランタイムで動作して1つ以上の工業プロセスを制御している間に、プラント内の制御システム、制御構成要素、および/またはデバイスの操作状態に関してオペレータまたは保守人員にオペレータHMIまたはディスプレイビューを提供する。一般的に言うと、オペレータHMIまたはディスプレイビューは、プロセスおよび/またはプロセスプラント内のリアルタイムの状況を閲覧し、かつそれに応答するために、プロセスプラント内で動いているプロセスの日々のオペレーション(例えば、24時間年中無休のオペレーションであり得る)でオペレータによって使用される。これらのオペレータHMIまたはディスプレイビューのうちの少なくともいくつかは、例えば、プロセスプラント内のコントローラまたはデバイスによって生成されたアラームを受信するアラームディスプレイ、プロセスプラント内のコントローラおよび他のデバイスの操作状態を表示する制御ディスプレイ、プロセスプラント内のデバイスの操作状態を表示する保守ディスプレイ等の形式をとり得る。ディスプレイビューは、典型的には、プロセスプラントのランタイムまたはリアルタイム操作環境内で実行し、プロセスプラントのランタイムまたはリアルタイム操作環境内で同様に動作しているプロセス制御モジュール、デバイス、および/または他の制御オブジェクトから受信された情報またはデータを既知の様式で提示するように概して構成される。いくつかの既知のシステムにおいて、ディスプレイビューは、操作環境内に含められる物理的または論理的要素と関連付けられ、かつ物理的または論理的要素に関するデータおよびそれに対する更新を経時的に、例えば、プロセスプラントのランタイムオペレーション中に受信するために物理的または論理的要素に通信可能に結び付けられるグラフィカル要素(例えば、グラフィカル表現またはグラフィック)を有する。グラフィカル要素は、例えば、タンクが半充填であることを例示する、および流れセンサによって測定された流れを例示する等のために、受信されたデータに基づいてディスプレイ画面上のその外観を動的に変化させるように構成されるかまたは定義され得る。このように、プロセスプラントの操作環境内の物理的または論理的要素によって提供されたデータが経時的に変化する(例えば、経時的に繰り返しまたは連続的に更新される)際、対応するグラフィカル要素の外観は、それに応じてディスプレイ画面上で変更される。
【0009】
工業プロセス制御システムのいくつかの現在既知のオペレータディスプレイ構成アーキテクチャにおいて、各オペレータワークステーションは、それ自体のアラームを独立的に管理し、プロセス制御モジュール、デバイス、および/または他の制御オブジェクトによ
って生成されるリアルタイム制御データにアクセスする。このように、特定のオペレータワークステーションのオペレータHMIまたはディスプレイビューをカスタマイズするために、ランタイムディスプレイビュー上で提示されることになる様々なディスプレイビュー要素(例えば、グラフィカルおよび他のタイプの要素)のカスタムグラフィカルプロパティ、値、および/または構成が定義され、かつグラフィカル構成環境内のディスプレイビューと関連付けられ、ディスプレイビューの定義または構成は、実行のために構成環境から操作環境の特定のオペレータワークステーション内にダウンロードされる。しばしば、カスタムスクリプトが、様々なディスプレイビュー要素および/またはディスプレイビュー自体の所望の挙動および/または外観が特定のワークステーションで実行されるように、ディスプレイビューの構成内にプログラムされる。加えて、ディスプレイビュー外観または挙動が特定のオペレータワークステーションのために修正または変更されることが所望される場合、典型的には、修正は、グラフィカル構成環境内のディスプレイビューの構成に適用されなければならず、その後、修正された構成は、特定のオペレータワークステーションでの実行のために構成環境からダウンロードされなければならない。ほとんどの場合、これは、修正されたディスプレイビュー構成が特定のオペレータワークステーションで受信されて実行されるために、特定のオペレータワークステーションが現在のディスプレイビューのその実行を終えることを必要とする。
【0010】
工業プロセス制御システムの他の現在位置のオペレータディスプレイ構成アーキテクチャにおいて、ディスプレイビューの共通構成は、グラフィカル構成環境から複数のオペレータワークステーションにダウンロードされる。ランタイム中であるとしても、特定のオペレータワークステーションでのディスプレイビューの特定のカスタマイズされた外観および/または挙動を有効にするために、ディスプレイビューを実行中の特定のオペレータワークステーションは、特定のオペレータワークステーションでディスプレイビューの所望されるカスタマイズされた外観および/または挙動を有効化または実装すべく、必要な情報(様々なグラフィックスの特定の構成、ランタイム値、および/または他の情報)を取得するために、グラフィカル構成環境に問合わせるかまたはそうでなければそれと通信しなければならない。現代のプロセスプラントは、数百のオペレータワークステーションを含み得るので、オペレータワークステーションとバックエンドディスプレイ構成サーバとの間で送られるかまたは受信されるメッセージは、プロセスプラント通信ネットワークに著しい負荷を加える。
【0011】
最近では、Center for Operator Performance(COP)、研究、共同研究、および人間工学を通して工業プロセス制御操作環境内の人間の能力および限界を克服する研究コンソーシアム、ならびにInternational Society of Automation(ISA)が、例えば、人間中心設計(HCD)の改善およびガイドラインを提案することによって、工業プロセス制御システムマンマシンインターフェース(HMI)およびその使い易さを進歩させることを助けるように研究を行ってきた。例えば、「Human Machine Interfaces for Process Automation Systems」と題され、2015年7月9日に承認された、American National Standard ANSI/ISA-101.01.-2015は、「マンマシンインターフェース(HMI)ライフサイクル全体を通して複数のワークプロセスを含むプロセス自動化システムのHMIの原理、設計、実装、オペレーション、および保守...標準は、発展する用語法およびモデルならびにライフサイクル全体を通してHMIを効果的に維持するために推薦されるワークプロセス内のHMIを定義する」(ANSI/ISA-101.01-2015,page 9)ことに取り組む。
【発明の概要】
【0012】
上に説明されたように、一般的に言うと、オペレータマンマシンインターフェース(H
MI)またはディスプレイビューは、プロセスおよび/またはプロセスプラント内の状況を閲覧し、かつそれに応答するために、プロセスのランタイムオペレーション中にオペレータによって使用される。プロセスを安全かつ効果的に操作する際、ならびに様々なプロセスおよびプロセスプラントの状況を検出し、それに応答する際のプロセスプラントオペレータの有効性は、大部分において、オペレータHMIまたはディスプレイビューがどの程度良好に設計されているか(例えば、構成エンジニアまたは他のオペレータHMI設計者によって)に依存する。しかしながら、工業プロセスプラントがどのように操作されるかにおける最近の変化は、オペレータHMIの設計に大きな影響を与える。例えば、プロセス制御産業での継続的な競争圧力は、単一のオペレータが責任を持つプロセスの一部分の範囲の著しい拡大を招いている。この拡大と共に、単一のオペレータがプロセスを安全かつ効率的に動かすために監視および利用しなければならないプロセスグラフィックスの数は、数倍に増加している。事実上、今日のプロセスプラントにおいて、オペレータは、数百のプロセスグラフィックスを介してナビゲートすることを一般的に期待される。加えて、プラント設備の情報の増加およびプロセス制御産業のより自動化かつ進歩した制御論理等の傾向は、単一のオペレータが責任を持つプロセスの一部分の複雑さのレベルの著しい増加をもたらした。
【0013】
さらに、単一のオペレータによって利用されるワークスペースは、様々なサイズの1つから多数のコンソールまたはモニタを含み得る。モニタおよび/またはコンソールの数およびサイズは、しばしば、オペレータによって監視されているプロセスの一部分のサイズおよび複雑さによって決定される。加えて、オペレータのワークスペースが複数のモニタを含むとき、各モニタは、典型的には、各モニタのそれぞれのモニタサイズ、位置、および監視されているプロセスの一部分のために定義されたカスタムレイアウトを有する。例えば、カスタムレイアウトは、何のディスプレイをどのモニタ上で開き、異なるモニタ上のディスプレイがどのように互いに相互作用するか等を定義する。
【0014】
またさらに、2つのプロセスプラントまたはプラント内の操作区分が同様ではないとき、実際には、各プロセスプラントは、しばしば、それ自体の、カスタム操作原理、グラフィックス、および/または効果的なオペレーションのためのグラフィカル標準を開発および設計する。したがって、オペレータHMIグラフィックス、戦略、設計、レイアウト、ナビゲーション、および/またはオペレータ行動は、異なる操作区分および/または異なるプロセスプラントについて、かなりのカスタム構成となり得る。
【0015】
これらの、および他の要因が、操作HMIを設計する構成エンジニアの仕事を常に困難にしてきた。しばしば、構成エンジニアは、特定の操作区分および/またはプラントの様々な性能をカスタマイズまたは向上させるために、複雑なプログラムの拡張を作成しなければならない。一般的に、構成エンジニアは、所望されるオペレータHMIを作成するために、Visual BasicもしくはCのようなプログラミング言語、および/または他のカスタムプログラムを利用しなければならない。これは、開発、拡張、修理、および維持が困難であり、かつ時間がかかる複雑なオペレータHMIスイートを結果としてもたらす。
【0016】
本明細書に開示される新規なグラフィカルディスプレイ構成ならびに使用システムおよび方法の態様の少なくともいくつかは、これらのおよび他の現代のHMIの課題を解決すると共に、柔軟、使用が容易、かつ維持が容易であるのみならず、エンジニアが現在のプロセス自動化HMI標準および最善の措置の観点からプロセスプラントの操作環境HMIを設計および実装することを助ける、工業プロセス制御HMI設計および使用のためのプラットフォームを提供する。
【0017】
一実施形態において、工業プロセスプラント用のグラフィカルディスプレイ構成および
使用システム(本明細書では「グラフィカル構成システム」または「グラフィカル構成および使用システム」とも互換的に呼ばれる)は、プロセスプラントの構成環境内で実行するグラフィカルディスプレイ構成アプリケーションを含む。グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションは、ユーザインターフェースを含み、ユーザインターフェースを介して、様々なオペレータHMIまたはディスプレイビューが、例えば、構成エンジニアによって、作成、定義、設計、および/または発行されることができる。構成または定義されたディスプレイビューは、プロセスプラントの操作またはオペレーション環境内にダウンロードされて実行するとき、オペレータまたは他のユーザにプロセスと関連付けられた様々な構成要素およびオペレーションのリアルタイム(例えば、連続的にまたは繰り返し更新される)の操作状態およびステータスを提供する。このように、ディスプレイビューは、典型的には、ディスプレイビュー上で提示される1つ以上のディスプレイビュー要素とプロセスプラントの操作環境内でプロセスを制御するために実行している1つ以上の制御モジュール、デバイス、または制御オブジェクトとの間のそれぞれのリンクを含み、このため、プロセスプラントの操作環境に通信可能に接続されるユーザインターフェースデバイス(例えば、オペレータワークステーション、遠隔コンピューティングデバイス、モバイルデバイス等)でのディスプレイビューの発行された構成のダウンロードおよび実行に際して、プロセスプラントの操作環境内での実行中に1つ以上の制御モジュール、デバイス、または制御オブジェクトによって提供または生成される1つ以上の値または他のデータのそれぞれの表示が、例えば、リンクされたディスプレイビュー要素を介して、実行中のディスプレイビュー上で提示され、かつ繰り返し更新される。
【0018】
グラフィカルディスプレイ構成システムはまた、ディスプレイビューの発行された構成または定義、および様々なディスプレイビュー上に含められるかまたはそうでなければそれらと関連付けられるように利用可能であるディスプレイビュー要素の発行された構成または定義を記憶する集中構成データベースまたはライブラリも含む。いくつかの実施形態において、集中構成データベースまたはライブラリはまた、ディスプレイビューおよび/またはディスプレイビュー要素のドラフト構成または定義も記憶する。ディスプレイビュー要素の例としては、グラフィックス、プロパティ、制御モジュール、デバイス、オブジェクトおよび/または操作環境内に配設される他の制御構成要素もしくは要素へのリンク、グローバル変数、パラメータ、ディスプレイビューのエリアまたは小区分、ならびに/あるいはディスプレイビューの他の要素および/または部分が挙げられる。一例において、特定のディスプレイビューについて、集中構成データベースまたはライブラリは、特定のディスプレイビューの発行された構成、および任意に特定のディスプレイビューの1つ以上の作業中の構成またはドラフト構成を記憶する。特定のディスプレイビューの発行された構成は、実行中のディスプレイビュー上に表示する様々なディスプレイビューの1つ以上の発行された構成を含み得、発行されたディスプレイビュー構成は、プロセスプラントの操作環境内でのダウンロードおよび実行のために利用可能である。一方で、特定のディスプレイビューの1つ以上の作業中の構成またはドラフト構成は、プロセスプラントの操作環境内でのダウンロードおよび実行から除外される。つまり、ディスプレイビューおよびディスプレイビュー要素の作業中の構成またはドラフト構成は、プロセスプラントの操作環境内でダウンロードおよび実行されることを阻止され、代わりに、例えば、編集、修正、試験等のために、構成環境内に維持される。
【0019】
特定のディスプレイビューの発行された構成または定義は、1つ以上のユーザコントロールを含み、これを介して、プロセスプラントの操作環境内に含められたユーザインターフェースデバイスのオペレータまたはユーザは、ランタイムオペレーション中に自身のそれぞれのユーザインターフェースデバイスで、オンラインで実行中のディスプレイビューの外観を変更することができる。例えば、オペレータは、自身のそれぞれのユーザインターフェースデバイスでの1つ以上のユーザコントロールを介して、グラフィックの外観、グラフィックのプロパティ、ディスプレイビューのエリア、プロパティおよび/もしくは
ディスプレイビューのエリアの内容、ディスプレイビュー上のグラフィックの位置、表示されることになる制御モジュール、デバイスもしくは制御オブジェクトに由来する特定のデータ、ならびに/または実行中のディスプレイビューの要素、エリア、もしくは部分の他の外観を変更することができる。注目すべきことに、グラフィックス構成システムは、操作環境内で実行中のディスプレイビューの外観に対する変更が、オペレーションワークステーションで実行中のディスプレイビューの発行された構成または定義の内容のみに基づいてオペレータワークステーションに実装されることを可能にする。つまり、ダウンロードされ発行されたディスプレイビューの構成は、ディスプレイビューが、ディスプレイビューの実行を停止することを必要とせず、ディスプレイビューの異なる構成をダウンロードすることを必要とせず、かつディスプレイビューおよび/またはオペレータワークステーションが所望される変更を実装するために構成環境からデータを取得することを必要とせず、操作環境内でオンラインで実行しながら、オペレータがオペレータのワークステーションでのディスプレイビューの外観をカスタマイズまたは変更することを可能にする。
【0020】
したがって、特定のディスプレイビューの発行された構成または定義が、プロセスプラントの操作環境内に含められる複数のユーザインターフェースデバイスまたはオペレータワークステーションにダウンロードされたとき、各オペレータまたはユーザは、他のオペレータまたはユーザから独立して、かつ自身のワークステーションがグラフィカルディスプレイ構成アプリケーションおよび構成ライブラリと通信せずに、自身のワークステーションで実行中のディスプレイビューのインスタンスのローカルの外観をカスタマイズまたは変更することができる。オペレータ主導の変更またはカスタマイズのうちのいくつかは、特定のワークステーションに相互排他的様式で実装され得、例えば、グラフィックのフィルプロパティが、灰色および青色の両方ではなく、灰色または青色のいずれか一方であるようにオペレータによって選択される。変更のうちのいくつかは、オペレータが能動的に(かつ容易に)監視することを所望する特定の制御要素を示すグラフィックスを、オペレータがディスプレイ上に含められた能動監視(Active Monitor)または注視(Watch)ウインドウ内にドラッグアンドドロップするとき等の、特定のワークステーションで相互排他的ではない場合がある(例えば、変更が累積的または独立的に適用され得る)。
【0021】
一実施形態において、プロセスプラントのランタイムまたはリアルタイムオペレーションのグラフィカルディスプレイを構成するための方法は、プロセスプラントの構成環境内で実行中のグラフィカルディスプレイ構成アプリケーションのユーザインターフェースを介して、ディスプレイビューの定義を受信することを含む。ディスプレイビューは、典型的には、例えば、コントローラ、プロセスコントローラ、フィールドデバイス、I/Oカードまたはデバイス、他のタイプのハードウェアデバイス、ユニット、エリア等のような、プロセスの少なくとも一部分を制御するために、プロセスプラントの操作環境内で実行または動作するそれぞれの制御モジュール、デバイス、および/または他の制御構成要素(本明細書では互換的に制御要素または制御オブジェクトとも呼ばれる)を表現する様々なグラフィカル要素を含む。したがって、ディスプレイビューの定義は、ディスプレイビュー上で提示されるグラフィカル要素と制御構成要素またはオブジェクトとの間のリンクを定義し、そのため、プロセスプラントの操作環境内のディスプレイビューのダウンロードおよび実行に際して、プロセスを制御するためにプロセスプラントの操作環境内での実行中に制御構成要素または制御オブジェクトによって生成される1つ以上の値または他のデータは、リンクされたグラフィカル要素を介して、実行中のディスプレイビュー上で提示され、かつ繰り返し更新される。グラフィカル要素は、例えば、特定の制御モジュール、デバイス、または他の制御構成要素もしくはオブジェクトを示すかまたは表現するグラフィックスであり得る。
【0022】
加えて、典型的には、ディスプレイビューの定義は、グラフィックス、テキスト、グラフィックスおよび/もしくはテキストのプロパティ(例えば、色、コントラスト、アニメーション等)、グローバル変数、パラメータ、ディスプレイビューの異なるエリア、ディスプレイビューの異なるエリアのそれぞれのプロパティおよび/もしくは内容、ディスプレイビュー上の様々なグラフィックス、テキスト、および/もしくはエリアの異なる位置、かつ/あるいは制御モジュール、デバイス、ならびに/または他の制御オブジェクトおよびディスプレイビュー上のそれぞれのグラフィックスもしくは他の要素へのそれらの結合に由来する特定の操作データ等のような、ディスプレイビュー上に含められる、および/またはそうでなければディスプレイビューと関連付けられる様々な他のグラフィカル部分、要素、もしくは構成要素(および/またはそれらの組み合わせ)のそれぞれの定義を含む。ディスプレイビュー上に含められ得る、および/またはそうでなければディスプレイビューと関連付けられ得る、他のかかるグラフィカル部分、要素、および/または構成要素は、例えば、ディスプレイビュー階層、ディスプレイビューレイアウト、タイマ、埋め込みリンク、アニメーション変換機能、データ参照、プロジェクトもしくはプラント標準、ディスプレイテーマ、内容の言語および/もしくはそれらの表示、アプリケーション言語および/もしくはそれらの表示、ディスプレイビュー上のタブエリア、ツールチップおよび/もしくは他の注釈表示、履歴化されたパラメータの傾向および他の表現、注視または能動監視エリア、ならびに/または本明細書に説明される本グラフィカル構成および使用システムならびに方法によって提供される他の特徴、態様、および/もしくは機能を含み得る。ディスプレイビュー上に含められ得る、および/またはそうでなければディスプレイビューと関連付けられ得る、さらに他のグラフィカル部分、要素、および/または構成要素は、カスタムおよび/もしくは初期設定のグラフィック要素モジュール(Graphic Element Module、GEM)構成(例えば、2017年8月31日に出願された「Derived and Linked Definitions with Override」と題された共同出願の米国特許出願第15/692,450号内で説明されるもの等)を含み得る、ならびに/またはそれらと関連付けられるオペレータディスプレイ切り換えプレビュー構成および/もしくはオブジェクト(例えば、2016年8月22日に出願された「Operator Display Switching Preview」と題された共同出願の米国特許出願第15/243,176号内で説明されるもの等)を含み得る。
【0023】
少なくとも、本明細書を読み易くするために、ディスプレイビュー上に含められる、および/またはそうでなければディスプレイビューと関連付けられる、かかるグラフィカル部分、要素、または構成要素(およびそれらの組み合わせ)は、本明細書では、概して、互換的に「グラフィカルディスプレイビュー要素」、「グラフィカル要素」、「グラフィカル構成要素」、「ディスプレイビュー要素」、「ディスプレイ要素」、または「ディスプレイビュー構成要素」と呼ばれる。典型的には、各ディスプレイビュー要素は、それ自体の別個のオブジェクトによって定義され得るかまたはそれを使用して構成され得、オブジェクトは、本明細書に説明されるグラフィカル構成および使用システムならびに方法を介して、作成、修正、記憶、および発行され得る。
【0024】
ディスプレイビュー要素の定義のうちのいくつかは、相互排他的選択肢を定義し得、例えば、ディスプレイビューのその全体の色テーマは、様々な定義された色テーマの間でオペレータによって選択的に変更され得、またはディスプレイビュー上で使用される言語は、アラビア語およびフランス語の間でオペレータによって切り換えられる。ディスプレイビュー要素の定義のうちのいくつかは、オペレータが能動的に(かつ容易に)監視することを所望する特定の制御要素を示すグラフィックスを、オペレータがディスプレイ上に含められた能動監視または注視ウインドウ内にドラッグアンドドロップするとき等、相互排他的ではない場合がある。
【0025】
実行中のディスプレイビューの特定の部分への適用のための相互排他的様式で、操作環境内で選択可能である複数のプロパティを定義するディスプレイビュー構成または定義に特に関連して、方法は、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションのユーザインターフェースを介して、プロセスプラントの操作環境内に含められ、かつディスプレイビュー定義のそれぞれのインスタンスが実行のためにダウンロードされることになる複数のユーザインターフェースデバイス(例えば、オペレータワークステーション)のサブセットの選択の表示を受信することを含む。ユーザインターフェースデバイスの選択されたサブセットは、所望される場合、1つよりも多いユーザインターフェースデバイスを含み得る。方法は、ディスプレイビューの定義(発行された定義)を、プロセスプラントの操作環境内での実行のためのユーザインターフェースデバイスの選択されたサブセット内に含められる各ユーザインターフェースデバイス内にダウンロードして、それによって、複数のプロパティ間の相互排他的様式で、各ユーザインターフェースデバイスで独立して、実行中のディスプレイビューの特定の部分が選択的に変更されることを可能にする。したがって、各ユーザインターフェースデバイスは、ユーザインターフェースデバイスで実行中のディスプレイビューのダウンロードされた定義の内容のみに基づいて、かつ変更を有効化または実装するためにプロセスプラントの構成環境内に含められるいかなる他のデバイスと通信せずに、そのそれぞれの変更を実装する。したがって、第1のオペレータが、自身のワークステーションのディスプレイビュー上に含められる特定のグラフィックの特定のプロパティについて「点滅」を選択し得、一方で別のオペレータが、自身のワークステーションのディスプレイビュー上に含められる特定のグラフィックの特定のプロパティについて「点滅なし」を選択し得る。両方の選択は、ワークステーションのディスプレイビューの実行を停止することを必要とせず、ディスプレイビューの異なる構成をワークステーションにダウンロードすることを必要とせず、かつディスプレイビューおよび/またはオペレータワークステーションが所望される変更を実装するために構成環境からデータまたは他の情報を取得せずに、ワークステーションで実行するディスプレイビューのそれぞれのダウンロードされた定義によって完全にサポートされ、かつ単独で実装される。
