(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5378 20140101AFI20240502BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20240502BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240502BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240502BHJP
【FI】
A63F13/5378
A63F13/52
A63F13/55
A63F13/69
(21)【出願番号】P 2022095027
(22)【出願日】2022-06-13
【審査請求日】2023-05-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】山本 直弥
(72)【発明者】
【氏名】藤林 秀麿
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-151565(JP,A)
【文献】特開2019-195399(JP,A)
【文献】特開2011-255119(JP,A)
【文献】特開平10-156042(JP,A)
【文献】原神(げんしん)におけるワールドマップとマップ開放のやり方,[online],2020年11月17日,http://www.rmt-spc.com/gamenews/gamenews3800.html,[2024年02月26日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータにおいて実行されるゲームプログラムであって、
前記コンピュータに、
地上フィールドおよび当該地上フィールド
の上空の空フィールドを含む仮想空間内において、ユーザの移動操作入力に基づいてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
複数の地上エリアに区切られ、前記地上フィールドの地図情報を示す地上マップ、および複数の空エリアに区切られ、前記空フィールドの地図情報を示す空マップのうち、ユーザの指示操作入力に応じて、少なくとも何れかのマップについて、所定の地図情報を含む第1状態のエリアのマップ画像または当該所定の地図情報を含まない第2状態のエリアのマップ画像に基づいて、マップ画像の表示を行わせ、
第1地上エリアに対応する当該地上フィールドにおける第1のロケーションにおいて、第1条件が満たされたことに応じて、当該第1地上エリアの地上マップおよび当該第1のロケーションの上空に対応する第1空エリアの空マップを、前記第2状態から前記第1状態に変化させ、
前記第1条件が満たされたことに応じて、前記第1のロケーションから前記第1空エリアに対応する前記空フィールドにおける第2のロケーションへ前記プレイヤキャラクタを移動させ、当該第2のロケーションへの移動後にユーザの移動操作入力に基づく前記移動制御を再開させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、前記第1のロケーションから前記第2のロケーションへ前記プレイヤキャラクタを移動させた後の場面において、前記第1地上エリアの前記第1状態の地上マップ画像と前記第1空エリアの前記第1状態の空マップ画像とが表示されることにより、当該第1地上エリアおよび当該第1空エリアが当該第1状態のマップ画像に基づいた表示が可能になったことを示す演出を、さらに行わせ、
前記場面の終了後、前記移動操作入力に基づく前記移動制御を再開させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記仮想空間には上方向から下方向へ仮想的な重力が設定され、
前記再開後の移動制御は、前記重力に基づいた下方向へ前記プレイヤキャラクタを移動させるとともに、ユーザの移動操作入力に基づいた方向へ当該プレイヤキャラクタを移動させる、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第2のロケーションは、前記仮想空間において、前記第1のロケーションの真上方向に位置する、請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、前記再開後の移動制御が行われる場合、仮想カメラの撮像方向を前記空フィールドから前記地上フィールドへ向く方向へ設定し、当該仮想カメラから見た仮想空間を示す画像を、さらに表示させる、請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第1空エリアに対応する前記空フィールドには、前記プレイヤキャラクタが着地可能な空フィールドオブジェクトが少なくとも1つ配置され、
前記第2のロケーションの高さは、前記仮想空間において、前記空フィールドオブジェクトの何れかが配置される位置よりも高い、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータに、前記第1地上エリアの地上マップおよび前記第1空エリアの空マップが前記第1状態に変化している場合、前記第1のロケーションにおいて、第2条件が満たされたことに応じて、前記第1のロケーションから前記第2のロケーションへ前記プレイヤキャラクタを再度移動させ、当該第2のロケーションへの移動後にユーザの移動操作入力に基づく前記移動制御を再開させる、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記コンピュータに、前記マップ画像
の表示中において、前記
第1状態の地上マップにおける前記第1のロケーションを示すマークが指定される指示操作入力が行われた場合、指定された当該マークに対応する前記仮想空間内の位置へ前記プレイヤキャラクタを移動させる、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータに、
前記仮想空間における所定の高さ以上の位置に前記移動制御
が可能なプレイヤキャラクタが位置している場合、前記空マップの画像の一部を表示、または前記マップ画像の表示開始後に最初に表示されるマップ画像として前記空マップの画像を表示させ、
前記仮想空間における前記所定の高さ未満の位置に前記移動制御
が可能なプレイヤキャラクタが位置している場合、前記地上マップの画像の一部を表示、または前記マップ画像の表示開始後に最初に表示されるマップ画像として前記地上マップの画像を表示させる、請求項1または2に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
プロセッサを備えたゲームシステムであって、
前記プロセッサは、
地上フィールドおよび当該地上フィールド
の上空の空フィールドを含む仮想空間内において、ユーザの移動操作入力に基づいてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
複数の地上エリアに区切られ、前記地上フィールドの地図情報を示す地上マップ、および複数の空エリアに区切られ、前記空フィールドの地図情報を示す空マップのうち、ユーザの指示操作入力に応じて、少なくとも何れかのマップについて、所定の地図情報を含む第1状態のエリアのマップ画像または当該所定の地図情報を含まない第2状態のエリアのマップ画像に基づいて、マップ画像の表示を行い、
第1地上エリアに対応する当該地上フィールドにおける第1のロケーションにおいて、第1条件が満たされたことに応じて、当該第1地上エリアの地上マップおよび当該第1のロケーションの上空に対応する第1空エリアの空マップを、前記第2状態から前記第1状態に変化させ、
前記第1条件が満たされたことに応じて、前記第1のロケーションから前記第1空エリアに対応する前記空フィールドにおける第2のロケーションへ前記プレイヤキャラクタを移動させ、当該第2のロケーションへの移動後にユーザの移動操作入力に基づく前記移動制御を再開する、ゲームシステム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記第1のロケーションから前記第2のロケーションへ前記プレイヤキャラクタを移動させた後の場面において、前記第1地上エリアの前記第1状態の地上マップ画像と前記第1空エリアの前記第1状態の空マップ画像とが表示されることにより、当該第1地上エリアおよび当該第1空エリアが当該第1状態のマップ画像に基づいた表示が可能になったことを示す演出を、さらに行い、
前記場面の終了後、前記移動操作入力に基づく前記移動制御を再開する、請求項10に記載のゲームシステム。
【請求項12】
前記仮想空間には上方向から下方向へ仮想的な重力が設定され、
前記再開後の移動制御は、前記重力に基づいた下方向へ前記プレイヤキャラクタを移動させるとともに、ユーザの移動操作入力に基づいた方向へ当該プレイヤキャラクタを移動させる、請求項10または11に記載のゲームシステム。
【請求項13】
前記第2のロケーションは、前記仮想空間において、前記第1のロケーションの真上方向に位置する、請求項12に記載のゲームシステム。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記再開後の移動制御が行われる場合、仮想カメラの撮像方向を前記空フィールドから前記地上フィールドへ向く方向へ設定し、当該仮想カメラから見た仮想空間を示す画像を、さらに表示する、請求項13に記載のゲームシステム。
【請求項15】
前記第1空エリアに対応する前記空フィールドには、前記プレイヤキャラクタが着地可能な空フィールドオブジェクトが少なくとも1つ配置され、
前記第2のロケーションの高さは、前記仮想空間において、前記空フィールドオブジェクトの何れかが配置される位置よりも高い、請求項14に記載のゲームシステム。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記第1地上エリアの地上マップおよび前記第1空エリアの空マップが前記第1状態に変化している場合、前記第1のロケーションにおいて、第2条件が満たされたことに応じて、前記第1のロケーションから前記第2のロケーションへ前記プレイヤキャラクタを再度移動させ、当該第2のロケーションへの移動後にユーザの移動操作入力に基づく前記移動制御を再開する、請求項10または11に記載のゲームシステム。
【請求項17】
前記プロセッサは、前記マップ画像
の表示中において、前記
第1状態の地上マップにおける前記第1のロケーションを示すマークが指定される指示操作入力が行われた場合、指定された当該マークに対応する前記仮想空間内の位置へ前記プレイヤキャラクタを移動する、請求項16に記載のゲームシステム。
【請求項18】
前記プロセッサは、
前記仮想空間における所定の高さ以上の位置に前記移動制御
が可能なプレイヤキャラクタが位置している場合、前記空マップの画像の一部を表示、または前記マップ画像の表示開始後に最初に表示されるマップ画像として前記空マップの画像を表示し、
前記仮想空間における前記所定の高さ未満の位置に前記移動制御
が可能なプレイヤキャラクタが位置している場合、前記地上マップの画像の一部を表示、または前記マップ画像の表示開始後に最初に表示されるマップ画像として前記地上マップの画像を表示する、請求項10または11に記載のゲームシステム。
【請求項19】
プロセッサを備えたゲーム装置であって、
前記プロセッサは、
地上フィールドおよび当該地上フィールド
の上空の空フィールドを含む仮想空間内において、ユーザの移動操作入力に基づいてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
複数の地上エリアに区切られ、前記地上フィールドの地図情報を示す地上マップ、および複数の空エリアに区切られ、前記空フィールドの地図情報を示す空マップのうち、ユーザの指示操作入力に応じて、少なくとも何れかのマップについて、所定の地図情報を含む第1状態のエリアのマップ画像または当該所定の地図情報を含まない第2状態のエリアのマップ画像に基づいて、マップ画像の表示を行い、
第1地上エリアに対応する当該地上フィールドにおける第1のロケーションにおいて、第1条件が満たされたことに応じて、当該第1地上エリアの地上マップおよび当該第1のロケーションの上空に対応する第1空エリアの空マップを、前記第2状態から前記第1状態に変化させ、
前記第1条件が満たされたことに応じて、前記第1のロケーションから前記第1空エリアに対応する前記空フィールドにおける第2のロケーションへ前記プレイヤキャラクタを移動させ、当該第2のロケーションへの移動後にユーザの移動操作入力に基づく前記移動制御を再開する、ゲーム装置。
