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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】画像形成装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/393 20060101AFI20240507BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240507BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240507BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
B41J29/393 105
B41J29/38
B41J29/42 F
G03G21/00 386
G03G21/00 388
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2017162773
(22)【出願日】2017-08-25
(65)【公開番号】P2019038201
(43)【公開日】2019-03-14
【審査請求日】2020-07-21
【審判番号】
【審判請求日】2022-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091926
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 幸喜
(72)【発明者】
【氏名】上中 淳平
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】松田 直也
【審判官】門 良成
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-185941(JP,A)
【文献】特開2004-338308(JP,A)
【文献】特開2006-297739(JP,A)
【文献】特開2005-328350(JP,A)
【文献】特開2010-284891(JP,A)
【文献】特開2007-203736(JP,A)
【文献】特開2005-74644(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/393
B41J 29/38
B41J 29/42
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
JOBに基づいて転写媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、転写媒体の画像を読み取った読取画像を取得し、前記読取画像に基づいて転写媒体上の画像の良否を判定することができ、
前記判定において画像が不良であると判定された場合、JOB毎に、不良が検知された不良検知頁の元画像情報と、JOBが束物JOBである場合、不良検知頁を含む全頁の元画像情報とを出力履歴情報と紐付けて保存をし、紐付けられている元画像情報に基づいて少なくとも不良検知頁の再印刷を実行可能にし、
前記制御部は、再印刷の指示の際に、前記JOBが束物JOBであるかを判定し、束物JOBである場合、出力設定に沿った出力物として不良検知頁を含む当該JOBの全頁の出力物を出力するか、不良検知頁の任意頁を出力するかを選択可能とすることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記保存を不揮発性の記憶部に行うことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記画像が不良であると判定された場合、不良が検知された不良検知頁の元画像情報と、JOBが束物JOBである場合、不良検知頁を含む全頁の元画像情報とともにJOBの出力設定に関する情報を保存することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、転写媒体上の画像の良否を判定する際に、前記読取画像と、予め取得した正解画像との比較によって画像の良否の判定を行い、
前記画像が不良であると判定された場合、不良検知頁における元画像情報と正解画像とを、前記出力履歴情報に紐付けて保存することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、再出力された転写媒体の画像を読み取った読取画像を取得し、前記読取画像と前記正解画像とを比較して、再出力された転写媒体の画像の良否を判定することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
情報を表示する表示部を備え、
前記制御部は、前記出力履歴情報を前記表示部に表示する際に、前記不良検知頁の元画像を表示することが可能であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
転写媒体に画像を形成する画像形成装置を制御するコンピュータで実行されるプログラムであって、
転写媒体の画像を読み取った読取画像を取得するステップと、
前記読取画像に基づいて画像の良否を判定するステップと、
前記判定において画像が不良であると判定された場合、JOB毎に、不良が検知された不良検知頁の元画像情報と、JOBが束物JOBである場合、不良検知頁を含む全頁の元画像情報とを出力履歴情報と紐付けて保存するステップと、
前記JOBが束物JOBであるかを判定し、束物JOBである場合、出力設定に沿った出力物として不良検知頁を含む当該JOBの全頁の出力物を出力するか、不良検知頁の任意頁を出力するかを選択可能として再印刷の実行を可能にするステップと、を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、転写媒体上の画像の良否を判定することが可能な画像形成装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置の分野では、転写媒体上の画像を読み取り、読み取った画像データに基づいて、用紙に形成された画像の良否を検知することが可能な画像形成装置が知られている。このような画像形成装置においては、画像が不良であると判定されたヤレ紙の情報を表示部で確認したり、ヤレ紙の再出力を可能としたりすることが可能になっている。
【0003】
例えば、特許文献1では、印刷画像の読み取り処理により得られた検査画像データを用いて印刷画像の欠陥検査を行い、欠陥が発見された場合は、欠陥のあった欠陥画像データを保存し、表示部に履歴情報を表示する際に、履歴情報に欠陥画像データへのリンクを付加することが記載されている。
また、特許文献2では、印刷不良などが発生した場合に備えて印刷出力済みの画像を保存しておき、保存画像の再印刷動作を可能とした装置が記載されている。
さらに、特許文献3では、ヤレ紙と判定した用紙の画像を再出力用として記憶部に記憶しておき、ヤレ紙画像再出力選択画面においてヤレ紙の画像を表示し、ヤレ紙の再出力を行うことを可能とした装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-205722号公報
【文献】特開2001-186315号公報
【文献】特開2010-2463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の方法では、ヤレが検知された頁に対応する印刷用の元画像データを保存し、保存した元画像データを用いてヤレが検知された頁の再出力を行った場合に、所望の印刷物が得られないことがある。例えば、ヤレが検知されたJOBが束物JOBや両面JOB、ノンブル印刷を付加したJOBなどの場合、これらのJOBにおけるヤレ紙の再印刷では、束物や両面印刷、ノンブル印刷などが所望の出力物とは異なる出力物になってしまうという問題がある。
【0006】
