(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】放射線検出装置
(51)【国際特許分類】
A61B 6/42 20240101AFI20240502BHJP
H01Q 1/24 20060101ALI20240502BHJP
H01Q 19/22 20060101ALI20240502BHJP
【FI】
A61B6/42 500Q
H01Q1/24 Z
H01Q19/22
A61B6/42 500S
(21)【出願番号】P 2021200400
(22)【出願日】2021-12-09
【審査請求日】2023-06-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 誠
(72)【発明者】
【氏名】石上 智久
(72)【発明者】
【氏名】志村 元
(72)【発明者】
【氏名】相馬 朝康
(72)【発明者】
【氏名】石成 裕
(72)【発明者】
【氏名】近藤 弘人
(72)【発明者】
【氏名】多川 元気
【審査官】佐野 浩樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-164069(JP,A)
【文献】国際公開第2017/141856(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0058242(US,A1)
【文献】特開2019-122831(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0129048(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0251806(US,A1)
【文献】特開2011-112923(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0106181(US,A1)
【文献】特開2010-118845(JP,A)
【文献】特表2015-533046(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/00 - 6/58 、
H01Q 1/12 - 1/26 、15/00 -19/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線検出装置であって、
入射面及び側面を有する筐体と、
前記筐体に収容されており、電波を反射する反射面を有する反射部材と、
前記筐体に収容されているアンテナ素子と、を備え、
前記筐体の前記側面は、導電体領域と、前記導電体領域よりも電波の透過率が高い透過領域とを有し、
前記アンテナ素子及び前記透過領域は、前記反射部材の前記反射面の法線方向に位置し、
前記アンテナ素子の動作周波数の波長をλとすると、
前記入射面に平行な方向における前記反射面の長さは、nを整数として、nλ/2-λ/8よりも大きく、nλ/2+λ/8よりも小さく、
前記反射面の法線方向における前記アンテナ素子と前記反射面との間の距離は、λ/8よりも大きく、3λ/8よりも小さい、放射線検出装置。
【請求項2】
前記透過領域に対する平面視において、前記入射面に平行な方向における前記透過領域の中心と前記反射面の中心との間の距離は、λ/2よりも小さい、請求項
1に記載の放射線検出装置。
【請求項3】
前記反射面の法線方向における前記アンテナ素子と前記反射面との間の距離は、λ/4に等しい、請求項1
又は2に記載の放射線検出装置。
【請求項4】
前記入射面に平行な方向における前記反射面の長さは、λに等しい、請求項1乃至
3の何れか1項に記載の放射線検出装置。
【請求項5】
前記反射部材の前記法線方向における前記反射部材の長さは、前記動作周波数に対する前記反射部材の表皮深さよりも大きい、請求項1乃至
4の何れか1項に記載の放射線検出装置。
【請求項6】
前記反射面は、凹形状を有する、請求項1乃至
5の何れか1項に記載の放射線検出装置。
【請求項7】
前記反射部材は、複数の部分に分離されており、前記複数の部分のうちの互いに隣接する2つの部分の距離は、λ/2よりも小さい、請求項1乃至
6の何れか1項に記載の放射線検出装置。
【請求項8】
前記放射線検出装置は、前記入射面から入射した放射線を電気信号に変換するセンサパネルをさらに備え、
前記筐体は、前記入射面の反対側にある背面をさらに有し、
前記アンテナ素子は、前記センサパネルと前記背面との間に位置する、請求項1乃至
7の何れか1項に記載の放射線検出装置。
【請求項9】
前記放射線検出装置は、
前記センサパネルが取り付けられた第1面と、前記反射部材が取り付けられた第2面とを有する支持板と、
前記支持板の前記第2面に取り付けられた導電部材とをさらに備え、
前記導電部材と前記反射部材の前記反射面との間の距離は、λ/2よりも小さい、請求項
8に記載の放射線検出装置。
【請求項10】
前記アンテナ素子の前記動作周波数は、2.4GHz帯又は5GHz帯に含まれる、請求項1乃至
