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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】撮像レンズ
(51)【国際特許分類】
G02B 13/00 20060101AFI20240502BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20240502BHJP
【ＦＩ】
G02B13/00
G02B13/18
【請求項の数】
7
(21)【出願番号】P 2020138624
(22)【出願日】2020-08-19
(65)【公開番号】P2022034768
(43)【公開日】2022-03-04
【審査請求日】2023-08-18
(73)【特許権者】
【識別番号】521351719
【氏名又は名称】東京晨美光学電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112520
【弁理士】
【氏名又は名称】林 茂則
(72)【発明者】
【氏名】関根 幸男
(72)【発明者】
【氏名】楊 瑞東
【審査官】瀬戸 息吹
(56)【参考文献】
【文献】特開２０１５－２０３７９２（ＪＰ，Ａ）
【文献】特開２０２１－００９３１３（ＪＰ，Ａ）
【文献】中国特許出願公開第１１１３０８６６６（ＣＮ，Ａ）
【文献】特開２０２１－００９３１７（ＪＰ，Ａ）
(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)
Ｇ０２Ｂ ９／００ － １７／０８
Ｇ０２Ｂ ２１／０２ － ２１／０４
Ｇ０２Ｂ ２５／００ － ２５／０４
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側に向かって順に配置された、正の屈折力を有する第１レンズと、
正の屈折力を有する第２レンズと、
負の屈折力を有する第３レンズと、
正の屈折力を有する第４レンズと、
正の屈折力を有する第５レンズと、
第６レンズと、
負の屈折力を有する第７レンズとから構成され、
前記第１レンズは、近軸において物体側が凸面であり、
前記第２レンズは、近軸において像側が凸面であり、
前記第３レンズは、近軸において物体側が凹面であり、
前記第４レンズは、近軸において物体側が凹面であり、
前記第６レンズは、近軸において物体側が凸面であり、
前記第７レンズは、近軸において像側が凹面であることを特徴とする撮像レンズ。
【請求項2】
前記第７レンズは、近軸において物体側が凸面であることを特徴とする請求項１に記載の撮像レンズ。
【請求項3】
以下の条件式（１）を満足することを特徴とする請求項１に記載の撮像レンズ。（１）０．０２＜（Ｄ６／｜ｆ６｜）×１００＜２．５５
ただし、
Ｄ６：第６レンズの光軸上の厚み
ｆ６：第６レンズの焦点距離
【請求項4】
以下の条件式（２）を満足することを特徴とする請求項１に記載の撮像レンズ。（２）０．５０＜ｆ１／ｆ＜１．７０
ただし、
ｆ１：第１レンズの焦点距離
ｆ：撮像レンズ全系の焦点距離
【請求項5】
以下の条件式（３）を満足することを特徴とする請求項１に記載の撮像レンズ。（３）３．７５＜ｆ５／ｆ＜１７．５０
ただし、
ｆ５：第５レンズの焦点距離
ｆ：撮像レンズ全系の焦点距離
【請求項6】
以下の条件式（４）を満足することを特徴とする請求項１に記載の撮像レンズ。（４）０．２０＜（ｆ１／｜ｆ６｜）×１００＜３５．００
ただし、
ｆ１：第１レンズの焦点距離
ｆ６：第６レンズの焦点距離
【請求項7】
以下の条件式（５）を満足することを特徴とする請求項１に記載の撮像レンズ。（５）０．６０＜ｒ１３／ｆ＜３．５０
ただし、
ｒ１３：第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径
ｆ：撮像レンズ全系の焦点距離
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に使用されるＣＣＤセンサやＣ-ＭＯＳセンサの固体撮像素子上に被写体の像を結像させる撮像レンズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、家電製品や情報端末機器、自動車等、様々な製品にカメラ機能が搭載されるようになった。今後も、カメラ機能を融合させた様々な商品開発が進んでいくものと考えられる。
【0003】
このような機器に搭載される撮像レンズは、小型でありながらも高い解像性能が求められる。
【0004】
従来の高性能化を目指した撮像レンズとしては、例えば、以下の特許文献１のような撮像レンズが知られている。
【0005】
特許文献１には、物体側から順に、第１レンズと、第２レンズと、第３レンズと、第４レンズと、第５レンズと、第６レンズと、第７レンズから構成され、第１レンズの焦点距離と撮像レンズ全系の焦点距離の関係、第２レンズの屈折率、第３レンズの焦点距離と第４レンズの焦点距離の関係、第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径と第７レンズの像側の面の近軸曲率半径の関係、第５レンズの屈折率が、一定の条件を満たすよう構成された撮像レンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】中国特許出願公開第１１０３４６９０２号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献１に記載のレンズ構成で、低背化、および低Ｆナンバー化を図ろうとした場合、周辺部における収差補正が非常に困難であり、良好な光学性能を得ることはできない。
【0008】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、低背化、および低Ｆナンバー化の要求をバランスよく満足しながらも、諸収差が良好に補正された高い解像力を備える撮像レンズを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明において使用する用語に関し、レンズの面の凸面、凹面、平面とは近軸における形状を指すものと定義する。屈折力とは、近軸における屈折力を指すものと定義する。極点とは接平面が光軸と垂直に交わる光軸上以外における非球面上の点として定義する。光学全長とは、最も物体側に位置する光学素子の物体側の面から撮像面までの光軸上の距離として定義する。なお、光学全長やバックフォーカスは、撮像レンズと撮像面の間に配置されるＩＲカットフィルタやカバーガラス等の厚みを空気換算して得られる距離とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による撮像レンズは、物体側から像側に向かって順に配置された、正の屈折力を有する第１レンズと、正の屈折力を有する第２レンズと、負の屈折力を有する第３レンズと、正の屈折力を有する第４レンズと、正の屈折力を有する第５レンズと、第６レンズと、負の屈折力を有する第７レンズとから構成され、前記第１レンズは、近軸において物体側が凸面であり、前記第２レンズは、近軸において像側が凸面であり、前記第３レンズは、近軸において物体側が凹面であり、前記第４レンズは、近軸において物体側が凹面であり、前記第６レンズは、近軸において物体側が凸面であり、前記第７レンズは、近軸において像側が凹面で構成される。