【請求項20】
情報処理装置のプロセッサに、
地上フィールドおよび当該地上フィールド
の上空の空フィールドを含む仮想空間内において、ユーザの移動操作入力に基づいてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
複数の地上エリアに区切られ、前記地上フィールドの地図情報を示す地上マップ、および複数の空エリアに区切られ、前記空フィールドの地図情報を示す空マップのうち、ユーザの指示操作入力に応じて、少なくとも何れかのマップについて、所定の地図情報を含む第1状態のエリアのマップ画像または当該所定の地図情報を含まない第2状態のエリアのマップ画像に基づいて、マップ画像の表示を行わせ、
第1地上エリアに対応する当該地上フィールドにおける第1のロケーションにおいて、第1条件が満たされたことに応じて、当該第1地上エリアの地上マップおよび当該第1のロケーションの上空に対応する第1空エリアの空マップを、前記第2状態から前記第1状態に変化させ、
前記第1条件が満たされたことに応じて、前記第1のロケーションから前記第1空エリアに対応する前記空フィールドにおける第2のロケーションへ前記プレイヤキャラクタを移動させ、当該第2のロケーションへの移動後にユーザの移動操作入力に基づく前記移動制御を再開させる、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間におけるプレイヤキャラクタを用いた処理を行うゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想空間における地上フィールドの地図情報を表示するゲームプログラムがある(例えば、非特許文献1参照)。例えば、上記ゲームプログラムは、プレイヤキャラクタが仮想空間における所定の場所を訪れることにより、ロック状態の地上フィールドのマップを解放状態にして、当該マップ上の詳細な内容を閲覧可能にする。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】”The Legend of Zelda:Breath of the Wild“、Explore Hyrule、[online]、Nintendo of America Inc.、[令和4年4月21日検索]、インターネット<URL:https://www.zelda.com/breath-of-the-wild/features/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記非特許文献1で開示されたゲームプログラムは、地上フィールドマップの解放後においては当該解放を行った所定の場所からプレイヤキャラクタの移動が再開されるだけであった。
【0005】
本発明の目的は、プレイヤキャラクタによる仮想空間内の探索を容易にすることができるゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は例えば以下の(1)~(9)のような構成を採用し得る。
【0007】
(1)
本発明のゲームプログラムの一構成例は、情報処理装置のコンピュータにおいて実行される。ゲームプログラムは、コンピュータに、地上フィールドおよび当該地上フィールド上空の空フィールドを含む仮想空間内において、ユーザの移動操作入力に基づいてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、複数の地上エリアに区切られ、地上フィールドの地図情報を示す地上マップ、および複数の空エリアに区切られ、空フィールドの地図情報を示す空マップのうち、ユーザの指示操作入力に応じて、少なくとも何れかのマップについて、所定の地図情報を含む第1状態のエリアのマップ画像または当該所定の地図情報を含まない第2状態のエリアのマップ画像に基づいて、マップ画像の表示を行わせ、第1地上エリアに対応する当該地上フィールドにおける第1のロケーションにおいて、第1条件が満たされたことに応じて、当該第1地上エリアの地上マップおよび当該第1のロケーションの上空に対応する第1空エリアの空マップを、第2状態から第1状態に変化させ、第1条件が満たされたことに応じて、第1のロケーションから第1空エリアに対応する空フィールドにおける第2のロケーションへプレイヤキャラクタを移動させ、当該第2のロケーションへの移動後にユーザの移動操作入力に基づく移動制御を再開させる。
【0008】
上記(1)の構成によれば、地上マップおよび空マップを所定の地図情報を含む第1状態に変化させるとともに、プレイヤキャラクタを地上フィールドから空フィールドに移動させて当該プレイヤキャラクタの移動を再開させるため、ユーザは、空フィールドおよび地上フィールドのマップを用いて、空フィールドおよび地上フィールドの探索が容易となる。
【0009】
(2)
上記(1)の構成において、上記コンピュータに、第1のロケーションから第2のロケーションへプレイヤキャラクタを移動させた後の場面において、第1地上エリアの第1状態の地上マップ画像と第1空エリアの第1状態の空マップ画像とが表示されることにより、当該第1地上エリアおよび当該第1空エリアが当該第1状態のマップ画像に基づいた表示が可能になったことを示す演出を、さらに行わせてもよい。この場合、上記場面の終了後、移動操作入力に基づく移動制御を再開させてもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、ユーザが地上マップおよび空マップによる所定の地図情報を確認した後に、空フィールドからプレイヤキャラクタの移動制御を再開することができるため、空フィールドおよび地上フィールドの探索がさらに容易となる。
【0011】
(3)
上記(1)または(2)の構成において、上記仮想空間には上方向から下方向へ仮想的な重力が設定されてもよい。上記再開後の移動制御は、重力に基づいた下方向へプレイヤキャラクタを移動させるとともに、ユーザの移動操作入力に基づいた方向へ当該プレイヤキャラクタを移動させてもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、仮想空間の重力に基づいた下方向の移動に加えて、ユーザの移動操作入力に基づく移動制御が可能となるため、所定の地図情報を示すマップを確認しながら空フィールドおよび地上フィールドの探索がさらに容易となる。
【0013】
(4)
上記(1)乃至(3)の何れか1つの構成において、上記第2のロケーションは、仮想空間において、第1のロケーションの真上方向に位置してもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、地上フィールドの第1のロケーションの真上方向に位置する空フィールドの第2のロケーションからプレイヤキャラクタの移動制御が再開されるため、第1のロケーションを基準としてプレイヤキャラクタの空フィールドにおける位置を把握することができ、第1のロケーションを基準としてプレイヤキャラクタの移動制御を再開できるため、空フィールドおよび地上フィールドの探索が容易となる。
【0015】
(5)
上記(1)乃至(4)の何れか1つの構成において、上記コンピュータに、再開後の移動制御が行われる場合、仮想カメラの撮像方向を空フィールドから地上フィールドへ向く方向へ設定し、当該仮想カメラから見た仮想空間を示す画像を、さらに表示させてもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、空フィールドにおいて動作制御の再開後にプレイヤキャラクタが向かう地上フィールドを撮像するように仮想カメラが制御されるため、地上マップや空マップに示される地図情報に対応する目的地を確認しやすくなる。
【0017】
(6)
上記(1)乃至(5)の何れか1つの構成において、上記第1空エリアに対応する空フィールドには、プレイヤキャラクタが着地可能な空フィールドオブジェクトが少なくとも1つ配置されてもよい。上記第2のロケーションの高さは、仮想空間において、空フィールドオブジェクトの何れかが配置される位置よりも高くてもよい。
【0018】
上記(6)の構成によれば、移動制御再開後に、第2のロケーションより低い位置に配置されている空フィールドオブジェクトに着地させるようにプレイヤキャラクタを移動させることが可能となる。
【0019】
(7)
上記(1)乃至(6)の何れか1つの構成において、上記コンピュータに、第1地上エリアの地上マップおよび第1空エリアの空マップが第1状態に変化している場合、第1のロケーションにおいて、第2条件が満たされたことに応じて、第1のロケーションから第2のロケーションへプレイヤキャラクタを再度移動させ、当該第2のロケーションへの移動後にユーザの移動操作入力に基づく移動制御を再開させてもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、所定の地図情報が解放済であっても、空フィールドへプレイヤキャラクタを再度移動させて動作制御を再開させることが可能であるため、第1のロケーションを地上フィールドおよび空フィールドの探索の拠点とすることができる。
【0021】
(8)
上記(1)乃至(7)の何れか1つの構成において、上記コンピュータに、マップ画像表示中において、地上マップにおける第1のロケーションを示すマークが指定される指示操作入力が行われた場合、指定された当該マークに対応する仮想空間内の位置へプレイヤキャラクタを移動させてもよい。
【0022】
上記(8)の構成によれば、地上マップが示す第1のロケーションへどこからも短時間でプレイヤキャラクタを移動させることができる。また、移動した第1のロケーションから空フィールドの第2のロケーションへもプレイヤキャラクタの移動が可能となるため、第1のロケーションを地上フィールドおよび空フィールドの両方に対応した探索の拠点とすることができる。
【0023】
(9)
上記(1)乃至(8)の何れか1つの構成において、上記コンピュータに、仮想空間における所定の高さ以上の位置に移動制御可能なプレイヤキャラクタが位置している場合、空マップの画像の一部を表示、またはマップ画像の表示開始後に最初に表示されるマップ画像として空マップの画像を表示させ、仮想空間における所定の高さ未満の位置に移動制御可能なプレイヤキャラクタが位置している場合、地上マップの画像の一部を表示、またはマップ画像の表示開始後に最初に表示されるマップ画像として地上マップの画像を表示させてもよい。
【0024】
上記(9)の構成によれば、プレイヤキャラクタが位置しているフィールドを把握し易くなる。また、地上マップと空マップとを切り替えることなく、プレイヤキャラクタが位置しているフィールドのマップを表示することができる。
【0025】
また、本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法の形態で実施されてもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、空フィールドおよび地上フィールドのマップを用いて、空フィールドおよび地上フィールドの探索が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図
【
図2】本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図
【
図6】本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図
【
図7】本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図
【
図8】仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第1段階の画像の例を示す図
【
図9】仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第2段階の画像の例を示す図
【
図10】仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第3段階の画像の例を示す図
【
図11】仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第4段階の画像の例を示す図
【
図12】仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第5段階の画像の例を示す図
【
図13】仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第6段階の画像の例を示す図