【0026】
本明細書の開示がグラフィカルディスプレイビューおよびグラフィカルディスプレイビュー要素に言及するが、これは、例示的かつ論述の簡素化の目的のみであり、限定を意味するものではないことに留意されたい。実際に、グラフィカルディスプレイビューに関して本明細書に論じられる態様のうちのいずれか1つ以上は、例えば、グラフィカル要素モジュール(GEM)クラスに容易に適用され得る。同様に、グラフィカルディスプレイビュー要素に関して本明細書に論じられる態様のうちのいずれか1つ以上は、例えば、GEMに容易に適用され得る。一般的に知られるように、GEMは、再使用可能であり、かつ他の形状および/または挙動と組み合わせられ得るリンク付きグラフィカル構成可能形状である。典型的には、GEMは、構成可能形状の1つ以上の視覚表現またはビューを提供し、GEMの定義または構成は、特定のディスプレイビューおよび他のオブジェクト内のGEMの使用/インスタンスの定義または構成とは別個に記憶される(例えば、GEM定義/構成を共有することを可能にするために)。このように、本明細書に記載されるグラフィカル構成システムおよび方法ならびにそのいずれか1つ以上の態様は、GEMおよびGEMクラスに容易に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1A】本開示のグラフィックス構成および使用システムならびに方法を含むプロセスプラント内に位置する分散型プロセス制御ネットワークのブロック図である。
図1B図1Aに概略的に例示されたユーザインターフェースデバイスの一例のブロック図である。
図2A図1Aのプロセスプラント等の、プロセスプラントの構成環境内および操作環境内のグラフィカルディスプレイ構成および使用システムの実装の一例のブロック図である。
図2B図2Aのシステムのグラフィカル構成および使用内に含められるグラフィカル構成ライブラリの実装の一例のブロック図である。
図2C図2Aのグラフィカル構成および使用システムを使用するディスプレイビューの進行中構成時のスナップショットの一例のブロック図を描画する。
図3A】グラフィックスを定義するためのグラフィカルディスプレイ構成アプリケーションのビューの一例、およびグラフィカルディスプレイ構成アプリケーションからの定義に従ってグラフィックスを提示するためのオペレータアプリケーションのビューの一例である。
図3B】グラフィックスを定義するためのグラフィカルディスプレイ構成アプリケーションの詳細ビューの一例である。
図4A】ランタイム中にディスプレイビューのコンテンツおよびアプリケーション言語を変更するオペレータのワークフローの例の少なくとも一部を例示する。
図4B】ランタイム中にディスプレイビューのコンテンツおよびアプリケーション言語を変更するオペレータのワークフローの例の少なくとも一部を例示する。
図4C】複数の言語をオペレータワークステーションに提示するための例示的な方法の流れ図である。
図5A】グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションを介して、ランタイム中にプラントオペレータが利用可能な一組のアクティブな言語に新規または追加の言語を追加する構成エンジニアの例示的なワークフローの少なくとも一部を例示する。
図5B】グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションを介して、ランタイム中にプラントオペレータが利用可能な一組のアクティブな言語に新規または追加の言語を追加する構成エンジニアの例示的なワークフローの少なくとも一部を例示する。
図5C】グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションを介して、ランタイム中にプラントオペレータが利用可能な一組のアクティブな言語に新規または追加の言語を追加する構成エンジニアの例示的なワークフローの少なくとも一部を例示する。
図5D】ドラフトディスプレイビューで異なる言語の外観をプレビューする構成エンジニアの例示的なワークフローの少なくとも一部を例示する。
図5E】ドラフトディスプレイビューで異なる言語の外観をプレビューする構成エンジニアの例示的なワークフローの少なくとも一部を例示する。
図5F】グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションを介してマルチ言語サポートを構成するための例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1Aは、本明細書に説明される新規なグラフィカルディスプレイ構成および使用システムの実施形態を含む、および/またはそれが利用され得る、プロセス制御システムまたはプロセスプラント10内で動作する代表的なプロセス制御ネットワークまたはシステム2のブロック図である。プロセス制御ネットワークまたはシステム2は、様々な他のデバイス間の直接的または間接的な接続性を提供するネットワークバックボーン5を含み得る。ネットワークバックボーン5に連結されたデバイスは、様々な実施形態において、1つ以上のアクセスポイント7a、他のプロセスプラントへの1つ以上のゲートウェイ7b(例えば、イントラネットまたは企業のワイドエリアネットワークを介した)、外部システムへの(例えば、インターネットへの)1つ以上のゲートウェイ7c、据付(例えば、従来のオペレータワークステーション)または可搬(例えば、モバイルデバイススマートフォン)のコンピューティングデバイスであり得る1つ以上のユーザインターフェース(UI)デバイス8、1つ以上のサーバ12(例えば、サーバのバンク、クラウドコンピューティングデバイス、または別の適切な構成として実装され得る)、コントローラ11、入力/出力(I/O)カード26および28、有線フィールドデバイス15~22、無線ゲートウェイ35、および無線通信ネットワーク70の組み合わせを含む。通信ネットワーク70は、無線フィールドデバイス40~46、無線アダプタ52aおよび52b、アクセスポイント55aおよび55b、ならびにルータ58を含む、無線デバイス40~58
を含み得る。無線アダプタ52aおよび52bは、非無線フィールドデバイス48および50にそれぞれ接続され得る。コントローラ11は、プロセッサ30、メモリ32、および1つ以上の制御ルーチン38を含み得る。図1Aは、ネットワークバックボーン5に直接的および/または通信可能に接続されるデバイスのいくつかのうちの単一の1つのみを描画するが、デバイスの各々が、ネットワークバックボーン5上の複数のインスタンスを有してもよく、実際に、プロセスプラント10が複数のネットワークバックボーン5を含み得ることが理解されるであろう。
【0029】
UIデバイス8は、ネットワークバックボーン5を介してコントローラ11および無線ゲートウェイ35に通信可能に接続され得る。コントローラ11は、入力/出力(I/O)カード26および28を介して有線フィールドデバイス15~22に通信可能に接続され得、かつネットワークバックボーン5および無線ゲートウェイ35を介して無線フィールドデバイス40~46に通信可能に接続され得る。コントローラ11は、フィールドデバイス15~22および40~50のうちの少なくともいくつかを使用するバッチプロセスまたは連続プロセスを実装するように動作し得る。例として、Emersonによって販売されているDeltaV(商標)コントローラであり得るコントローラ11は、プロセス制御ネットワークバックボーン5に通信可能に接続される。コントローラ11はまた、例えば、標準4~20mAデバイス、I/Oカード26、28、および/またはFOUNDATION(登録商標)Fieldbusプロトコル、HART(登録商標)プロトコル、Wireless HART(登録商標)プロトコル等の任意のスマート通信プロトコルと関連付けられた任意の所望されるハードウェアおよびソフトウェアを使用してフィールドデバイス15~22および40~50に通信可能に接続され得る。図1Aに例示される実施形態では、コントローラ11、フィールドデバイス15~22、48、50、およびI/Oカード26、28は有線デバイスであり、フィールドデバイス40~46は無線フィールドデバイスである。
【0030】
UIデバイス8のオペレーションにおいて、UIデバイス8は、いくつかの実施形態において、ユーザインターフェース(「UI」)を実行し得、UIデバイス8が入力インターフェースを介して入力を受け取り、かつディスプレイに出力を提供することを可能にする。UIデバイス8は、データ(例えば、プロセスパラメータ、ログデータ、センサデータ、および/または捕捉され記憶され得る任意の他のデータ等のプロセス関連データ)をサーバ12から受信し得る。他の実施形態において、UIは、サーバ12で全体的または部分的に実行され得、サーバ12は、ディスプレイデータをUIデバイス8に送信し得る。UIデバイス8は、バックボーン5を介して、コントローラ11、無線ゲートウェイ35、および/またはサーバ12等の、プロセス制御ネットワークまたはシステム2内の他のノードからUIデータ(ディスプレイデータおよびプロセスパラメータデータを含み得る)を受信し得る。UIデバイス8で受信されたUIデータに基づいて、UIデバイス8は、ユーザがプロセスを監視することを可能にする、プロセス制御ネットワークまたはシステム2と関連付けられたプロセスの態様を表す出力(即ち、視覚表現またはグラフィックスであり、そのうちのいくつかは、ランタイム中に更新され得る)を提供する。ユーザはまた、UIデバイス8に入力を提供することによってプロセスの制御に影響を及ぼし得る。例示のために、UIデバイス8は、例えば、タンク充填プロセスを表すグラフィックスを提供し得る。かかるシナリオにおいて、ユーザは、タンクレベル測定値を読み取り、タンクが充填される必要があることを決定し得る。ユーザは、UIデバイス8に表示された入口バルブグラフィックと対話して入口バルブを開かせるコマンドを入力し得る。
【0031】
一定の実施形態において、UIデバイス8は、シンクライアント、ウェブクライアント、またはシッククライアント等の任意のタイプのクライアントを実装し得る。例えば、UIデバイス8は、UIデバイスがメモリ、バッテリ電力等で制限される場合(例えば、装着可能デバイスにおいて)、他のノード、コンピュータ、UIデバイス、またはUIデバ
イス8のオペレーションのために必要な大量の処理のためのサーバに依存し得る。かかる例において、UIデバイス8は、サーバ12または別のUIデバイスと通信し得、サーバ12または他のUIデバイスは、プロセス制御ネットワークまたはシステム2上の1つ以上の他のノード(例えば、サーバ)と通信し得、かつUIデバイス8に送信するディスプレイデータおよび/またはプロセスデータを決定し得る。さらに、UIデバイス8は、サーバ12がユーザ入力に関連するデータを処理し、それに従って動作し得るように、受信されたユーザ入力に関連する任意のデータをサーバ12に通過させ得る。言い換えると、UIデバイス8は、グラフィックスを描画するよりも少し多くのことを行い、データを記憶し、かつUIデバイス8のオペレーションのために必要なルーチンを実行する1つ以上のノードまたはサーバへのポータルとして作用し得る。シンクライアントUIデバイスは、UIデバイス8に対する最小ハードウェア要件の利点を提供する。
【0032】
他の実施形態において、UIデバイス8は、ウェブクライアントであり得る。かかる実施形態において、UIデバイス8のユーザは、UIデバイス8のブラウザを介してプロセス制御システムと対話し得る。ブラウザは、ユーザがバックボーン5を介して別のノードまたはサーバ12(サーバ12等)のデータおよびリソースにアクセスすることを可能にする。例えば、ブラウザは、ディスプレイデータまたはプロセスパラメータデータ等のUIデータをサーバ12から受信し得、ブラウザがプロセスのうちの一部または全部を制御および/または監視するためのグラフィックスを描画することを可能にする。ブラウザはまた、ユーザ入力(グラフィック上でのマウスクリック等)も受信し得る。ユーザ入力は、ブラウザに、サーバ12上に記憶された情報リソースを検索するかまたはそれにアクセスさせ得る。例えば、マウスクリックは、ブラウザに、クリックされたグラフィックに属する情報を検索させ(サーバ12から)、表示させ得る。
【0033】
さらに他の実施形態において、UIデバイス8に対する大量の処理は、UIデバイス8で実行され得る。例えば、UIデバイス8は、前述されたUIを実行し得る。UIデバイス8はまた、ローカルにデータを記憶、アクセス、および分析し得る。
【0034】
オペレーションにおいて、ユーザは、フィールドデバイス15~22またはデバイス40~50のうちのいずれか等の、プロセス制御ネットワークまたはシステム2内の1つ以上のデバイスを監視または制御するためにUIデバイス8と対話し得る。ユーザは、例えば、コントローラ11内に記憶された制御ルーチンと関連付けられたパラメータを修正または変更するためにUIデバイス8と対話し得る。コントローラ11のプロセッサ30は、制御ループを含み得る、1つ以上のプロセス制御ルーチン(メモリ32内に記憶される)を実装または監督する。プロセッサ30は、フィールドデバイス15~22および40~50、ならびにバックボーン5に通信可能に接続される他のノードと通信し得る。本明細書に説明される任意の制御ルーチンまたはモジュール(品質予測および故障検出のモジュールまたは機能ブロックを含む)が、所望される場合、異なるコントローラまたは他のデバイスによって実装されるかまたは実行されるその部分を有し得ることが留意されるべきである。同様に、プロセス制御システム内に実装されることになる本明細書に説明される制御ルーチンまたはモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア等を含む任意の形式をとり得る。制御ルーチンは、オブジェクト指向プログラミング、ラダーロジック、シーケンシャルファンクションチャート、機能ブロック図を使用する、または任意の他のソフトウェアプログラミング言語もしくは設計パラダイムを使用する等の、任意の所望されるソフトウェアフォーマット内に実装され得る。具体的には、制御ルーチンは、UIデバイス8を通してユーザによって定義および実装され得る。制御ルーチンは、コントローラ11のランダムアクセスメモリ(RAM)、または読み取り専用メモリ(ROM)等の任意の所望されるタイプのメモリ内に記憶され得る。同様に、制御ルーチンは、例えば、1つ以上のEPROM、EEPROM、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはコントローラ11の任意の他のハードウェアもしくはファームウェア要素にハードコードされ得る
。したがって、コントローラ11は、制御戦略または制御ルーチンを任意の所望される様式で実装する(例えば、受信、記憶、および/または実行)ように構成され得る(一定の実施形態においてUIデバイス8を使用してユーザによって)。
【0035】
UIデバイス8のいくつかの実施形態において、ユーザは、機能ブロックと一般に呼ばれるものを使用してコントローラ11で制御戦略を定義および実装するためにUIデバイス8と対話し得、各機能ブロックは、制御ルーチン全体のオブジェクトまたは他の部分(例えば、サブルーチン)であり、プロセス制御システム内にプロセス制御ループを実装するために他の機能ブロックと併せて(リンクと呼ばれる通信を介して)動作する。制御ベースの機能ブロックは、典型的には、送信器、センサもしくは他のプロセスパラメータ測定デバイスと関連付けられるもの等の入力機能、PID、ファジー論理等の制御を遂行する制御ルーチンと関連付けられるもの等の制御機能、またはバルブ等の何らかのデバイスのオペレーションを制御して、プロセス制御システム内で何らかの物理的機能を遂行する出力機能のうちの1つを遂行する。当然ながら、ハイブリッドおよび他のタイプの機能ブロックが存在する。機能ブロックは、UIデバイス8で提供されるグラフィカル表現を有し得、ユーザが、機能ブロック、機能ブロック間の接続、およびプロセス制御システム内に実装された機能ブロックの各々と関連付けられた入力/出力を容易に修正することを可能にする。機能ブロックは、コントローラ11にダウンロードされ、そこに記憶され、かつそれによって実行され得、これは、典型的には、これらの機能ブロックが標準4~20mAデバイスおよびHARTデバイス等の何らかのタイプのスマートフィールドデバイスのために使用されるか、もしくはそれらと関連付けられる場合であるか、またはフィールドデバイス自体に記憶され、かつそれによって実装され得、これは、Fieldbusデバイスを用いる場合であり得る。コントローラ11は、1つ以上の制御ループを実装し得る1つ以上の制御ルーチン38を含み得る。各制御ループは、典型的には、制御モジュールと呼ばれ、機能ブロックのうちの1つ以上を実行することによって遂行され得る。
【0036】
続けてFIG.1Aを参照すると、無線フィールドデバイス40~46は、WirelessHARTプロトコル等の無線プロトコルを使用して無線ネットワーク70内で通信する。一定の実施形態において、UIデバイス8は、無線ネットワーク70を使用して無線フィールドデバイス40~46と通信することができ得る。かかる無線フィールドデバイス40~46は、プロセス制御ネットワークまたはシステム2の1つ以上の他のノードと直接的に通信し得、1つ以上の他のノードもまた、無線で通信する(例えば、無線プロトコルを使用して)ように構成される。無線で通信するように構成されていない1つ以上のノードと通信するために、無線フィールドデバイス40~46は、バックボーン5に接続された無線ゲートウェイ35を利用し得る。当然ながら、フィールドデバイス15~22および40~46は、将来開発される任意の標準またはプロトコルを含む、任意の有線または無線プロトコル等の、任意の他の所望される標準またはプロトコルに順応し得る。
【0037】
無線ゲートウェイ35は、無線通信ネットワーク70の様々な無線デバイスまたはノード40~46、52~58へのアクセスを提供し得る。具体的には、無線ゲートウェイ35は、無線デバイス40~46、52~58とプロセス制御ネットワークまたはシステム2の他のノード(図1Aのコントローラ11を含む)との間の通信可能な連結を提供する。無線ゲートウェイ35は、実装の一例において、有線および無線プロトコルスタックの共有層をトンネリングしながら、いくつかの場合において、有線および無線プロトコルスタックの下位層へのルーティング、バッファリング、およびタイミングサービスによって(例えば、アドレス変換、ルーティングパケット区分化、優先順位付け等)通信可能な連結を提供する。他の場合において、無線ゲートウェイ35は、いかなるプロトコル層を共有しない有線および無線プロトコル間のコマンドを翻訳し得る。
【0038】
有線フィールドデバイス15~22と同様、無線ネットワーク70の無線フィールドデ
バイス40~46は、プロセスプラント10内の物理的制御機能、例えば、バルブの開閉またはプロセスパラメータの測定値の取得を遂行し得る。しかしながら、無線フィールドデバイス40~46は、ネットワーク70の無線プロトコルを使用して通信するように構成されている。このように、無線フィールドデバイス40~46、無線ゲートウェイ35、および無線ネットワーク70の他の無線ノード52~58は、無線通信パケットの生産者でありコンシューマである。
【0039】
いくつかのシナリオにおいて、無線ネットワーク70は、有線デバイスであり得る非無線デバイス48、50を含み得る。例えば、図1Aのフィールドデバイス48は、古い4~20mAデバイスであり得、フィールドデバイス50は、従来の有線HARTデバイスであり得る。ネットワーク70と通信するために、フィールドデバイス48および50は、それぞれの無線アダプタ(WA)52a、52bを介して無線通信ネットワーク70に接続し得る。加えて、無線アダプタ52a、52bは、Foundation(登録商標)Fieldbus、PROFIBUS、DeviceNet等の他の通信プロトコルをサポートし得る。さらに、無線ネットワーク70は、1つ以上のネットワークアクセスポイント55a、55bを含み得、これらは、無線ゲートウェイ35を含む有線通信内の別個の物理的デバイスであり得るか、または統合デバイスとして無線ゲートウェイ35と共に提供され得る。無線ネットワーク70はまた、無線通信ネットワーク70内の1つの無線デバイスから別の無線デバイスにパケットを送るために1つ以上のルータ58も含み得る。無線デバイス40~46および52~58は、無線通信ネットワーク70の無線リンク60を介して、互いにおよび無線ゲートウェイ35と通信し得る。
【0040】
一定の実施形態において、プロセス制御ネットワークまたはシステム2は、他の無線プロトコルを使用して通信するネットワークバックボーン5に接続された他のノードを含み得る。例えば、プロセス制御ネットワークまたはシステム2は、WiFiまたは他のIEEE802.11適合無線ローカルエリアネットワークプロトコル、WiMAX(ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス)、LTE(ロングタームエボリューション)もしくは他のITU-R(国際電気通信連合無線通信部門)準拠プロトコル等のモバイル通信プロトコル、近距離無線通信(NFC)およびBluetooth等の短波長無線通信、および/または他の無線通信プロトコル等の、他の無線プロトコルを利用する1つ以上の無線アクセスポイント7aを含み得る。典型的には、かかる無線アクセスポイント7aは、手持ちまたは他の携帯用コンピューティングデバイスが、無線ネットワーク70とは異なり、かつ無線ネットワーク70とは異なる無線プロトコルをサポートする、それぞれの無線ネットワークを介して通信することを可能にする。いくつかの実施形態において、UIデバイス8は、無線アクセスポイント7aを使用してプロセス制御ネットワークまたはシステム2を介して通信する。いくつかのシナリオにおいて、携帯用コンピューティングデバイスに加えて、1つ以上のプロセス制御デバイス(例えば、コントローラ11、フィールドデバイス15~22、または無線デバイス35、40~46、52~58)はまた、アクセスポイント7aによってサポートされる無線ネットワークを使用して通信し得る。
【0041】
追加的または代替的に、プロセス制御ネットワークまたはシステム2は、直属のプロセス制御システムの外部であるシステムへの1つ以上のゲートウェイ7b、7cを含み得る。かかる実施形態において、UIデバイス8は、外部システムを制御、監視、またはそうでなければそれらと通信するために使用され得る。典型的には、かかるシステムは、プロセス制御システムによって生成されるかまたは操作される情報の利用者および/または提供者である。例えば、プラントゲートウェイノード7bは、直属のプロセスプラント10(それ自体のそれぞれのプロセス制御データネットワークバックボーン5を有する)を別のプロセスプラントと通信可能に接続し得、別のプロセスプラントは、それ自体のそれぞれのネットワークバックボーンを有する。一実施形態において、単一のネットワークバッ
クボーン5は、複数のプロセスプラントまたはプロセス制御環境をサービスする。
【0042】
別の例において、プラントゲートウェイノード7bは、直属のプロセスプラントを、プロセス制御ネットワークもしくはシステム2またはバックボーン5を含まない、古いまたは先行技術のプロセスプラントに通信可能に接続し得る。この例において、プラントゲートウェイノード7bは、プラント10のプロセス制御ビッグデータバックボーン5によって利用されるプロトコルと、古いシステムによって利用される異なるプロトコル(例えば、Ethernet、Profibus、Fieldbus、DeviceNet等)との間でメッセージを変換または翻訳し得る。かかる例において、UIデバイス8は、古いまたは先行技術のプロセスプラント内のシステムまたはネットワークを制御、監視、またはそうでなければそれと通信するために使用され得る。
【0043】