【0011】
第１レンズは、正の屈折力を有し、両面に非球面を形成するとともに、近軸において物体側を凸面とすることで、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を抑制する。
【0012】
第２レンズは、正の屈折力を有し、両面に非球面を形成するとともに、近軸において像側を凸面とすることで、低背化を図るとともに、球面収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正する。
【0013】
第３レンズは、負の屈折力を有し、両面に非球面を形成するとともに、近軸において物体側を凹面とすることで、色収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正する。
【0014】
第４レンズは、正の屈折力を有し、両面に非球面を形成するとともに、近軸において物体側を凹面とすることで、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正する。
【0015】
第５レンズは、正の屈折力を有し、両面に非球面を形成することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正する。
【0016】
第６レンズは、両面に非球面を形成するとともに、近軸において物体側を凸面とすることで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正する。
【0017】
第７レンズは、負の屈折力を有し、両面に非球面を形成することで、色収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正する。また、近軸において像側を凹面とすることで、低背化を維持しながらバックフォーカスを確保する。
【0018】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、第２レンズの物体側の面は、光軸上以外の位置に極点を有する非球面が形成されていることが望ましい。
【0019】
第２レンズの物体側の面に、光軸上以外の位置に極点を有する非球面形状を形成することにより、非点収差、像面湾曲、歪曲収差のより良好な補正が可能になる。
【0020】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、第５レンズは、近軸において物体側が凸面であることが望ましい。
【0021】
第５レンズの物体側の面を、近軸において凸面とすることで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0022】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、第５レンズの物体側の面は、光軸上以外の位置に極点を有する非球面が形成されていることが望ましい。
【0023】
第５レンズの物体側の面に、光軸上以外の位置に極点を有する非球面形状を形成することにより、非点収差、像面湾曲、歪曲収差のより良好な補正が可能になる。
【0024】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、第５レンズの像側の面は、光軸上以外の位置に極点を有する非球面が形成されていることが望ましい。
【0025】
第５レンズの像側の面に、光軸上以外の位置に極点を有する非球面形状を形成することにより、非点収差、像面湾曲、歪曲収差のより良好な補正が可能になる。
【0026】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、第７レンズは、近軸において物体側が凸面であることが望ましい。
【0027】
第７レンズの物体側の面を、近軸において凸面とすることで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0028】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、第７レンズの物体側の面は、光軸上以外の位置に極点を有する非球面が形成されていることが望ましい。
【0029】
第７レンズの物体側の面に、光軸上以外の位置に極点を有する非球面形状を形成することにより、非点収差、像面湾曲、歪曲収差のより良好な補正が可能になる。
【0030】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、第７レンズの像側の面は、光軸上以外の位置に極点を有する非球面が形成されていることが望ましい。
【0031】
第７レンズの像側の面に、光軸上以外の位置に極点を有する非球面形状を形成することにより、非点収差、像面湾曲、歪曲収差のより良好な補正が可能になる。
【0032】
本発明の撮像レンズは、上述した構成を採ることにより、全長対角比（光学全長と撮像素子の有効撮像面の対角線の長さとの比）が０．６０以下となる低背化を実現し、Ｆナンバーは、２．１以下となる低Ｆナンバー化を実現する。
【0033】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１）を満足することが望ましい。
（１）０．０２＜（Ｄ６／｜ｆ６｜）×１００＜２．５５
ただし、Ｄ６は第６レンズの光軸上の厚み、ｆ６は第６レンズの焦点距離である。
（１）０．０２＜（Ｄ６／｜ｆ６｜）×１００＜２．５５
ただし、Ｄ６は第６レンズの光軸上の厚み、ｆ６は第６レンズの焦点距離である。
【0034】
条件式（１）は、第６レンズの光軸上の厚み、および第６レンズの焦点距離の関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（１）の範囲を満足することで、低背化を図るとともに、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0035】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（２）を満足することが望ましい。
