(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】ワークサポート
(51)【国際特許分類】
B23Q 3/02 20060101AFI20240507BHJP
B23Q 3/10 20060101ALI20240507BHJP
B23Q 3/06 20060101ALI20240507BHJP
F15B 15/14 20060101ALI20240507BHJP
F15B 15/26 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
B23Q3/02 A
B23Q3/10
B23Q3/06 304H
F15B15/14 A
F15B15/14 340Z
F15B15/14 345Z
F15B15/26
(21)【出願番号】P 2021542677
(86)(22)【出願日】2020-08-03
(86)【国際出願番号】 JP2020029604
(87)【国際公開番号】W WO2021039293
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】P 2019159123
(32)【優先日】2019-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】391003989
【氏名又は名称】株式会社コスメック
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】吉村 画
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-118690(JP,A)
【文献】特開2003-307205(JP,A)
【文献】特開2006-102885(JP,A)
【文献】特開2004-276216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 3/02
B23Q 3/10
B23Q 3/06
F15B 15/14
F15B 15/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)の先端部に形成される挿通孔(2)に挿入されるサポートロッド(3)であって、前記ハウジング(1)内で当該サポートロッド(3)の軸方向の先端側および基端側へ移動可能となっているサポートロッド(3)と、
前記サポートロッド(3)の外周壁に外嵌めされるコレット(5)と、
前記ハウジング(1)内に前記軸方向へ移動可能に挿入されるピストン(12)であって、作動室(13)に供給される圧縮ガスによって前記コレット(5)を介して前記サポートロッド(3)をロック駆動するピストン(12)と、
前記ハウジング(1)の基端部に形成されるシリンダ孔(22)に前記軸方向へ移動可能となるように挿入される出力部材(24)と、
前記サポートロッド(3)と前記出力部材(24)とを離間させるように付勢する付勢手段と、
前記シリンダ孔(22)内であって、前記出力部材(24)の前記軸方向の基端側に形成される入口室(29)と、
前記シリンダ孔(22)内であって、前記出力部材(24)の前記軸方向の先端側に形成される出口室(32)と、
前記シリンダ孔(22)の周壁面に開口される連通孔(41)と前記出力部材(24)の外周面とによって構成される切換え手段(40)であって、前記出力部材(24)の外周面が前記連通孔(41)を跨いで移動することにより、前記作動室(13)が前記連通孔(41)を介して前記入口室(29)に連通される状態と前記作動室(13)が前記連通孔(41)を介して前記出口室(32)に連通される状態とに切換える切換え手段(40)と、
前記挿通孔(2)と前記サポートロッド(3)との間に形成される環状空間(2a)、及び、前記ハウジング(1)の先端部に形成される排出口(42a)とを有する排出路(42)であって、前記出口室(32)の圧縮ガスを前記環状空間(2a)を通って前記排出口(42a)から前記ハウジング(1)の外部へ排出する排出路(42)と、を備え、
前記出力部材(24)が前記軸方向の基端側限界位置から先端側限界位置まで移動するときに、当該出力部材(24)が前記出口室(32)から押し出すガスの排出量が、前記サポートロッド(3)が基端側限界位置から先端側位置へ移動されることにより当該サポートロッド(3)の基端側に形成される収容室(45)の容積よりも多くなるように設定される、
ことを特徴とするワークサポート。
【請求項2】
請求項1のワークサポートにおいて、
前記排出路(42)に開閉弁(44)が設けられ、
前記開閉弁(44)が、前記挿通孔(2)の内周壁に装着されるダストシール(43)とそのダストシール(43)のリップ部(43a)が摺動可能に密着される前記サポートロッド(3)の外周面とによって構成される、
ことを特徴とするワークサポート。
【請求項3】
請求項1のワークサポートにおいて、
