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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】電子膨張弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/04 20060101AFI20240507BHJP
   F25B 41/35 20210101ALI20240507BHJP
【FI】
F16K31/04 A
F25B41/35
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022543515
(86)(22)【出願日】2021-05-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(86)【国際出願番号】 CN2021092626
(87)【国際公開番号】W WO2021228013
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】202010392210.5
(32)【優先日】2020-05-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】505241533
【氏名又は名称】浙江三花智能控制股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG SANHUA INTELLIGENT CONTROLS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】XIALIQUAN,QIXING STREET,XINCHANG COUNTY,SHAOXING,ZHEJIANG 312500,PEOPLE’S REPUBLIC OF CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】魏 先 讓
【審査官】大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-151284(JP,A)
【文献】特表2012-533717(JP,A)
【文献】特開2009-14056(JP,A)
【文献】特開2003-329158(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3792529(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/00-31/05
F25B 41/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁座、ナットユニット、弁軸部、弁ニードル、及び磁気ローターユニットを含み、前記弁座は弁口部を含み、前記ナットユニットは、前記弁座に固定接続されており、ナット及び接続シートを含み、前記ナットは第1ガイド部、雌ねじ部、及び第2ガイド部を含み、前記第1ガイド部は前記雌ねじ部より、前記弁口部に近接し、前記第2ガイド部は前記雌ねじ部より、前記弁口部から離れ、前記第1ガイド部の内径が前記第2ガイド部の内径より小さく、
前記弁軸部は、前記磁気ローターユニットに固定接続されており、前記第2ガイド部に隙間嵌めされる弁軸ガイド部を含み、前記弁軸部は前記ナットに対して前記ナットの軸方向に沿って相対変位可能であり、前記弁軸部は雄ねじ部を含み、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とはねじ送り機構を構成し、前記弁軸部は第1貫通孔部と第2貫通孔部とを含み、前記第1貫通孔部の内径が前記第2貫通孔部の内径より大きく、
前記弁ニードルは、前記第1ガイド部に隙間嵌めされる弁ニードルガイド部を含み、前記弁ニードルは前記ナットに対して、前記ナットの軸方向に沿って相対変位可能であり、前記弁ニードルガイド部の外径が前記第2貫通孔部の内径より大きいことを特徴とする電子膨張弁。
【請求項2】
前記弁軸部は大径部と小径部とを含み、前記大径部の外径が前記小径部の外径より大きく、前記大径部は前記小径部より、前記弁口部から離れ、前記雄ねじ部は前記小径部の外縁部に設けられ、前記弁軸ガイド部は前記大径部の外縁部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項3】
前記大径部の外縁部にはローター固定部が設けられ、前記磁気ローターユニットは磁気ローターと接続板とを含み、前記磁気ローターと前記接続板とは固定接続され又は一体構成であり、前記ローター固定部は前記接続板に固定接続されることを特徴とする請求項2に記載の電子膨張弁。
【請求項4】
前記電子膨張弁はブッシュを含み、前記ブッシュの外縁部の少なくとも一部は前記第1貫通孔部の内縁部の少なくとも一部と係合し、前記ブッシュは前記弁軸部に固定接続されることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の電子膨張弁。
【請求項5】
前記電子膨張弁は圧縮ばねとガスケットとを含み、前記圧縮ばねは、一端が前記ブッシュに当接され、他端が前記ガスケットに当接され、前記弁ニードルは、前記ガスケットに当接されるガスケット当接部を含むことを特徴とする請求項4に記載の電子膨張弁。
【請求項6】
前記第1貫通孔部と前記第2貫通孔部の間には、前記ガスケットに当接可能である弁軸段差部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の電子膨張弁。
【請求項7】
前記圧縮ばねは前記弁軸部及び前記ブッシュから形成された空間に収容され、前記圧縮ばねの最大外径は前記第2貫通孔部の内径より大きいことを特徴とする請求項5又は6に記載の電子膨張弁。
【請求項8】
前記ねじ送り機構のねじ公称直径が前記第1貫通孔部の内径より小さく、前記ねじ送り機構のねじ公称直径は前記弁ニードルガイド部の外径より、わずかに大きいことを特徴とする請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項9】
前記弁ニードルは第1軸状部と第2軸状部とを含み、前記第1軸状部の外径は前記第2軸状部の外径より大きく、前記第1軸状部の外径は弁ニードルガイド部の外径より小さいことを特徴とする請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項10】
前記電子膨張弁は接続部材、第1接続口部、第2接続口部及び弁ボディを含み、前記弁ボディは切削加工成形体であり、第1接続口端と第2接続口端とを含み、前記弁座は前記接続部材に固定接続され、前記接続部材と前記弁ボディとはフランジ接続され、前記接続部材と前記弁ボディの間には第1密封部材が設けられ、前記弁座と前記弁ボディの間には第2密封部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子膨張弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2020年05月11日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202010392210.5であり、発明名称が「電子膨張弁」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は本出願に結合される。
【0002】
本出願は冷凍制御の技術分野に関して、特に電子膨張弁に関する。
【背景技術】
【0003】
冷凍システムは圧縮機、絞り素子、2つの熱交換器及び他の部品を含み、絞り素子は冷媒の絞り調整のための電子膨張弁を採用してもよく、電子膨張弁を使用することで、相対的に正確な制御を実現し、システムのエネルギー効率を向上できる。電子膨張弁の基本的な原理は以下の通り、即ち、ステータコイルによって、所定のパルス電流信号を導入し、電子膨張弁のローターユニットに励磁回転を発生させ、ねじ送り機構変換によって、ローターの回転運動を弁軸の上下移動に変換し、弁軸の頭部の弁体を、弁口に対して近接させ又は離させ、弁口部位の通流面積を変更し、冷媒流量の調整及び開閉機能を実現する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の1つの実施例は、ねじ送り機構からの相対的に小さい摩擦抵抗を有する電子膨張弁を提供することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明の1つの実施形態は以下の技術案を採用し、
電子膨張弁であって、弁座、ナットユニット、弁軸部、弁ニードル、及び磁気ローターユニットを含み、前記弁座は弁口部を含み、前記ナットユニットは前記弁座に固定接続されており、ナット及び接続シートを含み、前記ナットは第1ガイド部、雌ねじ部、及び第2ガイド部を含み、前記第1ガイド部は前記雌ねじ部より、前記弁口部に近接し、前記第2ガイド部は前記雌ねじ部より、前記弁口部から離れ、前記第1ガイド部の内径は前記第2ガイド部の内径より小さく、
前記弁軸部は前記磁気ローターユニットに固定接続されており、前記第2ガイド部に隙間嵌めされる弁軸ガイド部を含み、前記弁軸部は前記ナットに対して前記ナットの軸方向に沿って相対変位可能であり、前記弁軸部は雄ねじ部を含み、前記雄ねじ部と前記雌ねじ部とはねじ送り機構を構成し、前記弁軸部は第1貫通孔部と第2貫通孔部とを含み、前記第1貫通孔部の内径は前記第2貫通孔部の内径より大きく、
