(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】クロス底に予備成型された筒状部の端部にカバーシートを被着する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
B29C 65/10 20060101AFI20240502BHJP
B31B 70/64 20170101ALI20240502BHJP
【FI】
B29C65/10
B31B70/64
(21)【出願番号】P 2021534220
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(86)【国際出願番号】 EP2019082846
(87)【国際公開番号】W WO2020126382
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-11-21
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】515310870
【氏名又は名称】スターリンガー アンド コー ゲゼルシャフト エム.ベー.ハー.
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】グリル,ハンネス
(72)【発明者】
【氏名】グラベンヴェガー,マルカス
【審査官】▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-320715(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102011005109(DE,A1)
【文献】米国特許第04625495(US,A)
【文献】韓国登録特許第10-0612105(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 65/00 - 65/82
B31B 70/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック材料から作られた筒状部(2)の端部(1)にカバーシート(9)を被着する装置(15)であって前記端部はクロス底(3)に予備成形された装置であって、
前記筒状部(2)を移送し、前記筒状部(2)が移送されている間、載置領域(23)における前記筒状部(2)の前記クロス底(3)上に前記カバーシート(9)を移送及び載置する搬送手段(4、20)と、
ガスを加熱するガス加熱器(30)、及び前記ガス加熱器(30)に接続され、前記カバーシート(9)用の前記載置領域(23)に向けられたノズル(32)を有しており、前記ガス加熱器(30)がガス供給源に接続可能であり、ガスが前記ガス加熱器(30)に供給されると、前記ガスが流路(33)に沿って前記ガス供給源から前記ガス加熱器(30)及び前記ノズル(32)を通って前記載置領域(23)に流入する、高温ガス手段(24)と
を備え、
前記高温ガス手段(24)は、前記ガス加熱器(30)に組み込まれるか、又は前記ガス加熱器(30)と前記ノズル(32)との間に配置された、高温ガスを一時的に保持するための内部容積(36)を有する高温ガス貯留部(31)を含み、前記流路(33)は、前記高温ガス貯留部(31)を通り、
前記ガス加熱器(30)に供給されるガスのガス質量
【数53】
は、制御装置(34)によって調整可能である
装置において、
前記制御装置(34)は、前記ガス加熱器(30)に供給されるガスのガス質量
【数54】
を、パルス質量
【数55】
によって基本質量
【数56】
から総質量
【数57】
まで一時的に増加させるように設計されている
ことを特徴とする装置(15)。
【請求項2】
前記高温ガス貯留部(31)が筒状設計を有することを特徴とする、請求項1に記載の装置(15)。
【請求項3】
前記ガス供給源が、プラスチック材料から作られた筒状部(2)の端部(1)にカバーシート(9)を被着する前記装置(15)の構成要素であり、前記端部はクロス底(3)に予備成型されており、少なくとも一つの圧縮機(25)及び/又は少なくとも一つの圧縮空気貯留部を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置(15)。
【請求項4】
前記パルス質量
【数58】
の一つの体積が、前記高温ガス貯留部(31)の前記内部容積(36)の1/5~1/20であることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の装置(15)。
【請求項5】
前記ガス供給源が、少なくとも一つの圧縮機(25)及び/又は少なくとも一つの圧縮空気貯留部と、インジェクタ(29)とを含み、少なくとも一つの定常運転圧縮機(25)が、前記ガス加熱器(30)に供給されるガスの基本質量
【数59】
