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特許7482951情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240507BHJP
【FI】
G06Q30/0601 304
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022123556
(22)【出願日】2022-08-02
(65)【公開番号】P2024020971
(43)【公開日】2024-02-15
【審査請求日】2022-09-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和3年8月3日 https://auctions.yahoo.co.jp/store/notice/function/2021022401/ 令和3年8月3日 https://pro.store.yahoo.co.jp/pro.[ストアID]
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】頼岡 徳学
(72)【発明者】
【氏名】西坂 将寛
(72)【発明者】
【氏名】高橋 美すづ
(72)【発明者】
【氏名】岩尾 泰人
(72)【発明者】
【氏名】市原 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】大村 学
(72)【発明者】
【氏名】中村 晃治
(72)【発明者】
【氏名】作本 敏治
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-259858(JP,A)
【文献】特開2020-154871(JP,A)
【文献】特開2018-136857(JP,A)
【文献】特開2019-021287(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出品者から受け付けた出品対象の在庫情報を記憶する記憶部と、
前記出品者から第1ドメインにおける前記出品対象の出品依頼と、前記第1ドメインとは異なる第2ドメインにおける前記出品対象の出品依頼とを受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられた前記出品対象の商品情報を表示する優先度をドメイン毎に設定する設定部と、
前記第1ドメインおよび前記第2ドメインそれぞれにおける前記出品対象の販売状況に応じて、前記記憶部に記憶する前記出品対象の前記在庫情報を更新する更新部と、
を備え、
前記受付部は、
前記出品者から出品された同一の前記出品対象に対する販売促進費用の設定を前記第1ドメインおよび前記第2ドメインそれぞれに関して個別に商品カテゴリ単位で受け付け
前記設定部は、
前記出品者によって設定された販売促進割合と、前記出品対象の販売価格とに基づいて算出される前記出品対象の販売促進費用に基づいて、前記優先度をドメイン毎に設定すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
出品者から受け付けた前記出品対象の商品情報に基づいて、前記第1ドメインおよび前記第2ドメインそれぞれに掲載する前記出品対象に関する出品情報を生成する生成部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1ドメインおよび前記第2ドメインのうち一方は、
オークション販売であること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記更新部は、
1のドメインの販売状況に基づいて、前記出品対象の在庫がなくなった場合に、他のドメインにおける当該出品対象の販売を停止すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記設定部によって設定された前記優先度に基づいて、前記商品情報を掲載したコンテンツを提供する提供部
を備えることを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記更新部は、
更新後の前記在庫情報に応じて、各ドメインに掲載する前記商品情報の在庫数を更新すること
を特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
出品者から受け付けた出品対象の在庫情報を記憶する記憶工程と、
前記出品者から第1ドメインにおける前記出品対象の出品依頼と、前記第1ドメインとは異なる第2ドメインにおける前記出品対象の出品依頼とを受け付ける受付工程と、
前記受付工程によって受け付けられた前記出品対象の商品情報を表示する優先度をドメイン毎に設定する設定工程と、
前記第1ドメインおよび前記第2ドメインそれぞれにおける前記出品対象の販売状況に応じて、前記記憶工程において記憶した前記出品対象の前記在庫情報を更新する更新工程と、
を含み、
前記受付工程は、
前記出品者から出品された同一の前記出品対象に対する販売促進費用の設定を前記第1ドメインおよび前記第2ドメインそれぞれに関して個別に商品カテゴリ単位で受け付け
前記設定工程は、
前記出品者によって設定された販売促進割合と、前記出品対象の販売価格とに基づいて算出される前記出品対象の販売促進費用に基づいて、前記優先度をドメイン毎に設定すること
