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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】霧化部品及び電子霧化装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/46 20200101AFI20240507BHJP
   A24F 40/44 20200101ALI20240507BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20240507BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20240507BHJP
【FI】
A24F40/46
A24F40/44
A24F40/40
A24F40/20
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022180689
(22)【出願日】2022-11-11
(65)【公開番号】P2023099296
(43)【公開日】2023-07-12
【審査請求日】2022-11-11
(31)【優先権主張番号】202123418258.8
(32)【優先日】2021-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522441529
【氏名又は名称】江門摩爾科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Jiangmen Moore Technology.,Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】黄永鋭
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-504926(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0084976(US,A1)
【文献】国際公開第2021/062781(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00~47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り付けキャビティ及び排気口を有する霧化台座と、
前記取り付けキャビティ内に設けられ、且つ前記霧化台座と合わせて霧化キャビティを画定して形成する霧化コアと、
第1方向に沿って前記霧化台座内に設けられ、吸気端が前記霧化キャビティに連通する第1気流通路と、
前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記霧化台座内に設けられ、排気端が前記排気口に連通し、吸気端が前記第1気流通路の排気端に連通する第2気流通路と、
霧化ハウジングと、を含み、
前記第2気流通路の吸気端と前記第1気流通路の排気端との間の角は、滑らかな遷移がある角であ
前記霧化ハウジングは収容キャビティを有し、前記霧化台座及び前記霧化コアは、前記収容キャビティ内に收容され、
前記霧化ハウジング内に排気通路がさらに設けられ、前記排気通路は外部と前記排気口とを連通する、
ことを特徴とする霧化部品。
【請求項2】
前記第1気流通路の中心軸と前記第2気流通路の中心軸との間は、滑らかな丸角である、
ことを特徴とする請求項1に記載の霧化部品。
【請求項3】
毛細管吸液構造をさらに含み、前記毛細管吸液構造は前記霧化台座上に設けられ且つ前記第2気流通路に連通し、
前記排気口に吸入動作が発生すると、前記第2気流通路内の液溜まりが前記毛細管吸液構造内に流れて前記毛細管吸液構造に収集される、
ことを特徴とする請求項1に記載の霧化部品。
【請求項4】
前記毛細管吸液構造は、複数の第1毛細管溝を含み、前記複数の第1毛細管溝は前記第1方向に沿って間隔をおいて前記霧化台座に設置される、
ことを特徴とする請求項3に記載の霧化部品。
【請求項5】
前記毛細管吸液構造は、複数の第2毛細管溝を含み、前記複数の第2毛細管溝は前記第2方向に沿って間隔をおいて前記霧化台座に設置される、
ことを特徴とする請求項3に記載の霧化部品。
【請求項6】
導流構造をさらに含み、前記導流構造は前記霧化台座上に設けられ、前記第2気流通路内の液溜まりが前記導流構造を介して前記毛細管吸液構造内に流れる、
ことを特徴とする請求項3に記載の霧化部品。
【請求項7】