前記環状空間(2a)と前記ハウジング(1)の外部とを連通させる通路(47,52)が前記ハウジング(1)の先端部に形成され、その通路(47,52)が前記排出路(42)の一部を構成し、
前記通路(47,52)に開閉弁(48,53)が設けられ、
前記開閉弁(48,53)は、前記環状空間(2a)から前記ハウジング(1)の外部への圧縮ガスの流れを許容すると共にその逆の流れを制限する、
ことを特徴とするワークサポート。
【請求項4】
請求項1のワークサポートにおいて、
前記サポートロッド(3)に形成された筒孔(3c)と前記サポートロッド(3)の先端部における外部とを連通させる入口路(66)が前記サポートロッド(3)の先端部に形成され、その入口路(66)および前記筒孔(3c)が前記排出路(42)の一部を構成し、
前記入口路(66)に開閉弁(61)が設けられ、
前記開閉弁(61)は、前記筒孔(3c)から前記サポートロッド(3)の先端部における外部への圧縮ガスの流れを許容すると共にその逆の流れを制限する、
ことを特徴とするワークサポート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コレットを縮径させてサポートロッドをロックする形式のワークサポートに関する。
【背景技術】
【0002】
ワークサポートは、ワークを支持する装置である。この種のワークサポートには、従来では、特許文献1(日本国・特開2003-307205号公報)に記載されたものがある。その従来技術は、次のように構成されている。
【0003】
固定台としてのテーブルに形成された装着孔にワークサポートのハウジングが固定されている。ハウジング内で上下方向へ移動可能となるサポートロッドが当該ハウジングの上端壁に挿入される。サポートロッドの外周にコレットが外嵌めされる。作動室に供給される圧縮エアによって第1ピストンがハウジング内に下方へ移動され、その第1ピストンがコレットを介してサポートロッドをロックする。ハウジングのシリンダ孔に出力部材が上下方向へ移動可能に挿入される。その出力部材は、下側から順に形成される第2ピストンとピストンロッドとを有する。そのピストンロッドの先端にピストンロッドの本体部分より大径のフランジ部が形成される。サポートロッドとフランジ部とを離間させるようにバネが付勢する。そのシリンダ孔内であって、第2ピストンの下側に入口室が設けられ、その入口室に、テーブルに形成される給排路に連通される。また、第2ピストンの上側に出口室が設けられる。シリンダ孔の周壁面に連通孔が開口される。連通孔と出力部材の外周面とによって切換え手段が構成される。その切換え手段の開口部を出力部材の外周面が跨いで移動することにより、作動室が連通孔を介して入口室に連通される状態と作動室が連通孔を介して出口室に連通される状態とに切換える。そして、第2ピストンが上昇されていくときに、出口室内の圧縮エアが、サポートロッドの下側に形成される収容室に供給される。このとき、出口室からのエア排出量に対して収容室の増加容量の方が多ければ、テーブル内に形成される通路およびハウジングの下壁に形成された呼吸孔から外気がハウジング内に供給される。また、出口室からのエア排出量に対して収容室の増加容量の方が少なければ、テーブル内の通路および呼吸路を通って外部へ排出される。また、第2ピストンが下降されていくと共に、第1ピストンが下降されていくときに、第1ピストンによって作動室の圧縮エアは出口室と呼吸路とを通って外部へ排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のワークサポートでは、テーブル内に給排路と排出路とを設ける必要があるので、複雑な構造となっている。また、ハウジングの下壁内に呼吸路が設けられるので、ハウジングの径方向の寸法がその排出路の寸法分だけ大きくなっている。
【0006】
本発明の目的は、簡素な構造で小型のワークサポートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明は、例えば、
図1から
図3、
図4、
図5、および
図6に示すように、ワークサポートを次のように構成した。
【0008】
ハウジング1の先端部に形成される挿通孔2に、サポートロッド3が挿入される。前記ハウジング1内でサポートロッド3が当該サポートロッド3の軸方向の先端側および基端側へ移動可能となっている。前記サポートロッド3の外周壁にコレット5が外嵌めされる。前記ハウジング1内にピストン12が前記軸方向へ移動可能に挿入される。作動室13に供給される圧縮ガスによってピストン12が前記コレット5を介して前記サポートロッド3をロック駆動する。前記ハウジング1の基端部に形成されるシリンダ孔22に出力部材24が前記軸方向へ移動可能となるように挿入される。前記サポートロッド3と前記出力部材24とを離間させるように付勢手段が付勢する。前記シリンダ孔22内であって、前記出力部材24の前記軸方向の基端側に入口室29が形成される。前記シリンダ孔22内であって、前記出力部材24の前記軸方向の先端側に出口室32が形成される。