(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】電気部品
(51)【国際特許分類】
H01R 12/71 20110101AFI20240502BHJP
H01R 12/58 20110101ALI20240502BHJP
H05K 1/18 20060101ALI20240502BHJP
【FI】
H01R12/71
H01R12/58
H05K1/18 H
(21)【出願番号】P 2020216049
(22)【出願日】2020-12-25
【審査請求日】2023-11-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】橋口 徹
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1267158(KR,B1)
【文献】特開2007-200557(JP,A)
【文献】特開2003-132971(JP,A)
【文献】特開平11-111407(JP,A)
【文献】特開2007-317425(JP,A)
【文献】米国特許第07247050(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/00-12/58
H01R 12/70-12/75
H05K 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのスルーホールを有する基板に搭載される電気部品であって、
前記電気部品は、本体と、支点部と、少なくとも2つの端子とを備えており、
前記支点部は、前記電気部品が前記基板に搭載されると前記基板に接触し、
前記少なくとも2つの端子は、前記本体が前記基板に搭載される際に、前記スルーホールに夫々挿入されてはんだ付けされ、
前記少なくとも2つの端子は、第1端子と、第2端子とを含んでおり、
前記第1端子と前記第2端子とは、所定方向において離れて位置しており、
前記端子の夫々は、第1部位と、第2部位とを有しており、
前記第1部位は、前記所定方向において、外縁と、内縁とを有しており、
前記第1部位の前記外縁は、前記本体から前記所定方向と直交する上下方向において下方に延びた後、前記上下方向における下方且つ前記所定方向における内側に延びており、
前記第1部位の前記外縁の上端は、前記第1部位の前記外縁のうち、前記所定方向において最も外側に位置しており、
前記第1端子及び前記第2端子の一方の前記第1部位は、前記端子が前記スルーホールに挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において前記本体が前記基板に対して前記支点部を支点として傾いたとき、前記基板に接触し、
前記第2部位は、前記第1部位から前記上下方向において下方に延びており、
前記第1端子及び前記第2端子の一方の前記第2部位は、前記挿入状態において前記本体が前記基板に対して前記支点部を支点として傾いたとき、前記基板に接触して前記本体の過度の傾きを規制する
電気部品。
【請求項2】
請求項1記載の電気部品であって、
前記第1部位の前記内縁の上端は、前記所定方向において、前記端子のうち最も内側に位置する部位よりも外側に位置している
電気部品。
【請求項3】
請求項2記載の電気部品であって、
前記挿入状態において、前記第1部位の前記内縁の前記上端は、前記所定方向において、前記スルーホールの内壁から離れている
電気部品。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の電気部品であって、
前記端子は、上側張り出し部を有しており、
前記上側張り出し部は、前記所定方向において外側に張り出しており、
前記上側張り出し部は、前記第1部位の上端を構成している
電気部品。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の電気部品であって、
前記第2部位は、下側張り出し部を有しており、
前記下側張り出し部は、前記所定方向において内側に張り出している
電気部品。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれかに記載の電気部品であって、
前記第2部位は、下側突起を有しており、
前記下側突起は、前記所定方向において外側に突出している
電気部品。
【請求項7】
請求項6記載の電気部品であって、
前記下側突起は、ガイド部を有しており、
前記ガイド部は、前記所定方向及び前記上下方向の双方と交差しており、前記所定方向における外側に面していると共に前記上下方向における下側に面している
電気部品。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれかに記載の電気部品であって、
前記端子の前記第1部位の前記所定方向におけるサイズは、対応する前記スルーホールの前記所定方向におけるサイズよりも小さく、
前記端子の前記第1部位の前記所定方向及び前記上下方向の双方と直交する左右方向におけるサイズは、対応する前記スルーホールの前記左右方向におけるサイズよりも小さく、
前記端子の前記第2部位の前記所定方向におけるサイズは、対応する前記スルーホールの前記所定方向におけるサイズよりも小さく、
前記端子の前記第2部位の前記左右方向におけるサイズは、対応する前記スルーホールの前記左右方向におけるサイズよりも小さい
電気部品。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれかに記載の電気部品であって、
前記第1部位が、前記基板に接触しており、且つ、前記第2部位が、前記基板に接触して前記本体の過度の傾きを規制しているとき、前記電気部品の重心は、前記所定方向において前記支点部よりも内側に位置している
電気部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に搭載される電気部品に関する。
【背景技術】
【0002】
図34を参照すると、特許文献1には、この種のコネクタ(電気部品)905を含む組立体900が開示されている。組立体900は、電気部品905と、基板950とを備えている。基板950は、スルーホール951,952,953を有している。電気部品905は、基板950に搭載されるものである。電気部品905は、ハウジング910と、複数のコンタクト(図示せず)と、シェル930とを備えている。ハウジング910には、第1のボス911が形成されている。シェル930には、第2のボス932及び第3のボス933が形成されている。電気部品905が基板950に搭載される際、ハウジング910の第1のボス911は、基板950のスルーホール951に挿入され、シェル930の第2のボス932及び第3のボス933は、基板950のスルーホール952,953に夫々挿入される。
【0003】
電気部品905が基板950に対して傾くと、第1のボス911は基板950のスルーホール951と干渉し、第2のボス932は、基板950のスルーホール952と干渉する。これにより、電気部品905は、基板950に対して過度に傾くことが規制されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような電気部品において、基板に対する過度な傾きをより確実に防止したいとの要望がある。
【0006】
そこで、本発明は、基板に対する過度な傾きをより確実に防止できる新たな構造を有する電気部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1の電気部品として、
少なくとも2つのスルーホールを有する基板に搭載される電気部品であって、
前記電気部品は、本体と、支点部と、少なくとも2つの端子とを備えており、
前記支点部は、前記電気部品が前記基板に搭載されると前記基板に接触し、
前記少なくとも2つの端子は、前記本体が前記基板に搭載される際に、前記スルーホールに夫々挿入されてはんだ付けされ、
前記少なくとも2つの端子は、第1端子と、第2端子とを含んでおり、
前記第1端子と前記第2端子とは、所定方向において離れて位置しており、
前記端子の夫々は、第1部位と、第2部位とを有しており、
前記第1部位は、前記所定方向において、外縁と、内縁とを有しており、
前記第1部位の前記外縁は、前記本体から前記所定方向と直交する上下方向において下方に延びた後、前記上下方向における下方且つ前記所定方向における内側に延びており、
前記第1部位の前記外縁の上端は、前記第1部位の前記外縁のうち、前記所定方向において最も外側に位置しており、
前記第1端子及び前記第2端子の一方の前記第1部位は、前記端子が前記スルーホールに挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において前記本体が前記基板に対して前記支点部を支点として傾いたとき、前記基板に接触し、
前記第2部位は、前記第1部位から前記上下方向において下方に延びており、
前記第1端子及び前記第2端子の一方の前記第2部位は、前記挿入状態において前記本体が前記基板に対して前記支点部を支点として傾いたとき、前記基板に接触して前記本体の過度の傾きを規制する
電気部品を提供する。
【0008】
また、本発明は、第2の電気部品として、第1の電気部品であって、
前記第1部位の前記内縁の上端は、前記所定方向において、前記端子のうち最も内側に位置する部位よりも外側に位置している