【
図14】未解放の地上マップのうち、当該Aエリア領域の地図情報が解放される際に表示される、未解放および解放済の地上マップの一例を示す図
【
図15】未解放の空マップのうち、当該aエリア領域の地図情報が解放される際に表示される、未解放および解放済の空マップの一例を示す図
【
図16】仮想空間において、プレイヤキャラクタPCが落下移動する際の姿勢の一例を示す図
【
図17】仮想空間における空フィールド内を、プレイヤキャラクタPCが落下移動する際に表示される画像の例を示す図
【
図18】仮想空間における地上フィールド内を、プレイヤキャラクタPCが落下移動する際に表示される画像の例を示す図
【
図19】本体装置2のDRAM85に設定されるデータ領域の一例を示す図
【
図20】ゲームシステム1で実行されるゲーム処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
【0029】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0030】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0031】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0032】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0033】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0034】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0035】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0036】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0037】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0038】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0039】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0040】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0041】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0042】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0043】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0044】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0045】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0046】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0047】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0048】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0049】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0050】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0051】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0052】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0053】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0054】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0055】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0056】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0057】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0058】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0059】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0060】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0061】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0062】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0063】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、および、アナログスティック32)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0064】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。
【0065】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0066】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0067】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、および、アナログスティック52を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0068】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0069】
以上に説明したように、本実施形態におけるゲームシステム1については左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2から着脱可能である。また、クレードルに左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置や本体装置2単体を装着することによって据置型モニタ等の外部表示装置に画像(および音声)を出力可能である。以下の説明では、ディスプレイ12に画像を表示する利用態様におけるゲームシステム1を用いて説明する。なお、ディスプレイ12に画像を表示する利用態様におけるゲームシステム1を用いる場合、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に固定された態様(例えば、本体装置2、左コントローラ3、および右コントローラ4が1つの筐体で一体化された態様)のゲームシステム1が用いられてもかまわない。
【0070】
ゲームシステム1における左コントローラ3および/または右コントローラ4の各操作ボタンやスティックの操作、あるいは本体装置2のタッチパネル13に対するタッチ操作等に応じて、ディスプレイ12に表示される仮想空間を用いたゲームプレイが行われる。本実施例では、一例として、上記操作ボタン、スティック、およびタッチパネル13を用いたユーザ操作に応じて、仮想空間内で動作するプレイヤキャラクタPCを用いたゲームプレイが可能となる。
【0071】
図8~
図18を用いてゲームシステム1において行われるゲーム処理の概要について説明する。なお、
図8は、仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第1段階の画像の例を示す図である。
図9は、仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第2段階の画像の例を示す図である。
図10は、仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第3段階の画像の例を示す図である。
図11は、仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第4段階の画像の例を示す図である。
図12は、仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第5段階の画像の例を示す図である。
図13は、仮想空間におけるマップを解放する処理が行われる際に表示される第6段階の画像の例を示す図である。
図14は、未解放の地上マップのうち、当該Aエリア領域の地図情報が解放される際に表示される、未解放および解放済の地上マップの一例を示す図である。
図15は、未解放の空マップのうち、当該aエリア領域の地図情報が解放される際に表示される、未解放および解放済の空マップの一例を示す図である。
図16は、仮想空間において、プレイヤキャラクタPCが落下移動する際の姿勢の一例を示す図である。
図17は、仮想空間における空フィールド内を、プレイヤキャラクタPCが落下移動する際に表示される画像の例を示す図である。
図18は、仮想空間における地上フィールド内を、プレイヤキャラクタPCが落下移動する際に表示される画像の例を示す図である。
【0072】
図8において、仮想空間における特定建造物内に、プレイヤキャラクタPCが位置している画像が表示されている。プレイヤキャラクタPCは、ユーザの移動操作入力に基づいて、仮想空間内における地上フィールドおよび当該地上フィールド上空の空フィールドを少なくとも移動することができる。なお、本実施例においては、便宜上、仮想空間における所定高さ未満のフィールドを地上フィールドとし、当該所定高さ以上となるフィールドを空フィールドとして説明する。地上フィールドの一部または全部が地上マップにより表され、空フィールドの一部または全部が空マップにより表されるが、地上フィールドと空フィールドとは仮想空間内において実際に区切られていなくてもよい。
【0073】
地上フィールドの地図情報を示す地上マップは、複数の地上エリアに区切られている。そして、地上マップは、地上エリア毎に、所定の地図情報を含む第1状態のマップ(例えば、詳細な地図情報が表示される地上エリアのマップ)または当該所定の地図情報を含まない第2状態のマップ(例えば、詳細な地図情報が表示されない地上エリアのマップ)により構成される。そして、プレイヤキャラクタPCが地図情報を解放する動作を行うことにより、当該動作が行われた地上エリアのマップを第2状態から第1状態に変化させることができる。
【0074】
上記特定建造物は、当該特定建造物が設置されている地上フィールドに対応する地上エリアの地図情報を解放する際にプレイヤキャラクタPCが訪れる必要がある場所であり、各地上エリアに対応する地上フィールドに少なくとも1つ設置されている。そして、上記特定建造物内にプレイヤキャラクタPCが位置している状態で、「しらべる」コマンドを実行するユーザ操作入力が行われることにより、当該特定建造物が設置されている地上フィールドに対応する地上エリアの地図情報を解放する一連の演出が開始される。なお、プレイヤキャラクタPCに地図情報を解放する動作を行わせるためのユーザ操作入力は、第1条件の一例に相当する。
【0075】
上記特定建造物内には、移動開始ステージMSが設定されている。
図9に示すように、「しらべる」コマンドを実行するユーザ操作入力が行われることにより、プレイヤキャラクタPCが移動開始ステージMS上に移動する演出が行われる。なお、上記特定建造物および/または移動開始ステージMSは、第1地上エリア内の第1のロケーションの一例に相当する。
【0076】
図10に示すように、移動開始ステージMS上にプレイヤキャラクタPCが移動した後、当該プレイヤキャラクタPCが仮想空間内を上昇して移動する演出が行われる。例えば、プレイヤキャラクタPCは、仮想空間における地上フィールドから空フィールドに向かって、移動開始ステージMS上から真上に上昇移動する。このように、上記特定建造物は、地図情報を解放するためにプレイヤキャラクタPCが訪れる必要がある場所であるとともに、プレイヤキャラクタPCが上空へ上昇移動するための場所として機能する。