を特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
出品者から受け付けた出品対象の在庫情報を記憶する記憶手順と、
前記出品者から第1ドメインにおける前記出品対象の出品依頼と、前記第1ドメインとは異なる第2ドメインにおける前記出品対象の出品依頼とを受け付ける受付手順と、
前記受付手順によって受け付けられた前記出品対象の商品情報を表示する優先度をドメイン毎に設定する設定手順と、
前記第1ドメインおよび前記第2ドメインそれぞれにおける前記出品対象の販売状況に応じて、前記記憶手順において記憶した前記出品対象の前記在庫情報を更新する更新手順と、
をコンピュータに実行させ、
前記受付手順は、
前記出品者から出品された同一の前記出品対象に対する販売促進費用の設定を前記第1ドメインおよび前記第2ドメインそれぞれに関して個別に商品カテゴリ単位で受け付け
前記設定手順は、
前記出品者によって設定された販売促進割合と、前記出品対象の販売価格とに基づいて算出される前記出品対象の販売促進費用に基づいて、前記優先度をドメイン毎に設定すること
を特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの飛躍的な普及に伴い、インターネットを介した販売が盛んに行われている。例えば、EC(Electronic Commerce)サイトに商品を出品し、かかるサイトを介して商品を利用者に販売するものがある。
【0003】
このようなECサイトでは、ショッピングサイトやオークションサイトなど複数の市場を統合して管理する統合型の管理システムに関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-265961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、複数のECサイトを統合して管理するにあたり、利便性の向上を図るうえで更なる改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数のECサイトを統合して管理するにあたり利便性の向上を図ることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、出品者から受け付けた出品対象の在庫情報を記憶する記憶部と、前記出品者から第1ドメインにおける前記出品対象の販売依頼と、前記第1ドメインとは異なる第2ドメインにおける前記出品対象の販売依頼とを受け付ける受付部と、前記第1ドメインおよび前記第2ドメインそれぞれにおける前記出品対象の販売状況に応じて、前記記憶部に記憶する前記出品対象の前記在庫情報を更新する更新部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数のECサイトを統合して管理するにあたり利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る販売促進情報記憶部の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る表示優先度に基づいて生成されるコンテンツの一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る支払いコンテンツの一例を示す図(その1)である。
図9図9は、実施形態に係る支払いコンテンツの一例を示す図(その2)である。
図10図10は、実施形態に係る発送依頼通知の一例を示す図である。
図11図11は、実施形態に係る在庫管理処理の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、実施形態に係る販売促進処理の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、実施形態に係る購入処理の一例を示すフローチャートである。
図14図14は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
[実施形態]
〔1.情報処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0012】
図1に示す実施形態に係る情報処理装置10は、各種EC(Electronic Commerce)サイトを運営する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0013】
図1に示すように、情報処理装置10は、電子商店街を運営するショッピングサイト、ネットワーク上でオークションを運営するオークションサイト等の各種運営するECサイトを運営する。例えば、情報処理装置10は、各ECサイトで統一した利用者IDや出品者IDを利用して各利用者や出品者に対してサービスを提供する。
【0014】
なお、情報処理装置10が運営するECサイトは、例えば、ネットワーク上でフリーマーケットを運営するフリマサイト、ラウドファンディングサイト、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信等のサービスなど、その他のサービスを提供するサイトを含むようにしてもよい。なお、図1に示すように、情報処理装置10が運営するショッピングサイトや、オークションサイトは各ドメインの一例に対応する。
【0015】
また、情報処理装置10は、利用者端末50を利用した電子決済サービス(例えば、QRコード(登録商標)決済サービス)の電子マネー残高等を利用して各ECサイトの決済を行うようにしてもよい。