前記シリンダ孔22の周壁面に開口される連通孔41と前記出力部材24の外周面とによって切換え手段40が構成される。前記出力部材24の外周面が前記連通孔41を跨いで移動することにより、前記作動室13が前記連通孔41を介して前記入口室29に連通される状態と前記作動室13が前記連通孔41を介して前記出口室32に連通される状態とが切換え手段40によって切換えられる。前記挿通孔2と前記サポートロッド3との間に形成される環状空間2a、及び、前記ハウジング1の先端部に形成される排出口42aとを排出路42が有する。前記出口室32の圧縮ガスを前記排出路42の前記環状空間2aを通って前記排出路42の前記排出口42aから前記ハウジング1の外部へ排出する。前記出力部材24が前記軸方向の基端側限界位置から先端側限界位置まで移動するときに、当該出力部材24が前記出口室32から押し出すガスの排出量が、前記サポートロッド3が基端側限界位置から先端側位置へ移動されることにより当該サポートロッド3の基端側に形成される収容室45の容積よりも多くなるように設定される。
【0009】
上記の発明は次の作用効果を奏する。
【0010】
本発明のワークサポートでは、排出路が、ハウジングの先端部に形成される挿通孔とサポートロッドとの間に形成される環状空間と、ハウジングの先端部に形成される排出口とを有する。このため、ワークサポートをロック駆動させて出力部材を基端側限界位置から先端側限界位置へ移動させていくときに、その出力部材が出口室のガスを押し出して、押し出したガスをサポートロッドの基端側に形成される収容室に供給していく。サポートロッドはワークの基端面に当接されて停止されるが、出力部材は引き続き先端側限界位置まで移動される。すると、出口室から押し出されたガスが収容室の容積を超えて供給されるので、その過剰供給分のガスが排出路の環状空間を通って排出路の排出口からハウジングの外部へ排出される。また、ワークサポートをリリース駆動させてピストンを基端側へ移動させていくときに、ピストンが作動室のガスを出口室と環状空間とを通って排出口からハウジングの外部へ排出する。このため、本発明のワークサポートでは、上記の従来技術のようにハウジング外部のガスをハウジング内に取り込み、または、排出する呼吸孔を基端壁に設ける必要がなく、また、その呼吸孔につながる通路をテーブル内に設ける必要がない。従って、本発明では、ワークサポートを簡素な構造で小さく作ることができる。
【0011】
上記の本発明は、下記の(1)から(3)の構成を加えることが好ましい。
【0012】
(1)例えば、
図1から
図3に示すように、前記排出路42に開閉弁44が設けられる。前記開閉弁44が、前記挿通孔2の内周壁に装着されるダストシール43とそのダストシール43のリップ部43aが摺動可能に密着される前記サポートロッド3の外周面とによって構成される。
【0013】
この場合、出口室のガスが環状空間と、リップ部とサポートロッドとの間に形成される開弁隙間とを通ってハウジングの外部へ排出されることにより、ダストシールとサポートロッドとの間に堆積する切子などの異物を、排出ガスが吹き飛してリップ部上をクリーニングできる。
【0014】
(2)例えば、
図4および
図5に示すように、前記環状空間2aと前記ハウジング1の外部とを連通させる通路47,52が前記ハウジング1の先端部に形成される。その通路47,52が前記排出路42の一部を構成する。前記通路47,52に開閉弁48,53が設けられる。前記開閉弁48,53は、前記環状空間2aから前記ハウジング1の外部への圧縮ガスの流れを許容すると共にその逆の流れを制限する。
【0015】
この場合、排出路からのガスが必要な箇所に向けて排出されるように、ハウジングの先端部の所望する場所に排出口が設けられる。または、排出路からのガスが不要な箇所を避けて排出されるように、ハウジングに排出口が設けられる。
【0016】
(3)例えば、
図6に示すように、前記サポートロッド3に形成された筒孔3cと前記サポートロッド3の先端部における外部とを連通させる入口路66が前記サポートロッド3の先端部に形成される。その入口路66および前記筒孔3cが前記排出路42の一部を構成する。前記入口路66に開閉弁61が設けられる。前記開閉弁61は、前記筒孔3cから前記サポートロッド3の先端部における外部への圧縮ガスの流れを許容すると共にその逆の流れを制限する。
【0017】
この場合、排出路からのガスが必要な箇所に向けて排出されるように、サポートロッドの先端部の所望する場所に排出口が設けられる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によると、簡素な構造で小型のワークサポートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態を示し、ワークサポートのリリース状態を示す立面視の断面図である。
【
図2】
図2は、上記ワークサポートの動作を説明するための立面視の断面図であって、上記