【0077】
図11に示すように、上記上昇移動により、仮想空間における空フィールドに設定されている移動目標位置MTにプレイヤキャラクタPCが到達した場合、当該上昇移動が終了して、プレイヤキャラクタPCが移動目標位置MTで一時的に空中停止する演出が行われる。移動目標位置MTは、上記特定建造物(移動開始ステージMS)の真上となる空フィールドに設定される。移動目標位置MTまでの高さは、上記特定建造物(移動開始ステージMS)から同じ高度差であってもよいし、地上エリア毎に対応する地上フィールドにおいて異なる高度差であってもよい。なお、移動目標位置MTは、後述する空フィールドオブジェクトSOの少なくとも1つより高い高度に設定される。また、各地上エリアに対応する地上フィールドに設けられている上記特定建造物は、地上フィールドにおいてそれぞれ異なる標高に設けられてもよく、移動目標位置MTまでの高さがそれぞれの特定建造物から同じ高度差で設定される場合であっても、それぞれの移動目標位置MTの高度が異なることもあり得る。なお、上記移動目標位置MTは、第1空エリアに対応する空フィールドにおける第2のロケーションの一例に相当する。
【0078】
移動目標位置MTで空中停止した後、現エリアの地図情報が解放されたことを示す演出が行われる。本実施例では、移動目標位置MTへプレイヤキャラクタPCが移動した後、上記特定建造物(移動開始ステージMS)が設置されていた地上フィールドに対応する地上エリア(例えば、Aエリア)の領域に所定の地図情報が記述された地上マップと、上記特定建造物(移動開始ステージMS)の上空に対応する空エリア(例えば、aエリア)の領域に所定の地図情報が記述された空マップとが表示されることにより、上記演出が行われる。
【0079】
例えば、
図12に示すように、上記地図情報が解放されたことを示す演出では、上記特定建造物(移動開始ステージMS)が設置されていた地上フィールドに対応するAエリアを含み、当該Aエリアの領域に詳細な地図情報が記述された地上マップが、地上の周辺マップの登録が行われた旨を報知する情報とともに表示される。ここで、上記地図情報の解放により地上エリアの領域に記述される詳細な地図情報は、当該地上エリア内の海、湖、池、川、山、丘、森林、平原等の名称、形状、等高線等の地形情報や、当該地上エリア内に対応する地上フィールドに設けられている道、橋、建造物等の名称、形状、設置位置等の造設/築造情報等を含んでいる。例えば、
図12に示す地上マップの一例では、Aエリアに対応する地上フィールドに造られている道や建造物M1~M5がマークとして記述され、それぞれの形状、種別、位置等が示されている。また、表示される地上マップには、現エリア内におけるプレイヤキャラクタPCの現在地Cが示される。なお、
図12に示す例では、プレイヤキャラクタPCが空フィールドに位置している状態で地上マップが解放された状態を示しているため、空フィールドに位置しているプレイヤキャラクタPCの真下となる地上フィールドの位置に、地上フィールドとは異なるフィールドに位置していることを示す標識(例えば、白抜きマーク)で現在地Cが記述されている。
【0080】
続いて、
図13に示すように、上記地図情報が解放されたことを示す演出では、上記特定建造物(移動開始ステージMS)の上空に対応する空エリアであるaエリアを含み、当該aエリアの領域に詳細な地図情報が記述された空マップが、空の周辺マップの登録が行われた旨を報知する情報とともに表示される。ここで、上記地図情報の解放により空エリアの領域に記述される詳細な地図情報は、当該空エリアに対応する空フィールドに浮かぶ空フィールドオブジェクト等の名称、形状、位置等の情報等を含んでいる。例えば、
図13に示す空マップの一例では、aエリア内に対応する空フィールドに浮かぶ空フィールドオブジェクトm1~m3が記述され、それぞれの形状、種別、位置等が示されている。また、表示される空マップには、現エリア内におけるプレイヤキャラクタPCの現在地Cが示される。なお、
図13に示す例では、プレイヤキャラクタPCが空フィールドに位置している状態で空マップが解放された状態を示しているため、空マップ上の位置に対応する空フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置していることを示す標識(例えば、黒塗りつぶしマーク)で現在地Cが記述されている。
【0081】
なお、上述したマップの表示例では、表示されているマップのフィールドにプレイヤキャラクタPCが実在していることを示す現在地Cの標識例として黒塗りつぶしマーク、表示されているマップのフィールドとは異なるフィールドにプレイヤキャラクタPCが位置していることを示す現在地Cの標識例として白抜きマークを例示しているが、他の表示態様でもかまわない。表示されているマップのフィールドにプレイヤキャラクタPCが実在していることを示す現在地Cを相対的に目立つ表示態様(例えば、標識の輝度が高い、標識のサイズが大きい、標識が点滅する、標識のサイズの拡大/縮小を繰り返す等)にすることにより、プレイヤキャラクタPCが位置しているフィールドをユーザが把握し易くなる。
【0082】
なお、一例として、地上マップが複数に区切られた地上エリアと、空マップが複数に区切られた空エリアとは、互いに仮想空間における上下に配置された同じ形状のフィールド領域を示すものであってもよい。この場合、ある地上エリアに対応する地上フィールドの上空は、全て同じ空エリアに対応する空フィールドとなり、互いに同じ形状の領域として地上マップおよび空マップにおいて表現されることになる。他の例として、地上エリアと空エリアとは、異なる形状によって形成されてもよい。何れの例であっても、地図情報が解放される場合、上記特定建造物(移動開始ステージMS)が配置されている地上フィールドに対応する地上エリアと、当該特定建造物の真上となる空フィールド(位置移動目標位置MT)に対応する空エリアとが、当該解放の対象エリアとなる。
【0083】
また、地図情報が解放されるタイミングは、プレイヤキャラクタPCが移動目標位置MTに到達した後でもよいし、移動目標位置MTに到達する前でもよい。後者の例では、プレイヤキャラクタPCが上記特定建造物内の移動開始ステージMSに移動する前や移動開始ステージMSに移動した直後に、プレイヤキャラクタPCが地上フィールドに位置している状態で地上エリアおよび空エリアの地図情報が解放されてもよいし、プレイヤキャラクタPCが移動目標位置MTへ上昇移動中に地上エリアおよび空エリアの地図情報が解放されてもよい。これらの例の何れにおいても、地上エリアおよび空エリアの地図情報が解放される処理が行われるタイミングと、当該地図情報が解放されたことを示す演出が行われるタイミングとは、同じであってもよいし、異なるタイミングであってもよい。
【0084】
次に、
図14および
図15を参照して、上記地図情報の解放前後のマップ画像の変化例について説明する。
【0085】
図14の下図には、地図情報が解放済のAエリアと未解放の他のエリアとによって構成された地上マップの一例が表示されている。上述したように、上記地上マップにおけるAエリア全体の領域には、地形情報や造設/築造情報等を含む詳細な地図情報が記述される。具体的には、上記地上マップは、Aエリア全域に対応する地上フィールドに造られている道や建造物M1~M5が記述され、それぞれの形状、種別、位置等が示されている。また、上記地上マップにおける他のエリアの領域は、地図情報が未解放であり、Aエリアのような詳細な地図情報が記述されない。本実施例では、地図情報が未解放となっている地上エリアについては、その全域において地図情報が全く記述されない、または一部の情報のみが部分的に記述される。例えば、
図14の下図の例では、プレイヤキャラクタPCが現時点までに訪れたことがある地上フィールドの建造物等の造設/築造情報のみ(
図14の下図に示す建造物M6~M9に関する情報)が記述されている。
【0086】
図14の上図には、
図14の下図に示したAエリアの地図情報も未解放、すなわち表示されている地上エリア全ての地図情報が未解放状態となっている地上マップの一例が表示されている。
図14の上図に示すように、地図情報が解放される前のAエリアの領域は、一部の情報のみが部分的に記述されている。具体的には、
図14の上図の例では、上記Aエリアの地図情報が解放される前に、プレイヤキャラクタPCが現時点までに訪れたことがあるAエリア内に対応する地上フィールドの建造物等の造設/築造情報のみ(
図14の上図に示す建造物M1およびM4に関する情報)が記述されている。
【0087】
図14の上図および下図を比較すれば明らかなように、地図情報が解放される前のAエリアの地上マップは、解放後より記述される地図情報が著しく少なく、地図情報が記述される領域がAエリア全域に対して部分的となる。なお、地図情報が解放されているか否かに関わらず、表示される地上マップには、プレイヤキャラクタPCの現在地Cが示される。
図14に示す例では、何れの図もプレイヤキャラクタPCが地上フィールドに位置している状態で地上マップが表示された状態を示しているため、地上マップ上の位置に対応する地上フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置していることを示す標識(例えば、黒塗りつぶしマーク)で現在地Cがそれぞれ記述されている。
【0088】
図15の下図には、地図情報が解放済のaエリアと未解放の他のエリアとによって構成された空マップの一例が表示されている。上述したように、上記空マップにおけるaエリア全体の領域には、空フィールドオブジェクト等の名称、形状、位置等の情報を含む詳細な地図情報が記述される。具体的には、上記空マップは、aエリア全域に対応する空フィールドに浮かぶ空フィールドオブジェクトm1~m3が記述され、それぞれの形状、種別、位置等が示されている。また、上記空マップにおける他のエリアの領域は、地図情報が未解放であり、aエリアのような詳細な地図情報が記述されない。本実施例では、地図情報が未解放となっている空エリアについては、その全域において地図情報が全く記述されない、または一部の情報のみが部分的に記述される。例えば、
図15の下図の例では、aエリア以外のエリアにおいて地図情報が全く記述されていない。
【0089】
図15の上図には、
図15の下図に示したaエリアの地図情報も未解放、すなわち表示されている空エリア全ての地図情報が未解放状態となっている空マップの一例が表示されている。
図15の上図に示すように、地図情報が解放される前のaエリアの領域は地図情報が全く記述されていない。
【0090】
図15の上図および下図を比較すれば明らかなように、地図情報が解放される前のaエリアの空マップは、解放後より記述される地図情報が著しく少なくなる。なお、地図情報が解放されているか否かに関わらず、表示される空マップには、プレイヤキャラクタPCの現在地Cが示される。
図15に示す例では、何れの図もプレイヤキャラクタPCが地上フィールドに位置している状態で地上マップが表示された状態を示しているため、地上フィールドに位置しているプレイヤキャラクタPCの真上となる空フィールドに対応する空マップ上の位置に、空フィールドとは異なるフィールドに位置していることを示す標識(例えば、白抜きマーク)で現在地Cがそれぞれ記述されている。
【0091】
移動目標位置MTにおいて、現エリアの地図情報が解放されたことを示す演出が行われた後、プレイヤキャラクタPCは、ユーザの移動操作入力に基づく動作制御が再開される。つまり、本実施例においては、現エリアの地図情報が解放される場合、プレイヤキャラクタPCを移動目標位置MTまで上昇させる上昇演出と、当該地図情報が解放されたことを示すマップ解放演出とが行われた後、ユーザの移動操作入力に基づくプレイヤキャラクタPCの動作制御が再開される。これによって、ユーザが地上マップおよび空マップにおいて解放された地図情報を確認した後に、空フィールドからプレイヤキャラクタPCの移動制御を再開することができるため、空フィールドおよび地上フィールドの探索が容易となる。
【0092】
上記動作制御の再開後、プレイヤキャラクタPCは、仮想空間内における高所となる空フィールド内の移動目標位置MTから地上フィールドに向かって空中を落下して移動する。本実施例においては、ユーザは、落下中のプレイヤキャラクタPCに対してもいくつかの操作を行うことができる。以下においては、仮想空間内においてプレイヤキャラクタPCが空中を落下して移動する際の動作制御について説明する。
【0093】
