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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】プログラム、端末及び管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/018 20230101AFI20240507BHJP
【FI】
G06Q30/018
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022056441
(22)【出願日】2022-03-30
(62)【分割の表示】P 2020020556の分割
【原出願日】2020-02-10
(65)【公開番号】P2022079619
(43)【公開日】2022-05-26
【審査請求日】2023-01-16
(73)【特許権者】
【識別番号】505300841
【氏名又は名称】株式会社ZOZO
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】桑山 明典
(72)【発明者】
【氏名】水野 基也
(72)【発明者】
【氏名】松藤 恒
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大輔
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 広輝
【審査官】田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-215907(JP,A)
【文献】特開2015-090514(JP,A)
【文献】特開2019-032769(JP,A)
【文献】特開2011-048760(JP,A)
【文献】特開2001-070700(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
品を管理するためのプログラムであって、
品を登録する商品登録部と、
前記登録された商品に関する情報を表示部に出力する商品情報出力部と、
前記商品の不良に関する情報を登録する不良登録部と、
前記商品に関する情報と、当該商品の不良に関する情報とを関連付けて記録する記録部としてコンピュータを機能させ、
前記商品の不良に関する情報は、少なくとも不良の種類を含み、
前記商品情報出力部は、
前記商品に関する情報を、少なくとも当該商品における位置を指定できる態様で出力し、
前記不良登録部は、
前記商品における位置に関連付けて、前記不良に関する情報を登録し、
前記商品登録部は、
前記商品の商品情報を登録し、
前記商品情報出力部は、
前記登録された商品と同種の商品を前記商品情報に基づいて判定し、前記同種の商品の不良に関する情報を、前記商品における位置に関連付けて出力することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項において、
前記商品情報出力部は、
前記登録された商品と同種の商品において、所定数以上、所定割合以上又は所定数以上連続して、同じ位置で又は同じ種類の不良が登録された場合に、同種の商品において不良が登録された旨を出力することを特徴とするプログラム。
【請求項3】
請求項において、
前記商品情報出力部は、
品が登録された際に、前記同種の商品において不良が登録された旨を出力することを特徴とするプログラム。
【請求項4】
請求項又はにおいて、
前記不良登録部は、
前記不良に関する情報として、不良を撮影した画像を登録し、
前記商品情報出力部は、
前記同種の商品において不良が登録された旨を、撮影指示として出力することを特徴とするプログラム。
【請求項5】
請求項1乃至のいずれか1項において、
前記商品情報出力部は、
前記商品に関する情報として、当該商品に関連付けられた画像を表示することを特徴とするプログラム。
【請求項6】
品を管理する端末であって、
品を登録する商品登録部と、
前記登録された商品に関する情報を表示部に出力する商品情報出力部と、
前記商品の不良に関する情報を登録する不良登録部と、
前記商品に関する情報と、当該商品の不良に関する情報とを関連付けて記録する記録部とを含み、
前記商品の不良に関する情報は、少なくとも不良の種類を含み、
前記商品情報出力部は、
前記商品に関する情報を、少なくとも当該商品における位置を指定できる態様で出力し、
前記不良登録部は、
前記商品における位置に関連付けて、前記不良に関する情報を登録し、
前記商品登録部は、
前記商品の商品情報を登録し、
前記商品情報出力部は、
前記登録された商品と同種の商品を前記商品情報に基づいて判定し、前記同種の商品の不良に関する情報を、前記商品における位置に関連付けて出力することを特徴とする端末。
