(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】安全配慮義務履行支援システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20240507BHJP
【FI】
G06Q50/08
(21)【出願番号】P 2024030094
(22)【出願日】2024-02-29
(62)【分割の表示】P 2023141649の分割
【原出願日】2022-12-14
【審査請求日】2024-02-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519342965
【氏名又は名称】株式会社ホリケン
(74)【代理人】
【識別番号】100141173
【氏名又は名称】西村 啓一
(72)【発明者】
【氏名】堀 峰也
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-144710(JP,A)
【文献】特開2021-76454(JP,A)
【文献】特開2018-97754(JP,A)
【文献】特開2019-109718(JP,A)
【文献】特開2008-112219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運輸関連の車両の運転者の安全を管理する安全配慮義務履行支援システムであって、
前記運転者に操作される端末と、
前記車両または作業所に設置される設備と、
前記端末と通信可能に接続するセンターと、
を有してなり、
前記端末は、
前記安全に関わる事項を、前記センターから受信する受信部と、
前記安全に関わる事項を表示する表示部と、
前記運転者の生体属性を前記センターに送信する送信部と、
を備え、
前記センターは、
前記運転者の前記生体属性を前記設備に送給する送給部、
を備え、
前記設備は、
前記運転者の前記生体属性を識別する識別部と、
前記識別部により識別された前記運転者の前記生体属性を、前記送給部から送給された前記生体属性に基づいて認証する認証部と、
前記認証部により前記生体属性が認証されたとき、前記運転者の前記車両の運転、または、前記車両の前記作業所への入場、を許可する許可部と、
を備える、
ことを特徴とする安全配慮義務履行支援システム。
【請求項2】
運輸関連の作業所での作業に従事する作業員の前記作業所での安全を管理する安全配慮義務履行支援システムであって、
前記作業員に操作される端末と、
前記作業所に設置される設備と、
前記端末と通信可能に接続するセンターと、
を有してなり、
前記端末は、
前記安全に関わる事項を、前記センターから受信する受信部と、
前記安全に関わる事項を表示する表示部と、
前記作業員の生体属性を前記センターに送信する送信部と、
を備え、
前記センターは、
前記作業員の前記生体属性を前記設備に送給する送給部、
を備え、
前記設備は、
前記作業員の前記生体属性を識別する識別部と、
前記識別部により識別された前記作業員の前記生体属性を、前記送給部から送給された前記生体属性に基づいて認証する認証部と、
前記認証部により前記生体属性が認証されたとき、前記作業員の前記作業所への入場を許可する許可部と、
を備える、
ことを特徴とする安全配慮義務履行支援システム。
【請求項3】
前記安全に関わる事項は、安全教育に係る教育動画、または、作業毎の工種の動画、である、
請求項1または2記載の安全配慮義務履行支援システム。
【請求項4】
前記安全に関わる事項は、車両・道路に係るデータ、または、作業現場情報に係るデータ、である、
請求項1または2記載の安全配慮義務履行支援システム。
【請求項5】
前記安全に関わる事項は、前記作業所の掲示板に掲載される、注意事項に係るデータ、または、作業進捗状況に係るデータ、である、
請求項1または2記載の安全配慮義務履行支援システム。
【請求項6】
前記安全に関わる事項は、朝礼の動画、または、打合せ時の動画、である、
請求項1または2記載の安全配慮義務履行支援システム。
【請求項7】
前記安全に関わる事項は、車両ごとの入退出時間と、前記車両ごとの駐車場の位置と、前記車両ごとの移動計画と、の少なくともいずれか1である、
請求項1または2記載の安全配慮義務履行支援システム。
【請求項8】
前記安全に関わる事項は、前記運転者の健康状態である、
請求項1記載の安全配慮義務履行支援システム。
【請求項9】
前記安全に関わる事項は、前記作業員の健康状態である、
請求項2記載の安全配慮義務履行支援システム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運輸業および派遣業における車両運転者および物流現場作業員(その他の従業者を含む。)の労働災害を防ぐための作業員認証と安全管理に関わる手続きや教育・確認などの安全配慮義務履行支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