プロセス制御ネットワークまたはシステム2は、プロセス制御ネットワークまたはシステム2を、実験室システム(例えば、実験室情報管理システムまたはLIMS)、人員巡回データベース、運搬管理システム、保守管理システム、製品在庫制御システム、生産計画システム、天候データシステム、発送および運搬システム、包装システム、インターネット、別の提供者のプロセス制御システム、および/または他の外部システム等の外部の公衆または私用システムのネットワークと通信可能に接続するために1つ以上の外部システムゲートウェイノード7cを含み得る。外部システムゲートウェイノード7cは、例えば、プロセス制御システムとプロセスプラントの外側の人員(例えば、家にいる人員)と間の通信を容易にし得る。
【0044】
図1Aは、単一のコントローラ11であって、有限数のフィールドデバイス15~22、40~46、および48~50がそれに通信可能に接続された、単一のコントローラ11を例示するが、これは、単に例示的かつ非限定的実施形態である。任意の数のコントローラ11が、プロセス制御ネットワークまたはシステム2内に含められてもよく、コントローラ11のうちのいずれかが、プラント10内のプロセスを制御するために任意の数の有線または無線フィールドデバイス15~22、40~50と通信してもよい。さらに、プロセスプラント10はまた、任意の数の無線ゲートウェイ35、ルータ58、アクセスポイント55、無線プロセス制御通信ネットワーク70、アクセスポイント7a、および/またはゲートウェイ7b、7cも含んでもよい。
【0045】
図1Bは、本明細書に説明される新規なグラフィカルディスプレイ構成および使用システムの実施形態と併せて利用され得るUIデバイス8の一例のブロック図を例示する。UIデバイス8は、従来のオペレータワークステーション等のデスクトップコンピュータ、制御室ディスプレイ、またはラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、モバイルデバイススマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブルコンピューティングデバイス、もしくは任意の他の適切なクライアントコンピューティングデバイス等のモバイルコンピューティングデバイスであり得る。UIデバイス8は、構成環境内の構成エンジニアによって利用されるグラフィカルディスプレイ構成アプリケーションを実行して、様々なディスプレイビュー定義または構成を作成、生成、および/または編集すると共に、様々なディスプレイビュー要素定義または構成を作成、生成、および/または編集し得る。UIデバイス8はまた、オペレータによって利用されるオペレータアプリケーションを実行して、操作環境内のプロセスの様々なステータスおよび状況を監視、観察し、それらに反応し得る。UIデバイス8は、ディスプレイ72を含み得る。さらに、UIデバイス8は、有線および/または無線であり得る、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、および/または任意の他の適切なネットワークを介してデータを送信および受信するために、1つ以上のプロセッサまたはCPU75、メモリ78、ランダムアクセスメモリ(RAM)80、入力/出力(I/O)回路82、および通信ユニット85を含む。UIデバイス8は、コントローラ11、サーバ12、および/または任意の他
の適切なコンピューティングデバイスと通信し得る。
【0046】
メモリ78は、オペレーティングシステム88、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションおよびオペレータアプリケーション等のオペレーティングシステム88上で動くアプリケーション、ならびにプロセスプラントのオンラインオペレーションを制御するためにディスプレイ72を制御し、かつコントローラ11と通信するための制御ユニット90を含み得る。いくつかの実施形態において、サーバ12は、プロセスプラントの一部分のグラフィカル表現をUIデバイス8に送信し得、次に、制御ユニット90は、プロセスプラントの一部分のグラフィカル表現をディスプレイ72上に提示させ得る。加えて、制御ユニット90は、オペレータまたは構成エンジニア(本明細書ではユーザとも呼ばれる)からのユーザ入力等の、I/O回路82からのユーザ入力を取得し、特定の言語でグラフィカルディスプレイビューを提示する要求、ディスプレイビュー上に含められる能動監視または注視ウインドウ内の特定の制御要素を示すグラフィックスを含める要求、プロセス区分のうちの1つ内に含められるプロセスパラメータへの調節を表示する要求等にユーザ入力を翻訳し得る。
【0047】
いくつかの実施形態において、制御ユニット90は、翻訳されたユーザ入力をサーバ12に通信し得、サーバ12は、要求されたUIを生成し、表示のためにUIデバイス8に送信し得る。他の実施形態において、制御ユニット90は、翻訳されたユーザ入力に基づいて新しいUIを生成し、新しいUIをUIデバイス8のディスプレイ72上で提示し得る。翻訳されたユーザ入力がプロセス区分の1つ内に含められるプロセスパラメータへの調節を表示する要求であるとき、制御ユニット90は、オペレータからのユーザ入力に従ってディスプレイ72上のプロセスパラメータ値を調節し得、プロセスプラント内のプロセスパラメータを調節するためにコントローラ11に命令を提供し得る。他の実施形態において、制御ユニット90は、翻訳されたユーザ入力をサーバ12に通信し得、サーバ12は、調節されたプロセスパラメータ値を生成し、表示のためにUIデバイス8に送信し、プロセスプラント内のプロセスパラメータを調節するためにコントローラ11に命令を提供し得る。
【0048】
図2Aは、例えば、図1Aのプロセスプラント10のプロセスプラントまたはプロセス制御システムの構成環境102および操作または操作環境105内の本明細書に説明されるグラフィカルディスプレイ構成および使用システム100の実施形態および/または態様を実装する1つの考えられる様式を例示する高レベルブロック図を描画する。プロセス制御システムの構成環境102は、本明細書では、プロセス制御システムの「オフライン」環境102または「バックエンド」環境102と互換的に呼ばれ、プロセス制御システムの操作環境105は、本明細書では、プロセス制御システムの「オペレーション」、「オンライン」、「フロントエンド」、または「フィールド」環境105と互換的に呼ばれる。
【0049】
図2Aに例示されるように、構成環境102は、ユーザインターフェースを含むグラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を含み、ユーザインターフェースを介して、構成エンジニアまたはユーザは、様々なディスプレイビュー定義または構成112を作成、生成、および/または編集すると共に、様々なディスプレイビュー要素定義または構成115を作成、生成、および/または編集し得る。例えば、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、図1Aおよび/または1Bのユーザデバイス8のインスタンス上で実行し得る。各ディスプレイビュー構成112および各ディスプレイ要素構成115は、例えば、それぞれのオブジェクトとして実装され得る。一般的に言うと、ディスプレイビュー定義112は、1つ以上のディスプレイ要素定義115を含む(他の構成要素の中でも)ように構成され得る。典型的には、ディスプレイビュー定義112は、操作環境105において、特定の制御モジュール、デバイス、または制御オブジェクトと
関連付けられたランタイムデータは、例えば、連続的または繰り返しの更新様式で、実行中のディスプレイビュー上のリンクされたディスプレイ要素を介して表され得るために、特定の制御モジュール、デバイス、または他のタイプの制御オブジェクトにリンクされる少なくとも1つのディスプレイ要素(例えば、グラフィカル要素)を含むように構成される。特定の制御モジュール、デバイス、または制御オブジェクトは、典型的には、制御構成データベース118内で定義され(例えば、その構成が制御構成データベース118内に記憶される)、例えば、指定されたコントロールタグまたは他の適切な表示器によってディスプレイビュー定義112内で表され得る。図2Aに示されるように、ディスプレイビュー関連定義または構成112、115は、グラフィカルディスプレイ関連構成112、115が、操作環境105内でのダウンロードおよび実行のために利用可能であり、それによって、オペレータまたはユーザが操作環境105内のプロセスの様々なステータスおよび状況を監視、観察、かつそれらに反応することを可能にするために、集中グラフィカル構成データベースまたはライブラリ120内に記憶される。グラフィカル構成データベース120および制御構成データベース118が、プロセス制御システム10の構成環境102内の別個のデータベースであるように図2Aに例示されるが、いくつかの実装において、構成データベース120、118の少なくとも一部分または全体が、一元のデータベースまたはライブラリとして一体的に実装されてもよいことに留意されたい。
【0050】
少なくとも、図2Aにおいて、ディスプレイビュー構成112は、ディスプレイビュー112上に含められるそれぞれのディスプレイビュー要素115と関連付けられるかまたは結合される1つ以上の制御オブジェクト118を指定するように定義され得、その後、ディスプレイビュー要素115およびそれぞれそれらに結合された制御オブジェクト118の定義は、インスタンス化され、プロセスプラント10の操作環境105内に含められる1つ以上の異なるオペレータワークステーションまたはユーザインターフェースデバイス122に提供される(例えば、ダウンロードされる)。一例において、ユーザインターフェースデバイスまたはワークステーション122は、図1Bのユーザインターフェースデバイス8の形態をとる。ユーザインターフェースデバイス122で実行中のインスタンス化されたディスプレイビュー112は、プロセスと関連付けられたコントローラおよびフィールドデバイス内で実行され得る制御モジュールランタイム環境125と通信して、データまたは他の情報を、制御モジュールランタイム環境125から、例えば、ディスプレイビュー112の結合された制御オブジェクト118によって定義される際に、アクセスまたはそうでなければ取得する。ユーザインターフェースデバイス122は、図1Aのデータハイウェイ5および/または無線通信ネットワーク70等の、所望されるかまたは予備構成された任意の通信ネットワークを使用して制御モジュールランタイム環境125と通信し得る。
【0051】
いくつかの実施形態において、ユーザインターフェースデバイス122は、ダウンロードスクリプトパーサ128を使用して、ダウンロードされたディスプレイビュー構成112の少なくともいくつかをその実行中(例えば、オブジェクトコード変換を遂行しているそのとき)に構文解析するが、ユーザインターフェースデバイス122によるダウンロードスクリプトパーサ128の使用は、例えば、ダウンロードされたディスプレイビュー構成112が任意のスクリプトを含まないとき、必要ではないかまたは要求されない。
【0052】
いくつかの実施形態において、ユーザインターフェースデバイス122は、ルールベースの実行エンジン130を使用して、ディスプレイビュー要素オブジェクト115のうちの1つ以上がスマートプロセスオブジェクトであるとき等に、ディスプレイビュー要素オブジェクト115および/またはディスプレイビューオブジェクト112によって示されるかまたはそれらに結合される、プロセスフローアルゴリズムまたは他のルールベースの手順(例えば、プロセスフローランタイム環境132によって提供される)を実行する。一般的に言うと、スマートプロセスオブジェクトは、プロセスプラント10内の他のエン
ティティに属し、かつそれらから受信されるデータを記憶するためのデータストレージと、例えば、プラントまたはデバイス状況を検出するために、記憶および受信されたデータに対して実行され得る他のスマートプロセスオブジェクトおよび方法と通信するための入力および出力と、を含むように定義または構成される。いくつかの構成において、スマートプロセスオブジェクトは、エリア、デバイス、要素、モジュール等のプラントエンティティのためのディスプレイビューを提供し、かつプラントエンティティのための一組のルールを実装するプロセスフローモジュールを作成するために共に通信可能に接続され、プロセスフローモジュールは、例えば、実行エンジン130を使用することによって、プロセスフローランタイム環境132によってランタイム内で実行される。ユーザインターフェース122による実行エンジン130の使用が、例えば、ダウンロードされたディスプレイビュー構成112がいかなるスマートプロセスオブジェクトを含まないとき、必要ではないかまたは要求されないことに留意されたい。本明細書に論じられたもの以外の操作環境105内でディスプレイビューおよびディスプレイビュー要素をランタイム制御オブジェクトと統合する他の方法が、追加的または代替的に考えられ、グラフィカルディスプレイ構成および使用システム100によって利用され得ることにさらに留意されたい。論述の簡素化のために、操作環境105のユーザインターフェースデバイス122を実行するかまたはそれに対して提供されるインスタンス化されたディスプレイビューは、本明細書では、オペレータまたはオペレーションアプリケーション135と概して呼ばれる。
【0053】
図2Bは、図2Aのグラフィカルディスプレイ構成および使用システム100内に含められるグラフィカル構成ライブラリ120の一実施形態の詳細ブロック図を描画する。図2Bに例示されるように、グラフィカル構成ライブラリ120は、ディスプレイビュー定義または構成112およびディスプレイビュー要素定義または構成115の両方を記憶する。各定義または構成112、115は、それらと関連付けられた、ライブラリ120内に記憶される発行されたバージョンおよび任意に1つ以上のドラフトバージョン(本明細書では、「進行中」または「作業中」バージョンと互換的に呼ばれる)を有し得る。図2Bに示されるように、ビュー1は、グラフィカル構成データベース120内に記憶された2つの対応するドラフト構成および1つの対応する発行された構成を有する。加えて、グラフィカル構成データベース120は、ビュー2について1つのドラフト構成および2つの発行された構成を記憶し、ビュー3について1つの発行された構成を記憶し、かつドラフト構成を記憶せず、ビューNについてm個のドラフト構成および1つの発行された構成を記憶するように示される。一般的に言うと、発行された構成または定義のみがグラフィカル構成ライブラリ120または構成環境102内の他の場所から操作環境105内にダウンロードされることを可能にされるかまたは許容される。ドラフト構成または定義は、いくつかの実施形態において、構成環境102内に単独で維持、記憶、および編集され得る。ドラフト構成または定義が構成環境102内に記憶された場合、ドラフトは、操作環境105内にダウンロードされることを阻止される。構成エンジニアがドラフトディスプレイ関連構成または定義112、115に満足したとき、エンジニアは、それがランタイムプロセスプラント10内でのダウンロードおよび実行のために利用可能になるために、ディスプレイ関連構成または定義112、115を明示的に発行し得る(例えば、その状態を「発行済み」に変更する)。いくつかの実施形態において、単一のユーザコントロールが、発行および発行後に続くダウンロードの両方を実装し得る。他の実施形態において、発行ユーザコントロールまたはコマンドおよびダウンロードユーザコントロールまたはコマンドは、構成アプリケーション110によって提供される、異なるかつ別個のユーザコントロールである。
【0054】
このように、複数の構成エンジニアは、例えば、ビューNのm個のドラフト構成およびビューNの発行された構成によって例示されるように、対象の構成のランタイム操作に影響を与えずにグラフィカル構成および定義を作成、修正、および試験することができる(いくつかのシナリオにおいて同時に)。加えて、同一ディスプレイビューの異なるバージ
ョンが、例えば、同一ディスプレイビューが、例えば、ビュー2の2つの発行によって例示されるように、プラントの異なるエリアにダウンロードされるオペレータカスタマイズの異なる組み合わせを有するように構成されるとき、ランタイム操作のために発行され、かつ利用可能になり得る。(当然ながら、グラフィカル構成システム100は、構成エンジニアが、同一ビューの異なる発行の代わりに別個のビューとしてビュー2の異なる発行を名称変更することを、そのように所望される場合に、可能にする。)いくつかの実施形態において、発行されたディスプレイビューおよび発行されたディスプレイビュー要素の少なくともいくつかは、そのまま利用可能であり、つまり、少なくともいくつかの発行されたディスプレイビューおよび発行されたディスプレイビュー要素は、ライブラリ120内の初期設定として提供される。かかる初期設定ビューおよび要素は、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を使用して構成エンジニアによって編集または修正され得、修正されたビューまたは要素は、初期設定オブジェクト112、115の追加または代替の発行されたバージョンとして発行され得る。
【0055】
特定のディスプレイビュー構成が、他の構成要素の中でも、1つ以上のディスプレイビュー要素構成を含む(例えば、引用する、指定する、または参照する)ように、例えば、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を介して構成エンジニアまたはユーザによって、定義され得る。同様に、いくつかの事例において、特定のディスプレイビュー要素構成は、1つ以上の他のディスプレイビュー要素を含む(例えば、引用する、指定する、または参照する)ように定義され得る。注目すべきことに、様々なディスプレイ関連構成または定義(ディスプレイビューおよび/またはディスプレイビュー要素にかかわらず)は、改訂構成を作成および/またはダウンロードする必要なく、かつディスプレイビューが実行中のユーザインターフェースデバイスが別のコンピューティングデバイスから(例えば、構成環境102内に含められるコンピューティングデバイスもしくはデータベースから、または構成データもしくはそのコピーをローカルに記憶する操作環境102内に含められるコンピューティングデバイスもしくはデータベースから)修正を示す追加の構成データを取得する必要なく、オペレータが所望するようにランタイム中に対応するディスプレイビューまたはディスプレイビュー要素の外観を修正するために、オペレータのために利用可能にされる一組のオペレータが選択可能なカスタマイズ化をそれぞれ定義し得る。加えて、いくつかの実施形態において、特定のディスプレイビュー構成はまた、そこに参照される他のディスプレイビュー要素に加えて1つ以上のグローバル変数またはスクリプトも含み得る。
【0056】
例示のために、図2Cは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110によって提供されるキャンバス上でユーザによって構成されているディスプレイビュー150の一例のスナップショットを描画する。この点において、その構成中に、ディスプレイビュー150は、数個のディスプレイビュー要素152a~168aを含むものとして定義されている。具体的には、ディスプレイビュー150は、4つのタブ152a-1、152a-2、152a-3、および152a-4を含むタブ付きディスプレイ要素152aを含み、タブ152a-1は、入力フロー接続158aおよび出力フロー接続160aを含むタンク155aのグラフィックを含む。加えて、タンクグラフィック155aは、タンク内の液体レベルが表される塗りつぶしアニメーション162aを含む。ディスプレイビュー150の提示は、そこに含められる1つ以上のユーザコントロール、例えば、オペレータによって自身のワークステーションまたはユーザインターフェース8でのカスタマイズ化のために操作されることができる、言語ユーザコントロール165aおよびテーマユーザコントロール168aによって少なくとも部分的に影響され得る。追加的または代替的に、1つ以上の同様のユーザコントロール165a、168aは、ワークステーション8(図2Cに図示せず)でディスプレイビュー150を実行しているオペレータアプリケーション135を介してワークステーションまたはユーザインターフェース8に提供され得る。
【0057】
ディスプレイビュー150の一例の構成は、図2Cにおいてドラフト、作業中、または進行中の構成オブジェクト172a(またはそうでなければ発行されていない)である、対応するディスプレイビューオブジェクト172a内で捕捉または定義される。同様に、ディスプレイビュー152a~168aの各々の構成は、1つ以上のそれぞれのディスプレイビュー要素オブジェクト152b~170b内で捕捉または定義される(これらの各々は、図2Cによって例示される時点において、個々に、またはディスプレイビュー150を含む全体としてのいずれか一方で、それぞれ発行されてもよく、発行されなくてもよい)。例えば、タブ152a-1、152a-2、152a-3、および152a-4は、グラフィカルタブディスプレイ要素152aによって定義され、それ自体がタブオブジェクト152bのインスタンスによって定義され、各タブオブジェクトインスタンスは、例えば、そのそれぞれのタブ152a-1、152a-2、152a-3、および152a-4上に異なる文字列を表示し、かつ他のディスプレイ特性およびプロパティをそこに含むように具体的に構成されている(図示せず)。タンクグラフィック155aは、タンクオブジェクト155bのインスタンスによって定義され、タンクオブジェクトインスタンスは、特定のコントロールタグLT123と関連付けられるように具体的に構成されている。加えて、塗りつぶしアニメーション162aは、塗りつぶしアニメーションが底から頂部までの塗りつぶしであることを指定する塗りつぶしアニメーションオブジェクト162bのインスタンスによって定義されている。さらに、塗りつぶしアニメーション162aの色は、青、赤、白、および緑の色の間でオペレータが選択可能であるように塗りつぶし色オブジェクト170bのインスタンスによって定義される。例えば、塗りつぶし色は、個々に選択可能であってもよく、または塗りつぶし色を定義する特定のテーマをオペレータが選択することによって選択可能であってもよい。
【0058】
さらに、図2Cに示されるように、グラフィカルオブジェクトインスタンスの構成は、他のグラフィカルオブジェクトおよび/またはオブジェクトインスタンスを使用して定義され得る。例えば、タブ152a-1を定義するタブオブジェクト152bのインスタンスは、そこにタンクグラフィック155a(特に、コントロールタグLT123のその中の説明を含む)を定義するタンクグラフィックオブジェクト155bのインスタンスを含むように定義される。同様に、タンクグラフィック155aを定義するタンクグラフィックオブジェクト155bのインスタンスは、塗りつぶしアニメーション162aのための塗りつぶしアニメーションオブジェクト162bのインスタンスを含むようにそれ自体が定義され、塗りつぶしアニメーションオブジェクト162bのインスタンスは、本例において底から頂部までの塗りつぶしアニメーションであるように具体的に構成されている。さらに、塗りつぶしアニメーション162aを定義する塗りつぶしアニメーションオブジェクト162bのインスタンスは、塗りつぶし色オブジェクト170bのインスタンスを含むようにそれ自体が定義され、塗りつぶし色オブジェクト170bは、その中でオペレータが選択可能な塗りつぶし色(例えば、青、赤、白、および緑)の選択を定義し、その相互排他的な選択および適用を追加的に定義する。
【0059】
一般的に言うと、第1のグラフィカル要素オブジェクトは、第2のグラフィカル要素オブジェクトを引用する(例えば、指定する、参照する等)ように定義または構成され得、第2のグラフィカル要素オブジェクトの構成は、第1のグラフィカル要素オブジェクトの外観および/または挙動を定義する。いくつかの実施形態において、第1のグラフィカル要素オブジェクトの構成または定義は、所望される場合、1つ以上のオブジェクトプロパティ値および/またはスクリプトを追加的に含み得る。第1のグラフィカル要素オブジェクトおよび第2のグラフィカル要素オブジェクトは、独立かつ別個のオブジェクトである。つまり、第1のグラフィカル要素オブジェクトおよび第2のグラフィカル要素オブジェクトは、同一オブジェクトクラス内に含まれず、互いから派生するものではなく、親/子オブジェクト関係によって関連されるもの等ではない。実際に、第2のグラフィカル要素
オブジェクトは、別のグラフィカル要素オブジェクトによって参照され、かつ適切に構成されて、それによって、別のグラフィカル要素オブジェクトの外観および/または挙動を定義し得る。
【0060】
いくつかのシナリオにおいて、第2のグラフィカル要素オブジェクト自体は、第3のグラフィカル要素オブジェクトを参照し得、第3のグラフィカル要素オブジェクトの構成は、第2のグラフィカル要素オブジェクトの外観および/または挙動を定義する。所望される場合、第2のグラフィカル要素オブジェクトの構成は、1つ以上のオブジェクトプロパティ値および/またはスクリプトを追加的に含み得る。