（２）０．５０＜ｆ１／ｆ＜１．７０
ただし、ｆ１は第１レンズの焦点距離、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（２）０．５０＜ｆ１／ｆ＜１．７０
ただし、ｆ１は第１レンズの焦点距離、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0036】
条件式（２）は、第１レンズの焦点距離を適切な範囲に規定するものである。条件式（２）の範囲を満足することで、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0037】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（３）を満足することが望ましい。
（３）３．７５＜ｆ５／ｆ＜１７．５０
ただし、ｆ５は第５レンズの焦点距離、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（３）３．７５＜ｆ５／ｆ＜１７．５０
ただし、ｆ５は第５レンズの焦点距離、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0038】
条件式（３）は、第５レンズの焦点距離を適切な範囲に規定するものである。条件式（３）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0039】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（４）を満足することが望ましい。
（４）０．２０＜（ｆ１／｜ｆ６｜）×１００＜３５．００
ただし、ｆ１は第１レンズの焦点距離、ｆ６は第６レンズの焦点距離である。
（４）０．２０＜（ｆ１／｜ｆ６｜）×１００＜３５．００
ただし、ｆ１は第１レンズの焦点距離、ｆ６は第６レンズの焦点距離である。
【0040】
条件式（４）は、第１レンズの焦点距離、および第６レンズの焦点距離の関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（４）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0041】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（５）を満足することが望ましい。
（５）０．６０＜ｒ１３／ｆ＜３．５０
ただし、ｒ１３は第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（５）０．６０＜ｒ１３／ｆ＜３．５０
ただし、ｒ１３は第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0042】
条件式（５）は、第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（５）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0043】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（６）を満足することが望ましい。
（６）１３．００＜νｄ４＜２６．００
ただし、νｄ４は第４レンズのｄ線に対するアッべ数である。
（６）１３．００＜νｄ４＜２６．００
ただし、νｄ４は第４レンズのｄ線に対するアッべ数である。
【0044】
条件式（６）は、第４レンズのｄ線に対するアッべ数を適切な範囲に規定するものである。条件式（６）の範囲を満足することで、色収差の良好な補正が可能になる。
【0045】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（７）を満足することが望ましい。
（７）１９．００＜νｄ６＜３７．００
ただし、νｄ６は、第６レンズのｄ線に対するアッべ数である。
（７）１９．００＜νｄ６＜３７．００
ただし、νｄ６は、第６レンズのｄ線に対するアッべ数である。
【0046】
条件式（７）は、第６レンズのｄ線に対するアッべ数を適切な範囲に規定するものである。条件式（７）の範囲を満足することで、色収差の良好な補正が可能になる。
【0047】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（８）を満足することが望ましい。
（８）３．５０＜（νｄ２／νｄ４）×（νｄ５／νｄ６）＜７．５０
ただし、νｄ２は第２レンズのｄ線に対するアッべ数、νｄ４は第４レンズのｄ線に対するアッべ数、νｄ５は第５レンズのｄ線に対するアッべ数、νｄ６は第６レンズのｄ線に対するアッべ数である。
（８）３．５０＜（νｄ２／νｄ４）×（νｄ５／νｄ６）＜７．５０
ただし、νｄ２は第２レンズのｄ線に対するアッべ数、νｄ４は第４レンズのｄ線に対するアッべ数、νｄ５は第５レンズのｄ線に対するアッべ数、νｄ６は第６レンズのｄ線に対するアッべ数である。
【0048】
条件式（８）は、第２レンズのｄ線に対するアッベ数、第４レンズのｄ線に対するアッベ数、第５レンズのｄ線に対するアッベ数、および第６レンズのｄ線に対するアッベ数の関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（８）の範囲を満足することで、色収差の良好な補正が可能になる。
【0049】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（９）を満足することが望ましい。
（９）１．５０＜ｒ３／ｆ＜６．００
ただし、ｒ３は第２レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（９）１．５０＜ｒ３／ｆ＜６．００
ただし、ｒ３は第２レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0050】
条件式（９）は、第２レンズの物体側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（９）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0051】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１０）を満足することが望ましい。
（１０）－１．５５＜ｒ４／ｆ＜－０．４０
ただし、ｒ４は第２レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（１０）－１．５５＜ｒ４／ｆ＜－０．４０