運輸業の労働災害は平成元年以降、17,000人台から13,000人台で推移しており、また全産業に占める割合も平成元年の7.9%から平成23年は12.2%へと上昇しています。これら陸運業の労働災害の内訳をみると、交通労働災害は全体の約 7%であるのに対し、荷役作業時の労働災害は約70%となっていることから、陸運業においては、荷役作業の安全対策が強く求められています。また、荷役作業時の労働災害の発生場所は、約70%が荷主等(荷主、配送先、元請事業者等をいう。)の事業場となっていることから、陸運事業者はもとより、荷主等においても、運輸事業者の労働者が行う荷役作業の安全確保に協力することが必要とされている。
運輸業における労働災害の直接原因は、作業方法の誤りや安全規律違反などの人的面と、設備の欠陥等の物的面とがある。労働災害のほとんどが設備・機械工具・原材料等の設置、使用、保守・点検等が適切に行われない人的要因に起因している。
また、運転時においては脇見運転・居眠り運転・まんぜん運転(他の事を考え気持ちが入っていない状態)などが交通事故の主要原因となっている。
【0003】
我が国の労働安全衛生法により、運輸業では運転前や作業開始前に方法を定めて、これを周知することが定められている。運輸業における安全配慮義務履行のための安全教育など労働災害を防ぐための「安全衛生管理体制の確立」、「機械設備・施設の安全」、「作業方法の安全」、「教育の実施」、「健康管理の実施」の開催が義務付けられている。
「安全衛生管理体制の確立」、「機械設備・施設の安全」、「作業方法の安全」、「教育の実施」、「健康管理の実施」、それぞれの開催内容は、書類による伝達、安全教育ビデオ等の鑑賞などアナログな作業となっている。
しかし、運輸業の作業開始時刻および作業場所は多様であり、さらに多忙な時間帯であり、安全教育が徹底されているとは言い難い。始業前の教育は、労働災害を防ぐ有効な手段となり得るが、欠席者・遅刻者・体調不良の作業員が発生している場合には、安全教育の徹底は実現しがたいという問題がある。
また、労働安全衛生法に定められている「安全衛生管理体制の確立」、「機械設備・施設の安全」、「作業方法の安全」、「教育の実施」、「健康管理の実施」の記録は、作業員による書類記入および管理者による書類管理となっており、従来の運用方法は認証、管理、確認などの手続きが人為的になされ、また、個別的に実行されてミスの発生や時間的なロスが生じていた。
【0004】
上記技術分野において、特許文献1には、あらかじめ登録された顔画像データと、建築現場のゲートに設けられた顔認証装置で取得した入退場者の顔画像データとを照合して、入退場者の入退場を認証する技術が開示されている。また、特許文献2には、入退場者が携帯する通信端末を用いた簡易な入退場の認証および登録により、入退場者の入退場を効率的に管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-058015号公報
【文献】特開2020-071814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、建築現場のゲートに顔認証装置を設ける必要があり、入退場者の入退場を効率的に管理することができなかった。また、入退場者が携帯する通信端末を用いて、入退場者の入退場を効率的に管理することは可能となるが、本来、入退場者を管理する目的は、安全教育の理解度による労働災害の防止であるべきである。
よって、クラウド、センター、設備、各種端末によって作業員の認証、管理、安全教育についての共有認知、確認などの統合システムを構築することが求められる。
【0007】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
クラウド、センター、設備、各種端末を統合システムによって運用する。
クラウドの利便性の活用は任意であって、センターの設置は作業所の数や継続性に対処・対応して運用される。設備は作業所のゲートや、作業所内の任意の適当箇所に設置される。
各種端末は携帯される情報端末であって、管理者、作業員などが操作する。
【発明の効果】
【0009】
本発明を実施したシステムによれば、典型的には運輸業現場であるが、配送などの物流センターにおける派遣業など、その他一般的な作業所において安全に関わる事項の了解と、遵守する意思の確認、当該作業所に入場する資格の有無の確認などが確実に効率的に時間をロスすることなく実行される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施例を添付図面にもとづいて説明する。