【0016】
利用者端末50は、情報処理装置10が提供する各種サービスを利用者に対して提供する端末装置である。例えば、利用者端末50は、Webブラウザや情報処理装置10が提供するアプリケーションを通じて、情報処理装置10が提供する各種情報を利用者へ提供する。
【0017】
出品者端末100は、情報処理装置10が提供するECサイトに商品を出品する出品者の端末装置である。例えば、出品者は、出品者端末100を通じて、Webブラウザや情報処理装置10がアプリケーションを通じて、各ECサイトに店舗を構えたり、出品したりすることができる。
【0018】
ところで、従来、ショッピングサイトやオークションサイトなどといった複数のECサイトを運営するにあたり、各ECサイトを統合して管理する管理システムが知られている。
【0019】
例えば、従来の管理システムにおいては、出品者による複数の各ECサイトへの出品を簡略化してできるものの、利便性の向上の点においてさらなる改善の余地があった。例えば、従来の管理システムでは、各ECサイトにおける在庫管理の一元管理、各ECサイト別の販売促進費用の設定、各ECサイトにおける同梱発送の簡略化などといった点においては何ら考慮されていなかった。
【0020】
そこで、実施形態に係る情報処理装置10は、複数のECサイトを統合して管理するにあたり、これらの問題を踏まえ、利便性の向上を図ることとした。
【0021】
具体的には、図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、出品者端末100から出品依頼を受け付ける(ステップS1)。例えば、出品依頼には、出品する商品に関する各種商品情報、商品の販売数(在庫数)、出品先(ドメイン)、発送方法に関する情報などが含まれる。
【0022】
なお、例えば、出品者が複数のサイトへ商品の出品を希望する場合には、サイト毎に商品の販売促進費用に関する設定情報を受け付けることができる。なお、以下では、出品者が同じ商品をショッピングサイトと、オークションサイトで並列して販売を希望したとして説明する。また、販売促進費用の具体的な説明については、図6および図7を用いて後述する。
【0023】
つづいて、情報処理装置10は、出品依頼として受け付けた各種情報を商品情報記憶部に格納するとともに、各サイトに出品する(ステップS2)。その後、例えば、情報処理装置10は、利用者端末50から各ECサイトへのアクセスに基づき、アクセスに対するコンテンツを生成し(ステップS3)、生成したコンテンツを利用者端末50へ提供する(ステップS4)。この際、情報処理装置10は、ECサイト毎に設定された販売促進費用に関する情報に基づき、コンテンツに掲載する商品情報の表示する際の優先度を設定することができる。
【0024】
これらの処理を経て、情報処理装置10は、利用者端末50から商品購入を受け付ける(ステップS5)。情報処理装置10は、商品購入を受け付けると、商品情報記憶部の対応する在庫情報を更新するとともに(ステップS6)、更新後の在庫情報に基づいて、各サイトの出品情報を更新する(ステップS7)。
【0025】
例えば、一方のドメインであるショッピングサイトにおいて商品が購入され、更新後の在庫が「0」になった場合には、他方のドメインであるオークションサイトにおける商品の出品を停止することになる。また、オークションサイトで商品が購入され、在庫が「4→3」となった場合、ショッピングサイトに表示される商品の在庫数は「3」に更新される。
【0026】
つまり、情報処理装置10は、各ECサイトの在庫情報を一元的に管理することで、例えば、出品者はECサイト毎に在庫の管理や調整を行う必要がないので、利便性向上を図ることができる。
【0027】
その後、情報処理装置10は、出品者端末100に対して、利用者への商品の発送依頼を通知する(ステップS8)。ここで、例えば、ショッピングサイトでは、カートに入れた複数の商品を購入する場合、同一の出品者が出品した商品については同梱発送にて商品発送を依頼するのが一般的であり、オークションサイトにおいては、オークション毎に支払いや発送依頼を行われるのが一般的である。
【0028】
これに対して、情報処理装置10は、オークションサイトにおいて、同一利用者が、同一出品者から複数の商品を所定期間内(例えば、1週間)に購入する場合には、当該利用者が購入した商品については当該出品者に対しまとめて発送を依頼することができる。
【0029】
具体的には、例えば、オークションサイトにおいて、出品者が予め設定した価格で販売するフリマ出品の落札方式と、セリで高値を付けた利用者に販売するオークション出品の落札方式がある。また、落札方式においては、出品者が予め設定した価格に到達した場合に、落札者を決定する即決入札といった落札方式もある。
【0030】
これらの落札方式においては、同一出品者から同一利用者が異なるタイミングで落札を行うことが想定される。例えば、オークションには、セリの終了期日が設けられるので、利用者が同一の出品者からフリマ方式と、セリ方式によって双方の商品を落札する場合には、落札タイミングが異なることがある。
【0031】
これに対し、情報処理装置10は、利用者がオークションサイトにおいて異なる落札形式の商品を同一の出品者から落札した場合には、出品者に対し双方の商品についてまとめて発送を依頼することが可能である。