9の何れか1項に記載の放射線検出装置。
【請求項11】
放射線検出装置であって、
入射面及び側面を有する筐体と、
前記筐体に収容されており、電波を反射する反射面を有する反射部材と、
前記筐体に収容されているアンテナ素子と、を備え、
前記筐体の前記側面は、導電体領域と、前記導電体領域よりも電波の透過率が高い透過領域とを有し、
前記アンテナ素子の動作周波数の波長をλとすると、前記入射面に平行な方向における前記反射面の長さは、nを整数として、nλ/2-λ/8よりも大きく、nλ/2+λ/8よりも小さく、
前記反射部材は、前記アンテナ素子から前記透過領域に直接向かう第1電波と、前記アンテナ素子から前記反射面に到達し、前記反射面で反射することによって前記透過領域に向かう第2電波とが強め合うような位置に配置されている、放射線検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
薄型で軽量な可搬型の放射線撮影装置として、多くのデジタル放射線撮影装置が製品化されている。特許文献1には、可搬性を向上させるために、外部装置と無線通信を行うワイヤレス放射線撮影装置を提案する。この放射線撮像装置では、導電体で構成された筐体内のアンテナから電波を効率的に装置外へ伝搬するために、筐体の一部が非導電性カバーに置き換わっている。非特許文献1は、無線通信用のデータ信号強度を強めることによって、動作周波数での電波放射量を高めることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献】
【0004】
【文献】平沢一紘著「アンテナの特性と解法の基礎技術」、日刊工業新聞社、2011年2月17日、p.113~139
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
無線通信が可能な放射線検出装置では、例えば省電力化のため、筐体内のアンテナから筐体外へ電波を効率よく伝搬することが望ましい。本発明は、筐体内のアンテナから筐体外へ電波を効率よく伝搬するための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題に鑑みて、放射線検出装置であって、入射面及び側面を有する筐体と、前記筐体に収容されており、電波を反射する反射面を有する反射部材と、前記筐体に収容されているアンテナ素子と、を備え、前記筐体の前記側面は、導電体領域と、前記導電体領域よりも電波の透過率が高い透過領域とを有し、前記アンテナ素子及び前記透過領域は、前記反射部材の前記反射面の法線方向に位置し、前記アンテナ素子の動作周波数の波長をλとすると、前記入射面に平行な方向における前記反射面の長さは、nを整数として、nλ/2-λ/8よりも大きく、nλ/2+λ/8よりも小さく、前記反射面の法線方向における前記アンテナ素子と前記反射面との間の距離は、λ/8よりも大きく、3λ/8よりも小さい、放射線検出装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
上記手段により、筐体内のアンテナから筐体外へ電波を効率よく伝搬できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一部の実施形態の放射線検出装置の構成例を説明する模式図である。
【
図2】一部の実施形態の反射部材の構成例を説明する模式図である。
【
図3】一部の実施形態の反射部材の構成例を説明する模式図である。
【
図4】一部の実施形態の実験に使用する放射線検出装置を説明する模式図である。
【
図5】一部の実施形態の実験結果を説明するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
図1を参照して、一部の実施形態に係る放射線検出装置100の構成例について説明する。放射線検出装置100は、入射した放射線を検出する機能を有する。放射線検出装置100が放射線画像を生成するために使用される場合に、放射線検出装置100は放射線撮像装置と呼ばれてもよい。
図1(a)は、放射線検出装置100の斜視図を示す。
図1(a)では、筐体111を輪郭のみで示すことによって、筐体111の内部の構造を視認できるようにしている。しかし、筐体111は、不透明な材料で形成されてもよい。
図1(b)は、放射線検出装置100の側面断面図を示す。
図1(c)は、放射線検出装置100の上面断面図を示す。放射線検出装置100の方向を示すために、3次元の直交座標系CSを設定する。以下の説明において、x軸、y軸及びz軸が参照された場合に、直交座標系CSにおける軸を表す。
【0011】
放射線検出装置100は、例えば、センサパネル101と、センサ支持板102と、プリント回路基板103と、バッテリ108と、同軸ケーブル109と、アンテナ110と、筐体111と、反射部材115とを有する。センサパネル101と、センサ支持板102と、プリント回路基板103と、バッテリ108と、同軸ケーブル109と、アンテナ110と、反射部材115とは、筐体111に収容されている。筐体111は、放射線検出装置100の外観を規定する。