【0061】
少なくとも、図2Cに戻ると、ビュー150を定義するディスプレイビューオブジェクト172aのインスタンスは、そこに1つ以上のユーザコントロール165a、168aを表示するように構成され得る。(上記のように、いくつかの実施形態において、ユーザコントロール165a、168aのうちの1つ以上は、操作環境105内のユーザインターフェース8で、構成されたディスプレイビューオブジェクト172aを実行するオペレータアプリケーション135によって提供され得、これは、図2Cに描画されない。)少なくとも、ディスプレイビューオブジェクト172aによっておよび/またはオペレータアプリケーション135によって提供されたかどうかにかかわらず、ユーザコントロール165a、168aの各々は、そのそれぞれのオブジェクト165b、168bによって、少なくとも部分的に、定義され得る。特に、図2Cに例示されるように、言語ユーザコントロール165aは、本例において、テキストが英語、アラビア語、またはフランス語のいずれか1つで表されることを可能にするように構成されている、マルチ言語オブジェクト165bのインスタンスによって定義される。このように、ランタイム中、オペレータは、英語、アラビア語、またはフランス語に/からディスプレイビュー150内に現れる言語を選択的に変更するために言語ユーザコンロトロール165aを操作し得る。同様に、テーマユーザコントロール168aは、テーマオブジェクト168bのインスタンスによって定義され、テーマ168bのインスタンスは、本例において、オペレータが、ランタイム中に、テーマ1、テーマ2、およびテーマ3の中からディスプレイビュー150のテーマを選択的に変更することを可能にするように定義されている。このように、ランタイム中、オペレータは、テーマ1、テーマ2、およびテーマ3の中からディスプレイビュー150内に現れるテーマを変更するためにオペレータアプリケーション135上のテーマユーザコントロール168aを操作し得る。言語およびテーマの各々は、例えば、本開示のいずれかの場所に説明された様式で、グラフィカル構成データベース120内のいずれかの場所で定義され得る。
【0062】
さらに、ディスプレイビュー150は、様々な他のディスプレイビュー要素115内に含められることができてもよい。例えば、特定のレイアウト1(例えば、これは、レイアウトオブジェクトの特定のインスタンスとして構成され得る)は、例えば、ディスプレイビュー150の構成172aをレイアウト1の第1のエリアを定義するグラフィカルオブジェクトにリンクすることによって、第1のエリア内にディスプレイビュー150を提示するように定義され得る。別の特定のレイアウト2(例えば、これは、レイアウトオブジェクトの別の特定のインスタンスとして構成され得る)は、例えば、ディスプレイビュー構成170をレイアウト2の第2のエリアを定義するグラフィカルオブジェクトにリンクすることによって、第2のエリア内にディスプレイビュー150を提示するように定義され得る。追加的または代替的実装において、ディスプレイビューオブジェクト172aのインスタンスは、ディスプレイビュー150を含む1つまたは数個のレイアウト(例えば、これは、レイアウトオブジェクトの特定のインスタンスとして構成され得る)を参照し得る。ディスプレイビュー150を含むレイアウトの各々は、ランタイム環境内での実行中にディスプレイビュー150を提示するとき、オペレータに提示されるかまたは提示されないように具体的に構成され得る。言い換えると、ランタイム環境内での実行中に、オ
ペレータアプリケーション135は、ディスプレイビューオブジェクト172aの構成に基づいてレイアウトのうちの1つに従ってディスプレイビュー150を提示し得る。グラフィカルディスプレイ構成システム100によって提供されることができるレイアウトの追加の論述は、本開示のいずれかの場所に提供される。同様に、ディスプレイビュー150は、様々なディスプレイ階層とリンクされ得るかまたはそうでなければ関連付けられ得、グラフィカルディスプレイ構成システム100によって提供されるディスプレイ階層の追加の論述もまた、本開示のいずれかの場所に提供される。
【0063】
FIG.2Cに戻ると、構成エンジニアが、ランタイム環境105内のディスプレイビュー150の内容、外観、および挙動を定義するディスプレイビューオブジェクト172aに満足したとき、構成エンジニアは、符号172bによって図2Cに表されるようにディスプレイビューオブジェクトを発行し得る。
【0064】
ディスプレイビュー要素オブジェクトが個々に発行されることができる実施形態において、ディスプレイビューオブジェクト172bの発行の際、まだ発行された状態にない任意のディスプレイビュー要素オブジェクト152b~170bが自動的に発行され得る、および/またはユーザが、まだドラフトまたは進行中状態にあるディスプレイビュー要素オブジェクトを手動で発行するように指示され得る。つまり、かかる実施形態において、発行されることになるディスプレイビューオブジェクト172aのために、そこに含められるかまたはそれとリンクされる任意のディスプレイ要素オブジェクトもまた、発行された状態でなければならない。
【0065】
ディスプレイビュー要素オブジェクトが個々に発行可能ではない別の実施形態において、ディスプレイビューオブジェクト172bの発行の際、ディスプレイビュー150の発行された構成172bは、グラフィカル構成データベース120内に記憶され、それによって、発行された構成172bを、図2Cに示される等のプロセスプラント10の操作環境105内にダウンロードするために利用可能にする。いくつかの実施形態において、ディスプレイビューオブジェクト172の発行の際、発行された構成172bは、操作環境105内に自動的にダウンロードされる。
【0066】
ディスプレイビューオブジェクト172bの発行された構成は、図2CにユーザインターフェースデバイスUI-1、UI-2、UI-3で表されるように、実行のための操作環境105内に含められる1つ以上のユーザインターフェースデバイスにダウンロードされ得る。ユーザインターフェースデバイスUI-1、UI-2、UI-3の各々は、例えば、ユーザインターフェースデバイス8またはユーザインターフェースデバイス122の形態をとり、発行されたディスプレイビュー構成172bがダウンロード(および実行)されることになる特定の一組のユーザインターフェースデバイスは、ユーザによって、例えば、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110または構成環境120の別のユーザインターフェースを介して、指定され得る。このように、発行されたディスプレイビュー構成172bの各ダウンロードされたインスタンスは、そのそれぞれのホストユーザインターフェースデバイスUI-1、UI-2、UI-3で、ランタイム環境105内で独立して実行し得る。
【0067】
重要なことに、発行されたディスプレイビュー構成172bは、そのホストデバイスUI-1、UI-2、UI-3で実行しているとき、オペレータまたはユーザがそれぞれの実行中のディスプレイビュー150の外観および挙動を所望されるようにランタイム環境105内で、かつ他のユーザのランタイムカスタマイズ化から独立してカスタマイズすることを可能にする。図2Cに示されるように、UI-1において、UI-1のユーザは、ディスプレイビュー150上のタンクグラフィック155の塗りつぶしアニメーション162aの色が青になるように変更しており、ディスプレイビュー150上で表示されるテ
キストがフランス語で提示されるように選択しており、ディスプレイビュー150がテーマ3を使用して提示されることを選択している。UI-2において、ユーザは、塗りつぶしアニメーション162aの色を白になるように変更しており、テキストがアラビア語で提示されるように選択しており、テーマ1を選択している。UI-3において、ユーザは、塗りつぶしアニメーション162aの色を赤になるように変更しており、テキストが英語で表示されるように選択しており、テーマ2を選択している。ユーザインターフェースデバイスUI-1、UI-2、およびUI-3で実装されたユーザ選択およびカスタマイズ化は、それぞれホストデバイスUI-1、UI-2、およびUI-3で実行中のそれぞれの発行されたディスプレイビュー構成172bを使用して単独で有効化される。つまり、オペレータが所望する変更を実装するために、UI-1、UI-2、またはUI-3はどれも、構成環境またはいかなる他のコンピューティングデバイスから追加の構成データを取得することを必要としない。さらに、オペレータが所望する変更を実装するために、ディスプレイビュー150の更新された構成が、ダウンロードおよび実行されることを要求されない。むしろ、各オペレータは、自身のそれぞれのユーザインターフェースデバイスUI-1、UI-2、UI-3で、例えば、ディスプレイビュー150を停止および再起動することを必要とせず、ディスプレイビュー150のランタイム実行に則して所望される変更を実装する。例えば、UI-1のユーザが表示されるテーマをテーマ3からテーマ2に変更することをその後に望む場合、ユーザは、UI-1で実行中のテーマユーザコントロール168aを介して選択を単に行うことによってそのようにすることができ(これは、上述されたように、オペレータアプリケーション135またはディスプレイビュー150によって提供され得る)、その実行に応答して、ディスプレイビュー150は、その変更を、例えば、構成環境102内に含められるいかなる他のコンピューティングデバイスおよび/または構成データ120またはそのコピーにアクセスすることができるいかなる他のコンピューティングデバイスと通信することを必要とせず、実装することになる。
【0068】
当然ながら、図2Cに描画されたシナリオの一例は、例示であり限定を意図するものではなく、ディスプレイ構成および使用システム100の多くの考えられる使用シナリオのうちの1つにすぎない。実際に、本開示内で示されるように、グラフィカルディスプレイ構成および使用システム100は、維持が柔軟、直感的、かつ容易である構成環境102を提供し、一方でディスプレイビューおよび/またはそこに含められるディスプレイ要素の独立のオンラインオペレータカスタマイズ化をサポートする操作体験を同時に提供する。これらのおよび他の利益を提供するグラフィカルディスプレイ構成および使用システム100の様々な特徴および態様(単独または組み合わせのいずれかにおいて)は、以下により詳細に説明される。
【0069】
ディスプレイナビゲーションの階層
ここで図3Aを参照すると、本明細書に説明されるグラフィカルディスプレイ構成および使用システムならびに方法によって提供されるタイプのディスプレイビュー要素の例は、階層ディスプレイビュー要素およびレイアウトディスプレイビュー要素である。上述のように、プロセス制御システム内のグラフィックスを生成するために、構成環境102内のグラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、階層およびレイアウトを定義するためのグラフィカルユーザコントロールを含み、それによって、構成エンジニアが階層およびレイアウトをグラフィカルに定義することを可能にする。各ディスプレイビューは、ディスプレイビューを定義するディスプレイビュー要素からなり得る。例えば、「主タンク」ディスプレイビューは、各々異なるタンクを表す数個のディスプレイビュー要素を含み得る。1つのディスプレイビュー内のディスプレイビュー要素はまた、より高い詳細レベルでの別のディスプレイビューの対象であり得、別のディスプレイビューは、それ自体のディスプレイビュー要素を有する。この様式において、プラントオペレータは、最下位の詳細レベルでプロセスプラントの概観を描画するディスプレイビューから、最高
位の詳細レベルのうちの1つでプロセスプラント内の単一のアラームまたはデバイスを描画するディスプレイビューにナビゲートし得る。
【0070】
いくつかの実施形態において、ディスプレイビューは、プロセスプラントの区分を描画し、ディスプレイビュー要素は、タンク、ミキサ、バルブ、ポンプ、および/またはプロセスプラント内の任意の他の適切な設備等のプロセスプラントエンティティのグラフィカル表現を含む。ディスプレイビューはまた、設備の1つを別の1つに接続する、パイプ、電気配線、コンベヤベルト等のプロセスプラント接続エンティティのグラフィカル表現も含み得る。
【0071】
いくつかの実施形態において、構成エンジニアは、特定の詳細レベルのディスプレイビュー内にアラーム、傾向、および/またはプロセスパラメータ値を定義し得る。いくつかの他の実施形態において、構成エンジニアは、特定の詳細レベルのディスプレイビュー内にアラーム、傾向、および/またはプロセスパラメータ値の数を定義し得る。グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110またはオペレータユーザインターフェースデバイス122上で実行中のオペレータもしくはオペレーションアプリケーション135は、その後、それぞれのアラーム、傾向、および/またはプロセスパラメータ値の優先レベルに基づいてディスプレイビュー上に含めるアラーム、傾向、および/またはプロセスパラメータ値を自動的に決定し得る。例えば、構成エンジニアは、5つのプロセスパラメータ値がディスプレイビュー内の特定の位置で提示されることになることを示し得る。ディスプレイビューに対応するプロセスパラメータ値の各々は、優先レベルに従ってランク付けされ得、上位5つのランク付けプロセスパラメータ値が、ディスプレイビュー内に提示され得る。優先レベルは、構成エンジニア、オペレータによって決定され得るか、または特定のプロセスパラメータ値がアラームをトリガーするか否か等の、一組のルールに基づいて自動的に決定され得る。
【0072】
プロセスプラントの概観を描画するディスプレイビューからより高い詳細レベルでプロセスプラントの区分を描画するディスプレイビューにナビゲートするためのディスプレイビューの階層を作成するために、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、ディスプレイビュー間の関係またはリンクを定義するためのグラフィカルユーザコントロールを含む。グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、階層を作成するためのユーザインターフェースまたはその一部分を提示し得る。階層UIは、構成環境内で定義されるディスプレイビューの各々の表示を含む。構成エンジニアは、その後、ディスプレイビュー間の関係またはリンクを定義するためにディスプレイビューを階層区画にドラッグアンドドロップし得る(または任意の他の適切なグラフィカルユーザコントロールを使用し得る)。例えば、「タンク1」ディスプレイビューの表示(例えば、名前「タンク1」、アイコン等)を「主タンク」ディスプレイビューの表示上にドラッグアンドドロップすることによって、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、タンク1が「主タンク」ディスプレイビューよりも高い詳細レベルのサブビューであることを決定し得る。別の例において、「タンク供給」ディスプレイビューの表示を階層区画内の「主タンク」ディスプレイビューの表示の上または下にドラッグアンドドロップすることによって、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、「タンク供給」および「主タンク」ディスプレイビューが、階層内の同一詳細レベルにあることを決定し得る。
【0073】
ディスプレイビュー階層はまた、履歴化されたプロセスパラメータ値を表す傾向ディスプレイビューのために作成され得る。例えば、バルブを通る流量のようなプロセスパラメータは、バルブの入口圧力およびバルブの出口圧力等の、1つまたは数個の入力または出力プロセスパラメータに依存し得る。レベル1の傾向ディスプレイビューは、経時的にバルブを通る流量を描画し得るが、一方でレベル1の傾向ディスプレイビューのレベル2の
傾向ディスプレイサブビューは、経時的にバルブでの入口および出口圧力を描画し得る。構成エンジニアは、構成環境102内の傾向ディスプレイビュー階層を作成し得、オペレータは、詳細レベルを増加または減少させて、操作環境105内の結果として生じる傾向ディスプレイビューとサブビューとの間で操作し得る(例えば、ナビゲーションボタンを介して)。
【0074】
いくつかの実施形態において、ディスプレイビュー階層は、最下位の詳細レベル(例えば、レベル1)でのディスプレイビューがツリー構造のルートノードであるツリー構造に類似し得る。2番目に下位の詳細レベル(例えば、レベル2)でのディスプレイビューは、ルートノードに対する子ノードであり得、各々が、それ自体の子ノードを3番目に下位の詳細レベル(例えば、レベル3)に有し、3番目に下位の詳細レベルは、ルートノードに対する孫ノードであり得る。構成エンジニアは、数個のディスプレイビュー階層を作成し得、数個のディスプレイビュー階層は、プロセスプラント内の異なるエリアまたは異なるプロセスプラントに各々対応し得る。この様式において、各オペレータは、自身が担当するエリアを表すディスプレイビュー階層を閲覧し得る。
【0075】
ディスプレイビュー階層の定義に加えて、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、レイアウトを定義するためのグラフィカルユーザコントロールを含む。本明細書で使用される際、「レイアウト」は、オペレータワークステーション用のディスプレイ画面または複数のディスプレイ画面上で数個のディスプレイビューを提示するためにオペレータワークステーションのディスプレイ画面エリアを分割する様式を示し得る。例えば、オペレータワークステーションは、複数のモニタまたはディスプレイ画面を含み得、レイアウトは、オペレータワークステーションに、ディスプレイ画面の各々に異なるディスプレイビューを提示させ、そのため、オペレータは、数個のディスプレイビューを一度に注視することができる。別の例において、オペレータワークステーションは、単一のモニタまたはディスプレイ画面を含み得、レイアウトは、オペレータワークステーションに、ディスプレイ画面を数個の領域(例えば、フレーム、サブエリア、または部分)に分割させ、ディスプレイ画面の各領域に異なるディスプレイビューを提示させ得る。グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、ディスプレイ画面の数およびレイアウトに対する各ディスプレイ画面内のディスプレイ領域を選択するためのグラフィカルユーザコントロールを含み得る。例えば、構成エンジニアは、2つのディスプレイ画面を有する第1のレイアウトを生成し得、各ディスプレイ画面は、2つのディスプレイ領域に分割される。その後、構成エンジニアは、分割されたディスプレイ領域の各々に対する、注視エリア、アラームリスト、履歴化されたパラメータ、銘板、階層レベル(例えば、レベル1、レベル2、レベル3)等のディスプレイビュータイプを定義し得る。
【0076】
さらに、レイアウトは、レイアウト内のディスプレイ領域間の関係またはリンクを含み得る。例えば、レイアウト内の第1のディスプレイ領域は、階層レベル1のタイプのディスプレイビューを提示し得、レイアウト内の第2のディスプレイ領域は、階層レベル2のタイプのディスプレイビューを提示し得る。第2のディスプレイ領域は、オペレータが第1のディスプレイ領域内の階層レベル1からナビゲートするとき、階層レベル2のディスプレイビューを提示するように構成され得る。第2のディスプレイ領域のディスプレイビューは、第1のディスプレイ領域に対するオペレータの行動に依存し、第1のディスプレイ領域は、階層レベル1のタイプのディスプレイビューを提示することを継続する。別の例において、アラームリストまたは履歴化されたパラメータディスプレイビューを描画するレイアウト内のディスプレイ領域は、制御モジュールを描画するレイアウト内のディスプレイ領域に依存し得、そのため、アラームリストまたは履歴化されたパラメータディスプレイビューは、制御モジュール内で表示されているアラームまたはパラメータを含む。
【0077】
図3Aは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションUI302(これは、例え
ば、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110のインスタンスであり得る)の並んだビュー300およびグラフィカルディスプレイ構成アプリケーションUI302によって定義されたようにランタイム中にディスプレイビュー要素を描画するオペレータアプリケーションUI304(これは、例えば、オペレータアプリケーション135のインスタンスであり得る)を例示する。より具体的には、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションUI302は、一組のディスプレイビューの階層を示す階層区画310を含む。例えば、「タンクOvw」ディスプレイビューは、ディスプレイビュー階層のレベル1にあり得、「タンク供給」および「主タンク」ディスプレイビューは、レベル2にあり得る。「供給Ht X」および「供給Mixr」ディスプレイビューは、「タンク供給」ディスプレイビューのサブビューであり得、「タンク1」、「タンク2」、および「サージ」ディスプレイビューは、レベル3の「主タンク」ディスプレイビューのサブビューであり得る。加えて、「T2SOP」ディスプレイビューは、レベル4の「タンク2」ディスプレイビューのサブビューであり得る。上述のように、構成エンジニアは、ディスプレイビューの表示をグラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110によって提示された階層区画310にドラッグアンドドロップすることによって、または任意の他の適切なグラフィカルユーザコントロールを使用して、ディスプレイビュー階層を定義し得る。新しいディスプレイビューの表示はまた、対応するディスプレイビューが作成される前にディスプレイビュー階層内に定義され得る。構成エンジニアは、新しいディスプレイビューがディスプレイビュー階層内に位置する場所を定義し、その後、新しいディスプレイビューを作成し得る。
【0078】
階層区画310を描画することに加えて、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションUI302は、ディスプレイを4つのディスプレイ画面および4つのディスプレイ領域314a~d(本明細書では、「ディスプレイサブエリア」または「ディスプレイ部分」とも互換的に呼ばれる)に分割するレイアウト312を描画し、各ディスプレイ領域314a~dは、対応するディスプレイビュータイプを有する。例えば、左上の角のディスプレイ領域314aは、階層レベル1のディスプレイビューを提示するように定義される。左下および右上の角のディスプレイ領域314b~cは、階層レベル2およびレベル3のディスプレイビューを提示するように定義され、右上の角のディスプレイビュー314dは、アラームリストディスプレイビューを提示するように定義される。レイアウト312はまた、ディスプレイ領域間の関係またはリンクを定義する。例えば、左下の角のディスプレイ領域314bは、オペレータが階層レベル1のディスプレイビューから階層レベル2のディスプレイビューにナビゲートすることに応答して、オペレータ階層レベル2のディスプレイビューを左上の角のディスプレイ領域314aに自動的に提示する。別の例において、右上の角のディスプレイ領域314dは、他のディスプレイ領域314a~c内のディスプレイビューの1つ以上内に含められるアラームのアラームリストを自動的に表示し得る。
【0079】
オペレータアプリケーションUI304は、オペレータワークステーションのディスプレイを4つのディスプレイ画面および4つのディスプレイ領域318a~dに分割するグラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110によって定義されたレイアウト312を含む。左上の角のディスプレイ領域318aは、階層レベル1のディスプレイビューを提示する。左下および右上の角のディスプレイ領域318b~cは、階層レベル2およびレベル3のディスプレイビューを提示し、右上の角のディスプレイビュー318dは、アラームリストディスプレイビューを提示する。オペレータアプリケーションUI304は、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110によって定義された階層、レイアウト、および/または他のディスプレイビュー要素に従ってディスプレイビューを提示し得る。
