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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】多重ステップ音嗜好性判定
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/16 20060101AFI20240507BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20240507BHJP
【FI】
G06F3/16 500
H04R3/00 310
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020000040
(22)【出願日】2020-01-05
(65)【公開番号】P2020109669
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】62/788,104
(32)【優先日】2019-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/730,455
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592051453
【氏名又は名称】ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ティモシー パイ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ナップ
(72)【発明者】
【氏名】ケビン ハーグ
(72)【発明者】
【氏名】ショーン イー. オリーブ
(72)【発明者】
【氏名】オミド コンサリポア
(72)【発明者】
【氏名】トッド ウェルティ
【審査官】塚田 肇
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-511648(JP,A)
【文献】実用新案登録第3106663(JP,Y2)
【文献】国際公開第2010/023750(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/137650(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/16
H04R 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実装の方法であって、
メディアコンテンツに対するオーディオパラメータ第1の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティングと同じ値を有する第1のオプションと、前記第1のセッティングとは異なる第1の値を有する第2のオプションとを含むことと、
前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取ることと、
前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータ第2の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第2のセッティングと同じ値を有する第3のオプションと、前記第2のセッティングとは異なる第2の値を有する第4のオプションとを含むことと、
前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングすることと、を含む方法。
【請求項2】
前記オーディオパラメータに基づいてオーディオコンテンツ項目を再生することをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の複数のセッティングオプションはさらに、前記第1のセッティングとは異なる第3の値を有する第5のオプションを含み、前記選択を受け取ることは、前記第1のオプション、前記第2のオプション、及び前記第5のオプションのうちの1つの選択を受け取ることを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の複数のセッティングオプションはさらに、前記第2のセッティングとは異なる第4の値を有する第6のオプションを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の値は前記第1のセッティングから第1の大きさだけ変化することに対応し、前記第2の値は前記第2のセッティングから第2の大きさだけ変化することに対応する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の大きさは前記第1の大きさよりも小さい請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の大きさは前記第1の大きさと同じである請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の値は前記第1の大きさだけ加算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ減算することに対応する請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の値は前記第1の大きさだけ加算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ加算することに対応する請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の値は前記第1の大きさだけ減算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ減算することに対応する請求項5に記載の方法。
【請求項11】
命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
メディアコンテンツに対するオーディオパラメータ第1の複数のセッティングオプションを示すステップであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティング第1のオプションと、前記オーディオパラメータの第2のセッティング第2のオプションとを含むステップと、
前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取るステップと、
前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータ第2の複数のセッティングオプションを示すステップであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第3のセッティング第3のオプションと、前記オーディオパラメータの第4のセッティング第4のオプションとを含むステップと、
前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングするステップと、を実行させる1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
前記第1の複数のセッティングオプションはさらに、前記オーディオパラメータの第5のセッティング第5のオプションを含み、前記選択を受け取ることは、前記第1のオプション、前記第2のオプション、及び前記第5のオプションのうちの1つの選択を受け取ることを含む請求項11に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【請求項13】
システムであって、
命令を記憶するメモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、前記命令が実行されると、
メディアコンテンツに対するオーディオパラメータ第1の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティングと同じ値を有する第1のオプションと、前記第1のセッティングとは異なる第1の値を有する第2のオプションとを含むことと、
前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取ることと、
前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータ第2の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第2のセッティングと同じ値を有する第3のオプションと、前記第2のセッティングとは異なる第2の値を有する第4のオプションとを含むことと、
前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングすることと、を行うように構成されているシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年1月3日に出願された第62/788,104号の米国仮出願、発明の名称「MULTISTEP SOUND PREFERENCE DETERMINATION」の利益を主張する。本出願の主題は、本明細書によってその全体において参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
開示された実施形態は全般的に、オーディオ処理に関し、詳細には、多重ステップ音嗜好性判定に関する。
【背景技術】
【0003】
オーディオ出力デバイスなどのオーディオデバイスの技術は、日々進歩しており、ユーザがオーディオコンテンツを楽しむ多くのデバイスオプションが提供されている。その結果、ユーザは、オーディオコンテンツを再生するために多くのデバイスから選ぶことができる。たとえば、ホームオーディオシステム、車載オーディオシステム、ポータブルメディアデバイス、スマートフォン、コンピュータ、スピーカシステム、ならびにインイヤー及びオーバーイヤーの両種類のヘッドホンなどである。
【0004】
オーディオ出力デバイスを介してオーディオコンテンツが簡単に楽しめるように、オーディオ出力デバイスには、オーディオコンテンツの出力に影響する調整可能なパラメータが含まれている場合がある。たとえば、オーディオ出力デバイスには、低音域及び高音域などの調整可能な等化パラメータが含まれている場合がある。通常、オーディオ出力デバイス用のこれらのパラメータを調整するための制御には、ユーザが手動で操作することができる単純なダイアル及び/またはスライダーが伴う。このアプローチの欠点は、手動調整アプローチには極めて多い数の可能な調整が含まれていることである。その結果、手動調整アプローチは大部分が試行錯誤であり、時間がかかりまた単調となる可能性がある。このアプローチのさらなる欠点は、このような手動調整には多くの場合に、パラメータ及びオーディオ出力に対するパラメータの効果について専門家レベルの知識が必要であるということである。この知識レベルは未熟練ユーザにとっては圧倒的となる可能性がある。知識レベルの要求及び極めて多い数の可能な調整を受けて、未熟練ユーザはオーディオパラメータのわずかな調整もやめる場合があり、オーディオコンテンツを楽しむことが減る場合がある。
【0005】
前述のように、オーディオデバイス用のオーディオパラメータを設定して個別化するためのより効果的な技術が求められている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態では、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための方法について述べる。本方法には、オーディオパラメータに対応付けられる第1の複数のセッティングオプションを示すことであって、第1の複数のセッティングオプションは、オーディオパラメータの第1のセッティングと同じ値を有する第1のオプションと、第1のセッティングとは異なる第1の値を有する第2のオプションとを含む、示すことと、第1のオプション及び第2のオプションの一方の選択を受け取ることと、選択に基づいて、オーディオパラメータに対応付けられる第2の複数のセッティングオプションを示すことであって、第2の複数のセッティングオプションは、オーディオパラメータの第2のセッティングと同じ値を有する第3のオプションと、第2のセッティングとは異なる第2の値を有する第4のオプションとを含む、示すことと、第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいてオーディオパラメータをセッティングすることと、が含まれる。
【0007】
さらなる実施形態では、とりわけ、前述した方法を実施するように構成されたシステム及び1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。
【0008】
開示した技術の利点及び技術改良は、個別化されたオーディオパラメータを系統的かつ目標とする方法で導き出して設定し得ることである。したがって、オーディオパラメータをより効率的で効果的な方法でセッティングし得る。別の利点及び技術改良は、オーディオパラメータに対するベースラインを、個別化されたオーディオパラメータに基づいて精緻なものにし得ることである。精緻にしたベースラインを、異なるユーザに対応付けられるオーディオデバイスに分配及び適用してもよい。
【0009】
種々の実施形態の前述した特徴を詳細に理解できるように、前述で簡単にまとめた本発明のコンセプトのより詳しい説明を、種々の実施形態に言及することにより行う場合がある。種々の実施形態の一部は添付図面に例示されている。しかし、添付図面に例示するのは本発明のコンセプトの典型的な実施形態のみであり、したがって多少なりとも範囲を限定するものとは考えてはならず、同様に効果的な他の実施形態が存在することに注意されたい。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
コンピュータ実装の方法であって、
オーディオパラメータに対応付けられる第1の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティングと同じ値を有する第1のオプションと、前記第1のセッティングとは異なる第1の値を有する第2のオプションとを含む、前記示すことと、
前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取ることと、
前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータに対応付けられる第2の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第2のセッティングと同じ値を有する第3のオプションと、前記第2のセッティングとは異なる第2の値を有する第4のオプションとを含む、前記示すことと、
前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングすることと、を含む前記方法。
(項目2)
前記オーディオパラメータに基づいてオーディオコンテンツ項目を再生することをさらに含む上記項目に記載の方法。
(項目3)
前記第1の複数のセッティングオプションはさらに、前記第1のセッティングとは異なる第3の値を有する第5のオプションを含み、前記選択を受け取ることは、前記第1のオプション、前記第2のオプション、及び前記第5のオプションのうちの1つの選択を受け取ることを含む上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目4)