ただし、ｒ４は第２レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0052】
条件式（１０）は、第２レンズの像側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（１０）の範囲を満足することで、球面収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0053】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１１）を満足することが望ましい。
（１１）－３．００＜ｒ５／ｆ＜－０．５０
ただし、ｒ５は第３レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（１１）－３．００＜ｒ５／ｆ＜－０．５０
ただし、ｒ５は第３レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0054】
条件式（１１）は、第３レンズの物体側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（１１）の範囲を満足することで、コマ収差、非点収差、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0055】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１２）を満足することが望ましい。
（１２）７．００＜｜ｒ６｜／ｆ
ただし、ｒ６は第３レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（１２）７．００＜｜ｒ６｜／ｆ
ただし、ｒ６は第３レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0056】
条件式（１２）は、第３レンズの像側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（１２）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0057】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１３）を満足することが望ましい。
（１３）－５．００＜ｒ７／ｆ＜－０．５０
ただし、ｒ７は第４レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（１３）－５．００＜ｒ７／ｆ＜－０．５０
ただし、ｒ７は第４レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0058】
条件式（１３）は、第４レンズの物体側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（１３）の範囲を満足することで、コマ収差、非点収差、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0059】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１４）を満足することが望ましい。
（１４）－３．００＜ｒ８／ｆ＜－０．４０
ただし、ｒ８：第４レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（１４）－３．００＜ｒ８／ｆ＜－０．４０
ただし、ｒ８：第４レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0060】
条件式（１４）は、第４レンズの像側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（１４）の範囲を満足することで、コマ収差、非点収差、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0061】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１５）を満足することが望ましい。
（１５）１．３０＜｜ｒ９｜／ｆ＜１０．５０
ただし、ｒ９は第５レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（１５）１．３０＜｜ｒ９｜／ｆ＜１０．５０
ただし、ｒ９は第５レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0062】
条件式（１５）は、第５レンズの物体側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（１５）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0063】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１６）を満足することが望ましい。
（１６）２．００＜｜ｒ１０｜／ｆ＜１２．００
ただし、ｒ１０は第５レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（１６）２．００＜｜ｒ１０｜／ｆ＜１２．００
ただし、ｒ１０は第５レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0064】
条件式（１６）は、第５レンズの像側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（１６）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0065】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１７）を満足することが望ましい。
（１７）０．８５＜ｒ１２／ｆ＜２．００
ただし、ｒ１２は第６レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（１７）０．８５＜ｒ１２／ｆ＜２．００
ただし、ｒ１２は第６レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0066】
条件式（１７）は、第６レンズの像側の面の近軸曲率半径を適切な範囲に規定するものである。条件式（１７）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0067】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１８）を満足することが望ましい。