前記弁ニードルは、前記第1ガイド部に隙間嵌めされる弁ニードルガイド部を含み、前記弁ニードルは前記ナットに対して、前記ナットの軸方向に沿って相対変位可能であり、前記弁ニードルガイド部の外径は前記第2貫通孔部の内径より大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本実施形態が提供する電子膨張弁において、弁軸部は第1貫通孔部と第2貫通孔部とを含み、弁ニードルガイド部の外径は弁軸部の第2貫通孔部の内径より大きいため、同一仕様の電子膨張弁、例えば、同じローター直径、ハウジング直径、ステータコイル直径及び体積を有する場合、ねじ送り機構の公称直径は弁ニードルガイド部の外径より、わずかに大きければ、実現でき、即ち、ねじ送り機構の公称直径を相対的に小さくしてもよく、これによって、ねじ送り機構からの摩擦抵抗を減少させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の電子膨張弁が閉弁状態にある断面模式図である。
図2】第1実施形態の電子膨張弁が開弁状態にある断面模式図である。
図3】第1実施形態のナットと弁座ユニットとの係合模式図である。
図4】第1実施形態の磁気ローターユニットと、弁軸部及び弁ニードルとの係合模式図である。
図5】第2実施形態の電子膨張弁が閉弁状態にある断面模式図である。
図6】第2実施形態の電子膨張弁が開弁状態にある断面模式図である。
図7】第2実施形態のナットユニットの構成模式図である。
図8】第2実施形態の磁気ローターユニットと、弁軸部及び弁ニードルとの係合の局所断面図である。
図9】第2実施形態のナットユニットの平面図である。
図10】第3実施形態の電子膨張弁が閉弁状態にある断面模式図である。
図11】第3実施形態の電子膨張弁が開弁状態にある断面模式図である。
図12】第3実施形態のナットユニットの構成模式図である。
図13】第3実施形態の弁軸部とストッパ部材との係合構成模式図である。
図14】第3実施形態の磁気ローターユニットと、弁軸部、弁ニードル及びストッパ部材との係合構成模式図である。
図15】第4実施形態が提供する接続板の構成模式図である。
図16】第4実施形態が提供する磁気ローターユニットと、弁軸部、弁ニードルなどの部材との係合構成の局所断面図である。
図17】第5実施形態の電子膨張弁の全閉状態がストッパ位置にある模式図である。
図18図17におけるI部の拡大図である。
図19図17におけるII部の拡大図である。
図20】第5実施形態の電子膨張弁がばね力除荷点にある際の断面図である。
図21図20におけるIII部の拡大図である。
図22図20におけるIV部の拡大図である。
図23】第5実施形態の電子膨張弁が開け臨界点にある際の断面図である。
図24図23におけるV部の拡大図である。
図25図23におけるVI部の拡大図である。
図26】第5実施形態の電子膨張弁が全開状態にある断面図である。
図27】第6実施形態の電子膨張弁の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
当業者が本出願により提供される技術案をよりよく理解するために、以下は、図面及び具体的な実施例を結合して、本出願の技術案をさらに詳しく説明する。
【0009】
第1実施形態
図1図4を参照し、図1は第1の実施例の電子膨張弁の閉弁状態の構成模式図であり、図2は第1の実施例の電子膨張弁の閉弁状態の構成模式図であり、図3は第1の実施例の弁座部材の構成模式図であり、図4は第1実施例のローター及びスクリュー弁ニードルユニットの構成模式図である。
【0010】
図1に示すように、電子膨張弁は弁ボディ部材とコイル部材40とを含み、弁ボディ部材は弁座11、接続部材50、及びハウジング30を含み、弁座11は金属に対して切削加工を行うことで形成され、弁座11の上方側には接続部材50が設けられ、接続部材50は溶接の方式で弁座11に固定接続されるとともに、ハウジング30に固定接続され、具体的に溶接の方式を利用してもよい。ハウジング30は薄肉部品から製造され、大体、一端が開口した円筒状を呈し、その開口の一端は弁座11に密封溶接される。弁座11及び接続部材50は、弁座11の上側の外縁に段差部を配置し、接続部材50を弁座11の上方から装着することで、両者の組み合わせ及び位置決めを便利にする。同様、接続部材50の上側の外縁に段差部を配置することで、ハウジング30との組み合わせ及び位置決めを便利にして、このように、溶接操作の実施には便利である。即ち、弁座11は接続部材50によってハウジングに接続され、弁座11の上方には、以下に説明する磁気ローターユニット、ナットユニットなどの部品を収容するためのキャビティが形成される。
【0011】
弁座11は弁口部113、第1接続口部111、及び第2接続口部112を含み、第1接続口部111及び第2接続口部112はいずれもシステムの冷媒通路に接続され、弁口部113には弁口113aが設けられている。本実施例において、第1接続口部111には第1接続管10bが固定接続され、第2接続口部112には第2接続管10cが固定接続され、冷媒は第1接続管10bから流入して弁口113aを通過した後、第2接続管10cから流出してもよいし、第2接続管10cから流入して弁口113aを通過した後、第1接続管10bから流出してもよい。
【0012】
電子膨張弁は、弁座11に固定接続されるナットユニット12を含む。具体的に、弁座11の上端には開口が設けられ、ナットユニット12は上から下へ、弁座11に装着される。ナットユニット12は、固定接続されるナット121と接続シート122とを含む。具体的な実施形態として、接続シート122は金属板からプレスされることで形成され、ナット121は非金属材料、例えばエンジニアリングプラスチックを採用して、接続シート122をインサートとして、射出成形される。ナット121は、弁座11に圧入されるように装着され、接続シート122と弁座11とは溶接されるように、固定接続される。ナットの材料に対して、PPS改質樹脂、PEEK改質樹脂、又はPTFE改質樹脂などを採用してもよい。
【0013】
ナット121はその軸方向に沿って貫通する貫通孔を有し、当該貫通孔の内側壁には、雌ねじ部12bが設けられ、該当雌ねじ部12bは、以下に説明する弁軸部22の外縁部に設けられた雄ねじ部22cと、ねじ送り機構を形成するために用いられる。ナットの内側壁には第1ガイド部12aが設けられ、第1ガイド部12aは雌ねじ部12bの下方に設けられ、弁ニードル21に、円周方向のガイド・センタリング作用を提供できる。ここに記載される下方とは、第1ガイド部12aが雌ねじ部12bより弁口部113に近接することを指す。弁ニードル21は弁ニードルガイド部21bを含み、即ち、第1ガイド部12aと弁ニードルガイド部21bとは小さな隙間嵌めであり、弁軸部22によって、弁ニードル21はナットの第1ガイド部12aに沿って、回転又は上下変位することができる。ここで、第1ガイド部12は、ナットの内側壁に設けられる1つの部位を指し、弁ニードルガイド部21bは、弁ニードルの外縁部に設けられる1つの部位を指す。ナットの内側壁の相対的な上部には、弁軸部22に円周方向のガイド・センタリング作用を提供できる第2ガイド部12cが設けられる。弁軸部22の外縁部には弁軸ガイド部22bが設けられ、弁軸ガイド部22bと第2ガイド部12cとは小さな隙間嵌めであり、磁気ローターユニットによって、弁軸部22は第2ガイド部12cに沿って回転又は上下変位することができる。第2ガイド部12cの内径はナット第1ガイド部12aの内径より大きく、このように、弁軸部22の雄ねじ部22cは上に運動し、雌ねじ部12bからだんだん離脱している時、第2ガイド部12cに干渉されることない。ここで、以上に記載の第1ガイド部12a、第2ガイド部12cはいずれもナット貫通孔の内壁の一部であり、ナット外縁部の形状及び接続シート122のナット外縁部での配置位置は、第1ガイド部12a及び第2ガイド部12cの配置に影響を与えない。
【0014】
ナット121の天井部の外縁には固定ストッパ部12dが設けられ、固定ストッパ部12dの少なくとも一部はナット121の上端面から突出し、言い換えると、固定ストッパ部12dの少なくとも一部は、軸方向でナットの環状基体から突出しており、径方向で環状基体から突出してもよいし、突出しないように配置されてもよい。固定ストッパ部12dは磁気ローターユニットに設けられる可動ストッパ部20aと係合し、磁気ローターユニットに対するストッパを実現する。即ち、本実施形態において、磁気ローター部材は軸方向で変位でき、ナットユニット12は弁座11に固定接続されるため、磁気ローターユニットはストロークの最も下端まで下に移動した場合、可動ストッパ部20aは固定ストッパ部12dに当接され、磁気ローターユニットは継続的に回動できず、磁気ローター部材の、下向きの運動のストロークを制御できる。
【0015】
磁気ローターユニット27は電磁コイルの電磁力を感知して回動し、円周方向で磁極を有する磁気ローター271、及び磁気ローター271に固定接続され又は一体配置された接続板272を含み、接続板272は金属、例えば粉末冶金材料から製造され、具体的に、接続板272をインサートとし、磁気ローター271を射出成形する。接続板272は弁軸部22に固定接続されており、具体的に、弁軸部22の上端外縁部にあるローター固定部22aは、接続板272の内縁部と係合するとともに、溶接によって固定される。磁気ローターユニットは可動ストッパ部20aを含み、具体的な実施形態として、可動ストッパ部20aは接続板272により一体で製造され、即ち、可動ストッパ部20aは接続板272の一部としてもよい。
