(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】減衰された軸受構成要素、当該部品を含む軸受、及び当該軸受を含む回転機械
(51)【国際特許分類】
F16C 27/06 20060101AFI20240502BHJP
F04D 29/046 20060101ALI20240502BHJP
F04D 29/056 20060101ALI20240502BHJP
F16C 17/02 20060101ALI20240502BHJP
F16C 27/00 20060101ALI20240502BHJP
【FI】
F16C27/06 Z
F04D29/046 A
F04D29/056 A
F16C17/02 Z
F16C27/00 A
F16C27/00 Z
(21)【出願番号】P 2021540595
(86)(22)【出願日】2020-01-14
(86)【国際出願番号】 EP2020025012
(87)【国際公開番号】W WO2020148090
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2021-07-13
【審判番号】
【審判請求日】2023-06-13
(31)【優先権主張番号】102019000000635
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】517029381
【氏名又は名称】ヌオーヴォ・ピニォーネ・テクノロジー・ソチエタ・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】Nuovo Pignone Tecnologie S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】カンジョリ、フランチェスコ
(72)【発明者】
【氏名】ベルティ、マテオ
(72)【発明者】
【氏名】リブラッシ、ミルコ
(72)【発明者】
【氏名】トンアレッリ、レオナルド
【合議体】
【審判長】平城 俊雅
【審判官】内田 博之
【審判官】吉田 昌弘
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公告第988200(GB,A)
【文献】特表2017-518466(JP,A)
【文献】米国特許第3318642(US,A)
【文献】実開昭62-148795(JP,U)
【文献】特開2018-179024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 27/00 , F16C 35/00 , F04D 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸受であって、内側軸受構成要素と、外側軸受構成要素と、を備え、前記外側軸受構成要素及び前記内側軸受構成要素が、互いに同軸上に配置され、前記軸受の軸を中心に、一方を他方に対して回転させるように適合され、
前記内側軸受構成要素が外側軸受面及び内側空洞を有する、外部円筒状部材と、前記外部円筒状部材の前記内側空洞内に配置され、前記外部円筒状部材と実質的に同軸に配置された、内部円筒状部材と、を備え、前記外部円筒状部材と前記内部円筒状部材とが、それらの間に間隙を形成し、弾性減衰機構が、前記間隙内に配置され
、
前記軸受が、前記外部円筒状部材の前記外側軸受面上に軸受パッドを更に備え、
前記外側軸受構成要素が、前記内側軸受構成要素の前記外側軸受面上の前記軸受パッドと協働する複数の軸受パッドが提供されている内側円筒軸受面を有する、軸受。
【請求項2】
前記弾性減衰機構が、前記内部円筒状部材に対する前記外部円筒状部材の減衰された半径方向の変位、及び減衰された接線方向の変位のうちの少なくとも1つを可能にするように適合されている、請求項1に記載の軸受。
【請求項3】
前記軸受パッドが、多結晶ダイヤモンドパッドである、請求項
1又は2に記載の軸受。
【請求項4】
前記弾性減衰機構が、前記外部円筒状部材と前記内部円筒状部材との間の前記間隙内に配置された波形管状シートを含む、請求項1から
3のいずれか一項に記載の軸受。
【請求項5】