（１８）－２５．００＜｜ｒ６｜／ｒ７＜－０．３０
ただし、ｒ６は第３レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｒ７は第４レンズの物体側の面の近軸曲率半径である。
（１８）－２５．００＜｜ｒ６｜／ｒ７＜－０．３０
ただし、ｒ６は第３レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｒ７は第４レンズの物体側の面の近軸曲率半径である。
【0068】
条件式（１８）は、第３レンズの像側の面の近軸曲率半径、および第４レンズの物体側の面の近軸曲率半径の関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（１８）の範囲を満足することで、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0069】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（１９）を満足することが望ましい。
（１９）０．２０＜ｒ１２／ｒ１３＜１．４０
ただし、ｒ１２は第６レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｒ１３は第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径である。
（１９）０．２０＜ｒ１２／ｒ１３＜１．４０
ただし、ｒ１２は第６レンズの像側の面の近軸曲率半径、ｒ１３は第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径である。
【0070】
条件式（１９）は、第６レンズの像側の面の近軸曲率半径、および第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径の関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（１９）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0071】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（２０）を満足することが望ましい。
（２０）－３．５０＜ｒ１３／ｆ７＜－０．６５
ただし、ｒ１３は第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆ７は第７レンズの焦点距離である。
（２０）－３．５０＜ｒ１３／ｆ７＜－０．６５
ただし、ｒ１３は第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径、ｆ７は第７レンズの焦点距離である。
【0072】
条件式（２０）は、第７レンズの物体側の面の近軸曲率半径、および第７レンズの焦点距離の関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（２０）の範囲を満足することで、色収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0073】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（２１）を満足することが望ましい。
（２１）８．７５＜ｆ２／Ｄ２＜２０．００
ただし、ｆ２は第２レンズの焦点距離、Ｄ２は第２レンズの光軸上の厚みである。
（２１）８．７５＜ｆ２／Ｄ２＜２０．００
ただし、ｆ２は第２レンズの焦点距離、Ｄ２は第２レンズの光軸上の厚みである。
【0074】
条件式（２１）は、第２レンズの焦点距離、および第２レンズの光軸上の厚みの関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（２１）の範囲を満足することで、低背化を図るとともに、球面収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0075】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（２２）を満足することが望ましい。
（２２）－１７．００＜ｆ５／ｆ７＜－２．５０
ただし、ｆ５は第５レンズの焦点距離、ｆ７は第７レンズの焦点距離である。
（２２）－１７．００＜ｆ５／ｆ７＜－２．５０
ただし、ｆ５は第５レンズの焦点距離、ｆ７は第７レンズの焦点距離である。
【0076】
条件式（２２）は、第５レンズの焦点距離、および第７レンズの焦点距離の関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（２２）の範囲を満足することで、色収差、球面収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0077】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（２３）を満足することが望ましい。
（２３）－０．６０＜ｆ４／ｆ５／ｆ７＜－０．０４
ただし、ｆ４は第４レンズの焦点距離、ｆ５は第５レンズの焦点距離、ｆ７は第７レンズの焦点距離である。
（２３）－０．６０＜ｆ４／ｆ５／ｆ７＜－０．０４
ただし、ｆ４は第４レンズの焦点距離、ｆ５は第５レンズの焦点距離、ｆ７は第７レンズの焦点距離である。
【0078】
条件式（２３）は、第４レンズの焦点距離、第５レンズの焦点距離、および第７レンズの焦点距離の関係を適切な範囲に規定するものである。条件式（２３）の範囲を満足することで、低背化を図るとともに、色収差、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0079】
また、上記構成の撮像レンズにおいては、以下の条件式（２４）を満足することが望ましい。
（２４）３．６０＜｜ｆ６｜／ｆ
ただし、ｆ６は第６レンズの焦点距離、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
（２４）３．６０＜｜ｆ６｜／ｆ
ただし、ｆ６は第６レンズの焦点距離、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離である。
【0080】
条件式（２４）は、第６レンズの焦点距離を適切な範囲に規定するものである。条件式（２４）の範囲を満足することで、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の良好な補正が可能になる。
【0081】
