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特許7483059デフォルトゲートウェイ管理方法、ゲートウェイマネージャ、サーバーおよび記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-02
(45)【発行日】2024-05-14
(54)【発明の名称】デフォルトゲートウェイ管理方法、ゲートウェイマネージャ、サーバーおよび記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/50 20060101AFI20240507BHJP
【FI】
G06F9/50 150Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022576081
(86)(22)【出願日】2021-03-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-06
(86)【国際出願番号】 CN2021082149
(87)【国際公開番号】W WO2021248972
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】202010526414.3
(32)【優先日】2020-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】姚軍利
【審査官】田中 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111064781(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0286833(US,A1)
【文献】特開2007-181239(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 9/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲートウェイマネージャによって実行されるデフォルトゲートウェイ管理方法であって、
デフォルトゲートウェイ請求要求に応答して、目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルを検出し、前記目標属性ラベルは、前記目標アプリケーションコンテナの属性ラベルと、前記目標アプリケーションコンテナが所属するユーザの属性ラベルと、前記目標アプリケーションコンテナが所属するグループの属性ラベルと、のうちの少なくとも1つを含むことと、
前記目標属性ラベルが存在する場合ゲートウェイリソースプールにおいて前記目標属性ラベルが設定されたデフォルトゲートウェイプールを目標デフォルトゲートウェイプールとすることと、
前記目標デフォルトゲートウェイプールから前記目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てることと、を含む、
デフォルトゲートウェイ管理方法。
【請求項2】
前記目標属性ラベルが存在しない場合、または前記目標属性ラベルが存在するものの、前記ゲートウェイリソースプールにおいて前記目標属性ラベルが設定された目標デフォルトゲートウェイプールが存在しない場合、前記ゲートウェイリソースプールにおける所定の共通デフォルトゲートウェイを前記目標アプリケーションコンテナに割り当てることをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記目標デフォルトゲートウェイプールから前記目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てた後に、
前記目標アプリケーションコンテナに割り当てられたデフォルトゲートウェイを要求応答情報、コンテナ注釈またはコンテナラベルとして前記目標アプリケーションコンテナのコンテナゲートウェイアロケータに送信すること、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記目標デフォルトゲートウェイプールから前記目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てることは、
前記目標デフォルトゲートウェイプールに割当ポリシーが設定されていない場合、前記目標デフォルトゲートウェイプールから1つの使用可能なゲートウェイをランダムに選択して前記目標アプリケーションコンテナに割り当てることと、
前記目標デフォルトゲートウェイプールに割当ポリシーが設定されている場合、設定された割当ポリシーに基づき、前記目標デフォルトゲートウェイプールから1つの使用可能なゲートウェイを選択して前記目標アプリケーションコンテナに割り当てることと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
設定された割当ポリシーに基づき、前記目標デフォルトゲートウェイプールから1つの使用可能なゲートウェイを選択して前記目標アプリケーションコンテナに割り当てることは、
ポーリングポリシーに基づき、前記目標デフォルトゲートウェイプールから1つの使用可能なゲートウェイを選択して前記目標アプリケーションコンテナに割り当てること、或いは、
前記目標デフォルトゲートウェイプールから1つの割り当てられ回数が最も小さい使用可能なゲートウェイを選択して前記目標アプリケーションコンテナに割り当てること、或いは、
前記目標デフォルトゲートウェイプールから1つの使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイを決定し、前記使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイの使用可能な帯域幅が前記目標アプリケーションコンテナに必要な帯域幅よりも大きいと、前記使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイを前記目標アプリケーションコンテナに割り当てること、を含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルを検出することは、