本発明は上記課題を背景としてなされたものであり、画像の不良が検知されて再印刷を行う場合に、所望の出力物を得ることが可能な画像形成装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明の画像形成装置のうち、第1の形態は、JOBに基づいて転写媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、転写媒体の画像を読み取った読取画像を取得し、前記読取画像に基づいて転写媒体上の画像の良否を判定することができ、
前記判定において画像が不良であると判定された場合、JOB毎に、良が検知された不良検知頁の元画像情報と、JOBが束物JOBである場合、不良検知頁を含む全頁の元画像情報とを出力履歴情報と紐付けて保存をし、紐付けられている元画像情報に基づいて少なくとも不良検知頁の再印刷を実行可能にし、
前記制御部は、再印刷の指示の際に、前記JOBが束物JOBであるかを判定し、束物JOBである場合、力設定に沿った出力物として不良検知頁を含む当該JOBの全頁の出力物を出力するか、不良検知頁の任意頁を出力するかを選択可能とすることを特徴とする。
【0009】
他の形態の画像形成装置の発明は、前記形態の本発明において、前記制御部は、前記保存を不揮発性の記憶部に行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【0011】
他の形態の画像形成装置の発明は、前記形態の本発明において、前記制御部は、前記画像が不良であると判定された場合、不良が検知された不良検知頁の元画像情報と、JOBが束物JOBである場合、不良検知頁を含む全頁の元画像情報とともにJOBの出力設定に関する情報を保存することを特徴とする。
【0015】
他の形態の画像形成装置の発明は、前記形態の本発明において、前記制御部は、転写媒体上の画像の良否を判定する際に、前記読取画像と、予め取得した正解画像との比較によって画像の良否の判定を行い、
前記画像が不良であると判定された場合、不良検知頁における元画像情報と正解画像とを、前記出力履歴情報に紐付けて保存することを特徴とする。
【0016】
他の形態の画像形成装置の発明は、前記形態の本発明において、前記制御部は、再出力された転写媒体の画像を読み取った読取画像を取得し、前記読取画像と前記正解画像とを比較して、再出力された転写媒体の画像の良否を判定することを特徴とする。
【0019】
他の形態の画像形成装置の発明は、前記形態の本発明において、情報を表示する表示部を備え、
前記制御部は、前記出力履歴情報を前記表示部に表示する際に、前記不良検知頁の元画像を表示することが可能であることを特徴とする。
【0020】
本発明のプログラムのうち、第1の形態は、転写媒体に画像を形成する画像形成装置を制御するコンピュータで実行されるプログラムであって、
転写媒体の画像を読み取った読取画像を取得するステップと、
前記読取画像に基づいて画像の良否を判定するステップと、
前記判定において画像が不良であると判定された場合、JOB毎に、良が検知された不良検知頁の元画像情報と、JOBが束物JOBである場合、不良検知頁を含む全頁の元画像情報とを出力履歴情報と紐付けて保存するステップと、
前記JOBが束物JOBであるかを判定し、束物JOBである場合、力設定に沿った出力物として不良検知頁を含む当該JOBの全頁の出力物を出力するか、不良検知頁の任意頁を出力するかを選択可能として再印刷の実行を可能にするステップと、を前記コンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、転写媒体の出力物に不良が検知された場合に、再印刷において所望の出力物を確実に得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態の画像形成装置の機械的構成の概略を示す図である。
図2】同じく、機能ブロック図である。
図3】同じく、ヤレ検知シートに対する元画像表示画面を示す図である。
図4】同じく、ヤレ検知時にヤレ検知頁に関する情報を記憶する手順を示すフローチャートである。
図5】同じく、ヤレ検知頁の再出力手順を示すフローチャートである。
図6】同じく、束物JOBによる1部出力設定確認画面を示す図である。
図7】同じく、束物JOBにおけるヤレ検知のときに、ヤレ検知頁に関する情報を記憶する手順を示すフローチャートである。
図8】同じく、束物JOBにおけるヤレ検知頁の再出力手順を示すフローチャートである。
図9】同じく、両面印刷JOBにおけるヤレ検知シートの元画像表示画面を示す図である。
図10】同じく、両面印刷JOBにおけるヤレ検知シートの元画像表示画面を示す図である。
図11】同じく、両面印刷JOBにおいてヤレ検知を行う手順を示すフローチャートである。
図12】同じく、両面印刷JOBにおいてヤレ検知シートの再出力を行う手順を示す図である。
図13】同じく、ノンブルが付加されたJOBにおけるヤレ検知シートの元画像表示画面を示す図である。
図14】同じく、ノンブルが付加されたJOBにおいてヤレを検知した場合の手順を示すフローチャートである。
図15】同じく、ノンブルが付加されたJOBにおけるヤレ検知シートの再出力手順を示すフローチャートである。
図16】同じく、ヤレ検知の際に正解画像を記憶する手順を示すフローチャートである。
図17】同じく、ヤレ検知シートを再出力してヤレ判定を行う際の手順を示すフローチャートである。
図18】同じく、任意のシートを出力可能とした元画像表示画面を示す図である。
図19】同じく、出力方法の設定確認画面を示す図である。
図20】同じく、ヤレ検知頁が含まれるJOBの全頁を再出力する際の手順を示すフローチャートである。
図21】同じく、ヤレ検知頁の任意シートを選択して再出力する手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の画像形成装置の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
画像形成装置1は、図1に示すように、用紙搬送方向の上流側から順に、給紙装置40、装置本体10、読取装置20、後処理装置30の装置を備えている。各装置は電気的および機械的に接続されており、装置間での通信および用紙の搬送が可能となっている。
【0024】
本実施形態では、これらの装置によって画像形成装置1が構成されているものとしているが、本発明としては画像形成装置の構成がこれに限定されるものではない。例えば、装置本体10と読取装置20とによって画像形成装置が構成されるものでもよく、また、装置本体10のみで画像形成装置を構成し、装置本体10に読取装置20、後処理装置30、給紙装置40などを備えるものを画像形成システムとしてもよい。また、読取装置は、装置本体内に備えられていてもよい。
【0025】
給紙装置40は、複数の給紙段を備えており、各給紙段には用紙が収納されている。給紙段内の用紙は装置本体10の搬送経路13へ搬送され、装置本体10において用紙に画像が形成される。用紙は、本発明の転写媒体に相当する。なお、本発明としては転写媒体の材質は紙に限定されるものではなく、布やプラスチックからなるものであってもよい。また、本発明の転写媒体は、用紙が連続した連続紙などの連続転写媒体であってもよく、画像形成前や画像形成後にカットするものであってもよい。給紙装置の40の後段には装置本体10が接続されている。
【0026】
装置本体10は、その筐体の上部に操作部140を備えている。操作部140は、タッチパネル式のLCD141とテンキー等の操作キー群とを有しており、情報の表示および操作入力の受付が可能となっている。
【0027】
装置本体10は、さらに、筐体の上部に自動原稿給送装置(ADF)14を備えている。自動原稿給送装置(ADF)14は、原稿載置台にセットされた原稿を自動で給送するものであり、自動原稿給送装置(ADF)14で給送される原稿は、図2で示されるスキャナー部130によって読み取られる。
なお、原稿の読み取りは図示しないプラテンガラス上で行うことも可能である。
【0028】
