(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】折り畳み脚付き台
(51)【国際特許分類】
E06C 1/39 20060101AFI20240507BHJP
A47C 4/04 20060101ALI20240507BHJP
A47C 12/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
E06C1/39 A
A47C4/04 Z
A47C12/00
(21)【出願番号】P 2021205620
(22)【出願日】2021-12-18
【審査請求日】2022-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】591239003
【氏名又は名称】株式会社SANKA
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】神子島 岩男
【審査官】菅原 奈津子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0322717(US,A1)
【文献】米国特許第04383488(US,A)
【文献】特開平07-317300(JP,A)
【文献】実開昭53-067502(JP,U)
【文献】実開平01-072148(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06C 1/00- 9/14
E04G 1/34
A47B 3/08
A47C 4/04
A47C 5/12
A47C 9/00-12/00
B25H 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
台部の左右に脚部が設けられていて、この一対の脚部は、それぞれ内側に伏し回動することでこの台部の下側に重合状態に折り畳まれる折り畳み自在構成に設けられていて、この左右の脚部間にはこの脚部を立設状態に保持する補強介存部が設けられていて、この補強介存部は、伏し回動することで前記台部の下側であり前記折り畳む前記脚部の上側に重合状態に折り畳まれる折り畳み自在構成に設けられている折り畳み脚部付き台であって、
前記台部に前記脚部の上部差し込み部が差し込まれる係合凹部が設けられていて、この脚部を内側に伏して折り畳む際、前記脚部を
下方に引いてまたは反転させて前記台部の裏面側を上側にした際は上方に引いて前記上部差し込み部を前記係合凹部から抜き外すと、この
左右の脚部に設けられている回動軸部
が前記台部
の左右に設けられている軸受部
に係合して、この
左右の脚部が抜け外れ止め係止されるとともに内側に伏し回動自在に枢着される構成とされていて
、
前記回動軸部が係合して枢着状態となる断面U字状の前記軸受部
は、前記台部の裏面側を上側にして
、前記脚部をそれぞれ引き上げて前記上部差し込み部を前記台部の前記係合凹部から引き抜くことで、前記脚部に設けられている前記回動軸部が上方に移動して前記軸受部に係合し、抜け外れ係止されるとともに内側に起伏回動自在に枢着された枢着状態となり、この左右の脚部が前記補強介存部の上側に重合状態に折り畳まれる構成とされていて
、
左右の前記脚部の前後に設けられている前記上部差し込み部間に水平架設状態に設けれている前記回動軸部が、前記脚部を引き抜くことでこの脚部とともに上方に移動すると、断面U字状の前記軸受部のU状底部に係合するとともに内側に起伏回動自在に枢着された状態となり、この枢着状態となった左右の脚部を内側に伏し回動することで、折り畳んだ補強介存部の上側にさらにこの左右の脚部を重合状態となる位置に折り畳み重合係止される構成とされていて、
前記台部の左右端部の前後方向中央部に設けた開口部に、軸受部形成用パーツを挿入係止して、この軸受部形成用パーツの下部に断面U字状の前記軸受部が、前記回動軸部の下方に位置するように組み付け形成される構成とされていて、
この左右の前記軸受部形成用パーツの上部に、前記補強介存部の左右端部に設けられている回動軸部を枢着する補強介存部用軸受部が設けられていて、前記台部に設けた開口部に前記軸受部形成用パーツを挿入係止することで前記脚部及び前記補強介存部の双方の枢着構成が構築される構成とされていることを特徴とする折り畳み脚付き台。