前記デフォルトゲートウェイ請求要求から前記目標アプリケーションコンテナのコンテナ識別子を取得すること、
前記コンテナ識別子に基づき、前記目標アプリケーションコンテナに属性ラベルが設定されているか否かを問い合わせること、
前記目標アプリケーションコンテナに属性ラベルが設定されていると問い合わせたことに応答して、前記目標アプリケーションコンテナに設定された属性ラベルを前記目標属性ラベルとすること、
前記目標アプリケーションコンテナに属性ラベルが設定されていないと問い合わせたことに応答して、前記目標アプリケーションコンテナの所属ユーザに属性ラベルが設定されているか否かを問い合わせること、
前記所属ユーザに属性ラベルが設定されていると問い合わせたことに応答して、前記所属ユーザに設定された属性ラベルを前記目標属性ラベルとすること、
前記所属ユーザに属性ラベルが設定されていないと問い合わせたことに応じて、前記目標アプリケーションコンテナの所属グループに属性ラベルが設定されているか否かを問い合わせること、
前記所属グループに属性ラベルが設定されていると問い合わせたことに応答して、前記所属グループに設定された属性ラベルを前記目標属性ラベルとすることと、
前記所属グループに属性ラベルが設定されていないと問い合わせたことに応答して、前記目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルが存在しないことを検出することと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ゲートウェイリソースプールにおける複数のデフォルトゲートウェイの作動状態を監視すること、
デフォルトゲートウェイの作動状態が異常となる場合、作動状態が異常となるデフォルトゲートウェイを使用不可に標識することと、
使用不可に標識されたデフォルトゲートウェイが正常に恢復した場合、正常に恢復したデフォルトゲートウェイを使用可能に標識することと、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ゲートウェイリソースプールにおける割り当てられたデフォルトゲートウェイに関連付けられたアプリケーションコンテナの活動性を監視することと、
関連付けられたアプリケーションコンテナの削除または作動異常が存在する場合、削除されまたは作動異常となっているアプリケーションコンテナの、前記ゲートウェイリソースプールにおいて援用したデフォルトゲートウェイをリリースすることと、をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ゲートウェイリソースプールに対して管理操作を行うことをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ゲートウェイリソースプールに対して管理操作を行うことは、
前記ゲートウェイリソースプールにデフォルトゲートウェイプールを新規追加すること、
前記ゲートウェイリソースプールにおける特定のデフォルトゲートウェイプールを問い合わせること、
前記ゲートウェイリソースプールのデフォルトゲートウェイプールリストを生成すること、
前記ゲートウェイリソースプールからデフォルトゲートウェイプールを削除すること、
前記ゲートウェイリソースプールにおけるデフォルトゲートウェイプールからデフォルトゲートウェイをログアウトすること、
前記ゲートウェイリソースプールにおけるデフォルトゲートウェイプールに対して属性ラベルを添加すること、
前記ゲートウェイリソースプールにおけるデフォルトゲートウェイプールに対して属性ラベルを削除すること、及び
前記ゲートウェイリソースプールにおけるデフォルトゲートウェイプールに対してデフォルトゲートウェイの割当ポリシーを設定すること、のうちの少なくとも1つを含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
デフォルトゲートウェイ請求要求に応答して、目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルを検出し、前記目標属性ラベルは、前記目標アプリケーションコンテナの属性ラベルと、前記目標アプリケーションコンテナが所属するユーザの属性ラベルと、前記目標アプリケーションコンテナが所属するグループの属性ラベルと、のうちの少なくとも1つを含むように構成された検出モジュールと、
前記検出モジュールが前記目標属性ラベルが存在することを検出した場合、ゲートウェイリソースプールにおいて前記目標属性ラベルが設定されたデフォルトゲートウェイプールを目標デフォルトゲートウェイプールとし、前記目標デフォルトゲートウェイプールから前記目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てるように構成された割当モジュールと、を備える、
ゲートウェイマネージャ。
【請求項12】
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプログラムを記憶するように構成された記憶装置と、を備えるサーバーであって、
前記少なくとも1つのプログラムが前記少なくとも1つのプロセッサに実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサは、請求項1~10のいずれか一項に記載のデフォルトゲートウェイ管理方法を実現する、
サーバー。
【請求項13】
コンピュータが読み取り可能に記憶するように構成される記憶媒体であって、
少なくとも1つのプログラムが記憶され、
前記少なくとも1つのプログラムがプロセッサに実行されると、請求項1~10のいずれか一項に記載のデフォルトゲートウェイ管理方法を実現する、