前記第2の複数のセッティングオプションはさらに、前記第2のセッティングとは異なる第4の値を有する第6のオプションを含む上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目5)
前記第1の値は前記第1のセッティングから第1の大きさだけ変化することに対応し、前記第2の値は前記第2のセッティングから第2の大きさだけ変化することに対応する上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目6)
前記第2の大きさは前記第1の大きさよりも小さい上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目7)
前記第2の大きさは前記第1の大きさと同じである上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目8)
前記第1の値は前記第1の大きさだけ加算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ減算することに対応する上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目9)
前記第1の値は前記第1の大きさだけ加算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ加算することに対応する上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目10)
前記第1の値は前記第1の大きさだけ減算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ減算することに対応する上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目11)
命令を記憶する1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
オーディオパラメータに対応付けられる第1の複数のセッティングオプションを示すステップであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティングに対応付けられる第1のオプションと、前記オーディオパラメータの第2のセッティングに対応付けられる第2のオプションとを含む、前記ステップと、
前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取るステップと、
前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータに対応付けられる第2の複数のセッティングオプションを示すステップであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第3のセッティングに対応付けられる第3のオプションと、前記オーディオパラメータの第4のセッティングに対応付けられる第4のオプションとを含む、前記ステップと、
前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングするステップと、を実行させる前記1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体。
(項目12)
前記第1の複数のセッティングオプションはさらに、前記オーディオパラメータの第5のセッティングに対応付けられる第5のオプションを含み、前記選択を受け取ることは、前記第1のオプション、前記第2のオプション、及び前記第5のオプションのうちの1つの選択を受け取ることを含む上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
(項目13)
前記第2の複数のセッティングオプションはさらに、前記オーディオパラメータの第6のセッティングに対応付けられる第6のオプションを含む上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
(項目14)
前記第1のセッティングは第1の値を含み、前記第2のセッティングは第2の値を含み、前記第2の値は前記第1の値からある大きさだけ変化することに対応する上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
(項目15)
前記第2の値は前記第1の値から前記大きさだけ減少することに対応する上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
(項目16)
前記第2の値は前記第1の値から前記大きさだけ増加することに対応する上記項目のいずれかに記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
(項目17)
システムであって、
命令を記憶するメモリと、
前記メモリに結合されたプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、前記命令が実行されると、
オーディオパラメータに対応付けられる第1の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティングと同じ値を有する第1のオプションと、前記第1のセッティングとは異なる第1の値を有する第2のオプションとを含む、前記示すことと、
前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取ることと、
前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータに対応付けられる第2の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第2のセッティングと同じ値を有する第3のオプションと、前記第2のセッティングとは異なる第2の値を有する第4のオプションとを含む、前記示すことと、
前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングすることと、を行うように構成されている前記システム。
(項目18)
前記第1の値は前記第1のセッティングから第1の大きさだけ変化することに対応し、前記第2の値は前記第2のセッティングから第2の大きさだけ変化することに対応する上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目19)
前記第2の大きさは前記第1の大きさよりも小さい上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目20)
前記第2の大きさは前記第1の大きさと同じである上記項目のいずれかに記載のシステム。
(摘要)
実施形態では、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための技術について述べている。本技術には、オーディオパラメータに対応付けられる第1の複数のセッティングオプションを示すことであって、第1の複数のセッティングオプションは、オーディオパラメータの第1のセッティングと同じ値を有する第1のオプションと、第1のセッティングとは異なる第1の値を有する第2のオプションとを含む、示すことと、第1のオプション及び第2のオプションの一方の選択を受け取ることと、選択に基づいて、オーディオパラメータに対応付けられる第2の複数のセッティングオプションを示すことであって、第2の複数のセッティングオプションは、オーディオパラメータの第2のセッティングと同じ値を有する第3のオプションと、第2のセッティングとは異なる第2の値を有する第4のオプションとを含む、示すことと、第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいてオーディオパラメータをセッティングすることと、が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】種々の実施形態の1つ以上の態様を実施するように構成されたコンピューティングデバイスを例示する図である。
図2】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのプロセスにおける選択オプションの判定フローを例示する図である。
図3A】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための別のプロセスにおける選択オプションの判定フローを例示する図である。
図3B】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための別のプロセスにおける選択オプションの判定フローを例示する図である。
図4】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのラウンドロビンベースのプロセスにおけるオプションの行列を例示する図である。
図5】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのオプションを示すためのユーザインターフェース例を例示する図である。
図6】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのオプションを示すためのユーザインターフェースのさらなる例を例示する図である。
図7】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための方法ステップのフローチャートを例示する図である。
図8】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための方法ステップの別のフローチャートを例示する図である。
図9】種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための方法ステップのさらなるフローチャートを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明では、種々の実施形態のより十分な理解が得られるように多くの具体的な詳細について述べる。しかし、当業者には明らかなように、本発明のコンセプトをこれらの具体的な詳細の1つ以上を用いずに実施してもよい。
【0012】
図1に、種々の実施形態の1つ以上の態様を実施するように構成されたコンピューティングデバイス102を例示する。コンピューティングデバイス102は、メモリ116内にあるオーディオデバイス設定アプリケーション150を実行するように構成されている。なお、本明細書で説明するコンピューティングデバイス102は例示的であり、技術的に実現可能な他の任意の構成が種々の実施形態の範囲に入ることに注意されたい。
【0013】
図示するように、コンピューティングデバイス102には、限定することなく、以下が含まれている。1つ以上のプロセッサ(複数可)104と、オーディオ出力デバイス136及び1つ以上の他の入出力(I/O)デバイス110に結合された入出力(I/O)デバイスインターフェース108と、メモリ116と、記憶装置114と、ネットワークインターフェース106と、を接続する相互接続(バス)112。プロセッサ(複数可)104は、任意の好適なプロセッサであってもよく、たとえば、中央演算処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、任意の他のタイプのプロセッシングユニット、またはプロセッシングユニットの組み合わせ、たとえばGPUと共に動作するように構成されたCPUであってもよい。全般的に、プロセッサ(複数可)104は、データを処理し及び/またはソフトウェアアプリケーション(オーディオデバイス設定アプリケーション150を含む)を実行することができる任意の技術的に可能なハードウェアユニットであってもよい。
【0014】
オーディオ出力デバイス136に、音波として供給源から受け取ったオーディオ信号を環境中に出力することができる任意のデバイスが含まれていてもよい。オーディオ出力デバイス136を、任意の数の形態で実施してもよい。たとえば、限定することなく、別個のスピーカデバイス、オンデバイススピーカ(たとえば、別のデバイスと一体化されたスピーカ)、ヘッドホン及びヘッドセット(インイヤーまたはオーバーイヤー)、サウンドバー、及びスマートスピーカである。いくつかの実施形態では、スピーカ136には指向性スピーカ及び/またはスピーカアレイが含まれていてもよい。オーディオ出力デバイス136をI/Oデバイスインターフェース108に、有線(たとえば、高精細度マルチメディアインターフェース(HDMI(登録商標))、ユニバーサルシリアルバス(USB)、ヘッドホンケーブル)接続及び/または無線(たとえば、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi)接続を介して結合してもよい。
【0015】
他のI/Oデバイス110をI/Oデバイスインターフェース108に結合してもよく、他のI/Oデバイス110には、入力及び/または出力を与えることができるデバイスが含まれていてもよい。種々の実施形態では、他のI/Oデバイス110には、ディスプレイ132及び1つ以上の入力デバイス134が含まれる。I/Oデバイス110をI/Oデバイスインターフェース108に、有線(たとえば、HDMI(登録商標)、USB)接続及び/または無線(たとえば、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi)接続を介して結合してもよい。
【0016】
ディスプレイデバイス132は、コンピューティングデバイス102のユーザにビジュアルコンテンツ(たとえば、画像、ビデオなど)を表示してもよい。種々の実施形態では、ディスプレイデバイス132は、供給源から(たとえば、コンピューティングデバイス102から)受け取ったビジュアルコンテンツを出力ように構成されたディスプレイデバイス(たとえば、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーン、発光ダイオード(LED)ディスプレイスクリーン、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイスクリーン、2次元または3次元投影システムなど)である。ディスプレイデバイス132は、コンピューティングデバイス102と一体化されたディスプレイまたはコンピューティングデバイス102に結合された別個のディスプレイデバイスであってもよい。
【0017】
入力デバイス134には、コンピューティングデバイス102に入力を与えることができるデバイスが含まれる。いくつかの実施形態では、入力デバイス134には、キーボード、マウス、タッチセンサー式スクリーン、タッチセンサー式パッド、ボタン、ノブ、ダイアル、ジョイスティックなどのうちの1つ以上が含まれる。いくつかの実施形態では、入力デバイス134には、環境内で発生する音波を取り込んで、取り込んだ音波からオーディオ信号を発生させることができるマイクロフォンが含まれていてもよい。マイクロフォンには、全指向性マイクロフォン、マイクロフォンアレイ、または他のトランスデューサもしくはセンサであって、音波を電気的オーディオ信号に変換することができるものが含まれていてもよい。
【0018】