を生成し、前記インジェクタ(29)が、少なくとも一つの第2圧縮機及び/又は少なくとも一つの圧縮空気貯留部によって前記パルス質量
【数60】
を生成し、それを前記基本質量
【数61】
に供給することにより、前記総質量
【数62】
を生成することを特徴とする、請求項4に記載の装置(15)。
【請求項6】
前記筒状部(2)を搬送する前記搬送手段が、ベルトコンベヤ又はバンドコンベヤ(4)として設計され、前記カバーシート(9)を搬送する前記搬送手段が、吸引シリンダ(20)として設計されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置(15)。
【請求項7】
前記高温ガス貯留部(31)の前記内部容積(36)が変更可能であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置(15)。
【請求項8】
プラスチック材料から作られた筒状部(2)の端部(1)にカバーシート(9)を被着する方法であって前記端部はクロス底(3)に予備成形されており、クロス底(3)に予備成形された前記端部(1)はそれぞれ、第1外側三角形領域(41)と、第1内側三角形領域(12)と、第2外側三角形領域(42)と、第2内側三角形領域(13)と、中央領域(14)とを有し、長手方向底部方向(11)において、前記第1内側三角形領域(12)は、前記第1外側三角形領域(41)と前記中央領域(14)との間に配置され、前記第2内側三角形領域(13)は、前記第2外側三角形領域(42)と前記中央領域(14)との間に配置された方法であって、
a)前記クロス底(3)の前記に長手方向底部方向(11)と平行である搬送方向(5)に前記筒状部(2)を移送するステップ、
b)前記カバーシート(9)を前記搬送方向(5)に移送するステップ、
c)前記筒状部(2)が搬送されている間に前記クロス底(3)の一つが載置領域(23)を通過するとき、常に一つのカバーシート(9)を前記載置領域(23)におけるクロス底(3)上に配置するステップ
を含み、
当該方法は、前記カバーシート(9)が被着されている間、質量
【数63】
でガスを高温ガス手段(24)に供給するステップをさらに備え、前記高温ガス手段(24)は、ガス加熱器(30)と、高温ガス貯留部(31)と、加熱されたガスを前記載置領域(23)に向けるノズル(32)とを含み、
クロス底(3)の前記第1内側三角形領域(12)が前記載置領域(23)を通過する間、質量
【数64】
を増加させて前記ガスを前記高温ガス手段(24)に供給し、
クロス底(3)の前記中央領域(14)が前記載置領域(23)を通過する間、質量
【数65】
を減少させて前記ガスを前記高温ガス手段(24)に供給し、
クロス底(3)の前記第2内側三角形領域(13)が前記載置領域(23)を通過する間、質量
【数66】
を増加させて前記ガスを前記高温ガス手段(24)に供給する
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
前記高温ガス手段(24)に供給されるガスの前記質量
【数67】
は、クロス底(3)の前記第1内側三角形領域(12)が前記載置領域(23)に到達する少し前に増加することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記高温ガス手段(24)に供給されるガスの前記質量
【数68】
は、前記中央領域(14)が前記載置領域(23)に入るとすぐに減少することを特徴とする、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記高温ガス手段(24)に供給されるガスの前記質量
【数69】
は、前記第2内側三角形領域(13)が前記載置領域(23)に入るとすぐに増加することを特徴とする、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
クロス底(3)の第1内側三角形領域(12)、第2内側三角形領域(13)、又は中央領域(14)が前記載置領域(23)内に存在しない間、前記筒状部(2)は、前記搬送方向(5)に見て、互いに距離を有して移送され、前記高温ガス手段(24)に供給されるガスの前記質量
【数70】
は減少することを特徴とする、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記高温ガス手段(24)に供給されるガスの前記質量
【数71】
は、クロス底(3)の前記第2内側三角形領域(13)が前記載置領域(23)を通過するとすぐに減少することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに係る、クロス底に予備成形された筒状部の端部にカバーシートを被着する装置と、請求項7のプリアンブルに係る、クロス底に予備成型された筒状部の端部にカバーシートを被着する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の袋体が、商品、特にバラ積み商品を包装するために使用される。袋体は、一般に、紙又はプラスチック材料の筒状部から、筒状部の端部を折り畳んで底部を形成することにより製造される。さらなる使用目的に応じて、筒状部の両端部を折り畳んで底部を形成するか、又は一方の端部のみを折り畳んで底部を形成する。底部の折り畳みが解けるのを防止するために、底部は折り畳まれた後に接着結合又は溶接される。特に広く使用されている底部形状は、例えば、クロス底である。