記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、通信技術分野に関し、たとえば、デフォルトゲートウェイ管理方法、ゲートウェイマネージャ、サーバーおよび記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテナに基づくアプリケーションサービス実装は、展開がシンプルであり、多環境をサポートし、スタートが快速であり、サービス編成可能であり、遷移しやすく、弾性伸縮可能であるなどの利点を備えるので、アプリケーションサービスを実行するコンテナが仮想マシンに対してより軽量化となっている。コンテナ編成管理エンジンは、実際の実行状態に基づいてコンテナの実行位置または実行数を動的に調整することができるため、コンテナの変化は、コンテナネットワークリソースに対する請求およびリリースをトリガーする可能性がある。コンテナクラウド内部ネットワークの変化が外部に対する影響を低減させるために、一般的に、コンテナ同士は、内部ネットワークに基づいて通信することで、外部ネットワークと隔離する。コンテナ内のサービスは、外部ネットワークにおけるサービスをアクセスする必要があると、デフォルトゲートウェイによってアクセスする必要がある。関連技術において、コンテナのデフォルトゲートウェイは、通常、コンテナが所在するクラウド環境のコモンデフォルトゲートウェイとして構成されている。即ち、複数のコンテナがともに1つのコモンデフォルトゲートウェイを使用するので、コンテナがクラウドアウトサービス(out-of-cloud service)をアクセスすると、クラウドアウトサービスが該コモンデフォルトゲートウェイのインターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)に基づいてコンテナに含まれたサービスの識別子を識別することができないことで、ファイアウォールに対してルールを設定することができない。それと同時に、クラウド環境における他のデフォルトゲートウェイがアイドルされるので、リソースの浪費を引き起こしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、デフォルトゲートウェイ管理方法、ゲートウェイマネージャ、サーバーおよび記憶媒体を提供する。
【0004】
本願は、デフォルトゲートウェイ請求要求に応答して、目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルを検出することと、前記目標属性ラベルが存在し、且つゲートウェイリソースプールにおいて前記目標属性ラベルが設定された目標デフォルトゲートウェイプールが存在する場合、前記目標デフォルトゲートウェイプールから前記目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てることと、を含むデフォルトゲートウェイ管理方法を提供する。
【0005】
本願は、デフォルトゲートウェイ請求要求に応答して、目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルを検出するように構成された検出モジュールと、前記検出モジュールが前記目標属性ラベルの存在を検出し、且つゲートウェイリソースプールにおいて前記目標属性ラベルが設定された目標デフォルトゲートウェイプールが存在する場合、前記目標デフォルトゲートウェイプールから前記目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てるように構成された割当モジュールと、を備えるゲートウェイマネージャをさらに提供する。
【0006】
本願は、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプログラムが記録されている記憶装置と、を含むサーバーであって、前記1つまたは複数のプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサにより実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサは、上述したデフォルトゲートウェイ管理方法を実現する、サーバーをさらに提供する。
【0007】
本願は、コンピュータが読み取り可能に記憶するように構成された、1つまたは複数のプログラムが記憶されている記憶媒体であって、前記1つまたは複数のプログラムが1つまたは複数のプロセッサにより実行されると、上述したデフォルトゲートウェイ管理方法を実現する記憶媒体、をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本願の実施例に係るデフォルトゲートウェイ管理方法のフローチャートである。
図2】本願の実施例に係る別のデフォルトゲートウェイ管理方法のフローチャートである。
図3】本願の実施例に係るまた別のデフォルトゲートウェイ管理方法のフローチャートである。
図4】本願の実施例に係るさらに別のデフォルトゲートウェイ管理方法のフローチャートである。
図5】本願の実施例に係るゲートウェイマネージャの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を結び付けて、本願に係るデフォルトゲートウェイ管理方法、ゲートウェイマネージャ、サーバーおよび記憶媒体について説明する。
【0010】
以下は、図面を参照しながら、例示的な実施例を説明するが、前記例示的な実施例は、異なる形態で具現化されてもよく、本願に記載される実施例を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0011】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本願を制限することを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形「1つ」及び「該」は、文脈によって特に明示的に示されない限り、複数形を含むことを意図している。また、本明細書で用語「含む」及び/又は「から製造される」が使用される場合、前記特徴、全体、ステップ、操作、素子、及び/又は構造要素が存在することが指定されるが、1つ又は複数の他の特徴、全体、ステップ、操作、素子、構造要素、及び/又はそれらの組み合わせの存在又は追加を排除するものではない。
