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特許7482156おさ監視組立体、そのようなおさ監視組立体を組み込んだ引通し機、及びそのようなおさ監視組立体でおさを監視する処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】おさ監視組立体、そのようなおさ監視組立体を組み込んだ引通し機、及びそのようなおさ監視組立体でおさを監視する処理方法
(51)【国際特許分類】
   D03J 1/14 20060101AFI20240502BHJP
   D03D 49/62 20060101ALI20240502BHJP
【FI】
D03J1/14 Z
D03J1/14 C
D03D49/62 Z
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021575356
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-26
(86)【国際出願番号】 EP2020067112
(87)【国際公開番号】W WO2020254583
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-05-19
(31)【優先権主張番号】19181281.7
(32)【優先日】2019-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516030823
【氏名又は名称】シュトイブリ・ザルガンス・アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 友子
(72)【発明者】
【氏名】ローマグナ・ハンスペーター
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルフ・マルクス
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-528400(JP,A)
【文献】特開平02-160958(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D03J 1/00- 5/24
D03D29/00-51/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
織りおさ(500)を監視するおさ監視組立体(2)であって、
前記織りおさは、第1長手方向側部(500A)と、前記第1長手方向側部(500A)と反対側の第2長手方向側部(500B)と、織りおさの長手方向(L500)に沿って並置された複数のおさ羽(502)を有し、前記複数のおさ羽が、織りおさの高さ方向(H500)と、2つの隣り合うおさ羽の対の間のおさ間隙(504)とを画定していて、前記織りおさが、前記長手方向(L500)と前記高さ方向(H500)に垂直な横方向(W500)も画定していて、前記おさ監視組立体(2)が、
前記織りおさ(500)の第1部分(502、504、506、508)の画像を取り、前記織りおさの前記第1長手方向側部(500A)に面している第1カメラ配列(82)を少なくとも備える光学装置(8)と、
前記光学装置(8)を制御して、前記光学装置(8)から画像データを受信する制御部(6)と、
前記織りおさの前記長手方向(L500)に平行な軸線(X2)に沿う前記織りおさと前記光学装置との間の相対運動を可能にする、取付手段(4、81)と
を備え、前記光学装置(8)が
前記織りおさの前記第1部分を照らす照明装置(88)と、
前記織りおさの第2部分(502、504、506、508)の画像を取る第2カメラ配列(84)であって、前記織りおさの反対側の前記第2長手方向側部(500B)に面している、第2カメラ配列(84)と
を備えることを特徴とする、おさ監視組立体(2)。
【請求項2】
前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)は、間に前記織りおさ(500)を持ち、前記横方向(W500)に沿って互いに向かい合っていることと、
前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)が、前記織りおさ(500)と前記光学装置(8)との間の前記相対運動の軸線(X2)に沿った前記織りおさ(500)に対する前記光学装置(8)の所与の相対位置用に、前記織りおさ(500)の同一のおさ羽(502)と、同一のおさ間隙(504)との画像を取るものであることと
を特徴とする、請求項1に記載のおさ監視組立体。
【請求項3】
前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)のそれぞれが、互いに隣り合う複数の光学センサ(86)を備えて形成されていることと、
隣り合う2つの光学センサの複数の視野(F86)のそれぞれは前記おさ高さ方向(H500)において重なるところがあることと
を特徴とする、請求項1又は2に記載のおさ監視組立体。
【請求項4】
前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)との少なくとも一方が、前記おさ羽(502)の少なくとも全高を覆っていることを特徴とする、請求項3に記載のおさ監視組立体。
【請求項5】
前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)の少なくとも一方が、非テレセントリック光学系(90)を備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のおさ監視組立体。
【請求項6】
前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)の少なくとも一方が、前記制御部(6)によって制御される自動焦点レンズを備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のおさ監視組立体。
【請求項7】
前記取付手段(4)が、前記織りおさ(500)と前記光学装置(8)の間の織りおさの前記長手方向(L500)に沿った前記相対運動(A1)を作り出すおさ駆動部(46、48)を備えることと、
制御部(6)が前記おさ駆動部を制御することと
を特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のおさ監視組立体。
【請求項8】
前記おさ監視組立体(2)が、作動状態において気流を、前記おさ羽(502)の一部に吹き出すノズル(102)を備え、
前記おさ羽(502)の前記一部が、前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)の少なくとも一方の視野(F82、F84)にあることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のおさ監視組立体。
【請求項9】
前記気流を出す少なくとも1つのノズル(102)と、前記制御部(6)に接続されていて前記気流を検知するセンサ(104)とを備える気流測定装置(10)を備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のおさ監視組立体。
【請求項10】
前記織りおさ(500)と前記光学装置(8)の前記相対運動の軸線(X2)沿いの前記織りおさ(500)と前記光学装置(8)の相対位置と、相対速度と、相対加速度との中の少なくとも一つを検知する動き計測センサ(43)を備え、前記動き計測センサ(43)が前記制御部(6)に接続されていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のおさ監視組立体。
【請求項11】
前記織りおさ(500)の2つの隣り合う前記おさ羽(502)間に画定されているおさ間隙(504)内のたて糸(12A)を挿入する引通しユニットと、
主制御部(666)と
を少なくとも備える、引通し機であって、
請求項1から9のいずれか一項に記載のおさ監視組立体(2)を備えることと、
前記光学装置(8)が前記引通しユニットの箱(1)に固定されていることと、
を特徴とする、引通し機。
【請求項12】
前記引通し機の主制御部(666)が、前記光学装置(8)から複数の画像データ、又は前記おさ監視組立体の制御部(6)から前処理データを受信することを特徴とする、請求項11に記載の引通し機。
【請求項13】
前記引通しユニットが、
前記おさ間隙(504)からの後退位置と、前記織りおさ(500)の2つの隣り合う前記おさ羽(502)の間への挿入位置との間で、引通し溝(Y14)沿いに可動なブレード(16)を備えることと、
前記第1カメラ配列及び前記第2カメラ配列(82、84)が、前記織りおさ(500)と前記光学装置(8)の相対運動の軸線(X2)と、前記織りおさ(500)の前記高さ方向(H500)に平行な軸線(Z2)について傾斜している(α1、α2、β1、β2)ことと、
前記ブレードが挿入位置にあるとき、前記ブレードは、前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)の少なくとも一方の視野(F82、F84)内に少なくとも部分的に延在していることと
を特徴とする、請求項11又は12に記載の引通し機。
【請求項14】
おさ監視組立体(2)を使って織りおさ(500)を監視する処理方法であって、
前記織りおさが
第1長手方向側部(500A)と、前記第1長手方向側部(500A)に対向している第2長手方向側部(500B)と、長手方向(L500)に沿って並置された複数のお羽(502)であって織りおさの高さ方向(H500)を画定しているお羽(502)と、隣り合う2つのおさ羽の対どおし間のおさ間隙(504)とを備え、
前記織りおさが長手方向(L500)に及び高さ方向(H500)に垂直な横方向(W500)も画定している、前記処理方法において、
前記おさ監視組立体(2)が光学装置(8)と制御部(6)とを備えることを特徴とし、前記処理方法が
a)前記おさ監視組立体(2)の前記光学装置(8)を使って、織りおさの前記第1長手方向側部(500A)の、2つの前記おさ羽(502)と、前記2つのおさ羽(502)の間の1つのおさ間隙(504)との少なくとも部分的な第1画像を少なくとも取るステップと、
b)前記おさ監視組立体(2)の前記光学装置(8)を使って、織りおさの前記第2長手方向側部(500B)の、2つの前記おさ羽(502)と、前記2つのおさ羽(502)の間の前記1つのおさ間隙(504)との少なくとも部分的な第2画像を少なくとも取るステップと、
c)前記第1画像に相当する画像データを前記おさ監視組立体(2)の前記制御部(6)に送信する(S86)ステップと、
d)前記第2画像に相当する画像データを前記おさ監視組立体(2)の前記制御部(6)に送信する(S86)ステップと、
e)織りおさの前記長手方向(L500)に平行な軸線(X2)に沿って前記織りおさ(500)を前記光学装置(8)に対して動かすステップと
を少なくとも備えることを特徴とする、前記処理方法。
【請求項15】
前記ステップe)の間、織りおさの前記長手方向(L500)に平行な前記軸線(X2)に沿った前記織りおさの移動が、前記光学装置(8)に対して継続していることを特徴とする、請求項14に記載の、織りおさを監視する処理方法。
【請求項16】
前記おさ監視組立体(2)の前記光学装置(8)を使って、前記織りおさ(500)に固定されているおさ識別印(505)の画像を取るステップf)
をさらに備えることを特徴とする、請求項14又は15に記載の、織りおさを監視する処理方法。
【請求項17】
前記ステップa)と前記ステップb)の間、照明装置(88)が、前記第1画像用の前方照明、及び前記第2画像の後方照明として、使用されることを特徴とする、請求項14から16のいずれか一項に記載の、織りおさを監視する処理方法。
【請求項18】
前記おさ監視組立体(2)が、前記おさ間隙(504)からの後退位置と前記織りおさ(500)の2つの前記おさ羽(502)の間への挿入位置の間で可動なブレード(16)に関連付けられていることと、