【0003】
クロス底の場合、筒状部の一端部を折り畳むと、第1内側三角形領域、第1外側三角形領域、第2内側三角形領域、第2外側三角形領域、及び中央領域が形成される。底部の長手方向において、第1内側三角形領域は、第1外側三角形領域と中央領域との間に配置され、第2内側三角形領域は、第2外側三角形領域と中央領域との間に配置される。筒状部の両端部をクロス底に折り畳む場合、完成した袋体をその後満たすのを容易にするために、少なくとも一方のクロス底には通常バルブパッチが設けられる。
【0004】
クロス底には、より大きな荷重に耐えることができるように、カバーシートをさらに設けてあり、カバーシートは、内側三角形領域及び中央領域にわたって延在する。プラスチック材料から作られた筒状部の場合、溶接は非常に費用効率が高く耐久性のある接続であることが分かっているため、カバーシートは通常、クロス底に溶接される。高温ガス手段は主に、クロス底においてカバーシート同士を溶接するために使用され、クロス底は、一定の距離を有して前記手段を通過する。高温ガス手段により生成された加熱ガス流は、高温ガス手段を通過したばかりの各クロス底をその表面が溶融するまで加熱する。同時に、カバーシートがクロス底に対して押圧され、したがって、クロス底に対して強固に溶接される。
【0005】
高温ガス手段を用いてクロス底にカバーシートを溶接する方法は、例えば、国際公開第9530598号から知られている。
【0006】
折り畳むことにより、クロス底は、中央領域よりも三角形領域において生地層の数が少なくなり、その結果、中央領域は三角形領域に対して隆起する。このため、クロス底の個々の領域はガスノズルから異なる距離を示し、したがって、ガス流は熱的に様々にクロス底の表面部に到達するため、クロス底が高温ガス手段を通過する間、ガス流がクロス底の表面を相異なる程度まで加熱するという欠点が生じる。特に、三角形領域は、クロス底の表面からガスノズルまでの距離が最大であるため、強くは加熱されず、その結果、これらの領域ではカバーシートの接着性が不十分になる。ガス流の温度を上昇させると、クロス底の中央領域における材料が過熱される可能性があるため、ガス流の温度を上昇させることは実行可能な代替案ではない。その結果、完成した袋体が見栄えの悪い外観を有することになるだけでなく、この領域における底部の強度及びカバーシートの接着性も低下することになる。
【0007】
独国特許出願公開第102014214593号明細書は、包装材料の高温空気遮断のための装置を示している。装置は、互いに前後に案内される二つの空気加熱器を備える。高温ガスを制御するために、空気加熱器同士の間にバルブが設けられ、このバルブによって、必要とされない高温ガスを、上流に配置された空気加熱器にもう一度通過させることができる。
【0008】
欧州特許第0953429号明細書は、プラスチックフィルムの熱風接合中に温度を制御する方法であって、熱風の温度は、ワークピースが接合された後に決定され、吹き込まれる空気の温度は、測定された温度の関数として制御される方法を開示している。
【0009】
国際公開第2018/073224号は、筒状部にカバーシートを接合する装置を示している。この目的のために、高温空気流が上述の要素同士の間に吹き込まれる。高温空気流の温度を迅速に制御するために、低温空気流をさらに吹き込むことができる。
【0010】
国際公開第2008/090056号において、プラスチック袋体の製造方法が開示されている。この場合、加熱手段を用いて二面を加熱した後、押圧する。また、この目的のために使用される装置は、袋体の少なくとも一つの構成要素を高温空気流によって予熱することができる予熱手段を備えてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】国際公開第9530598号
【文献】独国特許出願公開第102014214593号明細書
【文献】欧州特許第0953429号明細書
【文献】国際公開第2018/073224号
【文献】国際公開第2008/090056号
【発明の概要】
【0012】
本発明の目的は、従来技術の欠点を回避し、カバーシートの均一な接着を保証しながら、プラスチック材料から作られた筒状部の、クロス底に予備成型された端部にカバーシートを被着することが可能な装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明によれば、本目的は、請求項1の特徴を有する装置、及び請求項7の特徴を有する方法により達成される。本発明の好ましい実施形態は、従属請求項及び明細書の主題を形成する。