【0012】
本明細書において第1、第2などの用語を用いて複数種の素子/指令/要求を説明するが、これらの素子/指令/要求は、これらの用語に限定されるべきではない。これらの用語は、1つの素子素子/指令/要求と他の素子素子/指令/要求を区別するためのものに過ぎない。
【0013】
特に限定されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的及び科学的な用語を含む)は、当業者が通常理解するものと同じ意味を有する。また、一般的な辞書で定義されているような用語は、関連技術及び本願の文脈における意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に限定されない限り、理想的又は過度に形式的な意味を有すると解釈されないことも理解される。
【0014】
図1は、本願の実施例に係るデフォルトゲートウェイ管理方法のフローチャートである。該方法は、ゲートウェイマネージャを実行本体とする。該ゲートウェイマネージャは、クラウドプラットフォームに展開されており、クラウドプラットフォームに展開されたコンテナに対してデフォルトゲートウェイを割り当てるように構成される。
【0015】
図1に示すように、該方法は、以下を含む。
【0016】
ステップS101:デフォルトゲートウェイ請求要求に応答して、目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルを検出する。
【0017】
本願において、目標アプリケーションコンテナがスタートすると、目標アプリケーションコンテナがコンテナゲートウェイアロケータへ、デフォルトゲートウェイ請求要求を送信し、コンテナゲートウェイアロケータがデフォルトゲートウェイ請求要求を受信した後、該デフォルトゲートウェイ請求要求をゲートウェイマネージャに送信して、ゲートウェイマネージャが目標アプリケーションコンテナに対してデフォルトゲートウェイの割り当てを行う。一部の実施例において、デフォルトゲートウェイ請求要求は、目標アプリケーションコンテナにより直接的にゲートウェイマネージャに送信されてもよい。その際に、コンテナゲートウェイアロケータは、実際に、アプリケーションコンテナの1つの機能モジュールとして構成される。
【0018】
ゲートウェイマネージャは、デフォルトゲートウェイ請求要求を受信した後、該目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルを検出する。本願において、各々のアプリケーションコンテナは、クラウドプラットフォームに展開された際に、自身の情報をクラウドプラットフォームに送信して記憶する。該情報に、アプリケーションコンテナの識別子、およびアプリケーションコンテナに関連する属性ラベルが含まれる。アプリケーションコンテナに関連する属性ラベルに、コンテナ自身の属性ラベル、コンテナ所属ユーザの属性ラベル、およびコンテナ所属グループの属性ラベルなどが含まれる。各々のアプリケーションコンテナの上記属性ラベルは、すべて存在することではなく、アプリケーションコンテナの各々の属性ラベルは、ユーザにより展開される時に、実際のニーズに応じて設定される。
【0019】
ステップS102:目標属性ラベルが存在し、且つゲートウェイリソースプールにおいて目標属性ラベルが設定された目標デフォルトゲートウェイプールが存在すれば、目標デフォルトゲートウェイプールから目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てる。
【0020】
ゲートウェイリソースプールは、ゲートウェイマネージャにおいて所定のリソースプールである。該ゲートウェイリソースプールに複数のデフォルトゲートウェイプールが設定されている。各々のデフォルトゲートウェイプールに少なくとも1つのゲートウェイが設定されており、アプリケーションコンテナに割り当てられて用いられるように構成される。各々のデフォルトゲートウェイプールには属性ラベルが設定されてもよい。デフォルトゲートウェイプールに設定された属性ラベルは、アプリケーションコンテナの属性ラベルに対応する。ここで言及されたアプリケーションコンテナの属性ラベルとは、アプリケーションコンテナ自身において設定された属性ラベル、またはアプリケーションコンテナの所属ユーザに設定された属性ラベル、またはアプリケーションコンテナの所属グループに設定されたラベルを指す。
【0021】
ステップS102において、ゲートウェイマネージャが目標アプリケーションコンテナの属性ラベルを検出した後、ゲートウェイリソースプールにおいて目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルが設定されたデフォルトゲートウェイプールが存在するか否かを検出し、該デフォルトゲートウェイプールを目標デフォルトゲートウェイプールとし、前記目標デフォルトゲートウェイプールが存在することを検出した後、該目標デフォルトゲートウェイプールから目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てる。
【0022】
目標デフォルトゲートウェイプールからデフォルトゲートウェイを選択する場合、所定の割当ポリシーに基づいて実現することができる。該割当ポリシーは、実際のニーズに応じてゲートウェイマネージャにおいて予め設定されてもよい。目標デフォルトゲートウェイプールに割当ポリシーが設定されていれば、設定された割当ポリシーに基づき、目標デフォルトゲートウェイプールから1つの使用可能なゲートウェイを選択して目標アプリケーションコンテナに割り当て、目標デフォルトゲートウェイプールに割当ポリシーが設定されていなければ、目標デフォルトゲートウェイプールから1つの使用可能なゲートウェイをランダムに選択して目標アプリケーションコンテナに割り当てる。
【0023】