本発明により、低背化、および低Ｆナンバー化の要求をバランスよく満足しながらも、諸収差が良好に補正された解像力の高い撮像レンズを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施例１の撮像レンズの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例１の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図3】本発明の実施例２の撮像レンズの概略構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例２の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図5】本発明の実施例３の撮像レンズの概略構成を示す図である。
【図6】本発明の実施例３の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図7】本発明の実施例４の撮像レンズの概略構成を示す図である。
【図8】本発明の実施例４の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【図9】本発明の実施例５の撮像レンズの概略構成を示す図である。
【図10】本発明の実施例５の撮像レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0083】
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0084】
【0085】
図１に示すように、本発明による撮像レンズは、物体側から像側に向かって順に配置された、正の屈折力を有する第１レンズＬ１と、正の屈折力を有する第２レンズＬ２と、負の屈折力を有する第３レンズＬ３と、正の屈折力を有する第４レンズＬ４と、正の屈折力を有する第５レンズＬ５と、第６レンズと、負の屈折力を有する第７レンズＬ７とから構成され、前記第１レンズＬ１は、近軸において物体側が凸面であり、前記第２レンズＬ２は、近軸において像側が凸面であり、前記第３レンズＬ３は、近軸において物体側が凹面であり、前記第４レンズＬ４は、近軸において物体側が凹面であり、前記第６レンズＬ６は、近軸において物体側が凸面であり、前記第７レンズＬ７は、近軸において像側が凹面で構成される。
【0086】
また、第７レンズＬ７と撮像面ＩＭＧ（すなわち、撮像素子の撮像面）の間には赤外線カットフィルタやカバーガラス等のフィルタＩＲが配置されている。なお、このフィルタＩＲは省略することが可能である。
【0087】
開口絞りＳＴは、第１レンズＬ１の物体側に配置しているため、諸収差の補正を容易にするとともに、高像高の光線が撮像素子に入射する際の角度の制御を容易にしている。
【0088】
第１レンズＬ１は、正の屈折力を有し、近軸において物体側が凸面であるとともに、像側が凹面のメニスカス形状である。また、両面に非球面が形成されている。そのため、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を抑制している。
【0089】
第２レンズＬ２は、正の屈折力を有し、近軸において物体側が凸面であるとともに、像側が凸面の両凸形状である。また、両面に非球面が形成されている。そのため、低背化を図るとともに、球面収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正している。
【0090】
また、第２レンズＬ２の物体側の面に形成された非球面は、光軸Ｘ上以外の位置に極点を有している。そのため、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正している。
【0091】
第３レンズＬ３は、負の屈折力を有し、近軸において物体側が凹面であるとともに、像側が凸面のメニスカス形状である。また、両面に非球面が形成されている。そのため、色収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正している。
【0092】
なお、第３レンズＬ３の形状は、図３、図５、図７、および図９に示す実施例２、実施例３、実施例４、および実施例５のように、近軸において物体側が凹面であるとともに、像側が凹面の両凹形状であってもよい。この場合、両面の負の屈折力により、色収差の補正に有利になる。
【0093】
第４レンズＬ４は、正の屈折力を有し、近軸において物体側が凹面であるとともに、像側が凸面のメニスカス形状である。また、両面に非球面が形成されている。そのため、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正している。
【0094】
第５レンズＬ５は、正の屈折力を有し、近軸において物体側が凸面であるとともに、像側が凸面の両凸形状である。また、両面に非球面が形成されている。そのため、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正している。
【0095】
なお、第５レンズＬ５の形状は、図３、図５、図７、および図９に示す実施例２、実施例３、実施例４、および実施例５のように、近軸において物体側が凸面であるとともに、像側が凹面のメニスカス形状であってもよい。この場合、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の補正に有利になる。
【0096】
また、第５レンズＬ５の物体側の面に形成された非球面は、光軸Ｘ上以外の位置に極点を有している。そのため、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正している。
【0097】
さらに、第５レンズＬ５の像側の面に形成された非球面は、光軸Ｘ上以外の位置に極点を有している。そのため、非点収差、像面湾曲、歪曲収差をより良好に補正している。
【0098】
第６レンズＬ６は、負の屈折力を有し、近軸において物体側が凸面であるとともに、像側が凹面のメニスカス凹形状である。また、両面に非球面が形成されている。そのため、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を補正している。
【0099】
なお、第６レンズＬ６の屈折力は、図３、図５、図７、および図９に示す実施例２、実施例３、実施例４、および実施例５のように、正の屈折力を有してもよい。この場合、非点収差、像面湾曲、歪曲収差の補正に有利になる。
【0100】
第７レンズＬ７は、負の屈折力を有し、近軸において物体側が凸面であるとともに、像側が凹面のメニスカス形状である。また、両面に非球面が形成されている。そのため、色収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を補正している。第７レンズＬ７の像側の面を近軸において凹面とすることで、低背化を維持しながらバックフォーカスを確保している。
