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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】難燃性フラット電気ケーブル
(51)【国際特許分類】
   H01B 7/08 20060101AFI20240507BHJP
   H01B 7/295 20060101ALI20240507BHJP
   H01B 7/02 20060101ALI20240507BHJP
   H01B 7/00 20060101ALI20240507BHJP
   H01R 12/62 20110101ALI20240507BHJP
【FI】
H01B7/08
H01B7/295
H01B7/02 G
H01B7/00 306
H01R12/62
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019182055
(22)【出願日】2019-10-02
(65)【公開番号】P2020077621
(43)【公開日】2020-05-21
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】62/740,498
(32)【優先日】2018-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100130339
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 憲
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100171701
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 敬一
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ ジー.ヴェーナ ジュニア.
(72)【発明者】
【氏名】ロッキー ディー.エドワーズ
【審査官】神田 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-524433(JP,A)
【文献】特開2018-032515(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0125137(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 7/08
H01B 7/295
H01B 7/02
H01B 7/00
H01R 12/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルであって、前記ケーブルの前記長さに沿って延びる複数の導体セットを備え、各導体セットは、1又は複数の絶縁導体を含み、各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含み、前記複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、前記ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットと、を含み、前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、前記中間導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まない、フラット電気ケーブル。
【請求項2】
列に配置され、かつ前記列の両端部に配置された一対の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の中間コンタクトパッドを含む、複数のコンタクトパッドと、
請求項1に記載のフラット電気ケーブルであって、前記縁部導体セットの絶縁導体は、中間コンタクトパッドで終端し、前記中間導体セットの少なくとも一部の絶縁導体は、縁部コンタクトパッドで終端し、前記複数のコンタクトパッドは、プリント回路基板及び電気コネクタのうちの少なくとも一方の一部である、前記フラット電気ケーブルと、
を備えるコネクタアセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載のフラット電気ケーブルと、
回路基板であって、前記回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドを含み、前記複数の第1のコンタクトパッドは、前記第1の列の両端部に配置された一対の第1の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第1の中間コンタクトパッドを含み、前記ケーブルの前記中間導体セットの絶縁導体は、前記複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドで終端し、前記ケーブルの前記縁部導体セットの絶縁導体は、前記一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドで終端し、前記複数の第2のコンタクトパッドは、前記第2の列の両端部に配置された一対の第2の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第2の中間コンタクトパッドを含み、前記回路基板の第1の導電トレースは、前記複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドを、前記一対の第2の縁部コンタクトパッドの第2の縁部コンタクトパッドに接続し、前記回路基板の第2の導電トレースは、前記一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドを、前記複数の第2の中間コンタクトパッドの第2の中間コンタクトパッドに接続する、回路基板と、
を備えるコネクタアセンブリ。
【請求項4】
請求項1に記載のフラット電気ケーブルと、
回路基板であって、前記回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドセットを含み、各第1のコンタクトパッドセットは、前記ケーブルの異なる導体セットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、各第2のコンタクトパッドセットは、前記複数の第1のコンタクトパッドセットの異なる第1のコンタクトパッドセットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、前記複数の第1のコンタクトパッドセットは、2つの他の第1のコンタクトパッドセットの間に配置された第1の中間コンタクトパッドセットと、前記第1の列の端部に配置された第1の縁部コンタクトパッドセットと、を含み、前記ケーブルの前記中間導体セットの前記絶縁導体は、前記第1の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記ケーブルの前記縁部導体セットの前記絶縁導体は、前記第1の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記複数の第2のコンタクトパッドセットは、2つの他の第2のコンタクトパッドセットの間に配置された第2の中間コンタクトパッドセットと、前記第2の列の端部に配置
された第2の縁部コンタクトパッドセットと、を含み、前記回路基板の一対の第1の導電トレースは、前記第1の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドを前記第2の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドに接続し、前記回路基板の一対の第2の導電トレースは、前記第1の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドを前記第2の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドに接続する、回路基板と、
を備えるコネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記縁部導体セットの各絶縁導体は、前記中心導体と前記第1の誘電材料との間に配置された第2の誘電材料を更に含み、前記第2の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まない、請求項1に記載のフラット電気ケーブル。
【請求項6】
ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルであって、前記ケーブルの前記長さに沿って延びる複数の導体セットを備え、各導体セットは、1又は複数の絶縁導体を含み、各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含み、前記複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、前記ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットと、を含み、前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、前記中間導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まない、フラット電気ケーブルと、
列に配置され、かつ前記列の両端部に配置された一対の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の中間コンタクトパッドを含む、複数のコンタクトパッドであって、前記縁部導体セットの絶縁導体は、中間コンタクトパッドで終端し、前記中間導体セットの少なくとも一部の絶縁導体は、縁部コンタクトパッドで終端している、複数のコンタクトパッドと、
を備えるコネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記中間コンタクトパッドで終端している前記縁部導体セットの前記絶縁導体は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合され、
前記縁部コンタクトパッドで終端している前記中間導体セットの前記絶縁導体は、高速データ伝送に適合され、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲内で行なわれ、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲内で行なわれ、前記発泡性難燃性材料は、酸化マグネシウムを含む、
請求項6に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記ケーブルの上面上に配置された第1のシールド層と、
前記ケーブルの底面上に配置された第2のシールド層であって、前記第1のシールド層及び前記第2のシールド層は、互いに接合されて、前記ケーブルの前記長手方向縁部を形成し、前記第1のシールド層及び前記第2のシールド層は、組み合わさって、前記複数の導体セットを少なくとも部分的に包囲し、前記第1のシールド層及び前記第2のシールド層のそれぞれは、導電材料を含む、第2のシールド層と、
を更に備える、請求項6に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項9】
ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルであって、前記ケーブルの前記長さに沿って延びる複数の導体セットを備え、各導体セットは、1又は複数の絶縁導体を含み、各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含み、前記複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、前記ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットと、を含み、前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、前記中間導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まず、前記縁部導体セットの各絶縁導体は、前記中心導体と前記第1の誘電材料との間に配置された第2の誘電
材料を更に含み、前記第2の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まない、フラット電気ケーブル。
【請求項10】
前記発泡性難燃性材料は、酸化マグネシウムを含み、前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、少なくとも20重量%の酸化マグネシウムを含む、請求項9に記載のフラット電気ケーブル。
【請求項11】
前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、熱可塑性材料を更に含み、前記第1の誘電材料の前記熱可塑性材料は、ポリプロピレンである、請求項9に記載のフラット電気ケーブル。
【請求項12】
列に配置され、かつ前記列の両端部に配置された一対の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の中間コンタクトパッドを含む、複数のコンタクトパッドと、
前記縁部導体セットの絶縁導体は、中間コンタクトパッドで終端し、前記中間導体セットの少なくとも一部の絶縁導体は、縁部コンタクトパッドで終端し、前記複数のコンタクトパッドは、プリント回路基板及び電気コネクタのうちの少なくとも一方の一部である、請求項9に記載のフラット電気ケーブルと、
を備えるコネクタアセンブリ。
【請求項13】
請求項9に記載のフラット電気ケーブルと、
列に配置された複数のコンタクトパッドセットであって、各コンタクトパッドセットは、前記ケーブルの異なる導体セットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、前記複数のコンタクトパッドセットは、2つの他のコンタクトパッドセットの間に配置された中間コンタクトパッドセットと、前記列の端部に配置された縁部コンタクトパッドセットとを含み、前記縁部導体セットの前記絶縁導体は、前記中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記中間導体セットの少なくとも一部の前記絶縁導体は、前記縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端している、前記複数のコンタクトパッドセットと、
を備えるコネクタアセンブリ。
【請求項14】
請求項9に記載のフラット電気ケーブルと、
回路基板であって、前記回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドを含み、前記複数の第1のコンタクトパッドは、前記第1の列の両端部に配置された一対の第1の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第1の中間コンタクトパッドを含み、前記ケーブルの前記中間導体セットの絶縁導体は、前記複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドで終端し、前記ケーブルの前記縁部導体セットの絶縁導体は、前記一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドで終端し、前記複数の第2のコンタクトパッドは、前記第2の列の両端部に配置された一対の第2の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第2の中間コンタクトパッドを含み、前記回路基板の第1の導電トレースは、前記複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドを、前記一対の第2の縁部コンタクトパッドの第2の縁部コンタクトパッドに接続し、前記回路基板の第2の導電トレースは、前記一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドを、前記複数の第2の中間コンタクトパッドの第2の中間コンタクトパッドに接続する、回路基板と、
を備えるコネクタアセンブリ。
【請求項15】
請求項9に記載のフラット電気ケーブルと、
回路基板であって、前記回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドセッ
トを含み、各第1のコンタクトパッドセットは、前記ケーブルの異なる導体セットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、各第2のコンタクトパッドセットは、前記複数の第1のコンタクトパッドセットの異なる第1のコンタクトパッドセットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、前記複数の第1のコンタクトパッドセットは、2つの他の第1のコンタクトパッドセットの間に配置された第1の中間コンタクトパッドセットと、前記第1の列の端部に配置された第1の縁部コンタクトパッドセットとを含み、前記ケーブルの前記中間導体セットの前記絶縁導体は、前記第1の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記ケーブルの前記縁部導体セットの前記絶縁導体は、前記第1の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記複数の第2のコンタクトパッドセットは、2つの他の第2のコンタクトパッドセットの間に配置された第2の中間コンタクトパッドセットと、前記第2の列の端部に配置された第2の縁部コンタクトパッドセットとを含み、前記回路基板の一対の第1の導電トレースは、前記第1の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドを前記第2の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドに接続し、前記回路基板の一対の第2の導電トレースは、前記第1の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドを前記第2の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドに接続する、回路基板と、