図1において1は作業所、2はセンター、3はクラウド、4は設備1、5は設備2、6は設備3、7は端末1、8は端末2。
センター、クラウド、設備1、2、3(以下設備)、端末1、2(以下端末)は入力部を備え作業所、作業員、作業内容、安全や管理上の事項その他の所定情報を入力する手段を備え、記憶部は本システムを動作させるプログラムや関連情報、データを記憶する手段を備え、中央処理部はシステムを動作させるプログラムを実行するための演質、検索、照合、認承、出力、表示、記憶、その他の処理をする手段を備え、出力、表示部はセンター、クラウド、設備、端末の各出力、表示部に情報データなどを出力、送給し、当該出力、表示部は当該情報、データを出力、表示する手段を備える。
【0012】
作業所1は屋内、屋外であり、複数個所であるかなどは任意である。センター2は作業所に近接する例と遠隔に設置される例がある。クラウド3は蓄積すべきデータの特性や他の外部システムとの連繋の有無により利用する。
4、5、6の設備1、2、3は認証対象や管理内容によって適当箇所に設置される。
7、8の端末1、2は管理者と被管理者の別、アクセス可能な情報やデータのレベルなどによって異なる機能を備える。
【0013】
本発明は典型的には運輸関連の車両および作業所で実施される。多様な契約によって事業、業務、作業などが分担され、各種情報やデータが付与される。権限や責任が異なり履行すべき業務、作業、確認すべき事項など様々である。特に安全に関わる伝達と受理は厳正であることが求められる。
【0014】
以下は一般化された用語例にもとづいて説明する。
端末は携帯端末であることが望ましく、スマートフォン他任意である。端末と設備は当該情報(以下各種データを含む。)を送受信する手段(機能)を備える。例として端末を携帯する者(管理者、被管理者など)の人的認証、職制、業務、権限などの確認すべき事項を相互に送受信してチェックする。設備と端末間でチェックする前記事項の他、事項の種類、レベルによってセンター、クラウドを介在させる例もある。
【0015】
具体的な例として、車両および作業所に入場可能な各種関係者のチェックに適用され、当該管理者(法人を含む。)が編成した従事者(運転および入場が認められた者)の属性(顔、指紋、虹彩、氏名、年齢、職制、作業内容・変更指示事項など)が認証される。従事者は当該管理者によってセンター(以下クラウドなどを含む。)に通知(送信)される。従事者に付与されたID、生体属性などがチェックされるのが一般である。
ここでは生体属性(顔、指紋、虹彩など)を例として説明する。(例としてセンターではなく設備に情報(生体属性)を入力する簡易的なシステムも可能である。)センターに通知された情報は運転および入場の可否や確認のチェックに供され、適宣な箇所に設置された設備に送給される。当該設備は当該従事者の生体属性を識別する必要機能を備え、所定の操作や提示によってチェックする。生体属性が認証されたときは、運転および入場を許可し記録し所定の通知(送信)がなされる。生体属性が異なり認証されないときは、所定の警告、アラート、通知、捕捉などがなされる。生体属性の識別とは別に本システムの系統とは独立した手続きで暗証番号(各従事者に付与された異なる番号)による確認が並用されることが望ましい。
【0016】
運転および入場の可否をチェックするための設備の他に、作業所内の適宣箇所に設備を備え、当該箇所でのニーズによるチェックをすることもできる。
機密性、精密性、作業の難易度、権限の有無、資格などを生体属制、ID、暗証番号などを組み合わせて所定の操作、機能によって当該設備がチェックする。
【0017】
ひとつの例として、センター(クラウド、設備を含む。)と端末が送受信してチェックすることもできる。
確認すべき事項として運転および入場の可否や資格、権限の有無の他に従事者が受領、了解すべき事項がある。
一般的な例として安全に関わる事項がある。
車両および作業所に入場する際に当該事項を了解し遵守する意思の確認が必要とされる例である。
当該事項は相当の時間を要し現地での設備による確認は困難である。現地での確認は事前のチェックを再確認することにすべきで、安全に関わる事項はセンターから端末に送給され、従事者が当該事項を了解し遵守する旨の承認届け出などが当該端末に入力され、センターに送信され入場資格が与えられることになる。
【0018】
運転および入場資格が与えられた時に当該従事者に固有のID、暗証番号が付与されるか、当該端末が識別されるか、従事者の生体属性に付加されてチェックされるかはシステム仕様によって選択される。従事者が安全に関わる事項を了解し、遵守する意思を示したことの証明として所定の操作を求めることがよい。携帯端末のディスプレイ上でのタップや指定番号の入力など、あるいは設備での所定の入力や操作などによることもできる。