装置本体10の下部側には、本体給紙部12が備えられている。本体給紙部12には用紙が収納されており、本体給紙部12内の用紙は搬送経路13へ供給される。用紙は、本発明の転写媒体に相当する。なお、本体給紙部12における転写媒体も給紙装置40と同様に用紙以外の材質のものを用いることができる。
装置本体10内の搬送経路13の周囲には図示しないローラー等が設けられており、搬送経路13は、給紙装置40または本体給紙部12から供給された用紙を搬送することができる。
【0029】
さらに、装置本体10では、搬送経路13の途中に、用紙に画像を形成する画像形成部11が設けられている。
画像形成部11は、各色用(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)用の感光体11aを有しており、感光体11aの周囲には、図示しない帯電器、LD、現像器、クリーニング部等が備えられている。また、画像形成部11は、各色用の感光体11aと接触可能な位置に中間転写ベルト11bを有している。中間転写ベルト11bは、その途中に設けられた二次転写部11cにおいて搬送経路13上の用紙と接触する。また、搬送経路13では、二次転写部11cよりも下流側の位置に定着器11dが備えられている。
【0030】
用紙に画像を形成する場合は、帯電器によって感光体11aが一様に帯電され、帯電された感光体11aに対し、レーザー光がLDによって照射されて感光体11a上に潜像が形成され、感光体11aに形成された潜像が現像器によって現像されてトナー像となる。
各色用の感光体上のトナー像は中間転写ベルト11bに転写され、中間転写ベルト11b上の画像は二次転写部11cにおいて用紙に転写される。その後、定着器11dによって用紙が加熱され、用紙上の画像が定着される。
【0031】
また、搬送経路13からは、定着器11dの下流側で反転搬送経路13aが分岐している。反転搬送経路13aからは、下流搬送経路13cが分岐しており、その下流側では退避搬送経路13bが分岐している。反転搬送経路13aは、退避搬送経路13bが分岐した以降の下流側では、画像形成部11よりも上流側で搬送経路13に合流している。
【0032】
反転搬送経路13aに搬送された用紙は、表裏の反転のみを行う場合は、一旦退避搬送経路13bに送られた後、逆走して下流搬送経路13cに送られる。下流搬送経路13cは、搬送方向下流側で搬送経路13に合流しており、下流搬送経路13cに送られる用紙は、表裏の反転が行われた状態で搬送経路13を通って下流側に搬送される。
用紙を反転して画像形成部11に環流する場合、用紙は、反転搬送経路13aから一旦退避搬送経路13bに送られ、逆方向に搬送されて下流側の反転搬送経路13aに送られ、画像形成部11の上流側で搬送経路13に合流され、その後、用紙の裏面側への画像形成が行われる。画像形成後の用紙は、後段の読取装置20の搬送経路23へ搬送される。
【0033】
また、装置本体10は制御部100を有している。制御部100は画像形成装置1全体を制御するものであり、CPUやメモリなどによって構成される。なお、制御部は装置本体外に設けられるものであってもよい。
【0034】
読取装置20は、搬送経路13に接続される搬送経路23を有しており、搬送経路23に沿って用紙が搬送される。
搬送経路23の途中には、用紙の搬送方向の順に、搬送される用紙の下面の画像の読み取りを行う画像読取部24と、用紙の上面の画像の読み取りを行う画像読取部25とが備えられている。画像読取部24、25における読み取りによって取得された画像データは装置本体10の制御部100に読取結果として送信され、制御部100では、取得した画像データに基づいて、正解画像との比較によるヤレの判定や、各種の処理や画像形成部11の調整等を行うことができる。
【0035】
画像読取部24、25は、CCDセンサーやCMOSセンサー等によって構成することができ、用紙の幅方向全面の画像の読み取りを行うことが可能である。なお、本発明では画像読取部の数は特に限定されるものではなく、1つの画像読取部を有するものとしてもよい。1つの画像読取部で用紙の両面の画像を読み取る場合は、用紙の片面を読み取った後で反転をさせて他面側の読取を行うようにしてもよい。また、ポイントで画像を読み取る測色機などであってもよい。なお、この実施形態では、2つの画像読取部を有するものについて説明をしたが、本発明としては画像読取部の数が限定されるものではなく、その数は1つでもよく、また、3つ以上でもよい。複数の画像読取部では種別の異なるものであってもよい。なお、この実施形態では、画像の正常、異常判定を制御部100で行うものとしているが、読取装置20で画像の判定を行うようにしてもよい。この場合、画像読取部24、25で読み取った画像を、読取装置20に備える読み取り制御部(図示しない)などで取得し、読み取り制御部で画像の良否の判定を行うことができる。この場合、装置本体10に備える制御部100と読み取り制御部とが協働して本発明の制御部として機能するものであってもよい。
【0036】
後処理装置30は、読取装置20の搬送経路23に接続されて用紙が搬送される搬送経路33を備えており、搬送経路33の中途に後処理部34が設けられている。
後処理部34は、所定の後処理を実行することが可能である。後処理としては、例えば、ステープル、パンチ、冊子処理などの適宜の処理や、折りを含む後処理、例えば、内三つ折り、中綴じ、Z折り、観音折り、四つ折り等の処理を行うことが可能である。後処理部34では、複数の後処理を行うものであってもよい。
搬送経路33は途中で分岐して第1排紙部31および第2排紙部32に接続されており、後処理部34を通過した用紙は第2排紙部32に排紙し、後処理が行われていない用紙は第1排紙部31に排紙することができる。なお、後処理を行わない用紙を第2排紙部32に排紙するようにしてもよい。
【0037】
なお、上記実施形態ではカラー印刷が可能な画像形成装置について説明しているが、本発明としては、単色での印刷を行う画像形成装置であってもよい。
【0038】
次に、画像形成装置1の制御ブロックを図2に基づいて説明する。
画像形成装置1は、主要な構成として、デジタルコピアと、画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160とを有している。デジタルコピアは、制御ブロック110、スキャナー部130、操作部140、およびプリンター部150を有している。画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160は、外部装置との間で入出力される画像データを処理するものである。
【0039】
制御ブロック110は、PCIバス112を有しており、PCIバス112は制御ブロック110内でDRAM制御IC111に接続されている。
PCIバス112には、コントローラーIC118を介してHDD119が接続されている。HDD119には、画像データやJOBデータ、ヤレ検知用の正解画像のデータ等の所望のデータを格納することができる。HDD119は、本発明の記憶部に相当する。
【0040】
また、制御ブロック110では、DRAM制御IC111に制御CPU113が接続されている
制御CPU113には、不揮発メモリ115が接続されている。不揮発メモリ115には、制御CPU113で実行されるプログラムや画像形成装置1の機械設定情報などの設定データ、プロセス制御パラメーター、JOBの出力履歴情報、用紙情報を含む設定情報等が読み書き可能に格納されている。また、不揮発メモリ115には、不良検知(以下適宜にヤレ検知という)された頁の画像データなどを格納することが可能である。さらに、ヤレ検知された頁などの元画像データ、ヤレ検知に用いられる正解画像のデータ等を印刷履歴情報に紐付けて保存することができ、印刷履歴にJOBの設定情報を含むものとすることができる。JOBの設定情報としては、用紙情報や排紙先の情報のほかに、冊子印刷など束物JOBであるか、両面印刷であるか、ノンブル情報を付加するJOBであるか等が保存される。
【0041】