【0016】
弁軸部22は略中空筒状を呈する部材であり、大径部221と小径部222とを含む。大径部221の外縁部の一部は、磁気ローターユニット27の接続板272に固定接続されるためのローター固定部22aを形成し、両者の接続方式は、溶接固定、又は圧着固定などの固定方式を採用してもよい。大径部221の他の外縁部の一部は、ナットの第2ガイド部12cに小さな隙間嵌めされるための弁軸ガイド部22bを形成し、ガイドを実現する。即ち、ローターが回動している過程で、ナット第2ガイド部12cによって、弁軸部22に円周方向のガイド・センタリング作用を提供する。図1に示すように、ローター固定部22aは弁軸ガイド部22bの相対的な上方に位置し、弁軸ガイド部22bは大体、磁気ローター271により囲まれた空間内に位置する。小径部222の外縁部には雄ねじ部22cが設けられ、雄ねじ部22cは、ナットに設けられる雌ねじ部12bと、ねじ送り機構を形成するために用いられる。弁軸部22は第1貫通孔部22e及び第2貫通孔部22dを含み、第1貫通孔部22eは大体、大径部221の内孔部分に対応し、第2貫通孔部22dは大体、小径部222の内孔部分に対応し、このように、第1貫通孔部22eの内径は第2貫通孔部22dの内径より大きく、第1貫通孔部22eと第2貫通孔部22dの間に弁軸段差部22fが形成される。ねじ送り機構の公称直径は第1貫通孔部22eの内径より小さく、且つ弁ニードルガイド部21cの外径よりわずかに大きい。ここに記載の「わずかに大きい」は、弁ニードルが上に運動する場合、雌ねじ部12bにより阻害、又は干渉されないとよいことを指す。
【0017】
ブッシュ25は弁軸部22に固定接続されており、略中空の筒状を呈して、その少なくとも一部の外縁は第1貫通孔部22eの少なくとも一部の内縁と係合する。このように、弁軸部22の大径部221とブッシュ25とは1つの空間を形成し、圧縮ばね24は当該空間内に位置し、圧縮ばね24の外径が小径部222の内径より大きい。圧縮ばね24の上端部はブッシュ25の底端部に当接され、ここに記載の当接は、直接的な当接であってもよいし、間接的な当接であってもよく、例えば、圧縮ばね24とブッシュ25との間に間接的な当接を実現するためのガスケットを配置する。圧縮ばね24の他端はワッシャ部23に当接される。ワッシャ部23は、その一端が圧縮ばね24に当接され、他端が以下に説明する弁ニードル21に当接される。圧縮ばね24の最大の外径が第2貫通孔部22dの内径より大きい。このように、同一仕様の電子膨張弁、例えば、同じローター直径、ハウジング直径、ステータコイル直径及び体積を有する場合、圧縮ばねの直径を相対的に大きくしてもよく、これによって、ばね力を大きくし、電子膨張弁が全閉状態にある際の耐逆圧の能力を向上させる。
【0018】
弁ニードル21は、ブッシュ25、弁軸部22及びナット12によって共同で限定された中心通路に、貫通するように配置され、圧縮ばね24は弁ニードル21の外縁部の一部の周辺に外嵌される。弁ニードル21全体は棒状を呈し、複数段の異なる外径を有し、図1図5を基準として、弁ニードル21の最も底端は針先調整部21aであり、針先調整部21aの形状は、弁口部の形状及び電子膨張弁の必要な流量調整曲線に関連し、異なる必要に応じて異なる配置をしてもよく、本出願は針先調整部21aの具体的な形状を限定していない。弁ニードル21は、ナットの第1ガイド部12aに小隙間嵌めされための弁ニードルガイド部21bを含み、磁気ローターの回動過程で、ナットの第1ガイド部12aは、弁ニードル21に円周方向のガイド・センタリング作用を提供する。弁ニードル21は、ガスケット23に当接されるためのガスケット当接部21eを含み、これによって、ガスケット23が弁ニードルに当接された後、弁ニードルの中心軸線方向に沿って下に変位することがない。具体的な実施例として、図4に示すように、弁ニードル21の弁ニードルガイド部の上方には、それぞれ第1軸状部21c及び第2軸状部21dが設けられ、第1軸状部21cの外径は第2軸状部21dの外径より大きいとともに、弁ニードルの、弁ニードルガイド部での外径より小さい。このように、第1軸状部21cと第2軸状部21dの間には1つの階段が形成され、当該階段はガスケット当接部21eの1つの具体的な実施例としてもよく、即ち、ガスケット当接部21eは第1軸状部21cの天井部に形成される。ガスケット23の下端面はガスケット当接部21eに当接され、本実施形態において、ガスケット23の数は2つであり、下側にあるガスケット23はガスケット当接部21eに当接され、上側にあるガスケット23の上部には圧縮ばね24が取り付けられ、即ち、圧縮ばね24の下端はガスケット23に当接され、圧縮ばね24の上端はブッシュ25の底端に当接される。ガスケット23、圧縮ばね24はいずれも弁軸部22の大径部とブッシュ25によって限定された空間内に収容される。
【0019】
具体的に、組み立てる場合、弁ニードル21は図4の下方から上向きに弁軸部22の中心貫通孔に挿着され、これによって、第1軸状部は弁軸部小径部222の貫通孔内に穿設され、互いに運動でき、第2軸状部21dは、ブッシュ25の中心貫通孔に穿設されるとともに、ブッシュ25の上端面から突き抜ける。第2軸状部21dの上端部には外嵌されるように、弁ニードルスリーブ26が固定され、弁ニードルスリーブ26の外径はブッシュ25の内径より大きいため、弁ニードル21は弁ニードルスリーブ26によって制限され、弁ニードル21は、弁ニードルスリーブ26に固定接続された後、ブッシュ25及び弁軸部22の中心貫通孔から下に脱出することなくなる。弁ニードル21と磁気ローターユニット27との間はフローティング接続を形成し、弁ニードル21は弁軸部22に対して上に運動すると、軸方向で、圧縮ばね24をさらに圧縮でき、限定された範囲内で、弁ニードル21と弁軸部22とは相対移動できる。弁ニードルの第1軸状部21cと弁軸部22の第2貫通孔部22dとは隙間嵌めであり、第2軸状部21dとブッシュ25の中心貫通孔とも隙間嵌めであるため、弁ニードル21は弁軸部22に対しても、円周方向に沿って相対回動できる。
【0020】
ここで、本実施形態において、外観から見れば、針先調整部21a以外、弁ニードル21は大体、3段階型軸状構成に分割され、弁ニードルガイド部21bが位置する弁ニードル段の外径が最も大きく、第1軸状部21cが位置する弁ニードル段の外径がわずかに小さく、第2軸状部21dが位置する弁ニードル段の外径が最も小さく、ところが、これは加工を便利にする具体的な実施例のみであり、これに基づき、いろんな等価の構成変形又は置換を行ってもよい。例えば、弁ニードルガイド部21bについて、ナットが弁座に対して固定されるため、弁ニードルは軸方向で上下に変位でき、即ち、弁ニードルはナットに対して上下に移動できるとともに、一定のストロークを有しており、本実施例の図面に示される、外径が最大である弁ニードルの外縁全体をいずれも弁ニードルガイド部とするように要求していなく、当該ストローク内で、弁ニードルの外縁には、ナットの第1ガイド部12aとガイド作用を形成するための、滑らかな弁ニードルガイド部21bが設けられるように保証すればよく、言い換えると、弁ニードルガイド部21bに対応する弁ニードル段の相対的な上部又は相対的な下部の外縁に凹溝などの非平坦の構成を配置してもよく、弁ニードルのストロークで、ナットの第1ガイド部12aと係合し、ガイド作用を実現するための1段の弁ニードルガイド部21bが常に存在すると保証すればよい。また、第1軸状部21c及び第2軸状部21dは、等径の円柱軸状構成に限定されず、例えば、第1軸状部21c又は第2軸状部21dにはもう1つの軸状階段が設けられてもよく、これらの等価の技術特徴変更は、明らかに本出願の保護範囲にも属する。
【0021】
また、本明細書に記載の弁ニードルガイド部、第1軸状部、第2軸状部はいずれも本技術案に果たす作用に応じて命名され、弁ニードルは図4の3段軸状部を組み合わせて形成されるように、機械的に理解され、又は限定されるべきではない。又は、弁ニードル21は段階的な組立形態で製造され、例えば、隣接する2段の間でねじ接続又は溶接を実施する方式を採用する。実際には、以上のように、図示の構成は加工を便利にする実施例のみである。
【0022】
本実施形態が提供する弁ニードル構成において、第2軸状部、第1軸状部及び弁ニードルガイド部が位置する弁ニードル段の外径が順に漸増し、製造は相対的に便利であり、同軸性は相対的によく、第2軸状部と、弁軸部及びブッシュとは、圧縮ばねを収容するための空間になるように取り囲むことができ、これによって、圧縮ばねの外径は弁ニードルガイド部の外径サイズに制約されず、同一仕様の電子膨張弁、例えば、同じローター直径、ハウジング直径、ステータコイル直径及び体積を有する場合、弁口通径を直接的に大きくして、より大きな口径流量調整の電子膨張弁を取得する。
【0023】