図16において、本実施例においては、プレイヤキャラクタPCは、落下中において複数の落下状態を取り得る。例えば、プレイヤキャラクタPCは、4つの落下状態(通常落下、低速落下、ダイビング落下、高速落下)毎に異なる姿勢となるようにプレイヤキャラクタPCを制御する。なお、本実施例では、プレイヤキャラクタPCがある落下状態である場合、ユーザによる落下状態変更指示に応じて、プレイヤキャラクタPCは他の落下状態に移行する。
【0094】
図8に示すように、ダイビング落下状態とは、例えばダイビングのようにプレイヤキャラクタPCが両手両足を広げた姿勢で、プレイヤキャラクタPCの前方向(すなわち、プレイヤキャラクタPCの向きを基準としたときの前方向)を仮想空間における下側に向けて落下する状態である。ダイビング落下中においては、プレイヤキャラクタPCは、ゲームにおいて用いられる物理法則(例えば、慣性の法則や重力の法則)に従って仮想空間の下方へ落下し、通常落下状態よりも遅く、かつ、低速落下状態よりも速い落下速度で仮想空間を落下する。なお、本実施例においては、プレイヤキャラクタPCは、移動目標位置MTからの落下移動を開始する場合において最初にダイビング落下状態となる。
【0095】
なお、本明細書において、「ある方向が下側を向く」とは、当該方向が厳密に仮想空間における真下方向を向く状態の他、当該方向が概ね仮想空間の下向きとなる状態を含む意味である。例えば、ある方向が仮想空間の真下方向に対して20°の角度を有する場合、当該ある方向は下側を向くと言うことができる。また、本明細書において、「ある方向が上側を向く」とは、当該方向が厳密に仮想空間の真上方向を向く状態の他、当該方向が概ね上向きとなる状態を含む意味である。
【0096】
本実施例においては、ダイビング落下状態において、プレイヤキャラクタPCは、プレイヤによる上下左右の移動指示(例えば、左コントローラ3のアナログスティック32を傾倒する移動操作入力指示)に応じて、仮想空間における下側を向いている(前方向が概ね落下方向となっていると言うこともできる)プレイヤキャラクタPCを基準として前後左右(仮想空間における水平面に平行な成分)に移動しながら落下する。具体的には、ダイビング落下状態では、プレイヤキャラクタPCは、ユーザの移動操作入力に応じて、仮想空間における水平方向に関して移動しつつ、仮想空間の物理法則に従って下方向に落下する移動を行う。
【0097】
通常落下状態とは、プレイヤキャラクタPCが腕を少し上に上げて立っているような姿勢で、プレイヤキャラクタPCが頭部を仮想空間における上側にして仮想空間を落下して移動する状態である。通常落下状態において、ユーザは、プレイヤキャラクタPCに対する移動操作を行うことができない。つまり、通常落下状態では、プレイヤキャラクタPCは、ゲームにおいて用いられる物理法則に従って下方へ落下していく。
【0098】
低速落下状態とは、パラシュートを模した落下用アイテムIを使用する姿勢でプレイヤキャラクタPCが仮想空間を落下して移動する状態である。低速落下状態においては、通常落下状態と同様に、プレイヤキャラクタPCは、頭部を仮想空間における上側にして仮想空間を落下する。低速落下状態において、プレイヤキャラクタPCは、通常落下状態よりも遅い落下速度(より具体的には、4つの落下状態のうちで最も遅い落下速度)で仮想空間を落下する。低速落下状態において、プレイヤキャラクタPCは、プレイヤキャラクタPCの前方に進みながら滑空するように仮想空間を落下していく。
【0099】
また、本実施例においては、低速落下状態において、プレイヤキャラクタPCは、ユーザによる左右の移動指示(例えば、左コントローラ3のアナログスティック32を傾倒する移動操作入力指示)に応じて、左右に移動しながら仮想空間を落下する。具体的には、低速落下状態では、プレイヤキャラクタPCは、ユーザの左右の移動操作入力に応じて、左右に向きを変えて(例えば、左右に旋回するように)落下しながら移動する。なお、本実施例においては、上記ダイビング落下状態における上記水平方向の単位時間あたりの移動可能量は、低速落下状態における当該水平方向の単位時間あたりの移動可能量よりも小さい。つまり、ユーザは、ダイビング落下状態よりも低速落下状態の方がプレイヤキャラクタPCを水平方向に関して大きく移動させることができる。
【0100】
高速落下状態とは、プレイヤキャラクタPCが腕を下ろして立ったような状態で頭が進行方向を向くような姿勢で、プレイヤキャラクタPCが頭部を仮想空間における下側にして落下して移動する状態である。高速落下状態においては、プレイヤキャラクタPCは、通常落下状態時よりも速い落下速度(より具体的には、4つの落下状態のうちで最速の落下速度)で落下して移動する。
【0101】
高速落下状態においてもダイビング落下状態と同様に、プレイヤキャラクタPCは、ユーザによる上下左右の移動指示に応じて、プレイヤキャラクタPCを基準として仮想空間における前後左右(仮想空間における水平面に平行な成分)に移動しながら仮想空間を落下する。なお、本実施例においては、高速落下状態における上記水平方向の単位時間あたりの移動可能量は、ダイビング落下状態における当該水平方向の単位時間あたりの移動可能量よりも小さい。つまり、ユーザは、高速落下状態よりもダイビング落下状態の方がプレイヤキャラクタPCを水平方向に関して大きく移動させることができる。
【0102】
このように、本実施例では、プレイヤキャラクタPCが落下して移動する際、ユーザ操作に応じて、落下状態の制御が可能であるとともに、仮想空間の水平方向への移動制御も可能であるため、解放された地図情報を示す空マップおよび地上マップを確認しながら空フィールドおよび地上フィールドの探索が容易となる。また、地上フィールドの特定建造物の真上方向に位置する空フィールドの移動目標位置MTからプレイヤキャラクタPCの移動制御が再開されるため、当該特定建造物を基準としてプレイヤキャラクタPCの空フィールドにおける位置を把握することができ、当該特定建造物を基準としてプレイヤキャラクタPCの移動制御を再開できるため、空フィールドおよび地上フィールドの探索がさらに容易となる。
【0103】
図17は、プレイヤキャラクタPCの空フィールドにおけるダイビング落下状態において表示されるゲーム画像の一例を示している。本実施例においては、ユーザの移動操作入力に基づくプレイヤキャラクタPCの動作制御が移動目標位置MTから再開され、ダイビング落下状態によるプレイヤキャラクタPCの落下移動が開始された場合、仮想カメラをプレイヤキャラクタPCから上方(より具体的には、ゲーム空間における上方)の位置とし、仮想空間における下側を向くように仮想カメラをプレイヤキャラクタPCの落下移動に追従させて設定する。この仮想カメラの設定は、ゲームシステム1によって自動的に(すなわち、ユーザによる仮想カメラの移動操作入力がなくても)行われる。そのため、
図17に示すように、プレイヤキャラクタPCの動作制御の再開時においては、プレイヤキャラクタPCの後方の視点からプレイヤキャラクタPCの落下移動方向を見たときの仮想空間を示すゲーム画像がディスプレイ12に表示される。これによって、ユーザは、プレイヤキャラクタPCがダイビング落下状態により、仮想空間内を落下している状態になったことを直感的に認識することができる。また、落下移動中におけるプレイヤキャラクタPCの進行方向を仮想カメラが向くことになるので、ユーザは、ダイビング落下状態におけるプレイヤキャラクタPCの移動操作を行いやすくなり、地上マップや空マップに示される地図情報に対応する目的地を確認しやすくなる。
【0104】
なお、
図17に示す上記ゲーム画像は、空フィールドに浮かんでいる空フィールドオブジェクトSOを含んでいる。空フィールドオブジェクトSOは、プレイヤキャラクタが着地可能なオブジェクトであり、空に浮かぶ島の地形や当該地形上に塔や城等の建物が設けられていることもある。
図17に示すゲーム画像では、落下移動しているプレイヤキャラクタPCの下方に空フィールドオブジェクトSOが配置されており、空フィールドオブジェクトSOが配置されている位置より少なくとも高い位置から、プレイヤキャラクタPCの落下移動が開始されていることになる。ここで、ユーザが移動指示を行うことにより、空フィールドオブジェクトSO上にプレイヤキャラクタPCが落下して到達するように制御した場合、プレイヤキャラクタPCは、当該落下移動を停止して空フィールドオブジェクトSO上に上陸することができる。このように、プレイヤキャラクタPCは、移動目標位置MTに一旦移動することによって、上記動作制御の再開後に所望の空フィールドオブジェクトSOに向かうことができる。このような空フィールドオブジェクトSOへの着地を可能とするために、移動目標位置MTは、少なくとも空フィールドオブジェクトSOの何れかが配置される位置よりも高い位置に設定されるが、移動目標位置MTより高度に配置される空フィールドオブジェクトSOがあってもよい。
【0105】
また、
図17に示す上記ゲーム画像は、ミニマップ画像MMを含んでいる。ここで、ミニマップ画像MMは、空フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置している場合に、プレイヤキャラクタPCが位置する空フィールドに対応する空エリアを含む空マップ画像の一部を表示する。例えば、
図17に示すゲーム画像では、プレイヤキャラクタPCが位置する空フィールドに対応するaエリアの空マップの一部がミニマップ画像MMとして表示されている。なお、ミニマップ画像MMに表示される空マップの地図情報は、表示されるエリアの解放状況に応じて表示され、
図17の例ではaエリアが解放済であるため、ミニマップ画像MMにより示されるaエリアの空マップにも、上述した詳細な地図情報が記述される。また、ミニマップ画像MMには、プレイヤキャラクタPCの現在地Cが示される。例えば、
図17に示す例では、ミニマップ画像MMが示す空フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置していることを示す標識(例えば、黒塗りつぶしマーク)で現在地Cが記述されている。
【0106】
図18は、プレイヤキャラクタPCの地上フィールドにおけるダイビング落下状態において表示されるゲーム画像の一例を示している。ユーザの移動操作入力に基づくプレイヤキャラクタPCの落下移動が継続された場合、プレイヤキャラクタPCが空フィールドから地上フィールドに移動する。本実施例においては、プレイヤキャラクタPCの位置が地上フィールドに位置する状態になった場合であっても、仮想カメラをプレイヤキャラクタPCから上方の位置とし、仮想空間における下側を向くように仮想カメラをプレイヤキャラクタPCに追従させて設定する。この仮想カメラの設定も、ゲームシステム1によって自動的に行われる。そのため、
図18に示すように、プレイヤキャラクタPCが地上フィールドを落下移動する場合においても、プレイヤキャラクタPCの後方の視点からプレイヤキャラクタPCの落下移動方向を見たときの仮想空間を示すゲーム画像がディスプレイ12に表示される。これによって、落下移動中におけるプレイヤキャラクタPCの進行方向を仮想カメラが向くことになるので、ユーザは、ダイビング落下状態におけるプレイヤキャラクタPCの移動操作を行いやすくなるとともに、プレイヤキャラクタPCが降下する地上フィールドの状況も把握し易くなる。
【0107】
なお、
図18に示す上記ゲーム画像は、地上フィールドに配置されている地形や建造物等を含んでいる。
図18に示すゲーム画像では、落下移動しているプレイヤキャラクタPCの下方に地上フィールドの地形や建造物等が配置されており、ユーザが移動指示を行うことにより、地上フィールド上で所望する位置にプレイヤキャラクタPCが降下するように制御した場合、プレイヤキャラクタPCは、当該位置で落下移動を停止して地上に降下することができる。
【0108】
また、
図18に示す上記ゲーム画像も、ミニマップ画像MMを含んでいる。ここで、ミニマップ画像MMは、地上フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置している場合は、プレイヤキャラクタPCが位置する地上フィールドに対応する地上エリアを含む地上マップ画像の一部を表示する。例えば、
図18に示すゲーム画像では、プレイヤキャラクタPCが位置する地上フィールドに対応するAエリアの地上マップの一部がミニマップ画像MMとして表示されている。つまり、ミニマップ画像MMは、仮想空間における所定の高さ以上となる空フィールドにユーザによって移動制御可能なプレイヤキャラクタPCが位置している場合、空マップの画像の一部を表示し、当該所定の高さ未満となる地上フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置している場合、地上マップの画像の一部を表示するものとなる。なお、ミニマップ画像MMに表示される地上マップの地図情報も、表示されるエリアの解放状況に応じて表示され、
