IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ グァンドン オッポ モバイル テレコミュニケーションズ コーポレーション リミテッドの特許一覧

特許7482236リソース除外方法、装置、デバイス及び記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】リソース除外方法、装置、デバイス及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/40 20230101AFI20240502BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20240502BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240502BHJP
   H04W 72/542 20230101ALI20240502BHJP
   H04W 72/02 20090101ALI20240502BHJP
【FI】
H04W72/40
H04W4/46
H04W72/0446
H04W72/542
H04W72/02
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022543626
(86)(22)【出願日】2020-04-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2020083069
(87)【国際公開番号】W WO2021196143
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2023-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100203105
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 能弘
(72)【発明者】
【氏名】ディン イー
(72)【発明者】
【氏名】チャオ チェンシャン
(72)【発明者】
【氏名】リン フェイ-ミン
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,On Mode 2 for NR Sidelink[online],3GPP TSG RAN WG1 #100_e,3GPP,2020年03月06日,R1-2000617,[検索日 2023.11.24],インターネット:<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100_e/Docs/R1-2000617.zip>
【文献】Qualcomm Incorporated,Sidelink Resource Allocation Mechanism for NR V2X[online],3GPP TSG RAN WG1 #100_e,3GPP,2020年03月06日,R1-2000963,[検索日 2023.11.24],インターネット:<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100_e/Docs/R1-2000963.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末に適用されるリソース除外方法であって、
第2の端末の予約期間の量Qを、リソース予約期間Prx及び所定の値に従って決定された閾値Tscalに従って決定するステップ(202)と、
第1のリソースセットと前記リソース予約期間Prx及び前記予約期間の量Qに従って決定された第2のリソースセットとが重複する場合、リソース選択ウィンドウで前記第1のリソースセット内のターゲットリソースを候補リソースセットから除外するステップ(204)とを含み、
前記第1のリソースセットは、前記第1の端末によって使用される可能性のある少なくとも1つのリソースを含み、前記第2のリソースセットは、前記第2の端末によって使用される可能性のある少なくとも1つのリソースを含み、
前記所定の値はT2を含み、T2は前記リソース選択ウィンドウの終了時間と、到着したサービスのデータパケットが存在する時間である時間nとの間の差である
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前述した前記第2の端末の前記予約期間の量Qを、前記リソース予約期間Prx及び前記閾値Tscalに従って決定するステップは、
時間nと時間mとの間の差が論理タイムスロットの量Prxlg以下であり、前記リソース予約期間Prxが前記閾値Tscalより小さい場合、前記予約期間の量Qが前記閾値Tscalと前記リソース予約期間Prxの切り上げられた商に等しいと決定するステップと、
前記時間nと前記時間mとの間の前記差が前記論理タイムスロットの量Prxlgより大きい場合、又は前記リソース予約期間Prxが前記閾値Tscal以上である場合、前記予約期間の量Qが1に等しいと決定するステップとを含み、
前記時間nはサービスのデータパケットの到着時間であり、前記時間mはタイムスロットmに対応する時間であり、前記論理タイムスロットの量Prxlgは、前記リソース予約期間Prxに対応する前記論理タイムスロットの量であり、前記タイムスロットmは、前記第1の端末がリソースリスニングウィンドウで監視しないタイムスロットであるか、又は前記タイムスロットmは、第1のリソースが属するタイムスロットであり、前記第1のリソースは、前記リソースリスニングウィンドウで前記第1の端末によって監視された物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)によってスケジュールされたリソースで、その基準信号受信電力(RSRP)測定値が閾値より大きい、ことを特徴とする請求項1に記載のリソース除外方法。
【請求項3】
前記リソース予約期間Prxと前記閾値Tscalは正の関係にある、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のリソース除外方法。
【請求項4】
前記閾値Tscalは、修正係数βと前記所定の値との積に等しく、前記修正係数βは、前記リソース予約期間Prxと正の関係にある、ことを特徴とする請求項に記載のリソース除外方法。
【請求項5】
前記リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、前記リソース予約期間Prxを前記パラメータaと等しくするステップを更に含む、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のリソース除外方法。
【請求項6】
前記リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、ランダムカウント値を生成するステップと、
前記ランダムカウント値に従って、前記第2の端末の前記予約期間の量Qを決定するステップと、を更に含む、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のリソース除外方法。
【請求項7】
前記パラメータaは、前記リソース予約期間Prxの整数倍である、ことを特徴とする請求項又はに記載のリソース除外方法。
【請求項8】
前記第2のリソースセットは、タイムスロットm+q*Prxlg内のすべてのリソースを含み、
前記タイムスロットmは、前記第1の端末が前記リソースリスニングウィンドウで監視しない前記タイムスロットであり、前記q=1、…、Qであり、そして前記論理タイムスロットの量Prxlgは、前記リソース予約期間Prxに対応する前記論理タイムスロットの量である、ことを特徴とする請求項に記載のリソース除外方法。
【請求項9】
前記第2のリソースセットは、前記タイムスロットm+q*Prxlgの第2のリソースを含み、
前記タイムスロットmは、前記第1のリソースが属する前記タイムスロットであり、前記第1のリソースは、前記第1の端末が前記リソースリスニングウィンドウで監視する前記物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH)によってスケジュールされたリソースで、その基準信号受信電力(RSRP)測定値が前記閾値より大きく、前記q=1、…、Qであり、前記論理タイムスロットの量Prxlgは、前記リソース予約期間Prxに対応する前記論理タイムスロットの量であり、そして前記第2のリソースと前記第1のリソースの周波数領域位置は同じである、ことを特徴とする請求項に記載のリソース除外方法。
【請求項10】