【請求項2】
板状の前記補強介存部に、折り畳み時の持ち運び用取手となる取手部が設けられていることを特徴とする請求項
1記載の折り畳み脚付き台。
【請求項3】
前記脚部には、内側から外側に向かって凹む凹部が設けられているとともに、この凹部内に多数に補強リブが設けられこの補強リブの内端部がこの脚部の内面の一部を形成する構成とされていて、この脚部の内面の一部に、前記補強介存部の外側端部が起伏回動する際に沿うまたは摺動する円弧状の起伏回動時沿設部が設けられていることを特徴とする請求項
1記載の折り畳み脚付き台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、踏み台、椅子、置き台などの脚付き台であって、左右の脚部を内側に折り畳み重合して、不使用時や運搬時にコンパクト化を図ることができる折り畳み脚付き台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、以下のような構成の折り畳み脚付き台が市販されている。
【0003】
たとえば踏み台となる台部の左右に脚部が設けられていて、この一対の脚部は、それぞれ内側に伏し回動することでこの台部の下側(裏面側)に重合状態に折り畳まれる折り畳み自在構成に設けられていて、さらにこの左右の脚部間には、伏し回動付勢されている前記脚部を立設状態に保持する板状の補強介存部(立板状態に介存する中央介存板部)が設けられていて、この補強介存部も、伏し回動することで前記台部の下側であり折り畳む前記脚部の上側に重合状態に折り畳まれる折り畳み自在構成に設けられているものである。
【0004】
したがって、反転させ台部の裏面を上側にして、脚部間の補強介存部をまず伏し回動してこの台部の裏面に重合状態に折り畳み、次いで左右の脚部をバネによる伏し回動付勢により補強介存部の上側にさらに重合状態に折り畳み、不使用時や運搬時にこのように折り畳み重合状態にコンパクト化することができ、さらにこの板状の補強介存部の下部に持ち運び用の取手部が設けられていて、折り畳み重合してコンパクト化した持ち運び時には、これを上側取手部として持ち容易に持ち運ぶことができる折り畳み脚付き台であり、このような構成の折り畳み脚付き踏み台がすでに市販されている。
【0005】
しかしながら、このような従来構成では、脚部間に補強介存部を設けることで折り畳み自在構成でありながら強度を確保してはいるが、その強度は十分でなく、またさらに強度を増すように工夫するとしてもさらに構造が複雑となり量産性が劣り、また折り畳み操作性も劣ってしまうこととなり、実用性に劣ってしまう構造である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題点を見出し、これを解決したもので、踏み台、椅子、置き台などとして使用する際の強度が極めて向上し、また量産性に優れ、折り畳み操作性にも優れ、簡単に折り畳んでコンパクト化が図れ、収納性、運搬性にも優れる極めて実用性に優れた画期的な折り畳み脚付き台を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
台部1の左右に脚部2が設けられていて、この一対の脚部2は、それぞれ内側に伏し回動することでこの台部1の下側に重合状態に折り畳まれる折り畳み自在構成に設けられていて、この左右の脚部2間にはこの脚部2を立設状態に保持する補強介存部3が設けられていて、この補強介存部3は、伏し回動することで前記台部1の下側であり前記折り畳む前記脚部2の上側に重合状態に折り畳まれる折り畳み自在構成に設けられている折り畳み脚部付き台であって、
前記台部1に前記脚部2の上部差し込み部4が差し込まれる係合凹部5が設けられていて、この脚部2を内側に伏して折り畳む際、前記脚部2を下方に引いてまたは反転させて前記台部1の裏面側を上側にした際は上方に引いて前記上部差し込み部4を前記係合凹部5から抜き外すと、この左右の脚部2に設けられている回動軸部6が前記台部1の左右に設けられている軸受部7に係合して、この左右の脚部2が抜け外れ止め係止されるとともに内側に伏し回動自在に枢着される構成とされていて、
