(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
H05B 6/12 20060101AFI20240507BHJP
F24C 15/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
H05B6/12 312
H05B6/12 305
F24C15/00 M
F24C15/00 T
(21)【出願番号】P 2021027282
(22)【出願日】2021-02-24
【審査請求日】2023-06-05
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】泉谷 保
(72)【発明者】
【氏名】志智 一義
(72)【発明者】
【氏名】石倉 裕
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-113362(JP,A)
【文献】特開2005-216833(JP,A)
【文献】特開2009-245899(JP,A)
【文献】特開2014-044823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 6/12
F24C 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面を覆うトッププレート
と、
前記トッププレートの下方に配置される本体ケースと、
前記本体ケースの上部に設けられ、前記トッププレートを支持するアンダーフレームと、
を備えた加熱調理器であって、
前記トッププレートは、
ガラスプレートと、
前記ガラスプレートの下面に設けられた有色層であって、前記有色層の最下面から最上面まで貫通するスロットによって構成された画像オブジェクトを有する、有色層と、
を備え
、
前記有色層に設けられた前記画像オブジェクトの領域の下方には、前記スロットと対向するアンダーフレームが配置され、
前記アンダーフレームは、前記トッププレートにおける鍋を載置される加熱領域を避けて配置される、
加熱調理器。
【請求項2】
前記有色層に設けられた前記画像オブジェクトの領域の下方には、厚み1mm以上の空隙が設けられている、請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記トッププレートの下方に配置された、コイルと、前記コイルの上面に配置されたマイカ層とを有する加熱部をさらに備え、
前記有色層に設けられた前記画像オブジェクトの領域は、前記マイカ層の上方を避けた領域に配置されている、請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記有色層に設けられた前記画像オブジェクトの領域の下方には、単一の部品が配置されている、請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記有色層は、有色の塗料を有する色味層と、耐摩耗層と、を少なくとも有する、請求項1から
4のいずれか一項に記載の加熱調理器。
【請求項6】
ガラスプレートの
下面に有色層を設ける工程と、
前記有色層の最下面から最上面まで貫通するスロットをレーザで形成し、前記スロットによって画像オブジェクトを構成
して、トッププレートを得る工程と、
前記トッププレートを支持するアンダーフレームを、前記トッププレートにおける鍋を載置される加熱領域を避けて、前記有色層に設けられた前記画像オブジェクトの領域の下方に、前記スロットと対向するように配置する工程と、
前記トッププレートの下方に、前記アンダーフレームを介して本体ケースを配置する工程と、
を含む、加熱調理器の製造方法。
【請求項7】
前記画像オブジェクトを構成する工程では、前記ガラスプレートの前記有色層が設けられた面と反対側の面からレーザを照射して前記スロットを形成する、請求項
6に記載の加熱調理器の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理器、特に、画像オブジェクトを有するトッププレートを備えた加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、誘導加熱調理器は、従来の火を用いるガス調理器に比べて安全なものと認識されている。しかし、トッププレート上に鍋等の調理器具以外の可燃物や磁気の影響を受けやすいものを載せた場合には思わぬ動作を生じる場合などがある。そこで、取扱説明書等には誘導加熱調理器の正しい使用方法や注意事項等が記載されている。さらに、誘導加熱調理器では安全な使用のための注意書き等が設けられており、通常、トッププレートの表面に注意書き等がシールや焼成版等によって設けられている。
【0003】
例えば、トッププレートの表面の後部左右のいずれか角部近傍に注意表示部を設けた加熱調理器が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、トッププレートに注意表示文字用の専用版が必要となりコストアップになると共に、表印刷のため、鍋やフライパンの擦れで剥がれる可能性があった。また、注意表示文字が凸形状のため、汚れが付着し文字が読めなくなる可能性があった。
【0004】