【0019】
車両および作業所が複数個所に所在する例や、管理や権限を一元化する例、気象や事故、変更などの動的事象によって対処する例、業務継承などを予定する例、従事者に与えられる資格、権限、作業内容、ID、その他が変更される例、作業所に入場することなく業務を行う従事者のチェックをする例などがあり、本システムは各例に対処して適用することが可能である。
【0020】
教育動画を最後まで視聴した後、会社名、氏名をウェブ上でサインイン(記名)するようにし、どこの会社の誰が教育を受けたかを一覧表で確認できるようにする。
【0021】
動画視聴前後(安全教育)に教育者の顔写真を撮ることによりウェブ上でのサインインだけではなく、本当に動画を閲覧しているかを把握確認できる。
【0022】
動画閲覧中にランダムに表示される3つの数字のキーワード等を、閲覧後の入力画面に入力することにより、動画をしっかりと見せることができる。表示される数字のキーワード等を間違って入力すると、教育を完了することができない。なお、数字のキーワード以外の確認方法を実施してもかまわない。
【0023】
安全教育を携帯電話(スマートフォン)等のモバイル端末で事前に自社で行うことによって現場で教育する時間を短縮でき、効率よく、時間を有効に活用することができる。
【0024】
管理者は車両・道路および作業場情報などをPDF(Portable Document Format)に変換し、そのPDFデータを安全教育画面に添付することにより、教育受講者に車両・道路および作業場情報を確認させることができる。教育受講者はその車両・道路および作業場情報を確認しないと教育を終了できない。
【0025】
車両・道路および作業場情報を安全教育画面にPDF形式で添付することによって伝達漏れなどを防ぎ、安定した教育を統一し実施することができる。
【0026】
安全配慮義務履行支援システムを受講開始前、受講終了後に受講者の顔写真をスマートフォン等のモバイル機器などで撮影し、一元管理することにより受講を証明することもできる。
【0027】
管理者は車両・道路および作業場情報などをPDFに変換し、その変換データを自由に安全教育画面に添付・削除することで現場毎に専用の教育システムを作成することもできる。
【0028】
運転者および作業員アンケートをウェブ教育画面から受講者各個人でダウンロードできるようにすることで現場毎に受講者自身で活用することができる。
【0029】
管理者は運転者および作業員情報入力画面で運転者および作業員が自己申告し入力する血圧の数値を把握することができ、高血圧、低血圧の作業員は赤字で表示する事により管理者は一目で運転者および作業員の健康状態を注意し体調管理や気温等の変化による熱中症対策ができ運転者および作業員の体調変化についても事前に予防対策が出来る。
【0030】
車両および現場内の状況写真を、管理者もしくは作業員がスマートフォン等のモバイル端末で撮影し、その情報を安全配慮義務履行支援システム内で管理者および運転者および作業員間で共有することができる。
【0031】
運転者および作業員は新規入社から1週間未満、2週間未満、3週間未満、4週間未満の運転者および作業員は管理画面に表示され在職期間別で管理することもできる。
【0032】
管理者は安全配慮義務履行支援システム内で掲示板に注意事項を記載することにより運転者および作業員が日々の現場毎の諸注意(周辺環境・現場経路他)・作業進捗状況等をスマートフォン等のモバイル端末で確認することもできる。
【0033】
新規の運転者および作業員は車両および現場に入場する前にスマートフォン等のモバイル端末で安全教育を受講することにより車両および現場入場後の時間を重要事項の確認、変更や作業指示等の必要な情報のみに有効活用できる。
【0034】
新規現場での工程表等を登録し、作業工程(順序)が変わる場合等に最新情報へ簡単に変更指示をすることができる。
【0035】
安全教育から1ヶ月未満の運転者および作業員は管理者受講者一覧表に表示され、管理者は個別で指導教育することができる。
【0036】
運転者および作業員はスマートフォン(モバイル端末)等で教育を受講し顔写真、会社名、氏名、年齢、血液型、血圧、既往症、資格、免許等を入力する。未入力があると教育を修了することができない。
【0037】
教育画面を多言語通訳に変更する機能を使用することにより事前に外国人作業員への諸注意事項・作業内容を各自国の言語で外国人作業員が確認し理解することができる。
【0038】