図1に類似する図である。
【
図3】
図3は、上記ワークサポートのロック状態を示す立面視の断面図であって、上記
図1に類似する図である。
【
図4】
図4は、上記第1実施形態の変形例を示し、
図3に類似する図である。
【
図5】
図5は、本発明の第2実施形態を示し、
図3に類似する図である。
【
図6】
図6は、本発明の第3実施形態を示し、
図3に類似する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1から
図3は、本発明の第1実施形態を示している。この実施形態では、空圧式のワークサポートに本発明を適用した場合を例示してある。まず、上記ワークサポートの構造を説明する。
【0021】
固定台としてのテーブルTに収容穴が形成され、収容孔の内周壁に雌ネジ部が形成される。その雌ネジ部に、ハウジング1の外周壁に形成される雄ネジ部がねじ込まれて当該ハウジング1が収容孔に固定される。そのハウジング1は、上壁(先端部)1aと筒状の胴部1bと支持部材1cと下ブロック1dとを有する。その胴部1bの筒孔の下部に筒状の支持部材1cが固定される。その支持部材1cの筒孔に下ブロック(基端部)1dが固定される。そのハウジング1の上壁1aに挿通孔2が上下方向へ形成され、その挿通孔2にサポートロッド3が上下方向(当該サポートロッド3の軸方向の先端側および基端側)へ移動可能に挿入される。そのサポートロッド3は、筒状のロッド本体3aとそのロッド本体3aの上端部に螺合される押ボルト3bを有する。ロッド本体3aは、上下方向に形成される筒孔3cを備える。なお、本実施形態において、上壁1a,胴部1b,支持部材1c,下ブロック1dを別々の部材によって設けられることに代えて、それら部材のうちの2または3の部材を一体に形成するようにしてもよい。
【0022】
上記サポートロッド3の外周面の下半部分に狭持固定領域Rが設けられ、その狭持固定領域Rに筒状のコレット5が外嵌される。そのコレット5は、上すぼまりのテーパ外周面5aを備え、上下方向へ延びる1つのスリット5bによって弾性的に縮径されるようになっている。そのコレット5の外周側に環状の伝動具6が配置され、その伝動具6のテーパ内周面6aがコレット5のテーパ外周面5aに上側から対面される。そのテーパ外周面5aとテーパ内周面6aとの間に形成した環状テーパ隙間7には多数のボール8が挿入されている。なお、本実施形態では、伝動具6と後述する第1ピストン(ピストン)12とが別々に設けられているが、このような構成に限られず、伝動具6と第1ピストン12とを一体に形成してもよい。
【0023】
作動用の第1シリンダ10は、ハウジング1の胴部1b内に形成された第1シリンダ孔(シリンダ孔)11と、その第1シリンダ孔11と伝動具6との間に挿入された環状の第1ピストン(ピストン)12と、その第1ピストン12を下降させる作動室13と、その第1ピストン12を上昇させる第1バネ14とを備える。その第1バネ14は、伝動具6の下側に形成されるバネ室15に装着されている。
【0024】
より詳しくいえば、上記の第1ピストン12の上部が封止部材16によって上壁1aに保密状に案内されると共に、第1ピストン12の下部が別の封止部材17によって支持部材1cに保密状に案内されている。そして、作動室13へ圧縮エア(圧縮ガス)を供給することにより、第1ピストン12の上端部に形成した大面積の環状受圧面に下向きの力が作用すると共に、第1ピストン12の下端部に形成した小面積の環状受圧面に上向きの力が作用して、これらの上下の差力によって第1ピストン12が下降する(基端側へ移動する)。
【0025】
前記の第1バネ14は、ここでは圧縮コイルバネからなり、伝動具6の下面に装着した上バネ受け19とコレット5の下端部に装着した下バネ受け20との間に装着されている。なお、上バネ受け19が多数のボール8を受け止めている。また、第1バネ14が下バネ受け20を介してコレット5の下端面を支持部材1cに当接させている。
【0026】
上記の支持部材1cの筒孔内および下ブロック1dの筒孔内に進退用の第2シリンダ21が設けられる。その第2シリンダ21は、次のように構成されている。下ブロック1dの筒孔に大径の第2シリンダ孔(シリンダ孔)22と、支持部材1cの筒孔内に第2シリンダ孔22よりも小径のロッド孔23とが形成される。その第2シリンダ孔22に出力部材24の第2ピストン25が封止部材25aを介して保密状で上下方向(サポートロッド3の軸方向)の下限位置(基端側限界位置)と上限位置(先端側限界位置)との間で移動可能となるように挿入されると共に、ロッド孔23に出力部材24のピストンロッド26が挿入される。出力部材24は、ハウジング1の基端部に形成される上記第2シリンダ孔22に上下方向(サポートロッド3の軸方向)へ移動可能となるように挿入される。出力部材24は、第2ピストン25とピストンロッド26とで構成される。
【0027】