前記波形管状シートが、金属で作製されている、請求項
4に記載の軸受。
【請求項6】
前記波形管状シートが、前記外部円筒状部材の軸及び前記内部円筒状部材の軸に平行に延在する波形部を備える、請求項
4又は5に記載の軸受。
【請求項7】
前記外部円筒状部材及び前記内部円筒状部材のうちの一方の他方に対する変位を制限するように適合された変位制限装置を更に備える、請求項
6に記載の軸受。
【請求項8】
前記外部円筒状部材の前記内側空洞が、前記内側空洞の表面から前記波形管状シートに向かって内向きに延在する、第1の半径方向突出部を有し、前記内部円筒状部材が、前記外部円筒状部材に向かって外向きに延在する、第2の半径方向突出部を有し、前記第1の半径方向突出部及び前記第2の半径方向突出部が、前記波形管状シートの前記波形部と協働して、前記内部円筒状部材に対する前記外部円筒状部材の角度変位を制限する、請求項
6又は7に記載の軸受。
【請求項9】
前記弾性減衰機構が、前記外部円筒状部材及び前記内部円筒状部材の軸の周りに配置され、前記軸に沿って互いに離れて配置された環状弾性減衰部材のセット、及び前記外部円筒状部材及び前記内部円筒状部材の前記軸に平行な方向に延在し、前記軸の周りで互いに離れている、線形弾性減衰部材のセット、のうちの1つを含む、請求項1から
3のいずれか一項に記載の軸受。
【請求項10】
前記間隙が、液体で充填されている、請求項1から
9のいずれか一項に記載の軸受。
【請求項11】
前記間隙が、潤滑剤液体で充填されている、請求項
10に記載の軸受。
【請求項12】
回転する前記外側軸受構成要素上の軸方向軸受パッドと、静止する前記内側軸受構成要素上の軸方向軸受パッドと、をさらに備える、請求項1から
11のいずれか一項に記載の軸受。
【請求項13】
回転機械であって、静止シャフトと、前記静止シャフト上で回転するように支持された回転子と、を備え、前記回転子が、請求項1から
12のいずれか一項に記載の少なくとも1つの軸受によって前記静止シャフト上に支持されている、回転機械。
【請求項14】
ターボ形ポンプであって、ケーシングと、前記ケーシング内に配置された静止シャフトと、請求項1から
12のいずれか一項に記載の少なくとも1つの軸受によって前記静止シャフト上で回転するように配置された少なくとも1つの回転インペラと、を備える、ターボ形ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、軸受及びその構成要素の改善に関する。本明細書に開示される実施形態は、多相ポンプなどのターボ形ポンプのインペラを回転可能に支持することが具体的に意図された軸受及びその構成要素の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ形ポンプは、1つ以上の回転インペラによってプロセス流体にエネルギーを移送するために、様々な用途で使用される。
【0003】
当業者に既知であるように、ダイナミックポンプ又はターボ形ポンプは、典型的には、インペラなどの回転要素からの運動エネルギーを、ポンプを通して処理される流体に移送することによって、流体を加圧する機械である。
【0004】
いくつかのポンプは、液相及び気相を含む多相流体を処理するために設計されている。いくつかのポンプは、各インペラを回転させる埋め込み型電動モータを含み、この電動モータは、各インペラを回転させ、例えば、各ポンプステージにおける実際の気体/液体比に回転速度を適合させるために、ポンプの他のインペラとは独立して各インペラの回転速度を制御するように適合され得る。埋め込み型電動モータを有する多相ポンプの実施形態は、例えば、米国特許公開公報第2017/0159665号に開示されている。
【0005】
ポンプのインペラは、例えば、多結晶ダイヤモンド(polycrystalline diamond、PCD)軸受のように、人工ダイヤモンドで作製されているか、又は人工ダイヤモンドを含む、軸受パッドが提供されている軸受によって、静止シャフトに支持されている。使用中、インペラは、他の回転機械構成要素と同様に振動を発生させ得る。これらの振動は、軸受を介して静止構造体に伝達され、あるインペラから他のインペラ又は他の機械部品に伝播し得、機械に損傷を与える場合がある。