記憶装置114には、アプリケーション及びデータ用の不揮発性記憶装置が含まれていてもよく、また固定またはリムーバブルディスクドライブ、フラッシュメモリデバイス、及びCD-ROM、DVD-ROM、ブルーレイ、HD-DVD、または他の磁気的、光学的、もしくはソリッドステート記憶装置が含まれていてもよい。オーディオデバイス設定アプリケーション150が、記憶装置114内に存在してもよく、また実行されるときにメモリ116にロードされてもよい。さらに、種々の実施形態では、オーディオパラメータベースライン152、個別化されたオーディオパラメータ154、及びデモンストレーションオーディオコンテンツ156が記憶装置114に記憶されていてもよい。
【0019】
オーディオパラメータベースライン152には、ベースラインに関する情報及び/または1つ以上のオーディオパラメータに対するデフォルト値が記憶されている。オーディオパラメータには、限定することなく、低音域レベル、高音域レベル、異なる周波数帯域に対する周波数応答レベル、及び他のオーディオ等化パラメータが含まれていてもよい。オーディオパラメータ値は、相対値(たとえば、初期またはベースライン値に対するプラスまたはマイナス値)及び/または絶対値(たとえば、低音域範囲または高音域範囲の音色に対する振幅値またはレベル)であってもよい。いくつかの実施形態では、オーディオパラメータベースライン152には、オーディオパラメータのモデルが含まれている。モデルは、人口統計的特性(たとえば、オーディオリスニング体験の年齢、性別、年数)とオーディオパラメータに対する値との関係を表す。ユーザに付随する人口統計情報を考慮して、1つ以上のオーディオパラメータに対してモデルからベースライン値を導き出してもよい。いくつかの実施形態では、オーディオパラメータベースライン152には、1つ以上のオーディオパラメータに対する所定のデフォルト値(絶対値または相対値)が含まれていてもよい。いくつかの実施形態では、モデル及び/またはデフォルト値を(たとえば、オーディオ出力デバイス136の製造業者または実装者が、オーディオデバイス設定アプリケーション150の開発者または実装者が)、実証的研究及びテストに基づいて予め決めてもよい。オーディオパラメータベースライン152を、コンピューティングデバイス102が取得してもよいし及び/またはコンピューティングデバイス102に与えてもよい。たとえば、オーディオデバイス設定アプリケーション150をコンピューティングデバイス102内にインストールするとともに、オーディオパラメータベースライン152を記憶装置114に記憶してもよい。それに加えてまたはその代わりに、オーディオパラメータベースライン152をクラウドシステム160から(たとえば、クラウドシステム160に記憶されたオーディオパラメータベースライン162のコピーとして)取得してもよい。
【0020】
個別化されたオーディオパラメータ154には、ユーザに対して個別化された1つ以上のオーディオパラメータに対する値が記憶される。個別化されたオーディオパラメータ154を、オーディオパラメータ設定プロセスを用いてセッティングしてもよい。さらなる詳細については後述する。個別化されたオーディオパラメータ154を、ユーザのプロファイルに対応付けてもよく、またI/Oデバイスインターフェース108及び/またはネットワーク122及びクラウドシステム160を介してユーザに対応付けられるオーディオ出力デバイス136のうちの1つ以上に分配してもよい。個別化されたオーディオパラメータ154は、1つのオーディオ出力デバイス136に対する第1の組であってもよく、次にユーザに対応付けてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、個別化されたオーディオパラメータ154をクラウドシステム160に送信して、ユーザに対応付けられる個別化されたオーディオパラメータ164として記憶してもよい。
【0021】
デモンストレーションオーディオコンテンツ156には、予め選ぶかまたは予め決めた1つ以上のメディアコンテンツ項目(たとえば、オーディオコンテンツ項目)が含まれている。デモンストレーションオーディオコンテンツ156を、オーディオデバイス設定アプリケーション150のインストールと共に記憶装置114に記憶してもよいし、及び/またはクラウドシステム160から取得してもよい。いくつかの実施形態では、デモンストレーションオーディオコンテンツ156には、1つ以上のメディアコンテンツ項目が含まれ、それぞれ、広範囲の低音域、高音域、及び/または他のオーディオパラメータを示す特性と、オーディオ出力デバイス136を介して出力するときに低音域、高音域、及び/または他のオーディオパラメータの認識できる実質的な変化を示す特性と、のうちの少なくとも1つを示す。これらの特性のうちの1つ以上を有するように、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を(たとえば、オーディオデバイス設定アプリケーション150の開発者、実装者、または配給業者が)予め選ぶかまたは予め決める。デモンストレーションオーディオコンテンツ156を、技術的に可能な任意のフォーマット(たとえば、wavファイル、mp3ファイル、無損失オーディオなど)で記憶してもよい。デモンストレーションオーディオコンテンツ156を、オーディオデバイス設定アプリケーション150を用いて再生してもよく、またオーディオ出力デバイス136を介して出力して、1つ以上のオーディオパラメータに対する現在値とこれらのパラメータに対する変化との効果を、オーディオ出力を介してデモンストレーションしてもよい。
【0022】
メモリ116には、ランダムアクセスメモリ(RAM)モジュール、フラッシュメモリユニット、または任意の他のタイプのメモリユニットもしくはそれらの組み合わせが含まれていてもよい。プロセッシングユニット(複数可)104、I/Oデバイスインターフェース108、及びネットワークインターフェース106は、メモリ116からデータを読み出してメモリ116にデータを書き込むように構成されている。メモリ116には、プロセッサ(複数可)104によって実行可能な種々のソフトウェアプログラム(たとえば、オペレーティングシステム、1つ以上のアプリケーション)と、前記ソフトウェアプログラム(オーディオデバイス設定アプリケーション150を含む)に対応付けられるアプリケーションデータとが含まれている。
【0023】
オーディオデバイス設定アプリケーション150は、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのプロセスフロー及び付随するユーザインターフェース(複数可)を実施するように構成されている。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオ出力デバイス136に対する1つ以上のオーディオパラメータ(たとえば、低音域、高音域)を、オーディオパラメータベースライン152と、オーディオパラメータをオーディオパラメータベースライン152から変更するためのオプションの選択とに基づいて構成する。プロセスフロー及び対応するユーザインターフェース(複数可)をオーディオデバイス設定アプリケーション150が実施すると、繰り返しの1つ以上のラウンド及び/またはラウンドロビン選択の1つ以上のラウンドを伴って、変更オプションが繰り返して示される。オーディオデバイス設定アプリケーション150はさらに、オーディオパラメータベースライン152及び/または異なる変更オプションに基づいて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156に含まれるメディアコンテンツ項目を再生するように構成されており、その結果、ユーザはオーディオパラメータベースライン152及び異なる変更オプションのデモンストレーションを聞くことができる。オーディオデバイス設定アプリケーション150によって実施されるプロセスフローについて、以下でさらに説明する。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ディスプレイ132及び/またはオーディオ出力デバイス136を介してユーザインターフェースを示して、オーディオ出力デバイス136を介してデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。
【0024】
ネットワーク(複数可)122は、技術的に可能な任意のタイプの通信ネットワークであって、データをコンピューティングデバイス102と他のシステム(たとえば、ウェブサーバ、データベースサーバ、別のネットワーク接続されたコンピューティングデバイスまたはシステム)(クラウドシステム160を含む)との間で交換することを可能にする通信ネットワークであってもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク122には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、キャンパスエリアネットワーク(CAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、及びインターネットのうちの1つ以上が含まれる。コンピューティングデバイス102を、ネットワークインターフェース106を介してネットワーク122に接続してもよい。いくつかの実施形態では、ネットワークインターフェース106は、ネットワーク122に接続してそのインターフェースとなるように構成されたハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせである。
【0025】
クラウドシステム160は、コンピューティングシステムまたはデバイス(たとえば、データベースサーバまたは他のサーバ)であって、個別化されたオーディオパラメータ164をそこに記憶及び処理してもよく、またオーディオパラメータベースライン162をそこから分配してもよいコンピューティングシステムまたはデバイスであってもよい。クラウドシステム160は、ネットワーク122を介してコンピューティングデバイス102からアクセス可能である。オーディオパラメータベースライン162には、分配可能で更新可能なバージョンのオーディオパラメータベースライン152が記憶されている。オーディオパラメータベースライン162を任意の数のコンピューティングデバイス102に分配して、記憶装置114に記憶されたオーディオパラメータベースライン152を更新してもよい。種々の実施形態では、クラウドシステム160は、(たとえば、コンピューティングデバイス102から得られる個別化されたオーディオパラメータデータ154を用いて、実証的研究から収集されたデータに基づいて)オーディオパラメータベースライン162を更新してもよい。オーディオパラメータベースライン162を、技術的に可能な任意の技術を用いて(たとえば、機械学習ベースの技術を用いて、手動で)更新してもよい。個別化されたオーディオパラメータ164には、複数のユーザの個別化されたオーディオパラメータ154が記憶されている。個別化されたオーディオパラメータ164には、これらの個別化されたオーディオパラメータと、対応するユーザプロファイルとの対応付けが含まれる。コンピューティングデバイス102は、コンピューティングデバイス102のユーザに対応付けられる個別化されたオーディオパラメータ164を取得して、個別化されたオーディオパラメータ154として記憶装置114に記憶してもよい。
【0026】
前述したように、オーディオデバイス(たとえば、オーディオ出力デバイス136)の場合、1つ以上のオーディオパラメータを調整して、オーディオデバイスによるオーディオコンテンツの出力に影響を与えてもよい。オーディオパラメータを調整して、オーディオデバイスによるオーディオ出力の特性を個別化してもよい。調整してもよいオーディオパラメータには、たとえば、低音域及び高音域が含まれる。オーディオパラメータを調整するための従来のアプローチでは、デバイス及び/またはアプリケーションに、1つ以上のオーディオパラメータを調整するための手動制御装置が含まれ得る。しかし、これらの従来のアプローチでは、極めて多い量の調整選択があり、効果的な調整を行うためには専門家レベルの知識が必要である。両方ともユーザを圧倒して混乱させる可能性がある。
【0027】
これらの問題点に対処するために、種々の実施形態では、オーディオデバイス設定アプリケーション150によって、ガイドされた方法で1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのプロセスフローを実施する。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、付随するユーザインターフェースを介してプロセスフローを実施する。付随するユーザインターフェースでは、オーディオパラメータに対する変化または変化なしを表す多くのオプションが示される。選択に基づいて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオパラメータに対するさらなる変化または変化なしを表すさらなるオプションを示す。したがって、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、繰り返す判定フローを介してオプションを示してもよい。いくつかの実施形態では、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、第1のオーディオパラメータを設定するための第1のプロセスフローを示し、次に第2のオーディオパラメータとして設定するための第2のプロセスフローを示す等を行ってもよい。いくつかの他の実施形態では、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、2つ以上のパラメータを設定するためのプロセスフローを示してもよい(たとえば、第1及び第2のオーディオパラメータに対するプロセスフローを組み合わせて1つにする)。
【0028】
図2に例示するのは、種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのプロセスフローにおける選択オプションの判定フロー200である。いくつかの実施形態では、オーディオパラメータを設定するためのプロセスフローには、所定の繰り返し数を含む1つのラウンドが含まれる。所定の回数は2以上である。各繰り返しにおいて、3つの選択オプションが示される。1つの繰り返しにおいて示されるオプションには、変化なしに対応する第1のオプション、+Xの変化に対応する第2のオプション(Xは所定の量)、及び-Xの変化に対応する第3のオプションが含まれる。Xの量はある繰り返しから次の繰り返しへと減少する(たとえば、徐々に、所定の量だけ、所定の機能だけ)。繰り返した後、初期値から累積する変化量を反映する繰り返しを通した選択に基づいて、オーディオパラメータをセッティングしてもよい。これらの特徴を判定フロー200に示す。判定フロー200では、繰り返しごとに3つのオプションがあるプロセスフローの例を例示する。
【0029】
判定フロー200は開始201から始まる。開始201ではオーディオパラメータを初期値にセッティングする。いくつかの実施形態では、開始201において、オーディオパラメータを、オーディオパラメータベースライン152に基づいてベースラインにセッティングする。オーディオパラメータベースライン152に基づいてオーディオパラメータをセッティングすることには、ユーザからユーザ情報(たとえば、ユーザ人口統計情報)を取得することと、ユーザ情報にモデルを適用して初期値を取得することと、が含まれていてもよい。代替的に、オーディオパラメータベースライン152に基づいてオーディオパラメータをセッティングすることには、オーディオパラメータベースライン152から所定のデフォルト値を取得することと、そのデフォルト値を初期値としてセッティングすることと、が含まれていてもよい。
【0030】