割当ポリシーの実現形態として、ステップS102は、ポーリングポリシーに基づき、目標デフォルトゲートウェイプールから1つの使用可能なゲートウェイを選択して目標アプリケーションコンテナに割り当てることを含む。例えば、ポーリングポインタに基づき、目標デフォルトゲートウェイプールの使用可能なゲートウェイリストから、1つの使用可能なゲートウェイを選択して目標デフォルトゲートウェイプールに割り当てる。
【0024】
割当ポリシーの別の実現形態として、ステップS102は、目標デフォルトゲートウェイプールから1つの割り当てられ回数が最も小さい使用可能なゲートウェイを選択して目標アプリケーションコンテナに割り当てることを含んでもよい。例えば、目標デフォルトゲートウェイプールにおける各々のゲートウェイに対して割り当てられ回数が記録されているので、使用可能なゲートウェイリストから1つの割り当てられ回数が最も小さい使用可能なゲートウェイを選択して目標アプリケーションコンテナに割り当てると同時に、選択された使用可能なゲートウェイの割り当てられ回数に1を加算する。
【0025】
割当ポリシーのまた別の実現形態として、ステップS102は、目標デフォルトゲートウェイプールから、1つの使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイを決定し、該使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイの使用可能な帯域幅が目標アプリケーションコンテナに必要な帯域幅よりも大きければ、該使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイを目標アプリケーションコンテナに割り当てることを含んでもよい。例えば、デフォルトゲートウェイプールにおける各々のゲートウェイは登録する時にいずれもゲートウェイの使用可能な帯域幅情報、例えば1G、10G、100Gなどを提供する。アプリケーションコンテナは、デフォルトゲートウェイを請求する時に、外部ネットワークをアクセスすることに必要な帯域幅情報、例えば100M、1000Mなどを携帯する。目標デフォルトゲートウェイプールの使用可能なゲートウェイリストから使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイを決定し、該使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイの使用可能な帯域幅と目標アプリケーションコンテナに必要な帯域幅とを比較する。該使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイの使用可能な帯域幅が目標アプリケーションコンテナに必要な帯域幅よりも大きければ、該使用可能な帯域幅が最も大きい使用可能なゲートウェイを目標アプリケーションコンテナに割り当てる。
【0026】
上記例示するような3種の割当ポリシーの形態は、例示的なものに過ぎず、本願の技術案を制限するためのものではない。本願の実施例において、ステップS102において、他の割当ポリシーが用いられてもよいため、ここで繰り返し説明しない。
【0027】
本願の実施例に係るデフォルトゲートウェイ管理方法では、アプリケーションコンテナがスタートすると、アプリケーションコンテナがデフォルトゲートウェイ請求要求を送信し、ゲートウェイマネージャがデフォルトゲートウェイ請求要求を受信した後、アプリケーションコンテナの属性ラベルに基づき、所定の、アプリケーションコンテナの属性ラベルに対応するデフォルトゲートウェイプールから1つのゲートウェイを該アプリケーションコンテナのデフォルトゲートウェイとして選択する。関連技術と比べると、本願に係るデフォルトゲートウェイ管理方法では、各々のアプリケーションコンテナに割り当てられたデフォルトゲートウェイは、アプリケーションコンテナに対応する専属のデフォルトゲートウェイであることで、アプリケーションコンテナがクラウドアウトサービスをアクセスする時、クラウドアウトサービスは、アプリケーションコンテナのデフォルトゲートウェイに対応するソースIPによってアプリケーションコンテナ内のサービスの識別子を識別することができ、さらにクラウドアウトサービスがファイアウォールのルールを設定しやすい。それと同時に、異なるアプリケーションコンテナの外アクセス出口が分離することで、データトラフィック負荷のバランスを実現し、クラウドプラットフォームにおけるゲートウェイリソースの使用率を向上させることができる。
【0028】
図1に示すように、一部の実施例において、目標アプリケーションコンテナには、目標属性ラベル(自身の属性ラベル、所属ユーザの属性ラベルおよび所属グループの属性ラベルを含む)が設定されておらず、または、目標アプリケーションコンテナに目標属性ラベルが存在するものの、ゲートウェイリソースプールに該目標属性ラベルが設定された目標デフォルトゲートウェイプールが存在しない。その際に、図1におけるステップS102’のように、ゲートウェイリソースプールにおける所定の共通デフォルトゲートウェイを直接的に該目標アプリケーションコンテナに割り当てることができる。
【0029】
図2は、本願に係る別のデフォルトゲートウェイ管理方法のフローチャートである。図2に示すように、本実施例に係るデフォルトゲートウェイ管理方法は、図1に示すような実施例を基に、ステップS102およびステップS102’の後に、以下をさらに含む。
【0030】
ステップS103:目標アプリケーションコンテナに割り当てられたデフォルトゲートウェイを要求応答情報、コンテナ注釈またはコンテナラベルとして目標アプリケーションコンテナのコンテナゲートウェイアロケータに送信する。
【0031】
ゲートウェイマネージャが目標アプリケーションコンテナの目標デフォルトゲートウェイを決定した後、目標デフォルトゲートウェイを目標アプリケーションコンテナのコンテナゲートウェイアロケータに送信して、コンテナゲートウェイアロケータが該目標デフォルトゲートウェイを目標アプリケーションコンテナのデフォルトゲートウェイとして設定する。本実施例において、ゲートウェイマネージャは、目標アプリケーションコンテナに割り当てられたデフォルトゲートウェイを、要求応答情報、コンテナ注釈またはコンテナラベルとして目標アプリケーションコンテナのコンテナゲートウェイアロケータに送信し、実際の適用において他としてデフォルトゲートウェイを送信してもよい。