【0032】
なお、例えば、このような発送の依頼は、同一のドメインでの購入に限定されず、複数のドメインで利用者が同一の出品者から商品を購入した場合において行うことも可能である。すなわち、ショッピングサイトおよびオークションサイトの双方のECサイトで、同一利用者が同一出品者から期限内に商品を購入する場合においても、情報処理装置10は、出品者に対し双方の商品についてまとめて発送を依頼するようにしてもよい。
【0033】
つまり、情報処理装置10は、各ECサイト内で同一の出品者から同一の利用者が複数の商品を購入する場合には、出品者に対しまとめて発送を依頼する。これにより、出品者は、利用者による商品の購入毎に商品を梱包および発送する必要がなくなるので、出品者の商品発送に関する負荷を軽減することができる。また、例えば、複数の商品を同梱する場合には、商品の輸送に関するコストや、発送費用を安く抑えることができるといった効果も期待できる。
【0034】
このように、実施形態に係る情報処理装置10は、各サイトの在庫を一元管理し、サイト別に販売促進費用に関する設定を受け付ける。また、実施形態に係る情報処理装置10は、各サイトにおいて同一出品者から同一利用者が複数の商品を購入する場合には、当該出品者に対しまとめて発送を依頼する。
【0035】
したがって、実施形態に係る情報処理装置10によれば、複数のECサイトを統合して管理するにあたり利便性の向上を図ることができる。
【0036】
〔2-1.情報処理システムの構成例〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、複数の利用者端末50と、複数の出品者端末100とを有する。
【0037】
情報処理装置10、利用者端末50および出品者端末100は、それぞれ所定のネットワークNを介してデータ通信を行う。出品者端末100は、出品者(ストアを含む)が利用する端末装置であり、情報処理装置10が提供するECサイト上への店舗の出店や、商品の出品を行うことができる。
【0038】
たとえば、情報処理システム1において、各利用者はそれぞれ固有の識別情報(たとえば、利用者ID)によって管理され、各出品者についてもそれぞれ固有の識別情報(例えば、出品者IDあるいはショップID)によって管理される。
【0039】
たとえば、各利用者は、利用者端末50を通じて、情報処理装置10が提供する各ECサイト上で、各出品者が出品した商品を閲覧ないしは購入することができる。
【0040】
〔2-2.情報処理装置の構成例〕
次に、図3を用いて、情報処理装置10の構成例について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0041】
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、4G(Generation)、5G、LTE(Long Term Evolution)、WiFi(登録商標)若しくは無線LAN(Local Area Network)等といった各種の無線通信網若しくは各種の有線通信網といったネットワークを介して、外部装置との間で情報の送受信を行う。
【0042】
記憶部30は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部30は、利用者情報記憶部31と、商品情報記憶部32と、販売促進情報記憶部33とを有する。
【0043】
利用者情報記憶部31は、各利用者に関する利用者情報を記憶する。図4は、実施形態に係る利用者情報記憶部31の一例を示す図である。図4に示すように、利用者情報記憶部31は、「利用者ID」、「利用者情報」、「購入情報」、「決済情報」といった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。
【0044】
「利用者ID」は、各利用者を識別するための識別子である。「利用者情報」は、対応する利用者IDによって識別される利用者に関する情報である。例えば、利用者情報には、氏名、年齢、住所などといった各種デモグラフィック属性に関する情報や、趣味嗜好などいった各種サイコグラフィック属性に関する情報が含まれる。
【0045】
「購入情報」は、対応する利用者IDによって識別される利用者が各ECサイトで購入(あるいは落札)した商品に関する情報である。例えば、購入情報には、購入日時、購入先、購入した商品、購入金額などといった情報が含まれる。
【0046】
「決済情報」は、対応する利用者IDによって識別される利用者が各ECサイトにおける決済に関する情報である。例えば、決済情報には、対応する利用者がECサイト上で登録した決済手段等に関する情報が含まれる。なお、決済情報は、対応する利用者のECサイトにおける決済履歴に関する情報を含むようにしてもよい。
【0047】
図3の説明に戻り、商品情報記憶部32について説明する。商品情報記憶部32は、各ECサイトに出品する商品に関する各種情報を記憶する。図5は、実施形態に係る商品情報記憶部32の一例を示す図である。
【0048】
図3に示すように、商品情報記憶部32は、「商品ID」、「出品者情報」、「商品情報」、「在庫情報」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「商品ID」は、各商品を識別するための識別子である。なお、例えば、出品者が異なる場合には、販売する価格や後述する販売促進費用に関する設定が異なるので、同一の商品であっても異なる商品IDが付与されるものとする。