【請求項7】
品を管理する管理システムであって、
品を登録する商品登録部と、
前記登録された商品に関する情報を表示部に出力する商品情報出力部と、
前記商品の不良に関する情報を登録する不良登録部と、
前記商品に関する情報と、当該商品の不良に関する情報とを関連付けて記録する記録部とを含み、
前記商品の不良に関する情報は、少なくとも不良の種類を含み、
前記商品情報出力部は、
前記商品に関する情報を、少なくとも当該商品における位置を指定できる態様で出力し、
前記不良登録部は、
前記商品における位置に関連付けて、前記不良に関する情報を登録し、
前記商品登録部は、
前記商品の商品情報を登録し、
前記商品情報出力部は、
前記登録された商品と同種の商品を前記商品情報に基づいて判定し、前記同種の商品の不良に関する情報を、前記商品における位置に関連付けて出力することを特徴とする管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、端末及び管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、納入された商品の検品作業において、オペレータは、商品の不良に関する情報(不良の種類、不良箇所など)を記入シートに記入していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-179792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の検品作業では、不良の種類や不良箇所を記入シートに記入したり、別途不良箇所を撮影したりする必要があり、作業が煩雑であった。
【0005】
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、商品の検品作業を簡便化することが可能なプログラム、端末及び管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明は、商品の検品結果を管理するためのプログラムであって、検品を行う商品を登録する商品登録部と、前記登録された商品に関する情報を表示部に出力する商品情報出力部と、前記商品の不良に関する情報を登録する不良登録部と、前記商品に関する情報と、当該商品の不良に関する情報とを関連付けて記録する記録部としてコンピュータを機能させ、前記商品情報出力部は、前記商品に関する情報を、少なくとも当該商品における位置を指定できる態様で出力し、前記不良登録部は、前記商品における位置に関連付けて、前記不良に関する情報を登録することを特徴とするプログラムに関する。また本発明は、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、上記プログラムを記憶した情報記憶媒体に関する。また本発明は、上記各部を含む端末に関する。また本発明は、上記各部を含む管理システムに関する。
【0007】
本発明によれば、ユーザ(オペレータ)が検品を行う商品を登録すると、当該商品に関する情報が当該商品における位置を指定できる態様で出力され、ユーザが位置を指定して不良に関する情報を登録すると、当該商品に関する情報と、位置に関連付けられた不良に関する情報とが関連付けられて記録されるため、商品の検品作業を簡便化することができる。
【0008】
(2)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、端末及び管理システムでは、前記商品情報出力部は、前記登録された商品と同種の商品の不良に関する情報を、前記商品における位置に関連付けて出力してもよい。
【0009】
本発明によれば、商品において不良の発生し易い箇所を確認するようユーザに促すことができ、不良の見落としを抑制することができる。
【0010】
(3)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、端末及び管理システムでは、前記商品情報出力部は、前記登録された商品と同種の商品において、所定数以上、所定割合以
上又は所定数以上連続して、同じ位置で又は同じ種類の不良が登録された場合に、同種の商品において不良が登録された旨を出力してもよい。
【0011】
本発明によれば、特定の位置で不良が発生し易い商品或いは特定の種類の不良が発生し易い商品であることをユーザに注意喚起することができ、不良の見落としを抑制することができる。
【0012】
(4)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、端末及び管理システムでは、前記商品情報出力部は、検品を行う商品が登録された際に、前記同種の商品において不良が登録された旨を出力してもよい。
【0013】
