(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-01
(45)【発行日】2024-05-13
(54)【発明の名称】チップ起動制御方法、チップ、表示パネル及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G06F 9/4401 20180101AFI20240502BHJP
G06F 11/10 20060101ALI20240502BHJP
【FI】
G06F9/4401
G06F11/10 604
(21)【出願番号】P 2022574250
(86)(22)【出願日】2021-04-29
(86)【国際出願番号】 CN2021091039
(87)【国際公開番号】W WO2021254003
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2022-12-01
(31)【優先権主張番号】202010566789.2
(32)【優先日】2020-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522445114
【氏名又は名称】チップワン テクノロジー(ベイジン)カンパニー,リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160716
【氏名又は名称】遠藤 力
(72)【発明者】
【氏名】チャン リーダ
【審査官】山本 俊介
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-185549(JP,A)
【文献】特開2015-141500(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0185781(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 9/4401
G06F 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ起動制御方法であって、キャッシュモジュールを含むチップの制御モジュールに用いられ、
前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、前記チップの起動に用いられる第1の起動情報を前記キャッシュモジュールから読み取ることと、
前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することと、
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たす場合に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動することとを含
み、
前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することは、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断することと、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有する場合に、前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断することと、
前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じである場合に、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たすと決定することとを含むことを特徴とするチップ起動制御方法。
【請求項2】
前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、
前記第1の起動情報に基づいて、巡回冗長検査アルゴリズム又はパリティチェックアルゴリズムによって前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することを含むことを特徴とする請求項
1に記載のチップ起動制御方法。
【請求項3】
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たさない場合に、チップ起動用の第2の起動情報を前記キャッシュモジュールにロードすることをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のチップ起動制御方法。
【請求項4】
前記チップが起動された後に、第2のプリセット条件に応じて、前記キャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを変更又は消去することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のチップ起動制御方法。
【請求項5】
チップであって、
前記チップの起動に用いられる第1の起動情報をキャッシュするためのキャッシュモジュールと、
前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、
前記第1の起動情報を前記キャッシュモジュールから読み取り、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断し、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たす場合に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動するための制御モジュールと、
を含
み、
前記制御モジュールが、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することは、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断することと、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有する場合に、前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断することと、
前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じである場合に、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たすと決定することとを含むことを特徴とするチップ。
【請求項6】
前記制御モジュールが、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、
前記第1の起動情報に基づいて、巡回冗長検査アルゴリズム又はパリティチェックアルゴリズムによって前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することを含むことを特徴とする請求項
5に記載のチップ。
【請求項7】
前記チップは、記憶モジュールをさらに含み、
前記制御モジュールは、さらに、
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たさない場合に、前記記憶モジュールにおけるチップ起動用の第2の起動情報を前記キャッシュモジュールにロードするために用いられることを特徴とする請求項
5に記載のチップ。
【請求項8】
前記制御モジュールは、さらに、
前記チップが起動された後に、第2のプリセット条件に応じて、前記キャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを変更又は消去するために用いられることを特徴とする請求項