パラメータを初期値にセッティングしてラウンドを開始した後、オーディオデバイス設定アプリケーション150によってオプションの第1の繰り返しが示される。第1の繰り返しには、オプション202-A、202-B、及び202-Cが含まれる。図2に示すように、オプション202-Aは、オーディオパラメータの現在値(この時点で初期値である)からの-4の変化に対応し、オプション202-Bは、現在値からの+/-0(すなわち、変化なし)の変化に対応し、オプション202-Cは、現在値からの+4の変化に対応する。またオーディオデバイス設定アプリケーション150は、現在値に従ってデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。第1の繰り返しにおいて、ユーザはオプション202のうちのいずれかを選択してもよい。それに応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、以前の(もしあれば)繰り返しで選択した選択オプション及びオプション(複数可)に基づくオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。たとえば、判定フロー200においてオプション202-Aを選択する。これをオプション202-Aに対する太字輪郭のブロックで示す。オプション202-Aの選択に応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、初期値から-4であるオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。オプション202を選択した後に、ユーザは次の繰り返しに進んでもよい(たとえば、「次へ」ボタンまたはオプションを選択すること等によって)。
【0031】
また判定フロー200では、第1の繰り返しで選択したオプションに基づいて、第2の繰り返しで示してもよいオプションを示す。第2の繰り返しにおいて、オプションが対応する変化には-3、+/-0、及び+3が含まれる。第2の繰り返しにおける変化(または変化が無いこと)は、第1の繰り返しでユーザが選択したどんな変化(または変化が無いこと)も伴って、初期値に対して累積される。たとえば、ユーザが第1の繰り返しでオプション202-Aを選択して第2の繰り返しに進んだ場合、第2の繰り返しで示されるオプションにはオプション204-A(-3)、204-B(+/-0)、及び204-C(+3)が含まれ、これらのオプションにおける変化または変化が無いことは、オプション202-Aから得られる-4の変化とともに、初期値に対して累積される。ユーザが第1の繰り返しでオプション202-Bを選択して第2の繰り返しに進んだ場合、第2の繰り返しで示されるオプションにはオプション206-A(-3)、206-B(+/-0)、及び206-C(+3)が含まれ、これらのオプションにおける変化または変化が無いことは、オプション202-Bから得られる+/-0の変化とともに、初期値に対して累積される。ユーザが第1の繰り返しでオプション202-Cを選択して第2の繰り返しに進んだ場合、第2の繰り返しで示されるオプションには、オプション208-A(-3)、208-B(+/-0)、及び208-C(+3)が含まれ、これらのオプションにおける変化または変化が無いことは、オプション202-Cから得られる+4の変化とともに、初期値に対して累積される。この場合もやはり、第2の繰り返しにおけるオプションの選択に応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、以前の繰り返しで選択した選択オプション及びオプション(複数可)に基づくオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。図2に示すように、判定フロー200は、オプション204-Cを選択して第3の繰り返しに進む。
【0032】
第3の繰り返しにおいて、オプションが対応する変化には-2、+/-0、及び+2が含まれる。第3の繰り返しにおける変化(または変化が無いこと)は、第1及び第2の繰り返しでユーザが選択したどんな変化(または変化が無いこと)も伴って、初期値に対して累積する。したがって、第2の繰り返しでオプション204-Cを選択した場合、第3の繰り返しで示されるオプションには、オプション210-A(-2)、210-B(+/-0)、及び210-C(+2)が含まれ、これらのオプションにおける変化または変化が無いことは、オプション202-Aから得られる-4の変化とオプション204-Cから得られる+3の変化とともに、初期値に対して累積される。第2の繰り返しにおけるオプションの選択に応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、以前の繰り返しで選択した選択オプション及びオプション(複数可)に基づくオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。図2に示すように、判定フロー200は、オプション210-Bを選択して第4の繰り返しに進む。
【0033】
第4の繰り返しにおいて、オプションが対応する変化には-1、+/-0、及び+1が含まれる。第3の繰り返しにおける変化(または変化が無いこと)は、第1、第2、及び第3の繰り返しでユーザが選択したどんな変化(または変化が無いこと)も伴って、初期値に対して累積される。したがって、第3の繰り返しでオプション210-Bを選択した場合、第4の繰り返しで示されるオプションには、オプション212-A(-1)、212-B(+/-0)、及び212-C(+2)が含まれ、これらのオプションにおける変化または変化が無いことは、オプション202-Aから得られる-4の変化、オプション204-Cから得られる+3の変化、及びオプション210-Bから得られる+/-0の変化とともに、初期値に対して累積される。第3の繰り返しにおけるオプションの選択に応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、以前の繰り返しで選択した選択オプション及びオプション(複数可)に基づくオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。図2に示すように、判定フロー200は、オプション212-Aを選択して終了214に進む。判定フロー200の終了214において、判定フロー200を通して選択したオプションの蓄積(すなわち、オプション202-A、204-C、210-B、及び212-A)に基づいて、オーディオパラメータをセッティングする。これらの選択したオプションの蓄積に基づく初期値からの変化は、-4、+3、+/-0、及び-1の合計であり、初期値から-2に等しい。合計は、ユーザの好みが判定フロー200を通して所望の変化量に絞り込まれたことを反映している。したがって、終了214において、オーディオパラメータを初期値から-2にセッティングしてもよい。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、このセット値におけるオーディオパラメータのデモンストレーションとして、このセット値を用いてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。この時点で、ユーザはセッティングを確認して、セット値を個別化されたオーディオパラメータ154に保存してもよい。またユーザは、オーディオ出力デバイス136にセット値を適用してもよいし、まだしなくてもよい。さらに、ユーザはセット値を廃棄してプロセスフローを最初からやり直してもよい。この場合、判定フロー200を再び経てもよい。
【0034】
図示した判定フロー200では、簡潔にするために判定フローの一部の分岐を省略しているが、これらの省略した分岐は、図示した分岐と同様のパターンに従うことを理解されたい。さらに、繰り返し数及び異なる繰り返しにおける変化量は例であり、異なる繰り返し数及び異なる変化量が可能であることを理解されたい。さらに、各繰り返しでのXの量は以前の繰り返しから1だけ減少しているが(たとえば、第1の繰り返しでは+/-4、第2の繰り返しでは+/-3など)、以前の繰り返しからXが減少する量は異なっていてもよい(たとえば、繰り返しごとに1.5だけ減少する、繰り返しごとに2で割る)ことを理解されたい。
【0035】
さらに、判定フロー200は、1つのオーディオパラメータの設定を例示していることを理解されたい。たとえば、オーディオデバイス設定アプリケーション150は最初に、低音域を設定するためのプロセスフロー(判定フロー200に従う)を示す。低音域を設定したら、オーディオデバイス設定アプリケーション150は次に、高音域を設定するための同様のプロセスフローを示す。いくつかの実施形態では、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、両方のプロセスフローを同時に示してもよく、その結果、2つのオーディオパラメータ(たとえば、低音域及び高音域)を同時に設定して、各繰り返しにおいて低音域に対する3つのオプションと高音域に対する3つのオプションとを示してもよい。
【0036】
いくつかの実施形態では、判定フロー200における繰り返しの1つ以上には、繰り返しにおいて示してもよい3つのオプションとともに第4のオプションが含まれる。第4のオプションは「違いが分からない」応答に対応する。これは、ユーザが、繰り返しにおいて他の3つのオプションに起因する違いが認識できないということである。第4のオプションをデフォルトの変化量に対応付けてもよい(たとえば、変化なし、現在の繰り返しにおける同じ量のXだけ初期値の方に変化する)。
【0037】
図2に例示する判定フロー200は、1つのラウンドにおけるオーディオパラメータをセッティングしていてもよい。図3A~3Bに、オーディオパラメータを設定するためのプロセスフローの複数のラウンドに対する判定フローを例示する。図3A~3Bでは、各繰り返しにおいて、2つのオプションが示されている。1つの繰り返しにおいて示されるオプションには、変化なしに対応する第1のオプションと、+Xまたは-Xいずれかの変化に対応する第2のオプション(Xは所定の量)とが含まれる。Xの量はある繰り返しから次の繰り返しへと減少する(たとえば、徐々に、所定の量だけ、所定の機能だけ)。1つのラウンドを繰り返した後、ラウンドの開始における値から累積する変化量を反映する繰り返しを通した選択に基づいて、オーディオパラメータをセッティングしてもよい。
【0038】
図3A~3Bには、種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための別のプロセスにおける選択オプションの判定フローを例示する。図3Aに例示するのは、オーディオパラメータを設定するためのプロセスフローにおける複数のラウンドのうちの第1のラウンドの判定フロー300である。判定フロー300はラウンド開始301から始まる。ラウンド開始301ではオーディオパラメータを初期値にセッティングする。いくつかの実施形態では、ラウンド開始301において、オーディオパラメータを、オーディオパラメータベースライン152に基づいてベースラインにセッティングする。オーディオパラメータベースライン152に基づいてオーディオパラメータをセッティングすることには、ユーザからユーザ情報(たとえば、ユーザ人口統計情報)を取得することと、オーディオパラメータベースライン152に含まれるモデルをユーザ情報に適用して初期値を取得することと、が含まれていてもよい。代替的に、オーディオパラメータベースライン152に基づいてオーディオパラメータをセッティングすることには、オーディオパラメータベースライン152から所定のデフォルト値を取得することと、そのデフォルト値を初期値としてセッティングすることと、が含まれていてもよい。
【0039】
パラメータを初期値にセッティングしてラウンドを開始した後、オーディオデバイス設定アプリケーション150はオプションの第1の繰り返しを示す。第1の繰り返しにはオプション302-A及び302-Bが含まれる。図3Aに示すように、オプション302-Aは、オーディオパラメータの現在値(この時点では初期値)からの+/-0の変化(すなわち、変化なし)に対応し、オプション302-Bは+6の変化に対応する。またオーディオデバイス設定アプリケーション150は、現在値に従ってデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。第1の繰り返しにおいて、ユーザはオプション302のうちのいずれかを選択してもよい。それに応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、以前の(もしあれば)繰り返しで選択した選択オプション及びオプション(複数可)に基づくオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。たとえば、判定フロー300においてオプション302-Aを選択する。これをオプション302-Aに対するブロックの輪郭を太字にして示す。オプション302-Aの選択に応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、初期値から+/-0であるオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。オプション302を選択した後、ユーザはラウンドにおける次の繰り返しに進んでもよい(たとえば、「次へ」ボタンまたはオプションを選択すること等によって)。
【0040】
また判定フロー300では、第1のラウンドの第1の繰り返しで選択したオプションに基づいて、第1のラウンドの第2の繰り返しで示してもよいオプションを示す。第1のラウンドの第2の繰り返しにおいて、オプションが対応する変化には、+/-0、及び+3または-3のいずれかが含まれる。第2の繰り返しにおける変化(または変化が無いこと)は、第1の繰り返しでユーザが選択したどんな変化(または変化が無いこと)も伴って、ラウンドの開始301でセッティングした値に対して累積する。たとえば、ユーザが第1の繰り返しでオプション302-Aを選択して第2の繰り返しに進んだ場合、第2の繰り返しで示されるオプションにはオプション304-A(+/-0)及び304-B(-6)が含まれ、これらのオプションにおける変化または変化が無いことは、オプション302-Aから得られる+/-0の変化とともに、初期値に対して累積される。ユーザが第1の繰り返しでオプション302-Bを選択して第2の繰り返しに進んだ場合、第2の繰り返しで示されるオプションにはオプション306-A(+/-0)及び306-B(+6)が含まれ、これらのオプションにおける変化または変化が無いことは、オプション302-Bから得られる+6の変化とともに、初期値に対して累積される。この場合もやはり、第2の繰り返しにおけるオプションの選択に応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、以前の(もしあれば)繰り返しで選択した選択オプション及びオプション(複数可)に基づくオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。図3Aに示すように、判定フロー300は、オプション304-Bを選択して第3の繰り返しに進む。
【0041】