電気部品を提供する。
【0009】
また、本発明は、第3の電気部品として、第2の電気部品であって、
前記挿入状態において、前記第1部位の前記内縁の前記上端は、前記所定方向において、前記スルーホールの内壁から離れている
電気部品を提供する。
【0010】
また、本発明は、第4の電気部品として、第1から第3までのいずれかの電気部品であって、
前記端子は、上側張り出し部を有しており、
前記上側張り出し部は、前記所定方向において外側に張り出しており、
前記上側張り出し部は、前記第1部位の上端を構成している
電気部品を提供する。
【0011】
また、本発明は、第5の電気部品として、第1から第4までのいずれかの電気部品であって、
前記第2部位は、下側張り出し部を有しており、
前記下側張り出し部は、前記所定方向において内側に張り出している
電気部品を提供する。
【0012】
また、本発明は、第6の電気部品として、第1から第5までのいずれかの電気部品であって、
前記第2部位は、下側突起を有しており、
前記下側突起は、前記所定方向において外側に突出している
電気部品を提供する。
【0013】
また、本発明は、第7の電気部品として、第6の電気部品であって、
前記下側突起は、ガイド部を有しており、
前記ガイド部は、前記所定方向及び前記上下方向の双方と交差しており、前記所定方向における外側に面していると共に前記上下方向における下側に面している
電気部品を提供する。
【0014】
また、本発明は、第8の電気部品として、第1から第7までのいずれかの電気部品であって、
前記端子の前記第1部位の前記所定方向におけるサイズは、対応する前記スルーホールの前記所定方向におけるサイズよりも小さく、
前記端子の前記第1部位の前記所定方向及び前記上下方向の双方と直交する左右方向におけるサイズは、対応する前記スルーホールの前記左右方向におけるサイズよりも小さく、
前記端子の前記第2部位の前記所定方向におけるサイズは、対応する前記スルーホールの前記所定方向におけるサイズよりも小さく、
前記端子の前記第2部位の前記左右方向におけるサイズは、対応する前記スルーホールの前記左右方向におけるサイズよりも小さい
電気部品を提供する。
【0015】
また、本発明は、第9の電気部品として、第1から第8までのいずれかの電気部品であって、
前記第1部位が、前記基板に接触しており、且つ、前記第2部位が、前記基板に接触して前記本体の過度の傾きを規制しているとき、前記電気部品の重心は、前記所定方向において前記支点部よりも内側に位置している
電気部品を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明の電気部品は、以下のように構成されている:第1端子及び第2端子の一方の第1部位は、端子がスルーホールに挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において本体が基板に対して支点部を支点として傾いたとき、基板に接触する;第1端子及び第2端子の一方の第2部位は、挿入状態において本体が基板に対して支点部を支点として傾いたとき、基板に接触して本体の過度の傾きを規制する。これにより、本発明の電気部品は、挿入状態において本体が基板に対して傾いたとき、基板に対する過度な傾きがより確実に防止されている。このような効果は、本発明の電気部品の端子を基板にリフロー半田付けする場合に特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1の実施の形態による組立体を示す上面斜視図である。図において、電気部品の端子は、基板のスルーホールに挿入されていない。
【
図2】
図1の組立体を示す上面斜視図である。図において、端子はスルーホールに挿入されているが、はんだ付けはされていない。
【
図4】
図3の組立体をA-A線に沿って示す断面図である。図において、電気部品及び基板の一部を拡大して示している。
【
図6】
図2の組立体を示す別の上面斜視図である。図において、端子はスルーホールに挿入されているが、はんだ付けはされていない。また、図において、電気部品は、基板に対して傾いた状態となっている。
【
図8】
図7の組立体をB-B線に沿って示す断面図である。図において、電気部品及び基板の一部を拡大して示している。
【
図9】
図1の組立体に含まれる電気部品を示す正面図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図10】
図9の電気部品を示す側面図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図11】
図9の電気部品を示す底面斜視図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図12】本発明の第2の実施の形態による組立体を示す上面斜視図である。図において、端子はスルーホールに挿入されているが、はんだ付けはされていない。
【
図14】
図13の組立体をC-C線に沿って示す断面図である。図において、電気部品及び基板の一部を拡大して示している。
【
図16】
図12の組立体を示す別の上面斜視図である。図において、端子はスルーホールに挿入されているが、はんだ付けはされていない。また、図において、電気部品は、基板に対して傾いた状態となっている。
【
図18】
図17の組立体をD-D線に沿って示す断面図である。図において、電気部品及び基板の一部を拡大して示している。
【
図19】
図12の組立体に含まれる電気部品を示す正面図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図20】
図19の電気部品を示す側面図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図21】
図19の電気部品を示す底面斜視図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図22】本発明の第3の実施の形態による組立体を示す上面斜視図である。図において、端子はスルーホールに挿入されているが、はんだ付けはされていない。
【
図24】
図23の組立体をE-E線に沿って示す断面図である。図において、電気部品及び基板の一部を拡大して示している。
【
図26】
図22の組立体を示す別の上面斜視図である。図において、端子はスルーホールに挿入されているが、はんだ付けはされていない。また、図において、電気部品は、基板に対して傾いた状態となっている。
【
図28】
図27の組立体をF-F線に沿って示す断面図である。図において、電気部品及び基板の一部を拡大して示している。
【
図29】
図22の組立体に含まれる電気部品を別の基板に搭載した状態を示す正面図である。図において、端子はスルーホールに挿入されているが、はんだ付けはされていない。また、図において、電気部品は、基板に対して
図26よりも更に傾いた状態となっている。
【
図30】
図29の組立体をG-G線に沿って示す断面図である。図において、電気部品及び基板の一部を拡大して示している。
【
図31】
図22の組立体に含まれる電気部品を示す正面図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図32】
図31の電気部品を示す側面図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図33】
図31の電気部品を示す底面斜視図である。図において、本体及び端子の一部を拡大して示している。
【
図34】特許文献1の組立体を示す側面図である。図において、基板のスルーホールを点線で示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1の実施の形態)
図2に示されるように、本発明の第1の実施の形態による組立体800は、基板700と、電気部品100とを備えている。
【0019】
図1及び
図4に示されるように、本実施の形態の基板700は、複数のスルーホール710と、上面720と、下面730とを有している。なお、本発明はこれに限定されず、基板700は、少なくとも2つのスルーホール710を有していればよい。
【0020】
図4に示されるように、本実施の形態のスルーホール710は、上下方向において基板700を貫通している。本実施の形態において、上下方向はZ方向である。ここで、上方は+Z方向であり、下方は-Z方向である。
【0021】
図1に示されるように、本実施の形態の上面720は、上下方向において上方を向いている。上面720は、上下方向と直交している。上面720は、上下方向において下面730の上方に位置している。
【0022】
図4に示されるように、本実施の形態の下面730は、上下方向において下方を向いている。下面730は、上下方向と直交している。
【0023】
図2に示されるように、本実施の形態の電気部品100は、基板700に搭載されるものである。本実施の形態の電気部品100は、所謂コネクタである。なお、本発明はこれに限定されず、電気部品100は、コネクタ以外の電気部品であってもよい。電気部品100は、上下方向と直交する左右方向に長手を有している。電気部品100は、上下方向及び左右方向の双方と直交する所定方向に短手を有している。本実施の形態において、左右方向はY方向である。また、本実施の形態において、所定方向はX方向である。所定方向は、前後方向でもある。ここで、前方を+X方向とし、後方を-X方向とする。