運転者および作業員共通の教育をすることにより現場毎のルール(詳細)を指示する事ができ、運転者および作業員個人が受講証明を得ることによりお互いに見られているという意識を持ち作業の向上性・作業場の安全管理に努められる。
【0039】
派遣社員等、外部委託作業員の受け入れの際に、派遣会社にあらかじめ運転者および作業員システムの内容を送付することにより、現場への受入れを円滑に行える。
【0040】
ドローン等で現場敷地内の情報を撮影して、安全教育の内容に映像を組入れることにより、現場の見取り図や周辺状況を理解しやすくすることができる。
【0041】
スマートフォン(携帯端末)等で安全教育動画を事前に確認する事が出来ることにより大規模な人材の入れ替わりの多い現場での教育に掛かる時間を短縮し、重要事項の説明に時間を費やすことが出来る。
【0042】
人材派遣会社が安全配慮義務履行支援システムを使用することによって、派遣先(新規現場)に事前情報を入力・送信してもらうことで、派遣元でも教育管理ができる。
【0043】
書類アップロード機能により、その書類をスマートフォン等の入力機器で閲覧することによって、日々の管理書類のネットワーク上での入力、記入、またその確認が利用者間で可能になる。
【0044】
運輸会社側も、自運輸会社の教育終了者リストを閲覧でき、チェックマーク等つけることにより、当日の車両および現場に入っている人数、氏名を安全作業指示書に連動させることもできる。また、管理者も、運転者および入場者リストから当日の運転者および入場者一覧をソート(指定検索)し人数確認等できる。
【0045】
物流の現場など現場ごとの区切りがないときは、受入れ人数(出面)をシステムで一覧管理する事により、受入れの区切りをつけることができ、運送および作業期間で人数や金額を検討し、設定できる目安に活用できる。
【0046】
現場内の状況写真を、管理者、もしくは運転者および作業員がスマートフォン(モバイル端末)等で、静止画を記録し、システム内でその情報を管理者、運転者および作業員間で共有でき、逐次確認出来る。
【0047】
運転者および作業員が、現在自身で運転および作業をしているエリアを登録することができる機能を付けることにより、システム内で管理者、第三者(作業員・運輸会社)もその情報を確認し、進捗等のコメントを同時に登録することができる。
【0048】
過去に現場のルールに違反した運転者および作業員の履歴等を登録する機能を兼ね備えれば、他の作業場、現場でも確認でき、注意喚起をすることができる。
【0049】
管理者は選択した運転者および作業員のみと、画像、動画、コメントを個別で共有し行動の管理や指示等出来る。
【0050】
運輸会社側から現場乗入れ車両の詳細(車種・ナンバー・台数・乗務者)を同時に登録申請することにより、車両の出入管理が可能になる。
同じく申請内容を変更し、通勤車両の変更に対応できる。
【0051】
熱中症対策等で作業員は暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)の数値によりアラームやメッセージ等と連動させることで危険値の確認・指示が出来る。
【0052】
複合機器、コピー機、プリンター等印刷機器と当システムを連動することによって、アップロードされた書類(PDF)を出力することができる。
【0053】
朝礼や打合せ時の内容を動画で記録し添付することにより、安全配慮義務履行支援システム内で、伝え漏れ・聞き漏れが再確認出来る。
【0054】
自分の選択した人物のみと、画像、コメントを共有出来るページを開設することもできる。
【0055】
安全配慮義務履行支援システムの閲覧後は受講者が各自自分のスマートフォン(モバイル端末)等で教育受講済み画面を発行することにより受講確認が出来る。
【0056】
各受講済み者が携帯端末等で教育受講済み画面を表示する事により管理者は運転者および作業員の受講完了を素早く確認し管理する事が出来る。
【0057】
管理者は運転者および作業員が現場に乗り入れる車両登録等も同時に管理する機能を付けることにより車両の入退出や駐車位置等の事前確認や指示、移動計画を立てることができる。
【0058】
教育終了後に受講者の会社名、氏名、年齢、性別、既往歴、血液型、血圧等を証明書として発行し管理者は運転者および作業員情報を管理することができる。
【0059】
管理者、運転者および作業員共に現場の危険個所を携帯電話で動画撮影し現場内作業員と共有することでリアルタイムに現場の危険個所を把握することができる。
【0060】
運輸業社および派遣業社は作業手順書を登録しスマートフォン(携帯端末)で確認することによって作業手順の間違いを防止し、安全に作業を進めることができる。
【0061】
運転者および作業員のスマートフォン(携帯端末)等のGPS機能により運転者および作業員の現在位置を把握し、一定の設定時間(管理者任意設定)を超過すると管理者へ異常等のメール通知をすることもできる。