【0012】
筐体111は、薄い直方体状であってもよい。直方体が薄いとは、例えば、1つの頂点に集まる3辺の長さのうち最小の辺の長さが、他の2辺のそれぞれの長さよりも十分に小さい(例えば、10分の1以下や5分の1以下である)ことを意味してもよい。また、筐体111が直方体状であるとは、筐体111が直方体又はそれに近い形状を有することを意味してもよい。例えば、筐体111の6つの面は、平坦であってもよいし、段差(凸部や凹部を含む)を有してもよいし、曲面であってもよい。何れの場合であっても、筐体111が直方体状であるという。筐体111が放射線検出装置100の外観を規定するため、放射線検出装置100も薄い直方体状である。
【0013】
筐体111の6つの面のうち、放射線検出装置100の使用時に放射線源に向けられる面を入射面111aと呼ぶ。
図1(a)の例では、筐体111の下側の面が入射面111aである。すなわち、
図1(a)の下側から放射線が放射線検出装置100に照射される。放射線源から照射され、被写体を透過した放射線は、入射面111aに入射し、放射線検出装置100の内部(具体的に、センサパネル101)に到達する。筐体111の6つの面のうち、入射面111aの反対側にある面を背面111bと呼ぶ。入射面111a及び背面111bはいずれも、xy平面に平行である。
【0014】
筐体111の6つの面のうち、入射面111a及び背面111b以外の4つの面を側面111c~111fと呼ぶ。側面111cと側面111dとは互いに反対側にあり、どちらともyz平面に平行である。側面111eと側面111fとは互いに反対側にあり、どちらともxz平面に平行である。
【0015】
筐体111は、以下に説明する領域を除いて、剛性を有する材料で形成される。このような材料は、導電性を有する材料であってもよい。例えば、筐体111は、マグネシウム、ステンレス、アルミ、銅、鉄などのような金属で形成されてもよい。筐体111は、メッシュ状に金属が埋め込まれた樹脂で形成されてもよい。筐体111は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)のような導電性樹脂で形成されてもよい。入射面111aの一部(例えば、入射面111aに対する平面視(z軸方向)においてセンサパネル101と重なる部分112)は、放射線透過率が周囲よりも高い材料で形成されてもよい。また、筐体111は、側面111eの一部に電波透過領域113を有し、背面111bの一部に電波透過領域114を有してもよい。電波透過領域113、114の詳細については後述する。
【0016】
センサパネル101は、入射面111bから放射線検出装置100に入射した放射線を電気信号に変換する。センサパネル101には複数の画素回路が2次元状に配列されている。各画素回路は、放射線を電荷に変換するための変換素子と、電荷量に応じた電気信号を転送するためのスイッチ素子とを有する。センサパネル101は、入射面111aに対して略平行になるように、筐体111の内部に取り付けられている。2つの平面が略平行であるとは、2つの平面が平行である(すなわち、2つの平面の法線のなす角が0度である)場合だけでなく、2つの平面がほぼ平行である(例えば、2つの平面の法線のなす角が5度以下又は10度以下である)場合も含む。
【0017】
センサパネル101は、センサ支持板102によって支持されている。センサ支持板102は、入射面111aに対して略平行になるように、筐体111の内部に取り付けられている。また、センサ支持板102は、センサパネル101に対しても略平行である。例えば、センサ支持板102は、筐体111に取り付けられてもよい。センサ支持板102は、導電性を有する材料で形成されてもよい。例えば、センサ支持板102は、筐体111と同様に、金属で形成されてもよいし、メッシュ状に金属が埋め込まれた樹脂で形成されてもよいし、CFRPのような導電性樹脂で形成されてもよい。センサ支持板102が導電性を有する場合に、センサ支持板102は、導電板と呼ばれてもよい。
【0018】
センサパネル101は、センサ支持板102に直接、取り付けられてもよい(すなわち、センサパネル101がセンサ支持板102に接触してもよい)。これに代えて、センサパネル101とセンサ支持板102との間に、放射線遮蔽板(不図示)が配置されてもよい。放射線遮蔽板は、放射線検出装置100に入射した放射線からプリント回路基板103の回路を保護したり、放射線の後方散乱による画像劣化を抑制したりすることができる。センサ支持板102は、センサパネル101に対して、入射面111aとは反対側に位置する。言い換えると、センサ支持板102は、センサパネル101と背面111bとの間に位置する。入射面111aに対する平面視において、センサ支持板102は、センサパネル101よりも大きくてもよいし、同じ大きさであってもよいし、センサパネル101よりも小さくてもよい。
【0019】