上記の第2シリンダ孔22内であって、出力部材24の軸方向(サポートロッド3の軸方向)の基端側に入口室29が形成される。その入口室29に圧縮エアの給排口30が連通される。また、第2シリンダ孔22内であって、出力部材24の軸方向(サポートロッド3の軸方向)の先端側に出口室32が形成される。第2ピストン25を下向きに後退させる第2バネ33がロッド孔23の上壁31と第2ピストン25の上面との間に装着される。本実施形態において、第2バネ33は、圧縮コイルバネによって構成されている。
【0028】
前記ピストンロッド26の先端部がサポートロッド3の筒孔3cに挿入されている。そのピストンロッド26の先端側の外周壁に案内溝35が上下方向へ形成される。サポートロッド3の筒壁に形成される貫通孔にピン36が装着され、そのピン36が案内溝35に挿入される。その案内溝35の上端壁に上係合部35aが形成され、その下端壁に下係合部35bが形成される。また、上係合部35aに係合可能な上係止部36aがピン36の上側壁面に形成され、下係合部35bに係合可能な下係止部36bがピン36の下側壁面に形成される。そのピストンロッド26の先端面と押ボルト3bの下端面との間に、サポートロッド3とピストンロッド26とを離間させる方向に付勢する進出バネ(付勢手段)38が装着される。本実施形態の進出バネ38は、圧縮コイルバネによって構成されている。ここで、本実施形態において、サポートロッド3の外径の寸法と第2ピストン25の外径の寸法とは、略同じになるように形成されている。また、ピストンロッド26の外径の寸法とサポートロッド3の筒孔3cの内径の寸法とは、略同じになるように形成されている。
【0029】
さらに、入口室29と出口室32とのうちの一方を作動室13に連通させる切換え手段40がワークサポートの基端側部分に設けられる。より詳しくいえば、下ブロック1dの筒壁に連通孔41が貫通される。連通孔41は、第2シリンダ孔22の周壁面に開口する。その連通孔41と作動室13とを連通させる通路が、支持部材1cに形成される。連通孔41と第2ピストン25(出力部材24)の外周面とによって切換え手段40が構成されている。
【0030】
上記の出口室32内の圧縮エアは、ハウジング1内に形成される排出路42を通って当該ハウジング1の外部へ排出される。なお、本実施形態の排出路42は、ピストンロッド26と支持部材1cの筒孔との間に形成される環状空間と、サポートロッド3の下端部に形成される連通溝3dと、コレット5のスリット5bと、上壁1aの挿通孔2とサポートロッド3との間に形成される環状空間2a等と、ハウジング1の先端部に形成される排出口42aとを有する。その排出路42の上端部(先端部)であって、上壁1aの挿通孔2の内周壁にダストシール43が装着され、そのダストシール43のリップ部43aがサポートロッド3の外周面に密着している。本実施形態では、上記ダストシール43と、ダストシール43のリップ部43aが摺動可能に密着されるサポートロッド3の外周面とによって開閉弁44が構成される。そして、排出路42内の圧縮エアの圧力が所定の圧力を上回ったときに、その排出路42の圧縮エアがサポートロッド3の外周面からリップ部43aを離間させる。これにより、開閉弁44は開弁され、排出路42内の圧縮エアが排出口42aからハウジング1の外部へ排出される。
【0031】
上記ワークサポートの作動を
図1から
図3を参照して説明する。
図1に示すリリース状態では、第1ピストン12及び伝動具6が第1バネ14によって上昇されていることにより、コレット5が当該コレット5の弾性復元力によって拡径している。また、第2ピストン25及びピストンロッド26が第2バネ33によって下降されている。これにより、ピストンロッド26が進出バネ38に抗して上係合部35aと上係止部36aとを介してサポートロッド3を下限位置に下降させている。
【0032】
上記リリース状態で、ワークWを押ボルト3bの上方位置に水平方向へ搬入する。
【0033】
そして、上記ワークサポートを
図1のリリース状態から
図3のロック状態に駆動させるときに、圧縮エアを給排口30から入口室29へ供給する。すると、まず、入口室29の圧縮エアが第2ピストン25およびピストンロッド26を第2バネ33に抗して上昇させていく。次いで、ピストンロッド26が進出バネ38を介してサポートロッド3を上昇させていく。このとき、出口室32内のエアが第2ピストン25によって当該出口室32の外部へ押し出されていく。ここで、本実施形態では、第2ピストン25が出口室32から後述の収容室45へ押し出すエアの排出量は、サポートロッド3が基端側限界位置から先端側位置へ上昇されることにより当該サポートロッド3の基端側に形成される収容室45の容量よりも多くなるように設定されている。よって、出口室32から押し出されたエアが、サポートロッド3の下端面と支持部材1cの上端面との間に形成される収容室45に流れ込むと共に、収容室45の容量を超えたエアは、排出路42を通ってハウジング1の外部へ排出される。その後、
図2に示すように、押ボルト3bの上端面がワークWに当接する。