リソース予約期間Prx及び所定の値に従って決定された閾値Tscalに従って第2の端末の予約期間の量Qを決定するように構成される決定モジュール(320)と、
第1のリソースセットと前記リソース予約期間Prx及び前記予約期間の量Qに従って決定された第2のリソースセットとが重複する場合、リソース選択ウィンドウで候補リソースセットから前記第1のリソースセット内のターゲットリソースを除外するように構成される除外モジュール(340)とを含むリソース除外装置であって、
前記第1のリソースセットは、前記リソース除外装置によって使用される可能性のある少なくとも1つのリソースを含み、前記第2のリソースセットは、前記第2の端末によって使用される可能性のある少なくとも1つのリソースを含み、
前記所定の値はT2を含み、T2は前記リソース選択ウィンドウの終了時間と、到着したサービスのデータパケットが存在する時間である時間nとの間の差である
ことを特徴とするリソース除外装置。
【請求項11】
プロセッサ(101)と、
前記プロセッサ(101)に接続されたトランシーバと、
前記プロセッサ(101)に実行可能命令を記憶するように構成されるメモリ(104)と、を含む端末デバイスであって、
前記プロセッサ(101)は、前記実行可能命令をロードして実行して、請求項1からのいずれか1項に記載のリソース除外方法を実現するように構成される、ことを特徴とする端末デバイス。
【請求項12】
実行可能命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され、前記実行可能命令は、プロセッサ(101)によってロードされて実行されて、請求項1からのいずれか1項に記載のリソース除外方法を実現する、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、移動通信の分野に関連し、特に、リソース除外方法、装置、デバイス及び記憶媒体に関連する。
【背景技術】
【0002】
V2X(vehicle to everything)システム内の端末間の直接通信を実現するために、サイドリンク(SL)の送信モードが導入される。
【0003】
SLの送信モードでは、端末はリソースプールでリソース選択を実行する必要がある。端末は、リソース選択ウィンドウとリソースリスニングウィンドウを決定し、リソースリスニングウィンドウのリスニング結果に従ってリソース選択ウィンドウ内のリソースを除外し、送信されるサービスの候補リソース(除外後のリソース)を取得する。端末は、候補リソースからリソースをランダムに選択して、サービスを別の端末に送信し、該送信はサービスの初期送信及び再送信を含む。
【0004】
関連技術では、リソース選択ウィンドウで除外されるリソースが多すぎるため、その結果、リース選択ウィンドウに残っている候補リソースが少なくなる。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、リソース予約期間Prxが小さいときにリソース選択ウィンドウでリソースを除外し過ぎる問題を防止することができるリソース除外方法、装置、デバイス及び記憶媒体を提供する。技術的解決手段は次のとおりである。
【0006】
本願の一態様に係るリソース除外(排除)方法には以下が含まれる。
【0007】
第2の端末の予約期間の量Qは、リソース予約期間Prx及び所定の値に従って決定された閾値Tscalに従って決定される。
【0008】
第1のリソースセットと第2のリソースセットとが重複する場合、第1のリソースセット内のターゲットリソースは、リソース選択ウィンドウの候補リソースセットから除外され、第2のリソースセットは、リソース予約期間Prxと予約期間の量Qに従って決定される。
【0009】
第1のリソースセットは、第1の端末によって使用される可能性のある少なくとも1つのリソースを含む。第2のリソースセットは、第2の端末によって使用される可能性のある少なくとも1つのリソースを含む。
【0010】
本願の一態様に係るリソース除外装置は決定モジュール及び除外モジュールを含む。
【0011】
決定モジュールは、リソース予約期間Prx及び閾値Tscalに従って第2の端末の予約期間の量Qを決定するように構成される。閾値Tscalは、所定の値に従って決定される。
【0012】
除外モジュールは、第1のリソースセットと第2のリソースセットとが重複し、第2のリソースセットがリソース予約期間Prxと予約期間の量Qとに従って決定される場合、リソース選択ウィンドウ内の候補リソースセットから第1のリソースセット内のターゲットリソースを除外するように構成される。
【0013】
第1のリソースセットは、装置によって使用される可能性のある少なくとも1つのリソースを含む。第2のリソースセットは、第2の端末によって使用される可能性のある少なくとも1つのリソースを含む。
【0014】
本願の一態様によれば、端末デバイスが提供され、端末デバイスは、プロセッサと、プロセッサに接続されたトランシーバと、プロセッサの実行可能命令を記憶するためのメモリとを含む。プロセッサは、実行可能命令をロードして実行し、前記態様のリソース除外方法を実現するように構成される。
【0015】
本願の一態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体には、実行可能命令が記憶される。そして、実行可能命令は、前記態様のリソース除外方法を実現するために、プロセッサによってロードされて実行される。
【0016】
本願の実施形態に係る技術的解決手段は、少なくとも以下の有利な効果を有する。
【0017】
第2の端末の予約期間の量Qは、リソース予約期間Prx及び閾値Tscalに従って決定される。第1のリソースセットと第2のリソースセットとが重複する場合、第1のリソースセット内のターゲットリソースは、リソース選択ウィンドウで候補リソースセットから除外される。第2のリソースセットは、リソース予約期間Prx及び予約期間の量Qに従って決定される。閾値Tscalは所定の値に従って決定されるので、最終的に決定された予約期間の量Qが一定の範囲内にあることが保証される。それによってリソース選択ウィンドウでリソースを除外し過ぎる問題を防止する。
【0018】
本願の実施形態における目的、技術的解決手段、及び利点をより明確に説明するために、図面を参照して、本願の実現方式は、以後の段落で更に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本願の関連技術におけるサイドリンクの送信モードの概略図である。
図2】本願の関連技術におけるNR-V2Xの物理層構造のブロック図である。
図3】本願の関連技術におけるTB内又はTB間のリソース予約のブロック図である。
図4】本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース選択方法の概略図である。
図5】本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース選択方法の概略図である。
図6】本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース選択方法の概略図である。
図7】本願の例示的な実施形態によって提供されるサイドリンク送信をサポートする通信システムのブロック図である。
図8】本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース除外方法のフローチャートである。
図9】本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース除外方法のフローチャートである。
図10】本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース除外方法のフローチャートである。
図11】本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース除外方法のフローチャートである。
図12】本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース除外装置の構造ブロック図である。
図13】本願の例示的な実施形態によって提供される通信デバイスの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、添付の図面を参照して、本願の実施形態をより詳細に説明する。
【0021】
まず、本願の実施形態に含まれる用語を以下に簡単に紹介する。
【0022】