図1及び
図11に示されるように、電気部品100は、本体200と、複数の端子300と、複数の付加的端子250とを備えている。より詳しくは、電気部品100は、本体200と、4つの端子300と、複数の付加的端子250とを備えている。なお、本発明はこれに限定されず、電気部品100は、本体200と、少なくとも2つの端子300とを備えていればよい。
【0024】
図1を参照して、本実施の形態の本体200は、絶縁体からなる。本体200は、左右方向に長手を有している。本体200は、所定方向に短手を有している。
【0025】
図4を参照して、本実施の形態の端子300は、金属製である。端子300は、本体200に保持されている。端子300は、本体200が基板700に搭載される際に、スルーホール710に夫々挿入されてはんだ付けされる。端子300は、第1端子400と、第2端子500とを含んでいる。より詳しくは、端子300は、2つの第1端子400と、2つの第2端子500とを含んでいる。第1端子400と第2端子500とは、所定方向において離れて位置している。第1端子400と第2端子500とは互いに同じ形状を有している。2つの第1端子400は、2つの第2端子500と夫々対応している。第1端子400の夫々は、対応する第2端子500と所定方向において対向している。第1端子400は、所定方向における本体200の外端付近に位置している。第2端子500は、所定方向における本体200の外端付近に位置している。2つの第1端子400は、左右方向における本体200の両端付近に夫々位置している。2つの第2端子500は、左右方向における本体200の両端付近に夫々位置している。
図1及び
図11を参照して、すべての端子300の所定方向におけるサイズは、対応する全てのスルーホール710の所定方向におけるサイズS1よりも小さくなっている。すべての端子300の左右方向におけるサイズは、対応する全てのスルーホール710の左右方向におけるサイズS2よりも小さくなっている。
【0026】
図4に示されるように、第1端子400は、第1部位410と、第2部位420とを有している。第2端子500は、第1部位510と、第2部位520とを有している。即ち、端子300の夫々は、第1部位410,510と、第2部位420,520とを有している。
【0027】
図4に示されるように、第1端子400の第1部位410は、所定方向において、外縁412と、内縁416とを有している。第1部位410の外縁412は、本体200から所定方向と直交する上下方向において下方に延びた後、上下方向における下方且つ所定方向における内側に延びている。第1部位410の外縁412の上端413は、第1部位410の外縁412のうち、所定方向において最も外側に位置している。
【0028】
図4に示されるように、第1端子400の第1部位410の内縁416の上端417は、所定方向において、第1端子400のうち最も内側に位置する部位405よりも外側に位置している。端子300がスルーホール710に挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において、第1部位410の内縁416の上端417は、所定方向において、スルーホール710の内壁712から離れている。
【0029】
図1及び図
9を参照して、第1端子400の第1部位410の所定方向におけるサイズは、対応するスルーホール710の所定方向におけるサイズS1よりも小さくなっている。第1端子400の第1部位410の左右方向におけるサイズは、対応するスルーホール710の左右方向におけるサイズS2よりも小さくなっている。
【0030】
図4に示されるように、第2端子500の第1部位510は、所定方向において、外縁512と、内縁516とを有している。第1部位510の外縁512は、本体200から所定方向と直交する上下方向において下方に延びた後、上下方向における下方且つ所定方向における内側に延びている。第1部位510の外縁512の上端513は、第1部位510の外縁512のうち、所定方向において最も外側に位置している。
【0031】
図4に示されるように、第2端子500の第1部位510の内縁516の上端517は、所定方向において、第2端子500のうち最も内側に位置する部位505よりも外側に位置している。挿入状態において、第1部位510の内縁516の上端517は、所定方向において、スルーホール710の内壁712から離れている。
【0032】
図1及び
図11を参照して、第2端子500の第1部位510の所定方向におけるサイズは、対応するスルーホール710の所定方向におけるサイズS1よりも小さくなっている。第2端子500の第1部位510の左右方向におけるサイズは、対応するスルーホール710の左右方向におけるサイズS2よりも小さくなっている。
【0033】
図1及び
図11を参照して、第1端子400の第2部位420の所定方向におけるサイズは、対応するスルーホール710の所定方向におけるサイズS1よりも小さくなっている。第1端子400の第2部位420の左右方向におけるサイズは、対応するスルーホール710の左右方向におけるサイズS2よりも小さくなっている。
【0034】
図1及び
図11を参照して、第2端子500の第2部位520の所定方向におけるサイズは、対応するスルーホール710の所定方向におけるサイズS1よりも小さくなっている。第2端子500の第2部位520の左右方向におけるサイズは、対応するスルーホール710の左右方向におけるサイズS2よりも小さくなっている。
【0035】
図4に示されるように、本実施の形態の第2部位420は、下側突起450と、連結部422とを有している。また、第2部位520は、下側突起550と、連結部522とを有している。即ち、第2部位420,520は、下側突起450,550と、連結部422,522とを有している。
【0036】
図4に示されるように、本実施の形態の第1端子400において、下側突起450の数は1つである。下側突起450は、所定方向において外側に突出している。より詳しくは、下側突起450は、ダボ出しにより形成された山状の突起である。下側突起450は、上下方向において連結部422の下方に位置している。
【0037】
図4に示されるように、本実施の形態の第2端子500において、下側突起550の数は1つである。下側突起550は、所定方向において外側に突出している。より詳しくは、下側突起550は、ダボ出しにより形成された山状の突起である。下側突起550は、上下方向において連結部522の下方に位置している。第1端子400の下側突起450と、対応する第2端子500の下側突起550とは、上下方向において互いに同じ位置に位置している。
【0038】
図4に示されるように、下側突起450は、ガイド部452と、端面454とを有している。また、下側突起550は、ガイド部552と、端面554とを有している。
【0039】
図4に示されるように、本実施の形態のガイド部452は、所定方向及び上下方向の双方と交差している。また、ガイド部452は、所定方向における外側に面していると共に上下方向における下側に面している。
【0040】
図4に示されるように、本実施の形態のガイド部552は、所定方向及び上下方向の双方と交差している。また、ガイド部552は、所定方向における外側に面していると共に上下方向における下側に面している。
【0041】
図4に示されるように、本実施の形態の端面454は、上下方向における上方を向いている。端面454は、上下方向と交差する平面である。より詳しくは、端面454は、上下方向と直交する平面である。端面454は、下側突起450の上下方向における上端を規定している。
【0042】
図4に示されるように、本実施の形態の端面554は、上下方向における上方を向いている。端面554は、上下方向と交差する平面である。より詳しくは、端面554は、上下方向と直交する平面である。端面554は、下側突起550の上下方向における上端を規定している。
【0043】
図4に示されるように、本実施の形態の連結部422は、第2部位420の上端を規定している。連結部422は、上下方向において第1部位410に連結されている。連結部422は、第1部位410と下側突起450とを連結している。
【0044】
図4に示されるように、本実施の形態の連結部522は、第2部位520の上端を規定している。連結部522は、上下方向において第1部位510に連結されている。連結部522は、第1部位510と下側突起550とを連結している。
【0045】
図4に示されるように、第1端子400は、上側張り出し部430を更に有している。また、第2端子500は、上側張り出し部530を更に有している。即ち、端子300は、上側張り出し部430,530を有している。
【0046】
図4に示されるように、本実施の形態の上側張り出し部430は、所定方向において外側に張り出している。上側張り出し部430は、第1部位410の上端411を構成している。
【0047】
図4に示されるように、本実施の形態の上側張り出し部530は、所定方向において外側に張り出している。上側張り出し部530は、第1部位510の上端511を構成している。第1端子400の上側張り出し部430と、対応する第2端子500の上側張り出し部530とは、上下方向において互いに同じ位置に位置している。