【0062】
運転者および作業員のスマートフォン(携帯端末)等のメールアドレスを登録することにより災害時(天災)に現場に入場している全ての運転者および作業員へ一斉緊急連絡をすることができる。
【0063】
運転および作業当日に主任者が工程の予定時間を入力することにより管理者は運転者および作業員の作業進捗状況を把握することができ、次工程の運転者および作業員への導入や部材の搬入目安を検討・計画をたてる事が出来る。
【0064】
業務工程を運転者および作業員(主任者)が入力することにより運転および作業工程の計画・実績を一覧表として印刷する事ができ、工程管理を円滑に確認・進める事が出来る。
【0065】
運転者および作業員がスマートフォン(携帯端末)等で進捗状況を写真で撮影しいつでも登録することが出来ることにより管理者は速やかに報告資料等の作成に使用することが出来る。
【0066】
業務日報等と連動させスマートフォン(携帯端末)等で入力することにより運転者および作業員の個人の出勤日も確認する事ができ、管理者は運転者および作業員の出勤状況を確認する事もできる。
【0067】
スマートフォン(携帯端末)で車両等の入力を行うことにより時間管理ができ、スムーズに車両を場内に入場させることができる。
【0068】
労災指定病院を設定することで災害が発生したときにスムーズに病院への連絡、病院までの最短時間の道順等を表示させることもできる。
【0069】
現場などの管理者自主検査、運輸会社自主検査等の管理項目等をスマートフォン(携帯端末)を使用し車両および現場状況を写真付きで管理でき共有することができる。車両および現場状況を管理者と運輸会社同士で確認、管理することができる。
【0070】
スマートフォンで車両および現場の危険個所等を写真で共有し管理者、運転者および作業員の携帯電話に通知することで危険個所を早期発見でき災害を防止することができる。
【0071】
運輸会社の作業手順書等を携帯電話で確認でき管理することができる。各運輸会社の状況を管理者、運輸会社互いに確認、共有することができる。
【0072】
管理者はシステム内で資料等をアップロードし運転者および作業員に教育資料として使用することで自由に教育内容を変更できる。
【0073】
会社、運転者および作業員のメールアドレスを登録し、早急に対応が必要な場合や災害等が発生した場合、速やかに伝達できるように一斉送信機能を付け、パソコンやスマートフォンなどで災害状況等を直ぐに確認できる。
また、内容を確認した会社、運転者および作業員は確認証明として同意欄にチェックする。管理者はメールが送られた会社、運転者および作業員が同意欄にチェックを入れたことを確認、一括管理ができる。
【0074】
スマートフォンなどで運転および現場入場時に運転者および作業員の顔写真の撮影、撮影日、撮影時間を記録することで運転者および作業員の労働日、労働時間等を会社別、氏名で管理することができる。
【0075】
運転者および作業員が現場を入退場する際にスマートフォンなどで顔写真を撮影することで入退場の日時、氏名と運転者および作業員の顔があっているかの確認をすることができる。
【0076】
GPS機能によって運転者および作業員の位置情報を管理でき、運転者および作業員が現場内の立入禁止エリアに侵入した際に、現場管理者へメールで通知することができる。
【0077】
車両および現場に設置している防犯カメラと運転者および作業員システムを連動させることによってシステム内で顔写真登録した施工業者の顔を顔認証システムで検知し、不審者の防止に繋がるとともにこのシステムを使って入退場を管理する事が出来る。
【0078】
新規社員教育などで、伝達事項を資料、動画にまとめて配信する事ができ、開催日当日に参加できない関係者もモバイル端末を使用して閲覧することにより最新の指示事項の情報共有が出来る。
【0079】
配転時教育などで、伝達事項を資料、動画にまとめて配信する事ができ、開催日当日に参加できない関係者もモバイル端末を使用して閲覧することにより最新の指示事項の情報共有が出来る。
【0080】
運輸会社は混在作業による事故を防止するため、混在作業を開始する前及び日々の安全サイクル活動時にすべての関係請負人の安全衛生責任者又はこれに準ずる者と十分な連絡及び調整を実施する事が出来るようにシステム上で工程を編集し運転者および作業員と共有する事が出来る。
【0081】
運輸会社は作業現場巡視の際に携帯端末のカメラ撮影をすることで危険個所及び共有したい状況をシステム内にアップロードすることにより、即時もしくは昼礼や翌日の朝礼までに指示を出すことが出来る。
【0082】