本発明によれば、検品を行う商品が登録された際に、当該商品が特定の位置で不良が発生し易い商品或いは特定の種類の不良が発生し易い商品であることをユーザに注意喚起することができ、不良の見落としを抑制することができる。
【0014】
(5)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、端末及び管理システムでは、前記不良登録部は、前記不良に関する情報として、不良を撮影した画像を登録し、前記商品情報出力部は、前記同種の商品において不良が登録された旨を、撮影指示として出力してもよい。
【0015】
本発明によれば、特定の位置で不良が発生し易い商品或いは特定の種類の不良が発生し易い商品であることを撮影指示によりユーザに注意喚起することができ、不良の見落としを抑制することができる。
【0016】
(6)また本発明に係るプログラム、情報記憶媒体、端末及び管理システムでは、前記商品情報出力部は、前記商品に関する情報として、当該商品に関連付けられた画像を表示してもよい。
【0017】
本発明によれば、ユーザは商品の画像を見ながら不良箇所を指定することができ、商品の検品作業を簡便化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態の管理システムを示す図。
図2】端末の機能ブロック図の一例を示す図。
図3】本実施形態の管理システムで生成される表示画面の一例を示す図。
図4】本実施形態の管理システムで生成される表示画面の一例を示す図。
図5】本実施形態の管理システムで生成される表示画面の一例を示す図。
図6】本実施形態の管理システムで生成される表示画面の一例を示す図。
図7】検品結果情報の一例を示す図。
図8】検品レポートの一例を示す図。
図9】本実施形態の管理システムで生成される表示画面の一例を示す図。
図10】本実施形態の管理システムで生成される表示画面の一例を示す図。
図11】検寸レポートの一例を示す図。
図12】本実施形態の管理システムの処理の流れを示すフローチャート。
図13】本実施形態の管理システムの処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必要構成要件であるとは限らない。
【0020】
1.構成
図1は、本実施形態の管理システムを示す図である。管理システム1は、商品の検品結果を管理するためのシステムであり、複数の端末10とサーバ20とを含む。端末10は、携帯端末(スマートフォン、タブレット型端末)、パーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置であり、ネットワーク(無線LAN、有線LAN、近距離無線通信ネットワーク、インターネット等)を介してサーバ20に接続可能な装置である。サーバ20は、端末10から送信された情報をデータベースに格納し、端末10からの要求に応じてデータベースに格納された情報を端末10に送信する。
【0021】
図2に、端末10の機能ブロック図の一例を示す。なお本実施形態の端末は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。端末10は、処理部100と、記憶部110と、入力部120と、撮影部130と、表示部140と、通信部150とを含む。
【0022】
入力部120は、ユーザからの入力情報を入力(検出)するための機器であり、ユーザの入力情報(操作入力)を処理部100に出力する。入力部120の機能は、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス等の入力機器により実現することができる。
【0023】
撮影部130は、検品を行う商品等を撮影するためのデジタルカメラであり、撮影した画像データを処理部100に出力する。
【0024】
記憶部110は、処理部100の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムや各種データを記憶するとともに、処理部100のワーク領域として機能し、その機能はハードディスク、RAMなどにより実現できる。
【0025】
表示部140は、処理部100で生成された画像を出力するものであり、その機能は、入力部120としても機能するタッチパネル、LCD或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのディスプレイにより実現できる。
【0026】
通信部150はサーバ20との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
【0027】