【0080】
グラフィカルディスプレイ構成アプリケーションUI302はまた、階層、レイアウト
、および/またはテーマを特定のオペレータワークステーションまたは一組のオペレータワークステーションに割り当てるための管理区分316(これは、例えば、オペレーションアプリケーション/環境304の管理に関連し得る)も含む。この様式において、プロセスプラントの1つの区分を監視するオペレータ用のオペレータワークステーションは、その区分に関連する階層を提示し得、プロセスプラントの他の区分に関連する階層へのアクセスを制限し得る。いくつかの実施形態において、構成エンジニアは、管理区分316を介して全ての階層およびレイアウトを各オペレータワークステーションに割り当て得、オペレータは、自身のそれぞれのオペレータワークステーション上に提示するレイアウトおよび階層を選択し得る。
【0081】
図3Bは、オペレータワークステーション上で実行されることになるディスプレイビューを生成するためのグラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110のホームタブ350を例示する。ホームタブ350は、ディスプレイビューを作成するための新規ディスプレイボタン352、レイアウトを作成するための新規レイアウトボタン354、およびディスプレイビューの階層を作成するための新規ディスプレイ階層ボタン356を含む。ホームタブ350はまた、ディスプレイビュー内にディスプレイビュー要素を構成するための構成キャンバス366も含む。ディスプレイビュー要素は、構成ボタン(図示せず)の選択に際して構成モード内で、および/またはプレビューボタン364の選択に際してプレビューモード内で閲覧され得る。代替的実施形態において、ディスプレイビュー要素のドラフトまたは作業中構成は、構成アプリケーション110によって提供されたキャンバス上に提示され得(例えば、初期設定で、または連続的に提示される)、プレビューボタン364のみが提示され得(例えば、FIG.3Bによって例示されるように)、これの有効化は、ディスプレイビューのプレビューを、構成アプリケーション110によって提供されたユーザインターフェースの別のエリアまたはウインドウ内に表示させる。プレビューモードまたはプレビューの別個のディスプレイは、それがランタイム中に出現することになる際のディスプレイビューのプレビューを提示し、そのため、構成エンジニアは、ディスプレイビューおよびディスプレイビュー要素がどのようにオペレータに見えることになるかを確認することができる。例えば、ディスプレイビュー要素は、構成モードで選択されたテーマ、色等で提示され得る。構成エンジニアは、ナビゲーションバー、タブバー等のグラフィカルユーザコントロールを、プレビューモードのディスプレイビュー上でトグルによって切り換えて、ディスプレイビューがユーザ対話に応答してどのように変化するかを確認する。
【0082】
ディスプレイビューを作成するために、ホームタブ350は、長方形、正方形、円形等の形状、矢印、コネクタ、テキストボックス、チャート、または任意の他の適切な基本ディスプレイ要素を含む基本ディスプレイ要素ボタン360等の、ディスプレイビュー要素を選択するためのグラフィカルユーザコントロールを含む。ディスプレイビュー要素選択区画またはパレット370もまた、銘板要素、タブ要素、棒グラフ要素、データ要素、データリンク要素、書き込み要素、ボタンスライダ、アラーム要素、アラーム詳細要素、機能ブロック要素、ナビゲーションバー要素、GEM要素(例えば、開示全体が参照によって本明細書に組み込まれる、2017年8月31日に出願された「Derived and Linked Definitions with Override」と題された共同出願の米国特許出願第15/692,450号に記載されるもの等)、または任意の他の適切なディスプレイビュー要素等のディスプレイビュー要素を選択するために含められ得る。構成エンジニアは、ディスプレイビュー要素を構成キャンバス366内にドラッグアンドドロップすることによって、または任意の他の適切なグラフィカルユーザコントロールを使用することによって、ディスプレイビュー要素を選択し得る。例えば、図3Bにおいて構成エンジニアは、ディスプレイ1(参照番号368)用のディスプレイビューを作成するために新規ディスプレイボタン352を選択し得、基本ディスプレイ要素ボタン360から長方形374を構成キャンバス366内にドラッグアンドドロップし得る。
【0083】
長方形374が選択されたとき、長方形374のプロパティが編集区画380内に提示される。編集区画380は、長方形の名前(長方形1)、塗りつぶし色(白)、塗りつぶしパーセンテージ(100%)、線色(黒)、線太さ(1pt)、線種(実線)等の、長方形の数個のプロパティを示し得る。プロパティの各々は、ドロップダウンメニューまたは自由形式テキストフィールド等のグラフィカルユーザコントロールを介して、編集区画380内で調節され得る。例えば、線太さのプロパティは、0.5pt、1pt、1.5pt等の数個の線太さ値のうちの1つを選択するためのドロップダウンメニューを含み得る。塗りつぶし色のプロパティは、数個の色のうちの1つを選択するための色パレットまたはRGB色値を入力するための自由形式テキストフィールドを含み得る。いくつかの実施形態において、プロパティはまた、長方形374上の右クリックまたはダブルクリックに応答するポップアップメニュー等の、長方形374のグラフィカルユーザコントロールを介して調節されてもよい。編集区画380内に含められるプロパティは、単に長方形374のプロパティの数例である。追加的または代替的な調節可能なプロパティもまた、提示され得る。
【0084】
さらに、ディスプレイビュー要素間の関係またはリンクは、例えば、線または他のコネクタを介してディスプレイビュー要素を接続することによって確立され得る。関係またはリンクはまた、ディスプレイビュー要素のプロパティ内で他のディスプレイビュー要素を参照することによっても確立され得る。例えば、第1のディスプレイビュー要素は、プロセスプラント内のタンクを表し得る。第2のディスプレイビュー要素は、塗りつぶしパーセンテージ等のタンクのプロセスパラメータ値を表し得る。いくつかのシナリオにおいて、構成エンジニアは、第1および第2のディスプレイビュー要素が1つまたは数個のディスプレイビュー内に共に関連付けられ、かつ含められるために、第2のディスプレイビュー要素のプロパティ内で第1のディスプレイビュー要素を参照し得る。いくつかの実施形態において、プロセスプラントエンティティまたはプロセス制御要素と関連付けられた、リンクされたディスプレイビュー要素の各々は、制御モジュール、ノード、デバイス(例えば、フィールドデバイス)、ならびに/またはプロセスプラントエンティティに対応するデバイス、制御モジュール、もしくはノードによって受信および/もしくは送信される信号を引用するコントロールタグを参照し得る。
【0085】
任意のイベントにおいて、ホームタブ350はまた、グラフィック(ディスプレイビュー、レイアウト、またはディスプレイビュー階層)をグラフィカル構成データベース120に発行する発行ボタン358も含む。発行されたグラフィックは、その後、一組のオペレータワークステーションに提供され、ランタイム中に対応するオペレータに提示され得る。
【0086】
マルチ言語サポート
本明細書で説明されるグラフィカルディスプレイ構成および使用システムならびに方法は、構成エンジニアが、プロセスプラント10の操作環境105で、例えばグラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を介して利用されるディスプレイビューに対するランタイムマルチ言語サポートを提供する能力を提供し得る。プロセス制御システムは、世界中に配置されたプロセスプラント10で利用し得る。加えて、特定のプロセスプラント10のオペレータは、異なる言語を利用し得る。したがって、現在知られているグラフィカルディスプレイ構成システムにおいて複数の言語に対するサポートを提供するために、構成エンジニアは、本明細書では互換的にディスプレイビューまたはグラフィカルディスプレイビューとも呼ばれる、各々単一の予備構成された言語専用のサポートを含む1つ以上の別個のディスプレイビューアプリケーションを構築し、それによって、操作環境105内の予備構成された言語でグラフィカルディスプレイビューを提示し得る。例えば、構成エンジニアは、プロセスプラント10の構成環境102内に専用の日本語特有のデ
ィスプレイビューアプリケーションおよび専用のフランス語特有のディスプレイビューアプリケーションを構築し得る。その後、ディスプレイビューアプリケーションの1つ以上は、ランタイム中に利用するために操作環境105内にダウンロードするために利用可能になり得る。結果として、ランタイム中、プラントオペレータは、特定のダウンロードされた言語特有のディスプレイビューアプリケーションの実行中に、構成環境102において所望の言語を使用して特別に構築された別個のディスプレイビューアプリケーションをコンパイルしダウンロードすることなく、異なる所望の言語に切り替えることはできない。それでも、別個のディスプレイビューアプリケーションをダウンロードした後、プラントオペレータは、以前にダウンロードしたディスプレイビューアプリケーションの実行を停止し、続いてダウンロードしたディスプレイビューアプリケーションの実行を開始しなければならない。この手順では、以前にダウンロードしたアプリケーションをオフラインにし、特定の時間がかかる。例えば、プラントオペレータが日本語特有のディスプレイビューアプリケーションがダウンロードされたプロセスプラント10の操作環境105(例えば、オペレータワークステーション122または操作環境105のユーザインターフェースデバイス8)でフランス語で構成されたディスプレイビューアプリケーションを閲覧することを所望する場合、プラントオペレータは、日本語特有のディスプレイビューアプリケーションをオフラインにして、フランス語特有のディスプレイビューアプリケーションを操作環境105にダウンロードする必要がある。これは、特定の時間がかかるのでプラントオペレータにとって不都合であるばかりでなく、プラントオペレータにとってディスプレイビューアプリケーションがオフラインである時間中、ディスプレイビュー要素(ライブプロセス制御値を含む)の監視の中断も引き起こし得る。このような停止時間の間、オペレータは異常またはクリティカルな状況を逃し得る。
【0087】
それでも、現在知られているグラフィカルディスプレイ構成システムでは、ディスプレイビューアプリケーション言語(例えば、ディスプレイビューアプリケーション、およびドロップダウンメニュー、ツールチップ、ダイアログボックス等のそのフィクスチャによって使用される言語)、ディスプレイビューコンテンツ言語(例えば、テキスト文字列、表示ラベル、制御タグ等のディスプレイビュー上に表示されるコンテンツの言語)、ならびにそのことでいえば操作環境105のユーザインターフェースデバイス8においてディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューを実行するオペレータアプリケーション135によって利用される言語も、専用の言語特有のディスプレイビューアプリケーションの性質のために、異なる言語で設定することができない。すなわち、ディスプレイビューアプリケーション言語とディスプレイビューコンテンツ言語の両方は、必然的に同じ言語であり、これはまた、典型的にオペレータアプリケーション135によって利用される言語と適合する。
【0088】
一方、本明細書で開示されるグラフィカルディスプレイ構成および使用システムならびに方法によって提供されるディスプレイビューに対するランタイムマルチ言語サポートは、ディスプレイビューアプリケーションまたはグラフィカルディスプレイビューによって利用される初期設定またはデフォルトの第1の言語を、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューを再コンパイルして再ダウンロードすることなく、異なる言語に切り替えることを可能にする。したがって、いくつかの実施形態において、オペレータアプリケーションによって表示されるグラフィカルディスプレイビューに含まれるコンテンツは、オペレータアプリケーションおよび/またはグラフィカルディスプレイビューを再コンパイルして再ダウンロードすることなく、プラントオペレータによってランタイム中に複数の言語のうちの所望の言語で提示されるように変更され得る。すなわち、所望の言語の選択は、グラフィカルディスプレイビューの状態(例えば、プロセス値、変数の値、ディスプレイビューレイアウト内の現在開かれているグラフィカルビュー、タイマ、ディスプレイテーマ等)を維持しながら、グラフィカルディスプレイビューをデフォルト言語を使用することから選択された所望の言語を使用することへとシームレス
に変更し得る。
【0089】
ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューに含まれるコンテンツは、操作環境においてシームレスに変更することができる唯一のタイプの提示言語ではない場合がある。追加的または代替的に、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューのフィクスチャ(例えば、ドロップダウンメニュー、ツールチップ、ダイアログボックス等)によって利用される言語、およびそのことでいえばオペレータアプリケーション135も、変更され得る。実際、いくつかの実施形態において、グラフィカルディスプレイビューコンテンツとグラフィカルディスプレイビューフィクスチャは、異なる言語を使用して操作環境105のユーザインターフェースデバイス8に同時に提示されてもよい。例えば、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューによって利用されるディスプレイビューアプリケーション言語(例えば、フィクスチャを表すのに使用される言語)は、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューを再構成することなく、かつ/または再コンパイルして再ダウンロードすることなく、プラントオペレータによってランタイム中に変更され得る。同様に、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューによって利用されるディスプレイビューコンテンツ言語(例えば、テキスト文字列、表示ラベル、制御タグ等の、ディスプレイビュー上に表示されるディスプレイビュー要素を表すのに使用される言語)は、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューを再構成することなく、かつ/または再コンパイルして再ダウンロードすることなく、プラントオペレータによってランタイム中に変更され得る。実際、いくつかの実施形態において、ディスプレイビューアプリケーション言語およびディスプレイビューコンテンツ言語は、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューのランタイム実行中に独立してシームレスに変更され得る。すなわち、ディスプレイビューアプリケーション言語とディスプレイビューコンテンツ言語の両方が同じ言語である必要はない。例えば、オペレータは、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューを再構成することなく、かつ/または再コンパイルして再ダウンロードすることなく、ディスプレイビューアプリケーション言語を英語からフランス語に、ディスプレイビューコンテンツ言語を英語から韓国語に切り替え得る。別の例として、オペレータは、ディスプレイビューアプリケーションおよび/またはオペレータアプリケーションを再構成および/または再ダウンロードすることなく、ディスプレイビューアプリケーション言語を英語からフランス語に、ディスプレイビューコンテンツ言語を英語からフランス語に切り替え得る。
【0090】
固定数のディスプレイビューアプリケーション言語および固定数のディスプレイビューコンテンツ言語は、初期状態(OOB)で利用可能であってもよい。例えば、OOBディスプレイビューアプリケーション言語は、英語および1つまたは2つの他の言語を含み得、OOBディスプレイビューコンテンツ言語は、いくつかの(例えば8つの)異なる言語を含み得る。一組の所望のOOB言語は、先験的に示されてもよい。しかしながら、構成エンジニアは、(ディスプレイビューアプリケーション、ディスプレイビューコンテンツ、および/またはオペレータアプリケーション135のための)追加の言語を所望に応じて追加し得る。
【0091】
グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、構成エンジニアが、プロセスプラント10の操作環境105のユーザインターフェースデバイス8でオペレータアプリケーション135によってプラント10のオペレーション中に実行されるディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューを(例えば、データがプロセスプラントのランタイムオペレーション中にリアルタイムで生成されるにつれて)オペレータに継続的に更新されるランタイムデータを表示するように作成または変更すること、ならびにオペレータが1つ以上の選択可能なユーザコントロール(例えば、1つ以上のユ
ーザコントロール165a)を使用してディスプレイコンテンツおよび/またはディスプレイビューアプリケーションが操作環境105のユーザインターフェースデバイス8に提示される言語を選択的に変更することを可能にすること、を可能にし得る。例えば、図4Aを参照して以下に説明するように、例示的なディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビュー150は、選択された言語で提示されるディスプレイビュー要素(例えば、表示ラベル407、フィクスチャ402)を含み得る。
【0092】
例示的なディスプレイビュー150の構成は、対応するディスプレイビューオブジェクト172a内に取り込まれるか、または定義されることに留意されたい。ビュー150を定義するディスプレイビューオブジェクト172aのインスタンスおよびビュー150に含まれるディスプレイ要素自体は、ディスプレイビュー要素オブジェクト(複数可)のインスタンス(複数可)を含むように定義されてもよく、ディスプレイビュー要素オブジェクト(複数可)の各インスタンスは、グラフィックス、テキスト文字列、およびそのプロパティ等の、ディスプレイビュー150に含まれる、かつ/または別の点でディスプレイビュー150に関連付けられた特定のディスプレイビュー要素を定義する。例えば、4つのタブ(例えば、図2Cに示す152a-1、152a-2、152a-3、および152a-4)を有するグラフィカルタブディスプレイビュー要素152aのインスタンスは、ディスプレイビュー要素オブジェクト152bのインスタンスによって定義され、各タブ152a-1、152a-2、152a-3、および152a-4は、ローカライズ可能な言語またはテキスト文字列等のそれぞれのテキスト文字列を表示するように具体的に構成されている。テキスト文字列は、一般に、関連付けられたディスプレイビュー要素の記述を含み得、この場合、特定のタブ152a-1、152a-2、152a-3、および152a-4と関連付けられ得る。さらに、ディスプレイビュー要素は、一般に、それぞれの制御要素にリンクされていてもよいので、ディスプレイビュー要素に含まれる、または関連付けられたテキスト文字列は、操作環境105内での実行中に制御要素によって生成されるプロセス値を提示し得る。テキスト文字列に対するマルチ言語サポートを提供するために、マルチ言語インターフェースオブジェクト165b(本明細書では互換的にマルチ言語オブジェクト165bとも呼ばれる)は、グラフィカルディスプレイビューおよび/またはその要素が、プロセスプラントの操作環境内での実行中に操作環境105のユーザインターフェースデバイス8、122に提示することができる複数の言語を示すように構成され得る。具体的には、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、グラフィカルディスプレイビューのそれぞれのディスプレイビュー要素(複数可)上のテキスト文字列(複数可)をどの言語で表すべきかを制御するように構成され得る(例えば、英語、アラビア語、フランス語、または任意の他の適切な言語)。そうするために、構成エンジニアは、グラフィカルディスプレイビュー150および/またはディスプレイビュー要素を定義するディスプレイビューオブジェクト172aを、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bおよび/またはマルチ言語文字列オブジェクトを参照するように構成し得る。
【0093】
マルチ言語インターフェースオブジェクト165b自体は、グラフィカルディスプレイビュー上に表示されることになる所望の言語を示すように値(例えば、言語パラメータ値)を操作環境105内のユーザによって変更可能なパラメータ(例えば、言語パラメータ)を含み得る。すなわち、各異なる言語パラメータ値は、複数の言語のそれぞれの言語を示し得る。マルチ言語インターフェースオブジェクト165bを構成する際、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、操作環境105内のユーザインターフェースデバイス8、122にダウンロードするために構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクト165bを参照するグラフィカルディスプレイビューの構成を提供し得る。いくつかの実施形態において、マルチ言語インターフェースオブジェクト165b自体は、操作環境105内のインターフェースデバイス8、122にダウンロードするために利用可能にされ得る。したがって、操作環境105において、ユーザインターフェースデ
バイス8、122は、グラフィカルユーザインターフェースを介して、所望の言語の選択に応答してマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータの現在の言語パラメータ値を所望の言語を示すそれぞれの言語パラメータ値に更新するように構成された選択可能な言語ユーザコントロール(図2Cに図示せず)を表示し得る。グラフィカルディスプレイビューおよび/またはディスプレイ要素(例えば、上述のような)は、操作環境105内のマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータを参照するように構成されてもよく、その結果、ディスプレイ要素および/またはグラフィカルディスプレイビュー上に含まれるか、または関連付けられたテキスト文字列は、現在の言語パラメータ値によって示される所望の言語で提示される。したがって、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータの言語パラメータ値は、ランタイム中に(例えば、プラントオペレータによって)変更され、それによってランタイム中に表示される言語の変更をもたらし得る。
【0094】
言語の変更を提示するには、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューがリフレッシュされる必要がある場合とそうでない場合がある。しかしながら、意義深いことに、構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータ値はディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビュー/ディスプレイ要素における言語設定の変更を引き起こすように操作され得るので、言語変更を実施するためにディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビュー150が再コンパイル、再構成、または再インストールされる必要はない。したがって、有利には、プラントオペレータは、表示される言語を切り替えまたは変更するために、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビュー150をオフラインにする必要はない。このように、表示される言語は、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビュー150をオフラインにすることなく、ランタイム中にシームレスに変更され得るので、ディスプレイビュー150上に表示されるコンテンツ(ライブプロセス制御値を含む)は、言語の変更の全体を通してオペレータによって連続的に監視され得る。
【0095】