前記導流構造は少なくとも1本の導流槽を含み、前記導流槽の入液端は前記第2気流通路に連通し、前記導流槽の出液端は前記毛細管吸液構造に連通する、
ことを特徴とする請求項6に記載の霧化部品。
【請求項8】
前記霧化台座は霧化頂部台座及び霧化底部台座を含み、前記霧化頂部台座は前記霧化底部台座と合わせて前記取り付けキャビティを形成し、前記霧化コアは前記取り付けキャビティ内に設けられ、前記霧化コアは前記取り付けキャビティのキャビティ壁と合わせて前記霧化キャビティを画定して形成し、前記排気口は前記霧化頂部台座に設けられる、
ことを特徴とする請求項に記載の霧化部品。
【請求項9】
前記霧化頂部台座の外側壁と前記霧化ハウジングの内側壁との間に密封接続された第1シール部と、
前記霧化底部台座の外側壁と前記霧化ハウジングの内側壁との間に密封接続された第2シール部と、をさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載の霧化部品。
【請求項10】
取り付けキャビティ及び排気口を有する霧化台座と、
前記取り付けキャビティ内に設けられ、且つ前記霧化台座と合わせて霧化キャビティを画定して形成する霧化コアと、
第1方向に沿って前記霧化台座内に設けられ、吸気端が前記霧化キャビティに連通する第1気流通路と、
前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記霧化台座内に設けられ、排気端が前記排気口に連通し、吸気端が前記第1気流通路の排気端に連通する第2気流通路と、
毛細管吸液構造と、を含み、
前記第2気流通路の吸気端と前記第1気流通路の排気端との間の角は、滑らかな遷移がある角であり、
前記毛細管吸液構造は前記霧化台座上に設けられ且つ前記第2気流通路に連通し、
前記排気口に吸入動作が発生すると、前記第2気流通路内の液溜まりが前記毛細管吸液構造内に流れて前記毛細管吸液構造に収集される、
ことを特徴とする霧化部品。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の霧化部品及び前記霧化部品に電気的に接続された給電モジュールを含む、
ことを特徴とする電子霧化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は霧化装置の技術分野に関し、特に霧化部品及び電子霧化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子霧化装置はエアロゾル発生基質を霧化してエアロゾルを発生させ、ユーザはエアロゾルを吸入してエアロゾル発生基質中の有効物質を取得する。
【0003】
従来の電子霧化装置では、吸引力の作用で、エアロゾルが気流通路を介して輸送され且つ中央の排気通路内に集められてユーザの口に吸引される。しかし、エアロゾルは、気流通路内の輸送過程中、図1中の一点鎖線の円Aに示された部分で散乱して渦流を形成しやすい。その結果、ミストが完全に吸引されて持ち去られず、気流通路に残留して凝縮液が形成され、凝縮液がある程度に集積された後、液漏れ現象が発生し、最終的に漏れた液がユーザの口に吸引される可能性があり、ユーザの使用体験感を低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに基づいて、ユーザの従来の電子霧化装置への使用体験感が悪いという問題に対し、霧化部品及び電子霧化装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る霧化部品は、取り付けキャビティ及び排気口を有する霧化台座と、前記取り付けキャビティ内に設けられ、且つ前記霧化台座と合わせて霧化キャビティを画定して形成する霧化コアと、第1方向に沿って前記霧化台座内に設けられ、吸気端が前記霧化キャビティに連通する第1気流通路と、前記第1方向と交差する第2方向に沿って前記霧化台座内に設けられ、排気端が前記排気口に連通し、吸気端が前記第1気流通路の排気端に連通する第2気流通路と、を含み、前記第2気流通路の吸気端と前記第1気流通路の排気端との間の角は滑らかな遷移がある角である。
【0006】
一実施例において、前記第1気流通路の中心軸と前記第2気流通路の中心軸との間は、滑らかな丸角である。
【0007】
一実施例において、霧化部品は、毛細管吸液構造をさらに含み、前記毛細管吸液構造は前記霧化台座上に設けられ且つ前記第2気流通路に連通し、前記排気口に吸入動作が発生すると、前記第2気流通路内の液溜まりが前記毛細管吸液構造内に流れて前記毛細管吸液構造に収集される。
【0008】