弁ニードルスリーブ26の外周には戻しバネ28が外嵌され、戻しバネ28の下端はブッシュ25又は弁軸部22の上端面に当接され、具体的な当接位置は、ブッシュ25と弁軸部22との相対的な位置関係、及び戻しバネ28の直径に応じて決定されてもよい。図4に示すように、ブッシュ25と弁軸部22との先端は揃え、又は基本的に揃えるように配置され、この場合、戻しバネ28は弁軸部22に当接されるように配置されてもよく、ブッシュ25に当接されるように配置されてもよく、又は弁軸部22及びブッシュ25に同時に当接されるように配置されてもよい。戻しバネ28の高さは弁ニードルスリーブ26とハウジング30の間の距離より大きいため、戻しバネ28は弁ニードルスリーブ26の外周から脱落することがない。
【0024】
電子膨張弁のコイル40は駆動パルス信号を受信し、周期的に変化する磁場を生成し、磁気ローター27は励起されて回動し、弁軸部22は接続板272に固定接続されるため、磁気ローター27と同期回動し、弁軸部とナットとの間のねじ送り機構によって、磁気ローター27が回転運動を行うと同時に、軸方向で移動でき、弁ニードル21を軸方向に移動させ、弁ニードル21の針先調整部21aを、弁口113aに対して近接させ、又は離させ、電子膨張弁流量の線形開閉調整機能を実現する。図1に示すように、針先調整部21aは弁口部113に当接されるまで下向きに移動された場合、即ち、針先調整部21aはそのストロークの最も下端にある場合、電子膨張弁は全閉状態にある。針先調整部21aは、弁口部113から離れた位置にある場合、電子膨張弁は開け状態にあり、図2は、電子膨張弁が約80%開度にある断面図である。磁気ローターユニット27は図2の状態から、弁軸部の雄ねじ部22cが上にナット12の雌ねじ部12bから脱出するまで、開弁方向に向いて、継続的に上に回転した場合、戻しバネ28の上端はハウジング30の頂壁に既に当接され、戻しバネ28は圧縮された状態にある。この際、弁軸部22とナット12の間のねじ送り機構は既に互いに離脱したため、磁気ローターユニット27は継続的に上に移動することがない。閉弁動作を行う必要がある場合、磁気ローターユニット27は回転すると同時に、戻しバネ28の下向きのばね力を受け、これによって、弁軸部22の雄ねじ部22cとナットの雌ねじ部12bとを再びねじ噛合させるように促進し、ねじ送り機構を改めて組み合わせるように確保する。
【0025】
本実施形態が提供する電子膨張弁において、弁軸部は第1貫通孔部と第2貫通孔部とを含み、弁ニードルガイド部21bの外径が第1軸状部21cの外径より大きく、第1軸状部21cと第2貫通孔部22dとは隙間嵌めであるため、弁ニードルガイド部21bの外径が、第2貫通孔部22cの内径よりも大きく、第2貫通孔部22cの内径はねじ送り機構の内径に対応する。従って、弁ニードルガイド部21bの外径が弁軸部22の第2貫通孔部22dの内径より大きいため、同じ仕様の電子膨張弁、例えば、同じローター直径、ハウジング直径、ステータコイル直径及び体積を有する場合、ねじ送り機構の公称直径が、弁ニードルガイド部21bの外径よりわずかに大きいと実現でき、即ち、ねじ送り機構の公称直径を相対的に小さくしてもよく、これによって、ねじ送り機構からの摩擦抵抗を減少させる。
【0026】
第2実施形態
以下は図5図9を結合し、本出願の第2実施形態を説明する。
【0027】
説明を便利にするために、本実施形態において、第1実施形態の構成及び機能と基本的に同様である部材に対して同一符号を採用し、ただ簡単に説明し、当業者は第1実施形態の関する説明を参照して理解すればよく、本実施形態は主に、第1実施形態との相違点を詳しく説明する。
【0028】
図5図9を参照し、図5は第2実施形態の電子膨張弁が閉弁状態にある断面模式図であり、図6は第2実施形態の電子膨張弁が開弁状態にある断面模式図であり、図7は第2実施形態のナットユニットの構成模式図であり、図8は第2実施形態のローターユニットと弁ニードルとの係合の局所断面図であり、図9は第2実施形態のナットユニット平面図である。
【0029】
電子膨張弁は弁ボディ部材とコイル部材40とを含み、弁ボディ部材は弁座11、接続部材50、及びハウジング30を含み、弁座11、接続部材50、ハウジング30の構成及び係合形態について、第1実施形態の説明を参照すればよい。
【0030】
電子膨張弁は、弁座11に固定接続されるナットユニット120を含む。具体的に、ナットユニット120は、固定接続されるナット1201と接続シート1202とを含む。ナット1201はその軸方向に沿って貫通する貫通孔を有し、当該貫通孔の内側壁には、雌ねじ部120bが設けられ、雌ねじ部120bは、弁軸部22の外縁部に設けられる雄ねじ部22cとねじ送り機構を形成するために用いられる。弁軸部22は磁気ローターユニット27に固定接続されるため、磁気ローターの回動に連れて、同期回転できる。磁気ローターユニット27は電磁コイルの電磁力を感知して回動しており、円周方向で磁極を有する磁気ローター271、及び磁気ローター271に固定接続され又は一体配置された接続板272を含み、接続板272は弁軸部22に固定接続される。一般的に、締まり圧入接続又はカシメ接続を採用し、又は接続板272と弁軸部22とを溶接して接続する。磁気ローターユニットは可動ストッパ部20aを含み、本実施形態において、可動ストッパ部20aは接続板272の一部としてもよく、接続板272に対して、軸方向に沿って弁座11方向に突出し、ナット12に設けられる固定ストッパ部と係合し、ストッパ機能を実現し、固定ストッパ部は具体的に、以下のストッパ突起部1201cである。
【0031】
図8に示すように、磁気ローターユニット27は接続板272によって、弁軸部22に固定接続され、磁気ローターユニットは弁軸部22を回転させ、弁軸部22は弁ニードル21を回転させ、弁ニードル21は弁軸部22に対して、限定された弾性変位範囲内で、軸方向に沿って相対的に移動してもよいし、相対的に回転運動を行ってもよい。弁軸部22と弁ニードル21との係合形態について、第1実施形態の関する説明を参照すればよく、ここで、贅言していない。
【0032】
電子膨張弁の基本的な原理は以下の通り、コイル40は駆動パルス信号を受信し、周期的に変化する磁場を生成し、磁気ローター27は励起されて回動し、弁軸部22は接続板272に固定接続されるため、磁気ローター27と同期回動し、弁軸部とナットとの間のねじ送り機構によって、磁気ローター27が回転運動を行うと同時に、軸方向で移動でき、弁ニードル21を軸方向に移動させ、弁ニードル21の針先調整部21aを、弁口113aに対して近接させ、又は離させ、電子膨張弁流量の線形開閉調整機能を実現する。図5の電子膨張弁は全閉状態のストッパ位置にあり、即ち、弁ニードル21の針先調整部21aがそのストロークの最も下端にあり、この場合、弁口113aは全閉状態、又は設定した最小の開度状態にある。コイル40は磁気ローターを下に移動させるように駆動し、針先調整部21aが全閉状態、又はそのストロークの最も下端位置にある場合、磁気ローターユニットの下向きの運動のストロークに対して、位置制限・ストッパを行うためのストッパ機構を配置する必要があるため、本実施例において、ナット1201の上端部には固定ストッパ部が設けられ、磁気ローターユニット27には、対応する可動ストッパ部20aが設けられる。電子膨張弁が全閉状態にある場合、可動ストッパ部20aは固定ストッパ部の対応する係合面に当接され、磁気ローターユニット、弁軸部、及び弁ニードルに対する位置制限・ストッパを実現する。
【0033】
図6は本実施形態電子膨張弁の開け状態の断面図であり、図面の開度位置は約80%の開度にある。この場合、弁ニードル21の針先調整部21aは、弁口113aから離れた位置にあり、可動ストッパ部20aも固定ストッパ部から離れた位置状態にある。
【0034】
図7は本実施形態のナットユニットの構成模式図であり、ナットユニット120は接続シート1202とナット1201とを含み、具体的な実施形態として、ナット1201は非金属材料、例えば樹脂材料から射出成形され、具体的に、接続シート1202をインサートとして金型キャビティに配置し、射出成形機を利用して樹脂射出の方式で、樹脂ナット1201を成形させ、接続シート1202の一部はナットで被覆されていない。ナットの材料に対して、PPS改質樹脂、PEEK改質樹脂、又はPTFE改質樹脂などを採用してもよい。ナットユニット120は弁座11に固定接続される。具体的に、接続シート1202の、ナットにより被覆されていない部分を、溶接又はカシメの方式で弁座11に固定し、ナット1201は弁座11の上端開口に圧入されるように、挿着される。
【0035】
ナット1201の外円周には少なくとも1本の凸リブ1201aが設けられ、少なくとも1本の凸リブ1201aはナットの端面まで延伸し、ナットの上端面1201dに突出し、ナット1201の、その上端面から突出する部分をストッパ突起部1201cに定義し、当該ストッパ突起部1201cは電子膨張弁の固定ストッパ部を構成する。図9に示すように、本実施形態において、ナット1201の外縁部には2本の凸リブが設けられ、そのうちの1本の凸リブ1201aはナットの上端面から突出し、ナットの上端面から突出する凸リブはストッパ突起部1201cの少なくとも一部を形成し、他方の凸リブ1201bの上端部は上端面1201dと揃える。ストッパ突起部1201cは電子膨張弁の固定ストッパ部を構成し、ストッパ突起部1201cの、可動ストッパ部20aによる衝突を受け可能である受力面の幅をK、ナットの相対的な上端の厚さをtに定義すると、K>tを満たす。
【0036】