前記ステップa)と前記ステップb)との少なくとも一方の間、第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)のそれぞれが、前記ブレード(6)が挿入位置にあるときに、少なくとも1画像を取ることであって、
前記第1カメラ配列(82)は、前記織りおさ(500)の第1部分(502、504、506、508)の画像を取り、かつ前記織りおさの前記第1長手方向側部(500A)に面しているものであり、
前記第2カメラ配列(84)は、前記織りおさ(500)の第2部分(502、504、506、508)の画像を取り、かつ前記織りおさの前記第2長手方向側部(500B)に面しているものである、前記少なくとも1画像をとること
を特徴とする、請求項14から17のいずれか一項に記載の、織りおさを監視する処理方法。
【請求項19】
前記おさ監視組立体(2)が請求項7に記載のものであることと、
前記ステップa)と前記ステップb)との少なくとも一方の間、前記第1カメラ配列(82)と前記第2カメラ配列(84)のそれぞれが、前記おさ監視組立体のノズル(102)が前記おさ羽の一部に気流を吹き出す作動状態にあるときに少なくとも1画像を取り、前記ノズル(102)が非作動状態にあるときに少なくとも別の1画像をとることと、
前記制御部(6)がそれら2画像を比較することと
を特徴とする、請求項14から18のいずれか一項に記載の、織りおさを監視する処理方法。
【請求項20】
織りおさの前記長手方向(L500)に平行な前記軸線(X2)沿いのおさ羽厚さ又はおさ間隙の厚さと、壊れたおさ羽又は緩んだおさ羽の存在と、おさ部品(502、506、508)の故障の存在と、前記おさ部品(502、506、508)の汚れとの中の少なくとも1つについての情報を提供するステップを備えることを特徴とする、請求項14から19のいずれか一項に記載の、織りおさを監視する処理方法。
【請求項21】
前記ステップc)又は前記ステップd)の画像データと、参照データとに依存して、相対的おさデータを提供するステップであって、
前記参照データが、現在のおさ監視処理方法の前記ステップa)及び前記ステップb)の間に画像が取られる前記織りおさ(500)に関連付けされていて、現在のおさ監視処理方法に先立っておさ監視組立体(2)の前記制御部(6)のメモリ(64)に格納されているものである、前記相対的おさデータを提供するステップを備えることを特徴とする、請求項14から20のいずれか一項に記載の、織りおさを監視する処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、織機用の織りおさ(筬)を監視するおさ監視組立体に関する。本発明はまた、とりわけ、そのようなおさ監視組立体を備える引通し機に関する。最後に、本発明は、おさ監視組立体で織機のおさを監視する処理方法に関する。
本発明の技術分野は、織りおさの監視及び計測の分野である。
【背景技術】
【0002】
織りの分野では、織機の開口区域の近くでたて糸を案内するために、そして織機で織られる生地に対しておさのおさ羽の前縁によってたて糸の間に挿入されたよこ糸のおさ打ちのために、おさを使用することが知られている。
おさは、その寿命の中で、不規則性を表すところまで破損、摩耗することがある。不規則性とは、例えば、おさ間隙の厚さ、おさ羽の厚さ、おさ羽の角度、おさ羽の密度に関するものであったり、あるいは曲がったおさ羽や緩いおさ羽を含む状態である。さらに、一定時間後におさは汚れていることがある。おさの品質が悪く、またおさが汚れていると、織機で織られた生地に欠陥ができるおそれにつながる。
【0003】
そのため、織りおさの状態のランク付けは、特定のおさが織りに適しているかどうか、又は修理、清掃、交換が必要かどうかを目視確認する専門家によって定期的に行われる。このような確認は、時間がかかり、高度な人材を必要とするため、たて糸の変更ごとに体系的に行われることはない。
一方、織りおさは、織物の品質の問題を避けるために、おさの寿命を通して予防的に洗浄及び修理されることがある。このような清掃や修理作業は、目視検査後又は所定の使用時間後に実施されるが、それらのタイミングが必ずしも最適でないことがある。
【0004】
特許文献1(EP-B-1292728)で説明されているように、引通し機は、引通し溝部に対するおさ間隙の位置を光学的に決定できる。引通し機は、たて糸を正しく引き込むために、おさの縦方向の位置を調整できるが、おさの状態に関する情報の提供を意図したものではない。
【0005】
同じことが特許文献2(WO-A-8600346)から知られている装置にも当てはまる。
【0006】
したがって、おさの自動制御は提供されていない。おさの自動制御は、織工が織りおさの状態を迅速かつ確実に評価するのに役立つであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】欧州特許第1292728号明細書
【文献】国際出願公開第86/000346号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、織りおさの状態を自動的かつ正確に確認するための高度な資格を必要としない新しいおさ監視組立体を用いてこれらの問題を解決することを課題としている。本発明はまた、そのようなおさを備えた織機で織られる生地ごとへのおさの良好な適合を確実にすることを課題とする。
【0009】
この課題のために、本発明は、織りおさを監視するおさ監視組立体に関する。この織りおさは、織りおさは、第1長手方向側部と、第1長手方向側と反対の第2長手方向側部と、織りおさの長手方向に沿って並置された複数のおさ羽を有する。おさ羽が、織りおさの高さ方向と、2つの隣り合うおさ羽の対の間のおさ間隙とを画定している。織りおさが、長手方向及び高さ方向に垂直な横方向を画定している。おさ監視組立体が光学装置を備え、光学装置が
第1カメラ配列が、織りおさの第1部分の画像を取り、前記織りおさの第1長手方向側部に面している、第1カメラ配列と、
織りおさの第1部分を照らす照明装置と
織りおさの第2部分の画像を取り、織りおさの反対側の第2長手方向側部に面している第2カメラ配列とを少なくとも備える。
おさ監視組立体は、光学装置を制御して、光学装置から画像データを受信する制御部と、
織りおさの長手方向に平行な軸線に沿った織りおさと光学装置の相対移動を可能にする取付手段も備える。
本発明によると、光学装置は
-織りおさの第1部分を照らす照明装置と、
-織りおさの第2部分の画像を取る第2カメラ配列であって、前記織りおさの反対側の第2長手方向側部に面している、第2カメラ配列と
を備える。
【0010】
本発明により、おさ監視組立体を使用して、織りおさの両方の長手方向側面を自動的に検査できて、これにより、新しいたて糸をおさに引通すときに先立ってあるいはその際に、おさの曲がったおさ羽、緩んだおさ羽、おさの汚れなどの潜在的な不規則性を効率的に検出できる。
照明装置は、カメラ配列による画像捕捉の効率を高める。
また、2列のおさ羽が織りおさを形成するダブルおさの監視にも適している。
本発明のおさ監視組立体の柔軟性及び操作の容易さは、高度な資格のある人員の専門知識を必要とせずに、各引通し操作の前又はその際におさの状態の検査を可能にし、これにより、織機操作の全体的な費用を削減する。本発明の組立体により織機のおさを容易かつ迅速に検査できるので、織機のたて糸が変化する前に検査可能であり、織機の糸によく合うおさを織機に保持できる。
【0011】
選択的である本発明のさらなる観点によれば、そのようなおさ監視組立体は、以下の特徴の1つ又はいくつかを組み込んでよい。
-第1及び第2カメラ配列は、横方向に沿って織りおさを間に挟んで向かい合っていて、第1及び第2カメラ配列が、前記織りおさと前記光学装置との間の相対運動の軸線に沿った織りおさに対する光学装置の所与の相対位置用に、織りおさの同一のおさ羽と、同一のおさ間隙との画像を取るものである。
-第1及び第2カメラ配列のそれぞれが、互いに隣り合う複数の光学センサを備えて形成されていて、隣り合う2つの光学センサの複数の視野のそれぞれはおさ高さ方向において重なるところがあって、第1カメラ配列と第2カメラ配列との少なくとも一方が好ましくはおさ羽の少なくとも全高を覆っている。
-第1及び第2カメラ配列の少なくとも1つは、非テレセントリック光学系を備えている。
-第1及び第2カメラ配列の少なくとも1つは、制御部によって制御される自動焦点レンズを備えている。
-取付手段は、織りおさの長手方向に沿って、織りおさと光学装置との間の相対運動を作り出すおさ駆動部を備え、制御部は、おさ駆動部を制御する。
-おさ監視組立体が、作動状態において気流を、織りおさの長手方向沿いの整列された位置にておさ羽の一部に吹き出すノズルを備え、第1カメラ配列と第2カメラ配列の少なくとも一方の視野を伴う。
-おさ監視組立体は、気流を吹く少なくとも1つのノズルと、制御部に接続されていて気流を検知するセンサとを備える気流測定装置を備える。
-おさ監視組立体は、織りおさと光学装置の相対運動の軸線沿いの織りおさと光学装置の相対位置と、相対速度と、相対加速度との中の少なくとも一つを検知する動き計測センサを備え、動き計測センサが制御部に接続されている。
【0012】
第2観点によれば、本発明は、織りおさの2つの隣り合うおさ羽間に画定されているおさ間隙内のたて糸を挿入する引通しユニットを少なくとも備える引通し機に関する。引通し機はまた、主制御部を備える。
本発明によると、この引通し機は、前述のおさ監視組立体を備え、おさ監視組立体の光学装置は引通し機のケーシングに固定されている。
好ましくは、引通し機の主制御部が、光学装置から複数の画像データ、又は前記おさ監視組立体の制御部から前処理データを受信する。
【0013】
有利には、引通し機は、おさ間隙からの後退位置と、織りおさの2つの隣り合うおさ羽の間への挿入位置との間で、引通し溝沿いに可動なブレードを備え、
2つのカメラ配列が、織りおさと光学装置の相対運動の軸線と、織りおさの高さ方向に平行な軸線について傾斜していることと、
ブレードが挿入位置にあるとき、ブレードは、第1カメラ配列と第2カメラ配列の少なくとも一方の視野内に少なくとも部分的に延在している。
【0014】
第3観点によると、本発明はまた、第1長手方向側部と、第1長手方向側部と反対側の第2長手方向側部と、織りおさの長手方向に沿って並置された複数のおさ羽を有する織布監視組立体を用いて織りおさを監視する処理方法に関する。
前記織りおさが
第1長手方向側部と、第1長手方向側部に対向している第2長手方向側部と、長手方向に沿って並置された複数のおり羽であって織りおさの高さ方向を画定しているおり羽と、隣り合う2つのおさ羽の対どおし間のおさ間隙とを備える。前記織りおさが長手方向に及び高さ方向に垂直な横方向も画定している。本発明によると、おさ監視組立体が光学装置と制御部とを備え、前記処理方法が
a)おさ監視組立体の光学装置を使って、織りおさの第1長手方向側部の、2つのおさ羽と、2つのおさ羽の間の1つのおさ間隙との少なくとも部分的な第1画像を少なくとも取るステップと、
b)おさ監視組立体の光学装置を使って、織りおさの第2長手方向側部の、2つのおさ羽と、2つのおさ羽の間の1つのおさ間隙との少なくとも部分的な第2画像を少なくとも取るステップと、
c)第1画像に相当する画像データをおさ監視組立体の制御部に送信するステップと、
d)第2画像に相当する画像データをおさ監視組立体の制御部に送信するステップと、
e)織りおさの長手方向に平行な軸線に沿って織りおさを光学装置に対して動かすステップと
を少なくとも備える。
上記ステップa)からステップe)の順番は、絶対的ではない。
【0015】
さらに、このような処理方法には、技術的に許容される構成で採用される、次の選択的特徴の1つ又は複数が組み込まれている場合がある。
-ステップe)の間、織りおさの長手方向に平行な軸線に沿った織りおさの移動が、光学装置に対して、継続している。
-処理方法が、おさ監視組立体の光学装置を使って、織りおさに固定されているおさ識別印の画像を取るさらなるステップf)を備える。
-ステップa)とステップb)の間、照明装置が、第1画像用の前方照明、及び第2画像の後方照明として、使用される。
-おさ監視組立体が上述の気流吹き出しノズルを備え、ステップa)とステップb)との少なくとも一方の間、第1カメラ配列と第2カメラ配列のそれぞれが、ノズルが作動状態にあるときに少なくとも1画像を取り、ノズルが非作動状態にあるときに少なくとも別の1画像を取り、制御部(6)がそれら2画像を比較する。