また、トッププレートの裏面に、第1の層とそれを覆う第2の層とを有し、第1の層と第2の層とによって視認可能な意匠層が構成された耐熱ガラスが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-162968号公報
【文献】特開2020-97505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の耐熱ガラスでは、第1の層に無機顔料等で模様や文字を形成して、第2の層で覆った後に焼成するため、焼成前の無機顔料による模様や文字が第2の層との境界でにじんでしまう可能性があり、歩留まり低下の可能性があった。
【0007】
本発明の目的は、文字や模様のにじみ等を抑制した画像オブジェクトを設けたトッププレートを備えた加熱調理器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る加熱調理器は、上面を覆うトッププレートを備えた加熱調理器であって、トッププレートは、ガラスプレートと、ガラスプレートの下面に設けられた有色層であって、有色層の最下面から最上面まで貫通するスロットによって構成された画像オブジェクトを有する、有色層と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る加熱調理器によれば、トッププレートに設けた画像オブジェクトの文字や模様ににじみ等が抑制されており、画像オブジェクトをよく認識できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】実施の形態1に係る加熱調理器の概要を示す概略斜視図である。
【
図1B】
図1Aの加熱調理器のトッププレートのA-A方向からみた断面構造を示す概略断面図である。
【
図2】
図1Aの加熱調理器のトッププレートの下面に備えられた各部材を示す分解斜視図である。
【
図3】実施の形態2に係る加熱調理器のトッププレートの下面に設けられたアンダーフレームを示す概略斜視図である。
【
図4】実施の形態3に係る加熱調理器のトッププレートの上面から見た平面図である。
【
図5】実施の形態4に係る加熱調理器の製造方法の有色層にレーザ光を照射してスロットを形成して画像オブジェクトを構成する工程において、ガラスプレートの有色層が設けられた面からレーザ光を照射してスロットを形成する場合の様子を示す概略断面図である。
【
図6】実施の形態4に係る加熱調理器の製造方法の別例の有色層にレーザ光を照射してスロットを形成して画像オブジェクトを構成する工程において、ガラスプレートの有色層が設けられた面と反対側の面からレーザ光を照射してスロットを形成する場合の様子を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
第1の態様に係る加熱調理器は、上面を覆うトッププレートを備えた加熱調理器であって、トッププレートは、ガラスプレートと、ガラスプレートの下面に設けられた有色層であって、有色層の最下面から最上面まで貫通するスロットによって構成された画像オブジェクトを有する、有色層と、を備える。
【0012】
第2の態様に係る加熱調理器は、上記第1の態様において、有色層に設けられた画像オブジェクトの領域の下方には、スロットと対向するアンダーフレームが配置されていてもよい。
【0013】
第3の態様に係る加熱調理器は、上記第1の態様において、有色層に設けられた前記画像オブジェクトの領域の下方には、厚み1mm以上の空隙が設けられていてもよい。
【0014】
第4の態様に係る加熱調理器は、上記第1の態様において、トッププレートの下方に配置された、コイルと、コイルの上面に配置されたマイカ層とを有する加熱部をさらに備え、有色層に設けられた画像オブジェクトの領域は、マイカ層の上方を避けた領域に配置されていてもよい。
【0015】
第5の態様に係る加熱調理器は、上記第1の態様において、有色層に設けられた画像オブジェクトの領域の下方には、単一の部品が配置されていてもよい。
【0016】
第6の態様に係る加熱調理器は、上記第1の態様において、有色層は、有色の塗料を有する色味層と、耐摩耗層と、を少なくとも有してもよい。
【0017】
第7の態様に係る加熱調理器の製造方法は、ガラスプレートの上に有色層を設ける工程と、有色層にレーザ光を照射して最下面から最上面まで貫通するスロットを形成し、スロットによって画像オブジェクトを構成する工程と、を含む。
【0018】
第8の態様に係る加熱調理器の製造方法は、上記第7の態様において、画像オブジェクトを構成する工程では、ガラスプレートの有色層が設けられた面と反対側の面からレーザ光を照射してスロットを形成してもよい。
【0019】
以下、実施の形態に係る加熱調理器及びその製造方法について、添付図面を参照しながら説明する。なお、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
【0020】
(実施の形態1)
<加熱調理器>
図1Aは、実施の形態1に係る加熱調理器20の概要を示す概略斜視図である。
図1Bは、
図1Aの加熱調理器20のトッププレート10のA-A方向からみた断面構造を示す概略断面図である。
図2は、