を備えるコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して電気ケーブルに関し、より具体的には難燃性フラット電気ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
電気信号の伝送のための電気ケーブルは、既知である。そのようなケーブルは、好適な信号伝送特性及び好適な難燃性を有することが望ましい場合がある。
【発明の概要】
【0003】
一態様では、本開示は、ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルを提供する。フラット電気ケーブルは、ケーブルの長さに沿って延びる複数の導体セットを含む。各導体セットは、1つ又は複数の絶縁導体を含む。各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含む。複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットとを含む。縁部導体セットの各絶縁導体の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、中間導体セットの各絶縁導体の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。
【0004】
別の態様では、本開示は、フラット電気ケーブルを含むコネクタアセンブリを提供する。フラット電気ケーブルは、ケーブルの長さに沿って長手方向に延びる。フラット電気ケーブルは、ケーブルの長さに沿って延びる複数の導体セットを含む。各導体セットは、1つ又は複数の絶縁導体を含む。各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含む。複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットとを含む。縁部導体セットの各絶縁導体の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、中間導体セットの各絶縁導体の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。コネクタアセンブリは、複数のコンタクトパッドを更に含み、複数のコンタクトパッドは、列に配置され、かつ列の両端部に配置された一対の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の中間コンタクトパッドを含む。縁部導体セットの絶縁導体は、中間コンタクトパッドで終端され、中間導体セットの絶縁導体は、縁部コンタクトパッドで終端されている。
【0005】
別の態様では、本開示は、ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルを提供する。フラット電気ケーブルは、ケーブルの長さに沿って延びる複数の導体セットを含む。各導体セットは、1つ又は複数の絶縁導体を含む。各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含む。複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットとを含む。縁部導体セットの各絶縁導体の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、中間導体セットの各絶縁導体の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。縁部導体セットの各絶縁導体は、中心導体と第1の誘電材料との間に配置された第2の誘電材料を更に含む。第2の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。
【0006】
別の態様では、本開示は、ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルを含むコネクタアセンブリを提供する。フラット電気ケーブルは、ケーブルの長さに沿って延びる複数の導体セットを含む。各導体セットは、1つ又は複数の絶縁導体を含む。各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含む。複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットとを含む。縁部導体セットの各絶縁導体の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、中間導体セットの各絶縁導体の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。コネクタアセンブリは、回路基板を更に含む。回路基板は、回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドを含む。複数の第1のコンタクトパッドは、第1の列の両端部に配置された一対の第1の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第1の中間コンタクトパッドを含む。ケーブルの中間導体セットの絶縁導体は、複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドで終端し、ケーブルの縁部導体セットの絶縁導体は、一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドで終端される。複数の第2のコンタクトパッドは、第2の列の両端部に配置された一対の第2の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第2の中間コンタクトパッドを含む。回路基板の第1の導電トレースは、複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドを、一対の第2の縁部コンタクトパッドの第2の縁部コンタクトパッドに接続し、回路基板の第2の導電トレースは、一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドを、複数の第2の中間コンタクトパッドの第2の中間コンタクトパッドに接続する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下の図と共に以下の「発明を実施するための形態」を検討することで、本明細書に開示する例示的実施形態はより完全に理解することができる。図は必ずしも原寸に比例して描かれているとは限らない。図面で使用されている同様の番号は同様の構成要素を示す。しかし、特定の図中のある構成要素を示す数字の使用は、同じ数字を付した別の図中の構成要素を限定することを意図するものではないことが理解されよう。
図1】本開示の一実施形態に係るフラット電気ケーブルの概略斜視図である。
図2図1のフラット電気ケーブルの概略正面断面図である。
図3】本開示の一実施形態に係るフラット電気ケーブルの縁部導体の概略正面断面図である。
図4】本開示の別の実施形態に係るフラット電気ケーブルの縁部導体の概略正面断面図である。
図5】本開示の一実施形態に係るコネクタアセンブリの概略上面図である。
図6】本開示の別の実施形態に係るコネクタアセンブリの概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の説明では、説明の一部を構成し、様々な実施形態が実例として示される、添付の図面が参照される。本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が想定され、実施され得ることを理解されたい。したがって、以下の発明を実施するための形態は、限定的な意味では解釈されないものとする。
【0009】
誘電材料は、印加電界によって分極され得る電気絶縁材料である。発泡性難燃性材料は、誘電材料中に含まれている場合に難燃効果を提供するように、熱に曝露されると膨潤する任意の材料である。本明細書で使用するとき、発泡性難燃剤を含むものとして記載される誘電材料は、有効量の発泡性難燃剤を含む。例えば、誘電材料は、誘電材料の難燃性を実質的に改善する十分なレベル(例えば、5重量%以上、又は10重量%以上、又は20重量%以上)の発泡性難燃剤を含むことができる。有効量又は十分なレベルは、使用される発泡性難燃性材料の種類、及び/又は使用される誘電材料の種類に依存し得る。本明細書で使用するとき、発泡性難燃剤を含まない誘電材料、又は発泡性難燃剤を有さない誘電材料は、有効量の発泡性難燃剤を含まない誘電材料である。例えば、誘電材料は、誘電材料の難燃性を実質的に改善するために十分なレベル未満を実質的に含んでもよい(例えば、誘電材料は、15重量%未満、又は10重量%未満、又は5重量%未満、又は1重量%未満、又は0.5重量%未満、又は0重量%未満の発泡性難燃剤を含むことができる)。例えば、発泡性難燃剤が十分なレベルで含まれる場合、それは、誘電材料を膨潤させて発泡性チャーを形成させることができるのに対して、より少量が含まれる場合、誘電材料の有意な膨潤及び有意な発泡性チャーは生成されないことがある。したがって、有効量未満又は十分なレベル未満の発泡性難燃剤を含む誘電材料は、発泡性難燃剤を含まないと考えることができる。いくつかの実施形態では、発泡性難燃剤を含まないものとして説明される、又は発泡性難燃剤を有さないものとして説明される誘電材料は、発泡性難燃剤を全く含まない、又は発泡難燃剤を実質的に含まない(例えば、5重量%未満、又は1重量%未満、又は0.5重量%未満)。
【0010】
発泡性難燃剤(Intumescent flame retardants、IFR)は、典型的には、縮合相難燃機構を含む。IFR系は、ポリリン酸アンモニウム(ammonium polyphosphate、APP)などの炭化触媒の前駆体、ポリオールなどの炭化剤、及び発泡剤を含んでもよい。一連のエステル化、炭化、膨張、及び凝固によって、IFRから生成された発泡性チャーは、下にある材料を被覆して、それを熱又は火炎から保護し、物質移動を遅くすることができる。
【0011】
ここで図を参照して、図1は、本開示の一実施形態によるフラット電気ケーブル100を示す。フラット電気ケーブル100(「ケーブル100」と互換的に呼ばれる)は、ケーブル100の長さに沿って長手方向に延びる。具体的には、フラット電気ケーブル100は、ケーブル100の長手方向軸「L」に沿って延びる。長手方向軸「L」は、Z軸に平行である。更に、フラット電気ケーブル100は、X軸に沿った幅、及びY軸に沿った高さを有する。フラット電気ケーブル100は、長手方向縁部104、106を更に含む。長手方向縁部104、106は、X軸に対してケーブル100の端部のそれぞれに配置される。長手方向縁部104、106は、ケーブル100の長手方向軸「L」に概ね沿って延びる。
【0012】
フラット電気ケーブル100は、ケーブル100の長さに沿って延びる複数の導体セット108を含む。具体的には、導体セット108は、互いに離間し、ケーブル100の長手方向軸「L」に実質的に沿って延びる。更に、導体セット108は、概ね単一の平面内に配置されてもよい。各導体セット108は、1つ又は複数の絶縁導体110(以下、「絶縁導体110」と呼ばれる)を含む。図1の例示した実施形態では、各導体セット108は、実質的に平行な2つの絶縁導体110を含む。各導体セット108の2つの絶縁導体110は、互いに隣接して配置される。更に、各絶縁導体110は、ケーブル100の長手方向軸「L」に実質的に沿って延びてもよい。絶縁導体110は、絶縁信号ワイヤ、絶縁電源ワイヤ、又は絶縁アースワイヤを含んでもよい。各絶縁導体110は、第1の誘電材料113によって囲まれた中心導体111を含む。具体的には、各絶縁導体110の中心導体111は、第1の誘電材料113の層によって囲まれている。いくつかの実施形態では、各絶縁導体110の中心導体111及び第1の誘電材料113の層は、互いに同心である。
【0013】
フラット電気ケーブル100は、ケーブル100の上面上に配置された第1のシールド層112と、ケーブル100の底面上に配置された第2のシールド層114とを更に含む。ケーブル100の上面及び底面は、Y軸に対して定義される。第1及び第2のシールド層112、114は、導体セット108の周囲に配置される。更に、第1及び第2のシールド層112、114は、互いに概ね平行であり、ケーブル100の長手方向軸「L」に沿って延びる。一実施形態では、第1のシールド層112及び第2のシールド層114は、互いに接合されて、ケーブル100の長手方向縁部104又は106を形成する。具体的には、第1及び第2のシールド層112、114は、互いに接合されて、ケーブル100の長手方向縁部104、106を形成してもよい。適合可能接着剤層116は、第1のシールド層112と第2のシールド層114との間に配置され、各導体セット108の両側で第1及び第2のシールド層112、114を互いに接合する。第1のシールド層112及び第2のシールド層114は、組み合わさって、複数の導体セット108を少なくとも部分的に包囲する。図1の図示した実施形態では、第1のシールド層112及び第2のシールド層114のそれぞれは、複数のカバー部分118と、複数のカバー部分118に隣接して配置された複数のピンチ部分120とを含む。カバー部分118及びピンチ部分120は、横断面で、第1及び第2のシールド層112、114のカバー部分118が組み合わさって導体セット108を実質的に囲み、第1及び第2のシールド層112、114のピンチ部分120が組み合わさって各導体セット108のそれぞれの側でケーブル100のピンチ部分を形成するように配置される。接着剤層116は、ケーブル100のピンチ部分120のそれぞれにおいて、第1のシールド層112を第2のシールド層114に接合してもよい。
【0014】
一実施形態では、導体セット108は、実質的に曲線状の断面形状を有し、第1及び第2のシールド層112、114は、その断面形状に実質的に適合し、かつその断面形状を維持するようになど、導体セット108の周囲に配置される。断面形状を維持することにより、導体セット108の設計において意図されるように導体セット108の電気特性が維持される。一実施形態では、第1のシールド層112及び第2のシールド層114のそれぞれは、導電材料を含む。いくつかの実施形態では、第1のシールド層112及び第2のシールド層114の導電材料は、アルミニウムを含む。例えば、導電材料は、アルミニウム合金であってもよい。他の実施形態では、第1のシールド層112及び第2のシールド層114の導電材料は、金、銀、銅、及びこれらの合金を含む。一実施形態では、フラット電気ケーブル100は、第1及び第2のシールド層112、114の周囲に配置された絶縁ジャケット(図示せず)を更に含む。第1及び第2のシールド層112、114はまた、ケーブル100の一次火炎バリアとして機能し、導体セット108を燃焼から保護することができる。
【0015】
図1に示す実施形態では、各導体セット108は、二軸構成で2つの絶縁導体110を含むが、他の実施形態では、各導体セット108は、1つ又は複数の絶縁導体110を含んでもよい。例えば、図1に示すように、各導体セット108が2つの絶縁導体110を含んで、フラット電気ケーブル100が12個の導体セット108を含む代わりに、フラット電気ケーブル100は、各導体セット108に4つの絶縁導体110を含んで、3つの導体セット108を含んでもよい。あるいは、フラット電気ケーブル100は、各導体セット108に1つの絶縁導体110を含んで、24個の導体セット108を含んでもよい。導体セット108及び絶縁導体110の構成におけるこの柔軟性により、フラット電気ケーブル100を意図される用途に好適に構成することを可能にすることができる。例えば、導体セット108及び絶縁導体110は、複数の二軸ケーブル、すなわち、各導体セット108が2つの絶縁導体110を含む複数の導体セット108、複数の同軸ケーブル、すなわち、各導体セット108が1つの絶縁導体110を含む複数の導体セット108、又はそれらの組み合わせを形成するように構成されてもよい。図1の例示した実施形態では、各絶縁導体110は円形状を有するものとして示されているが、各絶縁導体110は、例えば、用途要件に従って、又は製造変動の結果として、任意の代替的な形状を有してもよい。例えば、各絶縁導体110は、楕円形状、卵形形状、多角形形状などを有してもよい。更に、各絶縁導体110の中心導体111は、円形状から離れた任意の代替的な形状を有してもよい。更に、第1の誘電材料113の層の形状は、中心導体111のそれぞれの形状と異なっていてもよい。本開示は、各絶縁導体110、各中心導体111、又は第1の誘電材料113の各層の任意の形状によって限定されない。中心導体111はまた、絶縁導体110内で中央に又は偏心的に配置されてもよい。
【0016】
フラット電気ケーブル100は、ケーブル100の長さに沿って延びる接地導体122を更に含む。図1に示す実施形態では、フラット電気ケーブル100は、複数の接地導体122を含む。具体的には、1つの接地導体122が、3つの導体セット108のそれぞれの側に設けられ、すなわち、3つの導体セット108は、2つの接地導体122の間に配置される。したがって、フラット電気ケーブル100は、5つの接地導体122を含む。しかしながら、任意の好適な数の接地導体122が提供されてもよい。接地導体122は、アースワイヤ又はドレインワイヤを含んでもよい。接地導体122は、絶縁導体110から離間し、かつそれと実質的に同じ方向に延びる。具体的には、接地導体122は、ケーブル100の長手方向軸「L」に概ね沿って延びる。導体セット108及び接地導体122は、概ね単一の平面内に配置されてもよい。第1及び第2のシールド層112、114は、接地導体122の周囲に配置され、接着剤層116は、接地導体122の両側で第1及び第2のシールド層112、114を互いに接合する。接地導体122は、第1及び第2のシールド層112、114のうちの少なくとも1つと電気的に接触してもよい。