-おさ監視組立体が、おさ間隙からの後退位置と織りおさの2つのおさ羽の間への挿入位置の間で可動なブレードに関連付けられていて、
ステップa)とステップb)との少なくとも一方の間、第1カメラ配列と第2カメラ配列のそれぞれが、ブレードが挿入位置にあるときに、少なくとも1画像を取る。
-処理方法が、織りおさの長手方向に平行な軸線沿いのおさ羽厚さ又はおさ間隙の厚さと、壊れたおさ羽又は緩んだおさ羽の存在と、おさ部品の故障の存在と、おさ部品の汚れとの中の少なくとも1つについての情報を提供するステップを備える。
-処理方法が、ステップc)又はステップd)の画像データと、参照データとに依存して、相対的おさデータを提供するステップであって、
参照データが、現在のおさ監視処理方法のステップa)及びステップb)の間に画像が取られる織りおさ(500)に関連付けされていて、現在のおさ監視処理方法に先立っておさ監視組立体(2)の制御部(6)のメモリ(64)に格納されているものである、前記相対的おさデータを提供するステップを備える。
【0016】
単に例として提供されていて、対応する機械内及び処理についての添付の図面を参照して作成された、おさ監視組立体の3つの実施形態の以下の説明を読み、本発明はよりよく理解され、他の利点がより明確に現れるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、引通し機に組み込まれた、本発明によるおさ監視組立体の概略正面図である。
図2図2は、図1のおさ監視組立体の拡大図である。
図3図3は、別の引通し機に組み込まれた、本発明の第2実施形態によるおさ監視組立体の斜視図である。
図4図4は、図3のおさ監視組立体の側面図である。
図5図5は、本発明の第3実施形態によるおさ監視組立体の正面図である。
図6図6は、図5のおさ監視組立体の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1及び図2に示されるおさ監視組立体2は、引通し機に組み込まれている。既知の技術で、引通し機は、糸層を挟む糸挟み枠と引通しユニット箱とを備える。
この引通しユニット箱は、ヘドル及び/又はドロップワイヤ分離装置と、糸分離装置と、引通し溝部に沿って移動するフックを備えた引通し装置と、2つの隣り合うおさ羽を広げるために使用されるブレードを支持する。引通し機には、ハーネス受け装置と主制御部も含まれている。これ自体が既知であるように、このことは図1及び図2に表されていないが、引通しユニットの箱1及び引通し機の主制御部666についてである。
【0019】
本発明を組み込むとき、引通し機は、引通し機の引通しユニット箱1に固定されたおさ監視組立体2も備える。おさ監視組立体2は、箱1に固定されているので、引通し機に受け入れられた織りおさ500に対して、引通しユニット箱1と同じ動きをする。一部の引通し機では、引通しユニット箱は、静的糸挟み枠に対してその長さに沿って並進運動する。他の一部の引通し機では、引通しユニットは静的であり、挟み枠は、静的引通しユニットの箱に対しておさと共に動かされる。他の一部の引通し機では、糸挟み枠がなく、引き抜かれた糸は糸ボビンの一部である。本発明のおさ監視組立体2は、これら全てのタイプの引通し機で使用できる。
【0020】
本記載では、おさ500の長手方向は、おさのより長い寸法、すなわち、おさの長さL500として定義して、L500に沿って、複数のおさ羽502が並置される。おさ長さL500に沿って隣り合う2つのおさ羽の各対が、それらの間のおさ間隙504を決めている。既知の技術で、おさ500は、おさ羽を固定する、好ましくはアルミニウム製の2つのおさ外形部506と、おさの長さL500に沿っておさ羽502を規則的に広げるための2つのコイル508とを備える。おさ羽502と、おさ外形部506と、コイル508は、おさの構成要素である。おさ高さH500は、おさ羽502のより長い寸法に平行であり、織りおさ500の長手方向に垂直であるおさの寸法として定義する。おさ幅W500は、おさ長さL500及びおさ高さH500に垂直なおさの横方向の寸法である。
2つの外形部506は、おさ羽520の、高さ方向H500及び幅方向W500における2つの端部を囲んでいる。各おさ羽502は、外形部506から延在する2つの縁部を有し、一方の縁部は、織り処理方法中によこ糸を布に対して叩くためによこ糸と接触するように構成される。2つの縁部、すなわち前縁部502A及び後縁部502Bは、それぞれ、織りおさ500の第1長手方向側面500A及び第2長手方向側面500Bに属する。これらの2つの長手方向の側面は、横方向に沿って向かい合っていて、この横方向は、高さ方向H500及びおさの長手方向L500に垂直であり、これは、横寸法又は幅W500に等しい。特に、引通し溝部は、横方向又は幅W500に平行に延在する。おさの第1長手方向側部及び第2長手方向側部、すなわちその第1前面500A及びその第2背面500Bは、図1及び図2においてそれぞれ右及び左に向けられている。
【0021】
箱1の向きに応じて、高さH500は、引通し機において水平又は垂直にしてよい。
【0022】
おさ監視組立体2は、おさ輸送装置4を備えていて、これは、引通し処理方法中に引通し機で使用されるものと同じである場合がある。
ただし、これは必須ではない。
【0023】
おさ輸送装置4は、おさ架台42と、おさ架台42上に織りおさ500を保持する2つのおさ挟み部44とを備える。おさ輸送装置4はまた、おさ監視組立体2の長手方向軸線X2に沿って並進しておさ架台42を駆動するおさ駆動部を一緒に形成するラックアンドピニオン機構48に連関されている、電気モータ46を備える。長手方向軸線X2は、おさ500の長手方向L500に平行である。おさ架台42及びおさ挟み部44は、おさ架台42に挟まれるときに織りおさ500を部分的に収容するために軸線X2に沿って延在するおさ筐体47を画定している。
【0024】
おさ監視組立体2はまた、制御装置6を備え、これは、引通し機の主制御装置666と同じであるか、又はその一部であるか、又はこの主制御装置666とは異なるものである場合がある。この最後の可能な場合を図2に示していて、制御部6と制御部666の間に通信回線6Cがある。
【0025】
制御部6は、第1電線61を介して電気モータ46に接続されている。第1電線61は、制御信号S46を制御部6から電気モータ46に、フィードバック信号S’46を電気モータ46から制御部6に伝達するものである。
【0026】
光学装置8は、おさ監視組立体2に属し、第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84を備える。光学装置8は箱1に固定されているので、おさ輸送装置4は、おさ架台42に取り付けられた任意の織りおさ500と箱1に取り付けられた光学装置8との間の相対運動を提供する。
【0027】
第1カメラ配列82は、織りおさ500の横方向W500に平行な第1横方向にあって、第2カメラ配列84は、第1横方向とは反対側の第2横方向にある。
言い換えると、第1カメラ配列82は、織りおさの第1側部500Aに面し、第2カメラ配列84は、織りおさの第2反対側部500Bに面している。第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84は、それぞれ、おさ筐体47から延在して横方向W500に垂直な正中平面P47の方向に向けられている。おさ筐体47は、横方向W500に沿って第1カメラ配列82と第2カメラ配列84との間に配置される。
【0028】
おさ輸送装置4は、光学装置8とおさ架台42に取り付けられた織りおさ500との間の長手方向軸線X2に沿った相対位置と、速度と、加速度との少なくともいずれかに関する情報を提供する動き測定センサ43を備える。この動き測定センサ43は、このセンサ43の出力信号S43を伝達する第2電線63を介して制御部6に接続されている。
【0029】
図1及び図2の例では、動き測定センサ43は、おさ架台42によって支持された誘導センサである。変形例によれば、動き測定センサ43は、非接触速度測定に使用されるレーザー速度計、又はおさ架台42によって運ばれる巻尺を光学的に検出する線形変換器である場合がある。動き測定センサ43は、図に示されているように、おさ架台42によって、又は光学装置8によって支持可能である。
【0030】
おさ架台42は、おさ挟み部44を介したおさ架台42上のおさ500の実際の挟みに関する情報を提供するのに使用される2つの挟みセンサ45を支持する。そのような挟みセンサ45は、特に挟み部44の1つを解放することによって、おさがおさ架台から外れたかどうかの検出を可能にする。第3電線65は、各挟みセンサ45を制御部6に接続し、この挟みセンサの出力信号S45を伝達する。
【0031】
織りおさ500の長さL500に応じて、挟み部44及び挟みセンサ45の数は2つとは異なる場合がある。挟み部44の数は、挟みセンサ45の数とは異なっていてもよい。
【0032】
本発明の非表示の観点によれば、おさ架台42はまた、おさ長さL500に平行に、おさ架台に沿って分散されたいくつかの他のセンサ、すなわち複数のおさ位置センサを備える。これらのおさ位置センサは、寸法L500及びH500に平行な方向に沿って、おさ架台42内のおさ500の実際の位置を検出するために使用される。これらのおさ位置センサは、おさ監視組立体2を使用する前に、おさ500がおさ架台42上に正しく配置されていることを確認できるようにする。
【0033】
要約すると、おさ輸送装置4は、箱1に関しておさ筐体47におさ500を取り付けられるようにして、光学装置8に関してその長手方向L500に平行移動できるようにしている。おさ輸送装置4はまた、おさ500がこの光学装置8に対してどのように配置されるか、特に、どのおさ羽又はどの一連のおさ羽が2つのカメラ配列82と84との間に位置するかに関する情報を信号S43によって、制御部6に提供する。
【0034】
図に非表示の本発明の別の態様によれば、おさ架台42は、引通しユニット箱1に対して、高さ方向、すなわち、おさ500の高さH500に平行な方向に移動可能である。これにより、おさ羽502の高さ方向の引通し溝部に対するおさ500の位置を調整できる。この高さ調整動作は、制御部6によって制御される専用モータ、好ましくは電気モータによって駆動できる。
【0035】
カメラ配列82又はカメラ配列84のそれぞれは、複数の光学センサ86又はカメラモジュールで構成されていて、それらは、CMOS型(相補型金属酸化物半導体)又はCCD型(電荷結合装置)又は任意の他の適切なタイプの光学センサであってよい。各光学センサ86は、画像化要素の行列になっていて、おさ500の高さ方向H500及び長手方向L500で互いに隣り合っていて、統合された1下位組立体として作られている。光学センサ86は、高さ方向、すなわち、おさ架台42に取り付けられたおさ500の高さH500に平行な方向に互いに隣りに配置されている。光学センサ86は、カラーセンサ又は白黒センサであり得る。
【0036】
カメラ配列82又はカメラ配列84の光学センサ86の感光領域は、横方向W500に沿って織りおさ500の方に向けられている。カメラ配列82の光学センサ86の感光領域は、織りおさ500の第1長手方向側部500Aに面し、カメラ配列84の光学センサ86の感光領域は、織りおさ500の第2長手方向側部500Bに面する。
【0037】
カメラ配列内で隣り合う光学センサ86を使用することにより、短い焦点距離のおさ監視組立体のコンパクトな設計と、監視する織りおさの部分に適合可能な拡張性のある設計とが可能になる。
【0038】
F86は、光学センサ86の視野を示す。影付きの区域Z86のある図1に見られるように、2つの隣り合うセンサ86の視野は、高さ方向H500で重なっている。
【0039】
F82は、第1カメラ配列82にある全ての光学センサ86の視野F86の組み合わせを示す。同様に、F84は、第2カメラ配列84にある全てのセンサ86の視野F86の組み合わせを示す。