さらに、いくつかの実施形態において、ディスプレイビューアプリケーションによって利用される言語およびディスプレイビューコンテンツによって利用される言語は、互いから独立して変更および表示され得る。したがって、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、ランタイム中にユーザインターフェース8に設けられたそれぞれのユーザコントロールを介して(例えばプラントオペレータによって)それぞれの言語パラメータ値が独立して変更可能な第1の言語パラメータおよび第2の言語パラメータを含み、それによって、ディスプレイビューアプリケーションによって利用される言語および/またはディスプレイビューコンテンツが提示される言語を、それぞれ所望に応じて変更し得る。
【0096】
いくつかの実装において、オペレータアプリケーション135によって(例えば、そのフィクスチャおよび/またはその内容のために)利用される言語(複数可)は、追加的にまたは代替的に、互いから独立して変更および表示され得、ディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビュー150によって、かつ/または様々なグラフィカルディスプレイビューのコンテンツが提示される言語(複数可)によって利用される言語(複数可)から独立して変更および表示され得る。これらの実施形態では、オペレータアプリケーション135は、例えばディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューについて上述したような様式で、例えばオペレータアプリケーション135のフィクスチャによって利用される言語、オペレータアプリケーション135のコンテンツが表示される言語、オペレータアプリケーション135によって実行されるグラフィカルディスプレイビューのフィクスチャを表示するために利用される言語、および/またはそのようなグラフィカルディスプレイビューのコンテンツが(場合によっては互
いから独立して)表示される言語をそれぞれ支配する1つ以上の言語パラメータを有するマルチ言語インターフェースオブジェクト165bを参照し得る。さらに、これらの実施形態では、オペレータアプリケーション135は、オペレーション環境105のユーザインターフェース8に、それぞれが独立して動作可能なユーザコントロールを提供してもよく、これを介して、ユーザは、それぞれの言語によって示されるフィクスチャおよび/またはパラメータの言語を変更し得る。例えば、一実施形態において、オペレータアプリケーション135は、操作環境105のユーザインターフェース8に、オペレータアプリケーション135のフィクスチャを表示する際に使用するために参照される特定の言語パラメータの言語パラメータ値を支配する第1の言語ユーザコントロールを提供してもよく、オペレータアプリケーション135によって実行されるグラフィカルディスプレイビューのコンテンツを表示する際に使用するために参照される異なる言語パラメータの言語パラメータ値を支配する第2の独立して動作可能な言語ユーザコントロールも提供してもよい。
【0097】
一般に、構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクト165bによって示される複数の言語の各言語のサポートは、構成環境102で定義される。言語「サポート」は、グラフィカルディスプレイビューの構成(例えば、グラフィカルディスプレイビューの発行された構成)を介して、またはテキスト文字列を含むライブラリ内で定義および/または提供されてもよい。
【0098】
例えば、ディスプレイビューのディスプレイ要素に含まれるか、または関連付けられたテキスト文字列は、構成環境102内で構成可能なマルチ言語文字列オブジェクトにリンクされてもよい。構成エンジニアは、複数の言語でテキストをそれぞれ表示することができるマルチ言語テキスト文字列としてテキスト文字列を定義するようにマルチ言語文字列オブジェクトを構成してもよい。ディスプレイビューオブジェクト172aは、マルチ言語文字列オブジェクトを参照することができるので、ディスプレイビューに含まれ、マルチ言語文字列オブジェクトによって定義される任意のテキスト文字列は、複数の言語のそれぞれでテキストを表示するように構成され得る。いくつかの実施形態において、マルチ言語文字列オブジェクトは、テキスト文字列がマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータを参照するように、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bにリンクされ得る。この様式においてマルチ言語文字列オブジェクトを構成することによって、マルチ言語文字列オブジェクトは、それぞれのテキスト文字列を操作環境105内のマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語で提示させ得、操作環境105内の現在の言語パラメータ値に対する更新に応答して、それぞれの文字列を他のそれぞれの言語で提示させ得る。
【0099】
いくつかの実施形態において、各テキスト文字列は、専用のマルチ言語文字列オブジェクトによって定義されてもよい。例えば、タンクグラフィックの第1のテキスト文字列、バルブグラフィックの第2のテキスト文字列、およびディスプレイビュー上のパイプグラフィックの第3のテキスト文字列を含むフランス語とスペイン語の特定のディスプレイビューを構成するには、構成エンジニアは、第1のテキスト文字列をフランス語とスペイン語のテキストを表示することができるマルチ言語テキスト文字列として定義するように第1のマルチ言語文字列オブジェクトを構成し、第2のテキスト文字列をフランス語とスペイン語のテキストを表示することができるマルチ言語テキスト文字列として定義するように第2のマルチ言語文字列オブジェクトを構成し、第3のテキスト文字列をフランス語とスペイン語のテキストを表示することができるマルチ言語テキスト文字列として定義するように第3のマルチ言語文字列オブジェクトを構成し得る。他の実施形態において、複数のテキスト文字列は、単一のマルチ言語文字列オブジェクトによって集合的に定義されてもよい。例えば、前の例では、第1のマルチ言語文字列オブジェクトは、第1のテキスト文字列および第2のテキスト文字列の両方を定義し得、第2のマルチ言語文字列オブジェ
クトは、第3のテキスト文字列を定義し得る。別の例として、第1のマルチ言語文字列オブジェクトは、3つのテキスト文字列の全てを定義してもよい。マルチ言語文字列オブジェクトは、単一のディスプレイビュー内のテキスト文字列(複数可)を定義する必要はない。例えば、バルブグラフィック用のテキスト文字列を含む3つのディスプレイビューを設計するために、マルチ言語文字列オブジェクトは、3つのディスプレイビューの全てにわたって含まれるテキスト文字列の各インスタンスを定義してもよい。このように、マルチ言語文字列オブジェクトは、単一のディスプレイビュー内または複数のディスプレイビューにわたって1つ以上のテキスト文字列のライブラリとして機能してもよい。
【0100】
グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、マルチ言語文字列オブジェクトを構成および/または修正するために使用されてもよい。具体的には、構成エンジニアは、ユーザコントロール(例えば、マウス、キーボード)を使用して、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を介してマルチ言語文字列オブジェクトへの翻訳を修正または追加してもよい。マルチ言語文字列オブジェクトは、グラフィカルディスプレイビュー特有の語彙の翻訳を定義するだけでなく、特定の言語のテキストおよび/または数字がどのように特定の言語に従ってフォーマットされるかも定義してもよく、右から左または左から右に読むこと、小数点またはカンマ、日付書式等が含まれる。いくつかの実装において、マルチ言語文字列オブジェクトの開発を支援するために、翻訳ガイドが、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110内の閲覧ウインドウとして提供されてもよく、これを介して構成エンジニアは、特定のテキスト文字列に対して特定の翻訳を挿入し、異なる言語で追加の語彙を追加することにより、特定のテキスト文字列のマルチ言語性を定義することができる。翻訳ガイドは、特定のディスプレイビューに関して定義されたテキスト文字列を示してもよく、または全てのディスプレイビューに関して全ての定義されたテキスト文字列を示してもよい。このように、翻訳ガイドは、1つ以上のディスプレイビューに含まれる、全ての定義されたマルチ言語テキスト文字列の包括的なビューを提供し得る。これは、構成エンジニアが1つ以上のディスプレイビューに存在するマルチ言語テキスト文字列の全てを容易に閲覧することを可能にするだけでなく、構成エンジニアが便利な単一の場所(すなわち、翻訳ガイドビュー)で任意のマルチ言語テキスト文字列について翻訳を追加または修正することを可能にするであろう。マルチ言語文字列オブジェクトを構成するための入力機構として機能する翻訳ガイドがなければ、所望のテキスト文字列を追加または修正するために、構成エンジニアは、所望のテキスト文字列に関連付けられたディスプレイ要素を定義する各ディスプレイビューオブジェクトを別の方法で選択および/または修正しなければならないであろう。いくつかの実施形態において、翻訳ガイドは、構成エンジニアが特定のテキスト文字列について異なる言語で翻訳を編集または追加する際に翻訳を検索するために利用することができる文脈特有の翻訳辞書を含んでもよい。
【0101】
例えば、スペイン語および簡体字中国語でテキスト「open」のマルチ言語テキスト文字列を設定するために、構成エンジニアは、翻訳ガイドを閲覧し、テキスト「open」のマルチ言語テキスト文字列にスペイン語翻訳文字列「abrir」と簡体字中国語翻訳テキスト文字列「打開(「開」は門構えなし。以下、「打開」について同じ)」を割り当て得る。したがって、翻訳ガイドを介した構成エンジニアの入力に基づいて、グラフィックディスプレイ構成アプリケーション110は、テキスト「open」のマルチ言語テキスト文字列をスペイン語および簡体字中国語の翻訳テキスト文字列を含むとして定義するマルチ言語文字列オブジェクトを生成し得る。マルチ言語文字列オブジェクトは、スペイン語翻訳テキスト文字列「abrir」を言語パラメータ値「ES」で、簡略中国語翻訳テキスト文字列「打開」を言語パラメータ値「SCN」で定義し得、その結果、言語パラメータ値「ES」に対応する操作環境105内の選択可能な言語ユーザコントロールによる「スペイン語」の選択に応答して、スペイン語翻訳文字列「abrir」が選択され、操作環境105に提示され得る。
【0102】
いくつかの実施形態において、構成エンジニアは、生成されたマルチ言語文字列オブジェクトが代替翻訳テキスト文字列を含むように、翻訳ガイド内に代替翻訳を含み得る。例えば、翻訳ガイドを介して全てのディスプレイビューについて繁体字中国語が簡体字中国語の代替物であることを示すことによって、マルチ言語文字列オブジェクトは、簡体字中国語翻訳テキスト文字列「打開」を追加の言語パラメータ値「TCN」でさらに定義し得、その結果、言語パラメータ値「TCN」に対応する操作環境105内の選択可能な言語ユーザコントロールによる「繁体字中国語」の選択に応答して、簡体字中国語翻訳テキスト文字列「打開」が選択され、操作環境105に提示され得る。
【0103】
いくつかの実施形態において、翻訳ガイドは、ディスプレイビューおよび/またはディスプレイビュー要素が選択可能な言語ユーザコントロールにおいてオプションとして利用可能な言語の少なくとも1つの翻訳で構成されていない場合、構成エンジニアに通知を提供し得る。例えば、操作環境105内の選択可能な言語ユーザコントロールを使用することによって「スペイン語」が選択のために利用可能であり、スペイン語翻訳テキスト文字列がディスプレイビューおよび/またはディスプレイビュー要素のうちのいずれか1つ以上のマルチ言語テキスト文字列に割り当てられていない場合、翻訳ガイドは、視覚的通知(例えば、ポップアップダイアログボックス)または他のタイプの通知を構成エンジニアに提供し得る。いくつかの実施形態において、通知に代えてまたは通知に加えて、翻訳ガイドは、構成エンジニアがさもなければ手動で使用しなければならないであろう文脈特有の翻訳辞書内のスペイン語翻訳テキスト文字列を自動的に検索し、ディスプレイビューおよび/またはディスプレイビュー要素のうちのいずれか1つ以上のマルチ言語テキスト文字列にスペイン語翻訳テキスト文字列を自動的に割り当てる。
【0104】
マルチ言語文字列オブジェクトが構成環境102で定義された後、マルチ言語文字列オブジェクトは、構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクト165bと共に操作環境105に提供され、その結果、複数の言語に対するサポート全体およびマルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、操作環境105内でローカルで利用可能になる。そうするために、いくつかの実施形態において、構成エンジニアは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を利用して、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bまたはグラフィカルディスプレイビューに特有のマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスの少なくとも1つを含むグラフィカルディスプレイビューの構成を発行し、その後グラフィカルディスプレイビューの発行された構成を操作環境105のオペレータワークステーションまたはユーザインターフェースデバイス8,122にダウンロードし得る。他の実施形態において、グラフィカルディスプレイビューの発行された構成内に特定のディスプレイビュー用のマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスを埋め込むのではなく、全部または複数のディスプレイビューの言語サポートを定義するマルチ言語文字列オブジェクトが、マルチ言語インターフェースオブジェクトと共に、かつ発行されたグラフィカルディスプレイビュー構成とは別に、提供され得る。実施形態にかかわらず、マルチ言語文字列オブジェクトもしくはマルチ言語文字列オブジェクト(またはそのインスタンス)は、テキスト文字列がマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータを参照するようにマルチ言語インターフェースオブジェクト165bにリンクされ得るため、マルチ言語文字列オブジェクトまたはそのインスタンスは、それぞれのテキスト文字列を、操作環境105内の更新された現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語で提示させ得る。さらに他の実施形態において、言語サポートライブラリを提供するためにマルチ言語文字列オブジェクトを利用するのではなく、テキスト文字列を含むライブラリの一部または全部が、操作環境105のオペレータワークステーションまたはユーザインターフェースデバイス8、122にダウンロードされてもよい。さらに、他の実施形態において、マルチ言語文字列オブジェクト(またはそのインスタンス)とテキスト文字列を含むライブラリの一部(または全部)との組み合わせが、操
作環境105のオペレータワークステーションまたはユーザインターフェースデバイス8、122にダウンロードされてもよい。
【0105】
したがって、例えばオペレータアプリケーション135を介して、該ユーザインターフェースデバイス8、122で操作環境105での実行の際、グラフィカルディスプレイビュー(複数可)は、ユーザインターフェース8、122に、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bのそれぞれの言語パラメータの現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語を提示し得る。加えて、グラフィカルディスプレイビュー(複数可)150は、プロセスプラントでプロセスを制御するために操作環境内での実行中に制御要素(複数可)によって生成されるプロセス値(複数可)の繰り返し更新される表示を提示してもよい。したがって、有利には、ランタイム実行中に操作環境105のユーザインターフェース8で、かつ構成環境102とのいかなるさらなる通信とも排他的に、グラフィカルディスプレイビュー(複数可)は、(ユーザインターフェース8、122に提示されるそれぞれの言語ユーザコントロールによって支配される)マルチ言語インターフェースオブジェクト165bのそれぞれの言語パラメータの言語パラメータ値の各更新に応答して、かつ任意追加的に各更新された言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語のマルチ言語文字列オブジェクトに基づいて、グラフィカルディスプレイビュー(複数可)150によって(例えば、そのフィクスチャおよび/またはその内容によって)利用されるそれぞれの言語を更新し得る。例えば、ディスプレイ要素(複数可)および/またはグラフィカルディスプレイビュー(複数可)150は、各更新された言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語のマルチ言語文字列オブジェクト(またはそのインスタンス)を参照し、それによって、更新によって示されるそれぞれの言語を利用し得る。このように、ランタイムマルチ言語サポートは、プラントオペレータが、グラフィカルディスプレイビューフィクスチャ、グラフィカルディスプレイビューコンテンツ、オペレータアプリケーションフィクスチャ、および/またはオペレータアプリケーションコンテンツによって利用される言語でランタイム中に素早く、容易に、かつシームレスに切り替えることを可能にし得る。
【0106】
例示的な使用シナリオでは、アラビア語を母国語とするオペレータが米国内のプラントサイトを訪問する。プラントのディスプレイビューアプリケーション言語はデフォルトで英語に設定されている。しかしながら、アラビア語が流暢なオペレータによって利用されている特定のディスプレイビューアプリケーションは、ランタイム中にアラビア語に切り替えることができるので、アラビア語が流暢なオペレータは、プロセスプラントで何が起こっているかをより容易に理解することができる。代替的に、ディスプレイビューアプリケーション言語を英語で維持し、ディスプレイビューコンテンツ言語をアラビア語に切り替えることもできる。別の例示的な使用シナリオでは、会社は、異なる母国語を有する複数の国でプラントを運営している。構成エンジニアは、n個の異なるコンテンツ言語のうちの1つから選択できるようにディスプレイビューのコンテンツ言語を構成する。このように、ディスプレイビューの1つの構成のみが必要であり(各異なる言語に対して異なる構成が必要なのではなく)、単一の構成を異なる国に配布することができる。異なる国のオペレータは、ランタイム中に自分の所望するコンテンツ言語に容易に切り替えることができる。さらに別の使用シナリオの例では、ディスプレイビューアプリケーション言語を繁体字中国語に設定し、そのコンテンツ言語を簡体字中国語に設定し、制御タグを英語文字を使用するように設定し得る。
【0107】
図4Aおよび図4Bは、ランタイム中にグラフィカルディスプレイビュー400のコンテンツ言語およびアプリケーション言語をランタイムマルチ言語サポートを使用して変更するオペレータの例示的なワークフローを描画する。図4Aでは、グラフィカルディスプレイビュー400は、現在、設定言語として英語を使用して提示されている。具体的には、ここでは、グラフィカルディスプレイビュー400のディスプレイビューアプリケーシ
ョン言語およびディスプレイビューコンテンツ言語の両方が現在英語に設定されており、オペレータは、異なる所望のディスプレイビューアプリケーション言語(このシナリオでは韓国語)を示すために言語ユーザコントロール402を有効化しているが、その他の点では所望のディスプレイビューコンテンツ言語を示すものではない。言語ユーザコントロール402を介して言語変更を開始すると、この実施形態ではディスプレイビューコンテンツ言語が言語ユーザコントロール402におけるコンテンツ言語の非選択のためにディスプレイビューアプリケーション言語に追従したように、図4Bに例示するように、様々なディスプレイビュー要素が今や韓国語でシームレスに表示される。これを実現するために、言語ユーザコントロール402は、選択可能なユーザコントロールを介した韓国語の選択に応答して、ディスプレイビューアプリケーション言語を支配するマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの第1の言語パラメータおよびディスプレイビューコンテンツ言語を支配するマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの第2の言語パラメータのそれぞれの現在の言語パラメータ値の両方を、韓国語を示すそれぞれの言語パラメータ値に更新する。代替的な実装では、ディスプレイビュー要素は、ディスプレイビューコンテンツ言語を支配する言語パラメータを参照するように構成され、それによって韓国語で提示されてもよい。図4Aに示すように、グラフィカルディスプレイビュー400は、フィクスチャ(例えば、言語ユーザコントロール402)ならびにテキスト文字列403を有する表示ラベル407およびテキスト文字列406等のディスプレイ要素をそれぞれ含む。図4Aで言語ユーザコントロール402の説明を英語のディスプレイビューアプリケーション言語で提示するとして示されるテキスト文字列403は、言語ユーザコントロール402によって言語変更を開始すると、図4Bに示すように韓国語のディスプレイビューアプリケーション言語に変更し得る。同様に、図4Aで表示ラベル407の制御タグの記述を英語のディスプレイビューコンテンツ言語で提示するとして示されるテキスト文字列406は、図4Bに示すように韓国語のディスプレイビューコンテンツ言語に切り替え得る。ディスプレイ要素(例えば、表示ラベル407)は、ディスプレイ要素は制御要素にリンクされ得るので、制御要素によって生成されたプロセス値を提示するためのテキスト文字列408も有し得る。同様に、図4Aでプロセス値を英語のディスプレイビューコンテンツ言語で提示するとして示されるテキスト文字列408は、図4Bに示すように韓国語のディスプレイビューコンテンツ言語に切り替え得る。
【0108】
状況によっては、別のディスプレイビューアプリケーション言語の選択と併せて選択されたディスプレイビューコンテンツ言語がない場合、ディスプレイビューコンテンツ言語は英語のままであることがある。すなわち、これらの実施形態では、ディスプレイビューコンテンツ言語の少なくとも一部は、ディスプレイビューアプリケーション言語に追従しない。例えば、図4Bに示すように、ディスプレイビュー400の制御タグ(例えば、制御タグ411)に関連付けられたテキスト文字列のみが、構成エンジニアによるこの特定のディスプレイビュー400の設計に従って、英語のまま残り、韓国語に変更されない。これを実現するために、構成エンジニアは、制御タグによって利用される言語は、ディスプレイビューアプリケーション言語パラメータに追従しないそれぞれの言語パラメータによって支配されることになると定義し、他のディスプレイコンテンツは、ディスプレイビューアプリケーション言語パラメータによって、またはディスプレイビューアプリケーション言語パラメータに追従する別のそれぞれの言語パラメータによって支配されるように定義される。したがって、それぞれの言語ユーザコントロールを利用して、同じディスプレイビュー400上の様々なディスプレイ要素によって利用される言語を独立して変更し得る。しかし、実施形態または実装にかかわらず、ライブプロセス値(例えば、ステータスバー405、テキスト文字列408によって表される)等のランタイムデータは、言語の切り替え中に維持され、それによってプラントオペレータがプロセスプラントに関するそのような情報を連続的に監視することを可能にする。
【0109】
言語ユーザコントロール402は、オペレータが、オペレータがディスプレイビュー4