ビークル・ツー・エブリシング(V2X)は、主に3GPP通信プロトコルに従って車両データ送信方式を研究する将来のインテリジェント輸送システムの重要な技術である。V2X通信には、車車間(V2V)通信、車路間(vehicle to infrastructure(V2I))通信、及び車人間(V2P)通信が含まれる。V2Xの応用は、運転上の安全性を向上させ、渋滞と車両のエネルギー消費を低減し、交通効率を向上させるなどの可能性がある。
【0023】
サイドリンク(SL)送信は、高いスペクトル効率と低い送信遅延を備えたデバイス間通信方法である。モードA及びモードBというサイドリンクの2つの送信モードが3GPPで定義されている。図1の(a)に示すように、モードAでは、送信中に端末によって使用されるリソースは、ダウンリンクを介して基地局によって割り当てられ、端末は、基地局によって割り当てられたリソースに従ってサイドリンクでデータを送信する。基地局は、単一の送信のためのリソースを端末に割り当てるか、又は準静的(semi-static)送信のためのリソースを端末に割り当てることができる。図1の(b)に示すように、モードBでは、端末は、それ自体でリソースプール内にリソースを選択して、データを送信する。具体的には、端末は、リスニングによってリソースプールから送信リソースを選択するか、又はランダム選択によってリソースプールから送信リソースを選択することができる。
【0024】
新しい無線(NR)-V2Xでは、自動(autonomous)運転をサポートする必要があるため、車両間のデータ相互作用に対して、より高いスループット、より低い遅延、より高い信頼性、より広いカバレッジ、より適応性のある(flexible)リソース割り当てなど、より高い要求が提唱されている。
【0025】
図2に示すNR-V2Xの物理層構造では、制御情報を送信するための物理サイドリンク制御チャネル(physical side-link control channel(PSCCH))201は、データを送信するための物理サイドリンク共有チャネル(physical side-link shared channel(PSSCH))202に含まれ、これは、PSCCH201とPSSCH202を同時に送る必要があることも意味する。したがって、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)標準によると、現在のトランスポートブロック(TB)の再送信(retransmission)を予約するために、現在のTBの初期送信のみがサポートされ、現在のTBの再送信は、現在のTBの再送信を予約し、前のTBの初期送信又は再送信は、現在のTBの初期送信又は再送信を予約する。
【0026】
図3に示すように、TB2の再送信1及び再送信2は、TB2の初期送信のために予約されており、TB2の再送信2は、TB2の再送信1のために予約されている。同じTB内のリソース予約は、PSCCHで送信された第1のサイドリンク制御情報の2つのフィールドを介して行われ、この2つのフィールドは、時間リソース割り当て(time resource assignment)と周波数リソース割り当て(frequency resource assignment)によって示される。ユーザ機器(UE)1がUE2によって送られたTB2の初期送信を監視すると仮定すると、UE1は、初期に送信されたPSCCHの第1のサイドリンク制御情報の「時間リソース割り当て」と「周波数リソース割り当て」の2つのフィールドをデコードし、次にUE2によって予約された、TB2の再送信1及び再送信2を送るための時間周波数リソース位置を取得することができる。UE1がリソースを選択するとき、UE2によって予約された、TB2の再送信1及び再送信2を送るためのリソースを除外することによって、UE2とのリソース衝突(collision)を防止することができる。
【0027】
一方、NR V2Xは、同じTB内の予約に加えて、2つのTB間のリソース予約もサポートする。例えば、図3では、TB1の初期送信はTB2の初期送信を予約し、TB1の再送信1は、TB2の再送信1を予約し、TB1の再送信2は、TB2の再送信2を予約する。TB間のリソース予約は、PSCCHで送信された第1のサイドリンク制御情報のリソース予約期間(reserved period)フィールドによって示される。UE1が、UE2によって送られたTB1の初期送信を監視し、初期に送信されたPSCCHの第1のサイドリンク制御情報の「リソース予約期間」フィールドによって示されるリソース予約期間をデコードすると仮定すると、UE2によって監視されたTB1の初期送信の時間領域位置を加算することにより、UE2によって予約された、TB2の初期送信を送るための時間領域位置を取得することができる。TB2の初期送信の周波数領域位置は、TB1の初期送信の周波数領域位置と同じであるため、UE1は、UE2によって予約された、TB2の初期送信を送るための時間周波数リソース位置を取得できる。UE1とUE2との間のリソース衝突はまた、UE2によって予約された、TB2の初期送信を送るためのリソースを除外することによって防止され得る。
【0028】
また、初期送信のPSCCHの第1のサイドリンク制御情報の「リソース予約期間」フィールド、及びTB1の再送信1及び再送信2は変更されない場合があるため、図3では、TB1の初期送信とTB2の初期送信と、TB1の再送信1とTB2の再送信1と、及びTB1の再送信2とTB2の再送信2との間の時間領域間隔は同じである。したがって、UE1がUE2によって送られたTB1の初期送信を監視すると仮定すると、UE2によって予約されたTB1の再送信1と再送信2、及びTB2の初期送信の時間周波数リソース位置は、PSCCHをデコードすることによって取得できる。一方、TB間のリソース予約間隔は同じであるため、UE1は、UE2によって予約されたTB2の再送信1及び再送信2の時間周波数リソース位置を計算することもできる。UE1とUE2の間のリソース衝突は、対応するリソースを除外することで防止することができる。
【0029】
要約すると、UE1がモードBの下で動作するとき、UE1は、他のUEによって予約されたリソースを取得するために、他のUEによって送られたPSCCHを監視することによって、他のUEによって送られた第1のサイドリンク制御情報を取得することができる。UE1がリソースを選択するとき、他のUEによって予約されたリソースを除外することができる。それにより、リソース衝突が防止される。
【0030】
UE2が使用するリソースプールの構成には、(事前に)構成された((pre)configured)リソース予約期間セットMが含まれる。UE2は、セットMからリソース予約期間を選択し、それをその第1のサイドリンク制御情報に対応する「リソース予約期間」フィールドに入れて、2つのTB間でリソース予約を実行する。NR-V2Xでは、リソース予約期間の可能な値は、0、[1,99]、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000m秒(ms)であり、リソースプール構成のリソース予約期間セットMには、その8つの可能な値が含まれる。
【0031】
NR-V2Xでのリソース選択方法
【0032】
図4及び図5に示すように、UE1は、時間nに到着するサービスのデータパケットを有し、リソース選択を実行することを要求する。UE1は、リソース選択ウィンドウ44内のすべてのリソースを候補リソースセットAとし、候補リソースセットA内の任意のリソースは、R(x,y)として示され、ここで、xとyは、それぞれリソースの周波数領域位置と時間領域位置を示す。
【0033】
リソース選択ウィンドウは、時間n+T1で開始し、時間n+T2で終了し、ここで、0≦T1≦Tproc,1であり、Tproc,1は、UE1がリソースを選択してデータを準備する時間であり、そしてT2min≦T2≦サービス遅延要求範囲である。T2minの値は{1,5,10,20}*2μタイムスロットである。ここで、μ=0、1、2、及び3は、それぞれ15kHz、30kHz、60kHz、及び120kHzのサブキャリア間隔に対応する。T2minがサービス遅延要求範囲より大きい場合、T2はサービス遅延要求範囲に等しくなる。
【0034】
端末は、時間n-T0から時間n-Tproc,0までリソース監視を実行し、T0の値は100又は1100msである。Tproc,0は、端末が制御情報をデコードする時間である。
【0035】
ステップ1:リソース除外プロセス
【0036】