【0006】
PCD軸受は、特に堅固であり、小さい摩擦係数を有する。これらの特徴は、多くの用途において有益である。しかしながら、軸受の剛性は、回転構成要素から機械の静止構成要素への強い振動伝播をもたらす。
【0007】
したがって、特にPCD軸受などの剛性軸受に関して、特に振動発生及び伝播の観点から、現在の技術の軸受の欠点を解決又は軽減することを目的とした軸受の改善の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0008】
本明細書に開示される実施形態によれば、軸受構成要素は、外側軸受面及び内側空洞を有する外部円筒状部材と、外部円筒状部材の内側空洞内に配置され、それと実質的に同軸に配置された内部円筒状部材と、を備える。外部円筒状部材及び内部円筒状部材は、それらの間に間隙を形成する。弾性減衰機構は、間隙内に配置される。
【0009】
弾性減衰機構は、波形層状部材又はシートを含むことができる。
【0010】
弾性減衰機構は、インペラなどの回転部材から、ターボ形ポンプ又は他の回転機械の支持シャフトなどの静止部材への振動の伝達を低減する。
【0011】
本開示による軸受の更なる特徴及び実施形態は、以下の記載で詳述され、添付の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の開示された実施形態、及びその付随する利点の多くのより完全な理解は、添付図面と関連して考慮されるときに、以下の詳細な説明を参照することによって、より良く理解されるように、容易に取得されるだろう。
【
図1】ポンプのインペラを駆動するための埋め込み型電動モータを含む多段式ターボ形ポンプの断面図を示す。
【
図2】
図1のポンプの一方のインペラの軸受と関連する潤滑回路の拡大図を示す。
【
図3】
図2の線III-IIIによる内部軸受構成要素の概略断面図を示す。
【
図4】本開示による軸受の第2の実施形態の概略断面図を示す。
【
図6】本開示による軸受の第3の実施形態の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
限定はしないが、特に、PCD軸受及び高剛性によって特徴付けられる他の軸受などの軸受の動的挙動を改善するために、新規のかつ有用な軸受構造が開発されてきた。新規の軸受は、互いに同軸に配置された2つの構成要素を含む。一方の構成要素は、ターボ形ポンプのインペラなどの回転機械部品と一体的に回転する。他方の構成要素は、機械筐体内に静止的に収容される。静止構成要素は、機械の回転機械構成要素と静止構造体との間の振動の伝播を防止又は低減する減衰機構を含む。
【0014】
本明細書に開示される実施形態では、軸受の静止構成要素は、2つの同軸の実質的に円筒状部材、すなわち内部円筒状部材及び外部円筒状部材を含む。内部部材及び外部部材は、それらの間に間隙を形成する。間隙では、内部円筒状部材に対する外部円筒状部材の減衰された変位を可能にするように適合された、弾性減衰機構が配置される。変位は、半径方向及び/又は接線方向であり得る。変位は、外部軸受構成要素と一体的な回転するように取り付けられた回転機械構成要素の振動によって誘発され得る。振動は、外側構成要素から内側構成要素へと軸受パッドを通って伝播し、内側構成要素に形成された間隙内に配置された弾性減衰機構によって、外部円筒状部材と内部円筒状部材との間で減衰される。これにより、振動が効率的に減衰され、回転機械の構成要素で発生した振動が機械の静止構造体に向かって伝播することが低減される。
【0015】
ここで、新規の軸受構造を、ターボ形ポンプ、具体的には、多相ターボ形ポンプと組み合わせて説明する。しかしながら、当業者であれば、例えば、比較的剛性の高い軸受が、振動を受ける回転機械部品を支持するために使用され、その振動の減衰が望まれる場合にはいつでも、本開示の軸受構造体が他の用途にも有利に使用することができることを理解するであろう。
【0016】
ここで、