00を閲覧する(および/またはそこに含まれる1つ以上のディスプレイビュー要素を閲覧する)ことを望む言語を示すことを可能にするドロップダウンメニュー、ツールチップ、ダイアログボックス、または任意の適切な表現として提示され得る。例示的な言語ユーザコントロール402は、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bを構成する間、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を介して構成エンジニアによって特に示された言語のみをリストするドロップダウンメニューとして図4Aに示されており、ディスプレイビュー400(および/または1つ以上のディスプレイビュー要素)は、操作環境105のユーザインターフェース8、122に表示することができる。いくつかの実施形態において、言語ユーザコントロール402は、数個の言語の一般的なリスト(例えば、言語のデフォルトマスターリスト)を含んでもよく、そのうちのいくつかは、構成エンジニアによる構成中に、例えばマルチ言語文字列オブジェクトを介して、ディスプレイビュー400によって利用することができると特に示されていない場合がある。そのような場合、オペレータが、ディスプレイビュー400によって利用されるように構成エンジニアによって構成されていない言語を選択する場合、言語ユーザコントロール402は、ディスプレイビビュー400による使用のためにダウンロードされたまたは別の方法で構成された代替的な言語を提案してもよい。例えば、繁体字中国語がディスプレイビュー400内に表示されるように構成されていない場合、言語ユーザコントロール402は、簡体字中国語等の構成された代替言語を提案してもよい。いくつかの実施形態において、言語ユーザコントロール402(および/またはオペレータアプリケーション135、および/またはディスプレイビューアプリケーション400)は、マルチ言語文字列オブジェクトを参照して、1つ以上の代替言語を決定してもよい。さらに説明するように、翻訳ガイドは、繁体字中国語の代替言語が簡体字中国語であることを示してもよい。
【0110】
図4Cは、複数の言語をプロセスプラントのグラフィカルディスプレイビューに提示する例示的な方法410の流れ図を例示する。方法410は、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110、オペレータアプリケーション135、様々なディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルユーザインターフェース、または1つ以上のUIデバイス8上で動作するこれらの任意の適切な組み合わせによって遂行されてもよい。
【0111】
ブロック412において、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、プロセスプラント10の操作環境105の1つ以上のUIデバイス8、122で受信される。マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、グラフィカルディスプレイビュー上に提示することができる複数の言語を示し得る。具体的には、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、複数の言語パラメータ値の各言語パラメータ値に設定されるように構成された言語パラメータを含む得、各言語パラメータ値は、複数の言語のそれぞれの言語を示す。
【0112】
ブロック414において、グラフィカルディスプレイビューの構成(例えば、発行された構成)は、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bと共に1つ以上のUIデバイス8、122にダウンロードされ得る。グラフィカルディスプレイビューの構成は、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bを参照し得、その結果、サポートは、ダウンロードされたマルチ言語オブジェクト165bのユーザインターフェースデバイス8、122での実行の際に、グラフィカルディスプレイビューに対して1つ以上のUIデバイス8、122でローカルで利用可能である。いくつかの実施形態において、グラフィカルディスプレイビューの構成は、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bを参照するグラフィカルディスプレイビューの発行された構成と、グラフィカル構成アプリケーション110を介して別個にダウンロードされるマルチ言語文字列オブジェクトとを含み、それによってさまざまな言語のサポートを提供し得る。いくつかの実施形態において、マルチ言語文字列オブジェクトは、グラフィカルディスプレイビューの発行された構成に含まれ得る。マルチ言語文字列オブジェクトはグラフィカルディスプレイビューに含
まれる少なくとも1つのテキスト文字列について複数の言語のうちの1つ以上の言語でローカルサポートを定義するので、これらのおよび他の適切な様式では、1つ以上のUIデバイス8、122は、複数の言語をサポートするために構成環境102からいかなる追加のデータも検索する必要はない。
【0113】
ブロック416において、グラフィカルディスプレイビューは、プロセスプラント10のランタイム中に、操作環境105の1つ以上のUIデバイス8、122で実行されてもよい。具体的には、グラフィカルディスプレイビューは、(1)ダウンロードされたマルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータの現在の言語パラメータ値を参照し、(2)現在の言語パラメータ値によって示される複数の言語のそれぞれの言語のためのグラフィカルディスプレイビューの構成(例えば、発行された構成)にアクセスし、(3)グラフィカルディスプレイビューのアクセスされた構成に基づいて1つ以上のUIデバイス8、122で(i)マルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータの現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語、および(ii)プロセスプラントでプロセスを制御するために操作環境内での実行中に1つ以上の制御要素によって生成される1つ以上のプロセス値のそれぞれの繰り返し更新される表示を提示し得る。一実施形態において、1つ以上のUIデバイス8、122で実行されるオペレータアプリケーション135は、所望の言語の選択に応答して、選択された所望の言語を示すように現在の言語パラメータ値を更新するように構成された選択可能な言語ユーザコントロール402を含む。このように、オペレータが選択可能な言語ユーザコントロール402を介して所望の言語を選択した後、グラフィカルディスプレイビュー(例えば、グラフィカルディスプレイビュー400)は、所望の言語を示す更新された言語パラメータ値を参照し、更新された言語パラメータ値によって示される所望の言語に対するダウンロードされたサポートにアクセスし、選択された所望の言語を利用してグラフィカルディスプレイビューおよび/またはグラフィカルディスプレイビューのディスプレイ要素を提示し得る。したがって、1つ以上のディスプレイ要素に対応するそれぞれの制御要素またはディスプレイ要素の記述によって生成されるプロセス値は、オペレータアプリケーション135が再コンパイル、再構成、または再インストールされる必要なく、かつ構成環境102とさらに通信することなく(例えば、追加のデータを得るために)、かつグラフィカルディスプレイビューが再コンパイル、再構成、または再インストールされる必要なく、デフォルトのまたは別の方法で以前に提示された言語から選択可能な言語ユーザコントロール402によって示される所望の言語にランタイム中にオペレータアプリケーション135を介して切り替えられ得る。
【0114】
図5Aは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を利用して、ランタイム中にプラントオペレータに利用可能になる一組のアクティブな言語、例えば、例えばディスプレイビューアプリケーション言語、ディスプレイビューコンテンツ言語、オペレータアプリケーション言語、および/またはオペレータアプリケーションコンテンツ言語、に言語(複数可)を追加、除去、または更新する構成エンジニアの例示的なワークフローを描画する。グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110のユーザインターフェース500において、構成エンジニアは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110内のグラフィカルユーザコントロールを使用して、新規または追加の言語が追加または有効化されることになり(参照番号502)、新規/追加の言語の名前または短い識別子を入力中である(参照番号505)ことを示した。所望される場合、新規/追加の言語のタイトルもしくはロング形式の識別子(参照番号508)、および/または新規の言語の記述(参照番号510)が追加され得る。その後、グラフィカルディスプレイビュー(図示せず)の構成中に構成のエンジニアが使用するために、新規の言語用の語彙のライブラリが、例えばグラフィックディスプレイ構成アプリケーション110によってロードされ得る。さらに、図示されていないが、構成エンジニアは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110内のグラフィカルユーザコントロールを使用して、参
照番号502に示されている追加またはアクティブ化された新規または追加の言語のいずれかの代替言語を示し得る。例えば、構成エンジニアは、簡体字中国語が繁体字中国語の代替品であることを示してもよい。代替言語を示すことは、プラントオペレータがディスプレイビューアプリケーションを介して、ディスプレイビューがディスプレイビューにロードされていない言語に翻訳されることを要求する状況において有用であり得る。この例を続けると、簡体字中国語で表示されるように構成されたディスプレイビューが繁体字中国語で表示されることをオペレータが要求すると、ディスプレイビューアプリケーションはディスプレイビューを簡体字中国語で自動的に提示し得る。
【0115】
追加的または代替的に、新規の言語のサポートを提供するために、構成エンジニアは、図5B図5Cに例示するように、グラフィカルディスプレイビューを構成する際に使用する新規/追加の言語の単語/文脈文字列の翻訳を追加してもよい。図5Bは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を利用して、特定のディスプレイビュー520に対する言語サポートを構成する構成エンジニアの例示的なワークフローを描画する。この例示的なワークフローでは、構成エンジニアは、マルチ言語テキスト文字列(例えば、「Interlocks」)の英語から韓国語への翻訳を追加したいと考えている。そうするために、構成エンジニアは、翻訳ガイド(参照番号525)を開く。開いた翻訳ガイド528が図5Cに描画されており、構成エンジニアは、テキスト文字列「Interlocks」(参照番号530)に対して所望の韓国語翻訳を追加している。このように、英語の「Interlocks」と韓国語の翻訳の両方は、ランタイム中にオペレータによる選択のために利用可能になる。したがって、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、マルチ言語文字列オブジェクトを、ディスプレイビュー520に対応するディスプレイビューオブジェクトを参照して、マルチ言語テキスト文字列をそのそれぞれのディスプレイビュー要素上に英語または韓国語で表示するように構成し得る。
【0116】
さらに、翻訳ガイド528には示されていないが、構成エンジニアは、簡体字中国語翻訳等のテキスト文字列「Interlocks」に対する追加の翻訳を追加してもよい。追加の翻訳はテキスト文字列「Interlocks」用に設定されているため、そのそれぞれのディスプレイビュー要素上のマルチ言語テキスト文字列は追加の言語で利用可能になる。
【0117】
構成エンジニアはまた、オペレータアプリケーション135を使用して言語テストを遂行してもよい。図5D図5Eは、構成エンジニアが、例えば別の言語がランタイム中にディスプレイビュー上でどのように見えるかをプレビューするために、特定のディスプレイビューに対してその設計中に言語テストを遂行する例示的なワークフローを例示する。図5Dは、ディスプレイビュー535が英語に設定されたタンクグラフィック538およびポンプグラフィック540等の様々なディスプレイビュー要素を含む、オペレータアプリケーション135を描画する。オペレータアプリケーション135は、表示される言語を切り替えまたは変更するように構成された言語ユーザコントロール542を含み得る。言語ユーザコントロール542を使用して別の言語(この特定のシナリオでは、韓国語。韓国語は、ドラフトディスプレイビューのための数個(例えば8つ)のアクティブな言語のうちの1つであり得る)を選択すると、図5Eに描画するように、ドラフトディスプレイビュー535が選択された言語で現れる。図5Eに示すように、ディスプレイ要素に関連付けられた表示ラベルを提示するテキスト文字列は、選択された言語(例えば、韓国語)に切り替えられる。当然ながら、例示されていないが、表示ラベルに関連付けられたテキスト文字列だけでなく、プロセス値を提示するように定義されたテキスト文字列は、構成エンジニアによって選択された言語でプレビューされ得る。
【0118】
したがって、構成エンジニアは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を介して、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bを複数の言語の1つ以上
の言語パラメータを含むように構成し得、1つ以上の言語パラメータの各々は、それぞれの言語を示すそれぞれの言語パラメータ値を有し、それぞれの言語パラメータ値は、例えばオペレータアプリケーション135によっておよび/またはグラフィカルディスプレイビューによって提供されるそれぞれの選択可能なユーザコントロールを介して、操作環境105において変更可能である。すなわち、それぞれの言語パラメータのそれぞれの言語パラメータ値は、例えばオペレータアプリケーション135によって、かつ/またはオペレータアプリケーション135によって実行されるディスプレイビューアプリケーション/グラフィカルディスプレイビューによって、操作環境105に提供されるそれぞれの選択可能な言語ユーザコントロールを介して示される特定の言語を示す特定の言語パラメータ値に更新されてもよい。さらに、構成エンジニアは、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を介して、それぞれの言語パラメータ値によって示すことができる複数の言語の各々についてマルチ言語文字列オブジェクトを構成し得、グラフィカルディスプレイビューの構成は、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bとマルチ言語文字列オブジェクトの両方を参照する。
【0119】
当業者であれば、図5Eに例示するタンクグラフィック538およびポンプグラフィック540は本質的に例示的であり、他の実施形態では異なるグラフィックスとして見えることを認識するであろう。さらに、タンクおよびポンプ用のグラフィックスが示されているが、グラフィックは、任意の適切なプロセスプラントエンティティ(例えば、ミキサ、バルブ、および/またはプロセスプラント内の任意の他の適切な設備)ならびに1つの装置を別の装置に接続する接続エンティティ(例えば、パイプ、電線、コンベヤベルト等)に対応し得ることが理解されるべきである。
【0120】
図5Fは、複数の言語を利用するようにプロセスプラント10のグラフィカルディスプレイビューを構成するための例示的な方法550の流れ図を例示する。一実施形態では、方法550は、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110によって遂行されてもよい。例えば、グラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110は、グラフィカルディスプレイビューを構成するためのグラフィカルユーザコントロールを含み得る。
【0121】
ブロック552において、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、プロセスプラント10の構成環境102においてグラフィカルディスプレイ構成アプリケーション110を実行する1つ以上のUIデバイス8、122のユーザインターフェースを介して構成されてもよい。マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、グラフィカルディスプレイビューが、プラント10の操作環境105内での実行中に、プロセスプラントの操作環境105の1つ以上のUIデバイス8,122に提示することができる複数の言語を示すように構成され得る。マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、1つ以上の言語パラメータを含み得、1つ以上の言語パラメータの各々は、複数の言語のうち、グラフィカルディスプレイビュー上にかつ/またはグラフィカルディスプレイビューを実行するオペレータアプリケーション135を介して提示されることになる所望の言語を示すように、それぞれの言語ユーザコントロールを介して操作環境105において変更可能なそれぞれの言語パラメータ値を含む。一例として、英語、中国語、および韓国語の間で変更することができるディスプレイビューを構成するために、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、それぞれの言語パラメータ値が英語、中国語、および韓国語を示す言語パラメータを含み得る。いくつかの実施形態において、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、グラフィカルディスプレイビューを定義するディスプレイビューオブジェクトに含まれ、いくつかの実施形態において、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bは、いかなるディスプレイビューオブジェクトにも含まれないが、ディスプレイビューオブジェクトによって参照される。
【0122】
ブロック554において、一実施形態では、構成されたマルチ言語インターフェースオ
ブジェクト165bは、構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクトを参照するグラフィカルディスプレイビューの構成と共に、プロセスプラント10の操作環境105での実行のために、グラフィカル構成アプリケーション110を介して、構成環境102からユーザインターフェースデバイス8,122にダウンロードされ得、その結果、ダウンロードされたマルチ言語オブジェクト165bは、操作環境105内の構成されたグラフィカルディスプレイビューに対してローカルで利用可能になる。いくつかの実施形態において、グラフィカルディスプレイビューの構成は、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bを参照する、かつ/またはグラフィカル構成アプリケーション110を介して別個にダウンロードされるマルチ言語文字列オブジェクトを参照する、グラフィカルディスプレイビューの発行された構成である。いくつかの実施形態において、マルチ言語文字列オブジェクトは、グラフィカルディスプレイビューの発行された構成に含まれ得る。いずれにしても、マルチ言語文字列オブジェクトはグラフィカルディスプレイビューに含まれる少なくとも1つのテキスト文字列について複数の言語のうちの1つ以上の言語でローカルサポートを定義するので、1つ以上のUIデバイス8、122は、複数の言語をサポートするために構成環境102でいかなる追加のデータも検索する必要はない。結果として、グラフィカルディスプレイビューのダウンロードされた構成を使用して、グラフィカルディスプレイビューは、ランタイム実行中に操作環境105内の1つまたは複数のUIデバイス8,122に、マルチ言語インターフェースオブジェクト165bの言語パラメータの現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語をシームレスに提示し得る。オペレータが提示される言語を例えば選択可能な言語ユーザコントロールを介して別の言語に変更することを決定した場合、言語ユーザコントロールでの選択は、言語パラメータの現在の言語パラメータ値を選択された言語を示すように変更させ得、グラフィカルディスプレイビューは、例えば任意の他のサポートおよび/または設定を取得するための例えばユーザインターフェースデバイス8、122と構成環境105との間のいかなる追加の通信もなく、グラフィカルディスプレイビューによって参照される変更された言語パラメータ値によって示される選択された言語をシームレスに提示し得る。
【0123】
本開示に記載されている技術の実施形態は、任意の数の下記の態様を、単独でまたは組み合わせのいずれかで含んでもよい。
【0124】
1.複数の言語を利用するようにプロセスプラントのグラフィカルディスプレイビューを構成するための方法であって、プロセスプラントの構成環境内のグラフィカル構成アプリケーションを実行するコンピューティングデバイスのユーザインターフェースを介して、グラフィカルディスプレイビューが、プロセスプラントの操作環境内での実行中に、ユーザインターフェースデバイスに提示することができる複数の言語を示すようにマルチ言語インターフェースオブジェクトを構成することであって、マルチ言語インターフェースオブジェクトは、複数の言語のうち、グラフィカルディスプレイビュー上に提示されることになる所望の言語を示すように言語パラメータ値が操作環境内で変更可能である言語パラメータを含む、構成することと、グラフィカルディスプレイビューがランタイム実行中にユーザインターフェースデバイスで(i)マルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータの現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語、および(ii)プロセスプラントでプロセスを制御するために操作環境内での実行中に1つ以上の制御要素によって生成される1つ以上のプロセス値のそれぞれの繰り返し更新される表示、を提示するように、操作環境での実行のために、構成環境のグラフィカル構成アプリケーションを介してユーザインターフェースデバイスに、構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクトおよび構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクトを参照するグラフィカルディスプレイビューをダウンロードすることと、を含む、方法。
【0125】
2.グラフィカル構成アプリケーションを実行するコンピューティングデバイスのユーザインターフェースを介して、グラフィカルディスプレイビューに含まれる少なくとも1
つのテキスト文字列に対するサポートを複数の言語のうちの1つ以上の言語で定義するようにマルチ言語文字列オブジェクトを構成することと、構成されたマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスをユーザインターフェースデバイスにダウンロードすることであって、グラフィカルディスプレイビューの構成は、マルチ言語インターフェースオブジェクトおよび構成されたマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスを参照するグラフィカルディスプレイビューの発行された構成を含む、ダウンロードすることと、をさらに含む、態様1に記載の方法。
【0126】
3.構成されたマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスは、グラフィカルディスプレイビューの発行された構成に含まれる、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0127】
4.グラフィカルディスプレイビューに含まれる少なくとも1つのテキスト文字列に対するサポートを複数の言語のうちの1つ以上の言語で定義するようにマルチ言語文字列オブジェクトを構成することは、グラフィカルディスプレイビューに含まれるグラフィカルディスプレイ要素上に表示されることになる特定のテキスト文字列に対するサポートを複数の言語のうちの1つ以上の言語で定義するようにマルチ言語文字列オブジェクトを構成することを含む、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0128】
5.グラフィカルディスプレイビューの構成は、複数の言語の各言語に対するサポートを含むグラフィカルディスプレイビューの発行された構成を含む、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0129】