5に記載のチップ。
【請求項9】
表示コンポーネントと、
請求項
5~
8のいずれか1項に記載のチップとを含むことを特徴とする表示パネル。
【請求項10】
前記表示コンポーネントは、液晶表示コンポーネント、発光ダイオード表示コンポーネントおよび有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diode)表示コンポーネントのうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項
9に記載の表示パネル。
【請求項11】
請求項
9または
10に記載の表示パネルを含むことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、チップの技術分野に関し、特にチップ起動制御方法、チップ、表示パネル及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
チップ技術の絶え間ない発展に伴い、社会生活の各分野、特に通信分野において、様々な専門的なチップの適用範囲がますます広くなり、その機能もますます強くなっている。チップを応用する際に、チップを正常に動作させるために、まずチップを初期化する必要がある。ここで、初期化過程は、チップのプログラムのロードと、チップにおけるパラメータの配置などを含みうる。
【0003】
一般的に、チップの起動時に、チップが正常に動作できることを確保するために、一連のパラメータを配置する必要がある。従来のチップ起動フローでは、チップのパワーオン起動またはチップのリセットが完了した後に、フラッシュメモリに格納されたファームウェアをスタティックランダムアクセスメモリSRAM(Static Random Access Memory)にロードし、フラッシュメモリがない場合には、外部制御ユニットからファームウェアをロードする。
【0004】
しかし、チップのパワーダウンによるリセットが発生したのではなく、例えばチップがチップのリセットピンによりリセットされるか、またはウオッチドッグのトリガによってリセットされた場合であっても、従来のチップ起動フローでは、フラッシュメモリに格納されたファームウェアをスタティックランダムアクセスメモリSRAMにロードするため、チップ起動時間が長くなってしまう。
【発明の概要】
【0005】
この状況に鑑みて、本開示は、チップ起動制御方法であって、キャッシュモジュールを含むチップの制御モジュールに用いられ、
前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、前記チップの起動に用いられる第1の起動情報を前記キャッシュモジュールから読み取ることと、
前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することと、
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たす場合に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動することとを含むチップ起動制御方法を提出する。
【0006】
可能な一実施形態では、前記した、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することは、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断することと、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有する場合に、前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断することと、
前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じである場合に、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たすと決定することとを含む。
【0007】
可能な一実施形態では、前記した、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、
前記第1の起動情報に基づいて、巡回冗長検査アルゴリズム又はパリティチェックアルゴリズムによって前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することを含む。
【0008】
可能な一実施形態では、前記方法は、
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たさない場合に、チップ起動用の第2の起動情報を前記キャッシュモジュールにロードすることをさらに含む。
【0009】
可能な一実施形態では、前記方法は、
前記チップが起動された後に、第2のプリセット条件に応じて、前記キャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを変更又は消去することをさらに含む。
【0010】
本開示の他の態様によれば、チップであって、
前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、前記チップの起動に用いられる第1の起動情報を前記キャッシュモジュールから読み取り、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断し、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たす場合に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動するための制御モジュールと、
前記第1の起動情報をキャッシュするためのキャッシュモジュールとを含むチップを提供する。
【0011】
可能な一実施形態では、前記制御モジュールが、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することは、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断することと、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有する場合に、前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断することと、
前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じである場合に、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たすと決定することとを含む。
【0012】
可能な一実施形態では、前記制御モジュールが、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、
前記第1の起動情報に基づいて、巡回冗長検査アルゴリズム又はパリティチェックアルゴリズムによって前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することを含む。
【0013】
可能な一実施形態では、前記チップは、記憶モジュールをさらに含み、前記制御モジュールは、さらに、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たさない場合に、前記記憶モジュールにおけるチップ起動用の第2の起動情報を前記キャッシュモジュールにロードするために用いられる。