ナット1201は外縁部には、少なくとも1本の凸リブ1201aが設けられ、1本の凸リブ1201aは延びてナットの端面から突出し、ストッパ突起部1201cの一部を形成する。ストッパ突起部1201cを凸リブ1201aの、樹脂ナットに近接する端部に配置し、ストッパ突起部1201cの、ナット本体に対して径方向での突出量(K-t)と、凸リブの、ナット本体に対して径方向での突出量(K-t)とを同様に配置すれば、圧縮金型の構成を簡略化でき、上下脱型には便利である。図7に示すように、ストッパ突起部1201cはナットの端面に沿って上に突起する部分と、凸リブ1201aの、ナットの端面に突出する部分とを含み、前者の、周方向に沿う長さが、後者の、周方向に沿う長さより大きく、後者の、周方向に沿う長さは凸リブ1201aの幅である。また、凸リブとストッパ突起部とは一体で射出成形されることで、ストッパ突起部の強度を増やし、電子膨張弁ストッパ機構の動作寿命を向上させる。特に、凸リブの配置によって、ストッパ突起部の強度とナット本体(上端部に近接する部分)の材料厚さとの関連性を大幅に低減させ、即ち、薄いナット本体の厚さを採用しても、ストッパ機構の強度にひどく影響することなく、このように、樹脂材料の用量コストをさらに低減させる。且つ、一般的に、樹脂ナット基体材料が多く、厚さが大きいほど、射出によって、内部で空気孔が生じる確立も高くなり、本実施形態が提供するナット構成において、ストッパ突起部の強度を保証することを前提として、より少ない樹脂用量を採用して、空気孔発生の可能性を低減させ、樹脂ナットのサイズ精度及びサイズの一致性を高める。
【0037】
ここで、本実施形態において、主にナットの構成を詳しく説明し、それに対応する磁気ローターユニット構成は、磁気ローターユニットの、ナットに向かう一側には、可動ストッパ部として、ナットに設けられる固定ストッパ部に当接可能である突出部が設けられ、ストッパを実現すればよく、当該可動ストッパ部は具体的に、どの構成を採用するかということは、本実施形態の実現に影響していなく、当業者であれば理解すべきのは、当該構成を満たす全ての磁気ローターユニットはいずれも本実施形態に適用されることができる。弁座、弁ニードル、弁軸部などのような部材も、任意の実現可能な構成を採用してもよく、これによって、より多くの電子膨張弁の実施形態を生成する。
【0038】
第3実施形態
以下は図10図14を結合して本出願の第3の実施形態を説明する。
【0039】
説明を便利にするために、本実施形態において、第1実施形態の構成及び機能と基本的に同様である部材に対して同一符号を採用し、ただ簡単に説明し、当業者は第1実施形態の関する説明を参照して理解すればよく、本実施形態は主に、第1実施形態との相違点を詳しく説明する。
【0040】
図10図14を参照し、図10は第3実施形態の電子膨張弁が閉弁状態にある断面模式図であり、図11は第3実施形態の電子膨張弁が開弁状態にある断面模式図であり、図12は第3実施形態のナットユニットの構成模式図であり、図13は第3実施形態の弁軸部とストッパ部材との係合構成模式図であり、図14は第3実施形態の磁気ローターユニットと、弁軸部、弁ニードル及びストッパ部材との係合構成模式図である。
【0041】
電子膨張弁は弁ボディ部材とコイル部材40とを含み、弁ボディ部材は弁座11、接続部材50、及びハウジング30を含み、弁座11、接続部材50、ハウジング30の構成及び係合形態について、第1実施形態の説明を参照すればよい。
【0042】
電子膨張弁は弁座11に固定接続されるナットユニット12を含む。具体的に、ナットユニット12は、固定接続されるナット121と接続シート122とを含む。具体的な実施形態として、ナット121は非金属材料、例えば樹脂材料から射出成形され、具体的に、接続シート122をインサートとして金型キャビティに配置し、射出成形機を利用して樹脂射出の方式で、樹脂ナット121を成形させ、接続シート122の一部はナットで被覆されていない。ナットの材料に対して、PPS改質樹脂、PEEK改質樹脂、又はPTFE改質樹脂などを採用してもよい。ナットユニット12は弁座11に固定接続される。具体的に、接続シート122の、ナットで被覆されていない部分を溶接又はカシメの方式で弁座11に固定し、ナット121は圧入により弁座11の上端開口に挿着される。ナット121はその軸方向に沿って貫通する貫通孔を有し、当該貫通孔の内側壁には、雌ねじ部12bが設けられ、雌ねじ部12bは、弁軸部22の外縁部に設けられる雄ねじ部22cと、ねじ送り機構を形成する。弁軸部22は磁気ローターユニット27に固定接続されるため、磁気ローターの回動に連れて、同期回転できる。磁気ローターユニット27は電磁コイルの電磁力を感知して回動しており、円周方向で磁極を有する磁気ローター271、及び磁気ローター271に固定接続され、又は一体配置された接続板272を含み、接続板272は弁軸部22に固定接続される。一般的に、締まり圧入接続又はカシメ接続を採用し、又は接続板272と弁軸部22とを溶接して接続する。ナット121の天井部の外縁には固定ストッパ部12dが設けられ、固定ストッパ部12dの少なくとも一部はナット121の上端面から突出し、言い換えると、固定ストッパ部12dの少なくとも一部は軸方向で、ナットの環状基体から突出し、本実施形態の図面の固定ストッパ部12dは径方向でも環状基体から突出し、無論、突出しないように配置されてもよい。
【0043】
図14に示すように、磁気ローターユニット27は接続板272によって、弁軸部22に固定接続され、磁気ローターユニットは弁軸部22を回転させ、弁軸部22は弁ニードル21を回転させ、弁ニードル21は弁軸部22に対して、限定された弾性変位範囲内で、軸方向に沿って相対的に移動してもよいし、相対的に回転運動を行ってもよい。弁軸部22と弁ニードル21との係合形態について、第1実施形態の関する説明を参照すればよく、ここで、贅言していない。
【0044】
弁軸部22は略中空筒状を呈する部材であり、大径部221と小径部222とを含む。弁軸部22と、ブッシュ25、ナット12、弁ニードル21との組立関係について、第1実施形態の説明を参照すればよい。
【0045】
電子膨張弁の基本的な原理は以下の通り、コイル40は駆動パルス信号を受信し、周期的に変化する磁場を生成し、磁気ローター27は励起されて回動し、弁軸部22は接続板272に固定接続されるため、磁気ローター27と同期回動し、弁軸部とナットの間のねじ送り機構によって、磁気ローター27が回転運動を行うと同時に、軸方向で移動でき、弁ニードル21を軸方向に移動させ、弁ニードル21の針先調整部21aを、弁口113aに対して近接させ、又は離させ、電子膨張弁流量の線形開閉調整機能を実現する。図10の電子膨張弁は全閉状態のストッパ位置にあり、即ち、弁ニードル21の針先調整部21aは、そのストロークの最も下端にあり、この場合、弁口113aは全閉状態、又は設定した最小の開度状態にある。コイル40は磁気ローターを下に移動させるように駆動し、針先調整部21aが全閉状態又はそのストロークの最も下端位置にある場合、ストッパ機構は磁気ローターユニットの、下向きの運動のストロークに対して位置制限・ストッパを行うように配置される。
【0046】
本実施形態において、弁軸部22に直接又は間接的に固定接続されるストッパ部材33をさらに含む。ここに記載の間接的な接続とは、ストッパ部材33が他の部品によって弁軸部22に固定接続されることを指す。ストッパ部材33は金属板材からプレス、折り曲げられることで形成され、その本体は環状を呈して、少なくとも一部の材料は軸方向に折り曲げられ、可動ストッパ部33aを形成する。具体的に、完全な環状金属板材を任意の位置で切断し、そのうちの1つの端部を軸方向に折り曲げることで、可動ストッパ部33aを形成する。無論、置換可能な形態として、環状ストッパ部材を成形した後、折り曲げなく、別途に溶接などの方式で、可動ストッパ部をストッパ部材に固定し、可動ストッパ部をストッパ部材の軸方向に沿って突出させても、同じように実現できる。
【0047】
位置決めを便利にするために、本実施形態において、弁軸部22は大径部221の外縁には環状の凸リング部223が設けられ、これによって、接続板272は凸リング部223の上面によって位置決めされ、ストッパ部材33の少なくとも一部は環状凸リング部223の下面によって位置決めされ、これによって、弁軸部22で、ストッパ部材33の取付位置を正確に位置決めすることができる。無論、凸リング部223は必ずしも配置されるわけではなく、実際に、治具位置決めの方式でストッパ部材33と弁軸部22との相対位置に対して正確な位置制限を行ってもよい。弁軸部22とストッパ部材33とは溶接、又はカシメなどの他の方式で固定接続されてもよい。ストッパ部材33は弁軸部22に固定接続され、弁軸部22は磁気ローターユニット27に固定接続されるため、ストッパ部材33は磁気ローターユニット27に連れて同期回転する。図10に示すように、電子膨張弁が全閉状態にある場合、又は電子膨張弁の弁ニードル21の針先調整部21aが電子膨張弁に設定された最小開度にある場合、ストッパ部材33における下に折り曲げられた可動ストッパ部33aはナットユニット12の上端に設けられる固定ストッパ部12dと衝突し、磁気ローターユニットに対するストッパ・位置制限を実現する。図11に示すように、磁気ローターユニットが反対方向に回転すると、ストッパ部材33もそれに伴って上向きに変位し、この場合、可動ストッパ部33aは上向きに移動し、固定ストッパ部12dから離脱する。図11は本実施形態電子膨張弁の開け状態の断面図であり、図面の開度位置は約80%の開度にある。この場合、弁ニードル21の針先調整部21aは、弁口113aから離れた位置にあり、可動ストッパ部33aも、固定ストッパ部12dから離脱した位置状態にある。