処理部100(プロセッサ)は、入力部120からの入力情報(操作情報)、プログラム、通信部150を介して受信したデータなどに基づいて、登録処理、表示制御処理、通信処理などの各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。処理部100は、商品登録部101、商品情報出力部102、不良登録部103、記録部104を含む。
【0028】
商品登録部101は、検品を行う商品を登録する。例えば、検品を行う商品に付加された2次元コード(当該商品の商品情報をコード化した2次元コード)を撮影部130により撮影する場合、商品登録部101は、撮影された画像に含まれる2次元コードから読み取った商品情報を登録する。また、商品登録部101は、ユーザによって入力された商品情報を登録するようにしてもよい。
【0029】
商品情報出力部102は、登録された商品に関する情報を、当該商品における位置を指定できる態様で表示部140に出力する。例えば、商品情報出力部102は、登録された商品に関連付けられた画像を表示部140に表示させる。なお、「商品における位置」とは、商品の部位や、商品における部分や領域を含む。また、商品情報出力部102は、登
録された商品と同種の商品の不良に関する情報を、商品における位置に関連付けて出力してもよい。また、商品情報出力部102は、登録された商品と同種の商品において、所定数以上、所定割合以上又は所定数以上連続して、同じ位置で又は同じ種類の不良が登録された場合に、同種の商品において不良が登録された旨を出力してもよい。また、商品情報出力部102は、検品を行う商品が登録された際に、同種の商品において不良が登録された旨を出力してもよい。また、商品情報出力部102は、同種の商品において不良が登録された旨を、撮影指示(商品の不良を撮影すべき旨の指示)として出力してもよい。
【0030】
不良登録部103は、ユーザによって指定された位置(商品における位置)に関連付けて、商品の不良に関する情報(商品の不良を撮影した画像、不良の種類)を登録する。
【0031】
記録部104は、商品に関する情報と、当該商品の不良に関する情報(商品における位置に関連付けられた不良に関する情報)とを関連付けて記憶部110に記録する。処理部100は、商品に関する情報に関連付けられた当該商品の不良に関する情報をサーバ20に送信し、サーバ20は、当該情報を、商品の不良の履歴情報としてデータベースに格納する。
【0032】
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について図面を用いて説明する。本実施形態の管理システムでは、納入された商品(衣服)の検品結果及び検寸結果を管理する。ユーザは、検品結果及び検寸結果を端末10に入力し、複数の端末10で入力された検品結果及び検寸結果がサーバ20で一括して管理される。
【0033】
図3図6図9図10は、本実施形態の管理システムで生成される表示画面の一例を示す図である。表示画面DSは、端末10の表示部140(タッチパネル)に表示され、ユーザは、指先やタッチペン等の接触媒体をタッチパネルに接触させる操作(タッチ操作)を行うことで操作入力を行うことができる。
【0034】
図3に示すように、初期状態において、表示画面DSには、ユーザの名前(ユーザ名)を入力するための入力エリアIAが表示されている。ユーザが、入力エリアIAにユーザ名を入力すると、図4に示すように、検品結果を入力するか検寸結果を入力するかを選択するための表示画面DSに遷移する。
【0035】
図4に示す表示画面DSには、検品結果を入力することを選択するための検品入力ボタンIBと、検寸結果を入力することを選択するための検寸入力ボタンMBが表示されている。ユーザが、検品入力ボタンIBを操作する(タップする)と、図5に示すように、検品結果を入力するための表示画面DSに遷移する。
【0036】
図5に示す表示画面DSには、検品を行う商品に付加された2次元コードを撮影して当該商品を登録するためのコード読取ボタンCBが表示されている。当該2次元コードは、商品コード、発注番号、製造場所、採寸情報などを含む商品情報をコード化したものである。商品コードは、同一の商品で同一の番号となるID(識別子)であり、発注番号は、同一の商品であっても個体ごとに異なる番号となるユニークなIDである。ユーザが、コード読取ボタンCBを操作すると、端末10に備わる撮影部130の撮影画面に遷移する。そして、ユーザが、撮影画面において、検品を行う商品に付加された2次元コードを撮影する操作を行うと、撮影画像に含まれる2次元コードから当該商品の商品情報が読み取られ、当該商品の登録が行われる。
【0037】
また、図5に示す表示画面DSには、商品の不良に関する情報を登録するための撮影ボタンSBが、複数の不良の種類のそれぞれに対応付けて表示されている。ここでは、複数