前記回動軸部6が係合して枢着状態となる断面U字状の前記軸受部7は、前記台部1の裏面側を上側にして、前記脚部2をそれぞれ引き上げて前記上部差し込み部4を前記台部1の前記係合凹部5から引き抜くことで、前記脚部2に設けられている前記回動軸部6が上方に移動して前記軸受部7に係合し、抜け外れ係止されるとともに内側に起伏回動自在に枢着された枢着状態となり、この左右の脚部2が前記補強介存部3の上側に重合状態に折り畳まれる構成とされていて、
左右の前記脚部2の前後に設けられている前記上部差し込み部4間に水平架設状態に設けれている前記回動軸部6が、前記脚部2を引き抜くことでこの脚部2とともに上方に移動すると、断面U字状の前記軸受部7のU状底部に係合するとともに内側に起伏回動自在に枢着された状態となり、この枢着状態となった左右の脚部2を内側に伏し回動することで、折り畳んだ補強介存部3の上側にさらにこの左右の脚部2を重合状態となる位置に折り畳み重合係止される構成とされていて、
前記台部1の左右端部の前後方向中央部に設けた開口部に、軸受部形成用パーツ12を挿入係止して、この軸受部形成用パーツ12の下部に断面U字状の前記軸受部7が、前記回動軸部6の下方に位置するように組み付け形成される構成とされていて、
この左右の前記軸受部形成用パーツ12の上部に、前記補強介存部3の左右端部に設けられている回動軸部13を枢着する補強介存部用軸受部が設けられていて、前記台部1に設けた開口部に前記軸受部形成用パーツ12を挿入係止することで前記脚部2及び前記補強介存部3の双方の枢着構成が構築される構成とされていることを特徴とする折り畳み脚付き台に係るものである。
【0009】
【0010】
また板状の前記補強介存部3に、折り畳み時の持ち運び用取手となる取手部8が設けられていることを特徴とする請求項1記載の折り畳み脚付き台に係るものである。
【0011】
また前記脚部2には、内側から外側に向かって凹む凹部9が設けられているとともに、この凹部9内に多数に補強リブ10が設けられこの補強リブ10の内端部がこの脚部2の内面の一部を形成する構成とされていて、この脚部2の内面の一部に、前記補強介存部3の外側端部が起伏回動する際に沿うまたは摺動する円弧状の起伏回動時沿設部11が設けられていることを特徴とする請求項1記載の折り畳み脚付き台に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上述のように構成したから、踏み台、椅子、置き台などとして使用する際の強度が極めて向上し、また量産性に優れ、折り畳み操作性にも優れ、簡単に折り畳んでコンパクト化が図れ、収納性、運搬性にも優れる極めて実用性に優れた画期的な折り畳み脚付き台となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】本実施例の反転させた状態での斜視図である。
【
図3】本実施例の折り畳み重合状態としてコンパクト化する際に反転状態としまず補強介存部を折り畳み重合した状態の斜視図である。
【
図4】本実施例の次いで左右の脚部を引き上げて内側に折り畳む途中の状態を示す斜視図である。
【
図5】本実施例の折り畳み操作を完了した折り畳み重合状態としてコンパクト化した状態の斜視図である。
【
図6】本実施例の補強介存部の回動軸部の途中を切り欠きこの回動軸部と脚部の回動軸部とさらに軸受部とを示す説明側断面図である。
【
図7】本実施例の脚部の回動軸部位置で切り欠きこの回動軸部と軸受部とを示す説明側断面図である。
【
図8】本実施例の脚部の回動軸部位置で切り欠きこの回動軸部と軸受部とを示すもので、脚部を引き上げ係合し枢着した状態の説明側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の最適な実施形態を図面に基づいて本発明の作用を示し簡単に説明する。
【0015】
本発明は、台部1の左右に設けた一対の脚部2を、それぞれ内側に伏し回動することでこの台部1の下側に重合状態に折り畳まれる折り畳み自在構成に設け、またこの左右の脚部2間にこの脚部2を立設状態に保持するように設けた補強介存部3を、伏し回動することで前記台部1の下側であり前記折り畳む前記脚部2の上側に重合状態に折り畳まれる折り畳み自在構成に設けている。
【0016】