複合視野F82及び視野F84は、それぞれ、このおさの前面500A及び背面500Bにおいて、おさ羽の全高で、織りおさ500の第1部分及び第2部分をそれぞれ包含する。実際、第1カメラ配列82と第2カメラ配列84のそれぞれは、その複合視野F82又は視野F84によって、おさ羽502の全高、コイル508、及び織りおさ500の第1部分、各第2部分の各外形部506の少なくとも一部を覆う。さらに、複合視野F82は、少なくともおさ500の上面503まで延在する。2つの隣り合うセンサ86の視野が重なるので、複合視野F82又は視野F84それぞれの不連続性が回避され、いくつかの領域が2回検出され、より良いおさ監視性能を可能にする。
【0040】
実際には、カメラ配列82及びカメラ配列84は、視野F82及びF84の組み合わせが、高さH500に平行な方向である高さ少なくとも150mmと、幅である最大100mmを覆うように設定してよい。
実際には、視野F86と、組み合わせた視野F82及び視野F84との幅は同じであり、少なくとも2つのおさ羽502とその間の1つのおさ間隙504、好ましくは3つのおさ羽502と2つのおさ間隙504を覆うように選択される。したがって、その幅は100mmよりはるかに短くできる。
【0041】
2つのカメラ配列82及びカメラ配列84は、特にそれらが箱1に固定されているため、互いに対して固定されている。軸線X2に沿って、それらは同じ縦方向の高さに配置されているため、おさ500を間に挟んで、横方向W500に沿って互いに向き合っている。特に、複合視野F82及び視野F84それぞれにあるおさ500の第1部分及び第2部分は、おさ架台42に取り付けられたおさ500の同一のおさ羽502及び同一のおさ間隙504を持っている。言い換えると、おさ500のこれらの同一のおさ羽502及び同一のおさ間隙504は、軸線X2に沿う織りおさ500に対する光学装置8の所与の相対位置について、少なくとも部分的に、複合視野F82及び視野F84にある。言い換えると、第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84は、軸線X2に沿った織りおさ500に対する光学装置8の所与の相対位置について、織りおさ500の同一のおさ羽502及び同一のおさ間隙504の画像を撮影する。それは、各おさ羽502及び各おさ間隙504の全方位ビューを可能にする。
【0042】
A82は、第1カメラ配列82の長手方向軸線を示し、A84は、第2カメラ配列84の長手方向軸線を示す。カメラ配列の長手方向とは、相対的に長いほうの寸法であるとする。
この実施形態では、軸線A82及び軸線A84は、高さH500に平行であり、軸線X2及び幅W500に垂直である。図1図2に示す織りおさ500の構成では、軸線A82とA84は、高さH500のように垂直である。
【0043】
Y86は、光学センサ86の照準軸線であり、これは視野F86の中心にある。第1カメラ配列82の全ての光学センサ86の照準軸線Y86は平面P82の同一平面上にある。平面P82は、垂直であり、第1カメラ配列82の長手方向における複合視野F82の中心平面である。同様に、第2カメラ配列84の光学センサ86の照準軸線Y86は、垂直であり、複合視野F84の中心平面である平面P84内で同一平面上にある。中心の平面P82と平面P84は、軸線X2に沿って整列され、重ね合わされている。2つのカメラ配列82及びカメラ配列84は、織りおさ500の両方の長手方向側で、同じおさ羽502及び同じおさ間隙504を覆う。したがって、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84の複数のセンサ86が同時に画像を撮る場合、それらは、同じおさ羽502及び同じおさ間隙504の画像を撮る。
【0044】
カメラの解像度は、軸線X2に沿ったおさ羽の厚さとおさ間隙の厚さと互換性がある。
実際には、センサ86の解像度は、0.01mmより高く選択される。カメラ配列82又はカメラ配列84の1つにある異なるセンサ86が、異なる解像度のものとしてよい。例えば、おさ羽502に面するセ複数のセンサが、外形部506に面する複数のセンサ86よりも高い解像度を持つ。
【0045】
カメラ配列82及びカメラ配列84、特にそれらのセンサ86は、制御部6によって制御される。
図2に示されるように、電線66は、制御信号S86を制御部6から各センサ86に伝達し、各センサ86の出力信号S‘86を制御部6に伝達する。
【0046】
カメラ配列82及びカメラ配列84のそれぞれは、これらの2つのカメラ配列82及びカメラ配列84のそれぞれの枠822及び枠824上に分散されたLED882(発光ダイオード)のランプによって形成された照明装置88を備えている。第1カメラ配列82の照明ランプ88は、おさ500の第1部分に向かって照明し、第2カメラ配列84の照明ランプ88は、おさ500の第2部分に向かって照明する。各照明ランプ88は、それが取り付けられているカメラ配列、すなわち、照明ランプ88と同じ織りおさ500の長手方向側部500A又は長手方向側部500Bにあるカメラ配列に前方照明を提供する。カメラ配列82及びカメラ配列84が横方向W500に沿って互いに向かい合うとき、各照明ランプ88はまた、織りおさ500の反対側の長手方向側部に位置するカメラ配列に後方照明を提供する。
【0047】
前方照明は、おさ羽502、外形部506、及びコイル508を照らし、それがなければ、周囲光で見ることになるだろう。したがって、前方照明は、悪い照明条件でのセンサ86による光学的検知を改善する。
【0048】
後方照明は、センサ86に関して、反対側からおさを照らす。言い換えると、LED882とセンサ86は、おさ500を間に挟んで互いに向かい合っている。これは、おさ構成要素の縁部、特にセンサ86に面するおさ羽の縁部502A又は縁部502Bに光る効果を生み出す一方でおさの他の領域は暗い。
【0049】
LED882によって放出される光は、RGB成分(赤-緑-青)を含む可視スペクトルにあり、また例えば赤外線スペクトルの非可視スペクトルにある。
【0050】
制御部6は、照明ランプ88を制御する。
図2に示されるように、電線68は、制御信号S88を制御部6から各ランプ88に伝達する。この信号S88は1つの照明ランプ88に対して全体包括的であるか、又はこの照明ランプのそれぞれのLED882に対して区別される。
【0051】
各光学センサ86は、光学系、そして有利には自動焦点レンズを備える光学ユニット90に関連付けられている。光学ユニット90の光学系は、テレセントリック又は非テレセントリックであり得る。テレセントリック光学系は寸法の測定に適しているが、非テレセントリック光学系は汚れの測定、表面の損傷の検出、及びおさ間隙内からの画像の取得に適している。テレセントリック光学系と非テレセントリック光学系を同じカメラ配列82又はカメラ配列84に有利に組み合わせ可能である。言い換えると、一部のセンサ86は、非テレセントリック光学系を含む光学ユニット90を装備するものである、一方、他のセンサ又は同じカメラ配列は、テレセントリック光学系を備える光学ユニットを装備するものとしてよいことがある。
【0052】
好ましくは、非テレセントリック光学系は、汚れがだいたい現れるおさ500の上部を監視するために使用される。同じく光学ユニット90のオートフォーカスレンズの焦点距離は、このオートフォーカスレンズに印加される電圧を変化させることによって自動的に制御できる。このような場合、図2に示すように、電線69は、制御信号S90を制御部6から各光学ユニット90に伝達する。
この信号は、相当する自動焦点レンズの焦点距離を表している。相当する自動焦点レンズの焦点距離は、画像ごとに調整することも、おさ監視組立体2で実施されるおさ監視処理方法全体に対して一度だけ調整することもあるだろう。
【0053】
1変形例では、少なくとも1つの光学ユニット90のレンズは、固定された非可変の焦点距離を持つものにできる。調整可能な焦点距離が装備されている場合、おさ監視組立体2は、異なる織りおさのタイプ及び寸法を監視するように適合されている。
制御部6は、各カメラ配列82又は84の光学センサ86から来る生の画像データと、おさ監視組立体2の他の部品から来る他の信号を処理するために、マイクロプロセッサ62及びメモリ64などのいくつかの構成要素、及びコンピュータプログラムなどの論理的手段を備える。
【0054】
制御部6及び制御部666が単一の電子ユニットによって作られている場合、制御部666は、ここで説明したように動作し、制御部6について、第1及び第2カメラ配列82及びカメラ配列84のセンサ86から信号S86の形で生の画像データを受信する。制御部6が引通し機の主制御部666と異なるか分離されている場合、すなわち、おさ監視組立体2が引通し機の主制御部666と通信する特定の制御部6を有する場合、おさ監視組立体2の制御部6は、光学センサ86から来る生の画像データを前処理し、それを電気接続線6Cを介して引通し機の主制御部666に転送するように設計されている。
【0055】
気流測定装置10もまた、おさ監視組立体2に属し、1つ又は複数のノズル102を含み、簡略化のために、これらのノズルのうちの1つだけが図1及び図2に示されている。各ノズル102は、軸線X2に沿って光学装置8で固定されている。言い換えると、織りおさ500とノズル102との間の相対的な動きは、このおさ500と光学装置8との間の相対的な動きと同じである。
ノズル102に加えて、気流測定装置10は、このノズル102の出した気流が向けられる範囲内又はその近くでノズル102によって吹き付けられた空気から生じる気流を測定する少なくとも1つの気流センサ104を備える。気流測定は、この測定の結果がカメラ配列82及びカメラ配列84を介して取得されたおさデータと組み合わせ可能な場合でも、視野F82によって、視野F84によってそれぞれ覆われるおさの第1又は第2部分で必ず行われるというわけではない。ノズル102は、複合視野F82及び/又は視野F84にあるおさ羽502の方向に空気を吹き付ける。実際には、1つ又は複数のノズル102は、織りおさ500の前面にあるおさ羽502によって形成されたおさトンネル502Cに向くように、おさ監視組立体2に対して、特に光学装置8に関して、位置が調整可能である。よって、気流測定装置10は、おさトンネル502Cを備えたエアジェット織りおさに特に適合される。
【0056】
各ノズル102は、作動状態で気流を吹き、非作動状態で空気の吹き込みを停止するために、電線72によって伝達される信号S102を用いて制御部6によって制御される。気流センサ104の出力信号S104は、電線74を介して制御部6に伝達される。この出力信号S104は、おさトンネル502C内のエアジェットの品質を定量化するために制御部6によって使用され、この品質は、この区域のおさ形状を表す。
【0057】
本発明の表されていない有利な観点によれば、おさ監視組立体2は、マーキング装置を備える。このマーキング装置は、おさ監視処理中又はこのおさがおさ監視組立体2にひとたび制御されるとおさに印を印刷するもので、例えば、異なる色のインクジェットプリンタである。このマーキング装置は、適切な電気信号によって制御部6によって制御される。
【0058】
図3及び図4に表されている本発明の第2実施形態では、第1実施形態のものと同様の要素は同じ参照符号等を有し、必要でない限り、詳細に説明されていない。これ以降、主に第1実施形態及び第2実施形態との間の違いを説明する。
【0059】
この実施形態のおさ監視組立体2に関連する引通し機は、その軸線Y14によって表される引通し溝部に沿って1つのたて糸12Aを引通すためのたて糸層12及びフック14を備える。
ブレード16は、図3及び図4に表されているように、軸線Y14に沿って延在し、たて糸12Aが交差すると想定されるおさ間隙504を広げるため、引通し溝部Y14に沿って、おさ間隙504からの格納位置と、おさ間隙504内の2つの隣り合うおさ羽間の挿入位置との間で移動可能である。
【0060】
矢印Α1は、おさ監視組立体2で実施されるおさ監視処理方法中の光学装置8に対するおさ架台42及びおさ500の移動方向を表す。
【0061】