制御CPU113は、プログラムの実行によって画像形成装置1の各部を制御することが可能であり、用紙の搬送や画像形成の制御、出力物の不良判定(以下適宜にヤレ判定という)、再印刷の実行などを行う。すなわち、制御CPU113と制御CPU113で動作するプログラムは、本発明の制御部100を構成する。制御CPU113で動作するプログラムには本発明のプログラムが含まれている。すなわち、本発明のプログラムは、制御部100をコンピュータとして動作する。なお、プログラムは、持ち運び可能な記憶媒体に格納されていてもよい。これらのデータは、HDD119に保存するものとしてもよい。なお、この実施形態では、制御CPU113の動作によって再印刷を実行するものとして説明しているが、元画像情報を印刷履歴情報と紐付けて保存することで、他の画像形成装置などで再印刷できるようにデータを提供するなどするものであってもよい。
【0042】
制御CPU113には、RTC(日時データ発生装置)125が接続されており、日時データを制御CPU113に送信することができる。
【0043】
また、制御CPU113には、スキャナー部130のスキャナー制御部132がシリアル通信可能に接続されている。
スキャナー部130は、CCD131と、スキャナー制御部132とを備えている。CCD131は用紙上の画像の光学読み取りを行い、スキャナー制御部132はスキャナー部130全体を制御する。スキャナー制御部132は、制御CPU113とシリアル通信可能に接続されており、制御CPU113による制御を受ける。なお、スキャナー制御部132は、CPUやCPUを動作させるプログラムなどによって構成することができる。 CCD131で読み取った画像データは、DRAM制御IC111を介して読み取り処理部116に送信され、読み取り処理部116において所定の補正等の処理がなされる。読み取り処理部116はDRAM制御IC111に接続されている。
【0044】
操作部140は、タッチパネル式のLCD141と、操作部制御部142とを備えている。LCD141では各種の情報の表示および操作入力が可能となっている。なお、操作入力は、操作キー等によって行うこともできる。例えば、ヤレ検知された場合のヤレ紙の元画像の表示やヤレ画像の表示、正解画像の表示などを行うことができる。さらにヤレ検知された際の再出力指示や再出力を全頁で行う、ヤレ紙の任意の頁を選択して行うなどの指示操作を可能にする。
【0045】
操作部制御部142は、操作部140の全体を制御するものである。操作部制御部142は制御CPU113とシリアル通信可能に接続されており、操作部140は制御CPU113によって制御される。操作部制御部142は、CPUやCPUを動作させるプログラムなどによって構成することができる。
操作部140では、LCD141や操作キーを通じた操作入力により、装置本体10、読取装置20、後処理装置30などに対する各種の設定を行うことが可能であり、設定に基づいて、制御部によって、画像形成や用紙の搬送、ヤレ判定の有無、後処理の有無等の動作が制御される。
また、操作部140では、画像形成装置1における設定や動作指令などの動作制御条件の入力や、設定内容、機械状態、情報の表示等が可能になっており、例えば、JOBの出力履歴や、後述するヤレ判定機能においてヤレと判定されたJOBの履歴情報の表示を行うことが可能である。操作部140は、本発明の表示部に相当する。
【0046】
DRAM制御IC111には、画像メモリ120が接続されており、画像メモリ120には、スキャナー部130で取得した画像データや、外部の装置からネットワーク2を通して取得した画像データを格納することができる。すなわち、画像メモリ120には、印刷するJOBの画像データを格納することができる。
画像メモリ120は、圧縮メモリ121とページメモリ122とを有している。圧縮メモリ121には、圧縮された画像データが格納され、ページメモリ122には、画像形成用の非圧縮のページ画像データが一時的に格納される。
【0047】
また、画像メモリ120には、複数のJOBに関する画像データを保存することができる。さらにはJOBの設定情報や予約されたJOBの画像データなどを保存することができる。なお、これらのデータは、HDD119に格納することもできる。
【0048】
DRAM制御IC111には、圧縮/伸長IC117が接続されている。圧縮/伸長IC117では、画像データの圧縮や、圧縮された画像データを伸長することができる。
【0049】
DRAM制御IC111には、さらに、書き込み処理部123が接続されている。書き込み処理部123は、LD154Aにおける画像形成動作に用いるためのデータ処理を行う。
また、制御CPU113には、プリンター部150のプリンター制御部154が接続されている。プリンター制御部154は、CPUや記憶部等によって構成されており、制御CPU113の指令を受けてプリンター部150の全体を制御し、LD154Aによる画像形成動作を制御する。LD154Aは、各色用のLDを総称するものである。また、プリンター部150は、画像形成部11や、搬送経路22を含む搬送部を制御することができる。
【0050】
さらに、制御CPU113には、LAN制御部127が接続されており、LAN制御部127には、LANインターフェース128が接続されている。LANインターフェース128には、ネットワーク2やその他のネットワークなどを接続することができ、LANインターフェース128を介して外部の装置との間でデータの送受信を行うことができる。
【0051】
また、PCIバス112には、画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160のDRAM制御IC161が接続されている。
画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160では、DRAM制御IC161に画像メモリ162が接続されており、DRAM制御IC161には、コントローラー制御部163が接続されている。さらに、DRAM制御IC161に、LAN制御部164、LANインターフェース165が接続されている。LANインターフェース165は、ネットワーク2に接続されている。
【0052】
ネットワーク2には、外部装置3や他の画像形成装置4、5などが接続されており、画像形成装置1では、ネットワーク2を通じて、外部装置3や他の画像形成装置との間でデータの送受信を行うことができる。なお、ネットワーク2は、LANの他にWANとして使用されるものであってもよく、無線、有線を問わない。
【0053】
外部装置3は、端末として機能する装置や画像形成装置を管理する装置などとして用いることができる。外部装置3は、外部装置3全体を制御する外部装置制御部300を有しており、外部装置制御部300は、CPUやCPUを動作させるプログラム、記憶部などによって構成することができる。なお、外部装置制御部300は、画像形成装置1、4、5と通信を行って管理することもでき、この場合、外部装置制御部300は、画像形成装置を管理する制御部として機能する。
また、外部装置3は、情報を表示可能な外部表示部310を有している。外部表示部310には、JOBの出力履歴情報等を表示することができる。
【0054】
外部装置3では、直接画像形成装置を制御するようにしてもよく、また、画像形成装置へ制御内容の指示を行って、この指示内容によって画像形成装置の制御部で制御が行われるようにしてもよい。
外部装置3は、読取装置20の読取結果を取得して、用紙の良否判定を行い、不良検知用紙の元画像の保存や画像形成装置における再印刷の実行に対する制御を行うことができる。この形態では、外部装置制御部300で動作するプログラムは、外部装置制御部300をコンピュータとして動作する本発明のコンピュータに相当する。
【0055】
次に、上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
先ず、画像形成装置1において画像データを蓄積する手順について説明する。
スキャナー部130で原稿の画像を読み取り、画像データを生成する場合、スキャナー部130に原稿を載置し、CCD131により原稿の画像を光学的に読み取る。この際は、制御CPU113から指令を受けたスキャナー制御部132がCCD131の動作制御を行う。