ケース1の場合、図4に示すように、UE1が監視を実行せずにリソースリスニングウィンドウのタイムスロットmにデータを送ると、UE1はタイムスロットm+q*PrxlgとリソースR(x,y+j*Ptxlg)とが(完全的に及び部分的に)重複するか否かを判断する。「タイムスロットm+q*Prxlg」は、UE2が使用できる(使用済み又は予約済みの)リソースのセットであり、UE2はUE1に関連する他の端末である。「リソースR(x,y+j*Ptxlg)」は、UE1自体が使用(選択又は予約)できるリソースのセットである。2つのリソースセットが重複する場合、UE1はリソースR(x,y)を候補リソースセットAから除外する。
【0037】
リソースR(x,y+j*Ptxlg)の場合、j=0、1、2、3…C-1である。Cは、UE1によって生成されたランダムカウント値によって決定される。UE1がリソースを選択するとき、ランダムカウント値(正の整数)が生成されて、選択されるリソースのために予約する期間の量を決定することができる。Ptxlgは、論理タイムスロットに変換されたPtxの量であり、Ptxは、UE1によって決定されるリソース予約期間である。これは、UE1によって使用されるリソースプール構成におけるリソース予約期間セットMの値の1つであり、UE1がデータを送るときの第1のサイドリンク制御情報の「リソース予約期間」フィールドによって示される値でもある。したがって、リソースR(x,y+j*Ptxlg)は、図4において斜線でマークされた4つのリソース46である。
【0038】
タイムスロットm+q*Prxlgの場合、q=1、2、3…Qであり、そしてPrxlgは、論理タイムスロットに変換されたPrxの量である。通常、Prxは、UE1によって監視されたPSCCHで送信された(UE2によって送られた)第1のサイドリンク制御情報の「リソース予約期間」によって示されるリソース予約期間である。ただし、UE1はタイムスロットmで監視を実行しないため、Prxは、UE1が使用するリソースプール構成のリソース予約期間セットMの可能なすべての値であり、つまり、UE1は、Mの各値によって計算されたタイムスロットm+q*PrxlgがリソースR(x,y+j*Ptxlg)と重複しているか否かを判断できる。
【0039】
Qについて、Prx<Tscal、且つn-m≦Prxlgの場合、
【数1】
(切り上げを表す)であり、それ以外の場合、Qの値=1である。例えば、UE1は、使用されるリソースプール構成のリソース予約期間セットMからPrxを選択し、Prx<Tscal、n-m≦Prxlg、そしてQの値が2として計算される場合、タイムスロットm+q*Prxlgは、水平線でマークされ、図4のタイムスロットmで示される2つのタイムスロット441及び442であり、それ以外の場合、Q=1であり、タイムスロットm+q*Prxlgは、図4においてドットでマークされたタイムスロット443である。
【0040】
ケース2では、図5に示すように、UE1がリスニングウィンドウのタイムスロットmのリソースE(v,m)でPSCCHを監視し、ここでvが、リソースE(v,m)の周波数領域位置である場合、PSCCHのRSRP又はPSCCHによってスケジュールされたPSSCHのRSRP(つまり、PSCCHと同時に送られたPSSCHのRSRP)が測定される。測定されたRSRPがSL-RSRP閾値より大きく、リソースE(v,m+q*Prxlg)がリソースR(x,y+j*Ptxlg)と(完全的に及び部分的に)重複しているとUE1が判断した場合、対応するリソースがセットAから除外される。
【0041】
リソースR(x,y+j*Ptxlg)の場合、j=0、1、2、3…C-1である。Cは、UE1によって生成されたランダムカウント値によって決定される。UE1がリソースを選択するとき、ランダムカウント値が生成されて、選択されるリソースのために予約する期間の量を決定することができる。Ptxlgは、論理タイムスロットに変換されたPtxの量であり、Ptxは、UE1によって決定されるリソース予約期間である。リソースR(x,y+j*Ptxlg)は、図5において斜線でマークされた4つのリソース46である。
【0042】
タイムスロットm+q*Prxlgの場合、q=1、2、3…Qであり、そしてPrxlgは、論理タイムスロットに変換されたPrxの量である。Prxは、UE1によって監視されたPSCCHで送信された第1のサイドリンク制御情報の「リソース予約期間」によって示されるリソース予約期間である。Qについて、Prx<Tscal、そしてn-m≦Prxlgの場合、
【数2】
(切り上げを表す)であり、それ以外の場合、Q=1である。例えば、図5に示すように、UE1がタイムスロットmでPSCCHを監視し、Prx<Tscal及びn-m≦Prxlgをデコードし、Qが2に等しいと計算される場合、リソースE(v,m+q*Prxlg)は、図5におけるリソース1及びリソース2である。UE1がタイムスロットzのリソースE(p,z)でPSCCHを監視する場合、Prxをデコードし、Qが1であると計算され、リソースE(p,zq*Prxlg)は、図5におけるリソース3である。
【0043】
上記の説明は、PSCCHで送信された第1のサイドリンク制御情報の「リソース予約期間」フィールドに示されるリソース予約期間を監視することにより、UE1がリソース除外を実行するプロセス、UE1が「時間リソース割り当て」と「周波数リソース割り当て」に従って再送信リソースを除外するプロセス、及び3つのフィールドを組み合わせて計算を実行してリソースを除外するプロセスであり、図3の下の説明を参照することができる。
【0044】
候補リソースセットAの残りのリソースが候補リソースセットAの合計リソースのX%未満の場合、SL-RSRP閾値が3dB増加し、ステップ1が再度実行される。
【0045】
ステップ2:リソース選択プロセス
【0046】
リソース除外を実行した後、UE1は、候補リソースセットAから、初期送信及び再送信中にUE1によって使用されるリソースとしていくつかのリソースをランダムに選択する。
【0047】
次の点に注意する。
【0048】
1.RSRP閾値は、UE1によって監視されたPSCCHで搬送される優先度P1と、UE1によって送られるデータの優先度P2によって決定される。UE1は、ネットワーク構成又は事前構成(pre-configuration)を通じてSL-RSRP閾値テーブルを取得し、ここで、SL-RSRP閾値テーブルには、すべての優先順位の組み合わせに対応するSL-RSRP閾値が含まれる。
【0049】
例えば、表1に示すように、優先度P1と優先度P2の任意の値が両方とも0~7であると仮定すると、異なる優先度の組み合わせに対応するSL-RSRP閾値はγijで表される。ここで、γijのiは優先度P1の値であり、jは優先度P2の値である。
【0050】
【表1】
【0051】
UE1がUE2によって送られたPSCCHを監視する場合、PSCCHで送信された第1のサイドリンク制御情報で搬送される優先度P1及び送られるデータパケットの優先度P2が取得され、UE1は表1を検索することによってSL-RSRP閾値を決定する。
【0052】
2.UE1が測定されたPSCCH-RSRPを使用してSL-RSRP閾値と比較するか、又はPSCCHによってスケジュールされたPSSCH-RSRPを使用してSL-RSRP閾値と比較するかは、UE1が使用するリソースプールのリソースプール構成に依存する。リソースプールの構成は、ネットワーク構成又は事前構成にすることができる。
【0053】
3.Prxlg/Ptxlgがそれぞれ論理タイムスロットに変換されたPrx/Ptxの量であることについて、タイムスロットが1msに等しく、Prxが5msであると仮定すると、これらの5つのタイムスロットのうち、2つのタイムスロットは、TDDモードのダウンリンクタイムスロット又は同期信号を送るためのタイムスロットである。これらのタイムスロットはサイドリンクのリソースプールに含まれていない可能性があるため、Prxで表される5msを論理タイムスロットの3つのタイムスロット、つまりPrxlgに変換する必要がある。
【0054】
再評価(re-evaluation)とリソースプリエンプション(pre-emption)のメカニズム
【0055】
更に、NR-V2Xは、リソース選択後、初期送信を送る前に、選択されたリソースの再選択もサポートする。
【0056】