この第2実施形態では、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84は、おさ500の長手方向L500に対して、そしておさ500の高さ方向H500に対して傾斜している。カメラ配列82及びカメラ配列84の長手方向軸線A82及び長手方向A84は、第1実施形態のように定義されている。それらは、方向L500及び方向H500を含む平面に平行である。方向L500及び方向H500を含む平面において、長手方向軸線A82及び長手方向軸線A84はそれぞれ、軸線X2と、鋭角α1、鋭角α2を決めていて、そして高さ方向H500に平行な軸線Z2と、鋭角β1、鋭角β2を決めている。角度α1及び角度α2は、15°から75°の間、好ましくは30°から60°の間、より好ましくは45°に等しいように選択される。角度β1及び角度β2は、それぞれ、角度α1及び角度α2と相補的な角度であり、したがって、15°から75°の間、好ましくは30°から60°の間、より好ましくは45°に等しい。好ましくは、挿入位置にあるブレード16は、少なくとも部分的に、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84のうちの少なくとも1つの複合視野F82と視野F84にある。
【0062】
図3図4の例では、角度α1と角度α2は同一であり、角度β1と角度β2は同一である。
よって、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84は、横方向に沿って互いに向かい合い、第1実施形態で定義された中心平面P82及び平面P84が重ね合わされる。これは、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84が同じおさ羽502及びおさ間隙504を同時に確認するために有利である。しかしながら、これは必須ではない。
【0063】
織りおさ500は、好ましくはおさ長さL500に沿った最初又は最後の10センチメートルにその上部外形部506に印刷されたQRコードの形態の識別マーク505を持っていて、上部外形部506を見ている第1カメラ配列82のセンサ86は、この識別マークを読み取り、信号S‘86内で対応する情報を制御部6に転送可能となっている。
【0064】
本発明の最初の2つの実施形態では、おさ監視組立体2は、監視されるおさ500及びこのおさ監視組立体2で実施されるおさ監視処理方法に関するある情報を入力する非表示のタッチスクリーンを有する。
この情報は、おさ監視組立体2で実装されるおさ監視処理方法の入力に属する。
【0065】
第2実施形態のQRコード505のようなおさ識別マーキングが提供される場合、それは、監視されるべきおさ500の自動識別に使用可能である。これは、おさモニタリング装置の入力にも属する。
【0066】
さらに、監視処理の操作者は、以下の情報を入力することがある。
-おさ密度などのおさ設定。
-監視速度。これは、おさを低速で注意深く検査する場合と、基本的におさを高速で検査する場合のどちらかを選択する。
-織りおさ500のさらなる使用が許可される最大許容おさ摩耗及び裂け目、おさのさらなる使用が許可されるおさ羽502の引っかき傷や溝の最大許容深さなどの顧客側のしきい値。
-引通しパターン、特におさ間隙504ごとに挿入されるたて糸の数、たて糸のタイプ、引通しフック14及びブレード16の寸法。
【0067】
おさ監視処理を開始するとき、操作者は以下の2つのおさ監視モードから選択できる場合がある。
-第1おさ監視モードでは、おさ全体、すなわち全長L500に沿ったおさ500が検査され、おさ間隙504に糸層12の異なる糸を引き込む前に、おさ組立体2で監視される。
そのような場合、おさ監視処理用のおさの開始位置は、引通し処理用のおさの開始位置とは有利に反対側である。
好ましくは、ブレード16は、おさ監視処理の間は作動不能である。言い換えると、おさブレード16を連続する各おさ間隙504に挿入することなくおさ500を監視可能であり、これは監視処理速度を向上する。
この最初のモードは、図1図2に示されている。
-第2おさ監視モードでは、おさの監視と引通しが並行して行われる。
おさ監視処理用のおさの開始位置は、引通し処理用の開始位置と同じである。
この場合、光学装置8は、カメラ配列82及びカメラ配列84が、引通し溝部のレベルに到達する前に、引通し溝部に沿って平行にフック14及びブレード16の動きを妨げることなくおさ羽502及びおさ間隙504を見るように、引通し溝部Y14、特にフック14及びブレード16に対して配置されなければならない。
この第2モードは、図3及び図4に表されていて、矢印Α1は、おさ監視処理中の光学装置8に対するおさ架台42及びおさ500の移動方向を表している。そして角度α1と角度α2それぞれは、カメラ配列82及びカメラ配列84が、引通し溝部に関して矢印Α1と反対の方向に基本的に延在するように選択される。
【0068】
おさ監視処理方法の開始時に、選択されたおさ監視モードに関係なく、制御部6は、おさ500がおさ架台42上に正しく挟まれ、配置されることを制御する。挟みセンサ45によって提供される信号S45及びおさ位置センサによって提供される対応する信号は、制御部6によって検査される。
【0069】
おさの挟みと位置決めが正しい場合、おさ500は、おさ監視処理の開始位置で縦軸線X2に沿って配置される。開始位置は、遠位のおさ羽が、複合視野F82又はF84内にあるときでよい。
【0070】
処理方法が第1おさ監視モードで開始すると、おさ輸送装置4は、光学装置8に対して、通常の速度で、おさ500を連続的に移動させる。1変形例では、おさの移動をステップ的(段階的)に起こすことがある。
【0071】
処理が第2おさ監視モードで開始すると、おさ輸送装置4は、光学装置8に対して、おさ500を段階的に移動させる。
【0072】
上記のように、第1おさ監視モードが選択された場合、監視処理中の光学装置8に対するおさ架台42の移動方向は、引通し処理中の同じ光学装置8に対するおさ架台42の主移動と反対方向である。これにより、おさ監視処理方法の最後に、おさ500を引通し処理の正しい開始位置に直接配置したり、引通し処理の開始位置の近くに配置したりできる。
【0073】
おさ監視処理中、そして選択されたおさ監視モードに関係なく、カメラ配列82及びカメラ配列84それぞれが、第1長手方向側部500Aのおさの、第2長手方向側部500Bのおさの、それらの幅に、少なくとも一部を表す画像を撮影する。その幅は、長さL500に平行に、以下に相当するところが計測される。
少なくとも2つの隣り合うおさ羽502、好ましくは3つのおさ羽502、
それらの2つのおさ羽の間に画定されている1つのおさ間隙504、好ましくはそれらの3つのおさ羽の間に画定されている2つのおさ間隙504、
下部コイル508、
上部コイル508、
下部外形部506の一部、
第2外形部506の一部である。
第1カメラ配列82によって撮影された第1画像は、制御部6、特にそのメモリ64に送られる。
第2カメラ配列84によって撮影された第2画像は、制御部6、特にそのメモリ64に送られる。おさは、軸線X2に沿って光学装置8に対して移動される。
【0074】
織りおさ500に識別マークが付けられている場合、上記のQRコード505で検討されたように、おさの上部、すなわち上部外形部506の片側は、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84のうちの1つの視野F82又はF84によって覆われる。それらカメラ配列は、光学装置8に対するおさの動きの少なくとも最初又は最後の10センチメートル内にある。これにより、制御部6がおさ500を自動識別するように、光学装置8でQRコード505の画像の撮影が可能になる。
【0075】
第2おさ監視モードが選択される場合、ブレード16がおさ間隙504から後退位置にあるときのおさ羽502及び対応するおさ間隙のセットの画像が撮影され、このブレードがこのおさ間隙504内の挿入位置にあるときに他のいくつかの画像が撮影される。
【0076】
光学装置8に対するおさ500の動きを段階的に起こす場合では、制御部6は、カメラ配列82及びカメラ配列84を制御するので、おさ500及び光学装置8が相対運動していないときに画像捕捉が好ましくは起こる。光学装置8に対するおさ500の2つの動きの間で、カメラ配列82とカメラ配列84のうちの一方のみが1つ又は複数の画像を撮り、あるいは両方のカメラ配列が1つ又は複数の画像を撮ることにしてよい。
1つのカメラ配列のみが写真を撮る場合、制御部6への画像データの送信は、このカメラ配列に対してのみ行われる。
【0077】
好ましくは、2つの対向するカメラ配列82及びカメラ配列84は、おさ500のいくつかの画像を同時に撮影するように同期される。
【0078】
さらに、2つの照明ランプ88による照明は、画像捕捉と同期される。
2つの照明ランプ88のうちの1つ又はこれらの2つのランプで同時に照明を得られるので、カメラ配列82、カメラ配列84の一方か両方がおさ500の画像を撮るか、それにより各画像用の前面照明と後方照明との少なくとも一方を確保するかによって照明を制御するようにしてよい。
【0079】
画像が撮影されるとき、好ましくは、少なくとも1つの照明ランプ88が作動される。
より正確には、第1カメラ配列82に取り付けられた第1照明ランプ88は、このカメラ配列に面する織りおさ500の第1長手方向側部500Aに前方照明を提供するように作動される。
同期ゆえ第2カメラ84配列が第1カメラ配列82と同時に写真を撮るので、第1照明ランプ88によって提供される光は、織りおさ500の第2長手方向側部500Bで第2カメラ配列84によって撮影された画像の後方照明を形成する。同じことが、第2カメラ配列84に取り付けられた第2照明ランプ88にも当てはまり、これは、織りおさ500の長手方向側部502Bに前方照明を提供し、反対側部502Aに後方照明を提供する。さらに、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84及び2つの照明ランプ88を同時に使用可能なとき、織りおさの2つの部分の写真のために、前方照明及び後方照明の両方が同時に提供される。
【0080】
画像捕捉の周波数は、特におさ500と光学装置8との間の連続的な相対運動の場合に、おさ500と光学装置8との間の相対運動の速度に適合される。
画像捕捉頻度は、おさ監視処理中に、各おさ羽502及び各おさ間隙504の少なくとも1つの画像を取得するように、選択される。
【0081】
おさ監視組立体2が、最初の2つの実施形態について上記で説明したように気流測定装置10を備える場合は、おさ羽502に空気を吹き付けるため、制御部6は、カメラ配列の複合視野F82又はF84内の1つ又は複数のおさ羽502の方向に向けられた1つ又は複数のエアノズル102を、制御可能である。放出された空気と接触しているおさ羽502の画像は、ノズル102による空気吹き込みの前と、吹き付けている間と、吹き付け後との少なくともいずれかのときに撮影される。
【0082】
制御部6は、各光学センサ86から受信した各画像データを、動き測定センサ43によって、あるいはおさ500と光学装置8との間の相対位置、速度及び/又は加速度に関する電気モータ46からの信号S’46によって、提供される情報と相関させる。制御部6はまた、各画像データを、画像捕捉時に各光学センサ86に関連付けられた光学ユニット90のレンズの焦点距離と相関させる。この制御部6はまた、信号S’86内に組み込まれた各画像データを、カメラ配列82又はカメラ配列84内の対応する光学センサ86と相関させる。
【0083】
ここで1変形例で検討するときに、光学ユニット90が固定焦点距離を有するレンズを備える場合、焦点距離は制御部によって把握される。それ以外の場合、この焦点距離は、上記で説明したように、信号S90内でレンズに印加する電圧からわかる。
【0084】
挟みセンサ45の1つが挟み部44の解放として分析する情報を提供する場合、あるいはおさ位置センサの1つが、制御部がおさ架台42に対するおさ500の動きとして分析する情報を提供する場合、異常検出は、おさ監視処理方法中に発生する。
このような異常が発生した場合、おさ監視処理方法を停止し、対応する情報をおさ監視組立体2の非表示画面又は引通し機の非表示画面に表示する。操作者には、おさ架台42上のおさ保持を調整し、必要に応じて、おさ架台をおさ監視処理方法の開始位置に再び配置し、前の画像データを上書きしなければならないことが警告される。それから、操作者はおさ監視処理を再開しなければならない。言い換えると、織りおさ500の現在のおさ監視は、織りおさ500が軸線X2に沿ってのみ光学装置8に対して移動するときに撮影された画像データに関連付けられ、織りおさ500がおさに対して開始位置にあるときに開始して、織りおさ500がおさ監視組立体2から分離されると終了する。