第3の繰り返しにおいて、オプションが対応する変化には、+/-0、及び+6または-6のいずれかが含まれる。第3の繰り返しにおける変化(または変化が無いこと)は、第1及び第2の繰り返しでユーザが選択したどんな変化(または変化が無いこと)も伴って、初期値に対して累積される。したがって、第2の繰り返しでオプション304-Bを選択した場合、第3の繰り返しで示されるオプションにはオプション308-A(+/-0)及び308-B(-6)が含まれ、これらのオプションにおける変化または変化が無いことは、オプション302-Aから得られる+/-0の変化とオプション304-Bから得られる-6の変化とともに、初期値に対して累積される。第2の繰り返しにおけるオプションの選択に応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、以前の繰り返しで選択した選択オプション及びオプション(複数可)に基づくオーディオパラメータの値を用いて、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。図3Aに示すように、判定フロー300は、オプション308-Bを選択して第1のラウンドの終了310に進む。
【0042】
判定フロー300の終了310において、判定フロー300を通して選択したオプションの蓄積(すなわち、オプション302-A、304-B、及び308-B)に基づいて、オーディオパラメータをセッティングする。これらの選択したオプションの蓄積に基づく初期値からの変化は、+/-0、-6、及び-6の合計であり、初期値から-12に等しい。合計は、ユーザの好みが判定フロー300を通して所望の変化量に絞り込まれたことを反映している。したがって、第1のラウンドの終了310において、オーディオパラメータを初期値から-12にセッティングしてもよい。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、このセット値におけるオーディオパラメータのデモンストレーションとして、このセット値を用いてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。この時点で、ユーザはプロセスフローにおける第2のラウンドに進んでもよい。判定フロー320(図3B)に第2のラウンドの判定フローを例示する。
【0043】
図3Bに例示するのは、オーディオパラメータを設定するためのプロセスフローにおける複数のラウンドのうちの第2のラウンドの判定フロー320である。判定フロー320は、第1のラウンドの判定フロー300の終了310から続く。第2のラウンドの判定フロー320の開始322において、オーディオパラメータをラウンドの初期値にセッティングする。第2のラウンドの初期値を、第1のラウンドの終了310でセッティングした値としてセッティングする。判定フロー320は判定300と同様にフローし、違いは、判定フロー320におけるオプションが、変化なし及び第1のラウンドにおける変化よりも小さい量だけ変化することに対応することである。したがって、判定フロー300では、変化に対応するオプションは+6または-6のいずれかに対応するが、判定フロー320では、変化に対応するオプションは+3または-3のいずれかに対応する。したがって、判定フロー320の第1の繰り返しでは、示されたオプションにはオプション322-A(+/-0)及びオプション322-B(+3)が含まれる。第1のラウンドから第2のラウンドへの変化量の減少を予め決めてもよい(たとえば、予め決めた量だけ減少する、予め決めた量で割る)。
【0044】
変化量(+/-3対+/-6)以外では、判定フロー320は判定フロー300と同様である。たとえば、第2の繰り返しにおいて、オプション324-A(+/-0)及び324-B(-3)は第1の繰り返しで行ったオプション322-Aの選択から続き、オプション326-A(+/-0)及び326-B(+3)は第1の繰り返しで行ったオプション322-Bの選択に続く。第3の繰り返しにおいて、オプション328-A(+/-0)及び328-B(-3)は第2の繰り返しで行ったオプション326-Aの選択に続く。各繰り返しにおいて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、現在の選択の蓄積に基づくオーディオパラメータ値を用いてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。第2のラウンドの終了330では、オプション328-Aが選択されていて、判定フロー320を通して選択したオプションの蓄積(すなわち、オプション322-B、326-A、及び328-A)に基づいて、オーディオパラメータをセッティングする。これらの選択したオプションの蓄積に基づく第2のラウンドの初期値からの変化は、+3、+/-0、及び+/-0の合計であり、第2のラウンドの初期値からの+3に等しい。合計は、ユーザの好みが判定フロー320を通して所望の変化量に絞り込まれたことを反映している。したがって、第2のラウンドの終了330において、オーディオパラメータを第2のラウンドの開始322でセッティングした値から+3にセッティングしてもよい。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、このセット値におけるオーディオパラメータのデモンストレーションとして、このセット値を用いてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。この時点で、第2のラウンドがプロセスフローにおける最後のラウンドである場合には、ユーザはセッティングを確認して、セット値を個別化されたオーディオパラメータ154に保存してもよい。またユーザは、オーディオ出力デバイス136にセット値を適用してもよいし、まだしなくてもよい。さらに、ユーザはセット値を廃棄してプロセスフローを最初からやり直してもよい。この場合、判定フロー300及び320を再び経てもよい。第2のラウンドが最後のラウンドでない場合には、第3のラウンドは、第2のラウンドの終了330でセッティングした値に第3のラウンドの初期値をセッティングして開始してもよい。第3のラウンドに対する判定フローは判定フロー300及び320と同様であるが、変化量は第2のラウンドと比べて小さい(たとえば、+/-1.5対+/-3)。
【0045】
結果的に、図3A~3Bには、オーディオパラメータを設定するために2値の検索プロセスを適用する判定フローを例示している。図示した判定フロー300及び320では、簡潔にするために判定フローの一部の分岐を省略しているが、これらの省略した分岐は、図示した分岐と同様のパターンに従うことを理解されたい。さらに、ラウンドごとの繰り返し数、ラウンド数、及び異なるラウンドにおける変化量は例であり、異なる繰り返し数及び/またはラウンド、及び異なる変化量が可能であることを理解されたい。さらに、各ラウンドにおけるXの量は、以前のラウンドにおけるXを2で割ることによって得られるが(たとえば、第1のラウンドにおいて、+/-6、第2のラウンドにおいて+/-3など)、以前のラウンドからXが減少する量は異なっていてもよい(たとえば、ラウンドごとに1だけ減少する、ラウンドごとに1.5で割る)ことを理解されたい。
【0046】
さらに、判定フロー300及び320では、1つのオーディオパラメータの設定を例示していることを理解されたい。たとえば、オーディオデバイス設定アプリケーション150では最初に、低音域を設定するためのプロセスフロー(判定フロー300及び320に従う)を示す。低音域を設定したら、オーディオデバイス設定アプリケーション150は次に、高音域を設定するための同様のプロセスフローを示す。いくつかの実施形態では、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、両方のプロセスフローを同時に示してもよく、その結果、2つのオーディオパラメータ(たとえば、低音域及び高音域)を同時に設定して、各ラウンドの各繰り返しにおいて低音域に対する2つのオプションと高音域に対する2つのオプションとを示してもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、判定フロー300及び320における繰り返しの1つ以上には、繰り返しにおいて示してもよい2つのオプションとともに第3のオプションが含まれる。第4のオプションは「違いが分からない」応答に対応する。これは、ユーザが、繰り返しにおいて他の2つのオプションに起因する違いが認識できないということである。第3のオプションをデフォルトの変化量に対応付けてもよい(たとえば、変化なし、現在のラウンドにおける同じ量のXだけ初期値に向かって変化する)。
【0048】
図4A~4Dに、種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのラウンドロビンベースのプロセスにおけるオプションの行列を例示する。図3A~3Bに例示しているのは、2値の検索プロセスを適用し、ユーザに2つのオプションが一度に示されるプロセスフロー例である。図4A~4Dに例示するのは、ユーザにやはり2つのオプションが1度に示されるマルチラウンドのラウンドロビンベースのプロセスフローを適用するプロセスフロー例である。さらに、図4A~4Dに例示するのは、2つのオーディオパラメータ(たとえば、低音域及び高音域)が同時に設定されるプロセスフローである。
【0049】
図4A~4Dのプロセスフローは、オーディオデバイス設定アプリケーション150から始まり、2つのオーディオパラメータ(たとえば、低音域及び高音域)に対する可能な値の組が生成される。図4A~4Dに示す行列400は、可能な値の組を例示している。行列400において、各パラメータ範囲に対する可能な値は-6から+6まで3の増分で変化し、全部で25の値の組み合わせである。行列400に示すこれらの値は例であり、値の範囲及び増分は他の実施態様では異なっていてもよいことを理解されたい。
【0050】
プロセスフローにはラウンドロビンの複数のラウンドが含まれる。ラウンドロビンの第1のラウンドでは、オーディオパラメータベースライン152に基づいて、2つのオーディオパラメータを初期値にセッティングする。したがって、初期値をユーザ情報(オーディオパラメータベースライン152に含まれるモデルが適用される)またはオーディオパラメータベースライン152に含まれる所定の値から導き出してもよい。オーディオパラメータベースライン152に基づいてセッティングする初期値に最も近い行列400内の値を、第1のラウンドに対する初期値としてセッティングする。行列400-A(図4A)において、これらの初期値を低音域+3及び高音域+/-0の組み合わせとして示し、行列400-A内に太字で示す。
【0051】
各ラウンドにおいて、ユーザにはオプションペアのラウンドロビンが示される。ラウンドにおけるペアに対する候補値組み合わせには、ラウンドに対する初期値組み合わせと行列400内でその初期値組み合わせに(垂直方向に、水平方向に、及び対角線上で)隣接する値組み合わせとが含まれ、ラウンドロビンの以前のラウンドにおいて却下されたことがある(すなわち、ユーザに提供されたが、少なくとも一回は選択されていない)任意の値組み合わせを除外する。行列400-Aにおいて、候補値組み合わせ(すなわち、初期値組み合わせ及び隣接する値組み合わせ)を太字輪郭のセルで示す。第1のラウンドに対して9つの候補値組み合わせが存在する。したがって、第1のラウンドにおいて、ラウンドロビンには候補値組み合わせの36ペア()の表示が含まれる。各候補値組み合わせは、他の各候補値組み合わせと1度競う。前述した判定フロー200、300、及び320と同様に、各ペアを用いて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ユーザの選択に基づいてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよく、ユーザは「次へ」オプションなどを選択することによって次のペアに進む。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ラウンド内でどの候補値組み合わせが選択されたかのカウントを数える。
【0052】
ラウンドが終了したら、ラウンド内で最も頻繁に選択された値組み合わせがラウンドの勝者であり、この値組み合わせを次のラウンドに対する初期値組み合わせとしてセッティングする。たとえば、図4Bでは、行列400-Bにおいて低音域+6及び高音域+3の値組み合わせが第1のラウンドの勝者であり、第2のラウンドの初期値としてセッティングする。さらに、第1のラウンドにおいて全く選択されなかった候補値組み合わせを却下する。これを行列400-B内の線で消されたセルによって示す。非却下の候補値組み合わせに対する選択カウントを、第2のラウンドに対してリセットしてもよい。
【0053】
第2のラウンドにおいて、候補値組み合わせは、第2のラウンドに対する全部で6つの候補値組み合わせに対して、ラウンドに対する初期値組み合わせ(低音域+6及び高音域+3)及び初期値組み合わせに隣接する行列400-B内の任意の非却下値組み合わせである。第2のラウンドにおいて、ラウンドロビンには、候補値組み合わせの15ペア()の表示が含まれる。各候補値組み合わせは、他の各候補値組み合わせと1度競う。各ペアを用いて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ユーザの選択に基づいてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよく、ユーザは「次へ」オプションなどを選択することによって次のペアに進む。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ラウンド内でどの候補値組み合わせが選択されたかのカウントを数える。(低音域+3及び高音域+6)の組み合わせが第2のラウンドの勝者であり、第3のラウンドの初期値としてセッティングする。これを行列400-C(図4C)内に示す。さらなる組み合わせは第2のラウンドにおいて却下され、行列400-C内の線で消されたセルとして示す。
【0054】
第3のラウンドにおいて、候補値組み合わせは、第3のラウンドに対する全部で4つの候補値組み合わせに対して、ラウンドに対する初期値組み合わせ(低音域+3及び高音域+6)及び初期値組み合わせに隣接する行列400-C内の任意の非却下値組み合わせである。第3のラウンドにおいて、ラウンドロビンには候補値組み合わせの6ペア()の表示が含まれる。各候補値組み合わせは、他の各候補値組み合わせと1度競う。各ペアを用いて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ユーザの選択に基づいてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよく、ユーザは「次へ」オプションなどを選択することによって次のペアに進む。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ラウンド内でどの候補値組み合わせが選択されたかのカウントを数える。(低音域+3及び高音域+6)の組み合わせが第3のラウンドの勝者であり、第4のラウンドの初期値組み合わせとしてセッティングする。これを行列400-D(図4D)内に示す。行列400-Dにおいて、以前のラウンドで却下された候補値組み合わせをすべて線で消してあり、ラウンドに対する初期値組み合わせに隣接する値組み合わせは行列400内にはもはやない。その結果、オーディオデバイス設定アプリケーション150はラウンドロビンのラウンドを停止して、第4のラウンドになったであろうこの初期値組み合わせ(低音域+3及び高音域+6)をユーザの好みとしてセッティングする。前述した他の例と同様に、この時点で、ユーザはセッティングを確認して、セット値組み合わせを個別化されたオーディオパラメータ154に保存してもよい。またユーザは、オーディオ出力デバイス136にセット値組み合わせを適用してもよいし、まだしなくてもよい。さらに、ユーザはセット値組み合わせを廃棄してプロセスフローを最初からやり直してもよい。この場合、ラウンドロビンの複数のラウンドを再び経てもよい。