図6に示すように、UE1は、時間nに到着するサービスのデータパケットを有し、リソース選択のためにリソースのリソースリスニングウィンドウ及びリソース選択ウィンドウを決定し、UE1は、時間n+aで初期送信リソースxを選択し、時間n+b及び時間n+cで再送信リソースy及びzを選択する。時間nの後、UE1は、PSCCHを監視し続けることができる。時間n+aの前に、UE1が、継続的な監視を通じて、リソースx、リソースy又はリソースzが他のUE1によって予約されている(つまり、リソースの衝突が発生した)ことを発見し、かつ測定されたSL-RSRPがRSRP閾値より大きい場合、UE1は対応するリソースを解放し、サービス遅延要求を満たすことを前提として、対応するリソース又はすべてのリソースが再選択される場合がある。時間n+aの後、UE1はすでにリソースxでPSCCHとPSSCHを送り、リソースyとzを予約しているため、UE1が、継続的な監視を通じて、優先度の高いUEがリソースy又はリソースzをプリエンプト(先取り。preempt)することを発見し、かつ測定されたPSCCH-RSRP又はPSSCH-RSRPがSL-RSRP閾値より大きい場合にのみ、端末は、プリエンプトされたリソースのリソース再選択を実行する。一方、SL-RSRP閾値は、端末によって監視されたPSCCHの優先度P1と、端末によって送られるデータの優先度P2によっても決定される。
【0057】
端末によって時間nに実行されるリソース選択、再評価プロセスでのリソース選択、及びプリエンプトされたリソースのリソース選択の3つのケースでは、SL-RSRP閾値が同じ又は異なる場合があることに注意されたい。
【0058】
前述の説明によると、UE1がタイムスロットmでリソースを監視しないか、UE1がタイムスロットmでUE2(通常は他のUEを指す)によって送られたPSCCHを監視するかにかかわらず、タイムスロットm+q*Prxlgは計算を必要とする。それにより、タイムスロットm+q*Prxlg又はタイムスロットm+q*Prxlg上の対応するリソースがリソース選択ウィンドウ内の候補リソースと重複するか否かが決定される。NR-V2Xでは、Prxの値は1~99msの任意の値にすることができ、タイムスロットが1msに等しく、Prx=2ms、Prxlg=2、Tscal=50msと仮定すると、
【数3】
=25であり、タイムスロットm+q*Prxlgは、25個のタイムスロット又は25個のタイムスロット上のリソースに対応する。タイムスロットm+q*Prxlgは、25個のタイムスロット又は25個のタイムスロットのリソースの2個のタイムスロットごとに1回発生する。これにより、候補リソースセットA内の多数のリソースが除外される。本願の実施形態は、この問題を防止することができるリソース除外解決手段を提供する。
【0059】
図7は、本願の例示的な実施形態によって提供されるサイドリンク送信をサポートする通信システムのブロック図である。通信システムは、非ローミング5Gシステムアーキテクチャの概略図である場合がある。該システムアーキテクチャは、D2D技術を使用したV2Xサービスに適用できる。
【0060】
該システムアーキテクチャにはデータネットワーク(DN)が含まれ、V2Xサービスに必要なV2Xアプリケーションサーバがデータネットワーク内に配置されている。該システムアーキテクチャには、5Gコアネットワークも含まれる。該5Gコアネットワークのネットワーク機能は、統合データ管理(unified data management(UDM))、ポリシー制御機能(policy control function(PCF))、ネットワーク公開機能(network exposure function(NEF))、アプリケーション機能(AF)、統合データリポジトリ(UDR)、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)、セッション管理機能(SMF)、及びユーザプレーン機能(UPF)が含まれる。
【0061】
該システムアーキテクチャは更に、新世代の無線アクセスネットワーク(NG-RAN)及び4つの例示的なユーザ機器(すなわち、ユーザ機器1からユーザ機器4)を含む。各ユーザ機器は、V2Xアプリケーションを含む。基地局(gNB)などの1つ又は複数のアクセスネットワークデバイスは、NG-RANに配置される。ユーザ機器は、アクセスネットワーク機器へのアップリンク送信を実行する。
【0062】
システムアーキテクチャでは、5Gコアネットワークのデータネットワークとユーザプレーン機能は、N6基準点(reference point)を介して接続され、ユーザ機器のV2XアプリケーションサーバとV2Xアプリケーションは、V1基準点を介して接続され、NG-RANは5GコアネットワークのAMFとUPFに接続される。NG-RANは、Uu基準点を介してそれぞれユーザ機器1及びユーザ機器5に接続され、サイドリンク送信は、PC5基準点を介して複数のユーザ機器間で実行され、複数のV2XアプリケーションがV5基準点を介して接続される。基準点は「インターフェース」と呼ばれることもある。
【0063】
図8は本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース除外方法のフローチャートである。この実施形態は、図7に示されるユーザ機器1にこの方法を適用することによって示される。ここで、ユーザ機器1は第1の端末又はUE1と呼ばれ、ユーザ機器2は第2の端末又はUE2と呼ばれる。この方法には、次のステップが含まれる。
【0064】
ステップ202:リソース予約期間Prx及び閾値Tscalに従って、第2の端末の予約期間の量Qを決定する。
【0065】
第2の端末の予約期間の量Qは、リソース予約期間Prxと閾値Tscalに従って協調的に(cooperatively)決定される。第2の端末は、リソースリスニングウィンドウで第1の端末によって監視されたPSCCHの送信端末を指すか、又は、第2の端末は、第1の端末によってリソースリスニングウィンドウで監視されていないタイムスロットでPSCCHを送信することができる端末である。後者のシナリオでは、第2の端末は実際には存在せず、第1の端末によってそれが存在すると予測されるだけの可能性がある。第2の端末は、一般に、第1の端末に関連する他の端末を指し、1つ又は複数の第2の端末があり得る。
【0066】
リソース予約期間Prxは、第1の端末によって決定される第2の端末のリソース予約期間である。
【0067】
第1の端末がリソースリスニングウィンドウでタイムスロットmを監視しない場合、リソース予約期間Prxは、第1の端末によって使用されるリソースプールによって構成されたリソース予約期間セットMのすべての値である(つまり、すべての可能な値を予測する)。例として、リソース予約期間の可能な値は、0、[1,99]、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000msを含み、リソースプール構成のリソース予約期間セットMには、その8つの値が含まれる。
【0068】
タイムスロットmが第1のリソースが属するタイムスロットであることを第1の端末がリソースリスニングウィンドウで監視し、第1のリソースが、第1の端末がリソースリスニングウィンドウで監視するPSCCHによってスケジュールされたリソースであり、そしてRSRP測定値が閾値より大きい場合、Prxは、第1の端末によって監視されたPSCCHで送信されたサイドリンク制御情報の「リソース予約期間」フィールドによって示されるリソース予約期間である。サイドリンク制御情報は、第2の端末によって送られるものである。
【0069】
閾値Tscalは、所定の値に従って決定される。1つの可能な設計では、閾値Tscalは所定の値に等しくなる。つまり、閾値Tscalは、T2、T2min、サービス遅延要求範囲、T2とT1との差、及び100msのいずれかに等しくなる。
【0070】
あるいは、所定の値は、T2に関連する値である。所定の値には、T2、T2min、サービス遅延要求範囲、T2とT1との差、及び100msの少なくとも1つが含まれる。
【0071】
T2は、リソース選択ウィンドウの終了時間と時間nとの差であり、時間nはサービスのデータパケットの到着時間である。T2minは、T2の値の下限であり、T1は、リソース選択ウィンドウの開始時間と時間nとの差である。
【0072】
あるいは、シナリオに応じてサービス遅延要求範囲は動的に変更される。50msのサービス遅延要求範囲を例にとると、データ送信は時間n+50の前に完成する必要がある。リソースの再選択又はリソースのプリエンプションのプロセスでは、リソースの再選択は特定の時間に実行され、遅延要求範囲は残りの遅延要求範囲を指す。例えば、サービスのデータパケットは時間nに到着し、サービス遅延要求は50msであり、リソースの再選択は時間n+20で実行される。この時点でのサービス遅延要求範囲は残りの30msを指す。
【0073】
ステップ204:第1のリソースセットと第2のリソースセットとが重複している場合、リソース選択ウィンドウで第1のリソースセット内のターゲットリソースを候補リソースセットから除外し、第2のリソースセットを、リソース予約期間Prx及び予約期間の量Qに従って決定する。
【0074】