【0014】
本発明に係る装置は、筒状部を搬送方向に移送すべく設計された搬送手段を備え、クロス底の長手方向底部方向は、筒状部の搬送方向と平行に位置する。さらに、搬送手段は、カバーシートを搬送方向に搬送し、筒状部が搬送されている間に一方のクロス底が載置領域を通過すると、載置領域におけるクロス底に予備成形された筒状部の端部にカバーシートを載置するべく設計されている。
【0015】
さらに、本発明に係る装置は、高温ガス手段を備える。高温ガス手段は、ガスを加熱するガス加熱器と、ガス加熱器に接続され、カバーシート用の載置領域に向けられたノズルとを有する。ガス加熱器は、ガス供給源と接続可能であり、ガス加熱器にガスが供給されると、ガスは流路に沿ってガス供給源からガス加熱器及びノズルを通って載置領域に流入する。
【0016】
高温ガス手段は、高温ガスを一時的に保持するための内部容積を有する高温ガス貯留部を備える。高温ガス貯留部は、ガス加熱器に直接組み込まれるか、又はガス加熱器とノズルとの間に配置される。流路は、高温ガス貯留部を通る。
【0017】
さらに、本発明に係る装置は、ガス加熱器に供給されるガスのガス質量流を調整することが可能な制御装置を有する。
【0018】
ガスがガス供給源からガス加熱器に給送される場合、ガスは最初にガス加熱器を通って流れる。ガス加熱器は、ガス加熱器を通って導入されるガスに熱流を供給する加熱要素を備える。ガス加熱器を通過するガスの質量流に応じて、ガスは、ガス加熱器を通って流れる際に相異なる程度まで加熱され、熱流は同じままである。ガス加熱器に供給されるガス質量流が少ない場合、ガス加熱器を通って流れるガスは、ガス質量流が多い場合よりも強く加熱される。ガス加熱器の加熱要素は、好ましくは、電気的に、又はメタン、水素などの燃料ガスによって作動される。
【0019】
ガスは、ガス加熱器から高温ガス貯留部に流入する。高温ガス貯留部は、バッファ保持部を構成し、流入するガスの温度に応じて異なる温度でガスを充填/通過させる。例えば、ガス質量流が少ない場合、高温ガス貯留部は、ガス質量流が多い場合よりも高温のガスを充填/通過させる。高温ガス貯留部は、好適には、熱損失を回避するためにガス加熱器に直接接続される。
【0020】
ガスは、高温ガス貯留部からノズルを介して載置領域に流入する。好適には、ノズルは、熱損失を回避するために高温ガス貯留部にも直接接続する。ノズルから出る加熱されたガスの質量流は、ガス加熱器に給送されるガス質量流に相当する(摩擦は無視する)。ここでガス質量流が急激に変化する場合、ガス加熱器から出るガス質量流は温度が変化する。質量平衡等式により、ノズルにおけるガス質量流は、ガスの慣性が克服された後の切り替え時にガス加熱器に供給されるガス質量流に直ちに等しくなる。ガス質量流と共に移送されたガスは、高温ガス貯留部を満たす前に、高温ガス貯留部内に残っているガスを移動させる。したがって、ノズルにおけるガスの温度は、ガス加熱器に供給されるガス質量流が変更された直後には変化せず、高温ガス貯留部内に残っているガスは、最初に高温ガス貯留部から流出しなければならない。例えば、高温ガス貯留部が低いガス質量流で高温のガスに満たされていて、ガス質量流がここで増加する場合、増加したガス質量流で、上昇した温度のガスがノズルで放出され、それにより、高い流速の高温ガス噴流が一時的に生成される。このようにして、載置領域に高熱流が導入される。ここでガス質量流が再び減少する場合、高温ガス貯留部が空になるまで、低いガス質量流で低温のガスがノズルから放出され、それにより、より低い流速及びより低温のガス噴流が一時的に生成される。その結果、載置領域に低熱流が導入される。
【0021】
したがって、ガス質量流の適切な制御及び高温ガス貯留部の内部容積の適切な寸法設定により、高温の加熱ガスの高い質量流をノズルで一時的に放出することができ、低温の加熱ガスの低い質量流をノズルで一時的に放出することができるが、ガス加熱器内のガス質量流には常に全く同じ量の熱出力が供給される。その結果、本発明に係る装置は、非常にエネルギー効率が良く、環境に優しく、費用を節約する方法で動作する。
【0022】
内側三角形領域及び中央領域においてクロス底を均一に加熱するために、本発明によれば、各クロス底の中央領域が内側三角形領域に対して隆起し、したがって、ノズルがより近くなるため、溶融温度まで加熱するためにノズルから放出される熱出力は、クロス底の内側三角形領域よりも中央領域において少なくしてある。この目的のために、本発明に係る方法では、高温ガス貯留部を利用して、
- クロス底の第1内側三角形領域が載置領域を通過する間、ガス質量流を増加させてガスを高温ガス手段に供給し、
- クロス底の中央領域が載置領域を通過する間、ガス質量流を減少させてガスを高温ガス手段に供給し、