図1を参照すると、ターボ形ポンプ1は、ケーシング3と、その中に配置された静止シャフト5と、を備える。静止シャフトは、ポンプケーシングを通って長手方向に延在するビームによって形成され得る。他の実施形態では、静止シャフト5は、軸方向連結ロッドによって互いに接続された積層シャフトセクションから構成され得る。ポンプは、複数のステージ7を備えることができる。各ポンプステージ7は、それぞれのインペラ9を備え、このインペラ9は、シャフト5上で回転するように支持されており、静止部分11、すなわち、ポンプ1の非回転静止構成要素と協働する。静止シャフト5が積層されたセクションによって形成されている場合、各インペラ9は、静止シャフト5の別個のセクションによって支持され得る。
【0017】
引き続き
図1を参照しながら、ここで、
図2を参照すると、各インペラ9は、円盤状の本体12と、回転軸A-Aの周りに環状に分配された複数のブレード13と、を備える。プロセス流体経路15は、各インペラ9のブレード部分を横切って延在する。説明される埋め込み型電動モータによって生成された機械的な力が、インペラ9を回転させ、その力がプロセス流体経路15に沿ってプロセス流体に移送され、流体の圧力を高める。
【0018】
図1及び
図2の例示的な実施形態では、各インペラ9は、シュラウド17を備える。各インペラ9は、ケーシング3に収容されたそれぞれの電動モータ18によって回転駆動される。各電動モータ18は、シュラウド17の周囲に配置され、インペラ9と共に回転するロータ19と、ロータ19の周囲に展開され、ケーシング3内に静止的に収容されたステータ部21と、を含む。
【0019】
各インペラ9は、それぞれの軸受31によって静止シャフト5上に支持される。
図1及び
図2の実施形態では、各軸受31は、静止内側軸受構成要素31Bと、外側回転軸受構成要素31Aと、を備える。2つの構成要素31A、31Bは、実質的に同軸である。
【0020】
本好ましい実施形態では、軸受31は、回転外側軸受構成要素31A上の放射状軸受パッド51Aと、静止内側構成要素31B上の放射状軸受パッド51Bと、からなる、PCD(Poly-Crystalline Diamond:多結晶ダイヤモンド)軸受である。各軸受31は、回転外側軸受構成要素31A上の軸方向軸受パッド53A、及び静止内側軸受構成要素31B上、又はポンプ1の静止部分11上の軸方向軸受パッド53Bを更に含むことができる。
【0021】
本明細書に開示された実施形態によれば、内側軸受構成要素31Bは、振動減衰効果を提供するように構成されており、そのため、回転インペラ9によって発生した振動が、例えば、減衰され、それぞれの軸受31を介してポンプ1の静止構造11に向かって伝播しないか、又は減衰された様式でのみ伝播する。
【0022】
引き続き
図2を参照しながら、ここで、
図3を参照すると、内側静止軸受構成要素31Bは、外部円筒状部材61及び内部円筒状部材63を備える。外部円筒状部材61及び内部円筒状部材63は、互いに実質的に同軸であり、内部円筒状部材63が取り付けられ得る静止シャフト5に対しても実質的に同軸である。軸受パッド51Bは、外部円筒状部材61と一体である。
【0023】
外部円筒状部材61と内部円筒状部材63は、内部円筒状部材63の一端にねじ込むことができるフェルール65(
図2参照)によって、互いに結合することができる。内部円筒状部材63の反対側の端部は、フランジ67を形成することができる。外部円筒状部材61は、フランジ67とフェルール65との間にフェルール65をねじ込むことによって押圧することができる。内部円筒状部材63と外部円筒状部材61との間には、Oリング等の封止部71、73を配置することができる。
【0024】
外部円筒状部材61と内部円筒状部材63との間には、円筒状の間隙75が形成されている。円筒状間隙75は、軸方向、すなわち回転軸A-Aに平行に延在する。円筒状間隙75には、弾性減衰機構が配置されている。本明細書で使用される場合、「弾性減衰機構」という用語は、外部円筒状部材61と内部円筒状部材63との間に配置され、それらと協働して、内部円筒状部材63及び外部円筒状部材61のうちの一方の振動が、内部円筒状部材63及び外部円筒状部材61のうちの他方に伝達されない、又は減衰された振動がそれに伝達されるような、任意の機械的装置又は装置の組み合わせとして理解され得る。
【0025】