【0085】
画像データ処理は、引通し機の制御部6内と、主制御部666内との少なくとも一方で行われる。
上述したように画像の重なりが影付き区域X86内に関連するので、プロセッサ62及びメモリ64は、画像データ処理に使用され、プロセッサは、視野F82又は視野F84内の画像の重なりを管理するようにプログラムされる。非テレセントリック光学系が光学ユニット90内で使用される場合、プロセッサは、それらを補正するため、関連するセンサ86から来る画像にソフトウェア補正を適用するようにプログラムされる。
【0086】
画像データ処理に使用されるプロセッサ62はまた、おさデータ、すなわち、それぞれの信号S’86内に受信される画像データと、動き測定センサ43から受信する位置/速度/加速度情報から推定される前処理データ又は処理データを提供する計算手段を備える。
【0087】
おさ監視組立体2に気流測定装置10が設けられている場合、制御部は、緩んだおさ羽がある場合にそれを検出するため、気流の有無にかかわらず同じおさ羽の画像を比較する。
画像データ処理に使用されるプロセッサは、異なる時間に撮影された同じおさ羽の画像の比較もできる。
【0088】
第1及び第2カメラ配列82及びカメラ配列84の各光学ユニット90のレンズの焦点距離は、ピクセルサイズと織りおさ500上の実際の寸法との間の関係を提供する。
これは、織りおさ500の部品の実際の寸法を決定するために、プロセッサによって行われる計算中に使用される。
【0089】
センサ86から得られ生データと、おさ形状データ及びおさ位置/速度/加速度データを含む処理される画像データとは、制御部6及び/又は制御部666のメモリ64に記憶される。
【0090】
プロセッサによって処理されるおさデータ、つまりおさ監視組立体2によって提供されるおさデータは、以下のようなローカル(ある部分の)おさデータを含んでいることがある。
-おさ間隙504の寸法、特に長さL500に平行な厚さ
-おさ羽502の厚さ、すなわち長さL500に平行な寸法
-おさ羽502と外形部506の間の傾斜角度
-2つの隣り合うおさ羽間の傾斜角502
-緩んだおさ羽の存在502
-理論的に存在するはずのおさ羽502がない、すなわち欠落しているおさ羽502の検出
-コイル508への損傷の存在
-おさ羽の側面の外部形状の寸法
-おさ羽側面の粗さ、曲がり、鋭さ、仕上げ
-外形部506又はコイル508内へのおさ羽502の保持に使用された樹脂など封止材の破損
-おさ羽502の錆の存在
-おさ羽502の表面処理又はコーティングに損傷がある場合
-アルミニウム外形部506の損傷の存在、
-例えば、能動レイピアを使用したときによこ糸によってできる、おさ羽の引っかき傷、おさ羽の小さな溝と大きな溝の存在
-壊れたおさ羽の存在
-わずかに曲がったおさ羽の存在
-特に表面処理が適用された場合のおさ羽の診断特性
-測定されたおさ羽の厚さとおさ羽の厚さの通常の値から導き出される、おさ羽の汚れ/摩耗レベル
-おさ間隙内の異物の存在に相当し、そのような異物を含むおさ間隙のパーセンテージで表せるおさ間隙の汚れ。
【0091】
プロセッサによって処理されるおさデータには、次のような一般的なおさデータを含めてもよい。
-おさの長さL500に沿って変わり得る、おさ密度
-2つの外形部506の長さ延長間の平行度又は角度
-おさ500の長さL500、
【0092】
さらに、第2おさ監視モードが選択された場合、ローカルおさデータは、挿入位置にあるブレード16と、おさ500の高さH500に平行な方向で測定された最も近いコイル508との間の距離を含むことがある。
【0093】
光センサ86によって捕捉された各画像について、ローカルおさデータは以下の少なくとも一方を含む。
-おさに沿った、つまりおさの方向L500に沿った位置に関する情報。
位置は、おさの1つの遠位のおさ羽に関するおさ羽の数、及び/又はこのおさ羽とおさの縦方向の端との間の距離によって与えられる。
これは次の「...おさの右端から129.8cm」のように表現されることがある。
-おさの高さH500に沿ったその位置に関する情報。これは、カメラ配列82又はカメラ配列84内の光学センサ86の位置によって決まる。
例えば、これは次の「...上部外形部506の上面503から12mmにて」のように表現されることがある。
【0094】
おさデータは、おさ監視組立体2の画面又は引通し機の画面にリアルタイムで表示できる。加えて、第1又は/及び第2カメラ配列82及びカメラ配列84によって撮影された拡大画像をこの画面に表示できる。生データとして、又は非テレセントリック光学系を使用している場合は修正された画像として、操作者が織りおさ500を目で検査できるようにする。
【0095】
一部のおさデータが、おさ監視処理の入力の限界として操作者によって指定された1つ又は複数のしきい値を超える場合、軸線X2に沿った、特に第2実施形態の矢印Α1に沿ったおさの移動が停止され、画像捕捉が停止される。音声信号及び/又は画面上のメッセージを伴う警告が作動され、おさ監視組立体は、アラームの確認応答なしにおさ監視処理方法の実行を続行できなくなる。
【0096】
いくつかのおさデータが、上記で説明したように、入力として提供されたいくつかのしきい値を超える場合、あるいは緩んだおさ羽又は欠落したおさ羽が識別されるや否や、そしておさ監視組立体が、上記で検討したように、表示されていないマーキング装置を備える場合、制御部6は、おさ、特におさの上部外形部にマークを印刷する信号をマーキング装置に送信する。例えば、おさ羽502の緩みや欠落には赤いマークを付けたり、おさ羽の不規則性には緑のマークを付けるなどができる。好ましくは、マーキング装置によって印刷されたマークは、おさの長さL500に沿って、しきい値を超えたおさ羽502と整列される。
【0097】
制御部6によって処理されたおさデータに基づいて、おさ監視組立体2はまた、操作者がおさの状態を評価するのを支援する統計及びグラフを提供できる。例えば、おさ500の長さL500に沿ったおさ羽502の摩耗の進展は、おさの長手方向に沿ったおさ羽の位置の関数として表せる。同様に、少なくとも1つの不規則性があるおさ羽のパーセンテージをグラフで表せる。現在のおさ監視処理のおさデータは、おさIDに関連付けられた以前のおさ監視処理からのおさデータと相関させて、操作者に統計情報を提供できる。
【0098】
制御部6で前処理又は処理されたおさデータは、他の機器で使用するために、この制御部から、接続線6Cとは独立して、USBポート又はネットワーク接続に出力してもよい。
【0099】
この組立体で実施されたおさ監視処理の結果としておさ監視組立体2から得られるおさデータは、以下のようにして、引通し機と、おさの直後に同じおさに対して行われる引通し処理との調整に使用されることがある。
-おさデータ、特におさ間隙504の検出された寸法に応じて、第1おさ監視モードを選択した場合、制御部6は、後の工程(ステージ)で、次の引通し処理中の使用に特定のブレード16を、制御部6及び/又は制御部66にその特徴が記憶されている異なるブレードの中から推奨できる。
-引通し処理中の織りおさ500と光学装置8との間のステップ的な相対運動の場合、引通し機は、おさ500のステップ前進運動をおさデータから導出された値に調整できる。特に、ステップ前進値は、おさの長さL500に沿って一定ではなく、おさ500の長手方向に沿って連続して来るおさ羽502の予想される位置に局所的に適合できる。
-引通し機は、引通し溝部Y14に対して、おさの高さH500に平行に、おさ架台42の位置を調整できる。
実際、現在の引通し機では、引通し処理を開始する前に、おさ架台42の位置を高さH500に沿って一度手で調整する。おさが高すぎる場合、引き通し溝部を正しい位置に保つため、操作者はおさ架台を下げる。
本発明は、引通し溝部Y14を、各おさ間隙504用のおさの高さH500の最適化された位置に配置するために、おさデータに応じて制御部6によって制御できる専用の電気モータを備えたおさ架台42を垂直に移動させることを可能にする。
【0100】
これは、引通し処理の開始前、又は引通し処理中に、おさの長さL500に沿って調整できる。
-第1おさ監視モードを選択した場合、引通し機は、引通し処理のために、長手方向軸線X2に沿っておさ500の開始位置を調整できる。
細い糸と太い糸の異なる糸で引き込む場合、引通しパターンとおさデータに応じて、引通し処理方法の開始位置は、最小のおさ間隙504での太い糸の引通しを回避するために調整される。
-引通しパターンに応じて、第1おさ監視モードを選択した場合、おさ監視組立体2は、既に監視されたおさのセットの中から、織られる布に1つのおさを推奨できる。
例えば、もろい糸がおさ間隙504を通して引き込まれる場合、そして所与のおさ500のおさ羽502であまりにも多くの引っかき傷又は溝が検出された場合、このおさは糸を傷める可能性がある。このような場合、引通し機は別のおさの使用を提案する。
-第1又は第2おさ監視モードを選択した場合、おさ監視組立体2は、第1モードが選択されている場合は引通し前、第2モードが選択されている場合は織りの前におさ500のクリーニングを推奨できる。
【0101】
これらの調整の可能性に関係なく、第1おさ監視モードを選択した場合、最後のおさ羽502のセットについて最後の画像が捕捉されたときに、おさ監視処理方法の終了が発生する。おさ監視処理の終了は、全ての主おさデータの要約と共に操作者に報告される。次に、操作者は、次の操作、すなわち引通し処理のために、第1おさ間隙504の位置を検査しなければならない。この第1おさ間隙504は、おさ輸送装置4を介して、おさ監視処理方法の終了時に自動的に作成できる引通し処理の開始位置に移動される。実際には、これは、引通し処理に使用される第1おさ間隙504を引通し溝部Y14と位置合わせすることによって行われる。これが完了したら、操作者は引通し処理を開始する前にこれを確認する必要がある。
【0102】
2つのおさ監視モードでは、引通し処理方法が終了すると、制御部6は、以前に行われたおさの識別に関連して、おさ500が使用された引通し処理方法の数を1つ増やす。QRコード(登録商標)505を読み取るか、操作者による入力を介して取得される。これにより、おさ500の維持管理操作の予測がよりよくなる。この情報は、制御部6及び/又は制御部666のメモリへの格納と、中央コンピュータに格納するためにネットワークへの送信との少なくとも一方をしてよい。
【0103】
図5及び図6に示される本発明の第3実施形態では、はじめの2つの実施形態の要素と同様の要素は同じ参照符号等を有し、詳細には説明されていない。
以下、主に第1実施形態との違いについて説明する。この第3実施形態では、おさは、第12つの実施形態のトンネル502Cと同様のトンネルを形成しない真っ直ぐなおさ羽502を備える。気流測定装置はない。
【0104】
この第3実施形態のおさ監視組立体2は、引通し機から独立していて、図5及び図6に示されているように、織機に取り付けられた織りおさ500、又は引通し機に取り付けられたおさ、又は固定おさ保持部50に取り付けられたおさと共に使用できる。
【0105】
織りおさ500は、好ましくは、その高さH500が垂直である垂直位置に設置される。ここでは、おさ500は静的である。言い換えると、それはおさの監視処理中に周りの空間に対して移動しない。一方、光学装置8は、以下に説明するように、おさに沿って移動する。
【0106】
光学装置8は、1つの横桁83と、横桁83に吊り下げられた2つの脚部85及び脚部87とで形成された枠81を備える。第1カメラ配列82は、第1脚部85内に分散された一連の光学センサ86を備え、第2カメラ配列84は、第2脚部87内に分散された別のセットの光学センサ86を備える。第1及び第2実施形態とは異なり、カメラ配列82及びカメラ配列84は、ここでは、共通の枠81上に配置されている。1つの照明ランプ88は、脚部85及び脚部87それぞれに固定されていて、それぞれ、第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84に関連付けられている。光学装置の枠81、それらの光学センサ86及び関連する光学ユニットを備える第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84、並びに照明ランプ88は、一緒に、おさ500の長さL500に平行な軸線X2に沿っておさ500に対して移動できる光学装置8に属する。