の不良の種類として、「縫い不良」、「穴あき/破れ」、「ほつれ/糸切れ」、「生地不良」などが用意されている。ユーザが、登録された商品の検品を行って不良を見つけ、当該不良の種類に対応する撮影ボタンSBを操作する(不良の種類を指定する操作を行う)と、図6に示すように、当該種類の不良の位置を指定するための表示画面DSに遷移する。
【0038】
図6に示す表示画面DSには、登録された商品を表す商品画像CI(登録された商品に関連付けられた画像)が表示されている。商品画像CIは、商品を描いたイラスト画像であってもよいし、商品を撮影した写真画像であってもよい。また、商品画像CIは、商品ごとに(或いは、商品のカテゴリごとに)異なる画像であってもよいし、商品やカテゴリの異同にかかわらず共通の画像であってもよい。図6に示す表示画面DSには、正面から見た商品を表す商品画像CIを表示するための正面ボタンFBと、背面から見た商品を表す商品画像CIを表示するための背面ボタンBBが表示されている。図6に示す例では、正面ボタンFBが選択されており、正面から見た商品を表す商品画像CIが表示されている。ユーザは、正面から見た商品を表す商品画像CI或いは背面から見た商品を表す商品画像CIにおける位置を指定する(タップする)操作を行うことで、不良の位置(不良箇所)を指定することができる。ユーザが、商品画像CIにおいて不良箇所を指定する操作を行うと、撮影部130の撮影画面に遷移する。そして、ユーザが、撮影画面において、登録された商品の不良箇所を撮影する操作を行うと、撮影画像(不良を撮影した画像)が、不良の種類と位置とに関連付けられて不良情報として登録される。
【0039】
このように、ユーザは、図5に示す表示画面DSにおいて不良の種類を指定し、図6に示す表示画面DSにおいて不良の位置を指定して不良箇所を撮影することを繰り返して、検品入力を進める。ユーザが、検品で見つけた全ての種類の全ての位置の不良の撮影(不良情報の登録)を完了して、図5に示す表示画面DSにおいて登録ボタンRBを操作すると、登録された商品の商品情報(商品に関する情報)と登録された全ての不良情報(商品の不良に関する情報)は、互いに関連付けられて検品結果情報として記憶部110に記憶(記録)される。
【0040】
図7は、検品結果情報の一例を示す図である。検品結果情報200は、ユーザ名210(図3に示す表示画面DSの入力エリアIAに入力されたユーザ名)と、検品結果が入力された時間220(年月日、日時など)と、登録された商品の商品情報230と、不良情報240とを含む。商品情報230は、商品に付加された2次元コードから読み込まれた商品コードと発注番号などを含む。また、不良情報240は、図5に示す表示画面DSで指定された不良の種類と、図6に示す表示画面DSで指定された不良の位置(正面背面の別と、商品画像CIにおける2次元座標)と、不良箇所を撮影した撮影画像を特定する情報(撮影画像のファイル名など)とを含む。なお、不良の種類「1」は「縫い不良」を示し、不良の種類「2」は「穴あき/破れ」を示し、不良の種類「3」は「ほつれ/糸切れ」を示し、不良の種類「4」は「生地不良」を示している。図7に示す検品結果情報200は、「ユーザA」が、「12月25日」に商品コード「001」、発注番号「0001」の商品の検品を行い、当該商品の背面の座標(x,y)の「縫い不良」と、背面の座標(x,y)の「縫い不良」と、背面の座標(x,y)の「穴あき/破れ」と、正面の座標(x,y)の「生地不良」の計4つの不良を登録したことを示している。
【0041】
検品結果情報が記録されると、当該検品結果情報に基づき検品レポートの印刷データが生成されてプリンタ(シールプリンタ等)に送信され、当該プリンタにより検品レポートが印刷される。不良が見つかった商品には検品レポートが貼付され、当該商品は納入元(工場、メーカー、商社など)に送付(返品)される。図8は、検品レポートの一例を示す図である。図8に示す検品レポートは、図7に示す検品結果情報200に基づき生成されたものである。検品レポートIRには、検品を行ったユーザ名と、検品結果が入力された
時間が印刷されている。また、検品レポートIRには、正面から見た商品を表す商品画像と背面から見た商品を表す商品画像が印刷され、それぞれの商品画像における不良箇所には、不良の種類を示す数字が印されている。なお、検品レポートに、商品情報をコード化した2次元コードを更に印刷するようにしてもよい。
【0042】