【0014】
可能な一実施形態では、前記制御モジュールは、さらに、前記チップが起動された後に、第2のプリセット条件に応じて、前記キャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを変更又は消去するために用いられる。
【0015】
本開示の他の態様によれば、表示コンポーネントと上記したチップとを含む表示パネルを提供する。
【0016】
可能な一実施形態では、前記表示コンポーネントは、液晶表示コンポーネント、発光ダイオード表示コンポーネントおよび有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diode)表示コンポーネントのうちの少なくとも1種を含む。
【0017】
本開示の他の態様によれば、上記した表示パネルを含む電子機器を提供する。
【0018】
本開示の実施例によるチップ起動制御方法では、非パワーダウンによるリセットの場合には、第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たす時に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動することができ、チップ起動用のコードをキャッシュモジュールに再ロードする時間を省き、チップの起動時間を節約した。
【0019】
以下、例示的な実施例について図面を参照しつつ詳細に説明することによって、本開示の他の特徴及び態様は、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
明細書に含まれ、明細書の一部となる図面は、明細書と共に、本開示の例示的な実施例、特徴及び態様を示すものであって、本開示の原理を解釈するものである。
【
図1】本開示の実施例によるチップ起動制御方法のフローの模式図を示す。
【
図2】本開示の実施例による第1の起動情報に基づいてチップを起動する方法のフローの模式図を示す。
【
図3】本開示の実施例によるチップの装置構成の模式図を示す。
【
図4】本開示の実施例による表示パネルの構成模式図を示す。
【
図5】本開示の実施例による電子機器の構成模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本開示による様々な例示的な実施例、特徴及び態様について図面を参照しつつ詳細に説明する。図面において、同じ符号は、機能が同じまたは類似する要素を示す。図面には実施例の様々な態様が示されているが、特に明記されていない限り、図面は、必ずしも原寸に比例しているとは限らない。
【0022】
ここでの用語「例示的」とは、「例、実施例として用いられることまたは説明的なもの」を意味する。ここで「例示的」に説明されるいかなる実施例は、必ずしも他の実施例より好ましいまたは優れたものであると解釈されるとは限らない。
【0023】
また、本開示をより良く説明するために、以下の具体的な実施形態において、多くの具体的な細部が示されている。当業者であれば、何らかの具体的な細部がなくても、本開示は同様に実施できることを理解すべきである。いくつかの実例において、本開示の主旨を強調するために、当業者によく知られている方法、手段、要素、および回路については、詳細に説明されていない。
【0024】
可能な一実施形態では、本開示の実施例によるチップは、タッチコントロールチップを含んでもよく、タッチコントロールチップは、タッチコントロール端末に用いられてもよい。なお、本開示の実施例では、チップのタイプを限定しない。
【0025】
可能な一実施形態では、本開示の実施例によるチップは、制御モジュールとキャッシュモジュールを含んでもよい。ここで、制御モジュールは、中央プロセッサCPU(Central Processing Unit)や、マイクロプログラムコントローラMCU(Micro Controller Unit)や、デジタルシグナルプロセッサDSP(Digital Signal Processor)などを含んでもよい。なお、本発明の実施例では、制御モジュールのタイプを限定しない。
【0026】
可能な一実施形態では、本開示の実施例によるキャッシュモジュールは、メモリを含んでもよい。ここで、メモリは、ランダムアクセスメモリRAM(Random Access Memory)とリードオンリーメモリROM(Read Only Memory)を含んでもよい。ランダムアクセスメモリは、指定されたユニットに情報を記憶することができ、指定されたユニットから情報を読み出すこともできる。リードオンリーメモリは、データを固定的に記憶することができる。
【0027】
例示的に、ランダムアクセスメモリを例にすると、ランダムアクセスメモリは、スタティックランダムアクセスメモリSRAM(Static Random Access Memory)とダイナミックランダムアクセスメモリDRAM(Dynamic Random Access Memory)を含んでもよい。本開示の実施例によるキャッシュモジュールは、スタティックランダムアクセスメモリSRAMを含んでもよい。なお、本開示の実施例では、キャッシュモジュールのタイプを限定しない。
【0028】
図1は、本開示の実施例によるチップ起動制御方法のフローの模式図を示す。本開示の実施例によるチップ起動制御方法は、前記チップの制御モジュールに用いられてもよい。
図1に示すように、この方法は、
前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、第1の起動情報を前記キャッシュモジュールから読み取るステップS101と、
前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断するステップS102と、
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たす場合に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動するステップS103とを含む。
【0029】
例示的に、チップの起動またはパワーダウンによるリセットの時に、記憶モジュール(例えば、フラッシュメモリ)または外部制御ユニットに格納されたファームウェア(コード)を、キャッシュモジュールに予め記憶することができる。チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた時、例えばチップがチップのリセットピンによりリセットされるか、またはウオッチドッグのトリガによってリセットされた時に、キャッシュモジュールに予め記憶されたチップ起動用のコードが消失又は破損されていない可能性がある。
【0030】
可能な一実施形態では、ステップS101において、前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、第1の起動情報を前記キャッシュモジュールから読み取る。ここで、第1の起動情報は、チップの起動に用いられるものである。
【0031】
例示的に、第1の起動情報は、チップの起動に必要なコードを含んでもよく、第1の起動情報は、バイナリコードを含んでもよい。本開示の実施例では、第1の起動情報のタイプおよび形式を限定しない。チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた時に、起動情報が消失又は破損されていない可能性があり、この場合、キャッシュモジュールに現在キャッシュされている第1の起動情報を検査するようにしてもよい。
【0032】