【0055】
前述した図2~4Dに示すように、異なるプロセスフローを実施して、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのオプションを示してもよい。一度に2つまたは3つのオプションをユーザに示してもよく、いくつかの実施形態では、ユーザが違いを認識できないことを示すさらなるオプションも含まれている。プロセスフローには1つ以上のラウンドが含まれていてもよく、2値もしくは3値の判定フローであってもよいし、ラウンドロビンベースのプロセスであってもよい。これらのプロセスフローを実施することによって、オーディオデバイス設定アプリケーション150はオーディオパラメータをより効率的に設定する場合がある。
【0056】
図5に、種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのオプションを示すためのユーザインターフェース例を例示する。ユーザインターフェース500を、ディスプレイ132を介してオーディオデバイス設定アプリケーション150によって表示してもよい。ユーザが入力デバイス134を介してユーザインターフェース500と相互に作用してもよい。
【0057】
ユーザインターフェース500は、変化または変化なしに対応する3つのオプション(たとえば、判定フロー200の1つの繰り返しにおいて示されるオプション)の表示を、第4のオプションとともに例示する。ユーザインターフェース500には、オプションA502、オプションB504、及びオプションC506が含まれる。これらのオプションは、判定フロー200の繰り返しにおける3つのオプションに対応する。たとえば、オプションA502はオプション202-Aに対応してもよいし、オプションB504はオプション202-Bに対応してもよいし、オプションC506はオプション202-Cに対応してもよい。さらに、ユーザインターフェース500には第4のオプション508が含まれる。ここでは、ユーザが、オプション502、504、及び506に対応する値の違いが分からないことを示す。ユーザがオプション502、504、506、及び508のうちの1つを選択した後で、ユーザは「次へ」510を選択して次の繰り返しに進んでもよい。また、ユーザインターフェース500には、プロセスフローにおいてユーザがどのくらい進んでいるかを示す進捗インジケータ512(たとえば、進捗バー)が含まれる。「次へ」510を選択する前に、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オプション502、504、506、及び508の中で選択したオプションに基づいて、または選択がないことに基づいて(たとえば、ユーザが選択を行う前)、デモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、ユーザがオプション502、504、506、及び508のうちの1つを選択するまで、「次へ」510を無効にしてもよい。
【0058】
ユーザインターフェース500は、3つのオプションと違いを認識できないことを示すための第4のオプションとを示しているが、同様のユーザインターフェースが、2つのオプションA及びB(たとえば、判定フロー300、320に対するユーザインターフェース、または行列400内に値組み合わせペアを示すためのユーザインターフェース)と、任意的に違いを認識できないことを示すための第3のオプションとを示してもよいことを理解されたい。
【0059】
図6に、種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するためのオプションを示すためのユーザインターフェースのさらなる例を例示する。図6に例示するのは、ユーザが1つ以上のオーディオパラメータを3回(毎回、デモンストレーションオーディオコンテンツ156に含まれる異なるコンテンツ項目に基づいて)設定するプロセスフローにおける1つのラウンドでの一連のユーザインターフェース602、604、及び606である。
【0060】
ユーザインターフェース602は、第1のユーザインターフェースを、デモンストレーションオーディオコンテンツ156に含まれる第1のコンテンツ項目に基づいて2つのオーディオパラメータを設定するためのプロセスフローの第1の繰り返しに対応する順番で例示する。トラックインジケータ608は、オーディオパラメータ(複数可)を設定するために、デモンストレーションオーディオコンテンツ156に含まれるどのコンテンツ項目が使用されているか(及び再生されているか)を示す。ユーザインターフェース602、604、及び606に図示するように、第1のデモンストレーションオーディオコンテンツが使用されており、これをトラックインジケータ608で示す。ユーザインターフェース602には2つのオブジェクト612及び614が含まれる。オブジェクト612は第1のオーディオパラメータに対応し、半円弧に沿ってオプションA、B、及びCが含まれる。3つのオプションの中で1つのオプションが変化なしに対応する。他の2つのオプションは、繰り返しに対して所定の大きさ(絶対値)Mだけプラス変化(増加)することに、及び所定の大きさMだけマイナス変化(減少)することに、それぞれ対応してもよい。半円弧はオーディオパラメータに対する可能な変化の範囲を表す。半円弧の中心(オプションBがオブジェクト612-A内に配置されている)は、プロセスフローに対するオーディオパラメータの初期値から変化なしを表す。半円弧の左端及び右端(オプションA及びCがオブジェクト612-A内に配置されている)はそれぞれ、プロセスフローに対するオーディオパラメータの初期値からのそれぞれマイナス及びプラス方向における最大可能な変化を表す。したがって、オブジェクト612-Aでは、オプションBは初期値から変化なしに対応し、オプションAは初期値から最大の大きさだけ減少することに対応し、オプションCは初期値から最大の大きさだけ増加することに対応する。すなわち、オブジェクト612-Aに対する所定の大きさMは、一方向における最大可能な変化である。同様に、オブジェクト614は第2のオーディオパラメータに対応し、また半円弧上にそれ自体のオプションA、B、Cを含む。オブジェクト614-Aに対するMも、一方向における最大可能な変化である。繰り返しインジケータ620は、現在のユーザインターフェースが対応付けられる繰り返しを示す。
【0061】
ユーザは、オブジェクト612-A及び614-Aの一方または両方において選択を行ってもよい(たとえば、入力デバイス134を介して所望のオプションをタップまたはクリックすることによって)。図6に示すように、ユーザインターフェース602では、オブジェクト612-AにおけるオプションBが選択されている。これを、オブジェクト612-AにおいてオプションA及びCと比べてより濃い色の影で示す。いくつかの実施形態では、現時点で操作されていないオーディオパラメータに対応するオブジェクトは次第に消えてもよいし、グレー表示されてもよい。たとえば、ユーザインターフェース602では、オブジェクト614-Aは次第に消える。ユーザは、次のようにオブジェクト614-Aを操作して第2のオーディオパラメータを設定してもよい。最初にオブジェクト614-Aを選択して(たとえば、入力デバイス134を介してオブジェクト614-Aをタップまたはクリックして)、オブジェクト614-Aを起動する(そして、そのプロセスのオブジェクト612-Aを作動停止させると同時に、オブジェクト612-Aですでに行われた任意の選択を保持する)、次にオブジェクト614-AにおけるオプションA、B、またはCのうちの1つを選択する。図示するように、オブジェクト614-AにおけるオプションCが選択されている。ユーザがオブジェクト612-Aまたは614-Aにおいて少なくとも1つの選択を行った後に、ユーザは「次のセクション」616を選択して第2の繰り返しに進んでもよい。
【0062】
プロセスフローの第2の繰り返しでは、ユーザインターフェース604にはオブジェクト612-B及び614-Bが含まれている。オブジェクト612-Bでは、オプションB(この場合も半円弧の中心にある)は、プロセスフローに対する初期値から変化なしに対応する。オプションA及びC(オブジェクト612-Aと比べて半円弧の中心により近い位置に配置されている)は、-N及び+Nにそれぞれ対応する。Nは第2の繰り返しに対する変化の所定の大きさ(絶対値)であり、Nは前述したオブジェクト612-A及び614-Aに対するMよりも小さい。オブジェクト614-Bでは、オプションCは第1の繰り返しにおける選択(初期値からの最大のプラス変化である)から変化なしに対応する。オプションA及びBは、第1の繰り返しにおける選択からの-2N及び-Nにそれぞれ対応する。いくつかの実施形態では、ある繰り返しで選択したオプションがパラメータの最大の大きさの変化に対応する場合(前述したオブジェクト614-AにおけるオプションCのように)、次の繰り返しでは、オプションの中心には、前回の繰り返しで選択したオプションが来ずに、前回の選択オプションから所定の大きさ及び所定の大きさの2倍の増加または減少がそれぞれ来る(オブジェクト614-BにおけるオプションA及びBのように)。図示するように、ユーザインターフェース604は、オブジェクト614-BにおけるオプションBの選択を、オブジェクト612-Bにおける選択なしを示す。いくつかの実施形態では、選択がない場合は(たとえば、オブジェクト612-Bのように)、オーディオデバイス設定アプリケーション150によって、前述したオプション508と同様にユーザが違いを認識できなかったことを示すオプションの選択と同等に扱われる。
【0063】
第3の繰り返しでは、ユーザインターフェース606にはオブジェクト612-C及び614-Cが含まれている。オブジェクト612-Cでは、オブジェクト612-Bで選択がなかったことに応じてオプションが所定の位置に残っている。オブジェクト612-Bで選択がなかったことは、オブジェクト612-BにおけるオプションA、B、及びCの違いをユーザが認識できなかったことを示していた。オブジェクト614-Cでは、オプションBは第2の繰り返しで行った選択から変化なしに対応し、オプションA及びCは-P及び+Pにそれぞれ対応する。Pは第3の繰り返しに対する変化の所定の大きさ(絶対値)であり、PはNよりも小さい。図示するように、ユーザインターフェース606は、オブジェクト614-CにおけるオプションBの選択を、オブジェクト612-Cにおける選択なしを示す。ユーザは次に、第1のデモンストレーションオーディオコンテンツに基づいた設定を終了してもよく、「次のトラック」618を選択することによって、第2のデモンストレーションオーディオコンテンツに基づいた設定に進んでもよい。「次のトラック」618の選択に応じて、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、第1のデモンストレーションオーディオコンテンツに基づいたプロセスフローの結果(たとえば、ユーザインターフェース606に示すように、オブジェクト612及び614に対する選択の累積結果)を保存して、第2のデモンストレーションオーディオコンテンツに基づいたプロセスフローの実行に進む。その代わりに、ユーザは、第2のデモンストレーションオーディオコンテンツに基づいた設定をやめて、「ここで終了」622を選択することによって、その時点までの選択に基づいてオーディオパラメータ(複数可)をセッティングしてもよい。
【0064】
したがって、ユーザインターフェース602、604、及び606には、2つのオーディオパラメータを同時に設定してもよいプロセスフローに対するユーザインターフェース例が例示されている。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェース602、604、及び606において、ユーザは各繰り返しにおいて一方または両方のオーディオパラメータに対するオプションを選択してもよい。ユーザは、各繰り返しにおいて両方のオーディオパラメータに対するオプションを選択することは要求されていない。さらに、いくつかの実施形態では、前述したように、同じオーディオパラメータ(複数可)を複数回設定してもよい(たとえば、ユーザはプロセスフローを複数回経る)。プロセスフローをそれぞれ実行するときに、デモンストレーションオーディオコンテンツ156に含まれる同じかまたは異なるコンテンツ項目を用いる。プロセスフローの複数の実行の終わりに、プロセスフローの複数の実行から得られたオーディオパラメータに対する結果を全体で平均してもよく、平均値を、個別化されたオーディオパラメータ154を記憶するためのオーディオパラメータに対する値としてセッティングする。
【0065】
いくつかの実施形態では、プロセスフローの終わりに次のようなユーザインターフェースをユーザに示してもよい。このユーザインターフェースでは、ユーザは、プロセスフローの結果として設定されたオーディオパラメータを用いてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生して、個別化されたオーディオパラメータ154にオーディオパラメータ設定結果を保存するか、オーディオ出力デバイス136にオーディオパラメータ設定結果を適用するか、オーディオパラメータ設定結果を廃棄して最初からやり直すか、または高度なオプションにアクセスしてもよい。高度なオプションには、オーディオパラメータを手動で設定(たとえば、微調整設定)するための手動制御装置(たとえば、スライダー)が含まれていてもよい。
【0066】
図7に、種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための方法ステップのフローチャートを例示する。本方法ステップを図1~6のシステムと関連して説明するが、当業者であれば分かるように、本方法ステップを任意の順番で実行するように構成された任意のシステムが種々の実施形態の範囲に入る。
【0067】
図7に示すように、方法700はステップ702から始まる。ステップ702では、オーディオデバイス設定アプリケーション150がユーザ情報を取得する。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ディスプレイ132を介して1つ以上のユーザインターフェースを示してもよい。ここではユーザに人口統計情報(たとえば、年齢、性別など)の提供が要求される。ユーザは情報を提供してもよいし、情報の提供を断ってもよい。
【0068】
ステップ704において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ユーザ情報に基づいてオーディオパラメータをセッティングする。たとえば、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオパラメータベースライン152に含まれるモデルをユーザ情報に適用して、オーディオパラメータに対する初期値をセッティングしてもよい。ユーザがユーザ情報の提供を断ったかまたはユーザ情報が不完全である場合には、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオパラメータベースライン152に含まれるデフォルト値に基づいて、オーディオパラメータに対する初期値をセッティングしてもよい。
【0069】