検品結果情報(及び、不良情報で特定される撮影画像)は、端末10からサーバ20に送信され、サーバ20の記憶部(データベース)には、複数の端末10から送信された検品結果情報が蓄積されて検品結果履歴情報として記憶される。本実施形態の管理システムでは、サーバ20の記憶部に記憶された検品結果履歴情報に基づいて、端末10において、登録された商品と同種の商品の不良に関する情報を出力する。なお、「登録された商品と同種の商品」とは、登録された商品と同一の商品であってもよいし、登録された商品と色やサイズのみが異なる商品であってもよいし、登録された商品と製造場所が同一の(同一の工場で製造された)商品であってもよいし、登録された商品とカテゴリ(シャツ、ジャケット、パンツ等の衣服の種類、区分)が同一の商品であってもよい。同一の商品であるか否かは、商品情報に含まれる商品コードにより判定することができ、同一の工場で製造された商品であるか否かは、商品情報に含まれる製造場所により判定することができる。また、色違いやサイズ違いの商品の商品コードを記憶部110に記憶しておけば、この情報を参照して、色やサイズのみが異なる商品であるか否かを判定することができる。また、同一カテゴリの商品の商品コードを記憶部110に記憶しておけば、この情報を参照して、カテゴリが同一の商品であるかを判定することができる。また、商品情報にカテゴリの識別子が含まれていれば、カテゴリが同一の商品であるかを商品情報により判定することができる。
【0043】
例えば、登録された商品と同種の商品について検品結果履歴情報に不良が登録されている場合に、登録された商品の不良箇所を位置を指定するための表示画面DSにおいて、同種の商品の不良に関する情報(同種の商品において不良が登録されている旨)を、商品における位置に関連付けて表示してもよい。図9に示す例では、登録された商品と同種の商品について、右の袖口の不良(「縫い不良」など)が登録されていたため、登録された商品の商品画像CIにおいて、右の袖口の位置に、同種の商品において不良が登録されている旨を示すマークMKを表示している。この場合、当該同種の商品の不良の種類に応じてマークMKの表示態様(色、形状、大きさなど)を変化させてもよいし、当該同種の商品についての不良の登録数に応じてマークMKの表示態様を変化させてもよい。例えば、当該登録数が5未満であればマークMKの色を黄色とし、当該登録数が5以上であればマークの色を赤色とするようにしてもよいし、当該登録数が多いほどマークMKを大きくしてもよいし、当該登録数を示す数字をマークMKとして表示するようにしてもよい。
【0044】
また、登録された商品と同種の商品について、検品結果履歴情報において、所定数以上同じ位置(例えば、衣服における同じ部位)で不良が登録されている場合や、所定数以上同じ種類の不良が登録されている場合に、当該不良に関する情報を表示するようにしてもよい。すなわち、登録された商品と同種の商品についての、同じ位置の不良の登録数や、同じ種類の不良の登録数が所定数以上である場合に、当該不良に関する情報を表示するようにしてもよい。また、登録された商品と同種の商品について、検品結果履歴情報において、所定割合以上同じ位置で不良が登録されている場合や、所定割合以上同じ種類の不良が登録されている場合に、当該不良に関する情報を表示するようにしてもよい。すなわち、登録された商品と同種の商品についての不良の登録数のうち、同じ位置の不良の登録数や、同じ種類の不良の登録数が占める割合が所定割合以上である場合に、当該不良に関する情報を表示するようにしてもよい。また、登録された商品と同種の商品について、検品結果履歴情報において、所定数以上連続して同じ位置で不良が登録されている場合や、所定数以上連続して同じ種類の不良が登録されている場合に、当該不良に関する情報を表示するようにしてもよい。
【0045】
また、登録された商品と同種の商品の不良に関する情報(同種の商品において不良が登録されている旨)を、不良箇所の撮影指示として表示するようにしてもよい。例えば、登録された商品と同種の商品について所定数以上(或いは、所定割合以上、所定数以上連続して)同じ種類の不良が登録されている場合に、図5に示す表示画面DSにおいて、当該不良の種類に対応する撮影ボタンSBを他の撮影ボタンSBと異なる表示態様(色、形状、大きさ、エフェクト画像などを重畳させる表示)で表示することで、当該種類の不良の撮影をユーザに促すようにしてもよい。また、登録された商品と同種の商品について所定数以上(或いは、所定割合以上、所定数以上連続して)同じ位置で不良が登録されている場合に、図6に示す表示画面DSにおいて、商品画像CIにおける当該位置に所定のマーク等を表示することで、当該位置の不良の撮影をユーザに促すようにしてもよい。
【0046】
本実施形態によれば、ユーザが検品を行う商品を登録すると、当該商品の商品画像CIが表示され、ユーザが商品画像CIにおいて位置を指定して商品の不良を撮影すると、当該商品の商品情報と、不良情報(商品の位置ごとの撮影画像)とが関連付けられて検品結果情報として記録されるため、商品の検品作業を簡便化することができる。
【0047】