可能な一実施形態では、ステップS102において、第1のプリセット条件は、第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否か、第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否か、および第1の起動情報に対応するチェック結果がキャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かという条件を含む。
【0033】
ここで、イネーブルフラグは、バイナリシーケンスを含んでもよい。例示的に、イネーブルフラグが0001である場合を例にすると、第1の起動情報の上位4ビットが0001であれば、第1の起動情報がイネーブルフラグを有すると認定することができる。なお、本開示の実施例では、イネーブルフラグの具体的な値、及びコードにおけるイネーブルフラグの位置について限定しない。
【0034】
ここで、事前記憶チェックコードは、キャッシュモジュールにロードされた第1の起動情報のチェック情報を指示するために用いられる。実際の応用において、チップ起動用のコードは常に固定されており、チップ起動用のコードに対応するチェックコードも固定されている。このため、チップ起動用のコードに対応するチェックコードを事前記憶チェックコードとしてキャッシュモジュールに記憶してもよい。
【0035】
可能な一実施形態では、ステップS103において、第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たす場合に、キャッシュモジュールに現在キャッシュされている起動情報が完全なものであると認定することができ、起動情報をキャッシュモジュールに再ロードすることなく、チップを直接に起動することができる。
【0036】
本開示の実施例によれば、非パワーダウンによるリセットの場合に、キャッシュモジュールにおける起動情報がプリセット条件を満たす時に、当該起動情報に基づいてチップを起動することができ、キャッシュモジュールに起動情報を再ロードする時間を省き、チップの起動速度を向上させる。
【0037】
可能な一実施形態では、ステップS102の後に、本開示の実施例による方法は、
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たさない場合に、チップ起動用の第2の起動情報を前記キャッシュモジュールにロードすることをさらに含む。
【0038】
例示的に、第2の起動情報は、記憶モジュールに記憶されてもよい。記憶モジュールは、例えば、フラッシュメモリFLASHまたは電気的消去可能プログラマブルメモリEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)または磁気メモリMRAM(Magnetic Random Access Memory)または強誘電体メモリFeRAM(Fe Random Access Memory)のような不揮発性記憶媒体を含んでもよい。本開示の実施例では、記憶モジュールのタイプを限定しない。
【0039】
チップがパワーダウンした後に、記憶モジュールに記憶されたデータは失われず、チップ起動用の第2の起動情報を記憶モジュールに記憶することができる。ここで、第2の起動情報は、チップの起動に用いられるもので、第2の起動情報は、チップ起動用の正しいコードを含むものとしてもよい。第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たす場合に、第1の起動情報と第2の起動情報に含まれる内容は同じである。
【0040】
第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たさない場合に、キャッシュモジュールに予め記憶された起動情報が消失又は破損されたと認定することができ、チップを正常に起動させるために、記憶モジュールに記憶された第2の起動情報をキャッシュモジュールにロードしてもよい。
【0041】
起動情報が第1のプリセット条件を満たさない場合に、チップ起動用の正しいコードを前記キャッシュモジュールにロードするので、起動情報が破損又は消失した場合であっても、チップの正常な起動を確保することができ、本開示の実施例による方法のフォールトトレランス能力を向上させる。
【0042】
可能な一実施形態では、ステップS103の後に、本開示の実施例の方法は、
前記チップが起動された後に、第2のプリセット条件に応じて、前記キャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを変更又は消去することをさらに含む。
【0043】
例示的に、第2のプリセット条件は、ユーザのニーズに応じて、キャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを予め設定された周期で変更するか、またはキャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを一度に消去することを含んでもよい。
【0044】
図2は、本開示の実施例による第1の起動情報に基づいてチップを起動する方法のフローの模式図を示す。
図2に示すように、第1の起動情報に基づいてチップを起動する方法は、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断し、YESであれば、ステップS202を実行し、NOであれば、ステップS204を実行するステップS201と、
第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断し、YESであれば、ステップS203を実行し、NOであれば、ステップS204を実行するステップS202と、
第1の起動情報に対応するチェック結果を特定し、チェック結果がキャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断し、YESであれば、ステップS205を実行し、NOであれば、ステップS204を実行するステップS203と、
チップ起動用の第2の起動情報をキャッシュモジュールにロードするステップS204と、
チップを起動するステップS205とを含む。
【0045】
例示的に、第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断し、第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断することによって、チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に第1の起動情報がひどく破損されたか否かを特定することができ、ひどく破損された場合には、チップ起動用の正しいコードを再ロードする必要がある。
【0046】
ここで、予め設定された閾値の具体的な値は、ユーザのニーズに応じて設定されてもよく、例示的に、予め設定された閾値の値はゼロであってもよい。本開示の実施例では、これについて限定しない。
【0047】
キャッシュモジュールから実際に読み取った第1の起動情報に対応するチェック結果と、キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードとを比較することにより、キャッシュモジュールから実際に読み取った第1の起動情報がチップ起動用の正しいコードであるか否かを判断することができる。なお、第1の起動情報および事前記憶チェックコードは、キャッシュモジュール内の異なる位置に記憶されてもよく、且つ第1の起動情報および事前記憶チェックコードの形式は異なってもよい。
【0048】
多重の条件により第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することによって、チップ起動用の第1の起動情報の正確性を確保することができる。