第1のリソースセットは、第1の端末によって使用され得る少なくとも1つのリソースを含む。第2のリソースセットは、第2の端末によって使用され得る少なくとも1つのリソースを含む。
【0075】
第1の端末は、サービスデータパケットが時間nに到着したときに、第1のリソースセット及び第2のリソースセットを決定する。
【0076】
第1のリソースセットは、リソース選択ウィンドウで任意のリソースR(x,y)に従って決定される。ここで、xはリソースRの周波数領域位置を表し、yはリソースRの時間領域位置を表す。第1のリソースセットは、第1の端末によって選択され得るリソース及び第1の端末によって予約され得るリソースのうちの少なくとも1つを含む。
【0077】
例として、第1のリソースセットには、リソースR(x,y+j*Ptxlg)が含まれ、j=0、1、2、3…C-1である。Cは、第1の端末によって生成されたランダムカウント値によって決定される。Ptxlgは、Ptxが論理タイムスロットに変換された後のPtxの量であり、Ptxは、第1の端末によって決定されるリソース予約期間である。Ptxの値の範囲は、第1の端末によって使用されるリソースプールによって構成されたリソース予約期間セットMの1つである。
【0078】
例として、リソース予約期間の可能な値は、0、[1,99]、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000msを含む。リソースプール構成のリソース予約期間セットMには、その8つの可能な値が含まれる。
【0079】
第2のリソースセットは、タイムスロットmに従って決定される。ここで、タイムスロットmは、第1の端末が監視しないタイムスロットであるか、又は、タイムスロットmは、第1のリソースが属するタイムスロットである。第1のリソースは、リソースリスニングウィンドウで第1の端末によって監視されたPSCCHによってスケジュールされたリソースで、そのRSRP測定値が閾値より大きい。第2のリソースセットは、第2の端末によって使用され得るリソース及び第2の端末によって予約され得るリソースのうちの少なくとも1つを含む。
【0080】
つまり、第1のリソースは、リソースリスニングウィンドウで第1の端末によって監視されたPSCCHによってスケジュールされた時間周波数リソースである。第1のリソースは、RSRP測定値が閾値より大きい時間周波数リソースである。あるいは、「RSRP測定値が閾値より大きい」とは、第1のリソースをスケジューリングするためのPSCCHのRSRP測定値が閾値より大きいことを意味するか、又は、第1のリソースのPSSCHのRSRP測定値が閾値より大きいことを意味する。
【0081】
例示的に、閾値は、リソースリスニングウィンドウで第1の端末によって監視されたPSCCHで送信されたサイドリンク制御情報で搬送される優先度P1及び送られるデータパケットの優先度P2によって表1で検索されるSL-RSRP閾値である。
【0082】
例として、第2のリソースセットにはタイムスロットm+q*Prxlgが含まれる。ここでq=1、2、3…Qであり、Prxlgは、論理タイムスロットに変換されたリソース予約期間Prxの量である。
【0083】
第1のリソースセットと第2のリソースセットとが完全に重複するか又は部分的に重複する場合、第1の端末は、リソース選択ウィンドウで第1のリソースセット内のターゲットリソースを候補リソースセットから除外する。
【0084】
ターゲットリソースは、第1のリソースセット内のリソースのすべて又は一部である。例えば、ターゲットリソースは、第1のリソースセットの時間領域の第1のリソース、つまりR(x,y)である。別の例では、ターゲットリソースは、候補リソースセットに属する第1のリソースセット内の少なくとも1つのリソースである。別の例では、ターゲットリソースは第1のリソースセット内のすべてのリソースである。
【0085】
要約すると、該実施形態で提供される方法では、第2の端末の予約期間の量Qは、リソース予約期間Prx及び閾値Tscalに従って決定される。第1のリソースセットと第2のリソースセットとが重複する場合、第1のリソースセット内のターゲットリソースは、リソース選択ウィンドウで候補リソースセットから除外され、第2のリソースセットは、リソース予約期間Prx及び予約期間の量Qに従って決定される。閾値Tscalは所定の値に従って決定されるので、最終的に決定された予約期間の量Qが一定の範囲内にあることが保証される。それによってリソース選択ウィンドウでリソースを除外し過ぎる問題を防止する。
【0086】
図8による任意の実施形態では、ステップ202は、ステップ202-A及びステップ202-Bとして実施することができ、図9に示すように、ステップ203-1及びステップ203-2を追加することもできる。
【0087】
ステップ202-A:時間nと時間mとの間の差が論理タイムスロットの量Prxlg以下であり、リソース予約期間Prxが閾値Tscalより小さい場合、予約期間の量Qは、閾値Tscalとリソース予約期間Prxの切り上げられた商(quotient of the threshold Tscal and the resource reserved period Prx rounded up)に等しいと決定される。
【0088】
時間nはサービスのデータパケットの到着時間であり、時間mはタイムスロットmに対応する時間である。Prxlgは、リソース予約期間Prxに対応する論理タイムスロットの量である。
【0089】
つまり、Prx<Tscal、そしてn-m≦Prxlgの場合、
【数4】
(切り上げを表す)である。
【0090】
ステップ202-B:時間nと時間mとの間の差が論理タイムスロットの量Prxlgより大きい場合、又はリソース予約期間Prxが閾値Tscal以上である場合、予約期間の量Qが1に等しいと決定される。
【0091】
つまり、Prx≧Tscalの場合、又はn-m>Prxlgの場合、Q=1である。
【0092】
ステップ203-1:R(x,y+j*Ptxlg)を第1のリソースセットとして決定する。
【0093】
j=0、1、2、3…C-1である。Cは、第1の端末によって生成されたランダムカウント値によって決定される。Ptxlgは、Ptxが論理タイムスロットに変換された後のPtxの量であり、Ptxは、第1の端末自体によって決定されるリソース予約期間である。Ptxの値の範囲は、第1の端末によって使用されるリソースプールによって構成されたリソース予約期間セットMの1つである。
【0094】
ステップ203-2:タイムスロットm+q*Prxlgのすべてのリソース又は第2のリソースを第2のリソースセットとして決定する。
【0095】
q=1、2、3…Qである。Prxlgは、論理タイムスロットに変換されたリソース予約期間Prxの量である。
【0096】
可能な実施形態では、タイムスロットmは、第1の端末がリソースリスニングウィンドウで監視しないタイムスロットである。このとき、第2のリソースセットには、タイムスロットm+q*Prxlgのすべてのリソースが含まれる。
【0097】
可能な実施形態では、タイムスロットmは、第1のリソースが属するタイムスロットである。第1のリソースは、装置がリソースリスニングウィンドウで監視するPSCCHによってスケジュールされたリソースで、そのRSRP測定値が閾値より大きい。第2のリソースセットには、タイムスロットm+q*Prxlgの第2のリソースが含まれ、第2のリソースと第1のリソースは同じ周波数領域位置にある。
【0098】
【数5】
については、閾値Tscalを決定した後でも、Prxが小さいと、大きなQが発生する場合がある。リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、予約期間の量Qの上限を制限する。つまり、リソース予約期間Prxが小さい場合、予約期間の量Qも小さい値であると決定される。ステップ202はまた、以下のように、少なくとも3つの異なる選択的な実現方式(順不同)を有する。
【0099】
第1の実現方式では、リソース予約期間Prxと閾値Tscalは正の関係にある(positively related)。例えば、閾値Tscalは、修正係数βと所定の値との積に等しく、修正係数βは、リソース予約期間Prxと正の関係にある。つまり、Prxが小さいほど、修正係数βは小さくなる。
【0100】
第2の実現方式では、リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、第1の端末は、リソース予約期間Prxをパラメータaと等しくなるように調整し、第2の端末の予約期間の量Qは、調整されたリソース予約期間Prxに従って決定される。
【0101】