【0048】
図14に示すように、磁気ローターユニット27は接続板272によって、弁軸部22に固定接続され、磁気ローターユニットは弁軸部22を回転させ、弁軸部22は弁ニードル21を回転させ、弁ニードル21は弁軸部22に対して、限定された弾性変位範囲内で、軸方向に沿って相対的に移動してもよいし、相対的に回転運動を行ってもよい。弁軸部22と弁ニードル21との係合形態について、第1実施形態の関する説明を参照すればよく、ここで、贅言していない。
【0049】
本実施形態が提供する電子膨張弁において、ナット材料はPPS樹脂、又はPEEK樹脂、若しくはPTFE樹脂から射出成形され、樹脂ナットの上端部には、固定ストッパ部が一体で射出成形され、ストッパ部材は金属板材からプレスされることで形成され、部品の加工工程は相対的によく、金属材質のストッパ部材はよりよい耐摩耗性を有し、ストッパ機構の使用寿命を向上させ、製造コストも相対的に低い。
【0050】
第4実施形態
以下、図15図16を結合し、本出願の第4の実施形態を説明する。
【0051】
ここで、本実施形態と第3実施形態との差異は、可動ストッパ部の差異にあるため、本実施形態は主に可動ストッパ部の構成を説明する。他の部品について、第1実施形態及び第3実施形態を参照して理解すればよい。
【0052】
図15図16を参照し、図15は本出願の第4の実施形態が提供する接続板の構成模式図であり、図16は本出願の第4の実施形態が提供する磁気ローターユニットと、弁軸部、弁ニードルなどの部材との係合構成の局所断面図である。図16の方位を基準として、図15は底面視野角の接続板の模式図を示す。本実施形態において、接続板272は金属粉末から圧縮、焼結されることで成形され、大体、中心貫通孔を有する板状構成であり、その中心貫通孔の内壁部2721は弁軸部22に固定接続され、一般的に、締り圧入接続、カシメ接続を採用し、或いは接続板272と弁軸部22とを溶接して接続する。接続板272と弁軸部22との接触面積を増やすために、内壁部2721の高さを適切に大きくしてもよく、これによって、接続板272の縦断面は略L状を呈する。第1実施形態に記載するように、接続板272と磁気ローター271とは射出されるように固定接続され、即ち、接続板272をインサートとして、金型内腔に配置してから、磁気材料を注入し、磁気ローター271を形成し、このように、接続板272の板状外縁部2723は磁気材料で被覆される。接続板272の、弁口方向に向かう一側には可動ストッパ部2722が設けられ、即ち、可動ストッパ部2722は接続板の一側の表面に突出し、具体的に、可動ストッパ部2722と接続板の基体とは、金属粉末から一体で圧縮、焼結されるように成形され、この加工方式は、可動ストッパ部2722の強度を効果的に向上させ、加工が便利であり、ナットの固定ストッパ部と係合するための可動ストッパ部の部品を別途に追加する必要がなく、接続板と一体で製造されることができる。無論、置換可能な製造方法として、金属粉末を採用して金型によってビレットに射出された後、焼結成形されてもよい。
【0053】
磁気ローター271は励起されて回転すると、接続板272、弁軸部22も同期回転し、弁軸部22は、弁ニードル21及び弁軸部の内部に設けられる他の構成部品を回転させる。弁ニードル21は弁軸部22の内孔に嵌着され、弁ニードル21と弁軸部22との間は弾性接続である。弁ニードル21は弁軸部22に対して、限定された弾性変位範囲内で、軸方向に相対的に移動してもよく、相対的に回転運動を行ってもよい。
【0054】
電子膨張弁が全閉状態にある場合、又は電子膨張弁の弁ニードルの針先調整部が電子膨張弁に設定された最小開度にある場合、磁気ローターユニットの下向きの回動のストロークに対して、ストッパ・位置制限を行う必要があり、この場合、接続板272の、下に突出する可動ストッパ部2722は、ナットの上端に設けられる固定ストッパ部12dに当接され、ストッパ・位置制限の作用を実現する。磁気ローターユニットが開弁方向に回動すると、可動ストッパ部2722はローター部材に連れて回転して上に変位し、固定ストッパ部12dから離脱する。
【0055】
第5実施形態
以下は図17図26を結合し、本出願の第5実施形態を説明する。
【0056】
本実施形態は第1実施形態に基づきさらなる改良である。本実施形態において、第1実施形態の構成及び機能と基本的に同じである部材に対して同一符号を採用し、ただ簡単に説明し、当業者は第1実施形態の関する説明を参照して理解すればよい。
【0057】
図17は、第5実施形態の電子膨張弁の全閉状態がストッパ位置にある模式図であり、図18図17におけるI部の拡大図であり、図19図17におけるII部の拡大図であり、図20は第5実施形態の電子膨張弁がばね力除荷点にある際の断面図であり、図21図20におけるIII部の拡大図であり、図22図20におけるIV部の拡大図であり、図23は第5実施形態の電子膨張弁が開け臨界点にある際の断面図であり、図24図23におけるV部の拡大図であり、図25図23におけるVI部の拡大図であり、図26は第5実施形態の電子膨張弁が全開状態にある断面図である。
【0058】
電子膨張弁は弁ボディ部材とコイル部材40とを含み、弁ボディ部材は弁座11、接続部材50、及びハウジング30を含み、弁座11、接続部材50、ハウジング30、ナット12の構成及び係合形態について、第1実施形態の説明を参照すればよい。弁座11は弁口部113、第1接続口部111、及び第2接続口部112を含み、冷媒が第1接続口部111から電子膨張弁に流入し、弁口を介して第2接続口部112に流出する方向を第1流れ方向に定義し、冷媒が第2接続口部112から電子膨張弁に流入し、弁口を介して第1接続口部111に流出する方向を第2流れ方向に定義する。本実施形態は第1流れ方向を例として説明する。
【0059】
電子膨張弁は弁座11に固定接続されるナットユニット12を含む。ナットユニット12は、固定接続されるナット121と接続シート122とを含む。ナット121はその軸方向に沿って貫通する貫通孔を有し、当該貫通孔の内側壁には雌ねじ部12bが設けられ、雌ねじ部12bは、弁軸部22の外縁部に設けられる雄ねじ部22cとねじ送り機構を形成するために用いられる。ナットの内側壁には第1ガイド部12aが設けられ、第1ガイド部12aは雌ねじ部12bの下方に設けられ、弁ニードル21に、円周方向のガイド・センタリング作用を提供でき、弁ニードル21は弁ニードルガイド部21bを含み、即ち、第1ガイド部12aと弁ニードルガイド部21bとは小さな隙間嵌めであり、弁軸部22によって、弁ニードル21はナットの第1ガイド部12aに沿って、回転又は上下変位することができる。ここに記載の第1ガイド部12はナットの内側壁に設けられる1つの部位を指し、弁ニードルガイド部21bは、弁ニードルの外縁部に設けられる1つの部位を指す。ナットの内側壁の相対的な上部には、弁軸部22に円周方向のガイド・センタリング作用を提供できる第2ガイド部12cが設けられる。弁軸部22の外縁部には弁軸ガイド部22bが設けられ、弁軸ガイド部22bと第2ガイド部12cとは小さな隙間嵌めであり、磁気ローターユニットによって、弁軸部22は第2ガイド部12cに沿って回転又は上下変位することができる。以上に記載の第1ガイド部12a、第2ガイド部12cはいずれもナット貫通孔の内壁の一部であり、ナット外縁部の形状及び接続シート122の、ナット外縁部での配置位置は、第1ガイド部及び第2ガイド部の配置に影響しない。
【0060】
ナット121の天井部の外縁には固定ストッパ部12dが設けられ、固定ストッパ部12dの少なくとも一部はナット121の上端面から突出し、磁気ローターユニットに設けられる可動ストッパ部20aと係合し、磁気ローターユニットに対するストッパを実現する。本実施形態の可動ストッパ部20a及び固定ストッパ部12dは第1実施形態と同様であり、無論、可動ストッパ部は完全に、第3実施形態又は第4実施形態の構成を採用でき、固定ストッパ部は完全に、第2実施形態の構成を採用できる。磁気ローターユニットがストロークの最も下端まで下に移動した場合、可動ストッパ部20aは固定ストッパ部12dに当接され、磁気ローターユニットは継続的に回動できず、磁気ローター部材の、下向きの運動のストロークを制御できる。
【0061】
磁気ローターユニット27は電磁コイルの電磁力を感知して回動しており、円周方向で磁極を有する磁気ローター271、及び磁気ローター271に固定接続され、又は一体配置される接続板272を含む。弁軸部22は略中空筒状を呈する部材であり、大径部221と小径部222とを含む。弁軸部22は接続板272に固定接続される。大径部221の外縁部の一部は、磁気ローターユニット27の接続板272に固定接続されるためのローター固定部22aとして形成され、大径部221の外縁部の他の一部は、ナットの第2ガイド部12cに小さな隙間嵌めされるための弁軸ガイド部22bとして形成され、ガイドを実現する。ローター固定部22aは弁軸ガイド部22bの相対的な上方に位置し、弁軸ガイド部22bは大体、磁気ローター271から囲まれた空間内に位置する。小径部222の外縁部には雄ねじ部22cが設けられ、雄ねじ部22cは、ナットに設けられる雌ねじ部12bとねじ送り機構を形成するために用いられる。弁軸部22は第1貫通孔部22e及び第2貫通孔部22dを含み、第1貫通孔部22eは大体、大径部221の内孔部分に対応し、第2貫通孔部22dは大体、小径部222の内孔部分に対応し、このように、第1貫通孔部22eの内径は第2貫通孔部22dの内径より大きく、第1貫通孔部22eと第2貫通孔部22dの間に弁軸段差部22fが形成される。