- クロス底の第2内側三角形領域が載置領域を通過する間、ガス質量流を増加させてガスを高温ガス手段に供給する。
より均一に加熱することにより、クロス底は均一に溶融し、それにより、クロス底に対して押圧されたカバーシートは、どこでも同じ接着性を示す。
【0023】
本質的に第1内側三角形領域全体及び/若しくは本質的に第2内側三角形領域全体にガスにより高熱流が導入されること、並びに/又は本質的に中央領域全体にガスにより、より低温の熱流が導入されることが保証されるように、好適には、
- 高温ガス手段に供給されるガスの質量流は、クロス底の第1内側三角形領域が載置領域に到達する直前に増加し、
- 高温ガス手段に供給されるガスの質量流は、中央領域が載置領域に入るとすぐに減少し、
- 高温ガス手段に供給されるガスの質量流は、第2内側三角形領域が載置領域に入るとすぐに増加し、
- クロス底の第1内側三角形領域、第2内側三角形領域、又は中央領域が載置領域内に存在しない間、筒状部は、搬送方向に見て、互いに距離を有して移送され、高温ガス手段に供給されるガスの質量流は減少し、
- 高温ガス手段に供給されるガスの質量流は、クロス底の第2内側三角形領域が載置領域を通過するとすぐに減少する。
【0024】
システムの慣性は、このようにして補償される。したがって、クロス底の表面の各部に供給される熱の過不足、及びこれらの各部の不十分な溶融又は過熱が防止される。したがって、カバーシートの均一な接着が、クロス底の表面全体にわたって保証される。
【0025】
好適には、高温ガス貯留部は、可能であれば、摩擦及び流れ損失なしにガスが流れることができるような筒状設計を有する。筒状高温ガス貯留部は、好適には、ガスがガス供給源からガス加熱器に供給される接続管と本質的に同じ直径を有する。高温ガス貯留部は、好適には、高温ガス貯留部内の熱損失を可能な限り防止するために、絶縁層で被覆される。
【0026】
さらに、高温ガス貯留部の壁は、好適には、熱を保持することができるように設計される。高温ガス貯留部に、例えば高温のガスが充填されると、ガスから熱が抽出され、壁に保持される。ここで高温ガス貯留部に低温のガスが充填されると、壁から低温のガスへの熱伝達が起こり、それにより、前記ガスが加熱される。その結果、高温ガス貯留部内に保持された高温ガスの熱含有量から生じるよりも多くの量の熱を高温ガス貯留部内に保持することができる。
【0027】
適切には、ガス供給源は、装置が接続される圧縮空気貯留部から成る。圧縮空気貯留部は、例えば、工場ホール又は作業場の圧縮空気供給源の一部であってもよく、また、一つ又は複数の高圧ボトルから成ってもよい。本実施形態において、ガス加熱器に供給されるガスのガス質量流は、好適には、ガス供給源とガス加熱器との間に接続され、制御装置により調整することが可能なバルブを介して調整される。
【0028】
ガス供給源は、好ましくは装置の構成要素であり、したがって装置の一部である。本実施形態において、ガス供給源は、好適には、圧縮機及び/又は少なくとも一つの圧縮空気貯留部から成る。ガス供給源の設計に応じて、ガス加熱器に供給されるガスのガス質量流は、圧縮機の圧縮機出力、並びに/又は圧縮機及び/若しくは少なくとも一つの圧縮空気貯留部とガス加熱器との間に構成されたバルブのいずれかにより調整することができる。
【0029】
好ましくは、高温ガス貯留部の内部容積は、内側三角形領域が、高い質量流(以下、総質量流と呼ぶ)を有する高温ガスのみにより加熱され、中間領域が、より低い質量流(以下、基本質量流と呼ぶ)を有する、より低温のガスのみにより加熱されることを保証するように、内側三角形領域及び中央領域の長さと質量流との関数として選択される。総質量流は、基本質量流+パルス質量流で構成される。これに関連して、パルス質量流の一つの体積は、好適には、高温ガス貯留部の内部容積の1/5~1/20である。
【0030】
ガス供給源は、好ましくは、少なくとも一つの圧縮機及び/又は少なくとも一つの圧縮空気貯留部、並びにインジェクタを有し、少なくとも一つの定常運転圧縮機が、ガス加熱器に供給されるガスの基本質量流を生成する。インジェクタが、少なくとも一つの第2圧縮機及び/又は少なくとも一つの圧縮空気貯留部によってパルス質量流を生成し、それにより、総質量流が形成される。ガス供給源のこの単純な設計により、ガス加熱器へのガスの供給を非常に迅速に変更することができ、したがって、ガス供給源を非常に正確に制御することができる。
【0031】
筒状部を搬送する搬送手段は、好適には、ベルトコンベヤ又はバンドコンベヤから成り、カバーシートを搬送する搬送手段は、好適には、吸引シリンダから成る。
【0032】
高温ガス貯留部は、高温ガス貯留部の内部容積を変更可能にするように適切に設計される。筒状高温ガス貯留部の場合、内部容積は、例えば、異なる壁厚を有するスリーブを介して、又は様々な数のスリーブを介して変更することができる。このようなスリーブは、好適には、アルミニウム、真鍮、銀、又は銅など、熱を良好に伝導する材料から成る。高温ガス貯留部の内部容積は、好ましくは、例えば、カバーシートの被着中のサイクル数、袋体の型、及び/又は連続する袋体間の袋体間隔の関数として選択される。