ステップ706において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオパラメータの現在値から変化なしに対応する第1のオプション、第1の所定の量だけ変化することに対応する第2のオプション、及び第2の所定の量だけ変化することに対応する第3のオプションを示す。たとえば、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オプションA、B、及びC(たとえば、オプション202-A、202-B、及び202-C)を示してもよい。Aは現在値からの+Xに対応し、Bは+/-0に対応し、及びCは現在値からの-Xに対応する。
【0070】
ステップ708において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、第1、第2、及び第3のオプションのうちの1つの選択を受け取る。第1のオプションの選択を受け取った場合には、ステップ710において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は第1のオプションに基づいてオーディオパラメータをセッティングする。第2のオプションの選択を受け取った場合には、ステップ712において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は第2のオプションに基づいてオーディオパラメータをセッティングする。第3のオプションの選択を受け取った場合には、ステップ714において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は第3のオプションに基づいてオーディオパラメータをセッティングする。たとえば、オプション202-A(図2)が選択された場合には、オーディオデバイス設定アプリケーション150はオーディオパラメータを現在値から-4にセッティングしてもよい。いくつかの実施形態では、オーディオパラメータをすぐにセッティングする代わりに、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオパラメータをセッティングする前に、ラウンドが終了するまで選択を蓄積してもよい。
【0071】
ステップ716において、現在のラウンドが終了していなかった場合(現在のラウンドに選択繰り返しがさらにまだ存在する場合)には、方法700はステップ706に戻って、別の繰り返しで3つのオプションを示す。これら3つのオプションは、以前の繰り返しにおけるオプションと変化量だけ異なっていてもよい。たとえば、オプション204には+/-3の変化が含まれ、これに対してオプション202には+/-4の変化が含まれている。現在のラウンドが終了した場合(現在のラウンドには選択繰り返しがもう存在しない場合)には、方法700はステップ718に進み、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、現在のパラメータ値に基づいてオーディオ出力デバイス136を介して、オーディオコンテンツ(たとえば、デモンストレーションオーディオコンテンツ156)を示す(たとえば、再生する)。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、複数の繰り返しにおいてステップ708で受け取った選択に基づいてオーディオパラメータの値をセッティングし、そのセッティングしたオーディオパラメータ値に基づいてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。
【0072】
図8に、種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための方法ステップの別のフローチャートを例示する。本方法ステップを図1~6のシステムと関連して説明するが、当業者であれば分かるように、本方法ステップを任意の順番で実行するように構成された任意のシステムが種々の実施形態の範囲に入る。
【0073】
図8に示すように、方法800はステップ802から始まる。ステップ802では、オーディオデバイス設定アプリケーション150がユーザ情報を取得する。ステップ804において、オーディオデバイス設定アプリケーション150が、ユーザ情報に基づいてオーディオパラメータをセッティングする。ステップ802及び804は、方法700と関連して前述したステップ702及び704と、それぞれ同様である。
【0074】
ステップ806において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオパラメータの現在値から変化なしに対応する第1のオプションと、第1の所定の量だけ変化することに対応する第2のオプションとを示す。たとえば、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オプションA及びB(たとえば、オプション302-A、302-B)を示してもよい。Aは現在値から+Xまたは-Xの一方に対応し、Bは+/-0に対応する。
【0075】
ステップ808において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、第1及び第2のオプションのうちの一方の選択を受け取る。第1のオプションの選択を受け取った場合には、ステップ810において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は第1のオプションに基づいてオーディオパラメータをセッティングする。第2のオプションの選択を受け取った場合には、ステップ812において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は第2のオプションに基づいてオーディオパラメータをセッティングする。たとえば、オプション302-A(図3A)が選択された場合には、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオパラメータを現在値から+/-0にセッティングしてもよい。いくつかの実施形態では、オーディオパラメータをすぐにセッティングする代わりに、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オーディオパラメータをセッティングする前に、ラウンドが終了するまで選択を蓄積してもよい。
【0076】
ステップ814において、現在のラウンドが終了していなかった場合(現在のラウンドに選択繰り返しがさらにまだ存在する場合)には、方法800はステップ806に戻って、別の繰り返しで2つのオプションを示す。これら2つのオプションは、以前の繰り返しにおけるオプションと変化量だけ異なっていてもよい。たとえば、オプション304には-6及び0が含まれ、これに対してオプション302には+6及び0が含まれる。現在のラウンドが終了した場合(現在のラウンドには選択繰り返しがもう存在しない場合)には、方法700はステップ816に進む。
【0077】
ステップ816において、選択のさらなるラウンドが残っている場合には、方法800はステップ818に進み、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、完了したラウンドの結果としてのオーディオパラメータ組の現在値に基づいて新しいラウンドを開始する。たとえば、判定フロー320が開始322から開始する。開始322では、オーディオパラメータを判定フロー300の終了310でセッティングした値にセッティングする。選択のラウンドがもう残っていない場合には、方法800はステップ820に進み、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、現在のパラメータ値に基づいてオーディオ出力デバイス136を介して、オーディオコンテンツ(たとえば、デモンストレーションオーディオコンテンツ156に含まれるコンテンツ項目)を示す(たとえば、再生する)。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、選択の完了したラウンドの複数の繰り返しにおいてステップ808で受け取った選択に基づいて、オーディオパラメータの値をセッティングし、そのセッティングしたオーディオパラメータ値に基づいてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。
【0078】
図9に、種々の実施形態の1つ以上の態様により、1つ以上のオーディオパラメータを設定するための方法ステップのさらなるフローチャートを例示する。本方法ステップを図1~6のシステムと関連して説明するが、当業者であれば分かるように、本方法ステップを任意の順番で実行するように構成された任意のシステムが種々の実施形態の範囲に入る。
【0079】
図9に示すように、方法900はステップ902から始まる。ステップ902では、オーディオデバイス設定アプリケーション150がユーザ情報を取得する。ステップ904において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ユーザ情報に基づいて2つ以上のオーディオパラメータに対する初期値をセッティングする。ステップ902及び904は、方法700と関連して前述したステップ702及び704と、それぞれ同様である。
【0080】
ステップ906において、オーディオデバイス設定アプリケーション150はオプションの組を決定する。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、設定すべきオーディオパラメータに対する値組み合わせの組を決定してもよい。値組み合わせの組には、オーディオパラメータに対する可能な値の範囲にわたる値の組み合わせが、所定の増分で含まれる。値組み合わせの組を、値組み合わせの行列(たとえば、行列400)として表してもよい。
【0081】
ステップ908において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オプションの組からオプションのラウンドロビンペアを決定する。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ラウンドロビン選択の現在のラウンドで示されるオプションの組からオプションのペアを決定する。たとえば、ラウンドロビンペア内に示してもよい候補値組み合わせには、ステップ904でセッティングした初期値に最も近いオプションの組における値組み合わせ(たとえば、行列400で表すように)、及び初期値に最も近い値組み合わせに隣接する行列400内の値組み合わせが含まれる。ラウンドロビンペアは候補値組み合わせの組から決定される。各候補ペアは他の各候補と1度競って、ラウンドロビンペアを形成する。
【0082】
ステップ910において、オーディオデバイス設定アプリケーション150はオプションのペアを示す。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ラウンドロビンペア内のペアをユーザに示す。ステップ912において、オーディオデバイス設定アプリケーション150はオプションのペアのうちの一方の選択を受け取る。ペア内の第1のオプションの選択を受け取った場合には、ステップ914において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は第1のオプションに対するカウントを増加させる。ペア内の第2のオプションの選択を受け取った場合には、ステップ916において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は第1のオプションに対するカウントを増加させる。ラウンドロビンラウンド内のオプションに対するカウントは、ラウンド内でオプションが選択された回数を追う。
【0083】
ステップ918において、よりラウンドロビンラウンド内にオプションのペアがさらに存在する場合(すなわち、まだ示されていないペアがラウンドロビンペアの中に存在する場合)には、方法900はステップ910に戻って、オーディオデバイス設定アプリケーション150はオプションの別のペアを示す。ラウンドロビンラウンド内にオプションのペアがもう存在しない場合には、方法900はステップ920に進む。
【0084】
ステップ920において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、最も高いカウントを伴う現在のラウンドロビンラウンド内のオプションを決定する。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、候補の選択カウント(たとえば、ステップ914及び/または916で増加したとき)に基づいて候補値組み合わせの中のラウンドロビンラウンドの勝者を決定する。最も高い選択カウントを伴う候補がラウンドの勝者である。
【0085】
ステップ922において、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ラウンドロビンの別のラウンドがあるか否かを判定する。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、この判定を、ステップ920で決定した勝者に隣接する何らかの非却下の候補がオプションの行列(たとえば、行列400)内に存在するか否かに基づいて行う。隣接する非却下の候補が存在する場合には、ラウンドロビンの別のラウンドが存在する。隣接する非却下の候補が存在しない場合には、ラウンドロビンのラウンドはもう存在しない。
【0086】
ステップ922において、オーディオデバイス設定アプリケーション150が、ラウンドロビンの別のラウンドがあると判定した場合には、方法900はステップ924に進み、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、最も高いカウントのオプションに基づいてオーディオパラメータをセッティングする。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、ラウンドロビンの次のラウンドを開始し、次のラウンドに対するオーディオパラメータの初期値は、ステップ920で決定した勝者に基づいてセッティングする。次に方法900はステップ908に戻って、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、オプションの組を表す行列において勝者(ステップ920で決定された)に隣接する非却下の候補に基づいて次のラウンドに対するオプションのラウンドロビンペアを決定する。
【0087】
ステップ922において、オーディオデバイス設定アプリケーション150が、ラウンドロビンのラウンドはもう存在しないと判定した場合には、方法900はステップ926に進み、オーディオデバイス設定アプリケーション150は、最も高いカウントオプション(すなわち、ステップ920で決定した勝者)に基づいて、オーディオ出力デバイス136を介してオーディオコンテンツ(たとえば、デモンストレーションオーディオコンテンツ156)を示す(たとえば、再生する)。オーディオデバイス設定アプリケーション150は、勝者に基づいてオーディオパラメータの値をセッティングしてもよく、これらのセッティングしたオーディオパラメータ値に基づいてデモンストレーションオーディオコンテンツ156を再生してもよい。
【0088】