さらに本発明は、各脚部2の上部差し込み部4を台部1の各係合凹部5に差し込んで各脚部2を立設状態(台部1から垂設した使用状態)とする構成とするとともに、この立設状態の脚部2間で、補強介存部3を起こして介存させることで、各脚部2の立設状態が極めて強固に保持される構成としている。
【0017】
またこの脚部2を内側に伏して折り畳む際は、脚部2を引いて上部差し込み部4を前記係合凹部5から抜き外すことで、この脚部2に設けた回動軸部6または軸受部7が台部1に設けた軸受部7または回動軸部6に係合して、この脚部2が抜け外れ止め係止されるとともに内側に伏し回動自在に枢着される構成としている。
【0018】
したがって、たとえば、反転して台部1の裏面を上側にし、脚部2間の補強介存部3を伏し回動してこの台部1の裏面に重合状態に折り畳んだ後、さらに脚部2をそれぞれ引き上げて上部差し込み部4を台部1の係合凹部5から引き抜くことで、脚部2に設けた回動軸部6が上方に移動して軸受部7に係合して、抜け外れ係止されるとともに内側に起伏回動自在に枢着されることとなり、そしてこの左右の脚部2を内側に伏し回動することで、すでに折り畳んでいる補強介存部3の上側にさらにこの左右の脚部2が重合状態に折り畳まれ、コンパクト化することができる。
【実施例1】
【0019】
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
【0020】
本実施例では、踏み台または簡易な椅子や簡易な置き台として使用可能な合成樹脂製の折り畳み脚付き台に本発明を適用したもので、踏み台となる方形状の台部1の左右端部に折り畳み自在な一対の脚部2を設け、この左右の脚部2間に立板状態に介存させることでこの脚部2を立設状態に保持するように設けた折り畳み自在な板状の補強介存部3(中央介存板部)を設けた構成としている。
【0021】
また本実施例では、各脚部2の前後に設けた上部差し込み部4を、台部1の左右端部の前後に設けた各係合凹部5に差し込むことで、各脚部2が立設状態(台部1から垂設した使用状態)となるように構成し、この差し込み係合構造の採用により各脚部2の立設状態の保持強度が極めて向上し踏み台としての強度が向上する構成としている。すなわち、簡易な構成で強度を向上でき量産性を劣らせることなくまた操作性も劣らせることなく強度の高い折り畳み脚付き台を実現できる構成としている。
【0022】
さらにこの立設状態の脚部2間で、板状の補強介存部3を立ち起こし係止保持する構成とし、この脚部2の立設状態がさらに強固に保持されさらに補強され、極めて強度の高い折り畳み脚付き台に構成としている。
【0023】
また本実施例では、この左右の各脚部2を内側に伏して折り畳む際は、脚部2を引いて上部差し込み部4を係合凹部5から抜き外すことで、この脚部2に設けた回動軸部6が台部1に設けた軸受部7に係合して、この脚部2が抜け外れ止め係止されるとともに内側に伏し回動自在に枢着される構成としている。
【0024】
具体的には、たとえば、反転して台部1の裏面を上側にし、脚部2間の板状の補強介存部3(中央介存板部)の係止を解除して伏し回動しこの台部1の裏面に重合状態となる位置に凹凸係合させて折り畳み重合係止させた後、さらにこの中間の補強介存部3が倒れ外れて引き上げ可能な状態となった各脚部2を、それぞれ引き上げて上部差し込み部4を台部1の係合凹部5から引き抜くことで、脚部2の上部差し込み部4間に水平架設状態または水平突設状態に設けた回動軸部6が共に上方に移動して断面U字状の軸受部7のU状底部に係合し、(抜け外れることなく)抜け外れ係止されるとともに内側に起伏回動自在に枢着された状態となり、この枢着状態となった左右の脚部2を内側に伏し回動することで、折り畳んだ補強介存部3の上側にさらにこの左右の脚部2を重合状態となる位置に凹凸係合させて折り畳み重合係止することができる構成としている。
【0025】