【0017】
図2は、フラット電気ケーブル100の別の図を示す。複数の導体セット108(図1に示す)は、2つの他の導体セット108の間に配置された中間導体セット108Aと、ケーブル100の長手方向縁部104又は106の近位に配置された縁部導体セット108Bとを含む。図2に示すように、フラット電気ケーブル100は、ケーブル100の長手方向縁部104、106のそれぞれの近位に配置された2つの縁部導体セット108Bを含む。更に、フラット電気ケーブル100は、縁部導体セット108Bの間に配置された複数の中間導体セット108Aを含む。各中間導体セット108Aは、2つの他の中間導体セット108Aとの間に配置される、又は別の中間導体セット108Aのいずれかと1つの縁部導体セット108Bとの間に配置される。図2の例示した実施形態では、フラット電気ケーブル100は、2つの縁部導体セット108Bの間に配置された10個の中間導体セット108Aを含む。しかしながら、代替的な構成では、ケーブル100は、2つの縁部導体セット108Bの間に配置された1つの中間導体セット108Aを含んでもよい。更に、接地導体122は、縁部導体セット108Bとケーブル100の長手方向縁部104又は106との間に配置される。具体的には、1つの接地導体122が、各縁部導体セット108Bとケーブル100の長手方向縁部104又は106のそれぞれとの間に配置される。
【0018】
一実施形態では、縁部導体セット108Bの各絶縁導体110の第1の誘電材料113は、発泡性難燃性材料を含むが、中間導体セットの各絶縁導体110の第1の誘電材料113は、発泡性難燃性材料を含まない。換言すれば、各縁部導体セット108Bの各絶縁導体110の第1の誘電材料113の層は、発泡性難燃性材料を含む。しかしながら、各中間導体セット108Aの各絶縁導体110の第1の誘電材料113の層は、任意の発泡性難燃性材料を含まない。各縁部導体セット108Bの各絶縁導体110の第1の誘電材料113は、対応する中心導体111を囲む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット108Bの各絶縁導体110は、中心導体111と第1の誘電材料113との間に配置された任意選択の第2の誘電材料(図示せず)を更に含む。第2の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。換言すれば、各縁部導体セット108Bの各絶縁導体110は、対応する中心導体111を囲む第2の誘電材料の内層と、内層を囲む第1の誘電材料113の外層とを含むことができる。内層は、発泡性難燃性材料を含まず、外層は、発泡性難燃性材料を含む。
【0019】
燃焼時に、第1の誘電材料113の発泡性難燃性材料は、フラット電気ケーブル100の長手方向縁部104、106に微多孔性炭素質発泡体を生成することができる。炭素質発泡体は、膨張してケーブル100の長手方向縁部104、106に付着し、第1及び第2のシールド層112、114(すなわち、一次火炎バリア)が導体セット108を分離して火炎に露出させることを防止することができる。したがって、発泡性炭素質微多孔性発泡体は、ケーブル100の長手方向縁部104、106において火炎バリアとして機能することができる。適切な耐燃性を提供するために、発泡性難燃性材料は、各縁部導体セット108Bの絶縁導体110に含まれてもよく、中間導体セット108Aに含まれなくてもよい。
【0020】
ハロゲンは、ケーブルに使用される難燃性材料中の一般的な成分である。しかしながら、特定の業界規格又は他の仕様は、ハロゲンフリー材料を指定する場合がある。ケーブルの絶縁材料に含まれ得るハロゲン含有量が低い又は全く含まない多くの難燃性材料は、絶縁材料の誘電特性を変更し、これは、ケーブルの高速データ伝送特性を劣化させる可能性がある。
【0021】
いくつかの実施形態では、発泡性難燃性材料は、低ハロゲン含有量を有することができる。他の実施形態では、発泡性難燃性材料は、ハロゲンフリーであってもよい。したがって、フラット電気ケーブル100は、ハロゲンフリー材料並びに耐燃性を必要とする特定の業界規格又は他の仕様に適合することができる。例えば、ケーブル100は、International Electrotechnical Commission(IEC)62638-1 Standard for Communication Technology Equipmentに合格することができる。具体的には、ケーブル100は、IEC 62638-1 Standardの一部であるIEC 60332-2 VW1火炎試験に合格することができる。加えて、ケーブル100は、電子機器の特定の製造業者によって設定されるような、低ハロゲン要件に適合することができる。例えば、ケーブル100は、Hewlett Packard Enterprise(HPE)によって設定されるようなケーブルに対するHPE-011-01B規格の低ハロゲン要件に適合する。HPE-011-01Bは、難燃剤の形態の均質プラスチック材料中の重量比で最大1000百万分率(parts per million、ppm)の臭素及び最大1000ppmの塩素を要求している。
【0022】
発泡性難燃性材料の低ハロゲン含有量により、各縁部導体セット108Bの第1の誘電材料113の誘電特性は、変更されることがある。具体的には、各縁部導体セット108Bの第1の誘電材料113の誘電特性は、発泡性難燃性材料の存在に起因して劣化する場合がある。その結果として、いくつかの実施形態では、各縁部導体セット108Bの絶縁導体110は、低速データ伝送、電力伝送、又は接地接続のために使用される。換言すれば、いくつかの実施形態では、各縁部導体セット108Bの各絶縁導体110は、低周波信号を伝送するために使用される。例えば、発泡性難燃性材料は、第1の誘電材料113の誘電定数を2.25から2.65超へと増加させ、散逸率を0.0005から0.001超へと増加させ、それによって、例えば、4ギガヘルツ(GHz)及び/又は8ギガバイト/秒(Gbps)超の高周波信号に対して、より低いインピーダンス及びより高い減衰をもたらす場合がある。しかしながら、各中間導体セット108Aの絶縁導体110内に難燃性材料が存在しないことにより、中間導体セット108Aを高速データ伝送に使用することができる。換言すれば、各中間導体セット108Aの各絶縁導体110は、高周波信号を伝送するために使用されてもよい。各中間導体セット108Aの各絶縁導体110はまた、低速データ伝送、電力伝送、又は接地接続のために使用されてもよいことに留意されたい。具体的には、各中間導体セット108Aの各絶縁導体110はまた、低周波信号を伝送するために使用されてもよい。
【0023】
各中間導体セット108Aの各絶縁導体110は、耐燃性でなくてもよい。更に、各中間導体セット108Aの各絶縁導体110の中心導体111を囲む第1の誘電材料113は、ポリマー材料で作製されてもよい。いくつかの実施形態では、ポリマー材料は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリメチルペンテン、ポリオキシメチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びポリブチレンテレフタレートのうちの1つ又は複数を含むことができる。一実施形態では、各中間導体セット108Aの第1の誘電材料113は、ポリプロピレン系樹脂であってもよい。一実施例では、ポリプロピレン系樹脂は、LyondellBasell Industriesによって製造されるEP315Jであってもよい。EP315Jは、ハロゲンフリーであり、かつ耐燃性ではない、電気グレードのポリプロピレンコポリマー樹脂である。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料113の層は、各中間導体セット108Aのそれぞれの中心導体111に積層されてもよい。0.8ポンド(lb)又は0.36キログラム(kg)より大きいワイヤ接合力を積層中に使用して、それにより、ケーブル100が特定の業界規格に適合することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、フラット電気ケーブル100は、コネクタアセンブリ(図1及び図2には示さず)の一部であってもよい。コネクタアセンブリは、複数のコンタクトパッドを含み、複数のコンタクトパッドは、列に配置され、かつ列の両端部に配置された一対の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の中間コンタクトパッドを含む。いくつかの実施形態では、複数のコンタクトパッドは、プリント回路基板及び電気コネクタのうちの少なくとも1つの一部である。縁部導体セット108Bの絶縁導体110は、中間コンタクトパッドで終端し、中間導体セット108Aの絶縁導体は、縁部コンタクトパッドで終端している。いくつかの実施形態では、中間コンタクトパッドで終端された縁部導体セット108Bの絶縁導体110は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。換言すれば、各縁部導体セット108Bの各絶縁導体110は、低速データ伝送又は通信、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。いくつかの実施形態では、縁部コンタクトパッドで終端している中間導体セット108Aの絶縁導体110は、高速データ伝送に適合される。換言すれば、各中間導体セット108Aの各絶縁導体110は、高速データ伝送又は通信に適合される。いくつかの実施形態では、低速データ伝送は、約50メガヘルツ(MHz)~約100MHzの信号周波数範囲で行なわれる。いくつかの実施形態では、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲で行なわれる。
【0025】
いくつかの実施形態では、コネクタアセンブリは、列に配置された複数のコンタクトパッドセットを含み、各コンタクトパッドセットは、ケーブル100の異なる導体セット108に対応し、1つ又は複数のコンタクトパッドを含む。複数のコンタクトパッドセットは、2つの他のコンタクトパッドセットの間に配置された中間コンタクトパッドセットと、列の端部に配置された縁部コンタクトパッドセットとを含む。いくつかの実施形態では、複数のコンタクトパッドセットは、プリント回路基板及び電気コネクタのうちの少なくとも1つの一部である。縁部導体セット108Bの絶縁導体110は、中間コンタクトパッドセットのコンタクトパッドで終端され、中間導体セット108Aの絶縁導体110は、縁部コンタクトパッドセットのコンタクトパッドで終端される。いくつかの実施形態では、中間コンタクトパッドセットのコンタクトパッドで終端された縁部導体セット108Bの絶縁導体110は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。換言すれば、各縁部導体セット108Bの各絶縁導体110は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。いくつかの実施形態では、縁部コンタクトパッドセットのコンタクトパッドで終端された中間導体セット108Aの絶縁導体110は、高速データ伝送に適合される。換言すれば、各中間導体セット108Aの各絶縁導体110は、高速データ伝送に適合される。いくつかの実施形態では、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲で行なわれる。いくつかの実施形態では、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲で行なわれる。
【0026】
図3は、縁部導体セット108Bの断面正面図を示す。図3に示す縁部導体セット108Bは、ケーブル100の長手方向縁部104、106のそれぞれの近位に配置された2つの縁部導体セット108B(図2に示す)のうちのいずれか1つであってもよい。縁部導体セット108Bは、互いに隣接して配置された2つの絶縁導体110を含む。各絶縁導体110は、第1の誘電材料113の層によって囲まれた中心導体111を含む。第1の誘電材料113は、発泡性難燃性材料を含む。いくつかの実施形態では、発泡性難燃性材料は、酸化マグネシウム(MgO)を含む。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料113は、ポリマー基材中に約20重量%~約35重量%の発泡性難燃性材料を含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット108Bの各絶縁導体110の第1の誘電材料113は、少なくとも20重量%の酸化マグネシウムを含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット108Bの各絶縁導体110の第1の誘電材料113は、約50重量%~約65重量%の酸化マグネシウムを含む。他の実施形態では、第1の誘電材料113は、少なくとも30重量%、35重量%、50重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、98重量%、又は99重量%の酸化マグネシウムを含む。別の実施形態では、発泡性難燃性材料は、アルミナ三水和物を含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット108Bの各絶縁導体110の第1の誘電材料113は、熱可塑性材料を更に含む。更なる実施形態では、第1の誘電材料113の熱可塑性材料は、ポリプロピレンである。他の実施形態では、第1の誘電材料113の熱可塑性材料は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリメチルペンテン、ポリオキシメチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びポリブチレンテレフタレートのうちの1つ又は複数を含むことができる。一実施例では、第1の誘電材料113は、S&E Specialty Polymersによって製造されたGTPO8293-44AL樹脂であってもよい。GTPO8293-44ALは、ポリプロピレン系ゼロハロゲン難燃性材料である。したがって、縁部導体セット108Bの各絶縁導体110は、IFRポリプロピレン絶縁導体又はワイヤであってもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、縁部導体セット108Bの各絶縁導体110の第1の誘電材料113の厚さ「T1」は、約10ミクロン(μm)~約100μmの範囲である。換言すれば、第1の誘電材料113の層の厚さ「T1」は、約10μm~約100μmの範囲である。厚さ「T1」は、第1の誘電材料113の層の平均厚さを指し得る。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料113の厚さ「T1」は、約100μm、50μm、30μm、又は20μm未満である。
【0028】
いくつかの実施形態では、第1の誘電材料113の層は、縁部導体セット108Bのそれぞれの中心導体111に積層されてもよい。0.8ポンド(lb)より大きいワイヤ接合力を積層中に使用して、それにより、ケーブル100が特定の業界規格に適合することができる。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料113の層は、それぞれの中心導体111の周囲に螺旋状に巻かれてもよく、また、重複して巻かれてもよい。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料113の層は、真空堆積層、蒸着層、化学蒸着(chemically vapor deposited、CVD)層、プラズマ強化化学蒸着(plasma enhanced chemically vapor deposited、PECVD)層、スパッタリング堆積層、低圧化学蒸着(low-pressure chemically vapor deposited、LPCVD)層、プラズマアシスト化学蒸着(plasma assisted chemically vapor deposited、PACVD)層、原子層堆積(atomic layer deposited、ALD)層、熱蒸着層、電子ビーム蒸着層、レーザーアブレーション蒸着層、及び/又は物理蒸着(physically vapor deposited、PVD)層であってもよい。
【0029】
接着剤層116はまた、第1及び第2のシールド層112、114を縁部導体セット108Bの絶縁導体110に接合してもよい。具体的には、接着剤層116は、第1及び第2のシールド層112、114を各絶縁導体110の第1の誘電材料113の層に接合してもよい。
【0030】
図3に示すような縁部導体セット108Bは、本質的に単に例示であり、本開示の範囲内で、縁部導体セット108Bの代替的な構成が可能である。例えば、縁部導体セット108Bは、図3に示すような2つの絶縁導体110の代わりに、1つ又は複数の絶縁導体110を含んでもよい。各絶縁導体110はまた、非円形の形状、例えば、楕円形、卵形、多角形などを有してもよい。中心導体111及び第1の誘電材料113の層は、異なる形状を有してもよい。更に、各絶縁導体110の中心導体111及び第1の誘電材料113の層は、図3に示す同心構成の代わりに、互いに対して偏心的に配置されてもよい。第1の誘電材料113の層はまた、その形状に基づいて不均一な厚さを有してもよい。
【0031】