一実施例において、前記毛細管吸液構造は、少なくとも一つの第1毛細管溝を含み、前記複数の第1毛細管溝は前記第1方向に沿って間隔をおいて前記霧化台座に設置される。
【0009】
一実施例において、前記毛細管吸液構造は、少なくとも一つの第2毛細管溝を含み、前記第2毛細管溝は前記第2方向に沿って間隔をおいて前記霧化台座に設置される。
【0010】
一実施例において、霧化部品は、導流構造をさらに含み、前記導流構造は前記霧化台座に設けられ、前記第2気流通路内の液溜まりが前記導流構造を介して前記毛細管吸液構造内に流れる。
【0011】
一実施例において、前記導流構造は少なくとも1本の導流槽を含み、前記導流槽の入液端は前記第2気流通路に連通し、前記導流槽の出液端は前記毛細管吸液構造に連通する。
【0012】
一実施例において、霧化部品は、霧化ハウジングをさらに含み、前記霧化ハウジングは収容キャビティを有し、前記霧化台座及び前記霧化コアは前記収容キャビティ内に收容され、前記霧化ハウジング内に排気通路がさらに設けられ、前記排気通路は外部と前記排気口とを連通する。
【0013】
一実施例において、前記霧化台座は霧化頂部台座及び霧化底部台座を含み、前記霧化頂部台座は前記霧化底部台座と合わせて前記取り付けキャビティを形成し、前記霧化コアは前記取り付けキャビティ内に設けられ、前記霧化コアは前記取り付けキャビティのキャビティ壁と合わせて前記霧化キャビティを画定して形成し、前記排気口は前記霧化頂部台座に設けられる。
【0014】
一実施例において、霧化部品は、前記霧化頂部台座の外側壁と前記霧化ハウジングの内側壁との間に密封接続された第1シール部と、前記霧化底部台座の外側壁と前記霧化ハウジングの内側壁との間に密封接続された第2シール部と、をさらに含む。
【0015】
本発明の他の態様に係る電子霧化装置は、上記に記載の霧化部品及び前記霧化部品に電気的に接続された給電モジュールを含む。
【発明の効果】
【0016】
上記の霧化部品及び電子霧化装置では、吸入の過程において、エアロゾルは霧化キャビティから排気口に流れる過程中、第1気流通路の排気端と第2気流通路の吸気端との連通箇所に円滑に転向することを実現することができ、エアロゾルが急に転向することによる渦流又は液漏れを回避し、ユーザの吸入体験をさらに向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】従来の霧化部品の一部の領域の構造概略図である。
図2】本発明の一実施例における霧化部品の構造概略図である。
図3図2に示される霧化部品の断面構造概略図である。
図4図2に示される霧化部品の分解構造概略図である。
図5図2に示される霧化部品の一部の領域の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより分かりやすくするために、以下は図面を参照しながら本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。本発明を十分に理解するために、以下は多くの具体的な詳細を説明する。しかし、本発明は本明細書の記載以外の多くの態様で実施することができ、当業者は本発明の主旨から逸脱しない限り、類似改良を行うことができる。したがって、本発明は以下に開示された具体的な実施例に限定されるものではない。
【0019】
本発明の説明において、理解すべきものとして、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などが指示する方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を説明しやすく且つ説明を簡略化するためのものだけであり、言及される装置又は素子は特定の方位を有し、特定の方位で構造及び操作しなければならないことを意味又は示唆するものではなく、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
【0020】
また、用語「第1」、「第2」は説明の目的だけであり、相対的な重要性を意味又は示唆し、又は説明された技術的特徴の数を示唆すると理解されるものではない。これにより、「第1」、「第2」で限定された特徴は、少なくとも一つの該特徴を明示的又は暗黙的に含むことができる。本発明の説明において、特に明示的かつ具体的に制限されていない限り、「複数」の意味は少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどである。
【0021】