【0049】
可能な一実施形態では、ステップS203において、第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、
前記第1の起動情報に基づいて、巡回冗長検査アルゴリズム又はパリティチェックアルゴリズムによって前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することを含む。
【0050】
例示的に、第1の起動情報が1101011011である場合を例にすると、巡回冗長検査アルゴリズムによって第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、第1の起動情報を予め定められた除数(例えば10011)で除算し、除算演算に対応する余りを決定し、第1の起動情報のデータの後に余りを補足し、第1の起動情報のデータの後に余りが補足された結果を第1の起動情報に対応するチェック結果とすることを含んでもよい。
【0051】
例示的に、パリティチェックアルゴリズムは、奇数パリティチェックと偶数パリティチェックを含んでもよい。第1の起動情報が00011010である場合を例にすると、奇数パリティチェックでは、第1の起動情報のデータの後に0を補足してもよく、この場合、第1の起動情報に対応するチェック結果は000110100となり、チェック結果における1の個数は奇数個(3個)である。偶数パリティチェックでは、第1の起動情報のデータの後に1を補足してもよく、この場合、第1の起動情報に対応するチェック結果は000110101となり、チェック結果における1の個数は偶数個(4個)である。
【0052】
パリティチェックアルゴリズムによって第1の起動情報に対応するチェック結果を特定し、チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断することによって、チェック結果における1の個数と事前記憶チェックコードにおける1の個数が同じであるか否かを判断することができる。
【0053】
本開示の実施例によるチップ起動制御方法では、非パワーダウンによるリセットの場合に、チェックコードが第1のプリセット条件を満たす時に、前記キャッシュモジュールに予め記憶されたチップ起動用のコードに基づいて前記チップを起動することができ、チップ起動用のコードをキャッシュモジュールに再ロードする時間を省き、チップ起動時間を節約した。チップが起動された後に、ユーザのニーズに応じて、キャッシュモジュールに記憶されたチェックコードを変更又は消去することにより、ユーザの個性的なニーズを満たすことができる。
【0054】
図3は、本開示の実施例によるチップの装置構成の模式図を示す。
図3に示すように、この装置は、
前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、前記チップの起動に用いられる第1の起動情報を前記キャッシュモジュール32から読み取り、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断し、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たす場合に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動するための制御モジュール31と、
前記第1の起動情報をキャッシュするためのキャッシュモジュール32とを含んでもよい。
【0055】
可能な一実施形態では、前記制御モジュール31が、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することは、
前記制御モジュール31が、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断することと、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有する場合に、前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断することと、
前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュール32における事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断することと、
前記チェック結果がキャッシュモジュール32における事前記憶チェックコードと同じである場合に、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たすと決定することとを含む。
【0056】
可能な一実施形態では、前記制御モジュール31が、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、
前記第1の起動情報に基づいて、巡回冗長検査アルゴリズム又はパリティチェックアルゴリズムによって前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することを含む。
【0057】
可能な一実施形態では、前記チップは、記憶モジュールをさらに含み、前記制御モジュール31は、さらに、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たさない場合に、前記記憶モジュールにおけるチップ起動用の第2の起動情報をキャッシュモジュール32にロードするために用いられる。
【0058】
可能な一実施形態では、前記制御モジュール31は、さらに、前記チップが起動された後に、第2のプリセット条件に応じて、前記キャッシュモジュール32に記憶された事前記憶チェックコードを変更または消去するために用いられる。
【0059】
図4は、本開示の実施例による表示パネルの構成模式図を示す。
図4に示すように、この表示パネルは、表示コンポーネント41と、
図3の対応する実施例におけるチップ42とを含んでもよい。
【0060】
可能な一実施形態では、前記表示コンポーネント41は、液晶表示コンポーネント、発光ダイオード表示コンポーネントおよび有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diode)表示コンポーネントのうちの少なくとも1種を含む。
【0061】
可能な一実施形態では、表示コンポーネント41は、液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)およびタッチパネル(TP、Touch Panel)を含んでもよい。タッチパネルを含む場合に、表示コンポーネント41は、ユーザからの入力信号を受信するタッチスクリーンとして実現されてもよい。タッチパネルは、タッチ、スライドおよびタッチパネル上のジェスチャーを感知するための1つまたは複数のタッチセンサを含む。前記タッチセンサは、タッチ又はスライド動作の境界を感知するだけでなく、前記タッチ又はスライド動作に関連する継続時間及び圧力も検出することができる。
【0062】
図5は、本開示の実施例による電子機器の構成模式図を示す。
図5に示すように、この電子機器は、
図4の対応する実施例における表示パネルを含んでもよい。
【0063】
本開示は、システム、方法および/またはコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本開示の各態様を実現させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んでもよい。