CCD131で読み取られた画像は、読み取り処理部116に送られ、読み取り処理部116において所定のデータ処理がなされる。データ処理された画像データは、圧縮/伸長IC117に送出され、圧縮/伸長IC117において所定の方法によって圧縮され、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリ121やHDD119に格納される。
圧縮メモリ121やHDD119に格納された画像データは、制御CPU113によってJOBとして管理することができる。
【0056】
一方、画像データを外部から取得する場合、例えば、外部装置3や他の画像形成装置4、5などからネットワーク2を通して画像データを取得する場合は、画像処理部(プリント&スキャナーコントローラー)160のLANインターフェース165を介して画像データを受信する。受信した画像データは、LANインターフェース165、LAN制御部164、DRAM制御IC161を介して画像メモリ162に格納される。
その後、画像メモリ162に格納された画像データは、DRAM制御IC161、PCIバス112、DRAM制御IC111を介してページメモリ122に一旦格納される。 ページメモリ122に格納された画像データは、DRAM制御IC111を介して圧縮/伸長IC117に順次送られて圧縮処理され、圧縮後の画像データは、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリ121やHDD119へ送られ、圧縮メモリ121やHDD119に格納される。格納された画像データは制御CPU113による管理がなされる。
【0057】
画像形成装置1で画像出力を行う場合、すなわち複写機やプリンターとして使用する場合、圧縮メモリ121や不揮発メモリ115、HDD119などに格納された画像データを、DRAM制御IC111を介して圧縮/伸長IC117に送出し、画像データを伸長する。伸長された画像データはDRAM制御IC111を介して書き込み処理部123へ送出され、書き込み処理部123にて繰り返しLD154Aに展開し、LD154Aによって画像データに基づいて画像形成が行われ、電子写真方式によって用紙に画像データが印字される。
【0058】
画像形成装置1を複写機として使用する場合は、操作部140上で設定された印刷条件(プリントモード)等の情報を通知し、制御CPU113で設定情報を作成する。作成された設定情報は制御CPU113内のRAMに格納することができる。
画像形成装置1をプリンターとして用いる場合、印刷条件は、外部装置3内のプリンタドライバで設定することができる。ここで設定された印刷条件は、画像と同様に(外部装置3→ LAN IF165→ 画像メモリ162→ DRAM制御IC161(コントローラー)→ DRAM制御IC111(本体)→ ページメモリ122の順で送信され、ページメモリ122に格納される。
【0059】
次に、画像形成装置1におけるヤレ検知およびヤレ検知頁の再出力について説明する。
画像形成装置1では、画像形成部11で画像が形成された用紙を画像読取部24、25で読み取って読取画像データを読取結果として取得し、その後、取得した読取画像データと、予め用意された正解画像とを比較し、比較結果に基づいて、用紙上の画像の良否を判定することができる。画像の良否の判定は、例えばパターンマッチング等の手法により行うことが可能であり、比較結果における差分が所定値以上であった場合に、画像を不良と判定することができる。なお、比較結果によってヤレと判定する基準は変更可能としてもよく、ユーザが変更できるものとしてもよい。また、ヤレ検知の方法は特に限定されるものではなく、正解画像との比較により行わないものであってもよい。
【0060】
不良と判定された画像を有する頁は、ヤレ検知頁と判定され、ヤレ検知頁を含む用紙はヤレシート(ヤレ紙)と判定される。ヤレを検知した場合は、印刷を停止してもよく、ヤレ紙を通常の排紙先とは異なる場所に排紙するようにしてもよい。ヤレ検知頁は、本発明の不良検知頁に相当する。
なお、ヤレ判定に用いる画像は、例えば、JOBの出力前に予め画像の印刷を行い、印刷された画像を読み取って取得した正解画像を利用することができる。また、元印刷画像を比較用の画像とするものであってもよい。比較用の画像は、不揮発メモリ115やHDD119等に記憶することができる。
【0061】
ヤレを検知した場合、下記の表1に示されるように、ヤレ検知履歴リストにJOBの情報を記録して、不揮発メモリ115やHDD119に保存することができる。また、この際に、ヤレ検知頁の元画像情報も合わせて保存する。元画像情報は、印刷に用いた画像データを指す。表1は、ヤレ検知履歴リストの例を示している。なお、保存先は、画像形成装置1に備える記憶部に限定されず、画像形成装置外の記憶部などであってもよく、例えば、ネットワークを介して接続された外部記憶装置などに、元画像情報や印刷履歴情報などを保存するものであってもよい。
【0062】
表1の例では、ヤレが検知されたJOBの出力日時、ID、ファイル名、枚数、部数が記録されている。
ヤレ検知シート欄において「参照」釦が押下可能に表示されており、「参照」釦を押下することで、ヤレ検知履歴リスト画面から、図3のヤレ検知シートの元画像表示画面へ移行する。なお、表1において「削除」釦が押下されると、該当JOBのヤレ検知履歴情報および元画像情報が削除される。
なお、ヤレ検知リストは、画像形成装置1の操作部140に表示してもよく、外部装置3の外部表示部310や、画像形成装置1を管理する他の装置の表示部、端末等に表示するようにしてもよい。
【0063】
ヤレ検知履歴リストは、この実施形態では、本発明の印刷履歴情報に相当する。元画像情報と印刷履歴情報とが紐付けされており、さらに、jobIDは、JOB設定情報を含んでおり、JOB設定情報が紐付けされて保存されている。この形態では、印刷履歴情報としてヤレ検知をしたJOBをリストに表示しているが、ヤレが検知されなかったJOBを含めて、印刷履歴として保存、表示するものであってもよい。
【0064】
【表1】
【0065】
図3は、元画像を表示した表示画面1400を示す図である。表示画面1400は、操作部140や外部装置3の外部表示部310等に表示することができる。
表示画面1400では、中央に元画像1410が表示されており、元画像1410の表示欄の左側には、JOB設定情報1411が表示されている。ここでは、JOB設定情報1411には、ヤレが検知されたシートNo.、部数、給紙トレイ、用紙サイズ、紙種、坪量、色紙、排紙トレイの情報が表示されている。なお、表示される情報は本発明としては特に限定されず、上記以外の情報を表示するようにしてもよい。
また、元画像の表示領域の下方には、「前へ」釦1420、「再出力」釦1421、「次へ」釦1422が表示されている。ヤレ検知頁が複数存在する場合は、「前へ」釦1420を押下すると1つ前の元画像が表示され、「次へ」釦1422を押下すると1つ後の元画像が表示される。「再出力」釦1421が押下されると、ヤレ検知頁を出力するJOBを生成し、出力することができる。なお、「前へ」、「次へ」の押下では、別の頁のヤレ検知頁が表示されるものとしてもよい。
【0066】
次に、ヤレ検知の際の動作および再出力時の動作の詳細を図4図5に基づいて説明する。なお、以下の手順は制御部100または外部装置制御部300の制御によって実行される。以下のフローチャートについても制御部100または外部装置制御部300の制御によって実行されることは同様である。
ヤレ検知時に元画像データを保存する手順を図4のフローチャートに基づいて説明する。
先ずJOBをスタートする(ステップs1)。JOBスタートでは、JOBに基づいて用紙に画像を形成することができる。その後、用紙上の画像の読み取りが行われ、読取画像すなわち読取結果を取得する(ステップs2)。画像の読み取りは画像形成装置の画像読取部で行うものでもよく、また、画像形成装置外の画像読取装置で読み取った読取結果を取得するものであってもよい。画像形成装置外の読み取りでは、読み取りの指示を外部に行い、外部から読取結果を取得する。