図4は、本開示の別の実施形態による、縁部導体セット400の断面正面図を示す。図4に示す縁部導体セット400は、ケーブル100の長手方向縁部104、106のそれぞれ(図1に示す)の近位に配置された2つの縁部導体セットのうちのいずれか1つであってもよい。縁部導体セット400は、互いに隣接して配置された2つの絶縁導体402(以下、「絶縁導体402」と呼ばれる)を含む。各絶縁導体402は、第1の誘電材料406によって囲まれた中心導体404を含む。具体的には、中心導体404は、第1の誘電材料406の層によって囲まれている。縁部導体セット400の各絶縁導体402の第1の誘電材料406は、発泡性難燃剤を更に含む。縁部導体セット400の各絶縁導体402は、中心導体404と第1の誘電材料406との間に配置された第2の誘電材料408を更に含む。具体的には、第2の誘電材料408の層は、各絶縁導体402の中心導体404を囲む内層を形成する。第1の誘電材料406の層は、第2の誘電材料408の層を囲む外層を形成する。第2の誘電材料408は、発泡性難燃性材料を含まない。具体的には、第2の誘電材料408は、任意の難燃性材料を含まない。
【0032】
いくつかの実施形態では、第1の誘電材料406の発泡性難燃性材料は、酸化マグネシウム(MgO)を含む。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料406は、ポリマー基材中に約20重量%~約35重量%の発泡性難燃性材料を含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット400の各絶縁導体402の第1の誘電材料406は、少なくとも20重量%の酸化マグネシウムを含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット400の各絶縁導体402の第1の誘電材料406は、約50重量%~約65重量%の酸化マグネシウムを含む。他の実施形態では、第1の誘電材料406は、少なくとも30重量%、35重量%、50重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、98重量%、又は99重量%の酸化マグネシウムを含む。別の実施形態では、発泡性難燃性材料は、アルミナ三水和物を含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット400の各絶縁導体402の第1の誘電材料406は、熱可塑性材料を更に含む。更なる実施形態では、第1の誘電材料406の熱可塑性材料は、ポリプロピレンである。他の実施形態では、第1の誘電材料406の熱可塑性材料は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリメチルペンテン、ポリオキシメチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びポリブチレンテレフタレートのうちの1つ又は複数を含むことができる。一実施例では、第1の誘電材料413は、S&E Specialty Polymersによって製造されたGTPO8293-44AL樹脂であってもよい。GTPO8293-44ALは、ポリプロピレン系ゼロハロゲン難燃性材料である。したがって、縁部導体セット400の各絶縁導体402は、IFRポリプロピレン絶縁導体又はワイヤであってもよい。
【0033】
発泡性難燃性材料の存在により、縁部導体セット400の各絶縁導体402の第1の誘電材料406の誘電特性は、変更されることがある。その結果として、縁部導体セット400の各絶縁導体402は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。いくつかの実施形態では、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲で行なわれる。
【0034】
いくつかの実施形態では、第2の誘電材料408は、熱可塑性材料を含む。いくつかの実施形態では、第2の誘電材料408の熱可塑性材料は、ポリプロピレンである。他の実施形態では、第2の誘電材料408の熱可塑性材料は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリメチルペンテン、ポリオキシメチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びポリブチレンテレフタレートのうちの1つ又は複数を含むことができる。一実施形態では、縁部導体セット400の各絶縁導体402の第2の誘電材料408は、ポリプロピレン系樹脂であってもよい。一実施例では、ポリプロピレン系樹脂は、LyondellBasell Industriesによって製造されるEP315Jであってもよい。EP315Jは、ハロゲンフリーであり、かつ耐燃性ではない、電気グレードのポリプロピレンコポリマー樹脂である。
【0035】
いくつかの実施形態では、縁部導体セット400の各絶縁導体402の第1の誘電材料406の厚さ「T2」は、約10ミクロンμm~約100μmの範囲である。換言すれば、第1の誘電材料406の層の厚さ「T2」は、約10μm~約100μmの範囲である。厚さ「T2」は、第1の誘電材料406の層の平均厚さを指し得る。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料406の厚さ「T2」は、約100μm、50μm、30μm、又は20μm未満である。
【0036】
いくつかの実施形態では、縁部導体セット400の各絶縁導体402の第2の誘電材料408の厚さ「T3」は、約10ミクロンμm~約100μmの範囲である。換言すれば、第2の誘電材料408の層の厚さ「T3」は、約10μm~約100μmの範囲である。厚さ「T3」は、第2の誘電材料408の層の平均厚さを指し得る。いくつかの実施形態では、第2の誘電材料408の厚さ「T3」は、約100μm、50μm、30μm、又は20μm未満である。
【0037】
いくつかの実施形態では、第1の誘電材料406の層の厚さ「T2」は、第2の誘電材料408の層の厚さ「T3」よりも厚くてもよい。他の実施形態では、第1の誘電材料406の層の厚さ「T2」は、第2の誘電材料408の層の厚さ「T3」以下であってもよい。
【0038】
いくつかの実施形態では、第2の誘電材料408の層は、縁部導体セット400のそれぞれの中心導体404に積層されてもよい。更に、第1の誘電材料406の層は、第2の誘電材料408のそれぞれの層に積層されてもよい。0.8ポンド(lb)より大きいワイヤ接合力を積層中に使用して、それにより、結果として得られるケーブルが特定の業界規格に適合することができる。いくつかの実施形態では、第2の誘電材料408の層は、それぞれの中心導体404の周囲に螺旋状に巻かれてもよく、また、重複して巻かれてもよい。同様に、第1の誘電材料406の層は、第2の誘電材料408のそれぞれの層の周囲に螺旋状に巻かれてもよく、また、重複して巻かれてもよい。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料406の層及び第2の誘電材料408の層のうちの少なくとも1つは、真空堆積層、蒸着層、化学蒸着(CVD)層、プラズマ強化化学蒸着(PECVD)層、スパッタリング堆積層、低圧化学蒸着(LPCVD)層、プラズマアシスト化学蒸着(PACVD)層、原子層堆積(ALD)層、熱蒸着層、電子ビーム蒸着層、レーザーアブレーション蒸着層、及び/又は物理蒸着(PVD)層であってもよい。
【0039】
縁部導体セット400は、第1のシールド層410及び第2のシールド層412によって少なくとも部分的に包囲されている。第1及び第2のシールド層410、412は、図1及び図2に示すような第1及び第2のシールド層112、114それぞれと実質的に同様である。第1のシールド層410は、縁部導体セット400の上面上に配置され、第2のシールド層412は、縁部導体セット400の底面上に配置されている。適合可能接着剤層414は、第1のシールド層410と第2のシールド層412との間に配置され、縁部導体セット400の両側で第1及び第2のシールド層410、412を互いに接合する。第1のシールド層410及び第2のシールド層412は、組み合わさって、縁部導体セット400を少なくとも部分的に包囲する。第1のシールド層410及び第2のシールド層412のそれぞれは、複数のカバー部分416(1つを図4に示す)と、複数のカバー部分416に隣接して配置された複数のピンチ部分418とを含む。カバー部分416及びピンチ部分418は、横断面で、第1及び第2のシールド層410、412のカバー部分416のうちの1つが組み合わさって縁部導体セット400を実質的に囲み、第1及び第2のシールド層410、412のピンチ部分418が組み合わさって縁部導体セット400のそれぞれの側でピンチ部分を形成するように配置される。接着剤層414は、ピンチ部分418のそれぞれにおいて、第1のシールド層410を第2のシールド層412に接合してもよい。接着剤層414はまた、第1及び第2のシールド層410、412を縁部導体セット400の絶縁導体402に接合してもよい。具体的には、接着剤層414は、第1及び第2のシールド層410、412を各絶縁導体402の第1の誘電材料406の層に接合してもよい。
【0040】
図4に示すような縁部導体セット400は、本質的に単に例示であり、本開示の範囲内で、縁部導体セット400の代替的な構成が可能である。例えば、縁部導体セット400は、図4に示すような2つの絶縁導体402の代わりに、1つ又は複数の絶縁導体402を含んでもよい。各絶縁導体402はまた、非円形の形状、例えば、楕円形、卵形、多角形などを有してもよい。中心導体404、第1の誘電材料406の層、及び第2の誘電材料408の層は、異なる形状を有してもよい。更に、各絶縁導体402の中心導体404、第1の誘電材料406の層、及び第2の誘電材料408の層は、図4に示す同心構成の代わりに、互いに対して偏心的に配置されてもよい。第1の誘電材料406の層及び第2の誘電材料408の層のうちの少なくとも1つはまた、それぞれの形状に基づいて、不均一な厚さを有してもよい。
【0041】
図5は、コネクタアセンブリ500を示す。コネクタアセンブリ500は、任意の電気製品又はデバイスと共に使用されてもよい。コネクタアセンブリ500は、回路基板502及びフラット電気ケーブル504を含む。回路基板502は、第1のコネクタ部分506及び第2のコネクタ部分508を含む。第1のコネクタ部分506は、回路基板502の第1の縁部503の近位に配置され、第2のコネクタ部分508は、回路基板502の第2の縁部505の近位に配置される。フラット電気ケーブル504は、第1のコネクタ部分506に電気的に接続されている。回路基板502は、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)であってもよい。いくつかの実施形態では、回路基板502は、パドルカードであってもよい。コネクタアセンブリ500は図5でPCBとして示されているが、他の実施形態では、コネクタアセンブリ500は、電気コネクタであってもよい。回路基板502は、長手方向軸「LA」、及び長手方向軸「LA」に概ね垂直な横軸「TA」を画定する。第1及び第2の縁部503、505は、回路基板502の長手方向軸「LA」に対して回路基板502の反対側にある縁部である。
【0042】
フラット電気ケーブル504(「ケーブル504」と互換的に呼ばれる)は、図1及び図2に示すようなケーブル100と実質的に同様である。フラット電気ケーブル504は、図5に部分的に示されている。フラット電気ケーブル504は、ケーブル504の長さに沿って延びる。具体的には、フラット電気ケーブル504は、ケーブル504の長手方向軸「LC」に沿って延びる。ケーブル100と同様に、フラット電気ケーブル504は、ケーブル504の長さに沿って延びる複数の導体セット510を含む。図5の例示した実施形態では、導体セット510は、ケーブル504の長手方向軸「LC」に概ね沿って延びる。ケーブル504は、ケーブル504の両側に長手方向縁部509を更に含む。長手方向縁部509は、ケーブル504の長さに概ね沿って延びる。具体的には、長手方向縁部509は、ケーブル504の長手方向軸「LC」に概ね沿って延びる。各導体セット510は、1つ又は複数の絶縁導体512(以下、「絶縁導体512」と呼ばれる)を含む。図5の例示した実施形態では、各導体セット510は、2つの絶縁導体512を含む。しかしながら、各導体セット510は、第1及び/又は第2のコネクタ部分506、508の構成に基づいて、任意の数の絶縁導体512を含んでもよい。各絶縁導体512は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体511を含む。具体的には、各導体セット510の各絶縁導体512の中心導体511は、第1の誘電材料の層によって囲まれている。複数の導体セット510は、2つの他の導体セット510の間に配置された中間導体セット510Aと、ケーブル504の長手方向縁部509の近位に配置された縁部導体セット510Bとを更に含む。図5に示すように、フラット電気ケーブル504は、ケーブル504の対応する長手方向縁部509の近位に配置された2つの縁部導体セット510Bを含む。更に、フラット電気ケーブル504は、縁部導体セット510Bの間に配置された複数の中間導体セット510Aを含む。各中間導体セット510Aは、2つの他の中間導体セット510Aの間に配置され、又は別の中間導体セット510Aのいずれかと1つの縁部導体セット510Bとの間に配置される。図5の例示した実施形態では、フラット電気ケーブル504は、2つの縁部導体セット510Bの間に配置された10個の中間導体セット510Aを含む。しかしながら、代替的な構成では、ケーブル504は、第1及び/又は第2のコネクタ部分506、508の構成に基づいて、2つの縁部導体セット510Bの間に配置された任意の数の中間導体セット510Aを含んでもよい。
【0043】
更に、接地導体514は、縁部導体セット510Bとケーブル504の長手方向縁部509との間に配置される。具体的には、1つの接地導体514が、各縁部導体セット510Bとケーブル504の対応する長手方向縁部509との間に配置される。図5に示す実施形態では、ケーブル504は、複数の接地導体514を含む。具体的には、1つの接地導体514が、3つの導体セット510のそれぞれの側に設けられ、すなわち、3つの導体セット510は、2つの接地導体514の間に配置される。したがって、フラット電気ケーブル504は、5つの接地導体514を含む。しかしながら、任意の好適な数の接地導体514が提供されてもよい。接地導体514は、アースワイヤ又はドレインワイヤを含んでもよい。接地導体514は、絶縁導体512から離間し、かつ絶縁導体512と実質的に同じ方向に延びる。
【0044】
一実施形態では、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、中間導体セットの各絶縁導体512の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。換言すれば、各縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料の層は、発泡性難燃性材料を含む。しかしながら、各中間導体セット510Aの各絶縁導体512の第1の誘電材料の層は、任意の発泡性難燃性材料を含まない。各縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料は、対応する中心導体を囲む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512は、中心導体と第1の誘電材料との間に配置された任意選択の第2の誘電材料(図示せず)を更に含む。第2の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。換言すれば、各縁部導体セット510Bの各絶縁導体512は、対応する中心導体511を囲む第2の誘電材料の内層と、内層を囲む第1の誘電材料の外層とを含むことができる。内層は、発泡性難燃性材料を含まず、外層は、発泡性難燃性材料を含む。
【0045】
いくつかの実施形態では、第1の誘電材料の発泡性難燃性材料は、酸化マグネシウム(MgO)を含む。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料は、ポリマー基材中に約20重量%~約35重量%の発泡性難燃性材料を含む。いくつかの実施形態では、各縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料は、少なくとも20重量%の酸化マグネシウムを含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料は、約50重量%~約65重量%の酸化マグネシウムを含む。他の実施形態では、第1の誘電材料は、少なくとも30重量%、35重量%、50重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、98重量%、又は99重量%の酸化マグネシウムを含む。別の実施形態では、発泡性難燃性材料は、アルミナ三水和物を含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料は、熱可塑性材料を更に含む。更なる実施形態では、第1の誘電材料の熱可塑性材料は、ポリプロピレンである。いくつかの実施形態では、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料は、ポリプロピレン系ゼロハロゲン難燃性材料であってもよい。したがって、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512は、IFRポリプロピレン絶縁導体又はワイヤであってもよい。
【0046】
いくつかの実施形態では、第2の誘電材料は、熱可塑性材料を含む。いくつかの実施形態では、第2の誘電材料の熱可塑性材料は、ポリプロピレンである。一実施形態では、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第2の誘電材料は、ポリプロピレン系樹脂であってもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料の厚さは、約10μm~約100μmの範囲である。換言すれば、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第1の誘電材料の層の厚さは、約10μm~約100μmの範囲である。厚さは、第1の誘電材料の層の平均厚さを指し得る。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料の厚さは、約100μm、50μm、30μm、又は20μm未満である。