【0048】
図4に示されるように、第1端子400は、凹部460と、窪み部470とを更に有している。また、第2端子500は、凹部560と、窪み部570とを更に有している。即ち、端子300は、凹部460,560と、窪み部470,570とを更に有している。
【0049】
図4に示されるように、凹部460は、上下方向において第1部位410と同じ位置に位置している。凹部460は、上端417の所定方向内側に位置している。凹部460は、所定方向において電気部品100の外側に向かって凹んでいる。
【0050】
図4に示されるように、凹部560は、上下方向において第1部位510と同じ位置に位置している。凹部560は、上端517の所定方向内側に位置している。凹部560は、所定方向において電気部品100の外側に向かって凹んでいる。
【0051】
図4に示されるように、窪み部470は、上下方向において下側突起450と同じ位置に位置している。窪み部470は、下側突起450の所定方向内側に位置している。窪み部470は、所定方向において電気部品100の外側に向かって凹んでいる。
【0052】
図4に示されるように、窪み部570は、上下方向において下側突起550と同じ位置に位置している。窪み部570は、下側突起550の所定方向内側に位置している。窪み部570は、所定方向において電気部品100の外側に向かって凹んでいる。
【0053】
図1を参照して、本実施の形態の付加的端子250の夫々は、金属製である。付加的端子250は、基板700の表面に半田等により固定されるSMT(Surface mount technology:表面実装)用の端子である。付加的端子250は、本体200に保持されている。付加的端子250は、支点部252を有している。即ち、
電気部品100は、本体200と、支点部252と、複数の端子300とを備えている。なお、本発明はこれに限定されず、電気部品100は、本体200と、支点部252と、少なくとも2つの端子300とを備えてい
ればよい。
【0054】
図2を参照して、本実施の形態の支点部252は、付加的端子250の所定方向における外端に位置している。支点部252は、電気部品100が基板700に搭載されると基板700に接触する。
図6及び
図8を参照して、支点部252は、端子300がスルーホール710に挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において本体200が基板700に対して傾いたとき、本体200の基板700に対する傾きの支点となる。
【0055】
挿入状態において何らかの外的要因によって本体200が基板700に対して傾いたときの、電気部品100の各部材の状態を以下に詳述する。
【0056】
図6及び
図8を参照して、挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として傾いたとき、第1端子400の第1部位410は、基板700に接触する。より詳しくは、挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として上下方向及び所定方向の双方と交差するように傾いたとき、第1部位410は、スルーホール710の内壁712に接触する。なお、本発明はこれに限定されず、挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として傾いたとき、第2端子500の第1部位510が基板700に接触してもよい。即ち、第1端子400及び第2端子500の一方の第1部位410,510が、端子300がスルーホール710に挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として傾いたとき、基板700に接触すればよい。
【0057】
図6及び
図8を参照して、挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として傾いたとき、第2端子500の第2部位520は、基板700に接触して本体200の過度の傾きを規制している。即ち、挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として傾いたとき、第2端子500の第2部位520が、基板700の下面730に接触して本体200の過度の傾きを規制している。より詳しくは、挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として上下方向及び所定方向の双方と交差するように傾いたとき、第2端子500の第2部位520の下側突起550の端面554が、基板700の下面730に引っ掛かって本体200の過度の傾きを規制している。
【0058】
なお、本発明はこれに限定されず、挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として傾いたとき、第1端子400の第2部位420が、基板700に接触して本体200の過度の傾きを規制していてもよい。即ち、第1端子400及び第2端子500の一方の第2部位420,520が、挿入状態において本体200が基板700に対して支点部252を支点として傾いたとき、基板700に接触して本体200の過度の傾きを規制していればよい。電気部品100がこのように構成されていることにより、電気部品100の端子300を基板700にリフロー半田付けする場合、挿入状態において本体200に温風が当たって本体200が基板700に対して傾いたとしても、第1端子400及び第2端子500の一方の第2部位420,520が基板700に接触して、電気部品100が基板700に対して倒れないようになっている。
【0059】
図6及び
図8を参照して、第1端子400の第1部位410が、基板700に接触しており、且つ、第2端子500の第2部位520が、基板700に接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100の重心GRは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。即ち、第1部位410が、基板700に接触しており、且つ、第2部位520が、基板700の下面730に接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100の重心GRは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。より詳しくは、第1部位410が、基板700に接触しており、且つ、第2部位520の下側突起550の端面554が、基板700の下面730に引っ掛かって本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100の重心GRは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。
【0060】
なお、本発明はこれに限定されず、第1端子400及び第2端子500の一方の第1部位410,510が、基板700に接触しており、且つ、第1端子400及び第2端子500の一方の第2部位420,520が、基板700に接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100の重心GRが、所定方向において支点部252よりも内側に位置していればよい。電気部品100がこのように構成されていることにより、電気部品100の端子300を基板700にリフロー半田付けする場合、挿入状態において本体200に温風が当たって本体200が基板700に対して傾いたとしても、電気部品100が基板700に対して倒れずに自律的に元の姿勢に復帰するようになっている。
【0061】
(第2の実施の形態)
図12に示されるように、本発明の第2の実施の形態による組立体800Aは、基板700Aと、電気部品100Aとを備えている。本実施の形態における方位及び方向は、第1の実施の形態のものと同じ表現を以下において使用する。
【0062】
図14に示されるように、本実施の形態の基板700Aは、複数のスルーホール710Aと、上面720Aと、下面730Aとを有している。本実施の形態の基板700Aは、上述した第1の実施の形態の基板700(
図2参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0063】
図12に示されるように、本実施の形態の電気部品100Aは、基板700Aに搭載されるものである。本実施の形態の電気部品100Aは、所謂コネクタである。なお、本発明はこれに限定されず、電気部品100Aは、コネクタ以外の電気部品であってもよい。
図12及び
図21に示されるように、電気部品100Aは、本体200と、複数の端子300Aと、複数の付加的端子250とを備えている。即ち、電気部品100Aは、本体200と、4つの端子300Aと、複数の付加的端子250とを備えている。なお、本発明はこれに限定されず、電気部品100Aは、本体200と、少なくとも2つの端子300Aとを備えていればよい。本実施の形態の本体200及び付加的端子250は、上述した第1の実施の形態の本体200及び付加的端子250(
図2参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0064】