車両および現場内から災害等で避難する際にGPS機能を使い逃げ遅れた運転者および作業員の位置や確認する事が出来る。
【0083】
労働者に危険を生ずる箇所の携帯端末で撮影しシステム内にアップロードすることにより、管理側に危険個所の報告や是正依頼をすることができる。また、是正後の写真を撮ることにより車両および現場の是正報告書として管理する事が出来る。
【0084】
運輸および派遣業者は関係請負人に対し毎日その現場の運転者および作業員に作業開始前の安全作業打合せとして携帯端末を使用し資料で教育する事が出来る。また、教育受講者が受講完了証明の顔写真を撮影しシステムへアップロードすることで一括管理する事が出来る。
【0085】
新規社員教育、配転時教育などの会議内容及び作業間の連絡調整の結果を携帯端末で関係者へ周知する事が出来る。
【0086】
労働者の安全衛生意識の高揚、連絡の緊密化、労働者からの安全衛生状況の掌握を図る為、安全会議等で話す内容を事前にシステム内に入力することにより、管理者および労働者が事前にその情報を知り安全会議等や打合わせの会議資料として事前準備ができ、時間を有効的に活用する事ができる。
【0087】
システム内に運輸および派遣業者の会社名・担当者名・電話番号・FAXなどの基本情報を入力することにより体系図を作成する事ができる。
【0088】
事業者は運転および現場入場前に携帯端末で車両および現場の状況等の情報をシステム内にアップロードすることにより事前に新規現場に送り出す作業員を教育することができる。
【0089】
携帯端末のGPS機能を使用し重機の操縦者と手元作業者の距離を設定することにより、設定距離以内にお互いが近づいた際に警告音と、バイブレーションで危険を知らせることができる。
【0090】
車両および作業現場内の天気や熱中症情報をリアルタイムで受け取ることができる、また詳細設定が可能でアラームタイマーを設定することにより休憩時間を遵守させることができる。
【0091】
特定の運転者および作業員に対し個別またはグループ登録をすることによりチャット機能を使い会話ができる。
【0092】
新規社員教育時に会社の情報、作業内容を携帯端末で見せることにより正確な情報で教育する事ができる。
【0093】
運転者および作業員の有資格者情報を登録することにより人員配置の計画を立てることができ、管理者は受講者の会社名・氏名・顔写真を記録することにより適切な資格者の配置を確認、管理する事ができる。
【0094】
安全教育受講修了者一覧表をPDF出力する事ができ保存管理する事が出来る。
【0095】
管理者は動画を自由にアップロードする事ができ、現場毎の最適な教育を実施する事ができ、受講者を安全に詳細指示教育する事で管理する事が出来る。
【0096】
システム登録をしたと同時に請求書自動発行システムにより利用者とシステム販売会社へ自動でメールする事が出来る。作業毎の工種別の動画を適切な選択をし教育することにより、余計な項目を省くことで最適な教育を受講する事が出来る。
【0097】
システム内で各重機の作業計画書を入力することで事業者と作業員に重機の種類、作業範囲を周知・情報共有する事が出来る。
【0098】
システム内で点検票の点検項目をチェックと記録することにより車両および現場を一括管理する事が出来る、また不具合箇所が見られた際は携帯端末で写真を撮り、システム内にアップロードすることにより現場労働者・運輸および派遣業社に周知・緊急メールを送ることができ是正必要項目として管理者へ知らせることができる。
【0099】
車両位置および作業現場のリアルタイムの風速や悪天候の状況を携帯端末に知らせることができる。
【0100】
新型ウイルスなどで運輸および派遣業社と運転者および作業員が打合せ出来ない状況が発生したときにシステム内に情報を資料や動画でアップロードし、その情報を携帯端末で共有することができる。
【0101】
受講者は教育者(総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、作業主任者、作業指揮者、事業主、)の元、安全教育、新規社員教育、配転時教育などを受講した証明として承認欄にチェックする。
【符号の説明】
【0102】
1 作業所
2 センター
3 クラウド
4 設備1
5 設備2
6 設備3
7 端末1
8 端末2
【要約】
【課題】
運輸現場の従事者の認証、安全管理に関わる手続きを効率的に実施する。
【解決手段】
センター、設備、端末によって構成し、従事者の認証、安全に関わる事項の了解などの情報を分散管理して効率的に照合、確認を実行し、法令に定められている「安全衛生管理体制の確立」、「機械設備・施設の安全」、「作業方法の安全」、「教育の実施」、「健康管理の実施」に関する安全教育に安全配慮義務履行支援システムを活用する。
【選択図】
図1