【0049】
「出品者情報」は、対応する商品IDによって識別される商品の出品者に関する情報であり、出品者がECサイトに登録した各種情報が含まれる。「商品情報」は、対応する商品に関する各種情報である。商品情報には、商品名、商品カテゴリ、販売価格、商品の説明文、商品画像などといった情報が含まれる。「在庫情報」は、対応する商品の在庫に関する情報である。上述の通り、情報処理装置10は、各ECサイトの在庫を出品者毎に管理する。
【0050】
図3の説明に戻り、販売促進情報記憶部33について説明する。販売促進情報記憶部33は、各ECサイトに出品する商品の販売促進費用に関する各種情報を記憶する。図6は、実施形態に係る販売促進情報記憶部33の一例を示す図である。
【0051】
図6に示すように、販売促進情報記憶部33は、「商品ID」、「販売価格」、「販売促進割合」、「販売促進費用」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。特に、実施形態に係る販売促進情報記憶部33は、「販売価格」、「販売促進割合」、「販売促進費用」等の各項目をドメイン毎に記憶する。
【0052】
「商品ID」は、各商品を識別するための識別子である。「販売価格」は、対応する商品の販売価格を示す。「販売促進割合」は、対応する商品の販売価格に対する販売促進費の割合である。
【0053】
「販売促進費用」は、出品者から各ECサイトへ広告料として支払われる費用を示す。例えば、対応する商品が購入された場合に、購入代金から販売促進費用や各種手数料が引かれた金額を出品者は得ることになる。なお、「販売促進費用」は、例えば、「販売価格×販売促進割合」によって算出され、販売価格や、販売促進割合が高いほど、高い広告料が出品者から支払われることになる。
【0054】
本実施形態において、出品者は、販売価格と、販売促進費用とをドメイン毎に設定することが可能である。つまり、同じ商品であっても、ショッピングサイトと、オークションサイトとで、異なる広告料を設定することができる。
【0055】
これにより、例えば、出品者は、各ドメインにおけるアクティブ利用者数、各ドメインの販売トレンド、あるいは、各ドメインの商品の出品数などに応じて各ドメインの販売促進費用の最適化を図ることができる。
【0056】
図3の説明に戻り、制御部40について説明する。制御部40は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0057】
図3に示すように、制御部40は、受付部41と、生成部42と、設定部43と、提供部44と、更新部45と、通知部46とを有する。受付部41は、各利用者端末50や各出品者端末100から各種情報を受け付ける。
【0058】
例えば、受付部41は、出品者端末100から各ECサイトに対する、出品者登録や出品依頼を受け付ける。この出品依頼には、出品する商品に関する商品情報、販売数量(在庫数)に関する情報、出品するサイトに関する情報、ECサイト別の販売促進費用に関する情報などが含まれる。
【0059】
なお、受付部41は、例えば、Webブラウザやアプリを通じて、出品者端末100に対してこれらの情報を入力するためのテンプレートを提示し、当該テンプレートを通じて、出品依頼を受け付けるようにしてもよい。なお、上述の通り、出品者は、同一の商品を複数のECサイトに並列して出品を希望する出品依頼を行うこともできる。
【0060】
また、受付部41は、利用者端末50から各ECサイトの閲覧に関するリクエストや、利用者がECサイトで購入した商品等に関する購入情報を受け付ける。
【0061】
生成部42は、受付部41によって受け付けられた出品者からの出品依頼に基づき、各ECサイトに掲載する出品情報を生成する。例えば、生成部42は、商品情報記憶部32を参照し、各商品の商品情報に基づいて、ショッピングサイト用の出品情報や、オークションサイト用の出品情報を生成する。つまり、生成部42は、同じ商品情報に基づいて、各ECサイト用の出品情報を生成する。
【0062】
設定部43は、受付部41によって受け付けられた販売促進費用に関する設定に基づいて、商品の商品情報を表示する優先度をドメイン毎に設定する。具体的には、例えば、図6に示すたように、設定部43は、各出品者が設定した販売促進費用割合と、販売価格とに基づいて、販売促進費用を各商品についてドメイン毎に算出する。
【0063】
そして、設定部43は、販売促進費用が高いほど、対応する商品の商品情報を表示する優先度を高くし、販売促進費用が低いほど、対応する商品の商品情報を表示する優先度を低く設定する。つまり、例えば、同じ価格帯の商品においては、販売促進費用が高いほど、優先的に表示されることになる。
【0064】
提供部44は、利用者端末50や出品者端末100に対し各種コンテンツを提供する。例えば、提供部44は、利用者端末50から各ECサイトの閲覧に関するリクエストに基づいて、リクエストに対応する商品情報を掲載したコンテンツを提供する。
【0065】
この際、提供部44は、例えば、設定部43によって設定された優先度(以下、表示優先度とも記載)に応じて、コンテンツに表示する商品情報や各商品情報の表示態様を選択する。ここで、図7を用いて、表示優先度とコンテンツにおける商品情報の掲載位置との関係性について説明する。図7は、実施形態に係る表示優先度に基づいて生成されるコンテンツの一例を示す図である。