【0048】
いくつかの実施形態では、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第2の誘電材料の厚さは、約10μm~約100μmの範囲である。換言すれば、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512の第2の誘電材料の層の厚さは、約10μm~約100μmの範囲である。厚さは、第2の誘電材料の層の平均厚さを指し得る。いくつかの実施形態では、第2の誘電材料の厚さは、約100μm、50μm、30μm、又は20μm未満である。
【0049】
いくつかの実施形態では、第1の誘電材料の層の厚さは、第2の誘電材料の層の厚さよりも厚くてもよい。他の実施形態では、第1の誘電材料の層の厚さは、第2の誘電材料の層の厚さ以下であってもよい。
【0050】
各中間導体セット510Aの各絶縁導体512は、耐燃性でなくてもよい。更に、各中間導体セット510Aの各絶縁導体512の中心導体511を囲む第1の誘電材料は、ポリマー材料で作製されてもよい。一実施形態では、各中間導体セット510Aの第1の誘電材料は、ポリプロピレン系樹脂であってもよい。
【0051】
フラット電気ケーブル504は、ケーブル504の上面上に配置された第1のシールド層513と、ケーブル504の底面上に配置された第2のシールド層(図示せず)とを更に含む。第1のシールド層513及び第2のシールド層は、導体セット510の周囲に配置される。更に、第1のシールド層513及び第2のシールド層は、互いに概ね平行であり、ケーブル504の長手方向軸「LC」に沿って延びる。一実施形態では、第1のシールド層513及び第2のシールド層は、互いに接合されて、ケーブル504の長手方向縁部509を形成する。適合可能接着剤層(図示せず)は、第1のシールド層513と第2のシールド層との間に配置されてもよく、第1のシールド層513及び第2のシールド層を各導体セット510の両側で互いに接合する。第1のシールド層513及び第2のシールド層は、組み合わさって、複数の導体セット510を少なくとも部分的に包囲する。図5の例示した実施形態では、第1のシールド層513は、複数のカバー部分517と、複数のカバー部分517に隣接して配置された複数のピンチ部分523とを含む。同様に、第2のシールド層は、複数のカバー部分と、複数のカバー部分に隣接して配置された複数のピンチ部分とを含む。カバー部分517及びピンチ部分523は、横断面で、第1のシールド層513のカバー部分517及び第2のシールド層のカバー部分が組み合わさって導体セット510を実質的に囲むように配置される。更に、第1のシールド層513のピンチ部分523及び第2のシールド層のピンチ部分は、組み合わさって、各導体セット510のそれぞれの側でケーブル504のピンチ部分を形成する。接着剤層は、ケーブル504のピンチ部分523のそれぞれにおいて、第1のシールド層513を第2のシールド層に接合してもよい。
【0052】
一実施形態では、導体セット510は、実質的に曲線状の断面形状を有し、第1のシールド層513及び第2のシールド層は、導体セット510の周囲に、例えば、断面形状に実質的に適合し、かつ断面形状を維持するように配置される。断面形状を維持することにより、導体セット510の設計において意図されるように導体セット510の電気特性が維持される。一実施形態では、第1のシールド層513及び第2のシールド層のそれぞれは、導電材料を含む。いくつかの実施形態では、第1のシールド層513及び第2のシールド層の導電材料は、アルミニウムを含む。例えば、導電材料は、アルミニウム合金であってもよい。他の実施形態では、第1のシールド層513及び第2のシールド層の導電材料は、金、銀、銅、及びこれらの合金を含む。一実施形態では、フラット電気ケーブル504は、第1のシールド層513及び第2のシールド層の周囲に配置された絶縁ジャケット(図示せず)を更に含む。第1のシールド層513及び第2のシールド層はまた、ケーブル504の一次火炎バリアとして機能し、導体セット510を燃焼から保護してもよい。
【0053】
燃焼時に、第1の誘電材料の発泡性難燃性材料は、フラット電気ケーブル504の長手方向縁部509に微多孔性炭素質発泡体を生成することができる。炭素質発泡体は、膨張してケーブル504の長手方向縁部509に付着し、第1のシールド層513及び第2のシールド層(すなわち、一次火炎バリア)が導体セット510を分離して火炎に露出させることを防止することができる。したがって、発泡性炭素質微多孔性発泡体は、ケーブル504の長手方向縁部509において火炎バリアとして機能することができる。適切な耐燃性を提供するために、発泡性難燃性材料は、各縁部導体セット510Bの絶縁導体512に含まれてもよく、中間導体セット510Aに含まれなくてもよい。いくつかの実施形態では、発泡性難燃性材料は、低ハロゲン含有量を有することができる。他の実施形態では、発泡性難燃性材料は、ハロゲンフリーであってもよい。したがって、フラット電気ケーブル504は、ハロゲンフリー材料並びに耐燃性を必要とする特定の業界規格又は他の仕様に適合することができる。
【0054】
発泡性難燃性材料の低ハロゲン含有量により、各縁部導体セット510Bの第1の誘電材料の誘電特性は、変更されることがある。具体的には、各縁部導体セット510Bの第1の誘電材料の誘電特性は、発泡性難燃性材料の存在に起因して劣化する場合がある。その結果として、いくつかの実施形態では、各縁部導体セット510Bの絶縁導体512は、低速データ伝送、電力伝送、又は接地接続のために使用される。しかしながら、各中間導体セット510Aの絶縁導体512内に難燃性材料が存在しないことにより、中間導体セット510Aを高速データ伝送に使用することができる。各中間導体セット510Aの各絶縁導体512はまた、低速データ伝送、電力伝送、又は接地接続のために使用されてもよいことに留意されたい。具体的には、各中間導体セット510Aの各絶縁導体512はまた、低周波信号を伝送するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲で行なわれる。いくつかの実施形態では、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲で行なわれる。
【0055】
図5に示すように、回路基板502は、回路基板502の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれ503、505に沿った第1及び第2の列のそれぞれ519、525に配置された、複数の第1及び第2のコンタクトパッドセット518、524を含む。更に、回路基板502は、回路基板502の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれ503、505に沿った第1及び第2の列のそれぞれ529、525に配置された、複数の第1及び第2のコンタクトパッド520、526を含む。
【0056】
第1のコネクタ部分506は、回路基板502の第1の縁部503に沿って第1の列519に配置された複数の第1のコンタクトパッドセット518を含む。第1のコンタクトパッドセット518の第1の列519は、両端部521の間に延びる。具体的には、複数のコンタクトパッドセット518は、回路基板502の横軸「TA」に沿って配置される。各第1のコンタクトパッドセット518は、ケーブル504の異なる導体セット510に対応する。更に、各第1のコンタクトパッドセット518は、1つ又は複数の第1のコンタクトパッド520(「コンタクトパッド520」と互換的に呼ばれる)を含む。したがって、コネクタアセンブリ500は、第1の列519に配置された複数の第1のコンタクトパッド520を含む。更に、コネクタアセンブリ500は、第1の列519に配置された複数の第1のコンタクトパッドセット518を含む。図5の例示した実施形態では、各第1のコンタクトパッドセット518は、2つの第1のコンタクトパッド520を含む。しかしながら、他の実施形態では、各第1のコンタクトパッドセット518は、任意の数の第1のコンタクトパッド520を含んでもよい。各第1のコンタクトパッド520は、回路基板502上に印刷された導電性要素であってもよい。図5に示すように、第1のコネクタ部分506は、12個の第1のコンタクトパッドセット518を含む。しかしながら、第1のコネクタ部分506は、用途要件に従って、任意の数の第1のコンタクトパッドセット518を含んでもよい。複数の第1コンタクトパッドセット518は、2つの他の第1のコンタクトパッドセット518の間に配置された第1の中間コンタクトパッドセット518Aと、第1の列519の端部521に配置された第1の縁部コンタクトパッドセット518Bとを含む。換言すれば、複数の第1のコンタクトパッド520は、列519の両端部521に配置された一対の第1の縁部コンタクトパッド520Bの間に配置された複数の第1の中間コンタクトパッド520Aを含む。図5の例示した実施形態では、第1のコネクタ部分506は、2つの第1の縁部コンタクトパッドセット518Bの間に配置された10個の第1の中間コンタクトパッドセット518Aを含む。しかしながら、第1のコネクタ部分506は、用途要件に従って、任意の数の第1のコンタクトパッドセット518を含んでもよい。複数の第1のコンタクトパッド520は回路基板502の一部として示されているが、様々な他の実施形態では、複数の第1のコンタクトパッド520は、電気コネクタの一部であってもよい。同様に、複数の第1のコンタクトパッドセット518は、電気コネクタの一部であってもよい。
【0057】
第1のコンタクトパッドセット518のうちの1つ又は複数及び対応する第1のコンタクトパッド520は、高速データ伝送用に構成されてもよい。更に、他の第1のコンタクトパッドセット518及び対応する第1のコンタクトパッド520は、低速データ伝送用に構成されてもよい。図5に示すように、「HS」と表記された第1のコンタクトパッドセット518は、高速データ通信用に構成され、「LS」と表記された第1のコンタクトパッドセット518は、低速データ通信用に構成されている。換言すれば、「HS」と表記された第1のコンタクトパッドセット518は、高周波信号を受信及び/又は送信することができ、「LS」と表記された第1のコンタクトパッドセット518は、低周波信号を受信及び/又は送信してもよい。低速データ伝送用に構成された第1のコンタクトパッドセット518はまた、電力伝送及び接地接続に使用されてもよい。いくつかの実施形態では、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲で行なわれる。いくつかの実施形態では、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲で行なわれる。第1の縁部コンタクトパッドセット518B及び対応する第1の縁部コンタクトパッド520Bは、低速データ伝送用に構成される。更に、第1の中間コンタクトパッドセット518Aのうちの2つ及び対応する第1の中間コンタクトパッド520Aは、低速データ伝送用に構成される。第1の中間コンタクトパッドセット518Aのうちの8つ及び対応する第1の中間コンタクトパッド520Aは、高速データ伝送用に構成される。図5に示すような高速及び低速の第1のコンタクトパッドセット518の構成は、本質的に単に例示であり、本開示の範囲内で代替的な構成が可能である。ケーブル504は、第1のコネクタ部分506に接続されている。一実施形態では、第1のコネクタ部分506の高速及び低速の第1のコンタクトパッドセット518の配置は、ケーブル504の構成に従って選択されてもよい。その結果として、ケーブル504の縁部導体セット510Bの絶縁導体512は、第1のコネクタ部分506の第1の縁部コンタクトパッドセット518Bの第1の縁部コンタクトパッド520Bのそれぞれに接続されてもよい。同様に、ケーブル504の中間導体セット510Aの絶縁導体512は、第1のコネクタ部分506の第1の中間コンタクトパッドセット518Aの第1の中間コンタクトパッド520Aのそれぞれに接続されてもよい。第1のコネクタ部分506の第1のコンタクトパッドセット518は、データ伝送速度に関してケーブル504の導体セット510と同様の構成を有してもよい。したがって、ケーブル504の導体セット510は、ケーブル504をなんら再ルーティングすることなく、第1のコネクタ部分506の対応する第1のコンタクトパッドセット518とインターフェース接続されてもよい。
【0058】
中間導体セット510Aはまた、低速データ通信のために使用することができるので、中間導体セット510のうちの1つ又は複数の絶縁導体512は、低速データ通信に適合された対応する第1のコンタクトパッド520で終端される。
【0059】
第1のコネクタ部分506は、第1のコンタクトパッドセット518に隣接して配置された複数の第1の接地パッド522を更に含む。第1の接地パッド522は、接地接続のために使用することができる。図5の例示した実施形態では、1つの第1の接地パッド522は、3つの第1のコンタクトパッドセット518のそれぞれの側に設けられ、すなわち、3つの第1のコンタクトパッドセット518は、2つの第1の接地パッド522の間に配置される。具体的には、第1のコネクタ部分506は、5つの第1の接地パッド522を含む。第1の接地パッド522の数及び配置は、ケーブル504の接地導体514の構成に従って選択することができる。第1の接地パッド522の存在により、第1の縁部コンタクトパッドセット518Bは、第1の列519の対応する端部521の近位に位置する。ケーブル504の接地導体514は、第1のコネクタ部分506の対応する第1の接地パッド522に電気的に接続されている。具体的には、ケーブル504の接地導体514は、第1のコネクタ部分506の対応する第1の接地パッド522で終端される。終端方法の例としては、はんだ付け、溶接、圧着、機械的クランプ、及び接着剤結合を挙げることができる。
【0060】
図5に示すように、回路基板502は、複数の接地領域515を含む。第1のコネクタ部分506の第1の接地パッド522は、対応する接地領域515に電気的に接続されている。第1の接地パッド522は、ワイヤなどの導電性部材によって、対応する接地領域515に電気的に接続されてもよい。接地領域515は、回路基板502の接地板を形成してもよい。回路基板502はまた、接地領域515間に配置された中間領域516を含む。中間領域516の数及び構成は、第1及び/又は第2のコネクタ部分506、508の構成に依存し得る。
【0061】
図5に示すように、ケーブル504の各導体セット510は、第1のコネクタ部分506の対応する第1のコンタクトパッドセット518に接続されている。具体的には、縁部導体セット510Bは、対応する第1の縁部コンタクトパッドセット518Bに接続され、中間導体セット510Aは、対応する第1の中間コンタクトパッドセット518Aに接続される。ケーブル504の中間導体セット510Aの絶縁導体512は、第1の中間コンタクトパッドセット518Aのコンタクトパッド520Aで終端され、ケーブル504の縁部導体セット510Bの絶縁導体512は、第1の縁部コンタクトパッドセット518Bのコンタクトパッド520Bで終端される。第1の縁部コンタクトパッドセット520Bのコンタクトパッド520Bで終端された縁部導体セット510Bの絶縁導体512は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。更に、第1の中間コンタクトパッドセット518Aのコンタクトパッド520Aで終端された中間導体セット510Aの絶縁導体512は、高速データ伝送に適合される。
【0062】
図5に示すように、ケーブル504の中間導体セット510Aの絶縁導体512は、複数の第1の中間コンタクトパッド520Aの第1の中間コンタクトパッド520Aで終端される。更に、ケーブル504の縁部導体セット510Bの絶縁導体512は、一対の第1の縁部コンタクトパッド520Bの第1の縁部コンタクトパッド520Bで終端される。第1の縁部コンタクトパッド520Bで終端された縁部導体セット510Bの絶縁導体512は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。更に、第1の中間コンタクトパッド520Aで終端された中間導体セット510Aの絶縁導体512は、高速データ伝送に適合される。
【0063】
ケーブル504の導体セット510は、様々な方法によって、対応する第1のコンタクトパッドセット518に結合されてもよい。第1のコネクタ部分506に面するケーブル504の端部は、剥離されてもよく、各絶縁導体512は、第1のコネクタ部分506の対応する第1のコンタクトパッド520で終端される。具体的には、絶縁導体512の中心導体511は、第1のコネクタ部分506の対応する第1のコンタクトパッド520に接続される。例えば、第1のシールド層513及び第2のシールド層、並びに絶縁導体512の第1の誘電材料の層は、ケーブル504の端部で剥離されてもよい。絶縁導体512の中心導体511は、次いで、対応する第1のコンタクトパッド520と整列されてもよい。次いで、中心導体511の端部は、対応する第1のコンタクトパッド520で終端されてもよい。各絶縁導体512が第2の誘電材料の層を含む場合、第2の誘電材料の層はまた、ケーブル504の端部で剥離されてもよい。終端方法の例としては、はんだ付け、溶接、圧着、機械的クランプ、及び接着剤結合を挙げることができる。いくつかの実施形態では、接地導体514は、対応する第1の接地パッド522で同様に整列され、終端されてもよい。
【0064】