図18の例ではAエリアが解放済であるため、ミニマップ画像MMにより示されるAエリアの地上マップにも、上述した詳細な地図情報が記述される。また、地上フィールドで表示されるミニマップ画像MMにも、プレイヤキャラクタPCの現在地Cが示される。例えば、
図18に示す例では、ミニマップ画像MMが示す地上フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置していることを示す標識(例えば、黒塗りつぶしマーク)で現在地Cが記述されている。
【0109】
このように、ユーザは、移動制御再開後に落下移動中のプレイヤキャラクタPCに対して、移動指示または落下状態を変更する操作を行うことによって、当該プレイヤキャラクタPCの落下方向および/または落下速度を制御することができる。他の実施例においては、ユーザは、プレイヤキャラクタPCの落下方向および落下速度のいずれかのみを制御可能であってもよい。なお、プレイヤキャラクタPCの落下移動中において、ゲーム画像を生成するための仮想カメラは、プレイヤキャラクタPCの落下状態やユーザ操作に応じて位置および向きを変更してもよい。また、仮想カメラの向きに応じて、プレイヤキャラクタPCの向きや落下状態が制御されてもよい。
【0110】
また、上述した4つの落下状態について、プレイヤキャラクタPCの姿勢、プレイヤキャラクタPCの挙動(例えば落下速度)、プレイヤキャラクタPCに対する移動操作の可否および移動操作の内容、ならびに、仮想カメラの操作の可否および操作の内容は、任意であり、上記で説明したものに限定されない。また、落下中においてプレイヤキャラクタPCが取り得る状態は、上記の4つに限らない。また、落下中においてプレイヤキャラクタPCは、上記の4つの状態を全て取ることが可能である必要はない。また、プレイヤキャラクタPCの落下状態を変化させる条件は任意である。
【0111】
本実施例においては、地図情報が既に解放されている地上エリアに対応する地上フィールドに配置されている上記特定建造物内で、プレイヤキャラクタPCに地図情報を解放する動作を行わせるための操作入力と同様の操作入力(例えば、「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力)が再度行われた場合、プレイヤキャラクタPCを移動目標位置MTまで上昇移動させることができる。具体的には、上記特定建造物内でプレイヤキャラクタPCに地図情報を解放する動作を行わせるための操作入力が再度行われた場合、地図情報の解放時と同様に移動開始ステージMS上にプレイヤキャラクタPCを移動させた後、真上の移動目標位置MTまで当該プレイヤキャラクタPCを上昇させて移動させる演出が行われる。ここで、プレイヤキャラクタPCが上昇移動する際の移動開始ステージMSと移動目標位置MTとは、地図情報を解放する際の上昇演出と同じ設定でもよく、プレイヤキャラクタPCが地図情報の解放時と同じ上昇移動動作を再度行うことができ、上記特定建造物を地上フィールドおよび空フィールドの探索の拠点とすることができる。
【0112】
上記特定建造物内でプレイヤキャラクタPCが地図情報を解放する動作を再度行った場合は、既に現エリアの地図情報が解放済であるため、現エリアの地図情報が解放されたことを示すマップ解放演出は行われずに、移動目標位置MT到達後にユーザの移動操作入力に基づくプレイヤキャラクタPCの動作制御が再開される。つまり、本実施例においては、現エリアの地図情報が既に解放済である場合、プレイヤキャラクタPCを移動目標位置MTまで上昇させる上昇演出が行われた後、マップ解放演出が行われずに移動目標位置MTから地上フィールドに向かって空中を落下させるユーザの移動操作入力に基づくプレイヤキャラクタPCの動作制御が再開される。このように、本実施例では、地図情報が解放済であっても、空フィールドへプレイヤキャラクタPCを再度上昇移動させて、プレイヤキャラクタPCの動作制御を再開させるため、空フィールドおよび地上フィールドの再探索が容易となる。
【0113】
なお、再度上昇演出を行うためのユーザ操作入力は、地図情報の解放が伴う初回の上昇演出を行うためのユーザ操作入力と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、再度行われる上昇演出における移動目標位置MTは、地図情報の解放が伴う初回の上昇演出における移動目標位置MTと同じでもよいし、仮想空間における高度および/または仮想空間における前後左右位置が異なっていてもよい。なお、プレイヤキャラクタPCが再度上昇演出を行うためのユーザ操作入力は、第2条件の一例に相当する。
【0114】
また、本実施例では、ユーザの操作入力に応じたプレイヤキャラクタPCの動作制御が可能なゲームプレイ中において、ユーザが所望する任意のタイミングでマップ画像を表示することができる。例えば、上記ゲームプレイ中において、ユーザによる所定の指示操作入力(例えば、左コントローラ3の-ボタン47を押下するマップ表示切替操作入力)が行われたことに応じて、上述したプレイヤキャラクタPCが位置するフィールドに対応するエリアを含む地上マップおよび空マップの少なくとも何れかのマップについてのマップ画像が表示される。また、上記マップ表示においては、ユーザによる地上マップと空マップとを切り替える操作入力(例えば、左コントローラ3の上ボタン35または下ボタン34を押下するマップ切替操作入力)に応じて、表示するマップを切り替えることができる。なお、上記マップ表示において表示される地上マップおよび空マップは、地図情報が解放済のエリアには所定の地図情報が含まれた状態(例えば、詳細な地図情報が記述された状態)で、地図情報が未解放のエリアには所定の地図情報が含まれない状態(例えば、詳細な地図情報が記述されていない状態)で表示される。
【0115】
なお、上記マップ表示を行うためのユーザ指示操作入力が行われた際に最初に表示されるマップ画像は、プレイヤキャラクタPCが位置するフィールドのマップが表示されてもよい。例えば、仮想空間における所定高さ未満の地上フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置している場合、その位置を示す現在地Cとともに地上フィールドを示す地上マップがマップ画像の表示開始後の最初に表示される。また、仮想空間における所定高さ以上の空フィールドにプレイヤキャラクタPCが位置している場合、その位置を示す現在地Cとともに空フィールドを示す空マップがマップ画像の表示開始後の最初に表示される。このように最初に表示されるマップ画像をプレイヤキャラクタPCが位置するフィールドのマップとすることにより、プレイヤキャラクタPCが位置しているフィールドをユーザが把握し易くなる。また、地上マップと空マップとをユーザが切り替えることなく、プレイヤキャラクタPCが位置しているフィールドのマップを表示することができる。
【0116】
また、本実施例においては、上記マップ画像の表示中において、地上マップに表示されている解放済エリアの建造物等の標識が指定されるユーザの指示操作入力が行われた場合、仮想空間における現在地から当該標識に対応する仮想空間内の位置へプレイヤキャラクタPCを自動的に(すなわち、ユーザによるプレイヤキャラクタPCの移動操作入力がなくても)移動させることができる。例えば、表示されている地上マップにおいて、上述した地図情報を解放するための上昇演出が既に行われた特定建造物を示す標識Mを指定するユーザの指示操作入力が行われた場合、プレイヤキャラクタPCを標識Mに対応する仮想空間内の位置(例えば、当該特定建造物内や当該特定建造物の周辺)にワープ移動(例えば、当該対応位置に瞬間的に移動)させることができる。このように、本実施例では、地図情報の解放後は、プレイヤキャラクタPCがどの場所に位置していても、地図情報の解放に用いられた特定建造物内またはその周辺へワープ移動することができる。また、上述したように、上記特定建造物内から移動目標位置MTへ再度上昇する移動も可能となるため、当該特定建造物を地上フィールドおよび空フィールドの両方に対応した拠点とすることができ、当該フィールドへの探索が容易となる。
【0117】
また、本実施例においては、仮想空間において、上述した地上フィールドと空フィールドの2層のフィールドだけでなく、3層以上のフィールドへプレイヤキャラクタPCが移動可能であってもよい。この場合、上述した地図情報の解放およびマップ画像表示において、当該3層以上のフィールドにおける地図情報が解放されて、各フィールドのマップ画像が表示可能に構成されてもよい。一例として、上述した地上フィールドと空フィールドの2層に、仮想空間における地面下に設定される地下フィールド、仮想空間における水面下に設定される水中フィールド、仮想空間における空フィールドよりもさらに高層に設定される宇宙フィールド等を加えて、上述した地図情報の解放やマップ画像表示を行うことが考えられる。
【0118】
また、上述した実施例では、地上フィールドにある特定建造物内において、地図情報を解放する動作を可能にする例を用いたが、他のフィールドにおいて地図情報を解放する動作が可能であってもよく、複数のフィールドにおいて地図情報を解放する動作が可能であってもよい。
【0119】
次に、
図19を参照して、ゲームシステム1で実行される具体的な処理の一例について説明する。
図19は、本体装置2のDRAM85に設定されるデータ領域の一例を示す図である。なお、DRAM85には、
図19に示すデータの他、他の処理で用いられるデータも記憶されるが、詳細な説明を省略する。
【0120】
DRAM85のプログラム記憶領域には、ゲームシステム1で実行される各種プログラムPaが記憶される。本実施例においては、各種プログラムPaは、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2から取得したデータに基づいた情報処理を行うためのアプリケーションプログラム(例えば、ゲームプログラム)等が記憶される。なお、各種プログラムPaは、フラッシュメモリ84に予め記憶されていてもよいし、ゲームシステム1に着脱可能な記憶媒体(例えば、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体)から取得されてDRAM85に記憶されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して他の装置から取得されてDRAM85に記憶されてもよい。プロセッサ81は、DRAM85に記憶された各種プログラムPaを実行する。
【0121】
また、DRAM85のデータ記憶領域には、ゲームシステム1において実行される情報処理等の処理において用いられる各種のデータが記憶される。本実施例においては、DRAM85には、操作データDa、プレイヤキャラクタデータDb、仮想カメラデータDc、未解放マップデータDd、解放済マップデータDe、解放状況データDf、および画像データDg等が記憶される。
【0122】
操作データDaは、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ適宜取得した操作データである。上述したように、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ取得される操作データには、各入力部(具体的には、各ボタン、アナログスティック、タッチパネル)からの入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報)が含まれている。本実施例では、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ操作データを取得しており、当該取得した操作データを用いて操作データDaが適宜更新される。なお、操作データDaの更新周期は、後述するゲームシステム1で実行される処理の周期である1フレーム毎に更新されてもよいし、上記操作データが取得される周期毎に更新されてもよい。
【0123】
プレイヤキャラクタデータDbは、仮想空間に位置しているプレイヤキャラクタPCの位置、方向、および姿勢や、仮想空間における動作や状態等を示すデータである。
【0124】
仮想カメラデータDcは、仮想空間に配置されている仮想カメラの位置、方向、画角等を示すデータである。
【0125】
未解放マップデータDdは、地図情報が未解放の地上マップおよび空マップを、エリア毎に示すデータである。解放済マップデータDeは、地図情報が解放済の地上マップおよび空マップを、エリア毎に示すデータである。