【0034】
上記の第2ピストン25が上限位置へ移動することにより、第2ピストン25の封止部材25aが連通孔41の開口部を通り越える。すると、給排口30の圧縮エアが入口室29と連通孔41を順に通って作動室13へ供給される。そして、その作動室13の圧力が所定の設定圧力(第1バネ14の上方への付勢力に相当する押圧力)を越えると、その作動室13から第1ピストン12へ作用する空圧力の上下方向の差力が伝動具6に作用する。その下向きの差力が伝動具6を下方へ移動させると、その伝動具6のテーパ内周面6aがボール8を下方へ転動させながらコレット5のテーパ外周面5aにスムーズに係合していき、そのコレット5を縮径させる。これにより、その縮径されたコレット5がサポートロッド3の狭持固定領域Rを当該サポートロッド3の軸心に向けて押圧し、そのサポートロッド3を
図3に示す高さ位置で狭持固定する。ロック状態でワークWの上面を機械加工し、その加工時の押し下げ力をサポートロッド3のサポート力によって下方から強力に受け止めるのである。
【0035】
上記の機械加工が終了した後、入口室29の圧縮エアが給排口30を通って排出される。すると、まず、第2ピストン25およびピストンロッド26が下降していく。その後、サポートロッド3のロック状態が解除される。より詳しくいえば、次の通りである。
【0036】
上記の圧縮エアの排出により、まず、第2バネ33によって第2ピストン25とピストンロッド26とが下降していき、第2ピストン25の封止部材25aが連通孔41の開口部を通り越す。このとき、作動室13の圧縮エアが、前記の連通孔41と、出口室32と、前記の排出路42とを通って外部へ排出されていく。そして、作動室13の圧力が所定の設定圧力を下回ると、第1ピストン12及び伝動具6が第1バネ14によって上側へ押圧され、その伝動具6がテーパ内周面6aを介してボール8を転動させながらスムーズに上方へ移動する。これにより、コレット5が自己の弾性復元力によって拡径して、サポートロッド3のロック状態が解除される。このため、第2ピストン25およびピストンロッド26がさらに下降して、そのピストンロッド26が上係合部35aと上係止部36aとを介してサポートロッド3を
図1の下限位置に復帰させる。
【0037】
前記の実施形態は次の作用効果を奏する。
【0038】
上記の実施形態に示すワークサポートでは、排出路42が、サポートロッド3の外周面とハウジング1の挿通孔2の内周面との間に形成される環状空間2aと、そのハウジング1の先端部に形成される排出口42aとを有する。そのワークサポート3をロック駆動させて第2ピストン25を上昇させていくときに、その第2ピストン25が出口室32のエアを押し出して、押し出したエアをサポートロッド3の下側に形成される収容室45に供給していく。サポートロッド3は、ワークWの裏面に当接されて停止されるが、第2ピストン25は引き続き上限位置まで上昇される。すると、出口室32から押し出されたエアが収容室45の容積を超えて供給されるので、その過剰供給分のエアが排出路42の環状空間2aと開閉弁44の開弁隙間とを通って排出口42aからハウジング1の外部へ排出される。また、ワークサポート3をリリース駆動させて第1ピストン12を下降させていくときに、第1ピストン12が作動室13のエアを出口室32と環状空間2aと開閉弁44の開弁隙間を通って排出口42aからハウジング1の外部へ排出する。このため、本実施形態のワークサポートでは、上記の従来技術のようにハウジング外部のエアをハウジング内に取り込み、または、排出する呼吸孔を基端壁に設ける必要がなく、また、その呼吸孔につながる通路をテーブル内に設ける必要がない。従って、本実施形態では、ワークサポートを簡素な構造で小さく作ることができる。
【0039】
また、本実施形態のワークサポートは、前述のように、従来技術の呼吸路を省略しており、その呼吸路の分だけハウジング1の下ブロック1dおよび支持部材1cの直径寸法を小さくすることに加えて、さらにワークサポートを小さくために、次のように構成される。
【0040】
本実施形態のピストンロッド26は、円柱状に形成されており、従来技術のピストンロッドのようなピストンロッド本体部より大径に形成されるフランジ部をピストンロッドの先端部に有していない。このため、ピストンロッド26およびサポートロッド3の半径方向の寸法を小さく作ることができる。サポートロッド3が小さくなったことにより当該サポートロッド3の自重も低減されるので、サポートロッド3と出力部材24とを下降させる第2バネ33を細く(弱く)または/および短くすることができる。これにより、第2ピストン25の上面から支持部材1cの上端部までの距離を小さくできる。
【0041】