潤滑剤液体とは、好ましくは、油又は他の好ましくは高粘度の流体などの潤滑剤液体であり、間隙75を充填することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、
図3に示すように、弾性減衰機構は、波形管状シート77を含む。波形管状シート77は、軸方向に、すなわち軸受31の回転軸A-Aに平行に延在する波形部77Aを含む。間隙75内に配置された波形管状シート77により、外部円筒状部材61及び内部円筒状部材63は、例えば、回転インペラ9の振動によって誘発される揺れに起因して、半径方向に限定された範囲で他方に対して一方が移動することができる。内部円筒状部材63に対する外部円筒状部材61の半径方向の変位は、それに加えられた半径方向荷重下での波形部77Aのコンプライアンスを介して得られる。半径方向の揺れは、波形管状シート77によって提供される弾性減衰機構によって減衰される。
波形管状シートは、金属によって作製することができる。
【0027】
半径方向の変位に加えて、外部円筒状部材61はまた、内部円筒状部材63に対して接線方向に移動することができ、すなわち、2つの部材61、63は、限定された角度だけ互いに対して回転することができる。接線方向の変位(矢印f61、
図3)は、接線方向への変位制限装置によって制限され得る。例えば、当該装置は、外部円筒状部材61の内側面から内部円筒状部材63の外側面に向かって半径方向内向きに延在する、少なくとも1つの、好ましくは第1の半径方向突出部81のセットを含むことができる。接線方向への変位制限装置は、内部円筒状部材63の外表面から外部円筒状部材61に向かって半径方向外側に延在する、少なくとも1つの、好ましくは第2の半径方向突出部83のセットを更に含むことができる。第1の半径方向突出部81及び第2の半径方向突出部83は、隣接する波形部77A間に延在し、これにより、内部円筒状部材63及び外部円筒状部材61の接線方向の変位は、第1半径方向突出部81及び第2の半径方向突出部83と波形部77Aとの協働によって制限される。
【0028】
回転インペラによる振動又は揺れによって誘発される接線方向の変位は、波形管状シート77の波形部77Aの曲げ変形を引き起こすので揺れを減衰させる。
【0029】
弾性減衰機構の減衰効果は、間隙75内に含まれている高粘性潤滑液体によって、及び/又は弾性減衰機構77と、弾性減衰機構77の波形部77Aに接触する外部円筒状部材61及び内部円筒状部材63の表面との間の摩擦によって改善することができる。
【0030】
引き続き
図2を参照しながら、ここで、
図4及び
図5を参照すると、他の、現時点ではより好ましくない実施形態ではあるが、弾性減衰機構は、外部円筒状部材61と内部円筒状部材63との間の間隙に配置された圧縮可能なインサートのセットを含むことができる。
図4及び
図5において、
図2及び
図3に既に示され、上で説明される同一又は同等の部品又は要素には、同一の参照番号が付されており、再度説明されていない。
図4及び
図5の実施形態では、弾性減衰機構は、間隙75内に収容されたOリング78のセットを含む。Oリング78を正しい位置に保持するために、外部円筒状部材61の内側円筒面61A上の環状溝と、内部円筒状部材63の外側円筒面63Aの環状溝と、が提供され得る。
【0031】
引き続き
図2を参照しながら、
図6を参照すると、更に、現時点ではより好ましくない実施形態ではあるが、弾性減衰機構は、長手方向に延在する弾性部材のセット79を含むことができる。
図6において、
図2及び
図3に既に示され、上で説明される同一又は同等の部品又は要素には、同一の参照番号が付されており、再度説明はされていない。弾性部材79は、間隙75内に収容され、外部円筒状部材61の内側円筒面61Aに提供された長手方向溝と、内部円筒状部材63の外側円筒面63A内の長手方向溝とによって定位置に保持され得る。
【0032】
本発明は、様々な特定の実施形態に関して説明されてきたが、当業者には、特許請求の範囲の趣旨及び範囲を逸脱することなく多くの修正、変更、及び省略が可能であることが、当業者には明らかであろう。加えて、本明細書で別段の指定がない限り、任意のプロセス又は方法工程の順序又は配列は、代替の実施形態に従って変更又は再配列され得る。