【0067】
次に、読取画像に基づいて画像の良否を判定する(ステップs3)。画像の良否では、予め取得してある正解画像と読取画像の比較により行うことができる。但し、本発明としては画像の良否判定の方法がこれに限定されるものではない。
画像の良否判定の結果、ヤレが検知された場合(ステップs3、YES)、ヤレ検知履歴リストに各種JOB情報を記録し(ステップs4)、JOBのIDとヤレ検知頁のJOBの元画像情報とを記録し(ステップs5)、JOBを終了する(ステップs6)。一方、ステップs3において、ヤレを検知しなかった場合(ステップs3、NO)、ステップs6へ移行し、そのままJOBを終了する(ステップs6)。
【0068】
次に、図5のフローチャートに基づいて、ヤレ検知頁を再出力する手順を説明する。
まず、図3に示すヤレ検知履歴リスト画面を表示し(ステップs10)、ヤレ検知履歴リスト画面において、再出力したいJOBのヤレ検知シート欄の「参照」釦が押下されると(ステップs11)、ヤレ検知シートに対する元画像情報画面が表示される(ステップs12)。
次に、元画像情報画面において「次へ」釦が押下されたかを判定する(ステップs13)。元画像情報画面において「次へ」釦が押下されると(ステップs13、YES)、1つ次のヤレ検知シートに対する元画像情報を表示する(ステップs14)。
ステップs14の後、またはステップs13で「次へ」釦が押されないと(ステップs13、NO)、元画像情報画面において「前へ」釦が押下されたかを判定する(ステップs15)。
【0069】
元画像情報画面において「前へ」釦が押下されると(ステップs15、YES)、1つ前のヤレ検知シートに対する元画像情報を表示する(ステップs16)。
ステップs16の後、またはステップs15で「前へ」釦が押下されないと(ステップs15、No)、「再出力」釦が押下されることにより(ステップs17)、表示されている元画像によって表示設定によって1頁1部JOBが新規生成され(ステップs18)、新規生成されたJOBを出力し(ステップs19)、JOBを終了する(ステップs20)。上記手順により、ヤレ検知頁の再印刷を行うことができる。
【0070】
(JOBが束物JOBである場合)
ヤレが検知されたJOBが束物JOBである場合がある。束物JOBは、画像形成後にステープル処理や冊子処理などの後処理が行われて、束となった状態で出力されるJOBである。ヤレが検知された束物JOBにおいて、ヤレ検知頁の元画像情報だけを保存して再印刷出力すると所望の出力物が得られない。
本実施形態では、印刷JOBが束物JOBである場合、ヤレ検知頁を含む全頁の元画像情報を保存し、印刷履歴情報との紐付けを行う。ヤレ検知頁の再出力指示がなされると、ヤレ検知頁を含む全頁を再印刷する。
【0071】
ヤレ検知されたJOBが束物JOBである場合、図3の表示画面1400で「再出力」釦1421が押下されると、図6に示すように、表示画面1400にポップアップ画面1450が表示される。
ポップアップ画面1450内のメッセージ表示欄1451に、「束物JOBのため、ヤレ検知シートを含む1部出力を行います」とするメッセージが表示されている。
メッセージ表示欄1451の下方側に「OK」釦1452と「キャンセル」釦1453が表示されており、「OK」釦が押下されると、1部出力が行われる。「キャンセル」釦1453が押下されると、出力をキャンセルし、ポップアップ画面1450が閉じられる。
【0072】
束物JOBにおいてヤレ検知を行う手順を図7のフローチャートに基づいて説明する。
JOBをスタートし(ステップs30)、ステップs2と同様に、用紙上の画像の読み取りが行われる(ステップs31)。次に、読取画像の良否を判定する(ステップs32)。
【0073】
読取画像の良否判定においてヤレが検知された場合(ステップs32、YES)、ヤレ検知履歴リストに各種JOB情報を記録し(ステップs33)、JOBが束物JOBであるかを判定する(ステップs34)。判定は、JOBの出力設定情報などに基づいて行うことができる。束物JOBである場合(ステップs34、YES)、JOBのIDとJOBの全頁の元画像情報とを記録し(ステップs35)、JOBを終了する(ステップs37)。ヤレが検知されない場合(ステップs32、NO)、JOBを終了する(ステップs37)。
【0074】
ステップs34において、JOBが束物JOBでない場合(ステップs34、NO)、JOBのIDとヤレ検知頁のJOBの元画像情報とを記録し(ステップs36)、JOBを終了する(ステップs37)。
【0075】
次に、束物JOBの再出力時の手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。
ヤレ検知履歴リスト画面を表示し(ステップs40)、ヤレ検知履歴リスト画面において、再出力したいJOBのヤレ検知シート欄の「参照」釦が押下されると(ステップs41)、ヤレ検知シートに対する元画像情報画面(図6)が表示される(ステップs42)。
その後、「再出力」釦が押下されると(ステップs43)、表示画像JOBの設定が束物JOBであるかを判定する(ステップs44)。
【0076】
束物JOBである場合(ステップs44、YES)、束物JOBによる1部出力設定確認画面を表示し(ステップs45)、キャンセル釦が押下されたかを判定する(ステップs46)。キャンセル釦が押下された場合(ステップs46、YES)、ステップs42に戻る。キャンセル釦が押下されていない場合(ステップs46、No)、OK釦が押下されると(ステップs47)、元画像の全頁を、表示設定によって出力する1部JOBを新規生成する(ステップs48)。その後、新規生成されたJOBを出力し(ステップs50)、JOBを終了する(ステップs51)。
【0077】
ステップs44において、表示画像JOBの設定が束物JOBでない場合(ステップs44、NO)、表示されている元画像を、表示設定によって出力する1頁1部JOBが新規生成し(ステップs49)、新規生成されたJOBを出力し(ステップs50)、JOBを終了する(ステップs51)。
上記手順により、ヤレ検知したJOBが束物JOBである場合に、所望の出力状態でJOBの再出力を行うことが可能となる。
【0078】
(両面印刷JOBの場合)
ヤレ検知頁が両面シートである場合がある。ヤレ検知頁の片面の元画像情報だけを保存して再印刷出力すると所望の出力物が得られない。
本実施形態では、ヤレ検知頁が両面シートである場合、少なくとも、元画像情報として、ヤレ検知頁およびその反対面の頁の元画像情報を保存し、ヤレ検知リスト情報に関連付けを行う。そして、ヤレ検知頁の再印刷の指示がなされると、少なくとも、ヤレ検知頁およびヤレ検知頁の反対面の頁の再印刷を行う。
【0079】
図9および図10は、ヤレ検知された両面印刷JOBにおける元画像の表示画面1500を示している。
表示画面1500では、図3の表示画面1400と同様に、中央に元画像1510が表示されており、元画像1510の表示領域の左側に、JOB情報1511が表示されている。元画像1510の表示領域の右側に、ヤレ検知シートのオモテ面を表示するための「オモテ」釦1530と、ウラ面を表示するための「ウラ」釦1531が配置されている。表示画面1500では、「オモテ」釦1530が押下されて釦色が濃色とされて、オモテ面の元画像が表示されている。
【0080】
「ウラ」釦1531を押下された場合は、図10示すように、「ウラ」釦1531の釦色が濃色になってウラ面の元画像1512が表示される。
また、表示画面1500では、元画像の表示領域の下側に、「前へ」釦1520、「再出力」釦1521、「次へ」釦1522が表示されている。ヤレ検知シートが複数存在する場合は、「前へ」釦1520を押下すると1つ前の元画像が表示され、「次へ」釦1522を押下すると1つ後の元画像が表示される。「再出力」釦1521が押下されると、ヤレ検知シートを出力するJOBを生成し、出力することができる。ここでは、少なくとも、ヤレが検知された頁と、その反対面の頁とが両面印刷で出力される。