図14を参照して、本実施の形態の端子300Aは、金属製である。端子300Aは、本体200に保持されている。端子300Aは、本体200が基板700Aに搭載される際に、スルーホール710Aに夫々挿入されてはんだ付けされる。端子300Aは、第1端子400Aと、第2端子500Aとを含んでいる。より詳しくは、端子300Aは、2つの第1端子400Aと、2つの第2端子500Aとを含んでいる。第1端子400Aと第2端子500Aとは、所定方向において離れて位置している。第1端子400Aと第2端子500Aとは互いに同じ形状を有している。2つの第1端子400Aは、2つの第2端子500Aと夫々対応している。第1端子400Aの夫々は、対応する第2端子500Aと所定方向において対向している。第1端子400Aは、所定方向における本体200の外端付近に位置している。第2端子500Aは、所定方向における本体200の外端付近に位置している。2つの第1端子400Aは、左右方向における本体200の両端付近に夫々位置している。2つの第2端子500Aは、左右方向における本体200の両端付近に夫々位置している。
図14及び
図21を参照して、すべての端子300Aの所定方向におけるサイズは、対応する全てのスルーホール710Aの所定方向におけるサイズよりも小さくなっている。すべての端子300Aの左右方向におけるサイズは、対応する全てのスルーホール710Aの左右方向におけるサイズよりも小さくなっている。
【0065】
図14に示されるように、第1端子400Aは、第1部位410と、第2部位420Aとを有している。第2端子500Aは、第1部位510と、第2部位520Aとを有している。即ち、端子300Aの夫々は、第1部位410,510と、第2部位420A,520Aとを有している。本実施の形態の第1部位410,510は、上述した第1の実施の形態の第1部位410,510(
図4参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0066】
図14を参照して、第1端子400Aの第2部位420Aは、第1部位410から上下方向において下方に延びている。
図14及び
図21を参照して、第1端子400Aの第2部位420Aの所定方向におけるサイズは、対応するスルーホール710Aの所定方向におけるサイズよりも小さくなっている。第1端子400Aの第2部位420Aの左右方向におけるサイズは、対応するスルーホール710Aの左右方向におけるサイズよりも小さくなっている。
【0067】
図14を参照して、第2端子500Aの第2部位520Aは、第1部位510から上下方向において下方に延びている。
図14及び
図21を参照して、第2端子500Aの第2部位520Aの所定方向におけるサイズは、対応するスルーホール710Aの所定方向におけるサイズよりも小さくなっている。第2端子500Aの第2部位520Aの左右方向におけるサイズは、対応するスルーホール710Aの左右方向におけるサイズよりも小さくなっている。
【0068】
図14に示されるように、第2部位420Aは、下側張り出し部440と、連結部422Aとを有している。また、第2部位520Aは、下側張り出し部540と、連結部522Aとを有している。即ち、第2部位420A,520Aは、下側張り出し部440,540を有している。
【0069】
図14に示されるように、本実施の形態の下側張り出し部440は、所定方向において内側に張り出している。下側張り出し部440は、上下方向において連結部422Aの下方に位置している。下側張り出し部440は、部位405Aを有している。部位405Aは、所定方向において、第1端子400Aのうち最も内側に位置している。第1端子400Aの第1部位410の内縁416の上端417は、所定方向において、第1端子400Aのうち最も内側に位置する部位405Aよりも外側に位置している。
【0070】
図14に示されるように、本実施の形態の下側張り出し部540は、所定方向において内側に張り出している。下側張り出し部540は、上下方向において連結部522Aの下方に位置している。第1端子400Aの下側張り出し部440と、対応する第2端子500Aの下側張り出し部540とは、上下方向において互いに同じ位置に位置している。下側張り出し部540は、部位505Aを有している。部位505Aは、所定方向において、第2端子500Aのうち最も内側に位置している。第2端子500Aの第1部位510の内縁516の上端517は、所定方向において、第2端子500Aのうち最も内側に位置する部位505Aよりも外側に位置している。
【0071】
図14に示されるように、本実施の形態の連結部422Aは、第2部位420Aの上端を規定している。連結部422Aは、上下方向において第1部位410に連結されている。連結部422Aは、第1部位410と下側張り出し部440とを互いに連結している。即ち、連結部422Aは、上側張り出し部430と下側張り出し部440とを互いに連結している。
【0072】
図14に示されるように、本実施の形態の連結部522Aは、第2部位520Aの上端を規定している。連結部522Aは、上下方向において第1部位
510に連結されている。連結部522Aは、第1部位510と下側張り出し部540とを互いに連結している。即ち、連結部522Aは、上側張り出し部530と下側張り出し部540とを互いに連結している。
【0073】
図14に示されるように、第1端子400Aは、凹部460と、付加的凹部480とを更に有している。また、第2端子500Aは、凹部560と、付加的凹部580と更に有している。即ち、端子300Aは、凹部460,560と、付加的凹部480,580とを更に有している。本実施の形態の凹部460,560は、上述した第1の実施の形態の凹部460,560(
図4参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0074】
図14に示されるように、付加的凹部480は、上下方向において第2部位420Aと同じ位置に位置している。付加的凹部480は、上下方向において連結部422Aの下方に位置している。付加的凹部480は、第2部位420Aの所定方向外側に位置している。付加的凹部480は、所定方向において電気部品100Aの内側に向かって凹んでいる。
【0075】
図14に示されるように、付加的凹部580は、第2部位520Aの所定方向外側に位置している。付加的凹部580は、上下方向において第2部位520Aと同じ位置に位置している。付加的凹部580は、上下方向において連結部522Aの下方に位置している。付加的凹部580は、所定方向において電気部品100Aの内側に向かって凹んでいる。
【0076】
端子300Aがスルーホール710Aに挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において何らかの外的要因によって本体200が基板700Aに対して傾いたときの、電気部品100Aの各部材の状態を以下に詳述する。
【0077】
図16及び
図18を参照して、挿入状態において本体200が基板700Aに対して支点部252を支点として傾いたとき、第1端子400Aの第1部位410は、基板700Aに接触する。より詳しくは、挿入状態において本体200が基板700Aに対して支点部252を支点として上下方向及び所定方向の双方と交差するように傾いたとき、第1部位410がスルーホール710Aの内壁712Aに接触する。なお、本発明はこれに限定されず、挿入状態において本体200が基板700Aに対して支点部252を支点として傾いたとき、第2端子500Aの第1部位510が基板700Aに接触してもよい。即ち、第1端子400A及び第2端子500Aの一方の第1部位410,510が、端子300Aがスルーホール710Aに挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において本体200が基板700Aに対して支点部252を支点として傾いたとき、基板700Aに接触すればよい。
【0078】
図16及び
図18を参照して、挿入状態において本体200が基板700Aに対して支点部252を支点として傾いたとき、第1端子400Aの第2部位420Aは、基板700Aに接触して本体200の過度の傾きを規制している。即ち、挿入状態において本体200が基板700Aに対して支点部252を支点として上下方向及び所定方向の双方と交差するように傾いたとき、第1端子400Aの第2部位420Aの下側張り出し部440が、基板700Aのスルーホール710Aの内壁712Aに接触して本体200の過度の傾きを規制している。
【0079】
なお、本発明はこれに限定されず、挿入状態において本体200が基板700Aに対して支点部252を支点として傾いたとき、第2端子500Aの第2部位520Aが、基板700Aに接触して本体200の過度の傾きを規制していてもよい。即ち、第1端子400A及び第2端子500Aの一方の第2部位420A,520Aが、挿入状態において本体200が基板700Aに対して支点部252を支点として傾いたとき、基板700Aに接触して本体200の過度の傾きを規制していればよい。電気部品100Aがこのように構成されていることにより、電気部品100Aの端子300Aを基板700Aにリフロー半田付けする場合、挿入状態において本体200に温風が当たって本体200が基板700Aに対して傾いたとしても、第1端子400A及び第2端子500Aの一方の第2部位420A,520Aが基板700Aに接触して、電気部品100Aが基板700Aに対して倒れないようになっている。