【0101】
また、第７レンズＬ７の物体側の面に形成された非球面は、光軸Ｘ上以外の位置に極点を有している。そのため、非点収差、像面湾曲、歪曲収差を良好に補正している。
【0102】
さらに、第７レンズＬ７の像側の面に形成された非球面は、光軸Ｘ上以外の位置に極点を有している。そのため、非点収差、像面湾曲、歪曲収差をより良好に補正している。
【0103】
本実施の形態に係る撮像レンズは、第１レンズＬ１から第７レンズＬ７のすべてが、それぞれ単レンズで構成されていることが好ましい。単レンズのみの構成は、非球面を多用することができる。本実施形態においては、すべてのレンズ面に適切な非球面を形成することで、良好な諸収差の補正が行われている。また、接合レンズを採用する場合に比較して工数を削減できるため、低コストで製作することが可能となる。
【0104】
また、本実施の形態に係る撮像レンズは、すべてのレンズにプラスチック材料を採用することで製造を容易にし、低コストでの大量生産を可能にしている。
【0105】
なお、採用するレンズ材料はプラスチック材料に限定されるものではない。ガラス材料を採用することで、さらなる高性能化を目指すことも可能である。また、すべてのレンズ面を非球面で形成することが望ましいが、要求される性能によっては、製造が容易な球面を採用してもよい。
【0106】
本実施形態における撮像レンズは、以下の条件式（１）から（２４）を満足することにより、好ましい効果を奏するものである。
（１）０．０２＜（Ｄ６／｜ｆ６｜）×１００＜２．５５
（２）０．５０＜ｆ１／ｆ＜１．７０
（３）３．７５＜ｆ５／ｆ＜１７．５０
（４）０．２０＜（ｆ１／｜ｆ６｜）×１００＜３５．００
（５）０．６０＜ｒ１３／ｆ＜３．５０
（６）１３．００＜νｄ４＜２６．００
（７）１９．００＜νｄ６＜３７．００
（８）３．５０＜（νｄ２／νｄ４）×（νｄ５／νｄ６）＜７．５０
（９）１．５０＜ｒ３／ｆ＜６．００
（１０）－１．５５＜ｒ４／ｆ＜－０．４０
（１１）－３．００＜ｒ５／ｆ＜－０．５０
（１２）７．００＜｜ｒ６｜／ｆ
（１３）－５．００＜ｒ７／ｆ＜－０．５０
（１４）－３．００＜ｒ８／ｆ＜－０．４０
（１５）１．３０＜｜ｒ９｜／ｆ＜１０．５０
（１６）２．００＜｜ｒ１０｜／ｆ＜１２．００
（１７）０．８５＜ｒ１２／ｆ＜２．００
（１８）－２５．００＜｜ｒ６｜／ｒ７＜－０．３０
（１９）０．２０＜ｒ１２／ｒ１３＜１．４０
（２０）－３．５０＜ｒ１３／ｆ７＜－０．６５
（２１）８．７５＜ｆ２／Ｄ２＜２０．００
（２２）－１７．００＜ｆ５／ｆ７＜－２．５０
（２３）－０．６０＜ｆ４／ｆ５／ｆ７＜－０．０４
（２４）３．６０＜｜ｆ６｜／ｆ
ただし、
νｄ２：第２レンズＬ２のｄ線に対するアッべ数
νｄ４：第４レンズＬ４のｄ線に対するアッべ数
νｄ５：第５レンズＬ５のｄ線に対するアッべ数
νｄ６：第６レンズＬ６のｄ線に対するアッべ数
Ｄ２：第２レンズＬ２の光軸Ｘ上の厚み
Ｄ６：第６レンズＬ６の光軸Ｘ上の厚み
ｆ：撮像レンズ全系の焦点距離
ｆ１：第１レンズＬ１の焦点距離
ｆ２：第２レンズＬ２の焦点距離
ｆ４：第４レンズＬ４の焦点距離
ｆ５：第５レンズＬ５の焦点距離
ｆ６：第６レンズＬ６の焦点距離
ｆ７：第７レンズＬ７の焦点距離
ｒ３：第２レンズＬ２の物体側の面の近軸曲率半径
ｒ４：第２レンズＬ２の像側の面の近軸曲率半径
ｒ５：第３レンズＬ３の物体側の面の近軸曲率半径
ｒ６：第３レンズＬ３の像側の面の近軸曲率半径
ｒ７：第４レンズＬ４の物体側の面の近軸曲率半径
ｒ８：第４レンズＬ４の像側の面の近軸曲率半径
ｒ９：第５レンズＬ５の物体側の面の近軸曲率半径
ｒ１０：第５レンズＬ５の像側の面の近軸曲率半径
ｒ１２：第６レンズＬ６の像側の面の近軸曲率半径
ｒ１３：第７レンズＬ７の物体側の面の近軸曲率半径
なお、上記の各条件式をすべて満足する必要はなく、それぞれの条件式を単独に満たすことで、各条件式に対応した作用効果を得ることができる。
（１）０．０２＜（Ｄ６／｜ｆ６｜）×１００＜２．５５
（２）０．５０＜ｆ１／ｆ＜１．７０
（３）３．７５＜ｆ５／ｆ＜１７．５０
（４）０．２０＜（ｆ１／｜ｆ６｜）×１００＜３５．００
（５）０．６０＜ｒ１３／ｆ＜３．５０
（６）１３．００＜νｄ４＜２６．００
（７）１９．００＜νｄ６＜３７．００
（８）３．５０＜（νｄ２／νｄ４）×（νｄ５／νｄ６）＜７．５０
（９）１．５０＜ｒ３／ｆ＜６．００
（１０）－１．５５＜ｒ４／ｆ＜－０．４０
（１１）－３．００＜ｒ５／ｆ＜－０．５０
（１２）７．００＜｜ｒ６｜／ｆ
（１３）－５．００＜ｒ７／ｆ＜－０．５０
（１４）－３．００＜ｒ８／ｆ＜－０．４０
（１５）１．３０＜｜ｒ９｜／ｆ＜１０．５０
（１６）２．００＜｜ｒ１０｜／ｆ＜１２．００
（１７）０．８５＜ｒ１２／ｆ＜２．００
（１８）－２５．００＜｜ｒ６｜／ｒ７＜－０．３０
（１９）０．２０＜ｒ１２／ｒ１３＜１．４０
（２０）－３．５０＜ｒ１３／ｆ７＜－０．６５
（２１）８．７５＜ｆ２／Ｄ２＜２０．００
（２２）－１７．００＜ｆ５／ｆ７＜－２．５０
（２３）－０．６０＜ｆ４／ｆ５／ｆ７＜－０．０４
（２４）３．６０＜｜ｆ６｜／ｆ
ただし、
νｄ２：第２レンズＬ２のｄ線に対するアッべ数
νｄ４：第４レンズＬ４のｄ線に対するアッべ数
νｄ５：第５レンズＬ５のｄ線に対するアッべ数
νｄ６：第６レンズＬ６のｄ線に対するアッべ数
Ｄ２：第２レンズＬ２の光軸Ｘ上の厚み
Ｄ６：第６レンズＬ６の光軸Ｘ上の厚み
ｆ：撮像レンズ全系の焦点距離
ｆ１：第１レンズＬ１の焦点距離
ｆ２：第２レンズＬ２の焦点距離
ｆ４：第４レンズＬ４の焦点距離
ｆ５：第５レンズＬ５の焦点距離
ｆ６：第６レンズＬ６の焦点距離
ｆ７：第７レンズＬ７の焦点距離
ｒ３：第２レンズＬ２の物体側の面の近軸曲率半径
ｒ４：第２レンズＬ２の像側の面の近軸曲率半径
ｒ５：第３レンズＬ３の物体側の面の近軸曲率半径
ｒ６：第３レンズＬ３の像側の面の近軸曲率半径
ｒ７：第４レンズＬ４の物体側の面の近軸曲率半径
ｒ８：第４レンズＬ４の像側の面の近軸曲率半径
ｒ９：第５レンズＬ５の物体側の面の近軸曲率半径
ｒ１０：第５レンズＬ５の像側の面の近軸曲率半径
ｒ１２：第６レンズＬ６の像側の面の近軸曲率半径
ｒ１３：第７レンズＬ７の物体側の面の近軸曲率半径
なお、上記の各条件式をすべて満足する必要はなく、それぞれの条件式を単独に満たすことで、各条件式に対応した作用効果を得ることができる。
【0107】
また、本実施形態における撮像レンズは、以下の条件式（１ａ）から（２４ａ）を満足することにより、より好ましい効果を奏するものである。
（１ａ）０．０３＜（Ｄ６／｜ｆ６｜）×１００＜２．１５