【0032】
図3は、本願の実施例に係るまた別のデフォルトゲートウェイ管理方法のフローチャートである。図3に示すように、本実施例に係るデフォルトゲートウェイ管理方法では、図1に示す実施例を基に、ステップS101は、以下のステップを含む。
【0033】
ステップS1011:デフォルトゲートウェイ請求要求から目標アプリケーションコンテナのコンテナ識別子を取得する。
【0034】
ステップS1012:コンテナ識別子に基づき、目標アプリケーションコンテナに属性ラベルが設定されているか否かを問い合わせる。
【0035】
目標アプリケーションコンテナに属性ラベルが設定されていると問い合わせた場合、ステップS1013を実行し、目標アプリケーションコンテナに属性ラベルが設定されていないと問い合わせた場合、ステップS1014を実行する。
【0036】
ステップS1013:目標アプリケーションコンテナに設定された属性ラベルを目標属性ラベルとする。
【0037】
ステップS1014:目標アプリケーションコンテナの所属ユーザに属性ラベルが設定されているか否かを問い合わせる。
【0038】
所属ユーザに属性ラベルが設定されていると問い合わせた場合、ステップS1015を実行し、所属ユーザに属性ラベルが設定されていないと問い合わせた場合、ステップS1016を実行する。
【0039】
ステップS1015:所属ユーザに設定された属性ラベルを目標属性ラベルとする。
【0040】
ステップS1016:目標アプリケーションコンテナの所属グループに属性ラベルが設定されているか否かを問い合わせる。
【0041】
所属グループに属性ラベルが設定されていると問い合わせた場合、ステップS1017を実行し、所属グループに属性ラベルが設定されていないと問い合わせた場合、ステップS1018を実行する。
【0042】
ステップS1017:所属グループに設定された属性ラベルを目標属性ラベルとする。
【0043】
ステップS1018:目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルが存在しないことを検出する。
【0044】
本実施例において、目標アプリケーションコンテナの属性ラベルを検出すると、まず目標アプリケーションコンテナ自身において設定された属性ラベルが存在するか否かを検出する。目標アプリケーションコンテナに設定された属性ラベルが存在しないことを検出したと、再度と順次に目標アプリケーションコンテナの所属ユーザに設定された属性ラベルが存在するか否か、および目標アプリケーションコンテナの所属グループに設定された属性ラベルが存在するか否かを検出することで、目標アプリケーションコンテナの特徴を代表する属性ラベルを最終に決定することができる。
【0045】
例を挙げて説明すると、本願において、計画上で、異なる属性ラベルは、異なるアクセス外部ネットワークソースIPグループを代表する。例えば、1つのメーカーAのデフォルトゲートウェイプール(Gate Way Pool、GWP)-Aを作成し、その中にIP-A1、IP-A2およびIP-A3の3つのIPアドレスをそれぞれ添加し、デフォルトゲートウェイプールGWP-Aに属性ラベルgwtype=Aを添加する。メーカーAのアカウントに属性ラベルgwtype=Aを添加すれば、メーカーAのすべてのアプリケーションコンテナがIP-A1、IP-A2、IP-A3からデフォルトゲートウェイを割当て、メーカーAの1つのアプリケーションコンテナのみに属性ラベルgwtype=Aを添加すれば、属性ラベルが添加されたコンテナしかIP-A1、IP-A2、IP-A3からデフォルトゲートウェイを割り当てることができない。
【0046】
図4は、本願の実施例に係るさらに別のデフォルトゲートウェイ管理方法のフローチャートである。図4に示すように、本実施例に係るデフォルトゲートウェイ管理方法は、図1に示す実施例を基に、さらに以下を含む。
【0047】
ステップS104:ゲートウェイリソースプールにおける複数のデフォルトゲートウェイの作動状態を監視する。
【0048】
本実施例において、ゲートウェイマネージャは、ゲートウェイリソースプールにおける複数のデフォルトゲートウェイの作動状態を監視する。例えば、所定の時間間隔ごとに検出を行い、またはデフォルトゲートウェイ請求要求を受信するごとに検出を行う。デフォルトゲートウェイの作動状態が異常となることを検出した後、該作動状態が異常となるデフォルトゲートウェイを使用不可に標識するとともに、使用不可に標識されたデフォルトゲートウェイが正常に恢復したと、該正常に恢復したデフォルトゲートウェイを使用可能に標識する。すなわち、本実施例においてゲートウェイマネージャは、検出結果に基づいて各々のデフォルトゲートウェイプールにおける各々の使用可能なゲートウェイリストを更新する。該使用可能なゲートウェイリストに、該デフォルトゲートウェイプールにおける現在の使用可能なゲートウェイが含まれる。割当て待ちのデフォルトゲートウェイの使用可能性を監視することにより、その後にアプリケーションコンテナに割り当てられるゲートウェイの有効性を向上させると同時に、アプリケーションコンテナが外部ネットワークに対するアクセス可能性を向上させることができる。
【0049】
図4に示すように、一部の実施例において、該方法は、さらに以下を含む。
【0050】
ステップS105:ゲートウェイリソースプールにおける割り当てられたデフォルトゲートウェイに関連付けられたアプリケーションコンテナの活動性を監視する。
【0051】