【0080】
図16及び
図18を参照して、本実施の形態の電気部品100Aにおいては、第1端子400Aの第1部位410が、基板700Aに接触しており、且つ、第1端子400Aの第2部位420Aが、基板700Aに接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Aの重心GRAは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。即ち、第1部位410が、基板700Aに接触しており、且つ、第2部位420Aが、基板700Aのスルーホール710Aの内壁712Aに接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Aの重心GRAは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。
【0081】
なお、本発明はこれに限定されず、第1端子400A及び第2端子500Aの一方の第1部位410,510が、基板700Aに接触しており、且つ、第1端子400A及び第2端子500Aの一方の第2部位420A,520Aが、基板700Aに接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Aの重心GRAが、所定方向において支点部252よりも内側に位置していればよい。電気部品100Aがこのように構成されていることにより、電気部品100Aの端子300Aを基板700Aにリフロー半田付けする場合、挿入状態において本体200に温風が当たって本体200が基板700Aに対して傾いたとしても、電気部品100Aが基板700Aに対して倒れずに自律的に元の姿勢に復帰するようになっている。
【0082】
本実施の形態の第2部位420A,520Aは、上側張り出し部430,530と下側張り出し部440,540とを互いに連結する連結部422A,522Aを有していたが、本発明はこれに限定されない。即ち、第2部位420A,520Aが、連結部422A,522Aを有さず、上側張り出し部430,530と下側張り出し部440,540とが互いに直接連結されていてもよい。
【0083】
(第3の実施の形態)
図22に示されるように、本発明の第3の実施の形態による組立体800Bは、基板700Bと、電気部品100Bとを備えている。
【0084】
図24に示されるように、本実施の形態の基板700Bは、複数のスルーホール710Bと、上面720Bと、下面730Bとを有している。本実施の形態の基板700Bは、上述した第1の実施の形態の基板700(
図2参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0085】
図22に示されるように、電気部品100Bは、基板700Bに搭載されるものである。本実施の形態の電気部品100Bは、所謂コネクタである。なお、本発明はこれに限定されず、電気部品100Bは、コネクタ以外の電気部品であってもよい。
図22及び
図33に示されるように、電気部品100Bは、本体200と、複数の端子300Bと、複数の付加的端子250とを備えている。より詳しくは、電気部品100Bは、本体200と、4つの端子300Bと、複数の付加的端子250とを備えている。なお、本発明はこれに限定されず、電気部品100Bは、本体200と、少なくとも2つの端子300Bとを備えていればよい。本実施の形態の本体200及び付加的端子250は、上述した第1の実施の形態の本体200及び付加的端子250(
図2参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0086】
図24を参照して、本実施の形態の端子300Bは、金属製である。端子300Bは、本体200に保持されている。端子300Bは、本体200が基板700Bに搭載される際に、スルーホール710Bに夫々挿入されてはんだ付けされる。端子300Bは、第1端子400Bと、第2端子500Bとを含んでいる。即ち、端子300Bは、2つの第1端子400Bと、2つの第2端子500Bとを含んでいる。第1端子400Bと第2端子500Bとは、所定方向において離れて位置している。第1端子400Bと第2端子500Bとは互いに同じ形状を有している。2つの第1端子400Bは、2つの第2端子500Bと夫々対応している。第1端子400Bの夫々は、対応する第2端子500Bと所定方向において対向している。第1端子400Bは、所定方向における本体200の外端付近に位置している。第2端子500Bは、所定方向における本体200の外端付近に位置している。2つの第1端子400Bは、左右方向における本体200の両端付近に夫々位置している。2つの第2端子500Bは、左右方向における本体200の両端付近に夫々位置している。
図24及び
図33を参照して、すべての端子300Bの所定方向におけるサイズは、対応する全てのスルーホール710Bの所定方向におけるサイズよりも小さくなっている。すべての端子300Bの左右方向におけるサイズは、対応する全てのスルーホール710Bの左右方向におけるサイズよりも小さくなっている。
【0087】
図24に示されるように、第1端子400Bは、第1部位410と、第2部位420Bとを有している。第2端子500Bは、第1部位510と、第2部位520Bとを有している。即ち、端子300Bの夫々は、第1部位410,510と、第2部位420B,520Bとを有している。本実施の形態の第1部位410,510は、上述した第1の実施の形態の第1部位410,510(
図4参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0088】
図24に示されるように、第1端子400Bの第2部位420Bは、第1部位410から上下方向において下方に延びている。
図24及び
図33を参照して、第1端子400Bの第2部位420Bの所定方向におけるサイズは、対応するスルーホール710Bの所定方向におけるサイズよりも小さくなっている。第1端子400Bの第2部位420Bの左右方向におけるサイズは、対応するスルーホール710Bの左右方向におけるサイズよりも小さくなっている。
【0089】
図24に示されるように、第2端子500Bの第2部位520Bは、第1部位510から上下方向において下方に延びている。
図24及び
図33を参照して、第2端子500Bの第2部位520Bの所定方向におけるサイズは、対応するスルーホール710Bの所定方向におけるサイズよりも小さくなっている。第2端子500Bの第2部位520Bの左右方向におけるサイズは、対応するスルーホール710Bの左右方向におけるサイズよりも小さくなっている。
【0090】
図24に示されるように、本実施の形態の第2部位420Bは、下側張り出し部440Bと、下側突起450と、連結部422Bとを有している。また、第2部位520Bは、下側張り出し部540Bと、下側突起550と、連結部522Bとを有している。即ち、第2部位420B,520Bは、下側張り出し部440B,540Bと、下側突起450,550と、連結部422B,522Bとを有している。
【0091】
図24に示されるように、本実施の形態の下側張り出し部440Bは、所定方向において内側に張り出している。下側張り出し部440Bは、上下方向において連結部422Bの下方に位置している。下側張り出し部440Bは、部位405Bを有している。部位405Bは、所定方向において、第1端子400Bのうち最も内側に位置している。第1端子400Bの第1部位410の内縁416の上端417は、所定方向において、第1端子400Bのうち最も内側に位置する部位405Bよりも外側に位置している。
【0092】
図24に示されるように、本実施の形態の下側張り出し部540Bは、所定方向において内側に張り出している。下側張り出し部540Bは、上下方向において連結部522Bの下方に位置している。下側張り出し部540Bは、部位505Bを有している。部位505Bは、所定方向において、第2端子500Bのうち最も内側に位置している。第2端子500Bの第1部位510の内縁516の上端517は、所定方向において、第2端子500Bのうち最も内側に位置する部位505Bよりも外側に位置している。
【0093】
図32に示されるように、本実施の形態の第1端子400Bにおいて、下側突起450及び下側張り出し部440Bは、上下方向において互いに異なる位置に位置している。即ち、下側張り出し部440Bは、上下方向において下側突起450の上方に位置している。
図24及び
図32を参照して、第1端子400Bは、所定方向における下側突起450と下側張り出し部440Bとの間に空間を有していない。
【0094】
図32に示されるように、本実施の形態の第2端子500Bにおいて、下側突起550及び下側張り出し部540Bは、上下方向において互いに異なる位置に位置している。即ち、下側張り出し部540Bは、上下方向において下側突起550の上方に位置している。
図24及び
図32を参照して、第2端子500Bは、所定方向における下側突起550と下側張り出し部540Bとの間に空間を有していない。
【0095】
図24に示されるように、第1端子400Bの下側張り出し部440Bと、対応する第2端子500Bの下側張り出し部540Bとは、上下方向において互いに同じ位置に位置している。第1端子400Bの下側突起450と、対応する第2端子500Bの下側突起550とは、上下方向において互いに同じ位置に位置している。