【0081】
両面印刷JOBでヤレ検知された際の手順と再出力の手順を説明する。
両面印刷JOBにおいてヤレ検知されたときの手順を図11のフローチャートに基づいて説明する。
JOBをスタートし(ステップs60)、用紙上の画像の読み取りが行われる(ステップ61)。次に、読取画像に基づいて画像の良否を判定する(ステップs62)。
【0082】
画像の良否判定においてヤレが検知された場合(ステップs62、YES)、ヤレ検知履歴リストに各種JOB情報を記録し(ステップs63)、JOBが両面設定(両面印刷)のJOBであるかを判定する(ステップs64)。両面印刷のJOBであるかは、JOBの出力設定に基づいて判定することができる。両面設定のJOBである場合(ステップs64、YES)、JOBのIDと、ヤレ検知シートのオモテ面およびウラ面の元画像情報を記録し(ステップs65)、JOBを終了する(ステップs67)。ステップs62においてヤレを検知しなかった場合(ステップs62、NO)、JOBを終了する(ステップs67)。
ステップs64において、JOBが両面設定のJOBでない場合(ステップs64、NO)、JOBのIDとヤレ検知頁のJOBの元画像情報とを記録し(ステップs66)、JOBを終了する(ステップs67)。
【0083】
ヤレ検知された両面印刷JOBを再出力する際の手順を図12のフローチャートに基づいて説明する。
ヤレ検知履歴リスト画面を表示し(ステップs70)、ヤレ検知履歴リスト画面において、再出力したいJOBのヤレ検知シート欄の「参照」釦が押下されると(ステップs71)、ヤレ検知シートに対する元画像情報画面が表示される(ステップs72)。
【0084】
元画像情報画面において「オモテ」釦が押下されたかを判定する(ステップs73)。「オモテ」釦が押下されていると(ステップs73、YES)、ヤレ検知シートに対するオモテ面の元画像情報を表示する(ステップs74)。ステップs74の後、または「オモテ」が押下されていないと(ステップs73)、「ウラ」釦が押下されたかを判定する(ステップs75)。
「ウラ」釦が押下されていると(ステップs75、YES)、ヤレ検知シートに対するウラ面の元画像情報を表示する(ステップs76)。ステップs76の後、または「ウラ」釦が押下されていない場合(ステップs75、NO)、「再出力」釦が押下されると(ステップs77)、表示されている元画像を表示設定で出力する2頁1部JOBが新規生成され(ステップs78)、新規生成されたJOBを出力し(ステップs79)JOBを終了する(ステップ80)。上記手順により、ヤレ検知されたJOBが両面印刷JOBであった場合でも所望の出力物で再出力を行うことが可能となる。
【0085】
(ノンブル付加印刷の場合)
また、ノンブルJOBの出力時、つまり、JOBの出力タイミングで画像情報に別の印字画像を上書き出力するような場合において、ヤレ検知頁の元画像情報だけを保存して再印刷すると、ノンブルがないか、適正なノンブルが付加されず、所望の出力物が得られない。
本実施形態では、ノンブルJOBでヤレを検知した場合は、ヤレ検知頁の元画像情報だけでなく、ノンブル情報も合わせて保存する。以下に、説明する。
【0086】
図13は、ノンブルJOBの出力時における元画像の表示画面1600を示す図である。
表示画面1600では、図9と同様に、中央に元画像1610が表示され、元画像1610の表示領域の左側には、JOB情報1611が表示されている。元画像1610には、ノンブル情報1612が付加された画像が表示されている。
元画像1610の表示領域の右側には、ヤレ検知シートのオモテ面を表示するための「オモテ」釦1630と、ウラ面を表示するための「ウラ」釦1631が配置されている。なお、図13では、「オモテ」釦1630が押下されており、元画像1610としてオモテ面の画像が表示されている。なお、両面印刷でない場合には、「オモテ」釦1630および「ウラ」釦1631は表示されない。
また、元画像の表示領域の下側には、「前へ」釦1620、「再出力」釦1621、「次へ」釦1622が表示されている。ヤレ検知シートが複数存在する場合は、「前へ」釦1620を押下すると1つ前の元画像が表示され、「次へ」釦1622を押下すると1つ後の元画像が表示される。「再出力」釦1621が押下されると、ヤレ検知シートを再出力するJOBを生成し、出力する。再出力では、元画像にノンブル情報を付加した画像が出力される。
【0087】
ノンブルJOBの印刷においてヤレ検知を行う手順を図14のフローチャートに基づいて説明する。
JOBをスタートし(ステップs90)、用紙上の画像の読み取りが行われる(ステップ91)。次いで読取画像の良否が判定される(ステップs92)。
読取画像の良否判定において、ヤレが検知された場合(ステップs92、YES)、ヤレ検知履歴リストに各種JOB情報を記録し(ステップs93)、JOBのIDとヤレ検知頁の元画像情報を記録する(ステップs94)。その後、JOBにノンブル設定がなされているかを判定する(ステップs95)。ノンブル設定がされている場合(ステップs95、YES)、ヤレ検知頁のノンブル設定情報を記録し(ステップs96)、JOBを終了する(ステップs97)。
ノンブル設定がされていない場合(ステップs95、No)、または、ステップs92において、ヤレが検知されなかった場合(ステップs92、NO)、JOBを終了する(ステップ97)。
【0088】
ヤレ検知されたノンブルJOBを再出力する手順を図15のフローチャートに基づいて説明する。
ヤレ検知履歴リスト画面を表示し(ステップs100)、ヤレ検知履歴リスト画面において、再出力したいJOBのヤレ検知シート欄の「参照」釦が押下されると(ステップs101)、ノンブル設定がされたJOBであるかを判定する(ステップs102)。
ノンブル設定がされたJOBである場合(ステップs102、YES)、ヤレ検知履歴シートに対する元画像にノンブル画像を付与した画像を表示する(ステップs103)。 ヤレ検知されたJOBがノンブルJOBでない場合(ステップs102、NO)、ヤレ検知シートに対する元画像情報画面が表示される(ステップs104)。
ステップs103またはステップs104の後、「再出力」釦が押下されると(ステップs105)、表示されている元画像を、表示設定によって出力する1頁1部JOBが新規生成され(ステップs106)、新規生成されたJOBを出力し(ステップs107)、JOBを終了する(ステップs108)。上記手順により、ノンブル情報を付加して出力するJOBにおいてヤレを検知した場合に、ノンブル情報が適正に付加された、所望の出力物を再出力することが可能となる。
【0089】
(正解画像の保存)
正解画像と出力画像を比較して、ヤレ検知を実施する場合、後日追加発注等で同じものを再印刷(再販出力)したい場合がある。以前出力したときと同じ正解画像をヤレ検知時の比較に用いたいときは、ヤレ検知頁の元画像情報だけでなく、正解画像も保存してヤレ検知履歴リスト情報に関連付けておかないと、前に印刷した印刷物と、再印刷した印刷物でのヤレ検知の判断が変わってしまい、品質の異なる完成物が出来上がってしまう。
また、ヤレ検知頁の再出力を行う場合にも、正解画像が保存されていないと、同じ基準でヤレ判定を行えなくなり、結果として完成物の品質にばらつきが生じてしまう。
そこで、ヤレ検知が発生した場合、ヤレ検知頁の元画像情報だけでなく、ヤレ判定用の正解画像も合わせて保存し、ヤレ検知頁の再出力を行う場合は、保存されている正解画像を用いてヤレ判定を行う。
【0090】
まず、ヤレ検知を行う際の手順を図16のフローチャートに基づいて説明する。
JOBをスタートし(ステップs110)、用紙上の画像の読み取りが行われる(ステップs111)。次に、読取画像の良否が判定される(ステップs112)。
読取画像の良否の判定において、ヤレが検知された場合(ステップs112、YES)、ヤレ検知履歴リストに各種JOB情報を記録し(ステップs113)、JOBIDと、ヤレ検知頁のJOBの元画像情報を記録し(ステップs114)、JOBのIDとヤレ検知頁のJOBの正解画像とを保存し(ステップs115)、JOBを終了する(ステップs116)。