本実施例において、ゲートウェイマネージャは、ゲートウェイリソースプールにおける割り当てられたデフォルトゲートウェイに関連付けられたアプリケーションコンテナの活動性を監視する。例えば、所定の時間間隔ごとに検出を1回行い、デフォルトゲートウェイに関連付けられたアプリケーションコンテナの削除または作動異常が監視された場合、該デフォルトゲートウェイが所属するデフォルトゲートウェイプールから、該削除または作動異常となるアプリケーションコンテナの、ゲートウェイリソースプールにおいて援用したデフォルトゲートウェイをリリースする。すなわち、デフォルトゲートウェイリソースプールから、該削除または作動異常となるアプリケーションコンテナとその援用したデフォルトゲートウェイとの援用関係を解除する。本実施例において、割り当てられたデフォルトゲートウェイに関連付けられたアプリケーションコンテナの活動性を監視することにより、アプリケーションコンテナとデフォルトゲートウェイとの無効な援用関係を速やかに発見して解除することができることで、デフォルトゲートウェイリソースの浪費を回避し、リソースの利用率を向上させることができる。
【0052】
図4に示すように、一部の実施例において、該方法は、さらに以下を含む。
【0053】
ステップS106:ゲートウェイリソースプールに対して管理操作を行う。
【0054】
ゲートウェイリソースプールに複数のデフォルトゲートウェイプールが設定され、各々のデフォルトゲートウェイプールに少なくとも1つのデフォルトゲートウェイが設定されている。実際の適用において、ゲートウェイマネージャは、クラウドプラットフォームに登録されたコンテナにデフォルトゲートウェイを効果的に割り当てることができるように、リソース管理プールに対して管理操作を行ってもよい。
【0055】
ステップS106における管理操作は、以下のことを含む。
【0056】
(1)ゲートウェイリソースプールにデフォルトゲートウェイプールを新規追加する。クラウドプラットフォームのクラウド環境の展開が完了した後、ゲートウェイマネージャがデフォルトゲートウェイプールを作成する。該デフォルトゲートウェイプールは、クラウドプラットフォームにおける登録ユーザに対応付けられ、例えば1つのデフォルトゲートウェイプールが1つのユーザに対応してもよい。
【0057】
(2)ゲートウェイリソースプールにおける特定のデフォルトゲートウェイプールを問い合わせる。アプリケーションコンテナの属性ラベルに基づき、属性ラベルに対応する特定のデフォルトゲートウェイプールを問い合わせる。
【0058】
(3)ゲートウェイリソースプールのデフォルトゲートウェイプールリストを生成する。
【0059】
(4)ゲートウェイリソースプールからデフォルトゲートウェイプールを削除する。
【0060】
(5)デフォルトゲートウェイプールからデフォルトゲートウェイをログアウトする。
【0061】
(6)デフォルトゲートウェイプールに対して属性ラベルを添加する。
【0062】
(7)デフォルトゲートウェイプールに対して属性ラベルを削除する。
【0063】
(8)フォルトゲートウェイプールに対してデフォルトゲートウェイの割当ポリシー、例えば、ランダムポリシー、ポーリングポリシーおよび割り当てられ回数または帯域幅に基づく割当ポリシーを設定する。
【0064】
本願では、上述したステップS104、S105およびS106の実行順番が限定されず、実際の適用において、ステップS104、S105およびS106は、ゲートウェイマネージャによりリアルタイムに監視して実行される。図4においてステップS104、S105およびS106の1種だけの実行順番が示されており、本願を限定するためのものではない。
【0065】
以下、例を挙げて本願に係るデフォルトゲートウェイ管理方法について説明する。
【0066】
もし、コンテナプラットフォームオーケストレーション・システム(Kubernetes、単にK8sと呼ばれ、「コンテナ化(containerized)アプリケーション」を自動的に展開し、拡張し、管理するように構成されたオープンソースシステムであり、「ホストコンピュータクラスターを跨ってアプリケーションコンテナを自動的に展開し、拡張し、実行するプラットフォーム」を提供することを目的とする)において同時に事業者A、事業者Bおよび事業者Cの3つの事業者のネットワーク機能仮想化(Network Functions Virtualization、NFV)アプリケーションPODが展開されていれば、各事業者は、自分の独有したクラスターを持ち、ファイアウォールによって現在のKubernetesクラスターに接続し、ファイアウォールにおいてポリシーを設定することにより、指定された1グループのIPアドレスのみが対応する事業者の独有したクラスター内部サービスをアクセス可能となることを確保する。
【0067】
事業者のアプリケーションコンテナPODが登録されると、各々の事業者のアプリケーションコンテナにラベルを添加する。事業者AのアプリケーションコンテナPODのラベルをgwtype=app-a、事業者BのアプリケーションコンテナPODのラベルをgwtype=app-b、事業者CのアプリケーションコンテナPODのラベルをgwtype=app-cとする。
【0068】
Kubernetesクラスターにおいてカスタマイズリソース定義(Custom Resource Definition、CRD)を用いてデフォルトゲートウェイプールを管理する。対応的には、Kubernetesのアプリケーションインタフェース(Application Programming Interface、API)によってデフォルトゲートウェイプール(DefaultGatewayPool、DGP)タイプのユーザリソースを定義する必要がある。そして、KubernetesのAPIによって複数のDefaultGatewayPoolタイプのリソースを作成する。DefaultGatewayPoolタイプのリソースにラベル(label)を添加することにより、属性の添加及び削除を実現する。
【0069】
DefaultGatewayPoolを作成し、DGP-Aと命名し、命名空間(namespace)をAとし、ゲートウェイGA0、GA1およびGA2をDGP-Aに添加し、DGP-AにラベルAppType=CloudAを添加する。
【0070】
DefaultGatewayPoolを作成し、DGP-Bと命名し、命名空間をBとし、ゲートウェイGB0、GB1およびGB2をDGP-Bに添加し、DGP-BにラベルAppType=CloudBを添加する。
【0071】