6.ユーザインターフェースデバイスで実行されるオペレータアプリケーションは、選択可能なユーザコントロールを介した所望の言語の選択に応答して、現在の言語パラメータ値を所望の言語を示すそれぞれの言語パラメータ値に更新するように構成された選択可能な言語ユーザコントロールを含む、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0130】
7.グラフィカル構成アプリケーションを介して、グラフィカルディスプレイビューを定義するディスプレイビューオブジェクトをマルチ言語インターフェースオブジェクトを参照するように構成することと、グラフィカルディスプレイビューが、ランタイム実行中にユーザインターフェースデバイスで、かつ構成環境とのいかなる通信とも排他的に、選択可能な言語ユーザコントロールを介して示された選択に応答してグラフィカルディスプレイビューによって利用されるそれぞれの言語を更新するように、グラフィカル構成アプリケーションを介して、プロセスプラントの操作環境内での実行のために構成されたディスプレイビューオブジェクトを構成環境からユーザインターフェースデバイス内にダウンロードすることと、をさらに含む、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0131】
8.ディスプレイビューオブジェクトは、グラフィカルディスプレイビュー上に提示されることになるディスプレイ要素を定義し、ディスプレイ要素は、1つ以上の制御要素に含まれるそれぞれの制御要素にリンクされ、ディスプレイ要素は、それぞれのテキスト文字列を含み、それぞれのテキスト文字列は、更新された現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語でそれぞれのテキスト文字列を提示するように構成環境内で構成可能なマルチ言語文字列オブジェクトにリンクされ、それぞれのテキスト文字列は、(i)それぞれの制御要素によって生成される1つ以上のプロセス値、または(ii)ディスプレイ要素のそれぞれの記述、のうちの少なくとも1つを含む、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0132】
9.ディスプレイ要素は、それぞれの言語のテキスト文字列を取得するために、(i)操作環境内のマルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータと、(ii)参照された言語パラメータの言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語のマルチ言
語文字列オブジェクトとを参照するように構成されている、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0133】
10.マルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータは、マルチ言語インターフェースオブジェクトに含まれる複数のパラメータのうちの第1の言語パラメータであり、第1の言語パラメータの第1の言語パラメータ値は、ユーザインターフェースデバイスにおいてグラフィカルディスプレイビューを実行するオペレータアプリケーションによって利用される第1の所望の言語を示すように操作環境内で変更可能であり、マルチ言語インターフェースオブジェクトに含まれる複数のパラメータのうちの第2の言語パラメータの第2の言語パラメータ値は、ユーザインターフェースデバイスにおいてグラフィカルディスプレイビューのコンテンツが提示される第2の所望の言語を示すように操作環境内で変更可能であり、方法は、それぞれの選択可能な言語ユーザコントロールのそれぞれの選択に応答して第1の言語パラメータ値および第2の言語パラメータ値を独立して選択することをさらに含む、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0134】
11.オペレータアプリケーションは、操作環境内で、マルチ言語インターフェースオブジェクトの第1の言語パラメータの現在の言語パラメータ値を参照し、オペレータアプリケーションに含まれるフィクスチャを第1の言語パラメータの現在の言語パラメータ値に対応するそれぞれの言語を使用して提示するように、第1の言語パラメータの現在の言語パラメータ値に対応するそれぞれの言語のためのグラフィカルディスプレイビューのダウンロードされた構成にアクセスするように構成され、グラフィカルディスプレイビューは、操作環境内で、マルチ言語インターフェースオブジェクトの第2の言語パラメータの現在の言語パラメータ値を参照し、グラフィカルディスプレイビューのコンテンツを第2の言語パラメータの現在の言語パラメータ値に対応するそれぞれの言語を使用して提示するように、第2の言語パラメータの現在の言語パラメータ値に対応するそれぞれの言語のグラフィカルディスプレイビューのダウンロードされた構成にアクセスするように構成されている、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0135】
12.グラフィカル構成アプリケーションを介して、複数の言語のうちの1つ以上の言語のマルチ言語文字列オブジェクトへの翻訳を修正することまたは追加することの少なくとも一方のための1つ以上のユーザコントロールを提供することをさらに含む、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0136】
13.翻訳を修正することまたは追加することの少なくとも一方のための1つ以上のユーザコントロールを介して、グラフィカルディスプレイビューに特有の翻訳の修正または追加の翻訳の少なくとも一方を取得することと、修正された翻訳または追加の翻訳の少なくとも一方をマルチ言語文字列オブジェクト内に記憶することと、をさらに含む、先の態様のいずれか一つに記載の方法。
【0137】
14.複数の言語をプロセスプラントのグラフィカルディスプレイビューに提示するための方法であって、プロセスプラントの操作環境内に含まれるユーザインターフェースデバイスにおいて、グラフィカルディスプレイビュー上に提示することができる複数の言語を示すマルチ言語インターフェースオブジェクトのダウンロードを受信することであって、マルチ言語インターフェースオブジェクトは、複数の言語パラメータ値の各言語パラメータ値に設定されるように構成された言語パラメータを含み、各言語パラメータ値は、複数の言語のそれぞれの言語を示す、受信することと、ユーザインターフェースデバイスにおいてマルチ言語インターフェースオブジェクトのダウンロードと共にグラフィカルディスプレイビューの構成のダウンロードを受信することであって、グラフィカルディスプレイビューの構成はマルチ言語インターフェースオブジェクトを参照する、受信することと、ユーザインターフェースデバイスにおいてプロセスプラントのランタイム中にグラフィ
カルディスプレイビューを実行することであって、マルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータの現在の言語パラメータ値を参照すること、現在の言語パラメータ値によって示される複数の言語のそれぞれの言語のためのグラフィカルディスプレイビューの構成にアクセスすること、ならびにアクセスすることに応答して、ランタイム実行中にユーザインターフェースデバイスで、(i)マルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータの現在の言語パラメータ値によって示されるそれぞれの言語、および(ii)プロセスプラントでプロセスを制御するために操作環境内での実行中に1つ以上の制御要素によって生成される1つ以上のプロセス値のそれぞれの繰り返し更新される表示を提示すること、を含む実行することと、を含む、方法。
【0138】
15.ユーザインターフェースデバイスにおいて、グラフィカルディスプレイビューに含まれる少なくとも1つのテキスト文字列に対するサポートを複数の言語のうちの1つ以上の言語で定義するマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスのダウンロードを受信することをさらに含み、グラフィカルディスプレイビューの構成は、マルチ言語インターフェースオブジェクトおよびマルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスを参照するグラフィカルディスプレイビューの発行された構成を含む、態様14に記載の方法。
【0139】
16.マルチ言語文字列オブジェクトのインスタンスは、グラフィカルディスプレイビューの発行された構成に含まれる、態様14~15のいずれか1つに記載の方法。
【0140】
17.マルチ言語インターフェースオブジェクトは、グラフィカルディスプレイビューに含まれるグラフィカルディスプレイ要素上に表示されることになる特定のテキスト文字列に対するサポートを複数の言語のうちの1つ以上の言語でさらに定義する、態様14~16のいずれか1つに記載の方法。
【0141】
18.グラフィカルディスプレイビューの構成は、複数の言語の各言語に対するサポートを含むグラフィカルディスプレイビューの発行された構成を含む、態様14~17のいずれか1つに記載の方法。
【0142】
19.ユーザインターフェースデバイスで実行されるオペレータアプリケーションは、所望の言語の選択に応答して、現在の言語パラメータ値を選択された所望の言語を示す言語パラメータ値に更新するように構成された選択可能な言語ユーザコントロールを含み、ユーザインターフェースデバイスにおいてグラフィカルディスプレイビューを提示することは、更新に応答して選択された所望の言語を使用してグラフィカルディスプレイビューを提示することを含む、態様14~18のいずれか1つに記載の方法。
【0143】
20.所望の言語の選択は、デフォルト言語からの変更を示し、選択された所望の言語を使用してグラフィカルディスプレイビューを提示することは、デフォルト言語を使用して提示することから選択された所望の言語を使用して提示することにグラフィカルディスプレイビューを変更することを含む、態様14~19のいずれか1つに記載の方法。
【0144】
21.現在の言語パラメータ値に対する更新に応答して、デフォルト言語を使用して提示することから選択された所望の言語を使用して提示することにグラフィカルディスプレイビューを変更することは、グラフィカルディスプレイビューの構成を利用することによって排他的に操作環境内で、かつユーザインターフェースデバイスとマルチ言語インターフェースオブジェクトおよびグラフィカルディスプレイビューの構成がそこからダウンロードされたプロセスプラントの構成環境との間のいかなる追加の通信もなく遂行される、態様14~20のいずれか1つに記載の方法。
【0145】
22.選択された所望の言語を使用してグラフィカルディスプレイビューを提示するこ
とは、選択された所望の言語を利用してグラフィカルディスプレイビュー上に1つ以上のディスプレイ要素を、(i)1つ以上のディスプレイ要素に対応するそれぞれの制御要素によって生成されるそれぞれのプロセス値、または(ii)1つ以上のディスプレイ要素の記述のうちの少なくとも一方を表示するように、提示することを含む、態様14~21のいずれか1つに記載の方法。
【0146】
23.マルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータは第1の言語パラメータであり、マルチ言語インターフェースオブジェクトは第2の言語パラメータをさらに含み、マルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータの現在の言語パラメータ値を参照することは、第1の言語パラメータの現在の言語パラメータ値を参照することを含み、グラフィカルディスプレイビューのダウンロードされた構成にアクセスすることは、複数の言語のうち、第1の言語パラメータの現在の言語パラメータ値によって示される第1の言語のための前記グラフィカルディスプレイビューの前記構成にアクセスすることを含み、それぞれの言語を使用してユーザインターフェースデバイスでグラフィカルディスプレイビューを提示することは、第1の言語パラメータの現在の言語パラメータ値に対応するオペレータアプリケーションのフィクスチャを第1の言語を使用して提示することであって、オペレータアプリケーションはユーザインターフェースデバイスで実行される、提示すること、を含み、グラフィカルディスプレイビューを実行することは、マルチ言語インターフェースオブジェクトの第2の言語パラメータの現在の言語パラメータ値を参照することと、複数の言語のうち、第2の言語パラメータの現在の言語パラメータ値によって示される第2の言語のためのグラフィカルディスプレイビューのダウンロードされた構成にアクセスすることと、第2の言語パラメータの現在の言語パラメータ値に対応する第2の言語を使用してグラフィカルディスプレイビューのコンテンツを提示することと、を含む、態様14~22のいずれか1つに記載の方法。
【0147】
24.第1のパラメータの現在の言語パラメータ値および第2のパラメータの現在の言語パラメータ値は、それぞれの選択可能な言語ユーザコントロールによって独立して更新可能である、態様14~23のいずれか1つに記載の方法。
【0148】
25.複数の言語をグラフィカルディスプレイビューに提示するように構成されたプロセスプラントの操作環境内に含まれるユーザインターフェースであって、1つ以上のプロセッサと、プロセッサに連結されたディスプレイと、プロセッサに連結された1つ以上のメモリであって、(i)グラフィカルディスプレイビュー上に提示することができる複数の言語を示すように構成されたマルチ言語インターフェースオブジェクトであって、マルチ言語インターフェースオブジェクトは、複数の言語パラメータ値の各言語パラメータ値に設定されるように構成された言語パラメータを含み、各言語パラメータ値は、複数の言語のそれぞれの言語を示す、マルチ言語インターフェースオブジェクト、(ii)グラフィカルディスプレイビューの構成であって、グラフィカルディスプレイビューの構成はマルチ言語インターフェースオブジェクトを参照する、構成、および(iii)コンピュータ実行可能命令であって、プロセスプラントのランタイム中にプロセッサによって実行されると、グラフィカルディスプレイビューに、マルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータの現在の言語パラメータ値を参照させ、1つ以上のメモリから、現在の言語パラメータ値によって示される複数の言語のそれぞれの言語のためのグラフィカルディスプレイビューの構成にアクセスさせ、ディスプレイにグラフィカルディスプレイビューのアクセスされた構成に基づいて、それぞれの言語を利用してグラフィカルディスプレイビューを提示させ、グラフィカルディスプレイビューで、プロセスプラントのプロセスを制御するためにプロセスプラントのランタイム中に1つ以上の制御要素によって生成される1つ以上のプロセス値のそれぞれのテキスト文字列を提示させ、繰り返し更新させる、コンピュータ実行可能命令、を記憶する1つ以上のメモリと、を備える、ユーザインターフェース。
【0149】
26.マルチ言語インターフェースオブジェクトは、グラフィカルディスプレイビューの構成と共にプロセスプラントの構成環境からプロセスプラントの操作環境内にダウンロードされる、態様25に記載のユーザインターフェース。
【0150】
27.コンピュータ実行可能命令は、プロセスプラントのランタイム中にプロセッサによって実行されると、オペレータアプリケーションに、別のデバイスと通信することなく、選択可能な言語ユーザコントロールであって、選択可能な言語ユーザコントロールを介して所望の言語の選択を受信し、言語パラメータの現在の言語パラメータ値を選択された所望の言語を示す言語パラメータ値に更新し、1つ以上のメモリに記憶された選択された所望の言語のためのグラフィカルディスプレイビューの構成にアクセスし、選択された所望の言語のためのグラフィカルディスプレイビューのアクセスされた構成に基づいて、選択された所望の言語を使用してグラフィカルディスプレイビューを提示する、ように構成された、選択可能な言語ユーザコントロール、をさらに提供させる、態様25~26のいずれか1つに記載のユーザインターフェース。
【0151】
28.所望の言語の選択は、グラフィカルディスプレイビューによって利用されるデフォルト言語からの変更を示す、態様25~27のいずれか1つに記載のユーザインターフェース。
【0152】
29.グラフィカルディスプレイビューは、1つ以上のディスプレイ要素を含み、選択された所望の言語を使用したグラフィカルディスプレイビューの提示は、(i)1つ以上のディスプレイ要素に対応するそれぞれの制御要素によって生成されるそれぞれのプロセス値、または(ii)1つ以上のディスプレイ要素の記述のうちの少なくとも一方を表示するように選択された所望の言語を利用して1つ以上のディスプレイ要素を提示することを含む、態様25~28のいずれか1つに記載のユーザインターフェース。
【0153】
30.選択可能なユーザコントロールは、第1の選択可能なユーザコントロールであり、マルチ言語インターフェースオブジェクトの言語パラメータは、第1の言語パラメータであり、第1の言語パラメータの言語パラメータ値は、第1の選択可能なユーザコントロールを介して受信される入力に応答して変化し、マルチ言語インターフェースオブジェクトは、オペレータアプリケーションによって提供される第2の選択可能なユーザコントロールを介して受信される入力に応答して変化する言語パラメータ値を有する第2の言語パラメータを含み、オペレータアプリケーションのフィクスチャを表示するために利用される第1の言語は、第1の言語パラメータの現在の言語パラメータ値に基づき、グラフィカルディスプレイビュー上に提示されるコンテンツによって利用される第2の言語は、第2の言語パラメータの現在の言語パラメータ値に基づく、態様25~29のいずれか1つに記載のユーザインターフェース。
【0154】
31.第1の選択可能なユーザコントロールおよび第2の選択可能なユーザコントロールは、独立して選択可能である、態様25~30のいずれか1つに記載のユーザインターフェース。
【0155】
32.先の態様の他の任意の一つと組み合わせた先の態様の任意の一つ。
【0156】
加えて、本開示の先の態様は、単に例示的なものであり、本開示の範囲を限定することを意図しない。
【0157】
以下の追加の検討事項が、上記の考察に適用される。本明細書全体を通して、任意のデバイスまたはルーチンによって遂行されるものとして記載された動作は、機械可読命令に
従ってデータを操作または変換するプロセッサの動作またはプロセスを概して指す。機械可読命令は、プロセッサに通信可能に連結されたメモリデバイス上に記憶され、それから取得され得る。つまり、本明細書に説明された方法は、図1Bに例示されたもの等の、コンピュータ可読媒体上(即ち、メモリデバイス上)に記憶された一組の機械可読命令によって具現化され得る。命令は、対応するデバイス(例えば、サーバ、ユーザインターフェースデバイス等)の1つ以上のプロセッサによって実行されたとき、プロセッサに方法を実行させる。命令、ルーチン、モジュール、プロセス、サービス、プログラム、および/またはアプリケーションが、コンピュータ可読メモリ上またはコンピュータ可読媒体上に記憶または保存されるとして本明細書において言及される場合、「記憶(stored)」および「保存(saved)」という語は、一時的信号を除外することが意図される。
【0158】
さらに、「オペレータ」、「人員」、「人」、「ユーザ」、「技術者」の用語、および同様の他の用語は、本明細書に説明されたシステム、装置、および方法を使用するかそれらと対話し得るプロセスプラント環境内の人を説明するために使用され、これらの用語は、限定であることを意図しない。特定の用語が説明で使用される場合、用語は、一部において、プラント従業員が従事する従来の活動に起因して使用されるが、特定の活動に従事し得る従業員を限定することを意図しない。
【0159】
加えて、本明細書全体を通して、複数のインスタントが、構成要素、オペレーション、または単一のインスタンスとして説明された構造を実装し得る。1つ以上の方法の個々の動作が別個の動作として例示および記載されたが、個々の動作のうちの1つ以上が同時に遂行されてもよく、例示された順序で動作が遂行される必要はない。例示的な構成内で別個の構成要素として提示された構造および機能は、組み合わされた構造または構成要素として実装されてもよい。同様に、単一の構成要素として提示された構造および機能は、別個の構成要素として実装されてもよい。これらのおよび他の変形、修正、追加、および改善は、本明細書の主題の範囲内にある。
【0160】
具体的に別途、記述されない限り、「処理する」、「演算する」、「計算する」、「決定する」、「識別する」、「提示する」、「提示させる」、「表示させる」、「表示する」等のような単語を使用する本明細書の論述は、1つ以上のメモリ(例えば、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはそれらの組み合わせ)、レジスタ、または情報を受信、記憶、送信、または表示する他の機械構成要素内の物理的(例えば、電気的、磁気的、生態的、または光学的)量として表されるデータを操作または変形する機械(例えば、コンピュータ)の作用またはプロセスを意味し得る。
【0161】
ソフトウェアに実装される場合、本明細書に記載されるアプリケーション、サービス、およびエンジンはいずれも、コンピュータもしくはプロセッサのRAMもしくはROM等における磁気ディスク、レーザディスク、固体メモリデバイス、分子メモリ記憶デバイス、または他の記憶媒体等の、任意の有形の非一時的コンピュータ可読メモリに記憶され得る。本明細書に開示される例示的システムは、他の構成要素の中でも、ハードウェア上で実行されるソフトウェアおよび/またはファームウェアを含むように開示されているが、そのようなシステムは単に例示的であるに過ぎず、限定的であると見なされるべきではないことに留意されたい。例えば、これらのハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェア構成要素のうちのいずれかまたは全てが、排他的にハードウェア内で、排他的にソフトウェア内で、あるいはハードウェアおよびソフトウェアの任意の組み合わせで具現化され得ることが企図される。したがって、当業者は、提供された例がこのようなシステムを実装する唯一の方式ではないことを容易に理解するであろう。
【0162】
したがって、本発明は具体的な例に関して記載されてきたが、これらの例は例示的であるに過ぎず、本発明の限定であることを意図せず、変更、追加、または削除が、本発明の
趣旨および範囲から逸脱することなく、開示される実施形態に対して行われ得ることが当業者には明らかであろう。
【0163】
用語が、「本明細書に使用される、「______」という用語は、本明細書では...を意味するように定義される」という文または同様の文を使用して本特許内で明白に定義されない限り、明示的または暗示的のいずれかにおいて、その明白または通常の意味を越えて、その用語の意味を限定する意図は存在せず、かかる用語が本特許のいずれの節(特許請求の範囲の言葉以外)でなされたいずれの記述に基づいた範囲内に限定されるように解釈されるべきではないこともまた理解されるべきである。本特許の最後の特許請求の範囲内に記載された任意の用語が単一の意味と矛盾しない様式で本特許内で言及される場合、それは、読み手を混乱させないために単に明瞭化のためになされており、このような特許請求の範囲の用語が、暗示またはその他の方法によって、その単一の意味に限定されることを意図するものではない。最後に、特許請求の範囲の要素が「手段」の単語および任意の構造の詳述なしの機能を記載することによって定義されない限り、いずれの特許請求の範囲の要素の範囲も、米国特許法第112条(f)および/またはAIA以前の米国特許法第112条第6段落の適用に基づいて解釈されることを意図しない。
【0164】
さらに、上記の文章は多くの異なる実施形態の詳細な説明を記載しているが、本特許の範囲は本特許の最後に記載される特許請求の範囲の文言によって定義されることが理解されるべきである。詳細な説明は、単に例示的なものとして解釈されるべきであり、全ての可能な実施形態を説明することは、不可能ではない場合でも非現実的であるので、全ての可能な実施形態を説明するものではない。多くの代替的実施形態が、現在の技術または本特許の出願日の後に開発された技術のいずれかを使用して実装され得るが、これらは、依然として特許請求の範囲の範囲内に収まるであろう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F