【0064】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令実行機器に使用される命令を保持および記憶可能な有形装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、電気記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、または上記の任意の適当な組み合わせであってもよいが、これらに限らない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のさらに具体的な例(非網羅的リスト)としては、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、携帯型コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタル多機能ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピー(登録商標)ディスク、例えば命令が記憶されているせん孔カードまたはスロット内突起構造のような機械的符号化装置、および上記の任意の適当な組み合わせを含む。ここで使用されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、瞬時信号自体、例えば無線電波または他の自由に伝播される電磁波、導波路または他の伝送媒体を介して伝播される電磁波(例えば、光ファイバーケーブルを通過するパルス光)、または電線を介して伝送される電気信号と解釈されるものではない。
【0065】
ここで記述したコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体から各計算/処理機器にダウンロードされてもよいし、またはネットワーク、例えばインターネット、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワークおよび/または無線ネットワークを介して外部のコンピュータまたは外部記憶装置にダウンロードされてもよい。ネットワークは、銅伝送ケーブル、光ファイバー伝送、無線伝送、ルーター、ファイアウォール、交換機、ゲートウェイコンピュータおよび/またはエッジサーバを含んでもよい。各計算/処理機器内のネットワークアダプタカードまたはネットワークインタフェースは、ネットワークからコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を受信して転送し、各計算/処理機器内のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶させる。
【0066】
本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラム命令は、アセンブリ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA、Instruction Set Architecture)命令、機械語命令、機械依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」言語または類似するプログラミング言語などの一般的な手続き型プログラミング言語を含む一つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれたソースコードまたは目標コードであってもよい。コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、完全にユーザのコンピュータにおいて実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータにおいて実行されてもよく、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータにおいてかつ部分的にリモートコンピュータにおいて実行されてもよく、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバにおいて実行されてもよい。リモートコンピュータに関わる場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN、Local Area Network)または広域ネットワーク(WAN、Wide Area Network)を含む任意のタイプのネットワークを経由してユーザのコンピュータに接続されてもよく、または、(例えばインターネットサービスプロバイダを利用してインターネットを経由して)外部コンピュータに接続されてもよい。いくつかの実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラム命令の状態情報を利用して、例えばプログラマブル論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA、Field Programmable Gate Array)またはプログラマブル論理アレイ(PLA、Programmable Logic Array)などの電子回路をパーソナライズし、該電子回路によりコンピュータ読み取り可能なプログラム命令を実行することにより、本開示の各態様を実現するようにしてもよい。
【0067】
ここで、本開示の実施例による方法、装置(システム)およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照しながら本開示の各態様を説明したが、フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロックおよびフローチャートおよび/またはブロック図の各ブロックの組み合わせは、いずれもコンピュータ読み取り可能なプログラム命令によって実現できることを理解すべきである。
【0068】
これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサへ提供され、これらの命令がコンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/動作を実現するように、装置を製造してもよい。これらのコンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶され、コンピュータ、プログラマブルデータ処理装置および/または他の機器を特定の方式で動作させるようにしてもよい。これにより、命令が記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/動作の各態様を実現する命令を有する製品を含む。
【0069】
コンピュータ読み取り可能なプログラム命令は、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の機器にロードされ、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置または他の機器に一連の動作ステップを実行させることにより、コンピュータにより実現されるプロセスを生成するようにしてもよい。このようにして、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他の機器において実行される命令により、フローチャートおよび/またはブロック図の一つ以上のブロックにおいて指定された機能/動作を実現する。
【0070】