また、本実施形態では、複数の端末10で記録された検品結果情報がサーバ20に蓄積され検品結果の履歴として用いることができる。そして、検品結果の履歴を用いて、登録された商品と同種の商品において不良が登録されている旨を商品画像CIにおける当該不良の位置に表示することで、登録された商品において不良の発生し易い箇所を確認するようユーザに促すことができ、不良の見落としを抑制することができる。また、検品結果の履歴において、登録された商品と同種の商品について所定数以上(或いは、所定割合以上、所定数以上連続して)同じ位置や同じ種類の不良が登録されている場合に、登録された商品と同種の商品において不良が登録されている旨を表示することで、登録された商品が特定の位置での不良や特定の種類の不良が発生し易い商品であることをユーザに注意喚起することができ、不良の見落としを抑制することができる。また、検品結果の履歴を用いて、不良数や不良割合に応じて、早期にレポートを作成して商品の納入元にレポートを提出することが可能となる。例えば、サーバ20は、検品結果の履歴を参照して、ある納入元から納入された商品について不良が登録された数が所定数に達したと判定した場合や、ある納入元から納入された商品の数のうち、不良が登録された商品の数が占める割合が所定値に達したと判定した場合に、商品の不良に関するレポートを生成し、生成したレポートを当該納入元に送信するようにしてもよい。
【0048】
次に、検寸結果を入力する例について説明する。ユーザが、図4に示す表示画面DSにおいて、検寸入力ボタンMBをタップして操作すると、図10に示すように、検寸結果を入力するための表示画面DSに遷移する。図10に示す表示画面DSにおいて、ユーザがコード読取ボタンCBを操作すると、撮影部130の撮影画面に遷移する。そして、ユーザが、撮影画面において、検寸を行う商品に付加された2次元コードを撮影する操作を行うと、撮影画像に含まれる2次元コードから当該商品の商品情報が読み取られ、当該商品の登録が行われる。
【0049】
商品の登録が行われると、図10に示す表示画面DSには、当該商品において計測を行うべき箇所(計測箇所)と、計測箇所それぞれの基準寸法及び許容寸法が表示される。計測箇所、基準寸法及び許容寸法は、登録された商品の商品情報に採寸情報として含まれている情報である。ユーザは、メジャー(巻尺など)を用いて、表示画面DSに表示されている計測箇所それぞれの計測を行い、計測した寸法(計測寸法)を入力エリアIAに入力する。計測寸法が許容寸法の範囲内である場合には、判定結果として「OK」が表示され、計測寸法が許容寸法の範囲外である場合には、判定結果として「NG」が表示される。図10に示す例では、計測箇所「首回り」の計測寸法「79」が許容寸法「79-81」
の範囲内であるため、計測箇所「首回り」の判定結果として「OK」が表示され、計測箇所「肩幅」の計測寸法「39.4」が許容寸法「39.5-40.5」の範囲外であるため、計測箇所「肩幅」の判定結果として「NG」が表示されている。
【0050】
ユーザが、図10の表示画面DSに表示された全ての計測箇所の計測と計測寸法の入力を完了して、登録ボタンRBを操作すると、検寸結果情報が記憶部110に記憶(記録)される。検寸結果情報は、ユーザ名、検寸結果が入力された時間、登録された商品の商品情報、計測寸法及び判定結果を含む。検寸結果情報は端末10からサーバ20に送信され、サーバ20の記憶部(データベース)には、複数の端末10から送信された検寸結果情報が蓄積されて検寸結果履歴情報として記憶される。また、検寸結果情報に判定結果として「NG」が含まれている場合、当該検寸結果情報に基づき検寸レポートの印刷データが生成されてプリンタに送信され、当該プリンタにより検寸レポートが印刷される。判定結果に「NG」を含む商品には検寸レポートが貼付され、当該商品は納入元に送付(返品)される。図11は、検寸レポートの一例を示す図である。検寸レポートMRには、検寸を行ったユーザ名、検寸結果が入力された時間、計測箇所、基準寸法、許容寸法、計測寸法及び判定結果が印刷されている。
【0051】
3.処理
次に、本実施形態の管理システム(端末10)の処理の一例について図12図13のフローチャートを用いて説明する。ここでは、図4に示す表示画面DSにおいて検品入力ボタンIBの操作が行われた以降の処理について説明する。
【0052】
まず、商品登録部101は、二次元コードの読み取りを指示する入力(コード読取ボタンCBの操作)があったか否かを判断し(ステップS10)、当該入力があった場合(ステップS10のY)には、撮影部130を起動して撮影画面に遷移し(ステップS11)、撮影部130によって撮影された撮影画像を取得する(ステップS12)。次に、商品登録部101は、撮影画像に含まれる2次元コードから商品情報を読み取り、検品を行う商品を登録する(ステップS13)。次に、処理部100は、サーバ20に対して検品結果履歴情報の要求を送信し、検品結果履歴情報をサーバ20から取得する(ステップS14)。なお、検品結果履歴情報のうち、登録された商品と同種の商品の検品結果情報のみをサーバ20から取得するようにしてもよい。