【0066】
例えば、図7に示すように、利用者が利用者端末50を通じて、ショッピングサイトにおいて商品検索を行ったとする。この場合、まず、情報処理装置10の受付部41は、利用者端末50から商品検索に関するリクエストを受け付ける(ステップS11)。
【0067】
情報処理装置10の提供部44は、商品検索で使用された検索ワード(同図では「ゴルフウェア メンズ」)に基づいて、商品情報記憶部32をサーチし、検索ワードに対応する商品の商品検索を行う(ステップS12)。
【0068】
つづいて、情報処理装置10の設定部43は、商品検索の結果、検索ワードに対応する商品内で、各商品の販売促進費用に基づいて表示優先度を設定する(ステップS13)。上述の通り、販売促進費用が高い商品ほど、換言すれば、広告料が高い商品ほど、表示優先度を高く設定する。
【0069】
そして、情報処理装置10の提供部44は、設定部43によって設定された表示優先度に応じて、検索ワードに対応する商品の表示位置や表示する大きさなどを設定したコンテンツを生成する(ステップS14)。
【0070】
情報処理装置10の提供部44は、生成したコンテンツをリクエスト元の利用者端末50へ提供する(ステップS15)。同図に示す例では、コンテンツにおいて、表示優先度が高い商品の商品情報ほど、画面の上位(検索上位)に表示される場合について例示している。
【0071】
つまり、提供部44は、商品の販売促進費用が高いほど、対応する商品が利用者に閲覧されやすい位置に表示されるようなコンテンツを生成する。換言すれば、販売促進費用が高い商品ほど、購買されやすい位置に表示されることになる。
【0072】
そして、上述の通り、情報処理装置10では、ドメイン毎に販売促進費用に関する設定を出品者から受け付けるとともに、ドメイン毎に設定された販売促進費用に応じて、商品情報を掲載したコンテンツを提供する。
【0073】
そのため、出品者は、ドメイン毎に販売促進費用を設定することができるので、例えば、出品者は、各ドメインにおけるアクティブ利用者数、各ドメインの販売トレンド、あるいは、各ドメインにおける他の出品者による同一商品の出品数などに応じて各ドメインの販売促進費用の最適化を図ることができる。
【0074】
つまり、情報処理装置10では、複数のドメインにおいて、異なる販売促進費用の設定を受け付けることで、複数のECサイトを統合して管理するにあたり出品者による利便性の向上を図ることができる。なお、販売促進費用に関する設定は、ストア単位、商品単位、商品カテゴリ単位など、任意の単位であってもよく、あるいは、これらの単位の組み合わせであってもよい。また、ここでは、検索ワードに対応する商品情報の表示態様を表示優先度に基づいて選択する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、トップ画面等に表示するレコメンド商品等を当該表示優先度に基づいて選択するようにしてもよい。
【0075】
また、提供部44は、商品を購入(あるいは落札)した利用者の利用者端末50に対し購入に関する各種コンテンツを提供する。ここで、図8および図9を用いて、実施形態に係る商品購入に関するコンテンツの一例について説明する。図8および図9は、実施形態に係る商品購入に関するコンテンツの一例を示す図である。
【0076】
図8の左図には、情報処理装置10が提供するオークションサイトにおいて、利用者端末50に表示される落札画面を示す。図8に示すように、落札画面においては、現在のセリ価格や、即決価格が表示され、利用者は、セリ価格に対して入札、あるいは、即決価格での落札を選択することができる。
【0077】
そして、利用者が、15000円の即決価格で「今すぐ落札する」を選択すると、同図の右図に示す確認画面に画面遷移する。例えば、同図の右図に示す確認画面は、利用者が入札前(あるいは落札前)に各種事項を確認するための画面である。なお、同図は、チェックコンテンツの一例に対応する。
【0078】
確認画面(コンテンツ)においては、利用者に対し同一出品者から他の商品を購入するか否かの意志を問うチェックボックスが表示され、このチェックボックスにチェックを入れることで、利用者は当該商品を後述するまとめ払いの対象に追加することができる。
【0079】
また、チェックボックスにチェックを入れない場合には、各種情報(支払い方法、配送方法、お届け先、請求先など)を入力することで、入札や落札を行うことができる。
【0080】
その後、チェックボックスにチェックを入れた利用者が、同じ出品者から商品をさらに購入した場合には、双方の商品をまとめて購入するための購入画面(コンテンツ)が表示される。なお、図9に示す購入画面は、購入コンテンツの一例に対応する。
【0081】
図9に示す購入画面においては、利用者は、別々に落札あるいは購入した商品をまとめて購入手続きを行う、あるいは、単品(個別)で購入手続きを行う、のいずれかを選択することができる。
【0082】
まとめて購入手続きを行う場合には、異なるタイミング(日時を含む)で落札した商品の支払い情報の入力を一括で行うことができる。また、単品で購入手続きを行う場合には、商品毎に支払い方法等を変更することができる。なお、同一ドメイン内でなくとも、複数のドメインを跨いで、まとめて購入を行うようにしてもよい。
【0083】
図3の説明に戻り、更新部45について説明する。更新部45は、第1ドメインおよび第2ドメインそれぞれにおける商品の販売状況に応じて、商品情報記憶部32に記憶する商品の在庫情報を更新する。