第3の実現方式では、リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、第1の端末はランダムカウント値を生成し、ランダムカウント値に従って、第2の端末の予約期間の量Qが決定される。
【0102】
第1の実現方式について
【0103】
リソース予約期間Prxと閾値Tscalを正の関係にする。例えば、閾値Tscalは、修正係数βと所定の値との積に等しく、修正係数βは、リソース予約期間Prxと正の関係にある。つまり、Prxが小さいほど、修正係数βは小さくなる。修正係数βとリソース予約期間Prxの関係は、テーブル又は関数によって定義できる。例示的に、修正係数βの値の範囲は(0,1)であるが、βが1より大きい場合は除外されない。
【0104】
修正係数βとリソース予約期間Prxの関係は、ネットワークデバイスによって構成され得るか、又は事前に構成され得るか、又はUE自体の実現方式に基づくことができる。
【0105】
要約すると、該実施形態で提供される方法では、閾値Tscalを所定の値に設定するか、又は閾値Tscalを修正係数βと所定の値の積に等しく設定する。これにより、修正係数βとリソース予約期間Prxは正の相関にあるため、Prxの値が小さい場合、
【数6】
も小さくて、予約期間の量Qの値は、通常、大きすぎないように制限される。したがって、第2のリソースセットにリソースが多くなり過ぎず、第1のリソースセットと第2のリソースセットとの間の衝突(conflict)が防止され、候補リソースセット内にリソースが存在し過ぎるという問題は除外され得る。
【0106】
第2の実現方式について
【0107】
図8による任意的な実施形態では、図10に示すように、ステップ201-1、ステップ201-2、ステップ203-1、及びステップ203-2も追加することができる。
【0108】
ステップ201-1:リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、リソース予約期間Prxをパラメータaと等しくする。
【0109】
パラメータaは、事前に決定された経験値である。例えば、aはPrxの整数倍である。
【0110】
パラメータaは、ネットワークデバイスによって構成され得るか、又は事前構成され得るか、又はUE自体の実現方式に基づくことができる。
【0111】
ステップ201-2:リソース予約期間Prxがパラメータa以上である場合、リソース予約期間Prxを変更しない。
【0112】
ステップ202:リソース予約期間Prx及び閾値Tscalに従って、第2の端末の予約期間の量Qを決定する。
【0113】
Prx<Tscal、且つn-m≦Prxlgの場合、
【数7】
である。
【0114】
Prx≧Tscal、又はn-m>Prxlgの場合、Q=1である。
【0115】
ステップ203-1:R(x,y+j*Ptxlg)を第1のリソースセットとして決定する。
【0116】
j=0、1、2、3…C-1である。Cは、第1の端末によって生成されたランダムカウント値によって決定される。Ptxlgは、Ptxが論理タイムスロットに変換された後のPtxの量であり、Ptxは、第1の端末自体によって決定されるリソース予約期間である。Ptxの値の範囲は、第1の端末によって使用されるリソースプールによって構成されたリソース予約期間セットMの1つである。
【0117】
ステップ203-2:タイムスロットm+q*Prxlgのすべてのリソース又は第2のリソースを第2のリソースセットとして決定する。
【0118】
q=1、2、3…Qである。Prxlgは、論理タイムスロットに変換されたリソース予約期間Prxの量である。
【0119】
可能な実施形態では、タイムスロットmは、第1の端末がリソースリスニングウィンドウで監視しないタイムスロットである。このとき、第2のリソースセットには、タイムスロットm+q*Prxlgのすべてのリソースが含まれる。
【0120】
可能な実施形態では、タイムスロットmは、第1のリソースが属するタイムスロットである。第1のリソースは、装置がリソースリスニングウィンドウで監視するPSCCHによってスケジュールされたリソースで、そのRSRP測定値が閾値より大きい。第2のリソースセットには、タイムスロットm+q*Prxlgの第2のリソースが含まれ、第2のリソースと第1のリソースは同じ周波数領域位置にある。
【0121】
要約すると、該実施形態によって提供される方法では、リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、リソース予約期間Prxはパラメータaと等しく設定されるため、Prxの値が小さい場合、
【数8】
も比較的小さくなる可能性がある。したがって、予約期間Qの値は、大きすぎないように制限され、そのため、第2のリソースセット内にリソースが多くなり過ぎず、第1のリソースセットと第2のリソースセットとの間の衝突が防止され、候補リソースセット内にリソースが存在し過ぎるという問題は除外され得る。
【0122】
第3の実現方式について
【0123】
図8による任意の実施形態では、ステップ202は、ステップ202-1及びステップ202-2として実施することができ、図11に示すように、ステップ203-1及びステップ203-2を追加することもできる。
【0124】
ステップ202-1:リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、ランダムカウント値を生成し、ランダムカウント値に従って、第2の端末の予約期間の量Qを決定する。
【0125】
パラメータaは、事前に決定された経験値である。例えば、aはPrxの整数倍である。
【0126】
パラメータaは、ネットワークデバイスによって構成され得るか、又は事前構成され得るか、又はUE自体の実現方式に基づくことができる。
【0127】
リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、第1の端末はランダムカウント値を生成し、ランダムカウント値に従って、第2の端末の予約期間の量Qが決定される。
【0128】
ステップ202-2:リソース予約期間Prxがパラメータa以上である場合、リソース予約期間Prxと閾値Tscalに従って、第2の端末の予約期間の量Qを決定する。
【0129】
Prx<Tscal、且つn-m≦Prxlgの場合、
【数9】
である。
【0130】
Prx≧Tscal、又はn-m>Prxlgの場合、Q=1である。
【0131】
ステップ203-1:R(x,y+j*Ptxlg)を第1のリソースセットとして決定する。
【0132】
j=0、1、2、3…C-1である。Cは、第1の端末によって生成されたランダムカウント値によって決定される。Ptxlgは、Ptxが論理タイムスロットに変換された後のPtxの量であり、Ptxは、第1の端末自体によって決定されるリソース予約期間である。Ptxの値の範囲は、第1の端末によって使用されるリソースプールによって構成されたリソース予約期間セットMの1つである。
【0133】
第1の端末がCを決定するとき、Cもランダムカウント値を生成することによって決定されることに注意されたい。
【0134】
ステップ202-1のランダムカウント値が第1のランダムカウント値であり、ステップ203-1のランダムカウント値が第2のランダムカウント値であると仮定する。第1のランダムカウント値と第2のランダムカウント値は同じ又は異なる。
【0135】
つまり、第1のランダムカウント値と第2のランダムカウント値は、同じランダムカウント値であるか、又は異なるランダムカウント値である。ただし、第1のランダムカウント値と第2のランダムカウント値の両方が第1の端末によって生成される。
【0136】
ステップ203-2:第2のリソースセット:タイムスロットm+q*Prxlgのすべてのリソース又は第2のリソースを決定する。
【0137】
q=1、2、3…Qである。Prxlgは、論理タイムスロットに変換されたリソース予約期間Prxの量である。
【0138】
可能な実施形態では、タイムスロットmは、第1の端末がリソースリスニングウィンドウで監視しないタイムスロットである。このとき、第2のリソースセットには、タイムスロットm+q*Prxlgのすべてのリソースが含まれる。
【0139】
可能な実施形態では、タイムスロットmは、第1のリソースが属するタイムスロットである。第1のリソースは、装置がリソースリスニングウィンドウで監視するPSCCHによってスケジュールされたリソースで、そのRSRP測定値が閾値より大きい。第2のリソースセットには、タイムスロットm+q*Prxlgの第2のリソースが含まれ、第2のリソースと第1のリソースは同じ周波数領域位置にある。