【0053】
次に、商品情報出力部102は、不良の種類を指定する入力(不良の種類に対応するいずれかの撮影ボタンSBを指定する操作)があったか否かを判断する(ステップS15)。当該入力がなかった場合(ステップS15のN)には、ステップS23に移行する。当該入力があった場合(ステップS15のY)には、登録された商品の商品画像CIを表示画面DSに表示する(ステップS16)。次に、商品情報出力部102は、ステップS13で登録された商品の商品情報と、ステップS14で取得した検品結果履歴情報(或いは、同種の商品の検品結果情報)とに基づいて、登録された商品と同種の商品について不良が登録されているか否かを判断し(ステップS17)、不良が登録されている場合(ステップS17のY)には、同種の商品において不良が登録されている旨(例えば、マークMK)を、商品画像CIにおける当該同種の商品の不良の位置に表示する(ステップS18)。ステップS17では、登録された商品と同種の商品について所定数以上(或いは、所定割合以上、所定数以上連続して)同じ位置で(或いは、同じ種類の)不良が登録されているか否かを判断し、当該判断が真の場合にステップS18を実行してもよい。
【0054】
次に、不良登録部103は、不良の位置を指定する入力(商品画像CIにおける位置を指定する操作)があったか否かを判断し(ステップS19)、当該入力があった場合(ステップS19のY)には、撮影部130を起動して撮影画面に遷移し(ステップS20)、撮影部130によって撮影された撮影画像を取得する(ステップS21)。次に、不良
登録部103は、ステップS15で指定された不良の種類と、ステップS19で指定された不良の位置と、ステップS21で取得した撮影画像とを関連付けて、不良情報として登録する(ステップS22)。
【0055】
次に、処理部100は、検品が完了したか(登録ボタンRBが操作されたか)否かを判断し(ステップS23)、検品が完了していない場合(ステップS23のN)には、ステップS15に移行する。
【0056】
検品が完了した場合(ステップS23のY)には、記録部104は、ステップS13で登録された商品の商品情報と、ステップS22で登録された不良情報とを関連付けて、検品結果情報として記憶部110に記憶させる(ステップS24)。次に、処理部100は、検品結果情報をサーバ20に送信し(ステップS25)、検品結果情報に基づき検品レポートの印刷データを生成してプリンタに送信する(ステップS26)。
【0057】
なお、不良の種類の指定(ステップS15)と、不良の位置の指定(ステップS19)と、撮影画像の取得(ステップS21)の順序は任意であり、上記の例とは異なる順序でこれらのステップを実行してもよい。
【0058】
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0059】
例えば、上記実施形態では、「商品に関する情報を少なくとも商品における位置を指定できる態様で出力する」ことの一例として、商品に関連付けられた画像(商品画像)を表示し、商品画像における位置を指定できるようにする場合について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、商品の各部位(襟、袖などの衣服の部位)を表す表示物(文字列、アイコン等)を複数表示し、複数の表示物のうちいずれかの表示物を指定する操作を行うことで、商品における位置を指定できるようにしてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、端末10に備わる撮影部130により商品の不良を撮影する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、端末10とは別個独立した撮影部により商品の不良を撮影するようにしてもよい。例えば、端末10と無線通信可能な撮影部を、商品の検品作業を行う作業台の上方に設け、当該撮影部により作業台に載置された商品を撮影し、撮影画像が当該撮影部から端末10に送信されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…管理システム、10…端末、20…サーバ、100…処理部、101…商品登録部、102…商品情報出力部、103…不良登録部、110…記憶部、120…入力部、130…撮影部、140…表示部、150…通信部
図1
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