【0062】
ブッシュ25は弁軸部22に固定接続されており、略中空の筒状を呈して、その少なくとも一部の外縁は第1貫通孔部22eの少なくとも一部の内縁と係合する。弁軸部22の大径部221とブッシュ25とは空間を形成し、圧縮ばね24は当該空間内に位置し、圧縮ばね24の上端部はブッシュ25の底端部に当接され、ここに記載の当接は、直接的な当接であってもよいし、間接的な当接であってもよく、例えば、ばねとブッシュとの間にガスケットを配置することで、間接的な当接を実現する。圧縮ばね24の他端はワッシャ部23に当接される。ワッシャ部23は、その一端が圧縮ばね24に当接され、他端が弁ニードル21に当接される。
【0063】
弁ニードル21は、ブッシュ25、弁軸部22及びナット12によって共同で限定された中心通路に穿設され、圧縮ばね24は弁ニードル21の外縁部の一部の周辺に外嵌される。弁ニードル21全体は棒状を呈し、複数段の異なる外径を有し、弁ニードル21の最も底端は針先調整部21aであり、弁ニードル21は、ナットの第1ガイド部12aに小隙間嵌めされための弁ニードルガイド部21bを含み、磁気ローターの回動過程で、ナットの第1ガイド部12aは、弁ニードル21に円周方向のガイド・センタリング作用を提供する。第1実施形態に類似し、弁ニードルのストローク内で、弁ニードルの外縁には、ナットの第1ガイド部12aとガイド作用を形成するための、滑らかな弁ニードルガイド部21bが設けられるように保証すればよい。弁ニードル21は、ガスケット23に当接されるためのガスケット当接部21eを含み、これによって、ガスケット23が弁ニードルに当接された後、弁ニードルの中心軸線方向に沿って下に変位することがない。弁ニードル21の弁ニードルガイド部の上方には、それぞれ第1軸状部21c及び第2軸状部21dが設けられ、第1軸状部21cの外径は第2軸状部21dの外径より大きいとともに、弁ニードルガイド部における弁ニードルの外径より小さい。このように、第1軸状部21cと第2軸状部21dの間には1つの階段が形成され、当該階段はガスケット当接部21eの1つの具体的な実施例としてもよく、ガスケット23の下端面はガスケット当接部21eに当接され、本実施形態において、ガスケット23の数は2つであり、下側にあるガスケットはガスケット当接部21eに当接され、ガスケット23の上部には圧縮ばね24が取り付けられ、即ち、圧縮ばね24の下端はガスケット23に当接され、圧縮ばね24の上端はブッシュ25の底端に当接される。ガスケット23、圧縮ばね24はいずれも弁軸部22の大径部とブッシュ25によって限定された空間内に収容される。具体的に、組み立てる場合、弁ニードル21は図4の下方から上向きに弁軸部22の中心貫通孔に挿着され、これによって、第1軸状部は弁軸部小径部222の貫通孔内に、貫通するように配置され、互いに運動でき、第2軸状部21dは、ブッシュ25の中心貫通孔に、貫通するように配置されるとともに、ブッシュ25の上端面から突き抜ける。第2軸状部21dの上端部には弁ニードルスリーブ26が外嵌されるように固定され、弁ニードルスリーブ26の外径がブッシュ25の内径より大きいため、弁ニードル21は弁ニードルスリーブ26によって制限され、弁ニードル21は弁ニードルスリーブ26に固定接続された後、ブッシュ25及び弁軸部22の中心貫通孔から下に脱出することなくなる。弁ニードル21と磁気ローターユニット27の間にはフローティング接続を形成し、弁ニードル21は弁軸部22に対して上に運動すると、軸方向で、圧縮ばね24をさらに圧縮でき、限定された範囲内で、弁ニードル21と弁軸部22とは相対移動できる。弁ニードルの第1軸状部21cと弁軸部22の第2貫通孔部22dとは隙間嵌めであり、第2軸状部21dとブッシュ25の中心貫通孔とも隙間嵌めであるため、弁ニードル21は弁軸部22に対しても、円周方向に沿って相対回動できる。
【0064】
ここで、第1実施形態に類似し、弁ニードルガイド部、第1軸状部、第2軸状部はいずれも本技術案に果たす作用に応じて命名され、弁ニードルは図4の3段軸状部を組み合わせて形成されるように、機械的に理解され又は限定されるべきではない。又は、弁ニードル21は段階的な組立形態で製造され、例えば、隣接する2段の間でねじ接続又は溶接を実施する方式を採用する。実際、以上のように、図示の構成は加工を便利にする実施例のみである。
【0065】
弁ニードルスリーブ26の外周には戻しバネ28が外嵌され、戻しバネ28の下端はブッシュ25又は弁軸部22の上端面に当接され、具体的な当接位置は、ブッシュ25と弁軸部22との相対的な位置関係、及び戻しバネ28の直径に応じて決定されてもよい。図4に示すように、ブッシュ25と弁軸部22との先端は揃え、又は基本的に揃えるように配置され、この場合、戻しバネは弁軸部22に当接されるように配置されてもよく、ブッシュ25に当接されるように配置されてもよく、又は弁軸部22及びブッシュ25に同時に当接されるように配置されてもよい。戻しバネ28の高さが弁ニードルスリーブ26とハウジング30の間の距離より大きいため、戻しバネ28は弁ニードルスリーブ26の外周から脱落することない。
【0066】
電子膨張弁のコイル40は駆動パルス信号を受信し、周期的に変化する磁場を生成し、磁気ローター27は励起されて回動し、弁軸部22は接続板272に固定接続されるため、磁気ローター27と同期回動し、弁軸部とナットの間のねじ送り機構によって、磁気ローター27が回転運動を行うと同時に、軸方向で移動でき、弁ニードル21を軸方向に移動させ、弁ニードル21の針先調整部21aを、弁口113aに対して近接させ又は離させ、電子膨張弁流量の線形開閉調整機能を実現する。図17の電子膨張弁は全閉状態のストッパ位置にあり、即ち、弁ニードルの針先調整部21aは、そのストロークの最も下端にあり、弁ニードルは弁口部113に当接され、この場合、弁口113aは全閉状態にある。磁気ローターユニット27は図17の状態から、弁軸部の雄ねじ部22cが上にナット12の雌ねじ部12bから脱出するまで、開弁方向に向かって継続的に上に回転した場合、戻しバネ28の上端はハウジング30の頂壁に既に当接され、戻しバネ28は圧縮された状態にある。この場合、弁軸部とナットとの間のねじ送り機構は既に互いに離脱したため、磁気ローターユニット27は継続的に上に移動しない。閉弁動作を行う必要がある場合、磁気ローターユニット27は回転すると同時に、戻しバネ28の下向きのばね力を受け、これによって、弁軸部22の雄ねじ部22cとナットの雌ねじ部12bとを再びねじ噛合させるように促進し、ねじ送り機構を改めて組み合わせるように確保する。
【0067】
図18図19を参照し、図18図17におけるI部の拡大図であり、図19図17におけるII部の拡大図である。図17は電子膨張弁が全閉状態にあるストッパ位置であり、即ち、可動ストッパ部20aがちょうど、固定ストッパ部12dに衝突して接触する位置であり、この場合、弁ニードル21の針先調整部21aはそのストロークの最も下端にあり、弁ニードルは弁口部113に当接される。図19に示すように、この場合、弁ニードル21は、圧縮ばね24がガスケット23によって図面の下方に伝達するばね力を受け、ばね力は弁ニードル21によって弁口部113における弁ニードルと接触する部位に伝達される。本実施形態はガスケットの数が2つであることに対して説明し、ガスケット23は第1ガスケット231及び第2ガスケット232を含み、図17の図示を基準として、第1ガスケット231は第2ガスケット232の上方に位置するとともに、第2ガスケット232に当接される。置換可能な実施形態として、ガスケットの数は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
【0068】
圧縮ばね24の上端部はブッシュ25の下端部に当接され、圧縮ばねの下端部は第1ガスケット231の上端面に当接され、第2ガスケット232の下端部は弁ニードル21のガスケット当接部21eに当接され、この場合、第2ガスケット232の下端面から、弁軸部22の弁軸段差部22fまで一定の距離kを有し、ここで、第2ガスケット232はさらに、図面の下方に向かって、距離がkである変位量を生成できる。この場合、圧縮ばね24のばね力はガスケット23及び弁ニードル21の伝達によって、最後、弁口部における弁ニードルと接触する密封部位に作用する。
【0069】
弁ニードル21の上端部には弁ニードルスリーブ26が外嵌されるように固定され、弁ニードルスリーブ26の下端部から、ブッシュ25の上端部まで一定の距離hを有し、且つh>kを満たす。また、図19に示すように、本実施形態の弁ニードルスリーブ26の外径はブッシュ25の外径より小さい。当業者が理解できるように、置換可能な形態として、弁ニードルスリーブ26の外径はブッシュ25の外径より大きくされてもよく、この場合、弁軸部22の、軸方向での高さがブッシュ25の高さより大きい場合、弁ニードルスリーブ26はどんな場合でも、ブッシュ25に当接されることなく、下向きに移動する場合、弁軸部22に当接される。この際のhは、弁ニードルスリーブ26の下端部から弁軸部22の上端部までの距離である。
【0070】