【0140】
要約すると、該実施形態で提供される方法では、リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、ランダムカウント値が生成され、ランダムカウント値により、第2の端末の予約期間の量Qが決定される。そのため、Prxの値が小さい場合、予約期間の量Qの値は、大きすぎないように制限され、第2のリソースセット内にリソースが多くなり過ぎず、第1のリソースセットと第2のリソースセットとの間の衝突が防止され、候補リソースセット内にリソースが存在し過ぎるという問題は除外され得る。
【0141】
図12は本願の例示的な実施形態によって提供されるリソース除外装置のブロック図である。装置は、第1の端末に適用されるか、又は装置は、第1の端末もしくは第1の端末の一部として実現される。該装置は、決定モジュール320及び除外モジュール340を含む。
【0142】
決定モジュール320は、リソース予約期間Prx及び所定の値に従って決定された閾値Tscalに従って第2の端末の予約期間の量Qを決定するように構成される。
【0143】
除外モジュール340は、第1のリソースセットと、リソース予約期間Prx及び予約期間の量Qに従って決定された第2のリソースセットとが重複している場合、リソース選択ウィンドウで第1のリソースセット内のターゲットリソースを候補リソースセットから除外するように構成される。
【0144】
第1のリソースセットは、該装置によって使用され得る少なくとも1つのリソースを含む。第2のリソースセットは、第2の端末によって使用され得る少なくとも1つのリソースを含む。
【0145】
任意的な実施形態では、決定モジュール320は、以下を実行するように構成される。
【0146】
時間nと時間mとの間の差が論理タイムスロットの量Prxlg以下であり、リソース予約期間Prxが閾値Tscalより小さい場合、予約期間の量Qが閾値Tscalとリソース予約期間Prxの切り上げられた商に等しいと決定される。
【0147】
時間nと時間mとの間の差が論理タイムスロットの量Prxlgより大きい場合、又はリソース予約期間Prxが閾値Tscal以上である場合、予約期間の量Qが1に等しいと決定される。
【0148】
時間nはサービスのデータパケットの到着時間である。時間mはタイムスロットmに対応する時間である。Prxlgは、リソース予約期間Prxに対応する論理タイムスロットの量である。タイムスロットmは、第1の端末がリソースリスニングウィンドウで監視しないタイムスロットであるか、又はタイムスロットmは、第1のリソースが属するタイムスロットである。第1のリソースは、リソースリスニングウィンドウで第1の端末によって監視された物理サイドリンク制御チャネルPSCCHによってスケジュールされたリソースであり、基準信号受信電力(reference signal received power(RSRP))測定値が閾値より大きい。
【0149】
任意的な実施形態では、所定の値は、以下を含む。
【0150】
T2は、リソース選択ウィンドウの終了時間と時間nとの差であり、時刻nはサービスデータパケットの到着時間である。
【0151】
あるいは、T2minはT2の値の下限である。
【0152】
あるいは、所定の値には、サービス遅延要求範囲が含まれる。
【0153】
あるいは、所定の値は、T2とT1との間の差を含み、ここで、T1は、リソース選択ウィンドウの開始時間と時間nとの間の差である。
【0154】
あるいは、所定の値は100msを含む。
【0155】
任意的な実施形態では、リソース予約期間Prxと閾値Tscalは正の関係にある。
【0156】
任意的な実施形態では、閾値Tscalは、修正係数βと所定の値との積に等しく、修正係数βは、リソース予約期間Prxと正の関係にある。
【0157】
任意的な実施形態では、該装置は更に変更モジュールを含む。
【0158】
変更モジュールは、リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、リソース予約期間Prxをパラメータaと等しくするように構成される。
【0159】
任意的な実施形態では、決定モジュール320は更に、リソース予約期間Prxがパラメータaより小さい場合、ランダムカウント値を生成し、該ランダムカウント値に従って、第2の端末の予約期間の量Qを決定するように構成される。
【0160】
任意的な実施形態では、パラメータaは、Prxの整数倍である。
【0161】
任意的な実施形態では、第2のリソースセットは、タイムスロットm+q*Prxlg内のすべてのリソースを含む。
【0162】
タイムスロットmは、装置がリソースリスニングウィンドウで監視しないタイムスロットである。q=1、…、Qであり、Prxlgは、リソース予約期間Prxに対応する論理タイムスロットの量である。
【0163】
任意的な実施形態では、第2のリソースセットは、タイムスロットm+q*Prxlg内の第2のリソースを含む。
【0164】
タイムスロットmは、第1のリソースが属するタイムスロットである。第1のリソースは、装置がリソースリスニングウィンドウで監視するPSCCHによってスケジュールされたリソースで、そのRSRP測定値が閾値より大きい。q=1、…、Qであり、Prxlgは、リソース予約期間Prxに対応する論理タイムスロットの量であり、第2のリソースと第1のリソースの周波数領域位置は同じである。
【0165】
図13は本願の例示的な実施形態によって提供される通信デバイス(ネットワークデバイス又は端末デバイス)の概略構成図である。通信デバイスは、プロセッサ101、レシーバ102、トランスミッター103、メモリ104及びバス105を含む。
【0166】
プロセッサ101は、1つ以上の処理コアを含み、かつソフトウェアプログラム及びモジュールを実行することによって、様々な機能アプリケーション及び情報処理を実行する。
【0167】
レシーバ102及びトランスミッター103は、通信要素として実施されてもよく、該通信要素が通信チップであってもよい。
【0168】
メモリ104は、バス105を介してプロセッサ101に接続される。
【0169】
メモリ104は、少なくとも1つの命令を記憶するように構成されてもよく、プロセッサ101は、少なくとも1つの命令を実行して前述の方法の実施形態における各ステップを実施するように構成されてもよい。
【0170】
更に、メモリ104は、任意のタイプの揮発性又は不揮発性の記憶デバイス又はそれらの組み合わせによって実現することができる。揮発性又は不揮発性の記憶デバイスには、磁気ディスク又は光ディスク、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(erasable programmable read only memory(EEPROM))、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、プログラム可能な読み取り専用メモリ(PROM)が含まれるが、これらに限定されない。
【0171】
例示的な実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体も提供され、コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つの命令、プログラムの少なくとも1つのセグメント、コードセット、又は命令セットを記憶する。少なくとも1つの命令、プログラムの少なくとも1つのセグメント、コードセット、又は命令セットは、方法の実施形態のそれぞれによって提供される端末デバイスによって実行されるリソース除外方法、又は、ネットワークデバイスによって実行されるリソース除外方法を実現するために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0172】
当業者は、上記実施形態のステップのすべて又は一部が、ハードウェアによって、又は関連するハードウェアに完了するように指示するプログラムによって実施することができ、該プログラムが、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができ、上記記憶媒体が、読み取り専用メモリ、磁気ディスク、又は光ディスクであり得ることを理解することができる。
【0173】
前述の説明は、本願の好ましい実施形態にすぎず、本願を制限することを意図するものではない。本願の精神と原理の範囲内で行われたいかなる変更、同等の交換、改善などは、本願の保護範囲に含まれるものとする。
図1(a)】
図1(b)】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13