図1Aの加熱調理器20のトッププレート10の下面に備えられた各部材を示す分解斜視図である。
実施の形態1に係る加熱調理器20は、上面を覆うトッププレート10を備える。トッププレート10は、ガラスプレート8と、ガラスプレート8の下面に設けられた有色層1,2とを備える。有色層1,2には、最下面から最上面まで貫通するスロット4によって構成された画像オブジェクト6を有する。
この加熱調理器20のトッププレート10では、下面に設けた有色層1,2の最下面から最上面まで全層を抜いたスロット4によって画像オブジェクト6を構成している。これによって、画像オブジェクト6のにじみを抑制でき、視認しやすい画像オブジェクトを構成できる。また、スロット4等によって画像オブジェクトを構成するので、加工工程が少なくコストを抑制できる。
【0021】
以下に、この加熱調理器20を構成する各部材について説明する。
【0022】
<トッププレート>
トッププレート10は、ガラスプレート8と、その下面に設けられた有色層1,2とを備える。ガラスプレート8は、透明であって、上方からは下面の有色層1,2を認識できる。また、ガラスプレート8は、加熱に耐えられるように結晶化ガラスが用いられる。有色層1,2は、例えば、下地層、色味層、色味調整層、遮光層、耐摩耗層などがある。つまり、有色層1,2は、一層でもよく、二層以上でもよい。また、有色層1,2の色は特に限定されない。有色層1,2は、有機塗料、無機顔料、あるいはその複合塗膜のいずれであってもよい。
なお、外部からの光を遮る遮光層を設けてもよい。また、トッププレートの下面に接触する部材との摩耗を抑制するために、有色層の表面には耐摩耗層を設けてもよい。
【0023】
また、有色層1,2には、最下面から最上面まで貫通するスロット4によって構成された画像オブジェクト6を有する。このスロット4は、有色層1,2を全て抜くものであればよく、例えば、レーザ光によって有色層1,2を最下面から最上面まで貫通するように除去することで形成できる(例えば、
図5,
図6参照。)。画像オブジェクト6は、スロット4で抜かれた文字、記号、イラスト等で構成される。画像オブジェクト6としては、例えば、加熱調理器で使用できる鍋、フライパン等の調理器具の制限や、調理器具以外の可燃物や磁気の影響を受けやすいもの等の載せる物の制限や、加熱調理器自体の取扱いに関する注意書き等である。なお、画像オブジェクトは、上記の注意書きに限られず、誘導加熱を表す「IH」等の文字や、会社名や、ロゴなどであってもよい。画像オブジェクト6は、
図1A及び
図2に示すように、透明なガラスプレート8を通じて有色層1,2が認識できるので、スロット4の周囲の下面の有色層1、2の色と、スロット内の暗い部分との間にコントラストが生じる。このコントラストによって画像オブジェクトが認識できればよい。
【0024】
<加熱部>
加熱調理器が誘導加熱調理器の場合には、加熱部14は、誘導加熱のためのコイルであり、ガラスプレート8に面する箇所には断熱材または絶縁材等としてのマイカ層15が設けられている。コイルは、トッププレートの上に載置する鍋、フライパン等の径に合わせた大きさを有する。例えば、
図2に示すように、加熱部14は3つ設けられていてもよい。また、それぞれのコイルの径を異なる径としてもよい。具体的には、
図2の例では、奥のコイルが最も小さく、左側のコイルが中間の大きさであり、右側のコイルが最も大きい。また、下部にはヒータ等による加熱を行うグリル等を設けてもよい。
なお、本開示の加熱調理器は誘導加熱調理器に限られない。例えば、ヒータ等による加熱あるいはガス調理器の場合には、ガラスプレートの上面に加熱部が設けられる。
【0025】
<制御部>
加熱調理器が誘導加熱調理器の場合には、コイル等の加熱部14を制御するための制御部16を有する。
【0026】
<本体ケース>
上記加熱部14及び制御部16等は、本体ケース12の中に格納されている。
なお、加熱調理器には、上記以外にも、例えば、電源部や、操作パネル等の操作部を備えてもよい。また、電源部、制御部等の冷却用の吸気及び排気を行う箇所を設けてもよい。
【0027】
(実施の形態2)
図3は、実施の形態2に係る加熱調理器20aのトッププレート10の下面に設けられたアンダーフレーム18を示す概略斜視図である。
実施の形態2に係る加熱調理器では、有色層1,2に設けられた画像オブジェクト6の領域の下方には、スロットと対向するアンダーフレーム18が配置されている。アンダーフレーム18は、本体ケースの上部に取り付けられており、トッププレートを支持する部材である。また、誘導加熱の障害とならないようにトッププレートにおける鍋等を載置する加熱領域と、その下方の加熱部との間にはアンダーフレーム18は配置されない。このアンダーフレーム18は、画像オブジェクト6を構成するスロットと対向する箇所に設けられていればよい。
図3では、アンダーフレーム18は、ガラスプレート8の下方全体ではなく、加熱領域を避けて左右端及び奥側にのみ設けられている。アンダーフレーム18を配置することで、ガラスプレート8のスロットからの深さを一定の深さに設定でき、スロット4の周囲の下面の有色層1、2の色と、スロット内の暗い部分との間のコントラストを一定にできるので、画像オブジェクトを視認しやすくなる。なお、有色層1,2からアンダーフレーム18までの間隔は、例えば、1mm以上の空隙があってもよい。1mm以上の深さを設けることでスロット内に暗い部分を生じさせることができる。これによって画像オブジェクトが視認しやすくなる。