プリント回路基板103、バッテリ108、アンテナ110、及び反射部材115は、センサ支持板102(具体的に、背面111bの方の面)に取り付けられている。プリント回路基板103には、放射線検出装置100の動作を実現するための様々な回路や部品が搭載されている。例えば、プリント回路基板103に、読出し回路104、制御回路105、無線通信回路106、及びコネクタ107が実装されている。読出し回路104、制御回路105、及び無線通信回路106はそれぞれ、集積回路(IC:Integrated Circuit)であってもよい。読み出し回路104は、センサパネル101の画素回路から電気信号を読み出すように構成される。制御回路105は、放射線検出装置100の全体的な制御を行うように構成される。無線通信回路106は、アンテナ110を用いて放射線検出装置100と外部装置との無線通信を行うように構成される。外部装置とは、放射線検出装置100の外部にある装置のことである。バッテリ108は、放射線検出装置100の各構成要素に動作電力を供給する。これに代えて、プリント回路基板103に無線通信回路106及びコネクタ107が実装され、無線通信回路106及びコネクタ107は別の異なるプリント回路基板に実装されてもよい。
【0020】
アンテナ110は、アンテナ素子110aと、導電板110bとによって構成される。導電板110bは、センサ支持板102に取り付けられている。導電板110bは、アンテナ素子110aとセンサ支持板102との間に位置する。アンテナ110とコネクタ107とは、同軸ケーブル109によって互いに接続されている。同軸ケーブル109は、アンテナ110の給電線として機能する。同軸ケーブル109は、互いに電気的に分離された第1導体及び第2導体を有する。例えば、同軸ケーブル109は、内部導体(芯線とも呼ばれる)と外部導体(外皮とも呼ばれる)とを有しており、これらの導体は、互いに電気的に分離されている。2つの部材が互いに電気的に分離されているとは、これらの部材が等価回路図において同一のノードを構成しないことを意味してもよい。一方、2つの部材が互いに電気的に接続されているとは、これらの部材が等価回路図において同一のノードを構成することを意味してもよい。
【0021】
コネクタ107及び同軸ケーブル109の内部導体を通じて、無線通信回路106からアンテナ素子110aへ、無線送信するデータ信号に応じた電気信号が供給される。コネクタ107及び同軸ケーブル109の外部導体を通じて、無線通信回路106から導電板110bへ、接地電位が供給される。アンテナ素子110aは、供給された電気信号に応じた電波を放射する。例えば、アンテナ素子110aは、放射線検出装置100で生成された画像信号を無線送信するために使用されてもよい。さらに、アンテナ素子110aは、外部装置からの信号を含む電波を受信するために使用されてもよい。このように、アンテナ素子110aは、外部装置との無線通信のために使用される。
図1の例では、アンテナ素子110aと導電板110bとによって、逆L型アンテナが構成される。これに代えて、アンテナ110は、逆F型アンテナであってもよし、モノポールアンテナであってもよいし、ダイポールアンテナであってもよいし、他の構成のアンテナであってもよい。
【0022】
アンテナ素子110aは、特定の動作周波数の電波を送受信するように構成される。動作周波数とは、アンテナ素子110aによる送受信に適した(例えば、利得が大きい)周波数のことであってもよい。アンテナ素子110aは、特定の範囲の周波数帯に含まれる任意の周波数を動作周波数としてもよい。この場合に、この特定の範囲の周波数帯は、動作周波数帯と呼ばれてもよい。アンテナ素子110aは、複数の周波数帯を動作周波数帯としてもよい。
【0023】
例えば、アンテナ素子110aが無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac)の規格に準拠した無線通信で使用されるデュアルバンドアンテナであるとする。この場合に、アンテナ素子110aの動作周波数帯は、2.4GHz帯と5GHz帯との両方である。アンテナ素子110aが無線LAN(IEEE802.11b/g/n)の規格に準拠した無線通信で使用されるシングルバンドアンテナであるとする。この場合に、アンテナ素子110aの動作周波数帯は、2.4GHz帯である。アンテナ素子110aが無線LAN(IEEE802.11a/n/ac)の規格に準拠した無線通信で使用されるシングルバンドアンテナであるとする。この場合に、アンテナ素子110aの動作周波数帯は、5GHz帯である。アンテナ素子110aが無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be)の規格に準拠した無線通信機能で使用されるトライバンドアンテナであるとする。この場合に、アンテナ素子110aの動作周波数帯は、2.4GHz帯、5GHz帯、及び6GHz帯である。アンテナ素子110aの動作周波数帯は、上記以外のものであってもよい。
【0024】