【0084】
商品情報記憶部32の在庫情報項目には、各出品者が出品する商品の在庫総数を記憶しており、更新部45は、各ドメインにおける販売状況に応じて、在庫総数を更新する。そして、提供部44は、商品情報記憶部32に記憶された在庫情報に基づいて、利用者端末50からリクエストに応じて各種コンテンツを生成することになる。
【0085】
そのため、例えば、ショッピングサイトで商品が購入された結果、在庫がなくなる場合には、オークションサイトにおける出品を停止するなどといった対応を行うことになる。つまり、各ドメインの在庫を一元管理することで、各ドメインにおける在庫管理を容易にすることができる。また、出品者はECサイト毎に在庫の管理や調整を行う必要がないので、利便性向上を図ることができる。
【0086】
通知部46は、受付部41によって受け付けられた購入情報に基づき、利用者が同一の出品者が出品した商品を購入する場合に、当該出品者に対して商品の発送をまとめて依頼する依頼コンテンツを通知する。
【0087】
つまり、通知部46は、同一利用者が同一出品者から所定期間内に複数の商品を購入あるいは落札する場合には、出品者に対して商品の発送をまとめて依頼する。なお、例えば、通知部46は、利用者によって「まとめて購入」が選択された商品を依頼対象として商品の発送をまとめて依頼する。
【0088】
なお、この際、例えば、同一利用者が複数のドメインにおいて、同一出品者から所定期間内に複数の商品を購入あるいは落札する場合、同一利用者が同一のドメインにおいて、同一出品者から所定期間内に複数の商品を購入あるいは落札する場合のいずれのケースであっても商品の発送をまとめて依頼することができる。また、ドメインがオークションサイトである場合には、同じ落札形式あるいは異なる落札形式であっても商品の発送をまとめて依頼することができる。
【0089】
図10は、実施形態に係る発送依頼通知の一例を示す図である。図10に示すように、例えば、出品者端末100には、発送依頼の画面が表示され、当該画面には、同じ利用者によって複数の商品が決済されたこと、および、発送対象となる商品に関する各種情報が表示される。
【0090】
つまり、このような通知を行うことによって、商品毎に商品の発送を依頼する場合に比べ、通知を受け取る出品者の負担軽減を図ることができるとともに、出品者は、複数の商品を同梱して発送することが可能となるので、出品者による個別発送の作業負荷や発送に掛かる送料を抑えることができる。
【0091】
〔3.処理フロー〕
次に、図11~13を用いて、実施形態に係る情報処理装置10が実行する処理フローについて説明する。図11は、実施形態に係る在庫管理処理の一例を示すフローチャートである。図12は、実施形態に係る販売促進処理の一例を示すフローチャートである。図13は、実施形態に係る発送依頼処理の一例を示すフローチャートである。
【0092】
まず、図11を用いて、在庫管理処理について説明する。図12に示すように、情報処理装置10は、まず、出品者から各ドメインへの出品依頼を受け付ける(ステップS101)。つづいて、情報処理装置10は、ドメイン別に出品情報を生成し(ステップS102)、ドメイン別に商品を出品する(ステップS103)。
【0093】
つづいて、情報処理装置10は、商品が購入された否かを判定し(ステップS104)、商品が購入された場合には(ステップS104;Yes)、ステップS105の処理へ進み、商品が購入されていない場合には(ステップS104;No)、ステップS104の処理を継続して行う。なお、出品者が出品を取りやめた場合、あるいは、在庫を新たに入荷した場合等においては、ステップS105の処理へ進むことになる。
【0094】
つづいて、情報処理装置10は、購入された商品の在庫情報を更新し(ステップS105)、更新後の在庫情報に基づいて、各ドメインの出品情報を更新する(ステップS106)。そして、情報処理装置10は、一連の在庫管理処理を終了する。
【0095】
次に、図12を用いて、販売促進処理の処理フローについて説明する。図12に示すように、情報処理装置10は、出品者から販売促進費用に関する設置をドメイン別に受け付ける(ステップS111)。
【0096】
つづいて、情報処理装置10は、ドメイン別に販売促進費用を算出する(ステップS112)。つづいて、情報処理装置10は、利用者から各ドメインへのリクエストを受け付ける(ステップS113)。
【0097】
情報処理装置10は、リクエストに該当する商品を検索し(ステップS114)、検索結果に含まれる商品で販売促進費用に基づいて表示優先度を設定する(ステップS115)。
【0098】
つづいて、情報処理装置10は、設定した表示優先度に基づいて、コンテンツを生成し(ステップS116)、生成したコンテンツをリクエスト元の利用者に対して提供する(ステップS117)。そして、情報処理装置10は、一連の販売促進処理を終了する。
【0099】
次に、図13を用いて、購入処理の処理フローについて説明する。図13に示すように、情報処理装置10は、利用者による購入情報を受け付けると(ステップS121)、利用者がまとめて購入を選択したか否かを判定する(ステップS122)。
【0100】
つづいて、情報処理装置10は、まとめて購入が選択された場合には(ステップS122;Yes)、対応する利用者が期限内に同一出品者から商品を購入したか否かを判定する(ステップS123)。