【0028】
なお、アンダーフレームに明度の高い部材を用いることで、有色層を黒色等にした場合にも透明なガラスプレートを通じて認識できる有色層の黒色と、スロット内のアンダーフレームの高い明度の部分との間で明暗のコントラストが得られ、画像オブジェクトの視認性を改善できる。
【0029】
または、アンダーフレームに明度の高い部材を用いた場合も、有色層1,2からアンダーフレーム18までの間隔として、例えば、1mm以上の空隙を空けることにより、スロット内が黒く視認される。したがって、有色層がシルバー色または白色などの場合も、スロット内のアンダーフレームとの間で明暗のコントラストが得られ、画像オブジェクトの視認性を改善できる。
【0030】
または、アンダーフレームに明度の低い部材を用いる場合または低い部材をアンダーフレームに塗布または貼り付ける場合には、有色層1,2をシルバー色または白色等にした場合であっても、透明なガラスプレートを通じて認識できる有色層1,2のシルバー色または白色と、スロット内のアンダーフレームの低い明度の部分との間で明暗のコントラストが得られ、画像オブジェクトの視認性を改善できる。
【0031】
(実施の形態3)
図4は、実施の形態3に係る加熱調理器20bのトッププレート10の上面から見た平面図である。
実施の形態3に係る加熱調理器20bのトッププレート10に設けられた画像オブジェクト6は、マイカ層の配置位置22を避けた領域に配置されている。画像オブジェクトがマイカ層の上に配置されると、マイカ層のまだら模様が透けて見えるため、画像オブジェクトの視認性が悪くなる。このため、上記のようにマイカ層の配置位置を避けて画像オブジェクトを配置することで画像オブジェクトの視認性の低下を避けることができる。
なお、画像オブジェクトの下方には、例えば、単一の部品が配置されていてもよい。これによって、画像オブジェクトの背景を単一の色とすることができ、画像オブジェクトの視認性を改善できる。
【0032】
(実施の形態4)
<加熱調理器の製造方法>
図5は、実施の形態4に係る加熱調理器の製造方法の有色層1,2にレーザ光26を照射してスロット4を形成して画像オブジェクト6を構成する工程において、ガラスプレート8の有色層1,2が設けられた面からレーザ光26を照射してスロット4を形成する場合の様子を示す概略断面図である。
図6は、別例の有色層1,2にレーザ光26を照射してスロット4を形成して画像オブジェクト6を構成する工程において、ガラスプレート8の有色層1,2が設けられた面と反対側の面からレーザ光26を照射してスロット4を形成する場合の様子を示す概略断面図である。
【0033】
実施の形態4に係る加熱調理器の製造方法は、ガラスプレート8の上に有色層1,2を設ける工程と、スロット4によって画像オブジェクト6を構成する工程と、を含む。スロット4は、有色層1,2にレーザ光を照射して、有色層1,2の最下面から最上面まで除去して、スロット4を形成する。
有色層1,2を設ける工程では、通常の色味層等の積層を行うことで有色層1,2を形成できる。有色層1,2として複数層を設ける場合にも同様に順に積層すればよい。
また、レーザ光26は、
図5に示すように有色層1、2を設けた側から照射してもよく、あるいは、
図6に示すように、ガラスプレート8の側から照射してもよい。この場合、レーザ光は、加工粉、加工くずの落下を避けるため、通常、鉛直上方から鉛直下方に向かって照射するので、直前の工程で有色層1,2がガラスプレート8の上方にある場合には、
図5に示すように有色層1,2の側からレーザ光26を照射し、直前の工程で有色層1,2がガラスプレート8の下方にある場合には、
図6に示すようにガラスプレート8の側からレーザ光を照射すればよい。
【0034】
図6に示すように、ガラスプレート8の側からレーザ光26を照射することによって、有色層1,2の最下面から最上面まで除去した加工くずが鉛直下方に重力によって落下して排除されるので、加工くずがスロット4に蓄積されにくくレーザ加工によるスロット4の形成を良好に進められる。
【0035】
なお、本開示においては、前述した様々な実施の形態及び/又は実施例のうちの任意の実施の形態及び/又は実施例を適宜組み合わせることを含むものであり、それぞれの実施の形態及び/又は実施例が有する効果を奏することができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る加熱調理器によれば、トッププレートでは、下面に設けた有色層の最下面から最上面まで全層を抜いたスロットによって画像オブジェクトを構成している。これによって、画像オブジェクトのにじみを抑制でき、視認しやすい画像オブジェクトを構成できる。
【符号の説明】
【0037】
1 第1層
2 第2層
4 スロット
6 画像オブジェクト
8 ガラスプレート
10 トッププレート
12 本体ケース
14 加熱部
15 マイカ層
16 制御部
18 アンダーフレーム
20、20a、20b 加熱調理器
22 マイカ層の配置位置