【0033】
ガス加熱器に供給されるガスは、好適には、空気、窒素、二酸化炭素、又はそれらの混合物である。
【0034】
以下、クロス底に予備成形された筒状部の端部にカバーシートを被着するための本発明に係る装置及び本発明に係る方法のさらなる好適な実施形態を、図面を参照してさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】筒状部の端部をクロス底に形成するための個々の処理ステップを示す図である。
【
図2】クロス底に形成された筒状部の端部にカバーシートを被着するための本発明に係る装置の一実施形態を概略図で示す図である。
【
図3】本発明に係る装置の高温ガス手段を、簡略化されたシステムとして示す図である。
【
図4】本発明に係る装置の高温ガス手段を、簡略化されたシステムとして示す図である。
【
図5】高温ガス手段に供給されるガス質量流の関数として、
図3及び
図4に係る簡略化されたシステムで優勢な温度のチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1は、筒状部2の端部1をクロス底3に形成し、完成したクロス底3にカバーシート9を被着するための個々の処理ステップA~Eを極めて簡略化して示す。処理ステップA~Eの実施中、筒状部2同士は、互いに距離38を有して平坦に置かれて搬送方向5にコンベヤベルト4上で移送され、筒状層6同士は互いに当接する。
【0037】
処理ステップAにおいて、筒状部2の端部1を90度だけ折り畳む。
【0038】
処理ステップBにおいて、筒状層6を引き離し、それにより、端部1を開放する。開放端部1を下方へ折り畳むことにより、タブ8が形成される。
【0039】
処理ステップCにおいて、バルブパッチ7が、引き離された少なくとも一つの開放端部1に挿入され、開放端部1に対して少なくとも部分的に溶接又は接着される。
【0040】
処理ステップDにおいて、タブ8を折り畳み、それにより、いずれの場合も一方の端部1にクロス底3が形成される。折り畳むことにより、各クロス底3は、第1内側三角形領域12と、第1外側三角形領域41と、第2内側三角形領域13と、第2外側三角形領域42と、中央領域14とを有し、長手方向底部方向11において、第1内側三角形領域12は、第1外側三角形領域41と中央領域14との間に配置され、第2内側三角形領域13は、第2外側三角形領域42と中央領域14との間に配置される。筒状部2はコンベヤベルト4上で、クロス底3の長手方向底部方向11が搬送方向5と平行になるような向きに向けられる。
【0041】
処理ステップEにおいて、カバーシート9は、
図2のような本発明に係る装置15を用いて、クロス底3に予備成型された筒状部2の端部1上に配置され、溶接される。本発明に係る装置15は、明確にするために
図1には示されていない。ここで、処理ステップEにより完成された袋体10を、材料で満たすことができる。処理ステップA~Dを実行する処理装置は十分によく知られているので、これ以上詳細には説明しない。
【0042】
なお、袋体を例えば香り袋として使用する場合、クロス底3を筒状部2の一方の端部1のみに形成してもよい。
【0043】
図2は、本発明に係る装置15の一実施形態を概略図で示す。装置15は、筒状部2及びカバーシート9を移送する搬送手段を備える。筒状部2を移送する搬送手段は、
図1に係る筒状部2を処理ステップA~Eのためのすべてのステーションを通って移送するコンベヤベルト4から成る。ただし、筒状部2を移送する搬送手段は、独立したコンベヤベルトから成っていてもよく、その場合、処理ステップA~Eは、少なくとも一つの別個のコンベヤベルト上のステーションで行われる。
【0044】
カバーシート9を移送する搬送手段は、搬送装置17から成る。搬送装置17は、切断シリンダ18と、移送シリンダ19と、吸引シリンダ20と、搬送路21とを備える。カバーシート9は、切断シリンダ18及び移送シリンダ19上に配置されたブレード40によって無端バンド22から切り取られ、移送シリンダ19及び搬送路21を跨いで吸引シリンダ20に供給される。吸引シリンダ20は、筒状部2が搬送方向5に搬送され載置領域23を通過する間、常に一つのカバーシート9を載置領域23におけるクロス底3上に配置する。筒状部2及びカバーシート9の速度は、それらが配置されるときに同一であり、カバーシート9及び筒状部2の両方は、それらが配置されるときに搬送方向5に移送される。クロス底3に対するカバーシート9の被着は、第1内側三角形領域12から始まり、中央領域14及び第2内側三角形領域13にわたって続き、それにより、連続する被着の結果としてカバーシート9とクロス底3との間の載置領域23に間隙が形成される。
【0045】