アンテナ素子110aから放射された電波は、電波透過領域113、114を通じて筐体111の外部に伝搬する。また、外部装置からの電波は、電波透過領域113、114を通じて筐体111の内部へ伝搬する。以下、電波透過領域113について説明するが、電波透過領域114についても同様の説明が当てはまる。電波透過領域113とは、筐体111における電波透過領域113の周囲の導電体領域よりも電波透過率が高い領域のことである。例えば、電波透過領域113は、導電体材料で形成された筐体111の一部を取り除くことによって形成されてもよい。すなわち、電波透過領域113は、導電性材料を含まない。電波透過領域113は、アンテナ素子110aの動作周波数の波長の2分の1以上の幅となる部分を含む。例えば、電波透過領域113が長方形状である場合に、少なくとも長辺がアンテナ素子110aの動作周波数の波長の2分の1以上である。アンテナ素子110aが複数の動作周波数を有する場合に、電波透過領域113は、アンテナ素子110aの最も低い動作周波数の波長の2分の1以上の幅となる部分を含む。アンテナ素子110aは、側面111fよりも側面111eの近くに位置する。そのため、電波透過領域113は、側面111fではなく、側面111eに形成されている。
【0025】
電波透過領域113は、絶縁体のカバーで覆われていてもよい。このカバーは、外光によるセンサパネル101の露光を抑制するために、遮光性を有していてもよい。例えば、カバーは樹脂で形成されてもよい。電波透過領域113、114の位置及び個数は上記の例に限られない。筐体111は、電波透過領域113及び電波透過領域114に代えて又はこれらに加えて、別の電波透過領域を有してもよい。例えば、筐体111は、側面111cに別の電波透過領域を有してもよい。電波透過領域113に対する平面視において(すなわち、y軸方向から見た場合に)、アンテナ素子110aの少なくとも一部が電波透過領域113に重なる。
図1(b)の例では、電波透過領域113に対する平面視において、アンテナ素子110aの全体が電波透過領域113に重なる。
【0026】
反射部材115は、アンテナ素子110aに関して、電波透過領域113の反対側にある。言い換えると、アンテナ素子110aは、反射部材115と電波透過領域113との間に位置し、これらに挟まれている。反射部材115の複数の面のうち、アンテナ素子110aの側の面を反射面115a(
図2(a))と呼ぶ。反射部材115は、電波を反射する材料、例えば導電体で形成されている。反射部材115は、マグネシウム、ステンレス、アルミ、銅、鉄などのような金属で形成されてもよい。反射部材115は、メッシュ状に金属が埋め込まれた樹脂で形成されてもよい。反射部材115は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)のような導電性樹脂で形成されてもよい。反射部材115は、センサ支持板102に電気的に接続されてもよい。
【0027】
電波透過領域113に対する平面視において(すなわち、y軸方向から見た場合に)、反射部材115は、アンテナ素子110aよりも大きくてもよい。具体的に、電波透過領域113に対する平面視において、アンテナ素子110aの全体が反射部材115に重なってもよい。反射部材115の反射面115aの法線方向(すなわち、y軸負方向)にアンテナ素子110a及び電波透過領域113が位置する。
【0028】
図2を参照して、反射部材115について詳細に説明する。
図2(a)は、xy平面に平行であり、電波透過領域113、114、アンテナ110及び反射部材115を通る平面における放射線検出装置100の断面図を示す。以下の説明において、反射面115aの法線方向におけるアンテナ素子110aと反射面115aとの間の距離をLとする。距離Lは、
図1(c)に示すように、アンテナ素子110aの反射部材115の側の端部から、反射面115aとの間の距離である。また、反射面115aの法線方向における反射部材115の長さ(反射部材115の厚さということもある)をDとする。
【0029】
図2(a)では、放射線検出装置100が枠体200に取り付けられた状態を示す。放射線検出装置100は使用時に、このような枠体200に取り付けられることがある。枠体200が導電体で構成される場合に、電波透過領域114がふさがれてしまい、電波透過領域114を通じた電波伝搬効率が低下する。一方、筐体111の側面に位置する電波透過領域113は、放射線検出装置100の使用時にふさがれる可能性が低い。そこで、電波透過領域113を通じた電波の伝搬効率を向上することは重要となる。
【0030】
アンテナ素子110aから放射された一部の電波(電波201と表す)は、アンテナ素子110aから電波透過領域113に直接向かう。また、アンテナ素子110aから放射された別の一部の電波(電波202と表す)は、アンテナ素子110aから反射部材115へ向かい、反射面115aに到達する。反射面は、電波202を、電波203として反射する。電波203は電波透過領域113に向かう。一部の実施形態によれば、電波201と電波203とが互いに強め合うような位置に反射部材115が配置されている。これによって、反射部材115を有しない放射線検出装置と比較して、アンテナ素子110aから筐体111の外部へ電波を効率よく伝搬できる。