【0107】
おさ500に沿ったフレーム81の移動を可能にするために、このフレーム81は、横桁83に形成されたおさ筐体47を備える。おさ500の外形部506の1つ、好ましくは上部のものは、おさ筐体47に取り付けられていて、長手方向L500に沿って光学装置8に対して移動可能であってよい。おさ筐体47内に突出し、外形部506上を転がる非表示のローラーは、おさ500に沿ったフレーム81の移動を容易にできる。
【0108】
おさ監視組立体の制御部6は、枠81内に、好ましくは横桁83の高さで組み込まれた第1部分6A及び静的部分6Bを備える。これらの2つの部分は、好ましくは無線である通信回線6Cを介して両方向に通信する。特に、生画像データ又は前処理された画像データは、第1移動体制御部部分6Aから第2静的制御部部分6Bに連続的に送信できる。
【0109】
はじめの2つの実施形態のように、カメラ配列82及びカメラ配列84は、おさ500の両方の長手方向側に分散されている。カメラ配列82及びカメラ配列84の長手方向軸線A82及びA84は、第1実施形態のように垂直である。
言い換えると、縦軸線A82及びA84は、軸線X2に垂直であり、高さ方向H500に平行である。それらはまた、第2実施形態のように、軸線X2に対して傾斜させてもよい。
【0110】
軸線X2に沿った光学装置8の変位は、操作者がこの装置をおさ500に沿って押すことによって得らえる。そのような場合、おさ筐体47又はそのローラーは、枠81と共に取り付け手段に属し、おさ500と光学装置8との間の相対的な動きを可能にする。
1変形例では、制御部6によって制御される電気モータを使用して、長さL500に平行な軸線X2に沿って光学装置8を変位できる。
【0111】
横桁83内に取り付けられた動き測定センサ43は、おさ500と光学装置8との間の相対的な位置、速度、及び/又は加速度に関する情報を常に提供する。このセンサ43は、動き測定センサ43の出力信号S43を搬送する電線63により、制御部6の第1部6Aに接続されている。
【0112】
おさ500に沿った光学装置8の変位が操作者によって手動で行われる場合、動き測定センサ43は、操作者によって与えられたおさ500と光学装置8との間の相対速度が許容範囲内にあることの検査を可能にし、全てのおさ間隙504及び全てのおさ羽502の良好な画像捕捉を持って良好なおさ監視を可能にする。
動き測定センサ43によって検知された速度が所定の範囲内にない場合、制御部6は、可聴警報と可視警報との少なくとも1つを作動する。
矢印Α1は、おさ500に対する光学装置8の移動方向を表す。
信号S86、S’86、S88及びS90は、第1実施形態と同様に使用される。
【0113】
図6において、鎖状の点線の各円は、1つの光学センサ86の視野F86を表し、これらの円の組み合わされた領域は、第2カメラ配列84の複合視野F84を表す。
【0114】
上部外形部506は、光学装置8の摺動運動の案内部として機能するため、部分的に横桁83に囲まれ、その結果、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84それぞれの複合視野F82及びF84によって効率的に監視できない。
これを補償するために、光学装置8は、上部外形部506の上面503及び場合によってはその2つの側面の画像を撮影する専用の非表示光学センサを備えた追加のカメラ配列92を備える。この光学センサは、第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84の光学センサ86と同じタイプであり得る。別のタイプにしてもよい。カメラ配列92は、制御部6の第1部分6Aに接続されている。
【0115】
第2実施形態のQRコード505と同様のおさマーキングが、上面506の側面の1つ又は上面503に存在する場合、カメラ配列92は、このマーキングを読み取るようにプログラムできる。図5及び図6に見られるように、第3カメラ配列92の視野F92は、上部外形部506の上面503に向けられ、場合によっては側面に向けられる。
【0116】
おさ500に取り付けられた光学装置8の安定性を高めるために、そして本発明の示されていない特徴によれば、2つの調整可能な腕部は、下部外形部506の側面と又はおさ保持部50と協働するために枠81から延在可能である。これらの腕部には、軸線X2に沿った光学装置8の並進運動を容易にするためにローラーを設けてもよい。
【0117】
本発明の非表示の1変形例によれば、この実施形態のおさ監視組立体2は、第1実施形態の2つのノズル102及び気流センサ104と同様に、1つ又は複数のノズル及び1つのセンサを備えた気流測定装置を備えてよい。
【0118】
第3実施形態のおさ監視組立体2で実施されるおさ監視処理は、はじめの2つの実施形態の1つにかなり比較し得るが、固定光学装置に対して移動されるのはおさではなく、この処理方法の間静止したままであるおさ500に対して移動される光学装置8である。
【0119】
おさ監視処理の最後に、おさ光学装置8がおさ500の全長L500に沿って変位したとき、おさデータは、制御部6の部品6A及び/又は高さ部品6Bので操作者に利用可能であり、横桁83の上面に取り付けられたスクリーン94に表示できる。
【0120】
第3実施形態のある選択的観点によれば、簡単にするためにのみ図6に示されているように、おさ監視組立体2は、その形状及び動きが第2実施形態のブレード16のものと類似しているブレード16に関連付けられる。制御部6によって制御されるモータは、おさ間隙504に挿入された挿入位置とおさ間隙からの再追跡された位置との間でブレードを駆動する。
おさ500の一方の側部500A及び/又は他方の側部500Bで、ブレード16が挿入位置にあるときに、おさ羽502及びおさ間隙504の少なくとも1つの画像が撮影される。
軸線X2に平行である、長手方向に沿ったブレード16の寸法は、好ましくは、挿入位置でブレード16が2つのおさ羽502を離して広げるように、ブレードが挿入されるおさのおさ間隙504の長手方向寸法よりも大きい。
好ましくは、ブレードが後退位置にあるときに、おさ500の一方の側部500A及び/又は他方の側部500Bで、これらの2つのおさ羽502の少なくとも1つの画像も撮影される。
【0121】
本発明のこの選択的観点は、第1及び第2実施形態で実施されてもよい。
【0122】
全ての実施形態に適用可能な本発明の非表示の代替実施形態によれば、第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84は、ミニカメラの1形態の補助的な小型光学センサと関連付けてよい。このカメラは、この間隙の寸法又は隣り合うおさ羽502の表面に関する追加情報を提供するために、おさ間隙504内で移動されるべく設計され構成されている。そのような追加の小型化された光学センサは、引通しフック14又はブレード16に取り付け可能であり、非テレセントリック光学系に関連付けてよい。
【0123】
考慮される実施形態に関係なく、現在のおさ監視処理方法のおさデータは、統計情報を操作者に提供するために、おさIDに関連付けられた以前のおさ監視処理方法のおさデータと相関させてよい。
特に、所与のおさIDについて、おさ監視組立体2の制御部6は、現在のおさ監視処理方法の画像データ及びおさIDに関連付けられた参照データに応じて、相対的なおさデータを提供できる。例えば、相対的なおさデータは、現在のおさ監視処理方法の画像データ又はおさデータと関連する参照データ、現在のおさ監視処理方法からのデータ、及びおさに沿った同じ場所に対応する参照データとの比較によって得られる。
参照データは、例えば、織りおさの現在のおさモニタリング処理の開始前のおさ監視組立体の制御部6のメモリ64に格納される。
いずれの場合も、参照データは、現在の監視処理方法の画像データから派生したものではないデータである。おさIDに関連付けられた参照データは、おさIDに関連付けられた別のおさ監視処理方法、例えば、同じおさの以前のおさ監視処理方法からの画像データ及び/又はおさデータであり得る。
おさIDに関連付けられた参照データは、おさIDに関連付けられたおさサンプルのおさ監視処理方法中に取得された画像データから取得することもできる。おさサンプルに関連付けられた画像データ及び/又はおさデータは、このサンプルおさに関連付けられた全てのおさIDの参照データとして機能する。代替として、参照データは、おさ監視処理方法の前に操作者によっておさ監視組立体2にもたらされる入力の一部であってよく、その場合、これらの参照データは、おさ監視組立体を使用して行われたおさ監視処理方法中に取得された画像データから得られない。
【0124】
考慮される実施形態に関係なく、テレセントリック及び/又は非テレセントリック光学系は、第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84によって収集された画像から可能な限り多くの情報を得るために、前方照明及び/又は後方照明と組み合わせてよい。
【0125】
全ての実施形態において、カメラ配列82又はカメラ配列84それぞれは、カメラ配列の長手方向軸線A82又は長手方向軸線A84に沿って互いに隣り合ういくつかのカメラモジュールの関連付けによって形成できる。これにより、カメラ配列の縦方向の寸法をおさの寸法、特に高さH500に調整できる。
加えて、各カメラ配列は、おさの長手方向L500に沿って互いに隣り合ういくつかのカメラモジュールの関連付けによって形成できる。これにより、カメラ配列の寸法を監視速度、つまりおさ500と光学センサ8の間の相対移動速度に合わせて調整し、各おさ羽とおさ間隙の少なくとも1つの画像を確実に取得できる。カメラ配列内の複数のカメラモジュール又は光学センサの関連付けにより、カメラ配列に拡張性を持たせられる。
【0126】
全ての実施形態において、複合視野F82及び視野F84は重畳してよい。
本発明のおさ監視組立体2を引通し機と組み合わせて使用する場合、最初の2つの実施形態のように、おさ輸送装置4は、おさ監視組立体に固有のものではない。引通し機の一部であるおさ輸送装置を使用することがあり、軸線X2に沿ったおさ500の変位を複数の工程で行うことがある。
おさ500がおさ架台42に挟まれ、ブレード16がおさ間隙504内に挿入されると、挟み又は挟み部44は、再び挟まれる前に解放され、おさに沿って移動するようにしてよい。これにより、ブレード16がひとたび後退位置になり、おさ間隙504から引き抜かれると、軸線X2に沿っておさのさらなる変位が可能になる。
【0127】
全ての実施形態において、光学装置8に関するおさ500の動きが段階的に起こる場合、光学装置8に関するおさ500の2つの動きの間の光学装置8に関するおさ500の変位は、好ましくは、軸線X2に沿って取られた織りおさ500のおさ間隙厚さ及びおさ羽厚さを合計することによって計算される。このおさ間隙の厚さ及びおさ羽の厚さは、入力、特におさ設定から、又は光学装置8によって取得された画像データから得られるようにしてよい。それは、各おさ間隙を、光学装置8に関して軸線X2に沿った同じ相対位置に配置できるようにする。
【0128】
全ての実施形態に適用可能な本発明の非表示の1変形例によれば、照明ランプ88は、2つのカメラ配列82及びカメラ配列84のうちの1つのみに提供されることがある。例えば、照明ランプ88は、第1カメラ配列82にのみ取り付けられている。そのような場合、それは、第1カメラ配列82のセンサ86に前方照明を提供し、第2カメラ配列84のセンサ86に後方照明を提供する。
【0129】
特に第1及び第2実施形態に適用可能な本発明の非表示の1変形例によれば、軸線X2に沿った第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84の位置及び傾斜は、カメラ配列の中心面P82及び面P84が整列されていないように調整可能である。