本発明に係る装置15はまた、高温ガス手段24を備える。高温ガス手段24は、ガス供給源に接続されている。ガス供給源は、ファン25、圧縮空気分配器28、及びインジェクタ29の形態の圧縮機から成る。ファン25は、接続管26を介して圧縮空気分配器28に接続する。インジェクタ29は、圧縮空気分配器28に直接接続する。圧縮空気分配器28は、高温ガス手段24に接続する。管16を介して、インジェクタ29は外部圧縮空気供給源に接続し、これ以上は図示されていない。ファン25は、吸気漏斗27を備える。ファン25及びインジェクタ29は、装置15の一部であってもよく、また、別々に設計されてもよい。ガス供給源は、圧縮機、ファン、及び/又は圧縮空気貯留部から成る可能性もある。
【0046】
高温ガス手段24は、ガス加熱器30と、高温ガス貯留部31と、カバーシート9用の載置領域23に導かれたノズル32とを備える。高温ガス貯留部31はガス加熱器30に直接接続し、ノズル32は高温ガス貯留部31に直接接続する。
【0047】
ここで、ガス質量流がガス供給源により高温ガス手段24に供給される場合、ガスは、流路33に沿ってガス供給源からガス加熱器30、高温ガス貯留部31、及びノズル32通って載置領域23に流入する。
【0048】
高温ガス貯留部31は、内部容積36及び筒状設計を有する。筒状内部容積36の直径は、接続管26の内径と本質的に等しい。内部容積36は、熱損失を可能な限り低く保つために絶縁層37で被覆される。
【0049】
本発明に係る装置15は、制御装置34を備える。制御装置34は、ファン25及びインジェクタ29と通信可能に接続されている。高温ガス手段24に供給されるガスのガス質量流は、制御装置34によって調整可能である。
【0050】
図3及び
図4は、本発明に係る装置15の高温ガス手段24を、簡略化されたシステム35として示す。
【0051】
図5は、高温ガス手段24に供給されるガス質量流の関数として、
図3及び
図4に係る簡略化されたシステム35で優勢な温度のチャートを示す。
【0052】
ここで、
図3~
図5を参照して、本発明に係る装置15の機能をさらに詳細に説明する。この目的のために、クロス底3が載置領域23を通過する間に高温ガス手段に供給されるガスのガス質量流をより詳細に検討する。
【0053】
クロス底3の第1内側三角形領域12が載置領域23に入るとすぐに、ノズル32から放出されたガス質量流は、第1内側三角形領域12に当たる。第1内側三角形領域12が載置領域23に到達する直前に、すなわち、ノズル32から放出されるガス質量流がコンベヤベルト4又はそれぞれ距離38における第1外側三角形領域41には当たらず第1内側三角形領域12に当たる直前に、高温ガス手段24に供給されるガス質量流は、基本質量
【0054】
【0055】
【0056】
高温ガス貯留部31に、温度THのガス(以下、高温充填ガスと称する)が充填される。
【0057】
総質量
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【数7】
はインジェクタ29を介して生成される。これに関して、特に
図3も参照されたい。
【0063】
システム35全体にわたる質量平衡はゼロでなければならないので、高温ガス手段24を通って流れる質量流は一定であり、総質量
【0064】
【数8】
に相当する。これは、ノズル32において高温ガス貯留部31から出るガスの質量流が、高温ガス手段24に供給されるガスの質量流と等しいことを意味する。
【0065】
熱量
【0066】
【0067】
【数10】
を介してガス加熱器30に供給されるガスを介してガス加熱器に供給される。これは、基本質量
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
ガス加熱器30には、図示しない発熱要素を介して熱量
【0073】
【0074】
【0075】
【数17】
がガスと共に高温ガス貯留部31に移送される。ガス加熱器30の出口における温度T
GEは、T
Nと等しい。
図5を参照されたい。
【0076】
温度TNで高温ガス貯留部31に給送されたガスは、ノズル32を介して高温ガス貯留部31から高温充填ガスを移動させ、高温ガス貯留部31を温度TNのガス(以下、低温充填ガスと称する)で満たす。高温ガス貯留部31又はノズル32それぞれで排出される高温充填ガスの温度THRは、THと等しい。高温充填ガスは、載置領域23に熱量
【0077】
【0078】
【数19】
、ガスの比熱容量、及び高温充填ガスの温度T
Hから計算される。
【0079】
クロス底3の中央領域14が載置領域23に入る瞬間に、高温ガス手段24に供給されるガス質量流は、総質量
【0080】
【0081】
【0082】
【数22】
だけ減少する。この目的のために、インジェクタ30は、制御装置34によりオフにされる。
【0083】
総質量
【0084】
【数23】