ステップs112においてヤレを検知しなかった場合(ステップs112、NO)、JOBを終了する(ステップs116)。
【0091】
次に、ヤレ検知頁の再出力時の手順を図17のフローチャートに基づいて、説明する。
ヤレ検知履歴リスト画面を表示し(ステップs120)、ヤレ検知履歴リスト画面において、再出力したいJOBのヤレ検知シート欄の「参照」釦が押下されると(ステップs121)、ヤレ検知シートに対する元画像情報画面が表示される(ステップs122)。
その後、「再出力」釦が押下されると(ステップs123)、表示されている元画像を、表示設定により出力する1頁1部JOBが新規生成され(ステップs124)、新規生成されたJOBを出力する(ステップs125)。新規生成で出力されたJOBにおける画像の読み取りが行われ、読取画像と保存されている正解画像とを比較してヤレ検知を実施し(ステップs126)、JOBを終了する(ステップs127)。上記手順により、ヤレ検知頁を再出力する際に、正解画像を用いてヤレ検知を行うことが可能となり、再出力時の品質を通常出力時と同じにすることができる。
なお、上記説明では、ヤレ検知頁に対する正解画像のみを保存しているが、ヤレが検知されたJOBの全頁の正解画像を保存するようにしてもよい。
【0092】
(再出力頁の選択)
また、出力されたJOBでヤレが検知された場合、ユーザーの判断によりヤレ検知された頁を全ページではなく、選択した頁で再出力したい場合がある。
図18は、再出力頁の選択を可能とした元画像の表示画面1700を示す図である。
表示画面1700では、図13と同様に、中央に元画像1710が表示されており、元画像170の表示領域の左側には、JOB情報1611が表示されている。元画像1710としては、ノンブル情報1712が付加された画像が表示されている。
そして、元画像1710の表示領域の下側にチェックボックス1740が設けられており、チェックボックス1740でチェックすることにより、出力するヤレ検知頁の設定を行うことが可能となっている。なお、再出力をしたい頁の選択方法は、任意に設定可能であり、チェックボックスにチェックを加えるものに限定されない。例えば、再出力した頁をテキストで指示することなどによって再出力頁を選択するようにしてもよい。
【0093】
また、表示画面1700では、元画像1710の右側に、ヤレ検知シートのオモテ面を表示するための「オモテ」釦1730と、ウラ面を表示するための「ウラ」釦1731が配置されている。図18では、「オモテ」釦1730が押下されており、元画像1710としてオモテ面の画像が表示されている。なお、両面印刷でない場合には、「オモテ」釦1730および「ウラ」釦1731は表示されない。
また、元画像1710およびチェックボックス1740の表示領域の下側には、「前へ」釦1720、「再出力」釦1721、「次へ」釦1722が表示されている。ヤレ検知シートが複数存在する場合は、「前へ」釦1720を押下すると1つ前の元画像が表示され、「次へ」釦1722を押下すると1つ後の元画像が表示される。「再出力」釦1721が押下されると、図19に示すポップアップ画面1750が表示され、出力方法設定の確認が行われる。
【0094】
図19は、出力方法設定の確認画面を示す図である。
図19では、ポップアップ画面1750の内部に設けられたメッセージ欄1751に、「<1部出力>ヤレ検知シートを含む1部出力を行います」および「<任意シート出力>チェックありのシートのみ出力を行います」と表示されている。
そして、メッセージ欄1751の下部には、「1部出力」釦1752、「任意シート出力」釦1753、「キャンセル」釦1754が設けられており、「1部出力」釦1752が押下されると、ヤレ検知頁の全頁(1部)の出力が行われ、「任意シート出力」釦1753が押下されると、図18のチェックボックス1740へのチェック付与によって選択されたシートのみが出力される。また、「キャンセル」釦1754を押下すると、再出力動作がキャンセルされ、ポップアップ画面1750が閉じられて、図18の表示画面1700へと戻る。
【0095】
次に、上記手順において、ヤレ検知頁を全頁(1部)出力する際の手順を図20のフローチャートに基づいて説明する。
ヤレ検知履歴リスト画面を表示し(ステップs130)、ヤレ検知履歴リスト画面において、再出力したいJOBのヤレ検知シート欄の「参照」釦が押下されると(ステップs131)、ヤレ検知シートに対する元画像情報画面が表示される(ステップs132)。その後、「再出力」釦が押下されると(ステップs133)、出力方法設定確認画面を表示する(ステップs134)。
出力方法設定確認画面において、「1部出力」釦が押下されると(ステップs135)、表示されている元画像の全頁を表示設定で出力する1部JOBを新規生成し(ステップs136)、新規生成されたJOBを出力し(ステップs137)、JOBを終了する(ステップs138)。
【0096】
ヤレ検知頁のうち任意の頁を出力する手順を図21のフローチャートに基づいて説明する。
ヤレ検知履歴リスト画面を表示し(ステップs140)、ヤレ検知履歴リスト画面において、再出力したいJOBのヤレ検知シート欄の「参照」釦が押下されると(ステップs141)、ヤレ検知シートに対する元画像情報画面が表示される(ステップs142)。
出力対象シートのチェックボックス釦が押下され(ステップs143)、「再出力」釦が押下されると(ステップs144)、出力方法設定確認画面を表示する(ステップs145)。
【0097】
出力方法設定確認画面において、「任意シート出力」釦が押下されると(ステップs146)、チェックボックスでチェックを付けた表示画像頁を、表示設定によって出力する1部JOBを新規生成し(ステップs147)、新規生成されたJOBを出力し(ステップs148)、JOBを終了する(ステップs149)。上記手順によれば、ヤレ検知した頁の中から任意の頁を選択して再出力することが可能となる。
【0098】
本実施形態によれば、束物JOB、両面JOB、ノンブルJOB、再販出力であっても、ヤレ検知履歴リスト画面から、所望の出力物を再出力することができる。
【0099】
なお、上記説明では、束物JOB、両面印刷JOB、ノンブルJOBを例として、ヤレ検知時の動作および再出力動作を説明したが、本発明を適用可能なJOBはこれらのJOBに限定されない。上記以外のJOBであっても、ヤレ検知頁のみを再出力した場合には完成物が得られない種類のJOBにおいて、再出力時に所望の出力物が得られるように、出力するJOBの設定内容に応じて保存する元画像情報を変更することにより、所望の出力物の再出力を行うことが可能となる。
【0100】
以上、本発明を上記実施形態に基づいて説明したが、本発明の範囲は上記説明に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りでは、上記実施形態に対する適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0101】
1 画像形成装置
10 装置本体
11 画像形成部
20 読取装置
22 搬送路
24 画像読取部
25 画像読取部
30 後処理装置
40 給紙装置
100 制御部
113 制御CPU
115 不揮発メモリ
140 操作部
1400 表示画面
1410 元画像
1411 JOB情報
1421 「再出力」釦
1450 ポップアップ画面
1451 メッセージ表示欄
1500 表示画面
1510 元画像
1511 JOB情報
1521 「再出力」釦
1530 「オモテ」釦
1531 「ウラ」釦
1600 表示画面
1610 元画像
1611 JOB情報
1612 ノンブル情報
1621 「再出力」釦
1700 表示画面
1710 元画像
1721 「再出力」釦
1740 チェックボックス
1750 ポップアップ画面
1752 「1部出力」釦
1753 「任意シート出力」釦
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21