図面のうちフローチャートおよびブロック図は、本開示の複数の実施例によるシステム、方法およびコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能および動作を示す。この点では、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、一つのモジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部分を代表することができ、前記モジュール、プログラムセグメントまたは命令の一部分は、指定された論理機能を実現するための一つ以上の実行可能命令を含む。いくつかの代替としての実施形態では、ブロックに表記される機能は、図面に付したものと異なる順序で実現されてもよい。例えば、連続する二つのブロックは、実質的に並列に実行されてもよく、また、係る機能によって、逆の順序で実行されてもよい。なお、ブロック図および/またはフローチャートにおける各ブロック、およびブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定される機能または動作を実行するハードウェアに基づく専用システムによって実現されてもよいし、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実現されてもよいことにも注意すべきである。
【0071】
以上、本開示の各実施例を記述したが、上記説明は、例示的なものに過ぎず、網羅的なものではなく、かつ披露された各実施例に限定されるものでもない。当業者にとって、説明された各実施例の範囲および精神から逸脱することなく、様々な修正および変更が自明である。本明細書に選ばれた用語は、各実施例の原理、実際の適用または既存技術に対する改善を好適に解釈するか、または他の当業者に本文に披露された各実施例を理解させるためのものである。
本明細書に開示される発明は以下を含む。
[態様1]
チップ起動制御方法であって、キャッシュモジュールを含むチップの制御モジュールに用いられ、
前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、前記チップの起動に用いられる第1の起動情報を前記キャッシュモジュールから読み取ることと、
前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することと、
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たす場合に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動することとを含むことを特徴とするチップ起動制御方法。
[態様2]
前記した、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することは、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断することと、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有する場合に、前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断することと、
前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じである場合に、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たすと決定することとを含むことを特徴とする態様1に記載のチップ起動制御方法。
[態様3]
前記した、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、
前記第1の起動情報に基づいて、巡回冗長検査アルゴリズム又はパリティチェックアルゴリズムによって前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することを含むことを特徴とする態様2に記載のチップ起動制御方法。
[態様4]
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たさない場合に、チップ起動用の第2の起動情報を前記キャッシュモジュールにロードすることをさらに含むことを特徴とする態様1に記載のチップ起動制御方法。
[態様5]
前記チップが起動された後に、第2のプリセット条件に応じて、前記キャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを変更又は消去することをさらに含むことを特徴とする態様1に記載のチップ起動制御方法。
[態様6]
チップであって、
前記チップの非パワーダウンによるリセットがトリガされた場合に、前記チップの起動に用いられる第1の起動情報を前記キャッシュモジュールから読み取り、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断し、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たす場合に、前記第1の起動情報に基づいて前記チップを起動するための制御モジュールと、
前記第1の起動情報をキャッシュするためのキャッシュモジュールとを含むことを特徴とするチップ。
[態様7]
前記制御モジュールが、前記第1の起動情報が第1のプリセット条件を満たすか否かを判断することは、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有するか否かを判断することと、
前記第1の起動情報がイネーブルフラグを有する場合に、前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きいか否かを判断することと、
前記第1の起動情報の長さが予め設定された閾値よりも大きい場合に、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じであるか否かを判断することと、
前記チェック結果が前記キャッシュモジュールにおける事前記憶チェックコードと同じである場合に、前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たすと決定することとを含むことを特徴とする態様6に記載のチップ。
[態様8]
前記制御モジュールが、前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することは、
前記第1の起動情報に基づいて、巡回冗長検査アルゴリズム又はパリティチェックアルゴリズムによって前記第1の起動情報に対応するチェック結果を特定することを含むことを特徴とする態様7に記載のチップ。
[態様9]
前記チップは、記憶モジュールをさらに含み、
前記制御モジュールは、さらに、
前記第1の起動情報が前記第1のプリセット条件を満たさない場合に、前記記憶モジュールにおけるチップ起動用の第2の起動情報を前記キャッシュモジュールにロードするために用いられることを特徴とする態様6に記載のチップ。
[態様10]
前記制御モジュールは、さらに、
前記チップが起動された後に、第2のプリセット条件に応じて、前記キャッシュモジュールに記憶された事前記憶チェックコードを変更又は消去するために用いられることを特徴とする態様6に記載のチップ。
[態様11]
表示コンポーネントと、
態様6~10のいずれか1項に記載のチップとを含むことを特徴とする表示パネル。
[態様12]
前記表示コンポーネントは、液晶表示コンポーネント、発光ダイオード表示コンポーネントおよび有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diode)表示コンポーネントのうちの少なくとも1種を含むことを特徴とする態様11に記載の表示パネル。
[態様13]
態様11または12に記載の表示パネルを含むことを特徴とする電子機器。