DefaultGatewayPoolを作成し、DGP-Cと命名し、命名空間をCとし、ゲートウェイGC0、GC1およびGC2をDGP-Cに添加し、DGP-CにラベルAppType=CloudCを添加する。
【0072】
KubernetesクラウドのコモンデフォルトゲートウェイをGWとして設定する。
【0073】
PODがスタートすると、コンテナネットワークインタフェース(Container Networ Interface、CNI)(CNIは、クラウドネイティブ計算ファンデーション(CloudNativeComputingFoundation、CNCF)下の1つのプロジェクトであり、1グループのLinuxコンテナを設定するためのネットワークインタフェースの仕様およびベースからなると同時に、一部のプラグインを含み、CNIは、コンテナの作成時のネットワーク割当てのみに関心を持ち、コンテナが削除される時にネットワークリソースをリリースする)プラグインの実行時刻をトリガーし、CNIのプラグインによってコンテナゲートウェイアロケータがPODを請求するデフォルトゲートウェイをトリガーする。ゲートウェイマネージャは、PODのラベルを検出し、PODのラベルに基づいてPODのラベルに対応するデフォルトゲートウェイプールを選択する。例えば、PODのラベルがgwtype=app-aであれば、対応するデフォルトゲートウェイプールは、ラベルAppType=CloudAのデフォルトゲートウェイプール、すなわちゲートウェイプールDGP-Aであり、さらにゲートウェイプールDGP-Aから、所定の割り当てルールに基づいて1つのデフォルトゲートウェイを選択する。
【0074】
本願は、ゲートウェイマネージャをさらに提供する。図5は、本願に係るゲートウェイマネージャの構造模式図である。ゲートウェイマネージャは、本願における図1に示すデフォルトゲートウェイ管理方法を実現するように構成される。図5に示すように、該ゲートウェイマネージャは、監視モジュール11および割当モジュール12を含む。
【0075】
検出モジュール11は、デフォルトゲートウェイ請求要求に応答して、目標アプリケーションコンテナの目標属性ラベルを検出するように構成される。割当モジュール12は、検出モジュール11が目標属性ラベルの存在を検出し、且つゲートウェイリソースプールにおいて目標属性ラベルが設定された目標デフォルトゲートウェイプールが存在する場合、目標デフォルトゲートウェイプールから目標アプリケーションコンテナにデフォルトゲートウェイを割り当てるように構成される。
【0076】
本願は、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプログラムが記録されている記憶装置と、を含むサーバーであって、
前記1つまたは複数のプログラムが前記1つまたは複数のプロセッサにより実行されると、前記1つまたは複数のプロセッサは、本願に係るデフォルトゲートウェイ管理方法を実現する、サーバーをさらに提供する。
【0077】
本願は、コンピュータが読み取り可能に記憶するように構成された、1つまたは複数のプログラムが記憶されている記憶媒体であって、
前記1つまたは複数のプログラムが1つまたは複数のプロセッサにより実行されると、本願に係るデフォルトゲートウェイ管理方法を実現する記憶媒体、をさらに提供する。
【0078】
上記開示された方法における全部または一部のステップ、システム、装置における機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェアおよびその適当な組み合わせとして実施できる。ハードウェアの実施形態において、上記説明に言及された機能モジュール/ユニットの間での区分は、必ずしも物理コンポーネントの区分に対応するとは限らない。例えば、1つの物理コンポーネントは複数の機能を有してもよいし、または1つの機能もしくはステップは、複数の物理コンポーネントにより協働して実行されてもよい。いくつかのコンポーネントまたは全てのコンポーネントは、デジタル信号プロセッサまたはマイクロプロセッサのようなプロセッサにより実行されるソフトウェアとして実施されてもよいし、ハードウェアとして実施されてもよいし、特定用途向け集積回路のような集積回路として実施されてもよいし。このようなソフトウェアはコンピュータ可読媒体に分布されてもよく、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体(または非一時的媒体)および通信媒体(または一時的媒体)を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体という用語は、情報(例えば、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールまたは他のデータ)を記憶するための任意の方法または技術で実施される揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory、EEPROM)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術、読み取り専用ディスク(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)、デジタル多機能ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)または他の光ディスクメモリ、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスクメモリまたは他の磁気記憶装置、あるいは、所望の情報を記憶するために用いられてコンピュータによりアクセス可能な任意の他の媒体を含んでもよいが、これらに限定されない。また、通信媒体は、通常、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、またはキャリアもしくは他の伝送メカニズムのような変調データ信号内の他データを含み、且つ、任意の情報伝達媒体を含んでもよい。
図1
図2
図3
図4
図5