【0101】
対応する利用者が同一出品者から商品を購入した場合(ステップS123;Yes)、情報処理装置10は、まとめて購入に関する処理を実行する(ステップS124)。また、情報処理装置10は、ステップS122において、まとめて購入が選択されなかった場合(ステップS122;No)、あるいは、期限内に同一出品者から商品が購入されなかった場合(ステップS123;No)、個別購入に関する処理を実行する(ステップS125)。なお、まとめて購入の処理の一環として、まとめて購入によって購入される商品については、まとめて発送依頼を行うことになる。
【0102】
〔4.変形例〕
上述した実施形態では、出品対象が商品である場合について説明したが、出品対象は、商品に限定されず、各種サービスサービスを受けられる権利であってもよい。
【0103】
〔5.効果〕
上述してきたように、本願に係る情報処理装置10は、出品者から受け付けた出品対象の在庫情報を記憶する記憶部30と、出品者から第1ドメインにおける出品対象の出品依頼と、第1ドメインとは異なる第2ドメインにおける出品対象の出品依頼とを受け付ける受付部41と、第1ドメインおよび第2ドメインそれぞれにおける出品対象の販売状況に応じて、記憶部30に記憶する出品対象の在庫情報を更新する更新部45とを備える。
【0104】
また、情報処理装置10は、出品者から受け付けた出品対象の商品情報に基づいて、第1ドメインおよび第2ドメインそれぞれで掲載する出品対象に関する出品情報を生成する生成部42を備える。
【0105】
また、第1ドメインおよび前記第2ドメインのうち一方は、オークション販売である。
また、更新部45は、1のドメインの販売状況に基づいて、前記出品対象の在庫がなくなった場合に、他のドメインにおける当該出品対象の販売を停止する。
【0106】
また、受付部41は、出品者から出品された出品対象の販売促進費用の設定を第1ドメインおよび第2ドメインそれぞれに関して個別に受け付ける。また、情報処理装置10は、受付部41によって受け付けられた販売促進費用に基づいて、第1ドメインおよび第2ドメインそれぞれにおける出品対象の商品情報を表示する優先度をドメイン毎に設定する設定部43を備える。
【0107】
また、情報処理装置10は、設定部43によって設定された優先度に基づいて、商品情報を掲載したコンテンツを提供する提供部44を備える。更新部45は、更新後の在庫情報に応じて、各ドメインに掲載する商品情報の在庫数を更新する。
【0108】
上述した各処理のいずれかもしくは組合せにより、本願に係る情報処理装置は、複数のECサイトを統合して管理するにあたり利便性の向上を図ることができる。
【0109】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置10は、例えば図14に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図14は、実施形態に係る情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0110】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0111】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信ネットワーク)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0112】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置(図14では、出力装置および入力装置を総称して「入出力装置」と記載する)を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0113】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0114】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0115】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0116】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0117】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0118】
例えば、上述した情報処理装置10は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0119】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0120】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0121】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 利用者情報記憶部
32 商品情報記憶部
33 販売促進情報記憶部
40 制御部
41 受付部
42 生成部
43 設定部
44 提供部
45 更新部
46 通知部
50 利用者端末
100 出品者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14