また、本実施形態では、小さくなったサポートロッド3に対して第2ピストン25はほぼ従来通りの大きさである。前述したように、ピストン25の直径寸法とサポートロッド3の外径寸法とは略同じに形成されると共に、ピストン25の最大ストロークとサポートロッド3の最大ストロークとが同じになるように設定している。また、ロック駆動時には、サポートロッド3はワークWに当接されて、ストロークの途中で停止される(最大ストロークだけ移動されない)が、第2ピストン25は全ストローク移動するので、第2ピストン25が出口室32のエアを押し出す排出量は、サポートロッド3の下側に形成される収容室45の容量を上回る。このため、ロック駆動時の排出路42内の圧力は、リリース状態の停止時に比べて上昇されることとなる。そして、排出路42内の上昇圧力が所定の圧力を上回ると、排出路42の圧縮エアが開閉弁44を構成するダストシール43のリップ部43aをサポートロッド3の外周面から離間させてハウジング1の外部へ排出される。なお、本実施形態では、第2ピストン25の直径寸法とサポートロッド3の外径寸法とを略同じに設定しているが、第2ピストン25の直径寸法がサポートロッド3の外径寸法よりも大きくなるように設定してもよい。また、第2ピストン25の直径寸法がサポートロッド3の外径寸法よりも小さくなるように設定してもよい。この場合、第2ピストン25の全ストロークをサポートロッド3のストロークより長くすることにより、ロック駆動時に第2ピストン25が出口室32のエアを押し出す排出量が、サポートロッド3の下側に形成される収容室45の増加容量に対して上回ればよい。
【0042】
図4および
図5は、上記の第1実施形態の変形例および本発明の第2実施形態を示している。この第1実施形態の変形例および第2実施形態では、上記の第1実施形態と同じ構成の部材には原則として同一の参照符号を付けてあり、その第1実施形態と異なる構成について説明する。
【0043】
図4に示す第1実施形態の変形例が上記の第1実施形態と異なる点は次の通りである。
【0044】
図4のワークサポートでは、ハウジング1の上壁1aに形成された挿入孔2にダストシール51が装着される。そのダストシール51は、サポートロッド3の外周面に摺動可能に密着される第1リップ部51aと、挿通孔2の内周面に密着される第2リップ部51bとを有する。そのダストシール51の下壁にサポートロッド3の半径方向に溝状の通路52が形成される。その通路52は、排出路42の一部を構成する。その通路52に開閉弁53が設けられ、その開閉弁53は、上記ダストシール51と、ダストシール51の第2リップ部51bが密着される挿通孔2の内周面とによって構成されている。このため、排出路42内の圧力が所定圧力を上回ると、排出路42の圧縮エアが通路52を通ってダストシール51の第2リップ部51bと挿通孔2の内周面との間の開弁隙間とを通って排出口42aからハウジング1の外部へ排出される。
【0045】
前記第1実施形態のワークサポートでは、サポートロッド3の周壁に形成される貫通孔にピン36が装着されると共にピストンロッド26の外周壁に案内溝35が形成される。これに代えて、
図4に示す変形例では、ピストンロッド26の外周壁からピン49がサポートロッド3の半径方向の外方へ向けて突設されると共に、サポートロッド3の周壁に長孔50が上下方向に形成される。そのピン49が長孔50に挿入されている。また、その長孔50の上端壁に上係止部50aが形成されると共に、長孔50の下端壁に下係止部50bが形成される。さらに、上係止部50aに当接可能な上係合部49aがピン49の上側壁面に形成されると共に、下係止部50bに当接可能な下係合部49bがピン49の下側壁面に形成される。
【0046】
図5に示す第2実施形態が上記の第1実施形態と異なる点は次の通りである。
【0047】
図5の第2実施形態において、サポートロッド3をピストンロッド26から離間させるように付勢する付勢手段は、次のように構成される。ピストンロッド26の先端部の外周壁に装着溝が周方向に形成され、その装着溝に封止部材46が装着される。そのピストンロッド26がサポートロッド3の筒孔3cに保密状で上下方向へ移動可能に挿入されている。サポートロッド3の筒孔3cとピストンロッド26と封止部材46とによってエア室(流体室)54が区画形成される。これにより、サポートロッド3に対してピストンロッド26が近づく方向へ移動されると、エア室54内のエアが圧縮される。その結果、エア室54内の圧縮エア(エアバネ)によってピストンロッド26に対してサポートロッド3が上方へ付勢される。なお、本実施形態において、流体室54にエア(空気)が封入されていることに代えて、他の流体、例えば、窒素などが流体室54に封入されてもよい。本実施形態において、サポートロッド3と出力部材24とを離間させるように付勢する付勢手段は、上記封止部材46と、封止部材46等によって区画形成される上記エア室54とで構成される。
【0048】