本発明において、特に明確的な規定及び限定がない限り、「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続であってもよく、着脱可能な接続であってもよく、一体になってもよく、機械的接続であってもよく、電気的接続であってもよく、直接接続されてもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、2つの素子内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に基づいて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0022】
本発明において、特に明確的な規定及び限定がない限り、第1特徴は第2特徴の「上」又は「下」にあることは、第1特徴と第2特徴が直接接触してもよく、又は第1特徴と第2特徴が中間媒体を介して間接的に接触してもよい。また、第1特徴は、第2特徴の「上」や「上方」にあることは、第1特徴は、第2特徴の真上または斜め上方にあってもよいし、第1特徴の水平高さが第2特徴より高いことのみを示してもよい。第1特徴は第2特徴の「下」や「下方」にあることは、第1特徴が第2特徴の真下又は斜め下方にあってもよいし、第1特徴の水平高さが第2特徴より小さいことのみを示してもよい。
【0023】
なお、素子は、他の素子に「固定される」又は「設置される」と呼ばれる場合、他の素子に直接存在してもよく、または介在する要素が存在してもよい。一つの素子は、他の素子に「接続される」と考えられる場合、他の素子に直接接続されてもよく、または介在する要素が存在してもよい。本明細書で使用される用語「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「左」、「右」及び類似の表現は説明の目的だけであり、唯一の実施形態を示すものではない。
【0024】
以下、図面を参照して本発明の霧化部品及び電子霧化装置について説明する。
【0025】
図2を参照すると、本発明の少なくとも1つの実施例に開示された電子霧化装置は、霧化部品200及び霧化部品200に電気的に接続された給電モジュール(図示せず)を含む。霧化部品200は、液状のエアロゾル発生基質を貯蔵し且つエアロゾル発生基質を霧化してユーザが吸入するためのエアロゾルを形成するように構成される。液状のエアロゾル発生基質は、薬液、植物草葉系液体などの液状基質であってもよい。霧化部品200は、具体的には、例えば医療、電子エアロゾル化などの異なる分野に用いることができる。電源部品は電池などの素子を含み、電池は、霧化部品200がエアロゾル発生基質を霧化してエアロゾルを形成することができるように、霧化部品200に電力を供給するものである。霧化部品200と電源部品は、一体に設けられてもよく、着脱可能に接続されてもよく、具体的な必要に応じて設計すればよい。
【0026】
図3を参照するように、霧化部品200は霧化ハウジング20を含む。具体的には、霧化ハウジング20内に貯液キャビティ203及び排気通路202を有する。貯液キャビティ203は排気通路202を回って設置され、貯液キャビティ203はエアロゾル発生基質を貯蔵するように構成される。
【0027】
図4を参照するように、霧化ハウジング20は1つの収容キャビティ201を有し、霧化部品200はこの収容キャビティ201内に收容された霧化台座21及び霧化コア22をさらに含む。ここで、霧化台座21は霧化頂部台座213及び霧化底部台座214を含み、霧化底部台座214は霧化頂部台座213の貯液キャビティ203から離れる一側に設置され、霧化頂部台座213と共に取り付けキャビティ211を形成する。霧化コア22は取り付けキャビティ211内に設けられ、霧化コア22は取り付けキャビティ211のキャビティ壁と共に霧化キャビティ215を画定して形成する。
【0028】
図5を参照するように、霧化頂部台座213上に排気口212及び2つの液流通路216が設置され、2つの液流通路216は排気口212の両側に対称に設置され、且つ貯液キャビティ203と霧化キャビティ215を連通する。このように、貯液キャビティ203中のエアロゾル発生基質は、2つの液流通路216を介して霧化キャビティ215に入って霧化コア22に吸着されて霧化される。排気通路202は外部と排気口212を連通し、排気口212は霧化キャビティ215に連通する。
【0029】