さらに具体的に説明すると、本実施例では、台部1の裏面左右端部の前後方向中央部に、断面U字状の前記軸受部7を突設状態に設け、各脚部2の上部にはその前後方向に上部差し込み部4を一対突出状態に設け、この前後方向に並設した上部差し込み部4の対向方向の水平方向に延びる回動軸部6をこの上部差し込み部4間に架設状態に設けた構成とし、この各上部差し込み部4を各係合凹部5に差し込んで脚部2を立設状態とした使用状態となり、この使用状態ではこの回動軸部6も台部1の係合凹部5間の収納部に収納された状態となっていて、脚部2を引き上げて上部差し込み部4を係合凹部5から引き上げると、この回動軸部6も共に引き上がり断面U字状の軸受部7のU状底部に係合し回動自在に枢着された状態となるように構成している。
【0026】
したがって、本実施例では、反転して台部1の裏面を上側にして、脚部2間の板状の補強介存部3を係止解除するように強く伏し回動してこの台部1の裏面に付し、重合状態となるように位置決め係止させて、まずはこのように補強介存部3を立板状態から台部1の裏面に折り畳み重合係止させた後、左右の各脚部2をそれぞれ引き上げて上部差し込み部4を台部1の係合凹部5から引き抜くことで、脚部2に設けた回動軸部6が共に上方に移動して断面U字状の軸受部7のU状底部に係合し、抜け外れ係止されるとともに内側に起伏回動自在に枢着された状態となり、そしてこの左右の脚部2を内側に伏し回動することですでに折り畳んでいる補強介存部3の上側にさらにこの左右の脚部2を伏し重合させこの重合状態となる位置に係止させて折り畳み重合係止することができる構成としている。
【0027】
また本実施例では、台部1の左右端部の前後方向中央部に設けた開口部に、上下方向から一組の軸受部形成用パーツ12を挿入係止して、この台部1の左右端部の前後方向中央部に水平状態に架設されている回動軸部6を上下から囲うように断面U字状の軸受部7が組み付け形成される、すなわちこの上下から組み付ける一組の軸受部形成用パーツ12により、回動軸部6の下方に(台部1の裏面のその位置に)軸受部7を突設状態に形成した構成としている。
【0028】
またこの左右それぞれ上下一組の軸受部形成用パーツ12は、このように脚部2の回動軸部6と回動自在に係合して枢着状態とすることができる脚部2の起伏回動のための軸受部7を形成するとともに、本実施例ではこのパーツ12により補強介存部3の(左右端部の)回動軸部13を抱き込んで枢着する補強介存部3の軸受部(補強介存部用軸受部)も形成するパーツに構成している。したがって、このパーツを上下から挿入して組み付けることで双方の枢着構成が構築できる構成としていて、一層製作容易で量産性に優れた構成となるものである。
【0029】
また本実施例では、板状の補強介存部3の下部に、折り畳み時の持ち運び用取手となる取手部8を設けた構成とし、使用状態では台部1の下側(裏面側)の補強介存部3の下部にこの取手部8は位置するため、台としての使用に支承がなくデザイン性も損なうことがなく、また折り畳み重合時にはこの取手部8を上部として持つことで台部1を側面とするトランク形にして持ち運ぶことが容易となり便利である。
【0030】
また本実施例の脚部2は、軽量化と一体成形可能とするため、内側から外側に向かって凹む凹部9が形成された形状(内側が開口した箱状)に構成するとともに、この凹部9内に多数の補強リブ10を格子状に形成した形状に構成して、この補強リブ10の内端部がこの脚部2の内面の一部を形成する構成としている。
【0031】
このような構成とすることで、前述のように軽量化が図れるとともに、一体成形が可能となるが、前記補強介存部3の外側端部が起伏回動する際にこの散財する補強リブ10の内端部を摺動することとなってしまうため、成形精度が十分でないとスムーズに摺動できなくなるおそれがある。これを解決するために本実施例では、円弧状の補強リブをさらに設けてこの内端部を脚部2の内側に設け、この内端部の端面を前記補強介存部3の外側端部の一部の外端部が起伏回動する際に摺動する起伏回動時沿設部11(摺動ガイド部)として設けた構成としている。これにより脚部2の内側に広い面がなくてもスムーズに補強介存部3の起伏回動(折り畳み重合回動)することが保障される構成となる。
【0032】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0033】
1 台部
2 脚部
3 補強介存部
4 上部差し込み部
5 係合凹部
6 回動軸部
7 軸受部
8 取手部
9 凹部
10 補強リブ
11 起伏回動時沿設部
12 軸受部形成用パーツ
13 補強介存部の回動軸部