第2のコネクタ部分508は、第2の列525に配置された複数の第2のコンタクトパッドセット524を含む。具体的には、複数の第2のコンタクトパッドセット524は、回路基板502の横軸「TA」に沿って配置される。各第2のコンタクトパッドセット524は、第1のコネクタ部分506の複数の第1のコンタクトパッドセット518の異なる第1のコンタクトパッドセット518に対応する。更に、各第2のコンタクトパッドセット524は、1つ又は複数の第2のコンタクトパッド526(「コンタクトパッド526」と互換的に呼ばれる)を含む。図5の例示した実施形態では、各第2のコンタクトパッドセット524は、2つの第2のコンタクトパッド526を含む。しかしながら、他の実施形態では、各第2のコンタクトパッドセット524は、任意の数の第2のコンタクトパッド526を含んでもよい。各第2のコンタクトパッド526は、回路基板502上に印刷された導電性要素であってもよい。図5に示すように、第2のコネクタ部分508は、12個の第2のコンタクトパッドセット524を含む。しかしながら、第2のコネクタ部分508は、用途要件に従って、任意の数の第2のコンタクトパッドセット524を含んでもよい。
【0065】
複数の第2のコンタクトパッドセット524は、2つの他の第2のコンタクトパッドセット524の間に配置された第2の中間コンタクトパッドセット524Aと、第2の列525の端部に配置された第2の縁部コンタクトパッドセット524Bとを含む。複数の第2の中間コンタクトパッドセット524Aは、第2の列525の両端部527に配置された一対の第2の縁部コンタクトパッドセット524Bの間に配置される。換言すれば、複数の第2のコンタクトパッド526は、第2の列525の両端部527に配置された一対の第2の縁部コンタクトパッド526Bの間に配置された複数の第2の中間コンタクトパッド526Aを含む。図5の例示した実施形態では、第2のコネクタ部分508は、2つの第2の縁部コンタクトパッドセット524Bの間に配置された10個の第2の中間コンタクトパッドセット524Aを含む。複数の第2のコンタクトパッド526は回路基板502の一部として示されているが、様々な他の実施形態では、複数の第2のコンタクトパッド526は、電気コネクタの一部であってもよい。同様に、複数の第2のコンタクトパッドセット524は、電気コネクタの一部であってもよい。
【0066】
第2のコンタクトパッドセット524のうちの1つ又は複数及び対応する第2のコンタクトパッド526は、高速データ伝送用に構成されてもよい。更に、他の第2のコンタクトパッドセット524及び対応する第2のコンタクトパッド526は、低速データ伝送用に構成されてもよい。図5に示すように、「HS」と表記された第2のコンタクトパッドセット524は、高速データ通信用に構成され、「LS」と表記された第2のコンタクトパッドセット524は、低速データ通信用に構成されている。換言すれば、「HS」と表記された第2のコンタクトパッドセット524は、高周波信号を受信及び/又は送信することができる。「LS」と表記された第2のコンタクトパッドセット524は、低周波信号を受信及び/又は送信することができる。低速データ伝送用に構成された第2のコンタクトパッドセット524はまた、送電/受電及び接地接続のために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲で行なわれる。いくつかの実施形態では、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲で行なわれる。第2の縁部コンタクトパッドセット524B及び対応する第2の縁部コンタクトパッド526Bは、低速データ伝送用に構成される。更に、第2の中間コンタクトパッドセット524Aのうちの4つ及び対応する第2の中間コンタクトパッド526Aは、低速データ伝送用に構成される。第2の中間コンタクトパッドセット524Aのうちの6つ及び対応する第2の中間コンタクトパッド526Aは、高速データ伝送用に構成される。図5に示すような高速及び低速の第2のコンタクトパッドセット524の構成は、本質的に単に例示であり、本開示の範囲内で代替的な構成が可能である。
【0067】
第2のコネクタ部分508の第2のコンタクトパッドセット524は、周辺構成要素相互接続エキスプレス(peripheral component interconnect express、PCIe)などの特定の業界規格に適合することができる。第2のコンタクトパッドセット524は、チップなどの集積回路(integrated circuit、IC)のピン配列を更に形成してもよい。高速及び低速の第2のコンタクトパッドセット524の配置は、ICのピン配列構成に適合する必要がある場合があり、ケーブル504の構成に応じて変更されなくてもよい。例えば、第2の縁部コンタクトパッドセット524B及び対応する第2の縁部コンタクトパッド526Bは、高速データ通信に使用されてもよい。しかしながら、ケーブル504の縁部導体セット510Bの各絶縁導体512は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。その結果として、縁部導体セット510Bの各絶縁導体512は、第2の縁部コンタクトパッドセット524Bの対応する第2の縁部コンタクトパッド526Bに電気的に接続されなくてもよい。第1のコネクタ部分506は、ケーブル504と第2のコネクタ部分508との間の中間物として機能してもよく、それにより、ケーブル504の導体セット510は、ケーブル504を再ルーティングすることなく、対応する第2のコンタクトパッドセット524と電気的に接続することができる。代わりに、第1のコネクタ部分506の第1のコンタクトパッドセット518は、個々の第1及び第2のコンタクトパッドセット518、524のデータ伝送速度に基づいて、第2のコネクタ部分508の適切な第2のコンタクトパッドセット524と電気的に接続されてもよい。
【0068】
図5に示すように、回路基板502の複数の導電トレースセット530は、第1のコネクタ部分506の第1のコンタクトパッドセット518を、第2のコネクタ部分508の対応する第2のコンタクトパッドセット524に電気的に接続する。各導電トレースセット530は、一対の導電トレース532を含む。しかしながら、各導電トレースセット530の導電トレース532の数は、第1及び第2のコネクタ部分506、508の構成に依存し得る。導電トレース532は、回路基板502に沿った導電性経路であってもよい。導電トレース532は、回路基板502上に印刷又はエッチングすることによって形成することができる。更に、導電トレースセット530は、回路基板502の対応する中間領域516内に配置されてもよい。図5に示すような各導電トレース532の形状は、本質的に例示であり、本開示の範囲内で、代替的な形状が可能である。
【0069】
第1のコネクタ部分506と第2のコネクタ部分508との間の構成の差により、1つ又は複数の導電トレースセット530は、交差構成を有してもよい。回路基板502の一対の第1の導電トレース532Aは、第1の中間コンタクトパッドセット518Aのコンタクトパッド520Aを第2の縁部コンタクトパッドセット524Bのコンタクトパッド526Bに接続する。更に、回路基板502の一対の第2の導電トレース532Bは、第1の縁部コンタクトパッドセット518Bのコンタクトパッド520Bを第2の中間コンタクトパッドセット524Aのコンタクトパッド526Aに接続する。換言すれば、回路基板502の第1の導電トレース532Aは、複数の第1の中間コンタクトパッド520Aの第1の中間コンタクトパッド520Aを、一対の第2の縁部コンタクトパッド526Bの第2の縁部コンタクトパッド526Bに接続する。更に、回路基板502の第2の導電トレース532Bは、一対の第1の縁部コンタクトパッド520Bの第1の縁部コンタクトパッド520Bを、複数の第2の中間コンタクトパッド526Aの第2の中間コンタクトパッド526Aに接続する。
【0070】
図5に示すように、2対の第1の導電トレース532Aは、対応する第1の中間コンタクトパッドセット518Aを対応する第2の縁部コンタクトパッドセット524Bに電気的に接続する。第1の導電トレース532Aの対応する対に接続された第1の中間コンタクトパッドセット518Aは、第1のコネクタ部分506の対応する第1の縁部コンタクトパッドセット518Bに隣接して位置する。したがって、ケーブル504の対応する縁部導体セット510Bに隣接して位置する2つの中間導体セット510Aの絶縁導体512は、対応する第1の中間コンタクトパッドセット518A及び第1の導電トレース532Aの対応する対を介して、対応する第2の縁部コンタクトパッドセット524Bに電気的に接続されてもよい。更に、2対の第2の導電トレース532Bは、対応する第1の縁部コンタクトパッドセット518Bを対応する第2の中間コンタクトパッドセット524Aに電気的に接続する。第2の導電トレース532Bの対応する対に接続された第2の中間コンタクトパッドセット524Aは、第2の列525の対応する端部527から3番目の第2のコンタクトパッドセット524である。したがって、2つの縁部導体セット510Bの絶縁導体512は、対応する第1の縁部コンタクトパッドセット518B及び第2の導電トレース532Bの対応する対を介して、対応する第2の中間コンタクトパッドセット524Aに電気的に接続されてもよい。
【0071】
図5に示すように、2対の第3の導電トレース532Cは、交差構成で2つの第1の中間コンタクトパッドセット518Aを2つの第2の中間コンタクトパッドセット524Aに電気的に接続する。具体的には、第1の列519の対応する端部521から3番目の第1のコンタクトパッドセット518である第1の中間コンタクトパッドセット518Aは、第3の導電トレース532Cの対応する対によって、第2のコネクタ部分508の対応する第2の縁部コンタクトパッドセット524Bに隣接して位置する対応する第2の中間コンタクトパッドセット524Aに接続される。
【0072】
したがって、回路基板502は、回路基板502の横軸「TA」に対して互いにオフセットされた対応する第1及び第2のコンタクトパッドセット518、524を電気的に接続するための第1、第2、及び第3の導電トレース532A、532B、532Cを含んでもよい。これにより、データ伝送速度に基づいて、ケーブル504の導体セット510を第2のコネクタ部分508の対応する第2のコンタクトパッドセット524に電気的に接続することを可能にすることができる。例えば、低速データ伝送に適合された縁部導体セット510Bは、また低速データ伝送に適合された対応する第2の中間コンタクトパッドセット524Aに電気的に接続されてもよい。更に、高速データ伝送に適合された2つの中間導体セット510Aは、また高速データ伝送に適合された対応する第2の縁部コンタクトパッドセット524Bに電気的に接続されてもよい。
【0073】
対応する第1、第2、及び第3の導電トレース532A、532B、532Cに接続された第1のコンタクトパッドセット518は、第1の列519の対応する端部521の近位に位置する隣接する第1のコンタクトパッドセット518の2つの群に属することができる。同様に、対応する第1、第2、及び第3の導電トレース532A、532B、532Cに接続された第2のコンタクトパッドセット524は、第2の列525の対応する端部527の近位に位置する隣接する第2のコンタクトパッドセット524の2つの群に属する。第1、第2、及び第3の導電トレース532A、532B、532Cは、対応する第1及び第2のコンタクトパッドセット518、524を互いに接続するために、1つ又は複数の屈曲部を有してもよい。第1、第2、及び第3の導電トレース532A、532B、532Cはまた、異なる平面内に位置することができる(例えば、多層プリント回路基板が使用されてもよく、第1、第2、及び第3の導電トレース532A、532B、532Cは、回路基板の異なる2つ又は3つの導電層内に形成することができる)。
【0074】
第2のコネクタ部分508は、第2のコンタクトパッドセット524に隣接して配置された複数の第2の接地パッド528を更に含む。図5の例示した実施形態では、第2の接地パッド528及び第2のコンタクトパッドセット524は、第2の列525に沿って交互に設けられ、それにより、各第2のコンタクトパッドセット524は、2つの第2の接地パッド528の間に配置される。第2のコネクタ部分508は、13個の第2の接地パッド528を含む。しかしながら、業界規格などの用途要件に基づいて、第2の接地パッド528の任意の数及び配置が提供されてもよい。第2の接地パッド528の存在により、第2の縁部コンタクトパッドセット524B及び対応する第2の縁部コンタクトパッド526Bは、第2の列525の対応する端部527の近位に位置する。各第2の接地パッド528は、接地接続に適合される。第2のコネクタ部分508の第2の接地パッド528は、回路基板502の対応する接地領域515に電気的に接続されてもよい。第2の接地パッド528は、ワイヤなどの導電性部材によって、対応する接地領域515に電気的に接続されてもよい。
【0075】
したがって、ケーブル504は、ハロゲンフリー材料並びに耐燃性を必要とする業界規格又は他の仕様に適合すると同時に、なんらの修正を伴わずに標準的なピン配列と共に使用されてもよい。具体的には、縁部導体セット510Bの絶縁導体512内に提供される発泡性難燃性材料は、任意のハロゲンを実質的に含まないと同時に、適切な耐燃性を提供することができる。第1のコネクタ部分506は、ケーブル504を、縁部コンタクトパッドセットが高速データ送信/受信用に構成されている標準的なピン配列(例えば、第2のコネクタ部分508)と共に使用することを可能にすることができる。
【0076】
図6は、コネクタアセンブリ600を示す。コネクタアセンブリ600は、任意の電気製品又はデバイスと共に使用されてもよい。コネクタアセンブリ600は、コネクタ602及びフラット電気ケーブル604を含む。フラット電気ケーブル604は、第1のコネクタ602に電気的に接続されている。コネクタ602は、PCBの一部であってもよい。
【0077】
フラット電気ケーブル604(「ケーブル604」と互換的に呼ばれる)は、図1及び図2に示すようなケーブル100と実質的に同様である。フラット電気ケーブル604は、図6に部分的に示されている。フラット電気ケーブル604は、ケーブル604の長さに沿って延びる。具体的には、フラット電気ケーブル604は、ケーブル604の長手方向軸「L1」に沿って延びる。ケーブル100と同様に、フラット電気ケーブル604は、ケーブル604の長さに沿って延びる複数の導体セット606を含む。図6の例示した実施形態では、導体セット606は、ケーブル604の長手方向軸「L1」に概ね沿って延びる。ケーブル604は、ケーブル604の両側に長手方向縁部608を更に含む。長手方向縁部608は、ケーブル604の長さに概ね沿って延びる。具体的には、長手方向縁部608は、ケーブル604の長手方向軸「L1」に概ね沿って延びる。各導体セット606は、1つ又は複数の絶縁導体610(以下、「絶縁導体610」と呼ばれる)を含む。図6の例示した実施形態では、各導体セット606は、2つの絶縁導体610を含む。しかしながら、各導体セット606は、コネクタ602の構成に基づいて、任意の数の絶縁導体610を含んでもよい。各絶縁導体610は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体612を含む。具体的には、各導体セット606の各絶縁導体610の中心導体612は、第1の誘電材料の層によって囲まれている。複数の導体セット606は、2つの他の導体セット606の間に配置された中間導体セット606Aと、ケーブル604の長手方向縁部608の近位に配置された縁部導体セット606Bとを更に含む。図6に示すように、フラット電気ケーブル604は、ケーブル604の対応する長手方向縁部608の近位に配置された2つの縁部導体セット606Bを含む。更に、フラット電気ケーブル604は、縁部導体セット606Bの間に配置された複数の中間導体セット606Aを含む。各中間導体セット606Aは、2つの他の中間導体セット606Aの間に配置され、又は別の中間導体セット606Aのいずれかと1つの縁部導体セット606Bとの間に配置される。図6の例示した実施形態では、フラット電気ケーブル604は、2つの縁部導体セット606Bの間に配置された10個の中間導体セット606Aを含む。しかしながら、代替的な構成では、ケーブル604は、コネクタ602の構成に基づいて、2つの縁部導体セット606Bの間に配置された任意の数の中間導体セット606Aを含んでもよい。
【0078】
更に、接地導体614は、縁部導体セット606Bとケーブル604の長手方向縁部608との間に配置される。具体的には、1つの接地導体614が、各縁部導体セット606Bとケーブル604の対応する長手方向縁部608との間に配置される。図6に示す実施形態では、ケーブル604は、複数の接地導体614を含む。具体的には、1つの接地導体614が、3つの導体セット606のそれぞれの側に設けられ、すなわち、3つの導体セット606は、2つの接地導体614の間に配置される。したがって、フラット電気ケーブル604は、5つの接地導体614を含む。しかしながら、任意の好適な数の接地導体614が提供されてもよい。接地導体614は、アースワイヤ又はドレインワイヤを含んでもよい。接地導体614は、絶縁導体610から離間し、かつ絶縁導体610と実質的に同じ方向に延びる。
【0079】
一実施形態では、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、中間導体セットの各絶縁導体610の第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。換言すれば、各縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料の層は、発泡性難燃性材料を含む。しかしながら、各中間導体セット606Aの各絶縁導体610の第1の誘電材料の層は、任意の発泡性難燃性材料を含まない。各縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料は、対応する中心導体612を囲む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610は、中心導体612と第1の誘電材料との間に配置された任意選択の第2の誘電材料(図示せず)を更に含む。第2の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含まない。換言すれば、各縁部導体セット606Bの各絶縁導体610は、対応する中心導体612を囲む第2の誘電材料の内層と、内層を囲む第1の誘電材料の外層とを含むことができる。内層は、発泡性難燃性材料を含まず、外層は、発泡性難燃性材料を含む。