【0031】
以下、電波201と電波203とが互いに強め合うための具体的な条件について説明する。アンテナ素子110aの動作周波数をfと表す。アンテナ素子110aが複数の動作周波数を有する場合(例えば、特定の動作周波数帯に含まれる動作周波数を有する場合)に、fは、複数の動作周波数の何れか1つの周波数であってもよい。例えば、fは、複数の動作周波数のうちの最も高い周波数であってもよい。例えば、アンテナ素子110aの動作周波数帯が、2.4GHz帯と5GHz帯との両方であるとする。この場合に、5GHz帯の動作周波数について以下に説明する電波効率を向上するための条件を満たせば、2.4GHz帯の動作周波数についても電波効率を向上できる。
【0032】
動作周波数fの波長をλとする。λは、光速cを用いて、λ=c/fによって算出される。反射部材115は、低いインピーダンスを有するセンサ支持板102に電気的に接続されているため、反射面115aは、電波の反射に関して、固定端として作用する。そのため、電波が反射面115aで反射する際に、位相が反転する。そのため、アンテナ素子110aと反射面115aとの間の距離Lが、λ/4の奇数倍となる場合に、電波201と電波203とが互いを最も強め合う。また、距離Lとλ/4の奇数倍との間のずれがλ/8よりも小さければ、電波201と電波203とが互いを強め合う。
【0033】
距離Lが短いほど、電波203は、電波透過領域113に集中しやすくなる。そこで、一部の実施形態によれば、距離Lが、λ/8よりも大きく、3λ/8よりも小さくなるようにアンテナ素子110a及び反射部材115が配置される。さらに、距離Lは、この範囲において強め合いが最も強くなるλ/4に等しくてもよい。
【0034】
続いて、電波効率を向上するための他の条件について説明する。反射部材115の厚さDは、上述の動作周波数fに対する反射部材115の表皮深さよりも大きくてもよい。表皮深さは、反射部材115の電気抵抗率をρ、反射部材115の透磁率をμとして、√{(2ρ)/(2πfμ)}で与えられる。厚さDがこのような条件を満たすことによって、反射面115aにおける電波の反射率が向上するため、筐体111の外部へ伝搬される電波の効率が向上する。
【0035】
図2(b)を参照して、電波効率を向上するための他の条件について説明する。
図2(b)は、反射面115aを正面(y軸方向)から見た図である。入射面111aに平行な方向(すなわち、xy平面に平行な方向)における反射面115aの長さ(反射面115aの幅とも呼ばれうる)をWで表す。幅Wは、入射面111aのx軸方向における長さでもある。一部の実施形態では、幅Wが、nを整数として、nλ/2
-λ/8よりも大きく、nλ/2+λ/8よりも小さい。例えば、幅Wは、λに等しくてもよい。
【0036】
図2(b)に、幅Wがλに等しい場合に反射部材115と筐体111との間の隙間に形成される電界のイメージを破線で示す。この場合に、反射部材115の両端で電界が最大となる1波長の定常波が生じる。この共振現象により、この隙間から電波が二次放射し、電波透過領域113からの電波放射量が高まる。隙間の両端で電界が最大となる共振現象は、幅Wが半波長(すなわち、λ/2)の整数倍で生じる。また、幅Wと半波長の整数倍とのずれが、λ/8よりも小さければ、共振による効果が得られる。そこで、幅Wを上述の範囲とすることによって、電波透過領域113からの電波放射量を向上できる。
【0037】
電波透過領域113に対する平面視(すなわち、y軸方向)において、入射面111aに平行な方向における電波透過領域113の中心と、反射面115aの中心との間の距離(すなわち、z座標値の差)が小さくなるように反射部材115が配置されてもよい。例えば、この中心間の距離が、λ/2よりも小さくてもよいし、ゼロ(中心のx座標値が一致する)であってもよい。この中心間の距離が短いほど、反射面115aから電波透過領域113に向けて効率よく電波が反射される。
【0038】
上述の例では、アンテナ110(具体的に、その導電板110b)がセンサ支持板102に接触する。これに代えて、アンテナ110は、樹脂部材などの他の部材を介してセンサ支持板102に取り付けられてもよい。上述の例では、反射部材115がセンサ支持板102に接触し、センサ支持板102に取り付けられている。これに代えて、反射部材115は、筐体111に取り付けられてもよいし、他の部材に取り付けられてもよい。また、反射部材115は、センサ支持板102や筐体111などの他の部材と一体形成されてもよい。上述の例では、z軸方向において筐体111と反射部材115との間に隙間が存在するが、筐体111と反射部材115とは接していてもよく、この隙間がなくてもよい。
【0039】
上述の例では、反射部材115が単一の直方体である。これに代えて、反射部材115は、単一でなくてもよいし、直方体でなくてもよい。