【0126】
解放状況データDfは、地上フィールドおよび空フィールドにおける各エリアの地図情報の解放状況を示すデータである。
【0127】
画像データDgは、表示画面(例えば、本体装置2のディスプレイ12)に画像(例えば、プレイヤキャラクタの画像、他のキャラクタの画像、仮想オブジェクトの画像、仮想空間のフィールドの画像、マップ画像、背景画像等)を表示するためのデータである。
【0128】
次に、
図20を参照して、本実施例における情報処理の一例であるゲーム処理の詳細な一例を説明する。
図20は、ゲームシステム1で実行されるゲーム処理の一例を示すフローチャートである。本実施例においては、
図20に示す一連の処理は、プロセッサ81が各種プログラムPaに含まれる所定のアプリケーションプログラム(ゲームプログラム)を実行することによって行われる。また、
図20に示すゲーム処理が開始されるタイミングは任意である。なお、ゲーム処理等の実行中には、毎フレーム(つまり、所定時間間隔で)、操作データを取得して、操作データDaに基づいて、仮想空間内の各オブジェクトの制御、および画像の表示等が行われ、以下で説明されるようにゲーム処理が進行される。
【0129】
なお、
図20に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。また、本実施例では、上記フローチャートの各ステップの処理をプロセッサ81が実行するものとして説明するが、上記フローチャートにおける一部のステップの処理を、プロセッサ81以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよい。また、本体装置2において実行される処理の一部は、本体装置2と通信可能な他の情報処理装置(例えば、本体装置2とネットワークを介して通信可能なサーバ)によって実行されてもよい。すなわち、
図20に示す各処理は、本体装置2を含む複数の情報処理装置が協働することによって実行されてもよい。
【0130】
図20において、プロセッサ81は、ゲーム処理における初期設定を行い(ステップS121)、次のステップに処理を進める。例えば、上記初期設定では、プロセッサ81は、以下に説明する処理を行うためのパラメータを初期化して、各データを更新する。一例として、プロセッサ81は、仮想空間の地上フィールドおよび空フィールドに仮想オブジェクトや他のキャラクタ等を配置することによって初期状態の仮想空間を生成する。そして、プロセッサ81は、初期状態の仮想空間におけるデフォルト位置に所定の姿勢のプレイヤキャラクタPCおよび仮想カメラを配置して、プレイヤキャラクタデータDbおよび仮想カメラデータDcを更新する。また、プロセッサ81は、仮想空間の地上フィールドおよび空フィールドにおける各エリアの地図情報の解放状況(例えば、ゲームを最初に始める時点では全エリアを未解放に設定し、ゲームを途中から再開する場合はセーブデータ等に基づいてゲーム中断前の解放状況に設定する)に応じて、解放状況データDfを更新する。
【0131】
次に、プロセッサ81は、マップ表示操作が行われたか否かを判定する(ステップS122)。例えば、プロセッサ81は、マップ表示制御を開始するためのユーザ操作入力(例えば、左コントローラ3の-ボタン47を押下するマップ表示切替操作入力)を操作データDaが示す場合、上記ステップS122において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、マップ表示操作が行われていない場合、ステップS123に処理を進める。一方、プロセッサ81は、マップ表示操作が行われた場合、ステップS131に処理を進める。
【0132】
ステップS123において、プロセッサ81は、各種ゲーム処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、プレイヤキャラクタPCの動作を設定する。一例として、プロセッサ81は、操作データDaが示す操作入力および仮想空間における仮想的な物理演算(例えば、慣性の法則や重力の法則)等に基づいて、プレイヤキャラクタPCの位置、方向、姿勢、動作、および状態等を設定して、プレイヤキャラクタデータDbを更新する。一例として、プレイヤキャラクタPCが仮想空間内を落下して移動している場合、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの落下状態に基づいて、ユーザの移動操作入力により仮想空間における水平方向に関して移動させつつ、仮想空間の物理法則に従って下方向に落下する移動を行わせる。また、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの動作に基づいた各種ゲーム処理を行う。一例として、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが視野内に配置されるように、仮想カメラの位置および方向を設定して、仮想カメラデータDcを更新する。
【0133】
なお、上記各種ゲーム処理においては、ゲーム状況に応じて、ミニマップ画像を重畳表示する設定が行われる。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが地上フィールドに位置している場合、プレイヤキャラクタPCの位置を現在地Cとして当該現在地Cを中心とする地上マップ画像の一部をミニマップ画像(例えば、
図18に示すミニマップ画像MM)として設定する。また、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが空フィールドに位置している場合、プレイヤキャラクタPCの位置を現在地Cとして当該現在地Cを中心とする空マップ画像の一部をミニマップ画像(例えば、
図17に示すミニマップ画像MM)として設定する。ここで、地上マップ画像は、解放状況データDfが示す解放済の地上エリアに解放済マップデータDeが示す当該地上エリアの解放済地上マップ画像をそれぞれ割り当て、解放状況データDfが示す未解放の地上エリアに未解放マップデータDdが示す当該地上エリアの未解放地上マップ画像をそれぞれ割り当てて、それぞれの地上エリアのマップ画像を組み合わせることにより生成される。また、空マップ画像は、解放状況データDfが示す解放済の空エリアに解放済マップデータDeが示す当該空エリアの解放済空マップ画像をそれぞれ割り当て、解放状況データDfが示す未解放の空エリアに未解放マップデータDdが示す当該空エリアの未解放空マップ画像をそれぞれ割り当てて、それぞれの空エリアのマップ画像を組み合わせることにより生成される。
【0134】
また、上記各種ゲーム処理において、地図情報が未解放となっているエリアに一部の情報のみが部分的に記述される場合、当該情報が明らかとなった時点で当該情報が表示されるように未解放マップデータDdを更新してもかまわない。例えば、地図情報が未解放となったエリアであっても、プレイヤキャラクタPCが現時点までに訪れたことがある建造物や道等の情報が表示される場合、上記ステップS123の処理においてプレイヤキャラクタPCが新たな建造物や道を訪れたことに応じて、当該建造物や道の地図情報(造設/築造情報)が表示されるように未解放マップデータDdを更新してもかまわない。
【0135】
次に、プロセッサ81は、「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力が行われたか否かを判定する(ステップS124)。ここで、上述したように、「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力は、プレイヤキャラクタPCに特定建造物から空フィールドへ上昇して移動する動作を行わせるためのユーザ操作入力であり、当該ユーザ操作入力を操作データDaが示す場合、上記ステップS124において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力が行われた場合、ステップS125に処理を進める。一方、プロセッサ81は、「しらべる」コマンドを選択するユーザ操作入力が行われていない場合、上記ステップS122に戻って処理を繰り返す。
【0136】
ステップS125において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCを上記特定建造物内から移動目標位置MTに向かって上昇させる上昇演出処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが上記特定建造物内の移動開始ステージMS上に移動した後、空フィールドの移動目標位置MTに向かって真上に上昇移動する一連のアニメーションを、1フレームずつ継続的に進行させて表示することにより、プレイヤキャラクタPCを上昇させる上昇演出を行う。
【0137】
次に、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが位置するフィールドに対応するマップ内の現エリアの地図情報が解放済であるか否かを判定する(ステップS126)。例えば、プロセッサ81は、解放状況データDfを参照して、空フィールドにおける上記上昇演出により到達した移動目標位置MTに対応する空マップ内の空エリアの地図情報が未解放である場合、または移動目標位置MTの真下となる地上フィールドにおける位置に対応する地上マップ内の地上エリアの地図情報が未解放である場合、上記ステップS126において否定判定する。そして、プロセッサ81は、マップ内の現エリアの地図情報が解放済でない場合、ステップS127に処理を進める。一方、プロセッサ81は、マップの現エリアの地図情報が既に解放済である場合、ステップS128に処理を進める。
【0138】
ステップS127において、プロセッサ81は、マップ解放演出処理を行い、ステップS128に処理を進める。上記マップ解放演出処理において、プロセッサ81は、空フィールドにおける上記上昇演出により到達した移動目標位置MTに対応する空マップ内の空エリアおよび移動目標位置MTの真下となる地上フィールドにおける位置に対応する地上マップ内の地上エリアにおける地図情報の解放状況を解放済に設定して、解放状況データDfを更新する。
【0139】
そして、プロセッサ81は、マップ解放演出を行う。例えば、プロセッサ81は、上記解放済に更新されたエリアを演出対象として、当該エリアの地図情報が解放された旨を報知するマップ解放演出を行う。一例として、プロセッサ81は、上記上昇演出により到達した移動目標位置Mの真下となる地上フィールドにおける位置に対応する地上マップ内の地上エリアおよび空フィールドにおける当該移動目標位置MTに対応する空マップ内の空エリアの地図情報が解放された場合、
図12および
図13を用いて説明したように、当該地上エリアの領域に詳細な地図情報が記述された地上マップを表示する演出を行った後に当該空エリアの領域に詳細な地図情報が記述された空マップを表示する演出を行うためのアニメーション処理を開始する。そして、プロセッサ81は、上記アニメーションを1フレームずつ継続的に進行させることにより、マップ解放演出を進行する。
【0140】
ステップS128において、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCおよび仮想カメラを設定する処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、上記アニメーション終了後にゲームプレイを再開する際、移動目標位置MTからプレイヤキャラクタPCの移動が開始される。プロセッサ81は、当該移動開始する際のプレイヤキャラクタPCの位置および姿勢と、仮想カメラの位置および方向を設定して具体的には、プロセッサ81は、上記ステップS125における処理において到達した移動目標位置MTにプレイヤキャラクタPCを位置させるとともに、ダイビング落下する姿勢にプレイヤキャラクタPCを設定して、プレイヤキャラクタデータDbを更新する。また、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCから上方(より具体的には、ゲーム空間における上方)からプレイヤキャラクタPCが視野内に配置されるように、仮想カメラの位置および方向を設定して、仮想カメラデータDcを更新する。
【0141】
次に、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの移動を再開して(ステップS129)、上記ステップS122に戻って処理を繰り返す。例えば、プロセッサ81は、移動目標位置MTからダイビング落下状態によるプレイヤキャラクタPCの落下移動を開始させ、仮想空間におけるプレイヤキャラクタPCの上方から下側を向くように仮想カメラをプレイヤキャラクタPCの落下移動に追従させる。