その場合、これらの中心面間のずれ量は、光学装置8のこの構成で実施されるおさ監視処理のための入力の1つとなることがある。
【0130】
第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84の照準軸線Y86は、幅方向W500に平行であると記載した。しかしながら、これは必須ではなく、第1カメラ配列82及び/又は第2カメラ配列84の少なくともいくつかの照準軸は、長手方向側部500A、対向する第2長手方向側部500Bをそれぞれ覆う間、織りおさの長手方向L500及び幅方向W500を含む平面に対して傾斜している場合がある。
【0131】
第1カメラ配列82及び第2カメラ配列84は、複数の光学センサ86又はカメラモジュールからなると説明されてきた。しかし、本発明の非表示の1変形によれば、第1カメラ配列と第2カメラ配列との少なくとも一方は、カメラモジュールの視野が、不連続性なしに、織りおさの長手方向側の一部を包含するという条件で、単一のカメラモジュールによって形成されてよい。この部分は、好ましくは、織りおさの高さ方向に細長い。
【0132】
説明されている全ての接続回線は、有線接続又は無線接続としてよい。おさ監視装置は、エアジェット、フラット、ダブル、ファイン、又は不規則なおさなど、あらゆる種類の織りおさの監視に使用できる。本発明の新しい実施形態を作り出すために、上記の複数の実施形態及び複数の変形を組み合わせてよい。
本願は例えば次の観点を提供する。
[観点1]
織りおさ(500)を監視するおさ監視組立体(2)であって、
前記織りおさは、第1長手方向側部(500A)と、第1長手方向側部(500A)と反対側の第2長手方向側部(500B)と、織りおさの長手方向(L500)に沿って並置された複数のおさ羽(502)を有し、おさ羽が、織りおさの高さ方向(H500)と、2つの隣り合うおさ羽の対の間のおさ間隙(504)とを画定していて、織りおさが、長手方向(L500)と高さ方向(H500)に垂直な横方向(W500)も画定していて、前記おさ監視組立体(2)が、
織りおさ(500)の第1部分(502、504、506、508)の画像を取り、前記織りおさの第1長手方向側部(500A)に面している第1カメラ配列(82)を少なくとも備える光学装置(8)と、
光学装置(8)を制御して、光学装置(8)から画像データを受信する制御部(6)と、
前記織りおさの前記長手方向(L500)に平行な軸線(X2)に沿う前記織りおさと前記光学装置との間の相対運動を可能にする、取付手段(4、81)と
を備え、前記光学装置(8)が
前記織りおさの前記第1部分を照らす照明装置(88)と、
前記織りおさの第2部分(502、504、506、508)の画像を取る第2カメラ配列(84)であって、前記織りおさの反対側の第2長手方向側部(500B)に面している、第2カメラ配列(84)と
を備えることを特徴とする、おさ監視組立体(2)。
[観点2]
第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)は、間に前記織りおさ(500)を持ち、横方向(W500)に沿って互いに向かい合っていることと、
第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)が、前記織りおさ(500)と前記光学装置(8)との間の相対運動の軸線(X2)に沿った織りおさ(500)に対する光学装置(8)の所与の相対位置用に、織りおさ(500)の同一のおさ羽(502)と、同一のおさ間隙(504)との画像を取るものであることと
を特徴とする、観点1に記載のおさ監視組立体。
[観点3]
第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)のそれぞれが、互いに隣り合う複数の光学センサ(86)を備えて形成されていることと、
隣り合う2つの光学センサの複数の視野(F86)のそれぞれはおさ高さ方向(H500)において重なるところがあって、第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)との少なくとも一方が好ましくはおさ羽(502)の少なくとも全高を覆っていることと
を特徴とする、観点1又は2に記載のおさ監視組立体。
[観点4]
第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)の少なくとも一方が、非テレセントリック光学系(90)を備えることを特徴とする、観点1から3のいずれか一つに記載のおさ監視組立体。
[観点5]
第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)の少なくとも一方が、制御部(6)によって制御される自動焦点レンズを備えることを特徴とする、観点1から4のいずれか一つに記載のおさ監視組立体。
[観点6]
取付手段(4)が、織りおさ(500)と光学装置(8)の間の織りおさの長手方向(L500)に沿った相対運動(A1)を作り出すおさ駆動部(46、48)を備えることと、
制御部(6)が前記おさ駆動部を制御することと
を特徴とする、観点1から5のいずれか一つに記載のおさ監視組立体。
[観点7]
おさ監視組立体(2)が、作動状態において気流を、織りおさの長手方向(L500)沿いの整列された位置(502C)にておさ羽(502)の一部に吹き出すノズル(102)を備え、
第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)の少なくとも一方の視野(F82、F84)を伴うことを特徴とする、観点1から6のいずれか一つに記載のおさ監視組立体。
[観点8]
気流を出す少なくとも1つのノズル(102)と、制御部(6)に接続されていて気流を検知するセンサ(104)とを備える気流測定装置(10)を備えることを特徴とする、観点1から7のいずれか一つに記載のおさ監視組立体。
[観点9]
織りおさ(500)と光学装置(8)の相対運動の軸線(X2)沿いの織りおさ(500)と光学装置(8)の相対位置と、相対速度と、相対加速度との中の少なくとも一つを検知する動き計測センサ(43)を備え、動き計測センサ(43)が制御部(6)に接続されていることを特徴とする、観点1から8のいずれか一つに記載のおさ監視組立体。
[観点10]
織りおさ(500)の2つの隣り合うおさ羽(502)間に画定されているおさ間隙(504)内のたて糸(12A)を挿入する引通しユニットと、
主制御部(666)と
を少なくとも備える、引通し機であって、
観点1から9のいずれか一つに記載のおさ監視組立体(2)を備えることと、
光学装置(8)が前記引通しユニットの箱(1)に固定されていることと、
好ましくは、主制御部(666)が、光学装置(8)から複数の画像データ、又は前記おさ監視組立体の制御部(6)から前処理データを受信することと
を特徴とする、引通し機。
[観点11]
前記引通しユニットが、
おさ間隙(504)からの後退位置と、織りおさ(500)の2つの隣り合うおさ羽(502)の間への挿入位置との間で、引通し溝(Y14)沿いに可動なブレード(16)を備えることと、
2つのカメラ配列(82、84)が、織りおさ(500)と光学装置(8)の相対運動の軸線(X2)と、織りおさ(500)の高さ方向(H500)に平行な軸線(Z2)について傾斜している(α1、α2、β1、β2)ことと、
前記ブレードが挿入位置にあるとき、前記ブレードは、第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)の少なくとも一方の視野(F82、F84)内に少なくとも部分的に延在していることと
を特徴とする、観点10に記載の引通し機。
[観点12]
おさ監視組立体(2)を使って織りおさ(500)を監視する処理方法であって、
前記織りおさが
第1長手方向側部(500A)と、第1長手方向側部(500A)に対向している第2長手方向側部(500B)と、長手方向(L500)に沿って並置された複数のおさ羽(502)であって織りおさの高さ方向(H500)を画定しているおさ羽(502)と、隣り合う2つのおさ羽の対どおし間のおさ間隙(504)とを備え、
前記織りおさが長手方向(L500)に及び高さ方向(H500)に垂直な横方向(W500)も画定している、前記処理方法において、
おさ監視組立体(2)が光学装置(8)と制御部(6)とを備えることを特徴とし、前記処理方法が
a)おさ監視組立体(2)の光学装置(8)を使って、織りおさの第1長手方向側部(500A)の、2つのおさ羽(502)と、2つのおさ羽(502)の間の1つのおさ間隙(504)との少なくとも部分的な第1画像を少なくとも取るステップと、
b)おさ監視組立体(2)の光学装置(8)を使って、織りおさの第2長手方向側部(500B)の、2つのおさ羽(502)と、2つのおさ羽(502)の間の1つのおさ間隙(504)との少なくとも部分的な第2画像を少なくとも取るステップと、
c)第1画像に相当する画像データをおさ監視組立体(2)の制御部(6)に送信する(S 86 )ステップと、
d)第2画像に相当する画像データをおさ監視組立体(2)の制御部(6)に送信する(S 86 )ステップと、
e)織りおさの長手方向(L500)に平行な軸線(X2)に沿って織りおさ(500)を光学装置(8)に対して動かすステップと
を少なくとも備えることを特徴とする、前記処理方法。
[観点13]
ステップe)の間、織りおさの長手方向(L500)に平行な軸線(X2)に沿った織りおさの移動が、光学装置(8)に対して継続していることを特徴とする、観点12に記載のおさを監視する処理方法。
[観点14]
おさ監視組立体(2)の光学装置(8)を使って、織りおさ(500)に固定されているおさ識別印(505)の画像を取るステップf)
をさらに備えることを特徴とする、観点12又は13に記載のおさを監視する処理方法。
[観点15]
ステップa)とステップb)の間、照明装置(88)が、第1画像用の前方照明、及び第2画像の後方照明として、使用されることを特徴とする、観点12から14のいずれか一つに記載のおさを監視する処理方法。
[観点16]
おさ監視組立体(2)が、おさ間隙(504)からの後退位置と織りおさ(500)の2つのおさ羽(502)の間への挿入位置の間で可動なブレード(16)に関連付けられていることと、
ステップa)とステップb)との少なくとも一方の間、第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)のそれぞれが、ブレード(6)が挿入位置にあるときに、少なくとも1画像を取ることと
を特徴とする、観点12から15のいずれか一つに記載の処理方法。
[観点17]
おさ監視組立体(2)が観点7に記載のものであることと、
ステップa)とステップb)との少なくとも一方の間、第1カメラ配列(82)と第2カメラ配列(84)のそれぞれが、ノズル(102)が作動状態にあるときに少なくとも1画像を取り、ノズル(102)が非作動状態にあるときに少なくとも別の1画像をとることと、
制御部(6)がそれら2画像を比較することと
を特徴とする、観点12から16のいずれか一つに記載の処理方法。
[観点18]
織りおさの長手方向(L500)に平行な軸線(X2)沿いのおさ羽厚さ又はおさ間隙の厚さと、壊れたおさ羽又は緩んだおさ羽の存在と、おさ部品(502、506、508)の故障の存在と、おさ部品(502、506、508)の汚れとの中の少なくとも1つについての情報を提供するステップを備えることを特徴とする、観点12から17のいずれか一つに記載の処理方法。
[観点19]
ステップc)又はステップd)の画像データと、参照データとに依存して、相対的おさデータを提供するステップであって、
参照データが、現在のおさ監視処理方法のステップa)及びステップb)の間に画像が取られる織りおさ(500)に関連付けされていて、現在のおさ監視処理方法に先立っておさ監視組立体(2)の制御部(6)のメモリ(64)に格納されているものである、前記相対的おさデータを提供するステップを備えることを特徴とする、観点12から18のいずれか一つに記載のおさを監視する処理方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6