図3を参照して、反射部材115の様々な変形例について説明する。
【0040】
xy平面に平行な面における反射部材115の断面は、
図3(a)に示されるように丸みを帯びてもよいし、
図3(b)に示されるように台形であってもよい。また、
図3(c)に示されるように、反射面115aは、凹形状を有していてもよい。凹形状は、向きの異なる平面をつないだものであってもよいし、曲面であってもよい。このように反射面115aが凹形状を有することによって、反射面115aで反射した電波203を電波透過領域113にいっそう集中させやすくなる。凹形状は、反射面115aの両端が曲がることによって実現されてもよいし、片側のみが曲がることによって実現されてもよい。
【0041】
図3(d)は、反射面115aの形状の変形例を説明する。反射面115aは、z軸方向の距離(高さとも呼ばれうる)が、x軸方向の位置によって異なってもよい。このように高さを変えると、共振が複数の周波数で発生することになるので、電波放射量を高める周波数が広帯域化する。
【0042】
図3(e)に示されるように、反射部材115は、複数(図の例では2つ)の部分に分離されていてもよい。例えば、2つの部分の隙間は、同軸ケーブル109を通すために使用されてもよい。この場合に、複数の部分のうちの互いに隣接する2つの部分の距離(例えば、
図3(e)の距離G1)は、λ/2よりも小さくてもよい。このような条件を満たすことによって、反射部材115の2つの部分の隙間を電波が通過することを抑制できるため、電波透過領域113からの電波放射量が向上する。
【0043】
図3(f)に示されるように、反射部材115の周囲に他の導電部材300が存在するとする。この導電部材300は、例えば放射線検出装置100の機械的な強度を高めるために配置される。導電部材300は、センサ支持板102の面のうち、反射部材115と同じ側の面に取り付けられてもよい。この場合に、導電部材300と反射部材115との間の距離G2は、λ/2よりも小さくてもよい。このような条件を満たすことによって、導電部材300と反射部材115との間を電波が通過することを抑制できるため、電波透過領域113からの電波放射量が向上する。
【0044】
<数値実験>
上述の放射線検出装置100の効果を検証するために、CST(Computer Simulation Technology)社製電磁界シミュレータMW-STUDIOを用いて数値実験を実施した。その結果を以下に説明する。
図4を参照して、実験に使用した放射線検出装置400の構成を説明する。
図4(a)は、放射線検出装置400の上面断面図を示す。
図4(b)は、放射線検出装置400の側面断面図を示す。放射線検出装置400は、放射線検出装置100のうち実験に影響が少ない構成要素を含まない。具体的に、放射線検出装置400は、アンテナ素子110a、導電板110b、反射部材115、センサ支持板102、筐体111を含み、放射線検出装置100の他の構成要素を含まない。
【0045】
アンテナ素子110aと導電板110bとは、部材401を介して接続される。アンテナ110として、モノポールアンテナを使用した。同軸ケーブル109を用いて給電する代わりに、アンテナ素子110aと導電板110bとの間に波源ポートを設定した。アンテナ110は、両面テープを模擬した樹脂部材402を用いてセンサ支持板102に固定した。筐体111のうち、入射面側の部分112は、導電性樹脂部材とした。電波透過領域113及び114は開口とした。
【0046】
以下の表1に、
図4に示す放射線検出装置400の各部分の長さを示す。
【0047】
【0048】
以下の表2に、
図4に示す放射線検出装置400の各部材の電気特性を示す。
【0049】
【0050】
シミュレーションで変化させるパラメータは、アンテナ素子110aと反射面115aとの間の距離a3、z軸方向の反射部材115と筐体111との間の距離b3、反射面115aの幅c3、x軸方向の反射部材115と筐体111との間の距離d3とした。電波放射量を高める効果は、放射効率を用いて評価した。放射効率は、波源ポートに給電した電力に対する、遠方電磁界に到達する電波の電力の割合として求められる。アンテナ素子110aの動作周波数を5.1GHzとした。
【0051】
図2(a)で説明したように、背面111fに含まれる電波透過領域114がふさがれる場合を想定して、電波透過領域114を金属板でふさいだ場合についても数値実験を行った。金属板の大きさを42mm×22mm×1mmとし、金属板の導電率を3.56×10
7[S/m]とした。
【0052】
図5(a)及び
図5(b)は、b3=1mm、c3=58.8mm、d3=105.6mmとして固定し、a3を変化させた場合の放射効率を示す。グラフの横軸はアンテナ素子110aと反射面115aとの間の距離a3を示し、縦軸は放射効率を示す。
図5(a)は金属板無しの場合を示し、