【0142】
一方、上記ステップS122においてマップ表示操作が行われたと判定された場合、プロセッサ81は、マップ表示処理を開始し(ステップS131)、次のステップに処理を進める。例えば、プレイヤキャラクタPCが位置するフィールドのマップ画像を表示する制御を開始する。一例として、プレイヤキャラクタPCが地上フィールドに位置する場合、プロセッサ81は、解放状況データDfが示す解放済の地上エリアに解放済マップデータDeが示す当該地上エリアの解放済地上マップ画像をそれぞれ割り当て、解放状況データDfが示す未解放の地上エリアに未解放マップデータDdが示す当該地上エリアの未解放地上マップ画像をそれぞれ割り当てて、それぞれの地上エリアのマップ画像を組み合わせることにより、表示するマップ画像を生成する。そして、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbが示すプレイヤキャラクタPCの位置に基づいて、現在地Cを示す標識をマップ画像に重畳させて、当該マップ画像を表示する制御を開始する(例えば、
図14参照)。他の例として、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが空フィールドに位置する場合、解放状況データDfが示す解放済の空エリアに解放済マップデータDeが示す当該空エリアの解放済空マップ画像をそれぞれ割り当て、解放状況データDfが示す未解放の空エリアに未解放マップデータDdが示す当該空エリアの未解放空マップ画像をそれぞれ割り当てて、それぞれの空エリアのマップ画像を組み合わせることにより、表示するマップ画像を生成する。そして、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbが示すプレイヤキャラクタPCの位置に基づいて、現在地Cを示す標識をマップ画像に重畳させて、当該マップ画像を表示する制御を開始する(例えば、
図15参照)。
【0143】
次に、プロセッサ81は、マップ表示を終了する操作が行われたか否かを判定する(ステップS132)。例えば、プロセッサ81は、マップ表示を終了するためのユーザ操作入力を操作データDaが示す場合、上記ステップS132において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、マップ表示を終了する操作が行われていない場合、ステップS133に処理を進める。一方、プロセッサ81は、マップ表示を終了する操作が行われた場合、マップ表示を閉じることによりマップ表示処理を終了させてプレイヤキャラクタPCが位置するフィールドを示す画像を表示する制御を開始して、上記ステップS122に戻って処理を繰り返す。なお、上記ステップS132における処理では、プロセッサ81は、マップ表示を終了する操作が行われていない場合であっても、マップ表示開始後に所定時間が経過した場合に肯定判定してマップ表示処理を終了させてもかまわない。
【0144】
ステップS133において、プロセッサ81は、マップを切り替える操作が行われたか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、地上マップと空マップとを切り替える操作入力(例えば、左コントローラ3の上ボタン35または下ボタン34を押下するマップ切替操作入力))を操作データDaが示す場合、上記ステップS133において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、マップを切り替える操作が行われた場合、ステップS134に処理を進める。一方、プロセッサ81は、マップを切り替える操作が行われていない場合、ステップS135に処理を進める。
【0145】
ステップS134において、プロセッサ81は、表示するマップのフィールドを切り替えて表示する処理を行い、ステップS135に処理を進める。例えば、プロセッサ81は、上記マップを切り替える操作入力に応じて表示対象となったフィールドのマップ画像を表示する制御を行う。なお、各フィールドのマップ画像を生成する処理については、上記ステップS131におけるマップ表示を行う処理と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0146】
ステップS135において、プロセッサ81は、マップ画像に基づいた位置にプレイヤキャラクタPCをワープ移動させるか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、表示されている地上マップ画像または空マップ画像における解放済エリア内の建造物等の標識を指定するユーザの指示操作入力を操作データDaが示す場合、上記ステップS135において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCをワープ移動させる場合、ステップS136に処理を進める。一方、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCをワープ移動させない場合、上記ステップS132に戻って処理を繰り返す。
【0147】
ステップS136において、プロセッサ81は、指定されたマークに対応する仮想空間内の位置にプレイヤキャラクタPCをワープ移動させるとともに、マップ表示を閉じることによりマップ表示処理を終了させて、上記ステップS122に戻って処理を繰り返す。例えば、プロセッサ81は、表示しているマップ画像を閉じて、プレイヤキャラクタPCが位置するフィールドを示す画像を表示する制御を開始する。そして、プロセッサ81は、上記操作入力によって指定されたマップ画像上のマークに対応する仮想空間の位置(例えば、当該建造物内または当該建造物の周辺)にプレイヤキャラクタPCをワープ移動させるとともに、プレイヤキャラクタPCを予め定められたワープ移動後の姿勢に設定して、プレイヤキャラクタデータDbを更新する。
【0148】
このように、本実施例においては、特定建造物が設けられている地上フィールドに対応する地上エリアと、当該特定建造物の上空に対応する空エリアとの地図情報を解放するとともに、プレイヤキャラクタPCを地上フィールドから空フィールドに上昇移動させた上で空フィールドから地上フィールドに向かってのユーザ操作に基づく移動を再開させる。これによって、ユーザは、地上フィールドの地上マップおよび空フィールドの空マップを用いながら、空フィールドから地上フィールドへの探索が容易となる。
【0149】
なお、本実施例においては、仮想空間が地上フィールドおよび空フィールドを含む2層以上のフィールドによって構成され、ゲームにおいて用いられる物理法則に基づいて空フィールドから地上フィールドへプレイヤキャラクタPCが移動しながら仮想空間を探索するゲームを用いたが、2層以上のフィールドから構成される仮想空間であれば、他のフィールド構成による仮想空間を探索するゲームであってもよい。第1の例として、本実施例における地上フィールドは、海面上の海上フィールドを含む概念であり、仮想空間が海上フィールドおよび空フィールドを含む2層以上のフィールドによって構成される場合であっても同様の効果を期待することができる。第2の例として、本実施例における空上フィールドは、仮想空間における宇宙(大気圏外の空間)を含んでもよく、仮想空間が地上フィールドおよび宇宙を含む空フィールドによる2層以上のフィールドによって構成される場合であっても同様の効果を期待することができる。第3の例として、仮想空間における海面下の海中フィールドと海面上の海上フィールドとによって仮想空間が構成されていてもよい。この場合、地図情報が解放される際にプレイヤキャラクタPCを海上フィールドから海中フィールドに潜降移動させた上で、海中フィールドから海上フィールドに向かって浮上するユーザ操作に基づく移動制御を再開させる。このように、ゲームにおいて用いられる浮力に基づいて海中フィールドから海上フィールドへプレイヤキャラクタPCが浮上しながら仮想空間を探索するゲームであっても、同様の効果を期待することができる。
【0150】
また、ゲームシステム1は、どのような装置であってもよく、携帯型のゲーム装置、任意の携帯型電子機器(PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、パーソナルコンピュータ、カメラ、タブレット等)等であってもよい。
【0151】
また、上述した説明では情報処理(ゲーム処理)をゲームシステム1で行われる例を用いたが、上記処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行ってもかまわない。例えば、ゲームシステム1がさらに他の装置(例えば、サーバ、他の情報処理装置、他の画像表示装置、他のゲーム装置、他の携帯端末)と通信可能に構成されている場合、上記処理ステップは、さらに当該他の装置が協働することによって実行してもよい。このように、上記処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行うことによって、上述した処理と同様の処理が可能となる。また、上述した情報処理は、少なくとも1つの情報処理装置により構成される情報処理システムに含まれる1つのプロセッサまたは複数のプロセッサ間の協働により実行されることが可能である。また、上記実施例においては、ゲームシステム1のプロセッサ81が所定のプログラムを実行することによって情報処理を行うことが可能であるが、ゲームシステム1が備える専用回路によって上記処理の一部または全部が行われてもよい。
【0152】
ここで、上述した変形例によれば、いわゆるクラウドコンピューティングのシステム形態や分散型の広域ネットワークおよびローカルネットワークのシステム形態でも本発明を実現することが可能となる。例えば、分散型のローカルネットワークのシステム形態では、据置型の情報処理装置(据置型のゲーム装置)と携帯型の情報処理装置(携帯型のゲーム装置)との間で上記処理を協働により実行することも可能となる。なお、これらのシステム形態では、上述した処理をどの装置で行うかについては特に限定されず、どのような処理分担をしたとしても本発明を実現できることは言うまでもない。
【0153】
また、上述した情報処理で用いられる処理順序、設定値、判定に用いられる条件等は、単なる一例に過ぎず他の順序、値、条件であっても、本実施例を実現できることは言うまでもない。
【0154】
また、上記プログラムは、外部メモリ等の外部記憶媒体を通じてゲームシステム1に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じて当該装置に供給されてもよい。また、上記プログラムは、当該装置内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD-ROM、DVD、あるいはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、などでもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを記憶する揮発性メモリでもよい。このような記憶媒体は、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体ということができる。例えば、コンピュータ等に、これらの記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述で説明した各種機能を提供させることができる。
【0155】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、当業者は、本発明の具体的な実施例の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【産業上の利用可能性】
【0156】
以上のように、本発明は、プレイヤキャラクタによる仮想空間内の探索を容易にすることを可能とするゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法等として利用することができる。
【符号の説明】
【0157】
1…情報処理システム
2…本体装置
3…左コントローラ
4…右コントローラ
11…ハウジング
12…ディスプレイ
13…タッチパネル
32、52…アナログスティック
42、64…端子
81…プロセッサ
82…ネットワーク通信部
83…コントローラ通信部
85…DRAM
101、111…通信制御部