上記サポートロッド3の外周面と上壁1aに形成された挿通孔2の内周面との間に形成される環状空間2aと、ハウジング1の外部とを連通させる通路47が、ハウジング1の先端部に形成される。その通路47が排出路42の一部を構成している。その通路47の途中部に上壁1aと胴部1bの上部とに跨って開閉弁48が設けられる。上記の環状空間2a内の圧縮エアの圧力が所定の圧力を上回ると、その圧縮エアの圧力による右方への押圧力が開閉弁48の閉弁バネの左方への付勢力に抗して弁体であるボールを右方へ移動させて開閉弁48を開弁させる。環状空間2a内の圧縮エアの圧力が所定の圧力を下回っているときには、閉弁バネの左方への付勢力によってボールが弁座に係合されて開閉弁48は閉弁される。
【0049】
図6は、第3実施形態を示している。この第3実施形態では、上記の第1実施形態および第2実施形態と同じ構成の部材には原則として同一の参照符号を付けてあり、その第1実施形態および第2実施形態と異なる構成について説明する。
【0050】
固定台としてのテーブルTに収容穴が形成され、その収容孔にハウジング1の胴部1bが挿入されて固定される。ハウジング1の胴部1bの上部にフランジ部1eが設けられる。そのフランジ部1eに給排ポート60が形成される。その給排ポート60が、ハウジング1内に形成される給排路30を通って入口室29に連通される。圧縮エア源からの圧縮エアが給排ポート60と給排路30とを通って入口室29に供給される。
【0051】
サポートロッド3のロッド本体3aに形成された筒孔3cとサポートロッド3の先端部における外部とを連通させる入口路66が押ボルト3b内に形成される。その入口路66に開閉弁61が設けられる。開閉弁61は、筒孔3cからサポートロッド3の先端部における外部への圧縮エアの流れを許容すると共にその逆の流れを制限するものであって、例えば次のように構成される。
【0052】
開閉弁61の弁室62の下端面にテーパ状の弁面63が形成される。その弁面63に係合可能となるように、弁部材としてのボール64が弁室62内に当該弁室62の軸方向に移動可能となるように挿入される。その弁室62内であって、弁室62の天井面とボール64との間に閉弁バネ65が装着され、その閉弁バネ65がボール64を弁面63に向けて付勢している。なお、上記の入口路66は、ワークサポートの外部に出口路67を介して連通される。
【0053】
本実施形態の排出路42は、前記の環状空間2a、およびハウジング1の先端部に形成された排出口42a等に加えて、サポートロッド3のロッド本体3aに形成された筒孔3c、および上記入口路66を有する。これにより、排出路42内の圧縮エアの圧力が所定の圧力を上回ったときに、その排出路42の圧縮エアがボール64を弁面63から離間させる。その結果、開閉弁61は開弁され、排出路42内の圧縮エアが排出口67aからワークサポートの外部へ排出される。
【0054】
上記の実施形態は次のように変更可能である。
【0055】
前記の入口室29に供給される圧縮ガスとして圧縮エアに代えて、圧縮窒素などの他の圧縮ガスが用いられてもよい。前記出力部材24を下方へ移動させる駆動手段は、例示の第2バネ33に代えて、ゴム等の弾性体であってもよい。
【0056】
前記の多数のボール8に代えて、低摩擦機能を備えた円柱部材が用いられてもよい。
【0057】
前記の切換え手段40は、作動室13が入口室29に連通される状態と作動室13が出口室32に連通される状態とに切り換えるものであればよい。従って、第2ピストン25の外周面が連通孔41の開口部を全閉する瞬間があっても差し支えなく、又は、連通孔41が入口室29と出口室32との両方へ連通する瞬間があっても差し支えない。さらには、その切換え手段40は、連通孔41の開口部と第2ピストン25の外周面との組み合わせに限定されるものでないことは勿論である。
【0058】
前記連通孔41に、絞り路を設けてもよい。この場合、第1シリンダ孔11と第1ピストン12との間に形成される環状隙間や連通孔41の流動抵抗が大きくなるので、作動室13の昇圧時間および降圧時間が長くなる。これにより、第1ピストン12の下降開始および上昇開始が遅くなる。以上により、第1ピストン12によるサポートロッド3のロック開始およびロック解除の開始を遅らせることができるので、ピストンロッド26が上昇および下降した後にサポートロッド3を確実にロックおよびロック解除させることできる。
【0059】
前記の開閉弁44,48,53を省略してもよい。この場合、上記排出路42の端部をハウジング1の外部へ直接開口させてもよい。
【0060】
本発明は、例示した構造のワークサポートに適用することに代えて、別の構造のワークサポートに適用可能であり、さらには、ワークサポートとは異なる用途にも適用可能である。
【符号の説明】
【0061】
1:ハウジング,1a:上壁(先端部),1d:下ブロック(基端部),2:挿通孔,2a:環状空間,3:サポートロッド,5:コレット,12:第1ピストン(ピストン),13:作動室,22:第2シリンダ孔(シリンダ孔),24:出力部材,29:入口室,32:出口室,38:進出バネ(付勢手段),40:切換え手段,41:連通孔,42:排出路,42a:排出口,43:ダストシール,43a:リップ部,44:開閉弁,47:通路,48:開閉弁,52:通路,53:開閉弁,61:開閉弁,66:入口路.