いくつかの実施例において、霧化部品200は第1シール部241をさらに含み、第1シール部241は霧化頂部台座213の外側壁と霧化ハウジング20の内側壁との間に密封接続される。具体的には、第1シール部241はシリカゲル材料で製造することができ、第1シール部241は貯液キャビティ203に対して密封の役割を果し、貯液キャビティ203中のエアロゾル発生基質の漏れを防止するように構成される。
【0030】
いくつかの実施例において、霧化部品200は第2シール部242をさらに含み、第2シール部242は霧化底部台座214の外側壁と霧化ハウジング20の内側壁との間に密封接続される。具体的には、第2シール部242はシリカゲル材料で製造することができ、霧化部品200のエアロゾル及びエアロゾル発生基質に対する密封性能をさらに保証することができる。
【0031】
霧化コア22は多孔質導液部材及び加熱部材を含む。加熱部材は多孔質導液部材の表面に設置される。多孔質導液部材は、毛細作用力を利用してエアロゾル発生基質を加熱部材上に案内し、加熱部材による加熱によって霧化してエアロゾルを発生させる。さらに、霧化台座21内には霧化キャビティ215と排気口212を連通する第1気流通路251及び第2気流通路252が設けられる。
【0032】
図5を参照するように、第1気流通路251は第1方向に沿って霧化台座21内に設けられ、且つその吸気端が霧化キャビティ215に連通する。具体的には、第1気流通路251は第1方向に沿って霧化頂部台座213と霧化底部台座214との間に設置され、第1方向は霧化台座21の長手方向であってもよく、もちろん他の方向であってもよく、本発明はここでは特に限定しない。第2気流通路252は第2方向に沿って霧化台座21内に設けられ且つその排気端が排気口212に連通する。具体的には、第2気流通路252は第2方向に沿って霧化頂部台座213上に設置され、第2方向は第1方向と交差する任意の方向であってもよく、本発明はここでは特に限定しない。例えば、第2方向は霧化台座21の幅方向であってもよい。第2気流通路252の吸気端は第1気流通路251の排気端に連通する。実際の使用過程において、霧化キャビティ215内に加熱されて発生したエアロゾルは、霧化キャビティ215、第1気流通路251、第2気流通路252及び排気口212を順に介して排気通路202に入り、最終的にユーザに吸入される。
【0033】
さらに、第2気流通路252の吸気端は、第1気流通路251の排気端との間の角は、図5における一点鎖線の円Bに示す部分のように、滑らかな角である。具体的には、第2気流通路252の吸気端の通路壁は、第1気流通路251の排気端の通路壁との間に滑らかな遷移がある。吸入過程において、エアロゾルは霧化キャビティ215から排気口212に流れる過程中、第1気流通路251の排気端と第2気流通路252の吸気端との連通箇所に円滑に転向することを実現することができ、エアロゾルが急に転向することによって散乱して渦流を形成し又は堆積して液漏れを形成することを回避し、ユーザの吸入体験をさらに向上させる。
【0034】
いくつかの実施例において、第1気流通路251の中心軸と第2気流通路252の中心軸との間には、一つの滑らかな丸角が設けられてもよい。具体的には、第1気流通路251の排気端と第2気流通路252の吸気端との連通箇所に滑らかな円弧セグメントが形成される。このように、エアロゾルが円弧セグメントに沿って排気口212に円滑に転向することを実現することができ、急に転向することによって気流が堆積して渦流を形成することを回避し、最終的には、エアロゾルの残留と液漏れを引き起こし、ユーザの吸入体験を向上させる。
【0035】
図3及び図5を参照すると、液漏れ現象の発生をより効果的に防止するために、本実施例では毛細管吸液構造27が設計される。毛細管吸液構造27は霧化台座21上に設けられ且つ第2気流通路252に連通する。第2気流通路252内の液溜まりが重力及び/又は毛細管吸引力の作用下で毛細管吸液構造27内に流れて毛細管吸液構造27に収集され得る。
【0036】
具体的ないくつかの実施例において、第2気流通路252の貯液キャビティ203から離れた通路壁上に液溜まり切り欠きが設置され、第2気流通路252は当該液溜まり切り欠きを介して毛細管吸液構造27に連通する。実際の使用過程において、吸引力の作用で、第2気流通路252内に堆積された液溜まりは、当該液溜まり切り欠きから毛細管吸液構造27に入って収集され得、それにより第2気流通路252内の液溜まりを減少させ、液漏れの状況を緩和してユーザの使用体験を改善することに有利である。
【0037】