【0096】
図24に示されるように、本実施の形態の連結部422Bは、下方に延びた後、下方且つ所定方向内側に延びている。連結部422Bは、第2部位420Bの上端を規定している。連結部422Bは、上下方向において第1部位410に連結されている。連結部422Bは、第1部位410と下側突起450とを連結している。
【0097】
図24に示されるように、本実施の形態の連結部522Bは、下方に延びた後、下方且つ所定方向内側に延びている。連結部522Bは、第2部位520Bの上端を規定している。連結部522Bは、上下方向において第1部位510に連結されている。連結部522Bは、第1部位510と下側突起550とを連結している。
【0098】
図24に示されるように、第1端子400Bは、上側張り出し部430を更に有している。また、第2端子500Bは、上側張り出し部530を更に有している。即ち、端子300Bは、上側張り出し部430,530を有している。本実施の形態の上側張り出し部430,530は、上述した第1の実施の形態の上側張り出し部430,530(
図4参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0099】
図24に示されるように、第1端子400Bは、凹部460と、窪み部470Bと、付加的凹部480Bとを更に有している。また、第2端子500Bは、凹部560と、窪み部570Bと、付加的凹部580Bとを更に有している。即ち、端子300Bは、凹部460,560と、窪み部470B,570Bと、付加的凹部480B,580Bとを更に有している。本実施の形態の凹部460,560は、上述した第1の実施の形態の凹部460,560(
図4参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0100】
図24に示されるように、窪み部470Bは、上下方向において下側突起450と同じ位置に位置している。窪み部470Bは、下側突起450の所定方向内側に位置している。窪み部470Bは、所定方向において電気部品100Bの外側に向かって凹んでいる。
【0101】
図24に示されるように、窪み部570Bは、上下方向において下側突起550と同じ位置に位置している。窪み部570Bは、下側突起550の所定方向内側に位置している。窪み部570Bは、所定方向において電気部品100Bの外側に向かって凹んでいる。
【0102】
図24に示されるように、付加的凹部480Bは、上下方向において連結部422Bの下方に位置している。付加的凹部480Bは、上下方向において下側突起450の上方に位置している。付加的凹部480Bは、上下方向において端面454の上方に位置している。付加的凹部480Bは、第2部位420Bの所定方向外側に位置している。付加的凹部480Bは、所定方向において電気部品100Bの内側に向かって凹んでいる。
【0103】
図24に示されるように、付加的凹部580Bは、上下方向において連結部522Bの下方に位置している。付加的凹部580Bは、上下方向において下側突起550の上方に位置している。付加的凹部580Bは、上下方向において端面554の上方に位置している。付加的凹部580Bは、第2部位520Bの所定方向外側に位置している。付加的凹部580Bは、所定方向において電気部品100Bの内側に向かって凹んでいる。
【0104】
端子300Bがスルーホール710Bに挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において、何らかの外的要因によって本体200が基板700Bに対して傾いたときの電気部品100Bの各部材の状態を以下に詳述する。
【0105】
図26及び
図28を参照して、挿入状態において本体200が基板700Bに対して支点部252を支点として傾いたとき、第1端子400Bの第1部位410は、基板700Bに接触する。より詳しくは、挿入状態において本体200が基板700Bに対して支点部252を支点として上下方向及び所定方向の双方と交差するように傾いたとき、第1部位410がスルーホール710Bの内壁712Bに接触する。なお、本発明はこれに限定されず、挿入状態において本体200が基板700Bに対して支点部252を支点として傾いたとき、第2端子500Bの第1部位510が基板700Bに接触してもよい。即ち、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第1部位410,510が、端子300Bがスルーホール710Bに挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において本体200が基板700Bに対して支点部252を支点として傾いたとき、基板700Bに接触すればよい。
【0106】
図26及び
図28を参照して、挿入状態において本体200が基板700Bに対して支点部252を支点として傾いたとき、第1端子400Bの第2部位420B及び第2端子500Bの第2部位520Bの両方が、基板700Bに接触して、本体200の過度の傾きを規制している。即ち、挿入状態において本体200が基板700Bに対して支点部252を支点として上下方向及び所定方向の双方と交差するように傾いたとき、第1端子400Bの第2部位420B及び第2端子500Bの第2部位520Bが、基板700Bのスルーホール710Bの内壁712Bに夫々接触して本体200の過度の傾きを規制している。
【0107】
なお、本発明はこれに限定されず、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第2部位420B,520Bが、挿入状態において本体200が基板700Bに対して支点部252を支点として傾いたとき、基板700Bに接触して本体200の過度の傾きを規制していればよい。電気部品100Bがこのように構成されていることにより、電気部品100Bの端子300Bを基板700Bにリフロー半田付けする場合、挿入状態において本体200に温風が当たって本体200が基板700Bに対して傾いたとしても、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第2部位420B,520Bが基板700Bに接触して、電気部品100Bが基板700Bに対して倒れないようになっている。
【0108】
図26及び
図28を参照して、第1端子400Bの第1部位410が、基板700Bに接触しており、且つ、第1端子400Bの第2部位420B及び第2端子500Bの第2部位520Bの両方が、基板700Bに接触して本体
200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Bの重心GRBは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。即ち、第1部位410が、基板700Bに接触しており、且つ、第2部位420B及び第2部位520Bが、基板700Bのスルーホール710Bの内壁712Bに夫々接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Bの重心GRBは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。
【0109】
なお、本発明はこれに限定されず、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第1部位410,510が、基板700Bに接触しており、且つ、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第2部位420B,520Bが、基板700Bに接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Bの重心GRBが、所定方向において支点部252よりも内側に位置していればよい。電気部品100Bがこのように構成されていることにより、電気部品100Bの端子300Bを基板700Bにリフロー半田付けする場合、挿入状態において本体200に温風が当たって本体200が基板700Bに対して傾いたとしても、電気部品100Bが基板700Bに対して倒れずに自律的に元の姿勢に復帰するようになっている。
【0110】
上述の実施の形態の組立体800Bは、以下のように変形可能である。
【0111】
図29及び
図30に示されるように、本変形例による組立体800Cは、基板700Bよりも厚さの薄い基板701と、電気部品100Bとを備えている。本変形例の電気部品100Bは、上述した実施の形態の電気部品100B(
図31参照)と同様であり、詳細な説明を省略する。
【0112】
図30に示されるように、本変形例の基板701は、複数のスルーホール711と、上面721と、下面731とを有している。なお、本発明はこれに限定されず、基板701は、少なくとも2つのスルーホール711を有していればよい。
本変形例のスルーホール711,上面721及び下面731は、上述の実施の形態のスルーホール710B,上面720B及び下面730Bと同様であり、詳細な説明を省略する。
【0113】
図30を参照して、端子300Bがスルーホール711に挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において何らかの外的要因によって本体200が基板701に対して傾いたときの、電気部品100Bの各部材の状態を以下に詳述する。