【0080】
いくつかの実施形態では、第1の誘電材料の発泡性難燃性材料は、酸化マグネシウム(MgO)を含む。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料は、ポリマー基材中に約20重量%~約35重量%の発泡性難燃性材料を含む。いくつかの実施形態では、各縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料は、少なくとも20重量%の酸化マグネシウムを含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料は、約50重量%~約65重量%の酸化マグネシウムを含む。他の実施形態では、第1の誘電材料は、少なくとも30重量%、35重量%、50重量%、70重量%、80重量%、90重量%、95重量%、98重量%、又は99重量%の酸化マグネシウムを含む。別の実施形態では、発泡性難燃性材料は、アルミナ三水和物を含む。いくつかの実施形態では、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料は、熱可塑性材料を更に含む。更なる実施形態では、第1の誘電材料の熱可塑性材料は、ポリプロピレンである。いくつかの実施形態では、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料は、ポリプロピレン系ゼロハロゲン難燃性材料であってもよい。したがって、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610は、IFRポリプロピレン絶縁導体又はワイヤであってもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、第2の誘電材料は、熱可塑性材料を含む。いくつかの実施形態では、第2の誘電材料の熱可塑性材料は、ポリプロピレンである。一実施形態では、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第2の誘電材料は、ポリプロピレン系樹脂であってもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料の厚さは、約10μm~約100μmの範囲である。換言すれば、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第1の誘電材料の層の厚さは、約10μm~約100μmの範囲である。厚さは、第1の誘電材料の層の平均厚さを指し得る。いくつかの実施形態では、第1の誘電材料の厚さは、約100μm、50μm、30μm、又は20μm未満である。
【0083】
いくつかの実施形態では、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第2の誘電材料の厚さは、約10μm~約100μmの範囲である。換言すれば、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610の第2の誘電材料の層の厚さは、約10μm~約100μmの範囲である。厚さは、第2の誘電材料の層の平均厚さを指し得る。いくつかの実施形態では、第2の誘電材料の厚さは、約100μm、50μm、30μm、又は20μm未満である。
【0084】
いくつかの実施形態では、第1の誘電材料の層の厚さは、第2の誘電材料の層の厚さよりも厚くてもよい。他の実施形態では、第1の誘電材料の層の厚さは、第2の誘電材料の層の厚さ以下であってもよい。
【0085】
各中間導体セット606Aの各絶縁導体610は、耐燃性でなくてもよい。更に、各中間導体セット606Aの各絶縁導体610の中心導体612を囲む第1の誘電材料は、ポリマー材料で作製されてもよい。一実施形態では、各中間導体セット606Aの第1の誘電材料は、ポリプロピレン系樹脂であってもよい。
【0086】
フラット電気ケーブル604は、ケーブル604の上面上に配置された第1のシールド層616と、ケーブル604の底面上に配置された第2のシールド層(図示せず)とを更に含む。第1のシールド層616及び第2のシールド層は、導体セット606の周囲に配置される。更に、第1のシールド層616及び第2のシールド層は、互いに概ね平行であり、ケーブル604の長手方向軸「L1」に沿って延びる。一実施形態では、第1のシールド層616及び第2のシールド層は、互いに接合されて、ケーブル604の長手方向縁部608を形成する。適合可能接着剤層(図示せず)は、第1のシールド層616と第2のシールド層との間に配置されてもよく、第1のシールド層616及び第2のシールド層を各導体セット606の両側で互いに接合する。第1のシールド層616及び第2のシールド層は、組み合わさって、複数の導体セット606を少なくとも部分的に包囲する。図6の例示した実施形態では、第1のシールド層616は、複数のカバー部分618と、複数のカバー部分618に隣接して配置された複数のピンチ部分620とを含む。同様に、第2のシールド層は、複数のカバー部分と、複数のカバー部分に隣接して配置された複数のピンチ部分とを含む。カバー部分618及びピンチ部分620は、横断面で、第1のシールド層616のカバー部分618及び第2のシールド層のカバー部分が組み合わさって導体セット606を実質的に囲むように配置される。更に、第1のシールド層616のピンチ部分620及び第2のシールド層のピンチ部分は、組み合わさって、各導体セット606のそれぞれの側でケーブル604のピンチ部分を形成する。接着剤層は、ケーブル604のピンチ部分620のそれぞれにおいて、第1のシールド層616を第2のシールド層に接合してもよい。
【0087】
一実施形態では、導体セット606は、実質的に曲線状の断面形状を有し、第1のシールド層616及び第2のシールド層は、断面形状に実質的に適合し、かつその断面形状を維持するようになど、導体セット606の周囲に配置される。断面形状を維持することにより、導体セット606の設計において意図されるように導体セット606の電気特性が維持される。一実施形態では、第1のシールド層616及び第2のシールド層のそれぞれは、導電材料を含む。いくつかの実施形態では、第1のシールド層616及び第2のシールド層の導電材料は、アルミニウムを含む。例えば、導電材料は、アルミニウム合金であってもよい。他の実施形態では、第1のシールド層616及び第2のシールド層の導電材料は、金、銀、銅、及びこれらの合金を含む。一実施形態では、フラット電気ケーブル604は、第1のシールド層616及び第2のシールド層の周囲に配置された絶縁ジャケット(図示せず)を更に含む。第1のシールド層616及び第2のシールド層はまた、ケーブル604の一次火炎バリアとして機能し、導体セット606を燃焼から保護してもよい。
【0088】
燃焼時に、第1の誘電材料の発泡性難燃性材料は、フラット電気ケーブル604の長手方向縁部608に微多孔性炭素質発泡体を生成することができる。炭素質発泡体は、膨張してケーブル604の長手方向縁部608に付着し、第1のシールド層616及び第2のシールド層(すなわち、一次火炎バリア)が導体セット606を分離して火炎に露出させることを防止することができる。したがって、発泡性炭素質微多孔性発泡体は、ケーブル604の長手方向縁部608において火炎バリアとして機能することができる。適切な耐燃性を提供するために、発泡性難燃性材料は、各縁部導体セット606Bの絶縁導体610に含まれてもよく、中間導体セット606Aに含まれなくてもよい。いくつかの実施形態では、発泡性難燃性材料は、低ハロゲン含有量を有することができる。他の実施形態では、発泡性難燃性材料は、ハロゲンフリーであってもよい。したがって、フラット電気ケーブル604は、ハロゲンフリー材料並びに耐燃性を必要とする特定の業界規格又は他の仕様に適合することができる。
【0089】
発泡性難燃性材料の低ハロゲン含有量により、各縁部導体セット606Bの第1の誘電材料の誘電特性は、変更されることがある。具体的には、各縁部導体セット606Bの第1の誘電材料の誘電特性は、発泡性難燃性材料の存在に起因して劣化する場合がある。その結果として、いくつかの実施形態では、各縁部導体セット606Bの絶縁導体610は、低速データ伝送、電力伝送、又は接地接続のために使用される。しかしながら、各中間導体セット606Aの絶縁導体610内に難燃性材料が存在しないことにより、中間導体セット606Aを高速データ伝送に使用することができる。各中間導体セット606Aの各絶縁導体610はまた、低速データ伝送、電力伝送、又は接地接続のために使用されてもよいことに留意されたい。具体的には、各中間導体セット606Aの各絶縁導体610はまた、低周波信号を伝送するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲で行なわれる。いくつかの実施形態では、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲で行なわれる。
【0090】
コネクタ602は、列624に配置された複数のコンタクトパッドセット622を含む。列624は、コネクタ602の主軸「M1」に沿って配置される。列624は、コネクタ602の主軸「M1」に対して両端部626の間に延びる。したがって、複数のコンタクトパッドセット622は、コネクタ602の主軸「M1」に沿って配置されてもよい。各コンタクトパッドセット622は、ケーブル604の異なる導体セット606に対応する。更に、各コンタクトパッドセット622は、1つ又は複数のコンタクトパッド628を含む。したがって、コネクタアセンブリ600は、列624に配置された複数のコンタクトパッド628を含む。更に、コネクタアセンブリ600は、列624に配置された複数のコンタクトパッドセット622を含む。図6の例示した実施形態では、各コンタクトパッドセット622は、2つのコンタクトパッド628を含む。しかしながら、他の実施形態では、各コンタクトパッドセット622は、任意の数のコンタクトパッド628を含んでもよい。各コンタクトパッド628は、導電性要素であってもよい。図6に示すように、コネクタ602は、12個のコンタクトパッドセット622を含む。しかしながら、コネクタ602は、用途要件に従って、任意の数のコンタクトパッドセット622を含んでもよい。複数のコンタクトパッドセット622は、2つの他のコンタクトパッドセット622の間に配置された中間コンタクトパッドセット622Aと、列624の端部626に配置された縁部コンタクトパッドセット622Bとを含む。換言すれば、複数のコンタクトパッド628は、列624の両端部626に配置された一対の縁部コンタクトパッド628Bの間に配置された複数の中間コンタクトパッド628Aを含む。図6の例示した実施形態では、コネクタ602は、2つの縁部コンタクトパッドセット622Bの間に配置された10個の中間コンタクトパッドセット622Aを含む。複数のコンタクトパッド628はコネクタ602の一部として示されているが、様々な他の実施形態では、複数のコンタクトパッド628は、プリント回路基板及び電気コネクタのうちの少なくとも1つの一部であってもよい。同様に、複数のコンタクトパッドセット622は、プリント回路基板及び電気コネクタのうちの少なくとも1つの一部であってもよい。
【0091】
コンタクトパッドセット622のうちの1つ又は複数及び対応するコンタクトパッド628は、高速データ伝送用に構成されてもよい。更に、他のコンタクトパッドセット622及び対応するコンタクトパッド628は、低速データ伝送用に構成されてもよい。図6に示すように、「HS」と表記されたコンタクトパッドセット622は、高速データ通信用に構成され、「LS」と表記されたコンタクトパッドセット622は、低速データ通信用に構成されている。換言すれば、「HS」と表記されたコンタクトパッドセット622は、高周波信号を受信及び/又は送信することができ、「LS」と表記されたコンタクトパッドセット622は、低周波信号を受信及び/又は送信してもよい。低速データ伝送用に構成されたコンタクトパッドセット622はまた、電力伝送及び接地接続に使用されてもよい。いくつかの実施形態では、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲で行なわれる。いくつかの実施形態では、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲で行なわれる。縁部コンタクトパッドセット622B及び対応する縁部コンタクトパッド628Bは、高速データ伝送用に構成される。更に、中間コンタクトパッドセット622Aのうちの4つ及び対応する中間コンタクトパッド628Aは、低速データ伝送用に構成される。中間コンタクトパッドセット622Aのうちの6つ及び対応する中間コンタクトパッド628Aは、高速データ伝送用に構成される。図6に示すような高速及び低速のコンタクトパッドセット622の構成は、本質的に単に例示であり、本開示の範囲内で代替的な構成が可能である。コネクタ部分602のコンタクトパッドセット622は、周辺構成要素相互接続エキスプレス(PCIe)などの特定の業界規格に適合することができる。コンタクトパッドセット622は、チップなどの集積回路(IC)のピン配列を更に形成してもよい。高速及び低速のコンタクトパッドセット622の配置は、ICのピン配列構成に適合する必要がある場合があり、ケーブル604の構成に応じて変更されなくてもよい。例えば、縁部コンタクトパッドセット622B及び対応する縁部コンタクトパッド628Bは、高速データ通信に使用されてもよい。しかしながら、ケーブル604の縁部導体セット606Bの各絶縁導体610は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。その結果として、縁部導体セット606Bの各絶縁導体610は、縁部コンタクトパッドセット622Bの対応する縁部コンタクトパッド628Bで終端されなくてもよい。各縁部導体セット606Bは、低速データ通信に適合された中間コンタクトパッドセット622Aで再ルーティング及び終端される必要があり得る。
【0092】
コネクタ602は、コンタクトパッドセット622に隣接して配置された複数の接地パッド630を更に含む。図6の例示した実施形態では、1つの接地パッド630は、3つのコンタクトパッドセット622のそれぞれの側に設けられ、すなわち、3つのコンタクトパッドセット622は、2つの接地パッド630の間に配置される。具体的には、コネクタ602は、5つの接地パッド630を含む。接地パッド630の数及び配置は、例えば業界規格などの用途要件に基づいてもよい。接地パッド630は、接地接続のために使用される導電性要素であってもよく、PCBの接地板に接続されてもよい。接地パッド630の存在により、縁部コンタクトパッドセット622Bは、列624の対応する端部626の近位に位置する。各接地導体614の一端は、コネクタ602の対応する接地パッド630で終端されてもよい。
【0093】
ケーブル604とコネクタ602との間の構成の差により、導体セット606の一部の再ルーティングが必要となり得る。いくつかの実施形態では、縁部導体セット606Bの絶縁導体610は、中間コンタクトパッドセット622Aのコンタクトパッド628Aで終端され、中間導体セット606Aの絶縁導体610は、縁部コンタクトパッドセット622Bのコンタクトパッド628Bで終端される。換言すれば、縁部導体セット606Bの絶縁導体610は、中間コンタクトパッド628Aで終端され、中間導体セット606Aの絶縁導体610は、縁部コンタクトパッド628Bで終端される。中間コンタクトパッド628Aで終端された縁部導体セット606Bの絶縁導体610は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。更に、縁部コンタクトパッド628Bで終端された中間導体セット606Aの絶縁導体610は、高速データ伝送に適合される。中間コンタクトパッドセット622Aのコンタクトパッド628Aで終端された縁部導体セット606Bの絶縁導体610は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合される。更に、縁部コンタクトパッドセット622Bのコンタクトパッド628Bで終端された中間導体セット606Aの絶縁導体610は、高速データ伝送に適合される。
【0094】
コネクタ602に面するケーブル604の端部は、剥離されてもよく、各絶縁導体610は、コネクタ602の対応するコンタクトパッド628で終端される。例えば、第1のシールド層616及び第2のシールド層、並びに絶縁導体610の第1の誘電材料の層は、ケーブル604の端部で剥離されてもよい。絶縁導体610の中心導体612は、次いで、対応するコンタクトパッド628と整列されてもよい。次いで、中心導体612の端部は、対応するコンタクトパッド628で終端されてもよい。各絶縁導体610が第2の誘電材料の層を含む場合、第2の誘電材料の層はまた、ケーブル604の端部で剥離されてもよい。終端方法の例としては、はんだ付け、溶接、圧着、機械的クランプ、及び接着剤結合を挙げることができる。いくつかの実施形態では、接地導体614は、対応する接地パッド630で同様に整列され、終端されてもよい。
【0095】