いくつかの実施例において、毛細管吸液構造27は、少なくとも一つの第1毛細管溝271を含み、複数の第1毛細管溝271は第1方向に沿って間隔をおいて霧化台座21に設置される。具体的には、複数の第1毛細管溝271は、霧化台座21の一部の外側壁を第1方向に沿って間隔をおいて切り欠くことで形成され、いずれも第2方向に沿って延伸して設置されるように構造されてもよい。実際の操作において、各第1毛細管溝271はいずれもその毛細管作用力によって液溜まりを吸收して貯蔵することができ、第2気流通路252内の液溜まりを減少させ、ユーザ体験を向上させる。
【0038】
いくつかの実施例において、毛細管吸液構造27は少なくとも一つの第2毛細管溝272を含み、複数の第2毛細管溝272は第2方向に沿って間隔をおいて霧化台座21に設置される。具体的には、複数の第2毛細管溝272は、霧化台座21の一部の外側壁を第2方向に沿って間隔をおいて切り欠くことで形成され、いずれも第1方向に沿って延伸して設置されるように構造されてもよい。実際の操作において、各第2毛細管溝272はいずれもその毛細管作用力によって液溜まりを吸收して貯蔵することができ、第2気流通路252内の液溜まりを減少させ、ユーザ体験を向上させる。
【0039】
理解されるように、上記は毛細管吸液構造27を例示するためのものだけであり、本発明を限定するものと理解されない。
【0040】
なお、エアロゾルをより集中させるために、いくつかの実施例において、第1気流通路251を狭くするように設計することで、その流通の断面積を減少させ、ユーザの吸入体験を向上させる。具体的には、霧化台座21の対向する両側をそれぞれ第1側及び第2側とする。第1気流通路251を狭くするように設計する場合、第1気流通路251の第1側に近い通路壁を、第2側の通路壁に近い方向に向かって設置してもよい。このように、第1気流通路251を狭くすることができる。
【0041】
図1及び図5を参照すると、狭められた第1気流通路251は狭められた空間を有し、この狭められた空間の体積は、狭められる前の第1気流通路251が占める体積から、狭められた第1気流通路251が占める体積を差し引いたものである。さらに、毛細管吸液構造27はこの狭められた空間に設置されてもよい。このように、エアロゾルをより集中させ、空間を十分に利用すると同時に液漏れの防止効果を向上させることができる。
【0042】
図5を参照すると、いくつかの実施例において、第2気流通路252内の液溜まりが毛細管吸液構造27に入ることを容易にするために、本発明の実施例では導流構造がさらに設計される。導流構造は霧化台座21上に設けられ、第2気流通路252内の液溜まりがこの導流構造を介して毛細管吸液構造27内に流れる。具体的ないくつかの実施例において、導流構造は第2方向に沿って間隔をおいて霧化台座21に順に設置された複数本の導流槽を含み、導流槽の入液端は第2気流通路252に連通し、導流槽の出液端は毛細管吸液構造27に連通する。実際の使用過程において、排気通路202に吸引動作が発生する場合、第2気流通路252内の液溜まりが各導流槽の入液端から導流槽内に入り、毛細管吸液構造27の領域に流れた後に各導流槽の出液端から流出することができる。
【0043】
上述した実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることができ、説明の簡潔さのために、上述した実施例の各技術的特徴のすべての可能な組み合わせが記載されていないが、これらの技術的特徴の組み合わせが矛盾しない限り、本明細書の範囲内にあるとみなされるべきである。
【0044】
以上の実施例は、本発明のいくつかの実施形態を表現したに過ぎず、より具体的且つ詳細に説明されているが、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。当業者にとっては、本発明のコンセプトから逸脱することなく、多くの変形や改良が可能であり、これらは本発明の保護範囲に含まれることに留意されたい。したがって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に規定されるものとする。
【符号の説明】
【0045】
200 霧化部品、20 霧化ハウジング、201 収容キャビティ、202 排気通路、203 貯液キャビティ、21 霧化台座、211 取り付けキャビティ、212 排気口、213 霧化頂部台座、214 霧化底部台座、215 霧化キャビティ、216 液流通路、22 霧化コア、241 第1シール部、242 第2シール部、251 第1気流通路、252 第2気流通路、27 毛細管吸液構造、271 第1毛細管溝、272 第2毛細管溝。
図1
図2
図3
図4
図5