図5(b)は金属板有りの場合を示す。図中の点線は、反射部材115が無い場合の放射効率の値を示す。なお、b3=1mmは、反射部材115の高さが7.3mmの場合である。c3=58.8mmは、動作周波数の1波長に相当する長さである。d3=105.6mmは、電波透過領域113の中心のx座標と、反射面115aの中心のx座標とが一致する場合の位置である。
【0053】
図5(a)及び
図5(b)の結果より、アンテナ素子110aと反射面115aとの間の距離a3は、動作周波数の1/4波長となる14.7mmで最も効果が高い。また、1/8波長となる7.4mmから3/8波長となる22.1mmまでの範囲で効果が得られていることがわかる。
【0054】
図5(c)及び
図5(d)は、a3=14.7mm、c3=58.8mm、d3=105.6mmとして固定し、b3を変化させた場合の放射効率を示す。グラフの横軸はz軸方向の反射部材115と筐体111との間の距離b3を示し、縦軸は放射効率を示す。
図5(c)は金属板無しの場合を示し、
図5(d)は金属板有りの場合を示す。図中の点線は反射部材115が無い場合の放射効率の値を示す。
【0055】
図5(c)及び
図5(d)の結果より、z軸方向の反射部材115と筐体111との間の距離b3は、小さい程効果が高く、特に3mm以下になると大きな効果が得られる。
図6(c)において、センサ支持板102から筐体111までの長さw=8.3mmに対する割合で求めると、隙間b3は長さwの36%以下にすることで大きな効果が得られる。
【0056】
図5(e)及び
図5(f)は、a3=14.7mm、b3=1mm、d3=105.6mmとして固定し、c3を変化させた場合の放射効率を示す。グラフの横軸は反射面115aの幅c3を示し、縦軸は放射効率を示す。
図5(e)は金属板無しの場合を示し、
図5(f)は金属板有りの場合を示す。図中の点線は反射部材115が無い場合の放射効率の値を示している。
【0057】
図5(e)及び
図5(f)の結果より、反射面115aの幅c3は、長さf=58.3mmとほぼ同等の58.8mmで最も効果が得られている。c3=58.8mmにおける反射部材115の近傍電界分布を出力すると、反射部材115の両端で電界が最大となる1波長の定在波が観測された。この共振により、z軸方向の反射部材115と筐体111との間の隙間から電波が二次放射し、電波透過領域113からの電波放射量が高まる。反射部材115の両端で電界の腹(ピーク)となる共振は、c3が一点鎖線で示したλ/3やλ/2となる位置でも同様に観測されている。反射部材115の横幅c3は、nを整数として、nλ/2-λ/8よりも大きく、nλ/2+λ/8よりも小さい範囲にすることで効果が得られる。
【0058】
図5(g)及び
図5(h)は、a3=14.7mm、b3=1mm、c3=58.8mmとして固定し、d3を変化させた場合の放射効率を示す。グラフの横軸は、電波透過領域113の中心のx座標と、反射面115aの中心のx座標との差を示し、縦軸は放射効率を示す。
図5(g)は金属板無しの場合を示し、
図5(h)は金属板有りの場合を示す。図中の点線は反射部材115が無い場合の放射効率の値を示している。
【0059】
図5(g)及び
図5(h)の結果より、電波透過領域113の中心のx座標と、反射面115aの中心のx座標とが一致する場合に最も効果が得られる。また、両中心のx座標の差が、長さfの概ね半分となる、λ/2=29.4mm未満であれば、効果が得られる。
【0060】
<その他の実施形態>
図6は上述の放射線検出装置100のX線診断システム(放射線検出システム)への応用例を示した図である。X線チューブ6050(放射線源)で発生した放射線としてのX線6060は、被験者又は患者6061の胸部6062を透過し、検出装置6040に入射する。検出装置6040は、上述の放射線検出装置100であってもよい。放射線検出装置100は、放射線を光に変換するシンチレータを有する。この入射したX線には患者6061の体内部の情報が含まれている。X線の入射に対応してシンチレータは発光し、これを光電変換して、電気的情報を得る。この情報はデジタル信号に変換され信号処理部となるイメージプロセッサ6070により画像処理され制御室の表示部となるディスプレイ6080で観察できる。なお、放射線検出システムは、放射線検出装置と、放射線検出装置からの信号を処理する信号処理部とを少なくとも有する。
【0061】
また、この情報は電話回線6090等の伝送処理部により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタールームなど表示部となるディスプレイ6081に表示もしくは光ディスク等の記録部に保存することができ、遠隔地の医師が診断することも可能である。また記録部となるフィルムプロセッサ6100により記録媒体となるフィルム6110に記録することもできる。
【0062】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0063】
100 放射線検出装置、102 センサ支持板、110 アンテナ素子、111 筐体、115 反射部材