及び内部容積36は、高温ガス貯留部31が低温充填ガスで満たされるが低温充填ガスが高温ガス貯留部31から出ないように調整され、一方、高温ガス手段24に供給されるガス質量流は総質量
【0085】
【数24】
に相当する。これに対応して、高温ガス貯留部31は、総質量
【0086】
【0087】
【数26】
への切り替え中に低温充填ガスで満たされる。
【0088】
システム35全体の質量平衡により、質量流は、基本質量
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【数30】
を介してガス加熱器30に供給されるガスを介してガス加熱器30に供給される。これは、基本質量
【0093】
【0094】
【数32】
の温度T
0から計算される。特に
図4を参照されたい。
【0095】
ガス加熱器30には、加熱要素を介して熱量
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
【数36】
がガスと共に高温ガス貯留部31に移送される。ガス加熱器30の出口における温度T
GEはT
Hと等しく、供給されるより低い質量流及び一定の熱量
【0100】
【0101】
温度THで高温ガス貯留部31に給送されたガスは、ノズル32を介して高温ガス貯留部31から低温充填ガスを移動させ、温度THの高温充填ガスで高温ガス貯留部31を満たす。高温ガス貯留部31又はノズル32それぞれで排出される低温充填ガスの温度THRは、TNと等しい。低温充填ガスは、載置領域23に熱量
【0102】
【0103】
【数39】
、ガスの比熱容量、及び低温充填ガスの温度T
Nから計算される。
【0104】
クロス底3の第2内側三角形領域13が載置領域23に入る瞬間に、高温ガス手段24に供給されるガス質量流は、基本質量
【0105】
【0106】
【0107】
【数42】
だけ増加する。この目的のために、インジェクタ30は、単に制御装置34により再びオンにされる。総質量
【0108】
【数43】
及び内部容積36は、高温ガス貯留部31が高温充填ガスで満たされるが高温充填ガスが高温ガス貯留部31から出ないように調整され、一方、高温ガス手段24に供給されるガス質量流は基本質量
【0109】
【数44】
に相当する。これに対応して、高温ガス貯留部31は、基本質量
【0110】
【0111】
【数46】
への切り替え中に高温充填ガスで満たされる。ここで、プロセスは、第1内側三角形領域12と全く同じ方法で繰り返される。温度T
Hのガスは、ノズル32又は高温ガス貯留部31それぞれから排出され、高温ガス貯留部31は低温充填ガスで満たされる。
【0112】
第2内側三角形領域13が載置領域23を離れると、ガス加熱器30に供給されるガス質量流は再び総質量
【0113】
【0114】
【数48】
まで減少し、高温ガス貯留部31に高温充填ガスが充填され、温度T
Nのガスは高温ガス貯留部31から移動する。これに対応して、外側三角形領域41及び42が載置領域23内に位置するとき、並びにガスが距離38において、又はそれぞれ第2内側三角形領域13が載置領域23を通過してすぐにコンベヤベルト4に当たるとき、低温T
N及び基本質量
【0115】
【数49】
を有するガスは、ノズル32を出て載置領域23に入る。
【0116】
低温TN及び基本質量
【0117】
【数50】
を有するガスは、好適には、外側三角形領域41及び42が載置領域23内に位置し、ガスが距離38においてコンベヤベルト4に当たる場合、載置領域23から周囲へ、例えばロータリバルブ又はバッフルなど図示されていない偏向手段により偏向される。このようにして、生地に損傷を引き起こす可能性のある、外側三角形領域41及び42への熱の導入が防止される。
【0118】
その後のクロス底3のさらに内側の第1三角形領域12が載置領域23に到達すると、上述のプロセスが最初から再開する。
【0119】
中央領域14は、内側三角形領域12及び13に対して隆起しているため、中央領域14は、内側三角形領域12及び13よりもノズル32の近くに配置される。温度THの上昇と、ノズル32から内側三角形領域12及び13にガスが放出される質量
【0120】
【数51】
の増加により、内側三角形領域12及び13には、中央領域14に導入されるのと同量の熱が導入され、それにより、クロス底3の表面が均一に加熱され、溶融する。
【0121】
カバーシート9がクロス底3上に配置され、ガス質量流を介して載置領域23に熱が導入される間、カバーシート9は押圧シリンダ39によってクロス底3に対して押圧され、それにより、クロス底3はカバーシート9に溶接される。
【0122】
クロス底3の表面を均一に加熱することにより、クロス底3に対するカバーシート9の均一な接着が達成される。本発明に従って生じる高温ガス貯留部31及び高温ガス手段24への制御されたガス供給により、熱量
【0123】
【数52】
を一定に保つことができ、クロス底3の表面を均一に加熱するために未使用の高温ガスを周囲に放出しなければならない事態が防止される。