（２ａ）０．９０＜ｆ１／ｆ＜１．５５
（３ａ）４．５０＜ｆ５／ｆ＜１４．５０
（４ａ）０．３０＜（ｆ１／｜ｆ６｜）×１００＜２８．００
（５ａ）０．８５＜ｒ１３／ｆ＜２．８０
（６ａ）１６．００＜νｄ４＜２３．００
（７ａ）２４．００＜νｄ６＜３３．００
（８ａ）４．６０＜（νｄ２／νｄ４）×（νｄ５／νｄ６）＜６．５０
（９ａ）２．３０＜ｒ３／ｆ＜５．００
（１０ａ）－１．２５＜ｒ４／ｆ＜－０．６５
（１１ａ）－２．４０＜ｒ５／ｆ＜－１．００
（１２ａ）１１．００＜｜ｒ６｜／ｆ＜１００．００
（１３ａ）－４．００＜ｒ７／ｆ＜－０．７５
（１４ａ）－２．４０＜ｒ８／ｆ＜－０．７０
（１５ａ）１．８５＜｜ｒ９｜／ｆ＜８．５０
（１６ａ）３．５０＜｜ｒ１０｜／ｆ＜９．５０
（１７ａ）１．００＜ｒ１２／ｆ＜１．６０
（１８ａ）－２０．００＜｜ｒ６｜／ｒ７＜－３．００
（１９ａ）０．４０＜ｒ１２／ｒ１３＜１．２０
（２０ａ）－２．８０＜ｒ１３／ｆ７＜－０．８５
（２１ａ）１０．００＜ｆ２／Ｄ２＜１６．５０
（２２ａ）－１４．００＜ｆ５／ｆ７＜－４．００
（２３ａ）－０．５０＜ｆ４／ｆ５／ｆ７＜－０．０６
（２４ａ）４．７５＜｜ｆ６｜／ｆ＜１０００．００
ただし、各条件式の符号は前の段落での説明と同様である。なお、条件式（１ａ）から（２４ａ）それぞれの下限値のみ、または上限値のみを、それぞれが対応する条件式（１）から（２４）へ適用させてもよい。
（１ａ）０．０３＜（Ｄ６／｜ｆ６｜）×１００＜２．１５
（２ａ）０．９０＜ｆ１／ｆ＜１．５５
（３ａ）４．５０＜ｆ５／ｆ＜１４．５０
（４ａ）０．３０＜（ｆ１／｜ｆ６｜）×１００＜２８．００
（５ａ）０．８５＜ｒ１３／ｆ＜２．８０
（６ａ）１６．００＜νｄ４＜２３．００
（７ａ）２４．００＜νｄ６＜３３．００
（８ａ）４．６０＜（νｄ２／νｄ４）×（νｄ５／νｄ６）＜６．５０
（９ａ）２．３０＜ｒ３／ｆ＜５．００
（１０ａ）－１．２５＜ｒ４／ｆ＜－０．６５
（１１ａ）－２．４０＜ｒ５／ｆ＜－１．００
（１２ａ）１１．００＜｜ｒ６｜／ｆ＜１００．００
（１３ａ）－４．００＜ｒ７／ｆ＜－０．７５
（１４ａ）－２．４０＜ｒ８／ｆ＜－０．７０
（１５ａ）１．８５＜｜ｒ９｜／ｆ＜８．５０
（１６ａ）３．５０＜｜ｒ１０｜／ｆ＜９．５０
（１７ａ）１．００＜ｒ１２／ｆ＜１．６０
（１８ａ）－２０．００＜｜ｒ６｜／ｒ７＜－３．００
（１９ａ）０．４０＜ｒ１２／ｒ１３＜１．２０
（２０ａ）－２．８０＜ｒ１３／ｆ７＜－０．８５
（２１ａ）１０．００＜ｆ２／Ｄ２＜１６．５０
（２２ａ）－１４．００＜ｆ５／ｆ７＜－４．００
（２３ａ）－０．５０＜ｆ４／ｆ５／ｆ７＜－０．０６
（２４ａ）４．７５＜｜ｆ６｜／ｆ＜１０００．００
ただし、各条件式の符号は前の段落での説明と同様である。なお、条件式（１ａ）から（２４ａ）それぞれの下限値のみ、または上限値のみを、それぞれが対応する条件式（１）から（２４）へ適用させてもよい。
【0108】
本実施形態において、レンズ面の非球面に採用する非球面形状は、光軸方向の軸をＺ、光軸に直交する方向の高さをＨ、近軸曲率半径をＲ、円錐係数をｋ、非球面係数をＡ４、Ａ６、Ａ８、Ａ１０、Ａ１２、Ａ１４、Ａ１６、Ａ１８、Ａ２０としたとき数式１により表わされる。
【0109】
【数1】
【0110】
次に、本実施形態に係る撮像レンズの実施例を示す。各実施例において、ｆは撮像レンズ全系の焦点距離を、ＦｎｏはＦナンバーを、ωは半画角を、ｉｈは最大像高を、ＴＴＬは光学全長をそれぞれ示す。また、ｉは物体側から数えた面番号、ｒは近軸曲率半径、ｄは光軸上のレンズ面間の距離（面間隔）、Ｎｄはｄ線（基準波長）の屈折率、νｄはｄ線に対するアッベ数をそれぞれ示す。なお、非球面に関しては、面番号ｉの後に＊（アスタリスク）の符号を付加して示す。
【0111】
（実施例１）
【0112】
基本的なレンズデータを以下の表１に示す。
【0113】
【表1】
【0114】
実施例１の撮像レンズは、全長対角比０．５２、Ｆナンバー１．９４を実現している。また、表６に示すように条件式（１）から（２４）を満たしている。
【0115】
図２は実施例１の撮像レンズについて、球面収差（ｍｍ）、非点収差（ｍｍ）、歪曲収差（％）を示したものである。球面収差図は、Ｆ線（４８６ｎｍ）、ｄ線（５８８ｎｍ）、Ｃ線（６５６ｎｍ）の各波長に対する収差量を示している。また、非点収差図にはサジタル像面Ｓにおけるｄ線の収差量（実線）、タンジェンシャル像面Ｔにおけるｄ線の収差量（破線）をそれぞれ示している（図４、図６、図８、および図１０においても同じ）。図２に示すように、各収差は良好に補正されていることが分かる。
【0116】
（実施例２）
【0117】
基本的なレンズデータを以下の表２に示す。
【0118】
【表2】
【0119】
実施例２の撮像レンズは、全長対角比０．５２、Ｆナンバー１．９４を実現している。また、表６に示すように条件式（１）から（２４）を満たしている。
【0120】
【0121】
（実施例３）
【0122】
基本的なレンズデータを以下の表３に示す。
【0123】
【表3】
【0124】
実施例３の撮像レンズは、全長対角比０．５２、Ｆナンバー１．９４を実現している。また、表６に示すように条件式（１）から（２４）を満たしている。
【0125】
【0126】
（実施例４）
【0127】
基本的なレンズデータを以下の表４に示す。
【0128】
【表4】
【0129】
実施例４の撮像レンズは、全長対角比０．５２、Ｆナンバー１．９４を実現している。また、表６に示すように条件式（１）から（２４）を満たしている。
【0130】
【0131】
（実施例５）
【0132】
基本的なレンズデータを以下の表５に示す。
【0133】
【表5】
【0134】
実施例５の撮像レンズは、全長対角比０．５２、Ｆナンバー１．９４を実現している。また、表６に示すように条件式（１）から（２４）を満たしている。
【0135】
【0136】
表６に実施例１から実施例５に係る条件式（１）から（２４）の値を示す。
【0137】
【表6】
【産業上の利用可能性】
【0138】
本発明に係る撮像レンズを、カメラ機能を備える製品へ適用した場合、当該カメラの低背化、および低Ｆナンバー化への寄与とともに、高性能化を図ることができる。
【符号の説明】
【0139】
ＳＴ 開口絞り
Ｌ１ 第１レンズ
Ｌ２ 第２レンズ
Ｌ３ 第３レンズ
Ｌ４ 第４レンズ
Ｌ５ 第５レンズ
Ｌ６ 第６レンズ
Ｌ７ 第７レンズ
ＩＲ フィルタ
ＩＭＧ 撮像面
Ｌ１ 第１レンズ
Ｌ２ 第２レンズ
Ｌ３ 第３レンズ
Ｌ４ 第４レンズ
Ｌ５ 第５レンズ
Ｌ６ 第６レンズ
Ｌ７ 第７レンズ
ＩＲ フィルタ
ＩＭＧ 撮像面
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