図17の状態を始点として、磁気ローターユニット27はステータコイル40の励起駆動によって上向きに回転し、可動ストッパ部20aは回転して固定ストッパ部12dから離脱し始め、ねじ送り機構の作用で、磁気ローターユニット27は弁軸部22とともに、同期に上に変位し、上げられた高さはちょうどkである場合、電子膨張弁はばね力除荷点にある。
【0071】
図20図22を参照し、図20は第5実施形態の電子膨張弁がばね力除荷点にある際の断面図である。図21図20におけるIII部の拡大図である。図22図20におけるIV部の拡大図である。
【0072】
この場合、第2ガスケット232の下端部と弁軸部の弁軸段差部22fとの距離は0であり、即ち、圧縮ばね24のばね力はガスケット23の伝達によって、図17に示す弁ニードル21のガスケット当接部21eに作用することから、図20に示す弁軸部22の弁軸段差部22fに作用するように移転し、即ち、この場合、電子膨張弁は圧縮ばね24のばね力除荷点にあり、弁ニードル21は圧縮ばね24によって伝達されるばね力をもう受けない。図21に示すように、この場合、弁ニードルスリーブ26の下端部から、ブッシュ25の上端部まで、一定の距離を有し、当該距離はh-kである。無論、弁ニードルスリーブ26の外径が、ブッシュ25の外径より大きくされた場合、弁ニードルスリーブ26の下端部から弁軸部22の上端部まで、h-kである一定の距離を有する。
【0073】
図17の全閉状態から、図20のばね力除荷点状態まで、弁軸部22及び磁気ローターユニット27の上向きの変位量はkであり、弁ニードル21の上向きの変位量は0である。
【0074】
図20を基準として、磁気ローターユニット27は、ステータコイル40の励起駆動によって継続的に上に回転し、ねじ送り機構のよじ登りの変換作用のため、磁気ローターユニット27は弁軸部22とともに、継続的に、同期に上に変位し、上げられた高さがh-kである場合、電子膨張弁は開け臨界点にある。
【0075】
図23~25を参照し、図23は第5実施形態の電子膨張弁が開け臨界点にある際の断面図である。図24図23におけるV部の拡大図である。図25図23におけるVI部の拡大図。この場合、弁ニードル21はちょうど弁口部113と接触する状態にあり、又は、弁ニードル21は継続的に上に変位すれば、弁口部113から離脱できる。この場合、第2ガスケット232の下端部は弁軸部22の弁軸段差部22fに当接され、圧縮ばね24のばね力はガスケット23の伝達によって、弁軸段差部22fに作用する。図24に示すように、この場合、弁ニードルスリーブ26の下端部からブッシュ25の上端部までの距離は0であり、即ち、図20から図23までの状態において、弁軸部22とローターとの、上向きの同期変位はh-kである。この場合、弁ニードル21は圧縮ばね24によって伝達されるばね力をもう受けなく、ばね力は弁ニードル21から既に除荷され、弁ニードル21の、弁軸部22に対する回転運動の摩擦力は著しく小さくなる。即ち、弁ニードルが弁口部に対して接触・離脱する瞬間に、弁ニードル21は圧縮ばね24のばね力をもう受けないため、弁ニードルと弁口部の間の相対回動による摩擦衝撃力を小さくして、両者の接触部位の摩耗を減少させ、電子膨張弁の使用寿命を向上させる。
【0076】
図17の全閉状態から図23の開け臨界点状態まで、弁軸部22と磁気ローターユニット27との上向きの変位量はhであり、弁ニードル21の上向きの変位量は0である。
【0077】
図26を参照し、図26は第5実施形態の電子膨張弁の全開状態の断面図である。この場合、弁ニードル21は既に弁口部113から離れ、図23図26の動作過程で、即ち、電子膨張弁が開け臨界点から最大開度までの往復動作の過程で、弁ニードル21は弁軸部22に連れて軸方向の昇降運動を同期に行って、弁ニードル21は圧縮ばね24のばね力を常に受けず、これによって、弁ニードル21と弁軸部22の間の相対的な回転による摩擦力を低減させ、弁ニードルガイド部21bとナットの第1ガイド部12aの間の摩耗を減少させ、電子膨張弁の使用寿命を向上させる。図23の開け臨界点から、図26の全開状態まで、弁ニードル21と弁軸部22との、軸方向での相対位置はそのままに保持される。
【0078】
電子膨張弁は図20のばね力除荷点から図23の開け臨界点状態に移転し、弁軸部22と磁気ローターユニット27との上向きの変位量はh-kであり、弁ニードル21の上向きの変位量は0である。電子膨張弁は図17の全閉状態から図26の全開状態まで、弁軸部22と磁気ローターユニット27との上向きの変位量はLであり、弁ニードル21の上向きの変位量はL-hである。
【0079】
また、本実施形態において、第1ガスケット及び第2ガスケットは何れも板状を呈し、弁軸部の第2貫通孔部の底面(即ち、弁軸段差部)も平面状を呈するため、図面におけるh、kの符号も、2つの平面の間の、軸方向での距離として示されるが、実際、ガスケット又は第2貫通孔部の接触部位は2つの平面の接触に限定されず、いろんな変更を行ってもよく、例えば、2つの斜面の軸方向での接触、又は他の不規則形状の接触に変更してもよく、この場合、h、kを2つの部材の、軸方向での変位差として理解すればよい。
【0080】
ここで、第5実施形態は第1流れ方向を例として説明し、第1接続口部の流体圧力は第2接続口部の流体圧力より大きいため、電子膨張弁の弁ニードルは上記の各状態で、流体媒体の下向きの差圧力を常に受けている。
【0081】
図26のローター部材の状態で、弁ニードル21は圧縮ばね24によるばね力の作用を受けず、第1接続口部の流体と第2接続口部の流体とは圧力差を具備しない場合、弁ニードル21は、その自体重力の作用のみを受け、即ち、弁ニードル21は弁ニードルスリーブ26に固定接続された後、弁ニードル21は圧縮ばね24によるばね力作用を受けない状態で、弁軸部22に対してその軸方向に沿って、一定の可動隙間をさらに有し、その隙間サイズは、図25の隙間と同様であり、h-kである。
【0082】
本実施形態が提供する電子膨張弁において、開けから閉じ状態まで、弁ニードルと弁口部とが密封して接触する瞬間、及び閉じから開け状態まで、弁ニードルと弁口部とが離脱する瞬間に、圧縮ばねのばね力は弁ニードルに付加されず、両者の密封部位の相対回動による摩擦衝撃力を低減させ、接触部位の摩耗を減少させ、電子膨張弁の使用寿命を向上させる。電子膨張弁の、最小開度から最大開度までの往復動作過程で、圧縮ばねのばね力は常に、弁ニードルに付加されていないため、弁ニードルと弁軸部の間の回転摩擦力を低減させ、弁ニードルガイド部とナットの間の摩耗を減少させ、電子膨張弁の使用寿命を向上させる。
【0083】
第6実施形態
以下、図27を結合し、本出願の第6実施形態を説明する。
【0084】
以上の5つの実施形態において、電子膨張弁の第1接続口部には第1接続管10bが接続され、第2接続口部には第2接続管10aが接続され、即ち、電子膨張弁は接続管の形式で、冷凍システムに接続される。実際には、上記実施形態の電子膨張弁は多くの分野に適用され、電子膨張弁と冷凍システムとの間は接続管による接続方式に限定されていない。例えば、カーエアコンなどのような、迅速な修理可能を必要とする場合に適用されると、第1接続管及び第2接続管の構成を採用しなく、弁座を直接的に、複数の通路が集積された一体型弁ボディに固定接続し、例えば、フランジ密封接続の方式を採用する。
【0085】
図27を参照し、図27は本発明の第6実施形態の電子膨張弁の構成模式図である。本実施形態は電子膨張弁がカーエアコンシステムに適用される実施例である。弁座11は溶接によって接続部材51aに固定され、全体として弁ボディ80に固定接続される。接続部材51aは適応的に、弁ボディに接続されることに適する形状に配置されてもよい。具体的に、接続部材51aはフランジ密封接続の方式で、弁ボディ80に固定接続され(図示せず)、例えば、接続部材の円盤板状部位にねじ穴を配置し、ねじ接続するように、接続部材を弁ボディに固定接続する。密封性能を保証するために、接続部材及び弁ボディの前、第1密封部材803を配置する。また、弁座11と弁ボディ80の間には第2密封部材804が設けられ、組立を完成させた後、接続部材51及び弁座11は弁ボディ80と固定接続を実現し、よい密封性能を保持する。
【0086】
弁ボディ80は金属から切削加工を行うことで形成され、第1接続口端801及び第2接続口端802を形成し、第1接続口端801及び第2接続口端802は空調システムの他の部材に接続される。無論、第1接続口端801及び第2接続口端802の構成は図27に限定されず、システムのニーズに応じて、異なる配置を行ってもよい。このように、取り外して修理しようとすると、電子膨張弁の弁座及び接続部材を弁ボディから便利に分離させる。
【0087】
ここで、本明細書に言及された上、下、左、右などの方位名詞はいずれも明細書の図面を基準として、記載を便利にするために導入され、及び部材名称における「第1」、「第2」などの序数詞も部材の何れかの順番に対する何れかの限定ではなく、記載を便利にするために導入され、また、上記実施例が提供する各部品の間のいくつかの部位の機能は同様であるため、本明細書はこれらの部位に対して統一に命名する。以上、関する技術案が提供する電子膨張弁を詳しく紹介し、本明細書は具体的な実施例を利用して記載し、以上の実施例の説明は、本発明に対する何れかの形式面での限定ではなく、ただ本発明の方法及びその中心思想を理解するためのものである。
図1
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