要約して言えば、開示した技術によって、オーディオデバイスの動作を制御するオーディオパラメータが効率的に個別化される。設定アプリケーションによって、ベースライン値が所与のオーディオパラメータに対する値としてセッティングされる。ベースライン値を、所定のモデルまたは所定の値に基づいて選択してもよい。次に設定アプリケーションは第1の組のオプションを示す。第1の組のオプションには、パラメータに対する現在値から変化なしに対応する第1のオプションと、少なくとも、現在値から第1の所定の量だけ変化することに対応する第2のオプションとが含まれる。第1のオプションまたは第2のオプションの選択に基づいて、設定アプリケーションは第2の組のオプションを示す。第2の組のオプションには、第1のオプションまたは第2のオプションの選択から導き出された値から変化なしに対応する第3のオプションと、第1のオプションまたは第2のオプションの選択から導き出された値から第2の所定の量だけ変化することに対応する第4のオプションとが含まれる。設定アプリケーションは、少なくとも第3のオプションまたは第4のオプションの選択に基づいてパラメータに対する値をセッティングする。
【0089】
開示した技術の利点及び技術改良は、個別化されたオーディオパラメータを系統的かつ目標とする方法で導き出して設定し得ることである。オーディオパラメータは試行錯誤で導き出してはおらず、むしろ調整されて個別化された方法で導き出している。したがって、オーディオパラメータをより効率的で効果的な方法でセッティングし得る。開示した技術の別の利点及び技術改良は、オーディオパラメータに対するベースラインを、個別化されたオーディオパラメータに基づいて精緻なものにし得ることである。精緻にされたベースラインを、異なるユーザに対応付けられるオーディオデバイスに分配及び適用してもよい。
【0090】
1.いくつかの実施形態では、コンピュータ実装の方法は、オーディオパラメータに対応付けられる第1の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティングと同じ値を有する第1のオプションと、前記第1のセッティングとは異なる第1の値を有する第2のオプションとを含む、前記示すことと、前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取ることと、前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータに対応付けられる第2の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第2のセッティングと同じ値を有する第3のオプションと、前記第2のセッティングとは異なる第2の値を有する第4のオプションとを含む、前記示すことと、前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングすることと、を含む。
【0091】
2.前記オーディオパラメータに基づいてオーディオコンテンツ項目を再生することをさらに含む条項1に記載の方法。
【0092】
3.前記第1の複数のセッティングオプションはさらに、前記第1のセッティングとは異なる第3の値を有する第5のオプションを含み、前記選択を受け取ることは、前記第1のオプション、前記第2のオプション、及び前記第5のオプションのうちの1つの選択を受け取ることを含む条項1または2に記載の方法。
【0093】
4.前記第2の複数のセッティングオプションはさらに、前記第2のセッティングとは異なる第4の値を有する第6のオプションを含む条項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【0094】
5.前記第1の値は前記第1のセッティングから第1の大きさだけ変化することに対応し、前記第2の値は前記第2のセッティングから第2の大きさだけ変化することに対応する条項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【0095】
6.前記第2の大きさは前記第1の大きさよりも小さい条項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【0096】
7.前記第2の大きさは前記第1の大きさと同じである条項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【0097】
8.前記第1の値は前記第1の大きさだけ加算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ減算することに対応する条項1~7のいずれか1項に記載の方法。
【0098】
9.前記第1の値は前記第1の大きさだけ加算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ加算することに対応する条項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【0099】
10.前記第1の値は前記第1の大きさだけ減算することに対応し、前記第2の値は前記第2の大きさだけ減算することに対応する条項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【0100】
11.いくつかの実施形態では、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読媒体は命令を記憶し、前記命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、オーディオパラメータに対応付けられる第1の複数のセッティングオプションを示すステップであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティングに対応付けられる第1のオプションと、前記オーディオパラメータの第2のセッティングに対応付けられる第2のオプションとを含む、前記ステップと、前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取るステップと、前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータに対応付けられる第2の複数のセッティングオプションを示すステップであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第3のセッティングに対応付けられる第3のオプションと、前記オーディオパラメータの第4のセッティングに対応付けられる第4のオプションとを含む、前記ステップと、前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングするステップと、を実行させる。
【0101】
12.前記第1の複数のセッティングオプションはさらに、前記オーディオパラメータの第5のセッティングに対応付けられる第5のオプションを含み、前記選択を受け取ることは、前記第1のオプション、前記第2のオプション、及び前記第5のオプションのうちの1つの選択を受け取ることを含む条項11に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【0102】
13.前記第2の複数のセッティングオプションはさらに、前記オーディオパラメータの第6のセッティングに対応付けられる第6のオプションを含む条項11または12に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【0103】
14.前記第1のセッティングは第1の値を含み、前記第2のセッティングは第2の値を含み、前記第2の値は前記第1の値からある大きさだけ変化することに対応する条項11~13のいずれか1項に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【0104】
15.前記第2の値は前記第1の値から前記大きさだけ減少することに対応する条項11~14のいずれか1項に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【0105】
16.前記第2の値は前記第1の値から前記大きさだけ増加することに対応する条項11~15のいずれか1項に記載の1つ以上のコンピュータ可読媒体。
【0106】
17.いくつかの実施形態では、システムは、命令を記憶するメモリと、前記メモリに結合されたプロセッサと、を含み、前記プロセッサは、前記命令が実行されると、オーディオパラメータに対応付けられる第1の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第1の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第1のセッティングと同じ値を有する第1のオプションと、前記第1のセッティングとは異なる第1の値を有する第2のオプションとを含む、前記示すことと、前記第1のオプション及び前記第2のオプションの一方の選択を受け取ることと、前記選択に基づいて、前記オーディオパラメータに対応付けられる第2の複数のセッティングオプションを示すことであって、前記第2の複数のセッティングオプションは、前記オーディオパラメータの第2のセッティングと同じ値を有する第3のオプションと、前記第2のセッティングとは異なる第2の値を有する第4のオプションとを含む、前記示すことと、前記第2の複数のセッティングオプションのうちの少なくとも1つの選択に基づいて前記オーディオパラメータをセッティングすることと、を行うように構成されている。
【0107】
18.前記第1の値は前記第1のセッティングから第1の大きさだけ変化することに対応し、前記第2の値は前記第2のセッティングから第2の大きさだけ変化することに対応する条項17に記載のシステム。
【0108】
19.前記第2の大きさは前記第1の大きさよりも小さい条項17または18に記載のシステム。
【0109】
20.前記第2の大きさは前記第1の大きさと同じである条項17~19のいずれか1項に記載のシステム。
【0110】
請求項のいずれかに記載された請求項要素のいずれか及び/または本出願に記載されたいずれかの要素のすべての組み合わせは、任意の方法で、本保護の考えられる範囲に入る。
【0111】
種々の実施形態の記載を説明のために示してきたが、網羅的であることも開示した実施形態に限定されることも意図していない。多くの変更及び変形が、説明した実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することなく当業者には明らかである。
【0112】
本実施形態の態様をシステム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具体化してもよい。したがって、本開示の態様は、完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、または本明細書ではすべて全般的に「モジュール」、「システム」、または「コンピュータ」という場合があるソフトウェア及びハードウェア態様を組み合わせた実施形態という形を取ってもよい。加えて、本開示で記載した任意のハードウェア及び/またはソフトウェア技術、プロセス、機能、コンポーネント、エンジン、モジュール、またはシステムを、回路または回路の組として実施してもよい。さらに、本開示の態様は、コンピュータ可読プログラムコードが組み入れられた1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)に組み入れられたコンピュータプログラム製品という形を取ってもよい。
【0113】
1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)の任意の組み合わせを用いてもよい。コンピュータ可読媒体はコンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、たとえば、限定することなく、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、または半導体システム、装置、またはデバイス、または前述したものの任意の好適な組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的なリスト)には以下が含まれる。1つ以上のワイヤを有する電気接続部、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、携帯型コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶装置、磁気記憶装置、または前述したものの任意の好適な組み合わせである。この文献の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体とは、命令実行システム、装置、またはデバイスが用いるかまたはこれらと共に用いるプログラムを含むかまたは記憶することができる任意の有形的表現媒体であってもよい。
【0114】
本開示の態様を、本開示の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/またはブロック図を参照して前述した。当然のことながら、フローチャート図及び/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図及び/またはブロック図におけるブロックの組み合わせを、コンピュータプログラム命令によって実施することができる。これらのコンピュータプログラム命令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに与えて、マシンを生成してもよい。命令は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されると、フローチャート及び/またはブロック図のブロックまたはブロック(複数)に明記された機能/作用の実施態様を可能にする。このようなプロセッサは、限定することなく、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、特定用途向けプロセッサ、またはフィールドプログラマブルゲートアレイであってもよい。
【0115】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本開示の種々の実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実施態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を例示している。これに関連して、フローチャートまたはブロック図の各ブロックは、明記された論理機能(複数可)を実施するための1つ以上の実行可能命令を含むモジュール、セグメント、またはコードの一部を表してもよい。また、いくつかの代替的な実施態様では、ブロックに示した機能は図に示した順序から外れて実行されることがあることにも注意されたい。たとえば、含まれる機能に応じて、連続して示した2つのブロックは実際には実質的に同時に実行されることがあるか、またはブロックはしばしば逆の順序で実行されることがある。ブロック図及び/またはフローチャート図の各ブロック、ならびにブロック図及び/またはフローチャート図におけるブロックの組み合わせを、明記された機能または作用を実行する専用のハードウェアベースのシステムによって、または専用のハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせによって実施できることにも注意されたい。
【0116】
前述したことは本開示の実施形態を対象としているが、本開示の他の実施形態及びさらなる実施形態が、本開示の基本的な範囲から逸脱することなく考案され得る。本開示の範囲は以下の請求項によって決定される。
図1
図2
図3A
図3B
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図7
図8
図9