【0114】
図30を参照して、挿入状態において本体200が基板701に対して支点部252(
図22参照)を支点として傾いたとき、第1端子400Bの第1部位410は、基板701に接触する。より詳しくは、挿入状態において本体200が基板701に対して支点部252を支点として上下方向及び所定方向の双方と交差するように傾いたとき、第1部位410がスルーホール711の内壁713に接触する。なお、本発明はこれに限定されず、挿入状態において本体200が基板701に対して支点部252を支点として傾いたとき、第2端子500Bの第1部位510が基板701に接触してもよい。即ち、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第1部位410,510が、端子300Bがスルーホール711に挿入されており且つはんだ付けされていない挿入状態において本体200が基板701に対して支点部252を支点として傾いたとき、基板701に接触すればよい。
【0115】
図30を参照して、挿入状態において本体200が基板701に対して支点部252(
図22参照)を支点として傾いたとき、第1端子400Bの第2部位420B及び第2端子500Bの第2部位520Bの両方が基板701に接触し、本体200の過度の傾きを規制している。即ち、挿入状態において本体200が基板701に対して支点部252を支点として傾いたとき、第1端子400Bの第2部位420Bが基板701のスルーホール711の内壁713に接触し、且つ、第2端子500Bの第2部位520Bが基板701の下面731に接触して、本体200の過度の傾きを規制している。より詳しくは、挿入状態において本体200が基板701に対して支点部252を支点として上下方向及び所定方向の双方と交差するように傾いたとき、第1端子400Bの第2部位420Bが基板701のスルーホール711の内壁713に接触し、且つ、第2端子500Bの第2部位520Bの下側突起
550の端面
554が基板701の下面731に引っ掛かることにより、本体200の過度の傾きを規制している。
【0116】
なお、本発明はこれに限定されず、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第2部位420B,520Bが、挿入状態において本体200が基板701に対して支点部252を支点として傾いたとき、基板701に接触して本体200の過度の傾きを規制していればよい。電気部品100Bがこのように構成されていることにより、電気部品100Bの端子300Bを基板700Bよりも厚さの薄い基板701にリフロー半田付けする場合においても、挿入状態において本体200に温風が当たって本体200が基板701に対して傾いた際に、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第2部位420B,520Bが基板701に接触して、電気部品100Bが基板701に対して倒れないようになっている。
【0117】
図30を参照して、第1端子400Bの第1部位410が、基板701に接触しており、且つ、第1端子400Bの第2部位420B及び第2端子500Bの第2部位520Bの両方が、基板701に接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Bの重心GRBは、所定方向において支点部252(
図22参照)よりも内側に位置している。即ち、第1部位410が、基板701に接触しており、且つ、第2部位420Bがスルーホール711の内壁713に接触しつつ、第2部位520Bが基板701の下面731に接触することにより、本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Bの重心GRBは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。より詳しくは、第1部位410が、基板701に接触しており、且つ、第2部位420Bがスルーホール711の内壁713に接触しつつ、第2部位520Bの下側突起550の端面554が基板701の下面731に引っ掛かることにより、本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Bの重心GRBは、所定方向において支点部252よりも内側に位置している。
【0118】
なお、本発明はこれに限定されず、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第1部位410,510が、基板701に接触しており、且つ、第1端子400B及び第2端子500Bの一方の第2部位420B,520Bが、基板701に接触して本体200の過度の傾きを規制しているとき、電気部品100Bの重心GRBが、所定方向において支点部252よりも内側に位置していればよい。電気部品100Bがこのように構成されていることにより、電気部品100Bの端子300Bを基板700Bよりも厚さの薄い基板701にリフロー半田付けする場合においても、挿入状態において本体200に温風が当たって本体200が基板701に対して傾いた際に電気部品100Bが基板701に対して倒れずに自律的に元の姿勢に復帰するようになっている。
【0119】
本変形例の電気部品100Bは、基板700Bのような厚い基板に搭載する場合、第2の実施の形態の電気部品100Aのように、第1端子400の第1部位410及び第2部位420Bの両方が基板に接触する。また、本変形例の電気部品100Bは、基板701のような薄い基板に搭載する場合には、第1の実施の形態の電気部品100のように、基板に接触する第1部位410を含む第1端子400Bと対応する第2端子500Bの第2部位520Bの下側突起550が基板に引っ掛かる。これにより、本変形例の電気部品100Bにおいては、搭載する基板の厚さにかかわらず、挿入状態において本体200が基板に対して傾いたときに基板に対する過度な傾きが確実に防止される。
【0120】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、種々の変形が可能である。また、以上の実施の形態及び変形例を複数組み合わせてもよい。
【0121】
本実施の形態の電気部品100,100A,100Bは、付加的端子250を備えていたが、本発明はこれに限定されず、電気部品100,100A,100Bは、付加的端子250を備えていなくてもよい。この場合、本体200の下端の角が支点部252として機能することとなる。
【0122】
上述の第1の実施の形態及び第3の実施の形態の下側突起450,550は、端子300,300B夫々において1つであったが、本発明はこれに限定されない。即ち、下側突起450,550は、上下方向において隣接する複数の突起であって互いに同じ方向に突出している複数の突起からなるものであってもよい。なお、下側突起450,550がこのように構成されている場合、複数の突起の上下方向における間隔は、上側張り出し部430,530から下側突起450,550までの間隔よりも短くなっている必要がある。
【0123】
上述の実施の形態の下側突起450,550は、ダボ出しにより形成された山状の突起であったが、本発明はこれに限定されない。即ち、下側突起450,550の頂点は、エッジ状であってもよいし、切り起こしによって形成されていてもよい。下側突起450,550をこのように構成することにより、挿入状態において本体200が基板700,701に対して傾いたとき、基板700,701の下面730,731に対する下側突起450,550の引っ掛かりをより強くすることができ、本体200の基板700,701に対する過度の傾きの規制をより強化することができる。
【符号の説明】
【0124】
100,100A,100B 電気部品
200 本体
250 付加的端子
252 支点部
300,300A,300B 端子
400,400A,400B 第1端子
405,405A,405B 部位
410 第1部位
411 上端
412 外縁
413 上端
416 内縁
417 上端
420,420A,420B 第2部位
422,422A,422B 連結部
430 上側張り出し部
440,440B 下側張り出し部
450 下側突起
452 ガイド部
454 端面
460 凹部
470,470B 窪み部
480,480B 付加的凹部
500,500A,500B 第2端子
505,505A,505B 部位
510 第1部位
511 上端
512 外縁
513 上端
516 内縁
517 上端
520,520A,520B 第2部位
522,522A,522B 連結部
530 上側張り出し部
540,540B 下側張り出し部
550 下側突起
552 ガイド部
554 端面
560 凹部
570,570B 窪み部
580,580B 付加的凹部
700,700A,700B 基板
701 基板
710,710A,710B スルーホール
711 スルーホール
712,712A,712B 内壁
713 内壁
720,720A,720B 上面
721 上面
730,730A,730B 下面
731 下面
800,800A,800B,800C 組立体
GR 重心
GRA 重心
GRB 重心
S1 サイズ
S2 サイズ