図6に示すように、各縁部導体セット606Bの各絶縁導体610は、低速データ通信に適合され、かつ列624の対応する端部626に最も近い中間コンタクトパッドセット622Aの対応する中間コンタクトパッド628Aで再ルーティングされ、終端される。各縁部導体セット606Bは、列624の対応する端部626から3番目の中間コンタクトパッドセット622Aに接続されてもよい。更に、各縁部導体セット606Bに隣接する各中間導体セット606Aの絶縁導体610は、対応する縁部コンタクトパッドセット622Bの対応する縁部コンタクトパッド628Bで再ルーティングされ、終端される。したがって、対応する縁部導体セット606Bに隣接して位置する2つの中間導体セット606Aは、対応する縁部コンタクトパッドセット622Bに再ルーティングされ、接続される。更に、ケーブル604の各長手方向縁部608から2番目の中間導体セット606A(すなわち、3番目の導体セット606)の絶縁導体610もまた、高速通信に適合され、かつ対応する縁部コンタクトパッドセット622Bに隣接して配置された中間コンタクトパッドセット622Aの対応する中間コンタクトパッド628Aで再ルーティングされ、終端される。図6の例示した実施形態では、2つの縁部導体セット606B及び4つの中間導体セット606Aは、再ルーティングされる。再ルーティングにより、縁部導体セット606B及び4つの中間導体セット606Aの絶縁導体610は、1つ又は複数の位置で屈曲されてもよい。図6に示すような屈曲部の数は、単に例示であり、再ルーティングは、任意の好適な方法で達成されてもよい。ケーブル604の各長手方向縁部608の近位の、縁部導体セット606B及び隣接する2つの中間導体セット606Aは、再ルーティングにより、異なる平面に配置されてもよい。更に、各長手方向縁部608の縁部導体セット606Bは、隣接する2つの中間導体セット606Aと交差してもよい。
【0096】
中間導体セット606Aはまた、低速データ通信のために使用することができるので、中間導体セット606Aのうちの1つ又は複数の絶縁導体610は、低速データ通信に適合された対応するコンタクトパッド628で終端される。
【0097】
したがって、ケーブル604は、ハロゲンフリー材料並びに耐燃性を必要とする業界規格又は他の仕様に適合すると同時に、なんらの修正を伴わずに標準的なピン配列と共に使用されてもよい。具体的には、縁部導体セット606Bの絶縁導体610内に提供される発泡性難燃性材料は、任意のハロゲンを実質的に含まないと同時に、適切な耐燃性を提供することができる。縁部導体セット606B及び中間導体セット606Aのうちの1つ又は複数の再ルーティングはまた、ケーブル604を、縁部コンタクトパッドセットが高速データ送信/受信のために構成された標準的なピン配列と共に使用することを可能にすることができる。
【0098】
別段の指示がない限り、本明細書及び特許請求の範囲で使用される特徴サイズ、量及び物理的特性を表す全ての数は、用語「約」によって修飾されているものとして理解されるべきである。したがって、特に反対の指示がない限り、上記明細書及び添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、本明細書で開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
【0099】
具体的な実施形態を本明細書において例示し記述したが、様々な代替及び/又は同等の実施により、図示及び記載した具体的な実施形態を、本開示の範囲を逸脱することなく置き換え可能であることが、当業者には理解されるであろう。本出願は、本明細書において説明した具体的な実施形態のあらゆる適合例又は変形例を包含することを意図する。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその同等物によってのみ限定されるものとする。
なお、以上の各実施形態に加えて以下の態様について付記する。
(付記1)
ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルであって、前記ケーブルの前記長さに沿って延びる複数の導体セットを備え、各導体セットは、1又は複数の絶縁導体を含み、各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含み、前記複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、前記ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットと、を含み、前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、前記中間導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まない、フラット電気ケーブル。
(付記2)
列に配置され、かつ前記列の両端部に配置された一対の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の中間コンタクトパッドを含む、複数のコンタクトパッドと、
付記1に記載のフラット電気ケーブルであって、前記縁部導体セットの絶縁導体は、中間コンタクトパッドで終端し、前記中間導体セットの絶縁導体は、縁部コンタクトパッドで終端し、前記複数のコンタクトパッドは、プリント回路基板及び電気コネクタのうちの少なくとも一方の一部である、前記フラット電気ケーブルと、
を備えるコネクタアセンブリ。
(付記3)
付記1に記載のフラット電気ケーブルと、
回路基板であって、前記回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドを含み、前記複数の第1のコンタクトパッドは、前記第1の列の両端部に配置された一対の第1の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第1の中間コンタクトパッドを含み、前記ケーブルの前記中間導体セットの絶縁導体は、前記複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドで終端し、前記ケーブルの前記縁部導体セットの絶縁導体は、前記一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドで終端し、前記複数の第2のコンタクトパッドは、前記第2の列の両端部に配置された一対の第2の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第2の中間コンタクトパッドを含み、前記回路基板の第1の導電トレースは、前記複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドを、前記一対の第2の縁部コンタクトパッドの第2の縁部コンタクトパッドに接続し、前記回路基板の第2の導電トレースは、前記一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドを、前記複数の第2の中間コンタクトパッドの第2の中間コンタクトパッドに接続する、回路基板と、
を備えるコネクタアセンブリ。
(付記4)
付記1に記載のフラット電気ケーブルと、
回路基板であって、前記回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドセットを含み、各第1のコンタクトパッドセットは、前記ケーブルの異なる導体セットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、各第2のコンタクトパッドセットは、前記複数の第1のコンタクトパッドセットの異なる第1のコンタクトパッドセットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、前記複数の第1のコンタクトパッドセットは、2つの他の第1のコンタクトパッドセットの間に配置された第1の中間コンタクトパッドセットと、前記第1の列の端部に配置された第1の縁部コンタクトパッドセットと、を含み、前記ケーブルの前記中間導体セットの前記絶縁導体は、前記第1の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記ケーブルの前記縁部導体セットの前記絶縁導体は、前記第1の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記複数の第2のコンタクトパッドセットは、2つの他の第2のコンタクトパッドセットの間に配置された第2の中間コンタクトパッドセットと、前記第2の列の端部に配置された第2の縁部コンタクトパッドセットと、を含み、前記回路基板の一対の第1の導電トレースは、前記第1の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドを前記第2の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドに接続し、前記回路基板の一対の第2の導電トレースは、前記第1の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドを前記第2の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドに接続する、回路基板と、
を備えるコネクタアセンブリ。
(付記5)
前記縁部導体セットの各絶縁導体は、前記中心導体と前記第1の誘電材料との間に配置された第2の誘電材料を更に含み、前記第2の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まない、付記1に記載のフラット電気ケーブル。
(付記6)
ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルであって、前記ケーブルの前記長さに沿って延びる複数の導体セットを備え、各導体セットは、1又は複数の絶縁導体を含み、各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含み、前記複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、前記ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットと、を含み、前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、前記中間導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まない、フラット電気ケーブルと、
列に配置され、かつ前記列の両端部に配置された一対の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の中間コンタクトパッドを含む、複数のコンタクトパッドであって、前記縁部導体セットの絶縁導体は、中間コンタクトパッドで終端し、前記中間導体セットの絶縁導体は、縁部コンタクトパッドで終端している、複数のコンタクトパッドと、
を備えるコネクタアセンブリ。
(付記7)
前記中間コンタクトパッドで終端している前記縁部導体セットの前記絶縁導体は、低速データ伝送、電力伝送、及び接地接続のうちの少なくとも1つに適合され、
前記縁部コンタクトパッドで終端している前記中間導体セットの前記絶縁導体は、高速データ伝送に適合され、低速データ伝送は、約50MHz~約100MHzの信号周波数範囲内で行なわれ、高速データ伝送は、約1GHz~約50GHzの信号周波数範囲内で行なわれ、前記発泡性難燃性材料は、酸化マグネシウムを含む、
付記6に記載のコネクタアセンブリ。
(付記8)
前記ケーブルの上面上に配置された第1のシールド層と、
前記ケーブルの底面上に配置された第2のシールド層であって、前記第1のシールド層及び前記第2のシールド層は、互いに接合されて、前記ケーブルの前記長手方向縁部を形成し、前記第1のシールド層及び前記第2のシールド層は、組み合わさって、前記複数の導体セットを少なくとも部分的に包囲し、前記第1のシールド層及び前記第2のシールド層のそれぞれは、導電材料を含む、第2のシールド層と、
を更に備える、付記6に記載のコネクタアセンブリ。
(付記9)
ケーブルの長さに沿って長手方向に延びるフラット電気ケーブルであって、前記ケーブルの前記長さに沿って延びる複数の導体セットを備え、各導体セットは、1又は複数の絶縁導体を含み、各絶縁導体は、第1の誘電材料によって囲まれた中心導体を含み、前記複数の導体セットは、2つの他の導体セットの間に配置された中間導体セットと、前記ケーブルの長手方向縁部の近位に配置された縁部導体セットと、を含み、前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、発泡性難燃性材料を含むが、前記中間導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まず、前記縁部導体セットの各絶縁導体は、前記中心導体と前記第1の誘電材料との間に配置された第2の誘電材料を更に含み、前記第2の誘電材料は、前記発泡性難燃性材料を含まない、フラット電気ケーブル。
(付記10)
前記発泡性難燃性材料は、酸化マグネシウムを含み、前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、少なくとも20重量%の酸化マグネシウムを含む、付記9に記載のフラット電気ケーブル。
(付記11)
前記縁部導体セットの各絶縁導体の前記第1の誘電材料は、熱可塑性材料を更に含み、前記第1の誘電材料の前記熱可塑性材料は、ポリプロピレンである、付記9に記載のフラット電気ケーブル。
(付記12)
列に配置され、かつ前記列の両端部に配置された一対の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の中間コンタクトパッドを含む、複数のコンタクトパッドと、
前記縁部導体セットの絶縁導体は、中間コンタクトパッドで終端し、前記中間導体セットの絶縁導体は、縁部コンタクトパッドで終端し、前記複数のコンタクトパッドは、プリント回路基板及び電気コネクタのうちの少なくとも一方の一部である、付記9に記載のフラット電気ケーブルと、
を備えるコネクタアセンブリ。
(付記13)
付記9に記載のフラット電気ケーブルと、
列に配置された複数のコンタクトパッドセットであって、各コンタクトパッドセットは、前記ケーブルの異なる導体セットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、前記複数のコンタクトパッドセットは、2つの他のコンタクトパッドセットの間に配置された中間コンタクトパッドセットと、前記列の端部に配置された縁部コンタクトパッドセットとを含み、前記縁部導体セットの前記絶縁導体は、前記中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記中間導体セットの前記絶縁導体は、前記縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端している、前記複数のコンタクトパッドセットと、
を備えるコネクタアセンブリ。
(付記14)
付記9に記載のフラット電気ケーブルと、
回路基板であって、前記回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドを含み、前記複数の第1のコンタクトパッドは、前記第1の列の両端部に配置された一対の第1の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第1の中間コンタクトパッドを含み、前記ケーブルの前記中間導体セットの絶縁導体は、前記複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドで終端し、前記ケーブルの前記縁部導体セットの絶縁導体は、前記一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドで終端し、前記複数の第2のコンタクトパッドは、前記第2の列の両端部に配置された一対の第2の縁部コンタクトパッドの間に配置された複数の第2の中間コンタクトパッドを含み、前記回路基板の第1の導電トレースは、前記複数の第1の中間コンタクトパッドの第1の中間コンタクトパッドを、前記一対の第2の縁部コンタクトパッドの第2の縁部コンタクトパッドに接続し、前記回路基板の第2の導電トレースは、前記一対の第1の縁部コンタクトパッドの第1の縁部コンタクトパッドを、前記複数の第2の中間コンタクトパッドの第2の中間コンタクトパッドに接続する、回路基板と、
を備えるコネクタアセンブリ。
(付記15)
付記9に記載のフラット電気ケーブルと、
回路基板であって、前記回路基板の反対側にある第1及び第2の縁部のそれぞれに沿った第1及び第2の列のそれぞれに配置された複数の第1及び第2のコンタクトパッドセットを含み、各第1のコンタクトパッドセットは、前記ケーブルの異なる導体セットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、各第2のコンタクトパッドセットは、前記複数の第1のコンタクトパッドセットの異なる第1のコンタクトパッドセットに対応し、かつ1又は複数のコンタクトパッドを含み、前記複数の第1のコンタクトパッドセットは、2つの他の第1のコンタクトパッドセットの間に配置された第1の中間コンタクトパッドセットと、前記第1の列の端部に配置された第1の縁部コンタクトパッドセットとを含み、前記ケーブルの前記中間導体セットの前記絶縁導体は、前記第1の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記ケーブルの前記縁部導体セットの前記絶縁導体は、前記第1の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドで終端し、前記複数の第2のコンタクトパッドセットは、2つの他の第2のコンタクトパッドセットの間に配置された第2の中間コンタクトパッドセットと、前記第2の列の端部に配置された第2の縁部コンタクトパッドセットとを含み、前記回路基板の一対の第1の導電トレースは、前記第1の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドを前記第2の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドに接続し、前記回路基板の一対の第2の導電トレースは、前記第1の縁部コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドを前記第2の中間コンタクトパッドセットの前記コンタクトパッドに接続する、回路基板と、
を備えるコネクタアセンブリ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6